JP2018016760A - 封止用エポキシ樹脂組成物、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂組成物、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形時の流動性の向上と、ブロッキングの抑制とを両立できるとともに、成形時のベンゼンの放出を抑制できる封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。【解決手段】エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ホスホニウム塩(C)と、無機充填材(D)と、を含有する粒子状の封止用エポキシ樹脂組成物であって、ホスホニウム塩(C)は、下記式(1)で示される構造を有し、封止用エポキシ樹脂組成物に対する前記無機充填材(D)の量は、70〜95質量%の範囲内である。【選択図】なし

Description

本発明は、封止用エポキシ樹脂組成物、及び半導体装置の製造方法に関し、詳細には、圧縮成形法による半導体素子の封止に使用可能な封止用エポキシ樹脂組成物と、この封止用エポキシ樹脂組成物を用いる半導体装置の製造方法に関する。
従来、トランジスタ、IC,LSI等の半導体素子は、生産性向上、コスト低減等のために、樹脂封止が行われる。
樹脂封止の方法として、金線の狭ピッチ化、細線化、長ワイヤー化に対応可能な圧縮成形法が注目されている。この圧縮成形法では、封止用の樹脂組成物を金型にのせて加熱し、溶融した樹脂組成物をゆっくりと基板に押し当てて圧力をかけ、樹脂組成物を硬化させることにより、封止材を成形する(例えば、特許文献1参照)。
この樹脂封止に使用される樹脂組成物として、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、及び無機充填材を含有するエポキシ樹脂組成物が挙げられる。トランスファ−成形法で使用されるエポキシ樹脂組成物は一般にタブレット状であるが、圧縮成形法で使用されるエポキシ樹脂組成物は、一般に粒子状である。
特開2013−203928号公報
エポキシ樹脂組成物を圧縮成形法で成形することで封止材を作製する場合、封止材の未充填を抑制するために、エポキシ樹脂組成物には、成形時の高い流動性が求められる。成形時の流動性を向上させるため、エポキシ樹脂組成物には、溶融粘度の低いエポキシ樹脂及び硬化剤が配合されることがある。しかし、エポキシ樹脂組成物の流動性を向上させると、エポキシ樹脂組成物の粒子同士が固着(ブロッキング)して塊状物が形成されやすいという問題があった。圧縮成形法では、エポキシ樹脂組成物を金型にのせる前に計量を行うが、塊状物が形成されると、塊状物によって、エポキシ樹脂組成物を正確に計量できないことがあった。また、金型内に配置された塊状物によって、エポキシ樹脂組成物への熱伝導が妨げられ、エポキシ樹脂組成物の一部が完全に溶融できないことがあり、この塊状物によって、ワイヤーの変形、封止材の未充填等が生じることがあった。このように、圧縮成形法で使用される粒子状のエポキシ樹脂組成物では、成形時の流動性の向上と、ブロッキングの抑制とが、トレードオフの関係にあり、これらを両立させることが困難であった。
この問題を解決するため、発明者は、硬化促進剤としてテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート(以下、TPP−Kという)を配合することで、耐ブロッキング性を悪化させることなくエポキシ樹脂組成物の成形時の流動性を向上させることを検討した。しかし、発明者の検討の結果、圧縮成形法で使用される粒子状のエポキシ樹脂組成物にTPP−Kを含有させると、エポキシ樹脂組成物の成形時におけるエポキシ樹脂組成物からベンゼンの放出が著しいため、作業環境の悪化等の問題を引き起こすことがわかった。これは、TPP−Kがその製法上ベンゼンを含むとともに、エポキシ樹脂組成物が粒状であることで、その比表面積が大きいために、エポキシ樹脂組成物が加熱されるとベンゼンが放出されやすいからであると、考えられる。
本発明は、成形時の流動性の向上と、ブロッキングの抑制とを両立させられるとともに、成形時のベンゼンの放出を抑制できる封止用エポキシ樹脂組成物と、この封止用エポキシ樹脂組成物を用いる半導体装置の製造方法と、を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ホスホニウム塩(C)と、無機充填材(D)と、を含有する粒子状の封止用エポキシ樹脂組成物である。このホスホニウム塩(C)は、下記式(1)で示される構造を有する。
Figure 2018016760
式(1)において、R1〜R3は各々独立に炭素数6〜12のアリール基である。R4は炭素数1〜4のアルキル基である。R6及びR8は各々独立にカルボキシル基、又は水酸基である。R5及びR7は各々独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基である。R9及びR11の各々はHである。R10はカルボキシル基、又は水酸基である。p、q及びrは、p≧1、q≧1、r≧1、及びq≧rの関係を満たす数である。封止用エポキシ樹脂組成物に対する無機充填材(D)の量は、70〜95質量%の範囲内である。
本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法は、半導体素子と、前記半導体素子を封止する封止材とを備え、上記の封止用エポキシ樹脂組成物を圧縮成形法で成形することで前記封止材を作製する工程を含む。
本発明によれば、成形時の流動性の向上と、ブロッキングの抑制とを両立させられるとともに、成形時のベンゼンの放出を抑制できる封止用エポキシ樹脂組成物を提供することができる。
図1A〜図1Eは、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す、概略の断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置を示す、概略の断面図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る封止用エポキシ樹脂組成物(以下、組成物(X)ともいう)は、粒子状であり、エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、ホスホニウム塩(C)と、無機充填材(D)と、を含有する。このホスホニウム塩(C)は、下記式(1)で示される構造を有する。
Figure 2018016760
式(1)において、R1〜R3は各々独立に炭素数6〜12のアリール基である。R4は炭素数1〜4のアルキル基である。R6及びR8は各々独立にカルボキシル基、又は水酸基である。R5及びR7は各々独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基である。R9及びR11の各々はHである。R10はカルボキシル基、又は水酸基である。p、q及びrは、p≧1、q≧1、r≧1、及びq≧rの関係を満たす数である。
更に、組成物(X)に対する無機充填材(D)の量は、70〜95質量%の範囲内である。
本実施形態では、組成物(X)がホスホニウム塩(C)を含有することにより、組成物(X)の成形時の流動性の向上と、組成物(X)の粒子のブロッキングの抑制とを、両立させることができる。更に、組成物(X)がホスホニウム塩(C)を含有することによって、組成物(X)の成形時のベンゼンの放出を抑制でき、ベンゼンによる作業環境の悪化を抑制できる。また、組成物(X)に対する無機充填材(D)の量が、70〜95質量%の範囲内であることにより、組成物(X)の粒子のブロッキングを更に抑制することができる。
組成物(X)の組成について、更に詳しく説明する。
エポキシ化合物(A)について説明する。エポキシ化合物(A)は、封止材の製造に使用される公知慣用のエポキシ樹脂を含有できる。エポキシ化合物(A)は、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂といったアルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂;ナフトールノボラック型エポキシ樹脂;フェニレン骨格、ビフェニレン骨格といった骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂;フェニレン骨格、ビフェニレン骨格といった骨格を有するナフトールアラルキル型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂といった多官能型エポキシ樹脂;トリフェニルメタン型エポキシ樹脂;テトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂といったビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;ビスフェノールA型ブロム含有エポキシ樹脂といったブロム含有エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸といったポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;並びにフタル酸、ダイマー酸といった多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、からなる群から選択される一種以上の成分を含有できる。
エポキシ化合物(A)は、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる群から選択される一種以上の成分を含有することが好ましい。この場合、組成物(X)の成形時の流動性を特に向上できる。一般的に、組成物(X)が、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる群から選択される一種以上の成分を含有する場合、組成物(X)の成形時の流動性が高く、組成物(X)の粒子のブロッキングが起こりやすいが、本実施形態では、組成物(X)が、ホスホニウム塩(C)を含有することにより、組成物(X)の粒子のブロッキングを十分に抑制できる。
エポキシ化合物(A)に対する、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂の合計量は、60〜100質量%の範囲内であることが好ましい。この場合、組成物(X)の成形時の流動性が特に向上する。また、エポキシ化合物(A)がビスフェノールA型エポキシ樹脂を含有する場合、エポキシ化合物(A)に対するビスフェノールA型エポキシ樹脂の量は、25%以下であることが好ましい。この場合、組成物(X)のブロッキングを特に抑制できる。
組成物(X)全体に対するエポキシ化合物(A)の量は、5〜35質量%の範囲内であることが好ましい。この場合、組成物(X)の成形時の流動性及び封止材の物性を向上させられる。
硬化剤(B)について説明する。硬化剤(B)は、封止材の製造に使用される公知慣用の硬化剤を含有できる。硬化剤(B)は、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂といったノボラック型樹脂;フェニレン骨格又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂;フェニレン骨格又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂といったアラルキル型樹脂;トリフェノールメタン型樹脂といった多官能型フェノール樹脂;ジシクロペンタジエン型フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトールノボラック樹脂といったジシクロペンタジエン型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールFといったビスフェノール型樹脂;並びにトリアジン変性ノボラック樹脂、からなる群から選択される少なくとも一種の成分を含有できる。
硬化剤(B)は、フェノールノボラック樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、及びモノマーフェノールからなる群から選択される一種以上の成分を含有することが好ましい。この場合、組成物(X)の成形時の流動性を向上できる。一般的に、組成物(X)が、フェノールノボラック樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、及びモノマーフェノールからなる群から選択される一種以上の成分を含有する場合、組成物(X)の成形時の流動性が高く、組成物(X)の粒子のブロッキングが起こりやすいが、本実施形態では、組成物(X)が、ホスホニウム塩(C)を含有することにより、組成物(X)の粒子のブロッキングを十分に抑制できる。
モノマーフェノールは、例えば、下記式(2)で示されるモノマーと、下記式(3)で示されるモノマーと、のうち少なくとも一方を含有できる。
硬化剤(B)に対する、フェノールノボラック樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、及びモノマーフェノールの合計量は、60〜100質量%の範囲内であることが好ましい。この場合、組成物の成形時の流動性が特に向上する。また、硬化剤(B)がモノマーフェノールを含有する場合、硬化剤(B)に対するモノマーフェノールの量は、25%以下であることが好ましい。この場合、組成物(X)のブロッキングを特に抑制しやすい。
Figure 2018016760
フェノール化合物(B)1当量に対して、エポキシ化合物(A)は0.9〜1.5当量の範囲内であることが好ましい。この場合、組成物(X)が良好な保存安定性を有しうる。
ホスホニウム塩(C)について説明する。ホスホニウム塩(C)は、下記式(1.1)に示す第4級ホスホニウムカチオン(C1)と、下記式(1.2)に示す有機カルボキシラートアニオン(C2)と、下記式(1.3)に示すフェノール化合物(C3)とから構成される。
Figure 2018016760
ホスホニウム塩(C)において、第4級ホスホニウムカチオン(C1)と、有機カルボキシラートアニオン(C2)とは、イオン結合している。更に、有機カルボキシラートアニオン(C2)とフェノール化合物(C3)とは、水素結合している。このため、ホスホニウム塩(C)は錯体状の化合物である。このホスホニウム塩(C)の構造の概念的なモデルの一例を下記式(4)に示す。
Figure 2018016760
組成物(X)がホスホニウム塩(C)を含有することにより、組成物(X)に成形時の高い流動性と、高い硬化性と、高い保存安定性とを付与することができる。これにより、組成物(X)の成形時の高い流動性と、組成物(X)の粒子のブロッキングの抑制とを両立させることができる。これは、ホスホニウム塩(C)を構成する第4級ホスホニウムカチオン、有機カルボキシラートアニオン及びフェノール化合物という三つの要素間に働く次のような相互作用に起因すると考えられる。
式(4)に示すように、有機カルボキシラートアニオン(C2)とフェノール化合物(C3)の各々は、1,3位に水素結合可能な置換基である水酸基又はカルボニル基を有する。このため、有機カルボキシラートアニオン(C2)とフェノール化合物(C3)との間に水素結合による相互作用が強力に働く。これにより有機カルボキシラートアニオン(C2)の酸強度が見かけ上強くなり、有機カルボキシラートアニオン(C2)と第4級ホスホニウムカチオン(C1)とが解離しにくくなる。このため、常温下ではホスホニウム塩(C)中の第4級ホスホニウムカチオン(C1)と有機カルボキシラートアニオン(C2)とが解離しない状態が維持されることで、組成物(X)の硬化が抑制される。このため、組成物(X)は優れた保存安定性を有し、常温下での組成物(X)のブロッキングが抑制されると考えられる。また、組成物(X)の加熱当初は、有機カルボキシラートアニオン(C2)とフェノール化合物(C3)との間の強い相互作用が維持されることで、第4級ホスホニウムカチオン(C1)と有機カルボキシラートアニオン(C2)との解離が抑制される。このため、組成物(X)の加熱当初では、すぐに硬化反応が進行せず、組成物(X)の溶融粘度の上昇が抑制される。このため、組成物(X)に優れた流動性が付与される。加熱を開始してからしばらくすると、有機カルボキシラートアニオン(C2)とフェノール化合物(C3)との間の相互作用は次第に弱まり、第4級ホスホニウムカチオン(C1)と有機カルボキシラートアニオン(C2)とが解離する。これにより、組成物(X)の硬化が促進される。このため組成物(X)に優れた硬化性が付与される。
上記の通り、組成物(X)がホスホニウム塩(C)を含有することにより、常温下及び加熱当初における組成物(X)の硬化が抑制される。これにより、組成物(X)の計量時及び加熱当初のブロッキングが抑制されるとともに、組成物(X)の成形時の流動性を向上させることができる。組成物(X)のブロッキングが抑制されることにより、組成物(X)の秤量精度を向上させることができる。更に、組成物(X)の撒き性を良好にすることができ、金型内に組成物(X)を均一に撒くことができる。
本実施形態では、式(1)において、R1〜R3が各々独立に炭素数6〜12のアリール基であり、R4が炭素数1〜4のアルキル基であることで、ホスホニウム塩(C)における第4級ホスホニウムカチオン(C1)と有機カルボキシラートアニオン(C2)との立体障害が少なく、そのため、ホスホニウム塩(C)の安定性が高い。また、R6及びR8が各々独立にカルボキシル基、又は水酸基であり、更にR10がカルボキシル基、又は水酸基であることで、有機カルボキシラートアニオン(C2)とフェノール化合物(C3)との間の相互作用が強力に働き、上記のような組成物(X)の優れた保存安定性、成形時の優れた流動性及び優れた硬化性がもたらされる。また、R5及びR7が各々独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であることで、芳香環上でエポキシ樹脂と反応する官能基同士が隣接せず、しかもエポキシ樹脂と反応する官能基の周りの立体障害が抑制される。このため、組成物(X)が硬化する際にエポキシ化合物(A)と反応する官能基が未反応で残る確率が低くなり、組成物(X)に高い硬化物特性が付与される。
式(1)において、R6とR8の少なくとも一方はカルボキシル基であることが好ましい。この場合、組成物(X)の保存安定性、成形時の流動性及び硬化性が更に向上するとともに、硬化物を含む封止材とリードフレームとの密着性が更に向上する。その理由は次の通りであると推察される。カルボキシル基及びカルボキシラートアニオン基は、水酸基よりも求核性が低いため、R6とR8の少なくとも一方がカルボキシル基であると、ホスホニウム塩(C)がエポキシ化合物(A)と反応する際には、当初は急激な反応は生じない。反応が進んでも、カルボキシラートアニオン基が先に反応し、カルボキシル基は反応せずに残存しやすい。そのため、組成物(X)の保存安定性、成形時の流動性が良好である。反応が或る程度進むと、有機カルボキシラートアニオン(C2)からフェノール化合物(C3)が解離して、このフェノール化合物(C3)中の水酸基の高い求核反応性が発現し、そのため組成物(X)の硬化が促進される。これにより、組成物(X)は高い硬化性を有する。有機カルボキシラートアニオン(C2)中のカルボキシル基は組成物(X)の硬化後も硬化物中に残存しやすい。このため、硬化物が金属表面と接触すると、組成物(X)中のカルボキシル基が金属元素と結合してカルボン酸塩を形成しやすく、金属表面に水酸基又は酸化膜が存在する場合にはカルボキシル基が金属表面と水素結合しやすい。このため、硬化物は金属表面との間の高い密着性を有することができ、これにより、封止材はリードフレームとの間の高い密着性を有することができる。
式(1)において、R10が水酸基であることも好ましい。この場合、組成物(X)が、より高い保存安定性、成形時のより高い流動性及びより高い硬化性を有することができる。これは、ホスホニウム塩(C)内において、有機カルボキシラートアニオン(C2)とフェノール化合物(C3)との水素結合による相互作用が、より強く生じやすいからだと考えられる。特に、R6とR8の少なくとも一方がカルボキシル基であるとともにR10が水酸基である場合に、高い効果が得られる。これは、ホスホニウム塩(C)内における有機カルボキシラートアニオン(C2)に対してフェノール化合物(C3)が、有機カルボキシラートアニオン(C2)におけるカルボキシラートアニオン基及びカルボキシル基とフェノール化合物(C3)における二つの水酸基とが近接するように配置されやすいため、水素結合による相互作用が更に強く生じやすいからだと考えられる。
また、ホスホニウム塩(C)はベンゼンを含まず、ホスホニウム塩(C)の合成時にベンゼンが生成されてホスホニウム塩(C)に混入されることもない。このため、組成物(X)からの、硬化促進剤に由来するベンゼンの放出が抑制される。
また、原料の加熱混練によって組成物(X)を調製する際に、ホスホニウム塩(C)は組成物(X)中で分散及び融解しやすい。このため、組成物(X)で半導体素子を封止する場合、ホスホニウム塩(C)の粒子がワイヤー間やバンプ間にひっかかって絶縁不良を引きおこすようなことが、抑制される。
ホスホニウム塩(C)の融点又は軟化点が200℃以上という比較的高い温度であっても、ホスホニウム塩(C)は組成物(X)中で分散及び融解しやすい。これは、何らかの分子間相互作用によって、組成物(X)中でのホスホニウム塩(C)の分散性が高められているためであると考えられる。
組成物(X)中でホスホニウム塩(C)が特に分散及び融解しやすくなるためには、ホスホニウム塩(C)の融点又は軟化点は200℃以下であることが好ましく、70〜140℃の範囲内であればより好ましい。融点又は軟化点が140℃以下であると、組成物(X)中でホスホニウム塩(C)が特に分散及び融解しやすくなる。また、融点又は軟化点が70℃以上であると、ホスホニウム塩(C)を粉砕して粉末状にする場合の融着が特に抑制されると共に、保存中に粉末状のホスホニウム塩(C)がブロック化しにくくなる。融点又は軟化点は、80〜120℃の範囲内であれば更に好ましく、90〜100℃の範囲内であれば特に好ましい。
なお、ホスホニウム塩(C)の融点又は軟化点を測定するためには、空気雰囲気下、昇温速度20℃/分の条件でホスホニウム塩(C)の示差走査熱量測定をおこなうことで、DSC曲線を得る。このDSC曲線における吸熱ピークが現れる温度を、融点又は軟化点とする。
ホスホニウム塩(C)の融点又は軟化点を下げる方法として、ホスホニウム塩(C)をフェノール樹脂でマスターバッチ化することが挙げられる。フェノール樹脂は低粘度であることが好ましい。フェノール樹脂としては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂が挙げられる。マスターバッチ化のためには、公知の方法が利用可能である。
ホスホニウム塩(C)が粉末状であることも好ましい。この場合も、ホスホニウム塩(C)が、組成物(X)中で特に分散及び融解しやすくなる。ホスホニウム塩(C)を粉末状にする方法としては、ホスホニウム塩(C)を衝撃式粉砕機等で粉砕することが挙げられる。粉末状のホスホニウム塩(C)が、100メッシュパス95%以上であることが好ましい。すなわち、粉末状のホスホニウム塩(C)の95質量%以上が、100メッシュ(目開き212μm)を通過することが好ましい。この100メッシュパスは、エアージェットシーブ法で測定される。この場合、ホスホニウム塩(C)が、組成物(X)中で非常に分散及び融解しやすくなる。
ホスホニウム塩(C)の合成方法は、特に限定されない。例えばまず第4級ホスホニウムカチオン(C1)と有機カルボキシラートアニオン(C2)とから構成される中間体を合成し、この中間体とフェノール化合物(C3)とを混合することで、ホスホニウム塩(C)が得られる。
中間体は、例えば特許第4429768号公報に開示されている方法で製造できる。具体的には、例えばまず第4級ホスホニウムカチオン(C1)に対応する第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩と、有機カルボキシラートアニオン(C2)に対応する有機カルボン酸との塩交換反応で、中間体が合成される。
第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩は、例えば第4級ホスホニウムに対応する第3級ホスフィンと炭酸ジエステル類とを反応させることで得られる。第3級ホスフィンとしては、例えばトリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、及び2−(ジフェニルホスフィノ)ビフェニルが挙げられる。炭酸ジエステルとしては、例えばジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート、及びジフェニルカーボネートが挙げられる。反応を速やかに収率良く完結させるためには、溶媒中で反応させる事が好ましい。溶媒としては、例えばメタノール及びエタノールが挙げられる。第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩を合成するためには、例えば第3級ホスフィンと炭酸ジエステル類を溶媒に加えて反応溶液を調製し、この反応溶液をオートクレーブ中で、50〜150℃の範囲内の温度で10〜200時間反応させる。
中間体は、第4級ホスホニウムカチオン(C1)に対応する第4級ホスホニウムの水酸化物と、有機カルボキシラートアニオン(C2)に対応する有機カルボン酸との塩交換反応で合成されてもよい。
第4級ホスホニウムの水酸化物は、例えば第4級ホスホニウムに対応する第3級ホスフィンとハロゲン化アルキル又はハロゲン化アリールとを反応させた後に、無機アルカリで塩交換することで得られる。第3級ホスフィンとしては、第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩を得る場合と同じものが挙げられる。ハロゲン化アルキルとしては、例えば臭化エチル、塩化ブチル、2−エチルヘキシルブロマイド、2−ブチルエタノール、及び2−クロロプロパノールが挙げられる。ハロゲン化アリールとしては、例えばブロモベンゼン、ブロモナフタレン、及びブロモビフェニルが挙げられる。無機アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム及び水酸化アルミニウムが挙げられる。反応を速やかに収率良く完結させるためには、溶媒中で反応させる事が好ましい。溶媒としては、例えばメタノール及びエタノールが挙げられる。第4級ホスホニウムの水酸化物を合成するためには、例えば第3級ホスフィンとハロゲン化アルキル又はハロゲン化アリールと無機アルカリとを溶媒に加えて反応溶液を調製し、この反応溶液をオートクレーブ中で、20〜150℃の範囲内の温度で1〜20時間反応させる。
第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩又は水酸化物と有機カルボン酸とを反応させる場合、例えば第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩又は水酸化物と有機カルボン酸とを含有する溶液を、例えば30〜170℃の範囲内の温度で1〜20時間反応させながら、副生成するアルコール、水、炭酸ガス及び必要に応じて溶媒を除去する。これにより、塩交換反応によって中間体が得られる。
中間体は、特に第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩と有機カルボン酸との塩交換反応で合成されることが好ましい。この場合、最終生成物であるホスホニウム塩(C)中へのハロゲンイオンなどのイオン性不純物の混入が抑制される。このため、ホスホニウム塩(C)を含有する組成物(X)から作製される封止材におけるマイグレーションの発生が抑制され、このため封止材を備える半導体装置は、高い信頼性を有する。
上述の通り、中間体とフェノール化合物(C3)とを混合することで、ホスホニウム塩(C)が得られる。そのためには、例えば中間体とフェノール化合物(C3)とを、メタノール、エタノール等の溶媒中で、50〜200℃で1〜20時間混合させてから、溶媒を除去する。溶媒を除去するためには、例えば溶液を減圧下又は常圧下で、50〜200℃で加熱する。これにより、ホスホニウム塩(C)が得られる。
ホスホニウム塩(C)中の不純物であるハロゲンイオン含量は、ホスホニウム塩(C)に対して5ppm以下であることが好ましい。この場合、組成物(X)から作製される封止材におけるマイグレーションが特に抑制され、このため封止材を備える半導体装置に特に高い信頼性を付与できる。このような低いハロゲンイオン含量は、上記のようにホスホニウム塩(C)が特に第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩と有機カルボン酸との塩交換反応を含む方法で合成されることで達成可能である。
ホスホニウム塩(C)は、エポキシ化合物(A)100質量部に対して、1〜20質量部の範囲内であることが好ましい。ホスホニウム塩(C)が1質量部以上であれば、組成物(X)に特に優れた硬化性が付与される。また、ホスホニウム塩(C)が20質量部以下であれば、組成物(X)に特に優れた成形時の流動性が付与される。ホスホニウム塩(C)が2〜15質量部の範囲内であれば特に好ましい。
組成物(X)は、本発明の目的を逸脱しない範囲において、ホスホニウム塩(C)に加えて、ホスホニウム塩(C)以外の硬化促進剤を含有してもよい。例えば組成物(X)は、ホスホニウム塩(C)以外の硬化促進剤として、トリアリールホスフィン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、及び1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7からなる群から選択される一種以上の成分を含有できる。ホスホニウム塩(C)を含めた硬化促進剤全体に対して、ホスホニウム塩(C)以外の硬化促進剤は50質量%以下であることが好ましい。
無機充填材(D)について説明する。無機充填材(D)は、封止材に配合される公知慣用の無機充填材を含有できる。無機充填材(D)は、例えば、溶融シリカ、球状シリカ、球状溶融シリカ、破砕シリカ、結晶シリカ、球状アルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等;チタン酸バリウム、酸化チタン等の高誘電率フィラー;ハードフェライト等の磁性フィラー;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、グアニジン塩、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物、スズ酸亜鉛等の無機系難燃剤;並びに、窒化ケイ素、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、雲母粉等からなる群から選択される一種以上の成分を含有できる。無機充填材(D)は、シリカとアルミナとのうち少なくとも一方を含有することが好ましい。特に、組成物(X)が無機充填材(D)としてアルミナを含有する場合、一般的には組成物(X)の粒子のブロッキングが生じやすいが、本実施形態では、組成物(X)が上記のホスホニウム塩(C)を含有することによって、組成物(X)の粒子のブロッキングを抑制することができる。
無機充填材(D)の粒度分布は、平均粒径で3μm〜20μmの範囲であることが好ましい。なお粒度分布の測定は、島津製作所等から販売されている市販の粒度分布計(電気的、光学的等)を用いれば良い。この場合、組成物(X)の成形時の流動性を向上させられるとともに、組成物(X)の熱膨張係数を好適な範囲に調整することができる。これにより、組成物(X)は、薄型パッケージの製造に適用する場合に、半導体素子の厚みと、封止材の厚みと、の差(クリアランスともいう、図2に示す寸法Cを参照)が50〜200μmの範囲内という小さい値で場合であっても、封止材の未充填を抑制できるとともに、パッケージの反りを抑制することができる。特に無機充填剤(D)の最大粒径を75μm以下(すなわちトップカット75μm以下)にすると、クリアランスが100μm以下の薄型パッケージに組成物(X)を適用することが可能となる。最大粒径を30μm以下(トップカット30μm以下)にすることで、クリアランス50μmの薄型パッケージに組成物(X)を適用することも可能となる。
本実施形態では、組成物(X)に対する無機充填材(D)の量は、70〜95質量%の範囲内である。無機充填材(D)の量が70質量%未満であると、組成物(X)に対するエポキシ化合物(A)の割合が大きくなり、組成物(X)の粒子のブロッキングが生じやすくなり、無機充填材(D)の量が95質量%よりも大きいと、組成物(X)を製造する際に行う混練が困難になる。このため、無機充填材(D)の量が、上記の範囲内であることにより、組成物(X)の粒子のブロッキングを抑制できるとともに、組成物(X)を製造する際に行う混練が容易となり、組成物(X)を製造しやすくすることができる。更に、無機充填材(D)の量が70質量%以上であることにより、組成物(X)の硬化物である封止材の難燃性を確保することができる。組成物(X)に対する無機充填材(D)の量は、84質量%以上であることがより好ましい。この場合、組成物(X)の線膨張率が大きくなることによる、組成物(X)収縮率の増加を抑制することができ、これにより、パッケージの反りを抑制することができる。
組成物(X)は、上記の成分以外の添加剤を含んでいてもよい。その他の添加剤の例には、シランカップリング剤、難燃剤、難燃助剤、離型剤、イオントラップ剤、カーボンブラック等の顔料、着色剤、低応力化剤、粘着付与剤、シリコーン可撓剤が含まれる。
シランカップリング剤は、2個以上のアルコキシ基を有することが好ましい。シランカップリング剤は、例えばβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、及びヘキサメチルジシラザンからなる群から選択される一種以上の成分を含有することができる。
難燃剤は、ノボラック型ブロム化エポキシ樹脂、金属水酸化物等を含有できる。特に難燃剤は、三酸化二アンチモン及び五酸化二アンチモンのうち少なくとも一方を含有することが好ましい。
離型剤は、例えば、カルナバワックス、ステアリン酸、モンタン酸、及びカルボキシル基含有ポリオレフィンからなる群から選択される一種以上の成分を含有できる。
イオントラップ剤は、イオントラップ能力を有する公知の化合物を含有できる。例えば、イオントラップ剤は、ハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等を含有できる。
低応力化剤の例は、アクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体等のブタジエン系ゴム、並びにシリコーン化合物を含む。
組成物(X)の製造方法を説明する。まず、上記のエポキシ化合物(A)、硬化剤(B)、ホスホニウム塩(C)、無機充填材(D)、及び必要に応じて添加剤を配合して、ミキサー、ブレンダー等で均一に混合して混合物を作製する。次に、この混合物を、熱ロール、ニーダー等の混練機によって加熱状態で溶融混合する。次に、混合物を室温に冷却して、固化させる。次に、固化した混合物を、公知の方法によって粉砕する。これにより、粒子状の組成物(X)が得られる。
このようにして製造された組成物(X)は、粒径が5mm以上の粒子の割合が0〜1質量%の範囲内である粒度分布を有することが好ましい。すなわち、組成物(X)に含まれる粒径が5mm以上である粒子の割合が、1質量%以下であることが好ましく、粒径が5mm以上である粒子を含んでいないことも好ましい。この場合、組成物(X)を金型にのせる前に行う組成物(X)の計量の精度を向上させることができる。組成物(X)の粒子の粒径とは、いわゆるパウダー粒径であり、篩で測定すれば良い。こうしたパウダー粒径の測定には、市販の自動篩(直径30cm程度の、異なる目開きの篩を上下に多段積みし、10分程度モーター等を用いた振動機より振動を与えて粒度分布を測定する装置。例えば日陶科学等から販売されている、楕円運動と固定スプリングにより均一なイレギュレーション運動を与え短時間に振り分けを行う篩振盪器等)を使うことができる。すなわち10分間の振動の後、異なる目開きの各篩の上に残った組成物(X)の重量を測定し、これを元に粒度分布を求めても良い。
なお組成物(X)の粒子の長径等の測定には、実体顕微鏡等を使うこともできる。しかし組成物(X)の粒子の長径に関係無く、自動篩での評価結果を用いることが実用的である。例えば、自動篩に使う篩としては、目開きで0.3mm、0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm等を複数個、適宜組合わせれば良い。また目開きに関しては、製品用途に応じて、これ以外の目開きの篩を用いても良い。なお篩はJIS Z 8801に記載された篩を用いることは有用であるが、これに拘る必要は無い。
また、組成物(X)は、粒径0.20mm以下の粒子の割合が0〜5質量%の範囲内であり、粒径2.4mm以上の粒子の割合が0〜2質量%の範囲内である粒度分布を有することが好ましい。粒径0.20mm以下の粒子の割合が5質量%以下であれば、組成物(X)の粒子のブロッキングを特に抑制できる。また、粒径2.4mm以上の粒子の割合が2質量%以下であると、組成物(X)の撒き性が特に良好になるため組成物(X)を金型内に均一に撒くことが容易となり、更に、組成物(X)の計量の精度が特に向上する。
なお、上述の組成物(X)の粒度分布は、篩いを用いて測定することができる。
組成物(X)を用いた半導体装置の製造方法を、図1A〜図1Eを参照しながら、説明する。本実施形態の半導体装置の製造方法は、組成物(X)を圧縮成形法で成形することで封止材を作製する工程(圧縮成形工程)を含む。同方法は、組成物(X)を計量する計量工程を含むことが好ましい。同方法は、組成物(X)を金型10内に配置する工程(配置工程)を含むことも好ましい。同方法は、金型10内に配置した組成物(X)を予備加熱する工程(予備加熱工程)を含むことも好ましい。同方法は、圧縮成形法で作製された封止材を加熱する工程(後硬化工程)を含むことも好ましい。これらの工程について説明する。
(計量工程)
まず、図1Aに示すように、組成物(X)の計量を行う。具体的には、粒子状の組成物(X)を、容器20内に供給して、容器20内の組成物(X)の量を公知の計量手段によって計量する。なお、圧縮成形機1が備える下型11に組成物(X)を直接供給する場合には、圧縮成形機1が備える計量ユニットによって組成物(X)を計量してもよい。本実施形態では、組成物(X)の粒子のブロッキングが抑制されているため、組成物(X)の計量を正確に行うことができる。
(配置工程)
次に、図1Bに示す金型10を用意する。この金型10は、圧縮成形機1内に設けられている。金型10は、下型11と上型12とを備える。下型11は、組成物(X)を貯められるように構成されている。上型12は、下型11と対向して配置されている。上型12の下型11と対向する側の面には、基板13が取り付けられている。この基板13には、複数の半導体素子14が設けられている。基板13は、例えば、リードフレーム、配線板等であり、半導体素子14は、例えば、ICチップ等の半導体チップである。そして、配置工程では、図1Bに示すように、用意した金型10内に、組成物(X)を配置する。具体的には、組成物(X)を下型11上に配置する。本実施形態では、組成物(X)の粒子のブロッキングが抑制されているため、組成物(X)の粒子を下型11内に均一に撒くことができる。
(予備加熱工程)
次に、図1Cに示すように、下型11を加熱することで、金型10内に配置された組成物(X)を予備加熱する。予備加熱時の下型11の温度は、130〜200℃の範囲内であることがより好ましい。加熱時間は、2〜300秒の範囲内であることが好ましく、30〜40秒の範囲内であることがより好ましい。本実施形態では、組成物(X)がホスホニウム塩(C)を含有することによって、予備加熱工程における組成物(X)からのベンゼンの放出を抑制することができ、ベンゼンによる作業環境の悪化を抑制できる。
(圧縮成形工程)
次に、図1Dに示すように、組成物(X)を圧縮成形法で成形することで封止材を作製する。具体的には、金型10を加熱しながら、下型11を上型12に向かって移動させる。この際、溶融した組成物(X)は、半導体素子14を覆うように流動する。その結果、組成物(X)で半導体素子14が封止される。本実施形態では、組成物(X)が成形時の優れた流動性を有するため、薄型の半導体装置30を製造する場合や、半導体素子14の厚みと封止材100の厚みとの間のクリアランスが小さい場合であっても、組成物(X)の未充填を抑制することができる。圧縮成形工程における下型11の温度は、130〜200℃の範囲内であることが好ましい。また、圧縮圧力は、5〜20MPaの範囲内であることが好ましい。また、圧縮時間は、10〜100秒の範囲内であることが好ましい。また本実施形態では、組成物(X)がホスホニウム塩(C)を含有することによって、圧縮成形工程における組成物(X)からのベンゼンの放出を抑制することができ、ベンゼンによる作業環境の悪化を抑制できる。
(後硬化工程)
次に、図1Eに示すように、組成物(X)を硬化させる。具体的には、組成物(X)を金型10に入れた状態で加熱しながら所定時間保持することによって、組成物(X)を硬化させる。これにより、組成物(X)の硬化物である封止材100が形成され、この封止材100によって、複数の半導体素子14が封止される。後硬化工程における金型の温度は、130〜200℃の範囲内であることが好ましく、この温度で1〜10分の範囲内で保持することが好ましい。組成物(X)が硬化した後、半導体素子14及び基板13を金型10から取り外してもよい。
上記の工程により、組成物(X)の硬化物である封止材100によって半導体素子14が封止された半導体装置30が得られるが、半導体装置30を製造する方法は、これに限られず、その他の工程を備えていてもよい。また、上記の工程によって製造された半導体装置30は、図2に示すように、基板13と、基板13上に設けられた複数の半導体素子14と、複数の半導体素子14を覆うように封止する封止材100を含む。本実施形態では、組成物(X)の成形時の流動性の向上と、ブロッキングの抑制とが両立されているため、半導体装置30において、ワイヤーの変形、封止材100の未充填等の不良が生じにくい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(1)組成物の調製
以下の方法で、実施例1〜18及び比較例1〜6の組成物を調製した。無機充填材をカップリング剤で表面処理した。処理後の無機充填材と、硬化促進剤と、エポキシ樹脂と、硬化剤と、離型剤と、をブレンダ―で30分間混合することにより、均一化した混合物を作製した。この混合物を、80℃に加熱した2本ロールで溶融混練し、冷却後、粉砕機で粉砕して、粒子状の組成物を得た。
組成物を調製するために使用した成分及びその量は後掲の表1、2に示す通りである。
表1、2に示す成分の詳細は以下に示す通りである。
・エポキシ化合物1:ジャパンエポキシレジン株式会社製、ビフェニル型エポキシ樹脂、品番YX4000H、エポキシ当量195。
・エポキシ化合物2:日本化薬株式会社製、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、品番NC3000、エポキシ当量276。
・エポキシ化合物3:ジャパンエポキシレジン株式会社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、品番YL6810、エポキシ当量173。
・硬化剤1:明和化成株式会社製、フェノールノボラック、品番DL−92、水酸基当量105。
・硬化剤2:日本化薬株式会社製、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、品番NC3000。
・硬化剤3:本州化学株式会社製、ビスフェノールF、品番BPF。
・硬化促進剤1:サンアプロ株式会社製、MeTPP−5HIPA−THB PN樹脂MB 品番RP−701。
・硬化促進剤2:北興化学工業株式会社製、TPP−K。
・無機充填材1:デンカ株式会社製、シリカ、品番FB875XFC。
・無機充填材2:デンカ株式会社製、シリカ、品番FB5FDX。
・無機充填材3:デンカ株式会社製、シリカ、品番SFP10X。
・無機充填材4:マイクロン株式会社製、アルミナ、品番DAW45。
・カップリング剤:信越化学工業(株)製、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、品番KBM573。
・カルナバワックス:大日化学工業株式会社製、品番MB87。
・カーボンブラック:株式会社明成商会製、品番MA600MJ2。
上記の硬化促進剤1、2について、更に詳細に説明する。
硬化促進剤1:
第4級ホスホニウムのアルキル炭酸塩と有機カルボン酸との塩交換反応を含む方法で合成された下記式(5)に示すホスホニウム塩を、合成時に添加したフェノールノボラック樹脂でマスターバッチ化して得られ、フェノールノボラック樹脂の割合が15質量%である生成物を、目開き212μmのメッシュを通過させることで得られた粉体状の硬化促進剤である。
Figure 2018016760
硬化促進剤2:
北興化学工業株式会社製の市販のテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート(TPP−K)である。
(2)組成物の物性の測定、及び評価
実施例1〜18及び比較例1〜6の組成物について、以下の物性を測定した。
(2−1)粒度分布
篩を用いて組成物の粒度分布(別名:パウダー粒径)を測定した。その結果、組成物の粒度分布は以下の基準で評価した。
1:粒径が0.2mm以下のものが7質量%以上、粒径が2.4mm以上のものが2質量%以下、粒径が5mm以上のものが1質量%以下。
2:粒径が0.2mm以下のものが5質量%以下、粒径が2.4mm以上のものが2%質量以下、粒径が5mm以上のものが1%質量以下。
3:粒径が0.2mm以下のものが5質量%以下、粒径が2.4mm以上のものが5質量%以上、粒径が5mm以上のものが1質量%以下。
4:粒径が0.2mm以下のものが5質量%以下、粒径が2.4mm以上5mm以下のものが5質量%以下、粒径が5mm以上のものが2質量%以上。
本件発明において、パウダー粒径は、上記粒度分布に限定する必要は無い。パウダー粒径は、用途に応じて最適化すれば良い。パウダー粒径が大きくなるほど計量精度が低下し、パウダー粒径が小さくなるほど秤量精度が高くなる傾向がある。そのため求められる計測精度に応じたパウダー粒径を選ぶことが有用である。
本願の封止用エポキシ樹脂組成物からなるパウダーの粒径は、クリアランスより小さいことが望ましいが、もしクリアランスより大きな粒径のパウダーが存在していても、特に大きな課題とはならない。これはクリアランスより大きな粒径の封止用エポキシ樹脂組成物からなるパウダーであっても、圧縮成形の際に加熱され溶融、液状化しているためである。
(2−2)混練性
混練性の評価は、材料温度(すなわち、混練機中で混練されて得られた混練物自身の温度が、目標の温度値(80〜130℃の中での目標とする温度値、例えば90℃±5℃や、100℃±5℃等)で安定して生産されているかを評価した。一定の決められた混練条件において、目標の温度値からの差が大きい場合(5℃以上)を△、目標の温度値からの差が小さい場合(5℃未満)を〇とした。なお一定の決められた混練条件において、目標の温度値からの差が大きい場合、得られた混練物にバラツキ等が生じる場合が考えられる。
(2−3)流動性
流動性は、ASTM D3213に準じたスパイラルフロー測定金型を用いて金型温度175℃、注入圧力6.9MPa(70Kgf/cm)、成形時間120秒にて成形し、流動距離(単位はcm)を測定した。
(2−4)難燃性
組成物を、金型温度175℃、圧縮圧力10MPa、圧縮時間150秒、後硬化175度/6hの条件で、圧縮成形をおこない、試験片を作製した。この試験片について、IEC60695−11−10 B法で規定される20mm垂直燃焼試験(UL94V)をおこなった。そして、V−0判定基準を満たすものを「V−0パス」、V−0判定基準を満たさないものを「V−0未達」という基準で評価した。
(2−5)モールドバリ
モールドバリの評価は、社内のモールドバリ評価用金型(モールドバリ評価用の封止用エポキシ樹脂組成物の投入口となる中央部から、幅が5mmで深さだけが10μm、20μm、30μm、50μm、100μmと異なる直線状のスリット(または金型の隙間)を、複数本、放射状に形成したもの)を用いて評価した。なお評価は、金型温度170℃、注入圧力8.6KN、成形時間120秒で行い、幅が5mmで深さが20μmの直線状のスリット(または金型の隙間)における流動長5mm以上を×、流動長3mm以上5mm未満を△、流動長3mm未満を〇とした。
(2−6)ブロッキングの有無
100gに計量した組成物を、容器に入れた状態で、25℃で湿度50%の環境下に2時間放置してから、組成物におけるブロッキングの有無を確認した。そして、多くのブロッキングがあった場合を「×」、わずかにブロッキングが確認された場合を「△」、ブロッキングが殆ど確認されなかった場合を「○」という基準で、ブロッキング性を評価しした。
(2−7)計量精度
まず、圧縮成形機の計量ユニットが5gの組成物を計量するように設定した後、この計量ユニットで組成物を計量した。次に、計量ユニットで計量された組成物の重量を、計量ユニットとは別の計量手段(市販の電子天秤)を用いて測定した。これらの工程を30回繰り返し行った。次に、30回の測定結果から、計量ユニットの設定値と、計量ユニットとは別の計量手段による重量の測定値との差の最大値を求めた。この最大値が0.1g以下のものを「○」、最大値が0.1gよりも大きいものを「×」という基準で、計量精度を評価した。
(2−8)ベンゼン発生量
組成物を密封容器内で90℃で30分間加熱してから、密封容器内の気体を採取し、この気体中のベンゼン量(硬化前ベンゼン量という)をヘッドスペースGC/MS法で測定した。また、組成物を175℃で6時間加熱することにより、組成物を熱硬化させた。これにより得られた硬化物を密封容器内で90℃で30分加熱してから、密封容器内の気体を採取し、この気体中のベンゼン量(硬化後ベンゼン量という)をヘッドスペースGC/MS法で測定した。そして、硬化前または硬化後のいずれかでベンゼンが発生した場合を「有」、硬化前及び硬化後のいずれにおいてもベンゼンが発生しなかった場合を「無」と評価した。
(2−9)パッケージ(PKG)反り量(常温)
基板の厚みが0.13mm、封止材を設けた領域の縦横の寸法が14mm、チップの縦横の寸法が8mm、チップの厚みが0.15mmであるPBGAパッケージを作製した。組成物を圧縮成形する際の金型温度は175℃、成形時間は120秒であった。このパッケージの常温における反り(コプラナリティー)を、AKROMETRIX社製のシャドウモアレ(PS200)を用いて測定した。そして、PKG反りが100μm〜−40μmであるものを「○」、−40〜−80μmであるものを「△」、−80μm未満であるものを「×」という基準で、パッケージの反り(PBGA反り)を評価した。
(2−10)成形収縮率
試験用サンプルの作製のため、便宜上、トランスファー成形によって、試験片を作製した。トランスファー成形の成形条件は、金型の直径は90mm、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、成形時間120秒であった。成形された試験片の直径を測定して、金型の直径に対する試験片の寸法により、収縮率を算出した。
Figure 2018016760
Figure 2018016760
X 封止用エポキシ樹脂組成物(組成物)
14 半導体素子
30 半導体装置
100 封止材

Claims (8)

  1. エポキシ樹脂(A)と、
    硬化剤(B)と、
    ホスホニウム塩(C)と、
    無機充填材(D)と、
    を含有する粒子状の封止用エポキシ樹脂組成物であって、
    前記ホスホニウム塩(C)は、下記式(1)で示される構造を有し、
    Figure 2018016760
    式(1)において、
    1〜R3は各々独立に炭素数6〜12のアリール基であり、
    4は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    6及びR8は各々独立にカルボキシル基、又は水酸基であり、
    5及びR7は各々独立にH又は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    9及びR11の各々はHであり、
    10はカルボキシル基、又は水酸基であり、
    p、q及びrは、p≧1、q≧1、r≧1、及びq≧rの関係を満たす数であり、
    前記封止用エポキシ樹脂組成物に対する前記無機充填材(D)の量は、70〜95質量%の範囲内である、
    封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記封止用エポキシ樹脂組成物は、粒径5mm以上の粒子の割合が0〜1質量%の範囲内である粒度分布を有する、
    請求項1に記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記封止用エポキシ樹脂組成物は、粒径0.20mm以下の粒子の割合が0〜5質量%の範囲内であり、粒径2.4mm以上の粒子の割合が0〜2質量%の範囲内である粒度分布を有する、
    請求項1又は2に記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ樹脂(A)は、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、及びビスフェノールA型エポキシ樹脂からなる群から選択される一種以上の成分を含有する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 前記硬化剤(B)が、フェノールノボラック、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、及びモノマーフェノールからなる群から選択される一種以上の成分を含有する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 前記無機充填材(D)は、シリカとアルミナとのうち少なくとも一方を含有する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  7. 半導体素子と、前記半導体素子を封止する封止材とを備える半導体装置の製造方法であり、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂組成物を圧縮成形法で成形することで前記封止材を作製する工程を含む、
    半導体装置の製造方法。
  8. 前記封止用エポキシ樹脂組成物を2〜300秒の範囲内で予備加熱する工程を、更に含む、
    請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
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