JP2018009988A - 計測装置および計測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】塗装色および照明条件を考慮して、見た目と評価値との相関の高い計測装置の提供。【解決手段】光輝材302を含む塗装面の粒子特性を評価する計測装置100において、少なくとも2つ以上の照明条件、又は、受光条件で被対象物Pの面内色度分布を取得する色度分布取得手段10と、前記面内色度分布の変動量に基づいて、粒子特性を評価するための粒子特性評価値Sを算出する粒子特性評価手段20と、を有する計測装置100。【選択図】図1

Description

本発明は、計測装置および計測システムに関する。
近年、家電等で高級感を出すためにアルミフレークやマイカフレーク等の光輝材を混入した塗料が知られている。かかる構成の塗料は、光輝材特有のきらきらした見た目が付与された見た目となる。
このような光輝材入りの塗料においては、所謂きらきら感を評価するために、塗装された表面を計測して、きらきら感を粒子特性として数値化する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、従来の計測方法では、塗装面の色や、照明条件の影響が考慮されておらず、サンプルの色によるきらきら感の見えの差異が評価できないことや、晴れ/曇り/夕方などの実際の環境の変化によって、評価値と見た目との間に乖離が生じるおそれがあった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、塗装色および照明条件を考慮して、見た目と評価値との相関の高い計測装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の計測装置は、被対象物の2次元分光画像と、前記被対象物に照射する照明の分光分布及び強度の分布とに基づいて、前記2次元分光画像を色度情報へと変換する色度変換手段と、前記色度変換手段が導き出した前記色度情報に基づいて前記被対象物の表面の粒子特性を評価する粒子特性評価手段と、を有する。
本発明の計測装置によれば、塗装色および照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、見た目と評価値との相関が高い。
本発明の実施形態に係る計測システムの全体構成の一例を示す図である。 図1に示した測定装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る計測装置の動作の一例を示すフロー図である。 本発明の実施形態に係るサンプルの測定結果の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る計測システムの全体構成の一例を示す図である。 図5に示したサンプルの構成を示す図である。 図6に示した光輝材の配向の様子を示す図である。 図5に示した実施形態の変形例を示す図である。 計測装置の機能構成の一例を示す図である 本発明の第2の実施形態に係る計測装置の動作の一例を示すフロー図である。 本発明の実施形態に係るサンプルの測定結果の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンプルの測定結果の一例を示す図である。 図5に示した実施形態の変形例を示す図である。 図5に示した構成の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンプルの測定結果の一例を示す図である。 図5に示した構成の変形例を示す図である。
本発明の実施形態の一例として図1に粒子特性を評価するための計測システム200の概略構成を示す。
計測システム200は、粒子特性を測定される被対象物たるサンプルPが載置されるホルダ201と、サンプルPに照射光Lを照射するための光源202と、サンプルPに当たって反射された反射光L’を受光して、2次元分光画像を取得する撮像装置あるいは撮像部たるカメラ装置203と、を有している。
計測システム200は、カメラ装置203によって撮影されたサンプルPの2次元分光画像を元にサンプルPの表面の粒子特性すなわち光輝材特有のきらきらした見た目を定量的に評価するための計測装置100を有している。
なお、以降の説明においては、簡単のため、図1に示すように鉛直上方を+Z方向とし、Z方向に対して垂直な平面のうち、紙面奥側に向かってY方向、紙面左右方向をX方向として、サンプルPはXY平面に平行に置かれた板状のサンプルであるとする。
光源202は、本実施形態ではキセノン光源を用いており、サンプルPの表面における照度が約10万luxになるように設定した。
カメラ装置203は、計測波長範囲400nm〜700nmの間を5nmのバンド幅で測定可能なハイパースペクトルカメラである。
カメラ装置203は、200×200pixelの範囲で1pixelが30μmとなるようにレンズを用いて倍率調整を行い、サンプルPの表面状態を計測して2次元分光画像を撮影する。なお、カメラ装置203は、かかる構成に限定されるものではなく、複数の波長幅で2次元分光画像を撮影可能なマルチスペクトルカメラや分光カメラであっても良い。
また、2次元分光画像とは、通常の3原色を用いた写真等の画像とは異なり、それぞれの画素における色合いが、所定のバンド幅で刻まれた波長成分として記録された画像を示している。
カメラ装置203と、光源202とは、何れもホルダ201に対して角度が自由に変えられるように回動可能に設置されており、サンプルPの位置に応じて、最も粒子特性が強調される角度で測定を行うことができる。
サンプルPは、少なくとも+Z方向側の面にパール塗装面を備えた板状部材である。
サンプルPは、本実施形態ではXY平面に平行に載置され、図1に示すように、照明光Lの入射角度25°、カメラ装置203の設置角度0°として測定を行う。
なお、かかる角度は何れも限定されるものではなく、また当該角度を変更して複数回撮影するとしても良い。
サンプルPは、図6に示して後述するように、下地層である基材300と、基材300の上面に形成された塗装面たる塗装層301とを有し、塗装層301には、光輝材としてのアルミフレーク302が点在する。なお、ここではアルミフレークとしたが、かかる構成に限定されるものではなく、マイカフレーク等であっても良いし、その他の金属片を用いても良い。
かかるアルミフレーク302の位置や角度によって、サンプルPを見たとき、局所的な金属光沢や反射の強弱がつくことにより光輝材特有の所謂「きらきら感」が生じる。
本実施形態においては、かかるきらきら感の度合いを、粒子特性として評価する。
計測装置100は、図2に示すように、カメラ装置203によって撮影された2次元分光画像を色度情報へと変換する色度変換手段たる色度変換部10と、色度変換部10が導き出した色度情報に基づいてサンプルPの表面の粒子特性を評価する粒子特性評価手段たる粒子性評価部20と、を有している。
色度変換部10は、図3に示して後述する分光反射率取得ステップと3刺激値変換ステップと色度取得ステップとによって2次元分光画像を色度情報へと変換する一連のプログラムを備えた情報処理部である。
同様に、粒子性評価部20は、後述するように、色度変換部10によって得られた色度情報を用いて、Lab色空間の偏差画像を取得する偏差画像取得ステップと、偏差画像をフーリエ変換することによって周波数成分を抜き出して粒子性評価値を算出する評価値算出ステップとを実行する情報処理部である。
なお、色度変換部10と粒子特性評価部20とは、本実施形態では何れも計測装置100内に設けられた情報処理部であるとしたが、上述のような構成のプログラムをインストールしたパソコンなどの外部装置であるとしても良い。
以上のような構成の計測装置100を用いて、サンプルPの粒子特性を評価する方法について説明する。
まず、光源202から照射された照射光Lがカメラ装置203に入射するように光源202とカメラ装置203との間の位置関係を調整し、初期状態とする(ステップS101)。
初期状態において、まず、較正用の標準試料を用いて2次元分光画像の撮影を行う(ステップS102)。このとき、カメラ装置203の露光時間は、飽和する画素がないように調整し、露光時間を記録することが望ましい。
なお、本実施形態では標準試料として反射率が100%で完全拡散放射に近い反射特性を持つ白色基準板を用いている。
次に、ホルダ201上にサンプルPを載置して、ステップS102と同様に2次元分光画像の撮影を行う(ステップS103)。かかるステップS103は、被対象物たるサンプルPの2次元分光画像を取得する撮像ステップである。このとき、カメラ装置203の露光時間はステップS102で記録された露光時間と同様に、飽和する画素がないように調整して記録される。
色度変換部10は、ステップS103で得られた2次元分光画像の各画素・各波長を、ステップS102で得られた標準試料の2次元分光画像の各画素・各波長で除算し、サンプルPの2次元分光反射率を算出する(ステップS104)。
なお、サンプルPの撮影時と標準試料の撮影時とで露光時間が異なる場合には、露光時間の比をサンプルPの計測値に乗算して露光時間の差を補正することが望ましい。
使用者は、サンプルPの粒子特性を知りたい任意の照明条件を設定する(ステップS105)。
本実施形態では特に後述するA状態(D50光源を用いた分光分布)と、B状態(標準光源を用いた分光分布)と、の2パターンの照明条件を設定する。
色度変換部10は、ステップS104で得られたサンプルPの2次元分光反射率と、ステップS105で設定した分光分布と、等色関数と、によって各画素における3刺激値XYZを算出する。
ステップS104で得られたサンプルPの2次元分光反射率は、サンプルPに光が当てられたときに反射する反射光L’の波長分布を示している。
ステップS105で設定した分光分布は、サンプルPへと照射される照射光Lの波長分布を示している。
したがって、サンプルPの2次元分光反射率と、分光分布と、を掛け合わせることで、サンプルPから人の目に入射する光がどのような波長分布を示すかが模擬される。
さて、ここで等色関数は、人の目のR・G・Bに対応する感覚組織の感度の差を表す関数である。すなわち、3刺激値XYZは、人の目に入射する光の波長と、人の目のR・G・Bに対応する感覚組織の感度の差と、を用いて、人の目にどのような色として見えるかを表現する数値である。
本実施形態では、数式1において式(1)〜式(3)として示す3刺激値XYZを、色を定量的に表現する色度情報の一部として扱う。
なお、人の色感覚は、個人差のみならず、視角(物体の大きさ)が変わっても変化することが知られている。そこで、本実施形態においては、10°視野に対応する等色関数を用いて計算を行った。
Figure 2018009988
数式1において、S(λ):照明の分光分布、x(λ)、y(λ)、z(λ):等色関数、R(λ):分光反射率、k:係数である。
また、係数kは、従来の3刺激値変換では、数式2の式(4)のように表される。
Figure 2018009988
さて、従来の係数kを用いるときには、照射光Lの強さによって3刺激値が異なると、光源の強度までを規定する必要があり、測定条件が制限されてしまう。そこで従来は、照射光Lの強度によらずに見え方を表現するために、係数kによって照射光Lの強さが規格化されている。
すなわち、S(λ)がどのような関数であったとしても、3刺激値XYZは|S(λ)|に依存しない。
しかしながら、発明者の検討により、粒子性評価部20において粒子特性を評価する上では、後述するように、照射光Lの強度で実際の見え方が大きく異なることがわかった。
そこで、本実施形態においては、数式3に式(5)として示すように、照明の強度係数αを含む係数k’として3刺激値XYZを算出する(ステップS106)。
Figure 2018009988
照明の強度係数αは、言い換えるならば標準試料の3刺激値のうち、Yが100となるときの照明強度を基準として、それに対して何倍の照明強度を設定するかを決めていることと等しい。
例えば、基準となる光源202のハロゲンランプの光の50%の強度の照明を想定して、粒子特性を評価したいときには、α=0.5として3刺激値を計算する。
このように3刺激値XYZの算出に、強度係数αを用いることとすれば、3刺激値XYZは|S(λ)|に依存する。
次に、色度変換部10は、3刺激値XYZをL*、a*、b*に変換する(ステップS107)。
このときの変換式は、例えば完全拡散反射面での3刺激値Xn、Yn、Znを用いて国際照明委員会(CIE)で定められた数式4に示すように表される。
Figure 2018009988
数式4において、Xn=96.42、Yn=100、Zn=82.49である。
ステップS107に示すように、色度変換部10は、3刺激値XYZからLab表色系におけるL*、a*、b*の各成分を色度情報として算出する。
かかるステップS107は、2次元分光画像と、サンプルPに照射する照明光Lの分光分布及び強度の分布とに基づいて、2次元分光が像を色度情報へと変換する色度変換ステップである。
続いて、粒子性評価値の算出方法について説明する。
まず、粒子性評価部20は、ステップS107において算出されたLab表色系におけるL*、a*、b*の各成分の画像のうち、L*画像の平均値を算出する(ステップS201)。
粒子性評価部20は、ステップS201で算出されたL*画像の各画素におけるL*の値から平均値を差し引き、L偏差画像を取得する(ステップS202)。
L偏差画像は、L*画像全体の平均に対して、各画素がどれだけ乖離しているかの変動量、言い換えると偏差Δを示す画像である。かかるLの偏差Δは、全体的に反射する金属のようなサンプルでは平均値が上昇するために一様に低い値をとり、平均値に影響の少ない程度の小さな部位が局所的に特に強く反射する、所謂きらきらと光って見える状態のときには、光って見える画素の部分において大きい値をとる。
すなわち、このように局所的に反射が強くなる画素が、きらきら感、粒子感として人の目には感知される。
粒子性評価部20は、ステップS202において取得したL偏差画像を、全ての画素における偏差Δについてフーリエ変換する。フーリエ変換後、振幅を各周波数で平均化して、1次元化された周波数特性を得る(ステップS203)。
ここでいう振幅は、フーリエ変換後の強度の平方根で求められる。周波数は、計算される画像のサイズ(200×200pixel)と計測時の解像度(1pixel=30μm)で決まる。
粒子性評価部20は、ステップS203で求められた偏差Δのフーリエ変換結果に、「観察距離に対する視覚の空間周波数特性(VTF)」で重み付けを行う(ステップS204)。本実施形態では、視覚の空間周波数特性として、数式5に示す関数を用いている。
なお、かかる構成に限定されるものではなく、視覚の空間周波数特性としては、既に知られた他の視覚特性についての関数を利用しても良い。
Figure 2018009988
ここでuの単位は[cycle/degree]である。サンプルPの観察距離に応じて、Cycle/mmに変換すれば、ステップS203で求めた1次元化された周波数特性に掛け合わせて近く、あるいは遠くでの粒子感の評価を行うことができる。本実施形態では観察距離を350mmとした。
かかる重み付けの意義について説明する。
人の目は、一般に見る対象物が近いほど解像度が高く(細かい部分まで見えやすく)、遠くのものを見るときには解像度が低く(細かい部分はつぶれて見え難く)なる視覚特性が知られている(例えば非特許文献1等を参照)。
このとき、粒子感は、「局所的に反射が強くなる画素」を視覚的に認識することで得られるから、近い場所からの観察では微小な画素であっても正確にカウントされる一方で、遠い場所からの観察では、ある程度以上の大きさを持つ画素しか認識されない、ということになり得る。
そこで、本実施形態では、ステップS204で、ステップS203において取得したL偏差画像の全画素についてのフーリエ変換結果から、観察距離に応じて認識され難い画素サイズについては評価値に与える影響が小さくなるように処理を行っている。
かかるステップS204は、変動量を視覚の周波数特性で重み付けした値を算出する重み付けステップである。
このようにして得られた各周波数の振幅値を積分し、粒子性評価値とする(ステップS205)。すなわちステップS205は、色度情報からサンプルPの表面の粒子特性を評価する粒子特性評価ステップである。かかる粒子性評価値は、「局所的に反射が強くなる画素」を観察距離に応じて認識のし易さ/し難さによって重み付けを行い、数え上げたことに対応する。すなわち、粒子性評価値は、大きいほど粒子感が強く(≒きらきらとして見えて)、小さいほど粒子感が弱い。
なお、本実施形態においては、Lab色空間のうち、Lの偏差画像についてのみ説明したが、粒子の色づきや、サンプルPの色合いによっては、a*、b*についても同様にステップS201〜ステップS205の操作を行う。
ISAMU社製の原色見本帳の白色パールサンプル9種類について、見本帳に記載の粒子の粗さ順に本実施形態の計測装置を用いて計測を行った例について図4に示す。
図4にAで示したものは、昼光の分布を示す特定波長の光源を用いて、真昼の太陽光の元でサンプルPを観察したときを想定している。同様に図4に斜線でBと示したものは、全波長において一様な光を発する標準光源の照射光Lの光量を20%へと低減し、太陽光が暗くなった夕方にサンプルPを観察したときを想定している。
図4から明らかなように、A状態、B状態の何れも、見本帳に書かれた順位から逆転はしないものの、粒子性評価値は、各サンプルP1〜P9について、A状態ではP1〜P4の間で0.1以上の差が出てくるが、B状態ではP1〜P4の間で0.05程度の範囲内に収まっている。
また、A状態に比べてB状態では全体的に粒子性評価値が半分程度に抑えられることがわかる。
すなわち、B状態のように太陽光が暗くなった状態では、P1〜P4の粒子感の差が少なくなり、またきらきら感のような粒子性は弱まるということを示している。
このように、照明の強度によって粒子性評価値が大きく影響を受けるために、色度変換部10は、分光反射率を3刺激値XYZへと変換する際の変換式に、照明光Lの強度に依存する強度係数αを付加している。
かかる構成により、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、見た目と評価値との相関が高い。
本実施形態では、計測装置100は、サンプルPの2次元分光画像と、サンプルPに照射する光源202の分光分布及び強度の分布とに基づいて、2次元分光画像を色度情報へと変換する色度変換部10と、色度変換部10が導き出した色度情報に基づいてサンプルPの表面の粒子特性を評価する粒子性評価部20と、を有している。
かかる構成により、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、見た目と評価値との相関が高い。
本実施形態では、色度情報は、Lab表色系におけるL*、a*、b*の変動量たる偏差Δを含む。
かかる構成により、偏差Δが局所的に反射が強くなる画素を示すため、きらきら感、粒子感として人の目には感知される。
本実施形態では、偏差Δは、Lab表色系におけるL*、a*、b*の各平均値から差分をとったときの偏差画像の周波数特性を示す値である。
かかる構成により、局所的な反射をより実際の見え方に近い状態で評価することができて、見た目と評価値との相関が高い。
また本実施形態では、粒子性評価部20は、偏差Δを視覚の空間周波数特性で重み付けした値に基づいて粒子特性を評価する。
かかる構成により、「局所的に反射が強くなる画素」を観察距離に応じて認識のし易さ/し難さによって重み付けを行う。そのため観察距離までをも考慮した見え方を評価値に反映することができる。
また本実施形態では、計測システム200は、色度変換部10及び粒子性評価部20を備えた計測装置100と、サンプルPに照射光Lを照射する光源202と、照射光LのサンプルP表面における反射光L’から2次元分光画像を取得するためのカメラ装置203と、を有している。
かかる構成により、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、見た目と評価値との相関が高い。
また本実施形態で用いた粒子特性評価方法では、取得されたサンプルPの2次元分光画像と、サンプルPに照射する照射光Lの分光分布及び強度の分布とに基づいて、2次元分光画像を色度情報へと変換する色度変換ステップS107と、色度情報からサンプルPの表面の粒子特性を評価する粒子特性評価ステップS205と、を有している。
かかる構成により、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、見た目と評価値との相関が高い。
次に、本発明の第2の実施形態として、図5に示すような計測システム200bについて説明する。
なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については、適宜説明を省略する。
計測システム200bは、サンプルPに照射光Lを照射するための2つの光源202a、202bと、サンプルPに照射され反射した反射光L’を受光して、2次元カラー画像を撮影する撮像装置たる撮像部としてのカメラ装置203bと、カメラ装置203bが取得した画像から粒子特性を評価するための計測装置100bと、を有している。
光源202aと、光源202bとは、何れも白色LED光源であり、互いにサンプルPに対する照明角すなわち照射光La、Lbそれぞれの入射角度が異なるように配置されている。
本実施形態では特に、光源202aの照明角度が、カメラ装置203bの正反射方向に対して傾斜角−10°になるように位置する。また、光源202bの照明角度が、正反射方向に対して傾斜角+45°になるように配置されている。
すなわち本実施形態において、複数ある光源202a、202bの少なくとも1つが、正反射方向に対して傾斜角−25°〜+25°の間に配置される。
この点についてさらに詳しく説明する。図6に示すように、サンプルPは、塗装層301と基材300とを有しており、塗装層301の中にはアルミフレーク302が、図7に示すように、塗装層301の水平方向に対して様々な配向角θをもって点在している。かかる配向角θによって、照射光La、Lbが塗装層301の内部のアルミフレーク302に照射されたとき、正反射とは異なる方向に反射を生じて、きらきら感が見た目に現れる。
また、塗装層301の塗装において、かかるアルミフレーク302は、極度に大きい配向角θにはなり辛いことが知られ、一般的には、±25°の範囲の配向角θとなることが知られている。
そのため、複数ある光源202a、202bの少なくとも1つが、正反射方向に対して傾斜角−25°〜+25°の間に配置されることで、正反射近傍の粒子性の強い反射光L’が得られるから、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価することが容易となる。
さらに、複数ある光源202a、202bのうち、他の一方(本実施形態では光源202b)が、正反射方向に対して傾斜角+45°となるように配置されている。
このとき、光源202bの反射光は、拡散条件になるから、正反射近傍の反射強度の強い反射光L’と、拡散条件付近の反射強度の弱い反射光L’とがカメラ装置203bへと入射する。
かかる構成により、サンプルPへ複数の異なる照明条件によって光を照射することで、カメラ装置203bは異なる複数の照明条件に対応した2次元カラー画像である第1の画像と第2の画像とを取得する。
かかる構成により、実際の人の目視の感覚と照明条件とに基づいて、サンプルPの表面の粒子特性を評価することができる。
また、本実施形態においては、特に照明角度は、少なくとも正反射方向に対して傾斜角−25°〜+25°の範囲の照明角度を含むように配置したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば図16に変形例として示すように、複数の光源202a、202bの配置は、種々に変えても良い。
さらに、図16のように、カメラ装置203bをサンプルPの直上に、傾斜角0°となるように配置すれば、照明条件によらずサンプルPの全体にカメラ装置203bのフォーカスが合った状態となり、画像の取得がさらに容易になる。
なお、本実施形態では、光源202a、202bの2つの光源を用いたが、図8に示すように、サンプルPの上方に、反射型のドーム照明205を設けるとしても良い。
かかる構成とすれば、光源202aが正反射近傍の反射強度の強い反射光L’としてカメラ装置203に入射するとともに、光源202bからの照射光Lbは、ドーム照明205の内壁面に反射して、拡散光として全面からサンプルPに照射され、特定の拡散角のものがカメラ装置203bへと到達する。
言い換えれば、図8に示すような変形例であっても、図5に示したのと同様に、光源202aからの反射光L’が正反射光に近い光強度でカメラ装置203へと届き、光源202bからの反射光L’が拡散条件付近の反射強度の弱い反射光L’としてカメラ装置203bへと届く。
カメラ装置203bは、RGBカラーカメラであり、1pixel=30μmとなるようにレンズを用いて倍率調整を行い、サンプルPの表面状態を計測して2次元カラー画像たるRGB画像を撮影する。
このとき、正反射近傍に配置された光源202aと、拡散条件に配置された光源202bとではカメラ装置203bへと到達する反射光L’の光強度が大きく異なることが懸念される。
そのため、光強度の差が大きい時には、反射光量がカメラ装置203bのダイナミックレンジに収まりきらない場合がある。
このような場合には、計測システム200bに光強度調整手段を設けても良い。光強度調整手段の例としては、例えば光源202a、202bの光強度を調整したり、カメラ装置203bの入射側にNDフィルタを取り付けたり、カメラ装置203bの露光時間を調整したりすることで光量を落とす構成などが挙げられる。
計測装置100bは、第1の実施形態において述べた計測装置100とほぼ同様の構成を有する粒子特性評価手段としての機能を有している。
また計測装置100bは、図9に示すように、カメラ装置203bが撮影した2次元画像からサンプルPの塗装層301における面内色度分布を取得する色度変換部10と、面内色度分布の変動量に基づいて、粒子特性を評価するための粒子特性評価値を算出する粒子特性評価手段たる粒子特性評価部20と、を有している。
色度変換部10は、第1の実施形態と同様の機能を有しているが、第2の実施形態においては、用いる画像が2次元カラー画像である点で異なっている。
色度変換部10は、図10に示すように、2次元カラー画像であるRGB画像を取得する画像取得ステップS301と、RGB画像を3刺激値であるXYZ画像に変換する3刺激値変換ステップS302と、XYZ画像を均等色空間であるL*a*b*空間に変換するための色度取得ステップS303とによって2次元カラー画像を色度情報へと変換する一連のプログラムを備えた情報処理部である。
すなわち、色度変換部10は、少なくとも2つ以上の照明条件、又は、受光条件でサンプルPの面内色度分布を取得する色度分布取得手段としての機能を有している。
同様に、粒子性評価部20は、L*偏差画像をフーリエ変換するフーリエ変換ステップS304と、視覚特性による重み付けを行うステップS305と、色による重み付けを行うステップS306と、粒子性評価値を算出する評価値算出ステップS307と、を実行する情報処理部である。
なお、色度変換部10と粒子特性評価部20とは、本実施形態では何れも計測装置100内に設けられた情報処理部であるとしたが、上述のような構成のプログラムをインストールしたパソコンなどの外部装置であるとしても良い。
かかる構成を用いて粒子性評価値を算出する方法について説明する。
まず、光源202aのみを点灯させた状態でカメラ装置203bが2次元カラー画像である第1の画像を撮影する。次に、光源202bのみを点灯させた状態で、カメラ装置203bを用いて同様に第2の画像を撮影する。
第1の画像と、第2の画像とは何れもサンプルPの表面の少なくとも一部を撮影したものを含んでおり、かかる撮影範囲が第1の画像と第2の画像とで一致するように撮影される。例えば、本実施形態では、512×512pixelの正方形の撮影範囲である。
このとき、カメラ装置203bによって撮影された第1の画像と、第2の画像とは、光源の照射条件が異なる2つのRGB画像である(ステップS301)。
色度変換部10は、かかる第1の画像と、第2の画像とのそれぞれについて、RGB画像から3刺激値であるXYZ画像に変換する(ステップS302)。
一般的には、sRGB(D65)におけるRGB→XYZ変換式を用いれば良い。
次に、国際照明委員会(CIE)で定められた数式4を用いて、XYZ画像からLab画像に変換する(ステップS303)。
なお、本実施形態においては、カメラ装置203bとしてRGBカメラを用いてRGB画像を取得したが、XYZカメラを用いても良い。その場合には、ステップS302のRGB→XYZ変換を省略することができる。
次に、色度変換部10は、L*画像の画像面内のL*の平均値L*aveを算出し、第1の画像に対応したL*画像の各画素におけるL*値から平均値L*aveを差引し、L*の偏差画像を計算する。
ここでいうL*の偏差画像は、L*画像全体の平均に対して、各画素がどれだけ乖離しているかの変動量を表している。
つまり、撮像領域内において、局所的にきらきらしている画素のみ偏差が大きくなり、その局所的な偏差の強弱が、粒子感の強さとして人の目には感知される。
次に、粒子特性評価部20は、偏差画像を2次元フーリエ変換する(ステップS304)。フーリエ変換後、振幅を各周波数で平均化して、1次元化された周波数特性を得る。
このとき、粒子感は、「局所的に反射が強くなる画素」を視覚的に認識することで得られるから、ステップS304において得られた各周波数の振幅値を積分してG値とする。ステップS304は、色度情報からサンプルPの表面の粒子特性を評価する粒子特性評価ステップである。
このようなG値は、サンプルPの表面の局所的に反射が強くなる画素の数え上げに相当するが、人が感じる粒子感の強弱は、第1の実施形態のステップS205等で述べたように、視覚特性によって変動する。
そこで、本実施形態でも、ステップS305に示したように視覚特性による重み付けを行うことで、後述する粒子特性評価値Sが、より人の感じる粒子感と相関が深くなる。なお、かかる重み付けは、ステップS204における説明と重複するため省略する。
さて、かかる粒子感の強弱は、視覚特性のみならず、色味によっても影響を受けること、すなわちサンプルPがシルバーのような無色の場合と、有色である場合とでは、見え方が異なることが知られている。
具体的には、人はサンプルPが白くかつ明るいほど、粒子感を認知しにくく、サンプルPが暗く濃い色であるほど、粒子感を認知しやすいことが、発明者らの研究により明らかになっている。
すなわち、粒子特性評価部20は、ステップS306に示した重み付けにおいて、面内色度分布の平均明度が高いほど、または面内色度分布の平均彩度が低いほど、粒子特性評価値Sが低くなるように重み付けを行うことが望ましい。
具体的には、計測したL*a*b*画像の面内の各平均値から、数式6を用いて白色度Wを算出して、白色度Wに応じて粒子特性評価値Sを算出する。
Figure 2018009988
かかる白色度Wは、画像面内におけるL*の寄与が大きいほど、大きくなり、画像面内のa*、b*の寄与が大きいほど小さくなる。かかる白色度Wを、数式7に示すように補正することで、粒子特性評価値Sは、より人の粒子感と相関の深い指標となる。すなわち、かかる構成において「面内色度分布の平均値」は、当該面内における白色度の平均値であると言える。
Figure 2018009988
なおp1、p2、p3は合わせこみ係数であり、それぞれ官能評価点に基づいて非線形回帰分析により決定されるパラメータである。
また、本実施形態では、L*の偏差画像を用いているためにG値を用いて粒子特性評価値Sを算出したが、a*、b*それぞれの偏差画像を併せて用いた場合には、数式7を数式8のように改変して取り扱うことが望ましい。
Figure 2018009988
このように、視覚特性と色による重み付けを行い(ステップS305)(ステップS306)、粒子特性評価値Sを算出する(ステップS307)。
上述したように、本実施形態では、光源202aを点灯して撮影した第1の画像と、光源202bを点灯して撮影した第2の画像と、のそれぞれについて粒子特性評価値Sを算出する。
ここで第1の画像の粒子特性評価値S1、第2の画像の粒子特性評価値S2とすると、粒子特性評価値S1はハイライトで観察したときの粒子のきらきら感を表し、粒子特性評価値S2はすかしで観察したときの粒子のきらきら感を表す指標であると言える。
それぞれの粒子特性評価値S1と粒子特性評価値S2とを、官能評価点との相関を明らかにするべく合わせて図示したものが図11である。ここで官能評価点とは、観察者にISAMU社製の色見本帳を提示し、ハイライト、すかし、それぞれの照射条件の下で観察距離350mmにて観察者15人に観察してもらったときの各サンプルのきらきら感を10段階評価してもらったときの各サンプルの平均点である。
図11から明らかなように、粒子特性評価値S1と粒子特性評価値S2とは、観察者によって観察されるきらきら感の評価に対して明らかに相関が認められ、官能評価点に対する寄与率が高いことがわかる。
なお、粒子特性評価値S1と粒子特性評価値S2とはそれぞれ、対応する角度から見たときの粒子性を評価することが可能ではあるが、実際には観察者は、様々な角度、様々な環境下において観察するために、粒子特性評価値も、総合的な粒子感の強弱により定量化されることが望ましい。
そこで、本実施形態では、粒子特性評価部20は、数9、数10を用いて、きらきら度Skと、ギラギラ度Sgとを評価する。
Figure 2018009988
Figure 2018009988
かかる数9はハイライトで見たときに粒子感が強く、すかしで見たときに粒子感が弱いほど、観察者は塗装面をきらきらしていると感じることを表ししている。また数10は、ハイライトでもすかしでも粒子感が強い場合に観察者は塗装面をぎらぎらしていると感じることを表ししている。
数9、数10に示すそれぞれのきらきら度Skとギラギラ度Sgとは、図12のような官能評価点との相関関係がみられる。
かかる構成により、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、見た目と評価値との相関が高い。
さらに、サンプルPの同一箇所の計測画像を用いてハイライトの粒子特性評価値S1と、すかしの粒子特性評価値S2とを用いて被対象物の表面の粒子特性を評価するから、計測のばらつきが小さくなる。
なお、本実施形態では、照明色を白色としたが、夕方時の評価等、特定の波長に合わせて各種照明色を用いても良い。
また、図13に示すように、計測システム200cは、光源202をそれぞれ照射角度の条件が異なる2点、位置a、位置bへと移動可能な回転機構たる移動部204を有するとしても良い。
かかる構成によれば、位置aにおいて光源202を点灯させた状態で第1の画像が、位置bにおいて光源202を点灯させた状態で第2の画像が、それぞれ撮影される。
かかる第1の画像と第2の画像とを用いて粒子特性評価値を算出する方法については、上述した第2の実施形態と同様であるために説明を省略する。
あるいは、図14に示すように、複数のカメラ装置203a、203bを用いて撮影する計測システム200dとしても良い。
かかる実施形態の場合には、少なくとも1つのカメラ装置203aを、光源202の正反射方向近傍に配置することが望ましい。ここでいう「正反射方向近傍」とは、サンプルPのアルミフレーク302の配向に応じて適宜設定するとして良いが、一般に正反射方向に対して−25°〜+25°の範囲内を示している。
かかる構成によれば、光源202よりもカメラ装置203の方がコストが安価である場合には、コストダウンに寄与する。
また、本実施形態ではカメラ装置203a、203bはそれぞれ有線で計測装置100bと接続されるが、かかる構成に限定されるものではなく、無線での接続であっても良い。
また、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、計測システム200は、粒子特性を測定される被対象物たるサンプルPが載置されるホルダ201と、サンプルPに照射光Lを照射するための光源202と、サンプルPに当たって反射された反射光L’を受光して、2次元分光画像を取得する撮像装置あるいは撮像部たるカメラ装置203と、を有している。
なお、第3の実施形態において、図1に示した第1の実施形態と同様の構成の部分については説明を省略する。
第3の実施形態では、第1の実施形態におけるステップS101〜S205において行った操作に加えて、第2の実施形態で示した数式9、数式10を用いて、きらきら度Skと、ギラギラ度Sgとを評価する点で異なっている。
すなわち、第3の実施形態において、計測装置100は、少なくとも2つ以上の照明条件、又は、受光条件でサンプルPの面内色度分布を取得する色度分布取得手段たる色度変換部10と、面内色度分布の変動量に基づいて、粒子特性を評価するための粒子特性評価値を算出する粒子特性評価手段20と、を有している。
かかる構成により、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、見た目と評価値との相関が高い。
また、第3の実施形態においては、粒子特性評価手段20を用いて算出した少なくとも2つ以上の粒子特性評価値Sk、Sgを用いてサンプルPの粒子特性を評価する。
かかる構成により、照明条件を考慮して被対象物の表面の粒子特性を評価するから、さらに見た目と評価値との相関が高い。
なお、第1の実施形態でも用いたISAMU社製の色見本帳の白色パールサンプルについて、きらきら度Skの評価を行った例について図15に示す。
図15においては、図4と同様に、昼間の光を模したD50の照明条件としてA状態を、標準光源の光量を20%に低減し、夕暮れの光を模した状態をB状態として、それぞれ表示した。
図15から、A状態とB状態を比較すると、きらきら度Skが半分程度に抑えられることがわかる。
既に述べたように、数6は、ハイライトで見たときに粒子感が強く、すかしで見たときに粒子感が弱い状態を示す指標である。すなわち、観察者は、夕暮れを模したB状態においては、ハイライトとすかしとの差が強く認識できず、きらきら感Skの差が見えにくくなることを示している。
以上述べたように、少なくとも2つ以上の粒子特性評価値を用いて粒子特性を評価することにより、計測装置100は、より実際の人の目視の感覚と相関性の高い評価を行うことができる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本実施形態では、計測システムが撮像装置を有し、2次元分光画像が当該撮像装置によって撮影される場合について述べたが、2次元分光画像が計測システムの外部から送信されるとしても良い。
また、本実施形態では、1つの2次元分光画像から粒子性評価を行う場合について述べたが、複数の2次元分光画像を用いるものであっても良い。
また、第1の実施形態において示した計測システム200に、第2の実施形態において示したような様々な照明角度、分光分布、照明の強度などの条件や、撮像装置の位置の変化による受光角度の条件等を変更する構成を付け加えても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 色度変換手段(色度変換部)
20 粒子特性評価手段(粒子性評価部)
100 計測装置
200 計測システム
201 ホルダ
202 光源部(光源)
203 撮像装置(カメラ装置)
302 光輝材
L 照明(照射光)
L’ 反射光
P 被対象物(サンプル)
S107 色度変換ステップ
S205 粒子特性評価ステップ
W 白色度
XYZ 3刺激値
Δ 偏差(変動量)(色度情報)(面内色度分布の変動量)
α 係数(強度係数)
特許第5257170号公報 特開2006−208333号公報
R.P.Dooley, R.Shaw: Noise Perception in Electrophotography, J.Appl.Photogr.Eng.,5,4(1979),pp.190−196.

Claims (20)

  1. 光輝材を含む塗装面の粒子特性を評価する計測装置において、
    少なくとも2つ以上の照明条件、又は、受光条件で被対象物の面内色度分布を取得する色度分布取得手段と、
    前記面内色度分布の変動量に基づいて、粒子特性を評価するための粒子特性評価値を算出する粒子特性評価手段と、を有する計測装置。
  2. 請求項1に記載の計測装置において、
    前記粒子特性評価手段を用いて算出した少なくとも2つ以上の粒子特性評価値を用いて前記被対象物の粒子特性を評価することを特徴とする計測装置。
  3. 請求項1または2に記載の計測装置において、
    前記粒子特性評価手段は、前記面内色度分布の変動量に対して、当該面内色度分布の平均値で重み付けすることで、前記粒子特性を評価することを特徴とする計測装置。
  4. 請求項3に記載の計測装置において、
    前記粒子特性評価手段は、前記平均値の重み付けにおいて、前記面内色度分布の平均明度が高いほど、または前記面内色度分布の平均彩度が低いほど、前記粒子特性評価値が低くなるように重み付けを行うことを特徴とする計測装置。
  5. 請求項3または4に記載の計測装置において、
    前記面内色度分布の平均値は、当該面内における白色度の平均値であることを特徴とする計測装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記照明条件とは、照明方式であることを特徴とする計測装置。
  7. 請求項6に記載の計測装置において、
    前記照明方式とは、平行光と拡散光の違いであることを特徴とする計測装置。
  8. 請求項1乃至5の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記照明条件とは、照明角度であることを特徴とする計測装置。
  9. 請求項8に記載の計測装置において、
    前記照明角度は、少なくとも正反射方向に対して傾斜角−25°〜+25°の範囲の照明角度を含むことを特徴とする計測装置。
  10. 請求項1乃至9の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記照明条件とは、分光分布あるいは照明色であることを特徴とする計測装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記照明条件とは、照明強度であることを特徴とする計測装置。
  12. 請求項1乃至11の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記受光条件とは、受光角度であることを特徴とする計測装置。
  13. 請求項1乃至12の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記面内色度分布とは、Lab表色系におけるL*、a*、b*の変動量を含むことを特徴とする計測装置。
  14. 請求項1乃至13の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記面内色度分布の前記変動量の取得に、前記塗装面の2次元カラー画像を用いることを特徴とする計測装置。
  15. 請求項1乃至13の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記面内色度分布の前記変動量の取得に、前記塗装面の2次元分光画像を用いることを特徴とする計測装置。
  16. 請求項15に記載の計測装置において、
    前記被対象物に照射する照明を有し、
    前記2次元分光画像と、前記照明の分光分布及び前記照明の強度に基づいて、前記2次元分光画像を色度情報へと変換する色度変換手段を有することを特徴とする計測装置。
  17. 請求項16に記載の計測装置において、
    前記色度変換手段は、分光反射率を3刺激値へと変換する際の変換式に、前記照明の前記強度に依存する係数を付加したことを特徴とする計測装置。
  18. 請求項1乃至17の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記面内色度分布の変動量は、前記Lab表色系におけるL*、a*、b*の周波数特性を示す値であることを特徴とする計測装置。
  19. 請求項1乃至18の何れか1つに記載の計測装置において、
    前記粒子特性評価手段は、前記変動量を視覚の空間周波数特性で重み付けした値に基づいて前記粒子特性を評価することを特徴とする計測装置。
  20. 請求項1乃至19の何れか1つに記載の計測装置と、
    前記被対象物に光を照射する光源部と、
    前記光の前記被対象物における反射光から画像を取得する撮像部と、
    を有し、前記光源部の照明角度または照明方式に対応して前記撮像部の露光時間または照明強度を変えることを特徴とする計測システム。
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