JP2008220480A - 放射線透視撮影装置及び撮影方法 - Google Patents

放射線透視撮影装置及び撮影方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被写体に挿入された処置用器具の被写体内位置に従って照射範囲及び放射線照射条件を自動設定して放射線画像を撮影することができ、これにより、被写体に対する被曝量を低減する。
【解決手段】被写体12に挿入された処置用器具の先端部96を検出して、放射線の照射範囲94又は100を設定するとともに撮影条件を設定し、血管98に沿って移動する先端部96に追随して照射範囲94又は100を移動させながら、設定された撮影条件に従って放射線画像を撮影する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の放射線検出素子が二次元状に配列されてなる放射線検出器を有し、放射線源から出力された放射線を被写体を介して前記放射線検出器に照射して放射線画像の撮影を行う放射線透視撮影装置及び撮影方法に関する。
放射線透視画像を確認しながらカテーテルやガイドワイヤ等の処置用器具を患者の体内に挿入し、経皮的な診断や治療を行うIVR(Interventional Radiology)は、患者への負担が少なく且つ安価に実施できるため、近年急速に普及している。その一方、IVRでは、放射線を患者に照射した状態で処置用器具の操作を長時間に渡って実施するため、患者の被曝量が増大するという問題がある。
例えば、カテーテルは、通常、患者の大腿動脈から挿入され、治療部位である頭部、胸部、腹部等に移動させる。この間、カテーテル先端部から血管内に造影剤を吐出することで、造影された血管やカテーテルの動きを観察しながら行う。カテーテル先端部が治療部位に到達すると、透視画像を確認しながら、バルーンやステントを膨らませることで閉塞した血管を拡張し、血液凝固剤を治療部位に注入して止血を行い、あるいは、金属製コイルを動脈瘤に挿入して閉塞する等の手技を実施する。これらの処置を行う間、患者には、放射線が継続的に照射されることになる。
そこで、特許文献1では、患者の関心領域外に対する放射線の被曝量を低減させるため、関心領域を囲むように設定した放射線低減フィルタを術者が移動できるようにした従来技術を提案している。
また、特許文献2には、絞りの開度情報又は照射野情報に応じて放射線の照射条件を自動設定することで、被曝量の低減を図ることのできる従来技術が開示されている。
特開2005−118382号公報 特開2005−124620号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、所望の照射部位に従って術者がフィルタの位置を手動で移動させなければならないため、その作業が非常に煩雑となる問題がある。また、特許文献2は、絞りの位置を自動調整するものでないため、関心領域が変更されると、その変更に伴って術者が絞りを移動させなければならない。
本発明は、前記の不具合に鑑みなされたものであり、被写体に挿入された処置用器具の被写体内位置に従って照射範囲及び放射線照射条件を自動設定して放射線画像を撮影することができ、これにより、被写体に対する被曝量を低減することのできる放射線透視撮影装置及び撮影方法を提供することを目的とする。
本発明の放射線透視撮影装置は、複数の放射線検出素子が二次元状に配列されてなる放射線検出器を有し、放射線源から出力された放射線を被写体を介して前記放射線検出器に照射して放射線画像の撮影を行う放射線透視撮影装置において、
前記放射線検出器により撮影された前記放射線画像を処理し、前記被写体に挿入された処置用器具を検出する器具検出部と、
検出された前記処置用器具の被写体内位置を算出する位置算出部と、
算出された前記処置用器具の前記被写体内位置に従い、前記処置用器具を含む前記放射線の照射範囲を設定するとともに、前記照射範囲に対する放射線照射条件を設定する設定部と、
を備え、設定された前記放射線照射条件に従い、設定された前記照射範囲の前記放射線画像の撮影を行うことを特徴とする。
また、本発明の放射線透視撮影方法は、放射線源から出力された放射線を被写体を介して放射線検出器に照射して放射線画像の撮影を行う放射線透視撮影方法において、
前記放射線検出器により撮影された前記放射線画像を処理し、前記被写体に挿入された処置用器具を検出するステップと、
検出された前記処置用器具の被写体内位置を算出するステップと、
算出された前記処置用器具の前記被写体内位置に従い、前記処置用器具を含む前記放射線の照射範囲を設定するとともに、前記照射範囲に対する放射線照射条件を設定するステップと、
設定された前記放射線照射条件に従い、設定された前記照射範囲の前記放射線画像の撮影を行うステップと、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、被写体に挿入された処置用器具の被写体内位置に従って照射範囲及び放射線照射条件を自動設定して放射線画像を撮影することができ、これにより被写体の被曝量を低減することができる。
図1は、IVRを支援する本実施形態の放射線透視撮影装置10の構成図である。放射線透視撮影装置10は、寝台11に載置された被写体12に放射線Xを照射して放射線画像の撮影を行う撮影部14と、撮影部14を制御するコンソール16とから構成される。
撮影部14は、放射線Xを出力する放射線源18と、放射線源18にアーム部材20を介して連結され、被写体12を透過した放射線Xを検出する放射線検出器22とを備える。放射線源18には、高電圧を供給する高圧発生源24が接続される。放射線源18と寝台11との間には、被写体12に照射される放射線Xの照射範囲を設定する開口部25を有する可変マスク26が配置される。可変マスク26は、可変マスク駆動部28によって駆動されることで、開口部25の開口サイズ及び被写体12に対するマスク位置が調整可能に構成される。アーム部材20は、アーム駆動部30によって駆動されることで、被写体12に対する放射線源18及び放射線検出器22の撮影位置が調整可能に構成される。
放射線検出器22は、図2に示すように、二次元状に配列された多数の光電変換素子32を有する。各光電変換素子32は、放射線Xが照射されることによりキャリアを生成する放射線感応型の物質、例えば、アモルファスセレン(a−Se)によって構成することができる。各光電変換素子32には、TFTからなる転送部34を介して、ゲート線36及び信号線38が接続される。ゲート線36には、光電変換素子32に接続された転送部34をオンオフ制御する制御信号がライン走査駆動部40から供給される。ライン走査駆動部40は、ゲート線36を切り替える複数のスイッチSW1と、スイッチSW1の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ42とを備える。アドレスデコーダ42には、制御部44(読み取り範囲変更部)からアドレス信号が供給される。
また、信号線38には、ゲート線36と直交する方向に配列された光電変換素子32に接続された転送部34を介して画像信号を取り出す増幅器46が接続される。増幅器46には、サンプルホールド回路48を介してマルチプレクサ50が接続される。マルチプレクサ50は、信号線38を切り替える複数のスイッチSW2と、スイッチSW2の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ52とを備える。スイッチSW2には、各光電変換素子32から読み出された画像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器54が接続される。アドレスデコーダ52には、制御部44からアドレス信号が供給される。なお、制御部44は、コンソール16から供給される制御信号に従ってアドレスデコーダ42及び52に転送部34を選択するアドレス信号を供給する。
コンソール16は、撮影部14を制御する撮影部制御部56(設定部)と、放射線検出器22によって検出された放射線画像を処理する画像処理部58と、処理された放射線画像を記憶する画像記憶部60と、被写体12に挿入されたカテーテル等の処置用器具の先端部の位置を検出する器具位置検出部62(器具検出部、位置算出部)と、処置用器具の先端部の形状パターンを記憶する器具形状パターン記憶部64と、被写体12の体型や血管等の体内組織の配置に係る被写体データを記憶する被写体データ記憶部66と、処置用器具の被写体12内での先端部の位置及び処置種別に応じた撮影条件を記憶する撮影条件記憶部68とを備える。
器具形状パターン記憶部64には、使用される複数種類の処置用器具の先端部の形状パターンが予め登録される。被写体データ記憶部66には、例えば、撮影部14を用いて処置対象部位を含む被写体12の広域放射線画像を撮影して得られる被写体データ、あるいは、被写体12の体型データに基づいて作成した被写体データが登録される。撮影条件記憶部68には、例えば、処置種別に応じて放射線源18に供給される管電流、管電圧、放射線画像の撮影間隔、可変マスク26の開口サイズ等の撮影条件が登録される。なお、処置種別としては、例えば、頭部手術、胸部手術、腹部手術等の処置部位や、バルーン、ステント、コイル挿入、薬剤注入等の処置内容を適宜設定することができる。
器具位置検出部62は、器具形状パターン記憶部64に記憶された処置用器具の先端部の形状パターンと、画像処理部58によって画像処理された放射線画像とを照合することで処置用器具の先端部を抽出し、次いで、被写体データ記憶部66に記憶された被写体データと、放射線画像から抽出された処置用器具の先端部と、被写体12に対する可変マスク26の位置とに基づいて、被写体12における処置用器具の先端部の位置を算出する。撮影部制御部56は、器具位置検出部62によって算出された処置用器具の先端部の位置に応じて、可変マスク26のマスク位置及び開口サイズを制御するとともに、所定の撮影条件を撮影条件記憶部68から読み出して放射線源18を制御する。
また、コンソール16は、技師によって処置種別等を設定するための操作部70と、設定内容や取得した放射線画像等を表示するための表示部72と、外部装置との間で通信を行うための通信部74と、作業用の記憶部であるRAM/ROM76と、コンソール16の全体制御を行うCPU78とを備える。
通信部74には、技師等が必要に応じて割り込み操作を行い、撮影部14による放射線画像の撮影範囲や撮影位置を変更するための割り込み操作端末80(撮影条件変更部)が接続される。割り込み操作端末80は、コンソール16の通信部74と通信を行う通信部82と、操作部84と、表示部86と、割り込み操作端末80の全体制御を行うCPU88とを備える。なお、割り込み操作端末80の通信部82と、コンソール16の通信部74との間では、無線による通信を行えることが望ましい。
本実施形態の放射線透視撮影装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作につき、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、技師は、コンソール16の操作部70を用いて、患者である被写体12に対する処置種別を含む撮影条件を設定する(ステップS1)。この場合、処置種別としては、例えば、頭部手術、胸部手術、腹部手術等の処置部位が設定されるとともに、その処置部位に対するバルーン、ステント、コイル挿入、薬剤注入等の処置内容が設定される。また、処置部位及び処置内容に従い、カテーテル等の処置用器具が設定された処置部位に至るまでの経路や処置部位に応じた撮影条件、例えば、放射線源18に供給される管電流、管電圧、放射線画像の撮影間隔、可変マスク26の必要な開口サイズ、開口位置等が設定される。設定された処置種別を含む撮影条件は、撮影条件記憶部68に記憶される(ステップS2)。なお、放射線源18の撮影条件は、処置部位及び処置内容に対応させて予めテーブルとして設定しておき、技師が指定した処置部位及び処置内容に応じてテーブルを参照して設定するようにしてもよい。
次に、例えば、胸部が処置部位として設定された場合、撮影部14の寝台11に被写体12を横臥させた後、図4に示すように、胸部の処置部位90を含む広域撮影領域92を設定して被写体12の放射線画像を撮影し、被写体データを取得する(ステップS3)。
この場合、撮影部制御部56は、可変マスク駆動部28を制御して可変マスク26の開口部25の開口サイズを放射線検出器22のサイズに対応して設定するとともに、撮影に必要な管電流及び管電圧を高圧発生源24に設定して撮影を行う。放射線源18から出力された放射線Xは、被写体12を透過して放射線検出器22に入射し、放射線検出器22を構成する各光電変換素子32(図2)が放射線Xを放射線画像に対応した電荷情報に変換する。光電変換素子32に蓄積された電荷情報は、制御部44からライン走査駆動部40及びマルチプレクサ50に供給されるアドレス信号に従って読み出される。
すなわち、ライン走査駆動部40のアドレスデコーダ42は、制御部44から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW1の1つを選択し、対応するゲート線36に接続された転送部34のゲートに制御信号(例えば、制御信号Vg2)を供給する。一方、マルチプレクサ50のアドレスデコーダ52は、制御部44から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW2を順次切り替え、ライン走査駆動部40によって選択されたゲート線36に接続された各光電変換素子32に蓄積された電荷情報を信号線38を介して読み出す。
光電変換素子32から読み出された電荷情報は、増幅器46によって増幅された後、サンプルホールド回路48によってサンプリングされ、マルチプレクサ50を介してA/D変換器54に供給され、デジタル信号としての放射線画像に変換される。この放射線画像は、画像処理部58によって所定の画像処理が施された後、被写体12に対する放射線検出器22の位置に対応付けられた被写体データとして被写体データ記憶部66に記憶される(ステップS4)。なお、被写体データは、上述したように、撮影部14を用いて取得する代わりに、コンソール16の操作部70を介して技師が被写体12の体型、体重、年齢、性別等を入力し、入力されたデータに従って作成して被写体データ記憶部66に記憶するようにしてもよい。
以上の準備作業が終了した後、撮影部制御部56は、撮影条件記憶部68から当該被写体12に対する処置部位、処置内容を含む撮影条件を読み出し、アーム駆動部30及び可変マスク駆動部28を制御して、放射線源18を処置用器具の挿入位置近傍に移動させるとともに、放射線Xの照射範囲94が所定範囲となるように可変マスク26の開口部25の開口サイズ及び開口位置を設定し、また、放射線源18に供給する管電流、管電圧の設定を行う(ステップS5)。なお、被写体データ記憶部66に記億されている被写体データに基づいて処置用器具の挿入位置を指定することで、放射線源18及び可変マスク26を当該挿入位置に移動させることができる。
撮影部制御部56は、放射線源18及び可変マスク26を処置用器具の挿入位置に移動させた後、高圧発生源24を制御して放射線源18から放射線Xを出力し、被写体12の照射範囲94に放射線Xを照射して撮影を開始する(ステップS6)。なお、放射線Xは、可変マスク26によって設定された挿入位置である照射範囲94にのみ照射され、被写体12の他の部位に照射されることはない。放射線検出器22によって検出された照射範囲94の放射線画像は、画像処理部58によって処理され、表示部72に表示される。
次いで、処置用器具が被写体12の体内に挿入される(ステップS7)。画像処理部58は、処置用器具を含む放射線画像に対してエッジ検出処理を行うことで画像の輪郭を抽出する。
輪郭が抽出された放射線画像は、器具位置検出部62において、器具形状パターン記憶部64に記憶されている処置用器具の先端部の形状パターンと比較照合されることで、放射線画像に含まれる処置用器具の先端部96が検出される(ステップS8)。なお、処置内容に応じた処置用器具の形状パターンを器具形状パターン記憶部64から選択して照合を行うことにより、照合精度を向上させることができる。
次いで、器具位置検出部62は、被写体データ記憶部66に記憶されている被写体データと、放射線画像から検出された処置用器具の先端部96の前記放射線画像における位置データと、可変マスク26の照射範囲94の被写体12における位置データとに基づき、被写体12に対する処置用器具の先端部96の位置を算出する(ステップS9)。
撮影部制御部56は、処置用器具の先端部96の被写体12に対する位置が算出されると、その位置に対応する撮影条件を撮影条件記憶部68から読み出して撮影条件を変更する(ステップS10)。この場合、撮影条件記憶部68には、処置用器具が心臓等の処置部位に至るまでの経路や処置部位に応じて、放射線源18に供給される管電流、管電圧、放射線画像の撮影間隔、可変マスク26の開口サイズ、開口位置等の撮影条件が記憶されている。
そこで、撮影部制御部56は、例えば、処置用器具の先端部96が心臓等の処置部位90から離れているときには、図4及び図5に示すように、照射範囲94が小さく、且つ、矢印で示す処置用器具の移動方向下流側の照射範囲94が広くなるように、可変マスク26の開口部25の開口サイズ及び開口位置を設定する。照射範囲94をこのように設定することにより、造影剤を注入して観察する場合に、処置用器具が移動する先の血管98等の状況をより広い範囲で事前に把握することができる。
また、処置用器具の先端部96が血管98等の複雑な部位にあるとき、あるいは、心臓等の処置部位90に近づいたときには、図5又は図6に示すように、照射範囲100が大きくなるように、可変マスク26の開口部25の開口サイズ及び開口位置を設定する。照射範囲100をこのように設定することにより、処置用器具が移動する血管98等の周囲の状況を正確に把握することができる。なお、可変マスク26の開口部25の開口サイズ及び開口位置の変更は、予め設定した所定の時間間隔で自動的に行うようにしてもよい。
さらに、放射線源18に供給する管電流、管電圧、放射線画像の撮影間隔を処置用器具の先端部96の位置に応じて適宜変更することにより、例えば、処置用器具の移動のみの処理を行う部位では、移動経路が確認できる範囲で、被写体12に照射される放射線Xの線量を必要最小限として被曝量を低減させる一方、処置用器具の先端部96が処置部位90にあるときには、撮影条件を変更することで処置に必要な最適な放射線画像を得ることができる。
以上のように、撮影部制御部56は、処置用器具の先端部96の位置に従って照射範囲94又は100を移動させ、且つ、その他の撮影条件を変更しながら放射線画像の撮影を行う。
この場合、照射範囲94又は100に処置用器具の先端部96が配置されるように、照射範囲94又は100と先端部96との位置関係を算出し、可変マスク駆動部28によって可変マスク26を移動させることで、照射範囲94又は100を処置用器具の先端部96の移動に自動的に追随させることができる。また、可変マスク26の移動範囲に機構上の限界がある場合には、被写体12に対して、アーム駆動部30によって放射線源18、可変マスク26及び放射線検出器22を移動させ、照射範囲94又は100を処置用器具の先端部96の移動に追随させるようにしてもよい。
一方、照射範囲94又は100は、割り込み操作端末80を用いて、技師あるいは医師により任意に変更することもできる。この場合、割り込み操作端末80には、照射範囲94又は100を変更するための移動ボタン、拡大/縮小ボタンとして機能する操作部84が配設されており、技師等は、この操作部84を操作することで、コンソール16に対して割り込み信号を送信する。通信部74を介して割り込み信号を受信したコンソール16のCPU78は(ステップS11)、撮影部制御部56に対して割り込み処理を行い、可変マスク駆動部28又はアーム駆動部30を割り込み信号に基づく撮影条件に従って制御することで照射範囲94又は100を変更し(ステップS12)、放射線画像を撮影する。
以上の処理は、処置用器具を用いた手技が完了するまで行われる(ステップS13)。
ここで、本実施形態では、可変マスク26を介して放射線検出器22に放射線Xを照射しているため、有効な放射線画像は、照射範囲94又は100に対応する放射線検出器22の一部にのみ記録されている。
そこで、コンソール16の画像処理部58は、例えば、図5に示すように、撮影部制御部56によって被写体12に設定された可変マスク26の照射範囲94に基づき、照射範囲94に対応する放射線検出器22の読み取り範囲102のアドレスa1、a2及びb1、b2を算出し、これらのアドレスa1、a2及びb1、b2を放射線検出器22のアドレスデコーダ42及び52に制御部44を介して設定する。そして、画像処理部58は、設定したアドレスa1、a2及びb1、b2の範囲からのみ必要な放射線画像を迅速に読み出すことができる。なお、照射範囲94の移動に伴い、アドレスa1、a2及びb1、b2を変更することで、同様にして、必要な範囲からのみ放射線画像を読み取ることができる。
また、上述した実施形態では、被写体データを予め取得しておき、被写体データと処置用器具の先端部96の位置との関係から撮影条件を設定するものとして説明したが、図7に示すように、処置用器具が移動する経路に沿って形状の異なる複数のマーカ104、106を被写体12に貼り付けるとともに、マーカ104、106の形状に対応した撮影条件を撮影条件記憶部68に記憶させておき、被写体12に挿入された処置用器具の画像をマーカ104、106の画像とともに撮影し、マーカ104、106の形状を画像処理によって判別することで、マーカ104、106の形状に応じた撮影条件を撮影条件記憶部68から読み出して設定することもできる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
本実施形態の放射線透視撮影装置の構成図である。 図1に示す放射線検出器の回路構成図である。 本実施形態の放射線透視撮影装置の動作フローチャートである。 被写体と、放射線の照射範囲と、被写体に挿入される処置用器具との関係説明図である。 図4の要部拡大説明図である。 被写体の処置部位近傍における放射線の照射範囲と、処置用器具との関係説明図である。 撮影条件を設定するための他の実施形態の説明図である。
符号の説明
10…放射線透視撮影装置
12…被写体
14…撮影部
16…コンソール
18…放射線源
22…放射線検出器
26…可変マスク
28…可変マスク駆動部
30…アーム駆動部
56…撮影部制御部
58…画像処理部
60…画像記憶部
62…器具位置検出部
64…器具形状パターン記憶部
66…被写体データ記憶部
68…撮影条件記憶部
80…割り込み操作端末
90…処置部位
92…広域撮影領域
94、100…照射範囲
96…先端部
98…血管
102…読み取り範囲
104、106…マーカ

Claims (15)

  1. 複数の放射線検出素子が二次元状に配列されてなる放射線検出器を有し、放射線源から出力された放射線を被写体を介して前記放射線検出器に照射して放射線画像の撮影を行う放射線透視撮影装置において、
    前記放射線検出器により撮影された前記放射線画像を処理し、前記被写体に挿入された処置用器具を検出する器具検出部と、
    検出された前記処置用器具の被写体内位置を算出する位置算出部と、
    算出された前記処置用器具の前記被写体内位置に従い、前記処置用器具を含む前記放射線の照射範囲を設定するとともに、前記照射範囲に対する放射線照射条件を設定する設定部と、
    を備え、設定された前記放射線照射条件に従い、設定された前記照射範囲の前記放射線画像の撮影を行うことを特徴とする放射線透視撮影装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記処置用器具が挿入される前記被写体の被写体データを記憶する被写体データ記憶部を備え、
    前記位置算出部は、前記被写体データに基づいて前記処置用器具の前記被写体内位置を算出することを特徴とする放射線透視撮影装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記被写体内位置に対応して、前記照射範囲及び前記放射線照射条件からなる撮影条件を記憶する撮影条件記憶部を備え、
    前記設定部は、前記撮影条件記憶部から前記被写体内位置に対応する前記照射範囲及び前記放射線照射条件を読み出して設定することを特徴とする放射線透視撮影装置。
  4. 請求項1記載の装置において、
    前記設定部は、前記放射線を前記被写体に照射する開口部を前記照射範囲に従って移動可能なマスクを備えることを特徴とする放射線透視撮影装置。
  5. 請求項4記載の装置において、
    前記マスクは、前記照射範囲に応じて前記開口部のサイズが可変に構成されることを特徴とする放射線透視撮影装置。
  6. 請求項4記載の装置において、
    前記開口部は、前記処置用器具の移動方向下流側が移動方向上流側よりも広く設定されることを特徴とする放射線透視撮影装置。
  7. 請求項1記載の装置において、
    前記設定部により設定される前記照射範囲及び/又は前記放射線照射条件からなる撮影条件を変更する撮影条件変更部が接続されることを特徴とする放射線透視撮影装置。
  8. 請求項1記載の装置において、
    前記照射範囲に従って、前記放射線検出器による前記放射線画像の読み取り範囲を変更する読み取り範囲変更部を備えることを特徴とする放射線透視撮影装置。
  9. 請求項1記載の装置において、
    前記照射範囲に従って、前記放射線検出器及び前記放射線源の位置が移動可能に構成されることを特徴とする放射線透視撮影装置。
  10. 放射線源から出力された放射線を被写体を介して放射線検出器に照射して放射線画像の撮影を行う放射線透視撮影方法において、
    前記放射線検出器により撮影された前記放射線画像を処理し、前記被写体に挿入された処置用器具を検出するステップと、
    検出された前記処置用器具の被写体内位置を算出するステップと、
    算出された前記処置用器具の前記被写体内位置に従い、前記処置用器具を含む前記放射線の照射範囲を設定するとともに、前記照射範囲に対する放射線照射条件を設定するステップと、
    設定された前記放射線照射条件に従い、設定された前記照射範囲の前記放射線画像の撮影を行うステップと、
    を有することを特徴とする放射線透視撮影方法。
  11. 請求項10記載の方法において、
    前記処置用器具が挿入される前記被写体の被写体データに基づいて、前記処置用器具の前記被写体内位置を算出することを特徴とする放射線透視撮影方法。
  12. 請求項10記載の方法において、
    前記照射範囲に応じて設定された開口部を有するマスクを、前記照射範囲に従って移動させることを特徴とする放射線透視撮影方法。
  13. 請求項12記載の方法において、
    前記開口部は、前記処置用器具の移動方向下流側を移動方向上流側よりも広く設定することを特徴とする放射線透視撮影方法。
  14. 請求項10記載の方法において、
    前記照射範囲に従って、前記放射線検出器による前記放射線画像の読み取り範囲を変更することを特徴とする放射線透視撮影方法。
  15. 請求項10記載の方法において、
    前記照射範囲に従って、前記放射線検出器及び前記放射線源の位置を移動させることを特徴とする放射線透視撮影方法。
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