JP2018014177A - 燃料電池システム - Google Patents

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Kentaro Fukuda
健太郎 福田
木川 俊二郎
Shunjiro Kikawa
木川  俊二郎
裕治 村田
Yuji Murata
裕治 村田
忍 大塚
Shinobu Otsuka
忍 大塚
健悟 武井
Kengo Takei
健悟 武井
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Abstract

【課題】複数の燃料電池ユニットの燃料タンクの圧力差に起因して、一部の燃料タンクへの燃料ガスの充填が過剰となってしまうことを抑制可能な燃料電池システムを提供する。【解決手段】隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14同士を接続する連通経路4、当該連通経路4を開閉する開閉機構5を備える。さらに、燃料電池システム1の経路開閉制御部60が、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の圧力差が小さくなるように開閉機構5の作動を制御する構成としている。これにより、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12を均圧化することで燃料ガスの充填時に一部の燃料タンクへの燃料ガスの充填が過剰となってしまうことを抑制する。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の燃料電池ユニットを備える燃料電池システムに関する。
従来、バス等の大型車両に搭載される燃料電池システムでは、燃料電池および燃料タンクを有する燃料電池ユニットを複数備えることで、高出力化を図っている(例えば、特許文献1参照)。また、燃料電池システムでは、航続距離を延ばすために、燃料電池ユニット毎に燃料タンクが複数設けられている。
特開2006−188167号公報
ところで、複数の燃料電池ユニットを備える燃料電池システムでは、各ユニットの燃料タンクに対する燃料ガスの充填効率を考慮すると、各ユニットの燃料タンクへの燃料ガスの充填系統が単一の系統に纏まっていることが望ましい。
しかしながら、燃料ガスの充填系統を1つに纏めた燃料電池システムでは、例えば、各ユニットの燃料タンクの残圧が大きく異なる状態で燃料ガスを充填すると、残圧が大きい燃料タンクへの燃料ガスの充填が過剰となってしまうことが懸念される。
本発明は上記点に鑑みて、複数の燃料電池ユニットの燃料タンクの圧力差に起因して、一部の燃料タンクへの燃料ガスの充填が過剰となってしまうことを抑制可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明者らの検討によれば、燃料タンクへの燃料ガスの充填が過剰となる問題は、燃料ガスの充填時に各燃料電池ユニットの燃料タンクの圧力差が大きい場合に生ずる傾向があることがわかっている。
この点について詳述すると、例えば、水素ステーションで各燃料電池ユニットの燃料タンクへ燃料ガスを充填する場合、まず、残圧が低い燃料タンクに燃料ガスが充填される。そして、各燃料タンクの圧力が同等なった時点で、残圧が高い燃料タンクにも燃料ガスが充填される。この際、残圧が低い燃料タンクは、充填時の断熱圧縮に伴って充填開始時よりも温度が上昇することで、残圧が高い燃料タンクよりもガス密度が低くなる。
これにより、各燃料タンクの圧力が同等なった時点では、残圧が高い燃料タンクの充填率(SOC:State Of Charge)が、残圧が低い燃料タンクの充填率よりも高くなってしまう。そして、充填時において、残圧が低い燃料タンクの充填率を100%となるように燃料ガスが充填されると、残圧が高い燃料タンクの充填率が100%を超えることで、燃料タンクへの燃料ガスの過充填が生じてしまうと考えられる。
そこで、請求項1に記載の発明では、
燃料ガスおよび酸化剤ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池(16)、燃料ガスを貯蔵する燃料タンク(11、12)、燃料タンクから燃料電池に燃料ガスを供給する燃料供給経路(14)、燃料供給経路に設けられて燃料電池への燃料ガスの供給圧力を調整するレギュレータ(15)を含んで構成される複数の燃料電池ユニット(FCU1〜FCU3)と、
複数の燃料電池ユニットの燃料タンクそれぞれに接続され、外部から燃料ガスを複数の燃料電池ユニットの燃料タンクそれぞれに充填する燃料充填経路(3)と、
複数の燃料電池ユニットのうち、隣り合う燃料電池ユニットの燃料供給経路におけるレギュレータよりも燃料ガス流れ上流側の経路同士を接続する連通経路(4)と、
連通経路を開閉する開閉機構(5)と、
複数の燃料電池ユニットの燃料タンクそれぞれの圧力差が小さくなるように開閉機構の開閉作動を制御する経路開閉制御部(60b)と、
を備える構成としている。
これによれば、開閉機構の開閉作動により、各燃料電池ユニットの燃料供給経路を流れる燃料ガスを各燃料電池ユニット間で受け渡すことが可能となる。これにより、各燃料電池ユニットの燃料タンクの圧力差を小さくすること、すなわち、各燃料電池ユニットの燃料タンクを均圧化することができる。このため、各燃料電池ユニットの燃料タンクの圧力差に起因して、一部の燃料タンクへの燃料ガスの充填が過剰となってしまうことを抑制することが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の燃料電池システムの全体構成図である。 第1実施形態の燃料電池システムの各ユニット側制御部が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の燃料電池システムの各ユニット側制御部が実行するガス漏れ検知処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の燃料電池システムの経路開閉制御部が実行する経路開閉処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の燃料電池システムの各燃料電池ユニットを構成する機器の作動状態を示すタイミングチャートである。 第1実施形態の燃料電池システムの変形例1を示す全体構成図である。 第1実施形態の燃料電池システムの変形例2を示す全体構成図である。 第2実施形態の燃料電池システムの全体構成図である。 第3実施形態の燃料電池システムの経路開閉制御部が実行する経路開閉処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態の燃料電池システムの各燃料電池ユニットを構成する機器の作動状態を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。
また、各実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。
以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。本実施形態の燃料電池システム1は、電気自動車の一種である燃料電池自動車に適用されている。具体的には、本実施形態の燃料電池システム1は、高出力が要求されるバス等の大型自動車に適用される。本実施形態の燃料電池システム1は、車両走行用の電動モータ等の電気負荷に電力を供給する供給システムとして機能する。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、高出力の要求を満たすべく、複数の燃料電池ユニットFCU1、FC2を備えている。具体的には、本実施形態の燃料電池システム1は、第1燃料電池ユニットFCU1、第2燃料電池ユニットFCU2を備えている。また、燃料電池システム1は、燃料充填経路3、連通経路4、開閉機構5、および制御装置6を備えている。
第1燃料電池ユニットFCU1および第2燃料電池ユニットFCU2は、それぞれ同様の要素により構成されている。このため、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の構成要素については、同一符号を付し、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2を区別することなく説明する。
燃料電池ユニットFCUは、制御装置6のユニット側制御部61、62からの制御信号に応じて、車両の走行用に必要となる電力を出力する。本実施形態の燃料電池ユニットFCUは、2つの燃料タンク11、12、燃料供給経路14、レギュレータ15、燃料電池16、空気供給経路17、負荷18、およびユニット側制御部61、62を有している。
燃料タンク11、12は、燃料ガスを貯蔵する圧縮ガスタンクである。燃料タンク11、12は、燃料入口部および燃料出口部が設けられている。そして、燃料タンク11、12は、燃料入口部に燃料充填経路3が接続され、燃料出口部に燃料供給経路14が接続されている。
燃料供給経路14は、燃料タンク11、12に貯蔵された燃料ガスを燃料電池16に供給するガス供給経路である。本実施形態の燃料供給経路14は、燃料タンク11、12に接続された2つの経路14a、14b、燃料電池16に接続された経路14c、各経路14a〜14cを接続する接続部14dを有している。
本実施形態の燃料供給経路14には、燃料タンク11、12に接続された2つの経路14a、14bに、各経路14a、14bを開閉するタンク用開閉弁141、142が設けられている。具体的には、タンク用開閉弁141、142は、燃料供給経路14における燃料タンク11、12から後述する連通経路4との接続部4aに至る経路に設けられている。本実施形態のタンク用開閉弁141、142は、制御装置6のユニット側制御部61、62からの制御信号に応じて、各経路14a、14bを開閉する電動式のシャットバルブで構成されている。
また、本実施形態の燃料供給経路14には、燃料電池16に接続された経路14cにおける後述するレギュレータ15の燃料ガス流れ上流側に、燃料供給経路14の燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ143が配置されている。圧力センサ143は、その検出値がユニット側制御部61、62に入力されるように、ユニット側制御部61、62の入力側に接続されている。本実施形態では、圧力センサ143が圧力検出部を構成している。
レギュレータ15は、燃料供給経路14に設けられ、燃料電池16への燃料ガスの供給圧力を調整する部材である。本実施形態のレギュレータ15は、燃料タンク11、12からの高圧の燃料ガスを減圧して、燃料電池16に供給される燃料ガスを一定圧力に維持する機械式の減圧バルブで構成されている。
本実施形態のレギュレータ15は、燃料供給経路14における燃料電池16に接続された経路14cに設けられている。具体的には、本実施形態のレギュレータ15は、燃料供給経路14における後述する連通経路4との接続部4aよりも燃料ガス流れ下流側に設けられている。
また、燃料供給経路14には、図示しないが、燃料電池16の燃料入口部に燃料噴射弁が設けられている。この燃料噴射弁は、全閉機能付きの可変絞り機構を有する電磁弁で構成されている。なお、燃料制御弁は、ユニット側制御部61、62からの制御信号に応じて、その作動が制御される。
続いて、燃料電池16は、図示しない電力制御ユニットPCU(Power Control Unit)を介して車両走行用の電動モータ等で構成される負荷18に供給する電気エネルギを発生させるものである。
本実施形態では、燃料電池16として固体高分子電解質型の燃料電池を採用している。本実施形態の燃料電池16は、基本単位となる複数のセルを積層したスタック構造で構成されている。
本実施形態の各セルでは、燃料供給経路14から供給された燃料ガスと空気供給経路17から供給された酸化剤ガスである空気との電気化学反応により電気エネルギを出力する。具体的には、各セルでは、以下に示すように、燃料ガスである水素と酸化剤ガスである空気中の酸素の電気化学反応により電気エネルギが出力される。
(負極側)H→2H+2e
(正極側)2H+1/2O+2e→H
燃料電池16から出力された電力は、図示しない電力制御ユニットPCU(Power Control Unit)を介して負荷18に供給され、車両走行用の電動モータの駆動等に用いられる。
ここで、各セルでの電気化学反応を終えたオフガスは、燃料電池16から外部に排出される。なお、各セルでの電気化学反応を終えた燃料ガスのオフガスには、未反応水素が含まれていることがある。このため、燃料ガスのオフガスについては、燃料供給経路14に環流させることが望ましい。
続いて、本実施形態のユニット側制御部61、62は、燃料電池ユニットFCUにおける電子制御部であり、第1燃料電池ユニットFCU1および第2燃料電池ユニットFCU2それぞれに設けられている。なお、本実施形態のユニット側制御部61、62は、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の構成要素であるものの、制御装置6の一部としても機能することから、その詳細については制御装置6と共に説明する。
続いて、燃料充填経路3について説明する。燃料充填経路3は、第1燃料電池ユニットFCU1および第2燃料電池ユニットFCU2の燃料タンク11、12に接続されて、外部から燃料ガスを燃料タンク11、12に充填するガス充填経路である。
燃料充填経路3には、その最上流側に水素供給施設に配設された充填機(ディスペンサ)の充填ノズルを接続する充填口31が設けられている。そして、燃料充填経路3には、充填口31の燃料ガス流れ下流側に各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12に燃料ガスを分配する燃料分配器32が設けられている。これにより、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料タンク11、12への燃料ガスの充填系統が単一の系統に纏まっている。
また、燃料充填経路3には、燃料分配器32から燃料タンク11、12に至る経路に充填用逆止弁33が設けられている。充填用逆止弁33は、燃料分配器32から燃料タンク11、12への燃料ガスの流れを許容し、燃料タンク11、12から燃料分配器32側への燃料ガスの流れを禁止する逆流防止弁である。
ここで、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12への燃料ガスの充填方法について簡単に説明する。各燃料電池ユニットFCU1、FCU2のタンク用開閉弁141、142が閉状態となった状態で、充填機の充填ノズルが充填口31に接続されると、水素供給施設に貯蔵された燃料ガスが燃料タンク11、12に充填される。
この際、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料電池16の個体差等による発電性能の差によって、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の一方の燃料タンク11、12の残圧が他方の燃料タンク11、12の残圧に比べて大きくなることがある。
このように、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の残圧に差がある場合、まず、残圧が低い燃料電池ユニットの燃料タンク11、12に燃料ガスが充填される。そして、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の圧力が同等となった時点で、残圧が高い燃料電池ユニットの燃料タンク11、12にも燃料ガスが充填される。この時点で、残圧が低い燃料電池ユニットの燃料タンク11、12は、燃料ガスの充填時の断熱圧縮に伴って充填開始時によりも温度が上昇することで、残圧が高い燃料電池ユニットの燃料タンク11、12よりもガス密度が低くなる。
このため、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の圧力が同等となった時点では、残圧が高い方の燃料タンク11、12が、残圧が低い方の燃料タンク11、12よりも充填率SOC(State Of Charge)が高くなってしまう。そして、充填時において、残圧が低い方の燃料タンク11、12の充填率SOCが100%となるように燃料ガスを充填すると、残圧が高い方の燃料タンク11、12の充填率SOCが100%を超えてしまう。
このため、燃料ガスの充填時において、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の残圧が大きく異なる場合には、燃料タンク11、12への燃料ガスの充填が過剰となってしまうことがある。
そこで、本実施形態では、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14におけるレギュレータ15の燃料ガス流れ上流側の経路同士を連通経路4で接続すると共に、当該連通経路4に開閉機構5を設ける構成としている。
具体的には、連通経路4は、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14におけるタンク用開閉弁141、142の燃料ガス流れ下流側からレギュレータ15の燃料ガス流れ上流側に至る経路同士を接続するように配設されている。
また、本実施形態の連通経路4には、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の一方から他方に向けて燃料ガスを流す第1連通部41、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の他方から一方に向けて燃料ガスを流す第2連通部42を有している。
開閉機構5は、連通経路4を開閉するものであり、連通経路4に配置されている。開閉機構5は、一方向への燃料ガスの流れを許容し、他方向への燃料ガスかの流れを禁止する逆流防止機能を有する一対の連通用開閉弁51、52を有している。
一対の連通用開閉弁51、52は、互いに逆方向への燃料ガスの流れが許容されるように一方の連通用開閉弁51が第1連通部41に配置され、他方の連通用開閉弁52が第2連通部42に配置されている。
本実施形態の一対の連通用開閉弁51、52は、各連通部41、42を開閉する弁部材511、521、および連通用逆止弁512、522を有している。弁部材511、521は、後述する制御装置6の経路開閉制御部60からの制御信号に応じて、連通経路4の各連通部41、42を開閉する電動式のシャットバルブで構成されている。
ここで、本実施形態では、弁部材511、521をタンク用開閉弁141、142と同様の構成を有するもので構成すると共に、連通用逆止弁512、522を充填用逆止弁33と同様の構成を有する逆流防止弁で構成している。このように、各部品を同様の構成とすれば、部品の品種を少なくすることができるので、部品の管理コスト等の低減を図ることが可能となる。
次に、燃料電池システム1における電子制御部である制御装置6について説明する。本実施形態の制御装置6は、開閉機構5を制御する経路開閉制御部60、各電池ユニットFCU1、FCU2それぞれに設けられた第1ユニット側制御部61、第2ユニット側制御部62を有している。各制御部60〜62は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータとその周辺回路にて構成されている。
各ユニット側制御部61、62の出力側には、対応する燃料電池ユニットFCU1、FCU2のタンク用開閉弁141、142等の制御対象機器が接続されている。各ユニット側制御部61、62は、出力側に接続された各制御対象機器に対して制御信号を出力可能に構成されている。
また、各ユニット側制御部61、62の入力側には、対応する燃料電池ユニットFCU1、FCU2の圧力センサ143等のセンサ機器が接続されている。各ユニット側制御部61、62には、各センサ機器からの検出信号が入力される。
ここで、本実施形態の各ユニット側制御部61、62は、直接接続されておらず、互いに独立して各制御処理を実行するスタンドアローン型の制御部として構成されている。例えば、本実施形態の各ユニット側制御部61、62それぞれは、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2のうち、対応する燃料電池ユニットの燃料電池16を含む各制御対象機器の作動を制御する作動制御処理を実行する。
また、本実施形態の各ユニット側制御部61、62は、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の圧力センサ143からの検出信号に応じて、燃料供給経路14で燃料ガスの漏れが生じているか否かを判定するガス漏れ検知処理を実行する。本実施形態では、各ユニット側制御部61、62におけるガス漏れ検知処理を実行する構成(ソフトウェアまたはハードウェア)が漏れ検知処理部61a、62aを構成している。なお、ガス漏れ検知処理の詳細については後述する。
経路開閉制御部60は、開閉機構5を制御する制御部である。具体的には、本実施形態の経路開閉制御部60の出力側には、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2に跨って配置された開閉機構5が接続されている。経路開閉制御部60は、出力側に接続された開閉機構5に対して制御信号を出力可能に構成されている。
また、本実施形態の経路開閉制御部60は、各ユニット側制御部61、62に入力されるセンサ機器の検出情報や各制御対象機器の制御情報が入力されるように、各ユニット側制御部61、62の出力側に接続されている。
本実施形態の経路開閉制御部60は、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12それぞれの圧力差が小さくなるよう開閉機構5を制御する経路開閉処理を実行する。なお、経路開閉処理の詳細については後述する。
次に、本実施形態の燃料電池システム1の基本的な作動について、図2を参照して説明する。図2は、燃料電池システム1の各ユニット側制御部61、62それぞれが独立して実行する作動制御処理の流れを示すフローチャートである。図2に示す制御ルーチンは、車両の運転手によりイグニッションスイッチがオンされた際に、各ユニット側制御部61、62により実行される。なお、各ユニット側制御部61、62が実行する作動制御処理は、基本的に同様の処理内容となっている。このため、以下では、各ユニット側制御部61、62をユニット側制御部として、各ユニット側制御部61、62を区別することなく説明する。 図2に示すように、各ユニット側制御部61、62は、イグニッションスイッチをオンされると、まず、起動処理として、メモリに記憶された各種フラグ・タイマ等の初期化や、制御対象機器の初期位置を合わせる初期化処理を実行する(S10)。
続いて、各ユニット側制御部61、62部は、起動処理として、燃料電池ユニットFCUの燃料供給経路14で燃料ガスの漏れが生じているか否かを判定するガス漏れ検知処理を実行する(S20)。ステップS20のガス漏れ検知処理の詳細については、図3を参照して説明する。
図3に示すように、まず、各ユニット側制御部61、62は、対応する燃料電池ユニットFCUのタンク用開閉弁141、142を開状態に制御して、燃料電池ユニットFCUの燃料タンク11、12を開放する(S201)。この際、各ユニット側制御部61、62は、燃料電池16の内部に燃料ガスが供給されないように、図示しない燃料噴射弁を全閉する。これにより、燃料電池ユニットFCUの燃料供給経路14に燃料ガスが供給されることで、燃料供給経路14の燃料ガスの圧力が高くなる。
続いて、各ユニット側制御部61、62は、燃料タンク11、12を開放してから所定時間経過したか否かを判定する(S202)。ステップS202の判定処理における所定時間は、例えば、燃料供給経路14における燃料ガスの圧力が通常の燃料電池16の発電時における圧力となるまでに要する時間に設定されている。
ステップS202の判定処理にて、所定時間経過したと判定された場合、各ユニット側制御部61、62は、対応する燃料電池ユニットFCUのタンク用開閉弁141、142を閉状態に制御して、燃料電池ユニットFCUの燃料タンク11、12を閉鎖する(S203)。
ここで、単一の燃料電池ユニットFCUにおいて、異なるタイミングでタンク用開閉弁141、142の開閉が行われると、ユニット内の燃料タンク11、12に圧力差が生じてしまうことが懸念される。
このため、単一の燃料電池ユニットFCUでは、実質的に同じタイミングでタンク用開閉弁141、142の開閉が行われる構成となっている。これにより、本実施形態の燃料電池ユニットFCUでは、ユニット内の燃料タンク11、12における圧力差の発生が抑制される。なお、異なる燃料電池ユニットFCU1、FCU2では、互いに独立したタイミングでタンク用開閉弁141、142の開閉が実施可能となっている。
続いて、各ユニット側制御部61、62は、対応する燃料電池ユニットFCUの圧力センサ143の検出値を監視して、燃料電池ユニットFCUの燃料供給経路14における燃料ガスの圧力変化量を検出する(S204)。
続いて、各ユニット側制御部61、62は、ステップS204で検出した圧力変化量が予め定めた判定閾値以上であるか否かを判定する(S205)。本実施形態の判定閾値は、燃料供給経路14にて燃料ガスの漏れが生じた際の圧力変化量を予測した値に設定している。なお、燃料ガスの圧力は、温度変化により変化することがあることから、燃料ガスの温度変化に応じて判定閾値を可変させるようにしてもよい。
ステップS205の判定処理の結果、燃料ガスの圧力変化量が判定閾値以上であると判定された場合、各ユニット側制御部61、62は、燃料電池ユニットFCUの燃料供給経路14で燃料ガスの漏れが生じていると判定し、燃料電池システム1の運転を停止する(S206)。
一方、燃料ガスの圧力変化量が判定閾値以上でないと判定された場合、各ユニット側制御部61、62は、燃料電池ユニットFCUの燃料供給経路14で燃料ガスの漏れが生じていないと判定して、ガス漏れ検知処理を終了する。
図2に戻り、各ユニット側制御部61、62は、ガス漏れ検知処理にて、燃料ガスの漏れが生じていないと判定された場合に、対応する燃料電池ユニットFCUにて燃料電池16の発電処理を実行する(S30)。具体的には、各ユニット側制御部61、62は、運転手のアクセル操作量に応じて燃料電池ユニットFCUの燃料噴射弁を制御することで、燃料電池16に対して燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する。これにより、燃料電池16の各セルで発生した電気エネルギが負荷18に対して出力される。
続いて、各ユニット側制御部61、62は、イグニションオフ等による燃料電池システム1の起動停止の要求があるか否かを判定する(S40)。この結果、起動停止の要求がある場合には、燃料噴射弁の全閉や、タンク用開閉弁141、142の閉弁等の起動停止処理を実行して燃料電池16の作動を停止する(S50)。
ここで、前述したように、各ユニット側制御部61、62それぞれは、スタンドアローン型の制御部である。このため、各ユニット側制御部61、62が実行するガス漏れ検知処理や発電処理等の実行タイミングがずれることがある。
以上までが本実施形態の燃料電池システム1の基本的な作動である。以下、本実施形態の燃料電池システム1の特徴的な作動について、図4のフローチャートおよび図5のタイミングチャートを参照して説明する。
図4は、本実施形態の経路開閉制御部60が実行する経路開閉処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す制御ルーチンは、図2に示す各ユニット側制御部61、62が実行する制御ルーチンと並行して実行される。すなわち、経路開閉制御部60は、車両の運転手によりイグニッションスイッチがオンされた際に経路開閉処理を実行する。
図4に示すように、まず、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2のうち、少なくとも一方のユニットの燃料タンク11、12が閉鎖されているか否かを判定する(S101)。なお、燃料タンク11、12が閉鎖されているか否かは、各ユニット側制御部61、62の出力信号に基づいて判定する。
この結果、少なくとも一方のユニットの燃料タンク11、12が閉鎖されていると判定された場合には、経路開閉制御部60は、開閉機構5を閉状態に制御して、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14同士を接続する連通経路4を閉鎖する。
例えば、各ユニット側制御部61、62が実行するガス漏れ検知処理では、図5に示すように、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12を閉鎖するタイミングが異なることがある。このため、経路開閉制御部60は、ガス漏れ検知処理によりタンク用開閉弁141、142が閉状態になっている場合には、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する(S102)。そして、経路開閉制御部60は、ステップS101の判定処理を再び実施する。
一方、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2それぞれの燃料タンク11、12が閉鎖されていないと判定された場合には、経路開閉制御部60は、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差を検出する(S103)。具体的には、制御装置6は、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の圧力センサ143の検出値の差から各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差を検出する。
続いて、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差が予め定めた基準値を上回ったか否かを判定する(S104)。なお、基準値としては、例えば、燃料ガスの充填時に燃料タンク11、12の充填率の差が1〜10%の範囲に収まる程度の圧力差に設定される。
この結果、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差が基準値を上回っていないと判定された場合、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する(S102)。
一方、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差が基準値を上回っていると判定された場合、開閉機構5を開状態に制御して、連通経路4を開放する(S105)。
これにより、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14を流れる燃料ガスが連通経路4を介して行き来することで、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差が小さくなる。
続いて、経路開閉制御部60は、イグニションオフ等による起動停止の要求があるか否かを判定する(S106)。この結果、起動停止の要求があると判定された場合には、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する(S107)。
以上説明した本実施形態の燃料電池システム1は、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14同士を接続する連通経路4、当該連通経路4を開閉する開閉機構5を備える。さらに、本実施形態の燃料電池システム1は、経路開閉制御部60が、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の圧力差が小さくなるように開閉機構5の作動を制御する構成としている。
これによれば、開閉機構5の開閉作動により、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14を流れる燃料ガスを各燃料電池ユニットFCU1、FCU2間で受け渡すことが可能となる。これにより、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の圧力差を小さくすること、すなわち、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12を均圧化することができる。このため、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の圧力差に起因して、燃料ガスの充填時に一部の燃料タンクへの燃料ガスの充填が過剰となってしまうことを抑制可能となる。
ところで、燃料電池システム1の起動開始時等には、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2における一方のタンク用開閉弁141、142が閉状態となっている場合がある。この場合に、連通経路4が開放されていると、開状態のタンク用開閉弁141、142に対応する燃料供給経路14から閉状態のタンク用開閉弁141、142に対応する燃料供給経路14へと燃料ガスが意図せずに流れてしまうことが懸念される。
特に、本実施形態の如く、タンク用開閉弁141、142を閉状態にするガス漏れ検知処理を実行する構成では、ガス漏れ検知処理時に連通経路4が開放されていると、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力が変化してしまう。このことは、ガス漏れ検知処理における信頼性を低下させることになることから好ましくない。
そこで、本実施形態では、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の少なくとも一方のタンク用開閉弁141、142が閉状態となっている場合に、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する構成としている。
これによれば、開状態のタンク用開閉弁141、142に対応する燃料供給経路14から閉状態のタンク用開閉弁141、142に対応する燃料供給経路14へと燃料ガスが意図せずに流れてしまうことを回避することができる。さらに、本実施形態の構成によれば、ガス漏れ検知処理時に連通経路4が閉鎖されるので、ガス漏れ検知処理における信頼性を確保することができる。
また、本実施形態では、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2それぞれのタンク用開閉弁141、142が開状態となっている場合、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差に応じて、連通経路4を開閉する構成としている。
具体的には、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14の圧力差が所定の基準値を上回った際に、連通経路4が開放されるように開閉機構5の作動を制御する構成としている。これによれば、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14同士の不必要な燃料ガスの移動を抑制しつつ、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12の圧力差を縮小させることが可能となる。
ここで、本実施形態では、経路開閉処理において、起動停止の要求があると判定された場合に、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する例を説明したが、これに限定されない。隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2それぞれの燃料タンク11、12が開放されている場合、起動停止の要求があった後も開閉機構5を開状態に維持するようにしてもよい。
(第1実施形態の変形例1)
上述の第1実施形態では、2つの燃料電池ユニットFCU1、FCU2を備える燃料電池システム1について説明したが、燃料電池システム1における燃料電池ユニットの数は2つに限定されず、3つ以上備える構成としてもよい。
例えば、図6に示す3つの燃料電池ユニットFCU1〜FCU3を備える燃料電池システム1において、隣り合う燃料電池ユニットFCU1〜FCU3の燃料供給経路14同士を連通経路4で接続し、当該連通経路4に開閉機構5を配置してもよい。このような構成においても、経路開閉制御部60が隣り合う燃料電池ユニットFCU1〜FCU3の燃料タンク11、12の圧力差が小さくなるように開閉機構5の作動を制御することで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第1実施形態の変形例2)
上述の第1実施形態では、制御装置6を経路開閉制御部60、第1ユニット側制御部61、第2ユニット側制御部62といった3つの制御部で構成する例について説明したが、これに限定されない。
例えば、図7に示すように、第1ユニット側制御部61Aと第2ユニット側制御部62Aとを直接接続すると共に、経路開閉制御部60の機能を第1ユニット側制御部61Aに付加する構成としてもよい。この場合、第1ユニット側制御部61Aにおける経路開閉処理を実行する構成(ハードウェアやソフトウェア)が、経路開閉制御部61bを構成する。
また、図示しないが、各制御部60〜62を統合して単一の制御部により制御装置6を構成してもよい。このように、各制御部60〜62の少なくとも一部を統合する構成とすれば、制御装置6の構成の簡素化を図ることが可能となる。
なお、図7では、経路開閉制御部60の機能を第1ユニット側制御部61Aに付加する構成を例示したが、これに限らず、経路開閉制御部60の機能を第2ユニット側制御部62Aに付加するようにしてもよい。この場合、第2ユニット側制御部62Aにおける経路開閉処理を実行する構成(ハードウェアやソフトウェア)が、経路開閉制御部を構成する。(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図8を参照して説明する。本実施形態では、開閉機構5を単一の連通用開閉弁53で構成している点が第1実施形態と相違している。
図8に示すように、本実施形態では、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14同士を単一の経路で構成される連通経路4で接続し、当該連通経路4に対して単一の連通用開閉弁53を設ける構成を採用している。
本実施形態の連通用開閉弁53は、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の一方から他方に向けて燃料ガスを流すと共に、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の他方から一方に向けて燃料ガスを流すことが可能なシャットバルブで構成されている。なお、本実施形態の連通用開閉弁53は、制御装置6からの制御信号に応じて、連通経路4の各連通部41、42を開閉する電動式のシャットバルブで構成されている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の燃料電池システム1は、第1実施形態で説明した作用効果に加えて、燃料電池システム1の部品点数を低減して簡素化を図ることができる。すなわち、本実施形態では、連通経路4を単一の経路で構成すると共に、単一の連通用開閉弁53で開閉機構5を構成しているので、燃料電池システム1の部品点数を低減して簡素化を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図9、図10を参照して説明する。本実施形態では、経路開閉制御部60が実行する経路開閉処理の一部が第1実施形態と相違している。
図9は、本実施形態の経路開閉制御部60が実行する経路開閉処理の流れを示すフローチャートである。図9に示す制御ルーチンは、各ユニット側制御部61、62が実行する図2に示す制御ルーチンと並行して実行される。すなわち、経路開閉制御部60は、車両の運転手によりイグニッションスイッチがオンされた際に、図9に示す経路開閉処理を実行する。
図9に示すように、まず、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2のうち、少なくとも一方のユニットの燃料タンク11、12が閉鎖されているか否かを判定する(S101)。この結果、少なくとも一方のユニットの燃料タンク11、12が閉鎖されている場合には、経路開閉制御部60は、開閉機構5を閉状態に制御して、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14同士を接続する連通経路4を閉鎖する(S102)。例えば、図10に示すように、ガス漏れ検知処理では、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12を異なるタイミングで閉鎖することがあり、この場合、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する。
一方、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2それぞれの燃料タンク11、12が閉鎖されていない場合には、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の起動処理が開始されたか否かを判定する(S104A)。例えば、経路開閉制御部60は、各ユニット側制御部61、62にて初期化処理やガス漏れ検知処理が実行されている場合に、隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の起動処理が開始されたと判定する。
この結果、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の起動処理が開始されていないと判定された場合、燃料供給経路14に燃料ガスが供給されていないと考えられるので、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する(S102)。
一方、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の起動処理が開始されたと判定された場合、開閉機構5を開状態に制御して、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14同士を接続する連通経路4を開放する(S105)。これにより、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料供給経路14を流れる燃料ガスが連通経路4を介して行き来することで、燃料供給経路14の圧力差が小さくなる。
続いて、経路開閉制御部60は、イグニションオフ等による隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料電池16の起動停止の要求があるか否かを判定する(S106)。この結果、起動停止の要求があった場合には、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する(S107)。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の燃料電池システム1は、第1実施形態で説明した作用効果に加えて、次の作用効果を奏する。すなわち、本実施形態では、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料タンク11、12が開放されている場合に、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料電池16の起動開始から起動停止するまで連通経路4を開放する構成としている。
これによると、図10に示すように、少なくとも隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2の燃料電池16の双方が発電開始してから発電停止するまでの期間、連通経路4が開放されるように開閉機構5が開状態に制御される。これによれば、開閉機構5による連通経路4の開閉作動を抑えることができ、燃料供給経路14を流通する高圧の燃料ガスに対する開閉機構5の耐久性を充分に確保することが可能となる。
ここで、本実施形態では、起動開始の要求前や起動停止の要求後に、開閉機構5を閉状態に制御して連通経路4を閉鎖する例について説明したが、これに限定されない。隣り合う燃料電池ユニットFCU1、FCU2それぞれの燃料タンク11、12が開放されている場合、起動開始の要求前や起動停止の要求後も開閉機構5を開状態に維持するようにしてもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の各実施形態では、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2が2つの燃料タンク11、12を備える構成を例示したが、これに限定されず、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2が1つまたは3つ以上の燃料タンクを備えていてもよい。
(2)上述の各実施形態では、ガス漏れ検知処理を燃料電池システム1の起動開始時に実行する例について説明したが、これに限定されず、例えば、ガス漏れ検知処理を燃料電池システム1の起動停止時に実行するようにしてもよい。
(3)上述の各実施形態で説明した燃料電池システム1は、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2のいずれかにおいて、燃料供給経路14で燃料ガスの漏れが生じていると判定された場合に運転を停止する構成となっている。なお、燃料電池システム1は、燃料漏れに限らず、例えば、各燃料電池ユニットFCU1、FCU2のいずれかにおいて、タンク用開閉弁141、142の開閉異常(開故障、閉故障等)が生じている場合にも運転を停止する。
このように、燃料電池ユニットFCU1、FCU2の一部に異常が生じた際に、燃料電池システム1の運転を停止させる構成では、異常がない燃料電池ユニットFCUでも、燃料電池16に燃料を供給できず、その出力を取り出し続けることができなくなってしまう。
これに対して、燃料電池ユニットFCU1、FCU2のいずれかに燃料ガスの漏れやタンク用開閉弁141、142の開閉異常等が生じた場合、異常がない燃料電池ユニットFCUだけを運転させるようにしてもよい。
例えば、燃料電池ユニットFCU1、FCU2のいずれかに異常が発生した場合、開閉機構5を閉状態とし、異常が生じた燃料電池ユニットFCUを特定する。そして、異常が生じた燃料電池ユニットFCUについて、発電を停止し、タンク用開閉弁141、142を閉じればよい。
なお、燃料電池ユニットFCUの異常判定方法としては、例えば、開閉機構5を閉状態とし、燃料電池ユニットFCU1、FCU2の一方を運転させた状態で他方のタンク用開閉弁141、142を閉じる。そして、タンク用開閉弁141、142を閉じた燃料電池ユニットFCUの圧力変化を監視し、圧力が所定以上変化していたら何らかの異常あるとして、運転を停止させる。なお、圧力変化が正常であった場合、その燃料電池ユニットFCUの運転を再開し、もう片方の燃料電池ユニットFCUの異常判定を実施すればよい。
(4)上述の各実施形態では、燃料電池システム1を燃料電池自動車に適用する例について説明したが、これに限らず、例えば、家庭や工場にて使用される据置型の発電装置に適用してもよい。
(5)上述の各実施形態で説明した制御装置6による燃料電池システム1の制御処理は、一例であり、図2〜図4、および図9の制御処理の一部を変更して燃料電池システム1を制御するようにしてもよい。
(6)上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
(7)上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
(8)上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
FCU1 第1燃料電池ユニット
FCU2 第2燃料電池ユニット
11、12 燃料タンク
14 燃料供給経路
15 レギュレータ
3 燃料充填経路
4 連通経路
5 開閉機構
6 制御装置
60b 経路開閉制御部

Claims (7)

  1. 燃料ガスおよび酸化剤ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池(16)、前記燃料ガスを貯蔵する燃料タンク(11、12)、前記燃料タンクから前記燃料電池に前記燃料ガスを供給する燃料供給経路(14)、前記燃料供給経路に設けられて前記燃料電池への前記燃料ガスの供給圧力を調整するレギュレータ(15)を含んで構成される複数の燃料電池ユニット(FCU1〜FCU3)と、
    前記複数の燃料電池ユニットの前記燃料タンクそれぞれに接続され、外部から前記燃料ガスを前記複数の燃料電池ユニットの前記燃料タンクそれぞれに充填する燃料充填経路(3)と、
    前記複数の燃料電池ユニットのうち、隣り合う前記燃料電池ユニットの前記燃料供給経路における前記レギュレータよりも前記燃料ガス流れ上流側の経路同士を接続する連通経路(4)と、
    前記連通経路を開閉する開閉機構(5)と、
    前記複数の燃料電池ユニットの前記燃料タンクそれぞれの圧力差が小さくなるように前記開閉機構の開閉作動を制御する経路開閉制御部(60、61b)と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 前記複数の燃料電池ユニットの前記燃料供給経路それぞれには、前記燃料タンクから前記連通経路との接続部(4a)に至る経路を開閉するタンク用開閉弁(141、142)が設けられており、
    前記経路開閉制御部は、前記隣り合う燃料電池ユニットにおける一方のユニットの前記タンク用開閉弁が閉状態となっている場合、前記隣り合う燃料電池ユニットにおける前記燃料供給経路同士を接続する前記連通経路が閉鎖されるように前記開閉機構を制御する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記隣り合う燃料電池ユニットにおける少なくとも一方の前記タンク用開閉弁が閉状態となっている場合に、閉状態となる前記タンク用開閉弁が設けられた前記燃料供給経路における前記燃料ガスの圧力変化に基づいて前記燃料ガスの漏れが生じているか否かを判定する漏れ検知処理部(61a、62a)を備え、
    前記漏れ検知処理部は、前記燃料ガスの圧力の変化量が所定の判定閾値以上である場合に、閉状態となる前記タンク用開閉弁が設けられた前記燃料供給経路で前記燃料ガスの漏れが生じていると判定する請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記複数の燃料電池ユニットの前記燃料供給経路それぞれには、前記タンク用開閉弁から前記レギュレータに至る経路に、前記燃料ガスの圧力を検出する圧力検出部(143)が設けられており、
    前記経路開閉制御部は、前記隣り合う燃料電池ユニットそれぞれの前記タンク用開閉弁が開状態となっている場合、前記隣り合う燃料電池ユニットの前記燃料供給経路に設けられた前記圧力検出部の検出値の差が所定の基準値を上回った際に前記連通経路が開放されるように前記開閉機構を制御する請求項2または3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記経路開閉制御部は、前記隣り合う燃料電池ユニットそれぞれの前記タンク用開閉弁が開状態となっている場合、少なくとも前記隣り合う燃料電池ユニットの前記燃料電池の双方が発電開始してから発電停止するまでの期間、前記連通経路が開放されるように前記開閉機構を制御する請求項2または3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記連通経路には、前記隣り合う燃料電池ユニットの一方から他方に向けて前記燃料ガスを流す第1連通部(41)、前記隣り合う燃料電池ユニットの他方から一方に向けて前記燃料ガスを流す第2連通部(42)を有しており、
    前記開閉機構は、一方向への前記燃料ガスの流れを許容し、他方向への前記燃料ガスの流れを禁止する逆流防止機能を有する一対の連通用開閉弁(51、52)を有しており、
    前記一対の連通用開閉弁は、互いに逆方向への前記燃料ガスの流れが許容されるように、一方の連通用開閉弁(51)が前記第1連通部に配置され、前記他方の連通用開閉弁(52)が前記第2連通部に配置されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  7. 前記開閉機構は、前記隣り合う燃料電池ユニットの一方から他方に向けて前記燃料ガスを流すと共に、前記隣り合う燃料電池ユニットの他方から一方に向けて前記燃料ガスを流すことが可能に構成された単一の連通用開閉弁(53)を有している請求項1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
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