図1は、実施形態に係る燃料電池システム10の概略図である。燃料電池システム10は、複数の燃料電池ユニットとして、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとを備え、燃料ガスである水素ガス(アノードガス)における水素と酸化剤ガスとしての空気(カソードガス)中の酸素との反応によって発電する。2つのサブシステム10A、10Bは、互いに同様の構成を有し、通常の運転状態において、互いに同期された状態で運転されている。燃料電池システム10は、例えば、燃料電池バス等の大型の燃料電池車両に搭載され、駆動用モータや各種補機を動作させる発電装置として用いられる。本実施形態において、燃料電池システム10は、燃料電池バスである燃料電池車両に搭載されている。なお、燃料電池システム10は、燃料電池車両に限らず、船舶、飛行機等の移動体、または、住宅、ビル等の定置設備に備えられても良い。なお、燃料電池車両は、燃料電池システム10に加えて、燃料電池システム10によって発電された電力を蓄え、蓄えた電力を用いて駆動用モータや各種補機を動作させる二次電池(図示しない)を備える。
2つのサブシステム10A、10Bはそれぞれ、燃料電池スタック100A、100Bと、水素ガス貯蔵機構200A、200Bと、水素ガス供給機構300A、300Bと、酸化剤ガス供給排出機構400A、400Bと、冷媒循環機構500A、500Bと、制御部600A、600Bと、を備える。燃料電池スタック100A、100Bは、燃料電池単セル(図示しない)が複数積層されたスタック構造を有する。本実施形態において、燃料電池スタック100A、100Bを構成する燃料電池単セルは、酸素と水素の電気化学反応によって発電する固体高分子型の燃料電池である。
各水素ガス貯蔵機構200A、200Bは、高圧タンク210A、210Bと、バルブユニット220A、220Bと、供給分岐流路230A、230Bと、供給側接続マニホールド240A、240Bと、充填分岐流路250A、250Bと、充填側接続マニホールド260A、260Bと、充填流路270A、270Bと、を備える。
高圧タンク210A、210Bは、燃料電池スタック100A、100Bに供給する水素ガスを貯蔵するためのタンクである。高圧タンク210A、210Bは、各サブシステム10A、10Bに5本ずつ備えられ、燃料電池システム10全体で合計10本備えられている。高圧タンク210A、210Bは、開閉弁であるシャットバルブ222A、222Bと逆止弁226A、226Bとを含むバルブユニット220A、220Bを介して、供給分岐流路230A、230Bおよび充填分岐流路250A、250Bに連通状態で接続されている。
供給分岐流路230A、230Bは、それぞれの高圧タンク210A、210Bと供給側接続マニホールド240A、240Bとの間に接続され、供給側接続マニホールド240A、240Bは、水素ガス供給流路310A、310Bを介して水素ガス供給機構300A、300Bに接続されている。水素ガス供給流路310Aと水素ガス供給流路310Bとの間には、連通供給流路312が配設されている。よって、水素ガス貯蔵機構200Aの高圧タンク210Aから供給分岐流路230Aへと流入した水素ガスは、供給側接続マニホールド240Aと水素ガス供給流路310Aを経て燃料電池スタック100Aへと供給される他、供給側接続マニホールド240Aと水素ガス供給流路310Aを経た後に連通供給流路312を通過して水素ガス供給流路310Bに流れ込み、燃料電池スタック100Bにも供給される。水素ガス貯蔵機構200Bの高圧タンク210Bから供給分岐流路230Bへと流入した水素ガスも同様に、供給側接続マニホールド240Bと水素ガス供給流路310Bを経て燃料電池スタック100Bへと供給される他、供給側接続マニホールド240Bと水素ガス供給流路310Bを経た後に連通供給流路312を通過して水素ガス供給流路310Aに流れ込み、燃料電池スタック100Aにも供給される。こうしたガス供給から、水素ガス貯蔵機構200A、200Bに含まれる高圧タンク210A、210Bと供給分岐流路230A、230Bと供給側接続マニホールド240A、240Bおよび連通供給流路312は、燃料電池スタック100A、100Bへの水素ガスの供給に共用される複数系統の水素ガス供給系、即ち燃料ガス供給系を構成する。供給側接続マニホールド240A、240Bには、水素ガスの供給圧力を検出するための圧力センサ242A、242Bが設けられている。圧力センサ242A、242Bは、水素ガスの供給圧力を検出するほか、シャットバルブ222A、222Bの閉弁状況下においては、後述のインジェクタ340A、340Bより上流側の水素ガス供給流路310A、310Bの水素ガス圧を検出する。
充填分岐流路250A、250Bは、それぞれの高圧タンク210A、210Bと充填流路270A、270Bとを、バルブユニット220A、220Bの逆止弁226A、226Bを介在させて連通する流路である。充填分岐流路250A、250Bと充填流路270A、270Bとは、充填側接続マニホールド260A、260Bを介して接続されている。第1のサブシステム10Aに備えられた充填流路270Aと、第2のサブシステム10Bに備えられた充填流路270Bと、は、流路が合流するように接続されている。充填流路270A、270Bのうち高圧タンク210A、210Bと接続された側の端部とは逆側の端部には、水素ガスの充填のために、水素ステーション等の水素ガス充填ガンGnと接続されてガス充填を受けるレセプタクル280が取り付けられている。レセプタクル280側から充填される水素ガスは、充填流路270A、270Bと、充填分岐流路250A、250Bと、を通って高圧タンク210A、210Bへと充填される。充填側接続マニホールド260A、260Bには、水素ガスの充填圧力を検出するための圧力センサ262A、262Bが設けられている。
水素ガス供給機構300A、300Bは、水素ガス供給流路310A、310Bと、水素ガス循環流路360A、360Bと、水素ガス排出流路390A、390Bと、を備える。水素ガス供給機構300A、300Bは、燃料電池スタック100A、100Bへの水素ガスの供給と、供給された水素ガスの循環や外部への排出を行う。
水素ガス供給流路310A、310Bは、燃料電池スタック100A、100Bへと供給される水素ガスを流通させ、水素ガスに付与される圧力を調整するための弁機構であるレギュレータ320A、320Bとインジェクタ340A、340Bとが配置されている。水素ガス貯蔵機構200A、200Bにおけるシャットバルブ222A、222Bの閉弁状況下でのインジェクタ340A、340Bからのガス噴出により、インジェクタより上流側の水素ガス供給流路310A、310Bの水素ガス圧を調整できる。水素ガス供給流路310A、310Bには、燃料電池スタック100A、100Bに供給される水素ガスに付与されている圧力を検出するための圧力センサ330A、330B、350A、350Bが配置されている。
水素ガス循環流路360A、360Bは、燃料電池スタック100A、100Bに供給された水素ガスのうち未反応の水素ガスを回収し、回収した水素ガスを再び水素ガス供給流路310A、310Bへと流入する。水素ガス循環流路360A、360Bには、水素ガスを圧送するためのポンプ380A、380Bが配置されている。水素ガス循環流路360A、360Bには、水素ガスに含まれる液水を分離するための気液分離機370A、370Bが配置されている。気液分離機370A、370Bによって分離された液水は、開閉弁375A、375Bが開弁されることによって、水素ガス排出流路390A、390Bとマフラー470A、470Bを通って外部へと排出される。
酸化剤ガス供給排出機構400A、400Bは、燃料電池スタック100A、100Bに酸化剤ガスである空気を供給すると共に、燃料電池スタック100A、100Bから排出される酸化剤ガスを外部に排出する機能を有する。酸化剤ガス供給排出機構400A、400Bは、酸化剤ガス供給流路410A、410Bと、酸化剤ガス排出流路420A、420Bと、バイパス流路430A、430Bと、を備える。酸化剤ガス供給流路410A、410Bは、燃料電池スタック100A、100Bに接続された流路であり、燃料電池スタック100A、100Bに供給される酸化剤ガスを流通させる。酸化剤ガス排出流路420A、420Bは、燃料電池スタック100A、100Bに接続された流路であり、酸化剤ガスを外部に排出する。バイパス流路430A、430Bは、酸化剤ガス供給流路410A、410Bと酸化剤ガス排出流路420A、420Bとを接続する流路であり、酸化剤ガス供給流路410A、410B内を流通する水素ガスを燃料電池スタック100A、100Bを介することなく酸化剤ガス排出流路420A、420Bに流入させる。酸化剤ガス供給流路410A、410Bには、酸化剤ガスを圧送するエアコンプレッサ440A、440Bと、バイパス流路430A、430Bへの酸化剤ガスの流入量を調節する三方弁450A、450Bが配置されている。酸化剤ガス排出流路420A、420Bには、燃料電池スタック100A、100B内を流通する酸化剤ガスの圧力を調整するための調圧弁460A、460Bが配置されている。酸化剤ガス排出流路420A、420Bは、水素ガス排出流路390A、390Bと合流し、酸化剤ガス排出流路420A、420B内を流通する酸化剤ガスはマフラー470A、470Bを通って外部に排出される。
冷媒循環機構500A、500Bは、冷媒(例えば水)を流通させることによって、燃料電池スタック100A、100Bを適切な温度に調整する。冷媒循環機構500A、500Bは、冷媒を冷却するラジエータ510A、510Bと、冷媒供給流路520A、520Bと、冷媒回収流路530A、530Bと、冷媒バイパス流路540A、540Bと、を備える。冷媒供給流路520A、520Bは、燃料電池スタック100A、100Bに接続され、燃料電池スタック100A、100Bに供給する冷媒が流通する。冷媒供給流路520A、520Bには、冷媒を燃料電池スタック100A、100Bへと送り出す冷媒ポンプ550A、550Bが配置されている。冷媒回収流路530A、530Bは、燃料電池スタック100A、100Bに接続され、燃料電池スタック100A、100Bから排出された冷媒をラジエータ510A、510Bに流し込む。冷媒回収流路530A、530Bによって回収された冷媒は、冷媒バイパス流路540A、540Bまたはラジエータ510A、510Bを通って、冷媒供給流路520A、520Bへと移動する。冷媒回収流路530A、530Bと冷媒バイパス流路540A、540Bとの接続部には、冷媒バイパス流路540A、540Bへと流入する冷媒の量を調整する三方弁560A、560Bが配置されている。
制御部600A、600Bは、ECUを用いて構成され、燃料電池システム10のそれぞれのサブシステム10A、10Bに備えられた各種センサ(例えば、圧力センサ330A、330B)より取得した情報を用いて、各種バルブ(例えば調圧弁460A、460B等)の開閉やモータ(例えばポンプ380A、380Bを駆動するモータ)の回転数等を制御する。第1の制御部600Aは、第1のサブシステム10Aに備えられたモータ等を制御する。この他、第1の制御部600Aは、高圧タンク210Aや供給分岐流路230A等を含む水素ガス貯蔵機構200Aを自己燃料電池ユニットたる燃料電池スタック100Aに付随の燃料ガス供給系と想定し、この燃料ガス供給系における水素ガス漏洩を、圧力センサ242Aのセンサ出力から得た水素ガスの圧力変動を用いて検知する。制御部600Bも同様であり、第2の制御部600Bは、第2のサブシステム10Bのモータ制御の他、水素ガス貯蔵機構200Bを燃料電池スタック100Bに付随の燃料ガス供給系と想定した水素ガス漏洩の検知を行う。つまり、制御部600A、600Bは、所定のプログラムを実行することで、本発明における漏洩検知部を構成する。
本実施形態では、第1の制御部600Aと第2の制御部600Bとは、互いに通信可能に接続され、通常の使用状態において、制御部付属のサブシステム10A、10Bの各種駆動機器を、相互に同期された状態で制御可能なほか、サブシステムごとに個別に制御可能である。本実施形態において、第1の制御部600Aは、第1の制御部600Aと第2の制御部600Bとからの各種の機器駆動信号等を受け取り、両制御部の各種制御を統合する統合制御部610としての機能を有する。なお、統合制御部610を、制御部600A、600Bから独立して設け、両制御部とデータ送信可能に接続してもよい。
図2は、燃料電池システム10における統合制御部610によって実行されるシステム制御の全容を示すフローチャートである。このシステム制御は、例えば、燃料電池システム10を搭載する燃料電池車両(燃料電池バス)の搭乗者によってスタートスイッチがONされることによって、燃料電池システム10の運転が開始されると開始され、それ以降において所定時間ごとに繰り返される。
図示するシステム制御では、まず、統合制御部610は、第1の制御部600Aと第2の制御部600Bとの通信状態の確認と、各種センサからの入力値の取得を実行する(ステップS101)。統合制御部610は、ステップS101において確認した通信状態に応じて、第1の制御部600Aと第2の制御部600Bとの通信状態が正常か否かの判定を行う(ステップS102)。通信状態が正常でない場合(ステップS102:No)には、燃料電池スタック100A、100Bの発電が可能か否かの判定を行う(ステップS103)。燃料電池スタック100A、100Bによる発電が可能であるか否かの判定(ステップS103)は、例えば、燃料電池スタック100A、100Bの温度を取得する温度センサ(図示しない)の出力値に応じて判断される。温度センサの出力値に応じて判断される場合には、例えば、温度センサの出力値が予め定められた値以上である場合に、燃料電池スタック100A、100Bの温度異常によって発電が不可能であると判定される。燃料電池スタック100A、100Bがいずれも発電不良であると判定すると、フェールセーフモード(ステップS104)に移行する。フェールセーフモードは、燃料電池システム10による発電を停止し、燃料電池車両に搭載された二次電池によって供給される電力を用いて駆動用モータ等を動作させる処理である。フェールセーフモードが実行された場合(ステップS104)には、統合制御部610は、第1の制御部600Aおよび第2の制御部600Bから発電運転のためにシャットバルブ222A、222Bの開弁を指示された場合であっても、シャットバルブ222A、222Bの開閉を実行しない。これにより、燃料電池システム10による発電の停止が完了し、フェールセーフモードが開始されることによって、システム制御は一旦、終了する。
燃料電池スタック100A、100Bによる発電が可能であるか否かの判定(ステップS103)の結果、燃料電池スタック100A、100Bによる発電が可能である場合(ステップS103:Yes)には、非同期走行モード(ステップS109)での各種制御が実行される。非同期走行モードでの制御については後述する。
通信状態が正常である場合(ステップS102:Yes)には、統合制御部610は、ステップS101において取得した各種センサからの入力値に応じて、各サブシステム10A、10Bに異常があるか否かを判定する(ステップS105)。本実施形態において、各サブシステム10A、10Bに異常があるか否かの判定は、水素ガスの圧力に応じて判断される。例えば、圧力センサ242A、242Bによって取得される供給圧力が、予め定められた閾値以上である場合に異常であると判定する。
サブシステム10A、10Bの両サブシステムに異常がない場合には、統合制御部610は、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの発電運転モードを同期走行モードに設定する(ステップS106)。この同期走行モードは、後述する漏洩検知制御(ステップS200)における各種の逐次処理を第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとにおいて同期して行う運転モードである。統合制御部610は、同期走行モードの設定に続き、燃料電池車両の走行が終了したか否かをアクセルセンサやスピードセンサ等の各種センサ出力に基づいて判定し(ステップS107)、車両走行が終了するまで、ステップS101からの処理を繰り返す。
上記した各処理の繰り返しの過程でのステップS105において各サブシステム10A、10Bに異常があると判定すると(ステップS105:No)、統合制御部610は、各サブシステム10A、10Bにおける後述の漏洩検知制御(ステップS200)における各種の逐次処理の同期が可能かを、制御部600A、600Bから入手した各種機器の駆動状況に関するセンシング結果に基づいて判定する(ステップS108)。ここで、同期制御が可能であると判定すると(ステップS108:Yes)、統合制御部610は、ステップS106に移行して、同期走行モードを設定する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとにおいては、後述の漏洩検知制御(ステップS200)における各種の逐次処理が同期して実行される。一方、同期制御が可能ではないと判定すると(ステップS108:No)、統合制御部610は、非同期モードを設定し(ステップS109)、システム制御を一旦、終了する。この非同期モードは、後述の漏洩検知制御(ステップS200)における各種の逐次処理を、同期を取ることなくそれぞれのサブシステム10A、10Bの制御部600A、600Bにて、個別に実行する運転モードである。そして、この非同期モードの設定がなされると、後述の漏洩検知制御(ステップS200)はスキップされることになる。
上記した各処理の繰り返しの過程でのステップS107において車両走行が終了したと判定すると(ステップS107:Yes)、統合制御部610は、それ以降において漏洩検知制御(ステップS200)に移行する。図3は、統合制御部610によって実行される漏洩検知制御を示すフローチャートである。なお、漏洩検知制御への移行に伴い、統合制御部610は、制御部600A、600Bに、漏洩検知を開始する信号を出力し、それぞれの制御部600A、600Bにあっても、漏洩検知に必要な機器制御を統合制御部610の指示に従いながら実行する。
漏洩検知制御では、統合制御部610は、漏洩検知に必要な各種機器の状況、例えば圧力センサ242A、242Bのセンシング状況、バルブ駆動不良のない状況等が確保される漏洩検知モードの移行準備(ステップS201)と、この漏洩検知モードの移行準備が全てのサブシステム、具体的には第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了したか否かの判定(ステップS202)とを順次行う。統合制御部610は、ステップS201の漏洩検知モードの移行準備に伴い、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとに、漏洩検知に必要な各種機器の状況を確保する旨の信号を出力する。また、ステップS202での移行準備の完了判定において、統合制御部610は、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとから漏洩検知モードの移行準備の開始と完了の信号を入力する。そして、統合制御部610は、ステップS201の漏洩検知モードの移行準備が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了であれば(ステップS202:Yes)、両サブシステムでの漏洩検知モードの移行準備が予め規定した所定の遅延時間t1(例えば、2〜3秒)で完了したか否かの判定に移行する(ステップS203)。両サブシステムでの漏洩検知モードの移行準備が所定の遅延時間t1で未完であれば(ステップS203:No)、統合制御部610は、漏洩検知制御を一旦終了する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとでは、漏洩検知モードの移行準備以降の漏洩検知制御がスキップされ、図2のシステム制御も一旦終了することになる。なお、漏洩検知モードの移行準備以降の漏洩検知制御がスキップされた場合、制御部600A、600Bにより、漏洩検知モードの移行準備以降の漏洩検知制御を個別に実行したり、漏洩検知制御自体を中止してもよい。
漏洩検知モードの移行準備が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの全てのサブシステムにおいて所定の遅延時間t1で完了していれば(ステップS203:Yes)、統合制御部610は、漏洩検知に備え、各種の補機の停止と燃料電池スタック100A、100Bのカソードに残置している酸素の消費(ステップS204)と、この補機停止と酸素消費が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了したか否かの判定(ステップS205)とを順次行う。酸素消費は、燃料電池スタック100A、100Bの劣化防止のためにスタック内に残留する酸素を水素と反応させて消費することでなされる。この酸素消費に際しては、車両走行の停止前における燃料電池スタック100A、100Bの発電運転状況から推定される酸素残置量の酸素の消費に必要な水素がアノードに供給されることでなされる。ステップS204の補機停止と酸素消費に伴い、統合制御部610は、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとに、補機停止と酸素消費を行う旨の信号を出力する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの両サブシステムでは、自己のサブユニットではない一のサブユニットでの補機停止と酸素消費の実行開始に同期して、補機停止と上記した酸素消費とが実行される。酸素消費における同期した具体的な機器制御は、酸化剤ガス供給排出機構400A、400Bにおける三方弁450A、450Bおよび調圧弁460A、460Bの閉弁制御と、水素ガス貯蔵機構200A、水素ガス貯蔵機構200Bにおけるシャットバルブ222A、222Bの開弁下でのインジェクタ340A、340Bの駆動制御である。酸化剤ガス供給排出機構400A、400Bにおける閉弁制御により、スタックにおける酸化剤ガス供給系が閉鎖され、この状態でのシャットバルブ開弁とインジェクタ駆動により、酸素残置量の酸素の消費に必要な水素がアノードに供給される。なお、定量の水素をアノードに供給するようにしてもよい。
ステップS205での補機停止と酸素消費の完了判定において、統合制御部610は、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとから補機停止と酸素消費の開始と完了の信号を入力する。そして、統合制御部610は、ステップS204の補機停止と酸素消費が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了であれば(ステップS205:Yes)、両サブシステムでの補機停止と酸素消費が予め規定した所定の遅延時間t2(例えば、3〜5秒)で完了したか否かの判定に移行する(ステップS206)。両サブシステムでの補機停止と酸素消費が所定の遅延時間t2で未完であれば(ステップS206:No)、統合制御部610は、漏洩検知制御を一旦終了する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとでは、補機停止と酸素消費以降における漏洩検知制御の逐次処理はスキップされ、図2のシステム制御も一旦終了することになる。なお、補機停止と酸素消費以降の漏洩検知制御がスキップされた場合、制御部600A、600Bにより、補機停止と酸素消費以降の漏洩検知制御を個別に実行したり、漏洩検知制御自体を中止してもよい。
補機停止と酸素消費が所定の遅延時間t2で完了していれば(ステップS206:Yes)、統合制御部610は、漏洩検知に備え、シャットバルブ222A、222Bの閉弁(ステップS207)と、シャットバルブ閉弁が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了したか否かの判定(ステップS208)とを順次行う。統合制御部610は、ステップS207のシャットバルブ閉弁に伴い、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとに、シャットバルブ閉弁を行う旨の信号を出力する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの両サブシステムでは、自己のサブユニットではない一のサブユニットにおけるシャットバルブ閉弁の実行開始に同期して、シャットバルブ閉弁が実行される。この際、第1のサブシステム10Aは、水素ガス貯蔵機構200Aに含まれるシャットバルブ222Aを自己システムに付随のシャットバルブと想定して閉弁制御し、第2のサブシステム10Bは、水素ガス貯蔵機構200Bに含まれるシャットバルブ222Bを自己システムに付随のシャットバルブと想定して閉弁制御する。
ステップS208でのシャットバルブ閉弁の完了判定において、統合制御部610は、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとからシャットバルブ閉弁の開始と完了の信号を入力する。そして、統合制御部610は、ステップS207のシャットバルブ閉弁が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了であれば(ステップS208:Yes)、両サブシステムでのシャットバルブ閉弁が予め規定した所定の遅延時間t3(例えば、2〜3秒)で完了したか否かの判定に移行する(ステップS209)。両サブシステムでのシャットバルブ閉弁が所定の遅延時間t3で未完であれば(ステップS209:No)、統合制御部610は、漏洩検知制御を一旦終了する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとでは、シャットバルブ閉弁以降の漏洩検知制御はスキップされ、図2のシステム制御も一旦終了することになる。なお、シャットバルブ閉弁以降の漏洩検知制御がスキップされた場合、制御部600A、600Bにより、シャットバルブ閉弁以降の漏洩検知制御を個別に実行したり、漏洩検知制御自体を中止してもよい。
シャットバルブ閉弁が所定の遅延時間t3で完了していれば(ステップS209:Yes)、統合制御部610は、漏洩検知を行うための水素ガス供給流路310A、310Bでの水素ガスの圧力変動をもたらすべく、燃料電池スタック100A、100Bのインジェクタ340A、340Bを駆動して、インジェクタより下流側の水素ガス供給流路310A、310Bの残存水素ガスを加圧し(ステップS210)、水素加圧が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了したか否かを判定する(ステップS211)。統合制御部610は、ステップS210の水素加圧に伴い、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとに、水素加圧を行う旨の信号を出力する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの両サブシステムでは、自己のサブユニットではない一のサブユニットにおける水素加圧の実行開始に同期して、水素加圧が実行される。この際、第1のサブシステム10Aは、水素ガス供給流路310Aのインジェクタ340Aを自己システムに付随のインジェクタと想定して駆動制御し、第2のサブシステム10Bは、水素ガス供給流路310Bのインジェクタ340Bを自己システムに付随のインジェクタと想定して駆動制御する。
ステップS211での水素加圧の完了判定において、統合制御部610は、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとから水素加圧の開始と完了の信号を入力する。そして、統合制御部610は、ステップS210の水素加圧が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了であれば(ステップS211:Yes)、両サブシステムでの水素加圧が予め規定した所定の遅延時間t4(例えば、2〜3秒)で完了したか否かの判定に移行する(ステップS212)。両サブシステムでの水素加圧が所定の遅延時間t4で未完であれば(ステップS212:No)、統合制御部610は、ステップS216でのシャットバルブ閉弁を経て、漏洩検知制御を一旦終了する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとでは、水素加圧以降の漏洩検知制御はスキップされ、図2のシステム制御も一旦終了することになる。なお、水素加圧以降の漏洩検知制御がスキップされた場合、制御部600A、600Bにより、水素加圧以降の漏洩検知制御を個別に実行したり、漏洩検知制御自体を中止してもよい。
水素加圧が所定の遅延時間t4で完了していれば(ステップS212:Yes)、統合制御部610は、燃料電池スタック100A、100Bの圧力センサ330A、330Bおよび圧力センサ350A、350Bの検出した水素ガス供給流路310A、310Bにおける水素ガス圧の変動による漏洩検知を行い(ステップS213)、漏洩検知が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了したか否かを判定する(ステップS214)。上記した各圧力センサの検出した水素ガス圧の変動により、レギュレータ320A、320Bとタンクのシャットバルブ222A、222Bとの間の高圧配管の圧力が上昇したと検知されると、シャットバルブ222A、222Bのシール不良による内部水素漏れと判定できる。また、高圧配管の圧力が低下したと検知されると、レギュレータ320A、320Bとタンクのシャットバルブ222A、222Bとの間の高圧配管、或いは、レギュレータ320A、320Bからインジェクタ340A、340Bまでの中圧配管からの外部水素漏れと判定できる。そして、上記した各圧力センサの検出した水素ガス圧の変動が規定範囲内であれば、漏洩はないと判定できる。統合制御部610は、ステップS213の漏洩検知に伴い、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとに、漏洩検知を行う旨の信号を出力する。これにより、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの両サブシステムでは、水素ガス圧の変動に基づいた漏洩検知が自己のサブユニットではない一のサブユニットにおける漏洩検知の実行開始に同期して実行される。この際、第1のサブシステム10Aは、水素ガス供給流路310Aに配設された圧力センサ330Aおよび圧力センサ350Aを自己システムに付随の圧力センサと想定して漏洩検知を行い、第2のサブシステム10Bは、水素ガス供給流路310Bに配設された圧力センサ330Bおよび圧力センサ350Bを自己システムに付随の圧力センサと想定して漏洩検知を行う。
ステップS214での水素ガス圧の変動に基づいた漏洩検知の完了判定において、統合制御部610は、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとから漏洩検知の開始と完了の信号を入力する。そして、統合制御部610は、ステップS213の漏洩検知が第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bとで完了であれば(ステップS214:Yes)、漏洩検知制御および図2のシステム制御を一旦終了してもよい。
図4は、漏洩検知制御における各制御部600A、600Bからの制御完了信号の入力状況と統合制御部610からの制御指示との関係を示すタイミングチャートである。図4では、紙面上段において、第1のサブシステム10Aにおける制御部600Aから紙面中段の統合制御部610への制御完了信号の入力状況と統合制御部610からの制御指示に基づく機器駆動の関係が示されている。紙面下段では、第2のサブシステム10Bにおける制御部600Bから紙面中段の統合制御部610への制御完了信号の入力状況と統合制御部610からの制御指示に基づく機器駆動の関係が示されている。
図示するように、時刻T1において制御部600Bから漏洩検知モードの移行準備の完了信号が入力され、時刻T2において制御部600Aから漏洩検知モードの移行準備の完了信号が入力されている。この場合の完了信号の遅延は、図3のステップS203で説明した所定の遅延時間t1に収まっているので、統合制御部610は、制御部600Aから漏洩検知モードの移行準備の完了信号を入力した時刻T2において、両サブシステムの補機停止と酸素消費とを同期して実行開始する。補機停止と酸素消費の同期実行は、統合制御部610が両サブシステムの関連機器を時刻T2において駆動制御するようにできるほか、統合制御部610から第1の制御部600Aと第2の制御部600Bに時刻T2において駆動開始信号を出力し、制御部600A、600Bが個別に関連機器を駆動制御してもよい。
補機停止と酸素消費とが時刻T2にて同期実行された後、時刻T3において制御部600Aから補機停止と酸素消費の完了信号が入力され、時刻T4において制御部600Bから補機停止と酸素消費の移行準備の完了信号が入力されている。この場合の完了信号の遅延は、図3のステップS206で説明した所定の遅延時間t2に収まっているので、統合制御部610は、制御部600Bから補機停止と酸素消費の完了信号を入力した時刻T4において、両サブシステムのシャットバルブ閉弁を同期して実行開始する。シャットバルブ閉弁の同期実行は、統合制御部610が両サブシステムのシャットバルブ222A、222Bを時刻T4において閉弁制御するようにできるほか、統合制御部610から第1の制御部600Aと第2の制御部600Bに時刻T4においてシャットバルブの閉弁信号を出力し、制御部600A、600Bが個別にシャットバルブを閉弁制御してもよい。
シャットバルブの閉弁が時刻T4にて同期実行された後、時刻T5において制御部600Aからシャットバルブ閉弁の完了信号が入力され、時刻T6において制御部600Bからシャットバルブ閉弁の完了信号が入力されている。この場合の完了信号の遅延は、図3のステップS209で説明した所定の遅延時間t3に収まっているので、統合制御部610は、制御部600Bからシャットバルブ閉弁の完了信号を入力した時刻T6において、両サブシステムの水素加圧を同期して実行開始する。水素加圧の同期実行は、統合制御部610が両サブシステムのシャットバルブ222A、222Bを時刻T6において所定の開度で開弁制御するようにできるほか、統合制御部610から第1の制御部600Aと第2の制御部600Bに時刻T6においてシャットバルブの開弁信号を出力し、制御部600A、600Bが個別にシャットバルブを開弁制御してもよい。
水素加圧が時刻T6にて同期実行された後、時刻T7において制御部600Aから水素加圧の完了信号が入力され、時刻T8において制御部600Bから水素加圧の完了信号が入力されている。この場合の完了信号の遅延は、図3のステップS212で説明した所定の遅延時間t4に収まっているので、統合制御部610は、制御部600Bから水素加圧の完了信号を入力した時刻T8において、両サブシステムの漏洩検知を同期して実行開始する。漏洩検知の同期実行は、統合制御部610が両サブシステムの圧力センサ242A、242Bからの圧力変動の入手とこれに伴う漏洩検知の有無判定を時刻T8において開始するようにできるほか、統合制御部610から第1の制御部600Aと第2の制御部600Bに時刻T8においてセンサからの圧力変動入手とこれに伴う漏洩検知の有無判定の開弁信号を出力し、制御部600A、600Bが個別にセンサからの圧力変動入手とこれに伴う漏洩検知の有無判定を行うようにしてもよい。なお、図6に記した時刻T9と時刻T10は、燃料電池スタック100Aでの漏洩検知の完了時刻と燃料電池スタック100Bでの漏洩検知の完了時刻とを例示しているに過ぎない。
図5は、漏洩検知制御において同期スキップが起きた場合の各制御部600A、600Bからの制御完了信号の入力状況と統合制御部610からの制御指示との関係を示すタイミングチャートである。
図示するように、所定の遅延時間t1内での漏洩検知モードの移行準備と所定の遅延時間t2内での補機停止と酸素消費とが完了して、時刻T4において両サブシステムのシャットバルブ閉弁を同期して実行開始した後、時刻T5において制御部600Aからシャットバルブ閉弁の完了信号が入力され、時刻T6において制御部600Bからシャットバルブ閉弁の完了信号が入力されている。この場合の完了信号の遅延は、図3のステップS209で説明した所定の遅延時間t3に収まっていないので、統合制御部610は、制御部600Bからシャットバルブ閉弁の完了信号を入力した時刻T6以降において、シャットバルブ閉弁に続く水素加圧に関連する機器の同期制御、および漏洩検知に関連するセンサからの圧力変動とこれに伴う漏洩有無の判定をスキップする。よって、時刻T6以降において、水素加圧に関連する機器の同期制御、および漏洩検知に関連するセンサからの圧力変動とこれに伴う漏洩有無の判定がなされないまま、図3のステップS216によりシャットバルブ222A、222Bが閉弁され、漏洩検知制御が終了する。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム10では、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの各サブシステムごとの水素ガス漏洩の検知(ステップS200)を同期させることで、第1のサブシステム10Aによる水素ガスの漏洩検知に伴うガス供給系における圧力変動が第2のサブシステム10Bによる水素ガスの漏洩検知に影響を及ぼすことを抑制できる。よって、本実施形態の燃料電池システム10によれば、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bを有する燃料電池システム10での水素ガスの漏洩検知を適正に行うことができる。
本実施形態の燃料電池システム10では、漏洩検知に関する各処理、具体的には漏れ検知モードへの移行準備(ステップS201)や、補機停止・酸素消費(ステップS204)、シャットバルブ閉弁(ステップS207)、水素加圧(ステップS2010)およびガス圧変動に基づいた漏洩検知(ステップS213)が、それぞれの処理ごとの所定の遅延時間t1〜t5において、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの両サブシステムで完了しないと、それ以降の漏洩検知をスキップする。上記した各処理が所定時間内に両サブシステムで完了すると言うことは、漏洩検知に関連する機器が正常駆動していることに起因する。よって、本実施形態の燃料電池システム10によれば、漏洩検知の信頼性を高めることができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
既述した実施形態では、漏洩検知制御における各処理(準備処理、補機停止・酸素消費、シャットバルブ閉弁、水素加圧、漏洩検知)がそれぞれの所定の遅延時間t1〜t4において、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの両サブシステムで完了しないと漏洩検知をスキップするようにしたが(図4参照)、これに限らない。具体的には、所定の遅延時間t1〜t4での処理完了判定(ステップS203等)を削除し、漏洩検知に関する各処理が、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bの両サブシステムで完了するまで待機するようにしてもよい。この他、第1のサブシステム10Aと第2のサブシステム10Bのいずれかのサブシステムで漏洩検知制御における各処理が最先になされた時点からの所定の経過時間の間に、他のサブシステムにおいても該当する処理が完了しないと漏洩検知をスキップするようにしてもよい。
既述した実施形態では、漏洩検知制御(ステップS200)を車両走行が終了した後に行ったが、車両走行前の状況、例えばイグニッションスイッチがオンされた直後に漏洩検知制御を行ってもよい。この場合において漏洩検知がスキップされたなら、サブシステム10A、10Bの発電運転が可能であることを確認した上で、漏洩検知を行わないまま、車両走行のための発電運転を行えばよい。そして、車両走行の終了時において、改めて漏洩検知制御を実行すればよい。
既述した実施形態では、燃料電池システム10を二つのサブシステム10A、10Bと水素ガス貯蔵機構200A、200Bを備えるものとしたが、燃料電池システム10を三つ以上のサブシステムと水素ガス貯蔵機構を備えるものとしてもよい。