JP2018014465A - 基板の表面を研磨する装置および方法、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

基板の表面を研磨する装置および方法、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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【課題】ウェーハなどの基板の表面上に存在する異物またはパーティクルの分布に基づいて、該基板の表面を適切に研磨することができる装置を提供する。【解決手段】研磨装置は、基板Wの第一の面A1上のパーティクルを計数するパーティクルカウンタ70と、基板Wの第一の面上のパーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択し、選択された研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定する動作制御部4と、決定された研磨レシピに従って基板Wの第一の面を研磨する研磨部3とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ウェーハなどの基板の表面を研磨する装置および方法に関する。
近年、メモリー回路、ロジック回路、イメージセンサ(例えばCMOSセンサー)などのデバイスは、より高集積化されつつある。これらのデバイスを形成する工程においては、微粒子や塵埃などの異物がデバイスに付着することがある。デバイスに付着した異物は、配線間の短絡や回路の不具合を引き起こしてしまう。したがって、デバイスの信頼性を向上させるために、デバイスが形成されたウェーハを洗浄して、ウェーハ上の異物を除去することが必要とされる。
ウェーハの裏面(非デバイス面)にも、上述したような微粒子や粉塵などの異物が付着することがある。このような異物がウェーハの裏面に付着すると、ウェーハが露光装置のステージ基準面から離間したりウェーハ表面がステージ基準面に対して傾き、結果として、パターニングのずれや焦点距離のずれが生じることとなる。このような問題を防止するために、ウェーハの裏面に付着した異物を除去することが必要とされる。
最近では、光学式露光技術の他に、ナノインプリント技術を使ったパターンニング装置が開発されている。このナノインプリント技術は、パターンニング用の押型をウェーハに塗布された樹脂材料に押し付けることで配線パターンを転写する技術である。ナノインプリント技術では、押型とウェーハ間、およびウェーハとウェーハ間での汚れの転写を避けるために、ウェーハの表面に存在する異物を除去することが必要となる。そこで、ウェーハを下から高圧の流体で支持しつつ、研磨具を高荷重でウェーハに摺接させることで、ウェーハの表面をわずかに削り取る装置が提案されている。
特開2015−12200号公報 特開2013−172019号公報
しかしながら、異物の量は、通常、ウェーハの領域ごとに異なる。結果として、ウェーハの研磨後に、ウェーハのある領域には異物が残ってしまい、ウェーハの別の領域では必要以上にウェーハが削り取られてしまうことがある。
そこで、本発明は、ウェーハなどの基板の表面上に存在する異物などのパーティクルの分布に基づいて、該基板の表面を適切に研磨することができる装置および方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、基板の第一の面上のパーティクルを計数するパーティクルカウンタと、前記基板の第一の面上の前記パーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択し、選択された前記研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定する動作制御部と、前記決定された研磨レシピに従って前記基板の第一の面を研磨する研磨部とを備えたことを特徴とする研磨装置である。
本発明の好ましい態様は、前記研磨部は、研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付ける回転可能な研磨ヘッドと、前記基板を保持し回転させる基板保持部とを備え、前記研磨レシピは、前記研磨ヘッドの回転速度と、前記基板の回転速度とを少なくとも含むことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記研磨部は、研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付ける回転可能な研磨ヘッドと、前記第一の面とは反対側の前記基板の第二の面を流体で支持する静圧支持ステージを備え、前記研磨レシピは、前記静圧支持ステージの基板支持面内の異なる領域に供給される前記流体の流量を少なくとも含むことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記研磨部は、複数の研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付ける研磨ヘッドを備え、前記研磨ヘッドは、その軸心を中心に回転可能であり、前記研磨ヘッドは、前記複数の研磨具を前記軸心に沿ってそれぞれ独立に移動させることができる複数の軸方向アクチュエータを備えることを特徴とする。
本発明の一態様は、基板の第一の面上のパーティクルをパーティクルカウンタで計数し、前記基板の第一の面上の前記パーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択し、選択された前記研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定し、前記決定された研磨レシピに従って前記基板の第一の面を研磨することを特徴とする研磨方法である。
本発明の好ましい態様は、前記基板の第一の面の研磨は、研磨ヘッドおよび前記基板を回転させながら、前記研磨ヘッドの研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付けることによって行われ、前記研磨レシピは、前記研磨ヘッドの回転速度と、前記基板の回転速度とを少なくとも含むことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基板の第一の面の研磨は、前記第一の面とは反対側の前記基板の第二の面を流体で支持した状態で、研磨ヘッドおよび前記基板を回転させながら、前記研磨ヘッドの研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付けることによって行われ、前記流体は、静圧支持ステージの基板支持面内の異なる領域に供給され、前記研磨レシピは、前記異なる領域に供給される前記流体の流量を少なくとも含むことを特徴とする。
本発明の一態様は、パーティクルカウンタに指令を与えて、基板の表面上のパーティクルを計数する動作を前記パーティクルカウンタに実行させるステップと、前記基板の表面上の前記パーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択するステップと、選択された前記研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定するステップと、研磨部に指令を与えて、前記決定された研磨レシピに従って前記基板の表面を研磨する動作を前記研磨部に実行させるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、研磨しようとする基板の表面上に分布するパーティクルを除去するのに最適な研磨レシピが選択される。研磨部は、選択された研磨レシピに従って基板の表面を研磨し、過研磨および研磨不足を生じさせることなく、パーティクルを基板の表面全体から除去することができる。
本発明の一実施形態に係る研磨装置を示す平面図である。 研磨モジュールの一実施形態を示す模式図である。 研磨ヘッドの底面図である。 動作制御部の構成を示す模式図である。 静圧支持ステージの基板支持面の一実施形態を示す上面図である。 研磨ヘッドとウェーハとの相対的な回転速度に従って変わる研磨具の摺動距離のシミュレーション結果を示すグラフである。 パーティクルカウンタにより作成されたパーティクルの分布の一例を示す図である。 データベースに含まれる複数の研磨レート分布を示す図である。 パーティクルの分布を、研磨レート分布と対比する様子を示す図である。 ウェーハ上のパーティクルの分布の測定からウェーハの研磨までの工程を示すフローチャートである。 研磨レシピに従って研磨されたウェーハの表面上のパーティクルの分布を示す図である。 研磨ヘッドの一実施形態を示す図である。 図12に示す研磨ヘッドの底面図である。 粗研磨具と、仕上げ研磨具と、洗浄具とを備えた研磨ヘッドの一実施形態を示す底面図である。 複数の粗研磨具と複数の仕上げ研磨具が交互に配置された研磨ヘッドの一実施形態を示す底面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る研磨装置を示す平面図である。この研磨装置は、基板の一例であるウェーハの表面を研磨し、洗浄し、乾燥させる一連の工程を行うことができる基板処理装置である。図1に示すように、研磨装置は、略矩形状のハウジング2を備えており、ハウジング2の内部は隔壁2a,2bによってロード/アンロード部1と、研磨部3と、洗浄部20とに区画されている。研磨装置は、ウェーハの表面上のパーティクルを計数するパーティクルカウンタ70と、処理動作を制御する動作制御部4を有している。研磨部3は、ロード/アンロード部1と洗浄部20との間に配置されている。
ロード/アンロード部1は、多数のウェーハ(基板)を内部に収容したウェーハカセットが載置される複数のロードポート5を備えている。このロード/アンロード部1には、ロードポート5の並びに沿って移動可能なローダー(搬送ロボット)6が設置されている。ローダー6はロードポート5に搭載されたウェーハカセット内のウェーハにアクセスし、ウェーハをパーティクルカウンタ70に搬送することができるように構成されている。さらに、ローダー6は、ウェーハを反転させる機能を有している。
研磨部3は、ウェーハの表面を研磨するための研磨モジュール7と、ウェーハが一時的に置かれる第1仮置き台15および第2仮置き台16と、ウェーハを研磨モジュール7、第1仮置き台15、および第2仮置き台16の間で搬送する搬送ロボット18を備えている。研磨部3と洗浄部20との間には、ウェーハを搬送するためのスイングトランスポータ21が配置されている。研磨部3で研磨されたウェーハは、スイングトランスポータ21によって洗浄部20に搬送される。
洗浄部20は、研磨部3で研磨されたウェーハを洗浄するための第1洗浄モジュール24、第2洗浄モジュール25、および第3洗浄モジュール26を備えており、さらに、これらの洗浄モジュール24,25,26で洗浄されたウェーハを乾燥させる乾燥モジュール27を備えている。洗浄部20は、ウェーハを第1洗浄モジュール24から第2洗浄モジュール25に、第2洗浄モジュール25から第3洗浄モジュール26に、第3洗浄モジュール26から乾燥モジュール27に搬送するリニアトランスポータ30をさらに備えている。
第1洗浄モジュール24、第2洗浄モジュール25、および第3洗浄モジュール26は、同じタイプでもよく、または異なるタイプでもよい。本実施形態では、第1洗浄モジュール24および第2洗浄モジュール25は、ウェーハの両面に液体を供給しながら、2つのロールスポンジをウェーハの両面にそれぞれ摺接させるロールスポンジタイプであり、第3洗浄モジュール26は、ウェーハの上面に液体を供給しながら、ペンスポンジをウェーハの上面に摺接させるペンスポンジタイプである。
本実施形態では、乾燥モジュール27は、純水ノズルおよびIPAノズルをウェーハの半径方向に移動させながら、純水ノズルおよびIPAノズルから純水とIPA蒸気(イソプロピルアルコールとNガスとの混合気)をウェーハの上面に供給することでウェーハを乾燥させるIPAタイプである。乾燥モジュール27は、他のタイプの洗浄機であってもよい。例えば、ウェーハを高速で回転させるスピンドライタイプの乾燥機を使用することもできる。
次に、上述した研磨装置を用いてウェーハを研磨するときのウェーハの搬送ルートについて説明する。複数(例えば25枚)のウェーハは、そのデバイス面が上を向いた状態で、ロードポート5上のウェーハカセット内に収容されている。ローダー6は、ウェーハカセットから1枚のウェーハを取り出し、ウェーハをパーティクルカウンタ70に搬送する。ウェーハのデバイス面が研磨部3で研磨される場合には、ローダー6はウェーハを反転させずにパーティクルカウンタ70に搬送する。ウェーハの裏面(非デバイス面)が研磨部3で研磨される場合には、ローダー6はウェーハを反転させ、その後パーティクルカウンタ70に搬送する。パーティクルカウンタ70は、ウェーハの表面の予め定められた領域ごとにパーティクルを計数し、ウェーハ面上のパーティクルの分布を生成する。
ローダー6は、ウェーハをパーティクルカウンタ70から取り出し、研磨部3内の第1仮置き台15に載置する。搬送ロボット18はウェーハを第1仮置き台15から取り出し、ウェーハを研磨モジュール7に搬入する。ウェーハの表面は研磨モジュール7によって研磨される。搬送ロボット18は、研磨されたウェーハを研磨モジュール7から取り出し、第2仮置き台16に載置する。スイングトランスポータ21は、ウェーハを第2仮置き台16から取り出し、洗浄部20に配置されたリニアトランスポータ30に渡す。
リニアトランスポータ30は、ウェーハを第1洗浄モジュール24、第2洗浄モジュール25、および第3洗浄モジュール26に順番に搬送する。ウェーハは、その研磨された面が上向きの状態で、これらの洗浄モジュール24,25,26によって順次洗浄される。さらに、リニアトランスポータ30は、洗浄されたウェーハを乾燥モジュール27に搬送し、ここでウェーハが乾燥される。
ローダー6は、乾燥されたウェーハを乾燥モジュール27から取り出し、ウェーハカセットに搬入する。ウェーハのデバイス面が研磨部3で研磨された場合には、ローダー6は乾燥されたウェーハを反転させずにウェーハカセットに搬送する。ウェーハの裏面(非デバイス面)が研磨部3で研磨された場合には、ローダー6は乾燥されたウェーハを反転させ、その後ウェーハカセットに搬送する。
次に、研磨モジュール7について、図2を参照して説明する。図2は、研磨モジュール7の一実施形態を示す模式図である。研磨モジュール7は、基板の一例であるウェーハWを保持し、その軸心を中心として回転させる基板保持部10と、この基板保持部10に保持されたウェーハWの第一の面A1を研磨してウェーハWの第一の面A1からパーティクルを除去する研磨ヘッド組立体49と、第一の面A1とは反対側のウェーハWの第二の面A2を支持する基板支持ステージとしての静圧支持ステージ90を有する支持構造体91とを備えている。研磨ヘッド組立体49は、基板保持部10に保持されているウェーハWの上側に配置されており、静圧支持ステージ90は、基板保持部10に保持されているウェーハWの下側に配置されている。
一実施形態では、ウェーハWの第一の面A1は、デバイスが形成されていないウェーハWの裏面、すなわち非デバイス面である。反対側の面であるウェーハWの第二の面A2は、デバイスが形成されている面、すなわちデバイス面である。一実施形態では、ウェーハWの第一の面A1はデバイス面であり、ウェーハWの第二の面A2は、デバイスが形成されていないウェーハWの裏面である。デバイスが形成されていない裏面の例としては、シリコン面が挙げられる。本実施形態では、ウェーハWは、その第一の面A1が上向きの状態で、基板保持部10に水平に保持される。
基板保持部10は、ウェーハWの周縁部を把持する複数のチャック11と、これらチャック11を介してウェーハWを回転させる環状の中空モータ12とを備えている。チャック11は、中空モータ12に固定されており、中空モータ12によって基板保持部10の軸心CPを中心に回転される。ウェーハWは、チャック11によって水平に保持される。複数のチャック11は、基板保持部10の軸心CPの周りに配置されており、基板保持部10の軸心CPから同じ距離に位置している。複数のチャック11によってウェーハWが保持されたとき、ウェーハWの中心点は基板保持部10の軸心CP上にある。
ウェーハWを保持した全てのチャック11は、中空モータ12によって基板保持部10の軸心CP、すなわちウェーハWの軸心を中心に一体に回転される。一実施形態では、基板保持部10は、チャック11に代えて、自身の軸心を中心に回転することができる複数のローラーを備えてもよい。複数のローラーを備えた基板保持部10によれば、ウェーハの周縁部はローラーに保持され、各ローラーが自身の軸心を中心に回転することによって、ウェーハはその軸心を中心に回転される。
基板保持部10に保持されたウェーハWの上方には、ウェーハWの第一の面A1にリンス液(例えば純水)を供給するリンス液供給ノズル63が配置されている。このリンス液供給ノズル63は、図示しないリンス液供給源に接続されている。リンス液供給ノズル63は、ウェーハWの中心を向いて配置されている。リンス液は、リンス液供給ノズル63からウェーハWの中心に供給され、回転するウェーハWの遠心力によりリンス液はウェーハWの第一の面A1上を広がる。
研磨ヘッド組立体49は、基板保持部10に保持されたウェーハWの第一の面A1を研磨してウェーハWの第一の面A1からパーティクルを除去する研磨ヘッド50を有している。研磨ヘッド50はヘッドシャフト51に連結されている。このヘッドシャフト51は、研磨ヘッド50をその軸心HPを中心として回転させるヘッド回転機構58に連結されている。さらに、ヘッドシャフト51には、研磨ヘッド50に下向きの荷重を付与する荷重付与装置としてのエアシリンダ57が連結されている。研磨ヘッド50は、ウェーハWの第一の面A1を研磨するための複数の研磨具61を備えている。研磨ヘッド50の下面は、これら研磨具61から構成された研磨面である。研磨ヘッド組立体49は、研磨ヘッド50、ヘッドシャフト51、ヘッド回転機構58、エアシリンダ57を少なくとも含む。
本実施形態では、研磨具61は、砥粒を含んだ研磨層が片面に形成された研磨テープから構成されている。研磨テープの両端は、図示しない2つのリールに保持されており、2つのリールの間を延びる研磨テープの下面がウェーハWの第一の面A1に接触可能となっている。一実施形態では、研磨具61は、スポンジ、不織布、発泡ポリウレタン、または固定砥粒であってもよい。
図3は、研磨ヘッド50の底面図である。図3に示すように、研磨具61は、研磨ヘッド50の半径方向に延びており、研磨ヘッド50の軸心HPまわりに等間隔に配列されている。本実施形態では、3つの研磨具61が設けられている。研磨ヘッド50がその軸心HPを中心に回転すると、3つの研磨具61も同様に軸心HPを中心に回転する。研磨ヘッド50は、軸心HPを中心に回転しながら研磨具61をウェーハWの第一の面A1に摺接させて、該第一の面A1を研磨する。
研磨ヘッド50を含む研磨モジュール7の動作は、動作制御部4によって制御される。本実施形態では、動作制御部4は、専用のコンピュータまたは汎用のコンピュータから構成される。図4は、動作制御部4の構成を示す模式図である。動作制御部4は、プログラムやデータなどが格納される記憶装置110と、記憶装置110に格納されているプログラムに従って演算を行うCPU(中央処理装置)などの処理装置120と、データ、プログラム、および各種情報を記憶装置110に入力するための入力装置130と、処理結果や処理されたデータを出力するための出力装置140と、インターネットなどのネットワークに接続するための通信装置150を備えている。
記憶装置110は、処理装置120がアクセス可能な主記憶装置111と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置112を備えている。主記憶装置111は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)であり、補助記憶装置112は、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージ装置である。
入力装置130は、キーボード、マウスを備えており、さらに、記録媒体からデータを読み込むための記録媒体読み込み装置132と、記録媒体が接続される記録媒体ポート134を備えている。記録媒体は、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、光ディスク(例えば、CD−ROM、DVD−ROM)や、半導体メモリー(例えば、USBフラッシュドライブ、メモリーカード)である。記録媒体読み込み装置132の例としては、CDドライブ、DVDドライブなどの光学ドライブや、カードリーダーが挙げられる。記録媒体ポート134の例としては、USB端子が挙げられる。記録媒体に記録されているプログラムおよび/またはデータは、入力装置130を介して動作制御部4に導入され、記憶装置110の補助記憶装置112に格納される。出力装置140は、ディスプレイ装置141、印刷装置142を備えている。
図2に戻り、研磨ヘッド50は、ウェーハWの直径よりも小さい直径を有している。研磨ヘッド50の軸心HPは、基板保持部10の軸心CPからずれている。したがって、研磨ヘッド50は、基板保持部10に保持されたウェーハWに対して偏心している。回転している研磨具61の下面から構成される研磨ヘッド50の研磨面は、基板保持部10の軸心CP上にある。
支持構造体91は、ウェーハWを支持するための静圧支持ステージ90を備えている。この静圧支持ステージ90は、チャック11に保持されたウェーハWの第二の面A2(第一の面A1とは反対側の面)を支持する基板支持ステージの一実施形態である。本実施形態では、静圧支持ステージ90は、チャック11に保持されたウェーハWの第二の面A2に流体を接触させてウェーハWを流体で支持するように構成されている。静圧支持ステージ90は、チャック11に保持されたウェーハWの第二の面A2に近接した基板支持面90aを有している。
静圧支持ステージ90は、基板支持面90aに形成された複数の流体噴射口94と、流体排出口94にそれぞれ接続された複数の流体供給路92と、複数の流体供給路92にそれぞれ取り付けられた複数の流量調節弁106をさらに備えている。各流体供給路92を通る流体の流量は、各流量調節弁106によって調節されるようになっている。流量調節弁106の動作は、処理制御部4によって制御される。
図5は、静圧支持ステージ90の基板支持面90aの一実施形態を示す上面図である。本実施形態では、3つの流体噴射口94が設けられている。各流体噴射口94は、基板保持部10に保持されているウェーハWの周方向に延びる凹部である。これら流体噴射口94は、基板保持部10に保持されているウェーハWの半径方向に沿って配列されている。したがって、それぞれの流体噴射口94に供給される流体の流量を調節することによって、ウェーハWの第二の面A2の半径方向に異なる複数の領域を、異なる静圧で支持することができる。一実施形態では、複数の流体噴射口94は、基板支持面90aの全体に均一に分布する複数の開口部であってもよい。
図2に示すように、静圧支持ステージ90は、ステージ昇降機構98に連結されている。このステージ昇降機構98により静圧支持ステージ90はその基板支持面(上面)90aがウェーハWの下面(第二の面A2)に近接した位置に達するまで上昇されるようになっている。静圧支持ステージ90は、基板保持部10に保持されているウェーハWの下方に配置され、基板支持面90aはウェーハWの第二の面A2から僅かに離れている。流体供給路92は、図示しない流体供給源に接続されている。本実施形態の基板支持面90aは円形であるが、四角形または他の形状を有していてもよい。
動作制御部4が流量調節弁106を開くと、流体(例えば、純水などの液体)は流体供給路92を通じて複数の流体噴射口94に供給され、基板支持面90aとウェーハWの第二の面A2との間の空間は流体で満たされる。ウェーハWは、基板支持面90aとウェーハWの第二の面A2との間に存在する流体によって支持される。ウェーハWと静圧支持ステージ90とは非接触に保たれ、ウェーハWと静圧支持ステージ90との間のクリアランスは50μm〜500μmとされる。
静圧支持ステージ90は、流体を介してウェーハWの第二の面A2を非接触に支持することができる。したがって、ウェーハWの第二の面A2にデバイスが形成されている場合には、静圧支持ステージ90は、デバイスを破壊することなくウェーハWを支持することができる。静圧支持ステージ90に使用される流体としては、非圧縮性流体である純水などの液体、または空気や窒素などの圧縮性流体である気体を用いてもよい。純水が使用される場合、流体供給路92に接続される流体供給源として、研磨モジュール7が設置されている工場に設置された純水供給ラインを使用することができる。
研磨ヘッド50の下面(研磨面)と静圧支持ステージ90の基板支持面90aは、同心状に配置される。さらに、研磨ヘッド50の下面と静圧支持ステージ90の基板支持面90aは、ウェーハWに関して対称的に配置される。すなわち、研磨ヘッド50の下面と静圧支持ステージ90の基板支持面90aはウェーハWを挟むように配置されており、研磨ヘッド50からウェーハWに加えられる荷重は、研磨ヘッド50の真下から静圧支持ステージ90によって支持される。したがって、研磨ヘッド50は、大きな荷重をウェーハWの第一の面A1に加えることができる。
研磨ヘッド50は、その下面の端部がウェーハWの中心上に位置するように配置されることが好ましい。本実施形態では、研磨ヘッド50の下面の直径は、ウェーハWの半径よりも小さい。一実施形態では、研磨ヘッド50の下面の直径は、ウェーハWの半径と同じか、ウェーハWの半径よりも大きくてもよい。本実施形態では、基板支持面90aの直径は研磨ヘッド50の下面の直径よりも大きいが、基板支持面90aの直径は研磨ヘッド50の下面の直径と同じでもよく、あるいは研磨ヘッド50の下面の直径よりも小さくてもよい。
次に、研磨モジュール7の動作について説明する。研磨されるウェーハWは、搬送ロボット18(図1参照)により基板保持部10に渡される。ウェーハWは、第一の面A1が上向きの状態で、基板保持部10のチャック11により把持され、さらに中空モータ12によりウェーハWの軸心を中心に回転される。流体(例えば、純水などの液体)は、流体供給路92を通じて複数の流体噴射口94に供給され、静圧支持ステージ90の基板支持面90aとウェーハWの第二の面A2との間の空間は流体で満たされる。ウェーハWは、基板支持面90aとウェーハWの第二の面A2との間を流れる流体によって支持される。
リンス液供給ノズル63は、リンス液をウェーハWの中心に供給し、リンス液は回転するウェーハWの遠心力によりウェーハWの第一の面A1上を広がる。ヘッド回転機構58は、研磨ヘッド50をその軸心HPを中心にウェーハWと同じ方向に回転させる。そして、エアシリンダ57は、回転する研磨ヘッド50をウェーハWの第一の面A1に対して押し付ける。研磨ヘッド50は、リンス液がウェーハWの第一の面A1上に存在する状態で、研磨具61をウェーハWの第一の面A1に摺接させ、第一の面A1を研磨する。
ウェーハWの第一の面A1に対する研磨具61の相対的な摺動距離は、研磨ヘッド50の回転速度によって変わる。さらに、研磨ヘッド50とウェーハWが同じ方向に回転し、かつ研磨ヘッド50がウェーハWに対して偏心している条件下では、ウェーハWの第一の面A1上の研磨具61の摺動距離は、ウェーハWの中心からの半径方向の距離によって変わる。
図6は、研磨ヘッド50とウェーハとの相対的な回転速度に従って変わる研磨具61の摺動距離のシミュレーション結果を示すグラフである。図6において、縦軸は、ウェーハの被研磨面に対する研磨具61の相対的な摺動距離を表し、横軸は、ウェーハの中心からの半径方向の距離を表している。このシミュレーションでは、直径300mmのウェーハを500min−1の回転速度で回転させながら、研磨ヘッド50を105min−1、305min−1、505min−1、705min−1の異なる回転速度で回転させた。
図6から分かるように、研磨具61の摺動距離と、ウェーハの中心からの半径方向の距離との関係は、研磨ヘッド50の回転速度によって変わる。研磨具61の摺動距離は、ウェーハの除去量(研磨量)に実質的に比例する。したがって、ウェーハと研磨ヘッド50との間の相対的な回転速度を変化させることによって、ウェーハの半径方向に沿ったウェーハの除去レート(研磨レート)の分布を変えることが可能である。研磨ヘッド50を回転させるヘッド回転機構58の動作、およびウェーハを回転させるウェーハ回転装置または基板回転装置としての中空モータ12の動作は動作制御部4によって制御される。したがって、研磨ヘッド50の回転速度、およびウェーハの回転速度(すなわち、基板保持部10の回転速度)は、動作制御部4によって制御される。
動作制御部4は、基板保持部10、リンス液供給ノズル63、研磨ヘッド組立体49、パーティクルカウンタ70、静圧支持ステージ90に電気的に接続されている。基板保持部10、リンス液供給ノズル63、研磨ヘッド組立体49、パーティクルカウンタ70、静圧支持ステージ90の動作は動作制御部4によって制御される。
パーティクルカウンタ70は、ウェーハの表面に存在するダストや異物などのパーティクルを計数することができる装置である。このパーティクルカウンタ70は、ウェーハの中心から異なる半径位置にある複数の領域内のそれぞれに存在するパーティクルを計数し、パーティクルの分布を作成することが可能に構成されている。パーティクルカウンタ70は、ウェーハの表面に光線を導き、パーティクルの存在に起因した散乱光を検出することによりパーティクルを検出する散乱光タイプのものであってもよいし、ウェーハの表面の画像を生成し、画像に現れたウェーハの表面形状に基づいてパーティクルを計数する別のタイプのものであってもよい。このようなパーティクルカウンタ70は、市場で入手することができる。
図7は、パーティクルカウンタ70により作成されたパーティクルの分布の一例を示す図である。図7において、縦軸はパーティクルの数を表し、横軸はウェーハの中心からの半径方向の距離を表している。図7から分かるように、通常、パーティクルは、ウェーハの表面上に不均一に分布している。
パーティクルカウンタ70は動作制御部4に接続されている。パーティクルカウンタ70によって取得されたパーティクルの数およびパーティクルの位置(すなわち、ウェーハの中心からの距離)を含む測定データは、パーティクルカウンタ70から動作制御部4に送られる。動作制御部4は、複数の研磨レート分布および対応する複数の研磨レシピからなるデータベースを記憶装置110内に予め格納している。図8は、データベースに含まれる複数の研磨レート分布を示す図である。研磨レート分布は、ウェーハの半径方向に沿ったウェーハの研磨レート(除去レートともいう)の分布であり、研磨レートプロファイルとも言える。
研磨レート分布は、研磨条件によって変わり得る。例えば、図6を参照して説明したように、ウェーハと研磨ヘッド50との間の相対的な回転速度が変化すると、研磨具61の摺動距離が変化し、結果として、研磨レート分布が変化する。データベースに含まれる研磨レシピは、対応する研磨レート分布を達成することができる研磨条件を規定する。したがって、複数の研磨レート分布と複数の研磨レシピとは、一対一の関係にある。複数の研磨レシピは、複数の研磨レート分布にそれぞれ予め関連付けられており、複数組の研磨レート分布と研磨レシピがデータベースとして動作制御部4の記憶装置110に格納されている。データベースに含まれる複数の研磨レート分布および対応する複数の研磨レシピは、研磨されるウェーハと同じまたは近い構成を持つ複数のウェーハの研磨結果から得ることができ、あるいはウェーハの研磨シミュレーションの結果から得ることができる。例えば、図6に示すような、研磨具61の摺動距離のシミュレーション結果から、データベースを作成してもよい。
本実施形態では、研磨レシピは、研磨ヘッド50の回転速度とウェーハの回転速度を含む。これは、図6を参照して説明したように、ウェーハと研磨ヘッド50との間の相対的な回転速度を変化させることによって、ウェーハの半径方向に沿った研磨レート(除去レート)の分布を変えることが可能であるからである。
動作制御部4は、パーティクルカウンタ70から送られた測定データに示されるパーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択し、選択された研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定するように構成されている。パーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布を選択する工程は、次のようにして行われる。動作制御部4は、ウェーハの半径方向に配列された複数の比較点において、上記パーティクルの分布と各研磨レート分布との間における差を算出する。この差は、パーティクルの数と研磨レートとの差であり、研磨時間に相当する。つまり、差が大きいほど、研磨時間は長くなる。動作制御部4は、上記比較点で得られた複数の差のうち、最も大きな差を決定する。決定された最も大きな差は、その研磨レート分布の偏差を表す。
図9は、パーティクルの分布を、研磨レート分布と対比する様子を示す図である。図9において、符号TDは、パーティクルカウンタ70から送られた測定データに示されるパーティクルの分布を表し、符号D(n)は、データベースに含まれるN個の研磨レート分布のうちのn番目の研磨レート分布を表している。記号nは、自然数からなる識別番号である。図9において、t(n)は、パーティクルの分布と研磨レート分布D(n)との間の差の中で最も大きな差、すなわち研磨レート分布D(n)の偏差を表している。
図10は、ウェーハの表面(第一の面A1)上のパーティクルの分布の測定からウェーハの研磨までの工程を示すフローチャートである。研磨されるウェーハはパーティクルカウンタ70に搬送され、ここでウェーハの上面(第一の面A1)上のパーティクルの分布が測定される(ステップ1)。パーティクルカウンタ70によって取得されたパーティクルの数およびパーティクルの位置を含む測定データは、パーティクルカウンタ70から動作制御部4に送られる。
ステップ2では、識別番号nを1とする。ステップ3では、動作制御部4は、ウェーハの半径方向に沿って配列する複数の比較点において、ステップ1で得られたパーティクルの分布と研磨レート分布D(n)との間の差を算出し、算出された複数の差の中で最も大きな差である研磨レート分布D(n)の偏差t(n)を決定する。ステップ4では、識別番号nの数値をn+1の数値に置き換える。動作制御部4は、データベースに含まれる全ての研磨レート分布(D(1)〜D(N))について偏差(t(1)〜t(N))を決定し(ステップ5)、偏差が最も小さい研磨レート分布を決定する(ステップ6)。このステップ6で決定された研磨レート分布は、パーティクルカウンタ70によって測定されたパーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布である。
動作制御部4は、ステップ6で決定された研磨レート分布に予め関連付けられた、対応する研磨レシピを決定し(ステップ7)、決定された研磨レシピに従って研磨モジュール7を作動させ、ウェーハの表面(第一の面A1)を研磨モジュール7で研磨する(ステップ8)。例えば、研磨レシピに規定されている回転速度で研磨ヘッド50およびウェーハを回転させながら、ウェーハを研磨する。上述したように、複数の研磨レート分布と複数の研磨レシピとは、一対一の関係にあるので、研磨レート分布が決定されれば、対応する研磨レシピは一意に決定される。
図11は、研磨レシピに従って研磨されたウェーハの表面上のパーティクルの分布を示す図である。図11に示すように、ウェーハの表面全体に亘って概ね均一にパーティクルが除去されているのが分かる。
本実施形態によれば、研磨しようとするウェーハの表面上に分布するパーティクルを除去するのに最適な研磨レシピが選択される。研磨部3の研磨モジュール7は、選択された研磨レシピに従ってウェーハの表面を研磨し、過研磨および研磨不足を生じさせることなく、パーティクルをウェーハの表面全体から除去することができる。
本実施形態では、研磨レシピは、研磨ヘッド50の回転速度とウェーハの回転速度を含む。一実施形態では、研磨レシピは、静圧支持ステージ90の基板支持面90a内の異なる領域、すなわち複数の流体噴射口94に供給される流体の流量を含んでもよい。図2および図5から分かるように、ウェーハWの第二の面A2を支持する流体の圧力分布は、複数の流体噴射口94に供給される流体の流量を調節することによって変えることができる。流体の流量は、図2に示す流量調節弁106によって変えることが可能である。研磨レシピは、研磨ヘッド50の回転速度とウェーハの回転速度と、静圧支持ステージ90の基板支持面90a内の異なる領域に供給される流体の流量の両方を含んでもよい。
動作制御部4は、記憶装置110に電気的に格納されたプログラムに従って動作する。すなわち、動作制御部4は、パーティクルカウンタ70に指令を与えて、ウェーハの表面上のパーティクルを計数する動作をパーティクルカウンタ70に実行させるステップ(図10のステップ1参照)と、ウェーハの表面上のパーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択するステップ(図10のステップ2〜6参照)と、選択された研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定するステップ(図10のステップ7参照)と、研磨モジュール7に指令を与えて、決定された研磨レシピに従ってウェーハの表面を研磨する動作を研磨モジュール7に実行させるステップ(図10のステップ8参照)を実行する。
これらステップを動作制御部4に実行させるためのプログラムは、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体を介して動作制御部4に提供される。または、プログラムは、インターネットなどの通信ネットワークを介して動作制御部4に提供されてもよい。
図12は、研磨ヘッド50の一実施形態を示す図である。本実施形態の研磨ヘッド50は、その軸心HPを中心に回転可能であることは、上述した実施形態と同じである。特に説明しない本実施形態の他の構成も、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。図12に示すように、研磨ヘッド50は、複数の研磨具61を研磨ヘッド50の軸心HPに沿ってそれぞれ独立に移動させることができる複数の軸方向アクチュエータ65を備えている。軸方向アクチュエータ65としては、エアシリンダ、サーボモータとボールねじ機構との組み合わせ、圧電素子などを使用することができる。
複数の研磨具61は、異なるタイプの研磨具であってもよい。例えば、複数の研磨具61は、ウェーハの粗研磨を実行するための粗研磨具と、ウェーハの仕上げ研磨を実行するための仕上げ研磨具を含んでもよい。さらに、複数の研磨具61のうちの1つを洗浄具に置き換えてもよい。洗浄具は、砥粒を含まない部材から構成されており、例えば、クリーンニングテープ、スポンジ、不織布、発泡ポリウレタンなどから構成される。
図13は、複数の研磨具61と、1つの洗浄具66とを備えた研磨ヘッド50の一実施形態を示す底面図である。研磨具61と洗浄具66は、それぞれ軸方向アクチュエータ65に取り付けられている。本実施形態では、2つの研磨具61が設けられている。これら、研磨具61および洗浄具66は、研磨ヘッド50の軸心HPの周りに等間隔で配列されている。
この研磨ヘッド50を用いたウェーハの処理は、次のようにして行われる。研磨ヘッド50を回転させながら、2つの研磨具61および洗浄具66を支持している3つの軸方向アクチュエータ65を動作させ、研磨具61および洗浄具66をウェーハの表面に摺接させる。ウェーハの表面は、2つの研磨具61によって研磨されながら、洗浄具66によって洗浄される。上述したウェーハの研磨および洗浄は、リンス液供給ノズル63からリンス液(例えば純水)をウェーハの表面上に供給しながら実行される。本実施形態によれば、ウェーハの研磨と洗浄を同時に行うことができる。したがって、高効率なウェーハ処理を達成することができる。一実施形態では、アクチュエータ65を動作させることにより、研磨具61または洗浄具66の一方のみをウェーハの表面に摺接させてもよい。具体的には、研磨具61をウェーハの表面に摺接させ、その後に洗浄具66をウェーハの表面に摺接させてもよい。
図14は、粗研磨具61Aと、仕上げ研磨具61Bと、洗浄具66とを備えた研磨ヘッド50の一実施形態を示す底面図である。粗研磨具61Aと、仕上げ研磨具61Bと、洗浄具66は、それぞれ軸方向アクチュエータ65に取り付けられている。粗研磨具61Aと、仕上げ研磨具61Bと、洗浄具66は、研磨ヘッド50の軸心HPの周りに等間隔で配列されている。
図14に示す研磨ヘッド50を用いたウェーハの処理は、次のようにして行われる。粗研磨具61Aを支持している軸方向アクチュエータ65を動作させ、粗研磨具61Aをウェーハの表面に向かって移動させる。仕上げ研磨具61Bおよび洗浄具66は、退避位置にある。研磨ヘッド50はその軸心HPを中心に回転しながら、粗研磨具61Aのみをウェーハの表面に摺接させ、ウェーハの表面を粗研磨具61Aで粗研磨する。ウェーハの粗研磨中、仕上げ研磨具61Bおよび洗浄具66は、ウェーハには接触していない。
次に、粗研磨具61Aおよび仕上げ研磨具61Bを支持している軸方向アクチュエータ65を動作させ、粗研磨具61Aをウェーハから離間させるとともに、仕上げ研磨具61Bをウェーハの表面に向かって移動させる。研磨ヘッド50はその軸心HPを中心に回転しながら、仕上げ研磨具61Bのみをウェーハの表面に摺接させ、ウェーハの表面を仕上げ研磨具61Bで仕上げ研磨する。
次に、仕上げ研磨具61Bおよび洗浄具66を支持している軸方向アクチュエータ65を動作させ、仕上げ研磨具61Bをウェーハから離間させるとともに、洗浄具66をウェーハの表面に向かって移動させる。研磨ヘッド50はその軸心HPを中心に回転しながら、洗浄具66のみをウェーハの表面に摺接させ、ウェーハの表面を洗浄具66で洗浄する。上述したウェーハの粗研磨、仕上げ研磨、および洗浄は、リンス液供給ノズル63からリンス液(例えば純水)をウェーハの表面上に供給しながら実行される。本実施形態によれば、ウェーハを基板保持部10から取り出すことなく、ウェーハの粗研磨、仕上げ研磨、および洗浄を連続して行うことができる。したがって、処理スペースを小さくでき、さらに高スループットが実現される。ウェーハの粗研磨および/または仕上げ研磨をしながら、洗浄具66でウェーハの表面を洗浄してもよい。
図15は、複数の粗研磨具61Aと複数の仕上げ研磨具61Bが交互に配置された研磨ヘッド50の一実施形態を示す底面図である。図15に示す実施形態では、3つの粗研磨具61Aと3つの仕上げ研磨具61Bが交互に配置されている。粗研磨具61Aと仕上げ研磨具61Bは、それぞれ軸方向アクチュエータ65に取り付けられている。3つの粗研磨具61Aおよび3つの仕上げ研磨具61Bは、研磨ヘッド50の軸心HPの周りに等間隔で配列されている。
図15に示す研磨ヘッド50を用いたウェーハの処理は、次のようにして行われる。まず、3つの粗研磨具61Aを支持している3つの軸方向アクチュエータ65を動作させ、粗研磨具61Aをウェーハの表面に向かって移動させる。仕上げ研磨具61Bは、退避位置にある。研磨ヘッド50はその軸心HPを中心に回転しながら、3つの粗研磨具61Aのみをウェーハの表面に摺接させ、ウェーハの表面を粗研磨具61Aで粗研磨する。ウェーハの粗研磨中、仕上げ研磨具61Bは、ウェーハには接触していない。
次に、粗研磨具61Aおよび仕上げ研磨具61Bを支持している軸方向アクチュエータ65を動作させ、3つの粗研磨具61Aをウェーハから離間させるとともに、3つの仕上げ研磨具61Bをウェーハの表面に向かって移動させる。研磨ヘッド50はその軸心HPを中心に回転しながら、3つの仕上げ研磨具61Bのみをウェーハの表面に摺接させ、ウェーハの表面を仕上げ研磨具61Bで仕上げ研磨する。上述したウェーハの粗研磨、および仕上げ研磨は、リンス液供給ノズル63からリンス液(例えば純水)をウェーハの表面上に供給しながら実行される。本実施形態によれば、より多くの研磨具によってウェーハが研磨されるので、スループットをさらに向上することができる。
図12乃至図15に示す実施形態は、図10のフローチャートで説明したウェーハの研磨に適用することができる。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 ロード/アンロード部
2 ハウジング
3 研磨部
4 動作制御部
5 ロードポート
6 ローダー(搬送ロボット)
7 研磨モジュール
10 基板保持部
11 チャック
12 中空モータ
15 第1仮置き台
16 第2仮置き台
18 搬送ロボット
20 洗浄部
21 スイングトランスポータ
24 第1洗浄モジュール
25 第2洗浄モジュール
26 第3洗浄モジュール
27 乾燥モジュール
30 リニアトランスポータ
49 研磨ヘッド組立体
50 研磨ヘッド
51 ヘッドシャフト
58 ヘッド回転機構
57 エアシリンダ
61 研磨具
63 リンス液供給ノズル
70 パーティクルカウンタ
90 静圧支持ステージ
90a 基板支持面
91 支持構造体
92 流体供給路
94 流体噴射口
98 ステージ昇降機構
106 流量調節弁
110 記憶装置
111 主記憶装置
112 補助記憶装置
120 処理装置
130 入力装置
132 記録媒体読み込み装置
134 記録媒体ポート
140 出力装置
141 ディスプレイ装置
142 印刷装置
150 通信装置




Claims (8)

  1. 基板の第一の面上のパーティクルを計数するパーティクルカウンタと、
    前記基板の第一の面上の前記パーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択し、選択された前記研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定する動作制御部と、
    前記決定された研磨レシピに従って前記基板の第一の面を研磨する研磨部とを備えたことを特徴とする研磨装置。
  2. 前記研磨部は、研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付ける回転可能な研磨ヘッドと、前記基板を保持し回転させる基板保持部とを備え、
    前記研磨レシピは、前記研磨ヘッドの回転速度と、前記基板の回転速度とを少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 前記研磨部は、研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付ける回転可能な研磨ヘッドと、前記第一の面とは反対側の前記基板の第二の面を流体で支持する静圧支持ステージを備え、
    前記研磨レシピは、前記静圧支持ステージの基板支持面内の異なる領域に供給される前記流体の流量を少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  4. 前記研磨部は、複数の研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付ける研磨ヘッドを備え、
    前記研磨ヘッドは、その軸心を中心に回転可能であり、
    前記研磨ヘッドは、前記複数の研磨具を前記軸心に沿ってそれぞれ独立に移動させることができる複数の軸方向アクチュエータを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の研磨装置。
  5. 基板の第一の面上のパーティクルをパーティクルカウンタで計数し、
    前記基板の第一の面上の前記パーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択し、
    選択された前記研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定し、
    前記決定された研磨レシピに従って前記基板の第一の面を研磨することを特徴とする研磨方法。
  6. 前記基板の第一の面の研磨は、研磨ヘッドおよび前記基板を回転させながら、前記研磨ヘッドの研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付けることによって行われ、
    前記研磨レシピは、前記研磨ヘッドの回転速度と、前記基板の回転速度とを少なくとも含むことを特徴とする請求項5に記載の研磨方法。
  7. 前記基板の第一の面の研磨は、前記第一の面とは反対側の前記基板の第二の面を流体で支持した状態で、研磨ヘッドおよび前記基板を回転させながら、前記研磨ヘッドの研磨具を前記基板の第一の面に対して押し付けることによって行われ、
    前記流体は、静圧支持ステージの基板支持面内の異なる領域に供給され、
    前記研磨レシピは、前記異なる領域に供給される前記流体の流量を少なくとも含むことを特徴とする請求項5に記載の研磨方法。
  8. パーティクルカウンタに指令を与えて、基板の表面上のパーティクルを計数する動作を前記パーティクルカウンタに実行させるステップと、
    前記基板の表面上の前記パーティクルの分布に最も類似する研磨レート分布をデータベースから選択するステップと、
    選択された前記研磨レート分布に関連付けられた研磨レシピを決定するステップと、
    研磨部に指令を与えて、前記決定された研磨レシピに従って前記基板の表面を研磨する動作を前記研磨部に実行させるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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