JP2018021689A - コンロ - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体内の装置に組み込まれた操作レバーを筐体外から操作し得るコンロを、美観の低下を抑えやすく、筐体内部へ異物が入り込むことを抑えやすい構成で実現する。【解決手段】コンロ1において天板部6の前端側には、天板部6の上面部6Aよりも下側に垂れ下がる垂下部6Bが形成されている。天板部6が装着される筐体本体部4の内部には梁部材20が設けられ、この梁部材20は、筐体本体部4内の前側の位置において左右方向に延びた形態で架設される架設部22を備える。架設部22は、垂下部6Bの後方側に配置される前板部24(板状部)を備え、前板部24(板状部)には、操作レバー64が挿し通され且つ挿し通された操作レバー64の左右方向の変位を許容するスリット28が形成されている。【選択図】図13

Description

本発明は、コンロに関するものである。
従来から、筐体と筐体上部に取り付けられる天板とを備えたコンロが知られている。例えば、特許文献1で開示されるコンロの筐体は、前方及び上方が開放された筐体本体と、筐体本体の中央側に配設されたグリル庫の左右にそれぞれ取り付けられる前面パネルとを備えた構成をなしている。
特開2015−166650号公報
特許文献1で開示されるコンロは、バーナの火力を調節するための操作レバー(火力調節レバー)が機器に組み込まれており、この火力調節レバーを左右方向にスライドさせることにより、バーナの火力を調整することが可能となっている。
この種のコンロでは、機器内部に組み込まれた操作レバーの操作を使用者が容易に行えるように、操作レバー又はこれに連結された部材を機器外部に露出させる必要がある。そのためには、操作レバーを導くための経路を筐体に設けなければならず、例えば、特許文献1で開示されるコンロでは、操作レバーを挿通させて外部に延出させるための長孔部が前面パネルに形成され、長孔部の開口領域は、操作レバーを移動させ得る十分な大きさとなっている。
しかし、特許文献1のように、筐体前面部の見えやすい位置に大きな長孔部を形成してしまうと、長孔部が丸見えになることによってコンロの美観を損ねたり、長孔部を介して煮汁等が筐体内部に進入したりすることが懸念される。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、筐体内の装置に組み込まれた操作レバーを筐体外から操作し得るコンロを、美観の低下を抑えやすく、筐体内部へ異物が入り込むことを抑えやすい構成で実現することを目的とする。
本発明の一例であるコンロは、
左右に配置される一対の側壁部を備え、一対の前記側壁部の間にバーナを収容する筐体本体部と、
前記筐体本体部の内部に配置され、前記筐体本体部内の前側の位置において左右方向に延びた形態で架設される架設部を備えた梁部材と、
前記筐体本体部及び前記梁部材に対して前側から装着される前パネルと、
前記前パネルが装着された状態の前記筐体本体部の上部に装着される天板部と、
前方側に延出する操作レバーを備えるとともに前記前パネルの後方に少なくとも一部が配置され、前記操作レバーの左右方向の変位に応じて前記バーナのガス供給量を調整するガス量調整装置と、
を有するコンロであって、
前記天板部の前端側には、前記天板部の上面部よりも下側に垂れ下がる垂下部が形成され、
前記梁部材の前記架設部は、前記垂下部の後方側に配置される板状部を備え、
前記板状部には、前記操作レバーが挿し通され且つ挿し通された前記操作レバーの左右方向の変位を許容するスリットが形成されている。
上記コンロは、天板部の前端部に形成された垂下部の後方に、梁部材の架設部を構成する板状部が配置され、この板状部には、操作レバーが挿し通されるスリットが形成されている。このような形でスリットが形成されているため、筐体内の装置に組み込まれた操作レバーを、左右方向の変位が可能な形で且つ架設部が設けられた高さで外部に導くことができ、筐体外から当該装置に対して左右方向の操作力を伝達することが可能となる。しかも、操作レバーが挿し通されるスリットは、天板部に形成された垂下部に隠れた形で配置されるため、スリットが前側から見えにくくなり、スリットが丸見えになることに起因する美観の低下が抑えられる。更には、天板部の上面部から続く垂下部がスリットの前側に配置されるため、天板部の上面部から垂下部側に煮汁等の異物が落下又は流下したとしても、この異物がスリット内に入り込みにくくなる。
図1は、実施例1に係るコンロを例示する斜視図である。 図2は、実施例1のコンロにおいて天板部を取り外した状態を示す斜視図である。 図3は、実施例1のコンロの一部を分解して示す分解斜視図である。 図4は、実施例1のコンロの平面図である。 図5は、実施例1のコンロにおいて天板部を取り外した構成の平面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図6は、実施例1のコンロにおいて天板部及び前パネルを取り外した構成の平面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図7は、実施例1のコンロの正面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図8は、実施例1のコンロにおいて天板部を取り外した構成の正面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図9は、実施例1のコンロにおいて天板部及び前パネルを取り外した構成の正面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図10は、実施例1のコンロの側面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図11は、実施例1のコンロにおいて天板部を取り外した構成の側面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図12は、実施例1のコンロにおいて天板部及び前パネルを取り外した構成の側面図を部分的に拡大して示す拡大図である。 図13は、実施例1のコンロにおいて螺子部材、第1螺子孔部、第2螺子孔部の位置で縦方向に切断した切断面を概略的に示す断面概略図と、その一部を拡大して示す拡大図である。 図14は、図5のB−B断面を概略的に示す断面概略図と、その一部を拡大して示す拡大図である。 図15は、図5のA−A断面を概略的に示す断面概略図と、その一部を拡大して示す拡大図である。 図16は、実施例1のコンロにおいて前パネルを筐体本体部に係止させた直後の状態を示す斜視図である。 図17は、実施例1のコンロにおいて前パネルを筐体本体部に係止させた後に若干起立させた状態を示す斜視図である。 図18は、実施例1のコンロの前パネルを概略的に示す斜視図である。 図19(A)は、図18の前パネルの右側面図であり、図19(B)は、図18の前パネルの左側面図である。
以下、本発明の望ましい例を示す。但し、本発明は、以下の例に限定されない。
前パネルは、上端側の部分が架設部の板状部を前側から覆う状態で装着されていてもよい。前パネルの上端側の部分には操作レバーが挿し通される第2スリットが形成されていてもよく、第2スリットの開口領域の少なくとも一部が、板状部に形成されたスリットの開口領域と前後に重なっていてもよい。そして、第2スリットが、垂下部の裏面部とは距離を隔てて対向して配置されていてもよい。
この構成によれば、前パネルの上端側の部分を架設部の板状部に重ねる形で安定的に装着することができ、操作レバーについては、架設部及び前パネルに形成された両スリット(スリット及び第2スリット)を介して装置外に導くことができる。しかも、外部に露出するように前パネルを配置しつつ前側のスリット(第2スリット)については、垂下部の裏面部に対向して配置することで見えにくくすることができる。更に、前パネルに形成された第2スリットが垂下部の裏面部とは距離を隔てて対向して配置されるため、天板の上面部から垂下部側に煮汁等の異物が落下又は流下したとしても、その異物が第2スリット側に回り込むことをより一層防ぎやすくなる。
<実施例1>
以下、本発明を具現化した実施例1について、図面を参照して説明する。
(コンロの基本構成)
図1等を参照し、コンロ1の基本構成を説明する。
図1等で示すコンロ1は、テーブルコンロとして構成され、天板部6と装置本体1Aを備え、装置本体1Aの上端部に天板部6が固定された構成をなす。図2は、装置本体1Aから天板部6を取り外した状態の外観を示すものである。
本明細書では、コンロ1が平坦な載置面に載置されたときの載置面と直交する方向が上下方向である。また、側壁部4A、4Bが向かい合う方向が左右方向であり、上下方向及び左右方向と直交する方向が前後方向である。図4のように平面視したときの長手方向が左右方向となっており、短手方向が前後方向となっている。
装置本体1Aは、図2のような構成をなし、コンロ1から天板部6を取り外した残りの部分を指す。装置本体1Aは、外殻を構成する筐体部2、梁部材20、右側バーナ15、左側バーナ16、ガス供給装置15A、ガス供給装置16A、グリル部12などを備える。
筐体部2は、例えば金属材料によって構成され、上端部が開口する略直方体状に構成されている。この筐体部2は、コンロ1の外殻をなす部分であり、筐体本体部4と前パネル40とによって構成され、上方側が開放した箱状形態をなす。
図2のように、筐体本体部4は、左右に配置される一対の側壁部4A,4Bと、後端部に配置される後壁部4C、底壁部4Dとを備え、これら側壁部4A,4B、後壁部4C、底壁部4Dが連結され、上方及び前方が開放した箱状形態をなす。筐体本体部4の一対の側壁部4A,4Bの間には、後述するガスバーナ10やグリル部12などの各種部品が収容される。
前パネル40は、筐体部2の前面部の一例に相当し、筐体本体部4及び梁部材20に対して前側から装着される。図2の例では、筐体本体部4の左右両側に前パネル40がそれぞれ装着され、2つの前パネル40の間には、グリル部12のグリル扉12Aが開閉可能に装着されている。
図3のように、梁部材20は、筐体本体部4の内部に配置され、筐体本体部4内の前側の位置において左右方向に延びた形態で架設される架設部22を備える。架設部22の両端部は、筐体本体部4を構成する側壁部4A,4Bのそれぞれにおける上側且つ前側の端部に連結されており、側壁部4A,4Bを連結するフレームとして機能する。
図1、図3のように、天板部6は装置本体1Aの上部に固定される部分であり、筐体部2に対して上側から装着される構成をなす。天板部6は、板状に構成された上面部6Aと、上面部6Aの周縁部から下方に垂れ下がる垂下部6Bとを備え、前パネル40が装着された状態の筐体本体部4(図2の構成)の上部に装着される構成をなす。
図3のように、天板部6の上面部6Aにおいて、後端部寄りの位置には、グリル排気口6Dが設けられている。グリル排気口6Dはグリル部12(グリル庫)内の排気を行うための経路である。図2のように、グリル部12は、装置本体1Aの左右方向中央部付近に設置されるとともに、前後左右上下が囲まれた箱状形態をなし、上部後端側にはグリル部12内の空間から連通する排気経路となる開口部12Bが形成されている。グリル排気口6Dは、この開口部12Bの上側に位置する。図1のように、グリル排気口6D(図3)には遮炎カバー7が設置されている。遮炎カバー7は複数の孔7Aを備え、グリル部12の内部からの炎のあふれを遮断する。
図1のように、グリル部12のグリル扉12Aは、上述した2つの前パネル40の間に設けられており、これら前パネル40とともに、装置本体1Aの前面部を構成する。グリル扉12Aは、装置本体1Aの前面部の幅方向略中央に設けられ、グリル扉12Aの前面には矩形状の透明窓部が設けられている。グリル扉12Aはグリル部12の前方側に引き出し可能とされており、使用者は取っ手をつかんでグリル扉12Aを前方に引き出すことにより、グリル部12(グリル庫)内に収納された受け皿及び焼き網等を外部に取り出すことができる。
図2のように、筐体部2内には、右側バーナ15、左側バーナ16、コンロバーナ(図示略)が収容されている。図1のように、天板部6の上面部6Aの左右両側には、円形状の一対の開口部が形成され、これら開口部を介して右側バーナ15及び左側バーナ16が上方に突出して配置されている。右側バーナ15及び左側バーナ16の各周囲には、五徳18,19が夫々設置されている。コンロ1の使用時には、五徳18,18の各上部にフライパン、鍋等の調理容器(図示略)が載置される。
ガス供給装置15Aは、右側バーナ15の点火消火を行うと共に、右側バーナ15にガスを供給する為の装置である。ガス供給装置16Aは、右側バーナ15の点火消火を行うと共に、右側バーナ15にガスを供給する為の装置である。
ガス供給装置15A、16Aはいずれもガス量調整装置60を備える。また、グリルバーナへのガス供給経路にもガス量調整装置60が設けられている。図5のように、ガス量調整装置60は、前パネル40(前面部)の後方に配置される装置本体62と装置本体62の前方側に延出する操作レバー64とを備えるとともに装置本体62などの大部分が前パネル40の後方に配置され、操作レバー64の左右方向の変位に応じてバーナのガス供給量を調整するように動作する。図5において、一方のガス量調整装置60Aは、右側バーナ15へのガス量を調整するように動作し、他方のガス量調整装置60Bは、図示しないグリルバーナへのガス量を調整するように動作する。
図1に示すように、装置本体1Aの前面右側には、右側操作部が設けられている。右側操作部は右側の前パネル40の近傍に配置された操作部であり、点火スイッチ85,87、操作レバー(火力調節レバー)64を備える。点火スイッチ85は右側バーナ15の点火又は消火を行うための操作部であり、グリル扉12Aの右隣りに配置されている。点火スイッチ87はグリル部12内に設けられたグリルバーナ(図示略)の点火又は消火を行うための操作部であり、点火スイッチ85の右隣りに配置されている。複数の操作レバー64のうち、操作レバー64A(火力調節レバー)は、右側バーナ15の火力調節を手動で行うための操作部であり、点火スイッチ85の上方に配置されている。操作レバー64B(火力調節レバー)は、グリルバーナの火力調節を手動で行うための操作部であり、点火スイッチ87の上方に配置されている。
同様に、装置本体1Aの前面左側には左側操作部が設けられている。左側操作部は左側の前パネル40の近傍に配置された操作部であり、点火スイッチ86、操作レバー(火力調節レバー)64を備える。点火スイッチ86は左側バーナ16の点火又は消火を行うための操作部であり、グリル扉12Aの左隣りに配置されている。複数の操作レバー64のうち、操作レバー64C(火力調節レバー)は、左側バーナ16の火力調節を手動で行うための操作部であり、点火スイッチ86の上方に配置されている。
(前パネル、梁部材、操作レバーの詳細構造)
次に、前パネル40、梁部材20、操作レバー64などの詳細構造について説明する。
なお、以下の説明では、装置本体1Aの前面部右側に装着される前パネル40及びその周辺の構造を重点的に説明するが、装置本体1Aの前面部左側に装着される前パネル40及びその周辺部も同様の特徴を有している。また、以下の説明では、複数の操作レバー64のうち、グリルバーナの火力と調整する操作レバー64Bの構造を重点的に説明するが、その他の操作レバー64も同様の特徴を有している。
図2、図5、図8、図11のように、前パネル40は、梁部材20に対して前側から起立状態で装着される構成をなす。前パネル40の単体は図18のような構成であり、前パネル40の側面図は、図19(A)(B)のようになっている。前パネル40は、前側の意匠パネルとして構成される板状の前板部41と、この前板部41の上端部から後方側に延びる板状の後方延出部44とを備える。更に、前パネル40は、前板部41の両側部から後方側に延びる板状の側板部42A、42Bと、前板部41の下端部から後方に延びる下面部43とを備える。
前板部41は、前側に凸となるように湾曲した形態をなし、傾斜構造をなす傾斜部41A,41Cと、垂直構造をなす対向部41Bとを有する。傾斜部41A,41Cは、装置本体1Aの前面部において上下方向に対して傾斜して配置され、傾斜部41Aは、対向部41Bと傾斜部41Cの間に配置されるとともに上方側となるにつれて後方位置となる傾斜構造をなし、傾斜部41Cは、傾斜部41Aの下方に配置されるとともに下方側となるにつれて後方位置となる傾斜構造をなす。対向部41Bは、天板部6の垂下部6Bに対向して配置される部分であり、上下方向に延びる垂直壁として構成され、厚さ方向が前後方向となっている。また、前板部41には、点火スイッチ85、87を導出するための開口部41E,41Fがそれぞれ形成されている。
図18、図19のように、側板部42Aの後端部には、凸部91,92,93が後方側に凸となる形態でそれぞれ間隔をあけて形成されており、側板部42Bの後端部には、凸部94,95が後方側に凸となる形態で互いに間隔をあけて形成されている。また、下面部43には、貫通孔部として構成される係止孔部96、97が形成されている。
図2、図8のように、前パネル40の前板部41は、装置本体1Aにおけるグリル部12の右側部分において筐体本体部4の上端部から下端部に及ぶように配置される。そして、図2、図5のように、前パネル40の後方延出部44は、前パネル40が筐体本体部4に装着された起立状態のときに前パネル40の上端部側の所定位置(具体的には、前板部40Aの上端部)から後方側に延出して配置され且つ架設部22の上面部(上板部23)の上側に重なって配置される。
図3、図6、図9、図12のように、梁部材20の架設部22は、水平方向に配置される上板部23と、垂直方向に配置される前板部24とを備え、上板部23と前板部24とがほぼ直角に折れ曲がった構成をなす。上板部23は、厚さ方向が上下方向とされ、上面が上下方向と直交する平坦面として構成されている。前板部24は、板状部の一例に相当し、厚さ方向が前後方向とされ、前面が前後方向と直交する平坦面として構成されている。図1のように、天板部6の前端側には、天板部6の上面部6Aよりも下側に垂れ下がる垂下部6Bが形成されており、前板部24は、垂下部6Bの後方側に配置され、垂下部6Bと前後に向かい合って配置される。垂下部6Bと対向する前板部24には、2つのスリット28が形成されており、これらスリット28は、各操作レバー64が挿し通され且つ挿し通された操作レバー64の左右方向の変位を許容する構成をなす。
図2、図8、図13のように、前パネル40(前面部)は、上端側の部分(具体的には、前板部41の対向部41B)が架設部22の前板部24(板状部)を前側から覆う状態で装着される。前パネル40の上端側の部分(垂下部6Bの裏面部と対向する対向位置の部分)には操作レバー64が挿し通される第2スリット52が形成されており、図2、図8、図13のような装着状態のときには、第2スリット52の開口領域の少なくとも一部が、前板部24(板状部)に形成されたスリット28の開口領域と前後に重なるように配置される。そして、このように前後に重なるスリット28及び第2スリット52に挿し通される形で操作レバー64が配置される。第2スリット52が形成された対向部41Bは、図1、図7、図10、図13のように天板部6が装置本体1Aに装着されたときに垂下部6Bの裏面部から離れて配置されるため、第2スリット52は、垂下部6Bの裏面部とは距離を隔てて対向して配置される。
図2、図3、図13のように、操作レバー64は、装置本体62の前方側に延出するレバー本体66と、レバー本体66の先端部に取り付けられるつまみ部材68とを具備する。
図13〜図15のように、レバー本体66は、ガス量調整装置60の装置本体62に組み付けられ、このレバー本体66の変位に応じて装置本体62におけるガス供給路の開度が変化する構成をなす。なお、レバー状の部材の変位(左右方向の変位)に応じてガス供給路の開度を変化させる構造は、公知の様々な構造を採用することができる。
図2、図13のように、つまみ部材68は、レバー本体66の先端部に対して前方側から取り付けられるとともに垂下部6Bの裏面部と対向して配置される取付部70と、取付部70と一体的に構成されるとともに垂下部6Bの裏面部と筐体部2の前面部との間を通って取付部70よりも下方側に延びる下方延設部72と、下方延設部72と一体的に構成され且つ垂下部6Bの下端部よりも下側の位置で前側に露出して配置されるつまみ部74とを備える。つまみ部74は、垂下部6Bの下端部よりも下側の位置で前側に突出する突出部76を有しており、突出部76と垂下部6Bの下端部とが上下に近接して配置されている。
次に、前パネル40を筐体本体部4に組み付けための構造について説明する。
図3、図18、図19のように前パネル40の後方延出部44には、一対の係合部46と、螺子部材58が挿入される一対の第1螺子孔部50とがそれぞれ形成されている。一方、架設部22の上板部23(上面部)には、後方延出部44に形成された一対の係合部46にそれぞれ係合する被係合部26と、後方延出部44に形成された一対の第1螺子孔部50のそれぞれと上下に重なり合う一対の第2螺子孔部30とが形成されている。
一対の係合部46は、後方延出部44の下面部において下方側に突出するように形成された凸部として構成されている。なお、図3等で示す例では、対をなして設けられた係合部46の表側(上面側)の部分が三角形状の窪みとなっており、それらの窪みの下位置が、図15の拡大図で示すような係合部46(凸部)となっている。一方、架設部22の上板部23(上面部)には、上板部23の後端から前方に向けて延びるとともに上板部23(上面部)を厚さ方向に切り欠いてなる溝部32が形成されている。そして、溝部32の前端部が被係合部26として機能し、前パネル40が筐体本体部4に装着された起立状態のときに、後方延出部44が溝部32の上側に配置され且つ溝部32の前端部(被係合部26)が係合部46(凸部)の前側に配置される係合状態となるように構成されている。
また、図3、図9のように、筐体本体部4における底壁部4Dの前端部には、前側且つ上方に突出する一対の係止突起部106,107が形成されている。また、筐体本体部4における側壁部4Aの前端部には、係止溝部101,102,103が形成されており、グリル部12に近接するフレーム部110には、係止溝部104,105が形成されている。なお、フレーム部110は、筐体本体部4に固定されるフレーム部分である。
このように構成された筐体本体部4に対して前パネル40を取り付ける場合、まず、図16、図17のように、筐体本体部4の下端部側の係止突起部106,107を前パネル40の下面部に形成された係止孔部96、97に挿入させて係止状態とする。なお、図14には、この係止状態のときの前パネル40を二点鎖線40Zにて仮想的に示している。この係止状態のときには、係止突起部106,107が係止孔部96、97に挿入された状態のまま、係止突起部106,107付近を支点として前パネル40を起立させたり傾倒させたりする回動動作が可能となる。このため、図16の状態から図17の状態に変化させるように前パネル40を回動させることが可能となり、これよりもさらに起立させることも可能となる。
そして、前パネル40を図17の状態から更に回動させると、前パネル40の側板部42Aに形成された凸部91,92,93がそれぞれ係止溝部101,102,103に挿入されて係止状態となり、側板部42Bに形成された凸部94,95がそれぞれ係止溝部104,105に挿入されて係止状態となる。この係止状態のときには、前パネル40の後方延出部44が架設部22の上板部23の上側に重なり、後方延出部44に形成された一対の係合部46が上板部23に形成された一対の溝部32の各前端部(図3等で示す各被係合部26)と係合する。そして、この係合状態のときには、各溝部32の前端部(各被係合部26)に各係合部46が引っ掛かるため、前パネル40が前側に倒れないように仮止めされる。
そして、このように一対の係合部46が一対の被係合部26(溝部32の前端部)と係合した係合状態のときには、後方延出部44に形成された一対の第1螺子孔部50のそれぞれが、後方延出部44と接触する上板部23に形成された一対の第2螺子孔部30のそれぞれと、孔位置を合わせた状態で上下に重なる。従って、それぞれの位置において、第1螺子孔部50及び第2螺子孔部30に挿入するように螺子部材58を組み付けることで架設部22と後方延出部44とを共締めすることができる。なお、図14では、係止状態で前側に傾倒している前パネル40を二点鎖線40Zで仮想的に示しており、この傾倒状態から係止突起部106,107付近を支点としつつ前パネル40が起立して係合部46と被係合部26とが係合し且つ螺子部材58によって架設部22と後方延出部44とが共締めされた状態の前パネル40を実線にて示している。
ここで、本構成の効果を例示する。
図3、図13のように、上述したコンロ1は、天板部6の前端部に形成された垂下部6Bの後方に、梁部材20の架設部22を構成する前板部24(板状部)が配置され、この前板部24(板状部)には、操作レバー64が挿し通されるスリット28が形成されている。このような形でスリット28が形成されているため、筐体部2内の装置に組み込まれた操作レバー64を、左右方向の変位が可能な形で且つ架設部22が設けられた高さで外部に導くことができ、筐体部2の外側から当該装置に対して左右方向の操作力を伝達することが可能となる。
しかも、図13のように、操作レバー64が挿し通されるスリット28は、天板部6に形成された垂下部6Bに隠れた形で配置されるため、図7のようにスリット28が前側から見えにくくなり、スリット28が丸見えになることに起因する美観の低下が抑えられる。更には、天板部6の上面部6Aから続く垂下部6Bがスリット28の前側に配置されるため、天板部6の上面部6Aから垂下部6B側に煮汁等の異物が落下又は流下したとしても、この異物がスリット28内に入り込みにくくなる。
また、前パネル40は、上端側の部分が架設部22の前板部24(板状部)を前側から覆う状態で装着されている。そして、前パネル40の上端側の部分には操作レバー64が挿し通される第2スリット52が形成され、第2スリット52の開口領域の少なくとも一部が、前板部24(板状部)に形成されたスリット28の開口領域と前後に重なっている。そして、第2スリット52が、垂下部6Bの裏面部とは距離を隔てて対向して配置されている。
この構成によれば、前パネル40の上端側の部分を架設部22の前板部24(板状部)に重ねる形で安定的に装着することができ、操作レバー64については、架設部22及び前パネル40に形成された両スリット(スリット28及び第2スリット52)を介して装置外に導くことができる。しかも、外部に露出するように前パネル40を配置しつつ前側のスリット(第2スリット52)については、垂下部6Bの裏面部に対向して配置することで見えにくくすることができる。更に、前パネル40に形成された第2スリット52が垂下部6Bの裏面部とは距離を隔てて対向して配置されるため、天板の上面部から垂下部6B側に煮汁等の異物が落下又は流下したとしても、その異物が第2スリット52側に回り込むことをより一層防ぎやすくなる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような例も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施例や後述する実施例の特徴は矛盾しない範囲でどのように組み合わせてもよい。
実施例1のコンロ1は右側バーナ15及び左側バーナ16を備えるものであるが、バーナの数はこれに限定されず、多くても少なくてもよい。
実施例1のコンロ1はテーブルコンロであるが、ビルトインコンロ等であってもよい。
1…コンロ
2…筐体部
4…筐体本体部
4A,4B…側壁部
6…天板部
6B…垂下部
10…ガスバーナ
12…グリル部
20…梁部材
22…架設部
24…前板部(板状部)
26…被係合部
28…スリット
30…第2螺子孔部
32…溝部
40…前パネル(前面部)
44…後方延出部
46…係合部
50…第1螺子孔部
52…第2スリット
58…螺子部材
60…ガス量調整装置
62…装置本体
64…操作レバー
66…レバー本体
68…つまみ部材
70…取付部
72…下方延設部
74…つまみ部
76…突出部

Claims (2)

  1. 左右に配置される一対の側壁部を備え、一対の前記側壁部の間にバーナを収容する筐体本体部と、
    前記筐体本体部の内部に配置され、前記筐体本体部内の前側の位置において左右方向に延びた形態で架設される架設部を備えた梁部材と、
    前記筐体本体部及び前記梁部材に対して前側から装着される前パネルと、
    前記前パネルが装着された状態の前記筐体本体部の上部に装着される天板部と、
    前方側に延出する操作レバーを備えるとともに前記前パネルの後方に少なくとも一部が配置され、前記操作レバーの左右方向の変位に応じて前記バーナのガス供給量を調整するガス量調整装置と、
    を有するコンロであって、
    前記天板部の前端側には、前記天板部の上面部よりも下側に垂れ下がる垂下部が形成され、
    前記梁部材の前記架設部は、前記垂下部の後方側に配置される板状部を備え、
    前記板状部には、前記操作レバーが挿し通され且つ挿し通された前記操作レバーの左右方向の変位を許容するスリットが形成されているコンロ。
  2. 前記前パネルは、上端側の部分が前記架設部の前記板状部を前側から覆う状態で装着され、
    前記前パネルの前記上端側の部分には前記操作レバーが挿し通される第2スリットが形成され、前記第2スリットの開口領域の少なくとも一部が、前記板状部に形成された前記スリットの開口領域と前後に重なり、
    前記第2スリットが、前記垂下部の裏面部とは距離を隔てて対向して配置されている請求項1に記載のコンロ。
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