JP2018139258A - 研磨方法、研磨装置、およびコンピュータプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

研磨方法、研磨装置、およびコンピュータプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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賢一 小林
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Abstract

【課題】ウェハなどの基板を所望の研磨量で研磨することができる方法を提供する。
【解決手段】基板Wの表面または裏面の外周側領域を研磨する方法は、基板Wを回転させる基板回転動作と、押圧部材44で研磨具42を基板Wの外周側領域に押し付ける押圧動作と、押圧部材44で研磨具42を基板Wの外周側領域に押し付けながら、押圧部材44を基板Wの半径方向外側に移動させる研磨動作と、基板Wから遠ざかる方向に研磨具42および押圧部材44を移動させる離間動作と、研磨具42が基板Wから離れた状態で、押圧部材44を基板Wの半径方向内側に移動させる移動動作とを含む。押圧動作、研磨動作、離間動作、および移動動作を含む動作サイクルを複数回繰り返す。
【選択図】図2

Description

本発明は、ウェハなどの基板を研磨する方法および装置に関し、特に研磨テープなどの研磨具を基板の表面または裏面の外周側領域に押し付けながら、該研磨具を移動させることにより基板を研磨する方法および装置に関する。
近年、メモリー回路、ロジック回路、イメージセンサ(例えばCMOSセンサー)などのデバイスは、より高集積化されつつある。これらのデバイスを形成する工程においては、微粒子や塵埃などの異物がデバイスに付着することがある。デバイスに付着した異物は、配線間の短絡や回路の不具合を引き起こしてしまう。したがって、デバイスの信頼性を向上させるために、デバイスが形成されたウェハを洗浄して、ウェハ上の異物を除去することが必要とされる。ウェハの裏面にも、上述したような微粒子や粉塵などの異物が付着することがある。このような異物がウェハの裏面に付着すると、ウェハが露光装置のステージ基準面から離間したり、ウェハ表面がステージ基準面に対して傾き、結果として、パターニングのずれや焦点距離のずれが生じることとなる。
そこで、近年、ウェハの裏面に付着した異物を高い除去率で除去することができる研磨装置が提案されている(特許文献1参照)。この新しい研磨装置によれば、研磨具をエアシリンダでウェハの裏面に押し付けながら、研磨具を裏面に沿って移動させることにより、ウェハの裏面をわずかに削り取ることができる。結果として、裏面から異物を高い除去率で除去することができる。
特開2014−150178号公報
ウェハから除去される材料の量、すなわち研磨量は、研磨荷重、ウェハの回転速度などの幾つかの要素に依存する。例えば、研磨荷重を増加させると、研磨量を増加させることができる。しかしながら、1回の研磨中の研磨荷重やウェハの回転速度、研磨ヘッドの移動速度は必ずしも研磨量に比例せず、これらの要素を調整しても、所望の研磨量が得られないことがある。
そこで、本発明は、ウェハなどの基板を所望の研磨量で研磨することができる方法および装置を提供することを目的とする。また、本発明は、上記方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、基板の表面または裏面の外周側領域を研磨する方法であって、基板を回転させる基板回転動作と、押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける押圧動作と、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる研磨動作と、基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる離間動作と、前記研磨具が基板から離れた状態で、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる移動動作とを含み、前記押圧動作、前記研磨動作、前記離間動作、および前記移動動作を含む動作サイクルを複数回繰り返すことを特徴とする。これにより、外周側領域を研磨したときに発生した研磨粉を、速やかに基板から水平方向に除去することが出来る。
本発明の好ましい態様は、前記動作サイクルを複数回繰り返しながら、基板の前記外周側領域をリンス液で洗浄することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記研磨動作中に、前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力を変化させることを特徴とする。これによって、例えば、外周側領域に向かうにつれて研磨荷重を増やして、押圧部材を基板の変形量に追従させることができる。
本発明の好ましい態様は、Nを予め定められた自然数とすると、N回目の動作サイクルにおける前記研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力は、N+1回目の動作サイクルにおける前記研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力とは異なることを特徴とする。例えば、N+1回目の動作サイクルでの研磨荷重を、N回目の動作サイクルでの研磨荷重よりも小さくして、薄くなった被研磨部へのダメージを軽減することができる。
本発明の一態様は、基板の表面または裏面の外周側領域を研磨する方法であって、基板を回転させる基板回転動作と、押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる第1研磨動作と、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる第2研磨動作とを含み、前記第1研磨動作および前記第2研磨動作を含む動作サイクルを複数回繰り返すことを特徴とする。これにより、上記態様よりも研磨時間の短縮が図れる。
本発明の好ましい態様は、前記第1研磨動作の前に、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける第1押圧動作と、前記第1研磨動作の後に、基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる第1離間動作と、前記第1離間動作の後であって、かつ前記第2研磨動作の前に、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける第2押圧動作と、前記第2研磨動作の後に、基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる第2離間動作をさらに含み、前記第1押圧動作、前記第1研磨動作、前記第1離間動作、前記第2押圧動作、前記第2研磨動作、および前記第2離間動作を含む動作サイクルを複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記動作サイクルを複数回繰り返しながら、基板の前記外周側領域をリンス液で洗浄することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1研磨動作中に、前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力を変化させることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第2研磨動作中に、前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力を変化させることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、Nを予め定められた自然数とすると、N回目の動作サイクルにおける前記第1研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力は、N+1回目の動作サイクルにおける前記第1研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力とは異なることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、Mを予め定められた自然数とすると、M回目の動作サイクルにおける前記第2研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力は、M+1回目の動作サイクルにおける前記第2研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力とは異なることを特徴とする。
本発明の一態様は、基板を回転させる基板回転動作を基板保持部に実行させるステップと、押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける押圧動作を研磨ヘッドに実行させるステップと、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる研磨動作を研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる離間動作を前記研磨ヘッドに実行させるステップと、前記研磨具が基板から離れた状態で、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる移動動作を前記研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、前記研磨ヘッドおよび前記研磨ヘッド移動装置に、前記押圧動作、前記研磨動作、前記離間動作、および前記移動動作を含む動作サイクルを繰り返させるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の一態様は、基板を回転させる基板回転動作を基板保持部に実行させるステップと、押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる第1研磨動作を、研磨ヘッドおよび研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる第2研磨動作を、前記研磨ヘッドおよび前記研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、前記研磨ヘッドおよび前記研磨ヘッド移動装置に、前記第1研磨動作および前記第2研磨動作を含む動作サイクルを繰り返させるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の一態様は、基板を保持し、かつ該基板を回転させる基板保持部と、基板の表面または裏面の外周側領域を研磨する第1研磨ヘッドおよび第2研磨ヘッドと、前記第1研磨ヘッドを基板の半径方向に往復移動させる第1研磨ヘッド移動装置と、前記第2研磨ヘッドを基板の半径方向に往復移動させる第2研磨ヘッド移動装置と、基板の前記外周側領域にリンス液を供給するリンス液供給ノズルとを備え、前記第1研磨ヘッドは、基板の前記外周側領域内の第1領域に第1研磨具を押し付ける突起部を有した第1押圧部材を備え、前記第2研磨ヘッドは、基板の前記外周側領域内の第2領域に第2研磨具を押し付ける突起部を有した第2押圧部材を備え、前記基板保持部の回転中心軸線から前記第1押圧部材の突起部までの距離は、前記基板保持部の回転中心軸線から前記第2押圧部材の突起部までの距離とは異なることを特徴とする研磨装置である。これにより、研磨ヘッド毎に個別の研磨範囲を持たせ、基板の広い領域を研磨することが出来る。
本発明によれば、基板の表面または裏面の外周側領域に研磨具が繰り返し擦り付けられる。研磨具を基板の外周側領域に擦り付ける回数を調整することにより、基板を所望の研磨量で研磨することができる。
図1(a)および図1(b)は、基板の一例であるウェハの断面図である。 ウェハの裏面の外周側領域を研磨するための研磨装置の一実施形態を示す模式図である。 押圧部材の一実施形態を示す上面図である。 図3に示す押圧部材の側面図である。 押圧部材の他の実施形態を示す上面図である。 図5に示す押圧部材の側面図である。 ウェハが基板保持部に保持され、回転される様子を示す図である。 押圧部材で研磨テープをウェハの裏面の外周側領域に押し付ける押圧動作を示す図である。 押圧部材が研磨テープをウェハの外周側領域に押し付けながら、研磨ヘッドをウェハの半径方向外側に移動させる研磨動作を示す図である。 ウェハから遠ざかる方向に研磨テープおよび押圧部材を移動させる離間動作を示す図である。 研磨テープがウェハから離れた状態で、研磨ヘッドをウェハの半径方向内側に移動させる移動動作を示す図である。 図5,図6に示す押圧部材を備えた研磨ヘッドが上記移動動作を行っている様子を示す図である。 ウェハが基板保持部に保持され、回転される様子を示す図である。 押圧部材で研磨テープをウェハの裏面の外周側領域に押し付ける第1押圧動作を示す図である。 押圧部材が研磨テープをウェハの外周側領域に押し付けながら、研磨ヘッドをウェハの半径方向外側に移動させる第1研磨動作を示す図である。 ウェハから遠ざかる方向に研磨テープおよび押圧部材を移動させる第1離間動作を示す図である。 押圧部材で研磨テープをウェハの裏面の外周側領域に押し付ける第2押圧動作を示す図である。 押圧部材が研磨テープをウェハの外周側領域に押し付けながら、研磨ヘッドをウェハの半径方向内側に移動させる第2研磨動作を示す図である。 ウェハから遠ざかる方向に研磨テープおよび押圧部材を移動させる第2離間動作を示す図である。 図5,図6に示す押圧部材を備えた研磨ヘッドが上記第2研磨動作を行っている様子を示す図である。 ウェハの裏面の外周側領域を研磨するための2つの研磨ヘッドを備えた研磨装置の一実施形態を示す模式図である。 第1押圧部材および第2押圧部材の配置図である。 図23(a)および図23(b)は、ウェハの表面の外周側領域を説明するための図である。 ウェハの表面の外周側領域を研磨するための研磨装置の一実施形態を示す模式図である。 ウェハの表面の外周側領域を研磨するための2つの研磨ヘッドを備えた研磨装置の一実施形態を示す模式図である。 研磨装置の動作を制御する動作制御部を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1(a)および図1(b)は、基板の一例であるウェハの断面図である。より詳しくは、図1(a)はいわゆるストレート型のウェハの断面図であり、図1(b)はいわゆるラウンド型のウェハの断面図である。本明細書では、ウェハ(基板)の表面は、デバイスが形成されているデバイス面と定義され、ウェハの裏面は、ウェハの表面(デバイス面)から見てウェハの反対側の面と定義される。ウェハの裏面はデバイスが形成されていない平坦な非デバイス面である。ウェハの最外周面はベベル部と呼ばれる。
以下に説明する研磨装置および研磨方法の実施形態は、ウェハの裏面の外周側領域を研磨するためのものである。ウェハの裏面の外周側領域は、ウェハの裏面の最も外側の環状の平坦領域である。より具体的には、外周側領域は、ベベル部の半径方向内側にあり、かつベベル部に隣接する。一例では、ウェハ裏面の外周側領域は、ウェハの最外周縁部から基板中心に向かって約5mmの範囲内の領域にある部分をいう。
以下、基板の一例であるウェハの裏面の外周側領域を研磨することができる研磨装置および研磨方法の実施形態について説明する。図2は、ウェハの裏面の外周側領域を研磨するための研磨装置の一実施形態を示す模式図である。この研磨装置は、ウェハ(基板)Wの裏面の中心側領域を保持して回転させる基板保持部32と、基板保持部32に保持されているウェハWの裏面の外周側領域に研磨テープ42を押し付ける研磨ヘッド34とを備えている。基板保持部32は、ウェハWを真空吸引により保持する基板ステージ37と、基板ステージ37を回転させるステージモータ39とを備えている。
ウェハWはその裏面が下向きの状態で基板ステージ37上に載置される。基板ステージ37の上面には溝37aが形成されており、この溝37aは真空ライン40に連通している。真空ライン40は図示しない真空源(例えば真空ポンプ)に接続されている。真空ライン40を通じて基板ステージ37の溝37aに真空が形成されると、ウェハWは真空吸引により基板ステージ37上に保持される。この状態でステージモータ39は基板ステージ37を回転させ、ウェハWをその軸線を中心に回転させる。基板ステージ37の直径はウェハWの直径よりも小さく、ウェハWの裏面の中心側領域は基板ステージ37によって保持される。ウェハWの裏面の外周側領域は、基板ステージ37から外側にはみ出している。
研磨ヘッド34は、基板ステージ37に隣接して配置されている。より具体的には、研磨ヘッド34は、露出している外周側領域に対向して配置されている。研磨ヘッド34は、研磨具としての研磨テープ42を支持する複数のローラー43と、研磨テープ42をウェハWの裏面に押し付ける押圧部材(例えば、押圧パッド)44と、押圧部材44に押圧力を付与するアクチュエータとしてのエアシリンダ45とを備えている。エアシリンダ45は押圧部材44に押圧力を与え、これにより押圧部材44は研磨テープ42をウェハWの裏面の外周側領域に押し付ける。なお、研磨具として、研磨テープ42に代えて砥石を用いてもよい。研磨具として砥石を用いた場合でも同様に、砥石に対してエアシリンダなどのアクチュエータにより押圧力が加えられ、ウェハWの裏面の外周側領域に砥石が押圧されるように構成される。
エアシリンダ45のピストンロッドの先端には、基台46が固定されている。押圧部材44は、この基台46に着脱可能に取り付けられている。より具体的には、押圧部材44は、ねじまたはボルトなどの締結具(図示せず)によって基台46に着脱可能に固定されている。このような構成により、図2に示す押圧部材44に代えて、形状の異なる他の押圧部材を基台46に取り付けることが可能である。
研磨テープ42の一端は巻き出しリール51に接続され、他端は巻き取りリール52に接続されている。研磨テープ42は、巻き出しリール51から研磨ヘッド34を経由して巻き取りリール52に所定の速度で送られる。使用される研磨テープ42の例としては、表面に砥粒が固定されたテープ、または硬質の不織布からなるテープなどが挙げられる。研磨テープ42の一方側の面は、ウェハWを研磨するための研磨面を構成する。研磨ヘッド34は、研磨ヘッド移動装置55に連結されている。この研磨ヘッド移動装置55は、研磨ヘッド34をウェハWの半径方向に往復移動させるように構成されている。
研磨ヘッド移動装置55は、ボールねじ60とサーボモータ61との組み合わせから構成されたモータ駆動型移動装置である。この研磨ヘッド移動装置55は、研磨テープ42および研磨ヘッド34を予め設定された速度でウェハWの外周側領域に沿って移動させるように構成されている。基板ステージ37に保持されたウェハWの上方および下方には、ウェハWにリンス液を供給するリンス液供給ノズル57,58が配置されている。リンス液としては、純水が好ましく使用される。
図3は押圧部材44の一実施形態を示す上面図であり、図4は図3に示す押圧部材44の側面図である。押圧部材44は、ウェハWの曲率と同じ曲率を有する円弧形状を有した突起部44aを有している。このような形状の突起部44aを持つ押圧部材44は、研磨テープ42とウェハWとの接触時間および接触圧力を被研磨領域全体に亘って均一とすることができる。
図5は押圧部材44の他の実施形態を示す上面図であり、図6は図5に示す押圧部材44の側面図である。図5および図6に示す押圧部材44は、図3および図4に示す押圧部材44よりも、押圧部材44の中心から大きく離れた突起部44bを有している。図5および図6に示す押圧部材44は、図3および図4に示す押圧部材44を用いた場合に比べて、ウェハWの裏面の外周側領域内のより内側の領域に研磨テープ42を押し付けることができる。
ウェハWの裏面の外周側領域は次のようにして研磨される。図7に示すように、研磨されるウェハWは、その裏面が下向きの状態で、基板保持部32の基板ステージ37上に載置され、さらにウェハWの裏面が基板ステージ37に保持される。基板保持部32のステージモータ39は、基板ステージ37に保持されたウェハWをその軸線を中心として回転させる(基板回転動作)。さらに、回転するウェハWの表面および裏面にリンス液供給ノズル57,58からリンス液を供給する。
図8に示すように、リンス液をウェハWの表面および裏面に供給しながら、研磨ヘッド34のエアシリンダ45を駆動させ、押圧部材44で研磨テープ42をウェハWの裏面の外周側領域に押し付ける(押圧動作)。研磨テープ42は、ウェハWの裏面の外周側領域に摺接し、これにより外周側領域の研磨が開始される。
図9に示すように、押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付けながら、研磨ヘッド移動装置55は、研磨ヘッド34(押圧部材44を含む)および研磨テープ42を予め設定された速度でウェハWの半径方向外側に移動させる(研磨動作)。研磨動作中、ウェハWの裏面の外周側領域は、リンス液の存在下で研磨テープ42によって研磨される。リンス液はウェハWの内側から外側に流れ、研磨屑はリンス液によってウェハWから除去される。研磨ヘッド34の移動速度は、研磨位置毎に設定可能である。例えば、研磨面積が大きくなるウェハW端部に向かうにつれ、研磨ヘッド34の移動速度を小さくしてもよい。
研磨動作中、研磨テープ42は、巻き出しリール51から研磨ヘッド34を経由して巻き取りリール52に所定の速度で送られる。本実施形態では、押圧部材44上の研磨テープ42の送り方向は、研磨ヘッド34の移動方向とは逆である。これは、研磨動作中に研磨テープ42の新しい研磨面を常にウェハWの外周側領域に接触させるためである。
次に、図10に示すように、リンス液をウェハWの表面および裏面に供給しながら、研磨ヘッド34のエアシリンダ45を駆動させ、ウェハWから遠ざかる方向に研磨テープ42および押圧部材44を移動させる(離間動作)。この離間動作の結果、研磨テープ42は、ウェハWの裏面の外周側領域から完全に離れ、研磨テープ42とウェハWとの間には隙間が形成される。ウェハWの外周側領域はリンス液で洗浄される。
図11に示すように、リンス液をウェハWの表面および裏面に供給しながら、研磨テープ42がウェハWから離れた状態で、研磨ヘッド移動装置55は、研磨ヘッド34(押圧部材44を含む)および研磨テープ42をウェハWの半径方向内側に移動させる(移動動作)。本実施形態では、研磨ヘッド34は、図7に示す初期位置に戻される。
図8に示す押圧動作、図9に示す研磨動作、図10に示す離間動作、および図11に示す移動動作を含む動作サイクルは、複数回繰り返される。動作サイクルを繰り返す回数は、ウェハWの面状態などの要素に基づいて、予め設定される。例えば、動作サイクルは、2〜3回繰り返される。動作サイクルが複数回繰り返される間、ウェハWの表面および裏面(外周側領域を含む)にリンス液供給ノズル57,58からリンス液が供給される。本実施形態によれば、所望の研磨量に到達するまで、図9に示す研磨動作を複数回実行することができる。
研磨動作中に、押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力を段階的または連続的に変化させてもよい。例えば、押圧部材44は、研磨テープ42を第1の力でウェハWの外周側領域内の第1の領域に対して押し付け、研磨テープ42を第2の力でウェハWの外周側領域内の第2の領域に対して押し付け、さらに研磨テープ42を第3の力でウェハWの外周側領域内の第3の領域に対して押し付けてもよい。この場合、第1の力、第2の力、第3の力は、互いに異なる力である。研磨テープ42を押し付ける力は、基板ステージ37からの研磨ヘッド34の距離に従って増加させてもよい。研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力は、エアシリンダ45に供給される気体の圧力によって変えることが可能である。
Nを予め定められた自然数とすると、N回目の動作サイクルにおける研磨動作中に押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力は、N+1回目の動作サイクルにおける研磨動作中に押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力とは異なってもよい。例えば、N回目の動作サイクルでは、第1の力で研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付け、N+1回目の動作サイクルでは、ウェハWの仕上げ研磨を行うために、第1の力よりも小さな第2の力で研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付けてもよい。このように、動作サイクルを繰り返しながら、研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力を変えることにより、ウェハWの研磨量を調整することができる。
本実施形態では、動作サイクルは、図7に示す研磨ヘッド34の位置からスタートするが、図10に示す研磨ヘッド34の位置から動作サイクルがスタートしてもよい。
図12は、図5,図6に示す押圧部材44を備えた研磨ヘッド34が上記移動動作を行っている様子を示す図である。図12に示す実施形態では、研磨ヘッド移動装置55は、ウェハWの最外周縁から最大で21mm内側の位置にまで研磨ヘッド34を移動させることができる。研磨ヘッド34の移動距離は、任意に設定することができる。
次に、研磨方法の他の実施形態について、図13乃至図19を参照して説明する。研磨装置の構成は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。まず、図13に示すように、研磨されるウェハWは、その裏面が下向きの状態で、基板保持部32の基板ステージ37上に載置され、さらにウェハWの裏面が基板ステージ37に保持される。基板保持部32のステージモータ39は、基板ステージ37に保持されたウェハWをその軸線を中心として回転させる(基板回転動作)。さらに、回転するウェハWの表面および裏面にリンス液供給ノズル57,58からリンス液を供給する。
図14に示すように、リンス液をウェハWの表面および裏面に供給しながら、研磨ヘッド34のエアシリンダ45を駆動させ、押圧部材44で研磨テープ42をウェハWの裏面の外周側領域に押し付ける(第1押圧動作)。研磨テープ42は、ウェハWの裏面の外周側領域に摺接し、これにより外周側領域の研磨が開始される。
図15に示すように、押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付けながら、研磨ヘッド移動装置55は、研磨ヘッド34(押圧部材44を含む)および研磨テープ42を予め設定された速度でウェハWの半径方向外側に移動させる(第1研磨動作)。第1研磨動作中、ウェハWの裏面の外周側領域は、リンス液の存在下で研磨テープ42によって研磨される。リンス液はウェハWの内側から外側に流れ、研磨屑はリンス液によってウェハWから除去される。
図16に示すように、リンス液をウェハWの表面および裏面に供給しながら、研磨ヘッド34のエアシリンダ45を駆動させ、ウェハWから遠ざかる方向に研磨テープ42および押圧部材44を移動させる(第1離間動作)。この第1離間動作の結果、研磨テープ42は、ウェハWの裏面の外周側領域から完全に離れ、研磨テープ42とウェハWとの間には隙間が形成される。ウェハWの外周側領域はリンス液で洗浄される。
図17に示すように、リンス液をウェハWの表面および裏面に供給しながら、研磨ヘッド34のエアシリンダ45を駆動させ、押圧部材44で研磨テープ42をウェハWの裏面の外周側領域に再び押し付ける(第2押圧動作)。研磨テープ42は、ウェハWの裏面の外周側領域に摺接し、これにより外周側領域の研磨が再び開始される。
図18に示すように、押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付けながら、研磨ヘッド移動装置55は、研磨ヘッド34(押圧部材44を含む)および研磨テープ42を予め設定された速度でウェハWの半径方向内側に移動させる(第2研磨動作)。第2研磨動作中、ウェハWの裏面の外周側領域は、リンス液の存在下で研磨テープ42によって研磨される。リンス液はウェハWの内側から外側に流れ、研磨屑はリンス液によってウェハWから除去される。第2研磨動作での研磨ヘッド34の移動距離は、第1研磨動作での研磨ヘッド34の移動距離と同じである。一実施形態では、第2研磨動作での研磨ヘッド34の移動距離は、第1研磨動作での研磨ヘッド34の移動距離と異なってもよい。
図19に示すように、リンス液をウェハWの表面および裏面に供給しながら、研磨ヘッド34のエアシリンダ45を駆動させ、ウェハWから遠ざかる方向に研磨テープ42および押圧部材44を移動させる(第2離間動作)。この第2離間動作の結果、研磨テープ42は、ウェハWの裏面の外周側領域から完全に離れ、研磨テープ42とウェハWとの間には隙間が形成される。ウェハWの外周側領域はリンス液で洗浄される。本実施形態では、研磨ヘッド34は、研磨終了後、ウェハWの外側の退避位置に戻される。
本実施形態では、動作サイクルは、図14に示す第1押圧動作、図15に示す第1研磨動作、図16に示す第1離間動作、図17に示す第2押圧動作、図18に示す第2研磨動作、および図19に示す第2離間動作を含む。この動作サイクルは、複数回繰り返される。動作サイクルを繰り返す回数は、ウェハWの面状態などの要素に基づいて、予め設定される。例えば、動作サイクルは、2〜3回繰り返される。動作サイクルが複数回繰り返される間、ウェハWの表面および裏面(外周側領域を含む)にリンス液供給ノズル57,58からリンス液が供給される。本実施形態によれば、所望の研磨量に到達するまで、図15に示す第1研磨動作および図18に示す第2研磨動作を複数回実行することができる。
先に説明した実施形態と同じように、第1研磨動作中に、押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力を段階的または連続的に変化させてもよい。また、先に説明した実施形態と同じように、N回目の動作サイクルにおける第1研磨動作中に押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力は、N+1回目の動作サイクルにおける第1研磨動作中に押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力とは異なってもよい。
同様に、第2研磨動作中に、押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力を段階的または連続的に変化させてもよい。また、M回目の動作サイクルにおける第2研磨動作中に押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力は、M+1回目の動作サイクルにおける第2研磨動作中に押圧部材44が研磨テープ42をウェハWの外周側領域に押し付ける力とは異なってもよい。Mは、予め定められた自然数である。自然数Nと自然数Mは同じでもよく、または異なってもよい。
第1研磨動作での押圧部材44上の研磨テープ42の送り方向は、研磨ヘッド34の移動方向とは逆である。第2研磨動作中、研磨テープ42は第1研磨動作での研磨テープ42の送り方向と同じ方向に送られる。一実施形態では、第2研磨動作中の研磨テープ42の送り速度は、第1研磨動作中の研磨テープ42の送り速度よりも高くてもよい。これは、第2研磨動作中に研磨テープ42の新しい研磨面を常にウェハWの外周側領域に接触させるために、研磨ヘッド34に対する相対的な研磨テープ42の速度を上昇させるためである。
本実施形態では、動作サイクルは、図13に示す研磨ヘッド34の位置からスタートするが、図16に示す研磨ヘッド34の位置から動作サイクルがスタートしてもよい。
図20は、図5,図6に示す押圧部材44を備えた研磨ヘッド34が上記第2研磨動作を行っている様子を示す図である。図20に示す実施形態では、研磨ヘッド移動装置55は、ウェハWの最外周縁から最大で21mm内側の位置にまで研磨ヘッド34を移動させることができる。研磨ヘッド34の移動距離は、任意に設定することができる。
一実施形態では、第1離間動作および第2押圧動作を行わずに、第1研磨動作および第2研磨動作を連続して複数回繰り返してもよい。言い換えれば、第1研磨動作および第2研磨動作を含む動作サイクルを複数回繰り返してもよい。より具体的には、図14に示す押圧動作を行った後、研磨ヘッド34で研磨テープ42をウェハWの裏面の外周側領域に押し付けたまま、図15に示す第1研磨動作、および図18に示す第2研磨動作を連続して複数回繰り返し、その後、図19に示す離間動作を実行する。この場合でも、リンス液は、リンス液供給ノズル57,58から、回転するウェハWの表面および裏面に供給される。
図21は、ウェハWの裏面の外周側領域を研磨するための2つの研磨ヘッドを備えた研磨装置の一実施形態を示す模式図である。本実施形態の基本的構成は、図2に示す実施形態と同じであり、同一の要素には同一の符号を付して、その重複する説明を省略する。本実施形態では、研磨装置は、第1研磨ヘッド34Aと第2研磨ヘッド34Bを備えている。さらに、2本のリンス液供給ノズル58が第1研磨ヘッド34Aおよび第2研磨ヘッド34Bにそれぞれ隣接して配置されている。これらリンス液供給ノズル58は、上述した実施形態と同様に、ウェハWの裏面の外周側領域をリンス液で洗浄(リンス)するために設けられている。基板ステージ37の上方に配置されたリンス液供給ノズル57は、基板ステージ37上のウェハWの表面の中心にリンス液を供給するように配置されている。
第1研磨ヘッド34Aおよび第2研磨ヘッド34Bは、第1研磨ヘッド移動装置55Aおよび第2研磨ヘッド移動装置55Bにそれぞれ連結されている。第1研磨ヘッド移動装置55Aは、第1研磨ヘッド34Aを基板ステージ37上のウェハWの半径方向に往復移動させ、第2研磨ヘッド移動装置55Bは、第2研磨ヘッド34Bを基板ステージ37上のウェハWの半径方向に往復移動させるように構成されている。第1研磨ヘッド移動装置55Aおよび第2研磨ヘッド移動装置55Bは、図2に示す研磨ヘッド移動装置55と同じ構成を有している。
第1研磨ヘッド34Aは、ウェハWの裏面の外周側領域に研磨テープ42Aを押し付ける突起部44aを有した第1押圧部材44Aを備えている。第2研磨ヘッド34Bは、ウェハWの裏面の外周側領域に研磨テープ42Bを押し付ける突起部44bを有した第2押圧部材44Bを備えている。本実施形態では、第1押圧部材44Aは、図3および図4に示す押圧部材44と同じ構成であり、第2押圧部材44Bは、図5および図6に示す押圧部材44と同じ構成である。研磨テープ42Aと研磨テープ42Bは、同じ構造を有する。一実施形態では、研磨テープ42Aと研磨テープ42Bは、異なる構造を有してもよい。
図21に示す符号CLは、基板保持部32の回転中心軸線を表している。基板保持部32の基板ステージ37上に保持されたウェハWは、回転中心軸線CLを中心に回転される。ウェハWの軸線は、基板保持部32の回転中心軸線CLと一直線上にある。
図22は、第1押圧部材44Aおよび第2押圧部材44Bの配置図である。回転中心軸線CLから第1押圧部材44Aの突起部44aまでの距離L1は、回転中心軸線CLから第2押圧部材44Bの突起部44bまでの距離L2とは異なる。本実施形態では、距離L1は、距離L2よりも長い。すなわち、第2押圧部材44Bの突起部44bは、第1押圧部材44Aの突起部44aよりも内側に位置している。したがって、第1押圧部材44Aの突起部44aは、研磨テープ42AをウェハWの外周側領域内の第1領域Z1に押し付け、第2押圧部材44Bの突起部44bは、研磨テープ42BをウェハWの外周側領域内の第2領域Z2に押し付けることができる。第1領域Z1と第2領域Z2は、異なる領域である。本実施形態では、第2領域Z2は、第1領域Z1よりも内側に位置しており、第2領域Z2の外側と、第1領域Z1の内側は重複する。第1領域Z1と第2領域Z2との重複箇所の幅は、例えば1mmとする。
本実施形態に係る研磨装置は、上述した研磨方法の各実施形態を実行できるように構成されている。すなわち、第1研磨ヘッド34A、第2研磨ヘッド34B、第1研磨ヘッド移動装置55A、および第2研磨ヘッド移動装置55Bは、上述した各実施形態における動作サイクルを複数回繰り返すことができるように構成されている。図22に示す研磨装置は、第1領域Z1と第2領域Z2を、第1研磨ヘッド34Aおよび第2研磨ヘッド34Bで同時に研磨することができる。したがって、研磨装置のスループットを向上させることができる。
今まで説明した実施形態は、ウェハの裏面の外周側領域を研磨するための研磨装置および研磨方法である。以下に説明する実施形態は、ウェハの表面(デバイス面)の外周側領域を研磨するための研磨装置および研磨方法である。図23(a)および図23(b)に示すように、ウェハの表面の外周側領域は、ウェハの表面の最も外側の環状の平坦領域である。より具体的には、外周側領域は、ベベル部の半径方向内側にあり、かつベベル部に隣接する。外周側領域は、デバイスが形成されている領域を含んでもよいし、または含まなくてもよい。
図24は、ウェハの表面の外周側領域を研磨するための研磨装置の一実施形態を示す模式図である。図24に示す研磨装置が図2に示す研磨装置と異なる点は、研磨ヘッド34は、基板保持部32よりも高い位置に配置されていることである。研磨ヘッド34は、研磨テープ42をウェハWの表面の外周側領域に押し付け、該外周側領域を研磨することができるように構成されている。
本実施形態に係る研磨装置の動作は、ウェハWの表面の外周側領域を研磨する以外は、上述した研磨方法の実施形態での動作と同じである。すなわち、研磨ヘッド34および研磨ヘッド移動装置55は、ウェハWの表面の外周側領域を研磨するための動作サイクルを複数回繰り返すことができるように構成されている。
さらに、図25に示すように、ウェハWの表面の外周側領域を研磨するための2つの研磨ヘッドを配置してもよい。図25に示す研磨装置の各要素は、図21および図22に示す実施形態の各要素と同じであるので、その重複する説明を省略する。図25に示す研磨装置は、ウェハWの表面の外周側領域内の異なる領域を、第1研磨ヘッド34Aおよび第2研磨ヘッド34Bで同時に研磨することができる。したがって、研磨装置のスループットを向上させることができる。
上記で説明した実施形態において、研磨装置の動作は、図26に示す動作制御部100によって制御される。この動作制御部100は、専用のコンピュータまたは汎用のコンピュータから構成される。図26に示すように、動作制御部100は、プログラムやデータなどが格納される記憶装置110と、記憶装置110に格納されているプログラムに従って演算を行うCPU(中央処理装置)などの処理装置120と、データ、プログラム、および各種情報を記憶装置110に入力するための入力装置130と、処理結果や処理されたデータを出力するための出力装置140と、インターネットなどのネットワークに接続するための通信装置150を備えている。
記憶装置110は、処理装置120がアクセス可能な主記憶装置111と、データおよびプログラムを格納する補助記憶装置112を備えている。主記憶装置111は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)であり、補助記憶装置112は、ハードディスクドライブ(HDD)またはソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージ装置である。
入力装置130は、キーボード、マウスを備えており、さらに、記録媒体からデータを読み込むための記録媒体読み込み装置132と、記録媒体が接続される記録媒体ポート134を備えている。記録媒体は、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、光ディスク(例えば、CD−ROM、DVD−ROM)や、半導体メモリー(例えば、USBフラッシュドライブ、メモリーカード)である。記録媒体読み込み装置132の例としては、CDドライブ、DVDドライブなどの光学ドライブや、カードリーダーが挙げられる。記録媒体ポート134の例としては、USB端子が挙げられる。記録媒体に電気的に格納されているプログラムおよび/またはデータは、入力装置130を介して動作制御部100に導入され、記憶装置110の補助記憶装置112に格納される。出力装置140は、ディスプレイ装置141、印刷装置142を備えている。
動作制御部100は、記憶装置110に電気的に格納されたプログラムに従って動作する。すなわち、動作制御部100は、研磨ヘッド1に指令を発して基板を研磨ヘッド1で保持させ、パッド温度調整システム5に指令を発して熱交換器11を研磨パッド3の表面3aに接触させて、該研磨パッド3の表面温度を調整し、さらに、加熱流体および冷却流体が流れる熱交換器11で研磨パッド3の表面温度を調整しながら、研磨ヘッド1に指令を発して研磨ヘッド1で基板を研磨パッド3の表面3aに押し付けて該基板を研磨させる。
これらステップを動作制御部100に実行させるためのプログラムは、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体を介して動作制御部100に提供される。または、プログラムは、インターネットなどの通信ネットワークを介して動作制御部100に提供されてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
32 基板保持部
34,34A,34B 研磨ヘッド
37 基板ステージ
39 ステージモータ
40 真空ライン
42 研磨テープ(研磨具)
43 ローラー
44,44A,44B 押圧部材
45 エアシリンダ(アクチュエータ)
46 基台
51 巻き出しリール
52 巻き取りリール
55,55A,55B 研磨ヘッド移動装置
57,58 リンス液供給ノズル
60 ボールねじ
61 サーボモータ
100 動作制御部
110 記憶装置
111 主記憶装置
112 補助記憶装置
120 処理装置
130 入力装置
132 記録媒体読み込み装置
134 記録媒体ポート
140 出力装置
141 ディスプレイ装置
142 印刷装置
150 通信装置

Claims (14)

  1. 基板の表面または裏面の外周側領域を研磨する方法であって、
    基板を回転させる基板回転動作と、
    押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける押圧動作と、
    前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる研磨動作と、
    基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる離間動作と、
    前記研磨具が基板から離れた状態で、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる移動動作とを含み、
    前記押圧動作、前記研磨動作、前記離間動作、および前記移動動作を含む動作サイクルを複数回繰り返すことを特徴とする方法。
  2. 前記動作サイクルを複数回繰り返しながら、基板の前記外周側領域をリンス液で洗浄することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記研磨動作中に、前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. Nを予め定められた自然数とすると、N回目の動作サイクルにおける前記研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力は、N+1回目の動作サイクルにおける前記研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力とは異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 基板の表面または裏面の外周側領域を研磨する方法であって、
    基板を回転させる基板回転動作と、
    押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる第1研磨動作と、
    前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる第2研磨動作とを含み、
    前記第1研磨動作および前記第2研磨動作を含む動作サイクルを複数回繰り返すことを特徴とする方法。
  6. 前記第1研磨動作の前に、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける第1押圧動作と、
    前記第1研磨動作の後に、基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる第1離間動作と、
    前記第1離間動作の後であって、かつ前記第2研磨動作の前に、前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける第2押圧動作と、
    前記第2研磨動作の後に、基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる第2離間動作をさらに含み、
    前記第1押圧動作、前記第1研磨動作、前記第1離間動作、前記第2押圧動作、前記第2研磨動作、および前記第2離間動作を含む動作サイクルを複数回繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記動作サイクルを複数回繰り返しながら、基板の前記外周側領域をリンス液で洗浄することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記第1研磨動作中に、前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力を変化させることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第2研磨動作中に、前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力を変化させることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. Nを予め定められた自然数とすると、N回目の動作サイクルにおける前記第1研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力は、N+1回目の動作サイクルにおける前記第1研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力とは異なることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. Mを予め定められた自然数とすると、M回目の動作サイクルにおける前記第2研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力は、M+1回目の動作サイクルにおける前記第2研磨動作中に前記押圧部材が前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける力とは異なることを特徴とする請求項5乃至10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 基板を回転させる基板回転動作を基板保持部に実行させるステップと、
    押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付ける押圧動作を研磨ヘッドに実行させるステップと、
    前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる研磨動作を研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、
    基板から遠ざかる方向に前記研磨具および前記押圧部材を移動させる離間動作を前記研磨ヘッドに実行させるステップと、
    前記研磨具が基板から離れた状態で、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる移動動作を前記研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、
    前記研磨ヘッドおよび前記研磨ヘッド移動装置に、前記押圧動作、前記研磨動作、前記離間動作、および前記移動動作を含む動作サイクルを繰り返させるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 基板を回転させる基板回転動作を基板保持部に実行させるステップと、
    押圧部材で研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向外側に移動させる第1研磨動作を、研磨ヘッドおよび研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、
    前記押圧部材で前記研磨具を基板の前記外周側領域に押し付けながら、前記押圧部材を基板の半径方向内側に移動させる第2研磨動作を、前記研磨ヘッドおよび前記研磨ヘッド移動装置に実行させるステップと、
    前記研磨ヘッドおよび前記研磨ヘッド移動装置に、前記第1研磨動作および前記第2研磨動作を含む動作サイクルを繰り返させるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 基板を保持し、かつ該基板を回転させる基板保持部と、
    基板の表面または裏面の外周側領域を研磨する第1研磨ヘッドおよび第2研磨ヘッドと、
    前記第1研磨ヘッドを基板の半径方向に往復移動させる第1研磨ヘッド移動装置と、
    前記第2研磨ヘッドを基板の半径方向に往復移動させる第2研磨ヘッド移動装置と、
    基板の前記外周側領域にリンス液を供給するリンス液供給ノズルとを備え、
    前記第1研磨ヘッドは、基板の前記外周側領域内の第1領域に第1研磨具を押し付ける突起部を有した第1押圧部材を備え、
    前記第2研磨ヘッドは、基板の前記外周側領域内の第2領域に第2研磨具を押し付ける突起部を有した第2押圧部材を備え、
    前記基板保持部の回転中心軸線から前記第1押圧部材の突起部までの距離は、前記基板保持部の回転中心軸線から前記第2押圧部材の突起部までの距離とは異なることを特徴とする研磨装置。
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