JP2018033818A - X線透視撮影装置、x線照射野設定方法、及びx線条件制御方法 - Google Patents

X線透視撮影装置、x線照射野設定方法、及びx線条件制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 透視撮影を行いながら人工デバイスが被検体内に挿入される手技において被検体の被曝量を低減することが可能なX線透視撮影装置、X線照射野設定方法、及びX線条件制御方法を提供する。【解決手段】 X線透視撮影装置1は、X線透視像の各フレームから人工デバイスを検出し、検出した人工デバイスに追従するようにX線照射野を設定する。人工デバイスの個数が複数の場合は、個数に応じた算出方法でX線照射野を算出することが望ましい。システム制御部120は算出されたX線照射野となるようにX線絞り位置を変更する。そのため、人工デバイスを用いた手技において術者の手を煩わすことなく適切な位置に常にX線照射野が制限される。【選択図】図1

Description

本発明はX線透視撮影装置、X線照射野設定方法、及びX線条件制御方法に係り、詳細には、X線透視撮影における被曝量低減に関する。
X線透視撮影装置を使用した血管IVR(Interventional
Radiology)や非血管IVRでは、透視時間が長くなるため、被検体及び術者の被曝量低減を図る必要がある。その1つの方法は、X線絞りを用いてX線照射野を制限し検査・診断に不要な領域に対するX線照射を削減するものである。しかしX線絞りを調整する作業は術者の清潔を保つためにアシスタントによる補助が必要であり、またアシスタントが手動でX線絞りを調整する場合は、術者の所望の位置に正確に絞り位置を変更できない等、コミュニケーションエラーが発生することがあった。また別の方法は、照射X線量の低減である。線量低減は、画質にも影響するため、大幅な低減は難しい。X線照射間隔(照射レート)を低下させると被曝線量を低下させることが可能であるが、動きのある部位を追視することが困難になる。そのため、検査中に照射レートを変更したい場合は、術者がアシスタントにその都度変更を要請する必要があり、検査効率を妨げる恐れがあった。
特許文献1には、ユーザがGUI(Graphical User Interface)を用いてX線画像上の任意の位置を指定してX線絞り位置を変更する技術が開示されている。これにより、簡便な操作で術者の所望の位置へX線絞りを挿入できるようになり、検査の効率化を図っている。
特開2013−111156号公報
しかしながら、検査中は被検体の位置や体位、着目したい人工デバイスやその位置が変化しているため、特許文献1の技術を用いると、これらの変化が生じるたびにGUIを用いてX線絞り位置を指定し直さなければならず、作業効率低下につながる。また、近年では、内視鏡、ガイドワイヤ、ステント等のように複数の人工デバイスが用いられることも頻繁にあり、手技が高度化、複雑化している。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、透視撮影を行いながら人工デバイスが被検体内に挿入される手技において被検体の被曝量を低減することが可能なX線透視撮影装置、X線照射野設定方法、及びX線条件制御方法を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、被検体にX線を照射するX線源と、前記X線源と対向配置され前記被検体を透過した透過X線を検出するX線検出器と、前記X線検出器により検出された透過X線に基づいてX線投影像を生成する画像処理部と、前記X線投影像の各フレームから人工デバイスを検出する検出部と、検出された人工デバイスの位置、個数、または種類に応じて前記被検体に照射されるX線量を制御する制御部と、を備えることを特徴とするX線透視撮影装置である。
第2の発明は、X線投影像を撮影するステップと、前記X線投影像の各フレームから人工デバイスを検出するステップと、検出された人工デバイスの位置、個数、または種類に応じてX線照射野を決定し、X線絞りを制御するステップと、を含むことを特徴とするX線照射野設定方法である。
第3の発明は、X線投影像を撮影するステップと、前記X線投影像の各フレームから人工デバイスを検出するステップと、検出された人工デバイスに応じてX線条件を変更するステップと、を含むことを特徴とするX線条件制御方法である。
本発明により、透視撮影を行いながら人工デバイスが被検体内に挿入される手技において被検体の被曝量を低減することが可能なX線透視撮影装置、X線照射野設定方法、及びX線条件制御方法を提供できる。
本発明に係るX線透視撮影装置1の構成を示すブロック図 X線照射野追従処理の手順を示すフローチャート X線透視像41からの人工デバイスの検出について説明する図 検出された人工デバイスが1つの場合のX線照射野RF(X線絞り位置)の算出方法について説明する図 検出された人工デバイスが2つの場合のX線照射野RF(X線絞り位置)の算出方法について説明する図 絞り位置算出テーブル6の一例を示す図 検出された人工デバイスが3つ以上の場合のX線照射野RF(X線絞り位置)の算出方法について説明する図 X線照射野追従機能のオン/オフを選択可能な場合の処理の流れを示すフローチャート 被曝量低減率の表示例 本発明の第2実施形態のX線透視撮影装置1Aの構成を示すブロック図 検査手順と被検体内の人工デバイスの状態(種類及び個数)との関係を示す図 X線条件制御処理の流れを示すフローチャート 図12のステップS305の条件判定処理の一例を示すフローチャート
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照しながら、本発明に係るX線透視撮影装置1の構成について説明する。
図1に示すようにX線透視撮影装置1は、高電圧発生部101及びX線管球102からなるX線源、X線絞り装置103、被検体3を寝載するテーブル105、X線検出器106、システム制御部120、X線制御部121、画像処理部122、記憶部123、表示部130、及び操作部131を備える。
X線源はX線管球102及び高電圧発生部101を備える。X線管球102は高電圧発生部101から電力供給を受けてX線を発生させる。X線源には特定のエネルギーのX線を選択的に透過させるX線フィルタ等が設けられるようにしてもよい。X線源の動作はX線制御部121により制御される。
X線制御部121はシステム制御部120から送信されるX線制御信号に従って、X線管電流やX線管電圧等を制御する。なお、X線管球102と高電圧発生部101とは別体に構成される場合が多いが、一体的に構成されていてもよい。また、X線管球102とX線絞り装置103とが一体的に設けられていてもよい。
X線絞り装置103は、X線管球102から発生したX線の照射野を絞り込むため複数の遮蔽板を有する。X線絞り装置103はシステム制御部120からの制御信号に従って複数の遮蔽板を開閉(X線絞り位置を変更)することで被検体3に照射するX線照射野を変更できる。
X線検出器106は、X線を検出する複数の検出素子が2次元アレイ上に配置されて構成されており、X線管球102から照射され被検体3を透過したX線(透過X線)の入射量に応じたX線信号を検出し、画像処理部122へ送出する。
画像処理部122は、X線検出器106から出力されたX線信号を画像処理し、X線画像を生成する。画像処理は、ガンマ変換、階調変換処理、画像の拡大・縮小処理等である。画像処理部122により生成されたX線画像は記憶部123及び表示部130に順次出力される。本発明のX線透視撮影装置1は、透視記録機能を有する。透視記録機能とは、被検体3にX線を連続的に照射して動画像からなるX線透視像を生成する機能である。画像処理部122は、透視記録機能においては複数フレームのX線画像からなるX線透視像を生成し、記憶部123及び表示部130に出力する。
また、画像処理部122は、デバイス検出部21、X線絞り位置算出部22、X線絞り制御部23、及び被曝量低減率算出部24を備える。デバイス検出部21、X線絞り位置算出部22、X線絞り制御部23、及び被曝量低減率算出部24についての詳細は後述する。
記憶部123は、画像処理部122により生成されたX線画像(X線透視像等)を記憶する。また、透視や撮影に関するプログラムや各種透視条件、撮影条件の他、X線照射量の制御(X線照射野追従、X線条件制御等)に関する処理や各種撮影手順の実行に必要なプログラム及びデータ等を記憶する。
また記憶部123は、X線照射野追従機能において、X線透視像から人工デバイスを検出するために必要なデータとして、デバイス特徴量データを予め記憶するデバイス特徴量DB31を備える。デバイス特徴量DB31には、予め機械学習等により導き出された人工デバイスの画像特徴量の情報が蓄積記憶される。術者が被検体に対して行う検査の種類に応じて、使用すると想定される人工デバイスは異なる。デバイス特徴量DB31には、検査名と当該検査に使用されると想定される人工デバイスのデータとを対応づける情報も記憶されることが望ましい。検査時(X線透視像撮影時)において、検査名に対応づけられて記憶されている人工デバイスのデバイス特徴量データを読み出し、デバイス検出部21に設定すれば、検出すべき人工デバイスの種類が絞り込まれるためデバイス検出の処理量を大幅に削減できる。
また記憶部123は、画像処理部122(デバイス検出部21)によってX線透視像の各フレームから検出された人工デバイスの種類、個数、画像上の位置(座標)等の情報を保持する記憶領域としてデバイス情報記憶部32を有する。デバイス情報記憶部32に保持された人工デバイスの種類、個数、画像上の位置(座標)等の情報に基づいて、後述するX線絞り位置算出部22によって最適なX線絞り位置が求められる。
表示部130は、CRTや液晶パネル等の表示装置により構成され、画像処理部122により生成された被検体3のX線画像(X線透視像)の他、撮影条件や設定情報、撮影条件の設定を行うための操作画面等を表示する。
操作部131は、キーボード、マウス、ジョイスティック等の入力装置を備え、操作者からの指令をシステム制御部120に入力する。なお、操作部131は表示部130と一体的に形成されたタッチパネル式の操作部としてもよい。
システム制御部120は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。システム制御部120は、操作部131から入力された入力信号に基づいてX線照射の動作制御を行ったり、被検体3を透過したX線の検出及びデータ収集動作の制御を行ったり、X線管球102、X線検出器106、及びテーブル105の移動動作の制御を行う。
X線源(高電圧発生部101、X線管球102、X線絞り装置103)及びX線検出器106は、テーブル105を介して対向する状態で配置される。例えば図示しないアームの一端部にX線管球102、他端部にX線検出器106がそれぞれ固定される。また図示しない移動機構によってアームを傾斜させたり移動させたりすることによりX線管球102の位置を移動し、被検体3に対して所定の傾斜角度まで傾けることが可能となっている。X線管球102の傾斜に連動してX線検出器106も水平移動または回転移動される。
本発明のX線透視撮影装置1は、X線透視撮影中において、被検体3に照射されるX線量を低減するための機能を備える。第1の実施の形態では、X線透視像から検出される人工デバイスに応じてX線照射野を追従するX線照射野追従機能を有する。そのための機能構成として、画像処理部122は、デバイス検出部21、X線絞り位置算出部22、X線絞り制御部23、及び被曝量低減率算出部24を備える。
デバイス検出部21は、画像処理部122によって生成されたX線投影像の各フレームから人工デバイスを抽出し、その位置、種類、個数の情報を検出する。人工デバイスの検出は、公知の手法を用いればよい。例えば、人工デバイスの画像特徴量データを機械学習等によって収集したデバイス特徴量DB31を記憶部123に記憶しておき、この画像特徴量データとの照合を行うことでX線透視像から人工デバイスを抽出し、その種類を識別可能である。検出された人工デバイスの位置、種類、個数等の情報は、記憶部123のデバイス情報記憶部32に記憶される。
X線絞り位置算出部22は、デバイス検出部21により検出された人工デバイスの位置、種類、または数に応じてX線絞りの位置、すなわちX線照射野を算出する。X線絞り位置算出部22は、生成されたX線透視像の各フレーム、または複数フレーム毎に適切なX線絞り位置(X線照射野)を算出し、システム制御部120に通知する。なお、X線絞り位置算出部22は、X線透視像から検出された人工デバイスの個数に応じて異なる算出方法でX線絞り位置を算出することが望ましい。
X線絞り制御部23は、X線絞り位置算出部22により算出されたX線絞り位置にX線照射野が制限されるように制御信号を生成し、システム制御部120に通知する。システム制御部120は、通知された制御信号をX線絞り装置103に送信する。X線絞り装置103は制御信号に従って遮蔽板の位置を移動する。これによりX線絞り位置が調整されX線照射野が変更される。X線透視像の各フレーム、または複数フレーム毎に適切なX線絞り位置に調整されるため、被検体3内における人工デバイスに追従するようにX線照射野が制御されることとなる。
なお、システム制御部120は、X線絞り位置をX線透視像内の人工デバイスの位置等に応じて追従させる機能(以下、「X線照射野追従機能」と呼ぶ)はオン/オフを選択可能とすることが望ましい。また、X線照射野追従機能「オフ(追従しない)」が選択された場合は、仮にX線照射野追従機能を「オン」にした場合にどの程度被曝量が低減されるかを示す比較値(被曝量低減率)を算出し、表示部130に表示する被曝量低減率算出部24を更に備えることが望ましい。X線照射野追従機能のオン/オフ、及び被曝量低減率算出については後述する。
次に、図2のフローチャートを参照して、本発明に係るX線透視撮影装置1が実行するX線照射野追従処理の手順を説明する。
システム制御部120は、検査の開始時に設定される検査情報を取得する(ステップS101)。検査情報には、検査名等が含まれる。上述したように、記憶部123のデバイス特徴量DB31に記憶されている各デバイスの画像特徴量データは検査名と対応付けて記憶されている。システム制御部120は、ステップS101で取得した検査情報(検査名)に基づいて検査で使用すると想定される人工デバイスについてのデバイス特徴量データをデバイス特徴量DB31から取得し、デバイス検出部21に設定する(ステップS102)。
検査が開始されると、システム制御部120は透視撮影を開始する。X線透視像が順次画像処理部122のデバイス検出部21に入力される(ステップS103)。デバイス検出部21は、入力されたX線透視像の各フレームから人工デバイスを検出する処理を行う(ステップS104)。
ステップS104のデバイス検出処理では、画像処理部122(デバイス検出部21)はステップS102で設定されたデバイス特徴量を用いて、入力されたX線透視像の各フレームから画像内に存在する人工デバイスを抽出し、その種類と個数、各人工デバイスの画像上の位置座標を算出する。そして算出した人工デバイスの種類とその個数、画像上の位置座標をフレーム毎にデバイス情報記憶部32に記憶する。
例えば内視鏡検査では、人工デバイスである内視鏡スコープ51が体内に挿入される。この場合、内視鏡スコープ51の画像特徴量が、デバイス特徴量データとしてステップS102の処理によりデバイス検出部21に設定される。図3(a)に示すように、内視鏡スコープ51がnフレーム目のX線透視像41内に存在する場合、デバイス検出部21は、X線透視像41内に存在する内視鏡スコープ51の個数を検出するとともに、各内視鏡スコープ51の先端部(以下、内視鏡先端部という)52の位置座標An(x,y)を算出する。
人工デバイス51の位置は被検体の呼吸等の体動や術者のデバイス操作によって各フレームで移動する。そのため内視鏡先端部52の位置座標として、複数フレーム(Nフレーム)分の平均座標Aave(x,y)を使用してもよい。内視鏡先端部52(人工デバイス)の平均座標Aave(x,y)は以下の式(1)から算出できる。
Figure 2018033818
図3(b)に示すように、デバイス検出部21は、内視鏡先端部52が移動すると想定される移動範囲ΔA(x,y)を以下の式(2)より算出する。
Figure 2018033818
式(2)の平方根部分はNフレーム分の座標の変化量の標準偏差値である。Gainは、当該標準偏差に乗ずる実数値であり、Gainの値を変更することで想定される移動範囲ΔA(x,y)の値を変更することができる。
pフレーム目のX線透視像における内視鏡先端部52の位置座標Ap(x,y)が、Aave(x,y)±ΔA(x,y)の範囲の内側にある場合は、位置座標を更新せず内視鏡先端部52の位置座標をA(x,y)=Aave(x,y)とする。pフレーム目のX線透視像における内視鏡先端部52の位置座標Ap(x,y)が、Aave(x,y)±ΔA(x,y)の範囲の外側にある場合は、A(x,y)=Ap(x,y)とする。このような方法で各フレームの人工デバイスの位置座標を算出することにより、呼吸等の体動や手ブレ等によるわずかな人工デバイスの位置の変化の影響を無視できる。これにより後段のX線絞り位置算出処理で、安定したX線絞り位置を算出できる。
ステップS104のデバイス検出処理で検出された人工デバイスの個数、種類、位置情報は、記憶部123のデバイス情報記憶部32に保持される。
次にX線絞り位置算出部22は、ステップS104で検出されデバイス情報記憶部32に保持された人工デバイスの位置及び個数に基づいて、適切なX線絞り位置を算出する(ステップS105)。ステップS105の処理において、X線絞り位置算出部22はX線透視像内に検出された人工デバイスの個数に応じてX線絞り位置の算出方法を変更する。例えば、X線透視像内に検出された人工デバイスの個数が1個の場合は「パターンA」の算出方法を用い、2個の場合は「パターンB」の算出方法を用い、3個以上の場合は「パターンC」の算出方法を用いるものとする。なお、算出パターンは3種類に限定されず、4パターン以上用意してもよい。また、人工デバイスの種類やその組み合わせに応じた算出パターンを設けてもよい。
X線透視像41内に検出された人工デバイスの個数が1個の場合は、X線絞り位置算出部22は、「パターンA」の処理(ステップS105a)を実行する。
図4はX線透視像41内に人工デバイス51が1個存在する状態を示している。X線透視像内の人工デバイス51の陰影の形状とデバイス特徴量データと照合され、デバイスの種類(図4の例では内視鏡)が検出される。またデバイスが内視鏡の場合はその先端部52の位置の座標が求められる。検出されたデバイスが画像内に1個の場合は、検査開始前に予め指定されているX線照射野RFをX線絞り位置とする。X線照射野RFの左上座標をLT(x,y)、左下座標をLB(x,y)、右上座標をRT(x、y)、右下座標をRB(x、y)とする。これらの4点LT,LB,RT,RBの座標がX線絞り位置情報としてシステム制御部120に通知される(ステップS106)。
また、図5(a)に示すように、人工デバイスがX線透視像42内に合計2個ある場合は、X線絞り位置算出部22は、パターンBの処理(ステップS105b)を実行する。図5(b)に示すように、デバイスA(例えば内視鏡)の先端部52の位置座標A(x,y)と、デバイスB(例えばガイドワイヤ)の特徴点54の位置座標B(x,y)とを結んだ線分の中点Mの座標をX線照射野の中央座標M(x,y)とする。X線絞り位置算出部22は、図5(c)に示すようにデバイスAの位置座標A(x,y)とデバイスBの位置座標B(x,y)とから、デバイスAとデバイスBとの垂直方向の距離V、水平方向の距離Hを求め、垂直、水平方向それぞれの線分に対し、以下の式(3)のように、所定のゲインを乗じた距離をそれぞれ垂直方向、水平方向の推奨X線絞り量Lpre、Kpreとする。
Figure 2018033818
X線絞り位置算出部22は、式(3)のように算出した垂直方向、水平方向の推奨X線絞り量Lpre、Kpreを、それぞれ予め設定したX線絞り量の最大値(Lmax,Kmax)、最小値(Lmin,Kmin)と比較し、例えば、図6に示すX線絞り位置算出テーブル6に従って垂直方向絞り量L、及び水平方向絞り量Kを決定する。テーブル6には、推奨X線絞り量Lpre、Kpreと、X線絞り量の最大値(Lmax,Kmax)、最小値(Lmin,Kmin)との大きさの関係を示す条件と条件毎のX線絞り量L、Kの値が定義されている。
次に、X線絞り位置算出部22は、中央座標M(x,y)を中心として垂直方向の線分の長さが上述のL、水平方向の線分の長さが上述のKとなる矩形(X線照射野)の端点4点の座標(図5(c)のLT(x,y)、LB(x,y)、RT(x,y)、RB(x,y))を算出する。X線絞り位置算出部22は、算出した矩形の端点4点の座標をシステム制御部120に通知する(ステップS106)。
また、図7(a)に示すように、人工デバイスがX線透視像43内に合計3個ある場合は、パターンCの処理(ステップS105c)を実行する。
ステップS105cにおいてX線絞り位置算出部22は、図7(b)に示すように、デバイスA(例えば内視鏡)の先端部52の位置座標A(x,y)と、デバイスB(例えばガイドワイヤ)の特徴部53の位置座標B(x,y)と、デバイスC(例えばステント)の特徴部54の位置座標C(x,y)とを結んだ線分の中央座標をX線照射野の中央座標M(x,y)とする。X線絞り位置算出部22は、図7(c)に示すようにデバイスAの位置座標A(x,y)とデバイスBの位置座標B(x,y)とデバイスCの位置座標C(x,y)のうち、それぞれ垂直・水平方向の最小値、最大値を算出し、それぞれの方向に対する最小値、最大値を結ぶ線分を垂直方向の距離V,水平方向の距離Hとする。次に、上述のデバイス2個の場合と同様に、上述の式(3)のようにゲインを乗じた距離をそれぞれ垂直、水平方向の推奨絞り挿入量Lpre、Kpreとする。
X線絞り位置算出部22は、上述の式(3)で算出した垂直方向、水平方向の推奨X線絞り量Lpre、Kpreを、それぞれ予め設定したX線絞り量の最大値(Lmax,Kmax)、最小値(Lmin,Kmin)と比較し、例えば、図6に示すX線絞り位置算出テーブル6に従って垂直方向絞り量L、及び水平方向絞り量Kを決定する。
次に、X線絞り位置算出部22は、中央座標M(x,y)を中心として垂直方向の線分の長さが上述のL、水平方向の線分の長さが上述のKとなる矩形(X線照射野)の端点4点の座標(図7(c)のLT(x,y)、LB(x,y)、RT(x,y)、RB(x,y))を算出する。X線絞り位置算出部22は、算出した矩形の端点4点の座標をX線絞り制御部23に通知する(ステップS106)。
上述したように、X線絞り位置が算出され、X線絞り制御部23に通知されると、X線絞り制御部23は通知されたX線絞り位置(4点LT(x,y)、LB(x,y)、RT(x,y)、RB(x,y))で囲まれる矩形をX線照射野として設定する。X線絞り制御部23は、システム制御部120にX線絞りの位置を通知する。システム制御部120は通知されたX線絞り位置に応じた制御信号を生成し、X線絞り装置103に送信する。X線絞り装置103はシステム制御部120からの制御信号に従ってX線絞りの位置を調整する(ステップS107)。X線透視像から検出された人工デバイスが1個の場合は図4(d)、2個の場合は図6(d)、3個以上の場合は図7(d)のように、検出された人工デバイスの個数及び位置に基づいてX線絞り位置が変更される。X線透視撮影装置1は、透視撮影が終了するまで(ステップS108;No)、ステップS102〜ステップS107の処理を繰り返し実施する。これにより、X線照射野(X線絞り位置)は常に人工デバイスの位置に追従するように変更される。透視撮影が終了すると(ステップS108;Yes)、X線照射野追従処理も終了する。
なお、第1の実施の形態の処理において、X線照射野追従機能を実施するか否かを操作者が選択可能としてもよい。その場合は、X線透視撮影装置1は、図8に示すフローチャートに従って処理を実行する。
図8において、ステップS201〜ステップS206の処理は図2のステップS101〜ステップS106と同様である。すなわち、デバイス検出部21によりX線透視像の各フレームから人工デバイスを検出し、人工デバイスの位置、種類、個数等を検出する。X線絞り位置算出部22は、デバイス検出部21により検出された人工デバイスの位置、種類、または個数に応じてX線絞りの位置(X線照射野)を算出する。X線絞り位置算出部22は、生成されたX線透視像の各フレーム、または複数フレーム毎に適切なX線絞り位置を算出し、システム制御部120に通知する(ステップS201〜ステップS206)。
ここで、システム制御部120は、X線照射野追従機能がオンに設定されているか、オフに設定されているかを判定する(ステップS207)。X線照射野追従機能のオン/オフの選択は、X線透視像の撮像開始前、或いは撮像中の任意のタイミングで選択可能とすることが望ましい。
X線照射野追従機能「オン(追従する)」が選択されている場合は(ステップS207;ON)、図2のステップS107と同様に、システム制御部120は、通知されたX線絞り位置となるようにX線絞り装置103を制御する(ステップS208)。
X線照射野追従機能を「オフ(追従しない)」にするよう選択されている場合は(ステップS207;OFF)、システム制御部120は仮にX線照射野追従機能を「オン」にした場合との比較値である被曝量低減率を算出する(ステップS209)。
被曝量低減率は、例えば、以下の式(4)に示すように、ステップS207で算出したX線絞り位置で決定されるX線照射野の面積S1と、現フレームのX線照射野の面積S2との比率等である。
被曝量低減率[%]=S1÷S2×100 ・・・(4)
システム制御部120は、ステップS209で算出した被曝量低減率を表示部130に表示する(ステップS210)。ステップS210における表示は、例えば図9に示すように、ステップS209で算出した被曝量低減率の値47をX線透視像45とともに表示する。またステップS207で算出した推奨X線絞り位置(端点4点)を結んだ線分によって囲まれる枠46を作成し、枠46をX線透視像45上に表示してもよい。
透視撮影が終了するまで(ステップS211;No)、ステップS203〜ステップS210の処理を繰り返し実施する。透視撮影が終了すると(ステップS211;Yes)、X線絞り制御処理を終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態において、X線透視撮影装置1は、X線透視像の各フレームから人工デバイスを検出し、検出した人工デバイスに追従するようにX線照射野を設定する。そのため、術者の手を煩わすことなく適切な位置に常にX線照射野が制限される。これにより被検体の被曝量を低減することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に図10〜図13を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態のX線透視撮影装置1Aの構成を示す図である。図10に示すように、X線透視撮影装置1Aは、高電圧発生部101及びX線管球102からなるX線源、X線絞り装置103、被検体3を寝載するテーブル105、X線検出器106、システム制御部120、X線制御部121、画像処理部122A、記憶部123A、表示部130、及び操作部131を備える。なお、高電圧発生部101及びX線管球102、X線絞り装置103、テーブル105、X線検出器106、システム制御部120、X線制御部121、表示部130、及び操作部131の構成については、第1の実施の形態と同様である。以下の説明において、第1の実施の形態と同様の各部は同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第2の実施の形態のX線透視撮影装置1Aの画像処理部122Aは、X線検出器106から出力されたX線信号に基づき、複数フレームの透視像からなるX線透視像を生成し、記憶部123A及び表示部130に出力する。また、画像処理部122Aは、デバイス検出部21、検査段階推定部26、及びX線条件算出部27を備える。
デバイス検出部21は、第1の実施の形態のデバイス検出部21と同様に、画像処理部122Aにより生成されたX線投影像の各フレームから人工デバイスの位置、種類、個数を検出する。検出された人工デバイスの位置、種類、個数等の情報は、記憶部123Aのデバイス情報記憶部32に記憶される。
検査段階推定部26は、デバイス検出部21により検出された人工デバイスの種類、数、及び位置のうち、少なくともいずれか1つ以上を含む条件から検査の段階を推定する。
X線条件算出部27は、デバイス検出部21により検出された人工デバイスの状態(種類、個数、位置、及び、各デバイスの位置関係等のうち少なくともいずれか一つを含む条件から判定される状態)に応じてX線条件を変更する。例えば、X線条件算出部27は、透視撮影中においてデバイス検出部21により検出された人工デバイスの状態から検査段階推定部26により推定された検査の段階に基づいて適切なX線条件を算出し、検査の進行に伴ってX線条件を順次変更する。各検査段階に適したX線条件は検査段階別X線条件情報として予め定義され記憶部123Aに記憶されているものとする。
或いは、X線条件算出部27は、透視撮影中においてデバイス検出部21により検出された人工デバイスの状態(種類、個数、位置、及び各デバイスの位置関係のうち少なくともいずれか一つを含む条件から判定される状態)を、検査の種類に応じた条件判定処理によって判定することにより適切なX線条件を導出するものとしてもよい。条件判定処理のデバイスの状態の条件分岐は、検査の種類毎に予め定義されているものとする。
X線条件算出部27は上述したように検査の進行に伴ってX線条件を算出し、順次変更する。変更するX線条件は、例えばX線照射間隔(照射レート)等である。
記憶部123Aは第1の実施の形態と同様に、複数の人工デバイスの画像特徴量データを予め記憶するデバイス特徴量DB31、X線透視像の各フレームから検出された人工デバイスの種類、個数、画像上の位置(座標)等のデバイス情報を保持するデバイス情報記憶部32を備える。更に、第2の実施の形態において記憶部123Aは、検査段階に応じて適切なX線条件を定義した情報である検査段階別X線情報を記憶する検査段階別X線条件情報記憶部33を有する。
変更するX線条件は、例えばX線照射間隔に関する条件である。X線照射間隔に関する条件が検査段階毎に変更される場合は、X線条件算出部27は少なくとも低間隔モード及び高間隔モードの2種類のX線条件のうちいずれかを検査段階に応じて設定する。またX線条件として、X線管電流、管電圧等の条件を用いてもよい。
例えば、ERCP検査(内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査)では内視鏡、ステント(ステントグラフト)、ガイドワイヤ、及びバルーン等のうち全てまたは一部の人工デバイスが使用される。内視鏡は、経口挿入されて胆管入口まで画像誘導する。ガイドワイヤは、内視鏡先端部から突出し胆管内の走行を確保する。ステントやバルーンは、胆管狭窄時に狭窄部を拡張する。
図11にERCP検査の手技手順を示す。(i)〜(viii)までの各検査段階で使用されX線透視像内に写り込む人工デバイスの種類と個数が想定される。
具体的には、例えば検査段階(i)は患者の消化管内に内視鏡を進めていき、胆管・膵管の出口(乳頭部)を見つける段階である。検査段階(i)では、内視鏡がX線透視像内に写り込むことが想定される。
また、検査段階(ii)は、乳頭部から胆管・膵管へガイドワイヤを進めていく段階である。検査段階(ii)では、内視鏡とガイドワイヤがX線透視像内に写り込むことが想定される。
検査段階(iii)は、目的も病変部位のある管(枝)を見つけるため、造影剤を注入する段階である。検査段階(iii)では、内視鏡がX線透視像内に写り込むことが想定される。
検査段階(iv)は、目的の管に向けて、ガイドワイヤを進めていく段階である。検査段階(iv)では、内視鏡とガイドワイヤがX線透視像内に写り込むことが想定される。
検査段階(v)は、管が狭窄している場合、バルーンで一時的な管の拡張処理を施した後、ステントを挿入し、管の拡張処理を保つ段階である。検査段階(v)では、内視鏡とガイドワイヤとバルーンまたはステントがX線透視像内に写り込むことが想定される。
検査段階(vi)は、ガイドワイヤの操作性や造影剤から拡張した管の走行性を確認する段階である。検査段階(vi)では、内視鏡とガイドワイヤがX線透視像内に写り込むことが想定される。
検査段階(vii)は、管内からガイドワイヤを引き抜いた後、内視鏡を消化管から引き抜く段階である。検査段階(vii)では、内視鏡とステントがX線透視像内に写り込むことが想定される。
検査段階(viii)は、体内の残存物有無の確認を行う段階である。検査段階(viii)では、ステントがX線透視像内に写り込むことが想定される。
また各検査段階で必要とされる画質は異なる。例えば、術者が内視鏡を胆管入口まで送っている段階では、X線透視像は内視鏡の位置確認を目的として参照されるものであるため、高精度な画質や高速な画像更新は要求されない。一方、内視鏡以外の人工デバイスがX線透視像内に検出される段階では、胆管の治療中であると推察されるため、人工デバイスの細かな動きを確認する必要があるため、高精度な画質や高速な画像更新が要求される。
そこで検査段階別X線条件情報を予め定義して記憶部123Aの検査段階別X線条件情報記憶部33に記憶しておき、透視像撮影時は、X線透視像から検出した人工デバイスに応じたX線条件を検査段階別X線条件情報に基づいて求めればよい。例えば、高画質や高速な画像更新が要求されると推察される検査段階では、X線照射間隔を高間隔モードと設定し、その他の検査段階では低間隔モードを設定することが望ましい。
次に、図12のフローチャートを参照して、本発明に係るX線透視撮影装置1Aが実行するX線条件設定処理の手順を説明する。
ステップS301〜ステップS304の処理は第1の実施の形態のX線透視撮影装置1が実行するステップS101〜ステップS104の処理(図2参照)と同様である。すなわち、システム制御部120は、検査の開始時に設定される検査情報を取得する(ステップS301)。システム制御部120はステップS301で取得した検査情報(検査名)に基づいて検査で使用すると想定される人工デバイスについてのデバイス特徴量データをデバイス特徴量DB31から取得し、デバイス検出部21に設定する(ステップS302)。
検査が開始されると、システム制御部120は透視撮影を開始する。X線透視像が順次画像処理部122Aのデバイス検出部21に入力される(ステップS303)。デバイス検出部21は、入力されたX線透視像の各フレームから人工デバイスを検出する処理を行う(ステップS304)。
ステップS304のデバイス検出処理では、画像処理部122A(デバイス検出部21)はステップS102で設定されたデバイス特徴量を用いて、入力されたX線透視像の各フレームから画像内に存在する人工デバイスを抽出し、その種類とその個数、各人工デバイスの画像上の位置座標を算出する。そして算出した人工デバイスの種類とその個数、画像上の位置座標をフレーム毎にデバイス情報記憶部32に記憶する。
ステップS304において画像処理部122A(デバイス検出部21)は検出した人工デバイスの種類及び個数に基づいて条件判定を行う。
図13は、ステップS304の条件判定処理の具体例である。デバイス検出部21によって人工デバイスが1つも検出されない場合(ステップS401;0個→ステップS402;0個→ステップS403;0個→ステップS404;0個)、或いは内視鏡のみが検出された場合(ステップS401;1個以上→ステップS405;0個→ステップS403;0個→ステップS404;0個)は、「条件A」と判定する。このような状態は、例えばERCP検査においては、術者が内視鏡を胆管入口まで挿入している途中でありX線透視像は内視鏡の位置確認に使用されている段階と推察される。
また、内視鏡以外の人工デバイス(ガイドワイヤ、バルーン、ステント等)が1つ以上検出されている場合は(ステップS402;1個以上、ステップS403;1個以上、ステップS404;1個以上、ステップS405;1個以上)、治療中と推察される。この場合は、デバイス検出部21は「条件B」と判定する。
なお、図13に示す条件判定処理は、一例を示すものであり本発明はこの例に限定されない。例えば、検査の種類毎、或いは術者の好みに応じて適切な条件判定処理を行ってよい。また条件分岐は操作者によって任意に設定できるようにしてもよい。
上述の条件判定処理(ステップS305及び図13)において、「条件A」と判定された場合は、X線条件算出部27はX線照射間隔を「低間隔モード」に設定する(ステップS306a)。低間隔モードでは、例えば7.5[fps]程度の照射レートとする。一方、「条件B」と判定された場合は、X線条件算出部27はX線照射間隔を「高間隔モード」に設定する(ステップS306b)。高間隔モードでは、例えば15[fps]程度の照射レートとする。なお、この照射レートは一例であり、適宜変更可能である。
X線条件算出部27は、ステップS306で算出した照射レートをX線制御部121及びシステム制御部120に通知する(ステップS307)。
ここで、システム制御部120は、X線照射間隔変更機能がオンに設定されているか、オフに設定されているかを判定する(ステップS308)。X線照射間隔変更機能のオン/オフの選択は、X線透視像の撮像開始前、或いは撮像中の任意のタイミングで選択可能とすることが望ましい。
X線照射間隔変更機能「オン(変更する)」が選択されている場合は(ステップS308;ON)、システム制御部120は、通知されたX線照射間隔値(照射レート)にてX線の照射を行うとともに、X線検出器106による透視撮影動作を行う(ステップS309)。
一方、X線照射間隔変更機能を「オフ(変更しない)」が選択されている場合は(ステップS308;OFF)、システム制御部120は仮にX線照射間隔変更機能を「オン」にした場合の推奨X線照射間隔値(ステップS306で算出したX線条件)を表示部130に表示する(ステップS310)。
透視撮影が終了するまで(ステップS311;No)、ステップS303〜ステップS310の処理を繰り返し実施する。透視撮影が終了すると(ステップS311;Yes)、X線条件設定処理を終了する。
なお、上述の図12に示すX線条件制御処理において、ステップS305の条件判定処理及びステップS306のX線条件算出処理では、上述したように、人工デバイスに基づき検査段階を推定し(検査段階推定部26)、推定した検査段階に紐づけられたX線条件を記憶部123Aの検査段階別X線条件情報を参照して求める手順としてもよい。
また、ステップS307のX線照射間隔変更機能のオン/オフ判定においてオフに設定されている場合は、システム制御部120は、X線照射間隔変更機能がオンに変更された場合の推奨X線照射間隔値を表示するのみならず、推奨X線照射間隔値に変更した場合の被曝量低減率を算出し表示部130に表示してもよい。
また、第1実施の形態のX線絞り制御処理(X線照射野追従機能)と第2の実施の形態のX線条件設定処理(X線照射間隔変更機能)とを組み合わせ、検出した人工デバイスの種類や個数や位置に応じてX線照射野を制御しながら、X線照射間隔を制御するようにしてもよい。
これにより、X線透視撮影中に人工デバイスが体内に挿入される手技において被検体に照射されるX線量を制限できるため、被曝量を低減することが可能となる。
以上、各実施形態において、本発明の好適なX線透視撮影装置等について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1A・・・・・・・X線透視撮影装置
101・・・・・・・・高電圧発生部
102・・・・・・・・X線管球
103・・・・・・・・X線絞り装置
105・・・・・・・・テーブル
106・・・・・・・・X線検出器
120・・・・・・・・システム制御部
121・・・・・・・・X線制御部
122、122A・・・画像処理部
21・・・・・・・・・デバイス検出部
22・・・・・・・・・X線絞り位置算出部
23・・・・・・・・・X線絞り制御部
24・・・・・・・・・被曝量低減率算出部
26・・・・・・・・・検査段階推定部
27・・・・・・・・・X線条件算出部
123、123A・・・記憶部
31・・・・・・・・・デバイス特徴量DB
32・・・・・・・・・デバイス情報記憶部
33・・・・・・・・・検査段階別X線条件情報記憶部
3・・・・・・・・・・被検体
130・・・・・・・・表示部
131・・・・・・・・操作部
40・・・・・・・・・算出した推奨X線絞り位置を示す枠
41、42、43、45・・・X線透視像
46・・・・・・・・・推奨X線絞り位置を示す枠
47・・・・・・・・・被曝量低減率
51・・・・・・・・・デバイスA(内視鏡プローブ)
52・・・・・・・・・デバイスA(内視鏡先端部)
53・・・・・・・・・デバイスB(ガイドワイヤ)
54・・・・・・・・・デバイスC(ステントグラフト)
6・・・・・・・・・・X線絞り位置算出テーブル

Claims (15)

  1. 被検体にX線を照射するX線源と、
    前記X線源と対向配置され前記被検体を透過した透過X線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器により検出された透過X線に基づいてX線投影像を生成する画像処理部と、
    前記X線投影像の各フレームから人工デバイスを検出する検出部と、
    検出された人工デバイスの位置、個数、または種類に応じて前記被検体に照射されるX線量を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするX線透視撮影装置。
  2. 前記制御部は、前記検出部により検出された人工デバイスの位置に追従するようにX線照射野を設定することを特徴とする請求項1に記載のX線透視撮影装置。
  3. 前記制御部は、前記検出部により検出された人工デバイスの個数に応じて異なる算出方法で前記X線照射野を算出することを特徴とする請求項2に記載のX線透視撮影装置。
  4. 前記制御部は、前記検出部により前記人工デバイスが複数検出された場合は、各デバイスの位置の中点を前記X線照射野の中心とし、各デバイスの位置とX線絞り量の最大値及び最小値との比較結果に基づいて前記X線照射野を決定することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のX線透視撮影装置。
  5. 前記X線照射野を前記検出された人工デバイスに追従させるか否かの選択を受け付ける選択部を更に備えることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のX線透視撮影装置。
  6. 前記X線照射野の前記人工デバイスへの追従を行わない場合に、追従を行った場合との比較値である被曝量低減率を算出し、表示部に表示する被曝量低減率算出部を更に備えることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに一項に記載のX線透視撮影装置。
  7. 前記制御部は、前記検出部により検出された人工デバイスに応じてX線条件を変更することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のX線透視撮影装置。
  8. 前記検出部により検出された人工デバイスの種類、個数、及び位置のうち少なくともいずれか一つを含む条件に基づいて検査段階を推定する推定部と、
    検査段階に応じたX線条件が定義された検査段階別X線条件情報を記憶するX線条件情報記憶部と、を備え、
    前記制御部は、前記推定部により推定された検査段階に応じたX線条件情報を前記X線条件情報記憶部から取得し、検査の進行に伴ってX線条件を順次変更することを特徴とする請求項7に記載のX線透視撮影装置。
  9. 前記制御部は、透視撮影中において前記検出部により検出された人工デバイスの状態を検査の種類毎に定義された条件判定処理によって判定することにより適切なX線条件を導出し、検査の進行に伴ってX線条件を順次変更することを特徴とする請求項7に記載のX線透視撮影装置。
  10. X線投影像を撮影するステップと、
    前記X線投影像の各フレームから人工デバイスを検出するステップと、
    検出された人工デバイスの位置、個数、または種類に応じてX線照射野を決定し、X線絞りを制御するステップと、
    を含むことを特徴とするX線照射野設定方法。
  11. 検出された人工デバイスの個数に応じて異なる算出方法で前記X線照射野を決定することを特徴とする請求項10に記載のX線照射野設定方法。
  12. 前記人工デバイスが複数検出された場合は、各デバイスの位置の中点を前記X線照射野の中心とし、各デバイスの位置とX線絞り量の最大値及び最小値との比較結果に基づいてX線照射野を決定することを特徴とする請求項10または請求項11に記載のX線照射野設定方法。
  13. X線投影像を撮影するステップと、
    前記X線投影像の各フレームから人工デバイスを検出するステップと、
    検出された人工デバイスの状態に応じてX線条件を変更するステップと、
    を含むことを特徴とするX線条件制御方法。
  14. 検出された人工デバイスの種類、個数、及び位置のうち少なくともいずれか一つを含む条件に基づいて検査段階を推定し、推定された検査段階に応じたX線条件情報を、記憶部に記憶されている検査段階別X線条件情報から取得し、検査の進行に伴ってX線条件を順次変更することを特徴とする請求項13に記載のX線条件制御方法。
  15. 透視撮影中において、検出された人工デバイスの状態を検査の種類毎に定義された条件判定処理によって判定することにより適切なX線条件を導出し、検査の進行に伴ってX線条件を順次変更することを特徴とする請求項13に記載のX線条件制御方法。
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