JP2018030106A - 汚泥の処理設備 - Google Patents
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Abstract
Description
この排水処理に伴って有機汚泥が発生するが、排水処理量の増加とともに有機汚泥の発生量も年々増加し、その処理・処分が大きな問題となっている。
この炭化処理は、汚泥が基質中に炭素分を45質量%程度含んでいることから、焼却,溶融処理のように汚泥中の炭素分を消費してしまうのではなく、汚泥を無酸素或いは低酸素状態で熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ、新しい組成を持つ炭化物(炭化製品)として生成させるものである。
即ち、熱風発生炉226で発生した熱風は、乾燥機204,集塵機228を通る循環路230を、循環ファン232により循環流通させられるようになっている。
一方、循環路を流通する熱風の一部は排ガスとして外部に放出されるため、侵入空気の比率が小さい場合には、循環路を流通する熱風の量が、汚泥の乾燥処理に必要な量を下回ってしまい、その結果、熱風を過度に加熱しなければならなくなって燃料使用量は増大する。
本発明によれば、侵入空気の流量の比率を燃料使用量の削減が見込める比率若しくはこれに近似する比率になるよう制御することで、熱風発生炉における燃料使用量を削減することができる。
このため本発明では、循環路に直接、流量計を設けて流量を測定する構成に替えて、循環路に、インバータ制御により回転数を変化させる循環ファン装置を設け、熱風流量測定手段を、循環ファン装置のモータ回転数及び熱風の温度に基づいて、熱風の流量を測定するように構成することができる(請求項3)。
図中10は受入ホッパ(脱水汚泥貯留槽)であり、有機物を含有した下水汚泥を含水率70〜85%程度(通常は80%程度)まで脱水した脱水汚泥が、この受入ホッパ10に先ず受け入れられる。
ここに受け入れられた脱水汚泥は、中間貯留槽12を経て定量供給装置14,搬送装置15により乾燥機16へと送られ、そこで含水率35〜45%程度(通常は40%程度)まで乾燥処理される。
また、回転ドラム18の外周面にはスプロケット23が形成されており、スプロケット23と回転モータ25の出力軸とにチェーン26が巻き掛けられ、回転モータ25の回転駆動力が、回転ドラム18へと伝達されるようになっている。
前段から送られてきた脱水汚泥は、前端側の端部部材27を内外に貫通する投入機28を介して回転ドラム18内に導入される。一方、乾燥処理された汚泥(乾燥汚泥)は後端側の端部部材27bに設けられた下側の出口37から排出される。
また、前端側の端部部材27には図示を省略した熱風の取り込み口が設けられ、また後端側の端部部材27bには図示を省略した熱風の排出口が設けられ、熱風は回転ドラム18の内部を図中右方向に向かって流通する。
スクリューコンベア30において、32はスクリューコンベア30のスクリュー軸、33はスクリュー軸32から螺旋状に突出したスクリュー羽根、34はスクリュー軸32及びスクリュー羽根33を内部に収納した外筒部材、35はスクリュー軸32を回転駆動させる駆動モータである。
同図に示しているように回転ドラム18は内部に撹拌軸20を有している。ここで撹拌軸20は回転ドラム18の中心から偏心した位置に設けられている。この撹拌軸20からは複数の撹拌羽根22が放射状に延び出している。
その結果として、回転ドラム18内部の汚泥(脱水汚泥)は、回転ドラム18の回転に伴ってリフター24により底部から上方に持ち上げられ、そしてその頂部近くで自重により落下する。落下した汚泥は、その下側に位置する撹拌羽根22の高速回転により細かく粉砕され、回転ドラム18の底部側へと落下する。
尚、この乾燥機16においては、撹拌羽根22による粉砕及びその際の飛散作用によって、汚泥が回転ドラム18内部を軸方向に漸次送られて行く。
乾燥機16の下流側に設けられた循環ファン装置54は、ファンを駆動するファンモータがインバータを備え、ファン回転数をインバータ制御により変更可能な構成とされており、ファン回転数を変更することで循環路51内を流通する熱風の流量を調整することができる。
尚、循環路51の、乾燥機16と循環ファン装置54との間には、熱風の温度を検出するための温度センサ53が設けられている。
他方、炭化炉40からは排気路66が延び出しており、炭化炉40からの排ガスが、排気路66を通じて排ガスファン62により炭化炉排ガス熱交換器56を経て煙突64から外部に放出される。
本例では、隙間88に通じる回転ドラム18の外側空間を覆うように、回転ドラム18の外側で周方向に延設されたカバー89が設けられている。このカバー89は、側壁90,91とこれら側壁を連結する周壁96とを備え、端部部材27に隣接する側壁90が図示を省略した締結用のボルト・ナットで端部部材27と固定されている。またカバー89の端部部材27とは離間する側の側壁91には、耐熱性のシール布92の基端部が固着され、シール布92は先端部(遊端部)の裏面が回転ドラム18の外周面と向かい合うように折曲げられて配設されている。
このようにすることで、端部部材27に取り付けられたカバー89は回転ドラム18の回転を妨げることなく、またカバー89の内部空間95は隙間88と連通する一方、回転ドラム18の外周側空間とは区画される。
そして隙間88bに通じる回転ドラム18の外側空間を覆うように、回転ドラム18の外側で周方向に延設されたカバー89bが設けられている。このカバー89bの構成は上述したカバー89と同様である。
そして、カバー89bについても、侵入空気を供給するための供給用配管85が周方向略120°離間した3箇所で接続され、カバー89bの内部空間95bには予熱された侵入空気が導入されるように構成されている。そして内部空間95bに導入された侵入空気は、隙間88bを通じて回転ドラム18の内部を流通する熱風に入り込む。
図1,7において、81は空気供給手段としての供給ファン装置で、供給ファン装置81からは供給路80を形成する供給用配管85が、乾燥機16の隙間88,88b(詳しくはカバー89,89b)に向けて延びだしており、供給ファン装置81により送り出された空気は、侵入空気として、供給ファン装置81と隙間88,88bとの間に形成された供給路80を、隙間88,88bに向けて流通する。
供給ファン装置81は、ファンを駆動するファンモータがインバータを備え、ファン回転数をインバータ制御により変更可能な構成とされており、ファン回転数を変更することで供給路80を流通する侵入空気の流量を変更することができる。即ち、本例では供給ファン装置81が空気流量変更手段を構成している。
即ち、制御部84は、比率(LA/LR)が予め予定している適正な値よりも高ければ、供給ファン装置81の回転数を低くすることで隙間88,88bに向けて送られる侵入空気の流量を減少させ、また反対に比率(LA/LR)が予め予定している適正な値よりも低ければ、供給ファン装置81の回転数を高くすることで侵入空気の流量を増加させる。
また、制御部84では、流量計99により検出された熱風の流量及び温度センサ53により検出した熱風温度に基づいて、循環路51を流通する熱風のノルマル換算された流量LRを測定することができる。即ち、本例では流量計99と温度センサ53と制御部84とが熱風流量測定手段を構成している。
また本例では、供給路80上に設けられたダンパ装置97が流通する侵入空気の流量を変更する空気流量変更手段を構成しており、制御部84は、乾燥機16から排出された熱風の流量LRに対する侵入空気の流量LAの比率(LA/LR)が、予め予定している適正な値となるようにダンパ装置97のダンパ開度を制御する。
このような構成であっても熱風中に入り込む侵入空気の比率を適正に制御し、熱風発生炉50における燃料使用量を削減することができる。
16 乾燥機
18 回転ドラム
50 熱風発生炉
51 循環路
53 温度センサ(熱風流量測定手段)
54 循環ファン装置(熱風流量測定手段)
80 供給路
81 供給ファン装置(空気流量測定手段、空気流量変更手段)
82 熱交換器(空気予熱手段)
83 温度センサ(空気流量測定手段)
84 制御部
88,88b 隙間(空気侵入部)
89,89b カバー
95,95b 内部空間
97 ダンパ装置(空気流量変更手段)
98 流量計(空気流量測定手段)
99 流量計(熱風流量測定手段)
Claims (5)
- 有機物含有汚泥を所定水分状態まで乾燥処理する乾燥機と、
該乾燥機における乾燥用の熱風を発生させる熱風発生炉と、
該熱風発生炉で発生した前記熱風を、前記乾燥機を経由した後、該熱風発生炉に戻す循環路と、を備えた汚泥の処理設備であって、
(a)外部の空気を前記熱風中に侵入させる空気侵入部に向けて、侵入空気を圧送する空気供給手段と、
(b)該空気供給手段と前記空気侵入部の間に形成された供給路を流通する前記侵入空気の流量を測定する空気流量測定手段と、
(c)前記供給路を流通する前記侵入空気の流量を変更する空気流量変更手段と、
(d)前記乾燥機から排出された前記熱風の流量を測定する熱風流量測定手段と、
(e)前記乾燥機から排出された前記熱風の流量に対する前記侵入空気の流量の比率が、予め予定している適正な値となるように前記空気流量変更手段を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする汚泥の処理設備。 - 外部に放出される排ガスの熱を利用して前記侵入空気を予熱する空気予熱手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理設備。
- インバータ制御により回転数を変化させる循環ファン装置が前記循環路に設けられ、
前記熱風流量測定手段が、該循環ファン装置のモータ回転数及び前記熱風の温度に基づいて前記熱風の流量を測定するように構成されていることを特徴とする請求項1,2の何れかに記載の汚泥の処理設備。 - 前記空気侵入部が、前記乾燥機における乾燥容器としての回転ドラムと、該回転ドラムの端部開口を覆うように設置された端部部材との間に形成され、前記回転ドラムの内部と外部とを連通させた隙間であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の汚泥の処理設備。
- 前記乾燥機には、前記隙間に通じる前記回転ドラムの外側空間を覆うように、周方向に延設されたカバーが設けられ、前記供給路を通じて前記侵入空気が該カバーの内部空間に導入されるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の汚泥の処理設備。
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