JP2019184537A - 外観評価装置及び外観評価方法 - Google Patents

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クマラ・パラカシュ
Kumar Prakash
あや子 岩越
Ayako Iwakoshi
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Abstract

【課題】コーティング面について、実際の多様な照明環境に対応し、かつ人間による視覚的判断に近い評価結果を得ることができる外観評価装置を提供すること。【解決手段】この発明の外観評価装置(100)は、コーティングパネル(101)に対して、第1の入射角度で光を照射する少なくとも1つの第1光源(21)と、コーティングパネル(101)に対して、第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射する少なくとも1つの第2光源(22)と、コーティングパネル(101)の画像を撮像するための撮像部(30)と、撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得する色値取得部(50)と、RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価する外観粗さ評価部(60)とを備えて構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、外観評価装置及び外観評価方法に関し、より詳しくは、コーティング面の外観を評価する装置および方法に関する。
従来、この種のコーティング面の外観を評価する装置としては、例えば、米国特許第8270699号明細書に開示されているように、単一の光源により、固定照射角度でかつ様々な照度でコーティング面を照明し、撮像素子を用いて外観を評価するものが知られている。
米国特許第8270699号明細書
ところで、伝統的には、コーティング面の外観は、人間の眼による判断に基づいて評価される。その際、実際の多様な照明環境に対応した判断が必要となる。このため、測定時にコーティング面を照射する光源も、実際の多様な照明環境に近似した光源が求められる。しかしながら、特許文献1(米国特許第8270699号明細書)に記載のものでは、単一の光源と撮像素子を用いているので、実際の多様な照明環境に対応して、コーティング面の外観、特に外観粗さ(外観に現れた粗さ)を評価するのが難しく、人間による視覚的判断に劣るという問題がある。
そこで、この発明の課題は、コーティング面について、実際の多様な照明環境に対応し、かつ人間による視覚的判断に近い評価結果を得ることができる外観評価装置及び外観評価方法を提供することにある。
そこで、この発明の外観評価装置は、
少なくとも1つの第1光源と、
上記第1光源とは別の少なくとも1つの第2光源と、
上記コーティング面の画像を撮像するための撮像部と、
撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得する色値取得部と、
上記RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価する外観粗さ評価部とを備え、
上記少なくとも1つの第1光源は、上記コーティング面に対して第1の入射角度で光を照射し、上記少なくとも1つの第2光源は、上記コーティング面に対して上記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射することを特徴とする。
本明細書で、「コーティング面」とは、平面または曲面の表面にコーティング材が設けられてなる対象物を指す。
また、「外観粗さ」とは、外観(見た目)に現れた粗さを意味する。この外観粗さは、表面粗さ(表面の形状の凹凸を意味する)とは区別される。
この発明の外観評価装置では、第1光源が、コーティング面に対して、第1の入射角度で光を照射する。また、第2光源が、コーティング面に対して、第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射する。色値取得部は、撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得する。そして、外観粗さ評価部は、上記RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価する。このように、この外観評価装置では、互いに入射角度が異なる2つの光源と、人間の3種類の視覚細胞と同様のRGBチャネルの色値を用いて外観粗さを評価している。その結果、実際の多様な照明環境における人間による視覚的判断に近い、コーティング面の外観粗さの評価結果を得ることができる。
一実施形態の外観評価装置では、上記外観粗さ評価部は、上記RGBチャンネルの色値を平滑化し、平滑化した値と上記取得されたRGBチャンネルの色値との差分を演算し、上記差分に基づいて外観粗さパラメータを演算して評価結果として求めることを特徴とする。
この一実施形態の外観評価装置では、RGBチャネルの色値に基づいて、簡易に人間による視覚的判断に近い外観粗さパラメータを評価結果として求めることができる。
一実施形態の外観評価装置では、上記コーティング面に対する上記撮像部の光軸の角度は、可変して設定されることを特徴とする。
この一実施形態の外観評価装置では、コーティング面に対する撮像部の光軸の角度が可変して設定されることによって、測定に最適な位置でコーティング面の平面からの反射光を撮像部が受光することが可能になる。この結果、評価精度が向上する。
一実施形態の外観評価装置では、上記第1光源及び第2光源の光強度は、可変して設定されることを特徴とする。
この一実施形態の外観評価装置では、上記第1光源及び第2光源の光強度が可変して設定されることによって、第1光源及び第2光源により、容易に多様な照明環境を作り出すことが可能になる。この結果、評価精度が向上する。
一実施形態の外観評価装置では、上記第1光源及び第2光源の上記コーティング面に対する入射角度は、可変して設定されることを特徴とする。
この一実施形態の外観評価装置では、上記第1光源及び第2光源の上記コーティング面に対する入射角度は、可変して設定される。したがって、第1光源及び第2光源により、容易に多様な照明環境を作り出すことが可能になり、評価精度が向上する。
別の局面では、この発明の外観評価方法は、
コーティング面の外観を評価する外観評価方法であって、
コーティング面に対して、第1光源によって第1の入射角度で光を照射するとともに、第2光源によって上記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射した状態で、撮像部によって上記コーティング面の画像を撮像し、
その撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得し、
上記RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価することを特徴とする。
この発明の外観評価方法では、互いに入射角度が異なる2つの光源と、人間の3種類の視覚細胞と同様のRGBチャネルの色値を用いて外観粗さを評価している。その結果、実際の多様な照明環境における人間による視覚的判断に近い、コーティング面の外観粗さの評価結果を得ることができる。
一実施形態の外観評価方法では、
上記RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価することは、
上記RGBチャンネルの色値を平滑化するステップと、
上記平滑化された色値と上記取得されたRGBチャンネルの色値との差分を演算するステップと、
上記差分に基づいて外観粗さパラメータを評価結果として求めるステップと、
を含む。
この一実施形態の外観評価方法では、RGBチャネルの色値に基づいて、簡易に人間による視覚的判断に近い外観粗さパラメータを評価結果として求めることができる。
別の局面では、この発明の外観評価装置は、
コーティング面の外観の色味を評価する外観評価装置であって、
少なくとも1つの第1光源と、
上記第1光源とは別の少なくとも1つの第2光源と、
上記コーティング面の画像を撮像するための撮像部と、
撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得する色値取得部と、
上記RGBチャンネルの色値に基づいて色味を評価する色味評価部とを備え、
上記少なくとも1つの第1光源は、上記コーティング面に対して第1の入射角度で光を照射し、上記少なくとも1つの第2光源は、上記コーティング面に対して上記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射することを特徴とする。
この発明の外観評価装置では、互いに入射角度が異なる2つの光源と、人間の3種類の視覚細胞と同様のRGBチャネルの色値を用いて色味を評価している。その結果、コーティング面の色味の精度の高い評価結果を得ることができる。
以上より明らかなように、この本発明の外観評価装置及び外観評価方法によれば、コーティング面について、実際の多様な照明環境に対応し、かつ人間による視覚的判断に近い評価結果を得ることができる。
この発明の一実施形態の外観評価装置の概略図である。 上記外観評価装置のブロック構成を示す図である。 外観粗さ評価の対象となるコーティング面としてのコーティングパネルを撮像して得られた画像を示す図である。 図4(A)は、図3の画像について得られたプライマリープロファイルを示す図である。図4(B)は、図3の画像について得られたウェービネスプロファイルを示す図である。図4(C)は、図3の画像について得られた外観粗さプロファイルを示す図である。 上記外観評価装置による、一実施形態の外観評価方法の動作フロー図である。 図6(A)は、図3の画像について得られた外観粗さパラメータと物理的に上記コーティングパネルの表面粗さを測定して得られた値との相関を示す図である。図6(B)は、図3の画像について得られた外観粗さパラメータとBYKウェーブスキャン(登録商標)により上記コーティングパネルの外観粗さを測定して得られた値との相関を示す図である。図6(C)は、図3の画像について得られた外観粗さパラメータと人間の視覚により上記コーティングパネルの外観粗さを評価して得られた値との相関を示す図である。 図6(A)〜図6(C)で測定されたそれぞれの相関関係を比較して示す図である。 図8(A)は、図10に示す番号1〜4が付された色味の異なる赤色のコーティングパネルを対象とし、それらの表面を撮像して得られた複数の画像について得られたRGBプライマリープロファイルを示す図である。図8(B)は、図10に示す番号5〜8が付された色味の異なる銀色のコーティングパネルを対象とし、それらの表面を撮像した複数の画像について得られたRGBプライマリープロファイルを示す図である。 図9(A)は、図11に示す番号9〜11が付された色味の異なる黒色のコーティングパネルを対象とし、それらの表面を撮像した複数の画像について得られたRGBプライマリープロファイルを示す図である。図9(B)は、図11に示す番号12〜15が付された色味の異なる青色のコーティングパネルを対象とし、それらの表面を撮像した複数の画像について得られたRGBプライマリープロファイルを示す図である。 番号1〜4が付された色味の異なる赤色のコーティングパネルの画像と、番号5〜8が付された色味の異なる銀色のコーティングパネルの画像を示す図である。 番号9〜11が付された色味の異なる黒色のコーティングパネルの画像と、番号12〜15が付された色味の異なる青色のコーティングパネルの画像を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(外観評価装置の構成)
図1は、この発明の一実施形態の外観評価装置(全体を符号100で示す。)の概略図を示している。
図1に示すように、この外観評価装置100は、大別して、コーティング面(以下、適宜「コーティングパネル」と呼ぶ)101と、このコーティングパネル101の表面に平行な平面200に対して、光を照射する第1光源21及び第2光源22と、コーティングパネル101の画像を撮像するための撮像部30と、撮像部30に接続される後述の図2に示すコンピュータ40とを備えている。
コーティングパネル101は、平面または曲面の表面にコーティング材が設けられてなる対象物であり、この例では、車両のコーティングパネルである。コーティングパネル101の塗料は、この例では、車両の塗装に用いられる場合、3ウエット塗料が用いられるが、これに限られない。
第1光源21は、この例では、1つまたは複数のレーザ光または蛍光灯からなり、光強度が変更可能になっている。第1光源21は、外観評価装置100が設置された部屋の天井または壁、支柱などに、その光軸の角度が可変可能に取り付けられる。
第2光源22は、この例では、1つまたは複数の拡散白色光D65またはカメラのフラッシュライトからなり、光強度が変更可能になっている。第2光源22は、外観評価装置100が設置された部屋の天井または壁、支柱などに、その光軸の角度が可変可能に取り付けられる。
撮像部30は、この例では、カメラまたはビデオカメラからなる。撮像部30は、コーティングパネル101の表面を撮像する。撮像部30は、外観評価装置100が設置された部屋の天井または壁、支柱などに、その撮像方向の角度が可変可能に取り付けられる。撮像された画像は、後述の図2に示すコンピュータ40に入力される。
図1によって分かるように、第1光源21は、コーティングパネル101の表面に平行な平面200に対して垂直なZ軸から入射角θ1の傾きで光を照射する。第2光源は、入射角θ1と異なるZ軸から入射角θ2の傾きで光を照射する。撮像部30は、コーティングパネル101の表面に平行な平面200に対してチルト角θtの傾きでコーティングパネル101の表面によって散乱された散乱光を受光して撮像する。
この例では、第1光源21及び第2光源22の光強度は、可変して設定され得る。また、第1光源21及び第2光源22の上記コーティングパネル101に対する入射角θ1,θ2は、可変して設定され得る。したがって、第1光源及び第2光源により、容易に多様な照明環境を作り出すことが可能になる。この結果、評価精度が向上する。この例では、入射角θ1は、10度から80度の範囲で設定され、好ましくは、20度から60度の範囲で設定され、より好ましくは、30度から50度の範囲で設定される。入射角θ2は、10度から80度の範囲で設定され、好ましくは、20度から60度の範囲で設定され、より好ましくは、30度から50度の範囲で設定される。チルト角θtは、10度から80度の範囲で設定され、好ましくは、20度から70度の範囲で設定され、より好ましくは、30度から60度の範囲で設定される。
図2は、この発明の外観評価装置の撮像系のブロック構成を示している。この例では、撮像系のブロック構成は、撮像部30と、コンピュータ40の機能として、撮像された画像から色空間R(赤)、G(緑)、B(青)からなるRGBチャネルの色値51を取得する色値取得部50と、RGBチャネルの色値51に基づいて外観粗さを評価する外観粗さ評価部60とを備えている。
色値取得部50は、撮像部から画像を入力し、画像の画素を色空間RGB各チャンネルの色値51であるプライマリープロファイルを取得する。プライマリープロファイルの強度は、8ビットで量子化する場合、0〜255の範囲で表される。なお、外観粗さ評価に用いられるのは、R(赤)チャンネル、G(緑)チャンネル、B(青)チャンネルのうちいずれか一つの色値であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。
外観粗さ評価部60は、色値取得部50からRGBチャネルの色値51であるプライマリープロファイルを入力し、プライマリープロファイルに基づいて外観粗さを評価する。外観粗さ評価動作については図5に詳述する。
コンピュータ40は、具体的には、CPUと、メモリー、HDD等の補助記憶装置と、有線または無線により通信ネットワークや撮像部30に接続するための通信インタフェースと、マウス、キーボード、タッチパネルなどの入力装置と、ディスプレイなどの出力装置と、記憶媒体に対する情報の読み書きを行うメディアインタフェースなどによって構成される。
図3は、この発明の一実施形態のコーティングパネル101の撮像された画像4を示す図である。縦軸は、図1に示すy軸と同じ方向を示すy軸である。横軸は、図1の図面に対して垂直なx軸である。図3によって分かるように中央部分が明るくその両側部分が暗く撮像されている。
図4(A)は、図3の画像について得られたプライマリープロファイルを示す。この例では、外観粗さ評価に用いられるR(赤)チャンネルのプライマリープロファイルを示している。横軸は、画素であり、図3に示すコーティングパネル101の表面のy軸に沿った長さを表す。縦軸は、色値51であるプライマリープロファイルの強度であり、0〜255の範囲で表される。
(外観評価装置の動作フロー)
図5は、外観評価装置100が行う一実施形態の外観評価方法の動作フローを示す。このフローは、例えば、外観評価装置100がコンピュータ40の通信インタフェースや入力装置などを介して動作の開始指示をユーザから受けることによって開始される。
まず、撮像部30がコーティングパネルの画像を撮像する(ステップS101)。撮像は、ユーザの操作によることに限らず、コンピュータ40によって制御されて撮像部30が画像を撮像してもよい。
次に、色値取得部50は、撮像された画像からRGBチャネルの色値51(プライマリープロファイル)を取得する(ステップS102)。
次に、外観粗さ評価部60は、色値取得部50からRGBチャネルの色値51を入力し、このRGBチャネルの色値51を演算によって平滑化する(ステップS103)。この演算は、この例では、次の式Eq1のガウス関数を用いることができる。
…(Eq1)
また、上記式Eq1のガウス関数に代えて次の式Eq2の関数を用いて平滑化してもよい。
…(Eq2)
平滑化されたRGBチャネルの色値51は、ウェービネスプロファイルとして、図4(B)に示される。図4(B)において、横軸は、画素であり、図3に示すコーティングパネル101の表面のy軸に沿った長さに相当する。縦軸は、色値51の強度であり、0〜255の範囲で表される。
次に、外観粗さ評価部60は、平滑化された色値と取得されたRGBチャネルの色値51との差分を演算する(ステップS104)。差分は、外観粗さプロファイルとして、図4(C)に示される。横軸は、画素であり、図3に示すコーティングパネル101の表面のy軸に沿った長さに相当する。縦軸は、色値51の差分の強度である。
この後、コンピュータ40は、外観粗さ評価部60において、差分に基づいて外観粗さパラメータを演算し、評価結果として得る(ステップS105)。外観粗さパラメータは、この例では、外観粗さパラメータRaを用いて演算することができる。外観粗さパラメータRaは、次の式Eq3で求められる。
…(Eq3)
また、上記式Eq3のRaに代えて、次の以下の外観粗さを表す値Rq(式Eq4参照)またはRz(式Eq5参照)を用いてもよい。
…(Eq4)
…(Eq5)
このようにして、この例では、RGBチャネルの色値51に基づいて、簡易に人間による視覚的判断に近い外観粗さパラメータRaを評価結果として求めることができる。
(外観粗さ評価結果)
図6(A)は、図3の画像について得られた外観粗さパラメータRaと物理的な表面粗さとの相関を示す図である。縦軸は、図3の画像について外観評価装置100で得られた外観粗さパラメータRaである。横軸は、物理的にコーティングパネル101の表面粗さを測定して得られた値である。表面粗さ測定には、株式会社ミツトヨ製SJ−210を用いた。この図6(A)から明らかなように、外観評価装置100で得られた外観粗さパラメータRaと物理的な表面粗さとは相関していることが分かる。
図6(B)は、図3の画像について得られた外観粗さパラメータRaとBYKウェーブスキャン(登録商標)により外観粗さを測定して得られた値との相関を示す図である。縦軸は、図3の画像について外観評価装置100で得られた外観粗さパラメータRaである。横軸は、市販のBYKウェーブスキャン(登録商標)(株式会社東洋精機製作所製)によって光学的にコーティングパネル101の塗装表面性状を測定して得られた値である。この図6(B)から明らかなように、外観評価装置100で得られた外観粗さパラメータRaとBYKウェーブスキャン(登録商標)を用いて光学的に塗装表面性状を測定して得られた値とは相関していることが分かる。
図6(C)は、図3の画像について得られた外観粗さパラメータRaと人間の視覚によりコーティングパネル100の外観粗さを評価して得られた値との相関を示す図である。縦軸は、図3の画像について外観評価装置100で得られた外観粗さパラメータRaである。横軸は、4名の評価者が視覚によりそれぞれ5段階(5が最良である)で評価した値の平均値である。この視覚による評価値は、「肌ランク値」と呼ばれ、評価者が肌ランク見本板と比較して得た目視評価の平均値であり、値が大きいほど肌が良いことを示す。この図6(C)から明らかなように、外観評価装置100で得られた外観粗さパラメータRaと4名の評価者が視覚によりそれぞれ5段階で評価して得られた値の平均値とは相関していることが分かる。
図7は、図6(A)〜図6(C)で測定されたそれぞれの相関関係を比較した図である。横軸は、左から、前述の図6A〜図6Cでそれぞれ測定された、株式会社ミツトヨ製SJ−210を用いて物理的に表面粗さを測定して得られた値、BYKウェーブスキャン(登録商標)を用いて光学的に塗装表面性状を測定して得られた値、および4名の評価者が視覚によりそれぞれ5段階で評価して得られた値の平均値である。縦軸は、相関係数である。この例では、次の式Eq6で求められる相関係数を用いた。
…(Eq6)
図7によって分かるように、3つの相関係数の値のうち、4名の評価者が視覚によりそれぞれ5段階で評価した値の平均値が最も相関係数の値が高く、外観評価装置100で得られた外観粗さパラメータRaは、人間による視覚的判断に最も近い評価結果を示している。したがって、この例では、実際の多様な照明環境における人間による視覚的判断に近い、コーティング面の外観粗さの評価結果を得ることができたと言える。
実験結果によると、この例では、第1光源21及び第2光源22の光強度及び入射角θ1,θ2の設定については、第1光源21の光強度及び入射角θ1の方が、第2光源22の光強度及び入射角θ2と比較して、評価結果に対する影響が大きかった。したがって、まず、第1光源21について優先して光強度及び入射角θ1を設定し、次に、第2光源22の光強度及び入射角θ2を設定することが好ましい。
(色味評価)
上記の例では、外観粗さ評価をしたが、これに限られるものではない。
通常、コーティング面の色味は、人間の眼による判断に基づいて評価される。例えば、日本工業規格JISZ8723では、人工昼光の下で、評価者が、試料色と参考標準色を見比べて、それらの間の色差成分(色相差、彩度差、明度差)を0から5の6等級(0は知覚できない程度の差を表し、5は極端な差を表す。)に分類して評価することが定められている。しかしながら、人間により行う評価であるので、人間の個人差のため評価結果の精度を向上させることが困難であるという問題がある。
そこで、この実施形態では、外観評価装置100において、外観粗さ評価部60を後述する色味評価部に置き換えて、色味の評価結果の精度を高めることのできる外観評価装置を提供する。
図8(A)は、図10に示す番号1〜4が付された色味の異なる赤色のコーティングパネル101を対象とし、それらの表面を撮像して得られた複数の画像について得られたRGBチャネルの色値であるRGBプライマリープロファイルの図を示す。図8(B)は、図10に示す番号5〜8が付された色味の異なる銀色のコーティングパネル101を対象とし、それらの表面を撮像して得られた複数の画像について得られたRGBプライマリープロファイルの図を示す。図9(A)は、図11に示す番号9〜11が付された色味の異なる黒色のコーティングパネル101を対象とし、それらの表面を撮像して得られた複数の画像について得られたRGBプライマリープロファイルの図を示す。図9(B)は、図11に示す番号12〜15が付された色味の異なる青色のコーティングパネル101を対象とし、それらの表面を撮像して得られた複数の画像について得られたRGBプライマリープロファイルの図を示す。横軸は、8ビットの量子化による色空間RGBの成分の範囲であり、0〜255は、R(赤)成分、256〜511は、G(緑)成分、512〜767は、B(青)成分を表している。縦軸は、RGB成分の強度を正規化した値である。
図8(A)中の番号1〜4が付された色味の異なる赤色のコーティングパネル101は、番号が大きくなるに従って明るい赤色を示すコーティングパネル101を表している。図8(B)中の番号5〜8が付された色味の異なる銀色のコーティングパネル101は、番号が大きくなるに従って明るい銀色を示すコーティングパネル101を表している。同様に、図9(A)中の番号9〜11が付された色味の異なる黒色のコーティングパネル101は、番号が大きくなるに従って明るい黒色を示すコーティングパネル101を表している。図9(B)中の番号12〜15が付された色味の異なる青色のコーティングパネル101は、番号が大きくなるに従って明るい青色を示すコーティングパネル101を表している。これらRGBプロファイルは、色の変化、すなわち、色の明るさが明るくなるに従って右にシフトしていることを表している。これらRGBプロファイルの強度は、色のシフトの程度を表している。これらRGBプロファイルの広がりの増加は、色のコントラストの増加を表している。
図10は、この色味評価に用いたコーティングパネル101を番号順に示す。色味の異なる番号1〜4は、番号が大きくなるに従って明るい赤色を示している。色味の異なる番号5〜8は、番号が大きくなるに従って明るい銀色を示している。
図11は、この色味評価に用いたコーティングパネル101を番号順に示す。色味の異なる番号9〜11は、番号が大きくなるに従って明るい黒色を示している。色味の異なる番号12〜15は、番号が大きくなるに従って明るい青色を示している。
色味評価部は、RGBチャンネルの色値であるRGBプロファイルが、色の明るさが明るくなるに従って右にシフトしていることを識別して、色が変化したことを評価する。RGBプロファイルの強度が変化していることを識別して、色のシフトの程度を評価する。RGBプロファイルの広がりが増加していることを識別して、色のコントラストの増加を評価する。
実験結果によると、この例では、第1光源21及び第2光源22の光強度及び入射角θ1,θ2の設定については、第1光源21の光強度及び入射角θ1と比較して、第2光源22の光強度及び入射角θ2の方が、評価結果に対する影響が大きかった。したがって、まず、第2光源22について優先して光強度及び入射角θ2を設定し、次に、第1光源21の光強度及び入射角θ1を設定することが好ましい。この例では、入射角θ1は、10度から80度の範囲で設定され、好ましくは、20度から60度の範囲で設定され、より好ましくは、30度から50度の範囲で設定される。入射角θ2は、10度から80度の範囲で設定され、好ましくは、20度から60度の範囲で設定され、より好ましくは、30度から50度の範囲で設定される。チルト角θtは、10度から80度の範囲で設定され、好ましくは、20度から70度の範囲で設定され、より好ましくは、30度から60度の範囲で設定される。
以上のように、この例では、互いに入射角度が異なる2つの光源と、RGBチャンネルの色値であるRGBプロファイルを用いて色味を評価している。その結果、コーティング面の色味の精度の高い評価結果を得ることができる。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
100 外観評価装置
101 コーティングパネル
21 第1光源
22 第2光源
30 撮像部
40 コンピュータ
50 色値取得部
60 外観粗さ評価部

Claims (8)

  1. コーティング面の外観を評価する外観評価装置であって、
    少なくとも1つの第1光源と、
    上記第1光源とは別の少なくとも1つの第2光源と、
    上記コーティング面の画像を撮像するための撮像部と、
    撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得する色値取得部と、
    上記RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価する外観粗さ評価部とを備え、
    上記少なくとも1つの第1光源は、上記コーティング面に対して第1の入射角度で光を照射し、上記少なくとも1つの第2光源は、上記コーティング面に対して上記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射することを特徴とする外観評価装置。
  2. 請求項1の外観評価装置において、
    上記外観粗さ評価部は、上記RGBチャンネルの色値を平滑化し、平滑化した値と上記取得されたRGBチャンネルの色値との差分を演算し、上記差分に基づいて外観粗さパラメータを演算して評価結果として求めることを特徴とする外観評価装置。
  3. 請求項1ないし2のうちいずれか1項の外観評価装置において、
    上記コーティング面に対する上記撮像部の光軸の角度は、可変して設定されることを特徴とする外観評価装置。
  4. 請求項1ないし3のうちいずれか1項の外観評価装置において、
    上記第1光源及び第2光源の光強度は、可変して設定されることを特徴とする外観評価装置。
  5. 請求項1ないし4のうちいずれか1項の外観評価装置において、
    上記第1光源及び第2光源の上記コーティング面に対する入射角度は、可変して設定されることを特徴とする外観評価装置。
  6. コーティング面の外観を評価する外観評価方法であって、
    コーティング面に対して、第1光源によって第1の入射角度で光を照射するとともに、第2光源によって上記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射した状態で、撮像部によって上記コーティング面の画像を撮像し、
    その撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得し、
    上記RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価することを特徴とする外観評価方法。
  7. 請求項6の外観評価方法において、
    上記RGBチャンネルの色値に基づいて外観粗さを評価することは、
    上記RGBチャンネルの色値を平滑化するステップと、
    上記平滑化された色値と上記取得されたRGBチャンネルの色値との差分を演算するステップと、
    上記差分に基づいて外観粗さパラメータを評価結果として求めるステップと、
    を含む外観粗さ測定方法。
  8. コーティング面の外観の色味を評価する外観評価装置であって、
    少なくとも1つの第1光源と、
    上記第1光源とは別の少なくとも1つの第2光源と、
    上記コーティング面の画像を撮像するための撮像部と、
    撮像された画像からRGBチャンネルの色値を取得する色値取得部と、
    上記RGBチャンネルの色値に基づいて色味を評価する色味評価部とを備え、
    上記少なくとも1つの第1光源は、上記コーティング面に対して第1の入射角度で光を照射し、上記少なくとも1つの第2光源は、上記コーティング面に対して上記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で光を照射することを特徴とする外観評価装置。
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