JP2009138089A - 多段スクリュー炭化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾留ガスの火炎による過剰加熱を防止するようにした多段スクリュー炭化装置を提供すること。
【解決手段】トラフ21内の被炭化物Tを、回転するスクリュー22によって搬送するスクリューコンベア11〜17を備え、そのスクリューコンベア11〜17が高さ方向に複数並べられて一つの搬送路を形成すべく接続され、トラフ21のガス吹出口35から吹き出す乾留ガスの火炎により、上段のスクリューコンベア11などを加熱するようにした炭化炉1を有するものであって、炭化炉1には、スクリューコンベア11などに向けて冷却ガスを吹き付けるための冷風ノズル41が設けられ、その冷風ノズル41に対し、バルブ43の開閉によって冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段を有する多段スクリュー炭化装置。
【選択図】 図4

Description

本発明は、下段のスクリューコンベアから吹き出す火炎によって、その上段側のスクリューコンベア内を移動する被炭化物を加熱・熱分解(炭化)せしめる多段スクリュー炭化装置に関し、特に火炎による過剰な加熱を冷排ガスの供給によって防止するようにした多段スクリュー炭化装置に関する。
多段スクリュー炭化装置は、例えば下記特許文献1に記載されており、図7は、同文献に開示された同装置の多段スクリュー炭化炉を示した図である。
多段スクリュー炭化炉は、炉体102内を横切るように、ほぼ水平に配置されたスクリューコンベア111,112,113が縦に3段設けられている。スクリューコンベア111などは、いずれも複数のガス吹出口135が形成された筒状のトラフ内に、スクリュー122が回転可能に挿入されている。ガス吹出口135は、被炭化物から発生する乾留ガスを吹き出させるようにしたものである。
被炭化物は、ホッパー104から最上段のスクリューコンベア111に供給され、スクリュー122の回転によって搬送される。被炭化物の搬送は、接続シュートを介して下段のスクリューコンベア112及び113へと順に移動する。その間に被炭化物が加熱されて炭化物が生成される。すなわち、炉体102内は加熱バーナー108によって下側から加熱されるるとともに、スクリューコンベア111〜113からはガス吹出口135を通して乾留ガスが吹き出し、それが火炎となってスクリューコンベア111〜1123内を通る被炭化物を加熱する。
特開2001−172639号公報
ところで、ガス吹出口135から吹き出る乾留ガスが勢いを増して火力が強くなると、上段のスクリューコンベア111や112が過剰な加熱によって、また、被炭化物が鶏糞等の畜糞である場合には、発生する乾留ガスに塩素や硫黄等の腐食性ガスが含まれているため、トラフが腐食してしまって寿命を短くしてしまう。この点、前記従来例の多段スクリュー炭化装置では、噴霧ノズルを使用し、水蒸気や水を炉体102内に吹き込んで冷やすよう構成されている。しかし、水蒸気などで炉体102内を冷やしたのでは、乾留ガスが勢いを増した所定の加熱箇所だけでなく、適切な加熱箇所を含む全体を冷やしてしまい、処理能力を低下させてしまう。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、乾留ガスの火炎による過剰加熱を防止するようにした多段スクリュー炭化装置を提供することを目的とする。
本発明に係る多段スクリュー炭化装置は、トラフ内の被炭化物を、回転するスクリューによって搬送するスクリューコンベアを備え、そのスクリューコンベアが高さ方向に複数並べられて一つの搬送路を形成すべく接続され、トラフのガス吹出口から吹き出す乾留ガスの火炎により、上段のスクリューコンベアを加熱するようにした炭化炉を有するものであって、前記炭化炉には、前記スクリューコンベアに向けて冷却ガスを吹き付けるための冷風ノズルが設けられ、その冷風ノズルに対し、バルブの開閉によって冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段を有するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る多段スクリュー炭化装置は、前記冷却ガス供給手段が、前記炭化炉に接続された所定機器であって、前記冷却ガスが、当該所定機器によって生じた排ガスであることが好ましい。
また、本発明に係る多段スクリュー炭化装置は、前記所定機器が、前記炭化炉に前記被炭化物を乾燥させて供給する乾燥機であって、前記冷却ガスが、その乾燥機によって発生した排ガスであることが好ましい。
また、本発明に係る多段スクリュー炭化装置は、前記所定機器が、前記炭化炉の排ガス処理に設けられた白煙防止器であって、前記冷却ガスが、その白煙防止器を通して得られた排ガスであることが好ましい。
また、本発明に係る多段スクリュー炭化装置は、前記スクリューコンベア或いはその周辺の温度を検出する温度センサと、その温度センサの検出信号に基づいて前記バルブの開閉を制御するコントローラを有するものであることが好ましい。
よって、本発明の多段スクリュー炭化装置によれば、冷却ガス供給手段からの冷却ガスを冷風ノズルを介してスクリューコンベアへ吹き付けるようにしたので、勢いが強くなった火炎に対するトラフの過剰加熱部分を冷却することができる。しかも、トラフに向けて吹き付けられる冷却ガスは、立ちのぼる火炎の先端を風力によって散らすように作用し、この点でも火炎による過剰な加熱を回避することができる。また、本発明によれば、乾燥機から得られる排ガスなどを冷却ガスとして利用するので、新たに冷却ガス供給手段を設けることなく、低コストで前記効果の達成を可能にしている。
次に、本発明に係る多段スクリュー炭化装置の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1乃至図3は、多段スクリュー炭化装置を構成する多段スクリュー炭化炉を示した図である。特に、図1は、多段スクリュー炭化炉をその側部側から示した断面図であり、図2は図1のA−A矢視断面図であり、図3は図1のB−B矢視断面図である。本実施形態の多段スクリュー炭化炉1は、ホッパ4に投入した被炭化物を、角筒状の炉体2内で加熱した7つのスクリューコンベア11〜17内を通して加熱・熱分解して炭化物を生成するものである。
スクリューコンベア11〜17は、図1に示すように、縦方向に複数段(本実施形態では上下7段)にわたって設けられ、更に図2及び図3に示すように左右2列に配置されている。縦方向に並べられたスクリューコンベア11〜17は、図3に示すように千鳥状に配置され、各々は筒状のトラフ21が炉体2の向かい合う壁面に架設されている。スクリューコンベア11〜17はいずれも同様に構成され、トラフ21内にスクリュー22が挿入され、回転するスクリュー22によって被炭化物を搬送する搬送手段として構成されている。
スクリュー22は、その回転軸に所定ピッチで螺旋状に形成された螺旋羽を有し、軸受けを介して回転可能に軸支されている。炉体2には、図2に示すように、ギヤードモータである駆動モータ28が複数固定され、スクリュー22の回転軸及び駆動モータ28の出力軸にそれぞれ固定したスプロケットが、チェーンを介して回転を伝達するように構成されている。従って、スクリュー22の回転速度、すなわちトラフ21内を移動する被炭化物の搬送速度は、この駆動モータ28の駆動制御によって調整できるようになっている。
炉体2の上部には、被炭化物を最上段のスクリューコンベア11へ送り込むためのホッパ4が設けられている。ホッパ4には、スクリューコンベア11のスクリュー22と連続した螺旋羽の送込部25が形成されている。この送込部25における羽根のピッチや径は、スクリューコンベア10のスクリュー22より小さく形成されている。
スクリューコンベア11〜17のトラフ21は、上下に並んだもの同士がシュート部5によって連結され、そのスクリューコンベア11〜17内を移動する被炭化物の搬送方向は交互に切り換えられる。そのため、上方のスクリューコンベア11の送出し終端側と、下方のスクリューコンベア12の送出し始端側とがシュート部5によって連結され、一つの搬送流路が形成されている。そして、最下段に位置するスクリューコンベア17には、その送出し終端側のシュート部5に冷却部6が設けられ、そこを通って不図示の回収部に回収される。冷却部6は、炉から出た炭化物が400〜500℃と高温であり、外気に触れると燃えてしまうため、水槽内をスクリューコンベアで搬送することによって間接冷却するものである。
また、多段スクリュー炭化炉1には、図3に示すように、スクリューコンベア11〜17からなる搬送部に、下方から熱気(熱風)を送る加熱部が構成されている。加熱部は、炉体2の下部に加熱室7が設けられ、そこへ火炎を噴射するバーナー8が取り付けられている。これにより、このバーナー8から噴射した火炎による熱が、加熱室7内から炉体2の炭化室9へと送られて、最下段のスクリューコンベア17を直に加熱しつつ、他のスクリューコンベア11〜16も昇温するようになっている。一方、そうした炉体2の上部には、炭化室9内で燃焼しなかった乾留ガスを燃焼・加熱することにより臭気分を熱分解する再燃焼炉3が設けられている。
多段スクリュー炭化炉1では、スクリューコンベア11〜17のスクリュー22が回転することによって被炭化物が搬送され、加熱されたトラフ21内を移動する間に被炭化物が炭化する。その際、被炭化物からは可燃性の乾留ガスが発生するため、本実施形態では、その乾留ガスの火炎によって上段に位置するスクリューコンベア11〜16を加熱するよう構成されている。ここで図4は、乾留ガスの火炎によって加熱する状態を模式的に示した図であり、多段スクリュー炭化炉1を構成する図3左側のスクリューコンベア12,13,14を抜き出して示したものである。
スクリューコンベア11〜17は、トラフ21がU字形の本体に上方開口側を平らな面板で塞ぐように形成され、その上面に突き出したガス吹出口35がオフセットして突設されている。そして、トラフ21内で乾留ガスが発生すると、その乾留ガスがガス吹出口35から上方に向けて吹き出し、それによって生じる火炎で上段のスクリューコンベアが加熱されるようになっている。例えば図4に示す場合であれば、下方のスクリューコンベア15,16が、それぞれの直上に位置するスクリューコンベア14,15を加熱することとなる。
本実施形態では、千鳥状に配置されたスクリューコンベア11〜17に対し、更にガス吹出口35が上段のスクリューコンベアから遠ざかる方向にずれて形成されている。そのため、図4のスクリューコンベア15,16に示す通常の火炎であれば、トラフ21を直接炙ることがないため、過剰な加熱や腐食性ガスの影響を避けることができる。しかし、スクリューコンベア16のように乾留ガスがトラフ21内で多く発生し、吹き出しの勢いが強くなってしまい火炎Kが大きくなると、2段上のスクリューコンベア14を炙ってしまうことになる。
スクリューコンベア16の位置では、水分の抜けた被炭化物から乾留ガスがより発生しやすくなっているため、トラフ21のガス吹出口35から勢いよく吹き出して火炎を大きくしてしまう。しかも、2段上のスクリューコンベア14では、その中の被炭化物Tが、本来加熱を行うスクリューコンベア15側にスクリュー22の回転によって片寄っている。従って、スクリューコンベア16からの火炎Kによって炙られる部分は被炭化物による熱の吸収が行われ難くなり、加熱の影響をより多く受けることになる。そして更に、乾留ガスが硫黄、塩素等の、鋼材等を腐食させる腐食性ガスであることによる影響が加わり、トラフ21に孔があいてしまう。
そこで、本実施形態の多段スクリュー炭化装置には、図4に示すように吹付け手段が設けられている。炉体2の壁面には、図3に示すように冷風ノズル41が貫通して固定され、炉体2内に突き出す延長ノズル41aを継ぎ足すことができるようになっている。延長ノズル41aは、その形状や長さによって冷風の方向や吹き付け位置を調節できるようにしたものである。そして、冷風ノズル41には、炉体2の外で冷排ガス管42と接続されている。冷排ガス管42は、バルブ43が設けられ、冷排ガスの供給が炉体2内の温度に従って自動調整できるように構成されている。
すなわち本実施形態では、図3に示すように、下からの火炎によって影響を受けるスクリューコンベア11〜15に対し、その下部温度を検出する温度センサ45が設置されている。そして温度センサ45には、その検出信号に基づいてバルブ43の開閉を制御するコントローラ46が接続され、スクリューコンベア11〜15の下部温度に応じて冷風ノズル41(延長ノズル41aを含む。以下同じ)から吹き出す冷排ガスの吹き出し調整が行われるようになっている。本実施形態では、冷排ガスの吹き付けによってスクリューコンベア11〜15のトラフ21を冷却するとともに、その吹き付けた冷排ガスが火炎を散らしてトラフ21の過剰な加熱を防止するようにしている。
加熱防止に使用する冷排ガスには、被炭化物を乾燥させる乾燥機からの排ガスが利用される。図5は、多段スクリュー炭化装置の構成を排ガス処理の流れに従って示したブロック図である。被炭化物は、畜糞などであって水分を多く含んでいるので、多段スクリュー炭化炉1に送り込む前に水分除去を行うための乾燥機51が設けられている。従って、被炭化物は、この乾燥機51に供給され、水分除去が行われた後に多段スクリュー炭化炉1のホッパ4へと送り込まれるようになっている。
一方、多段スクリュー炭化炉1では、スクリューコンベア11〜17を加熱した高温ガスを浄化処理する再燃焼炉3が設けられている。再燃焼炉3で処理された排ガスの温度は約800℃ほどの高温であるため、排気するには温度を下げる必要があり、その再燃焼炉3には、段階的に排ガスを冷却するように第1熱交換器52及び第2熱交換器53が順に接続されている。そして、第2熱交換器53の二次側には排ガス中の煤などを取り除くバグフィルタ54が接続され、煙突55から浄化されたガスが放出されるようになっている。
ところで、乾燥機51で発生した排ガスは、一部がその乾燥機51と第1熱交換器52との間で循環ガスとして循環し、他の一部(量的には乾燥機51で新たに発生した排ガスと同量)が再燃焼炉3へと送られて排気される。乾燥機51内では、被炭化物原料中の水分が蒸発し、その蒸気を含んで約140℃にまで下がった排ガスが送り出される。循環ガスは、乾燥機51で冷却され(熱エネルギを奪われ)、排ガスとして第1熱交換器52へ送られるが、第1熱交換器52で炭化排ガスから熱エネルギを受け取って約450℃になり、再び乾燥機51へと送り込まれる。
一方、乾燥機51から送り出された排ガスの一部は、乾燥機51の圧力で制御されるバルブ58を通って再燃焼炉3へ投入される。乾燥機51からの排ガスは、被炭化物が蓄糞などであるため、臭気を含んでいるのでそのまま大気に放出することができない。そこで、臭気を含んだ排ガスを再燃焼炉3に送り込み、その臭気を熱分解させるようにしている。従って、乾燥機51からの排ガスは、一部が第1熱交換器52から熱を受け取るための媒体として循環し、他は経路からの漏れ込み空気とともに再燃焼炉3に送り込まれるようになっている。
更に、本実施形態では、水分を含んだ乾燥機51からの排ガスを、トラフ21を冷却するための冷排ガスとして利用している。そのため、乾燥機51から再燃焼炉3への配管が分岐して冷排ガス管42が形成され、それが多段スクリュー炭化炉1へと接続されている。すなわち、乾燥機51から排出された約180℃の排ガスが、図4に示す冷風ノズル41によって、トラフ21を冷却する冷排ガスとして炉体2内に吹き込まれるよう構成されている。乾燥機51からの排ガスは臭気を含むため熱処理しなければならないが、こうして排ガスを冷排ガスとして炉体2内に送り込むことにより、トラフ21を冷却すると同時に、それ自身の臭気の熱分解も行うようにしている。
そこで、本実施形態の多段スクリュー炭化装置では、先ず乾燥機51に入れられた被炭化物は水分がある程度除去され、多段スクリュー炭化炉1へと供給される。多段スクリュー炭化炉1では、被炭化物が7つのスクリューコンベア11〜17を順番に降りるように搬送され、その搬送過程の加熱によって炭化物が生成される。一方、被炭化物が加熱されて炭化する際には乾留ガスを発生させるため、その乾留ガスがトラフ21内からガス吹出口35を通して吹き出し、炉体2内の加熱温度によって燃焼して火炎となる。そして、この火炎が直上のスクリューコンベア11などを加熱し、トラフ21内の被炭化物を炭化させることに寄与している。
しかし、乾留ガスの勢いが増して図4に示す火炎Kのように大きくなると、スクリューコンベア14のトラフ21の加熱温度が異常に高くなってしまう。この点、本実施形態では、温度センサ45によってトラフ21の下部温度が検出され、その検出信号に基づいてコントローラ46による温度管理が行われるている。そのため、温度センサ45からの温度が設定値を超えると、バルブ43の開閉が制御され、冷排ガスが冷排ガス管42を通って冷風ノズル41から高温になったスクリューコンベア14のトラフ21へと吹き付けられる。
この冷排ガスは、図5に示す乾燥機51から得られる排ガスの一部であり、加熱されたトラフ21の温度に比べて大幅に低く、しかも水分が多く相対的に酸素が少ないので、乾留ガスの燃焼を押さえるとともに冷却させることができる。そのため、排ガスが吹き付けることにより、トラフ21は火炎による加熱の異常な温度上昇を防止することができる。そして、トラフ21に向けて吹き付けられる冷排ガスは、立ちのぼる火炎Kの先端を風力によって散らすように作用するため、火炎Kによる過剰な加熱を回避させることにもなる。従って、乾留ガスの火炎によるトラフ21の過剰加熱を防止することで、スクリューコンベア11〜17の損傷を防止でき、その寿命を格段に延ばすことで、メンテナンスにかかる費用を低減させることが可能になった。
また、本実施形態では、冷排ガスとして乾燥機51からの排ガスを利用することにより、コストを抑えて上記効果を達成することが可能となった。すなわち、排ガスは、従来から第1熱交換器52との間の循環や再燃焼炉3へ送り込むための配管が構成されており、本実施形態では、それを更に冷風ノズル41への冷排ガス管42を分岐させるようにしただけなので、極めて簡単な構成の変更で冷排ガスの確保が可能になった。乾燥機51からの排ガスは、水分が多く相対的に酸素が少ないので、トラフ21を酸化させないというメリットがある。
また、蓄糞の排ガスは臭気を伴うので熱分解(例えば焼却処理)しなければならないが、炉体2内に吹き込んでトラフ21の冷却に利用するようにしたので、冷却に新たなガスを導入することに比べ、格段に効率がよい。
ところで、炉体2内に吹き込まれる冷排ガスは、乾燥機51からの排ガス以外にも利用が考えられる。図6は、多段スクリュー炭化装置の構成を排ガス処理の流れに従って示したブロック図である。この多段スクリュー炭化装置では、図5の場合と同様に、再燃焼炉3で処理された高温(約800℃程)の排ガスを、温度低下と浄化処理を施して大気へ放出するように構成されている。そのため、再燃焼炉3には予熱器61が接続され、高温の排ガスが外気との熱交換によって約300℃程度にまで冷却され、約400℃にまで昇温した外気は燃焼用空気としてバーナー8へ供給されるようになっている。
また、予熱器61の二次側には白煙防止器62、バグフィルタ63及び煙突64が順に接続されている。白煙防止器62は、排ガスを大気中に放出する際、白煙を防止するための高温空気を混合させるためのものであり、取り入れた外気を排ガスとの熱交換によって温度上昇させてバグフィルタ63の二次側に供給するようにしたものである。従って、白煙防止器62を通った排ガスは約180℃程度にまで温度低下している。そして、その排ガスは、バグフィルタ63によって微粉が除去された後、高温空気の混合によって白煙防止処理が行われて煙突から放出される。
こうした排気処理では、白煙防止器62を通過した排ガスの温度が最も低くなっている。そこで、図6に示す構成の多段スクリュー炭化装置では、この白煙防止器62を通過した排ガスを冷排ガスとして利用することとし、白煙防止器62の二次側配管が分岐して、図4に示す冷排ガス管42に接続するよう構成されている。
そこで、本実施形態の多段スクリュー炭化装置では、前述したように被炭化物がスクリューコンベア11〜17を移動する過程で加熱されて炭化する。その際、乾留ガスがトラフ21内からガス吹出口35を通して吹き出し、炉体2内の加熱温度によって燃焼して火炎となる。そして、乾留ガスの勢いが増して、図4に示す火炎Kのように大きくなった場合には、トラフ21の加熱温度が異常に高くなってしまうため、冷排ガスが炉体2内の当該トラフ21に向けて吹き付けられる。
すなわち、温度センサ45からの温度が設定値を超えると、バルブ43の開閉が制御され、冷排ガスが冷排ガス管42を通って冷風ノズル41から高温になったスクリューコンベア14のトラフ21へと吹き付けられる。この冷排ガスは、図6に示す白煙防止器62から得られる排ガスの一部であるが、加熱されたトラフ21の温度に比べて大幅に低いため、これが吹き付けることにより、トラフ21は火炎による加熱の異常な温度上昇を防止することができる。しかも、トラフ21に向けて吹き付けられる冷排ガスは、立ちのぼる火炎Kの先端を風力によって散らすように作用するため、火炎Kによる過剰加熱を回避させることにもなる。
従って、乾留ガスの火炎によるトラフ21の異常加熱を防止することで、スクリューコンベア11〜17の損傷を防止でき、その寿命を格段に延ばすことで、メンテナンスにかかる費用を低減させることが可能になった。
また、本実施形態では、冷排ガスとして白煙防止器62からの排ガスを利用することにより、コストを抑えて上記効果を達成することが可能となった。すなわち、白煙防止器62からバグフィルタ63への配管を分岐して冷排ガス管42を分岐させるようにしただけなので、極めて簡単な構成の変更で冷排ガスの確保が可能になった。
以上、本発明の多段スクリュー炭化装置について実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
前記実施形態では、コントローラ46を用いてバルブ43の開閉を温度センサ45の検出に基づいて自動開閉するようにしたが、作業員が温度センサ45の温度表示に従って手動でバルブ43の開閉を行うようにしたものであってもよい。
多段スクリュー炭化炉の一実施形態を示した側部側からの断面図である。 多段スクリュー炭化炉を示した図1のA−A矢視断面図である。 多段スクリュー炭化炉を示した図1のB−B矢視断面図である。 乾留ガスの火炎によって上段のスクリューコンベアを加熱する状態を模式的に示した図である。 多段スクリュー炭化装置の構成を排ガス処理の流れに従って示したブロック図である。 多段スクリュー炭化装置の構成を排ガス処理の流れに従って示したブロック図である。 従来の多段スクリュー炭化炉を示した図である。
符号の説明
1 多段スクリュー炭化炉
2 炉体
3 再燃焼炉
11〜17 スクリューコンベア
21 トラフ
22 スクリュー
35 ガス吹出口
41 冷風ノズル
42 冷排ガス管
43 バルブ
45 温度センサ
46 コントローラ
K 火炎
T 被炭化物

Claims (5)

  1. トラフ内の被炭化物を、回転するスクリューによって搬送するスクリューコンベアを備え、そのスクリューコンベアが高さ方向に複数並べられて一つの搬送路を形成すべく接続され、トラフのガス吹出口から吹き出す乾留ガスの火炎により、上段のスクリューコンベアを加熱するようにした炭化炉を有する多段スクリュー炭化装置において、
    前記炭化炉には、前記スクリューコンベアに向けて冷却ガスを吹き付けるための冷風ノズルが設けられ、その冷風ノズルに対し、バルブの開閉によって冷却ガスを供給する冷却ガス供給手段を有するものであることを特徴とする多段スクリュー炭化装置。
  2. 請求項1に記載の多段スクリュー炭化装置において、
    前記冷却ガス供給手段は、前記炭化炉に接続された所定機器であって、前記冷却ガスは、当該所定機器によって生じた排ガスであることを特徴とする多段スクリュー炭化装置。
  3. 請求項2に記載の多段スクリュー炭化装置において、
    前記所定機器は、前記炭化炉に前記被炭化物を乾燥させて供給する乾燥機であって、前記冷却ガスは、その乾燥機によって発生した排ガスであることを特徴とする多段スクリュー炭化装置。
  4. 請求項2に記載の多段スクリュー炭化装置において、
    前記所定機器は、前記炭化炉の排ガス処理に設けられた白煙防止器であって、前記冷却ガスは、その白煙防止器を通して得られた排ガスであることを特徴とする多段スクリュー炭化装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の多段スクリュー炭化装置において、
    前記スクリューコンベア或いはその周辺の温度を検出する温度センサと、その温度センサの検出信号に基づいて前記バルブの開閉を制御するコントローラを有するものであることを特徴とする多段スクリュー炭化装置。
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