JP2018014897A - 生揚げの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】手揚げ風の生揚げ独特の食感を損なうことなく、風味、食感、及び見栄えの仕上がりが良好な生揚げを、低い製造コストで、大量生産が可能な生揚げの製造方法及び製造装置を提供する。【解決手段】生揚げは、豆乳を凝固させて豆腐生地を調製し、得られた豆腐生地を油で揚げることで製造される。製造工程として、豆乳に、少なくともタンパク質架橋酵素(トランスグルタミナーゼ等)を含む添加剤液を注入する添加剤注入工程と、豆乳に凝固剤液を注入する凝固剤注入工程と、豆乳に微細気泡を混入させる微細気泡混入工程と、を含むようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、絹生揚げや厚揚げ等の生揚げの製造方法及び製造装置に関する。
豆腐の生揚げは、豆乳に凝固剤を添加して凝固させた豆腐生地をフライすることによって製造される。生揚げの生地としては、絹ごし豆腐状、木綿豆腐状、摺り豆腐状等の各種の生地が知られている。このような生揚げの製造方法の一例が特許文献1に開示されている。
図8に生揚げの製造手順を簡単に示す。以下の説明では、絹生揚げ、生揚げ(地域によっては厚揚げという)を総称して「生揚げ」と呼称する。この生揚げの製造方法によれば、まず、乾燥大豆を水中に浸漬した後、粉砕処理して豆乳を得る。この豆乳に、糖類と、酵素であるトランスグルタミナーゼ(TG)とを添加して撹拌する。次いで、豆乳に凝固剤を添加して撹拌し、豆乳を凝固させる。そして、TGを十分に作用させるため、凝固撹拌後の生地を静置して、保温しながら熟成させる。得られた熟成後の生地を所定サイズに切り出し、成型して、生揚げ用の生地にする。そして、この生揚げ用の生地を、膨化させずに適度な揚げ色が付くまでフライする。以上の工程により、生揚げが出来上がる。このようにして製造された生揚げは、木綿豆腐を生地にした生揚げでも、絹ごし豆腐を生地にした絹生揚げでも、綺麗で、柔らかな皮に仕上げられていた。
特許第3652799号明細書 特開平5−137529号公報 特開平10−127248号公報
最近では、上記特許文献1の製造方法による生揚げ、特に絹生揚げが普及し、更なる差別化を図った商品が求められるようになっている。しかしながら、上記の製造方法で絹生揚げを加工すると、揚げた絹生揚げの表面は膨らみがなく、手揚げ風の仕上がりには及ばないことがある。また、生地やフライ条件によっては、表皮に火脹れ状のコブが目立ち、不良・ロスになる場合もある。
一般に、すし揚げ、うす揚げ等の油揚げでは、凝固前の豆乳にエアを注入し、生地に微小なエアを含ませることで膨らみを持たせることが知られている。そのような技術が、例えば特許文献2、3に記載される。しかし、これらの技術は、すし揚げ、うす揚げ等の油揚げを、フライ時において、生地を辺の長さで1.1〜1.5〜2.0倍(膨張率)程度伸ばす目的でエアを注入するものである。そのため、絹生揚げに適用した場合には、生地が無用に膨張してしまい、絹生揚げ内部がスポンジ状になって、弾力性と粘りのある独特の食感が得られなくなる。また、フライ後や再調理の加熱時に「す」が入ってしまい、品質低下に繋がってしまう。
そこで本発明は、手揚げ風の生揚げ独特の食感を損なうことなく、膨化を抑えて、風味、食感、及び見栄えの仕上がりが良好な生揚げを、低い製造コストで、大量生産が可能な生揚げの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本発明は下記構成からなる。
(1) 豆乳を凝固させて豆腐生地を調製し、得られた豆腐生地を油で揚げる生揚げの製造方法であって、
前記豆乳に、少なくともタンパク質架橋酵素を含む添加剤液を注入する添加剤注入工程と、
前記豆乳に凝固剤液を注入する凝固剤注入工程と、
前記豆乳に微細気泡を混入させる微細気泡混入工程と、
を含むことを特徴とする生揚げの製造方法。
(2) 前記添加剤液は、糖類を含むことを特徴とする(1)に記載の生揚げの製造方法。
(3) 前記微細気泡混入工程は、前記豆乳内にエアを撹拌して混入させて微細に分散する処理を含むことを特徴とする(1)又は(2)に記載の生揚げの製造方法。
(4) 前記微細気泡混入工程は、少なくとも前記豆乳を加熱しながら前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一つに記載の生揚げの製造方法。
(5) 前記微細気泡混入工程は、前記添加剤液に前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一つに記載の生揚げの製造方法。
(6) 前記微細気泡混入工程は、前記凝固剤液に前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一つに記載の生揚げの製造方法。
(7) 前記微細気泡混入工程は、前記添加剤液と前記凝固剤液のいずれかが添加された前記豆乳に、前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一つに記載の生揚げの製造方法。
(8) 前記豆腐生地は、比重が1.030以下0.850以上、又は、含まれる気体が前記豆腐生地の0.1〜10%、又は、前記比重が、用いた前記豆乳の比重より小さく、前記油の比重よりも大きい
ことを特徴とする(1)〜(7)のいずれか一つに記載の生揚げの製造方法。
(9) 豆乳を凝固させて豆腐生地を調製し、得られた豆腐生地を油で揚げる生揚げの製造装置であって、
前記豆乳に、少なくともタンパク質架橋酵素を含む添加剤液を注入する添加剤注入部と、
前記豆乳に凝固剤液を注入する凝固剤注入部と、
前記豆乳に微細気泡を混入させる微細気泡混入部と、
を備えることを特徴とする生揚げの製造装置。
(10) 前記添加剤液は、糖類を含むことを特徴とする(9)に記載の生揚げの製造装置。
(11) 前記豆乳を貯留する豆乳タンクを備え、
微細気泡混入部は、前記豆乳に加圧エアを噴射する噴射ノズルを有することを特徴とする(9)又は(10)に記載の生揚げの製造装置。
(12) 前記微細気泡の分散手段を備えることを特徴とする(11)に記載の生揚げの製造装置。
(13) 前記分散手段は、ポンプ、分散機、ミキサーのいずれかを含むことを特徴とする(12)に記載の生揚げの製造装置。
(14) 前記噴射ノズルは、前記分散手段の吸い込み口側の送液管路に配置されることを特徴とする(12)又は(13)に記載の生揚げの製造装置。
(15) 前記噴射ノズルは、前記豆乳タンクから前記分散手段との間の管路に配置されることを特徴とする(12)又は(13)に記載の生揚げの製造装置。
(16) 前記噴射ノズルは、前記豆乳タンクの内部に配置されることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか一つに記載の生揚げの製造装置。
(17) 前記豆乳タンクは、前記豆乳タンク内の豆乳を循環させるループ状の循環管路が設けられ、
前記噴射ノズルは、前記循環管路の一部に配置されることを特徴とする(11)〜(13)のいずれか一つに記載の生揚げの製造装置。
(18) 前記噴射ノズルは、1本又は複数本が設けられていることを特徴とする(11)〜(17)のいずれか一つに記載の生揚げの製造装置。
本発明により製造される生揚げは、絹生揚げであっても風味、食感、及び見栄えの仕上がりが良好になり、手揚げ風と同等になる。また、生揚げの煮込み時のだし汁の染込み(含み)具合が向上し、揚げ色が安定して綺麗なキツネ色になる。更に、糖分の多い大豆や原材料を配合しても揚げ色が赤くなりにくく、表皮に火脹れ状のコブが出にくく、見栄えのよい仕上がりとなる。また、揚げ皮が軟らかくなり、食感の良好な生揚げが得られる。
本発明の実施形態を説明するための図で、生揚げ製造装置を模式的に示すブロック構成図である。 生揚げの製造方法の各手順を概略的に示すフローチャートである。 図1のエア注入部の具体的な構成を示す概略構成図である。 エア注入部の第1変形例を示す概略構成図である。 エア注入部の第2変形例を示す概略構成図である。 エア注入部の第3変形例を示す概略構成図である。 エア注入部の第4変形例を示す概略構成図である。 従来の生揚げの製造手順を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1構成例>
図1は本発明の実施形態を説明するための図で、生揚げ製造装置を模式的に示すブロック構成図である。
本構成の生揚げ製造装置(以降は、製造装置と略称する)100は、豆乳を得る前段処理部として、水に浸漬した大豆を粉砕する粉砕処理部11と、粉砕後の生呉を煮沸する煮沸処理部13と、煮沸された煮呉を搾り、オカラと豆乳に分離させる搾り処理部15とを備える。
また、製造装置100は、豆乳を加工する中間処理部として、搾り処理部15からの豆乳を貯留する豆乳タンク17と、糖類・酵素を貯留する糖類・酵素タンク19と、凝固剤液を貯留する凝固剤タンク21と、各タンク17,19,21に接続される遠心ポンプ又は定量ポンプ等の送液用のポンプP1,P2,P3と、を備える。なお、その他にも、図示しない流量計、流量指示調節計等が各管路に接続される。ポンプP1,P2,P3は、それぞれ豆乳タンク17,糖類・酵素タンク19、凝固剤タンク21の各タンク排出管路に接続される。
糖類・酵素タンク19とポンプP2は、豆乳に糖類、酵素を添加する添加剤注入部として機能し、凝固剤タンク21とポンプP3は、豆乳に凝固剤を注入する凝固剤注入部として機能する。以下の説明では添加剤として糖類、酵素を挙げているが、糖類に関しては省略することもできる。なお、添加剤としては、糖類を加えることで離水等の抑制に相乗効果が得られるため好ましい。
更に、製造装置100は、豆乳を凝固させてフライし、生揚げを得るまでの後段処理部として、凝固剤液を豆乳内に分散させるミキサー23と、凝固剤液が分散された豆乳を凝固・熟成させる凝固処理部25と、得られた生揚げ生地をフライする揚げ処理部27と、を備える。なお、図示はしないが、生揚げ生地を成型して所定サイズにカット・分配する成型・カット・分配処理部が、凝固処理部25の後段、揚げ処理部27の前段に配置されている。
上記の製造装置100は、図示しない制御装置によって加熱搾り製法に基づく工程を実施する構成例であるが、生搾り製法に基づく工程を実施する構成であってもよく、特に限定されない。生搾り製法の場合、粉砕処理部11の後段に生搾り処理部29と、オカラを除去した生豆乳を煮沸する生豆乳煮沸処理部31とを設ければよい。生豆乳を煮沸処理した後の豆乳は、豆乳タンク17に供給される。これ以降の工程は、加熱搾り製法と同様の工程である。ここでの生豆乳は、段階的又は短時間で加熱した半生呉より得た半生豆乳の他、加熱殺菌した豆乳も含む。更に生豆乳は、成分分離した11Sタンパク質や7Sタンパク質の多い豆乳、油脂分を少なくした豆乳、分離タンパク質等を含む豆乳であってもよい。
本製造装置100には、豆乳に微細気泡を混入させるエア注入部33が、豆乳タンク17に設けられた送液管路41に接続される。このエア注入部33は、加圧エアを噴射ノズルから噴射して豆乳に微細気泡を混入させる微細気泡混入部として機能する。エア注入部33は、上記の接続位置以外にも、製造装置100の各部位に、エア注入部33に代えて配置、又は、複数のエア注入部を組み合わせて配置することができる。その他、豆乳タンク17や、豆乳を送液する配管等に、マイクロバブル発生器を取り付けてもよい。更に、微細気泡は、重曹の加熱分解によって生じる炭酸ガスの他、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム等の炭酸塩、重炭酸塩を、その水溶液を豆乳に直接添加することや、凝固剤液や副材液に添加することであってもよい。
つまり、上記構成の製造装置100による生揚げの製造工程には、糖類・酵素タンク19から、少なくともタンパク質架橋酵素(タンパク質同士を結着するトランスグルタミナーゼが好ましく、チロシナーゼ等であってもよい)を含む添加剤液(好ましくは糖類を含む)を豆乳に注入する添加剤注入工程と、添加剤液が注入された豆乳に凝固剤タンク21から、凝固剤液を注入する凝固剤注入工程と、豆乳に微細気泡を混入させる微細気泡混入工程と、が含まれる。
一般に、生地を膨化させる油揚げの場合、微細気泡混入工程によって豆乳に微細気泡が混入されると、出来上がった生地をフライにする際、生地が膨張して1.5〜2.2倍程度に伸びてしまう。生揚げの場合も同様に、生揚げの内部に気泡が分散し、フライ後に膨化して、味の染込みは相当に良くなるが、すが発生することにより弾力が損なわれた食感となる。しかし、本構成の製造装置100によれば、豆乳内に微細気泡を混入しても、豆乳に特にタンパク質架橋酵素が添加されるため、生地の伸びが抑制される。これにより、生揚げ内部の弾力性や粘りが強くなり、その結果、生揚げ独特の弾力ある食感が損なわれず、味の染込みが良く、しかも、生揚げの表面(表皮)が綺麗に仕上がり手揚げ風の仕上がりになる。すなわち、エア注入の程度と酵素の効き方(添加量等の酵素の作用効果)とが拮抗する形で、仕上がり具合をコントロールすることが可能になる。
上記効果は、明確ではないが次のように考えられる。すなわち、タンパク質架橋酵素の一種であるトランスグルタミナーゼの作用で、豆乳中のタンパク質又はペプチド鎖内のグルタミン残基とリジン残基との間にε-(γ-Glu)-Lys架橋結合(以下、GL結合、という)ができる。このGL結合は、強固で弾力があるため、フライ等の加熱時における空気の膨張を抑制する。そして、フライ中に膨らんだ気泡は、破れることなく冷めれば収縮する。これにより、生揚げの膨化や、す入りを抑制する。特に粗いスポンジ状ではなく、きめ細かく微細な多孔質の生地組織を保ちやすくなる。
これは、酵素が添加された豆乳内に微細気泡を混入しても、GL結合によって強固で弾力のある生地になり、膨張が抑制され、ゴム風船のように多少膨張しても破泡することが少なくなるためと考えられる。その結果、表皮が均質でフックラと柔らかく、中はモッチリという食感が得られ、味の染込み改良にもなる。
なお、ここで扱う生揚げ生地は、例えば、生地に対する製品の辺の長さの比率(膨化率)が1.0〜1.3倍、好ましくは1.0〜1.2倍である。また、膨張しても1辺の長さが1.2倍以下であり、フライ中には1.2倍より膨張しても、冷却された製品としては生地に対して1.2倍以下となる製品を対象とする。また、豆乳の糖度brixは、7〜20%brix、好ましくは10〜16%brixであり、豆乳固形分濃度は、6〜18%wt、好ましくは8〜14%wtであり、タンパク質濃度は、3〜9%wt、好ましくは4〜7%wtである。
<生揚げの製造方法>
次に、上記構成の製造装置100を用いて生揚げを製造する手順を説明する。
図2は生揚げの製造方法の各手順を概略的に示すフローチャートである。この製造方法においては、まず、乾燥大豆を所定時間水中に所定時間浸漬させた後、浸し水を除去して(排水)して浸漬大豆を得る。この浸漬大豆を、図1に示す粉砕処理部11によって、粉砕、注水処理して生呉を生成する。この粉砕時には、エアが撹拌されて豆乳内にエアが自然に混入する。
豆乳の濃度は、2.0〜20%brixとする。好ましくは7.0%〜16%brixとする。豆乳の温度は、0〜70℃とし、好ましくは50〜65℃とする。豆乳の濃度が2.0%brix未満では、薄すぎて加熱エネルギーや排水する「ゆ」による排水設備の負荷が過大となって現実的ではない。7.0%brix未満では、膨化しやすく粗い多孔質、スポンジ状になり、衣が剥がれやすく、ドリップが多くなるため、TGの添加量を多く必要になり、あまり好ましくない。また16.0%brixを越えると単位大豆当たりの豆乳収量が少なくなり、生産コストが悪くなる。豆乳の温度が70℃を超えると酵素はほぼ作用せず、失活する。0℃以下でも凍結しなければ反応する。
粉砕処理部11で得られた生呉は、煮沸処理部13に送液される。煮沸処理部13は、まず、送液された生呉に消泡剤を供給して、粉砕や撹拌によって生じた不要な泡を消去する(この消泡剤の供給は省略することもできる)。次に、泡が消去された生呉を煮沸して、煮呉を得る。煮呉は、搾り処理部15に送液される。
搾り処理部15は、煮呉を搾り処理し、オカラと豆乳とに分離する。オカラが分離除去した後の豆乳は、豆乳タンク17に貯留される。ここで、豆乳を瞬間加熱殺菌装置(UHT)により殺菌したり、高圧ホモジナイザー等により均質化したり、また、一旦脱気装置に通して混入エアをリセットしてもよい。
豆乳タンク17には、前述したように送液管路41を通じてポンプP1が接続されており、送液管路41の途中でエア注入部33からの圧縮エアが供給される。図示しない制御装置からの指令によるポンプP1の駆動により、豆乳タンク17内の豆乳が送液管路41内を通過する。その際、管路途中に供給される圧縮エアによって、豆乳内に微細気泡が混入する。圧縮エアは、コンプレッサから供給され、エアフィルター等で清浄な空気処理が行なわれることが好ましい。エア供給源は、他にエアポンプ等を用いてもよく、特に限定されない。また、エア供給配管上に、エア流量計やエア流量指示調整計を備えてPID制御等の自動制御を行ってもよく、豆乳の密度・比重を計測するセンサー等を備えてエアの混合率を調整するようにしてもよい。更に、エア供給源は、高圧エアを貯める蓄圧タンクやガスボンベ等であってもよく、エアや気体を定量的に供給する手段であればよい。
また、微細気泡が混入した豆乳は、ポンプP1の吐出管路43に送液され、生産時は、管路下流側から静止型ミキサー56へ、一時停止(待機)時やスタート時の流量が安定するまでの時間は、リターン配管45を経由して豆乳タンク17へ循環される。なお、エア注入は定量性を確保するためにも、豆乳がリターン配管45を通る循環中は停止し、生産時の管路下流側に向かう送液時に切り替わってから注入することが好ましい。
つまり、生産(再)開始時や生産の待機時には、ポンプP1で豆乳を送液するが、流量が安定するまで、静止型ミキサー56を通さずに、リターン配管45を経由して豆乳タンク17に豆乳を戻すのがよい。豆乳がリターン配管45を流れ、豆乳の流量が設定値通りになると、バルブが切り替わり、管路下流側の工程に豆乳が流れる。
静止型ミキサー56は、例えばスタティックミキサーが挙げられる。糖類・酵素溶液は、酵素は溶解されているが、糖類に澱粉を使用した場合は液中に分散しているだけで沈殿しやすい状態になっている。このため、静止型ミキサー56は、微細気泡の撹拌だけでなく、沈殿しやすい澱粉の溶液を速やかに豆乳中に分散させる機能を果たし、管路の下流側に配置された可動式のミキサー23の予備分散用としても使用される。なお、静止型ミキサー56は、製造装置100の配管スペースが狭い場合等に設置を省略できるように、取り外し可能に配置される。
上記より、生産中は送液管路41→ポンプP1→吐出管路43→管路下流側の順序で豆乳が流れ、一時停止(待機)時やスタート時の流量が安定するまでの時間は、送液管路41→ポンプP1→吐出管路43→リターン配管45→豆乳タンク17の流れで豆乳が循環する。なお、吐出管路43から管路下流側に送出するか、リターン配管45の循環経路に送出するかは、図示しない三方バルブや二方バルブによって切り替え制御している。また、各リターン配管に、生産側との内圧を揃えるため背圧弁等を設け、切り替え時の流量変動を最小にするようにしてもよい。
糖類・酵素タンク19に貯留され、図示しないが、撹拌装置によって撹拌された糖類及び酵素の溶液は、図示しない制御装置からの指令によるポンプP2の駆動によって、その一部が送液管路53に供給される。つまり、ポンプP2の駆動によって、豆乳に糖類・酵素の溶液が添加される。また、残りの糖類及び酵素の溶液は、リターン配管47を通じて糖類・酵素タンク19に戻される。リターン配管47からの戻り液は、糖類・酵素タンク19内の糖類及び酵素の溶液と混ざぜられ、撹拌装置によって再び撹拌される。
なお、上記同様に、生産中は糖類・酵素タンク19→送液管路53→ポンプP2→吐出管路55→管路下流側へ溶液が流れ、一時停止(待機)時やスタート時の流量が安定するまでの時間は、糖類・酵素タンク19→送液管路53→ポンプP2→リターン配管47→糖類・酵素タンク19の流れで溶液が循環する。ここでも、溶液を管路下流側の生産経路に送出するか、循環経路に送出するかは、図示しないバルブの開閉で切り替え制御している。なお、糖類・酵素液にエア注入する際も、凝固剤にエア注入される際も、リターン配管に流す時にはエア注入を止め、生産経路に流れてからエア注入することが好ましい。
酵素としては、タンパク質架橋酵素であるトランスグルタミナーゼが用いられる。他にも、フェノールオキシターゼ等が使用可能である。
フェノールオキシダーゼとしては、ポリペプチド中の標的チロシンを基質として該ポリペプチドを架橋するチロシナーゼ(チロシン−チロシン間結合)、フェノラーゼ、モノフェノール・オキシダーゼ、クレソラーゼ、カテコール・オキシダーゼ、ポリフェノラーゼ、DOPAオキシダーゼ、ポリフェノール・オキシダーゼ、チロシン−DOPAオキシダーゼ、ラッカーゼ(laccase)等が挙げられる。
本構成においては、市販の豆腐用トランスグルタミナーゼ製剤(0.2%製剤、0.6%製剤、味の素(株)製)を用いる。トランスグルタミナーゼ製剤は、予め水溶きしておくことが好ましく、その量に対して0.2%製剤を0.5倍から5倍量の水に溶解する。豆乳の全質量に対して0.2%トランスグルタミナーゼ製剤を0.01〜5%、好ましくは0.1〜2.0%、好ましくは0.2〜0.8%の質量比で豆乳に添加するのがよい。なお、0.6%製剤ではその1/3の添加でよい。
糖類としては、主として澱粉が用いられる。澱粉は、その量に対して0.5〜10倍量(好ましくは1倍量)の水に溶き準備し、豆乳の全質量に対して澱粉として0.1〜10%、好ましくは2〜4%の質量比で豆乳に添加される。この澱粉としては、市販の食用澱粉、食用加工澱粉、デキストリン、多糖類等や、その他に澱粉を含む米粉、小麦粉等の食品原材料、特に限定されるものではない。
静止型ミキサー56を通過して管路49を流れる豆乳には、ポンプP3の駆動によって、凝固剤タンク21に貯留された凝固剤液が添加される。凝固剤タンク21に貯留された凝固剤液は、ポンプP3の駆動によって、その一部が管路49の豆乳に添加される。また、残りの凝固剤液がリターン配管51を通じて凝固剤タンク21に戻される。
ここでも上記した豆乳と同様に、生産中は凝固剤タンク21→送液管路57→ポンプP3→吐出管路59→管路下流側へ流れ、一時停止(待機)時やスタート時の流量が安定するまでの時間は、凝固剤タンク21→送液管路57→ポンプP3→リターン配管51→凝固剤タンク21の流れで循環する。また、管路下流側の生産経路へ送液するか循環経路へ送液するかは、図示しないバルブの開閉で制御する。なお、図示しないが、凝固剤タンク21にも撹拌装置を備えることが好ましい。
凝固剤液は、市販の凝固剤(粉体として)を豆乳の全質量に対して合計で約0.1〜0.6%、好ましくは0.2〜0.4%の質量比で豆乳に添加される。
凝固剤としては、塩化マグネシウム(6水塩、ニガリ)、硫酸マグネシウム(7水塩)硫酸カルシウム(2水塩、すまし粉)、塩化カルシウム(2水塩)グルコノデルタラクトン(GDL)等の通常の豆腐用凝固剤であればよく特に限定しない。また遅効性が強い市販の乳化剤によって苦汁と食用油をW/O型乳化した乳化ニガリ(花王(株)の「マグネスファイン」や理研ビタミン(株)の「ニガリ伝説」)であってもよい。これによれば、豆乳の粘度が上りにくく、エアが分離浮上しやすくなる。凝固方法にもよるが、より遅効性が弱い、乳化剤を添加しない乳化苦汁(特許第5753146号、特許第3654623号)やすまし粉、また、即効性の塩化マグネシウム(にがり)を凝固剤に適宜配合して用いることが好ましい。市販の乳化ニガリのように十分に遅効性がある場合、凝固剤を豆乳に入れても、凝固反応が遅いため(即ち、粘度上昇も遅い)、注入したエアが分離浮上しやすくなるが、その場合、凝固分散を強く又は長くするように調整することが好ましい。
また、豆乳の凝固反応は、適度に豆乳の粘度が上昇するか、粘度上昇が早い方が、混入したエアが分離しにくく好ましい。その豆乳の粘度上昇の調整は、凝固条件(温度、撹拌、豆乳濃度、凝固剤種類、凝固剤添加量など)を適度に調整することで行える。なお、あまり遅効性がありすぎると、エアが抜けやすくなる。
管路49の凝固剤液が添加された豆乳は、ミキサー23によりミキシングされ、凝固処理部(型箱)25に送られる。凝固処理部25は、豆乳温度を0〜70℃、好ましくは50〜65℃として豆乳を凝固・熟成及び成型させる。
凝固処理部25で凝固された豆腐は、15〜120分間、好ましくは30〜60分間、熟成される。熟成された豆腐は、所定サイズの生地にカットされて生揚げ用の生地となる。そして、上記により得た生揚げ用の生地を、揚げ処理部27で適度な揚げ色が付くまでフライする。
フライ工程は、従来の慣用されている技術・条件を適用でき、通常、150〜220℃で1〜5分フライする処理である。フライ工程では、170〜180〜200℃で、2〜3〜4分間フライすることが好ましい。これは、酵素失活のため、芯温が少なくとも70℃以上、好ましくは75℃まで上がるように、生地の形状(厚み)に応じて上記の温度やフライ時間が設定されている。なお、凝固時の豆乳温度も高めにし、生地を冷まさない工夫、例えば、保温効果の高い2重バケット方式や、保温庫の利用等が効果的である。
以上の工程によって生揚げが製造される。
なお、上記の工程において、生地の比重は、1.035以下であり、好ましくは1.030以下0.85以上、最も好ましくは1.010以下0.90以上である。
比重0.85未満の場合、高温のフライ油(≒比重0.85)の中で最初から浮き上り、フライしにくい。つまり、生地が遊動しやすく、隣同士の生地が付着して、白揚がり(フライ後も部分的に生地の色(白色)のままとなり製品にならない状態)によるロスになり易い。また、比重が1.035より大きいと、エア注入の効果が得られない。
添加剤液糖類・酵素溶液と、凝固剤液との豆乳への添加順序は、凝固剤液の種類等に応じて前後させることが適宜可能である。また、エア注入については、凝固直前の豆乳に微細気泡が均一に含まれることが重要であり、注入方法は種々の公知の手法を適用できる。
このエア注入は、煮沸処理部13よりも後段の凝固前に実施することが望ましい。また、微細気泡を分散させる分散手段を設け、この分散手段の吸い込み口側でエア注入を行うことが好ましい。また、配管にエアを注入して、その配管の後段に遠心ポンプと、遠心ポンプ出口に流路を絞る背圧付加機構を設けることが好ましい。その場合、低流量時においても遠心ポンプの回転羽根がより高速に回転してより多く泡に衝突し、均一で細かな微細気泡が得られる。この背圧付加機構の背圧を強く効かせる程、より細かいサイズの微細気泡を豆乳内に分散できる。
微細気泡を分散させる分散手段としては、上記の遠心ポンプの他、ステータ&ロータ式分散機、高圧ホモ、スタティックミキサー等、エアを細かく分散する手段であれば、特に限定はしない。
また、背圧を強く効かせると、遠心ポンプの送液能力が低下しすぎることがあるので、定量ポンプとの併用が好ましい。遠心ポンプと併用するポンプとしては、ロータリーポンプ、モーノポンプ、ベーンポンプ、バイデルスポンプ等の定量ポンプが好ましく使用可能である。
<エア注入のタイミング>
上記の製造装置100においては、エア注入部33が豆乳タンク17とポンプP1との間の送液管路41に接続される。エア注入のタイミングは、上記構成による添加剤、凝固剤注入前のタイミングに限らず、他のタイミングでエア注入を行ってもよい。
(エア注入の第1変形例)
例えば、エア注入部33Aを、ミキサー23の手前の管路49に接続して、糖類・酵素溶液と凝固剤液が添加された豆乳に微細気泡を混入させる構成にしてもよい。また、ミキサー23の分散室に直接エアを注入してもよい。
その場合、澱粉のアルファ化(糊化)やタンパク質架橋酵素によるタンパク質の結合や凝固剤によるタンパク質の凝固が始まることによって、豆乳の粘度が少し高まり、抱き込んだエアの合一や浮上分離を妨げ、均一な微小エア分布を得る効果がある。また、酵素澱粉液を分散する静止型ミキサー56の手前、又は静止型ミキサー56に直接エアを供給し、酵素澱粉と共に、エアも均質に混合してもよい。
このように、粉砕処理部の上流部よりも、ミキサー等の凝固直前や直後にエアを注入すれば、豆乳中に均一にエアを分散させた状態で凝固させることができる。このため、フライ時の表面をより綺麗に仕上げることができる。また、バッチ式よりも連続的に安定してエアを豆乳に混合・分散ができるため、豆乳流量やエア流量の調節制御しやすく、大量生産ラインに好適に適用できる。また、エアの消費量も最小限に抑えることができる。
(エア注入の第2変形例)
エア注入部33Bを、糖類・酵素タンク19とポンプP2との間の送液管路53に接続して、糖類・酵素溶液に微細気泡を混入させる構成にしてもよい。また、エア注入部33Bを、ポンプP2の吐出管路55に接続して、ポンプP2の吐出液中に微細気泡を混入させる構成にしてもよい。その直後に糖類・酵素溶液が添加された豆乳は、直後から澱粉のアルファ化(糊化)やタンパク質架橋酵素によるタンパク質の結合が始まることによって、上記の通り、豆乳の粘度が少し高まり、微小気泡も均質に安定化される。なお、トランスグルタミナーゼの場合、酸素によって徐々に酵素失活する性質がある。エア注入後に長時間が経過すると、酵素失活、活性低下の懸念が生じるため、酵素活性の懸念がある場合には、窒素ガス、炭酸ガス等、酸素を含まない不活性な気体を使用するとよい。
(エア注入の第3変形例)
エア注入部33Cを、凝固剤タンク21とポンプP3との間の送液管路57に接続して、凝固剤液に微細気泡を混入させる構成にしてもよい。また、エア注入部33Cを、ポンプP3の吐出管路59に接続して、ポンプP3の吐出液中に微細気泡を混入させる構成にしてもよい。なお、乳化ニガリ等の粘度が高い凝固剤液を使用する場合は、専用の分散用ミキサーを別途に設けて、更にエアの微小化を兼ねてもよい。また、エアと、凝固剤液である乳化ニガリとを、同時又は順次に豆乳に分散させてもよい。その直後に豆乳が凝固し始めることによって、上記の通り、豆乳の粘度が少し高まり、微小気泡も均質に安定化される。
(エア注入の第4変形例)
エア注入部33Dを、煮沸処理部13又は煮沸処理部13から搾り処理部15までの管路63に接続して、煮呉中に微細気泡を混入させる構成にしてもよい。煮呉煮沸時は、100℃以上で微細気泡を混入させる際は、有圧下となるために、煮呉からへのエアの分散、溶解が効率よく行える。この場合、消泡剤は極少なめか、添加されない方が効果的で、豆乳の起泡性、乳化性を活かした無消泡剤製法に適する。
(エア注入の第5変形例)
微細気泡の混入は、例えば、エア注入部33Eを、生搾り処理部29からの送液管路65に接続して、生豆乳に微細気泡を混入させてもよい。また、エア分散用のミキサーを送液管路65に設置してもよい。または、図示しないが、生豆乳煮沸処理部31の後にエア注入するようにしてもよい。この場合も、消泡剤は極少なめか、添加されない方が効果的で、豆乳の起泡性、乳化性を活かした無消泡剤製法に適する。
<エア注入部の具体的機構>
次に、上述した各エア注入部33,33A〜33Eの具体的な機構について説明する。
図3は、図1のエア注入部33の具体的な構成を示す概略構成図である。エア注入部33は、エア供給源71と、バルブ73と、流量計75と、噴射ノズル77とを備える。
エア供給源71は、空気(窒素ガス、炭酸ガス等であってもよい)を加圧供給するエアポンプ、チュービングポンプ、コンプレッサ、又は加圧エアタンク、或いはエアレータやエジェクターである。
噴射ノズル77は、インジェクションノズル、多孔のエアレーションノズル、マイクロバブル用ノズル等からなり、送液管路41を流れる豆乳と、エア供給源71からのエアとが混合されて、微細気泡を含む豆乳を噴射する。この場合、インラインで定量的注入が正確に行える。噴射ノズル77は、内径0.1〜10mmの孔径のものが、長時間使用して詰まらないため望ましい。また、ノズルは、1本〜複数本であってもよい。
微細気泡の混入量は、バルブ73と流量計75を用いて調整が可能である。なお、エアの注入は、図示しない豆乳用流量計の下流側で行うと、スタート時の流量安定性が向上する。
流量計75は、容積式流量計、コリオリ式流量計、渦流量計、γ線式流量計、熱式質量流量計、超音波式流量計が使用可能である。流量制御せず、目視管理であればフロート式流量計であってもよい。いずれにせよ、流量計75は、気体の流量を計測できるものであれば、特に限定しない。
(エア注入部の第1変形例)
図4はエア注入部の第1変形例を示す概略構成図である。本構成においては、搾り処理部15からの送液管路79と、エア供給源71とに接続された噴射ノズル77が、豆乳タンク17内に浸漬される。
本構成のエア注入部33は、搾り処理部15からの豆乳に微細気泡を直接混入する。微細気泡が混入された豆乳は、豆乳タンク17に供給されて、豆乳タンク17に備えた撹拌装置による豆乳の液流によって微小気泡が分離することを防ぎ、常時流動状態に保たれる。これにより、高効率で微細気泡が豆乳内に均等に保持される。また、気泡の浮上分離や合一を一時的に抑える効果も期待できる。
(エア注入部の第2変形例)
図5はエア注入部の第2変形例を示す概略構成図である。本変形例の構成は、前述したエア注入部33の他、エア注入部33B,33Cについても同様に適用可能である。つまり、本構成においては、豆乳タンク17(糖類・酵素タンク19,凝固剤タンク21も同様)から延びる送液管路41(53,57)に、ポンプP1(P2,P3)が接続される。このポンプP1(P2,P3)からの吐出管路43(55,59)に、エア注入部の噴射ノズル77と、図示しないが、豆乳用流量計が配置される。
本構成のエア注入部は、ポンプの吐出口に設置されることで、ポンプから送液される豆乳に乱流が発生して、微細気泡が撹拌されながら混入される。特に遠心ポンプの場合には、微細気泡の高い分散効果が期待でき、ポンプによる吐出後のエア注入であれば、豆乳送液の定量性が良い。
(エア注入部の第3変形例)
図6はエア注入部の第3変形例を示す概略構成図である。本構成は、エア注入部33の他、エア注入部33B,33Cについても同様に適用可能である。本構成においては、噴射ノズル77が、蒸気発生源81からの管路と、ポンプP1(P2,P3も同様)の吐出管路43(55,59)に接続される。また、エア供給源71からのエアが、バルブ73,流量計75を介して吐出管路43(55,59)に供給される。
本構成のエア注入部は、蒸気発生源81により加圧された蒸気が管路に注入されることで、呉液温度が上がると共に大豆タンパク質の熱変性が進行し、乳化性が向上する。そして、蒸気凝縮の際に働く物理的な衝撃作用によって、エアの分散効果が向上する。また、蒸気発生源81からの蒸気注入の作用で、管路内の流速が上がり、乱流が生じることで、エアが豆乳中に均一に分散される。なお、蒸気発生源81で豆乳と共に、空気を一緒に吸い込んで、豆乳に空気を混合・分散する形態であってもよい。
(エア注入部の第4変形例)
図7はエア注入部の第4変形例を示す概略構成図である。本構成は、エア注入部33の他、エア注入部33B,33Cについても同様に適用可能である。本構成においては、ループ状に形成されたタンク内循環管路83を有し、このタンク内循環管路83の一部に噴射ノズル77が配置される。噴射ノズル77には、エア供給源71からのエアが、バルブ73,流量計75を介して供給される。
本構成のエア注入部は、タンク内で液が循環されることで、供給された微細気泡の撹拌が促進され、微細気泡がより均一に分散される。
なお、上記したエア注入部の各変形例は、別途にタンクを設けることで、エア注入部33D,33Eに対しても適用可能である。
<添加剤>
次に、糖類・酵素タンク19に貯留する添加剤について詳細に説明する。なお、添加剤としては、糖類が含まれないものであってもよい。
(酵素:タンパク質架橋酵素(トランスグルタミナーゼ))
ここで用いられる添加剤は、例えば特許第3652799号に記載のトランスグルタミナーゼ(TG)単品のもの以外に、トランスグルタミナーゼを含み、その他、「デンプンやデキストリン等の糖質」や「塩化ナトリウム、リン酸塩、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム等の無機塩類」や「大豆粉末や分離大豆蛋白質やカゼインナトリウム等のタンパク質」を含んでいる製剤や「トランスグルタミナーゼを含む魚肉」も利用することができ、前述したように、チロシナーゼ等の他のタンパク質架橋酵素やそれらを含む原材料や粗抽出物等も利用できる。
(糖類)
糖類としては、グルコース、キシロース、ガラクトース、フルクトース等の単糖類、ショ糖、ラクトース、トレハロース等の二糖類、前記単糖類からなるオリゴ糖、セルロース、デンプン、デンプン加水分解物(デキストリン)、サイクロデキストリン等の多糖類、糖アルコール(ソルビトール)等、保水性を有する糖類が使用できる。豆腐生揚げに適したものとしては、フライ時の着色(褐変反応)を起こし難いもの、甘味の低いもの、が選ばれる。ただし、好みによって着色を起こしやすい糖(グルコース、キシロース、デキストリン等)をブレンドして赤みや黄みを帯びた製品にすることもできる。豆腐生地の保水性を発揮するための糖類添加量は、豆乳に対して1〜10%程度が好ましく、甘味が強いと豆腐の味、凝固剤の味を隠してしまうので甘味度の低いものが選ばれる。
したがって、実用的には、オリゴ糖(スタキオース、ラフィノース、トレハロース等)、デンプン加水分解物、糖アルコールが好ましく利用できる。なお、デンブンの具体例としては、馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、タピオカデンプン、コーンスターチ、小麦デンプン等の生デンプンやα化デンプンやそれらの加工デンプン等の食用デンプンを利用することができて、豆腐生地や製品の保水力を向上させるので好ましい。寒天やカードラン等の多糖類の増粘剤も微小エアの分散保持を補助するために適宜使用してもよい。更に、デンプンやタンパク質を含む食品原材料の米粉、小麦粉などであってもよい。また脱脂大豆や分離大豆タンパク質やグルテンなどのタンパク質を強化して生地の硬さを補強するようにしてもよい。
<凝固剤>
凝固剤としては、ニガリ(塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム含有物、粗製海水塩化マグネシウム)、すまし粉(硫酸カルシウム)、塩化カルシウム、GDL(グルコノデルタラクトン)等の豆腐製造に一般に使われる凝固剤を利用できる。特にGDLは生揚げ生地の硬さを補強するが、揚げ色が赤くなるので、従来利用しにくい点があった。しかし、本製造装置100による製造工程によれば、トランスグルタミナーゼによる弾力と硬さの補強作用と、微小エアによる表皮の微細な発泡状態にする作用によって、GDLを用いても表皮の皮がソフトになり、揚げ上がりの白い、綺麗な生揚げを作ることが可能になる。トランスグルタミナーゼは、豆乳に含まれる気泡の膜(大豆タンパク質の薄膜)を弾力あるものにして、微細気泡の合一を防ぎ、気泡を安定にさせる効果がある。
<豆乳>
豆乳は、通常の豆腐用豆乳であればよく、予めに消泡剤や乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の消泡剤を含む)やpH調製剤(炭酸カルシウム等)等の品質改良剤を含んでいてもよい。
(1)豆乳の調製
大豆は市販の米国産の黒目大豆を用いて、乾燥大豆15kgを10℃の水に20時間浸漬し、浸漬大豆を得た。株式会社高井製作所製豆乳製造プラントNS 2000を用いて、浸漬大豆に加水しながらグラインダーにより粉砕して生呉を得た。生呉は、大豆の吸水、粉砕時の加水も含め、乾燥大豆の全質量に対して5.5倍量になるように加水した。
上記のようにして得た生呉を、常法の加熱方法(煮沸時間5分間(〜100℃まで3分間 + 100〜105℃まで2分間))で煮沸し、煮呉を得た。得られた煮呉を、株式会社高井製作所製の搾り機(ミラクルエイト)を使用してオカラと分離させ、濃度が13.0%brixの豆乳を得た。
(2)TG・糖類添加液の調製
TG製剤には豆腐用酵素製剤である味の素(株)製の「アクティバ」スーパーカード(トランスグルタミナーゼ0.2%製剤)を使用し、豆乳の全質量に対して0.15%の添加量とした。糖類としての澱粉は、松谷化学工業(株)製の「雪華2」(タピオカ澱粉)を使用し、豆乳の全質量に対して3.0%の添加量とした。
まず、澱粉重量の1.5倍量(即ち、「アクティバ」スーパーカードの30倍量)の水(清水、飲料水、炭酸水等)に、「アクティバ」スーパーカードを澱粉重量の1/20倍量(即ち、水の1/30倍量)添加し、良く撹拌して溶解した。その後、この溶解液に「雪華2」を添加し、良く撹拌して溶液中に分散させ、TG・糖類添加液を調製した。なお、この溶解液は豆乳の全質量に対して0.2〜20%、好ましくは4〜8%の質量比とする。
(3)凝固剤液の調製(乳化)
凝固剤には市販の乳化剤を使用しない乳化凝固剤を使用し(特許第5753146号)、豆乳には塩化マグネシウム換算で0.3w/w%の添加量とした。まず、市販の塩化マグネシウム製剤である赤穂化成(株)製のソフトウエハを50w/w%の濃度になるように水に溶解した(溶液1)。この溶液1を植物油(築野食品工業株式会社の米白絞油)と体積比で1:1の割合で混合・乳化させ、乳化凝固剤とした。なお、乳化には株式会社高井製作所製のN凝固機(特許第3654623号)を使用し、ロータの回転数を15000rpm、背圧を0.1MPa、溶液1と植物油各流量375ml/分で連続的に乳化分散を行った。
(4)エア注入・分散
図1、図3に示す製造装置100を用い、得られた豆乳に所定量エア(表1)を連続的に注入し、株式会社高井製作所製のTDミキサ(60Hz)により連続的に豆乳中に分散・溶解させた。
Figure 2018014897
(5)凝固
凝固工程で用いられる器具及び撹拌方法等は、従来公知の手法で構わないが、ここでは、株式会社高井製作所製の凝固機であるN凝固機を用いた。なお、N凝固機は凝固剤液の乳化・注入部、TG・糖類添加液の注入部、エア注入部、凝固・エア分散部(TDミキサ;ロータ&ステータ型分散機)が備わっており、凝固剤液の調製から豆乳の凝固までを連続的に行った。なお、豆乳へのエア分散と凝固剤分散にはN凝固機に附属している同一のTDミキサーを併用した。
まず、トランスグルタミナーゼが熱失活しないように、豆乳温度を65.0℃に調整した。この温度調整された豆乳10Lに、TG・糖類添加液を、豆乳の全質量に対してTGが0.15%(澱粉3.0%)を注入し、次いで、エア、凝固剤を注入し、TDミキサ(60Hz)で凝固・分散を行って生地を凝固させた。
(6)熟成・生地カット
トランスグルタミナーゼを十分に作用させるため、凝固撹拌の生地を静置し、60〜65℃に保温しながら、45分間静置した(熟成した)。熟成後の生地を所定サイズにカットして、80mm×40mm×H(高さ)30mmに成型して生揚げ用生地とした。
(7)フライ
上記により得た生揚げ用の生地を、油温180℃、揚げ時間3分間の条件でフライした。なお、フライの条件は、適度な揚げ色を付けること、及びトランスグルタミナーゼの熱失活を行うことを前提条件とした。
<評価方法>
A.生地の比重測定(生地に含まれるエア量の推測)
1.試験区1〜7の生揚げ生地を10mm角のキューブ状にカットした。
2.カットした生地を各試験区10個ずつ測定し、平均値を各試験区の比重とした。
比重の測定は、SARTORIUS製の電子天秤CPA224Sと比重/密度測定キットYDK01を用いて実施した。
B.出汁の染込み具合
1.80mm×40mm×H(高さ)30mmのフライした生揚げを、頂面と底面の対角線で2等分割した生揚げ(三角形状×2)と、80mm×40mm×H(高さ)30mmの生揚げ(長方形)を出汁で60min間煮込んだ。なお、出汁にはヱスビー食品(株)のおでんの素を使用した。(1000mlの水に20g(1袋)を投入)
2.粗熱を取った後、冷蔵庫で1晩静置した。
3.出汁浸漬前と浸漬後の重量の差を求め、出汁の染込み具合とした。
C.生揚げ皮の硬さ
1.上記Bに記載の方法で生揚げを出汁に浸漬した。
2.浸漬後の生揚げを不動工業株式会社製のレオメータNRM−2002J型で測定した。
D.フライ後の生揚げの見た目
1.フライ後の生揚げを目視による評価を行った。
<評価結果>
A.生地の比重測定(生地に含まれるエア量の推測)
表2に示すように、エア注入量に伴い、生地の比重が小さくなっており、生地中にエアが保持されている。なお、表中の標準偏差は、各試験区を線形近似した場合の近似式からの偏差を表している。
Figure 2018014897
B.出汁の染込み具合
表3に示すように、エア注入量が増えるにつれ、出汁の保持率が向上していることがわかる。少なくとも基準とする試験区1よりは出汁の染込みが向上する。比重との相関性は明確ではなかった。表皮付近のみ染込み、内部までは染込みにくい傾向があった。
Figure 2018014897
C.生揚げ皮の硬さ
表4に示すように、エア注入量が増えるにつれ、皮の柔らかさが向上していることがわかる。少なくとも基準とする試験区1よりは表皮が柔らかくなることがわかった。また、比重との正の相関性が認められた。
Figure 2018014897
D.フライ後の生揚げの見た目
試験区2は比較対照の試験区1と差異が感じられなかったが、試験区3、4は表面がボツボツとした揚げ上がりであった。なお、試験区5以降は、表面のボツボツはなくなるが、試験区5、6、7の順で皮のみが膨潤した状態で、冷えると角が盛り上がる状態であった。
<総評>
各試験区の手油揚風生揚げの、出汁の仕込み具合、皮の柔らかさ、見た目の項目から判定した総評を表5に示す。総評「A」は、既存の生揚げと差別化でき、製品価値が高い非常に良好なレベル、総評「B」は、既存の生揚げと差別化できるが、総評「A」程差異が見られないが良好なレベル、総評「C」は、既存の生揚げと明確な差異が見られず、明確に良好とは言えないレベルである。
表5に示すように、試験区2は比較対照の試験区1と差異は見られず(総評C)、エア注入の効果が確認できない。試験区3と4はエア注入の効果により出汁の染込み具合は良好だが、見た目が手揚げ風でなく、表面もボツボツと良好ではない(総評C)。
試験区5〜7、特に試験区6と7は、出汁の染込み具合や皮の柔らかさが良好なだけではなく、手揚げ風の見た目で、表面が滑らかであるため製品価値が高い(総評A)。
Figure 2018014897
上記結果によれば、表2に示す豆乳比重が1.0355(試験区1を100%とする)に対して、試験区3では1.0347≒0.1%のエア混入(試験区1に対して、少なくとも出汁の染込み増加)で、試験区7では0.9622≒7.1%のエア混入となっている。このことから、豆乳比重は0.1%以上20%以下、好ましくは0.1%以上10%以下がよい。
つまり、生地比重が1.030以下0.850以上であるか、又は、生地に0.1〜10%の空気(気体)を含むか、又は、用いる豆乳の比重より小さく、フライ油の比重よりも大きいものとする。
以上説明したように、本発明によれば、通常のタンパク質の会合に働くイオン結合、疎水結合、水素結合、SS結合(共有結合の1つ。アミノ酸のシステイン−システイン間の結合)に加えて、TGによって新たにGL結合(共有結合の一つ、グルタミン酸−リジン間の結合)という強力なタンパク質架橋状態を形成し、エア(気泡)を多少、多く含んだ生地でも気泡の膨張が抑えられる。これによれば、微細な気泡はほとんど膨張せず、生地を微細な多孔質な状態をキープするので、気泡が大きく膨化した油揚類に比べて、染み込んだ出し汁等を保持しやすくなる。また、膨化させないことは、一般的な生揚げに対しては加工調理時の保形性を高める上で好ましい。中身が膨化せず、表層のみが少し膨化した絹生揚げは、額縁のような形で手揚げ風で、均質で柔らかな表皮と中身はプリッとした、モッチリとした食感、出汁の染込みのよい商品となる。
従来、エア混合は、薄油揚の膨化目的でもっぱら使用され、膨化させない生揚げに用いる発想がなかった。むしろごく微量でもTGが入った薄油揚用生地は、全く膨化しない現象が確認済みであり、薄油揚では利用価値がないと考えられていた。しかし、上記の膨化抑制力を逆に利用して、エアによる膨張を抑えることで、他の表皮品質改良、多孔質化等の品質改良効果を効果的に引き出し、TGとエア混合による生揚げの品質改良効果を図ることができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本構成の生揚げの製造装置及び製造方法に用いる豆乳は、いかなる大豆種類由来であってもよく、添加される原材料も消泡剤やpH調整等の品質改良材や、油脂や塩等の如何なる食品素材を含んでいてもよく、また加熱搾り、生搾り、無消泡剤・有消泡剤、殺菌済豆乳、成分調整豆乳等いずれであってもよく、豆腐製造が可能な豆乳であれば、豆乳の種類や加熱方法には限定されない。
11 粉砕処理部
13 煮沸処理部
15 搾り処理部
17 豆乳タンク
19 糖類・酵素タンク(添加剤注入部)
21 凝固剤タンク(凝固剤注入部)
23 ミキサー(分散手段)
25 凝固処理部
27 揚げ処理部
29 生搾り処理部
31 生豆乳煮沸処理部
33,33A,33B,33C,33D,33E エア注入部
41,53,57 送液管路
56 静止型ミキサー(分散手段)
77 噴射ノズル
83 タンク内循環管路
100 生揚げ製造装置
P1 ポンプ(分散手段)
P2 ポンプ(添加剤注入部、分散手段)
P3 ポンプ(凝固剤注入部、分散手段)

Claims (18)

  1. 豆乳を凝固させて豆腐生地を調製し、得られた豆腐生地を油で揚げる生揚げの製造方法であって、
    前記豆乳に、少なくともタンパク質架橋酵素を含む添加剤液を注入する添加剤注入工程と、
    前記豆乳に凝固剤液を注入する凝固剤注入工程と、
    前記豆乳に微細気泡を混入させる微細気泡混入工程と、
    を含むことを特徴とする生揚げの製造方法。
  2. 前記添加剤液は、糖類を含むことを特徴とする請求項1に記載の生揚げの製造方法。
  3. 前記微細気泡混入工程は、前記豆乳内にエアを撹拌して混入させて微細に分散する処理を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生揚げの製造方法。
  4. 前記微細気泡混入工程は、少なくとも前記豆乳を加熱しながら前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の生揚げの製造方法。
  5. 前記微細気泡混入工程は、前記添加剤液に前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の生揚げの製造方法。
  6. 前記微細気泡混入工程は、前記凝固剤液に前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の生揚げの製造方法。
  7. 前記微細気泡混入工程は、前記添加剤液と前記凝固剤液のいずれかが添加された前記豆乳に、前記微細気泡を混入させる処理を含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の生揚げの製造方法。
  8. 前記豆腐生地は、比重が1.030以下0.850以上、又は、含まれる気体が前記豆腐生地の0.1〜10%、又は、前記比重が、用いた前記豆乳の比重より小さく、前記油の比重よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の生揚げの製造方法。
  9. 豆乳を凝固させて豆腐生地を調製し、得られた豆腐生地を油で揚げる生揚げの製造装置であって、
    前記豆乳に、少なくともタンパク質架橋酵素を含む添加剤液を注入する添加剤注入部と、
    前記豆乳に凝固剤液を注入する凝固剤注入部と、
    前記豆乳に微細気泡を混入させる微細気泡混入部と、
    を備えることを特徴とする生揚げの製造装置。
  10. 前記添加剤液は、糖類を含むことを特徴とする請求項9に記載の生揚げの製造装置。
  11. 前記豆乳を貯留する豆乳タンクを備え、
    微細気泡混入部は、前記豆乳に加圧エアを噴射する噴射ノズルを有することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の生揚げの製造装置。
  12. 前記微細気泡の分散手段を備えることを特徴とする請求項11に記載の生揚げの製造装置。
  13. 前記分散手段は、ポンプ、分散機、ミキサーのいずれかを含むことを特徴とする請求項12に記載の生揚げの製造装置。
  14. 前記噴射ノズルは、前記分散手段の吸い込み口側の送液管路に配置されることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の生揚げの製造装置。
  15. 前記噴射ノズルは、前記豆乳タンクから前記分散手段との間の管路に配置されることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の生揚げの製造装置。
  16. 前記噴射ノズルは、前記豆乳タンクの内部に配置されることを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載の生揚げの製造装置。
  17. 前記豆乳タンクは、前記豆乳タンク内の豆乳を循環させるループ状の循環管路が設けられ、
    前記噴射ノズルは、前記循環管路の一部に配置されることを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載の生揚げの製造装置。
  18. 前記噴射ノズルは、1本又は複数本が設けられていることを特徴とする請求項11〜請求項17のいずれか一項に記載の生揚げの製造装置。
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