JP6963075B2 - ウェハの表面処理装置 - Google Patents

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本発明はウェハの表面処理装置に関するものであり、特に、半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」という)にゲッタリング層を形成するためのウェハの表面処理装置に関するものである。
シリコンからなる薄厚の半導体デバイスは、シリコン単結晶からスライスしたウェハ、すなわちシリコンウェハ上に回路を形成することにより製造される。
半導体プロセスにおける問題点の一つとして、シリコンウェハ中に不純物である重金属が混入することが挙げられる。シリコンウェハの表面側に形成されるデバイス領域へ重金属が拡散した場合、デバイス特性に著しい悪影響をもたらす。そこで、シリコンウェハに混入した重金属がデバイス領域に拡散するのを抑制するため、ゲッタリング法を採用するのが一般的である。
ゲッタリング法は、表面側に半導体素子が形成されたウェハに対して、多数の極微小なスクラッチから成るエクストリンシック・ゲッタリング(Entrinsic Gettering)層(以下、単に「ゲッタリング層」又は「EG層」と称す)を形成するものである。EG層によるゲッタリング効果によって、ウェハ内に混入した重金属がデバイス領域に拡散することを防止する。
このようなEG層を形成するものとして、研磨液を供給しながら研磨パッドでウェハの裏面を鏡面状に研磨した後に、純水を供給しながら研磨パッドをウェハに押し当ててウェハに極微細なスクラッチを形成してEG層を生成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−247132号公報。
しかしながら、特許文献1に記載の加工方法では、EG層を構成するスクラッチが、研磨パッドに含まれる砥粒の周回軌道に応じて形成されるため、スクラッチの密度にバラつきがあったりスクラッチの向きが揃う等して、EG層内でスクラッチが局所的に疎らで重金属がEG層を通過する虞があるという問題があった。
そこで、重金属を精度良く捕捉可能なEG層を生成するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、表面にデバイス領域が形成されたウェハの裏面を鏡面状に仕上げ研磨すると共にゲッタリング層を生成するウェハの表面処理装置であって、前記ウェハを回転可能に保持する基板保持機構と、該基板保持機構に対向して配置され、砥粒を混入した樹脂材をパッド基材に含浸させて成るEGパッドを回転可能に支持する表面処理パッドと、前記樹脂材を加水分解させて前記砥粒の少なくとも一部を前記EGパッドから遊離させるアルカリ性の研磨助剤を供給する研磨助剤供給機構と、を備え、記EGパッドに含まれる固定砥粒が前記ウェハを押圧する状態で前記EGパッドから遊離した遊離砥粒が前記ウェハ上を転動することにより、前記ウェハを研磨するとともに前記ウェハに前記ゲッタリング層を生成するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、EGパッドに含まれる砥粒(固定砥粒)がウェハの裏面に押し当てられると共に、EGパッドから遊離した砥粒(遊離砥粒)がEGパッド上をランダムに転動することにより、ゲッタリング層内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、ゲッタリング層内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記樹脂材は、ポリウレタン樹脂であるウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、研磨助剤がポリウレタン樹脂から成る樹脂材を加水分解させることにより、EGパッドに含まれる砥粒の一部が遊離砥粒として遊離し、ゲッタリング層内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、ゲッタリング層内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドは、相対的に逆回転するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハとEGパッドとが相対的に逆向きに回転することでウェハとEGパッドとの間に介在する研磨助剤中に複雑な水流が形成されることにより、この水流によって遊離砥粒がEGパッド及びウェハの間をランダムに転動し易くなり、ゲッタリング層内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、ゲッタリング層内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の構成において、前記表面処理パッドは、前記基板保持機構の上方に配置されているウェハの表面処理装置を提供することができる。
この構成によれば、遊離砥粒を含む研磨助剤がウェハ上に残存して、遊離砥粒が表面処理パッド及びウェハの間で長期に亘って転動することにより、ゲッタリング層内にスクラッチが効率的に形成されるため、高密度のスクラッチから成るゲッタリング層を形成することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1項記載の構成において、前記表面処理パッドは、前記EGパッドを支持するパッド支持体と、前記EGパッドと前記パッド支持体との間に介装され、前記EGパッドより軟らかいサブパッドと、を備えているウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハのうねりや反りに応じてサブパッドが変形することにより、EGパッドがウェハの表面形状に追従してウェハにゲッタリング層を生成するため、ウェハの表面形状にかかわらず、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
本発明によれば、EGパッドに含まれる砥粒(固定砥粒)がウェハの裏面に押し当てられると共に、EGパッドから遊離した砥粒(遊離砥粒)がEGパッド上をランダムに転動することにより、ゲッタリング層内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、ゲッタリング層内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
本発明を適用したウェハの表面処理装置を示す概略平面図である。 図1に示した同上ウェハの表面処理装置における研磨・テクスチャリングユニットの部分側面図で、(a)は表面処理パッドを説明する図、(b)はパットドレッサを説明する図である。 ウェハの加工処理手順を説明する模式図で、(a)は研削工程の説明図、(b)は研磨、テクスチャリング工程の説明図、(c)はクリーニング工程の説明図、(d)はリンス工程の説明図である。 ウェハにEG層を生成する様子を模式的に示す図である。 EG層が生成されたウェハの一例を示し、(a)はその全体図、(b)はその部分拡大断面図、(c)はその部分拡大斜視図である。 表面処理パッドとウェハとのオフセット量を示す平面模式図である。 表面処理パッドに含まれる砥石の回転軌道を示す図である。 ウェハ周縁に形成されたスクラッチの向きを示す画像である。 チルト機構を備えた表面処理パッドを示す模式図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
本発明は、重金属を精度良く捕捉可能なEG層を生成するという目的を達成するために、表面にデバイス領域が形成されたウェハの裏面を鏡面状に仕上げ研磨すると共にゲッタリング層を生成するウェハの表面処理装置であって、ウェハを回転可能に保持する基板保持機構と、基板保持機構に対向して配置され、砥粒を混入した樹脂材をパッド基材に含浸させて成るEGパッドを回転可能に支持する表面処理パッドと、樹脂材を加水分解させて砥粒の少なくとも一部をEGパッドから遊離させるアルカリ性の研磨助剤を供給する研磨助剤供給機構と、を備え、EGパッドに含まれる固定砥粒がウェハを押圧する状態でEGパッドから遊離した遊離砥粒がウェハ上を転動することにより、ウェハを研磨するとともにウェハにゲッタリング層を生成する構成としたことにより実現した。
以下、本発明の一実施例に係るウェハの表面処理装置10について図面を参照しながら説明する。
図1はウェハの表面処理装置10を示す概略平面図である。図1に示されるウェハの表面処理装置10は、複数のウェハW(例えばシリコン・ウェハ)を格納するカセット11a、11bと、4つの基板保持機構としてのチャック部12a〜12dを備えていてインデックス回転するターンテーブル13と、4つのチャック部12a〜12dを洗浄する洗浄ユニット14と、ウェハWを搬送する搬送ロボット15とを含んでいる。
さらに、図1に示されるように、ウェハの表面処理装置10においては、粗研削ユニット16、仕上げ研削ユニット17、研磨・テクスチャリングユニット18がターンテーブル13の外周に沿って順番に配置されている。なお、粗研削ユニット16は、粗研削砥石(図示しない)によりウェハWの裏面Waを粗研削し、仕上げ研削ユニット17は仕上げ研削砥石(図示しない)により裏面Waを仕上げ研削する。
図2は、ウェハWの裏面を鏡面状に仕上げ研磨をすると共にウェハWにEG層を生成する研磨・テクスチャリングユニット18の部分側面図である。研磨・テクスチャリングユニット18は、図2(a)に示されるEGパッドユニット20と、図2(b)に示されるパットドレスユニット30とを備えている。
図2(a)に示されるEGパッドユニット20は、アーム21の先端にモータ22が懸架されている。そのモータ22の出力軸22aには、円板状をしたパッド支持体23が水平回転可能に取り付けられている。また、パッド支持体23の下面には同じく円板状をしたサブパッド24が樹脂性接着剤25を介して接着固定され、更にサブパッド24の下面には同じく円板状をした表面処理パッドとしてのEGパッド26が樹脂性接着剤27を介して接着固定され、これらパッド支持体23、サブパッド24、EGパッド26が一体化されている。したがって、これらパッド支持体23、サブパッド24、EGパッド26は、アーム21と一体にウェハWの厚さ方向に下降可能であり、また水平方向に回動可能である。
EGパッド26は、厚みが4.8mm程の円板状に形成されたポリウレタン樹脂製のパッド基材に、0.6μm程度の微細なSiC(シリコン珪素)や、タングステン、アルミナ等の砥粒を樹脂材内に混合させ、その樹脂をパッド基材に含浸させてなる。パッド基材に樹脂材と共に含浸された砥粒は、ウェハWの裏面Waに極微細なスクラッチを与えてEG層を形成するのに寄与する。一方、サブパッド24は、厚みが0.9mm程の円板状に形成され、EGパッド26よりも硬さの低いものを用い、加工時におけるウェハWの表面形状に追従し易くなるように設けられている。なお、砥粒を混同させる樹脂材は、ポリウレタンに限定されるものではないことは云うまでもない。
EGパッドユニット20には、ウェハWとEGパッド26との間に水(純水)及び研磨助剤としての研磨助剤を供給する供給源に接続された供給ライン28が設けられている。なお、研磨助剤とは、例えばアミン系(ピペラジン等)を含む溶液(5〜10%)を希釈したものである。
図2(b)に示されるパットドレスユニット30は、図示しないモータの出力軸に接続された支持部材31に、ドレッサヘッド32が水平回転可能に取り付けられている。なお、ドレッサヘッド32は、本例ではEGパッド26の下面(加工面)と対向する円板状に形成された不織布の上面にダイヤモンド砥粒を樹脂材内に含浸させた研磨層33を設けてなる。
そして、ウェハの表面処理装置10では、研磨・テクスチャリングユニット18において、ウェハWの裏面Wa側に極微細なダメージを与えて、ゲッタリング能を有するEG層を生成すると共に鏡面状に仕上げる加工を行うことができるようになっている。
以下、本発明のウェハの表面処理装置10の動作について説明する。まず、搬送ロボット15によって、カセット11aから一つのウェハWが取り出されて、ウェハWを保持して回転させる基板保持機構としてのチャック部12aまで搬送される。
ウェハWは、裏面Waが上方を向いた状態でチャック部12aに吸引保持される。チャック部12aは、洗浄ユニット14により予め洗浄されている。その後、ターンテーブル13がインデックス回転し、チャック部12aは、粗研削ユニット16まで移動される。このとき、別のチャック部12dには、別のウェハWが搬送ロボットにより搬送され、同様な処理が行われる。
粗研削ユニット16においては、ウェハWの裏面Waが粗研削砥石(図示しない)により公知の手法で粗研削される。次いで、ターンテーブル13がインデックス回転して、チャック部12aは、粗研削ユニット16から仕上げ研削ユニット17まで移動される。仕上げ研削ユニット17においては、ウェハWの裏面Waは仕上げ研削砥石(図示しない)により仕上げ研削される。
ターンテーブル13は再びインデックス回転して、チャック部12aは、仕上げ研削ユニット17から研磨・テクスチャリングユニット18まで移動される。
研削工程後のウェハWの裏面Waには、図3(a)に示すような研削痕が存在する。そこで、研磨・テクスチャリングユニット18では、図3(b)に示すように、EGパッド26がアーム21と共に水平回動して、チャック部12aの上方に移動する。その後、EGパッド26とウェハWをそれぞれ回転させながら、EGパッド26を下降させて、EGパッド26をウェハWに押圧させる。また、EGパッド26とウェハWとの間には、研磨助剤が供給される。このようにして、ウェハWの裏面Waの研削痕を除去して裏面Waを鏡面状に研磨するウェットポリッシュとウェハWにEG層を生成するテクスチャリング処理とを並行して行う研磨・テクスチャリング工程(表面処理工程)が実行される。
具体的には、EGパッド26に含まれる砥粒(以下、「固定砥粒」と称す)A1とEGパッド26から遊離した砥粒(以下、「遊離砥粒」と称す)A2とが協働して、研磨加工とテクスチャリング処理を行う。固定砥粒A1がウェハWの裏面Waに押圧された状態でEGパッド2とウェハWとが回転し、遊離砥粒A2がウェハW上を転動する。遊離砥粒A2は、樹脂性接着剤27が研磨助剤によって膨潤し加水分解することにより、図4に示すようにEGパッド26に含まれる固定砥粒A1の一部がEGパッド26から遊離したものである。
また、ウェハWの裏面Waの表層側が研磨助剤に触れて酸化膜(SiO2)がSiOHに改質することで軟化し、ウェハWの裏面Waが研磨し易くなっている。さらに、EGパッド26とウェハWとの間を遊離砥粒A2が転動することにより、ウェハWに遊離砥粒A2が食い込む等の外力で強制的に行う研磨ではなく、自然な力でウェハWに極微細なスクラッチを形成することにより、ウェハW内にEG層を生成する。
図5は、研磨・テクスチャリング工程を経たウェハWの一例を示すものであり、同図(a)はウェハWを裏面側から見た全体斜視図、同図(b)はウェハWの部分拡大断面図、同図(c)はその部分拡大斜視図である。図5に示すウェハWは、表面Wb側に無欠陥層40が形成され、その無欠陥層40の表面に複数個の半導体素子41が設けられている。また、これら半導体素子41を保護するために、裏面研削時には、保護フィルム42がウェハWの表面Wbに貼り付けられている。一方、裏面Wa側には、EG層43が形成されている。EG層43は、多数のスクラッチから成り、面粗さ(Ra)1.0nm〜1.7nmで形成される。
研磨・テクスチャリング工程の後に、図3(c)に示すように、EGパッド26の加工面26aに対してクリーニング工程を行う。この工程では、EGパッド26がアーム21と共に水平回動され、EGパッド26がドレッサヘッド32の上方に移動される。その後、モータ22の駆動によりEGパッド26を回転させながら、そのEGパッド26をアーム21と一体にウェハWの厚さ方向に下降させ、同じく図示せぬモータにより回転しているドレッサヘッド32上にEGパッド26を軽く押し付け、EGパッド26の加工面26aから厚み方向の所定範囲を払拭し、EGパッド26の加工面26aに残存する研磨助剤を取り除く。これにより、後述するリンス工程において、加工面26aに残留した研磨助剤がウェハWに移ることを回避できる。
クリーニング工程の後に、図3(d)に示すように、ウェハWの裏面Waに対してリンス工程を行う。この工程では、EGパッド26がアーム21と共に水平回動して、チャック部12aの上方に移動する。その後、EGパッド26を下降させてウェハWに接近させる。そして、回転しているチャック部12a上のウェハWの裏面WaとEGパッド26の加工面との間に純水を供給しながら、ウェハWとEGパッド26を互いに逆向きに回転させる。EGパッド26は、ウェハWに非接触状態で近接して配置されており、この状態でウェハWとEGパッド26を互いに逆向きに回転させることにより、ウェハWの裏面Wa上に水流を形成することができる。このようにして、供給された水でリンス処理をし、ウェハWの裏面Waに残存する研磨助剤を洗い流して除去する。
次に、EG層を構成するスクラッチについて、図面に基づいて説明する。図6は、EGパッド26とウェハWとのオフセット量を示す平面模式図である。図7は、EGパッド26に含まれる砥石の回転軌道を示す図である。図8は、ウェハW周縁に形成されたスクラッチの向きを示す画像である。
図6に示すように、EGパッド26の回転軸a1とチャック部12aの回転軸a2とは、任意の距離(以下、「オフセット量」という)だけ離間している。図7に示すように、オフセット量に応じてEGパッド26に含まれる固定砥粒A1の回転軌道、すなわちスクラッチの密度・方向性は異なるため、ウェハWに付与したいEG層43のゲッタリング能に応じて、オフセット量は任意に調整される。すなわち、図7(a)に示すオフセット量ゼロの固定砥粒A1の回転軌道は、チャック部12aの回転軸a2と一致するウェハWの中心0から周方向に僅かに湾曲しながら外周に向かうのに対して、図7(b)、(c)に示すように、オフセット量が大きくなるにしたがって、固定砥粒A1の回転軌道は、EGパッド26の周方向に大きく湾曲する。また、ウェハWに形成されるスクラッチは、ウェハWの外側に向かるほど疎らになる。さらに、図8に示すように、ウェハWの周縁では、スクラッチの向きが揃うように規則的に形成されがちである。
このような固定砥粒A1が付与するスクラッチに加えて、EGパッド26は、EGパッド26上を転動する遊離砥粒A2がスクラッチを形成する。遊離砥粒A2は、上述した固定砥粒A1のように規則的には動かず、EGパッド26とウェハWとの間をランダムに動く。したがって、規則的に動く固定砥粒A1とランダムに動く遊離砥粒A2とが協働してウェハWにスクラッチを付与することにより、EG層43内のスクラッチが局所的に疎らになることを抑制できる。
なお、EG層43内のスクラッチの密度のバラつきを軽減するために、図9に示すように、EGパッド26がチルト機構50を備えるものであっても構わない。
チルト機構50は、EGパッド26の先端側に配置された1つの固定支持部51と、EGパッド26の基端側に配置された2つの可動支持部52と、を備えている。固定支持部51と可動支持部52とは、図示しないモータを収容するスピンドル等の固定部材に対して相対的に傾斜可能なチルトテーブル53に取り付けられている。
固定支持部51は、チルトテーブル53を固定部材に締結するボルト等である。
可動支持部52は、チルトテーブル53と固定部材との間に介装されており、例えば、ボールネジを螺進させることによってチルトテーブル53と固定部材とを離間させる公知のボールネジ機構等である。
2つの可動支持部52、52がそれぞれ独立してチルトテーブル53を固定部材に対して遠近移動させることにより、固定支持部51を支点としてチルトテーブル53が任意の角度で傾斜する。これにより、EGパッド26がウェハWの裏面Waに一様でなく局所的に押圧されることにより、EG層43内のスクラッチの密度を部分的に変更することができる。
以上説明したように、本発明によるウェハの表面処理装置10によれば、EGパッド26に含まれる固定砥粒A1がウェハWの裏面Waに押し当てられると共に、EGパッド26から遊離した遊離砥粒A2がEGパッド26上をランダムに転動することにより、EG層43内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、EG層43内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なEG層43を形成することができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
以上説明したように、ウェハWの裏面20bを加工処理する以外にも、各種の板状表面を処理する装置にも応用できる。
10 ウェハの表面処理装置
11a、11b カセット
12a〜12d チャック部(基板保持機構)
13 ターンテーブル
14 洗浄ユニット
15 搬送ロボット
16 粗研削ユニット
17 仕上げ研削ユニット
18 研磨・テクスチャリングユニット
20 EGパッドユニット
21 アーム
22 モータ
22a 出力軸
23 パッド支持体
24 サブパッド
25 樹脂性接着剤
26 EGパッド(表面処理パッド)
26a 加工面
27 樹脂性接着剤
28 供給ライン
30 パットドレスユニット
31 支持部材
32 ドレッサヘッド
33 研磨層
43 EG層
50 チルト機構
51 固定支持部
52 可動支持部
53 チルトテーブル
A1 固定砥粒
A2 遊離砥粒

Claims (5)

  1. 表面にデバイス領域が形成されたウェハの裏面を鏡面状に仕上げ研磨すると共にゲッタリング層を生成するウェハの表面処理装置であって、
    前記ウェハを回転可能に保持する基板保持機構と、
    該基板保持機構に対向して配置され、砥粒を混入した樹脂材をパッド基材に含浸させて成るEGパッドを回転可能に支持する表面処理パッドと、
    前記樹脂材を加水分解させて前記砥粒の少なくとも一部を前記EGパッドから遊離させるアルカリ性の研磨助剤を供給する研磨助剤供給機構と、
    を備え、
    記EGパッドに含まれる固定砥粒が前記ウェハを押圧する状態で前記EGパッドから遊離した遊離砥粒が前記ウェハ上を転動することにより、前記ウェハを研磨するとともに前記ウェハに前記ゲッタリング層を生成することを特徴とするウェハの表面処理装置。
  2. 前記樹脂材は、ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1記載のウェハの表面処理装置。
  3. 前記基板保持機構及び前記表面処理パッドは、相対的に逆回転することを特徴とする請求項1又は2記載のウェハの表面処理装置。
  4. 前記表面処理パッドは、前記基板保持機構の上方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のウェハの表面処理装置。
  5. 前記表面処理パッドは、
    前記EGパッドを支持するパッド支持体と、
    前記EGパッドと前記パッド支持体との間に介装され、前記EGパッドより軟らかいサブパッドと、
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のウェハの表面処理装置。
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