JP2016190620A - 車両用シート - Google Patents

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厚 石井
光太郎 熊谷
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Abstract

【課題】車両用シートにおいて、搭乗者が着座してもシートカバーの表面の通気性を確保できるようにする。【解決手段】搭乗者が着座するシートクッションと、シートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックとを備えた車両用シートにおいて、シートクッションは、ポリウレタンで形成されたシートクッション用パッド部と、シートクッション用パッド部の表面を覆うシートクッション用シートカバーとを有し、シートクッション用シートカバーには凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、キルティングパターンの凹部又はこの凹部の側面に凹部に沿って微小な穴を複数形成した。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用のシートに関するものである。
車両用シートは、ポリウレタンで形成されたシートパッドの表面をシートカバーで覆った構成を有している。このような構成で、長時間着座していても搭乗者のシート着座面が蒸れないようにするために、特許文献1乃至3に記載されているように、シートカバーの表面(表皮)に微小な穴を多数形成してシートの通気性を向上させるようにしている。また、特許文献1乃至3には更に、シートカバーで覆われるポリウレタンなどで形成されたシートパッドに、送風器とシートカバーの表面(表皮)の微小な孔とを結ぶ送風用の溝(穴)を形成し、この送風用溝(穴)を介して送風器から送られてきた空気をシートカバーの表面(表皮)の微小な孔からシートに着座している搭乗者の側に吹き出す構成が記載されている。
特開2000−125990号公報 特開2006−102329号公報 特開2013−233900号公報
車両用シートでは、シートカバーの表面(表皮)に微小な穴を多数形成することにより、シートカバーの通気性を向上させているものがある。また、シートの下部又は裏側に送風機を設けてシートパッドに形成した溝又は穴を介して表皮材の表面(表皮)に微小な穴から外部に空気を吹き出すことにより、シートカバーの通気性をより向上させている。
しかし、搭乗者がシートに着座すると、シートカバーの表皮に形成された微小な穴のうち搭乗者が着座面した部分に形成された微小な穴は表面が塞がれて、通気性を失ってしまう。
その結果、搭乗者が着座面した部分に形成された微小な穴からは空気が吹き出されずに、その部分においてシートカバーが蒸れてしまうことがある。
本発明では、上記した従来の車両用シートの問題点を解決して、搭乗者が着座してもシートカバーの表面の通気性を確保できるようにした車両用シートを提供することにある。
上記した課題を解決するために、本発明では、搭乗者が着座するシートクッションと、シートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックとを備えた車両用シートにおいて、シートクッションは、ポリウレタンで形成されたシートクッション用パッド部と、シートクッション用パッド部の表面を覆うシートクッション用シートカバーと
を有し、シートクッション用シートカバーには凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、キルティングパターンの凹部又はこの凹部の側面に凹部に沿って微小な穴を複数形成した。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、搭乗者が着座するシートクッションと、シートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックと送風機とを備えた車両用シートにおいて、シートクッションは、ポリウレタンで形成されたシートクッション用パッド部と、シートクッション用パッド部の表面を覆うシートクッション用シートカバーとを有し、シートクッション用シートカバーには凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、キルティングパターンの凹部又は凹部の側面に凹部に沿って微小な穴が複数形成されており、送風機から送られた空気をシートカバーに形成した複数の微小な穴からシートカバーの表面に排出するように構成した。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、ポリウレタンで形成されたシートクッション用パッド部と、シートクッション用パッド部の表面を覆うシートクッション用シートカバーとを有して搭乗者が着座するシートクッションと、ポリウレタンで形成されたシートバック用パッド部と、シートバック用パッド部の表面を覆うシートバック用シートカバーとを有してシートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックとを備えた車両用シートにおいて、シートクッション用シートカバーとシートバック用シートカバーとにはそれぞれ凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、それぞれのキルティングパターンの凹部又は凹部の側面の、搭乗者がシートクッションに着座した状態で搭乗者に接しない個所にキルティングパターンの凹部に沿って微小な穴を複数形成した。
本発明によれば、搭乗者が着座してもシート表面の通気性を確保できるので、シートに着座した搭乗者の体感を向上させることができる。
本発明の実施例1に係る車両用シートの斜視図である。 本発明の実施例1に係る車両用シートのシートクッションの部分断面図である。 本発明の実施例1に係る車両用シートのシートクッションのキルティングパターンを示すシートカバーの一部分の平面図である。 本発明の実施例1に係る車両用シートに搭乗者が着座した状態におけるシートクッションの部分断面図である。 本発明の実施例1に係る車両用シートのシートカバーの別なキルティングパターンを示すシートカバーの一部分の平面図である。 本発明の実施例1に係る車両用シートのシートカバーの更に別なキルティングパターンを示すシートカバーの一部分の平面図である。 本発明の実施例1に係る車両用シートのシートクッション及びシートバックそれぞれのシートカバー表面のキルティングパターンを曲線状に形成した例示す車両用シートの正面図である。 本発明の実施例2に係る車両用シートのシートクッションの部分断面図である。 本発明の実施例2の変形例に係る車両用シートのシートクッションの部分断面図である。 本発明の実施例2の変形例に係る車両用シートのシートクッションのキルティングパターンを示すシートカバーの平面図である。 本発明の実施例3に係る車両用シートのシートカバーにキルティングパターンを形成する手順を示すフロー図である。 本発明の実施例3に係る車両用シートのシートクッションに形成したキルティングパターンを示すシートカバーの平面図である。
本発明は、搭乗者が着座するシートクッションと、このシートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックとを備えた車両用シートにおいて、シートクッション用シートカバーとシートバック用シートカバーとにそれぞれ凹凸形状のキルティングパターンを形成し、このキルティングパターンの凹部又は凹部の側面の、搭乗者がシートクッションに着座した状態で搭乗者に接しない個所にキルティングパターンの凹部に沿って微小な穴を複数形成したものである。
更に、シートクッションの側に送風機を備えることにより、搭乗者がシートクッションに着座した状態で、送風機から送り出された空気を搭乗者が着座している面から吹き出してシート表面の通気性を確保できるようにして、シートに着座した搭乗者の体感を向上させることができるようにしたものである。
以下、本発明の実施例を、図を用いて説明する。
図1は、本実施例で対象とする車両用シートである車両用シート1の基本的な構成を示す車両用シートの斜視図である。車両用シート1は、クッションシート2、シートバック3、ヘッドレスト4、サイドサポート5を備えている。クッションシート2及びシートバック3には、縫い目(ステッチ)11が形成されている。
図2はシートクッション2の部分断面を示す図であり、ウレタンで形成されたパッド部31の上面をシートカバー21で覆われた構成を有している。
シートカバー21は、表面の表皮材211、その下のポリウレタンで形成されたクッション材(通気性の良いワディング材)212、クッション材212の裏面を覆う裏生地213で形成されている。表皮材211とクッション材212と裏生地213とは、22の部分で縫い合せられている。この縫い合せられた22の部分ではクッション材212が圧縮されて、縫い合わされていない部分と比べて全体の厚みが半分またはそれ以下に薄くなって、縫い合せ部分22を中心とした凹部23が形成され、凹凸形状のいわゆるキルティングパターンが形成される。
表皮材211とクッション材212と裏生地213とを22の部分で縫い合せて、縫合線(ステッチ)11によりキルティングパターン12を形成するときに、裏生地213として伸縮性を有する素材を用いた場合、裏生地213を縫い合せの方向に沿って強く引っ張った状態で22の部分で縫い合せて、縫い合せ後に裏生地213の引張を解除することにより、キルティングパターン12における縫い合せ部分22と縫い合わされていない部分との厚みの差をさらに大きくすることができる(縫い合わされていない部分の厚み(突出量)をさらに増すことができる)。
また、裏生地213の材料として加熱することにより収縮する材料を用いた場合、表皮材211とクッション材212と裏生地213とを22の部分で縫い合せて、縫合線(ステッチ)11によりキルティングパターンを形成した後に、裏生地213を加熱して収縮させることによりキルティングパターン12における縫い合せ部分22と縫い合わされていない部分との厚みの差をさらに大きくすることができる。
本実施例においては、このキルティングパターン12が形成された領域において、表皮材211の縫い合せ部分22を中心として形成された凹部23の傾斜面部分24に通気用の微小な穴25を形成した。
図3は、シートクッション2の部分的な平面図で、シートクッション2の表面のシートカバー21に、縫合線(ステッチ)11よりキルティングパターン12が形成された状態を示す。この縫合線11によりキルティングパターンが形成された部分において、縫合線(ステッチ)11に沿って、縫合線の両側に直径が0.3〜2mm程度の通気用の微小な穴25が複数形成されている。
従来の技術においては、特許文献1又は3に開示されているように表皮材211の全面に、又は特許文献2に開示されているようにキルティングパターンの厚さが一番大きくなる部分に通気用の穴が形成されていた。これに対して、本実施例では、縫合線(ステッチ)11に沿ってキルティングパターン12の傾斜面に通気用の微小な穴である通気孔(微小な穴)25を形成するようにした。
このような構成において、搭乗者6が車両用シート1に着座した場合に、図4に示すように、シートクッション2のキルティングパターン12は着座した搭乗者6により押しつぶされるが、このキルティングパターン12の着座した搭乗者6が接触する面には通気孔(微小な穴)25は形成されていない。
一方、キルティングパターン12の縫い合せ部分22に近い傾斜面に形成された通気用の微小な穴25は、着座した搭乗者が接することがないような位置に形成されているので、着座した搭乗者により塞がれることがなく、搭乗者が着座することにより通気孔(微小な穴)25から外部に空気が排出される。これによりキルティングパターン12が形成されたシートクッション2のクッション性が良くなり、シートクッション2に着座した搭乗者の体感を向上させることができる。
一方、搭乗者がシートクッション2から立ち上がった場合には、通気孔(微小な穴)25を介して外部からキルティングパターン12の内部に空気が入り込み、押しつぶされていたシートクッション2のキルティングパターン12が膨らんで元の形状に復帰する、ふいご作用をもたらす。
また、クッションシート2に着座した搭乗者が体を動かすたびに通気孔(微小な穴)25を介して外部への空気の排出と外部からの空気の吸い込みが交互に確実に行われるので搭乗者が着座した面においてシートが蒸れるのを防ぐことができ、シートに着座した搭乗者の体感を向上させることができる。
なお、本実施例においてはシートクッション2の例を説明したが、シートバック3にも同様に適用できることは明らかである。
図2及び3に示したキルティングパターン12は、シートカバー21を縫合線(ステッチ)11を直線的に連続的に縫い合せて形成した例を示したが、キルティングパターン12はこれに限らず、図5又は図6に示したような孤立したパターンを多数形成することも可能である。図5は、シートカバー21を縫合線(ステッチ)111で縫合して形成してキルティングパターン121を示しており、縫合線(ステッチ)111の両側に通気孔(微小な穴)24が多数形成された状態を示している。また、図6は、シートカバー21を縫合線(ステッチ)112で縫合して形成したキルティングパターン122を示しており、縫合線(ステッチ)112の両側に通気孔(微小な穴)24が多数形成された状態を示している。
また、キルティングパターンを形成する縫合線(ステッチ)11は、必ずしも図3に示したような直線である必要はない。例えば、図7に示したように、縫合線(ステッチ)を曲線110状に形成してもよい。
また、シートクッション2の側のシートカバー21に形成するキルティングパターン12とシートバック3の側のシートカバーに形成するキルティングパターンの形状は必ずしも同一の形状である必要はない。
本実施例においては、実施例1で説明したシートカバー21と送風機とを組み合わせた構成について説明する。
図8に、本実施例に係るシートクッション20の構成を示す。本実施例に係るシートクッション20は、送風機33と、送風用ダクト34と、送風用の溝321、322が形成されたパッド32と、実施例1で説明したものと同様な構造のシートカバー21を備えている。
このような構成において、搭乗者6がシートクッション20に着座した状態で送風機33を動作させると、送風機33から送られた空気はダクト34を通ってパッド32に形成された送風用のメインの溝321に遅れら、そこから,メインの溝321に枝状に繋がっている複数の溝322に送られる。このとき、実施例1において説明したように、搭乗者6がシートクッション20に着座した状態であっても、縫合線(ステッチ)11によりキルティングパターン12が形成されたシートカバー21の表皮材211に形成された通気孔(微小な穴)25は着座した搭乗者6によって塞がれることがない。その結果、送風機33から送られた空気は溝321,322を通ってシートカバー21通気孔(微小な穴)25から外部に排出され、シートクッション20に着座した搭乗者の側に安定して吹き出すことができる。
これにより、シートクッション20に着座した搭乗者6とシートクッション20との間に蒸れを発生させることがなくなり、搭乗者の体感を向上させることができる。
なお、本実施例においてはシートクッション20の例を説明したが、シートバック3にも同様に適用できることは明らかである。すなわち、シートバック3の側に送風機とダクトとを取り付けて、シートバック3の側のパッドに形成された通風用の溝からシートバック3の側のシートカバーに空気を送ることにより、シートカバーに設けた通気孔(微小な穴)から外部に排出され、シートバックにもたれかかった搭乗者の側に安定して吹き出すことができる。
本実施例では、送風機33から空気を送り出す構成について説明したが、本実施例では、送風機33でシートクッション20の側から空気を吸い込むように構成してもよい。
また、送風機は、シートクッション20の側とシートバック3の側とで共有して、1台の送風機から送り出された空気を途中で分岐してシートクッション20の側とシートバック3の側とに送風するようにしてもよい。
これにより、シートバック3にもたれかかった搭乗者6とシートバック3との間に蒸れを発生させることなくなり、搭乗者6の体感を向上させることができる。
本実施例においても、実施例1で説明した図5又は図6に示したようなキルティングパターン121又は122を形成してもよい。
[実施例2の変形例]
実施例2においては、表皮材211とクッション材212と裏生地213とを22の部分で縫い合せて、縫合線11によりキルティングパターン12を形成する例を説明したが、本変形例においては、縫合線を複数形成する。その一例を図9に示す。図9に示した例においては、表皮材7211とクッション材7212と裏生地7213とを7221と7222の部分の2か所で縫い合せて縫合線を7221と7222の2ライン形成し、縫合線7221と7222との間に通気用の微小な穴725を多数形成する例を示している。この例においては、通気用の微小な穴725は、表皮材7211とクッション材7212と裏生地7213とを貫通して形成されている。
図10にその平面図を示す。平行に形成した2本の縫合線7221と7222とでキルティングパターン712が形成され、2本の縫合線7221と7222との間に通気用の微小な貫通穴725が多数形成されている。
ここで、パッド35に形成する送風用のメインの溝323とそれから枝状に繋がっている複数の溝324のうち溝324は、図9に示すように、通気用の微小な貫通穴725の下部に位置するように配置されている。送風用の溝324を通気用の微小な貫通穴725の下部に配置することにより、送風機33から送られてくる空気を、搭乗者がシートクッション2´に着座した状態で効率よくシートクッション2´の外部へ排出することができる。
本実施例においても、実施例1で説明した図5及び図6に示したようなキルティングパターン121または122に準じた形状のキルティングパターンに適用することが可能である。
実施例1及び実施例2においては、シートカバー21又は721の表皮材211又は7211とクッション材212又は7212と裏生地213又は7213とを縫い合せて、キルティングパターンを形成する例を説明したが、本実施例においては、表皮材とクッション材とを接着させることによりキルティングパターンを形成する例を図11と図12を用いて説明する。
図11は、本実施例において図12に示すようなキルティングパターン912を形成する手順を示している。まず(a)の状態において、表皮材9211とクッション材9212との間、及びクッション時と裏生地9213との間に接着剤(接着シート)9215及び9216を挟み、(b)の状態で、図示していない加熱・加圧装置で表皮材9211の側から裏生地9213の側に加熱しながら加圧して接着剤(接着シート)9215及び9216を溶かして表皮材9211とクッション材9212及びクッション材9212と裏生地9213とを部分的に圧縮して接着すると共に表皮材9211とクッション材9212を部分的に押し付けて凹部924を形成することにより、シートカバー921にキルティングパターン912を形成する。
次に、図示していないプレス機を用いて、(c)に示すように、形成したキルティングパターン912の凹部924の中央部付近に微小な貫通孔925を多数形成する。
なお、(b)と(c)の工程を同時に行ってもよい。すなわち、図示していない加熱・加圧装置で表皮材9211の側から裏生地9213の側に加熱しながら加圧して接着剤(接着シート)9215及び9216を溶かして表皮材9211とクッション材9212及びクッション時と裏生地9213とを部分的に圧縮して接着すると同時に、この圧縮して接着した個所に微小な貫通孔925を多数形成するようにしてもよい。
また、(c)の工程を最初に行って、まず微小な貫通孔925を多数形成してから(b)の状態で、図示していない加熱・加圧装置で表皮材9211の側から裏生地9213の側に加熱しながら加圧して接着剤(接着シート)9215及び9216を溶かして表皮材9211とクッション材9212及びクッション時と裏生地9213とを部分的に圧縮して接着すると共に表皮材9211とクッション材9212を部分的に押し付けて凹部924を形成するようにしてもよい。
また、クッション材9212として柔軟性樹脂の繊維状素材を用いた場合、(c)の工程を最初に行って、まず表皮材9211に微小な穴を多数形成してから(b)の状態で、図示していない加熱・加圧装置で表皮材9211の側から裏生地9213の側に加熱しながら加圧して接着剤(接着シート)9215及び9216を溶かして表皮材9211とクッション材9212及びクッション時と裏生地9213とを部分的に圧縮して接着すると共に表皮材9211とクッション材9212を部分的に押し付けて凹部924を形成するようにしてもよい。この場合、表皮材9211に明けた穴はシートカバー921を貫通した穴ではないが、クッション材9212として柔軟性樹脂の繊維状素材を用いることにより、圧縮されてもある程度の通気性を確保することができる。
このようにして形成したシートカバー921を実施例2の変形例で説明した図9のように、微小な貫通孔925がパッド35に形成した送風用の溝324の上に位置するようにシートカバー921をパッド35に組み付けることにより、シートクッション2及びシートバック3に適用することができ、実施例2の変形例の場合と同様な効果を得ることができる。
また、本実施例によるシートカバー921を実施例1のシートカバー21と置き換えることにより、本実施例によるシートカバー921を実施例1にも適用することもできる。
本実施例においても、実施例1で説明した図5及び図6に示したようなキルティングパターン121又は122に準じた形状のキルティングパターンに適用することが可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1・・・車両用シート 2、2´・・・シートクッション 3・・・シートバック 11,110・・・縫合線(ステッチ) 12,712,912・・・キルティングパターン 21、721,921・・・シートカバー 211,7211,9211・・・表皮材 212,7212,9212・・・クッション材 213,7213、9213・・・裏生地 22,7221,7222・・・縫い合せ部分 23・・・凹部 24・・・傾斜面部分 25、725,925・・・通気孔(微小な穴) 31・・・パッド部 33・・・送風器 34・・・ダクト 321,322,323,324・・・溝

Claims (15)

  1. 搭乗者が着座するシートクッションと、
    前記シートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックと
    を備えた車両用シートであって、
    前記シートクッションは、
    ポリウレタンで形成されたシートクッション用パッド部と、
    前記シートクッション用パッド部の表面を覆うシートクッション用シートカバーと
    を有し、
    前記シートクッション用シートカバーには凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、前記キルティングパターンの凹部又は前記凹部の側面に前記凹部に沿って微小な穴を複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1記載の車両用シートであって、前記シートクッション用シートカバーは、クッション材と、前記クッション材を搭乗者が着座する面の側で覆う表皮材と、前記クッション材を前記シートクッション用パッド部と接する側で覆う裏地材とを備えて構成されており、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とは、部分的に縫合又は圧縮して接着されて前記キルティングパターンが形成されており、前記キルティングパターンの前記凹部である前記部分的に縫合した個所の近傍又は前記圧縮して接着した個所に前記微小な穴を複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項1記載の車両用シートであって、前記シートクッション用シートカバーのキルティングパターンは、等間隔に縫合された2本の縫合線により形成されており、前記2本の縫合線の間に前記2本の縫合線に沿って前記微小な穴を前記シートクッション用シートカバーを貫通して複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  4. 請求項1記載の車両用シートであって、前記シートバックは、ポリウレタンで形成されたシートバック用パッド部と、前記シートバック用パッド部の表面を覆うシートバック用シートカバーとを有し、前記シートバック用シートカバーは、クッション材と、前記クッション材を搭乗者が着座する面の側で覆う表皮材と、前記クッション材を前記シートバック用パッド部と接する側で覆う裏地材とを備えて構成されており、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とは、部分的に縫合又は圧縮して接着されて前記シートバック用シートカバーにはキルティングパターンが形成されており、前記キルティングパターンの前記部分的に縫合した個所の近傍又は前記圧縮して接着した個所に微小な穴を複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  5. 搭乗者が着座するシートクッションと、
    前記シートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックと
    送風機と
    を備えた車両用シートであって、
    前記シートクッションは、
    ポリウレタンで形成されたシートクッション用パッド部と、
    前記シートクッション用パッド部の表面を覆うシートクッション用シートカバーと
    を有し、
    前記シートクッション用シートカバーには凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、前記キルティングパターンの凹部又は前記凹部の側面に前記凹部に沿って微小な穴が複数形成されており、前記送風機から送られた空気を前記シートカバーに形成した複数の微小な穴から前記シートカバーの表面に排出するように構成されていることを特徴とする車両用シート。
  6. 請求項5記載の車両用シートであって、前記シートクッション用シートカバーは、クッション材と、前記クッション材を搭乗者が着座する面の側で覆う表皮材と、前記クッション材を前記シートクッション用パッド部と接する側で覆う裏地材とを備えて構成されており、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とは、部分的に縫合又は圧縮して接着されて前記キルティングパターンが形成されており、前記キルティングパターンの前記凹部である前記部分的に縫合した個所の近傍又は前記圧縮して接着した個所に前記微小な穴が複数形成されており、前記シートクッション用パッド部には前記送風機から送られた空気を通す溝が複数形成されていることを特徴とする車両用シート。
  7. 請求項5記載の車両用シートであって、前記シートクッション用シートカバーのキルティングパターンは、等間隔に縫合された2本の縫合線により形成されており、前記2本の縫合線の間に前記2本の縫合線に沿って前記微小な穴が複数形成されており、前記シートクッション用パッド部には、前記シートクッション用シートカバーに形成された前記複数の微小な穴の下部に相当する位置に前記送風機から送られた空気を通す溝が複数形成されていることを特徴とする車両用シート。
  8. 請求項5記載の車両用シートであって、前記シートバックは、ポリウレタンで形成されたシートバック用パッド部と、前記シートバック用パッド部の表面を覆うシートバック用シートカバーとを有し、前記シートバック用シートカバーは、クッション材と、前記クッション材を搭乗者が着座する面の側で覆う表皮材と、前記クッション材を前記シートバック用パッド部と接する側で覆う裏地材とを備えて構成されており、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とは、部分的に縫合又は圧縮して接着されて前記シートバック用シートカバーにはキルティングパターンが形成されており、前記キルティングパターンの前記部分的に縫合した個所の近傍又は前記圧縮して接着した個所に微小な穴を複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  9. 請求項8記載の車両用シートであって、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とが部分的に圧縮して接着されて前記シートクッション用シートカバー及び前記シートバック用シートカバーにはキルティングパターンが形成されており、前記微小な穴は、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とが部分的に圧縮して接着される時に同時に形成された穴であることを特徴とする車両用シート。
  10. 請求項8記載の車両用シートであって、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とが部分的に圧縮して接着されて前記シートクッション用シートカバー及び前記シートバック用シートカバーにはキルティングパターンが形成されており、前記微小な穴は、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とが部分的に圧縮して接着する前に形成された穴であることを特徴とする車両用シート。
  11. 請求項8記載の車両用シートであって、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とが部分的に圧縮して接着されて前記シートクッション用シートカバー及び前記シートバック用シートカバーにはキルティングパターンが形成されており、前記微小な穴は、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とが部分的に圧縮して接着する前に前記表皮材に形成された穴であることを特徴とする車両用シート。
  12. ポリウレタンで形成されたシートクッション用パッド部と、前記シートクッション用パッド部の表面を覆うシートクッション用シートカバーとを有して搭乗者が着座するシートクッションと、
    ポリウレタンで形成されたシートバック用パッド部と、前記シートバック用パッド部の表面を覆うシートバック用シートカバーとを有して前記シートクッションに着座した搭乗者が背をもたれ掛けるシートバックとを備えた車両用シートであって、
    前記シートクッション用シートカバーと前記シートバック用シートカバーとにはそれぞれ凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、前記それぞれのキルティングパターンの凹部又は前記凹部の側面の、搭乗者が前記シートクッションに着座した状態で前記搭乗者に接しない個所に前記キルティングパターンの凹部に沿って微小な穴を複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  13. 請求項12記載の車両用シートであって、前記シートクッション用シートカバー及び前記シートバック用シートカバーは、クッション材と、前記クッション材を搭乗者が着座する面の側で覆う表皮材と、前記クッション材を前記シートクッション用パッド部又は前記シートバック用パッドと接する側で覆う裏地材とを備えて構成されており、前記クッション材と前記表皮材と前記裏地材とは、部分的に縫合又は圧縮して接着されて前記凹凸形状のキルティングパターンが形成されており、前記キルティングパターンの前記凹部である前記部分的に縫合した個所の近傍又は前記圧縮して接着した個所に前記微小な穴を複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  14. 請求項12記載の車両用シートであって、前記シートクッション用シートカバー又は前記シートバック用シートカバーのキルティングパターンは、等間隔に縫合された2本の縫合線により形成されており、前記2本の縫合線の間に前記2本の縫合線に沿って前記微小な穴を前記シートクッション用シートカバー又は前記シートバック用シートカバーを貫通して複数形成したことを特徴とする車両用シート。
  15. 請求項12記載の車両用シートであって、送風機を更に備え、前記送風機から送られた空気を前記シートクッション用シートカバー又は前記シートバック用シートカバーに形成した複数の微小な穴から前記シートカバーの表面に排出するように構成されていることを特徴とする車両用シート。
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