JP2018020957A - 担体付のフレキシブルガラスの処理 - Google Patents

担体付のフレキシブルガラスの処理 Download PDF

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Abstract

【課題】担体に結合した薄板から薄板の所望部分を、非結合領域を囲む結合領域によって、除去する方法。
【解決手段】所望部分56のペリメーター52を画定するペリメーター通気穴60を形成するステップを含み、ペリメーター通気穴60は、非結合領域内50に配置され且つ薄板の厚さの50%以上の深さを有し、所望部分56の除去に先立ち、デバイス処理され、処理のいくつかでは、担体10は、それがより小さいサイズで処理され得るようにダイシングされ、気密封止されたエッジを維持し、ダイシング後、デバイスの追加の部分が、薄板上に処理され得、所望部分が担体10から薄板の所望部分56を除去することによって除去される、所望部分56の除去方法。
【選択図】図1

Description

本出願は、米国特許法第119条の下で2012年2月8日に出願された仮出願第61/596727号の優先権の利益を主張し、その内容が依拠されその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は担体上の薄板を処理する装置及び方法に関し、より具体的には、担体上のフレキシブルガラスの薄板に関する。
今日、可撓性のあるフレキシブルプラスチック基板は、1つ以上のポリマーフィルムと積層プラスチック基材を用いて製造される。これらの積層基板スタックは、低コストのため、光起電構造(PV)、有機エレクトロルミネッセンス装置(OLED)、液晶装置(LCD)、パターン化薄膜トランジスタ(TFT)の電子機器に関連するフレキシブルなパッケージに一般的に使用されている。
フレキシブルなガラス基板は、フレキシブルなプラスチック技術に比べていくつかの技術的な利点を提供する。第1の技術的な利点は、屋外電子機器の主要な劣化メカニズムの水分やガスバリアとして機能するそのガラス性能である。第2の利点は、1つ以上のパッケージ基板層の減少又は排除を通してパッケージ全体の大きさ(厚さ)及び重量を減少させるその可能性にある。
より薄いフレキシブル基板(<0.3mm厚)への需要が電子ディスプレイ業界内に起こっており、メーカーはこれらのより薄いフレキシブル基板を処理するための多くの課題に直面している。
1つの選択肢は、ガラスの厚パネルを処理した後、全体より薄い正味の厚さまで厚パネルをエッチング又は研磨することである。これにより、既存のパネル製造インフラストラクチャを使用できるようになるが、処理の最後に仕上げのコストが追加される。
第2のアプローチは、より薄い基板のための既存のパネル処理の再設計である。処理中のガラスの損失は、主要な妨害であり、多くの資本が、シートツーシート又はロールツーロールの処理のいずれかでの処理損失を最小化するために必要とされるであろう。
第3のアプローチは、薄いフレキシブル基板用のロールツーロール加工技術を利用することである。
第4のアプローチは、結合剤を用いて、薄い基板ガラスがより厚いガラス担体に結合される担体処理技術を使用することである。
望まれることは、メーカーの既存の資本のインフラを利用した担体のアプローチであって、厚さ≦0.3mmの薄いガラスの処理が可能であって、高い処理温度において薄いガラスと担体との間の汚染や結合強度の損失なく且つ、処理の終了時には薄板ガラス容易に担体から脱結合できる方法である。
本発明は、まず、例えば、フレキシブルなガラス板など薄板を担体(例えば、別のガラス板)にファンデルワールス力によって結合することを含み、次に、デバイス(例えば、電子装置もしくは表示装置や、電子機器もしくは表示機器の要素、すなわちOLED材料、光起電(PV)構造もしくは薄膜トランジスタ)を薄板の上に形成する薄板/担体を処理した後、薄板を除去する能力を保持しながら、特定の領域における結合強度を増大させて行うものである。少なくともの一部の薄いガラス板は担体に結合されるが、該薄板と担体との間に入るデバイス処理流体が防止されるようになっており、それにより、下流処理を汚染する可能性が低減され、すなわち、薄板及び担体の結合された封止は気密的であり、いくつかの好ましい実施形態では物品の外側を包含し、それによって密封された物品の任意の領域の液体や気体の侵入又は侵出を防止できる。
本発明のアプローチからの1つの商業的利益は、メーカーが例えばPV、OLED、LCD、及びパターン化薄膜トランジスタ(TFT)の電子回路用の薄板ガラス板の利点を獲得しつつ、処理装置への既存の設備を活用できるようになるということである。さらに、本発明の方法は、結合を容易にする薄いガラス板と担体の洗浄及び表面を調製するための処理や、その結合領域での薄板と担体の間の結合を強化する処理や、その非結合(又は減少/低強結合)の領域における担体からの薄板の剥離性を維持するための処理や、薄板を切断してその担体からの抽出を容易にするための処理の柔軟性を可能にする。厳密にいえば、非結合領域は、薄板と担体との間のいくつかの結合を含むことができるが、その結合は容易に薄板は薄板を損傷することなく担体から除去することを可能にするのに十分な弱さであり、本開示を通して、このような領域が便宜上、非結合領域と呼ばれる。本質的に、非結合領域は、結合領域における結合強度よりも著しく低い結合強度を有する。
特定のデバイス処理では、600℃以上に近い温度及び/又は真空環境が用いられてもよい。これらの条件は、使用され得る材料を制限し、担体/薄板上に高い要求を置く。本発明者らは、このような条件を生き残る物品(担体に結合した薄板を含む)の能力が、薄板と担体の間に閉じ込められたガスの量を最小にすることによって増加させることができることを見出した。閉じ込められたガスは、いくつかの方法で最小限に抑えることができ、例えば、解放層堆積の処理を経た後の担体/薄いガラス板をアニールすることにより、アニール処理が薄板及び担体が互いに結合された後に続くオフガス(off-gassing)を最小化することによって、抑えることができ(このアニール処理は担体/ガラス薄板が互いに接触して配置される前又は後のいずれかで達成することができる)、最初に真空環境において互いに薄板と担体とを結合することによって、抑えることができ、例えば、通気穴(vent)のストリップ及び/又は溝を使用することにより、薄板と担体との間から脱出するガスのための経路を設けることによって、抑えることができ、洗浄/エッチング溶液を適切に選択することによって、抑えることができ、並びに、担体及び/又は薄板の表面粗度を制御することによって、抑えることができる。閉じ込められたガスを最小限にする前述の方法の各々は単独で用いてもよいし、閉じ込められた空気及び/又は他のガスを最小限に抑える任意の1つ以上の他の方法と組み合わせてもよい。
さらなる特徴及び利点は、以下の詳細な説明に記載され、一部は当業者に、該説明から容易に明らかであろうし、又は明細書及び添付図面に例示され及び添付の特許請求の範囲で定義されるように、本発明を実施することによって認識されるであろう。前述の一般的説明及び以下の詳細な説明は本発明の単なる例示であり、特許請求の範囲に記載された本発明の性質及び特徴を理解するための概要又は枠組みを提供することを意図していることを理解すべきである。
添付の図面は、本発明の原理の更なる理解を提供するために含められ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、1つ以上の実施形態(複数可)を例示し、説明と共に例として本発明の原理及び操作を説明するのに役立つものである。なお、本明細書及び図面に開示される本発明の様々な特徴は、任意及び全ての組み合わせにおいて使用することができることを理解すべきである。例えば、本発明の様々な特徴は、以下に記載の態様に係る組み合わせでもよい。
第1の態様によれば、薄板を担体に結合する方法が提供され、該方法は、
(a)薄板及び担体を用意するステップと、
(b)前記薄板を前記担体に結合するステップと、
(c)結合後に前記薄板及び前記担体の間に閉じ込められたガスを最小にするように前記薄板及び前記担体の少なくとも1つを処理するステップと、を含むことを特徴とする。
第2の態様によれば、ステップ(c)がステップ(b)の前に行われ、前記薄板及び前記担体の少なくとも1つの上に解放層を堆積するステップと、前記薄板上でのデバイスの後続の処理にて予想よりも高い温度で前記薄板及び前記担体の前記少なくとも1つをアニールするステップとを含むことを特徴とする前記第1の態様の方法が提供される。
第3の態様によれば、非結合領域を形成するように前記薄板及び前記担体の少なくとも1つに表面処理を施すステップ(d)を更に含み、ステップ(c)は前記薄板及び前記担体の前記少なくとも1つの外周縁部から前記非結合領域へ延びる溝を前記薄板及び前記担体の少なくとも1つに設けるステップを含むことを特徴とする前記第1の態様の方法が提供される。
第4の態様によれば、ステップ(b)が真空環境で行われ、ステップ(c)は前記薄板及び前記担体が結合された後でそれらが前記真空環境から除去される前に前記溝を封止するステップを含むことを特徴とする前記第3の態様の方法が提供される。
第5の態様によれば、前記封止するステップは前記溝を熱硬化性樹脂で充填して前記樹脂を加熱するステップの1つ以上を含むことを特徴とする前記第4の態様の方法が提供される。
第6の態様によれば、ステップ(b)の間に非結合領域を形成するように前記薄板及び前記担体の少なくとも1つに表面処理を施すステップ(d)を更に含み、ステップ(c)は、後続の処理温度でアウトガスを放つ残渣を濯ぎ時に最小化する流体で、前記薄板及び前記担体の前記少なくとも1つを洗浄するステップを含むことを特徴とする前記第1の態様の方法が提供される。
第7の態様によれば、ステップ(c)がステップ(b)と同時に実施され、真空環境にて前記薄板を前記担体に結合するステップを含むことを特徴とする前記第1の態様の方法が提供される。
第8の態様によれば、ステップ(b)は、前記薄板及び前記担体の間に結合領域を生成し、前記結合領域に熱又は圧力を適用することによって前記薄板及び前記担体の間の前記結合の強度を増大させるステップをさらに含むことを特徴とする前記第1の態様の方法が提供される。
第9の態様によれば、ステップ(d)は前記薄板及び前記担体を400℃から625℃の温度で加熱することを含むことを特徴とする前記第8の態様の方法が提供される。
第10の態様によれば、物品が提供され、該物品は、
担体と、
薄板と、
外側ペリメーターを有し且つ前記担体に前記薄板を保持する結合領域と、
前記結合領域に囲まれるように配置された非結合領域と、を含み、
前記薄板及び前記担体の少なくとも1つは、前記非結合領域から前記結合領域の前記外側ペリメーターまで延びる溝を含むことを特徴とする。
第11の態様によれば、前記溝は封止材料で充填されていることを特徴とする前記第10の態様の前記物品が提供される。
第12の態様によれば、前記封止材料は、フリット、焼結フリット、熱硬化性樹脂、熱硬化樹脂、UV硬化性樹脂、UV硬化樹脂、ポリイミド並びに、前記薄板及び前記担体の1つからの溶融材料、から選択されることを特徴とする前記第11の態様の前記物品が提供される。
第13の態様によれば、非結合領域を取り囲む結合領域により担体に結合され且つ厚さを有した薄板から前記薄板の所望部分を除去する方法が提供され、該方法は、前記所望部分のペリメーターを画定するペリメーター通気穴を形成し、前記ペリメーター通気穴は、前記非結合領域内に配置され且つ、前記薄板の前記厚さの50%以上の深さを有することを特徴とする。
第14の態様によれば、前記非結合領域において互いに平行でもなく同一線上にもない2つの解放通気穴を形成することを特徴とする前記第13の態様の前記方法が提供される。
第15の態様によれば、互いに平行であるか又は同一線上にある2つの解放通気穴であって各々が前記結合領域及び前記非結合領域において伸長する前記解放通気穴を形成するステップと、前記所望部分が前記担体からスライドオフされ得るように前記薄板及び前記担体の一部を除去するステップとをさらに含むことを特徴とする前記第13の態様の前記方法が提供される。
第16の態様によれば、前記解放通気穴は前記ペリメーター通気穴からの500ミクロン以内にあるが前記ペリメーター通気穴に接触しないことを特徴とする前記第14又は15の態様の前記方法が提供される。
第17の態様によれば、レーザを使用して前記通気穴の少なくとも1つを形成するステップをさらに含むことを特徴とする前記第13〜16の態様のいずれか1の方法。
第18の態様によれば、薄板系デバイスを形成する方法が提供され、該方法は、
非結合領域を囲む結合領域によって薄板を担体に付けるステップと、
前記非結合領域上にデバイスを形成するように前記薄板を処理するステップと、
前記第13〜17の態様のいずれか1の方法に従って前記薄板の所望部分を除去するステップと、を含むことを特徴とする。
第19の態様によれば、切断装置が提供され、該切断装置は、
複数のオリフィスを有するヘッドと、
前記複数のオリフィスの第1のオリフィスに光学的に結合され、前記第1のオリフィスを通してレーザビームを送るレーザ源と、
前記複数のオリフィスの内の少なくとも第2のオリフィス及び少なくとも第3のオリフィスと流体連通する冷却流体源であって、前記第1のオリフィスから前記第2のオリフィスまで延びる第1のラインは前記第1のオリフィスから前記第3のオリフィスまで延びる第2のラインに対して第1の角度で配置される前記冷却流体源と、を含むことを特徴とする。
第20の態様によれば、前記第19の態様の切断装置であって、
前記第1の角度は、90度であり、
前記冷却流体源は前記複数のオリフィスの第4のオリフィス及び前記複数のオリフィスの第5のオリフィスと流体連通し、
前記第1のオリフィスから前記第4のオリフィスまで延びる第3のラインは、前記第1のラインと実質的に同一線上にあり、
前記第1のオリフィスから前記第5のオリフィスまで延びる第4のラインは、前記第2のラインと実質的に同一線上にあることを特徴とする切断装置が提供される。
第21の態様によれば、前記第19の態様の切断装置であって、
前記第1の角度が90度以外の角度又はその倍数の角度である切断装置が提供される。
第22の態様によれば、切断装置であって、
複数のオリフィスを有するヘッドと、
前記複数のオリフィスの第1のオリフィスに光学的に結合され、前記第1のオリフィスを通してレーザビームを送るレーザ源と、
前記複数のオリフィスの少なくとも第2のオリフィスと流体連通する冷却流体源と、を含み、
前記ヘッドは、回転可能であることを特徴とする切断装置が提供される。
第23の態様によれば、前記第19〜22の態様のいずれか1の切断装置であって、前記冷却流体源は圧縮空気の供給源であることを特徴とする切断装置が提供される。
第24の態様によれば、前記第19〜23の態様のいずれか1の切断装置であって、前記オリフィスは、直径≦1mmを有することを特徴とする切断装置が提供される。
第25の態様によれば、切断する方法であって、
前記第19〜21、23、24の態様のいずれか1の切断装置を用意するステップと、
前記第1のラインに沿って第1の方向にヘッドを移動しながら、前記第1のオリフィスを通してレーザビームを送り、第2のオリフィスを通して冷却流体を送るステップと、
前記第2のオリフィスを通した冷却流体を送ることを遮断するステップと、
前記第2のラインに沿って第2方向に前記ヘッドを移動させながら前記第3のオリフィスを通して流体を送るステップと、
前記第3のオリフィスを通した冷却流体を送ることを遮断するステップと、を含むことを特徴とする方法が提供される。
第26の態様によれば、切断する方法であって、
前記第22の態様の切断装置を用意するステップと、
第1の方向にヘッドを移動しながら、前記第1のオリフィスを通してレーザビームを送り、第2のオリフィスを通して冷却流体を送るステップと、
前記ヘッドを回転させ、前記第1の方向に対して非ゼロ角度で第2の方向に前記ヘッドを移動させるステップと、を含むことを特徴とする方法が提供される。
第27の態様によれば、物品であって、
担体と、
薄板と、
前記薄板のペリメーターに形成され、前記薄板を前記担体に保持する結合領域と、
前記結合領域によって囲まれるように配置された解放層と、を含み、
前記解放層は、第1の所定の温度で前記薄板に結合しないが、第2の所定の温度で前記薄板に結合する材料からなり、前記第2の所定の温度が前記第1設定温度よりも高いことを特徴とする物品が提供される。
第28の態様によれば、前記第27の態様の物品であって、前記解放層は、前記担体の表面上に100〜500nmの厚さを有するシリコン膜を含み、前記担体から離れるように向く前記シリコン膜の表面は脱水素化された表面である物品が提供される。
第29の態様によれば、前記第28の態様の物品であって、前記解放層は前記担体に対向する前記薄板の前記表面上の金属膜をさらに含み、前記金属膜は100〜500nmの厚さを有することを特徴とする物品が提供される。
第30の態様によれば、前記第29の態様の物品であって、前記金属は、温度≧600℃の時に前記シリコンとシリサイドを形成する金属の群から選択されること、前記金属膜はスパッタリングの粒径に起因するRa≧2nmの表面粗さを有することを特徴とする物品が提供される。
第31の態様によれば、前記第29又は30の態様の物品であって、前記金属は、アルミニウム、モリブデン及びタングステンから選択されることを特徴とする物品が提供される。
第32の態様によれば、前記第27〜31のいずれか1の態様の物品であって、前記薄板は厚さ≦300ミクロンを有するガラスであることを特徴とする物品が提供される。
第33の態様によれば、前記第27〜32の態様のいずれか1の物品であって、前記担体は、厚さ≧50ミクロンを有するガラスであることを特徴とする物品が提供される。
第34の態様によれば、前記第27〜33の態様のいずれか1の物品であって、前記薄板及び前記担体の前記厚さの合わせた厚さが125から700ミクロンであることを特徴とする物品が提供される。
第35の態様によれば、前記第27〜34の態様のいずれか1の物品から複数の所望部分を製造する方法であって、複数の結合した輪郭線を形成するために第2の所定の温度以上の温度に前記解放層を局所的に加熱するステップを含むことを特徴とする方法が提供される。
第36の態様によれば、前記第35の態様の方法であって、
前記第1の所定温度超える温度に前記解放層をさらさせない処理を使用して薄板上にデバイスを成形するステップをさらに含むことを特徴とする方法が提供される。
第37の態様によれば、前記第35の態様の方法であって、前記第13〜17の態様のいずれか1の方法に従って前記所望部分を除去するステップをさらに含むことを特徴とする方法が提供される。
第38の態様によれば、薄板上にデバイスを作製する方法であって、
物品の薄板上にて前記デバイスの少なくとも一部を処理する処理ステップであって、
前記物品は、厚さ≦300ミクロンを有する前記薄板であって厚さ≧100ミクロンの担体に結合された前記薄板を含み、さらに、前記結合は、1つの結合強度を有する複数の第1の領域と、前記第1の結合強度よりも著しく高い第2の結合強度を有する第2の領域とを含むように、処理する前記処理ステップと、
第1の物品部分及び第2の物品部分を生成するように少なくとも前記物品の前記担体をダイシングするダイシングステップであって、前記第1の物品部分が前記複数の第1の領域及び前記第2の領域の少なくとも一部のうちの1つを含むダイシングステップと、
前記デバイスの追加の部分を前記第1の物品部分上にて処理するステップと、を含むことを特徴とする方法が提供される。
第39の態様によれば、前記第38の態様の方法であって、前記ダイシングステップは前記第2の領域内にあるラインに沿って実施されることを特徴とする方法が提供される。
第40の態様によれば、前記第38又は39の態様の方法であって、前記ダイシングステップは、前記第1の物品部分がそのペリメーターの周りに前記第2の領域の少なくとも一部を含むように実行されることを特徴とする方法が提供される。
第41の態様によれば、前記第38〜40の態様のいずれか1の方法であって、前記第13〜17の態様のいずれか1の前記第1の物品部分から前記薄板の少なくとも一部を除去するステップをさらに含むことを特徴とする方法が提供される。
第42の態様によれば、前記第1〜18の態様又は前記第27〜41の態様のいずれか1つにおいて、前記薄板はガラス板であり、前記担体はガラス板である。
図1は、担体に結合した薄板を有する物品の概略上面図である。 図2は、図1において矢印3の方向にて見える物品の概略端面図である。 図3は、担体との薄板を処理するためのステップのフロー図である。 図4は、板を洗浄するステップの概略フロー図である。 図5は、一実施形態に係る担体に結合した薄板を有する物品の概略上面図である。 図6は、別の実施形態に係る担体に結合した薄板を有する物品の部分断面図である。 図7は、別の実施形態に係る担体に結合した薄板を有する物品の概略上面図である。 図8は、担体から除去され、所望部分を有する物品の概略上面図である。 図9は、図8と同様の概略であるが断面図である。 図10は、内部に形成された通気穴を有する物品の断面図である。 図11は、内部に形成された通気穴を有する物品の概略上面図である。 図12は、物品とそこから除去される所望部分56の断面図である。 図13は、別の実施形態に係る担体に結合した薄板を有する物品の上面図である。 図14は、図13中の線14−14に沿って切断した物品の断面図である。 図15は、結合輪郭を有する図13中の物品の上面図である。 図16は、レーザ及び冷却剤供給ヘッドの概略図である。 図17は、レーザ及び冷却剤供給ヘッドの別の実施形態の概略図である。 図18は、二フッ化水素アンモニウム中の種々のガラス組成元素の溶解度を示すグラフである。 図19は、種々の組成元素を有するエッチング溶液に溶解したアルミニウムを示すグラフである。 図20は、種々の組成元素を有するエッチング溶液に溶解したカルシウム濃度を示すグラフである。
以下の詳細な説明では、説明の目的のためであってこれに限定されない。特定の詳細を開示する例示的な実施形態は、本発明の様々な原理の全体の理解を提供するために記載されている。しかし、本発明は、本明細書に開示された特定の詳細から逸脱する他の実施形態で実施できることが、本開示の利益を受けた当業者には明らかであろう。さらに、周知の装置、方法及び材料の説明は、本発明の様々な原理の説明を不明瞭にしないように省略されている場合がある。最後的に、どこでも適用可能なように同じ参照番号が同じ要素を指す。
本明細書において、範囲は、1つの「約」特定の値から及び/又は別の「約」特定の値として表現されることができる。このような範囲が表される場合、別の実施形態は、1つの特定の値から及び/又は別の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表される場合も、先行詞「約」の使用によって、特定の値は別の実施形態を形成することと理解されるであろう。さらに、範囲のそれぞれの端点は他方の端点とは独立他の終点に関連して、両方の有意であることが理解されるであろう。
本明細書において、使用される方向を示す用語として、例えば、上、下、右、左、前、後、頂、底は、図の参照することのみの目的でなされ、絶対的な方向を示したものではない。
明示の記載がない限り、本明細書に記載されたいずれの方法も、そのステップが特定の順序で実行することを必要とすると解釈されることを意図するものでは決してない。従って、方法の請求項が、実際にその手順が追従すべき順序を記載しないか、さもなければ特にステップが特定の順序に限定されるべきであると、請求項又は説明に記載されていない場合いかなる点において順序が推論されること、を意図したものではない。これは、解釈のためにすべての可能な非明示的な基礎のために保持し、ステップ又は動作の流れの配置に関する論理の事項や、文法的構造や句読点から派生した明白な意味や、明細書に記載した実施形態の数や種類を含んでいる。
本明細書では、単数形「a」、「an」、「the」の冠詞は、特に断りのない限り、複数の対象を含む事とする。文脈が明確に示さない限りしたがって、例えば、a「成分」への言及は、2つ以上のそのような成分を有する態様を含む事とする。
(全体的な説明)
図1及び図2を参照すると、厚さ12を有する担体10は薄板20に結合されて、薄板20が300ミクロン以下の厚さ22(限定されないが、例えば、10〜50ミクロン、50〜100ミクロン、100〜150ミクロン及び150〜300ミクロンの厚さを含む)を有し、既存のデバイス処理インフラストラクチャにて利用することができるようになっている。担体10と薄板20が互いに結合されている場合、その合わせた厚さ24は、デバイス処理機器用に設計された厚いシートと同じである。例えば、処理装置が700ミクロン厚シートのために設計され、そして薄板が300ミクロンの厚さ22を有していた場合、厚さ12は400ミクロンのように選択される。
担体10は、例えば、ガラス、又はガラス−セラミックを含む任意の適切な材料であってもよい。例えばガラス製の場合、担体10は、アルミノシリケートを含む任意の適切な組成物のボロシリケート、アルミノボロシリケート、ソーダ石灰ケイ酸塩であってもよく、その最終用途に応じてアルカリ含有又は無アルカリのいずれであってもよい。厚さ12は、約0.3〜3mmであってよく、例えば、0.3、0.4、0.5、0.6、0.65、0.7、1.0、2.0又は3mmでもよく、上述したように、厚さ22に依存するであろう。さらに、担体は、図示のように、一つの層から形成され得るか、又は、一緒に結合された複数の層(複数の薄板を含む)で形成され得る。
薄板20は、例えば、ガラス、又はガラス−セラミックを含む任意の適切な材料であってもよい。例えばガラス製の場合、薄板20は、アルミノシリケートを含む任意の適切な組成物のボロシリケート、アルミノボロシリケート、ソーダ石灰ケイ酸塩であってもよく、その最終用途に応じてアルカリ含有又は無アルカリのいずれであってもよい。薄板20の厚さ22は、上述のように300ミクロン以下である。
薄板20は領域40によって担体に結合され、薄板20の表面と担体10の表面との間に直接的な接触がある。領域50における担体10と薄いガラス板20の間には無結合又はより弱い結合(上述のように)があり、弱い結合が存在し得るが、参考の便宜上のみのために本明細書では以下、非結合領域50と呼ぶ。非結合領域50は、結合領域40が配置された外側のペリメーター52を有している。
本概念は、初めにファンデルワールス力によって、担体10にフレキシブルなシート20を結合させ、次に、デバイスを形成するための薄板/担体の物品を処理した後に薄板を除去する能力を保持しながら、特定の領域での結合強度を増加させることを含む。本概念は、薄板20及び担体10の洗浄及び表面調製で結合を容易にすること、薄板20を担体10へ初めに結合すること、結合領域40での薄板20と担体10との間の初期の結合を強化すること、非結合領域50での担体10からの薄板20の剥離性を提供すること、そして薄板20の所望部分56を抽出すること、をさらに含む。
(全体的な処理フロー)
図3は、本概念のための一般的な処理フローを示す。担体フロー処理102は、大きさ、厚さ、及び材料の点で適切な担体を選択することを含む。次に、担体は処理104で洗浄される。106で、担体は、薄板で異なる結合強度を有する領域を達成するように処理される。次に、担体は、処理104と同じであっても異なっていてもよく、処理104aで再び洗浄されることができる。あるいは、薄板での異なる結合強度の領域を達成するために使用された処理に依存して、担体を、異なる洗浄工程で洗浄することができる。次に、担体は、初期結合工程108で薄板に結合するため準備される。処理フロー122では、薄板は、その大きさ、厚さ、及び材料の点で選択される。薄板は、担体、よりわずかに大きいか又はわずかに小さいか、ほぼ同じようなサイズであってもよい。選択後、薄板は124で洗浄される。洗浄処理124は、104で使用したものと同じであってもよいし、異なっていてもよい。洗浄処理の目的は、担体及び薄板の結合面上にある粒子又は他の不純物の量を低減することである。108において、薄板と担体との結合面は互いに接触している。110において、担体と薄板との間の結合を強化するために実行処理がなされる。112において、担体/薄板の物品は薄板上にデバイスを形成するための処理を受ける。114において、必要に応じて、担体と薄板は、まだ担体に結合している薄板を小さな部分に切断することができる。現在では、114でのダイシングは、処理112の前に、又は処理112の2つの異なるステップの間で、処理112の後に発生する可能性がある。次いで、116において、薄板の少なくとも一部が担体から除去される。
(担体及び薄板の選択−例1)
担体は、厚さ0.7mm、直径200mmの円形ウェハ、コーニング社のEagle XG(登録商標)ガラスの組成を有するものが選択された。薄板は、厚さ100ミクロン、担体よりも小さいサイズ、コーニング社のEagle XG(登録商標)ガラスの組成を有するものが選択された。
(ガラス洗浄−104、104a、124)
洗浄処理は、主に、薄板と担体の間の結合を妨げる可能がある粒子を除去するために使用される。しかしながら、洗浄処理はまた、担体の表面を粗面化し、それによって、異なる結合強度106を達成する処理に関連して以下に説明する非結合領域を形成するのを助けるために使用されることができる。洗浄処理は担体上(及び/又は薄板上、薄板はさらに又は代替的に処理106を受ける場合がある)にて処置106前に104として、又は処置106後の104aとして、又は処置106の前と後の両方として、施される可能性がある。薄板106におけるような表面処理を受けていない場合でも、洗浄処理は、また、初期結合の前の薄板で施されることがある。
洗浄処理104は、一般的に4つのステップ、一般的な有機物の除去の第1のステップ、追加の清浄である第2のステップ、濯ぎすなわちリンスする第3のステップ、及び乾燥の第4のステップを含む。
有機物の一般的な除去のための第1のステップは、次の1つ以上の洗浄:溶解したオゾンを持つDI水;O2プラズマ;硫酸過酸化水素水混合;及び/又はUV−オゾンを含むことができる。
追加の洗浄の第2のステップは、標準洗浄1(SC1)を含むことができる。SC1は、「RCA洗浄」として当技術分野で知られている。この処理は処理106に関連して以下に説明するように、特定の材料に洗浄と表面粗化の両方を実行してもよい、アンモニア溶液を含むことができる。SC1に代わりに、JTB100、又はベイカークリーン100(JTベーカー社から入手可能)使用することができ、これは、アンモニア溶液が含まれていないので、処理106に関連して以下に説明するように、特定の材料に対して洗浄と一緒に粗面化処理が行えない。
リンスは、クイックダンプリンス(QDR)でDI水中で行うことができ、例えば、シート(必要に応じて、担体又は薄板)の上に水を流すことによって実行できる。
乾燥ステップの第4のステップは、イソプロピルアルコールなどのスタイルマランゴニ乾燥を含むことができる。
108での初期結合の直前に施す洗浄処理104a及び124は、いくつかの例では、初期結合の前の最後のステップとして有機材料を除去するための洗浄を含み得る。よって、104に関連して上述したように処理ステップについては、ステップ2はステップ1に続いて順序付けされるであろう。これは、洗浄ステップ1及び2の間に遅延がある場合には好ましいであろう。これによって、担体及び/又は薄板が保存されている環境からの有機物がその上に収集される。しかし、洗浄ステップ1及び2の間、又は担体/薄板が有機粒子の少量を含む環境に格納されている間に有意な時間が存在しない場合、クリーンルームでのように、例えば、次にステップ1及び2はその順序で起こり、それによって108での初期結合直前に有機物の洗浄は必要なくなる。他のすべての点において、洗浄処理104a及び124は104に関連して上述したと同じまま残る。
(洗浄例−1)
担体及び薄板の選択−例1からの各担体及び薄板は、4つのステップの処理を介し処理された。ここでの基本的なレシピは、タンク403内の溶解したオゾン洗浄ステップ410、タンク402内のSC1ステップ420、タンク403内のリンスステップ430、タンク404内の乾燥ステップ440である。特に明記しない限り、すべての混合物は体積で作られている。本明細書中で使用されるNH4OHは14.5モル(水中で28重量/重量のNH3)である。本明細書中で使用されるH22は、水中で30重量%のH22である。DI又はDIH2Oは脱イオン水を指し、これらの用語は本明細書において互換的に使用される。
図4は使用された機械のタンクの配置であり、各タンクの相対位置や、特定のタンクで施す処理や、機械を通って流れる処理や、用いた特定のパラメータを含む。この処理では、タンク401は、(HF/HClエッチングを含む)エッチングを使用しなかった。以下のステップは、それぞれ示したタンク402〜404で行った。
第1のステップ410において、ガラスは、タンク403内に配置される溶存オゾン(DI03)を含む。細目は以下のとおり。
溶存オゾンを有するDI オゾン濃度:30ppm
時間:10分
温度:周囲(約22℃)
水高流量:44Lpm
第2のステップ420においてまた、サンプルはSC1溶液を含有するタンク402内に配置される。細目は以下のとおり。
1部のNH4OH:2部のH22:40部のDI水
温度:65℃
時間:5分
メガソニック:350ワット、850kHz
第3のステップ430では、サンプルはクイックダンプリンス(QDR)のために、タンク403内に配置されている。細目は以下のとおり。
時間:10分
濯ぎ:DI水高流量カスケード44Lpm
温度:周囲(約22℃)
第4のステップ440において、IPA蒸気中の乾燥が行われる。細目は以下のとおり。
時間:10分(マランゴニスタイルでの前カスケードリンスとN2/IPA低流量乾燥が含まれる)
時間:2分最後150℃、N2高流量乾燥
(洗浄例−2)
解放層付加−例1からの担体は、上記の洗浄例−1で概説したのと同じ洗浄処理が施された。
(異なる結合強度の領域−106を達成するための処理)
この説明を通して、説明の簡略化のために、異なる結合強度の領域を達成するための処理は、担体上で実行されるものとして説明する。しかしながら、代替的に、そのような処理は、薄板上で実施、又は担体と薄板の両方でもよいことに留意すべきである。
非結合領域を形成する1つの方法は、デバイス処理中に予想される温度に曝される際に、薄板を貼付して配置されていない担体上に材料を堆積することである。よって、堆積された材料は、担体及び薄板の表面との間に解放層を形成する。堆積される材料は、洗浄可能(結合領域において良好な結合を達成することを容易にするために使用される本明細書に記載の洗浄処理に耐えるように)であり、エッチングなどにより担体から取り外し可能で依然と粗表面(それらが担体上に存在するように、例えば、好ましくは結晶形態である)を容易に形成して担体から薄板の剥離を容易にするものが望ましい。解放層に適した材料としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、0.2〜4.0%のアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、0.2〜4.0%)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、酸化スズ(SnO2)、酸化アルミニウム(Al23)、ガリウム酸化物(Ga23)、酸化ビスマス(Bi23)、F−SnO2、F−SiO2、TiON、及びTiCNが挙げられる。標準的な堆積技術は、担体上に材料を置くために使用されてもよい。
解放層は薄板と担体の界面の粗さを増加させる原理に基づいて動作することができ、これにより、非結合領域が形成される。従って、解放層は、非結合領域に強い結合の防止を容易にするために、表面粗さは≧2nmRa(平均表面粗さ)を含むことができる。しかし、表面粗度が増加するにつれて、薄板と担体の間に閉じ込められたガスの量はまた増加し、本明細書で説明するように加工上の問題につながる。従って、実用的に使用することができる表面粗度の量に上限があり得る。この上限は、本明細書に論じられるような、初期結合のために使用される処理技術及び通気穴ストリップ又は溝の使用による非結合領域の通気に依存するであろう。
表面の粗さは、表面粗度を増加させる酸エッチングステップによって調整することができる。酸エッチングは、スタンドアロンの工程として行ってもよいし、解放層の材料に対して洗浄溶液の適切な選択による洗浄処理と組み合わせてもよい。それは同時に、粗面化や洗浄を行うが、処理の観点から有利である。
例えば、AZO膜では、酸(例えば、室温で、pH2を有するHCl溶液)でエッチングすることにより、エッチングをスタンドアロンの工程として行ってもよく、続いてアルカリ洗浄(例えばテトラメチル水酸化アンモニウム(TMAH)で)される。アルカリ洗浄は、カルボン酸緩衝液中でTMAHを有する、H22での洗浄標準JTB100で実行されてもよい。一例では、カルボキシレート緩衝液中の30%H22のJTB100、TMAHを用いると、表面粗度は2nm以上から1.1nmに減少した。また、この洗浄液は容易にAZO膜から洗い流されるので、これは担体が薄板に結合される時、及び/又は物品がデバイス処理を通して取り出される時、有益にも低ガス放出をもたらす。従って、この粗面化及び洗浄の方法は、担体と薄板との間にガスの閉じ込め防止に使用する対策が少ない場合など、いくつかの事例において好ましい。
1つのステップで洗浄及び粗面化を行うためには、AZO膜では、例えば、SC1処理(40:1:2、DI:NH4OH:H22)洗浄が2.0から37nmRaで表面粗度を増加させるために使用することができる。合わせた洗浄及び粗面化は、いくつかの場合には、好ましい場合があり(処理の単純化が望まれる場合)、担体と薄板との間にガスの閉じ込めを防止する更なる対策が使用される場合である。
また、解放層は、薄いガラス板でOH結合を形成しない原理上で動作することができ、非結合領域を提供するために特定の粗面化を施す必要はない。このカテゴリーの材料としては、例えば、酸化スズ、TiO2、シリカ(SiO2)耐熱材料、SiN(窒化シリコン)、SiC、ダイヤモンドライク炭素、黒鉛炭素、グラフェン、窒化チタン、ダイヤモンド、アルミナ、チタニア(TiO2)、SiON(酸窒化シリコン)、F−SnO2、F−SiO2、及び/又はそれらの材料で融点<1000℃及び/又は歪点>約1000℃を有するものが挙げられる。
なお、担体及び薄板の結合面が接触している場合、薄板が過度にストレスが印加されるような程度に、担体と薄板の結合面との間に隙間を生じないように解放層の厚さは選択されるべきである。薄板での過度のストレスは、担体への結合時、及び/又はその後のデバイス処理中における薄板の損傷につながる。すなわち、例えば、薄板が平坦な表面(すなわち、担体に対向する解放層の領域には凹部又は凸部を有していない)を有していると仮定すると、解放層は、担体の結合面上に1ミクロンを超えた盛り上がりがあるべきではない。例えば、薄板と担体の結合面の間のギャップは、≦1ミクロン、≦500nm、≦200nm、≦100nm、≦50nm、≦25nm、≦15nm、≦10nm又は≦5nmとすべきである。一方、解放層は、結合の薄板と担体の表面を防止するために十分な厚さを有する必要がある。従って、薄板と担体が互いに対向する完全に平坦な表面を有している場合には、解放層は厚さ≧0.2nmを有するべきである。他の例では、10〜500nmでの厚さを有する解放層が許容可能である。他の例では、100〜400nmの厚さを有する放出層が許容可能である。これらを試験したところ、結合領域内に十分な結合を可能にしつつ、まだ非結合領域を提供できることが見出された。いくつかの例では、解放層は、部分的担体及び/又は薄板内の凹部内に配置されることができる。
解放層は、選択された部分が薄板と担体との間に非結合領域50を形成することを可能にするように、薄板20と担体10との間の全接触面積よりも小さい領域上にパターン化することができる。例えば、図5を参照。非結合領域50はペリメーター52を有する。すなわち、解放層は、剥離材料及び/又は表面処理が、領域40でなく、領域50に印加されるようにパターニングされる。薄板20及び担体10の残りの部分すなわち、結合領域40は、互いに結合されている。従って、所望部分56の任意の数は他の所望部分56の任意の数から、破線5又はそれらの種々のサブセットに沿って切断することにより分離されることができ、まだ、全ての所望部分56は、依然として、担体10に結合されている。さらなる処理のために物品2を小さなサブユニットに分割することが望ましい場合がある。そのような場合、結合領域40及び非結合領域50のこの配置は有利であり、薄板20及び担体10の部分が依然としてその周囲の周りに結合され、処理流体がそれらの間に入らず、以降の処理を汚染する可能性がなく、又は担体10から薄板20を分離することができる点で、有利である。
図5において1つの担体に結合した1つの薄板を有するものとして示されているが、複数の薄板20は1つの担体10に結合されることができ、いずれの1つの薄板20は、結合領域40に囲まれた任意の適切な数の非結合領域50を伴う担体10に結合されてもよい。この場合、他の所望部分56から所望部分56を分離する際に、担体10は、結合領域の異なる薄板20の結合領域40間で分離されることができる。
非結合領域を形成する第2の方法は、薄板と担体との間の異なる結合強度を有する異なる材料の使用によるものである。例えば、SiNxは、非結合領域で使用することができ、SiO2が結合領域で使用することができる。これら2つの異なる材料領域を形成するために、以下の処理を使用することができる。SiNx膜はPECVDによって担体の表面全体に堆積させることができる。次に、SiO2の膜はパターンでPECVDによってSiNxの上に堆積されることができ、該パターンが望まれる領域が結合した配置されるようになされている。
非結合領域を形成する第3の方法は、特に、薄板で弱い結合を形成し得る材料の結合強度を高めるためにO2プラズマを使用することである。例えば、SiNx(窒化シリコン)を、全担体表面上に堆積することができる。シャドウーマスクは、非結合領域をブロックするために使用することができ、次いで、O2プラズマがマスクされない領域に適用される。O2プラズマによって処理されたSiNxは、担体に対しガラス薄板を保持するための十分に強い結合を形成する一方、未処理のSiNxは非結合領域を形成する。
非結合領域を形成する第4の方法は、担体、薄板又は両方の表面の粗面化の使用によるものである。非結合領域における表面粗度は、結合領域におけるデバイス処理中又は結合の強化中としての加熱時に薄板担体結合が形成されないように、結合領域における表面粗度に関係して増加される。表面の粗面化は、非結合領域を形成する第1、第2又は第3の方法の技術と併用してもよい。例えば、担体の表面は少なくとも非結合領域にて面荒し又は粗面化されている。例えば、担体面は、担体表面の粗さを増加させる酸溶液で処理されることができる。例えば、溶液中の酸にはH2SO4、NaF/H3PO4混合物、HCl又はHNO3が使用可能である。表面の粗面化の他の方法は、例えば、サンドブラスト、及び反応性イオンエッチング(RIE)を含む。
第4の方法の一実施形態によれば、粗面化表面は、薄板及び担体の所望の一方のガラスエッチングクリームを印刷することによって実行可能である。
より具体的には、反応性イオンエッチング(RIE)や、ゲートウェイなどの溶液エッチング処理は、結合領域及び非結合領域を作成するためにマスキング処理を必要とする。フォトリソグラフィは高価であるが正確である。かかる薄膜蒸着等の付着方法はまた、非結合領域を作成するために使用されることができる。例えば、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、シリコンカーバイド(SiC)から、及び窒化ケイ素(SiNx)などのように化学気相成長(CVD)によって堆積された膜は、パターン非結合領域に高価なフォトリソグラフィパターニング及びウェットもしくはドライエッチングを必要とする。例えば、アルミナをドープした酸化亜鉛(AZO)及びインジウムスズ酸化物(ITO)等の物理蒸着法(PVD)によって堆積された膜は、シャドウーマスクされてパターン化され、1つの処理ステップにおいて、非結合領域を作成することができる。しかしながら、これら全ての薄膜法は、真空蒸着装置、リソグラフィ及びエッチングに対して将来的にかなりの設備を必要とする。
1つのステップに非結合領域の形成とパターニングとを組み合わせる少ない資本集約と低コストの方策は、ガラス基板をエッチングして粗化することができるガラスエッチングクリームをプリントすることである。ガラスエッチングクリームは、ソーダライムガラスをマスクエッチング又は「つや消し」するために不活性材料とのエッチング剤としてフッ化物塩を使用している。担体上のパターン化非結合領域は、スクリーン印刷エッチングクリームによって低コストで容易に形成することができる。表面の粗面化へのエッチングクリームのアプローチは、非結合領域を形成するために画定されたパターンをエッチングする能力を与え、初期の残っているガラス表面を残して、その画定された領域の上に粗面を誘発することができる。また、表面の粗面化へのエッチングクリームのアプローチは、クリームの粘度がスクリーン印刷を容易にするように調整可能であるという点で、更に、クリームの組成物が異なるガラス組成物のための所望のエッチング粗さを生成するように調整できる点で汎用性がある。
ディスプレイのガラス組成物は、薄板及び/又は担体に使用することができるように、高い歪点、優れた化学的耐久性、及び高い剛性を有するように形成されている。これらの特性は、エッチングクリームでのディスプレイ用ガラスのエッチング速度をソーダ石灰ガラスのものよりかなり低くする。また、このようなディスプレイガラス等の多成分ガラスは均一にエッチングしないかもしれない。多成分ガラスの溶解度は、平衡溶解度理論から推定することができる。コーニング社のEagle XG(登録商標)ガラス(ニューヨーク州コーニング、コーニング社から入手可能)はカルシウムアルミニウムホウケイ酸ガラスである。Eagle XG(登録商標)の溶解度は、ChemEQL(http://www.eawag.ch/research#e/surf/Researchgroups/sensors#and#analytic/chemeql.html)を使用し、析出させ得る端成分で構成される無限固溶体との接触を想定して、さまざまな濃度のエッチング組成物に対して推定された。図18は、二フッ化水素アンモニウム中におけるカルシウム(線1801、三角形データ点)、アルミニウム(線1802、Xデータ点)、ホウ素(線1803、正方データ点)及びシリコン(線1804、菱形データ点)のpHの関数としての溶解度を示す。カルシウムの溶解度は、pHが5以上の他の構成要素の酸化物よりもはるかに低い。クリームエッチングが典型的に中性に近いpHで安全性及び取り扱いを改善するので、エッチング表面に析出される酸化カルシウム及びその塩を残す、カルシウムアルミニウムホウケイ酸ガラスの選択的なエッチングが期待される。図19は、アルミニウムの溶解性に対する様々なエッチングクリーム組成物の成分の影響を示す。二フッ化水素アンモニウム(ライン1901、正方形データ点)の代わりにフッ化水素ナトリウム(ライン1902、三角形データ点)を用いた場合と二フッ化水素アンモニウムのための塩化アンモニウム(ライン1903、Xデータ点)の部分置換の場合のアルミニウムの溶解度はほとんど変化を呈しない。単にアンモニアの別の一価の陽イオンでの置換はほとんど影響を与えない(ライン1901、1902の比較)。塩素の添加(ライン1903)は、溶解したアルミニウム濃度をわずかに抑える。しかしながら、硫酸及び硫酸バリウム(アーマーエッチクリームに使用されるような、ライン1904、菱形データ点)の添加は、アルミニウム溶解度の減少を示している(二フッ化水素アンモニウムためのライン1901と比較)。また、図19及び20から分かるように、全溶存アルミニウム(ライン1904)の減少に伴って、硫酸バリウム及び硫酸(線2004、菱形データ点)の添加は、二フッ化水素アンモニウムための場合と比較して有意に、総溶解カルシウムを増加させることが分かる(線2001、正方形データ点)。したがって、酸エッチングクリームを含有する硫酸バリウム及び硫酸は、二フッ化水素アンモニウムによるエッチングと比較して、カルシウムアルミノホウケイ酸ガラスの優先的なエッチングを著しく減少させる。ほとんどの硫酸塩がバリウム及びストロンチウム以外は高度に可溶性であるので、硫酸塩が良い選択であり、そこで、硫酸バリウムはマスク材料として添加することができる。また、強くpHが減少するにつれてカルシウムの溶解度が増大するので、優先的なエッチング(カルシウムがより少なくエッチングされる)は、硫酸での単純なpH調整によって、低減され得る(その結果、カルシウムがより多くエッチングされ、したがって、ガラス組成物成分をより均一に残す)ことに留意すべきである。
ガラスエッチングクリームは非結合領域を作成することが実証されている。担体(0.63mmEagle XG)は、担体表面を粗面化することにより非結合領域を作成し且つ、初期のガラス表面が500℃アニール前にファンデルワールス結合に許可されて強い共有結合を作成した結合領域を作成することによって、薄板ガラス(0.1mmEagle XG)に結合された。この例では、フォトレジストマスクがリソグラフィによりパターニングされた。そして、市販のエッチングクリーム(アーマーエッチクリーム)を用いて非結合領域を作成した(10分のエッチング時間で)。カルシウムアルミノホウケイ酸ガラスは、上記の例を作成するために使用された条件下でエッチングクリームによりエッチングされた。そして、0.42nm〜0.34nmの表面粗度の増加が見出された。典型的な結合処理で、0.1mmのガラスの薄片は、非結合中央領域と強固に結合したエッジとを残して結合された。この結合した担体は、70mTorr真空サイクル、600℃熱処理及びLTPS処理の典型的なウェット処理に合格している。
エッチングクリームは、非結合領域を生成するために担体の領域にエッチング剤ペーストを付与する、例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、又は塗布転写印刷などのさまざまな印刷処理を通して画定されたパターンで適用することができる。スクリーン印刷は、エッチングクリームがスキージストローク中に充填ブレード又はスキージを通して担体上にステンシルの開放領域を通して強制されるステンシル印刷方法である。エッチングクリームは所定の時間に適用され、所望の粗面を達成する。粗度は、エッチングクリーム印加時間、温度、又は組成を変えることによって変えることができる。例えば、室温での適用時間は2〜20分とすることができる。クリームエッチングに続いて、担体は一般的に加熱されたアルカリ性の水溶液で洗浄され、ブラシ洗浄、超音波やメガソニック攪拌等の機械的攪拌を用い又は用いずに洗浄される。リンス後、基板は、DI水と、水酸化アンモニウム又は水酸化テトラメチルアンモニウムなどの塩基とで、過酸化水素からなる標準洗浄1(SC1)溶液中でさらに洗浄される。次いで、担体及び薄いガラス部分はファンデルワールス結合を形成するように接触させられ、薄いガラスと担体との間に共有結合を生成するように450℃超(例えば、500℃)の熱処理が施される。
第4の方法の第2の実施形態によれば、大気圧反応性イオンエッチング(AP−RIE)が使用することができる。AP−RIEはシャドウーマスク法、ポリマーフォトレジスト法を用いてガラス担体領域を粗面化するために利用できる。これらの薄膜方法は、かなりの設備を必要とする。製造業者が処理装置を既に有しているなら、製造業者は、PV、OLED、LCD及び他の用途のための薄いガラス板の製造上の利点を得ながら、処理装置内の既存の設備を利用することができる。
AP−RIEは微細加工に使用される技術である。この処理は、基板から材料を除去する化学反応性プラズマを使用する。この処理では、プラズマは、電磁界によって低圧(典型的には、真空)を使用して生成される。プラズマからの高エネルギーイオンは、基板表面を攻撃し、表面粗度を生成する。AP−RIEは、荒らすために画定された領域すなわち、非結合領域が必要な場所に向けられたプラズマ銃やプラズマジェットを使用して供給される。プラズマは、両方の方法を使用して露出された領域を攻撃する。この目的のために使用する適切な反応性ガスは、NF、CF、C、SF、又は一般に任意のフッ素ガスである。AP−RIEを実施するためのシャドウーマスク法とポリマーフォトレジスト法を説明する。これらの方法の説明においては、担体は非結合領域に対して粗面領域を形成するためにエッチングされるものとして記載されている。しかし、薄板の最終用途に応じて、薄板は、更に又は代わりに、非結合領域に適した表面粗度を形成するために一度エッチングされてもよい。
(シャドウーマスク法)
シャドウーマスク法は、より少ない処理ステップであり必要とされる機器が少ないので、少なくとも部分的にポリマーフォトレジスト法よりも低コストである。マスク材料は、金属、プラスチック、ポリマー、又はセラミックのような容易にエッチングされない材料のいくつかのタイプであってもよい。ただし、シャドウーマスク法はフォトレジスト法よりも正確でないかもしれない、したがって、いくつかの用途として適していない。具体的には、シャドウーマスク法により製造された露出エッジは、高分子フォトレジスト法により製造されたエッジ程、明らかなに画定されない。
シャドウーマスク法を実施するための手順は次の通りである。マスクは、ガラス担体上に配置される。次に、AP−RIEプラズマは露出したガラス担体領域をエッチングするために使用される。次に、マスクは、ガラス担体から除去される。最後に、ガラス担体は、結合領域内の薄いガラス板と担体との間の結合を防害する粒子を除去するために洗浄される。該結合領域はこうして製造された非結合領域に隣接する。
(ポリマーフォトレジスト法)
ポリマーフォトレジスト法は、シャドウーマスク方式より多くの設備が必要であり、そしてそれ以上の工程ステップがあるので、少なくとも部分的にはシャドウーマスク方式よりも高コストである。しかし、この方法はシャドウーマスク法よりも正確であり、よって、いくつかの用途により適している。ポリマーフォトレジスト法により製造された露出エッジは、より明瞭にシャドウーマスク法により製造さよりもより明瞭に画定される。ポリマーフォトレジスト法を実施するための手順は次の通りである。ポリマーフォトレジストは、所望の結合領域を塞ぐように、ガラス担体上に堆積される。フォトリソグラフィ(露光してフォトレジストを現像)は、担体の表面が粗面化される所望の結合領域のパターンを画定するために実行される。AP−RIEプラズマエッチングはガラス担体の露出領域上で行われる。露光は、ガラスの表面又は背面から施される可能性がある。いずれの場合も、ポリマーは、結合領域となる予定の領域を保護する。
次に、ポリマーは、酸素灰や硫酸過酸化水素水(SPM)の混合物等のポリマーレジスト剥離剤で除去される。最後に、ガラス担体は、所望の結合領域において薄いガラス板と担体との間の結合を防害する粒子を除去するために洗浄される。
上記のAP−RIE法後に使用するための適切な洗浄方法は、洗剤の洗浄、又はRCAタイプの洗浄を含むことができる(技術分野で知られているように)。これらの従来の洗浄方法はエッチングが完了した後に用いられ得る。洗浄処理は、主に、所望の結合領域において薄板と担体との間の結合を防害する粒子を除去するために使用される。洗浄処理は、一般に、有機物を除去し、追加の洗浄、濯ぎ及び乾燥を含む。
洗浄剤洗浄方法は、超音波中で例えば、KGwash、Parker225又はParker225Xなどの洗剤で粒子及び光残渣を削除する。サブミクロン粒子は、メガソニック中で例えば、KGwash、Parker225又はParker225Xなどの洗剤によって除去できる。濯ぎステップは80℃までの室温での超音波又はメガソニック中においてDI水の濯ぎを含むことができる。また、濯ぎステップは、IPAの濯ぎ含むことができる。濯ぎ後、担体ガラスを乾燥させる。シャドウーマスクされた担体は、圧縮空気を使用して、エアナイフで乾燥されてもよい。ポリマーフォトレジストが形成された担体は、窒素で乾燥されてもよい。いずれの場合においても、乾燥はマランゴニ乾燥機で行うことができる。
RCA洗浄方法は、3つの洗浄ステップ、濯ぎ、及び乾燥を含む。第1洗浄ステップは、重質有機物を除去するためにSPMを用いて行うことができる。第2の洗浄ステップは標準洗浄1(SC1)を含むことができ、SC1では、アンモニア水酸化物、過酸化水素及びDI水の必要に応じて希釈され溶液が使用され、超音波又はメガソニックを用い又は用いずに洗浄される。この洗浄ステップは、小粒子及びサブマイクロ粒子を除去する。この第2の洗浄ステップの後、DI水中で濯ぎが実行され、超音波又はメガソニックを用い又は用いずに行われ得る。任意に、この第2の洗浄ステップの間に、ブラシによる洗浄を行ってもよい。ナイロン、PVA、又はPVDFの材料は、ブラシに用いることができる。次に、ブラシ洗浄が使用される場合、別の濯ぎを、80℃までの室温で超音波又はメガソニックでDI水を用いてその後に実行することができる。第3の洗浄ステップは、金属汚染物質を除去するために使用される標準洗浄2(SC2)を含む。SC2は、HCL:H22:DI又はHCL:DIの溶液を含み、時間量が必要であっても80℃までの室温での超音波やメガソニックを伴う。第3の洗浄ステップの後、サンプルを有するDI水の中で濯がれ、超音波又はメガソニックを用い又は用いずに行われ得る。最後に、サンプルを圧縮空気を使用してエアナイフで乾燥する。あるいは、サンプルは、窒素を用いてマランゴニ乾燥機で乾燥させてもよい。
非結合領域を形成する第5の方法は、フォトリソグラフィ処理の使用を含む。薄板で弱い結合を形成する材料が担体上に堆積される。例えば、この材料はSiNxであってもよい。SiNxは、例えば、フォトリソグラフィ処理によってパターン化され、結合領域内のSiNxが除去され、それによって、薄板が担体の表面に接触し、結合することができる。
非結合領域を形成する上記の方法のいずれも、エッジ結合80と組み合わせて使用することができる。図6参照。エッジ結合80は、例えば、薄板20の担体10へのレーザ溶着によって形成することができ、又は、フリットもしくはポリイミド(もしくはデバイス処理中に予想される温度に耐えることができる他の結合剤)を薄板20の縁部と担体10の表面の間に印加するによって形成されることができる。図示のように、薄板20の縁部は、処理装置からの薄板20への損傷他を防止することを補助するために、担体10の縁部側面から凹んでいる。エッジ結合80は担体の縁部を下方に、領域81の上に、延長させることができ、これにより、担体10からの薄板20の脱落リスクを増加させ得る処理流体が薄板20と担体10の間に入る可能性を低減できる。エッジ結合80は、薄板20が曲がっている場合に有用であり得、又はそうでなければエッジにおける担体10の表面形状に完全に適合しない。これは、通気穴ストリップ70を用いた場合であってもよい。いずれにしても、エッジの結合80の使用は物品の信頼性を高める上で助けとなる。図6は薄板と担体との間に解放層30を示すが、このアプローチは、非結合領域を形成する任意の他の方法で使用することができる。また、エッジ結合80は、薄板20と担体10との間の全体の結合を提供することができ、又は本明細書に記載されるように形成された結合領域、例えば、薄板20と担体10との間の他の結合領域を補うことができる。
(解放層応用−例1)
洗浄例1からの担体を採取し、AZOが非結合領域における担体上にスパッタされた。
すなわち、マスクは、結合領域にて被覆担体からスパッタされたAZOをブロックするために使用された。AZOは、0.5重量%のAZOターゲットから10mT圧力、1%O2Arガス流中で且つ2.5W/cm2RF電力密度(ターゲットにおいて)でのRFスパッタ法により、堆積された。
AZOは容易に粗面化され洗浄され除去(パターニング)され得る結晶性AZOを形成するために低コストの金属ターゲットから容易に反応性スパッタされるので、AZOが選択された。AZO結晶粒構造は、好適な表面粗度を提供することができる。また、AZOは、酸性又は塩基性溶液のどちらかによって容易に粗面化又は削除される。具体的には、堆積後の粗面化は、有機物を洗浄且つ除去する、アルカリ洗浄に続く酸エッチング又はアルカリエッチングのいずれかによって達成することができる。エッチングは、pH2を有するHCl溶液にて室温で実行され、表面粗度が5秒のエッチング時間で2.9nmRaから9.0nmRaに増加した。
(初期結合処理108)
解放層を有するシート(薄板及び/又は担体)の初期結合に備えるために、予備加熱工程を用いることができる。予備加熱工程の1つの目的は、解放層の洗浄及び/又は形成後に残った揮発性物質を追い出すことである。予熱工程は、有利には、結合した担体/薄板物品のその後のデバイス処理中に予想される温度に近い又はそれ以上の温度でシートを加熱する。予備加熱中に使用される温度が予想されるデバイス処理温度未満である場合には、追加の揮発物がデバイス処理中に追い出されて非結合領域で内臓されたガスは、特定の場合において、担体からの薄板の分離又は薄板の破損を生ぜしめることがある。薄板の分離や破損がない場合でも、このようなガスは、例えば、特定のシート平坦性を必要とする機器や方法における処理には適さない薄板の膨らみを発生させることがある。
加熱ステップは、結合の直前に吸収された水が結合面上に形成されることを最小化又は防止するために使用されてもよい。これは、真空及び高温下での性能を大きく向上させ、担体と薄いガラスとの間に形成される強固な結合を可能にする。
結合処理の間に誘導された、空気、水、又は揮発性物質のような閉じ込められたガスは、ユーザの処理中に、温度上昇(150℃〜600℃)又は真空環境により拡張する可能性があり、ユーザの処理や処理機器と干渉又は低下する方法で、薄いガラスに分離、破損や膨らみを引き起こす。しかしながら、ヒドロキシル終端表面は、薄いガラスと担体の間の結合を達成するために、ガラス表面を結合するために所望されている。薄いガラスと担体との間の結合領域を維持するため必要なシラノール末端基を除去せずに非結合(粗面化)地域から物理吸着水と化学吸着水を除去することの間に微妙なバランスがある。
このバランスは、次の結合面を調製することによって達成することができる。担体及び薄いガラスは、アルカリ洗剤、超音波攪拌及びDI水濯ぎを有する従来の洗浄ラインにて最初に洗浄される。これに、75℃希釈SC1槽(40:1:2、DI:NH4OH:H22又は40:1:2、DI:JTB100:H22)の中で10分間にてO2プラズマ洗浄が続く。非結合面の性質に応じて、担体と薄いガラスは、物理吸着水を削除するために150℃、1分のホットプレートベーク、又は化学吸着ウェハを削除するために450℃、1時間の真空アニールのいずれかに曝される。自由水を除去した後すぐに、薄板ガラスと担体が接触させられ、ファンデルワールス力によって予め結合されて、T>450℃にて加熱処理され共有結合が生成される。
SC1の洗浄処理の後、ガラス面は水酸基で飽和され(約4.6OH/nm2、凝縮後2.3H2O/nm2を形成)、強固に結合した水素結合水(約15H2O/nm2)の単分子層及びより緩く結合した自由水(約2.5単層)で覆われていることが期待される。自由水は低い25℃での真空中で失われる。真空中190℃の加熱は、水素結合水の単分子層を除去することが報告されている。400℃以上の追加加熱は、単離された単一のシラノール基を除いてすべてを削除するが、これは表面ヒドロキシル化の程度を低減する。1000℃を超える温度は、すべてのヒドロキシル基を除去するために必要とされるであろうが、本発明によれば担体上にて薄板の適切な性能を得るために必要ではない。
アルミナをドープした酸化亜鉛(AZO)の堆積などの添加処理、又は、反応性イオンエッチング、もしくはエッチングクリームなどのサブトラクティブ処理による非結合領域の作成は、増加した表面粗度を生成し、表面に吸収され水及び他のガスの量を増加させ得る化学的変化を引き起こす。特に、NH4OHとH22を含むSC1でのAZOの洗浄では、Zn(OH)2を形成する反応が発生する。この反応は、表面粗度を大きく増加させ、白色の曇った表面を作成する。加熱の際、Zn(OH)2は125℃ほどでZnO及び水の分解、形成を開始する。水酸化亜鉛はまた、空気から二酸化炭素を吸収して、300℃に安定である炭酸亜鉛を形成する。
強く結合した周辺部と非結合中心からなる担体上の薄いガラスの真空互換性に関する自由水、水素結合水及びシラノールの種の影響は、それぞれの種における水の量を推定し且つ、様々なPVD、CVD及びLTPS処理の典型的なドーパント活性化ステップの下での理想気体の法則により拡大するよう発揮される圧力を算出することによって記述することができる。
Figure 2018020957
凝縮水の気化は104から106Torrの圧力差を生成する。この圧力差は、担体からの薄いガラスの曲がりや剥離を発生させる。この傾向は、圧力差を低減し、担体と薄板との間の体積を増加させた。加えられた圧力及び得られた薄いガラスのたわみは、薄いガラスに張力を与える。引張力が大きすぎると、薄いガラスの破壊の確率は、製造処理のために許容できなくなるであろう。表面水の気化による破壊のリスクを最小限にすることは、結合前に水を最小化することによって行うことができる。
洗浄直後及び結合前の結合した薄いガラス担体の真空互換性に関する加熱による担体及び薄いガラス部分の脱ガスの影響は、表2及び3に示されている。
Figure 2018020957
Figure 2018020957
これらのサンプルは、NH4OH又はJTBaker100どちらかを含むSC1溶液で洗浄されたAZO被覆担体を含んでいた。上述したように、酸化亜鉛はNH4OH及びH22を含有するSC1溶液と反応して、Zn(OH)2を生成する。結合担体の真空互換性は、従来のCVDツールのロードロックにポンピングすることにより評価された。このシステムは、初期真空サージを遅くするソフトポンプバルブを有し、ドライポンプは到達圧力<70mTorrに達する。洗浄と結合の間にガス抜きをしない場合、すべての部品は、大気圧に近くで薄いガラス割れで失敗した。表2は、150℃、1分間のホットプレートガス抜きが1Torr近くのBaker100で洗浄されたAZOサンプルの失敗点をシフトさせる影響を示し、NH4OHで洗浄されたサンプルが大気圧付近で失敗し続けていることを示す。上記で引用したシリカ表面の水和の研究から、水素結合水の大部分は150℃、1分間のホットプレートガス抜きで除去されることが予想される。しかし、Zn(OH)2及びZn(CO)3の分解が完全ではないかもしれない。サンプル2−1から2−7の比較は、150℃、1分間のホットプレートガス抜きに助けられたが、それだけで十分ではなかった。また、JTB100で清浄したサンプル2−1、2−2、2−3及び2−4とNH4OHで清浄したサンプル2−5、2−6及び2−7との比較は、これら2つの洗浄液の間の差はあまりないことを示している。表3は、450℃、1時間の真空アニールでの真空生き残りについての影響を示す。結合領域の欠陥(試験前可視)を持っていなかったすべての結合した担体、洗浄に利用される化学事項に関係なく真空試験に合格した。表2のものと表3のサンプルの比較は、より高い温度、より長い加熱時間が、真空条件を生き残るために薄板及び担体の能力を改善するのに有効であったことを示している。組み合わせて使用する場合は、これら2つの加熱ステップが非常に有効であることが見出された。具体的には、450℃、1時間の真空アニール(表3のサンプルのプロトコルに従って)でパターン化AZO被覆担体をガス抜きすること、及び、150℃、1分間のホットプレートの加熱による薄いガラスのガス抜き(表2サンプルのプロトコルに従って)することによって、製作した32/32のサンプルは、真空試験に合格した。薄いガラス板は、表3のサンプルのプロトコルの対象となっている可能性があるが、表2のプロトコルのより低い温度で且つより短い時間は、特定の状況でより経済的である。
次に、任意の加熱ステップの後、薄板及び担体は互いに接触させられる。そうすることの1つの方法は、担体の上面に薄板を浮かせてから、次に、それらの間の点接触を引き起こすことがある。結合(例えば、ファンデルワールス型の結合)が接触点で作られ、薄板と担体との間の界面を横切って拡散される。薄板と担体との間の気泡(空気又は初期結合環境にある他のガス)の閉じ込めを避けることが有利である。なぜなら、そのような閉じ込められたガスはその後のデバイスの処理(処理温度又は真空環境による)中に拡大する場合があり、特定の場合では、担体からの薄板の剥離又は薄板の破損の原因となるからである。繰り返すが、前述した揮発性物質でのように、たとえ薄板の分離や破損がない場合でも、かかる閉じ込められたガスは、例えば、特定のシート平坦性を必要とする機器や方法で処理するためには適さないであろう薄板の膨らみを引き起こすかもしれない。
気泡を回避する1つの方法は、接触点を生成しながら薄板及び/又は担体を曲げ、その後、薄板と担体が真っ直ぐになるまで曲げが緩和できるようにすることである。ガス気泡が薄板と担体との間に閉じ込められている場合、気泡にそれらが逃げるまで方向圧力を加え、例えば、物品の縁部から、又は通気通路を通して、気泡に圧力を加えることによってそれらを除去することが有利である。初期の結合が行われた後、この段階で、物品は、薄板と担体との間の粒子を閉じ込める恐れなく取り扱うことができる。従って、例えば、クリーンルームの外で取り扱うことができ、物品はその後の処理を容易にすることができる。
ガス気泡を回避する別の方法は、薄板と担体との間からガスを除去するのに役立つ真空環境において初期結合を行うことである。しかし、単層であっても、結合される表面上に水の薄膜を有することが望ましい。ガス、揮発性物質、及び水蒸気を非結合領域から除去して閉じ込められたガスを制限し、まだ結合領域に水を有するこれら2つの競合する利害は、真空環境を通して水蒸気を流すことによって対応することができる。適切な温度、相対湿度、及び流量は、これらの競合する利害を収容するように選択することができる。
最初に担体に薄板を結合する前に揮発性物質の十分な量が解放層を有するシートから除去されなかった場合、さらに脱ガス処理は初期結合後に行われてもよい。この時点で、物品は、揮発を引き起こすのに十分な温度で加熱してもよい。しかしながら、もし、結合領域が非結合領域の周囲に完全な封止を形成する場合(デバイス処理流体が薄板と担体の間に入るのを防ぎ、これによって下流処理を汚染する、すなわち、封止が気密的である)、揮発性物質のガス抜けは薄板が膨らむことを引き起こすことになる。この膨らみは、例えば、エッジでのように、又は下記のように通気路を通して、薄板と担体との間で閉じ込められたガスを押し出すために十分な指向性圧力を加えることによって除去することができる。他の通気穴の場所は下記のように設けられ得る。物品は、必要であれば、このステップで室温まで冷却されてもよい。
(初期結合−例1)
洗浄例−2から取られた担体は250℃のホットプレート上に置かれ、5分間保持され、その後、室温に戻した。洗浄例−1からの取られた薄板は担体の上に浮かべられた。薄板は、薄板の端の位置内部で結合領域内にて担体と強制的に点接触された。結合は、薄板と担体との間に形成され、その結合は、結合領域を通って伝播することが観察された。物品は、次に、ホットプレート上に置かれ、350℃及び400℃の間の温度で加熱された。非結合領域における膨らみが観察され、続いて薄板と担体の間から絞り出された。
(非結合領域の通気)
このステップは、結合強化中のように物品2が上昇した温度環境に曝されるにつれて非結合領域50に閉じ込められたガスが膨張する時に、薄板20上の膨らみ量及び/又は他の望ましくない効果を減らすために取られる。これらの望ましくない効果を低減する1つの方法は、非結合領域50から結合領域40を通して薄板20の縁部に延びる通気ストリップ70を設けることである。図7参照。通気穴ストリップ70は、非結合領域であるように同一に又は異なって形成されてもよい。有利なことに、通気穴ストリップ70は、非結合領域50であるように、同じ材料の解放層として形成されている。通気穴ストリップ70の数及び位置は、非結合領域の大きさと形状に依存するであろう。通気穴ストリップ70は、例えば、結合強化工程中や又は物品2が真空環境にある場合など物品2が加熱される任意の処理の間に、薄板20と担体10との間に閉じ込められたガスを逃がすように構成されている。通気穴ストリップ70は幅71を有しており、幅71よりも大きい幅73を覆う薄板20と担体10との間の非結合効果を生む。通気穴ストリップ71は、任意の適切な数で、非結合領域50の大きさや厚さに応じて、使用することができる。
通気穴ストリップ70はまた、物品2が真空環境にある場合、初期結合の期間中又はデバイス処理中の物品2の性能を改善するために用いてもよい。例えば、初期結合は真空環境で生じるので、薄板20と担体10との間に閉じ込められたガスの量を減少させ及び/又は初期結合処理を支援するこことなる。すなわち、初期結合処理が真空環境内で実行されるとき、通気穴ストリップ70は、初期結合のように薄板20と担体10との間からのガスの漏出が起こることを可能にする。初期結合処理の終了時に、物品が真空環境下にある間に、通気穴はガスや水分が薄板20と担体10との間に再進入しないように、封止されている。あるいは、例えば、薄板20が担体10に(初期結合及び/又は結合の強化のいずれかによって)結合されている後に、物品2が真空環境内に配置され、通気穴ストリップ70は、それらと交差する薄板20の縁部に封止される。このようにして、薄板20と担体10との間に閉じ込められたガスの量を低減することができ、真空又は高温環境でのデバイス処理中にそれらの望ましくない効果を最小限にすることができる。その後、封止は通気穴ストリップ70を通した再進入の空気や湿気を防ぐことができる。
通気穴ストリップ70を封止する1つの方法は、原子層堆積(ALD)チャンバ内に物品2を配置し、該チャンバを排気し、その後、薄板20の縁部に通気ストリップ70の縁部を横切って薄いコーティングを堆積させることである。原子層堆積(ALD)は、反応物質の単層パルスを利用して、反応物質が狭い特徴部分(例えば、通気穴ストリップ70の端など)に拡散し浸透し、そして別の前駆体の第2のパルスと反応する前に吸収することができる。例えば、Al23のALD法において、トリメチルアルミニウムなどのアルミニウム前駆体の単層は、Al23を形成するために水の単層と反応させる。
(通気穴ストリップ−例1)
解放層付加−例1からの担体は、100ミクロン幅の各4つの通気穴がさらにパターン化された。次に、担体は初期結合−例1及び増加結合強度例−1に従って処理された。結合強化後、幅73は幅71の両側に約0.5mm延びた。サンプルは100mtorrの初期真空試験を通過した。
(通気穴ストリップ−例2)
解放層付加−例1からの担体は、100ミクロン幅の各8つの通気穴がさらにパターン化された。次に、担体は初期結合−例1及び増加結合強度例−1に従って処理された。結合強化後、幅73は幅71の両側に約0.5mm延びた。サンプルは100mtorrの初期真空試験を通過した。
(通気穴ストリップ−例3)
解放層付加−例1からの担体は、1mm幅の各4つの通気穴がさらにパターン化された。次に、担体は初期結合−例1及び増加結合強度例−1に従って処理された。結合強化後、幅73は幅71の両側に約0.5mm延びた。サンプルは100mtorrの初期真空試験を通過した。
(通気穴ストリップ−例4)
解放層付加−例1からの担体は、10mm幅の各4つの通気穴がさらにパターン化された。次に、担体は初期結合−例1及び増加結合強度例−1に従って処理された。結合強化後、幅73は幅71の両側に約0.5mm延びた。サンプルは100mtorrの初期真空試験を通過した。
(通気穴ストリップ−例5)
解放層付加−例1からの担体は、25mm幅の各4つの通気穴がさらにパターン化された。次に、担体は初期結合−例1及び増加結合強度例−1に従って処理された。結合強化後、幅73は幅71の両側に約0.5mm延びた。サンプルは100mtorrの初期真空試験を通過した。
代替として、又は加えて、通気穴ストリップ70に対して、溝は、担体10自身に作成されることができる。すなわち、結合領域を通り物品2の縁部(又は、適宜、薄板20の縁部に)にいたる非結合領域のストリップを形成する代わりに、担体10内の凹部パス(又は溝)が同じ機能を実行するようにすることができる。あるいは、担体10内の溝の代わりに、溝が薄板20に又は、薄板20と担体10の両方に形成されてもよい。溝の位置は、図7に示すように、通気穴ストリップ70のものと同様であってもよい。いずれの場合においても、溝は、初期結合中、結合強化中、及び/又は従来のデバイス処理の任意の時点で、真空環境が薄板20と担体10との間からのガス及び/又は水分を除去することを、可能にする。真空環境において、溝は、例えば、ポリイミド、熱硬化性ポリマー又はUV硬化性ポリマーなどのポリマーの注入及び硬化処理により封止されておいてもよい。あるいは、溝は、レーザで加熱することによって達成することができるように、溝内に配置されたフリットの加熱によって又は溝の周りの材料の直接加熱によって、溝を溶融及び/又は融合で閉じて封止されてもよい。かかる溝は、通気穴ストリップ70と同様の構成及び数で配置してもよい。しかし、溝は通気穴ストリップ70よりも大きな断面で作ることができるので、より少ない溝を使用することができる。さらに、より少ない溝を使用するために、溝を非結合領域50内に延存させ、いくつかの実施形態で更にその中心にまで延存させもよい。溝及び/又は真空ストリップの数は、非結合領域50の大きさに依存させてもよい。
(所望領域での薄板及び担体間の結合強化−110)
108における担体及び薄板間に形成される結合は、物品2がデバイス処理の厳しさ(例えば、温度が350℃、400℃、450℃、500℃、550℃又は600℃以上の高温下、真空環境及び/又は高圧流体スプレー)に例えば担体の薄板剥離なしで耐えることができるように、様々な処理によって強化を施すことができる。
薄板と担体との間の結合を強化する1つの方法は陽極結合を行うことである。陽極結合の一態様は米国特許出願第2011/0001293号に記載されており、これに説明されているバリア層の堆積及びこれらの層の基板への付着のための陽極結合の使用は、担体基板上に薄いガラス板を結合するために使用されてもよい。
薄板及び担体間の結合強化の別の方法は、温度及び圧力の使用によるものであって、物品(薄板及び担体を含む)が加熱され加圧されるものである。加圧は例えば、担体と薄板に接触しているプレート板によって実行され、又は圧力チャンバ内において物品に流体圧力を加えることもできる。プレート板それ自体が熱源として使用することができ、又はプレート板を、加熱された環境内に配置することもできる。使用される圧力の量は温度によって変化させてもよい、例えば、温度が上昇するにつれて、より少ない圧力が必要とされ得る。
圧力プレートが使用される場合、スペーサプレートすなわちシムは、薄板とこれに圧力を加えるプレートとの間に入れて使用することができる。スペーサプレートは、結合領域における薄板に接触し、可能な限り結合領域面積ができるだけ多く接するように形成されている。スペーサを使用する1つの利点は、結合強化中の熱と圧力の印加中に、薄板がスペーサ板の厚さに等しい量を膨らむことを可能にし得ることである。膨らみは、デバイスの処理中に許容可能な量であってもよいが、結合強化時の薄板のトラブルや破損の原因になるかもしれない。かかる膨らみは、非結合領域において揮発性物質及び/又は薄板と担体との間に残留する気泡の限られた量が存在する場合、発生することがある。あるいは、加圧プレートは、非結合領域にて薄板に直接接触しないような方法、凹部もしくは窪み又は他の方法で成形することができる。このように、薄板を結合強化の際に許容される膨らみを持たせることができる。もし、圧力が非結合領域での構築特定の状況(例えば、残存する揮発性物質及び/又はエアポケットに十分な量あるなど)において、薄板が膨らむことは許されなかった場合、結合領域に生じる結合強化は中断される場合がある。
結合強度を増加させるための物品加熱に関して、約400℃〜約625℃の温度の加熱は、許容可能な結合強度を生む。一般に、温度が上昇すると、結合強度が増加する。実用的な上限温度は、関与する材料の歪点によって設定され、すなわち、薄板の材料及び/又は担体の材料に応じて設定される。結合強度を高めるために物品に圧力を同様に温度を加えることに関して、圧力が増加すると、結合強度も同様に増加する。実際問題として、製造可能性の観点から、できるだけ圧力及び温度を低くして許容される結合強度を生成することができることが望ましいであろう。
大気圧を有する環境で結合領域をレーザで最初に加熱する際に、解放層が十分に薄い場合、薄板と担体との間に許容されるガラス対ガラスの結合を達成することが可能である。
米国特許第6814833号B2(R Sabia, Corning Incorporated, Corning, NY,「シリコンを含有する物品の直接結合」)で説明されたガラス対ガラス結合の技法は、本開示の概念に係る担体に薄いガラス板を結合するために使用されてもよい。
(増加結合強度例−1)
初期結合−例1から得られた物品は、室温で取られ、薄板と加熱プレスのプレートとの間のシムとしてグラフェンシートを使用して、加熱プレスのプレートの間に配置された(グラフェンシートはグラフェン材料を結合領域に一致したパターンで、カットアウトシート部が非結合領域に一致したパターンとなるようにパターン化された)。プレートは、物品に接触するように一緒にされたが、重大な圧力をかけていなかった。プレートを300℃の温度で加熱したが、物品に重大な圧力をかけていなかった。プレートは、室温から300℃に昇温され、5分間保持された。次に、プレートは40℃/分の割合で300℃から625℃に昇温され、同時に、物品上の圧力は20psiまでステップ的に上昇させた。この状態を5分間保持した後、ヒータはオフにされて、圧力を解除した。プレートは250℃に冷却され、その時点で、物品を圧力から解放し、室温まで放冷した。検査したところ、物品において、薄板と担体が結合領域でモノリスのように振る舞っているような結合を有するのに対し、非結合領域での薄板と担体は非常に多くの別々のエンティティであったことが判明した。
(増加結合強度例−2(比較例))
増加結合強度例−1に記載したように処理は、最高温度180℃、使用圧力100psiを除いて、同様に実行された。これらの条件は、高温、低圧デバイス処理条件の許容強度の結合を生じなかった。
(担体からの薄板の所望部分の抽出−116)
担体上フレキシブルガラスの概念の主要な課題の1つは、担体から薄板の所望部分を抽出することができることである。図1、2及び8〜12を参照しつつ、このセクションでは、スコアホイール90を使用して自由な形状のスコアリング(罫書き)を実行するようにして担体10から薄板20の必要部分56を削除する新規なアプローチを概説する。また、薄板20の自由形状全体カットを実行するためにレーザビーム94(例えばCO2レーザビーム)を用いると共に、解放通気穴61、63、65、67及び/又は69の一連を作成して担体10から薄板20の必要部分56を削除するための機械的スコアリングの方法を説明している。
この方法は、担体10からの薄板20全体剥離の必要性を回避して、薄板20の破損の可能性を低減する。その代わりに、TFT、CF、タッチ又は他の薄膜のいずれかであり得る唯一の所望部分56を切断して抽出することによって効率が達成することができる。さらに、機械的及びレーザ切断が薄板20の厚さ22を超えて切断しないので、それらは担体の再使用(洗浄後の薄板の不要部分)及び全体的な製造コストを低減することを可能にする。
次に、図1及び図2を参照しつつ、薄板20の所望部分56、すなわち、デバイス又は担体10から形成された他の所望の構造を有するその部分を削除する方法を説明する。
担体10から所望部分56を除去するために、いくつかのカット数が薄板20に形成されている。カットは、例えば、スコアホイール90等の機械装置によって行われるときのようなスクライブ又は通気穴ラインであってもよい。あるいは、レーザ94例えば炭酸ガスレーザは、通気穴又は全厚22を切断するフルボディを製造するために使用されてもよい。通気穴は、深さ62を持っている。容易且つ確実に所望部分56を除去するために、深さ62は、厚さ22の50%以上であるように選択される。通気穴深さ62が厚さ22の50%未満である場合、互いに結合している薄板20及び担体10は、所望部分56を解放するカットを形成する厚さ全体を通って通気穴22を伝播させるのに十分に屈曲しないであろう。全体レーザ切断において、通気穴深さ62は、厚さ22の100%であろう。説明及び参照を簡単にするため、通気穴は全体の厚さ22よりも浅い通気穴として作成されるように説明する。さらに、通気穴の全てが同じ深さ62のものとして示されているが、そのような必要性は当てはまらない。代わりに、通気穴は、互いに異なる深さを有してもよい。
通気穴は、ペリメーター通気穴60、y方向解放通気穴61、63並びにx方向解放通気穴65、67、69を含む。ペリメーター通気穴60は、所望部分56のペリメーター57に追従し、非結合領域50のペリメーター52内に形成される。解放通気穴は結合領域40及び非結合領域50に関して同様にペリメーター通気穴60に関して様々な構成を有するように示されているが、場合により、又はそれらは同様の構成を有することができる。例えば、y方向通気穴61は、結合領域40及び非結合領域50両方の内に拡張して、すなわち、それらはペリメーター52を横断するが、薄板20のペリメーターにまで延びないように示されている。通気穴61は、薄板20のペリメーターから距離66だけ離間されている。距離66はゼロを含む任意の適切な値として選択することができる。距離66はゼロである場合には、該通気穴が通気穴63の構成を有する。通気穴61と同様に、x方向通気穴65は結合領域40及び非結合領域50の両方の中に延びており、薄板20のペリメーターから離間している。通気穴67は、非結合領域50内に全体があり、ペリメーター52に到達しない。同様に、通気穴69が非結合領域50内に全体があるが、ペリメーター52まで延びている。通気穴65で示される一構成では、通気穴がペリメーター通気穴60の直線部分と同一直線上になるように、配置されている。通気穴63、67、69で示される他の実施形態では、通気穴がペリメーター通気穴60の直線部分に垂直である。通気穴61で示される他の実施形態では、通気穴がペリメーター通気穴60の湾曲部と整列されるように形成してもよい。
すべての通気穴61、63、65、67、69に共通して、それらがペリメーター通気穴60に接するようには延びていない。可能な限り高品質の所望部分56のペリメーター57に保つことが望ましい。すなわち所望部分56の強度がペリメーター57におけるエッジ強度に少なくとも部分的に依存する。従って、ペリメーター57への損傷を回避することが望まれる。通気穴61、63、65、67、69を作るとき、そのターゲットを撃つスコアホイールやレーザはペリメーター57にダメージを与える場合があり、それによって所望部分56を弱めることがある。一方、ペリメーター57に向けて薄板20を通して伝播される通気穴はペリメーター57にダメージを与えることなく、ペリメーター通気穴60で停止する。また、通気穴は、ペリメーター通気穴60の距離64内に入るようにも、配置されている。距離64は、≦500ミクロン、例えば、≦400ミクロン、≦300ミクロン、≦200ミクロン、≦100ミクロン、≦50ミクロン、≦25ミクロン、≦10ミクロン又は≦5ミクロンであるように選択される。距離64が500ミクロンよりも大きい場合には、伝播時に通気穴が所望の位置にペリメーター通気穴60に適合しないなど歓迎されない可能性がある。
通気穴61、63、65、67、69は、任意の適切な数で使用することができる。すなわち、通気穴の任意の適切な総数で又は各通気穴タイプの任意の適切な数で使用することができる。しかしながら、本発明者らは、互いに角度を持って配置された通気穴を使用すると、所望部分56の除去を促進することを見出した。つまり、x方向のみ又はy方向のみのタイプの通気穴で使用するのではなく、両方を一緒にx方向及びy方向の通気穴を使用することが有利である。
すべての通気穴60、61、63、65、67、69が形成された後、担体10と薄板20は曲げられ厚さ22を通って、通気穴60、61、63、65、67、69を伝播させ、そして通気穴61、63、65、67、69、それらのそれぞれのx又はy方向に伝播させペリメーター通気穴60に合うようになっている。次に、図12に示すように、所望部分56は、例えば、吸引カップ91が取り付けられ、担体10の所望部分56を引っ張ることにより、剥離によって除去することができる。除去を容易にするために、空気又は液体が、所望部分56が引っ張られるにつれて、所望部分56と担体10との間に供給されてもよい。所望部分56のペリメーター57が非結合領域50内全体にあるので、薄板20は担体10から、ダメージを与えることなく、容易に除去される。
第2の実施形態は、所望部分56を抽出するために、図1,2,8及び9に関連して説明する。この実施形態では、第1の実施形態との主な違いの要素を説明するが、残りの要素は、第1の実施の形態で説明したものと同様であり、同様の参照番号にて実施形態全体を通して同様の要素を示す。
この実施形態では、ペリメーター通気穴60及び所望の通気穴61、63、65、67、69は、第1の実施形態と同様に形成されている。担体10と薄板20は、通気穴60、61、63、65、67、69を伝播するために屈曲される。さらに、図9から分かるように、押さえ棒又は破断バー(breaking bar)92は薄板20と担体10に圧力を加えるために使用することができ、それらは軟質弾性ベースプレート98に支持されているので圧力を加えられ得る。圧力は、図9中の担体10の厚さを通して延びる破線で示すように、ペリメーター57(ペリメーター通気穴60)の右側にて通気穴61、63を通してそれに平行な線に沿って印加され、通気穴61及び63が薄板20を通るだけでなく担体10を通るようなされている。すなわち、薄板20と担体10との界面41での結合は、これらの要素が結合した結合領域40にてモノリスとして機能するように非常に強い。従って、通気穴61、63が伝搬されるときに、それらが界面41上に渡って薄板20の表面に延びる故に、通気穴61及び63は、薄板20に加えて担体10を通して伝播させられる。担体10を通した通気穴の伝播は、特に結合領域40の外で、非常によくは制御されていないが、それである必要はない。ギザギザのエッジが結合領域40外側の担体10上及び/又はペリメーター57(ペリメーター通気穴60)の外側の薄板20上にあるが、主なものは、所望部分56が例えば図8に示す矢印58の方向の担体10の外にスライド可能となるように薄板20の一部を除去することである。すなわち、薄板20を引っ張ってそれを持ち上げ担体から離れさせたときに、既存のファンデルワールス力は比較的強いかもしれないが、これらの力はせん断においては弱い。よって、担体10の一部と一緒に薄板20の一部を除去して所望部分56が大きく担体10の外にスライド可能にすることは、所望部分56の除去を大幅に容易にする。もちろん、x方向に延びる押さえ棒又は破断棒は、所望部分56が担体10から離れるy方向にスライドできるように、担体10を通して通気穴65及び69を伝播するために使用されることができる。
スクライブラインは、薄板20上に作成されるものとして示されているが、そのような必要性は結合領域40内で作成されたスクライブラインには当てはまらない。すなわち、結合領域40において薄板20と担体10はモノリスのように作用し、それによって、物品を曲げた時スクライブがいずれかで突き抜ける。従って、結合領域におけるスクライブは物品の薄板側又は担体側のいずれか上で形成されることができる。
機械的スコアリングを使用した部品の抽出は、以下のステップを含む。
1. 必要な輪郭沿った薄板のスコアリングは、すなわちに、スコアホイール90で非結合領域50内にペリメーター通気穴60を形成する。スコアホイールタイプ、スコア圧力及びスコアリング速度は、通気穴を生成するように選択される。該通気穴は薄板の厚さ22(T)の半分以上の深さ62(D)、すなわち、(D≧0.5T)を有する。複数の輪郭は抽出の前にスコアリングされ得る。スコアリングされた輪郭が丸い角を有することができ、又は角度のついたコーナーを持つことができる。
2. 通気穴のパターンの作成、すなわち例えば、通気穴61、63、65、67及び/又は69のリリースカット作成。これらは所望部分56の抽出を可能にする。抽出したい部分56が長方形状(又は角を丸めた長方形)を有する場合、解放通気穴は、所望部分56の各コーナーに部品の各辺に垂直な方向に作成する必要がある(図1及び8参照)。所望部分56が「大」である場合、1つ以上の付加的な解放通気穴67は、角部の間に作成されることができる。リリースカット(通気穴)は、所望部分56の輪郭57に続くペリメーター通気穴60の近く(好ましくは0.5mm未満以内)に拡大すべきであるが、それらは部品のエッジの損傷を防ぐために輪郭を横断し又は「接触」すべきではない。
3. 部品の輪郭のスコアリング、すなわち、ペリメーター通気穴60を形成した後、及び解放通気穴(61、63、65、67、69で示されるものから選択された1つ以上のタイプ)の作成後、フレキシブルなガラスは、薄板20の厚さ22を通して通気穴を拡張して所望部分56の完全な分離を達成するために、担体10と一緒に所望部分56のペリメーター57の周りにて屈曲(撓み)される必要がある。
4. 抽出は、所望部分を壊すことなく、非結合領域50での任意ファンデルワールス力に打ち勝つために、面の法線に近い角度(薄板20の表面に対して60〜90度、例えば)で吸引力を用いて担体10の内側部分の一部から所望部分56を剥離することによって行われる。図12参照。
抽出する他の方法について、図8及び図9によって示されている。この方法では、切断の開始として結合領域40上の解放通気穴61、63を使用して所望部分56の1辺に沿って担体10を曲げたり切断することが含まれている。担体は、比較的柔軟なフレキシブルな可撓性材料98上に配置する必要がある。通気穴は、結合領域40の上方の解放通気穴61又は63から始まり、破断バー92によって発生する曲げ応力によって、亀裂が破断バー92に沿って担体10を通して薄板20の下に伝播する。図8に示すように通気穴61,63の右側に延びた担体10と薄板20の部分が所望部分56の右側から切断された後(方向は図8に示されているように)、所望部分56は、矢印58の方向に担体をスライドオフされることができる。
機械的スコアリングの代わりに、又はそれに加えて、レーザ切断を使用することができる。図10を参照して、例えば、次のようなCO2レーザを有利に使用することができる。
CO2レーザビーム94がペリメーター通気穴60により所望部分56のペリメーター57を切断させるために使用される時、解放通気穴の作成と抽出(剥離又は摺動のいずれか)は、上述した同じ技術及びパターンを用いて行われてもよい。しかし、機機械的スコアリングとは異なり、CO2レーザは薄板20の全体カットを可能にする。CO2レーザ切断は、その厚さ22を通して通気穴を拡張するために、担体10や薄板20の撓みを必要としないので、レーザ切断は、有利に、より厚い担体10と共に使用することができる。少なくともペリメーター通気穴60のレーザ切断はまた、高強度で高品質な部品のエッジを生成し、これは、より信頼性の高い剥離手順と抽出された目的の所望部分56の高い収率とを可能にする。CO2レーザ切断レーザビーム94は、薄板20の表面に小径の円形のビーム形状に集光され、必要な軌跡に沿って移動し、クーラントノズル96が続く。レーザ分離の開始は、解放通気穴を作成する同じスコアホイール90によって実行されてもよい。クーラントノズル96は、空気ノズルであってもよく、例えば小径のオリフィスを通して薄板の表面上に圧縮空気流を供給する。薄板20と担体10との間の吸引力を増大させるので、水又は空気−液体ミストの使用が好ましい。
図11及び16に示すように、ノズル96の1つの設計は、矩形状の部品を切断するため、冷却流体を放出する4つの小径のオリフィス201、202、203、204を有するヘッド200を備える。好ましくは、オリフィスは直径≦lmmを有する。各オリフィス201、202、203、204は、切断の1つの方向のために使用される。開口部205を通して出射されるレーザ光94がペリメーター通気穴60(例えば、90度の回転)の角部に近づく際、制御システム(図示せず)は徐々に1つのオリフィスをオフにし、切断を行うための別のいずれかをオンにして垂直方向に、例えば、第1のカットを生成する。あるいは、ヘッド200は、垂直方向に移動する必要はない。すなわち、オリフィス201、202、203及び204はヘッド200の周囲に互いに90度に配置されるように示されているが、このようなことは場合によって必要はない。
4つの冷却オリフィス201〜204の上述の構成は、ほぼ矩形の部分を切断するために有利であるが、別の配置も可能である。例えば、図16に示すように、第1のオリフィス201が図示の位置にあってもよいが、その後、第2のオリフィス212は、そこから時計回り120°位置に位置しても、第3のオリフィス213は、第2のオリフィス212から時計回りに他の90°の位置に位置してもよい。このように、オリフィスは三角形のパターンを切断するために使用することができ、ヘッド200を移動させることにより、例えば、レーザオリフィス205と第1冷却オリフィス201を有する第1の方向に同一直線上に移動させ、次に、上方に(図16に示す方向)レーザオリフィス205と第2のオリフィス212の間に延びる同一線上に移動させ、次に、下方向に(図16に示す方向)レーザオリフィス205及び第3のオリフィス213の間に延びる同一線上に移動させることができる。もちろん、冷却オリフィスは、任意の所望の数で、様々な形状のペリメーター通気穴60を収容するために使用されてもよい。
図17に示すように、ノズルの別の設計は、冷却オリフィス201を有するヘッド200、及び回転機構(示さないが、矢印215の方向にヘッド200を回してもよい)を備える。これは冷却オリフィス201がオリフィス205から出射されたレーザ光をたどるようにして、ヘッド200がペリメーター通気穴60の隅を通って移動される。図10、11、16、17から分かるように、レーザ及び冷却ノズルは別個の又は同じヘッドを通して配送されてもよい。
CO2レーザの別の利点は、レーザビームがガラス間の引力を低下させるかもしれないフレキシブルガラスの担体の局所加熱を生成することである。レーザ加熱は、抽出処理が容易になり、フレキシブルな可撓性ガラスの局部跳ね上げを誘発することができる。
(薄板/担体製品と使用方法)
以上、1つの所望部分56が担体10に結合している薄板20から形成された状況について説明した。しかし、所望部分56は、任意の所望の数で、薄板20の大きさと所望部分56の大きさに応じて、担体10に結合された薄板20から製造することができる。例えば、薄板は、第2世代のサイズ以上であってもよく、例えば、第3世代、第4世代、第5世代、第8世代以上(例えば、100mm×100mmから3メートル×3メートル以上のシートサイズ)。ユーザがサイズ、数、及び形状の点で所望部分56の配置を決定することを可能にするために、例えば、ユーザが担体10に結合された1つの薄板20を作製したいと思う場合、図13及び14に示すように、薄板20が供給されてもよい。より具体的には、薄板20と担体10を有する物品2が供給されている。薄板20は、非結合領域50を囲んで結合領域40の担体10に結合されている。
結合領域40は、薄板20のペリメーターに配置されている。結合領域40は、処理流体が閉じ込められないように物品2のペリメーターにて薄板20と担体10との間に隙間を封止されることが有利である。それがそうでなければ、閉じ込められた処理流体は物品2が搬送されるまでの後発処理を汚染する可能性があるためである。
非結合領域50は、上述した方法又は材料のいずれかによって製造されることができる。しかし、特に、より高い温度で薄板20に結合され得るが、バイス処理中に予想される温度での薄板20との非結合性を維持する材料からなる解放層で担体を被覆することが適切である。例えば、解放層30は、例えば、酸化膜などの無機材料を用いることができる。例えば、材料は、以下のITO(インジウム錫酸化物)、SiO、SiO2、F−SiO2、SnO2、F−SnO2、Bi23、AZO、GAO、Ga23、Al23、MgO、Y23、La23、Pr611、Pr23、Sc23、WO3、HfO2、In23、ZrO2、Nd23、Ta25、CeO2、Nb25、TiO、TiO2、Ti35、F−TiO2、TiN(チタンナイトライド)、TiON(チタニウムオキシナイトライド)、NiO、ZnO又はこれらの組み合わせの1つ以上から選択することができる好適な金属としては、例えば、アルミニウム、モリブデン及びタングステンが挙げられる。かかる材料は、約450〜600℃の温度に加熱されたときに薄いガラス板20と結合しない。しかし、例えば、所定の温度(≧625℃)に、又は、代替的に薄いガラス板の歪点の100度以内の温度に、もしくは、いくつかの実施形態で薄いガラス板の歪点の50度以内の温度に加熱されたとき、薄いガラス板20と結合するだろう。特定の例において、スパッタされた金属には、例えばTi、Si、Sn、Au、Ag、Al、Cr、Cu、Mgが使用されてもよい。よって、物品2が約450〜600℃までの温度で処理された後でも、非結合領域50は、薄板20の一部を解放するその能力を維持するであろう。一方、解放層30の部分は、選択的に所定の温度に加熱することにより、薄いガラス板20に結合されてもよい。このような局所的な加熱は、例えば、レーザや、他のラスタ化の熱源、加熱ワイヤ、又は誘導加熱器を通して達成することができる。非結合領域に適した他の材料は、一般的には、金属酸化物、金属窒化物、又は金属窒化物を含み、金属成分は、In、Si、Sn、Bi、Zn、Ga、Al、Mg、Ca、Y、La、Pr、Sc、W、Hf、Zr、Nd、Ta、Ce、Nb、Ti、Mo又はこれらの組み合わせを含む。
次に説明する1つの具体的な方法は、薄板20が薄板20の周囲で担体10に結合されている後に、結合領域40の種々の形状が形成されることを可能にする機能を達成する方法である。この特定の方法は、スパッタ法やPECVDによって担体10(例えば、コーニング社のEagle codeガラスなどのガラス製)上に約100〜500nm厚のシリコン膜を堆積させ、続いて、シリコン膜表面の熱的脱水素化、そして、薄板20の裏面に、厚さ500nmの金属膜100をスパッタリングすることにより、解放層30を形成することを含む。金属は、それが高温(例えば、≧600℃)にてシリコンでシリサイドを形成して、非結合領域を作成するために、スパッタリングに起因する結晶粒径による十分な表面粗度(例えば、Ra≧2nm)を有するように選択される。レーザ照射による担体10を通した局所的な加熱は、シリコンと金属を反応させ、耐熱シリサイドを形成して結合領域40を作成する。好適な金属としては、アルミニウム、モリブデン、タングステンが挙げられるが、それらに限定されない。
1つの物品2上の所望部分56の所望の数を作成するためには、結合した輪郭線42に囲まれた非結合領域50の所望の数が作られる。図15参照。結合した輪郭線42は、薄板20に対して気密的に封止する所定の温度に解放層30を局所的に加熱するレーザを所望の形状に選択的にトレースすることにより、選択的に形成されることができる。次いで、物品2は、輪郭線42によって画定された領域内のデバイスを形成するように処理される。デバイス処理の後、所望部分56は、前述の方法のいずれかによって担体10から分離されることができる。担体から所望部分56をスライドオフすることが望ましい場合、物品2は、例えば、任意のパターンや破線5のサブセットに沿って、隣接する輪郭線42の適切なものの間をダイシングすることにより、より少ない数の小片にダイシングされてもよい。別の方法として、物品2は、周辺の通気が所望部分56のペリメーター57確定するペリメーター通気穴と交差するように作られたラインに沿ってダイシングされることができる。このようにして、図8及び9に関連して上述したものに類似するが、少ないステップは、担体から所望部分56をスライドオフするために必要とされる。物品2がダイシングされた後に、薄板20上のデバイスの更なる処理が施される可能性がある。
(結論)
気密性の物品のテスト(この場合は担体上の薄いガラス)は、密封された物品の任意の領域の液体や気体の侵入又は侵出を視覚的に又は光学的に測定することを含む、いくつかの方法によって達成されることができる。
本発明は、特に任意の「好ましい」実施形態、上述した実施例は単に本発明の種々の原理を明確に理解するために記載され、単に可能な実施態様の例であることが強調されるべきである。多くの変形及び修正が本発明の精神及び種々の原理から実質的に逸脱することなく、本発明の上述した実施形態になされ得る。すべてのそのような変更及び変形は本開示及び添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。

Claims (9)

  1. 担体と、
    薄板と、
    前記薄板のペリメーターに形成され、前記薄板を前記担体に保持する結合領域と、
    前記結合領域によって囲まれるように配置された解放層と、を含み、
    前記解放層は、第1の所定の温度で前記薄板に結合しないが、第2の所定の温度で前記薄板に結合する材料からなり、前記第2の所定の温度が前記第1の所定の温度よりも高い物品。
  2. 請求項1に記載の物品であって、前記解放層は、前記担体の表面上に100〜500nmの厚さを有するシリコン膜を含み、前記解放層は前記担体に対向する前記薄板の前記表面上の金属膜をさらに含み、前記金属膜は100〜500nmの厚さを有する物品。
  3. 請求項2に記載の物品であって、前記金属は600℃以上の温度で前記シリコンとシリサイドを形成する金属の群から選択され、前記金属膜はスパッタリングの粒径に起因するRa2nm以上の表面粗さを有する物品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載の物品から複数の所望部分を製造する方法であって、複数の結合した輪郭線を形成するために前記第2の所定の温度以上の温度に前記解放層を局所的に加熱するステップを含む方法。
  5. 薄板上にデバイスを作製する方法であって、
    物品の薄板上にて前記デバイスの少なくとも一部を処理する処理ステップであって、前記物品は、300ミクロン以下の厚さを有する前記薄板であって厚さ100ミクロン以上の担体に結合された前記薄板を含み、さらに、前記結合は、1つの結合強度を有する複数の第1の領域と前記第1の結合強度よりも著しく高い第2の結合強度を有する第2の領域とを含むようになされる、前記処理ステップと、
    第1の物品部分及び第2の物品部分を生成するように少なくとも前記物品の前記担体をダイシングするダイシングステップであって、前記第1の物品部分が前記複数の第1の領域及び前記第2の領域の少なくとも一部のうちの1つを含むダイシングステップと、
    前記デバイスの追加の部分を前記第1の物品部分上にて処理するステップと、を含む方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記ダイシングステップは前記第2の領域内にあるラインに沿って実施される方法。
  7. 請求項5又は6に記載の方法であって、請求項1又は2に記載の方法に従って前記第1の物品部分から前記薄板の少なくとも一部を除去するステップをさらに含む方法。
  8. 切断装置であって、
    複数のオリフィスを有するヘッドと、
    前記複数のオリフィスの第1のオリフィスに光学的に結合され、前記第1のオリフィスを通してレーザビームを送るレーザ源と、
    前記複数のオリフィスの内の少なくとも第2のオリフィス及び少なくとも第3のオリフィスと流体連通する冷却流体源であって、前記第1のオリフィスから前記第2のオリフィスまで延びる第1のラインは前記第1のオリフィスから前記第3のオリフィスまで延びる第2のラインに対して第1の角度で配置される前記冷却流体源と、を含む切断装置。
  9. 切断装置であって、
    複数のオリフィスを有するヘッドと、
    前記複数のオリフィスの第1のオリフィスに光学的に結合され、前記第1のオリフィスを通してレーザビームを送るレーザ源と、
    前記複数のオリフィスの少なくとも第2のオリフィスと流体連通する冷却流体源と、を含み、
    前記ヘッドは、回転可能である切断装置。
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