JP2018011558A - 剪定枝回収装置、およびそれが装着された作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】果樹の近くを軽快に移動しながら、太さや長さ、重量、姿勢、向きなどを異にして地上に散乱する多数の剪定枝を取り溢しなく、迅速且つ効率的に回収可能とする新たな剪定枝の回収装置技術を提供する。【解決手段】装着部2を有し、該装着部2から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、細枝回収用梁5を水平横設し、該細枝回収用梁5の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリング50,50,……を垂下し、該装着部2から細枝回収用梁5よりも対象作業車両進行方向外側位置に、太枝回収用梁6を水平横設し、該太枝回収用梁6の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリング50,50,……よりも高い剛性を有する太枝回収スプリング60,60,……を垂下してなるものとした剪定枝回収装置1である。【選択図】図1

Description

この発明は、果樹園や森林、公園などの樹林等の剪定作業に伴い、地上に落下した剪定枝を回収する技術に関連するものであり、特に、走行車両を利用して地上に落下している大小の剪定枝を効率的に収集可能とする回収装置およびそれを組み込んだ作業用車両を製造、提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
林檎を栽培する果樹農家は、果樹の芽が休眠期となる12月頃から3月までの間に、幼木期、若木期、成木期、老木期などの果樹夫々の樹齢に応じた最適樹形を保つよう、整枝・剪定することが、翌秋の収穫増および果実品質の向上には欠かせず、その剪定作業に伴って、地上に落下した剪定枝を回収する作業は、人手によって枝を1本ずつ拾い集めなければならず、例えば2ヘクタールの園地の場合、1人で拾い集めると凡そ20日間も掛かるほどの作業を、主に老夫婦や婦女子が時間を掛けて担うか、そのような過酷な労力を避けると共に、作業期間の短縮の軽減のために毎年数十人の作業員を動員し、多大な人件費を覚悟して負担するところも多く、もしもそれら負担を回避して地上の剪定枝を回収しきれなければ、その後の薬剤散布や元肥などの農作業に支障を来してしまうばかりでなく、地上の剪定枝や落葉をそのまま放置すると、翌年の病害虫の発生源となり易く、どうしても早い中の回収・除去を必要としている。
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、登り傾斜の搬入コンベヤと、この搬入コンベヤ上の枝葉を押え込む押え装置と、搬入コンベヤから枝葉の供給を受けると共に、枝をチップ化するチッパと、チッパから排出される葉とチップとを搬出するよう設けた搬出コンベヤとから成る、車両搭載用とした肥料用枝葉の処理装置や、同特許文献1(2)に見られるような、高所作業用のブームおよび作業台を有する作業車両であって、枝葉等を粉砕する粉砕装置を作業台に取り付け、該粉砕装置が排出する粉砕物を車体上まで搬送通過可能とする搬送パイプを、該粉砕装置からブームに沿って取り付け、粉砕装置が排出する粉砕物を搬送パイプを通して車体上へ強制的に搬送する吸引機を設け、車体上に搬送された粉砕物を収容する貯蔵部を車体上に設け、貯蔵部に収容される粉砕物を圧縮して減容する圧縮機を貯蔵部内に取り付け、剪定作業と同時に、剪定枝を回収し、粉砕、圧縮処理してしまうことを可能とした粉砕機能付き高所作業車などが散見される。
しかし、前者特許文献1(1)に示されているような肥料用枝葉の処理装置などは、整枝・剪定作業後に回収した剪定枝や葉をチップ化する作業を迅速化、効率化できるようにしたものだが、整枝・剪定作業後に地上に落下した大小の枝を、手作業によって1本ずつ拾い上げて搬入コンベヤ上に供給する必要があることから、剪定枝回収の作業負担を大幅に改善し得るものとはなっておらず、広大な果樹園の全ての剪定枝を回収するには、従前までの運搬車両などを利用した場合と殆ど変わらない労力および人件費を要するものであり、また、特許文献1(2)の粉砕機能付き高所作業車などは、剪定作業と同時に剪定枝葉を回収し、圧縮処理してしまうから、地上に落下した剪定枝を回収する作業を必要とせず、剪定枝の回収作業を不要にすることができ、安定した地盤の作業スペースを充分確保可能な街路樹などの剪定作業を効率化するのには適しているといえるものの、こうした高所作業車両は、果実の収穫をし易くするため樹高を低く制限した果樹園などには反って使い辛く、小回りの効く三脚を用いて剪定するほうが効率的に作業を進めることができ、さらに、高所作業車のように車体全高を高く設定した建設機械類は、そもそも果樹園内に進入するのが難しく、果樹の根や枝に車体や車輪を接触して損傷を与えてしまう虞があるなど、樹木が密集して充分なスペースを確保できない場所で利用するのは殆ど不可能と云わざるを得ないものであった。
(1)特開平5−305603号公報 (2)特開2005−75627号公報
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種剪定枝回収装置類や剪定作業車両類などは、何れも、舗装路面上の作業などには適するものとなっているが、作業台の昇降装置類や剪定枝・葉の搬送、粉砕、圧縮装置などの搭載によって車体が大型化し、重量が過大となってしまい、果樹園のように果樹生産の効率を追究して枝をできるだけ低く整え、隣接する果樹の枝葉先同士を近接するよう、樹木が高密度に配置した場所などには進入するのが困難な上、車両の縦横走行によって土壌や果樹に損傷を与えてしまう虞もあり、このような諸々の事情があって、これまで手作業によって回収するのが最も適している作業法とされてきており、こうした実情に直面した本願出願人は、果樹の根や枝葉に損傷を与えないよう、整枝・剪定作業は従前どおり軽量な三脚を用いた手作業によるものとし、地上に落下した剪定枝だけを、それら剪定枝の回収に特化した農業用車両を利用し、より迅速且つ効率的に回収可能とする新技術の開発に逸早く着目し、25年ほど前から毎年、改良を加えては、研究と実用実験とを繰り返してきた。
本願出願人は、このように永年に渡って剪定枝回収装置の試作、実験を繰り返している中に、地上面に多数の細い剪定枝、太い剪定枝、さらに大型の剪定枝が混在した状態に散乱していて、通常の建設機械用のブレード類やバケット類を採用したのでは、肝心の果樹の根に損傷を与えてしまったり、圃場地面を掘り起こしてしまったりするだけではなく、多くの剪定枝の回収残しが発生してしまい、それら車両による回収作業後に、さらに手作業による拾い集め作業を要してしまうなど、簡単には剪定枝の回収作業を効率化できないという現実的な技術的課題に直面することとなり、このように太さや長さ、および重量が異なり、しかも異なる姿勢や向きに散乱している多数の剪定枝を、取り残し無く悉く回収できる全く新しい剪定枝回収技術の開発の必要性を痛感するに至ったものである。
(発明の目的)
そこで、この発明は、果樹の近くを軽快に移動しながら、太さや長さ、重量、姿勢、向きなどを異にして地上に散乱する多数の剪定枝を取り溢しなく、迅速且つ効率的に回収可能とする新たな剪定枝の回収装置技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、永年に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の剪定枝回収装置、およびそれを組み込んでなる新規な構造の作業車両を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の剪定枝回収装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、対象作業車両に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着したときの同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングが垂下され、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置において、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が水平状に横設されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングよりも高い剛性を有する太枝回収スプリングが垂下されてなるものとした構成を要旨とする剪定枝回収装置である。
この基本的な構成からなる剪定枝回収装置は、その表現を変えて示すならば、対象作業車両に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着したときの同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングが垂下され、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置において、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が水平状に横設されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングよりも高い剛性を有する太枝回収スプリングが垂下され、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に装着して走行し、地上に落ちている剪定枝を細枝回収スプリングおよび太枝回収スプリングに係合するように押し動かして回収可能とするようにしてなるものとした構成からなる剪定枝回収装置となる。
より具体的には、対象作業車両の進行方向前後部被装着部の少なくとも何れか一方に脱着自在に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着したときの同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間の適宜間隔置きとなる左右対称の複数箇所夫々からは、上方基端寄り適所に弱い弾性を有する弱弾性発生部を有し、同弱弾性発生部より下方先端がわを硬質な細掻き棒とした細枝回収スプリングが垂下されるようにし、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置において、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が水平状に横設されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間の適宜間隔置きとなる左右対称の複数箇所夫々からは、上方基端寄り適所に、該弱弾性発生部よりも強い弾性を有する強弾性発生部を有し、同強弾性発生部より下方先端がわを該細掻き棒よりも高い剛性を有する太掻き棒とした太枝回収スプリングが垂下されてなるものとした構成からなる剪定枝回収装置ということができる。
さらに、具体的なものとして示すと、対象作業車両の進行方向前後部被装着部の少なくとも何れか一方に脱着自在に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着した場合の同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間の平均的剪定細枝長よりも短い等間隔置き、且つ左右対称となる複数箇所夫々からは、上方基端寄り適所に弱い弾性を有する弱弾性発生部を有し、同弱弾性発生部より下方先端がわを硬質な細掻き棒とした細枝回収スプリングが垂下されるようにし、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置に、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が垂下されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間の平均的剪定細枝長よりも長く、且つ平均的剪定太枝よりも短い左右対称配置となり、該細枝回収スプリングよりも少数となる箇所夫々からは、上方基端寄り適所に、該弱弾性発生部よりも強い弾性を有する強弾性発生部を有し、同強弾性発生部より下方先端がわを該細掻き棒よりも高い剛性を有する太掻き棒とし、同太掻き棒を、細枝回収スプリング下端が接地し、回収姿勢としたときに、同太掻き棒下端が、剪定細枝直径よりも高く、剪定太枝直径よりも低い地上高さに浮上する形状、寸法に設定した太枝回収スプリングが垂下されてなるものとした構成からなる剪定枝回収装置となる。
(関連する発明)
上記した剪定枝回収装置に関連し、この発明には、それを装着した作業車両も包含している。
即ち、対象作業車両の進行方向前後部の中、少なくとも何れか一方に被装着部を有し、該被装着部に対して、この発明の基本をなす前記何れか1つに記載の剪定枝回収装置を、細枝回収用梁および太枝回収用梁が、当該対象作業車両の進行方向に対し、平面視直角姿勢か、または平面視適宜角度に傾斜する姿勢かの何れか一方の姿勢となるよう装着部を介して脱着自在または脱着不能に組み込まれてなるものとした、この発明の基本をなす前記何れか1つに記載の剪定枝回収装置を装着した作業車両である。
以上のとおり、この発明の剪定枝回収装置によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、林檎や桜桃、桃、梨など、種々の果樹を栽培する果樹園、および、森林、公園、街路樹など多種多様な場所の整枝・剪定作業後に地上に散乱した太さの異なる様々な剪定枝を、従前までは多大な労力と経費とを費やして回収しなければならなかったが、作業車両にこの発明の剪定枝回収装置を装着して走行するだけで、手作業によって回収する場合よりも遙かに迅速且つ効率的に、剪定枝を回収することができ、作業車両1台当たりの作業効果は、実に手作業の10ないし20倍の作業性を達成可能とするものとなり、作業工数および生産コストの大幅削減を達成することができるという、格段に秀でた特徴が得られるものである。
加えて、太枝回収スプリングが、太い剪定枝を回収し、太枝回収スプリングが取り溢した細い剪定枝を、細枝回収スプリングが取り溢しなく回収するものとしてあるから、太さが不規則な剪定枝を、悉く回収することができる上、太枝回収スプリングおよび細枝回収スプリングの夫々に、太枝回収スプリングには強い弾性をもたせ、細枝回収スプリングには、太枝回収スプリングよりも弱い弾性を持たせてなるから、太枝回収スプリングは、太い剪定枝を回収するに充分な弾性強度を有し、細枝回収スプリングは、細い剪定枝を回収するのに適する強度を確保したものとすることができ、しかも、接地したり、果樹の根に接触したりした場合には、夫々の弾性変形によって太枝回収スプリングおよび細枝回収スプリングが、対象作業車両進行方向後方に変形するものとなり、土壌を掻き乱したり、果樹の根に損傷を与えたりすることなく、より円滑に剪定枝を回収することができるものとなる。
細枝回収スプリングの弱弾性発生部が、細枝回収用梁への結着機構を有する上方基端を設け、該上方基端から対象作業車両に装着し、回収姿勢とした場合の進行方向前後方向の何れか一方に延伸し、先端がわに向かう毎に下方、前後方向何れか他方、上方、前後方向の何れか一方と1または複数の渦巻き状に曲げ加工したコイルバネ部とし、該コイルバネ部の先端がわを僅かに(垂直から2〜10°程度)前後方向何れか一方に傾けるよう下方に向けて延伸し、直線状の細掻き棒とするようにしてなるものは、上端寄り配置のコイルバネ部が、細掻き棒を弾性的に支持し、細掻き棒が、細い剪定枝を効率的に引っ掛けて押し動かすものとなり、しかもコイルバネ部が支えきれない重さの太い剪定枝は、細掻き棒が後方に姿勢変形して、太い剪定枝を後方に通過させるものとなり、細枝回収スプリング自体の変形や破損を防止し、耐久性を格段に高めたものとすることができる。
太枝回収スプリングの強弾性発生部が、太枝回収用梁への結着機構を有する上方基端を設け、該上方基端から対象作業車両に装着し、回収姿勢とした場合の進行方向前方に対して前後方向の何れか一方から上方に向けて湾曲し、該太枝回収用梁の上方を迂回するように前後方向何れか他方および下向きに回り込み、該太枝回収用梁の下方に回り込む渦巻き状に湾曲させた渦巻きバネ部とし、該渦巻きバネ部の先端がわには、同渦巻きバネ部の渦巻き方向とは逆向きとなるよう太掻き棒下端を僅かに前後方向何れか他方寄りに向かうよう(垂直から5〜15°程度)斜め下方向に向けて湾曲状に支持する迎角支持部を有するものとしてなるものは、該強弾性発生部としての渦巻きバネ部が、迎角支持部および太掻き棒を強い弾性を持って支持し、太掻き棒が太い剪定枝を回収できるよう支持可能なものとなり、しかも渦巻きバネ部が、太枝回収用梁の周囲を回り込むように設置したから、渦巻きバネ部をコンパクトに装着し、当該剪定枝回収装置の大型化を抑制したものとすることができ、さらに、迎角支持部が、太掻き棒を同太掻き棒の下端がわが前後方向の何れか一方に向けて傾斜するよう強固に支持するようにしてなるから、太掻き棒の下端を進行方向前方に傾斜させたものは、太い剪定枝を掬い上げるように保持可能とし、より確実な回収を実現化するものとなり、太掻き棒の下端を進行方向後方に傾斜させたものは、太掻き棒が、強弾性発生部の弾性強度を超える重量の大型剪定枝(樹木の幹に相当するような太さの剪定枝)などに干渉した場合に、太掻き棒が、容易に後方に後退して変形や破損を未然に防止することができるものとすることができる。
さらに、太枝回収スプリングが、その太掻き棒の、対象作業車両に装着し、回収姿勢とした場合に進行方向となる前後面の少なくとも何れか一面に、耐摩耗素材製の補強被覆体、および、弾性摩擦素材製の緩衝摩擦体の少なくとも何れか一方を一体に装着してなるものは、太い剪定枝を回収することによる太掻き棒の変形や摩耗を、より確実に防止することができるものとなり、また、太い剪定枝を回収する際の滑り、脱落を防止して、より効率的な回収作業を可能とするものとなる。
そして、大型枝回収用硬質・高剛性アームを設けたものは、太枝回収スプリングが回収できないほどの大型の剪定枝を確実に押し動かすことができるよう、充分な強度を有するものとしてあるから、こうした大型の剪定枝が、対象作業車両に緩衝したり、対象作業車両が、こうした大型の剪定枝に乗り上げてしまったりするのを防止して、より効率的、且つ安全に剪定枝を回収することができるものとなる。
この発明の剪定枝回収装置を装着した作業車両によれば、従前までであれば人海戦術に頼るしかなかった果樹園内などにおける剪定枝の回収作業を、一挙に機械化し、その作業効率を人手による場合に比較して10倍ないし20倍まで改善することができるから、通常1人で20日間を要していた剪定枝回収作業を、1台の作業車両の導入によって1日で完了することができるものとなり、同じ作業量を人海戦術に頼ると1日当たり20〜30人の動員を必要とすることとなるから、大幅な人件費の削減と、作業期間の短縮とを達成可能とすることができるという大きな効果を奏するものとなる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
装着部は、対象作業車両の進行方向前後部被装着部の少なくとも何れか一方に対し、本願発明の剪定枝回収装置を脱着自在にか、または脱着不能にかの何れか一方とするよう装着可能とする機能を担うものであり、本願発明の剪定枝回収装置を安全に連結可能とするに充分な強度を有するものとし、細枝回収用梁、および、該細枝回収用梁より離れた位置に太枝回収用梁を水平横設状に支持可能なものとしなければならず、後述する実施例にも示すように、トラクターなどの自走型農業用機械の進行方向前後部少なくとも何れか一方に既設、または、新たに設けた被装着部に対して脱着自在に装着可能としてなるものとするのが良く、対象作業車両の被装着部、および該装着部の少なくとも何れか一方に、当該剪定枝回収装置を、同剪定枝回収装置の細枝回収スプリング、太枝回収スプリングおよび硬質・高剛性押アームなどの下端を地上面に最接近させた回収姿勢と、地上面より充分に浮上させた走行姿勢とに姿勢変更可能とする姿勢変換機構を設けたものとすることが可能であり、該姿勢変換機構は、昇降および回動の少なくとも何れか一方の動作を可能とするものとし、対象作業車両の走行用駆動源の出力の一部を利用して駆動するものとするのが望ましいが、歯車や滑車その他の減速機能部を有し、専用モーターや人力などによる操作力によって姿勢変更可能としたものなどとすることができ、さらに、対象作業車両の進行方向後部に連結するものの場合には、垂直軸回りに左右回動自在に追従するよう連結可能とするトレーラー接続状の連結器やヒッチメンバーなどの首振り連結構造部を介在させたものとすることが可能である。
また、装着部は、細枝回収用梁および太枝回収用梁の互いの上下高低差を同じに設定した状態に固定したものや、細枝回収用梁および太枝回収用梁の互いの上下高低差を設定した状態に固定したもの、または、上下高低差を設定可能とする昇降調節機構などを組み込んだものとすることが可能であり、細枝回収用梁および太枝回収用梁を一体的に支持する骨格枠を有するものとするのが望ましく、該骨格枠は、細枝回収用梁および太枝回収用梁を上方から吊り下げ支持可能とする、硬質な骨格類や、弾性を有するバネ、ワイヤー、チェーン、その他の充分な吊り下げ強度を有する部品類からなる吊り枠部を設けたものとすることが可能であり、後述する実施例にも示してあるように、骨格枠には、細枝回収用梁および太枝回収用梁の進行方向の対象作業車両寄りにあって、それら細枝回収用梁および太枝回収用梁に平行な姿勢とするよう配し、細枝回収用梁および太枝回収用梁と前後水平枠部などとを介して連結し、細枝回収用梁および太枝回収用梁を対象作業車両寄りのがわから一体化、支持するものとした枠梁部を設けたものとすることができ、さらに、吊り枠部には、細枝回収用梁および太枝回収用梁の少なくとも何れか一方の吊り下げ高さを調節可能とする、例えばターンバックルなどの緊締型の吊り金具類を組み込んでなるものとすることが可能である。
細枝回収用梁は、対象作業車両の進行方向に対して、対象作業車両に装着したときに、太枝回収用梁よりも対象作業車両寄りとなる適宜位置に、複数本の細枝回収スプリングを左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々から垂下するよう支持する機能を担っており、細枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々から細枝回収スプリングを垂下したものとしなければならず、左右端間に渡り、細枝回収スプリングの弾性強度よりも高い剛性を有し、細枝回収スプリングを充分な強度をもって垂下・支持可能なものとするのが良く、対象作業車両の車幅を充分に超える左右端間距離を確保可能、且つ、剪定枝回収対象の区画範囲内を自在に走行可能な左右端間距離に設定したものとするのが望ましい。
太枝回収用梁は、対象作業車両の進行方向に対して、装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置に、複数本の太枝回収スプリングを左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々から垂下するよう支持する機能を担い、太枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々から垂下するよう支持する機能を担っており、左右端間に渡り、太枝回収スプリングの弾性強度よりも高い剛性を有し、太枝回収スプリングを充分な強度をもって垂下・支持可能とするものとするのが良く、前述の細枝回収用梁と略同様に、対象作業車両の車幅を充分に超える左右端間距離を確保可能、且つ、剪定枝回収対象の区画範囲内を自在に走行可能な左右端間距離に設定したものとするのが望ましく、細枝回収用梁と異なる左右端間距離に設定したものとすることが可能である。
太枝回収スプリングは、細枝回収スプリングが回収できない太さおよび重量の剪定太枝を掻き集める機能を担うものであり、細枝回収スプリングに比較して、より強い弾性強度をもって太い剪定枝を確実に掻き集めることができる程度に充分に高い強度を有するものとしなければならず、上方基端寄り適所に、該弱弾性発生部よりも強い弾性を有する強弾性発生部を有し、同強弾性発生部より下方先端がわを該細掻き棒よりも高い剛性を有する太掻き棒とした太枝回収スプリングを垂下してなるものとすべきであり、上方基端寄り適所に、該弱弾性発生部よりも強い弾性を有する強弾性発生部を有し、同強弾性発生部より下方先端がわを該細掻き棒よりも高い剛性を有する太掻き棒とし、同太掻き棒を、細枝回収スプリング下端が接地し、回収姿勢としたときに、同太掻き棒下端が、剪定細枝直径よりも高く、剪定太枝直径よりも低い地上高さに浮上する形状、寸法に設定した太枝回収スプリングを垂下してなるものとするのが望ましく、後述する実施例にも示すように、強弾性発生部が、太枝回収用梁への結着機構を有する上方基端を設け、該上方基端から対象作業車両に装着し、回収姿勢とした場合の進行方向前方に対して前後方向の何れか一方から上方に向けて湾曲し、該太枝回収用梁の上方を迂回するように前後方向何れか他方および下向きに回り込み、該太枝回収用梁の下方に回り込む渦巻き状に湾曲させた渦巻きバネ部とし、該渦巻きバネ部の先端がわには、同渦巻きバネ部の渦巻き方向とは逆向きとなるよう太掻き棒下端を僅かに前後方向何れか他方寄りに向かうよう(垂直から5〜15°程度)斜め下方向に向けて湾曲状に支持する迎角支持部を有するものとすることができ、太掻き棒の、対象作業車両に装着し、回収姿勢としたときに進行方向となる前後面の少なくとも何れか一面に、耐摩耗素材製の補強被覆体、および、弾性摩擦素材製の緩衝摩擦体の少なくとも何れか一方を一体に装着してなるものとすることができ、地上面やその他の異物などに接触したときには、その弾性によって下向きの太掻き棒先端がわを進行方向の後方に撓わせることが可能な程度の弾性を有するものとするのが望ましく、剪定枝回収装置全体を軽量化するには、該太枝回収用梁の左右端間の平均的剪定細枝長よりも長く、且つ平均的剪定太枝よりも短い等間隔置きとなり、該細枝回収スプリングよりも少数となる箇所夫々から垂下したものとするのが良い。
太枝回収スプリングの結着機構は、先頭スプリングの上方基端寄りの箇所を太枝回収用梁の適所に対して充分な強度で連結する機能を担うものであり、太枝回収用梁に対して熔接などして脱着不能に結合したものとすることが可能である外、ボルト・ナット、その他の緊締構造からなり、先頭スプリングが摩耗、破損などした場合に迅速に交換可能なものとすることができ、また、太掻き棒部分を上方基端がわとは別体のものとして組み込み、太掻き棒の先端が摩耗した場合に、太掻き棒部分自体だけを交換可能なものとしたり、太掻き棒の先端に摩耗・交換用部品を装着したりしたものとすることが可能である。
太枝回収スプリングの強弾性発生部は、太枝回収用梁に装着した上方基端寄りと、太掻き棒の上端がわとを高い弾性で連結し、本発明の剪定枝回収装置を回収姿勢とした場合に、太掻き棒が、剪定太枝などを押し進めるのに充分な支持剛性を発揮し、しかも太掻き棒が、進行方向後方に向かう過大な荷重を受けた場合には、太掻き棒を弾性的に後退するよう高弾性をもって吊下する機能を担っており、板バネ、コイルバネ、渦巻きバネなどのバネ類からなるものとるのが望ましく、磁力の吸着力や反発力を利用したものとすることが可能であって、さらにまた、油圧やエアシリンダーなどを利用した減衰機構を備えたものとすることが可能であり、結着機構と、太掻き棒上方基端寄り部分とを強い弾性強度をもって連結する渦巻きバネ部とからなるものとすることができ、後述する実施例にも示すとおり、太枝回収用梁への結着機構を有する上方基端を設け、該上方基端から対象作業車両に装着し、回収姿勢とした場合の進行方向前方に対して前後方向の何れか一方から上方に向けて湾曲し、該太枝回収用梁の上方を迂回するように前後方向何れか他方および下向きに回り込み、該太枝回収用梁の下方に回り込む渦巻き状に湾曲させた渦巻きバネ部とし、該渦巻きバネ部の先端がわには、同渦巻きバネ部の渦巻き方向とは逆向きとなるよう太掻き棒下端を僅かに前後方向何れか他方寄りに向かうよう(垂直から5〜15°程度)斜め下方向に向けて湾曲状に支持する迎角支持部を有するものとすることができる。
太枝回収スプリングの迎角支持部は、強弾性発生部に対して太掻き棒が、同太掻き棒の下端を前後方向何れか一方向または他方向寄りに向かうよう僅かに斜め下方向に向けて湾曲状に支持する機能を担っており、同太掻き棒が、地上面に垂直姿勢とならないよう支持し、前進移動に伴い剪定太枝を僅かに掬い上げるように押し勧めることができるよう前傾支持するものとしたり、前進移動に伴い剪定太枝を脱落しないよう、太掻き棒下端が地上面を撫でつけるよう接地し、磨り動かすよう移動可能とするよう後傾支持するものとしたりすることが可能であり、後述する実施例にも示しているが、外力が加わらない回収姿勢において、太掻き棒の下端がわを垂直から5〜15°程度前後方向何れか一方に向けて傾斜させた姿勢に支持したものとすることができる。
太枝回収スプリングの太掻き棒は、強弾性発生部の弾性支持力を受けながら、回収姿勢となって前進した場合に、地上の剪定枝に係合し、押し進めて回収可能とする機能を担うものであり、太い剪定枝を充分な強度をもって押し勧めることができる程度に高い強度を有するものとしなければならず、強弾性発生部に対して、硬質な別部品を着脱自在か、または、着脱不能に装着したものとすることが可能であり、後述する実施例にも示してあるように、強弾性発生部としての渦巻きバネ部および迎角支持部となる板バネの先端がわを棒状に延伸させた部分とすることができ、さらに、該太掻き棒の、対象作業車両に装着し、回収姿勢としたときに進行方向となる前後面の少なくとも何れか一面に、耐摩耗素材製の補強被覆体、および、弾性摩擦素材製の緩衝摩擦体の少なくとも何れか一方を一体に装着してなるものとすることが可能であり、該補強被覆体は、太掻き棒を補強する機能を担い、太掻き棒に鎧状の硬質カバー、弾性カバー、複合素材製カバー、またはそれらの積層一体型カバーなど一体に装着、結合したり、交換可能に装着したりしたものとすることができ、緩衝摩擦体は、太掻き棒の摩擦を高め、緩衝可能とする機能を分担し、ゴムなどの弾性・摩擦カバー、複数の鈎爪、針、釘、などを有する鈎爪カバーなどを装着したものとすることが可能である。
細枝回収スプリングは、太枝回収スプリングでは回収できないような細い剪定枝を回収可能とする機能を担うものであり、太枝回収スプリングよりも弱い弾性力のものとすべきであり、太枝回収スプリングよりも弱い弾性強度をもち、細い剪定枝を確実に掻き集めることができる程度の強度を有するものとしなければならず、後述する実施例にも示すとおり、上方基端寄り適所に、該強弾性発生部よりも弱い弾性を有する弱弾性発生部を設け、該弱弾性発生部が、細枝回収用梁への結着機構を有する上方基端を設け、該上方基端から対象作業車両に装着し、回収姿勢とした場合の進行方向前後の何れか一方に延伸し、先端がわに向かう毎に下方、前後方向何れか他方、上方、前後方向の何れか一方と1または複数の渦巻き状に曲げ加工したコイルバネ部とし、該コイルバネ部の先端がわを僅かに(垂直から2〜10°程度)前後方向何れか他方に傾けるよう下方に向けて延伸し、直線状の細掻き棒とするようにしてなるものとするのが望ましく、細枝回収用梁の左右端間の平均的剪定細枝長よりも短い等間隔置きとなる複数箇所夫々から垂下したものとすることが可能である。
細枝回収スプリングの結着機構は、細枝回収スプリングの上方基端寄りの箇所を細枝回収用梁の適所に充分な強度をもって連結する機能を担うものであり、細枝回収用梁に対して熔接などして脱着不能に結合したものとすることが可能な外、ボルト・ナット、その他の緊締構造からなり、細枝回収スプリングが摩耗、破損などした場合に迅速に交換可能なものとすることができ、また、細掻き棒自体を別体のものとして組み込み、細掻き棒先端が摩耗した場合に、細掻き棒自体を交換可能なものとしたり、細掻き棒の先端に摩耗・交換用部品を装着したりしたものとすることが可能である。
細枝回収スプリングの弱弾性発生部は、細枝回収用梁に装着した上方基端寄りと、細掻き棒の上端がわとを、強弾性発生部よりも弱く、剪定細枝を回収可能とする程度の弾性強度をもって連結し、本発明の剪定枝回収装置を回収姿勢としたときに、細掻き棒が、剪定細枝などを押し進めるのに充分な強度をもって支持可能な剛性を発揮し、しかも細掻き棒に、進行方向後方に向かう過大荷重を受けた場合には、細掻き棒を弾性的に後退可能とするに充分な弾性をもって支持する機能を担っており、板バネ、コイルバネ、渦巻きバネなどのバネ類からなるものとするのが望ましく、磁力の吸着力や反発力を利用したものとすることが可能であり、油圧やエアシリンダーなどを利用した減衰機構を備えたものとすることが可能であり、結着機構と、細掻き棒上方基端寄り部分とを充分な弾性強度をもって連結するコイルバネ部とすることができ、後述する実施例にも示すとおり、細枝回収用梁への結着機構を有する上方基端から、対象作業車両に装着し、回収姿勢としたときの進行方向前後の何れか一方に延伸し、先端がわに向かう毎に下方、前後方向何れか他方、上方、前後方向の何れか一方と1または複数の渦巻き状に曲げ加工したコイルバネ部とし、該コイルバネ部の先端がわを僅かに(垂直から2〜10°程度)前後方向何れか他方に傾けるよう下方に向けて延伸し、直線状の細掻き棒とするようにしてなるものとすることが可能である。
細枝回収スプリングの細掻き棒は、弱弾性発生部の弾性支持力を受けながら、回収姿勢となって前進した場合に、地上の剪定枝に係合し、押し進めて回収可能とする機能を担い、細い剪定枝を充分な強度をもって押し勧めることができる程度の強度を有する棒状のものとしなければならず、弱弾性発生部のバネ素材をそのまま直棒状に延伸したものとすることが可能であり、後述する実施例にも示すとおり、該コイルバネ部の先端(下端)がわを僅かに(垂直から2〜10°程度)前後方向何れか1つの方向に傾けるよう下方に向けて延伸したものとし、細掻き棒下端が、剪定細枝を掬い揚がるよう摺り動かし可能なものとしたり、または、地上面を撫でつけて剪定細枝を逃さないよう接地させて摺り動かし可能なものとしたりして、箒の如く剪定細枝を掻き集めることができるものとすることが可能である。
大型枝回収用硬質・高剛性押アームは、太枝回収スプリングの弾性強度では押し進めることが出来ない剪定対象樹木の幹部分に相当するような大型の枝を、細枝回収スプリングおよび太枝回収スプリングよりも充分に高い剛性をもって押し進め、回収可能とする機能を分担しており、太枝回収スプリングよりも充分に高い剛性をもつ素材、および、構造のものし、対象作業車両に装着し、回収姿勢とした場合に、細枝回収用梁および太枝回収用梁の対象作業車両進行方向前方、細枝回収用梁および太枝回収用梁の対象作業車両進行方向前後間、および、細枝回収用梁および太枝回収用梁の対象作業車両進行方向後方の少なくとも1つの前後方向位置に、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間の平均的剪定太枝よりも長い所定間隔置きの均衡する配置となるよう設けたものとすることが可能であり、後述する実施例にも示してあるように、対象作業車両に装着し、回収姿勢とし、細枝回収用梁および太枝回収用梁の前後間に配し、細枝回収用梁および太枝回収用梁の左右端間所定幅の、平均的剪定太枝よりも長く略均衡する左右対称配置となり、細枝回収スプリング下端が接地したときに、太枝回収スプリングの太掻き棒下端より僅かに高く、剪定太枝直径よりも高く、剪定枝回収対象樹木の幹部分の太さに匹敵するような剪定大型枝直径よりも低い地上高さに浮上する形状、寸法に設定したものとし、太枝回収スプリングよりも少数に設定し、細枝回収用梁および太枝回収用梁に対して充分な剛性を確保するよう強固に一体化してなるものとすることが可能である。
対象作業車両は、当該剪定枝回収装置を装着し、対象区域、区画などを走行し、当該剪定枝回収装置を利用して剪定枝や、それに似た形状、重量の物品類を押し運び、回収可能とする機能を担っており、剪定枝回収の対象となる圃場、山林、公園、街路樹など様々な土地を走行するのに適した車両を適宜選択すべきであり、果樹園などの剪定枝回収を行う場合には、圃場の土壌や樹木の根、幹、枝、葉および栽培用ハウスなどを傷付けたり破損したりしないよう走行するのに適した車両とすべきであり、例えば乗用型、歩行型などのトラクターや無限軌道車両、その他の農業用機械とするのが望ましく、トラックや全輪駆動車両、無限軌道車両などの建設用機械を利用することが可能である。
当該剪定枝回収装置を利用する場所は、例えば、林檎、桜桃、桃、葡萄、梅、スモモ、柿、栗、キウイフルーツ、蜜柑、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ビワ、パイナップル、バナナ、マンゴーなど、様々な果実類、柑橘類などを栽培する園芸農場は勿論のこと、森林、公園、街路樹、庭園、庭など様々な場所に使用することができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図面は、この発明の剪定枝回収装置の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
剪定枝回収装置を示す斜視図である。 分解した剪定枝回収装置を示す斜視図である。 剪定枝回収装置を示す平面図である。 (a)細枝回収スプリングを示す斜視図である。 (b)太枝回収スプリングを示す斜視図である。 剪定枝回収装置を示す正面図である。 剪定枝回収装置を示す側面図である。 分解した剪定枝回収装置を示す平面図である。 分解した剪定枝回収装置を示す側面図である。 大型枝回収用硬質・高剛性押アームを強化した剪定枝回収装置を示す斜視図である。 大型枝回収用硬質・高剛性押アームを強化した剪定枝回収装置を分解して示す斜視図である。 大型枝回収用硬質・高剛性押アームを強化した剪定枝回収装置を示す平面図である。 大型枝回収用硬質・高剛性押アームを強化した剪定枝回収装置を示す正面図である。 大型枝回収用硬質・高剛性押アームを強化した剪定枝回収装置を示す側面図である。 大型枝回収用硬質・高剛性押アームを強化した剪定枝回収装置を分解して示す平面図である。 大型枝回収用硬質・高剛性押アームを強化した剪定枝回収装置を分解して示す側面図である。
図1ないし図8に示す事例は、対象作業車両に装着可能な装着部2を有し、該装着部2に対し、対象作業車両に装着した場合の同装着部2から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に細枝回収用梁5を水平横設し、該細枝回収用梁5の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリング50,50,……を垂下し、該対象作業車両に装着した場合の装着部2から細枝回収用梁5よりも対象作業車両進行方向外がわ位置に、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁6を水平横設し、該太枝回収用梁6の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリング50,50,……よりも高い剛性を有する太枝回収スプリング60,60,……を垂下してなるものとした、この発明の剪定枝回収装置における代表的な一実施例を示すものである。
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の剪定枝回収装置1は、その装着部2が、対象作業車両に装着可能な連結機構部20を有し、該連結機構部20から、左右垂下柱30,30、左右吊りアーム31,31および中央ターンバックル32からなる吊り枠部3を吊り下げ、左右垂下柱30,30の下端には、細枝回収用梁5および太枝回収用梁6と略同じ長さに設定し、対象作業車両に対して、同対象作業車両の進行方向前部に組み込み、地上に落ちている剪定枝を押し進める姿勢としたとき(以降は、この回収姿勢の場合を基準に説明する)の、左右方向に両端を向けた枠梁部40の左右間中央を結合し、該枠梁部40下面からは、左右二本ずつ合計4本の短尺前後水平枠部41,41,……、該枠梁部40上面からは、左右一本ずつ合計2本の長尺前後水平枠部42,42を水平前方に延伸し、それら枠梁部40、短尺前後水平枠41,41,……、長尺前後水平枠部42,42からなる骨格枠4を設けたものとしてある。
骨格枠4の短尺前後水平枠部41,41,……の前後端間適所下面間には、細枝回収用梁5をその左右端が左右方向に向く水平姿勢となるよう結合し、左右間中央寄りの2つの短尺前後水平枠部41,41に、吊り枠部3左右吊りアーム31,31の下端を結合して吊り下げ支持したものとする一方、長尺前後水平枠部42,42の前端寄り適所下面間には、太枝回収用梁6をその左右端が左右方向に向く水平姿勢となるよう結合し、太枝回収用梁6の左右端間中央上面を、吊り枠部3中央ターンバックル32下端に連結し、連結機構部20との直線距離の寸法を調節可能に連結してなるものとしてある。
さらに、骨格枠4枠梁部40左右端間中央寄りの2つの短尺前後水平枠部41,41基端の左右方向内側に隣接箇所からは、後述する太枝回収スプリング60の下端より僅かに上位となる高さ位置まで垂下したU字形、凹字形、横転コ字形、またはH型など一定前面積を確保した概略矩形枠状の大型枝回収用硬質・高剛性押アーム7を垂設してなるものとしてある。
細枝回収スプリング50は、その結着機構51結着金具52がスプリング本体53とは別体のものとしてあり、該結着金具52は、丸鋼棒材の上向きとした後端を水平後方に折曲した側面視転倒L字形(概略7字形)の鈎端とし、該鈎端に続く中途部を細枝回収用梁5の後、下、前に回り込む側面視概略U字形とし、上向きとした前端を、細枝回収用梁5よりも鉛直上方に延伸し、雄ネジ端として同雄ネジ端に座金、ナット等を螺着してなるものとしてある。
スプリング本体53は、丸バネ鋼棒材製であって同スプリング本体53上方基端54が、平面視概略J字形に折曲し、結着金具52の鈎端に対して回り込み状に係合し、同上方基端54の平面視概略J字形の中途部および先端が、結着金具52の雄ネジ端を挟み込む配置となり、座金、ナット等によって細枝回収用梁5の上面に共締め状に結着可能なものとし、該上方基端54から前方に延伸した中途部を、先端がわに向かう毎に下方、後方、上方、前方と1または複数の渦巻き状に曲げ加工した弱弾性発生部55としてのコイルバネ部55とし、該コイルバネ部55の先端がわを僅かに(垂直から2〜10°程度)後方に傾けるよう下方に向けて延伸し、直線状の細掻き棒56とするようにしてなるものとし、当該細枝回収用梁5の左右端間の左右均衡する略等間隔を隔てた複数箇所、例えば14ないし20箇所、より具体的には例えば17箇所に対して前記結着機構51を介して垂下装着してなるものである。
太枝回収スプリング60は、板バネ鋼材製のスプリング本体63の上方基端64を太枝回収用梁6の下面に接合するものとし、同上方基端64先端を太枝回収用梁6前方に延伸し、太枝回収用梁6後端下の上方基端64中途部に対し、矩形鋼板を転倒L字形に折曲し、下端が上方基端64を貫通するよう装着する装着孔を穿設し、上端がわを太枝回収用梁6の後、上を回り込み、先端が太枝回収用梁6を超えて前方に延伸した結着金具62を、該装着孔を貫通するよう組み込み、太枝回収用梁6よりも前方に延伸したスプリング本体63上方基端64先端と、結着金具62先端との間にボルト・座金、ナットを縦貫して太枝回収用梁6の中途部適所に対し脱着自在に装着可能としてなる結着機構61とし、スプリング本体63の中途部は、その上方基端64から後方、さらに上方へ向けて湾曲し、該太枝回収用梁6の上方を迂回するように前方および下向きに回り込み、該太枝回収用梁6の下方に回り込む渦巻き状に湾曲させた強弾性発生部65としての渦巻きバネ部65とし、該渦巻きバネ部65の先端がわには、同渦巻きバネ部65の渦巻き方向とは逆向きとするよう、垂直から5〜15°程度斜め下方向に向けて湾曲状となる迎角支持部66を設け、該迎角支持部66の先端がわには、そのまま(垂直から5〜15°程度)斜め下方向に向けて僅かに前方寄りに向けて傾斜する太掻き棒67を垂下し、同太掻き棒67の前面および左右側面には、鋼製の硬質な補強被覆体68を強固に一体化したものとし、実質的には、補強被覆体68の下端が、太枝回収スプリング60太掻き棒67の下端を成すものとし、当該太枝回収用梁6の左右端間の左右均衡する略等間隔を隔てた複数箇所、例えば3ないし6箇所、より具体的には例えば4箇所に対して前記結着機構61を介して垂下装着してなるものである。
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の剪定枝回収装置1は、図1ないし図8に示すように、対象作業車両としての図示しない乗用型トラクターの進行方向前部に設けた被装着部に対して、当該トラクターの進行方向に対して平面視T字形状の直角姿勢とするよう、装着部2を介して脱着自在に装着し、剪定枝回収装置1を地上より充分浮上させた走行姿勢として、林檎や桜桃、その他の何れかの果樹園まで自走して行き、果樹園内に進入し、剪定枝回収装置1を、細枝回収スプリング50,50,……および太枝回収スプリング60,60,……の下端を地面に接地または近接するよう回収姿勢とした上、地上に落下、散乱した剪定枝を回収するよう走行すると、細枝回収スプリング50,50,……および太枝回収スプリング60,60,……が、夫々の弾性によって地面形状に沿って弾性変形するから、果樹の根や土壌を保護しながら剪定枝を回収することが可能となり、太枝回収スプリング60,60,……が、太く大きな剪定枝を押し動かし、太枝回収スプリング60,60,……の間をすり抜けた、細い剪定枝を細枝回収スプリング50,50,……が、引っ掛けるようにして押し動かしながら回収することが可能となり、万が一対象果樹の幹の太さに等しい程の大型剪定枝が、太枝回収スプリング60,60,……および細枝回収スプリング50,50,……を通過してしまった場合には、大型枝回収用硬質・高剛性押アーム7が、係合して押し進めて確実に回収するものとなり、細いものから大型のものまであらゆる剪定枝を一ないし二度の走行で殆ど全て回収することができ、従前までの手作業による剪定枝回収作業では、例えば1人20日間を必要とし、1日で回収するには20〜30人の作業員を要していたような回収作業が、当該剪定枝回収装置1装着トラクターを1台投入することにより、1日以内に回収作業を終えることができるものとなり、剪定枝回収作業を終えた後は、トラクターから分離して剪定枝回収装置1を単独で保管し、トラクターを他の用途利用することができる。
図9ないし図15に示す事例は、対象作業車両進行方向の後部に対して、装着部2を介して連結可能とした、この発明の剪定枝回収装置1のその他の一実施例を示すものであり、以下には、前記実施例1に示したものと大きく異なる部分についてのみ示すこととする。
装着部2は、対象作業車両進行方向の後部に既存の、垂直軸回りに回動自在に連結可能とする連結器に対して着脱可能な連結機構部20を有し、装着部2に一体とした吊り枠部3は、前左右吊りアーム33,33、後左右吊りアーム34,34を有し、骨格枠4は、前左右吊りアーム33,33下端に枠梁部40を左右方向に両端を向けた水平姿勢に結合し、該枠梁部40の左右端および中央寄りとなる中途左右適所の夫々より、後方に向け、前後水平枠部43,43,……を延伸すると共に、同枠梁部40中途左右適所の前後水平枠部43,43の中途適所に、後左右吊りアーム34,34下端を結合した上、前後水平枠部43,43,……の前後端間基端寄りとなる適所下面間に、細枝回収用梁5を水平姿勢に横架結合し、該細枝回収用梁5には、同細枝回収用梁5左右端間の左右均衡する略等間隔を隔てた複数箇所、例えば18ないし24箇所、より具体的には例えば22箇所に対して細枝回収スプリング50,50,……を結着機構51,51,……を介して脱着可能に吊下したものとし、前後水平枠部43,43,……の中途部後前端寄り適所には、後述する大型枝回収用硬質・高剛性押アーム7,7,……の一部を成す垂直姿勢とした上下縦押枠部71,71,……の上下端間中途適所を貫通状に結合し、前後水平枠部43,43,……の後端下面間には、太枝回収用梁6を水平姿勢に横架結合し、該太枝回収用梁6には、同太枝回収用梁6左右端間の左右均衡する略等間隔を隔てた複数箇所、例えば3ないし7箇所、より具体的には例えば5箇所に対して太枝回収スプリング60,60,……を結着機構61,61,……を介して垂下装着してなるものとしてある。
大型枝回収用硬質・高剛性押アーム7は、前後水平枠部43,43,……の前端寄りであって細枝回収用梁5結合部よりも僅かに後方となる下面適所から、外郭形状が角柱形の鋼管製または鋼柱製、合計4本のアーム本体70,70,……を、同アーム本体70,70,……の下端が、太枝回収用梁6の前方下となる位置まで後方に向けて傾斜するよう垂下し、同アーム本体70,70,……の下端面は、回収姿勢において水平面状に切削したものとしてあり、同アーム本体70,70,……の下端寄りとなる中途適所には、前記上下縦押枠部71,71,……の下端を結合し、さらに、上下縦押枠部71,71,……の上端と、前後水平枠部43,43,……の後端とを結合し、さらに、上下縦押枠部71,71,……の上端と、前後水平枠部43,43,……の前端および後左右吊りアーム34,34中途適所の少なくとも何れか一方とを結合する上補強筋72,72,……、そして、アーム本体70,70,……の下端寄りと、上下縦押枠部71,71,……の下端との結合部を前後水平枠部43,43,……の前端と連結する下補強筋73,73,……を一体化してなるものとし、アーム本体70,70,……の下端は、細枝回収スプリング50,50,……および太枝回収スプリング60,60,……の下端よりも僅かに高く、剪定太枝直径よりも高く、剪定大型枝直径よりも低い地上高さに浮上する地上高に設定している。
(実施例2の作用・効果)
この発明の剪定枝回収装置1は、対象作業車両進行方向の後部に既存の連結器に対して装着部2連結機構部20を連結することにより、対象作業車両が操舵しながら走行すると、その軌道をトレースするように、垂直軸回りに首振り回動しながら追従するものとなり、より円滑に小回り移動しながら、剪定枝を回収可能なものとなり、さらに、図9ないし図15に示すように、大型枝回収用硬質・高剛性押アーム7,7,……を、太枝回収スプリング60,60,……と細枝回収スプリング50,50,……との前後間に配し、太枝回収スプリング60,60,……が、回収出来ない大型の剪定枝を確実に係合して押し勧めるようにしたから、対象果樹の幹に相当する程の太さおよび重さの大型剪定枝が干渉し、太枝回収スプリング60,60,……や細枝回収スプリング50,50,……を、それらの弾性強度を超えて大きく変形させてしまうを確実に保護可能とすると共に、大型の剪定枝を避けて走行する必要を無くし、剪定枝回収作業の効率を大幅に高めることができ、さらに、大型枝回収用硬質・高剛性押アーム7,7,……の押アーム本体70,70,……を、同押アーム本体70,70,……下端が後方に向けて傾斜した姿勢とし、上下縦押枠部71,71,……を垂直姿勢とした上、上補強筋72,72,……、下補強筋73,73,……によって充分に補強したものとしてあるから、大型の剪定枝も力強く、押し進めてより安全、確実に回収することができるものとなり、さらにまた、対象作業車両を後進させることにより、傾斜姿勢とした押アーム本体70,70,……が、大型の剪定枝を掬い上げるように作用するから、重量の大きな剪定枝を、より確実に搬送、回収できるものとなる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の剪定枝回収装置、およびそれを装着した作業車両は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、当該剪定枝回収装置は、既存の作業車両に対しても容易に組み込むことができるから、導入コストを大幅に削減することができ、しかも、当該剪定枝回収装置を取り外せば、作業車両を他用途に幅広く利用することができ、専用車両とした場合よりも遥かに経済的なものとすることができる上、多大な労力および経費を要する剪定枝の回収作業を、機械化して作業性を格段に高めることができ、従前まで毎年多くの作業員を揃えるのに腐心していた果樹農家はもとより、こうした園芸農家のニーズに応えることができる農業用機械を提供したいと希望する農機具業界や、剪定枝回収作業を請け負う造園業界などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
1 剪定枝回収装置
2 装着部
20 同 連結機構部
3 吊り枠部
30 同 左右垂下柱
31 同 左右吊りアーム
32 同 ターンバックル
33 同 前左右吊りアーム
34 同 後左右吊りアーム
4 骨格枠
40 同 枠梁部
41 同 短尺前後水平枠
42 同 長尺前後水平枠部
43 同 前後水平枠部
5 細枝回収用梁
50 同 細枝回収スプリング
51 同 結着機構
52 同 結着金具
53 同 スプリング本体
54 同 上方基端
55 同 コイルバネ部(弱弾性発生部)
56 同 細掻き棒
6 太枝回収用梁
60 同 太枝回収スプリング
61 同 結着機構
62 同 結着金具
63 同 スプリング本体
64 同 上方基端
65 同 渦巻きバネ部(強弾性発生部)
66 同 迎角支持部
67 同 太掻き棒
68 同 補強被覆体(または緩衝摩擦体)
7 大型枝回収用硬質・高剛性押アーム
70 同 押アーム本体
71 同 上下縦押枠部
72 同 上補強筋
73 同 下補強筋

Claims (9)

  1. 対象作業車両に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着したときの同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングが垂下され、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置において、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が水平状に横設されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングよりも高い剛性を有する太枝回収スプリングが垂下されてなるものとしたことを特徴とする剪定枝回収装置。
  2. 対象作業車両に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着したときの同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングが垂下され、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置において、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が水平状に横設されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間適宜間隔置きとなる複数箇所夫々からは、細枝回収スプリングよりも高い剛性を有する太枝回収スプリングが垂下され、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に装着して走行し、地上に落ちている剪定枝を細枝回収スプリングおよび太枝回収スプリングに係合するように押し動かして回収可能とされてなるものとしたことを特徴とする剪定枝回収装置。
  3. 対象作業車両の進行方向前後部被装着部の少なくとも何れか一方に脱着自在に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着したときの同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間の適宜間隔置きとなる左右対称の複数箇所夫々からは、上方基端寄り適所に弱い弾性を有する弱弾性発生部を有し、同弱弾性発生部より下方先端がわを硬質な細掻き棒とした細枝回収スプリングが垂下されるようにし、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置において、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が水平状に横設されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間の適宜間隔置きとなる左右対称の複数箇所夫々からは、上方基端寄り適所に、該弱弾性発生部よりも強い弾性を有する強弾性発生部を有し、同強弾性発生部より下方先端がわを該細掻き棒よりも高い剛性を有する太掻き棒とした太枝回収スプリングが垂下されてなるものとしたことを特徴とする剪定枝回収装置。
  4. 対象作業車両の進行方向前後部被装着部の少なくとも何れか一方に脱着自在に装着可能な装着部を有し、該装着部に対し、対象作業車両に装着した場合の同装着部から、対象作業車両進行方向前後の少なくとも何れか一方に、適宜寸法分離れた位置であって対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間には、細枝回収用梁が水平状に横設され、該細枝回収用梁の左右端間の平均的剪定細枝長よりも短い等間隔置き、且つ左右対称となる複数箇所夫々からは、上方基端寄り適所に弱い弾性を有する弱弾性発生部を有し、同弱弾性発生部より下方先端がわを硬質な細掻き棒とした細枝回収スプリングが垂下されるようにし、該対象作業車両に装着したときの装着部から細枝回収用梁よりも対象作業車両進行方向外がわ位置に、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間に太枝回収用梁が垂下されるようにし、該太枝回収用梁の左右端間の平均的剪定細枝長よりも長く、且つ平均的剪定太枝よりも短い左右対称配置となり、該細枝回収スプリングよりも少数となる箇所夫々からは、上方基端寄り適所に、該弱弾性発生部よりも強い弾性を有する強弾性発生部を有し、同強弾性発生部より下方先端がわを該細掻き棒よりも高い剛性を有する太掻き棒とし、同太掻き棒を、細枝回収スプリング下端が接地し、回収姿勢としたときに、同太掻き棒下端が、剪定細枝直径よりも高く、剪定太枝直径よりも低い地上高さに浮上する形状、寸法に設定した太枝回収スプリングが垂下されてなるものとしたことを特徴とする剪定枝回収装置。
  5. 細枝回収スプリングの弱弾性発生部が、細枝回収用梁への結着機構を有する上方基端を設け、該上方基端から対象作業車両に装着し、回収姿勢としたときの進行方向前後の何れか一方に延伸し、先端がわに向かう毎に下方、前後方向何れか他方、上方、前後方向の何れか一方と1または複数の渦巻き状に曲げ加工したコイルバネ部とし、該コイルバネ部の先端がわを僅かに(垂直から2〜10°程度)前後方向何れか他方に傾けるよう下方に向けて延伸し、直線状の細掻き棒とされてなるものとした、請求項1ないし4何れか一記載の剪定枝回収装置。
  6. 太枝回収スプリングの強弾性発生部が、太枝回収用梁への結着機構を有する上方基端を設け、該上方基端から対象作業車両に装着し、回収姿勢としたときの進行方向前方に対して前後方向の何れか一方から上方に向けて湾曲し、該太枝回収用梁の上方を迂回するように前後方向何れか他方および下向きに回り込み、該太枝回収用梁の下方に回り込む渦巻き状に湾曲させた渦巻きバネ部とし、該渦巻きバネ部の先端がわには、同渦巻きバネ部の渦巻き方向とは逆向きとなるよう太掻き棒下端を僅かに前後方向何れか他方寄りに向かうよう(垂直から5〜15°程度)斜め下方向に向けて湾曲状に支持する迎角支持部を有するものとされた、請求項1ないし5何れか一記載の剪定枝回収装置。
  7. 太枝回収スプリングが、その太掻き棒の、対象作業車両に装着し、回収姿勢としたときに進行方向となる前後面の少なくとも何れか一面に、耐摩耗素材製の補強被覆体、および、弾性摩擦素材製の緩衝摩擦体の少なくとも何れか一方を一体に装着されてなるものとした、請求項1ないし6何れか一記載の剪定枝回収装置。
  8. 細枝回収用梁および太枝回収用梁には、対象作業車両に装着し、回収姿勢としたときに、細枝回収用梁および太枝回収用梁の対象作業車両進行方向前方、細枝回収用梁および太枝回収用梁の対象作業車両進行方向前後間、および、細枝回収用梁および太枝回収用梁の対象作業車両進行方向後方の少なくとも1つの前後方向位置に、対象作業車両進行方向に交叉する左右所定幅間の平均的剪定太枝よりも長い所定間隔置きの均衡する配置となり、細枝回収スプリング下端が接地したときに、太枝回収スプリングの太掻き棒下端より僅かに高く、剪定太枝直径よりも高く、剪定枝回収対象樹木の幹部分の太さに匹敵するような剪定大型枝直径よりも低い地上高さに浮上する形状、寸法に設定した大型枝回収用硬質・高剛性アームを、太枝回収スプリングよりも少数、垂下し、細枝回収用梁および太枝回収用梁に対して充分な剛性を確保するよう強固に一体化されてなるものとした、請求項1ないし7何れか一記載の剪定枝回収装置。
  9. 対象作業車両の進行方向前後部の中、少なくとも何れか一方に被装着部を有し、該被装着部に対して、請求項1ないし8何れか一記載の剪定枝回収装置を、細枝回収用梁および太枝回収用梁が、当該対象作業車両の進行方向に対し、平面視直角姿勢か、または平面視適宜角度に傾斜する姿勢かの何れか一方の姿勢となるよう装着部を介して脱着自在または脱着不能に組み込んでなるものとされた、請求項1ないし8何れか一記載の剪定枝回収装置が装着された作業車両。

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