JP2018031551A - バーナケースの製造方法およびバーナケース - Google Patents
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Abstract
Description
同文献に記載の燃焼装置は、バーナケース内にバーナが収容されている。ここで、バーナケースは、同文献の図3および図4に示されているように、上面開口部に加えて後面開口部が形成されたケース本体部と、前記後面開口部を塞ぐための蓋部とを組み合わせた構成とされている。後面開口部は、ケース本体部内にバーナを組み込むための開口部として利用される。
ところが、このような手段によれば、蓋部の複数箇所のビス止め作業が煩雑であり、生産性がよいとは必ずしも言えない。また、バーナケース内の気体が外部に漏出しないように配慮する必要があるため、ビス止め手段を採用する場合には、蓋部とケース本体部との間にシール用パッキンを介装させる必要も生じる。したがって、製造コストが高価となる。
第1に、バーナケースの構成部材である第1および第2の部材どうしを、カシメ連結するために、第1および第2の部材どうしを連結固定するための手段として、これらの部材をビス止めする必要をなくし、または少なくすることができる。したがって、第1および第2の部材の連結固定作業の簡素化を図り、バーナケースの生産性の向上、ならびに製造コストの低減を図ることが可能である。
第2に、第1および第2の部材をカシメ連結(本カシメ)する前に、第1および第2の部材を仮固定させるために、第1および第2の部材を位置ずれさせるようなことなく、本カシメ作業を適切に行なうことが可能である。
第3に、第1および第2の仮固定は、仮カシメにより行なうため、仮固定時においても、ビス止めの必要をなくし、または少なくすることができ、生産性をより高めることが可能である。
第4に、第1および第2の部材の仮固定は、本カシメに利用される延設部の一部である爪部を利用して行なうため、仮カシメ専用の部分を延設部とは別個に設けておくような必要はない。したがって、第1および第2の部材の構成の煩雑化を抑制することが可能である。
第5に、仮カシメ作業によって曲げ加工が施される爪部は、曲げ加工が容易なものとすることができる。その結果、簡易かつ小型の装置または機器を用いて、仮カシメ作業を容易かつ適切に行なうことが可能である。
第6に、仮カシメに利用された爪部の曲げ形状は、本カシメ作業時に矯正し、被カシメ部に密接するように設定することが可能である。したがって、爪部の箇所が、カシメ不良になるといった不具合も生じないようにすることが可能である。
。
なお、図2に示すように、延設部44には、複数の切欠凹部45が設けられ、仮カシメ用の爪部44aが形成されているが、この点については、後述する。
具体的には、各延設部44には、その上下両端部の近傍に位置する上下一対の切欠凹部45を設け、仮カシメ用の爪部44aを予め形成しておく(延設部44の上下方向は、本発明でいう延設部の長さ方向の一例に相当する)。切欠凹部45は、延設部44の幅方向の外側縁44cからその内方に延びるように設けられている。このことにより、上側の切欠凹部45よりも上側領域である延設部44の上端部、および下側の切欠凹部45よりも下側領域である延設部44の下端部は、上下長さが短めの仮カシメ用の爪部44aとなっている。
。各切欠凹部45を長い寸法に形成するほど、後述する仮カシメ作業において、爪部44aを大きく曲げ易くなる。ただし、好ましくは、各切欠凹部45の長さL1は、後述する本カシメ作業を終了した状態において、延設部44と被カシメ部11aとの重なり幅L2以下とされている(図1(d)を参照)。
本実施形態および前記実施形態から理解されるように、本発明においては、延設部44に設けられる爪部44aの具体的な数や、仮カシメに実際に利用される爪部44aの数は限定されない。
このような構成においても、爪部44aは、その上下方向の長さが短くされているため、曲げ加工が容易であり、仮カシメに利用することが可能である。ただし、延設部44の長さ方向の端部に爪部44aを設ける場合には、切欠凹部45を1つだけ設ければよく、中間部に爪部44aを設ける場合には、切欠凹部45の数が増えること、および爪部44aは、延設部44の端部に位置する方が曲げ加工を行ない易いなどの理由から、爪部44aは、延設部44の長さ方向端部に設けることが好ましい。
このような構成によれば、爪部44bの幅が広くされているため、この爪部44bを大きく曲げ易く、この爪部44bを利用して仮カシメを行なうことが可能である。本発明でいう爪部には、このような形態の爪部も含まれる。なお、図示説明は省略するが、前記したような幅広状の爪部44bを、延設部44の長さ方向の中間部に設けた構成とすることも可能である。
本発明でいう第1および第2の部材は、バーナケースBCや蓋部4に限定されない。本発明は、バーナケースを構成する2つの部材を連結固定する場合に広く適用することが可能であり、たとえば図5に示したベース部材1とバーナセット用部材2との一方を第1の部材とし、かつ他方を第2の部材とし、それらの連結固定を図る場合に、本発明を適用することもできる。
バーナケースは、給湯装置用に限定されない。バーナケース内に収容されるバーナの具体的な種類や構成も限定されない。
BC バーナケース
Cm ケース本体部(第1の部材)
11a フランジ部(被カシメ部)
12 底壁部
4 蓋部(第2の部材)
41 対向部
44 延設部
44a,44b 爪部
44c 外側縁(延設部の)
45 切欠凹部
5 バーナ
61 後面開口部(開口部)
7A 第1のカシメ部
7B 第2のカシメ部
Claims (10)
- バーナケースの構成部材である第1および第2の部材どうしを組み合わせてからこれらの仮固定を図る仮固定工程と、
この仮固定工程の後に、前記第1および第2の部材どうしの本固定を図るための本固定工程と、
を有する、バーナケースの製造方法であって、
前記第2の部材として、前記第1の部材の被カシメ部に対向する対向部、およびこの対向部に延設された延設部を有し、かつこの延設部の長さ方向の一部が爪部として構成されており、
前記仮固定工程においては、前記爪部に曲げ加工を施すことにより、前記爪部と前記対向部との相互間に前記被カシメ部を挟み込む仮カシメ作業を行ない、
前記本固定工程においては、前記延設部の前記爪部以外の部分にも曲げ加工を施すことにより、前記延設部と前記対向部との相互間に前記被カシメ部を挟み込む本カシメ作業を行なうことを特徴とする、バーナケースの製造方法。 - 請求項1に記載のバーナケースの製造方法であって、
前記爪部は、前記延設部の幅方向の外側縁からその内方に延びるように設けられた切欠凹部を介して他の部分とは区分されて構成され、または部分的な幅広状とされて構成されている、バーナケースの製造方法。 - 請求項1または2に記載のバーナケースの製造方法であって、
前記バーナケースは、開口部が形成され、かつ内部にバーナが収容されるケース本体部と、前記開口部を塞ぐように前記ケース本体部に取付けられる蓋部と、を備えており、
前記ケース本体部および前記蓋部のうち、一方が前記第1の部材であり、他方が前記第2の部材である、バーナケースの製造方法。 - 請求項3に記載のバーナケースの製造方法であって、
前記ケース本体部の前記開口部が略水平方向を向くように設定された状態において、前記開口部の左右両側には、上下高さ方向に延びる一対のフランジ部が設けられ、かつ前記蓋部の横幅方向の両側縁部は、前記一対のフランジ部に対向する領域とされており、
前記一対のフランジ部および前記両側縁部のうち、一方が前記被カシメ部であり、かつ他方が前記対向部である、バーナケースの製造方法。 - 請求項4に記載のバーナケースの製造方法であって、
前記仮固定工程の後に、前記ケース本体部の前記開口部の下縁部と、前記蓋部の下縁部とを互いにカシメ連結する工程を、さらに有している、バーナケースの製造方法。 - 被カシメ部を有する第1の部材と、
前記被カシメ部に対向する対向部、およびこの対向部に延設され、かつ曲げ加工が施されることにより前記対向部との相互間に前記被カシメ部を挟み込むためのカシメ用の延設部を有する第2の部材と、
を備えており、
前記延設部の長さ方向の一部は、爪部として構成されていることを特徴とする、バーナケース。 - 請求項6に記載のバーナケースであって、
前記爪部は、前記延設部の幅方向の外側縁からその内方に延びるように設けられた切欠凹部を介して他の部分とは区分されて構成され、または部分的な幅広状とされて構成されている、バーナケース。 - 請求項7に記載のバーナケースであって、
前記切欠凹部として、前記延設部の長さ方向の端部近傍に位置する切欠凹部が設けられており、この切欠凹部よりも前記端部側の領域が、前記爪部である、バーナケース。 - 請求項7または8に記載のバーナケースであって、
前記切欠凹部の前記幅方向の寸法は、前記延設部と前記被カシメ部との重なり幅以下とされている、バーナケース。 - 請求項6ないし9のいずれかに記載のバーナケースであって、
開口部が形成され、かつ内部にバーナが収容されるケース本体部と、前記開口部を塞ぐように前記ケース本体部に取付けられる蓋部と、を備えており、
前記ケース本体部および前記蓋部のうち、一方が前記第1の部材であり、他方が前記第2の部材である、バーナケース。
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