JP2018009653A - 炭素/炭素複合材製のつづら折り状に屈曲した板状スプリング - Google Patents

炭素/炭素複合材製のつづら折り状に屈曲した板状スプリング Download PDF

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Abstract

【課題】1000℃を超えるような高温環境下においても繰り返し使用できるスプリングであって、製造工程が簡便であって量産化が可能であり、大荷重を支えることができる高せん断弾性率を有するスプリングを提供する。
【解決手段】X−Y軸面内においてつづら折り状に屈曲し、Z軸方向に所定幅を有する板状スプリング1において、板状スプリング1が炭素/炭素複合材料から構成されている板状スプリング1とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、高温環境下において使用されることによって特にその性能を発揮することができる炭素/炭素複合材料製のつづら折り状であって、板状のスプリングに関する。
スプリングは、機械要素として、各種の機械、装置、機構に用いられており、今日においては、家庭用品や工業用品、更にはその他の分野において、必要不可欠の重要な部品となっている。
従来、スプリングは、一般に金属材料にて製造されているものであり、ステンレス鋼、低合金鋼、工具鋼、チタン合金などが主に使われてきている。 しかし、金属材料製スプリングは、耐熱性に劣り、高温の使用環境下において充分なスプリング特性を発揮し得ず、従って使用が不可能又は長期的な使用が不可能である。
例えば、耐熱性合金と称される材料で作られたスプリングであっても400℃を超える温度では、強度低下及び変形が著しく、急激なヘタリ現象が起こるため、このような高温環境下ではスプリングとして使用することができなかった。
そして、400℃を超えるような環境温度でスプリングを使用する場合、インコネル、ハステロイ等の超耐熱合金を使用してスプリングを製造することもあったが、このような超耐熱合金でも、700℃を超える温度では、強度低下及び変形が著しく、急激なヘタリ現象が起こるため、このような高温環境下ではスプリングとして使用することができなかった。
更に、インコネル、ハステロイ等の超耐熱合金に代えて窒化珪素やジルコニアなどのセラミックスを使ってコイルスプリングを製造することも行われているが、このようなセラミックス製のコイルスプリングはもともと靱性が低く、熱衝撃にも弱いため、繰り返し高温環境下で使用すると破壊する可能性が高い。 また、500〜1000℃を超える高温では、急激に強度低下が起こるため破損に至ることがある。
このような問題を解決するために、炭素/炭素複合材料(C/Cコンポジットとも呼ぶ)製のコイルスプリングが製造されている(特許文献1参照)。 炭素/炭素複合材料(C/Cコンポジットとも呼ぶ)は、強化繊維である炭素繊維を黒鉛または炭素のマトリックスで固めた繊維強化複合材料であって、従来の炭素材料、あるいは黒鉛材料に比べ数倍の強度、弾性率を備えると共に、耐熱性、耐摩耗性、靱性に優れていることから、宇宙往還機等のノーズキャップや翼のリーディングエッジ等、航空機、レーシングカー、新幹線車両、大型重量車両等のブレーキ、熱処理炉の炉内構造材、トレイ、ヒーター、半導体製造炉や太陽電池製造炉における製品ハンドリングフォーク、金属加工用の高温治具等に使用されてきた材料である。
特許文献1が開示する炭素/炭素複合材料製のコイルスプリングは、例えば、
(1)原料であるプリフォームドヤーンをヤーン状またはテープ状またはシート状にし、
(2)型である芯棒に、当該プリフォームドヤーンを間隙保持用コイル材(型)とともに巻き付け、原料プリフォームドヤーンとコイル材(型)を交互に配置し、
(3)ホットプレスで約300〜2000℃,常圧もしくは加圧下で成形し、
(4)成形品からコイル材(型)を取外し、
(5)必要に応じて700〜1200℃で炭化した後、1500〜3000℃で黒鉛化する
ことによって製造されている。
特許文献1が開示する炭素/炭素複合材料製のコイルスプリングでは、その製造工程において型である芯棒に、当該プリフォームドヤーンを間隙保持用コイル材(型)とともに巻き付け、原料プリフォームドヤーンとコイル材(型)を交互に配置し、成形後、型である芯棒からコイル材(型)を取外すことが必要なため、人手がかかりすぎて量産化できないという問題があった。
また、特許文献1が開示する炭素/炭素複合材料製のコイルスプリングは、上述したような製造方法を取っているため、炭素/炭素複合材料の強化繊維である炭素繊維は、コイルスプリングの螺旋形状に沿って、螺旋の長手方向にのみ配向された、いわゆる一方向強化材としての炭素/炭素複合材料から構成されていたため、スプリングとして使用することができる程度の強度、弾性率(このようなタイプのスプリングにおいては、特にせん断弾性率が重要である)を有してはいるものの、大荷重を支えるコイルスプリングとしてはせん断弾性率が低く、十分な機能を果たしているとは言えなかった。
特開平6−264947号公報
本発明は、上述したような技術的背景に鑑みなされたものであり、1000℃を超えるような高温環境下においても繰り返し使用できるスプリングであって、製造工程が簡便であって量産化が可能であり、大荷重を支えることができる高せん断弾性率を有するスプリングを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、発明者らは、まず、コイル状のスプリングに代えて、つづら折り状に屈曲した板状スプリングを炭素/炭素複合材料で構成することを着想した。
また、発明者らは、平板状の炭素/炭素複合材料において、強化材である炭素繊維を平板状の面内方向の一方向に引き揃えた一方向強化炭素/炭素複合材料に比べ、炭素繊維として短繊維を使用し、この炭素繊維が平面内にランダムに配向され、層状に積層された2次元ランダム配向炭素/炭素複合材料の面内におけるせん断弾性率が飛躍的に向上することを見出し、この繊維配向をつづら折り状に屈曲した板状スプリングの炭素/炭素複合材料に適用することを着想して本発明に至った。
すなわち、第1の観点にかかる発明では、X−Y軸面内においてつづら折り状に屈曲し、Z軸方向に所定幅を有する板状スプリングにおいて、板状スプリングが炭素/炭素複合材料から構成されている板状スプリングとした。
また、第2の観点にかかる発明では、第1の観点にかかる発明において、炭素/炭素複合材料の強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向された構成の板状スプリングとした。
また、第3の観点にかかる発明では、第2の観点にかかる発明において、X−Y軸面内において強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向され、Z軸方向において2次元ランダム配向された短繊維状炭素繊維が層状となる構造を有している板状スプリングとした。
また、第4の観点にかかる発明では、第3の観点にかかる発明において、板状スプリングは、強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向された炭素/炭素複合材料製の積層板から切削加工により形成した板状スプリングとした。
本発明では、上述したような構成の炭素/炭素複合材製のつづら折り状に屈曲した板状スプリングとした結果、1000℃を超えるような高温環境下においても繰り返し使用できるスプリングであって、製造工程が簡便であって量産化が可能であるスプリングを提供することが可能となった。
更に、大荷重を支えることができる高せん断弾性率を有するスプリングを提供することが可能となった。
図1は、本発明にかかる炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリングの代表的な例を示したものである。 図2は、本発明にかかる炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリングを、強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向された炭素/炭素複合材料製の積層板から切削加工により削り出される状態を示したものである。
以下、本発明にかかる炭素/炭素複合材製のつづら折り状に屈曲した板状スプリングについて説明する。
炭素/炭素複合材料(C/Cコンポジットとも呼ぶ)は、強化繊維である炭素繊維を黒鉛または炭素のマトリックスで固めた繊維強化複合材料であって、従来の炭素材料、あるいは黒鉛材料に比べ数倍の強度、弾性率を備えると共に、優れた耐熱性、耐摩耗性、靱性を有する材料である。 また、炭素/炭素複合材料は、比重が小さく、強度、剛性(弾性率)が高いことから、高比強度、高比合成な材料としても知られている。
炭素/炭素複合材料は、炭素繊維を一方向にのみ配向したもの、炭素繊維を平面的に2方向に配向したもの、炭素繊維を立体的に3方向に配向したもの、炭素繊維(短繊維)を平面的にランダムに配向したもの、炭素繊維(短繊維)を立体的にランダム配向したものの他、炭素繊維を種々のパターンで配向したものがこれまでに考案されてきている。
また、炭素/炭素複合材料の製造方法についても、レジンチャー法、CVD法、プリフォームドヤーンを使用した製造方法などの他、短繊維状炭素繊維と、バインダーピッチ粉末と、コークス粉末と、粘結剤とからなるシート状の中間材料を使用した製造方法が開発されてきている。
図1は、本発明にかかる炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリング1の代表的な例を示したものである。 このスプリング1は、つづら折り状であって、複数段に屈曲した本体部分2と、一端側3、および他端側4から構成されている。 本体部分2の屈曲段数、幅寸法w、厚さ寸法t、スリット寸法tsは、つづら折り状に屈曲した板状スプリング1が使用される荷重、たわみ量などから設定される。
炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリング1は、引張用、圧縮用のいずれにも対応することができ、引張用、圧縮用によってそれぞれ異なった端部(一端側3および他端側4)の形状が決定されると共に、スプリング1の自由高さ等がそれぞれ設定される。
なお、図1に示すつづら折り状に屈曲した板状スプリング1は1例として示したものであって、図1に示す外観を有するスプリングに限定されるものではない。 例えば、図1におけるつづら折り状に屈曲した板状スプリング1では、幅寸法w、厚さ寸法t、スリット寸法tsの他、図中のL寸法は、屈曲した各段において一定の寸法を有するようになっているが、これらの寸法が各段毎に変化するような形状を有するものであっても良いし、各段において連続的または不連続的に変化するようになっていても良い。
次に、本発明にかかる炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリング1の製造方法の1例について説明する。
本実施形態では、短繊維状炭素繊維と、バインダーピッチ粉末と、コークス粉末と、粘結剤とからなるシート状の中間材料を使用した炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリング1の製造方法について説明する。
本実施形態で使用する炭素/炭素複合材料製造のためのシート状の中間材料は、短繊維状炭素繊維と、バインダーピッチ粉末と、コークス粉末と、粘結剤とから構成されている。
本実施形態で使用する炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、レーヨン系、およびピッチ系のいずれのものであってもよく、耐炎化処理糸、炭化処理糸、黒鉛化処理糸のいずれのものでも使用することができる。 本実施形態においては、炭素繊維は短繊維状であり、繊維長は特に限定されるものではないが、1〜50mmの長さであることが好ましく、1〜25mmの長さであれば、更に好ましい。
また、本実施形態で使用するバインダーピッチ粉末は、軟化性を有する石油及び/又は石炭系バインダーピッチ粉末であり、60〜320℃の範囲の軟化温度を有し、キノリン不溶分が0〜80重量%、及び揮発分が10〜60重量%の石油及び/又は石炭から得られる等方性、潜在的異方性、又は異方性のバインダーピッチとすることができる。
このバインダーピッチ粉末は、強化繊維(炭素繊維)と、骨材としての後述するコークス粉末と、を結合させるために用いられるものであって、その平均粒径は0.5〜60ミクロンが好ましく、3〜20ミクロンであれば更に好ましい。
また、本実施形態で使用するコークス粉末は、軟化性を有しない石油及び/又は石炭系コークス粉末であって、骨材的役割を持たせるためのものであり、軟化点を有しておらず、揮発分が10重量%以下、好ましくは2重量%以下のものである。 このコークス粉末としては、石油系あるいは石炭系のいずれのものでも使用することができ、その平均粒径は0.5〜30ミクロンが好ましく、1〜20ミクロンであれば更に好ましい。
なお、軟化性を有する石油及び/又は石炭系バインダーピッチ粉末と、軟化性を有しない石油及び/又は石炭系コークス粉末との配合比は特に限定されるものではないが、重量比でバインダーピッチ/コークス=90/10〜10/90が好ましく、70/30〜30/70であれば更に好ましい。
また、本実施形態に使用される粘結剤は、バインダーピッチ粉末とコークス粉末を粘着させると共に、バインダーピッチ粉末、コークス粉末、および粘結剤からなる混合物を炭素繊維に粘着接合するために使用されるものである。粘結剤としては、メチルセルロースなどの増粘安定剤(又は糊料)として工業的に使用されているものを利用することができ、天然由来の増粘安定剤および化学的に合成された増粘安定剤のいずれをも使用することができる。
なお、バインダーピッチ粉末、コークス粉末、および粘結剤とからなる混合物に添加する分散液としては、アルコール等の有機溶剤または水を使用することができる。 また、炭素繊維の体積含有率は、中間材料の全体積に対し、5〜70体積%、好ましくは20〜60体積%とするのが良い。
本実施形態で使用するシート状の中間材料は、以下のような工程を経て製造される。
(1)バインダーピッチ粉末、コークス粉末、粘結剤、および分散液を所定配合比で混合することにより混合溶液を形成する工程。
(2)混合タンクの中に上記混合溶液と、所定量の短繊維状炭素繊維を入れ、撹拌することにより、短繊維状炭素繊維を混合溶液中に均一に分散させる工程。
(3)短繊維状炭素繊維が分散混合された混合溶液を、混合タンクから公知の技術である抄紙装置に圧送して抄紙処理する工程。
このようにして得られたシート状の中間材料では、短繊維状炭素繊維がシート面内に2次元的にランダムに配向され、互いに絡み合った状態で不織布状に配置されている。 そして、短繊維状炭素繊維と、短繊維状炭素繊維の周囲に配置されたバインダーピッチ粉末、コークス粉末、粘結剤とから構成される連続シート状の不織布は、混合溶液に配合された粘結剤によって所定のタキネスを持つ。
次に、以上説明したシート状の中間材料を使用して、炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を製造する方法について説明する。
まず、上述した方法により製造したシート状の中間材料を、所定の大きさに裁断し、複数枚層状に積み重ねる。 積み重ねるシート状の中間材料の枚数は、最終的に得られる炭素/炭素複合材料製の必要とする板厚によって決定される。
複数枚積み重ねられたシート状の中間材料をホットプレスの型内に配置した後、ホットプレスで約300〜2000℃,常圧〜500kg/cmで加圧焼成し、板状(積層板10)に成形する。 加圧焼成後、ホットプレス型から成形された積層板10を取り出し、次いで必要に応じ700〜1200℃で炭化処理、1500〜3000℃で黒鉛化処理することにより、炭素/炭素複合材料製の積層板10を得る。
次に、炭素/炭素複合材料製の積層板10から、つづら折り状に屈曲した板状スプリング1を機械加工により削り出す工程について図2に基づいて説明する。
図2は、炭素/炭素複合材料製のつづら折り状に屈曲した板状スプリングを、炭素/炭素複合材料製の積層板10から切削加工により削り出される状態を示したものである。
図2において、Z軸方向は、炭素繊維が2次元的にランダムに配向されたシート状の中間材料を積層した方向を示している。 従って、成形された炭素/炭素複合材料製の積層板10では、X−Y軸面内において短繊維状炭素繊維は2次元的にランダムに配向されているが、Z軸方向には短繊維状炭素繊維は配向されていない。
したがって、図2に示すような方向性を持たせて、炭素/炭素複合材料製の積層板10からつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を機械加工により削り出すことにより、X−Y軸面内においてつづら折り状に屈曲し、Z軸方向に所定幅を有するつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を得ることができる。 このような加工方法を採用することができるため、所定の大きさを有する炭素/炭素複合材料製の積層板10を製造しておけば、つづら折り状に屈曲した板状スプリング1を機械加工により大量に生産することが可能となる。
以上、説明したような加工方法とすることにより、X−Y軸面内において強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向され、Z軸方向において2次元ランダム配向された短繊維状炭素繊維が層状となる構造を有しているつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を得ることができる。
このようなつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を圧縮スプリングまたは引張スプリングとして使用する場合、板状スプリング1の荷重―たわみ特性は、板状スプリング1のつづら折り状に屈曲した各板のX−Y軸面内における曲げ剛性(曲げ剛性はつづら折り状に屈曲した各板の引張弾性率によって決定される)とせん断剛性によって決定される。
平板状の炭素/炭素複合材料において、強化材である炭素繊維を平板状の面内方向の一方向に引き揃えた一方向強化炭素/炭素複合材料(繊維含有率Vf=40%)の引張弾性率及びせん断弾性率と、上述した製法で得られた炭素/炭素複合材料製の積層板10(繊維含有率Vf=40%)のX−Y軸面内における引張弾性率及びせん断弾性率とを比較してみると、炭素繊維を平板状の面内方向の一方向に引き揃えた一方向強化炭素/炭素複合材料の引張弾性率が100GPaであり、せん断弾性率が4.6GPaであった。
一方、上述した製法で得られた炭素/炭素複合材料製の積層板10の引張弾性率が50GPaであり、せん断弾性率が17GPaであった。
すなわち、上述した製法で得られた炭素/炭素複合材料製の積層板10の引張弾性率と、一方向強化炭素/炭素複合材料の引張弾性率とはほぼ同じ値を有するものの、上述した製法で得られた炭素/炭素複合材料製の積層板10のせん断弾性率は、一方向強化炭素/炭素複合材料のせん断弾性率の3.7倍あり、上述した製法で得られた炭素/炭素複合材料製の積層板10のせん断剛性は極めて高いことが分かった。
従って、大荷重を支えることが必要なつづら折り状に屈曲した板状スプリング1の場合、上述したようにX−Y軸面内において強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向され、Z軸方向において2次元ランダム配向された短繊維状炭素繊維が層状となる構造を有していることが望ましい。
なお、それほど大きな荷重を支える必要がない場合には、上述した製造方法とは異なった製造方法によりつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を製造するようにしても良い。
例えば、シート状の中間材料を複数枚積層し、これをつづら折り状に屈曲したキャビティを有するホットプレス型の中に入れ、ホットプレスで約300〜2000℃,常圧〜500kg/cmで加圧焼成することにより、つづら折り状に屈曲した板状スプリングの形状に仕上げてしまう製造方法を採用することも可能である。 つづら折り状に屈曲した板状スプリングの形状に成形した後、必要に応じ700〜1200℃で炭化処理、1500〜3000℃で黒鉛化処理するようにしても良い。
あるいは、強化材である炭素繊維を平板状の面内方向の一方向に引き揃えたシート状の中間材料(一方向材の中間材料)や、炭素繊維を使って平織や朱子織状に織り上げたクロス材を使用したシート状の中間材料(クロス材の中間材料)を、上述したような炭素繊維が2次元的にランダムに配向されたシート状の中間材料と同様な方法によって製造し、一方向材の中間材料やクロス材の中間材料を複数枚積層し、これをつづら折り状に屈曲したキャビティを有するホットプレス型の中に入れ、ホットプレスで約300〜2000℃,常圧〜500kg/cmで加圧焼成することにより、つづら折り状に屈曲した板状スプリングの形状に仕上げてしまう製造方法を採用することも可能である。
また、強化材である炭素繊維を平板状の面内方向の一方向に引き揃えたシート状の中間材料(一方向材の中間材料)や、炭素繊維を使って平織や朱子織状に織り上げたクロス材を使用したシート状の中間材料(クロス材の中間材料)を、図2に示すZ方向に積層して、カーボン/カーボン材料を加圧焼成し、図2に示すような方向性を持たせて、炭素/炭素複合材料製の積層板10からつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を機械加工により削り出すようにしても良い。
なお、以上の場合においても、つづら折り状に屈曲した板状スプリングの形状に成形した後、必要に応じ700〜1200℃で炭化処理、1500〜3000℃で黒鉛化処理するようにしても良い。
また、以上の説明では、特定の構成を有する中間材料を使用して、つづら折り状に屈曲した板状スプリング1を製造する方法について説明してきたがこれに限定されるものではない。 上記説明とは異なった構成の中間材料を使用するようにしても良いし、あるいはレジンチャー法やCVD法によってつづら折り状に屈曲した板状スプリング1を製造するようにしても良い。
1 つづら折り状に屈曲した板状スプリング
2 本体部分
3 一端側
4 他端側
10 積層板


Claims (4)

  1. X−Y軸面内においてつづら折り状に屈曲し、Z軸方向に所定幅を有する板状スプリングであって、
    当該板状スプリングが炭素/炭素複合材料から構成されていることを特徴とする板状スプリング。
  2. 請求項1に記載された板状スプリングにおいて、
    前記炭素/炭素複合材料の強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向されたものであることを特徴とする板状スプリング。
  3. 請求項2に記載された板状スプリングにおいて、
    X−Y軸面内において強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向され、Z軸方向において2次元ランダム配向された短繊維状炭素繊維が層状となる構造を有していることを特徴とする板状スプリング。
  4. 請求項3に記載された板状スプリングにおいて、
    前記板状スプリングは、強化繊維である短繊維状炭素繊維が2次元ランダム配向された炭素/炭素複合材料製の積層板から切削加工により形成したものであることを特徴とする板状スプリング。


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