JP6699395B2 - 乾燥汚泥の含水率制御方法及び汚泥の炭化処理設備 - Google Patents

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Description

この発明は炭化処理設備における汚泥乾燥炉からの乾燥汚泥の含水率制御に適用して好適な含水率制御方法及びこの制御方法を用いることが可能な汚泥の炭化処理設備に関する。
家庭等から排出される有機物含有の排水は、一般に下水処理施設で排水処理される。
この排水処理に伴って有機汚泥が発生するが、排水処理量の増加とともに有機汚泥の発生量も年々増加し、その処理・処分が大きな問題となっている。
有機汚泥を処分するに際し、有機汚泥には99.9%程度の水が含まれていてそのままでは処分できず、そこで減量化のために濃縮及び脱水処理したり、或いは更に焼却したり溶融したりするなど様々な処理が現在施されている。
しかしながら汚泥を焼却或いは溶融処理すると多量のエネルギーを消費し、処理コストが高いものとなる。
そこでエネルギー消費の少ない有機汚泥の減量化処理の一つの方法として、汚泥を乾留処理により炭化することが提案されている。
この炭化処理は、汚泥が基質中に炭素分を45質量%程度含んでいることから、焼却,溶融処理のように汚泥中の炭素分を消費してしまうのではなく、汚泥を無酸素或いは低酸素状態で熱分解(炭化)することにより炭素分を残留させ、新しい組成を持つ炭化物(炭化製品)として生成させるものである。
汚泥を乾留処理により炭化する際、まず含水率80%程度まで脱水された脱水汚泥(含水汚泥)を、所定の含水率、例えば40%程度の含水率まで乾燥処理され含水率が減じられる。その後、乾燥処理された乾燥汚泥は炭化炉へと搬送され、そこで乾留処理により汚泥の炭化が行われる。このような処理に際して用いられる炭化処理設備は、例えば下記特許文献1,特許文献2に開示されている。
ところでこの炭化処理設備においては、炭化処理を安定的に行うために、炭化炉に供給される前の乾燥汚泥の含水率を所定範囲、例えば35〜45%の範囲内に制御しておく必要がある。
炭化炉に入る前の乾燥汚泥の含水率が低過ぎると、炭化炉内での乾留ガスの発生量が過大となって温度が過度に上昇してしまったり、また逆に含水率が高過ぎると炭化炉での炭化処理が十分に行われないなど、炭化物を安定した品質で製造できないといった問題が生ずる。
従って炭化炉で安定した炭化処理を行うためには、汚泥乾燥炉からの乾燥汚泥の含水率を上記所定範囲内の含水率としておくことが必要で、そのためには汚泥乾燥炉から排出される乾燥汚泥の含水率を測定して、その結果に応じ汚泥乾燥炉での乾燥条件を強くしたり或いは弱くしたりするなど、汚泥乾燥炉での乾燥条件をコントロールする必要がある。
汚泥乾燥炉からの乾燥汚泥の含水率の測定方法として、従来、水分蒸発による乾燥汚泥の重量変化から乾燥汚泥の含水率を算出する加熱乾燥方式が用いられているが、この加熱乾燥方式の場合、作業者が所定時間毎に手作業で含水率測定を行わざるを得ず、しかもその測定には長時間(45分〜1時間程度)を要するため、測定作業自体を自動化することができず、このことが炭化処理設備全体の自動化を阻む大きな障害となっていた。
この問題を解決するため本発明者等が発明した、乾燥汚泥の含水率を自動制御可能な炭化処理設備が、下記特許文献3で開示されている。図8はその要部を示したものである。同図において、118は脱水汚泥を所定水分状態まで乾燥処理する汚泥乾燥炉、126は乾燥汚泥を乾留処理する炭化炉、122は乾燥汚泥を炭化炉126に向けて搬送するためのコンベアである。
コンベア122と炭化炉126との間には、乾燥汚泥を貯留する貯留槽として第1の中継ホッパ124−1と第2の中継ホッパ124−2とが設けられて、それぞれに、内部に貯留した乾燥汚泥を切出し搬送するための容積式のスクリューコンベア150-1,150-2が設けられている。これら中継ホッパ124-1,124-2に貯留された乾燥汚泥は、それぞれに設けられたスクリューコンベア150-1,150-2にて炭化炉126側に切り出され搬送される。そして乾燥汚泥は、炭化炉126の前端に連結された炭化炉投入機128を介して炭化炉126内に投入される。
152は、2つの中継ホッパ124-1,124-2を設けたことに対応して、コンベア122からの乾燥汚泥の供給をそれら中継ホッパ124-1,124-2の一方、若しくはその逆に切り替えるための切替装置である。
158は、汚泥乾燥炉118からの排ガス(熱風)の温度を検出する機能と、その排ガス温度を目的とする温度に設定する機能を有する設定器で、この設定器158は、熱風循環路138上に設けた風量調整ダンパ160の開度を調整することで、汚泥乾燥炉118内部を流通する熱風の流量を変化させて汚泥乾燥炉118の乾燥条件を変更する。尚、図8において140は熱風循環路138上に設けられた循環ファン、136は集塵機である。
この図8の炭化処理設備における乾燥汚泥の含水率制御方法は、乾燥汚泥の含水率と、乾燥汚泥を搬送する容積式コンベアの切出し量との間に相関関係があることに注目したもので、まず汚泥乾燥炉118からの乾燥汚泥を一旦、中継ホッパ124-1又は124-2に貯留した後、中継ホッパ内の乾燥汚泥を一定の回転数で回転するスクリューコンベア150-1又は150-2により切出して、このとき重量検出装置154が検出した中継ホッパ内の汚泥の重量変化から、コントローラ156が切出し量を求めて乾燥汚泥の含水率を算出し、その結果を汚泥乾燥炉118の熱風温度を設定する設定器158にフィードバックするようになしたものである。
しかしながら、本例の場合、中継ホッパ124-1,124-2にて汚泥乾燥炉118からの乾燥汚泥の受入れを行なっている最中、即ち新たな汚泥が中継ホッパ124-1,124-2内に流入している最中にあっては汚泥重量が変動して、切出し量の変化を中継ホッパ内の汚泥の減少量から知ることができなくなってしまうため、中継ホッパを少なくとも2つ用いて、一方の中継ホッパで汚泥乾燥炉からの乾燥汚泥の供給を受け入れ、他方の中継ホッパで切出し搬送を行う必要が生じる。このため設備建設コストの上昇及び設備大型化の問題が生じ、更なる改善が望まれていた。
以上、有機物含有汚泥の炭化処理装置における問題点を述べたが、この問題は含水汚泥を汚泥乾燥炉で所定水分率に乾燥する必要のある場合に共通して生じ得る問題である。
特開平11−33599号公報 特開平11−37644号公報 特許第4534660号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、従来よりも簡素な構成で汚泥乾燥炉における乾燥条件を適正にコントロールし、乾燥汚泥の含水率を自動制御することのできる乾燥汚泥の含水率制御方法及び汚泥の炭化処理設備を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1は、供給された含水汚泥を乾燥処理して含水率を減じ、乾燥汚泥として排出する汚泥乾燥炉からの該乾燥汚泥の含水率を制御する方法であって、前記汚泥乾燥炉の排出側に設けられた貯留槽に、該汚泥乾燥炉からの該乾燥汚泥を流入させるとともに、前記貯留槽若しくは該貯留槽を含む装置の重量を検出し、該重量が一定となるように、該貯留槽内の乾燥汚泥を外部に排出する容積式のコンベアの回転数を連続的に制御し、この時の該コンベアの回転数の大小に応じ、該回転数が小のときには前記汚泥乾燥炉の乾燥条件を弱く、該回転数が大のときには該乾燥条件を強くして、該汚泥乾燥炉からの前記乾燥汚泥の含水率を制御し、前記コンベアの回転数が所定範囲にある場合には前記乾燥条件の変更を行なわず、該乾燥条件を一定に維持することを特徴とする。
請求項のものは、請求項1において、前記含水汚泥が有機物含有汚泥であって、前記汚泥乾燥炉が有機物含有汚泥の炭化処理装置における汚泥乾燥炉であることを特徴とする。
請求項のものは、(a)有機物含有汚泥を所定水分状態まで乾燥処理する汚泥乾燥炉と、(b)該汚泥乾燥炉で乾燥処理させた乾燥汚泥を乾留処理により炭化する炭化炉と、(c)前記乾燥汚泥の搬送路上に設けられた貯留搬送装置と、を備えた汚泥の炭化処理設備であって、前記貯留搬送装置は、(イ)インバータで回転数可変に制御されるスクリューコンベアと、(ロ)該スクリューコンベアの投入口に設けられ、乾燥汚泥を一時貯留する貯留槽と、(ハ)該貯留槽若しくは前記貯留搬送装置の重量を検出する重量検出手段と、(ニ)前記重量検出手段により検出された重量が一定になるように前記スクリューコンベアの回転数を制御する制御部と、を備え、該制御部は、前記スクリューコンベアの回転数が予め設定された上限値を超えた場合及び下限値を下回った場合に、乾燥条件変更信号を前記乾燥機の制御部に送信するように構成されていることを特徴とする。
請求項のものは、請求項において、前記貯留搬送装置が、前記乾燥汚泥を前記炭化炉のレトルト内部に供給する炭化炉投入機であることを特徴とする。
一般に脱水汚泥を破砕しながら熱風を用いて乾燥させて生成された乾燥汚泥については、乾燥汚泥の含水率と乾燥汚泥の粒径との間に相関関係が認められる。
図5はその一例を示すもので、含水率が高い場合に乾燥汚泥の粒径は大きく、また含水率が低い場合に乾燥汚泥の粒径は小さくなる。
このため、例えば貯留槽内に貯留した乾燥汚泥を一定の回転数で回転する容積式のスクリューコンベアを用いて切り出そうとすれば、含水率の高い汚泥(粒径が大きい汚泥)は空隙率が高く(密度が小さく)その切出し量が少なくなり、また逆に含水率の低い汚泥(粒径が小さい汚泥)は、空隙率が低く(密度が大きく)その切出し量が多くなる。
図6は、貯留槽からのスクリューコンベアによる乾燥汚泥の切出し量を本発明者等が調べたものである。即ち、乾燥汚泥の含水率と乾燥汚泥の切出し量との間には図6で示すような関係が認められる。
一方で、供給される含水汚泥の固形分重量が一定であっても乾燥汚泥の含水率が高い場合、汚泥中の水分のうち蒸発する水分の割合が減ることから単位時間当たりに生成される乾燥汚泥の重量は増加する。反対に乾燥汚泥の含水率が低い場合、汚泥中の水分のうち蒸発する水分の割合が増え単位時間当たりに生成される乾燥汚泥の重量は減少する。
以上のことから、図7で示すような乾燥汚泥を貯留する貯留槽200と容積式のコンベア202とを備えた貯留搬送装置を乾燥汚泥の搬送路上に設けた場合、乾燥汚泥の含水率が高い状態であると、図7(A)で示すように貯留槽200に流入する乾燥汚泥の単位時間当たりの重量は大きくなり、且つ、コンベア202からの切出し量は小さくなる。即ち、貯留槽200に対する汚泥のインプット、アウトプットともに貯留槽内汚泥の重量の増加に繋がるため、貯留槽200内の汚泥重量が一定となるようにコンベア202の回転数を制御した場合、コンベア回転数が高くなる。
一方、乾燥汚泥の含水率が低い状態であると、図7(B)で示すように貯留槽200に流入する乾燥汚泥の単位時間当たりの重量は小さくなり、且つ、コンベア202からの切出し量が大きくなる。即ち、貯留槽200に対する汚泥のインプット、アウトプットともに貯留槽内汚泥の重量の減少に繋がるため、貯留槽200内の汚泥重量が一定となるようにコンベア202の回転数を制御した場合、コンベア回転数が低くなる。
本発明はこのような乾燥汚泥の含水率とコンベア回転数との関係に着目して、含水率の制御を行うようになしたものである。本発明では、汚泥乾燥炉からの乾燥汚泥を貯留槽内に流入させるとともに、貯留槽若しくは貯留槽を含む装置の重量を検出し、その重量が一定となるように、貯留槽内の乾燥汚泥を外部に排出する容積式のコンベアの回転数を制御して、そしてこの時得られたコンベアの回転数の大小に応じ、回転数が小のとき(即ち、含水率が低いとき)には汚泥乾燥炉の乾燥条件を弱く、回転数が大のとき(即ち、含水率が高いとき)には乾燥条件を強くして、乾燥汚泥の含水率を制御する。
本発明によれば、従来必要とされていた複数の中継ホッパや汚泥供給先を切り替えるための切り替え手段等を不要とし得て、乾燥汚泥の含水率を所定の範囲に制御することができるので、設備の低コスト化、また小型化を図ることができる。
本発明では、コンベアの回転数が所定範囲にある場合には乾燥条件の変更を行なわず、乾燥条件を一定に維持する不感帯制御を採用する。
即ち、本発明では、コンベアの回転数が所定範囲を超えて高くなった場合に、乾燥汚泥の含水率が高いとみなして乾燥条件を強くし、またコンベアの回転数が所定範囲を超えて低くなった場合に、乾燥汚泥の含水率が低いとみなして該乾燥条件を弱くすることができる。
通常、汚泥乾燥炉の乾燥条件を変更した場合、変更後の乾燥条件で乾燥処理された乾燥汚泥が生成されるまでに30分〜1時間を要するため、狭い範囲で頻度高く乾燥条件を変更するとハンチングが生じてしまうおそれがある。このため、不感帯制御を行うことで乾燥条件を一定に維持する時間帯を長くしてハンチングによる乾燥条件のばらつきを抑制する。
本発明の含水率制御方法は、特に有機物含有汚泥の炭化処理装置における汚泥乾燥炉からの乾燥汚泥の含水率制御に好適に適用可能なものである(請求項)。
次に請求項は汚泥の炭化処理設備に関するもので、乾燥汚泥の搬送路上に設けられた貯留搬送装置を、インバータで回転数可変に制御されるスクリューコンベアと、貯留槽若しくは貯留搬送装置の重量を検出する重量検出手段と、重量検出手段により検出された重量が一定になるようにスクリューコンベアの回転数を制御する制御部と、を備えた構成とし、スクリューコンベアの回転数が予め設定された上限値を超えた場合及び下限値を下回った場合に、貯留搬送装置の制御部から汚泥乾燥炉の制御部に乾燥条件変更信号を送信するようになしたことを特徴とする。この請求項によればスクリューコンベアの回転数の情報に基づいて汚泥乾燥炉における乾燥条件を適正にコントロールすることができる。
ここで貯留搬送装置は、乾燥汚泥を炭化炉のレトルト内部に供給する炭化炉投入機とすることができる(請求項)。

以上のような本発明によれば、従来よりも簡素な構成で汚泥乾燥炉における乾燥条件をコントロールし、乾燥汚泥の含水率を自動制御することのできる乾燥汚泥の含水率制御方法及び汚泥の炭化処理設備を提供することができる。
本発明の一実施形態の汚泥の炭化処理設備の全体構成を示した図である。 図1における汚泥乾燥炉の構成を示した図である。 図1における炭化炉の構成を示した図である。 図1の炭化処理設備における要部を拡大して示した図である。 乾燥汚泥の含水率と粒径との関係を示した図である。 乾燥汚泥の含水率と切出し量との関係を示した図である。 乾燥汚泥の含水率と貯留槽内の汚泥重量との関係を模式的に表した図である。 従来公知の乾燥汚泥の含水率制御方法を説明するための図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1は本発明の一実施形態である汚泥の炭化処理設備1の全体構成を示したものである。炭化処理設備1では排水処理に伴って発生する大量の有機汚泥が連続的に処理され炭化製品が生成される。
図中10は受入ホッパ(脱水汚泥貯留槽)であり、有機物を含有した下水汚泥を含水率70〜85%程度(通常は80%程度)まで脱水した脱水汚泥が、この受入ホッパ10に先ず受け入れられる。
ここに受け入れられた脱水汚泥は、中間貯留槽12を経て定量供給装置14,搬送装置15により汚泥乾燥炉16へと送られ、そこで含水率35〜45%程度(通常は40%程度)まで乾燥処理される。
汚泥乾燥炉16は、図2に示しているように回転ドラム18の内部に撹拌軸20を有している。ここで撹拌軸20は回転ドラム18の中心から偏心した位置に設けられている。この撹拌軸20からは複数の撹拌羽根22が放射状に延び出している。
一方、回転ドラム18の内周面には周方向に所定間隔で複数の板状のリフター24が、回転ドラム18と一体回転する状態で設けられている。
その結果として、回転ドラム18内部の汚泥(脱水汚泥)は、回転ドラム18の回転に伴ってリフター24により底部から上方に持ち上げられ、そしてその頂部近くで自重により落下する。落下した汚泥は、その下側に位置する撹拌羽根22の高速回転により細かく粉砕され、回転ドラム18の底部側へと落下する。
回転ドラム18内部の汚泥はこのような撹拌作用を受けながら、その内部に導かれた乾燥用熱風にさらされて乾燥処理され、次第に水分が減少していく。
尚、この汚泥乾燥炉16においては、回転ドラム18の傾斜勾配により、更には撹拌羽根22による粉砕及びその際の飛散作用によって、汚泥が回転ドラム18内部を軸方向に漸次送られて行く。
このようにして汚泥乾燥炉16で乾燥処理された後の乾燥汚泥は、続いて搬送装置26により後述する炭化炉投入機28を経て炭化炉32へと搬送され、そこで乾留処理により汚泥の炭化が行われる。
この炭化炉32は、乾燥汚泥を無酸素若しくは低酸素雰囲気下で脱水及び熱分解する炉で、図3に示しているように炉体34の内部に乾留容器としての円筒形状の回転ドラム(レトルト)36が設けられており、前段の汚泥乾燥炉16で乾燥処理された乾燥汚泥が回転ドラム36内部に投入される。
投入された乾燥汚泥は、先ず炉体34内部に配設された助燃バーナ(外熱室用バーナ)38による外熱室40内部の雰囲気加熱によって加熱される。すると乾燥汚泥中に含まれていた可燃ガスが回転ドラム36に設けられた噴出しパイプ42を通じて外熱室40の雰囲気中に抜け出し、そしてこの可燃ガスが着火して、以後はその可燃ガスの燃焼により回転ドラム36内部の汚泥の加熱が行われる。この段階では助燃バーナ38は燃焼停止される。
図3に示しているように、炉体34の内部には外熱室40と仕切られた排ガス処理室44が設けられており、外熱室40からの排ガスはここに導かれる。この排ガス処理室44には排ガス処理室用バーナ46が設けられており、排ガス処理室44内に導かれた排ガス中の未燃ガスが、この排ガス処理室用バーナ46にて2次燃焼される。
回転ドラム36内部の汚泥は、図中左端から回転ドラム36の回転とともに漸次図中右方向に移って行き(回転ドラム36には若干の勾配が設けてある)、そして最終的に乾留残渣(炭化製品)が回転ドラム36の図中右端の出口48、つまり炭化炉32から排出される。このような炭化操作によって、乾燥汚泥は炭素が約30〜50%、無機物が残りを占める成分の細孔を持つ炭化製品に変わる。
そして、炭化処理が完了し炭化炉32から排出された絶乾状態の炭化製品は、高温のため、図1で示すように、冷却機70に送られ常温近くまで冷却された後、炭化製品搬送コンベア71にて上方に搬送される。そして、自己発熱を抑制するため、加湿装置72にて含水率10〜15%程度を目安に水分量調整のための加湿(水噴霧)が行われ、その後、炭化製品は炭化製品貯留ホッパ74に貯留される。
図1において、50は熱風発生炉で、ここで発生した熱風が汚泥乾燥炉16へと供給される。汚泥乾燥炉16に供給された熱風は、熱風循環路51上に設けられた集塵機52を通り、更に循環ファン54にて炭化炉排ガス熱交換器56,熱風炉排ガス熱交換器58を経て熱風発生炉50へと循環させられる。尚、循環ファン54は、ファンを駆動するファンモータがインバータを備え、ファン回転数をインバータ制御により変更可能な構成とされており、ファン回転数を変更することで熱風循環路51内を流通するガス(熱風)流量を調整することができる。
この循環系では、汚泥乾燥炉16においてリークエアが循環する熱風中に入り込む。
一方で熱風発生炉50には燃焼空気が定量供給されており、そのためここでは熱風発生炉50から延び出した分岐路60を通じて熱風の一部が抜き取られ、熱風炉排ガス熱交換器58を経て熱風炉排ガスファン62により煙突64から外部に放出される。
他方、炭化炉32からは排気路66が延び出しており、炭化炉32からの排ガスが、排気路66を通じて炭化炉排ガスファン68により炭化炉排ガス熱交換器56を経て煙突64から外部に放出される。
次に炭化炉32の前端部に設けられた炭化炉投入機28について説明する。図4で示すように、炭化炉投入機28は、貯留槽80とスクリューコンベア82とを有する貯留搬送装置で、スクリューコンベア82の投入口84に貯留槽80が取り付けられている。
スクリューコンベア82において、86はスクリューコンベア82のスクリュー軸、87はスクリュー軸86から螺旋状に突出したスクリュー羽根、88はスクリュー軸86及びスクリュー羽根87を内部に収納した外筒部材、89はスクリュー軸86を回転駆動させる駆動モータである。この駆動モータ89はインバータを備え回転数可変とされている。
スクリューコンベア82の排出側の端部は、炭化炉32の回転ドラム36内に挿入されており、前段の汚泥乾燥炉16で乾燥処理された汚泥は、搬送装置26によりスクリューコンベア82直上に設けられた貯留槽80の開口に投入され、一旦、貯留槽80内に貯留されたのち、貯留槽80の下方に位置するスクリューコンベア82のスクリュー羽根87と87との間の溝に収容され、スクリュー軸86の回転に伴ない溝内部を前方に押出搬送され、回転ドラム36内部に投入される。
図4で示すように炭化炉投入機28は、ロードセルからなる重量検出手段92を介して架台上に設置されている。このため本例では、この重量検出手段92により、内部に貯留された乾燥汚泥を含む炭化炉投入機28の重量を検出することができる。
また、94はスクリューコンベア82の回転を制御する制御部で、重量検出手段92により連続的に検出される重量が、例えば予め設定された目標重量と一定になるようにスクリューコンベア82の回転数、詳しくは駆動モータ89の回転数を制御する。
また制御部94は、スクリューコンベア82の回転数が予め設定された上限値を超えた場合、汚泥乾燥炉16の熱風温度を設定制御する設定器96に向けて第1の乾燥条件変更信号を送信する。またスクリューコンベア82の回転数が予め設定された下限値を下回った場合、設定器96に向けて第2の乾燥条件変更信号を送信する。
一方、スクリューコンベア82の回転数が所定範囲内である場合には、乾燥条件変更信号の送信は行われない。
ここで設定器96は、汚泥乾燥炉16からの排ガス(熱風)の温度を検出する機能と、その排ガス温度を目的とする温度に設定・制御する機能を有する。
而して設定器96は、汚泥乾燥炉16からの排ガス温度が設定値よりも高ければ、循環ファン54の回転数を低くすることで熱風発生炉50から汚泥乾燥炉16に送られる熱風量を減少させ、汚泥乾燥炉16の乾燥条件を弱くする。
一方、汚泥乾燥炉16からの排ガス温度が設定値よりも低ければ、循環ファン54の回転数を高くすることで熱風発生炉50から汚泥乾燥炉16に送られる熱風量を増加させ、汚泥乾燥炉16における乾燥条件を強くする。そして汚泥乾燥炉16からの排ガス温度と設定値とが一致したところで、循環ファン54の回転数を一定化する。
而して本例では、炭化炉投入機28におけるコンベア回転数が所定範囲よりも高いとき(即ち、乾燥汚泥の含水率が高いとき)、炭化炉投入機28から送られてきた第1の乾燥条件変更信号に基づいて、設定器96は排ガス温度を高く設定変更して、汚泥乾燥炉16に多くの熱風を流入させ、汚泥乾燥炉16の乾燥条件を強く調整する。
また逆にコンベア回転数が所定範囲よりも低いとき(即ち、乾燥汚泥の含水率が低いとき)、設定器96は排ガス温度を低く設定変更して汚泥乾燥炉16への熱風の流入量を少なくし、これにより汚泥乾燥炉16の乾燥条件を弱く調整する。
そしてこれにより、汚泥乾燥炉16から排出される乾燥汚泥の含水率が35〜45%の範囲内になるように自動的に乾燥汚泥の含水率を制御する。
以上のような本実施形態によれば、従来必要とされていた複数の中継ホッパやこれら中継ホッパへの汚泥供給を切り替えるための切り替え手段等を不要とし得て、乾燥汚泥の含水率を制御することができるので、設備の低コスト化、また小型化を図ることができる。
特に本実施形態では、炭化炉32の前端側に連結された炭化炉投入機28の貯留槽80を乾燥汚泥の重量検出に利用しているため、新たな貯留槽を追加することなく含水率の制御を行うことができる。
本実施形態では、スクリューコンベア82の回転数が所定範囲にある場合には乾燥条件の変更を行なわず、乾燥条件を一定に維持する不感帯制御を採用している。通常、汚泥乾燥炉の排ガス温度の設定を変更した場合、その設定値で乾燥処理された乾燥汚泥が生成されるまでに30分〜1時間を要するため、狭い範囲で頻度高く乾燥条件(温度設定)を変更するとハンチングが生じてしまうおそれがあるが、本実施形態では不感帯制御を行うことで乾燥条件を一定に維持している時間帯を長くしてハンチングにより乾燥条件のばらつきを抑制することができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。例えば本発明では、重量検出手段にて炭化炉投入機28の重量を検出しているが、炭化炉投入機28の一部である貯留槽80の重量を検出するようにすることも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
1 炭化処理設備
16 汚泥乾燥炉
28 炭化炉投入機(貯留搬送装置)
32 炭化炉
36 回転ドラム(レトルト)
80 貯留槽
82 スクリューコンベア
92 重量検出手段
94 制御部
96 設定器(制御部)

Claims (4)

  1. 供給された含水汚泥を乾燥処理して含水率を減じ、乾燥汚泥として排出する汚泥乾燥炉からの該乾燥汚泥の含水率を制御する方法であって、
    前記汚泥乾燥炉の排出側に設けられた貯留槽に、該汚泥乾燥炉からの該乾燥汚泥を流入させるとともに、前記貯留槽若しくは該貯留槽を含む装置の重量を検出し、該重量が一定となるように、該貯留槽内の乾燥汚泥を外部に排出する容積式のコンベアの回転数を連続的に制御し、
    この時の該コンベアの回転数の大小に応じ、該回転数が小のときには前記汚泥乾燥炉の乾燥条件を弱く、該回転数が大のときには該乾燥条件を強くして、該汚泥乾燥炉からの前記乾燥汚泥の含水率を制御し、
    前記コンベアの回転数が所定範囲にある場合には前記乾燥条件の変更を行なわず、該乾燥条件を一定に維持することを特徴とする乾燥汚泥の含水率制御方法。
  2. 前記含水汚泥が有機物含有汚泥であって、前記汚泥乾燥炉が有機物含有汚泥の炭化処理装置における汚泥乾燥炉であることを特徴とする請求項1に記載の乾燥汚泥の含水率制御方法。
  3. (a)有機物含有汚泥を所定水分状態まで乾燥処理する汚泥乾燥炉と、
    (b)該汚泥乾燥炉で乾燥処理させた乾燥汚泥を乾留処理により炭化する炭化炉と、
    (c)前記乾燥汚泥の搬送路上に設けられた貯留搬送装置と、を備えた汚泥の炭化処理設備であって、
    前記貯留搬送装置は、
    (イ)インバータで回転数可変に制御されるスクリューコンベアと、
    (ロ)該スクリューコンベアの投入口に設けられ、乾燥汚泥を一時貯留する貯留槽と、
    (ハ)該貯留槽若しくは前記貯留搬送装置の重量を検出する重量検出手段と、
    (ニ)前記重量検出手段により検出された重量が一定になるように前記スクリューコンベアの回転数を制御する制御部と、を備え、
    該制御部は、前記スクリューコンベアの回転数が予め設定された上限値を超えた場合及び下限値を下回った場合に、乾燥条件変更信号を前記汚泥乾燥炉の制御部に送信するように構成されていることを特徴とする汚泥の炭化処理設備。
  4. 前記貯留搬送装置が、前記乾燥汚泥を前記炭化炉のレトルト内部に供給する炭化炉投入機であることを特徴とする請求項に記載の汚泥の炭化処理設備。
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