JP2018024295A - 運転支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行状態を取得する際における時間遅れを抑制し、安定的に車両の制御を行うことのできる運転支援システムを提供する。
【解決手段】車両20が走行している走行車線300の境界を含む画像、を取得する車載カメラ230と、走行車線300において車両20が走行すべき軌道である目標軌道を、画像に基づいて生成する目標軌道生成部120と、走行車線300における車両20の走行状態を、画像に基づいて取得する走行状態取得部110と、目標軌道と走行状態とに基づいて、車両20を目標軌道に沿って走行させるための操舵制御を行う制御部140と、走行状態取得部110によって走行状態が取得される際における時間遅れ、を補償する補償部130と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、車両の運転を支援する運転支援システムに関する。
交通事故の低減やドライバの負担を軽減することを目的として、運転支援システムの開発が進められている。運転支援システムは、車両の運転者が行う運転操作の一部または全部を自動的に行ったり、運転者が行う運転操作を補助したりすることのできるシステムである。このような運転システムとしては、例えば、車両の走行中における操舵等の操作を全て自動的に行うものや、車線変更時等における一時的な運転操作のみを自動的に行うものが挙げられる。また、運転者の操舵トルクに補助的なトルクを加えることにより、走行車線の境界(白線)を車両が逸脱することのないように運転操作を補助するようなシステムも挙げられる。
下記特許文献1に記載の運転支援システム(運転支援制御装置)では、車両の前方側をカメラによって連続的に撮影し、得られた画像に基づいて操舵を自動的に行っている。具体的には、画像に基づいて車両の幅方向における現在位置を算出しており、当該現在位置が目標コースに一致するように操舵を自動的に行っている。
特開2015−13545号公報
運転支援システムが車両の制御を安定的に行うためには、現時点における車両の走行状態(例えば車両の横位置や走行方向等)を正確に把握する必要がある。しかしながら、走行状態を取得するための画像処理や、画像データ等を伝達するための通信には僅かながら時間を要する。このため、運転支援システムが取得した車両の走行状態は、厳密には現在の走行状態とは異なるものとなってしまう。つまり、運転支援システムが車両の走行状態を取得するにあたっては時間遅れが常に生じてしまう。このような時間遅れは、例えば車両の横位置が目標位置に収束しにくくなる等、制御が不安定となる要因となるために好ましくない。
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の走行状態を取得する際における時間遅れを抑制し、安定的に車両の制御を行うことのできる運転支援システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示に係る運転支援システムは、車両(20)の運転を支援する運転支援システム(10)であって、車両が走行している走路(300)の境界を含む画像、を取得する撮像部(230)と、走路において車両が走行すべき軌道である目標軌道を、画像に基づいて生成する目標軌道生成部(120)と、走路における車両の走行状態を、画像に基づいて取得する走行状態取得部(110)と、目標軌道と走行状態とに基づいて、車両を目標軌道に沿って走行させるための操舵制御を行う制御部(140)と、走行状態取得部によって走行状態が取得される際における時間遅れ、を補償する補償部(130)と、を備える。
このような運転支援システムでは、走行状態取得部によって走行状態が取得される際における時間遅れが、補償部が行う処理によって補償される。これにより、制御に対する時間遅れの影響が低減されるので、安定的に車両の制御を行うことが可能となる。
本開示によれば、車両の走行状態を取得する際における時間遅れを抑制し、安定的に車両の制御を行うことのできる運転支援システムが提供される。
図1は、実施形態に係る運転支援システムの構成を模式的に示す図である。 図2は、車両の走行状態、及びこれに基づいて行われる制御の概要について説明するための図である。 図3は、車両の走行状態、及びこれに基づいて行われる制御の概要について説明するための図である。 図4は、運転支援システムの演算装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、車両の横位置の時間変化を示すグラフである。 図6は、比較例に係る制御が行われた場合における、車両の横位置の時間変化を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本実施形態に係る運転支援システム10の構成について説明する。運転支援システム10は、車両20(図1においては不図示、図2を参照)に搭載されるシステムであって、車両20の運転操作を自動的に行うためのシステムとして構成されている。運転支援システム10は、車両20が備える電動ステアリング装置21に制御信号を送信することで、車両20の操舵を自動的に行うことができる。運転支援システム10は、車速センサ210と、ヨーレートセンサ220と、車載カメラ230と、演算装置100と、を備えている。
車速センサ210は、車両20の走行速度を測定するためのセンサである。車速センサ210で測定された走行速度は、車両20に設けられたCAN等の通信手段を介して演算装置100に送信される。車速センサ210は、本実施形態における「速度取得部」に該当する。
ヨーレートセンサ220は、車両20の旋回方向への回転角の変化速度、すなわちヨーレートを測定するためのセンサである。ヨーレートセンサ220で測定されたヨーレートは、車両20に設けられたCAN等の通信手段を介して演算装置100に送信される。ヨーレートセンサ220は、本実施形態における「ヨーレート取得部」に該当する。
車載カメラ230は、例えば車両20の車室内に固定されたCCDカメラであって、車両20の前方側の画像を連続的に撮影するためのカメラである。車載カメラ230は、車両20が走行する走路の境界が画像に含まれるように、その取り付け位置や角度が調整されている。ここでいう「走路」とは、車両20が走行し得る領域である走行車線のことである。また、「走路の境界」とは、例えば走行車線の境界として路面に描かれた白線や縁石のことである。車載カメラ230は、本実施形態における「撮像部」に該当する。
車載カメラ230は、運転支援システム10のための専用のカメラとして設けられていてもよく、例えばPCS(プリクラッシュセーフティシステム)等、車両20が備える他のシステムと共有されたカメラとして設けられていてもよい。車載カメラ230で撮影された画像は、車両20に設けられたCAN等の通信手段を介して演算装置100に送信される。
演算装置100は運転支援システム10の主要部であって、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータシステムとして構成されている。演算装置100は、車速センサ210、ヨーレートセンサ220、及び車載カメラ230から得られる情報に基づいて車両20の走行状態を取得し、取得された走行状態に基づいて電動ステアリング装置21の制御を行う。これにより、車両20を走路に沿って自動的に走行させることができる。
演算装置100は、機能的な制御ブロックとして、走行状態取得部110と、目標軌道生成部120と、補償部130と、制御部140と、を有している。
走行状態取得部110は、走路における車両20の走行状態を、車載カメラ230で撮影された画像等に基づいて取得する部分である。ここでいう「走行状態」とは、走行している車両20の状態を示す各種パラメータである。本実施形態における走行状態には、走路における車両20の横位置を示す値と、車両20の走行方向を示す値(後述の車両角度)とが含まれる。
目標軌道生成部120は、走路において車両20が走行すべき軌道である目標軌道を、車載カメラ230で撮影された画像に基づいて生成する部分である。
図2を参照しながら、走行状態及び目標軌道について具体的に説明する。図2には、走路である走行車線300を車両20が走行している状態が上面視で描かれている。図2において符号310が付されているのは、走行車線300の左側(車両20の進行方向に対する左側)における境界を示す白線である。当該白線のことを、以下では「白線310」と表記する。また、図2において符号320が付されているのは、走行車線300の右側(車両20の進行方向に対する右側)における境界を示す白線である。当該白線のことを、以下では「白線320」と表記する。
本実施形態では、走行車線300の中央、すなわち白線310と白線320との中央となる位置に目標軌道が生成される。目標軌道生成部120は、車載カメラ230で撮影された画像に対し画像処理を行い、車両20の両側に存在する白線310及び白線320の位置及び形状を検出する。このような画像処理においては、例えばハフ変換等の既知の方法を用いることができる。その後、目標軌道生成部120は、白線310と白線320との中央に仮想的な線330を設定し、線330の上に目標軌道を生成する。
図2において符号P10が付されているのは、上面視における車両20の中心位置を示す点である。当該点のことを、以下では「中心点P10」と表記する。本実施形態では、中心点P10の位置を車両20の位置として扱う。尚、車両20における特定の点であって中心点P10とは異なる点の位置を、車両20の位置として扱うこととしてもよい。
図2において符号P20が付されているのは、線330上において中心点P10までの距離が最も近くなる位置の点である。このような点のことを、以下では「最近傍点」とも称する。最近傍点の位置は、車両20の走行に伴って変化していく。本実施形態では、線330上に設定された最近傍点の位置が、当該時点における目標軌道の位置として用いられる。
本実施形態では、中心点P10から最近傍点P20までの距離が、走行状態の一つである車両20の「横位置」を示す値として用いられる。横位置は、目標軌道(線330)と車両20との間の距離、ということができる。このように定義される横位置は時間の経過とともに変化する。このため、時刻tにおける横位置のことを、以下では「y(t)」のように表記する。
最近傍点P20における線330の接線は、目標軌道が伸びる方向、すなわち、この時点において車両20が向かうべき走行方向、ということができる。図2では、上記接線に沿ってx軸が設定されており、x軸に対して垂直な方向(具体的には、最近傍点P20から中心点P10に向かう方向)に沿ってy軸が設定されている。このように座標系が設定された場合には、車両20の横位置y(t)は中心点P10のy座標として示されることとなる。
図2では、中心点P10を通りx軸に平行な仮想的な線が、点線DL1として示されている。また、中心点P10を通り車両20の走行方向に沿った仮想的な線が、点線DL2として示されている。本実施形態では、点線DL2が点線DL1に対してなす角度が、車両20の走行方向を示す値、すなわち、走行状態の一つである「車両角度」として用いられる。車両角度は、目標軌道(線330)が伸びる方向に対し車両20の走行方向が成す角度、ということができる。このように定義される車両角度は時間の経過とともに変化する。このため、時刻tにおける車両角度のことを、以下では「θ(t)」のように表記する。
走行状態取得部110は、横位置y(t)と車両角度θ(t)とを含む走行状態を、車載カメラ230で撮影された画像に基づいて算出し取得する。その際、走行状態取得部110は中心点P10の位置も算出する。また、目標軌道生成部120は、図2の線330で示される目標軌道の位置や方向を、やはり車載カメラ230で撮影された画像に基づいて算出し取得する。これらの処理は、所定の演算周期が経過する毎に繰り返し実行される。
目標軌道生成部120は更に、最近傍点P20における線330の曲率(つまり走行車線300の曲率)、及びその変化率を算出する。当該処理も上記と同様に、所定の演算周期が経過する毎に繰り返し実行される。尚、曲率の「変化率」とは、車両20が移動した場合における上記曲率の変化量を、車両20の移動量により除したものである。以下では、走行距離の変化率を「α」とも表記する。
ところで、車載カメラ230における画像データの生成や、車載カメラ230と演算装置100との間における通信、及び走行状態取得部110における横位置y(t)の算出等には、それぞれ僅かながら時間を要する。このため、時刻tにおいて走行状態取得部110で取得された走行状態は、実際には当該時刻tにおける正確な走行状態とは異なる。つまり、運転支援システム10が車両20の走行状態を取得するにあたっては時間遅れが常に生じてしまう。
このため、走行状態取得部110により取得された走行状態に対応する車両20の位置が、図2に示されるような位置であった場合でも、その時点における実際の車両20の位置は、点線DL3で示されるように少し前方側の位置となっている。運転支援システム10が車両20の運転操作を適切に行うためには、上記のような時間遅れの影響を可能な限り抑制し、現時点における車両20の正確な位置や走行方向を取得する必要がある。
同様に、時刻tにおいて目標軌道生成部120が生成した目標軌道の位置や方向、すなわち最近傍点P20の位置や当該点における接線(x軸)の方向は、正確には時刻tにおける目標軌道の位置や方向とは異なる。つまり、運転支援システム10が目標軌道を生成するにあたっても、上記と同様の時間遅れが常に生じてしまう。
図1に戻って説明を続ける。演算装置100が有する補償部130は、上記のような遅れ時間を補償するための演算を行う部分である。補償部130は、走行状態取得部110で取得された走行状態を受け取り、補償後の(つまり現時点の値に近い)走行状態を制御部140に出力する部分である。また、補償部130は、目標軌道生成部120によって生成された目標軌道を受け取り、補償後の目標軌道を制御部140に出力する部分でもある。このように、本実施形態における補償部130は、走行状態取得部110によって走行状態が取得される際における時間遅れ、及び、目標軌道生成部120によって目標軌道が生成される際における時間遅れ、の両方を補償するように構成されている。
制御部140は、目標軌道と走行状態とに基づいて、車両20を目標軌道に沿って走行させるための操舵制御を行う部分である。制御部140は、走行状態に示される車両20の位置や走行方向が、目標軌道の位置や方向に近づくように、車両20が備える電動ステアリング装置21に制御信号を送信する。具体的には、制御部140は、横位置y(t)及び車両角度θ(t)の両方を0に近づけるように、電動ステアリング装置21に制御信号を送信する。制御部140が行う制御に用いられる走行状態及び目標軌道は、いずれも、補償部130において時間遅れの補償がなされた後のものである。
補償部130によって行われる処理の具体的な内容について説明するに先立ち、座標系等の定義について図3を参照しながら説明する。図3では2つの車両20(20a、20b)が描かれている。前方側に描かれた車両20aの位置及び走行方向は、時刻tにおける実際の車両20の位置及び走行方向となっている。また、後方側に描かれた車両20bの位置及び走行方向は、時刻tにおいて取得された走行状態に示される(つまり見かけの)車両20の位置及び方向となっている。このように、車両20aは実際の位置における車両20を示すものであり、車両20bは画像に基づいて取得される見かけの位置における車両20を示すものである。
図3においては、車両20aの中心位置を示す点が、図2と同様に中心点P10として示されている。また、車両20bの中心位置を示す点が、中心点P10と区別するために中心点P11として示されている。
本実施形態では、走行状態が取得される際における時間遅れの長さと、目標軌道が生成される際における時間遅れの長さとが、いずれも「L」(秒)であるとする。従って、車両20aが時刻tにおける車両20の実際の位置を示すものであるならば、車両20bは時刻t−Lにおける車両20の実際の位置を示すもの、ということになる。
車両20aの横位置及び車両角度をそれぞれy(t)、θ(t)と表現すると、車両20aの横位置及び車両角度はそれぞれy(t−L)、θ(t−L)と表現されることになる。このような時間遅れの長さLは、予め測定され、既知のパラメータとして演算装置100が備えるROMに記憶されている。
補償部130は、走行状態取得部110が算出した中心点P10の位置、及び目標軌道生成部120が算出した最近傍点P20の位置に基づいて第1座標系を設定する。第1座標系は、図2に示されるx軸及びy軸からなる座標系と同じ直交座標系である。つまり、第1座標系のx軸は、最近傍点P20における線330の接線に沿って伸びる軸であり、第1座標系のy軸は、最近傍点P20を通りx軸に対して垂直な軸である。第1座標系の原点は最近傍点P20である。
以下では、第1座標系における車両20aのx座標、すなわち時刻tにおける車両20の実際のx座標をx(t)と表現する。同様に、第1座標系における車両20aのy座標、すなわち時刻tにおける車両20の実際のy座標をy(t)と表現する。
この場合、第1座標系における車両20bのy座標、すなわち時刻tにおいて取得された見かけの位置についてのy座標は、上記のようにy(t−L)と表現される。同様に、第1座標系における車両20bのx座標、すなわち時刻tにおいて取得された見かけの位置についてのx座標は、x(t−L)と表現される。ただし、第1座標系の定義により、x(t−L)の値は常に0である。
図3において点線DL20で示されるのは、車両20aの走行方向である。つまり、時刻tにおける実際の走行方向である。以下では、点線DL20とx軸とのなす角度、すなわち、時刻tにおける実際の車両角度をθ(t)と表現する。
図3では、車両20bの走行方向が、図2と同様に点線DL2で示されている。点線DL2が、x軸と平行な点線DL1に対してなす角度は、補償前の見かけの走行状態として示される車両角度に該当する。この場合、当該車両角度はθ(t−L)と表現される。
図3には、第1座標系とは別の直交座標系として、xr軸及びyr軸からなる第2座標系も示されている。この第2座標系については後述する。
図4を参照しながら、補償部130によって行われる処理の具体的な内容について説明する。図4に示される一連の処理は、運転支援システム10による車両20の自動運転が行われているときに、所定の制御周期が経過する毎に繰り返し実行されるものである。
図4に示される一連の処理を実行するのに先立ち、補償部130は、車速センサ210で取得される走行速度、及び、ヨーレートセンサ220で取得されるヨーレートをそれぞれバッファリングする。当該処理は、直近におけるL秒間分の走行速度を示すデータ、及びヨーレートを示すデータがそれぞれRAMのバッファ内に確保されるまで行われる。現在の時刻を時刻tとすると、上記のようなバッファリングにより、時刻t−Lから時刻tまでの期間における走行速度の変化、及び同期間におけるヨーレートの変化が予め取得されることとなる。バッファリングが完了すると、補償部130は図4に示される一連の処理を開始する。
上記のようにバッファリングされたL秒間分の走行速度を示すデータは、取得された走行速度の履歴ということができる。同様に、バッファリングされたL秒間分のヨーレートを示すデータは、取得されたヨーレートの履歴ということができる。
最初のステップS01では、走行状態取得部110から走行状態が入力され、目標軌道生成部120から目標軌道が入力される。これらは、いずれも時刻tにおいて補償部130に入力されるのであるが、これまで述べたように、実際には現在よりもL秒前における値が取得されることとなる。本実施形態では、ステップS01で取得された走行状態等が、時刻t−Lにおける走行状態等として扱われる。例えば、ステップS01で取得された車両20の横位置は、y(t−L)として扱われる。また、取得された車両20の車両角度はθ(t−L)として扱われる。
尚、ステップS01では、取得された走行状態及び目標軌道に基づいて中心点P10の位置や最近傍点P20の位置が設定され、これらに基づいて、図2に示される第1座標系が設定される。
ステップS01に続くステップS02では、現在、すなわち時刻tにおける実際の走行状態の算出が行われる。ここでは、第1座標系における車両20(中心点P11)のx座標、y座標、及び車両20の車両角度がそれぞれ算出される。
時刻tにおける車両20の実際の車両角度、すなわちθ(t)は、以下の式(1)により算出される。
Figure 2018024295
式(1)の右辺第1項には、ステップS01で取得された車両20の車両角度の値が用いられる。式(1)の右辺第2項におけるγ(τ)は、時刻τにおけるヨーレートの値である。当該第2項は、ヨーレートの値を時刻t−Lから時刻tまでの期間について積分したものであり、当該期間における車両角度の変化量に該当する。第2項の演算は、時刻t−Lから時刻tまでの期間において予めバッファリングされたヨーレートのデータを用いて行われる。つまり、補償部130は、取得されたヨーレートの履歴に基づいて、補償後における車両角度の値を算出する。
尚、上記演算においては、時刻t−Lから時刻tまでの期間の各時刻τ(演算周期毎の時刻)における車両角度の値、すなわちθ(τ)が合わせて算出され、演算装置100のRAMに記憶される。
時刻tにおける車両20の実際のx座標、すなわちx(t)は、以下の式(2)により算出される。
Figure 2018024295
式(2)の右辺第1項には、ステップS01で取得された車両20のx座標の値が用いられる。ただし、第1座標系の定義により、当該値は常に0となる。式(2)の右辺第2項におけるV(τ)は、時刻τにおける走行速度の値である。また、同項におけるθ(τ)は、時刻τにおける車両角度の値である。当該値は、式(1)の算出において求められ、演算装置100のRAMに記憶されていたものである。
式(2)の右辺第2項は、走行速度のx方向における成分を時刻t−Lから時刻tまでの期間について積分したものであり、当該期間における車両20のx座標の変化量、に該当する。第2項の演算は、時刻t−Lから時刻tまでの期間において予めバッファリングされた走行速度のデータを用いて行われる。また、上記のように、θ(τ)の算出に当たってはバッファリングされたヨーレートのデータが用いられる。つまり、補償部130は、取得された走行速度の履歴と、取得されたヨーレートの履歴とに基づいて、補償後における車両20のx座標値を算出する。
時刻tにおける車両20の実際のy座標、すなわちy(t)は、以下の式(3)により算出される。
Figure 2018024295
式(3)の右辺第1項には、ステップS01で取得された車両20のy座標の値が用いられる。式(3)の右辺第2項におけるV(τ)は、式(2)におけるV(τ)と同じものであり、時刻τにおける走行速度の値である。また、同項におけるθ(τ)も、式(2)におけるθ(τ)と同じものであり、時刻τにおける車両角度の値である。
式(3)の右辺第2項は、走行速度のy方向における成分を時刻t−Lから時刻tまでの期間について積分したものであり、当該期間における車両20のy座標の変化量、に該当する。第2項の演算は、時刻t−Lから時刻tまでの期間において予めバッファリングされた走行速度のデータを用いて行われる。また、上記のように、θ(τ)の算出に当たってはバッファリングされたヨーレートのデータが用いられる。つまり、補償部130は、取得された走行速度の履歴と、取得されたヨーレートの履歴とに基づいて、補償後における車両20のy座標値を算出する。
ステップS02に続くステップS03では、現在、すなわち時刻tにおける実際の目標軌道の算出が行われる。以下では、線330上において中心点P11までの距離が最も近くなる位置の点を、最近傍点P21と定義する(図3を参照)。ステップS03では、最近傍点P21の位置が目標軌道の位置として算出される。また、最近傍点P21において線330が伸びる方向が、目標軌道の方向として算出される。
上記算出に先立ち、以下の式(4)によりκ(t)が算出される。
Figure 2018024295
κ(t)は、時刻tの最近傍点P21における線330の曲率である。式(4)の右辺第1項は、時刻t−Lの最近傍点P20における線330の曲率である。この第1項の値としては、目標軌道生成部120で算出された曲率の値がそのまま用いられる。
式(4)の右辺第2項におけるαは、既に述べたように線330の曲率の変化率である。同項におけるV(τ)は、時刻τにおける走行速度の値である。式(4)の右辺第2項は、V(τ)を時刻t−Lから時刻tまでの期間について積分した値、すなわち走行距離に曲率の変化率αを乗じたものであり、当該期間における曲率の変化量に該当する。尚、実際のαは定数ではなく、時刻t−Lから時刻tまでの期間において変化するものであるから、式(4)の右辺と左辺とは厳密には等しくない。しかしながら、両者の差は僅かであり、これによる制御の安定性への影響は無視することができる。
尚、上記演算においては、時刻t−Lから時刻tまでの期間の各時刻τ(演算周期毎の時刻)における最近傍点での曲率、すなわちκ(τ)が合わせて算出され、演算装置100のRAMに記憶される。
時刻tにおける目標軌道の方向は、最近傍点P21における線330の接線と、x軸とのなす角度θr(t)として表現される。θr(t)は以下の式(5)により算出される。
Figure 2018024295
式(5)の右辺第1項は、上記のようなθr(t)の定義により常に0となる。式(5)の右辺第2項におけるκ(τ)は、時刻τにおける最近傍点での曲率である。当該値は、式(4)の算出において求められ、演算装置100のRAMに記憶されていたものである。式(5)の右辺第2項におけるV(τ)は、時刻τにおける走行速度の値である。当該第2項は、最近傍点での曲率と走行速度V(τ)との積を、時刻t−Lから時刻tまでの期間について積分したものであり、当該期間における目標軌道の方向(θr)の変化量に該当する。第2項の演算は、時刻t−Lから時刻tまでの期間において予めバッファリングされた走行速度のデータを用いて行われる。
尚、κ(τ)の値と実際の曲率との間には上記のように僅かな差があるので、式(5)の右辺と左辺とは厳密には等しくない。しかしながら、両者の差は僅かであり、これによる制御の安定性への影響は無視することができる。
上記演算においては、時刻t−Lから時刻tまでの期間の各時刻τ(演算周期毎の時刻)における目標軌道の方向、すなわちθr(τ)が合わせて算出され、演算装置100のRAMに記憶される。
時刻tにおける最近傍点P21のx座標、すなわち図3のxr(t)は、以下の式(6)により算出される。
Figure 2018024295
式(6)の右辺第1項には、ステップS01で設定された最近傍点P20のx座標の値が用いられる。ただし、第1座標系の定義により、当該値は常に0となる。式(6)の右辺第2項におけるV(τ)は、時刻τにおける走行速度の値である。また、同項におけるθr(τ)は、時刻τにおける目標軌道の方向である。当該値は、式(5)の算出において求められ、演算装置100のRAMに記憶されていたものである。
式(6)の右辺第2項は、最近傍点の移動速度が車両20の走行速度に等しいと仮定した上で、最近傍点の移動速度のx方向における成分を時刻t−Lから時刻tまでの期間について積分したものである。このようにして得られる第2項は、当該期間における最近傍点のx座標の変化量、に該当する。第2項の演算は、時刻t−Lから時刻tまでの期間において予めバッファリングされた走行速度のデータを用いて行われる。
尚、最近傍点の移動速度と、車両20の走行速度とは、互いに一致することもあるが、多くの場合互いに異なっている。このため、式(6)の右辺と左辺とは厳密には等しくない。しかしながら、両者の差は僅かであり、これによる制御の安定性への影響は無視することができる。
時刻tにおける最近傍点P21のy座標、すなわち図3のyr(t)は、以下の式(7)により算出される。
Figure 2018024295
式(7)の右辺第1項には、ステップS01で設定された中心点P20のy座標の値が用いられる。ただし、第1座標系の定義により、当該値は常に0となる。式(7)の右辺第2項におけるV(τ)は、時刻τにおける走行速度の値である。また、同項におけるθr(τ)は、時刻τにおける目標軌道の方向である。当該値は、式(5)の算出において求められ、演算装置100のRAMに記憶されていたものである。
式(7)の右辺第2項は、最近傍点の移動速度が車両20の走行速度に等しいと仮定した上で、最近傍点の移動速度のy方向における成分を時刻t−Lから時刻tまでの期間について積分したものである。このようにして得られる第2項は、当該期間における最近傍点のy座標の変化量、に該当する。第2項の演算は、時刻t−Lから時刻tまでの期間において予めバッファリングされた走行速度のデータを用いて行われる。
尚、最近傍点の移動速度と、車両20の走行速度とは、互いに一致することもあるが、多くの場合互いに異なっている。このため、式(7)の右辺と左辺とは厳密には等しくない。しかしながら、両者の差は僅かであり、これによる制御の安定性への影響は無視することができる。
以上のように算出されたxr(t)、yr(t)θr(t)は、時刻tにおける目標軌道の位置及び方向を示すものである。具体的には、第1座標系における最近傍点P21の位置と、最近傍点P21における線330の接線方向を示すものである。
ステップS03に続くステップS04では、座標変換が行われる。ここでは、第1座標系における車両20の位置等が、図3の第2座標系における位置等に変換される。第2座標系は、最近傍点P21における線330の接線に沿ったxr軸と、最近傍点P21から中心点P11に向かって伸びるyr軸とからなる直交座標系である。第2座標系の原点は最近傍点P21である。このような第2座標系においては、車両20の実際の位置(中心点P11の位置)のxr座標は常に0となる。また、車両20の実際の位置のyr座標は、走行車線300における車両20の実際の横位置に該当する。以下では、時刻tにおける当該横位置をyc(t)と表記する。
ステップS04で行われる座標変換において、yc(t)は以下の式(8)によって算出される。尚、式(8)の各項に示される「x(t)」等は、それぞれ式(1)乃至(7)に基づいて既に説明したものであるから、ここではその説明を省略する。
Figure 2018024295
図3に示される点線DL21は、最近傍点P21を通り且つ点線DL20と平行な線である。この点線DL21と、第2座標系のxr軸とのなす角度θc(t)が、第2座標系を基準とした場合における車両20の(実際の)車両角度に該当する。車両角度θc(t)は以下の式(9)により算出される。尚、式(9)に示される「θ(t)」及び「θr(t)」は、それぞれ式(1)及び(5)に基づいて既に説明したものであるから、ここではその説明を省略する。
Figure 2018024295
以上のように算出された横位置yc(t)、及び車両角度θc(t)は、時間遅れが補償された後における横位置及び車両角度に該当する。これまで説明したように、座標変換後の横位置yc(t)及び車両角度θc(t)を算出するに当たっては、走行速度及びヨーレートのそれぞれの履歴(バッファリングされたデータ)に基づいた演算が行われる。補償部130は、算出された横位置yc(t)及び車両角度θc(t)を制御部140に出力する。
また、補償部130は、以下の式(10)によりκc(t)を合わせて算出し、上記と同様に制御部140に出力する。κc(t)は、最近傍点P21における目標軌道の曲率である。
Figure 2018024295
ステップS04に続くステップS05では、バッファリングされた走行速度及びヨーレートのデータが更新される。ここでは、車速センサ210で取得された最新の走行速度がバッファに加えられると共に、最も古い走行速度がバッファから削除される。同様に、ヨーレートセンサ220で取得された最新のヨーレートがバッファに加えられると共に、最も古いヨーレートがバッファから削除される。バッファリングされたデータはこのように更新され、次の制御周期において図4の処理が再度実行される際、式(3)等の演算のために用いられる。
以上のような処理が繰り返し実行される結果、制御部140には補償後の走行状態、すなわちyc(t)、θc(t)、及びκc(t)が補償部130から入力される。制御部140は、これらに基づいて目標前輪舵角δrを算出する。目標前輪舵角δrは、車両20を目標軌道に追従させるために必要な前輪の舵角であって、以下の式(11)によって算出される。
Figure 2018024295
式(11)の「l」は、車両20のホイールベース長である。k1及びk2は、制御ゲインとして予め設定された定数である。
続いて、制御部140は、実際の舵角δを目標前輪舵角δrに一致させるために、電動ステアリング装置21に供給されるべきモーター電流Iを算出する。モーター電流Iは以下の式(12)によって算出される。
Figure 2018024295
式(12)のδは、車両20が備える操舵角センサ(不図示)によって測定される実際の舵角である。また、同式のkp、ki、及びkdは、制御ゲインとして予め設定された定数である。制御部140は、電動ステアリング装置21に供給されるモーター電流の値が上記のように算出されたIと等しくなるよう、制御信号を出力する。これにより、車両20を目標軌道に追従させる制御が実行される。尚、制御部140から電動ステアリング装置21にモーター電流Iが直接出力されるような態様であってもよい。
以上のように、本実施形態に係る運転支援システム10は、走行状態取得部110によって走行状態が取得される際における時間遅れ、を補償する補償部130を備えている。補償部130により時間遅れが補償される結果、運転支援システム10は、現在の時刻tにおける実際の(又はそれに近い)横位置yc(t)や車両角度θc(t)等に基づいた正確な制御を行うことが可能となっている。
図6には、補償部130が上記のような時間遅れの補償を行わなかった場合における横位置の時間変化が、比較例として示されている。同図に示されるように、車両20の横位置は、目標値であるy0の周りを振動しながら、徐々に目標値y0に収束して行く。このように、時間遅れの保証が行われない場合には、車両20の挙動は不安定なものとなってしまうことがある。
図5には、補償部130が時間遅れの補償を行った場合における横位置の時間変化が示されている。同図に示されるように、本実施形態の制御が行われた場合には、車両20の横位置は目標値y0の周りを振動することなく、短時間のうちに目標値y0に収束している。図5と図6とを比較すると明らかなように、本実施形態では、車両20を目標軌道に追従させる制御を安定的に実行することができる。
本実施形態では更に、補償部130が、目標軌道生成部120によって目標軌道が生成される際における時間遅れ、をも補償する。具体的には、補償部130は、時刻tにおける最近傍点P21の位置、すなわち補償後における目標軌道の位置を、式(6)及び式(7)を用いて算出する。また、補償部130は、最近傍点P21における目標軌道の方向、すなわち補償後における目標軌道の方向を、式(5)を用いて算出する。
既に述べたように、これらの算出に当たっては、車速センサ210(速度取得部)によって取得された走行速度の履歴(バッファリングされた走行速度)と、車載カメラ230で撮影された画像に基づき算出された走路の曲率κ(t)と、に基づいて、補償後における目標軌道の位置(xr(t)、yr(t))及び角度(θr(t))が算出される。このように、走行状態の取得のみならず目標軌道の位置等の取得についても時間遅れが補償されるので、より安定的な制御を実行することが可能となっている。
以上においては、車両20の走行状態に含まれる横位置が、目標軌道(線330)から車両20(中心点P10)までの距離である場合について説明した。このように、横位置の基準として目標軌道の位置を用いてもよいのであるが、他の位置を用いてもよい。例えば、白線310の位置又は白線320の位置を、横位置の基準として用いてもよい。
また、本実施形態では、走行車線300の中央、すなわち白線310と白線320との中央となる位置に目標軌道を生成している。このような態様に替えて、走行車線300の中央以外となる位置に目標軌道を生成するような態様としてもよい。例えば、一方の白線310から幅方向に一定距離だけオフセットした位置に、目標軌道を生成するような態様であってもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:運転支援システム
20:車両
100:演算装置
110:走行状態取得部
120:目標軌道生成部
130:補償部
140:制御部
210:車速センサ
220:ヨーレートセンサ
230:車載カメラ
300:走行車線

Claims (8)

  1. 車両(20)の運転を支援する運転支援システム(10)であって、
    前記車両が走行している走路(300)の境界を含む画像、を取得する撮像部(230)と、
    前記走路において前記車両が走行すべき軌道である目標軌道を、前記画像に基づいて生成する目標軌道生成部(120)と、
    前記走路における前記車両の走行状態を、前記画像に基づいて取得する走行状態取得部(110)と、
    前記目標軌道と前記走行状態とに基づいて、前記車両を前記目標軌道に沿って走行させるための操舵制御を行う制御部(140)と、
    前記走行状態取得部によって前記走行状態が取得される際における時間遅れ、を補償する補償部(130)と、を備えた運転支援システム。
  2. 前記走行状態は、前記走路における前記車両の横位置を少なくとも含む、請求項1に記載の運転支援システム。
  3. 前記横位置は、前記目標軌道と前記車両との間の距離である、請求項2に記載の運転支援システム。
  4. 前記車両の走行速度を取得する速度取得部(210)と、
    前記車両のヨーレートを取得するヨーレート取得部(220)と、を更に備え、
    前記補償部は、
    取得された前記走行速度及び前記ヨーレートのそれぞれの履歴に基づいて、補償後における前記横位置の値を算出する、請求項2又は3に記載の運転支援システム。
  5. 前記走行状態は、前記目標軌道が伸びる方向に対し前記車両の走行方向が成す角度、である車両角度を少なくとも含む、請求項1に記載の運転支援システム。
  6. 前記車両のヨーレートを取得するヨーレート取得部と、を更に備え、
    前記補償部は、
    取得された前記ヨーレートの履歴に基づいて、補償後における前記車両角度の値を算出する、請求項5に記載の運転支援システム。
  7. 前記補償部は、
    前記目標軌道生成部によって前記目標軌道が生成される際における時間遅れ、をも補償する、請求項1に記載の運転支援システム。
  8. 前記車両の走行速度を取得する速度取得部を更に備え、
    前記補償部は、
    前記速度取得部によって取得された前記走行速度の履歴と、前記画像に基づき算出された前記走路の曲率と、に基づいて、補償後における前記目標軌道の位置及び角度を算出する、請求項7に記載の運転支援システム。
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