JP2010216886A - 光沢ムラ評価装置、光沢ムラ評価方法、画像形成装置及び記録媒体 - Google Patents

光沢ムラ評価装置、光沢ムラ評価方法、画像形成装置及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機等の画像形成装置等に用いられる、物体表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価する光沢ムラ評価装置、光沢ムラ評価方法、かかる光沢ムラ評価装置を有するかかる画像形成装置、かかる光沢ムラ評価方法を実行するプログラムを格納した記録媒体の提供。
【解決手段】撮像された被評価サンプルSAの正反射光を含む画像の画素の光輝感成分と色彩成分とを算出する第1の算出手段80と、光輝感成分の平均値と色彩成分の平均値とを算出する第2の算出手段80と、光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値を算出する第3の算出手段80と、所定値に色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出手段80とを用いる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機等の画像形成装置、その他、画像形成以外の金属、樹脂等の表面状態の解析に用いられる、物体表面の光沢ムラを定量的に測定して評価する光沢ムラ評価装置、光沢ムラ評価方法、かかる光沢ムラ評価装置を有するかかる画像形成装置、かかる光沢ムラ評価方法を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
近年、たとえば、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の、いわゆる電子写真方式といわれるような画像形成装置、その他、インクジェットプリンタ、印刷機等の画像形成装置において、トナーとして透明トナーが使用され、また、使用される用紙にUVコートが施されるなど、光沢付与技術が普及し、印刷物表面の光沢度、写像性、及び光沢ムラが画像品質における評価項目として重要視されるようになってきている。
このような光沢度については、測定法がすでに標準化され、多くの光沢度測定器が市販されている。
しかし、光沢ムラの評価は、多くの場合、検査員が目視して視覚的に判定することによってなされているため、個人的な主観が入り易く、定量性に欠けるとともに、専門的な検査員を多数必要とする。
そこで、光沢ムラの光学的な検査方法として、カメラなどの撮像装置で物体表面の外観を撮像し、撮像画像の反射光強度分布や、光沢ムラの大きさとその分布から、光沢ムラの評価を定量的に行なう技術が提案されている。
たとえば、輝度レベル分布を用いて光沢ムラの評価を行なう技術が提案されている(たとえば、〔非特許文献1〕参照)。しかし、この技術では、目視判定の結果と必ずしも対応しない場合があるという問題があった。その他、フーリエ変換を用いて画像解析を行う技術も提案されているが(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)、これらは何れも次に述べるような人の視覚特性を考慮しておらず、光沢ムラを定量的に評価するのに十分とは言えない状況であった。
人の視覚特性として、人が知覚する光沢感はサンプルの色味によって異なることが知られている。すなわち、物体表面での反射特性が等しく、同じ反射輝度であっても、サンプル色により、光沢を、強く感じる場合、ほとんど感じない場合があることが知られている。
そこで、光沢ムラの評価を行なうにあたって、かかる視覚特性を考慮した技術が提案されている(たとえば、〔特許文献3〕参照)。
しかし、かかる技術では、光沢ムラの評価に要する計算が比較的多量且つ複雑であるため、より簡易な計算でかかる評価を行なうことを可能とする新たな手法が待たれているところであった。
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機等の画像形成装置、その他、画像形成以外の金属、樹脂等の表面状態の解析に用いられる、物体表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価する光沢ムラ評価装置、光沢ムラ評価方法、かかる光沢ムラ評価装置を有するかかる画像形成装置、かかる光沢ムラ評価方法を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、被評価サンプルの正反射光を含む画像を撮像可能な撮像手段と、この撮像手段によって撮像された前記画像に含まれている画素の光輝感成分と色彩成分とを算出する第1の算出手段と、第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値と前記色彩成分の平均値とを算出する第2の算出手段と、第2の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人間の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値を算出する第3の算出手段と、第3の算出手段によって算出された前記所定値に、前記第2の算出手段によって算出された前記色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出手段とを有する光沢ムラ評価装置にある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光沢ムラ評価装置において、前記撮像手段は、被評価サンプルに向けて光を照射するための光源部と、この光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光を受けるための受光部とを有し、前記光源部と前記受光部とは、互いの偏光角が0°以上90°未満の偏光素子を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の光沢ムラ評価装置において、前記偏光素子は互いに同位相であるであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の光沢ムラ評価装置において、前記光源部によって照射された光の被評価サンプルへの入射角と、前記光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光の前記受光部への出射角とが0°であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の光沢ムラ評価装置において、前記撮像手段は、被評価サンプルに向けて光を照射するための光源部と、この光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光を受けるための受光部とを有し、前記光源部によって照射された光の被評価サンプルへの入射角と、前記光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光の前記受光部への出射角とが0°であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5の何れか1つに記載の光沢ムラ評価装置において、前記光源部によって照射され前記光の被評価サンプルに入射する光が平行光であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1つに記載の光沢ムラ評価装置において、第1の算出手段は、前記光輝感成分と前記色彩成分とをCIE表色系を用いて算出するものであり、第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分はCIE表色系のL*値であり、第4の算出手段によって用いられる前記度合いは白色度又はc*値であることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、被評価サンプルの正反射光を含む画像を撮像可能な撮像ステップによって撮像された前記画像に含まれている画素の光輝感成分と色彩成分とを算出する第1の算出ステップと、第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値と前記色彩成分の平均値とを算出する第2の算出ステップと、第2の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人間の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値を算出する第3の算出ステップと、第3の算出手段によって算出された前記所定値に、前記第2の算出手段によって算出された前記色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出ステップとを用いる光沢ムラ評価方法にある。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし7の何れか1つに記載の光沢ムラ評価装置を有する、又は、請求項8記載の光沢ムラ評価方法を用いる画像形成装置にある。
請求項10記載の発明は、請求項8記載の光沢ムラ評価方法を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記録媒体にある。
本発明は、被評価サンプルの正反射光を含む画像を撮像可能な撮像手段と、この撮像手段によって撮像された前記画像に含まれている画素の光輝感成分と色彩成分とを算出する第1の算出手段と、第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値と前記色彩成分の平均値とを算出する第2の算出手段と、第2の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人間の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値を算出する第3の算出手段と、第3の算出手段によって算出された前記所定値に、前記第2の算出手段によって算出された前記色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出手段とを有する光沢ムラ評価装置にあるので、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルの色によらず高精度且つ速やかに行なうことができる光沢ムラ評価装置を提供することができる。
前記撮像手段は、被評価サンプルに向けて光を照射するための光源部と、この光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光を受けるための受光部とを有し、前記光源部と前記受光部とは、互いの偏光角が0°以上90°未満の偏光素子を有することとすれば、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルの内部反射散乱光を抑制し表面反射成分の検出精度を向上させて行なうことができ、被評価サンプルの色によらずより高精度且つ速やかに行なうことができる光沢ムラ評価装置を提供することができる。
前記偏光素子は互いに同位相であるであることとすれば、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルの内部反射散乱光をさらに抑制し表面反射成分の検出精度をさらに向上させて行なうことができ、被評価サンプルの色によらずさらに高精度且つ速やかに行なうことができる光沢ムラ評価装置を提供することができる。
前記光源部によって照射された光の被評価サンプルへの入射角と、前記光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光の前記受光部への出射角とが0°であることとすれば、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルに対して照射される光源部からの光を均一化し、被評価サンプルの色によらずより高精度且つ速やかに行なうことができるとともに、小型化に有利となり得る光沢ムラ評価装置を提供することができる。
前記光源部によって照射され前記光の被評価サンプルに入射する光が平行光であることとすれば、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルの色によらずより高精度且つ速やかに行なうことができる光沢ムラ評価装置を提供することができる。
第1の算出手段は、前記光輝感成分と前記色彩成分とをCIE表色系を用いて算出するものであり、第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分はCIE表色系のL*値であり、第4の算出手段によって用いられる前記度合いは白色度又はc*値であることとすれば、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、人間の光沢ムラの知覚に対応して行なうことで、被評価サンプルの色によらず高精度且つ速やかに行なうことができる光沢ムラ評価装置を提供することができる。
本発明は、被評価サンプルの正反射光を含む画像を撮像可能な撮像ステップによって撮像された前記画像に含まれている画素の光輝感成分と色彩成分とを算出する第1の算出ステップと、第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値と前記色彩成分の平均値とを算出する第2の算出ステップと、第2の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人間の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値を算出する第3の算出ステップと、第3の算出手段によって算出された前記所定値に、前記第2の算出手段によって算出された前記色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出ステップとを用いる光沢ムラ評価方法にあるので、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルの色によらず高精度且つ速やかに行なうことができる光沢ムラ評価方法を提供することができる。
本発明は、かかる光沢ムラ評価装置を有する、又は、かかる光沢ムラ評価方法を用いる画像形成装置にあるので、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルの色によらず高精度且つ速やかに行なうことができるとともに、たとえば、光沢ムラが許容範囲を超えている場合には定着装置の劣化をユーザやサービスマン等に向けて表示し報知するようにも構成し得る画像形成装置を提供することができる。
本発明は、かかる光沢ムラ評価方法を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記録媒体にあるので、既存のシステムを用いても、被評価サンプル表面の光沢ムラを比較的簡易な手法で定量的に測定して評価することを、被評価サンプルの色によらず高精度且つ速やかに行なうことができる光沢ムラ評価方法を実行するためのプログラムを提供できる記録媒体を提供することができる。
本発明を適用した画像形成装置の概略正面図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた、あるいは単体として使用可能の、本発明を適用した光沢ムラ評価装置の概略図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた、あるいは単体として使用可能の、本発明を適用した光沢ムラ評価装置の他の構成における概略図である。 図2又は図3に示した光沢ムラ評価装置に備えられた偏光素子の作用を示した原理図である。 図2又は図3に示した光沢ムラ評価装置において光沢ムラの評価を行なうために用いるスケールサンプルの主観評価実験結果を示した図である。 図2又は図3に示した光沢ムラ評価装置のブロック図である。 図3に示した光沢ムラ評価装置における光沢ムラ評価値と主観評価点との相関を示した相関図である。 図3に示した光沢ムラ評価装置により光沢ムラが許容範囲を超えたと判断された場合に図1に示した画像形成装置においてその旨を表示、報知する場合の例を示した概略図である。 従来の光沢ムラ評価装置における光沢ムラ評価値と主観評価点との相関を示した相関図である。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、プリンタ、ファクシミリの複合機であって4色フルカラーの画像形成を行うことができるようになっている。画像形成装置100は、プリンタ、ファクシミリとして用いられる場合の何れも、後述するように外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。
画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体としてこれに画像形成を行なうことが可能である。
画像形成装置100は、記録媒体としての記録体である用紙たる転写紙を積載した、その底部に位置する給紙テーブルとしての給紙装置である給紙カセットたるシート給送装置90と、シート給送装置90上に載置されシート給送装置90によって転写紙が供給される本体91とを有している。
本体91は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応するトナー像としての画像を担持可能な像担持体としての感光体である感光ドラムたる感光体ドラム20と、感光体ドラム20の周囲に、図中反時計方向であるその回転方向R1に沿って配設された、帯電手段である帯電ユニットとしての帯電器たる帯電装置30と、感光体ドラム20の上方に位置する書き込み手段である光書き込み装置としての光書込みユニットである露光装置たる光走査装置40と、現像手段としての現像ユニットである現像装置10と、像担持体としての中間転写体である中間転写ドラム50と、クリーニング手段としてのクリーニング装置60とを有している。
本体91はまた、中間転写体ドラム50の周囲に、感光体ドラム20の他に、図中時計方向であるその回転方向R2に沿って、中間転写ドラム50に向けて光を照射するとともに照射した光の中間転写ドラム50からの反射光を検知する光学式センサ61と、中間転写ドラム50上のトナー像を転写紙に転写する2次転写装置51と、トナー像を転写紙に転写した後の中間転写ドラム50をクリーニングする中間転写体クリーニング手段としての中間転写体クリーニング装置52とを有している。
本体91はまた、中間転写ドラム50上のトナー像が中間転写ドラム50のR2方向への回転によって2次転写装置51に対向する位置に至るタイミングに合わせた所定のタイミングで、シート給送装置90から搬送されてきた転写紙を、中間転写ドラム50と2次転写装置51との間の2次転写部53に向けて繰り出す搬送手段である搬送部材としてのレジストローラ対54と、レジストローラ対54によって繰り出された転写紙を2次転写部53に向けて案内するガイド板55とを有している。
本体91はまた、2次転写部53において中間転写ドラム50上のトナー像を転写された転写紙を搬送する搬送手段56と、搬送手段56によって搬送されてきた転写紙が進入し、転写紙にトナー像を定着させるための定着ユニットとしての定着装置57と、定着済みの転写紙の光沢ムラを評価する光沢ムラ評価手段としての光沢ムラ評価装置70と、光沢ムラ評価装置70を通過した転写紙を本体91の外部に排出する排出ローラ58と、排出ローラ58によって排出された転写紙を積載するスタック部としての排紙トレイ59とを有している。
本体91はまた、図2に示す、画像形成装置100全体の動作を制御する制御手段としての制御部80と、図8に示す、画像形成装置100の各種操作を行う図示しない操作パネルに備えられ画像形成装置100に関する各種情報を表示する、タッチパネルを兼ねた表示手段としての液晶表示装置である表示装置92とを有している。
本体91はまた、感光体ドラム20をR1方向に回転駆動する図示しない感光体駆動手段と、中間転写ドラム50をR2方向に回転駆動する図示しない中間転写体駆動手段と、感光体ドラム20上のトナー像を中間転写ドラム50に転写することで1次転写を行うための転写バイアスを印加する図示しない転写バイアス印加手段としての1次転写バイアス印加電源とを有している。
帯電装置30は、感光体ドラム20と対向する帯電領域において感光体ドラム20の表面を所定の極性で所定の電位に均一に帯電する図示しない電圧印加手段を有している。
帯電装置30は、本形態では、非接触型の帯電システムを採用しているが、帯電システムは、近接ローラ、接触ローラを用いたものであっても良い。
露光装置40は、感光体ドラム20の表面によって構成された被走査面をそれぞれ走査して露光し、静電潜像を形成するための、画像信号に基づくレーザ光を発する光源としてのレーザダイオード41と、レーザダイオード41によって発せられたレーザ光をその回転により走査する多面鏡としてのポリゴンミラー42と、ポリゴンミラー42を高速で回転駆動する駆動手段としての高速モータであるポリゴンモータ43と、ポリゴンミラー43によって走査されたレーザ光を感光体ドラム20上に結像させるf−θレンズ44と、f−θレンズ44を透過したレーザ光を反射し感光体ドラム20上を走査させる反射ミラー45とを有している。レーザダイオード41の発光強度すなわち露光強度言い換えると露光量は、制御部80の制御によって調整可能となっている。
クリーニング装置60は、感光体ドラム20のR1方向への回転に伴ってトナー像が中間転写ドラム50に転写された後の感光体ドラム20上に残留しているトナーすなわち1次転写残トナーを中間転写ドラム50から除去する図示しないファーブラシ、ウエブ等を備えている。
中間転写ドラム50は、円筒状の基体の外周面に弾性層を設けて構成されており、感光体ドラム20表面に接触配置され、感光体ドラム20との間に1次転写部としての1次転写ニップ59を構成している。
2次転写装置51は、中間転写ドラム50上のトナー像を転写紙に転写することで2次転写を行うための転写バイアスを印加する図示しない転写バイアス印加手段としての2次転写バイアス印加電源を有している。
中間転写体クリーニング装置52は、中間転写ドラム50のR2方向への回転に伴ってトナー像が転写紙に転写された後の中間転写ドラム50上に残留しているトナーすなわち2次転写残トナーを中間転写ドラム50から除去する図示しないファーブラシ、ウエブ等を備えている。
定着装置57は、熱源を内部に有する定着ローラ57aと、定着ローラ57aに圧接し定着ローラ57aとの間に圧接部である定着部としての定着ニップを形成する加圧ローラ57bとを有している。定着装置57は、トナー像を担持した転写紙を定着ニップに通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を転写紙の表面に定着するようになっている。
光学式センサ61は、図示を省略するが、中間転写ドラム50に向けて赤外光を照射する光源としての発光部と、発光部から照射された赤外光のうち中間転写ドラムによって反射された散乱光である反射光を検知する受光部と、これらを保持したホルダとを有している。受光部は、検知した反射光の強度に応じた出力電圧を有する信号を制御部80に入力する。
現像装置10は、露光装置40によって形成された静電潜像を現像し可視化するものであり、かかる静電潜像を、収容したイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(BK)の各色のトナーでそれぞれ現像し、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色トナー像を感光体ドラム20上にそれぞれ担持させる、現像器10Y、10C、10M、10BKと、これらを内蔵したロータリ11と、ロータリ11をR3方向に回転駆動して現像器10Y、10C、10M、10BKのいずれかを選択的に感光体ドラム20に対向させる位置に位置決めする図示しないロータリ駆動手段と、現像器10Y、10C、10M、10BKから感光体ドラム20に移行する各色のトナー量を調整するための現像バイアスを印加する図示しない現像バイアス印加手段とを有している。現像装置10は、現像器10Y、10C、10M、10BKのいずれかを選択的に感光体ドラム20に対向させて現像を行う点において、リボルバー方式の現像装置となっている。
図2に示すように、光沢ムラ評価装置70は、光沢ムラの検査対象である、本形態においては定着装置57を経た転写紙である被評価サンプルSAの正反射光を含む画像を撮像可能な撮像手段としての撮像装置71と、撮像装置71に対向して配置され撮像装置71によって撮像される被評価サンプルSAを載置する載置部としての平板状の載置板72とを有している。
撮像装置71は、載置板72に載置された被評価サンプルSAに向けて光を照射するための発光部としての光源部73と、光源部73から照射され被評価サンプルSAによって反射された光すなわち反射光を受け被評価サンプルSAを撮像する受光部74と、制御部80の一機能として実現され受光部74によって撮像された被評価サンプルSAの画像についての光沢ムラ評価に関する処理を行う光沢ムラ評価処理部と、被評価サンプルSAの表面に関して発光部73からの光の入射角と受光部74への反射光の入射角である反射角とをともにθとなるように光源部73及び受光部74の位置を調整する図示しない入反射角調整手段とを有している。
光源部73は、被評価サンプルSAに向けて光を出射する照明光源である光源73aと、光源73aによって出射された光の一部を透過するピンホール73bと、ピンホール73bを経た光を透過しピンホール73bとともに光源73aによって出射された光を平行光化するレンズ73cと、レンズ73cを経た光が透過する偏光素子としての偏光フィルタ73dと、これらを保持したホルダ73eとを有している。
受光部74は、反射光が透過する偏光素子としての偏光フィルタ74aと、偏光フィルタ74aを透過した反射光を受光して被評価サンプルSAの画像を撮像する受光カメラとしてのCMOSカメラ74bと、これらを保持したホルダ74cとを有している。CMOSカメラ74bは、受光した光を画素毎の画像信号に変換し、光沢ムラ評価処理部としての制御部80に入力する。
入反射角調整手段は、ホルダ73e、ホルダ74cをそれぞれ支持した支持部材と、これら支持部材を同期して回動させる歯車機構とを有し、歯車機構の駆動により、被評価サンプルSAの表面に関して発光部73からの光の入射角と受光部74への反射光の反射角とをともにθとなるように光源部73及び受光部74の位置を同期して調整するようになっている。これにより、各角度θを後述する主観評価実験における被評価サンプルの観察角度と同じ角度に設定して精度の高い光沢ムラ評価を行うことが可能となっている。
撮像装置71は、図3に示す構成となっていても良い。なお、同図に示す構成であって図2に示したのと同様の構成については、図2に示した符号と同じ符号を付して適宜説明を省略する。
図3に示す撮像装置71は、光源部73から出射された光を被評価サンプルSAに向けて反射するとともに被評価サンプルSAによって反射され受光部74に向かう光を透過するハーフミラー75を備えている。光源部73は、光源73aによって出射された光を透過する拡散板73fと、拡散板73fを経た光が透過するライトコントロールフィルム73gとを有している。
同図に示した撮像装置71において、光源部73の内部構成は、図2に示した光源部73の内部構成と同じであっても良いし、図2に示した光源部73の内部構成が図3に示した光源部73の内部構成と同じであっても良いし、図2に示した光源部73の内部構成と図3に示した光源部73の内部構成とを適宜組み合わせてこれら光源部73の内部構成としても良い。ただし、被評価サンプルSAに入射する光は、光沢ムラの検知精度向上の観点から、平行光化されていることが好ましい。
図3に示す撮像装置71は、光源部73によって照射された光の被評価サンプルSAへの入射角と、光源部73から照射され被評価サンプルSAによって反射された光の受光部74への反射角とがともに0°となっている。これにより、被評価サンプルSAに対する均一な照明が可能となっている。
図2に示した撮像装置71、図3に示した撮像装置71の何れにおいても、偏光フィルタ73dと、偏光フィルタ74aとは、互いに同位相となっている。これにより、次に説明するように、被評価サンプルSAからの反射光に含まれる、内部拡散反射成分の半分が遮断され、光学ムラの検知精度が向上している。
入射光が表面で反射する光は偏光性を持つが、トナー内部に進入し、色剤や転写紙による散乱・吸収を繰り返したあとで放出される内部拡散反射光は偏光性が無い。偏光フィルタ73dと偏光フィルタ74aとは、この偏光特性を利用して、それぞれ平行に組み込むことで内部拡散反射光を抑えることを可能としている。
図4は、偏光フィルタ73dと偏光フィルタ74aとを用いて表面反射成分と内部拡散反射光とが分離される原理を示した図である。偏光フィルタ73d及び偏光フィルタ74aはS偏光成分を透過するものとする。大文字のS、Dはそれぞれ表面反射、内部反射を表し、小文字p、sはそれぞれP偏光成分、S偏光成分を表すものとする。このとき、内部拡散反射光は偏光性を失うことからこの値はDspと表される。また物体である被評価サンプルSAから反射される内部拡散反射光のS偏光成分をI(Ds)、表面反射光のS偏光成分をI(Ss)と表すとともに、これらS偏光成分のうち偏光フィルタ74aを透過したS偏光成分をI(Dss)、I(Sss)とする。
そうすると、
I(Sss)=I(Ss)、I(Dss)=I(Ds)=Dsp/2
であり、CMOSカメラ74bによって撮像される成分をIssとすると、Issは、I(Sss)とI(Dss)との和であるから、次式のようになる。
Figure 2010216886
従ってCMOSカメラ74bに受光される光は、内部拡散反射光Dspの半分が遮断されることとなり、これにより、表面反射成分の検出精度が向上し、光沢ムラの評価精度が向上する。すなわち、たとえば光沢度は低いが人間が感じる光沢ムラは大きいサンプルがあった場合、内部拡散反射を抑えなくては光沢ムラの検出感度が低下し得るが、かかる偏光フィルタ73dと偏光フィルタ74aとを用いれば内部拡散反射が抑制されるため、光沢ムラの検出精度が向上する。特に、後述するように、本形態では、明度の低いR、G、B、Kのみならず、明度の高いC、M、Yのサンプルを用いるが、このようなサンプルを用いても、かかる偏光フィルタ73dと偏光フィルタ74aとを用いることで、光沢ムラの定量評価が良好に行なわれるようになっている。
なお、偏光フィルタ73dと偏光フィルタ74aとは、互いの偏向角が0°でなくとも、0°以上90°未満の範囲であれば、内部拡散反射光Dspの遮断作用により表面反射成分の検出精度が向上し、光沢ムラの評価制度が向上する。
制御部80は、情報演算手段としてのCPU、記憶手段としてのメモリ等を備えている。
光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、CPUにより、光源73aの発光制御を行うとともに、CMOSカメラ74bを駆動し、CMOSカメラ74bによって受光された被評価サンプルSAからの反射光によって構成されている画像を、CMOSカメラ74bの出力値である画素毎の画像信号としてメモリに記憶する。この点、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、発光制御手段、撮像制御手段、撮像記憶手段として機能する。
制御部80は、現像バイアス印加手段によって印加される現像バイアスを調整するようになっている。
制御部80は、外部情報入出力装置との間で情報を授受する通信を行う他、表示装置92を駆動して表示装置92に画像形成装置100の状態等を表示させる。制御部80は、表示装置92に光沢ムラに関する後述の表示を行わせる場合、光沢ムラ評価処理部として機能する。
シート給送装置90は、詳細を図示しないが、給送ローラが回転駆動され、分離ローラが作用することにより、積載した最上位の転写紙をレジストローラ対54に向けて給送するように本体91に導き、搬送された転写紙がレジストローラ対54に突き当てて止められるようになっている。
このような構成の画像形成装置100において、画像形成は、画像形成装置100に接続した図示しない外部情報入出力装置から画像形成を行う画像データ及び画像形成開始指示に関するデータを含む入力データが制御部80に入力されることによって開始される。
制御部80は、入力された画像データに基づいて、画像データに含まれている色成分の画像データに基づいて各色ごとに感光体ドラム20上に繰り返し画像形成を行う。各色成分ごとの画像データは、8bitの濃度情報を持つビデオデータである。
具体的には、画像データにイエローの画像に関するビデオデータが含まれており、この画像を形成する場合には、感光体ドラム20をR1方向に駆動し、帯電装置30で帯電させた上で、イエローの画像模様に対応した静電潜像を形成するように、制御部80の駆動によりレーザダイオード41から光情報に基づいてレーザ光を感光体ドラム20に照射する。感光体ドラム20はレーザ光が照射された部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。
制御部80は現像器10Yが感光体ドラム20に対向する現像位置を占めるようにロータリ11をR3方向に駆動し、感光体ドラム20のR1方向への回転により静電潜像が現像位置に至ると、静電潜像は現像器10Yによりイエロー色のトナー像として現像される。
イエロー色のトナー像は、感光体ドラム20のR1方向への回転により1次転写ニップ59に至ると、中間転写ドラム50に1次転写される。1次転写が行われた後の感光体ドラム20上に残留している1次転写残トナーはクリーニング装置60によって除去され、このようにして清浄な状態となった感光体ドラム20は再度の画像形成に供される。
上述のようにして制御部80に入力された画像データに他の色の画像に関するビデオデータが含まれている場合には、かかる再度の画像形成として、当該他の色の画像が形成されるように、上述のように、一連の画像形成プロセス、すなわち帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が繰り返される。たとえば、制御部80に入力された画像データがフルカラーの画像データである場合には、イエローのトナー像の形成に続いて、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が形成され、これらのトナー像は、順次、中間転写ドラム50の同じ位置に重なるように1次転写されることで、中間転写ドラム50上には、4色のトナー像が重ねて担持される。
中間転写ドラム50は、制御部80に入力された画像データに含まれているすべての色のトナー像を担持すると、2次転写部53において、2次転写装置51の動作により、担持しているトナー像を一括して転写紙に転写する。この転写紙は、かかるトナー像が2次転写部53に到達するタイミングで2次転写部53に進入するように、シート給送装置90から給送されレジストローラ対54によってガイド板55を経て供給されたものである。
トナー像を担持した転写紙は、搬送手段56を経て定着装置57に進入し、定着ローラ57aと加圧ローラ57bとの間の定着部を通過する際、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を定着され、転写紙上にカラー画像が形成される。定着装置56を通過した定着済みの転写紙は、光沢ムラ評価装置70を経るときに後述するように光沢ムラが評価され、排出ローラ58により排紙トレイ59上にスタックされる。一方、2次転写を終えた中間転写ドラム50は、中間転写体クリーニング装置52によってこれに残留する2次転写残トナー等を除去されてクリーニングされ、次の画像形成に備える。
画像形成装置100においてこのような画像形成を行う際には、温湿度等の環境、画像形成枚数すなわちプリント枚数等の諸条件によってトナー像の濃度が変動し、特に、カラー画像を形成する場合には、各トナー像のわずかな濃度変化でもカラー画像としての色調が大きく変化し得ることとなり、本来の所望の色調が得られなくなる可能性がある。
そこで、画像形成装置100では、トナー像の濃度を判断するため、上述の画像形成プロセスに関する各条件を同一とした、各色濃度検知用のトナー像であるパッチを形成し、このパッチの濃度を光学式センサ61で検知し、この検知結果をフィードバックすることによって、画像形成プロセスに関する条件、たとえば露光量、現像バイアス等を調整し、色調を一定化する制御を行うようになっている。
また、画像形成装置100においてかかる画像形成を行う際には、温湿度等の環境、画像形成枚数すなわちプリント枚数等の諸条件によって定着装置57が劣化し、特に、カラー画像を形成する場合には、光沢度が大きく変化し得ることとなり、光沢ムラが生じて、本来の所望の印刷物が得られなくなる可能性がある。
そこで、画像形成装置100では、光沢ムラ評価装置70により定着装置57を通過した転写紙についての光沢ムラを評価し、さらには、評価された光沢ムラが許容範囲を超えている場合には、図8に示すように、表示装置92を駆動して表示装置92に光沢ムラが許容範囲を超えており定着装置57を交換すべき旨を表示させる。
光沢ムラの評価には、評価の基準を要する。
そこで、まず、かかる基準を作製するにあたって行った、主観評価実験について説明してから、この実験から得られた結果を基に導出した光沢ムラ評価値算出方法について説明する。
(主観評価実験)
主観評価実験では、被験者に対し、評価対象のサンプルを1枚ずつランダムで提示し、あらかじめ段階的に光沢ムラを振ったスケールサンプルのどの位置にくるか点数をつけてもらう。これは段階評価法と呼ばれる手法である。
段階評価法を行うため、画像形成装置100等の電子写真出力装置により、被評価サンプルSAの評価を行う基準となる評価対象のサンプルとしてのソリッド画像サンプルと、このソリッド画像サンプルの評価を行う基準となるスケールサンプルとを作成した。
ソリッド画像サンプルの作成では、色の違いに起因する心理的な光沢ムラを測定するために、紙種・出力機種・定着温度などを変え、光沢ムラの度合いと光沢度を変えた、C、M、Y、R、G、B、Kの7色のソリッド画像、計35枚のサンプルを作成した。画像サイズは30×30mmとし、ハンドリングしやすいように80×50mmの白色の台紙に貼り付けた。
スケールサンプルとしては、Kトナーを用いて光沢ムラと光沢度が異なる7種類のサンプルを作製した。サンプルサイズは30×30mmとした。作製したスケールサンプルの光沢度は次表のとおりである。なお、光沢度の測定は、上述の角度θに相当する角度を60°として行った。
Figure 2010216886
段階的に並んだスケールサンプルは、隣り合うスケールサンプル間の主観的評価点の評点距離が等間隔である必要がある。そこで、スケールサンプル間の主観的評点距離が等間隔であるかどうかを確認するために、シェッフェの一対比較法を用いて、主観評価実験を行った。
ここで一対比較法について説明する。
被験者には提示された一対のスケールサンプルA及びBを比較し、スケールサンプルAに対しスケールサンプルBの光沢ムラが
A>>Bのとき +2点
A>Bのとき +1点
A=Bのとき 0点
A<Bのとき −1点
A<<Bのとき −2点
としてスケールサンプルの点数付けを行ってもらう。
被験者には350mm離れた位置から、スケールサンプル表面の正反射光を直接見るように設定された観察環境のもとで評価を行った。被験者は画像評価技術者、定着技術者の計25名に対して実施した。各スケールサンプルに対する評価点は、上記評価実験の結果に数量化III類の解析手法を適用し算出した。
結果を図5に示す。横軸にはスケールサンプルを主観評価点順にならべてあり、縦軸は主観評価点を示しており値が小さいほど光沢ムラが小さいことを意味している。スケールサンプルの主観評価点を見ると、それぞれ隣り合う評点距離が等間隔であり、これらのスケールサンプルをスケールサンプルとして使用して問題が無いことが確認された。
そこで、かかるスケールサンプルを用いて段階評価実験を実施する。
スケールサンプルは、ムラの大きさが順番に並ぶように1〜7の数値(点数)を記載して台紙の上に貼り付けておく。数値が大きいほどムラが段階的に小さくなるように並べてある。
1枚ずつランダムで、C、M、Y、R、G、B、K7色の計35枚のソリッド画像サンプルを提示し、同程度に光沢ムラを感じるスケールサンプルの数値を選択してもらう。点数は0.5点刻みで付けてもらう。点数がスケール範囲外になってしまったソリッド画像サンプルに対しては、スケールサンプルに対する評点距離が正確にわからないため、最終的に検証用サンプルからは除いた。
以上の実験を実施し、各ソリッド画像サンプルに付けられた点数の平均値を、予め数量化III類を用いて算出した一対比較評価実験結果のスケールになるよう変換し、最終的な主観評価点とする。
(光沢ムラ評価値の算出)
かかる主観評価実験により定量化された心理的光沢ムラの評価値算出方法について、図6を適宜参照しながら説明する。なお、図6において、矢印は、信号、データ等の流れる方向を示している。
本形態において、この光沢ムラ評価値算出方法には、照度ムラ補正用の均一光沢を持った基準サンプルと、被評価サンプルSAに相当する評価サンプルとを用い、これらの正反射光を含む被評価画像を撮像により得て、かかる画像の明度成分の変動量に人間の視覚特性を考慮した重み付けを行なった値と色味成分とを変量とした光沢ムラ評価値を算出し、また光沢ムラを評価することを含む。
これらのサンプルは、図3に示した撮像手段である撮像装置71を用いて撮像した(図6(S1):撮像ステップ)。基準サンプルには60°鏡面光沢度が103.8%の黒ポリエスティルフィルムを用いた。CMOSカメラ74bには読み取り解像度を2092.7dpiとした東芝TELI社製3層CMOSカメラ(型番:CSF5M7C3L18NR)を用いた。ただし、CMOSカメラ74bの種類や解像度はこれに限定するものではない。光源73aにはCCS社製同軸照明装置(型番:LFV2−50a−SW2)をLED光源である白色LEDとして使用した。ライトコントロールフィルム73f、偏光フィルタ73gには何れもエドモンド・オプティクス・ジャパン製のものを用いた。
評価値算出には撮影画像の中心部を512×512pixelにトリミングしたものを使用する(トリミングステップ)。今回は512×512pixelで計算したが、計算に用いるサイズはこれに限定するわけではない。光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、少なくともトリミングされた基準サンプルの第1画像、評価サンプルの第2画像を記憶して保持する。ここに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、画像記憶ステップを行う画像記憶手段として機能する(図6(S2))。
この条件で撮像した基準サンプルのカラー画像信号を、Rref(x,y),Gref(x,y),Bref(x,y)とする。また、同様に評価サンプルのカラー画像信号を、Rs(x,y),Gs(x,y),Bs(x,y)とする。
次に、次式に示すように、評価サンプルの第2画像を基準サンプルの第1画像で除算して規格化する。規格化した結果をR(x,y),G(x,y),B(x,y)とする。ここに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、除算ステップを行うことで経時的な光源変動や画像内での照度ムラが補正された第3画像を算出する除算手段として機能する(図6(S3))。同式におけるkは、比例定数であり、演算後の桁落ち等を防ぐ意味合いを持つものであり、本発明における本質的なものではない。本験では、k=100とした。
R(x,y)=k×Rs(x,y)/Rref(x,y)
G(x,y)=k×Gs(x,y)/Gref(x,y)・・・(2式)
B(x,y)=k×Bs(x,y)/Bref(x,y)
(2式)で規格化した画像データR(x,y),G(x,y),B(x,y)から、次式に示すように、sRGB色空間上の三刺激値(X,Y,Z)へ変換する。
Figure 2010216886
(3式)は、カラー画像信号を三刺激値へ変換するためにsRGB空間を使ったが、これは変換マトリックスが既知であったためであり、他の空間を用いてもよい。
カラー画像信号を、任意の色空間上での三刺激値(例えば、任意のモニタ上での三刺激値)へ変換する変換式は、例えばモニタの蛍光体の色度点もしくは三刺激値と、モニタの白色点もしくは三刺激値が既知であれば変換マトリクスを求めることが可能である。この変換マトリクスの導出方法は既知の技術であり、限定されるものではない。
(3式)で算出されたX,Y,ZからCIELAB表色値(L,a,b)に変換する。ここに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、CIELAB表色値としてのCIE表色系におけるL変換ステップを行うCIEにおけるL変換手段として機能する(図6(S4))。
このようにして、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、撮像装置71によって撮像された評価サンプルの撮影画像に含まれているがその光輝感成分Lと色彩成分a,bとを算出する第1の算出ステップを行う第1の算出手段として機能する。
三刺激値X,Y,ZからCIELAB表色値L,a,bへの変換は、既に公知の方法であり、ここでは省略する。CIELAB表色値L,a,bで表されたカラー画像データを、L(x,y),a(x,y),b(x,y)とする。
三刺激値X,Y,ZからCIELAB表色値を算出しているが、光輝感成分である明度成分と色彩成分である色度成分に変換できるものであるならば、他の色空間を用いてもよい。たとえば、CIELch均等色空間などを用いてもよい。
CIELAB表色値L,a,bで表されたL(x,y),a(x,y),b(x,y)の平均値Lave、aave、baveを算出し、さらに明度成分L(x,y)の各画素に対する平均値Laveからの偏差を算出し、偏差画像hL(x,y)を出力する。
hL(x,y)=(L(x,y)−Lave)・・・(4式)
ここに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、平均値Lave、aave、baveを算出する平均値算出ステップを行う平均値算出手段として機能する(図6(S5))。
このようにして、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、第1の算出手段としての制御部80によって算出された光輝感成分の平均値と色彩成分の平均値とを算出する第2の算出ステップを行う第2の算出手段として機能する。
さらに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、L成分から平均値Laveを減算して偏差画像を算出する偏差画像算出ステップを行う偏差画像算出手段として機能する(図6(S6))。
(4式)で求めた明度の偏差画像hL(x,y)に対し、2次元フーリエ変換を施し、2次元のウィナースペクトラムを得る。このとき、2次元のウィナースペクトラムを極座標表示する。極座標表示されたウィナースペクトラムをhL’(λ,θ)とする(λは空間周波数(c/deg)、θは画像の方向を示す)。ウィナースペクトラムhL’(λ,θ)について0〜2πの範囲でそれぞれ積分し1次元化する。ここに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、偏差画像に対してフーリエ変換により空間周波数特性を算出する空間周波数特性算出ステップを行う空間周波数特性算出手段として機能する(図6(S7))。
次に1次元化したウィナースペクトラムhL’(λ)に、に示す人の視覚の空間周波数特性VTF(λ)(Visual Transfer Function)(たとえば(5式)参照)を乗算した後、空間周波数について積分し、(6式)に示すように、算出結果をHLとする。ここに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、かかる空間周波数特性に人間の視覚の空間周波数特性を乗じて空間周波数分布を算出する視覚特性乗算ステップを行う視覚特性乗算手段として機能する(図6(S8))とともに、かかる空間周波数分布に対し、所定区間での積分を行う積分算出ステップを行う積分算出手段として機能する(図6(S9))。
このようにして、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、第2の算出手段としての制御部80によって算出された光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人間の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値である積分値HLを算出する第3の算出ステップを行う第3の算出手段として機能する。
VTF(λ)には、既にいくつか報告されたものがあり、たとえば、
VTF(λ)=5.05・exp(−0.138・λ)・(1−exp(−0.1・λ))・・・(5式)
と表されるとする報告がある。しかしながら、本発明は(5式)のVTF(λ)に限定するものではなく、他のVTF(λ)を使用してもよい。
Figure 2010216886
また、色味の度合いによるムラの見えの影響を補正するための補正項すなわち重み付けとして次式によりハンター白色度Wを算出する。
Figure 2010216886
(6式)で算出したHLと(7式)で算出した色彩成分であるハンター白色度Wを用いて次式で示される光沢ムラ評価値モデルを作成する。ここに、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、積分値HLと平均値算出手段としての制御部80によって算出した色彩成分の平均値とを用いて光沢ムラ評価量としての光沢ムラ評価値を算出する光沢ムラ評価値算出ステップを行う光沢ムラ評価値算出手段として機能する(図6(S10))。
光沢ムラ評価値=p1・(100−W)p2・HL+p3・・・(8式)
このようにして、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、第3の算出手段としての制御部80によって算出された積分値HLに、第2の算出手段としての制御部80によって算出された色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出ステップを行う第4の算出手段として機能する。
(8式)において、p1〜p3は係数である。HLとWを説明変数、主観評価により値付けした各サンプルの光沢ムラ主観評価値を目的変数として(8式)に示すモデルを立てて、最小二乗法によりp1〜p3を求めたところ、各係数値はp1=1.21179、p2=0.44816、p3=−1.5050157となり、図7に示すように、寄与率は0.94と非常に高い精度で光沢ムラを定量評価できることが示された。
色味の度合いによる重み付けとしては、色彩成分としてハンター白色度を用いるのでなく、色味成分として彩度を用いても良い。彩度を用いる場合は、L,a,b表色系においては、彩度cは次式で算出する。
Figure 2010216886
この場合、(6式)で算出したHLと(9式)で算出した彩度cを用いて次式で示される光沢ムラ評価値モデルを作成し、主観評価結果に基づいて係数を決定する。この場合も、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、積分値HLと平均値算出手段としての制御部80によって算出した色彩成分の平均値とを用いて光沢ムラ評価量としての光沢ムラ評価値を算出する光沢ムラ評価値算出ステップを行う光沢ムラ評価値算出手段として機能する(図6(S10))。同様に、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、第3の算出手段としての制御部80によって算出された積分値HLに、第2の算出手段としての制御部80によって算出された色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出ステップを行う第4の算出手段として機能する。
光沢ムラ評価値=p1・c*p2・HL+p3・・・(10式)
参考比較のために、今回用意したC、M、Y、R、G、B、Kの光沢ムラを振ったサンプルを〔特許文献3〕の実施例に従って計測および解析した結果を図9に示す。寄与率は0.77である。〔特許文献3〕の実施例ではサンプル色がK、R、G、Bの4色のみでしか検証されておらず、今回用意した特定のサンプルについては光沢ムラの評価精度が低いことが判明した。すなわち、本発明を適用した光沢ムラ評価装置70によれば、かかる従来の装置よりも光沢ムラの評価精度が向上していることが判明した。また、かかる光沢ムラ評価装置70では、光沢ムラ評価値を算出するのに用いるハンター白色度W、彩度cを算出するにあたってaやbのフーリエ変換を行なわないため、従来の手法に比べて、光沢ムラの評価に要する計算が比較的少量且つ簡易であるため、より短い時間でかかる評価を行なうことが可能となっている。
光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、第4の算出手段としての制御部80によって算出された光沢ムラ評価値と比較される閾値を予め記憶しており、かかる光沢ムラ評価値と閾値とを比較することで光沢ムラが発生しているか否かの判断を行なう光沢ムラ発生判断ステップを行なう光沢ムラ発生判断手段として機能する(図6(S11))。光沢ムラ発生判断手段としての制御部80は、具体的には、かかる光沢ムラ評価値からかかる閾値を除算し、この値が正の値であるかを判断し、正の値である場合には光沢ムラが発生していると判断し、0以下の値である場合には光沢ムラが発生していないと判断する。
このようにして、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、第4の算出手段としての制御部80によって算出された光沢ムラ評価値からかかる閾値すなわち光沢ムラ判断基準値を除算した値を算出する第5の算出ステップを行う第5の算出手段として機能する。
なお、光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、かかる閾値を記憶している点において光沢ムラ判断基準値記憶手段として機能する。
また、光沢ムラ評価値を算出するのに、ハンター白色度W、彩度cの何れを用いる場合であっても、図2に示した撮像装置71を用いる場合には、たとえば角度θについて所定の範囲を定め、またたとえば角度θを10°ずつ変化させて撮像を行なってそれぞれについての光沢ムラ評価値を算出し、その平均値を閾値と比較して最終的な光沢ムラの評価に用いるようにしても良い。このようにすれば、様々な照明角度条件を考慮した、より精度の高い評価が可能となる。
光沢ムラ評価処理部としての制御部80は、光沢ムラ発生判断手段としての制御部80によって光沢ムラが発生していると判断したときに、表示手段である表示装置92を駆動し、図8に示すように表示装置92に光沢ムラが許容範囲を超えており定着装置57を交換すべき旨を表示させる表示ステップを行う(図6(S12))。光沢ムラは、定着装置57、特に定着ローラ57a等の劣化によって発生することが多く、かかる劣化は自然には回復することがないことから一旦劣化すると光沢ムラの大きい画像が出力され続けることとなる。そのため、光沢ムラが閾値を超え許容範囲を超えているときには定着装置57が寿命に達したとしてその交換を行なうべき旨をユーザやサービスマンに対して報知する。この点、表示装置92は表示手段として機能するとともに報知手段として機能し、上述の表示ステップは報知ステップとしても行われる。
なお、図8においては、閾値、光沢ムラ評価値を表示しているが、これらの表示は任意である。また、かかる閾値は光沢ムラ判断基準値記憶手段としての制御部80に対し適宜の入力手段によって変更させて記憶させ得るようにしても良い。
以上のような、光沢ムラ評価装置70の動作、機能、光沢ムラ評価方法の実行は、メモリに記憶された光沢ムラ評価プログラムの実行によって実現される。この点、メモリは、光沢ムラ評価プログラム記憶手段として機能する。
光沢ムラ評価プログラム及びこれを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体について説明すると、かかるプログラムは、制御部80のメモリに記憶され、制御部80のCPUで実行されるものであり、かかるメモリがコンピュータ読取可能な記録媒体に相当する。ただし、かかるプログラムを記憶するコンピュータ読取可能な記録媒体は、半導体媒体(たとえば、ROM、不揮発性メモリ等)、光媒体(たとえば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(たとえば、ハードディスク、磁気テープ、フレキシブルディスク等)の何れでも良い。かかる記録媒体には、かかるプログラムを記憶した外部情報入力装置等におけるサーバコンピュータのハードディスク等の記憶装置も、インターネット、LAN等のネットワークで接続された利用者のコンピュータ等を通じてかかるプログラムをダウンロードして配布する場合等においては、これに含まれる。プログラムの実行の態様には、ロードしたプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述の方法が実現される場合が含まれる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、光沢ムラ評価装置は、画像形成装置に組み込まれた状態で使用されるのみならず、それ単体で使用される独立した装置であっても良く、この場合、たとえば、金属、樹脂等の表面状態の解析等に用いられる、物体表面の光沢ムラを定量的に測定して評価する装置として用いられる。このような点等を考慮して、光沢ムラ評価プログラムは、上述の各ステップのうち、少なくともステップS4からステップS10まで、あるいは少なくとも第1の算出ステップから第4の算出ステップを行うものであれば良い。
光沢ムラ評価装置を画像形成装置に組み込む場合、その画像形成装置は、上述したリボルバー方式の画像形成装置のように、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式であってもよいが、いわゆるタンデム方式の画像形成装置であってもよいし、モノカラー画像のみを形成可能なものであっても良い。
いずれのタイプの画像形成装置でも、中間転写体を用いず、各色のトナー像を転写紙S等のシートに直接転写しても良い。この場合、複数の像担持体上のトナー像は、シートがたとえば用紙搬送体としての搬送ベルトによって搬送される過程で、直接、同シートに転写される。
画像形成装置は、プリンタ、ファクシミリの複合機でなく、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタの単体であっても良いし、その他、複写機とプリンタとの複合機等の他の組み合わせの複合機であっても良い。
画像形成装置はその他、トナーでなくインクを用いて画像形成を行う、インクジェットプリンタであっても良いし、孔版印刷装置、オフセット印刷装置等の印刷機であっても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
70 光沢ムラ評価装置
71 撮像手段
73 光源部
73d 偏光素子
74 受光部
74a 偏光素子
80 第1〜第4の算出手段
100 画像形成装置
S4 第1の算出ステップ
S5 第2の算出ステップ
S6〜S9 第3の算出ステップ
S10 第4の算出ステップ
SA 被評価サンプル
θ 入射角、出射角
特開平08−297092号公報 特開平10−096696号公報 特開2002−350355号公報
H.Fujiwara et.al.,1990 TAPPI Coat.Conf.Proc.,209(1990)

Claims (10)

  1. 被評価サンプルの正反射光を含む画像を撮像可能な撮像手段と、
    この撮像手段によって撮像された前記画像に含まれている画素の光輝感成分と色彩成分とを算出する第1の算出手段と、
    第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値と前記色彩成分の平均値とを算出する第2の算出手段と、
    第2の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人間の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値を算出する第3の算出手段と、
    第3の算出手段によって算出された前記所定値に、前記第2の算出手段によって算出された前記色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出手段とを有する光沢ムラ評価装置。
  2. 請求項1記載の光沢ムラ評価装置において、
    前記撮像手段は、被評価サンプルに向けて光を照射するための光源部と、この光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光を受けるための受光部とを有し、
    前記光源部と前記受光部とは、互いの偏光角が0°以上90°未満の偏光素子を有することを特徴とする光沢ムラ評価装置。
  3. 請求項2記載の光沢ムラ評価装置において、
    前記偏光素子は互いに同位相であるであることを特徴とする光沢ムラ評価装置。
  4. 請求項2又は3記載の光沢ムラ評価装置において、
    前記光源部によって照射された光の被評価サンプルへの入射角と、前記光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光の前記受光部への出射角とが0°であることを特徴とする光沢ムラ評価装置。
  5. 請求項1記載の光沢ムラ評価装置において、
    前記撮像手段は、被評価サンプルに向けて光を照射するための光源部と、この光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光を受けるための受光部とを有し、
    前記光源部によって照射された光の被評価サンプルへの入射角と、前記光源部から照射され被評価サンプルによって反射された光の前記受光部への出射角とが0°であることを特徴とする光沢ムラ評価装置。
  6. 請求項2ないし5の何れか1つに記載の光沢ムラ評価装置において、
    前記光源部によって照射され前記光の被評価サンプルに入射する光が平行光であることを特徴とする光沢ムラ評価装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか1つに記載の光沢ムラ評価装置において、
    第1の算出手段は、前記光輝感成分と前記色彩成分とをCIE表色系を用いて算出するものであり、
    第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分はCIE表色系のL*値であり、第4の算出手段によって用いられる前記度合いは白色度又はc*値であることを特徴とする光沢ムラ評価装置。
  8. 被評価サンプルの正反射光を含む画像を撮像可能な撮像ステップによって撮像された前記画像に含まれている画素の光輝感成分と色彩成分とを算出する第1の算出ステップと、
    第1の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値と前記色彩成分の平均値とを算出する第2の算出ステップと、
    第2の算出手段によって算出された前記光輝感成分の平均値からの偏差の空間周波数特性に、人間の視覚特性を考慮した重み付け処理を行い積分して所定値を算出する第3の算出ステップと、
    第3の算出手段によって算出された前記所定値に、前記第2の算出手段によって算出された前記色彩成分の平均値を用いた色味の度合いで重み付け処理を行った光沢ムラ評価値を算出する第4の算出ステップとを用いる光沢ムラ評価方法。
  9. 請求項1ないし7の何れか1つに記載の光沢ムラ評価装置を有する、又は、請求項8記載の光沢ムラ評価方法を用いる画像形成装置。
  10. 請求項8記載の光沢ムラ評価方法を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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