JP2018030984A - 赤外線吸収性粒子分散液、水性インク、インクカートリッジ、記録装置及び記録方法 - Google Patents
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Abstract
Description
水性媒体と、
前記水性媒体に分散した赤外線吸収性粒子であって、下記一般式(1)で表される化合物並びに酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含有する赤外線吸収性粒子と、
を含む赤外線吸収性粒子分散液。
一般式(1)中、Raは一般式(1−R)で表される基を表し、Rb、Rc及びRdはそれぞれ独立にアルキル基を表す。一般式(1−R)中、Reは水素又はメチル基を表し、nは0以上3以下の整数を表す。
pHが6.0以上10.5以下である、請求項1に記載の赤外線吸収性粒子分散液。
水性媒体と、
前記水性媒体に分散した赤外線吸収性粒子であって、下記一般式(1)で表される化合物並びに酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含有する赤外線吸収性粒子と、
を含む水性インク。
一般式(1)中、Raは一般式(1−R)で表される基を表し、Rb、Rc及びRdはそれぞれ独立にアルキル基を表す。一般式(1−R)中、Reは水素又はメチル基を表し、nは0以上3以下の整数を表す。
請求項3に記載の水性インクを収容したインクカートリッジ。
請求項3に記載の水性インクを収容し、前記水性インクを記録媒体に付与するインク付与手段と、
前記記録媒体に付与された前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射手段と、
を備える記録装置。
請求項3に記載の水性インクを記録媒体に付与するインク付与工程と、
前記記録媒体に付与された前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射工程と、
を有する記録方法。
本実施形態に係る赤外線吸収性粒子分散液は、水性媒体と、該水性媒体に分散した赤外線吸収性粒子とを含む分散液であり、赤外線吸収性粒子が、一般式(1)で表される化合物と、酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーとを含有する。
本実施形態は、一般式(1)で表される化合物と、酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーとを、双方を含有する粒子に粒子化し、一般式(1)で表される化合物を水性媒体に安定的に分散させるものであり、一般式(1)で表される化合物と前記ポリマーとを含有する赤外線吸収性粒子の分散液を提供する。
即ち、本実施形態に係る赤外線吸収性粒子分散液は、赤外線吸収性粒子が液体状態で水性媒体に分散した乳化液(エマルジョン)でもよく、赤外線吸収性粒子が固体状態で水性媒体に分散した懸濁液(サスペンジョン)でもよく、赤外線吸収性粒子の分散安定性の観点からは、懸濁液であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、長期間又は高温下で保管しても赤外線吸収性能が低下しにくい。この機序として、下記が推測される。
これに対して、一般式(1)で表される化合物は、4つのアルキル基のうち少なくとも1つが炭素数3以上の分岐アルキル基であるので、スクアリリウム骨格を侵襲する分子がスクアリリウム骨格に近づきにくくなると考えられる。それ故、一般式(1)で表される化合物は、水性組成物中で分解されにくく、長期間又は高温下で保管しても赤外線吸収性能が低下しにくいと推測される。
一般式(1−R)で表される基の総炭素数は6以下が好ましく、5以下がより好ましく、4以下が更に好ましく、4が特に好ましい。総炭素数の下限は3である。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ブチル基、2−メチルブタン−2−イル基、3−メチルブタン−2−イル基、3,3−ジメチルブタン−2−イル基、3−ペンチル基、2−メチルペンタン−3−イル基、3−メチルペンタン−3−イル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、2−メチルブタン−2−イル基、3−メチルペンタン−3−イル基が好ましい。
化合物(I−a−1)〜(I−a−7)、化合物(I−b−1)〜(I−b−21)、化合物(I−c−1)〜(I−c−21)は、一般式(1−R)で表される基を4つ有する化合物である。化合物(I−d−1)〜(I−d−4)は、一般式(1−R)で表される基を2つ有する化合物である。
上記(1)の反応スキームにおける中間体Aを得る過程を、下記の過程に変更する。
上記(1)の反応スキームにおける中間体Dとして、R1の構造が異なる化合物を2種類準備し、この2種の化合物とスクアリン酸とを反応させて、一般式(1)で表される化合物を得る。
本実施形態において、特定ポリマーは、一般式(1)で表される化合物の分散剤として作用する。特定ポリマーは、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア又はポリカーボネートであって、酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下のポリマーである。特定ポリマーの酸価は、下限としては8mgKOH/g以上がより好ましく、10mgKOH/g以上が更に好ましく、上限としては40mgKOH/g以下がより好ましく、30mgKOH/g以下が更に好ましい。
本実施形態においてポリマーの酸価は、JIS K0070:1992に定める中和滴定法によって求めた値である。
ポリウレタンは、一般的に、ジオールとジイソシアネートとの重付加反応により合成される。
ポリエステルは、一般的に、ジカルボン酸とジオールとの脱水縮合により合成される。
ポリアミドは、一般的に、ジアミンとジカルボン酸との重縮合、アミノカルボン酸の重縮合、ラクタム類の開環重合、又はこれらの組合せにより合成される。
ポリウレアは、一般的に、ジアミンとジイソシアネートとの重付加反応、ジアミンと尿素との脱アンモニア反応、又はこれら反応の組合せにより合成される。
ポリカーボネートは、一般的に、ジオールとホスゲン又は炭酸エステル誘導体との反応により合成される。
・P−1:トルエンジイソシアネート/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール(50/15/35)
・P−2:4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート/1,3−プロパンジオール/ポリプロピレングリコール(Mw1000)(50/45/5)
・P−3:トルエンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/エチレングリコール/ポリエチレングリコール(Mw600)/1,4−ブタンジオール(40/10/20/10/20)
・P−4:1,5−ナフチレンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/ジエチレングリコール/1,6−ヘキサンジオール(25/25/35/15)
・P−5:4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/テトラエチレングリコール/エチレングリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(40/10/20/20/10)
・P−6:4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/ブタンジオール/エチレングリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(40/10/20/20/10)
・P−7:1,5−ナフチレンジイソシアネート/ブタンジオール/2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/ポリプロピレングリコール(Mw400)/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/20/5/10/15)
・P−8:1,5−ナフチレンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸/ポリブチレンオキシド(Mw500)(35/15/25/25)
・P−9:イソホロンジイソシアネート/ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/20/20/10)
・P−10:トルエンジイソシアネート/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸/ポリエチレングリコール(Mw1000)/シクロヘキサンジメタノール(50/10/10/30)
・P−11:ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/テトラエチレングリコール/ブタンジオール/2,4−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸(40/10/10/33/7)
・P−12:ジフェニルメタンジイソシアネート/ヘキサメチレンジイソシアネート/ブタンジオール/エチレングリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸/2,4−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸(40/10/20/15/10/5)
・P−39:イソホロンジイソシアネート/ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(Mn2000)/ネオペンチルグリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/9.5/6.2/34.3)
・P−40:イソホロンジイソシアネート/ポリプロピレングリコール(Mn1000)/ネオペンチルグリコール/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/20/15/15)
・P−41:イソホロンジイソシアネート/ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(Mn2000)/トリエチレングリコール/2,4−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸(50/20/18/12)
・P−13:テレフタル酸/イソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/1,4−ブタンジオール/エチレングリコール(25/25/25/15/10)
・P−14:テレフタル酸/イソフタル酸/2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/テトラエチレングリコール/エチレングリコール(30/20/20/15/15)
・P−15:テレフタル酸/イソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/ネオペンチルグリコール/ジエチレングリコール(20/30/25/15/10)
・P−16:テレフタル酸/イソフタル酸/4,4'−ベンゼンジメタノール/ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール(25/25/25/15/10)
・P−17:テレフタル酸/イソフタル酸/5−スルホイソフタル酸/エチレングリコール/ネオペンチルグリコール(24/24/2/25/25)
・P−18:テレフタル酸/イソフタル酸/5−スルホイソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/1,4−ブタンジオール/エチレングリコール(22/22/6/25/15/10)
・P−19:イソフタル酸/5−スルホイソフタル酸/シクロヘキサンジメタノール/エチレングリコール(40/10/40/10)
・P−20:シクロヘキサンジカルボン酸/イソフタル酸/2,4−ジ(2−ヒドロキシ)エチルオキシカルボニルベンゼンスルホン酸/シクロヘキサンジメタノール/エチレングリコール(30/20/5/25/20)
・P−21:11−アミノウンデカン酸(100)
・P−22:12−アミノドデカン酸(100)
・P−23:ポリ(12−アミノドデカン酸)と無水マレイン酸との反応の生成物
・P−24:11−アミノウンデカン酸/7−アミノヘプタン酸(50/50)
・P−25:ヘキサメチレンジアミン/アジピン酸(50/50)
・P−26:テトラメチレンジアミン/アジピン酸(50/50)
・P−27:ヘキサメチレンジアミン/セバシン酸(50/50)
・P−28:N,N−ジメチルエチレンジアミン/アジピン酸/シクロヘキサンジカルボン酸(50/20/30)
・P−32:トルエンジイソシアネート/ヘキサメチレンジアミン/2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(50/40/10)
・P−33:11−アミノウンデカン酸/ヘキサメチレンジアミン/尿素(33/33/33)
・P−42:1,6−ヘキサンジオールポリカーボネートジオール(Mw2000)の片末端無水フタル酸付加物
・P−43:1,6−ヘキサンジオール/1,4−ブタンジオール(モル比1:1)ポリカーボネートジオール(Mw2000)の片末端無水フタル酸付加物
・P−44:1,6−ヘキサンジオール/1,5−ヘプタンジオール(モル比1:1)ポリカーボネートジオール(Mw2000)の片末端無水フタル酸付加物
ポリマーの重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography:GPC)によって測定し、ポリスチレン換算で算出する。
通常、ポリマーの集合体を構成する個々の分子には構成単位の組成にばらつきがあり、したがって、個々の分子には水に対する溶解度にばらつきがある。水に対する溶解度が相対的に高いポリマー分子が、ここでいう「水溶性成分」に相当する。水溶性成分、つまり水に対する溶解度が相対的に高いポリマー分子は、一般式(1)で表される化合物の分散に適しないので、特定ポリマーは、ポリマー分散液としたときに、該分散液に含まれる水溶性成分が少ないほど好ましい。また、特定ポリマーを含有する粒子の膨潤や粒子どうしの接着を抑制し、安定な分散を維持する観点からも、特定ポリマーは、ポリマー分散液としたときに、該分散液に含まれる水溶性成分が少ないほど好ましい。これらの観点から、特定ポリマーを分散液としたときに、該分散液に含まれる固形分量に対する水溶性成分の割合は、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、少ないほど好ましい。
水にポリマーを分散させたポリマー分散液(固形分濃度10質量%、液温23±0.5℃)を調製する。その際、ポリマーの分散のために必要に応じて中和剤を使用する。ポリマー分散液を、遠心式限外濾過フィルターユニットを用いて、分散質と媒質とに遠心分離し、分離した媒質を乾燥させて乾固物の質量を測定し、ポリマー分散液の固形分量(=ポリマー分散液の調製に用いたポリマー量+ポリマー分散液の調製過程で用いた中和剤の質量)に対する媒質の乾固物量の割合を算出し、水溶性成分の割合(質量%)とする。
赤外線吸収性粒子分散液の媒体は、水、又は、水を主たる溶媒とする混合溶媒である。混合溶媒は、例えば、水と水溶性有機溶剤との混合物である。
水溶性有機溶剤の含有量は、赤外線吸収性粒子分散液の全質量に対して、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
本実施形態に係る赤外線吸収性粒子分散液は、一般式(1)で表される化合物以外の赤外線吸収能を有する化合物(例えば、スクアリリウム系色素、クロコニウム系色素、ナフタロシアニン系色素、シアニン系色素、アミニウム系色素等)、紫外線吸収能を有する化合物(例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等)、着色剤、中和剤、界面活性剤、分散安定剤、特定ポリマー以外のポリマー等を含んでいてもよい。
赤外線吸収性粒子分散液の製造方法としては、例えば、転相乳化法、特定ポリマーの粒子に赤外線吸収能を有する化合物を含浸させる含浸法が挙げられ、転相乳化法が好ましい。
中和剤の添加量は、赤外線吸収性粒子の分散安定性の観点から、赤外線吸収性粒子分散液のpHが後述の範囲となる添加量が好ましい。
赤外線吸収性粒子分散液に含まれる赤外線吸収性粒子の体積平均粒径は、10nm以上150nm以下が好ましく、10nm以上120nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が更に好ましい。体積平均粒径が10nm以上であることで、耐光性に優れ、体積平均粒径が150nm以下であることで、インクジェット方式の打滴特性に優れる。粒径分布は、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。赤外線吸収性粒子の平均粒径及び粒径分布は、例えば、光散乱法を用いて測定する。
また、一般的な水性インクがアルカリ性(pH8乃至10程度)であるので、本実施形態に係る赤外線吸収性粒子分散液を用いて水性インクを調製する観点からも、本実施形態に係る赤外線吸収性粒子分散液のpHは、上記の範囲が好ましい。
本実施形態において赤外線吸収性粒子分散液のpHは、温度23±0.5℃、相対湿度55±5%の環境下で測定する。
本実施形態に係る水性インクは、水性媒体と、該水性媒体に分散した赤外線吸収性粒子とを含む水性インクであり、赤外線吸収性粒子が、一般式(1)で表される化合物と、酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーとを含有する。
水性インクの媒体は、水、又は、水を主たる溶媒とする混合溶媒である。混合溶媒は、例えば、水と水溶性有機溶剤との混合物である。水溶性有機溶剤としては、アルコール、多価アルコール、多価アルコール誘導体、含窒素溶剤、含硫黄溶剤などが挙げられる。水性インクにおける水及び水溶性有機溶剤の詳細は、赤外線吸収性粒子分散液について述べたのと同様である。
水溶性有機溶剤の含有量は、水性インクの全質量に対して、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。
着色剤としては、顔料又は染料が挙げられ、画像の耐光性等の観点からは顔料が好ましい。
本実施形態に係る水性インクは、必要に応じて、各種の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、ポリマー、界面活性剤、浸透剤、粘度調整剤、pH調整剤、pH緩衝剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤等が挙げられる。本実施形態に係る水性インクは、一般式(1)で表される化合物以外の赤外線吸収能を有する化合物を含んでいてもよい。
水性インクに含まれる赤外線吸収性粒子の体積平均粒径は、10nm以上150nm以下が好ましく、10nm以上120nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が更に好ましい。体積平均粒径が10nm以上であることで、耐光性に優れ、体積平均粒径が150nm以下であることで、インクジェット方式の打滴特性に優れる。粒径分布は、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。赤外線吸収性粒子の平均粒径及び粒径分布は、例えば、光散乱法を用いて測定する。
本実施形態に係るインクカートリッジは、本実施形態に係る水性インクを収容したカートリッジである。本実施形態に係るインクカートリッジは、例えば、インクジェット方式の記録装置に着脱可能な形態で提供される。
本実施形態に係る記録装置は、本実施形態に係る水性インクを収容し、該水性インクを記録媒体に付与するインク付与手段と、記録媒体に付与された水性インクに赤外線を照射する赤外線照射手段とを備える。本実施形態に係る記録装置により、本実施形態に係る水性インクを記録媒体に付与するインク付与工程と、記録媒体に付与された水性インクに赤外線を照射する赤外線照射工程とを有する記録方法が実現される。
画像記録前の記録媒体Pは、容器16からロール18で1枚ずつ取り出され、複数のロール対20によって搬送ベルト28へ搬送される。
次いで、記録媒体Pは、帯電ロール32によって搬送ベルト28に静電吸着され、搬送ベルト28の回転によってインク吐出ヘッド30の下方へ搬送される。
次いで、記録媒体P上に、インク吐出ヘッド30からインクが吐出され、画像が記録される。
次いで、記録媒体P上のインクに赤外線照射装置60から赤外線が照射され、インクが赤外線吸収によって発熱し、インク温度が上昇し、インクが乾燥する。
次いで、インクが乾燥し画像が固定化された記録媒体Pは、剥離板34によって搬送ベルト28から剥離され、複数のロール対38によって容器40に搬送される。
[化合物(I−a−1)の合成]
下記の反応スキームに従って化合物(I−a−1)を合成した。
化合物(I−a−1)の合成において、2,2,8,8−テトラメチル−3,6−ノナジイン−5−オールの代わりに2,2,10,10−テトラメチル−4,7−ウンデカジイン−6−オールを使用したこと以外は同様の手順で、化合物(I−a−2)を合成した。
化合物(I−a−1)の合成において、2,2,8,8−テトラメチル−3,6−ノナジイン−5−オールの代わりに2,10−ジメチル−4,7−ウンデカジイン−6−オールを使用したこと以外は同様の手順で、化合物(I−a−5)を合成した。
[ポリマーP−5の合成]
撹拌機及び還流冷却管を備えた三口フラスコに、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート39.1部、ヘキサメチレンジイソシアネート6.6部、テトラエチレングリコール15.2部、エチレングリコール4.9部、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸5.3部及びN,N−ジメチルアセトアミド140部を入れ、撹拌下、室温で溶解した。ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫0.2部を加え、混合液を90℃に昇温し、温度を90℃に保ちながら、7時間撹拌した。次いで、N,N−ジメチルアセトアミド50部で希釈し、室温まで冷却した後、ナトリウムメトキシド2.2部をメタノール80部に溶かした溶液を添加した。得られたポリマー溶液を酢酸エチルとヘキサンの混合液(体積比80:20)に注いでポリマーを沈殿させ、濾過及び乾燥してポリマーP−5を69.5部得た。ポリマーP−5は、重量平均分子量(Mw)29000、酸価32mgKOH/gであった。
原料モノマーのうち、テトラエチレングリコールを15.4部に、エチレングリコールを7.4部に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を0.5部に変更した以外は、ポリマーP−5の合成と同様にしてポリマーP−5−1を得た。
原料モノマーのうち、テトラエチレングリコールを15.4部に、エチレングリコールを7.3部に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を0.9部に変更した以外は、ポリマーP−5の合成と同様にしてポリマーP−5−2を得た。
原料モノマーのうち、テトラエチレングリコールを10部に、エチレングリコールを6部に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を8部に変更した以外は、ポリマーP−5の合成と同様にしてポリマーP−5−3を得た。
原料モノマーのうち、テトラエチレングリコールを9部に、エチレングリコールを5部に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を10部に変更した以外は、ポリマーP−5の合成と同様にしてポリマーP−5−4を得た。
撹拌機及び蒸留管を装着した三口フラスコに、テレフタル酸ジメチル46.5部、イソフタル酸ジメチル46.5部、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム6部、エチレングリコール30部、ネオペンチルグリコール26部、縮合触媒として酢酸カルシウム0.05部及び酸化アンチモン(III)0.05部を入れ、窒素気流下、生成するメタノール及びエチレングリコールを留去しつつ昇温し、150℃に保ちながら30分間撹拌し、さらに190℃に保ちながら1時間撹拌した。次いで、温度を150℃程度に下げ、撹拌下、ポンプにより反応系内を徐々に減圧し、反応系内の圧力を10Pa乃至40Paの範囲に保ちながら、エチレングリコールを留去しつつ反応系内を昇温し、250℃でさらに3時間反応させた。生成物をそのまま取り出して冷却し、ポリマーP−17を120部得た。ポリマーP−17は、重量平均分子量(Mw)16000、酸価11mgKOH/gであった。
原料モノマーのうち、テレフタル酸ジメチルを49部に、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウムを2部に変更した以外は、ポリマーP−17の合成と同様にしてポリマーP−17−1を得た。
原料モノマーのうち、テレフタル酸ジメチルを48.5部に、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウムを3部に変更した以外は、ポリマーP−17の合成と同様にしてポリマーP−17−2を得た。
原料モノマーのうち、テレフタル酸ジメチルを48.5部に、イソフタル酸ジメチルを29部に、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウムを30部に変更した以外は、ポリマーP−17の合成と同様にしてポリマーP−17−3を得た。
原料モノマーのうち、テレフタル酸ジメチルを44.5部に、イソフタル酸ジメチルを28部に、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウムを37部に変更した以外は、ポリマーP−17の合成と同様にしてポリマーP−17−4を得た。
反応容器に、数平均分子量2000のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(n=27.5)480部、イソホロンジイソシアネート282部、及びジブチル錫ジラウレート0.007部を仕込み、窒素雰囲気下100℃で1時間反応させた。次いで、65℃以下に冷却し、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸42部、ネオペンチルグリコール74.6部及びメチルエチルケトン448部を添加し、80℃で16時間反応させた後、メチルエチルケトン408部及びメタノールを加えて反応を停止し、メチルエチルケトンにポリマーP−39が溶解したポリマーP−39溶液(固形分濃度50質量%)を得た。ポリマーP−39は、重量平均分子量(Mw)68000、酸価20mgKOH/gであった。
[赤外線吸収性粒子分散液AD−1の製造]
化合物(I−a−1)であるスクアリリウム化合物20部をフラスコに入れた。そこに、テトラヒドロフラン3600部を加え、撹拌子を入れて撹拌した。次いで、380部のポリマーP−5を加え、さらにメチルエチルケトン800部及びイソプロピルアルコール80部を加えて撹拌し、混合した。次いで、水酸化ナトリウムの10質量%水溶液を、ポリマーP−5に含まれる全カルボキシ基の0.9当量、撹拌しながら加えた。次いで、撹拌を続けながら水10000部を徐々に添加し、水を混合した。混合液が均一に近い状態になった後、フラスコに蒸留管と減圧ポンプを付け、30℃以上35℃以下となるように混合液を加熱して撹拌しながら減圧し、有機溶剤と水の一部を留去した。有機溶剤を水に置換しながら濃縮する操作を、材料から換算した固形分濃度が7質量%を超えないように水の添加量を調節しながら、有機溶剤臭が無くなるまで繰り返した。濃縮液を230メッシュのナイロンメッシュで濾過し、赤外線吸収性粒子分散液を得た。この赤外線吸収性粒子分散液について、後述する「(1)収率」に記載の方法によって、固形分量を測定し、収率を求めた。測定した固形分量に基づいて、この赤外線吸収性粒子分散液に水を添加して固形分濃度を5質量%に調製し、赤外線吸収性粒子分散液AD−1とした。赤外線吸収性粒子分散液の製造に用いた化合物(I−a−1)の量及びポリマー量から換算すると、赤外線吸収性粒子分散液AD−1における化合物(I−a−1)の濃度は0.25質量%であった。
表1に従って、ポリマーの種類及び中和度(ポリマーに含まれる全酸性基に対する水酸化ナトリウムの添加量(当量))並びに赤外線吸収能を有する化合物を変更した以外は、赤外線吸収性粒子分散液AD−1の製造と同様にして、各赤外線吸収性粒子分散液を得た。表1中の「I−a−2」は化合物(I−a−2)であり、「I−a−5」は化合物(I−a−5)であり、「II」は下記構造式で表される化合物(II)である。
化合物(I−a−1)であるスクアリリウム化合物20部をフラスコに入れた。そこに、テトラヒドロフラン3600部を加え、撹拌子を入れて撹拌した。次いで、380部のポリマーP−17を加え、さらにテトラヒドロフラン2700部を加えて撹拌し、混合した。次いで、撹拌を続けながら水10000部を徐々に添加し、水を混合した。混合液が均一に近い状態になった後、フラスコに蒸留管と減圧ポンプを付け、30℃以上35℃以下となるように混合液を加熱して撹拌しながら減圧し、有機溶剤と水の一部を留去した。有機溶剤を水に置換しながら濃縮する操作を、材料から換算した固形分濃度が7質量%を超えないように水の添加量を調節しながら、有機溶剤臭が無くなるまで繰り返した。濃縮液を230メッシュのナイロンメッシュで濾過し、赤外線吸収性粒子分散液を得た。この赤外線吸収性粒子分散液について、後述する「(1)収率」に記載の方法によって、固形分量を測定し、収率を求めた。測定した固形分量に基づいて、この赤外線吸収性粒子分散液に水を添加して固形分濃度を5質量%に調製し、赤外線吸収性粒子分散液AD−11とした。赤外線吸収性粒子分散液の製造に用いた化合物(I−a−1)の量及びポリマー量から換算すると、赤外線吸収性粒子分散液AD−11における化合物(I−a−1)の濃度は0.25質量%であった。
表1に従って、ポリマーの種類及び赤外線吸収能を有する化合物を変更した以外は、赤外線吸収性粒子分散液AD−11の製造と同様にして、各赤外線吸収性粒子分散液を得た。
380部のポリマーP−5の代わりにポリマーP−39溶液を760部用いた以外は、赤外線吸収性粒子分散液AD−1の製造と同様にして、赤外線吸収性粒子分散液AD−19を得た。
表1に従って、ポリマーの中和度(ポリマーに含まれる全酸性基に対する水酸化ナトリウムの添加量(当量))及び赤外線吸収能を有する化合物を変更した以外は、赤外線吸収性粒子分散液AD−19の製造と同様にして、各赤外線吸収性粒子分散液を得た。
(1)収率
赤外線吸収性粒子分散液の一部を大気圧下120℃で2時間加熱して乾燥させ、固形分量(質量)を測定し、下記の式に従って収率を求め、下記のとおり分類した。
・式:赤外線吸収性粒子分散液の固形分量÷(赤外線吸収性粒子分散液の製造に用いた赤外線吸収能を有する化合物量+赤外線吸収性粒子分散液の製造に用いたポリマー溶液の固形分量+赤外線吸収性粒子分散液の製造過程で中和に用いた水酸化ナトリウムの質量)×100
G2:収率80%以上90%未満。
G3:収率70%以上80%未満。
G4:収率70%未満。
動的光散乱式粒径分布測定装置LB−500(堀場製作所)を用いて、赤外線吸収性粒子分散液(固形分濃度5質量%)に分散している粒子の体積基準のメジアン径(nm)を測定した。
赤外線吸収性粒子分散液(固形分濃度5質量%)を5倍に希釈し、温度60℃下で15日間保管した。保管前後の赤外線吸収性粒子分散液それぞれについて、波長818nmにおける吸収量を、分光光度計(日立製作所、U−4100)を用いて測定し、下記の式に従って赤外線吸収量の低下率を算出し、下記のとおり分類した。
・式:赤外線吸収量の低下率(%)=((保管前の赤外線吸収量−保管後の赤外線吸収量)÷保管前の赤外線吸収量)×100
G2:低下率15%以上35%未満。
G3:低下率35%以上50%未満。
G4:低下率50%以上。
[シアン顔料分散液CD1の調製]
反応容器に、スチレン6部、ステアリルメタクリレート11部、スチレンマクロマーAS−6(東亜合成)4部、ブレンマーPP−500(日油)5部、メタクリル酸5部、2−メルカプトエタノール0.05部及びメチルエチルケトン24部からなる混合溶液を調液した。別途、スチレン14部、ステアリルメタクリレート24部、スチレンマクロマーAS−6(東亜合成)9部、ブレンマーPP−500(日油)9部、メタクリル酸10部、2−メルカプトエタノール0.13部、メチルエチルケトン56部及び2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.2部からなる混合溶液を調液し、滴下ロートに入れた。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を撹拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了から2時間経過後、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.2部をメチルエチルケトン12部に溶解した溶液を3時間かけて滴下し、75℃で2時間反応させ、さらに80℃で2時間熟成させ、ポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液5部(固形分換算)、ピグメントブルー15:3(大日精化工業)10部、メチルエチルケトン40部、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液8部及びイオン交換水82部を、0.1mmジルコニアビーズ300部と共にビーズミル分散機に仕込み、6時間分散した。得られた分散液を、エバポレーターを用いて減圧濃縮し、メチルエチルケトンの除去と、顔料濃度10質量%までの濃縮とを行った。こうして、ポリマー分散剤で表面が被覆されたシアン顔料が分散したシアン顔料分散液CD1を得た。シアン顔料分散液CD1の体積平均粒径は77nmであった。
下記の材料を混合した後、5μmフィルターで粗大粒子を除去し、シアンインクC−1を得た。赤外線吸収性粒子分散液AD−1は、製造直後の分散液を使用した。シアンインクC−1のpHは9.8であった。
・赤外線吸収性粒子分散液AD−1 1質量%(固形分換算)
・ジエチレングリコール 5質量%
・プロパンジオール 25質量%
・オルフィンE1010(日信化学工業) 1.2質量%
・イオン交換水 合計が100質量%となる残量
赤外線吸収性粒子分散液AD−1を赤外線吸収性粒子分散液AD−2、4、5、7〜9、11、13、14、16、17、19〜23のいずれか1つに変更した以外は、シアンインクC−1の製造と同様にして、シアンインクC−2〜17を得た。赤外線吸収性粒子分散液は、製造直後の分散液を使用した。
製造直後のシアンインクC−1〜17を、エプソン社製インクジェットプリンターPX−1004のカートリッジに詰め替え、特菱アート両面N(三菱製紙)にインクジェットプリンターPX−1004で印字したところ、シアンインクC−1〜17の全てにおいて、吐出不良がなく良好な印字が行えた。画像に対して、中心波長810nm、照射強度3J/cm2、照射時間200ミリ秒の条件で赤外線照射を行ったところ、シアンインクC−1〜17の全てにおいて、滲みのない画像が得られた。
14 筐体
16 容器
18 ロール
20 ロール対
22 搬送経路
24 駆動ロール
26 従動ロール
28 搬送ベルト
30Y,30M,30C,30K インク吐出ヘッド(インク付与手段の一例)
31Y,31M,31C,31K インクカートリッジ
32 帯電ロール
34 剥離板
36 搬送経路
38 ロール対
40 容器
60Y,60M,60C,60K 赤外線照射装置(赤外線照射手段の一例)
P 記録媒体
Claims (6)
- 水性媒体と、
前記水性媒体に分散した赤外線吸収性粒子であって、下記一般式(1)で表される化合物並びに酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含有する赤外線吸収性粒子と、
を含む赤外線吸収性粒子分散液。
一般式(1)中、Raは一般式(1−R)で表される基を表し、Rb、Rc及びRdはそれぞれ独立にアルキル基を表す。一般式(1−R)中、Reは水素又はメチル基を表し、nは0以上3以下の整数を表す。 - pHが6.0以上10.5以下である、請求項1に記載の赤外線吸収性粒子分散液。
- 水性媒体と、
前記水性媒体に分散した赤外線吸収性粒子であって、下記一般式(1)で表される化合物並びに酸価が5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア及びポリカーボネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーを含有する赤外線吸収性粒子と、
を含む水性インク。
一般式(1)中、Raは一般式(1−R)で表される基を表し、Rb、Rc及びRdはそれぞれ独立にアルキル基を表す。一般式(1−R)中、Reは水素又はメチル基を表し、nは0以上3以下の整数を表す。 - 請求項3に記載の水性インクを収容したインクカートリッジ。
- 請求項3に記載の水性インクを収容し、前記水性インクを記録媒体に付与するインク付与手段と、
前記記録媒体に付与された前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射手段と、
を備える記録装置。 - 請求項3に記載の水性インクを記録媒体に付与するインク付与工程と、
前記記録媒体に付与された前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射工程と、
を有する記録方法。
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