JP2018016112A - 乗物内装品の表皮の製造方法 - Google Patents

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【課題】乗物内装品の意匠面を構成する表皮に、見栄えの良いステッチ部と孔部をより確実に形成することにある。【解決手段】乗物内装品の意匠面を構成する表皮(シートカバー6S)にステッチ部20と孔部30を形成する乗物用内装品の表皮の製造方法において、表皮(シートカバー6S)の表面にステッチ部20を線状に形成する第一工程と、ステッチ部20の形成された表皮(シートカバー6S)の表面に孔部30を点状に形成する第二工程とを備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、乗物内装品の意匠面を構成する表皮に対してステッチ部と孔部を形成する乗物内装品の表皮の製造方法に関する。
この種の乗物内装品の表皮には、意匠性向上などの観点から、線状のステッチ部や点状の孔部が形成されていることがある。例えば特許文献1の室内装飾材料では、本発明の表皮に相当するシート材料に、複数の孔部とステッチ部が設けられている。複数の孔部は、シート材料の表面においてダイヤモンド形状(菱形)の柄をなすように密集して配置されている。またステッチ部は、シート材料の表面においてヒシクロス状(菱格子状)に設けられており、複数の孔部からなるダイヤモンド形状の柄の周囲を囲うように配置されている。このように公知技術においては、複数の孔部からなるダイヤモンド形状の柄と、このダイヤモンド形状の柄を囲うように配置されたヒシクロス状のステッチ部によって、シート材料の見栄えを向上させている。
そして公知技術においては、シート材料に、穴あき領域と非穴あき領域を予め設定し、穴あき領域にのみ複数の孔部を形成しておく。これら各孔部は、例えばパンチ機構によってシート材料を厚み方向に打ち抜くことで形成することができる。つぎにシート材料に、複数の孔部からなるダイヤモンド形状の柄に沿ってステッチ部を形成する。このときステッチ部を、ダイヤモンド形状の柄に隣接している非穴あき領域に形成することで、ステッチ部を、各孔部に嵌まり込ませることなくきれいに形成することができる。
特許第5529130号公報明細書
ところで公知技術では、孔部の形成に際して、シート材料をパンチ機構にて打ち抜くのであるが、このときシート材料の表面がパンチ機構の圧力で孔部を中心にすり鉢状に凹み変形することがある。このためダイヤモンド形状の柄の周囲にステッチ部を形成する際にステッチ部が、孔部周囲の凹み部分に落ち込むなどして部分的に蛇行することが懸念されていた。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、乗物内装品の意匠面を構成する表皮に、見栄えの良いステッチ部と孔部をより確実に形成することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明にかかる乗物内装品の表皮の製造方法では、下記の第一工程と第二工程によって、見栄えの良いステッチ部と孔部をより確実に形成する。すなわち第一工程では、表皮の表面にステッチ部を線状に形成する。また第二工程では、ステッチ部の形成された表皮の表面に孔部を点状に形成する。本発明では、第二工程による孔部の形成に先立って、第一工程にてステッチ部を表皮の表面に形成しておく。こうすることで孔部の形成に伴う表皮の凹凸化に影響を受けることなく、表皮の表面にステッチ部を形成することができる。
第2発明にかかる乗物内装品の表皮の製造方法は、第1発明にかかる乗物内装品の表皮の製造方法において、表皮の表面が、第一領域と、第一領域に隣接する第二領域とに区分けされており、第一工程で、第一領域にステッチ部を形成し、第二工程で、第二領域に孔部を形成する。本発明においては、ステッチ部の形成される第一領域と孔部の形成される第二領域を区分けしておくことにより、表皮の面方向においてステッチ部と孔部が重なって形成されることを好適に回避することができる。
第3発明の乗物内装品は、第1発明又は第2発明の乗物内装品において、第二工程に先立って、表皮の表面とは反対の裏面に面材を取付けるとともに、第二工程で、表皮と面材の双方に孔部を形成する。本発明においては、第二工程において、表皮と面材の双方に孔部を同時に形成することができる。
本発明に係る第1発明によれば、乗物内装品の意匠面を構成する表皮に、見栄えの良いステッチ部と孔部をより確実に形成することができる。また第2発明によれば、乗物内装品の意匠面を構成する表皮に、見栄えの良いステッチ部と孔部を更に確実に形成することができる。そして第3発明によれば、乗物内装品の意匠面を構成する表皮に、見栄えの良い孔部をより作業性良く形成することができる。
乗物用シートの正面図である。 シートカバー一部の正面図である。 第一領域と第二領域を示すシートカバー一部の正面図である。 シートカバー一部を更に拡大して示す拡大正面図である。 シートカバーの製造工程を示す概略図である。 変形例1にかかるシートカバー一部の正面図である。 変形例2にかかるシートカバー一部の正面図である。 変形例3にかかるシートカバー一部の正面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図8を参照して説明する。各図には、便宜上、乗物用シートの前後方向と上下方向と左右方向を示す矢線を適宜図示することがある。なお図1、図2及び図6〜図8では、便宜上、シートカバーの一部のステッチ部と孔部にのみ符号を付すことがある。
図1の乗物用シート2は、本発明の乗物内装品に相当する部材であり、シートクッション4と、シートバック6と、ヘッドレスト8を有する。そしてシートクッション4の後部にはシートバック6の下部が起倒可能に連結されている。また起立状態のシートバック6の上部にはヘッドレスト8が配設されている。これらシート構成部材(4,6,8)は、各々、シート骨格をなす図示しないシートフレーム(4F,6F,8F)と、乗員を弾性的に支持する図示しないシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。ここで各シートフレーム4F,6F,8F(図示省略)は、例えば金属製の枠体や棒状部材等の剛体で構成でき、各シートパッド4P,6P,8P(図示省略)は、例えばポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)等の発泡樹脂で形成できる。
[シートカバー(表皮)]
そして各シートカバー4S,6S,8Sは、本発明の表皮に相当する部材であり、対応するシートパッド4P,6P,8Pの表面を被覆することでシートの意匠面を構成している。ここで各シートカバー4S,6S,8Sの素材は特に限定しないが、例えば布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)で構成できる。そして各シートカバー4S,6S,8Sには、シートの意匠性向上の観点から、後述するステッチ部と孔部を適宜の位置に設けることができる。
[ステッチ部・孔部]
例えば本実施例においては、図1を参照して、シートバック6のシートカバー6Sの前面下部に、ヒシクロス状のステッチ部20とともに、複数の孔部30からなるダイヤモンド形状の柄32が複数設けられている。ステッチ部20は、図2を参照して、後述する複数のステッチ(21a,21b,22a,22b等)がヒシクロス状に交差することで形成されている。そしてステッチ部20によってシートカバー6Sの意匠面が菱形状に区画されており、各区画内には、複数の孔部30が密集して配置されているダイヤモンド形状の柄32が設けられている。
そして上述の構成においては、シートの意匠性の更なる向上の観点から、ステッチ部20と複数の孔部30をともに見栄え良く形成することが望まれる。例えばパンチ機構にて各孔部30を形成する際に、シートカバー6Sがすり鉢状に凹み変形することがあるが、このときステッチ部20が、シートカバー6Sの凹凸に捕まって蛇行することは極力回避すべきである。そこで本実施例においては、図5を参照して、後述の第一工程と第二工程によって、シートカバー6Sに、見栄えの良いステッチ部20と各孔部30をより確実に形成することとした。そこで以下に、図2に示すシートカバー6S一部に形成されたステッチ部20(21a,21b,22a,22b)と複数の孔部30を一例にその形成手法の詳細を説明する。
[第一領域]
ここでシートカバー6Sの表面には、図3を参照して、第一領域R1と、複数の第二領域R2を設定することができる。第一領域R1は、後述するようにステッチ部20を形成するための部位であり、複数の左傾斜領域R1lと複数の右傾斜領域R1rがヒシクロス状に適宜交差している。各左傾斜領域R1lは、適度な幅寸法Wで斜め方向D1に延びる帯状部位であり、左方に向かうにつれて次第に下方に傾斜する。また各右傾斜領域R1rは、適度な幅寸法Wで斜め方向D2に延びる帯状部位であり、右方に向かうにつれて次第に下方に傾斜する。そして上下方向に等間隔で配置された複数の左傾斜領域R1lと、同様に等間隔で配置された複数の右傾斜領域R1rが鋭角又は鈍角で適宜交差することにより、ヒシクロス状の第一領域R1が形成されることとなる。
[第二領域]
また複数の第二領域R2は、後述するように複数の孔部30を形成するための部位であり、第一領域R1によって区画された正面視でダイヤモンド形状(菱形)の領域である。これら各第二領域R2の上側の角部と下側の角部は鋭角であり、各第二領域R2の右側と左側の角部は鈍角である。そして第二領域R2の左上辺と右下辺には、それぞれ第一領域R1の左傾斜領域R1lが隣接しており、第二領域R2の右上辺と左下辺には、それぞれ第一領域R1の右傾斜領域R1rが隣接して配置されている。
[面材]
また図5を参照して、後述する第二工程に先立って、シートカバー6Sの裏面には、第一面材10と第二面材12と第三面材14を取付けることができる。第一面材10は、皮革などの面材であり、第二面材12は、ウレタンラミなどの弾性的に伸縮可能な面材である。そして第三面材14は、不織布などの裏基布であり、第二面材12の裏側に予め一体化されている。そして第一工程に先立って、第一面材10を、シートカバー6Sの裏側にフレームラミネーションなどの手法で一体化できる。また第二面材12と第三面材14は、後述する第一工程において、ステッチ部20によってシートカバー6Sの裏側に取付けることができる。なおシートカバー6Sに各面材10,12,14を配置して厚みを増すことで、後述するステッチ部20をなす糸材(図示省略)の部分的な引き締めによるシートカバー6Sの凹凸化を最小限に抑えることができる。
[第一工程]
第一工程では、図2及び図5を参照して、シートカバー6S表面の第一領域R1内にステッチ部20を形成する。このステッチ部20は、図2を参照して、ミシン等で形成された線状の縫目であり、複数のステッチ(21a,21b,22a,22b等)がヒシクロス状に交差することで形成されている。すなわち図3に示す第一領域R1の各左傾斜領域R1lには図2に示す左傾斜ステッチ21a,21bが形成される。一方の左傾斜ステッチ21aは、第二領域R2の左上辺に隣接しつつ左方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。また他方の左傾斜ステッチ21bは、第二領域R2の右下辺に隣接しつつ左方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。また同様に図3に示す第一領域R1の各右傾斜領域R1rには図2に示す右傾斜ステッチ22a,22bが形成される。一方の右傾斜ステッチ22aは、第二領域R2の右上辺に隣接しつつ右方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。また他方の右傾斜ステッチ22bは、第二領域R2の左下辺に隣接しつつ右方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。そして各左傾斜ステッチ21a,21bと各右傾斜ステッチ22a,22bが、対応する第二領域R2の角部に倣って鋭角又は鈍角に適宜交差することで、ヒシクロス状のステッチ部20が、シートカバー6Sに形成されることとなる。そして本実施例においては、図5を参照して、ステッチ部20によって、シートカバー6Sの裏面に、第二面材12と第三面材14を取付けることができる。
[第二工程]
第二工程においては、図2及び図5を参照して、ステッチ部20の形成されたシートカバー6S表面の各第二領域R2に複数の孔部30を点状に形成する。各孔部30は、上面視で略円形状をなす貫通孔であり、図5を参照して、シートカバー6Sを厚み方向に貫通している。これら各孔部30の形成手法は特に限定しないが、例えばパンチ機構によってシートカバー6Sを厚み方向に打ち抜くことで形成できる。そして本実施例では、第一工程においてシートカバー6Sにステッチ部20が予め形成されている。このため孔部30の形成に伴ってシートカバー6Sが凹凸化しても、それによってステッチ部20が蛇行することはない。さらに第二工程に先立って、シートカバー6Sの裏面に複数の面材10,12,14が取付けられている。このため第二工程において、シートカバー6Sと各面材10,12,14に、これらを厚み方向に貫通する孔部30を同時に形成することができる。
そして各第二領域R2においては、略同一構成で複数の孔部30が形成されていることから、図2の紙面中央に配置されている複数の孔部30を一例にその詳細を説明する。複数の孔部30は、図2を参照して、ダイヤモンド形状(菱形)の柄32をなすように第二領域R2に密集して形成されている。そしてダイヤモンド形状の柄32の左上辺32aと右下辺32dには、それぞれ対応する左傾斜ステッチ21a,21bが隣接しており、右上辺32bと左下辺32cには、それぞれ対応する右傾斜ステッチ22a,22bが隣接している。このように本実施例では、ステッチ部20の形成される第一領域R1と各孔部30の形成される第二領域R2を区分けしておくことにより、シートカバー6Sの面方向においてステッチ部20と各孔部30が重なって形成されることを好適に回避することができる。なおステッチ部20と各孔部30が重なる場合には、ステッチ部20をなす糸材(図示省略)がパンチ機構などで分断されるおそれがある。
[孔部の配列手法]
ここで各孔部30の配列手法は、シートカバー6Sの見栄えを損なわない限り特に限定しない。例えば複数の孔部30を、図4を参照して、それぞれ第二領域R2内に設けられた仮想正三角格子40の格子点となる箇所に配置できる(図4では、便宜上、紙面中央の仮想正三角格子にのみ符号40を付す)。すなわち第一領域R1内に、左傾斜ステッチ21a等に平行に延びる複数の第一仮想線41を設定し、これら各第一仮想線41は等間隔で平行に延びている。また右傾斜ステッチ22a等に平行に延びる複数の第二仮想線42を設定し、これら各第二仮想線42は、第一仮想線41と同様に等間隔で平行に延びている。こうして第二領域R2が、各第一仮想線41と各第二仮想線42を二辺とする複数の仮想正三角格子40に区画される。そしてこの仮想正三角格子40の底辺をなす第三仮想線43と第一仮想線41と第二仮想線42の交わる部分が格子点となり、この格子点にそれぞれ孔部30が形成されることとなる。
[シートカバーの見栄え]
シートの意匠面を構成するシートカバー6Sには、図1を参照して、複数の孔部30が密集して形成されたダイヤモンド形状(菱形)の柄32が規則正しく配置されている。またステッチ部20が、各ダイヤモンド形状の柄32を囲いながらヒシクロス状に配置されている。このステッチ部20は、上述の工程によって、ほとんど蛇行することなく直線状に配置されている。このため本実施例によれば、複数の孔部30からなるダイヤモンド形状の柄32と、ヒシクロス状のステッチ部20によって、シートカバー6Sの見栄えを向上させることができる。なおこの種のシート構成においては、シート内に設けられた送風装置によってシートカバー6Sから乗員に向けて送風することがある。このとき本実施例においては、シートカバー6Sに設けられた各孔部30が吹出口として機能することとなり、シートカバー6S又は面材10,12,14が通気性に劣る素材で構成されていたとしても好適な送風性能を発揮することができる。
以上説明したとおり本実施例では、第二工程による孔部30の形成に先立って、第一工程にてステッチ部20をシートカバー6Sの表面に形成する。こうすることで孔部30の形成に伴うシートカバー6Sの凹凸化に影響を受けることなく、シートカバー6Sの表面にステッチ部20を見栄え良く形成することができる。このときステッチ部20の形成される第一領域R1と孔部30の形成される第二領域R2を区分けしておくことにより、シートカバー6Sの面方向においてステッチ部20と孔部30が重なって形成されることを好適に回避することができる。そして第二工程に先立って、シートカバー6Sの表面とは反対の裏面に複数の面材10,12,14を取付けることにより、第二工程において、シートカバー6Sと各面材10,12,14に孔部30を同時に形成することができる。このため本実施例によれば、乗物用シート2の意匠面を構成するシートカバー6Sに、見栄えの良いステッチ部20と孔部30をより確実に形成することができる。
[変形例1]
ここでステッチ部と孔部の構成は、上述の構成のほか、各種の構成を取り得る。例えば変形例1のシートカバー6Sの意匠面には、図6を参照して、ステッチ部を構成している複数のダブルステッチ21x,21y〜26x,26yと、複数の柄32A〜32Kが形成されている。各ダブルステッチ21x,21y〜26x,26yは、一対のステッチ部が平行に形成されて構成されている部位であり、適宜の方向に緩やかに湾曲しながら延長している。例えばダブルステッチ21x,21yとダブルステッチ24x,24yとダブルステッチ26x,26yは、適宜の間隔をあけながら右方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。これら右下方傾斜状の各ダブルステッチ21x,21y、24x,24y、26x,26yは、下方に向かうにつれて各ダブルステッチ間の間隔が広くなっている。またダブルステッチ22x,22yとダブルステッチ23x,23yとダブルステッチ25x,25yは、適宜の間隔をあけながら左方に向かうにつれて次第に下方に傾斜している。これら左下方傾斜状の各ダブルステッチ22x,22y、23x,23y、25x,25yも、下方に向かうにつれて各ダブルステッチ間の間隔が広くなっている。
また複数の柄32A〜32Kは、それぞれ複数の孔部30からなる柄であり、四方に配置されている対応するダブルステッチに対応して、双心四角形状、凧形状、三角形状などの各種の形状をなしている。例えば図6の紙面中央では、第二領域R2内に設けられた複数の孔部30からなる双心四角形状の柄32Aが、第一領域R1内に設けられたダブルステッチ21x,21y〜24x,24yによって囲われている(図6では、便宜上、一部の第一領域と第二領域にのみ符号を付す)。そして本変形例においても、第二工程による孔部30の形成に先立って、第一工程にてステッチ部(21x,21y〜26x,26y)をシートカバー6Sの表面に形成する。こうすることで孔部30の形成に伴うシートカバー6Sの凹凸化に影響を受けることなく、各ステッチ21x,21y〜26x,26yを適宜の向きにきれいに傾斜させながら、シートカバー6Sの表面にステッチ部を見栄え良く形成することができる。また各柄32A〜32Kでは、対応するステッチ部に近い孔部ほどその開口寸法が小さく設定されているため、ステッチ部の形成位置付近におけるシートカバー6Sの強度低下を好適に回避することができる。
[変形例2]
また変形例2のシートカバー6Sの意匠面は、図7を参照して、ステッチ部を構成している複数のダブルステッチ27x,27y,28x,28yと、複数の孔部30からなる柄32L等が形成されている。例えば図7の紙面中央には、複数の孔部30からなる帯状の柄32Lが、ダブルステッチ27x,27y,28x,28yによって左右から囲われている。そしてダブルステッチ27x,27yとダブルステッチ28x,28yは、適宜の間隔をあけながら下方に向かうにつれて次第に左方に大きく湾曲している。また各ダブルステッチ27x,27y,28x,28yは、下方に向かうにつれてダブルステッチ間の間隔が狭くなっている。そして本変形例においても、第二工程による孔部30の形成に先立って、第一工程にてステッチ部(27x,27y,28x,28y)をシートカバー6Sの表面に形成する。このため孔部30の形成に伴うシートカバー6Sの凹凸化に影響を受けることなく、各ステッチ27x,27y,28x,28yを適宜の向きにきれいに湾曲させながら、シートカバー6Sの表面にステッチ部を見栄え良く形成することができる。また本変形例では、柄32L内の各孔部30が、隣接する各ステッチ27x,27y,28x,28yに対応した見栄えの良い配置で形成されている。すなわち各孔部30が、上下方向において各ステッチに沿って湾曲状に配置され、さらに左右に隣り合う孔部30同士の間隔が、ダブルステッチ間の間隔が狭くなるに従って次第に狭小とされている。
[変形例3]
また変形例3のシートカバー6Sの意匠面は、図8を参照して、ステッチ部を構成している複数のステッチ21z〜26zと、複数の柄32M〜32Uが形成されている。そして複数のステッチ21z〜26zは、互いに適宜の位置で交差しつつ、下方に向かうにつれて次第に左方に傾斜している。そして隣り合うステッチ同士の間に、外形形状の異なる複数の柄32M〜32Uが形成されており、これら各柄32M〜32Uには、同一の配列パターンで適宜の数の孔部がそれぞれ形成されている。そして本変形例においても、第二工程による孔部30の形成に先立って、第一工程にてステッチ部(21z〜26z)をシートカバー6Sの表面に形成する。こうすることで孔部30の形成に伴うシートカバー6Sの凹凸化に影響を受けることなく、各ステッチ21z〜26zを適宜の位置できれいに交差させながら、シートカバー6Sの表面にステッチ部を見栄え良く形成することができる。
本実施形態にかかる乗物内装品の表皮の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。例えば本実施形態では、ヒシクロス状のステッチ部20を例示したが、ステッチ部の構成(形状,寸法,形成位置,形成数など)を限定する趣旨ではない。例えばステッチ部は、直線状や湾曲状、井桁格子状、縦格子状、横格子状等の各種の形状を取ることができ、さらに三角形状等の多角形状が一連につながっているジグザグ形状を取ることができる。
また本実施形態では、ダイヤモンド形状の柄32をなす複数の孔部30を例示したが、孔部の構成(形状,寸法,形成位置,形成数,密集形状など)を限定する趣旨ではない。例えば孔部は、各種形状の密集形状を取ることができるが、ステッチ部の形状に倣った密集形状を取ることが望ましい。また孔部の配列手法として、正三角格子状のほか、斜方格子状、正方格子状、矩形格子状、平行体格子状等の規則性のある配列手法を採用することができ、またランダムに配置されていてもよい。また各孔部は、円形のほか、楕円形や、各種の多角形状や幾何学形状を取ることができ、開口寸法も、孔部毎に適宜設定可能である。また孔部は、貫通孔でもよく非貫通孔でもよい。そして第二領域内には、複数又は単数の孔部を意図的に形成することができる。
また本実施形態では、第一領域R1と第二領域R2を第一工程に先立って設定したが、第一工程ののちに、第二領域だけを設定することもできる。またステッチ部と孔部を十分に離して形成する場合などには両領域を設定しなくともよい。なお各領域の構成(形状,寸法,形成位置,形成数等)もステッチ部と孔部の構成に応じて適宜変更可能である。
また本実施形態では、シートカバー6Sの裏面に、複数の面材10,12,14を取付ける例を説明した。シートカバーには、複数の面材の少なくとも一つを取付けることができ、これら各面材を省略することもできる。また本実施形態では、乗物内装品として乗物用シートを例示したが、乗物内装品の種類を限定する趣旨ではない。乗物内装品は、乗物室内に配置され且つ表皮を備えた部材であればよく、ドア部やインストルメントパネルや天井部やコンソールなどの各種部材を例示できる。また乗物用シートにおいては、シートクッションやシートバックのほか、ヘッドレストやアームレスト等の各種シート構成部材のシートカバーに本実施形態の構成を適用できる。そして乗物内装品に応じて、表皮の構成を適宜変更でき、さらにステッチ部と孔部の配置位置も適宜変更することができる。また実施例の構成と各変形例の構成は、適宜組み合わせて用いることができる。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの乗物に搭載される乗物内装品に適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
6P シートパッド
6S シートカバー(本発明の表皮)
10 第一面材
12 第二面材
14 第三面材
20 ステッチ部
21a,21b 左傾斜ステッチ
22a,22b 右傾斜ステッチ
30 孔部
32 ダイヤモンド形状の柄(複数の孔部の密集形状)
32a ダイヤモンド形状の柄の左上辺
32b ダイヤモンド形状の柄の右上辺
32c ダイヤモンド形状の柄の左下辺
32d ダイヤモンド形状の柄の右下辺
40 仮想正三角格子
41 第一仮想線
42 第二仮想線
43 第三仮想線
R1 第一領域
R1l 左傾斜領域
R1r 右傾斜領域
R2 第二領域

Claims (3)

  1. 乗物内装品の意匠面を構成する表皮にステッチ部と孔部を形成する乗物用内装品の表皮の製造方法において、
    前記表皮の表面に前記ステッチ部を線状に形成する第一工程と、
    前記ステッチ部の形成された前記表皮の表面に前記孔部を点状に形成する第二工程とを備えた乗物内装品の表皮の製造方法。
  2. 前記表皮の表面が、第一領域と、前記第一領域に隣接する第二領域とに区分けされており、前記第一工程で、前記第一領域に前記ステッチ部を形成し、前記第二工程で、前記第二領域に前記孔部を形成する請求項1に記載した乗物内装品の表皮の製造方法。
  3. 前記第二工程に先立って、前記表皮の表面とは反対の裏面に面材を取付けるとともに、前記第二工程で、前記表皮と前記面材の双方に前記孔部を形成する請求項1又は2に記載した乗物内装品の表皮の製造方法。
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