JP2018009079A - 導電性接着剤、接合体および継手 - Google Patents

導電性接着剤、接合体および継手 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性金属粉末の融点より低い温度で金属同士を接着させる導電性接着剤を前提として、にじみを抑えた導電性接着剤、当該導電性接着剤からなる接合体および継手を提供する。【解決手段】導電性金属粉末を85重量%以上92重量%以下含有し、残部がバインダーからなる導電性接着剤であって、バインダーは、エポキシ樹脂、硬化剤、有機酸、及び100nm以上300nm以下の粒径を有するゴム粒子を含み、ゴム粒子の割合が、バインダー100重量%に対して8重量%以上25重量%以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は導電性金属粉末、熱硬化性樹脂、硬化剤、有機酸及びゴム粒子を含む導電性接着剤、接合体および継手に関する。
近年、太陽電池の電極と配線部材との接続には、導電性接着剤が使用されている。これは、導電性接着剤が、含有する導電性金属粉末の融点より低い温度で金属同士を接着させることができるためである。
一般に、導電性接着剤には、導電性金属粉末、熱硬化性樹脂、硬化剤、硬化促進剤等が混合される。従来は、特許文献1に見られるように、導電性接着剤の導電性金属粉末として、銀粉末が使用されてきた。特許文献2では、導電性接着剤の導電性金属粉末として、鱗片状または球形の銀粉末が使用されている。
近年では、銀粉末に代わる導電性金属粉末も採用されるようになっている。特許文献3には、導電性金属粉末として銅粒子、ニッケル粒子、銅めっき粒子、ニッケルめっき粒子等を使用した導電性接着剤が開示されている。
特開2012−067274号公報 特開2003−147306号公報 特開2011−061241号公報
しかし、粒子が鱗片状の導電性金属粉末に代わって、粒子形状が球形の導電性金属粉末を使用した導電性接着剤は、板状の部材等に印刷されて加熱されると、導電性金属粉末と液体成分がにじみ出てしまう。にじみの発生は、導電性接着剤を接着させた箇所の導電不良に繋がるという問題があった。また、例えば、太陽光パネルに印刷された導電性接着剤がにじむと、太陽光パネルの受光面積が減るため、発電効率が低下してしまうという問題があった。
本発明はかかる課題を解決したもので、導電性金属粉末の融点より低い温度で金属同士を接着させる導電性接着剤を前提として、導電性接着剤のにじみを抑える導電性接着剤、当該導電性接着剤からなる接合体および継手を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために採った本発明の技術手段は、次の通りである。
(1)導電性金属粉末を85重量%以上92重量%以下含有し、残部がバインダーから
なる導電性接着剤であって、バインダーは、熱硬化性樹脂、硬化剤、有機酸、及び100nm以上300nm以下の粒径を有するゴム粒子を含み、ゴム粒子の割合が、バインダー100重量%に対して8重量%以上25重量%以下であることを特徴とする導電性接着剤。
(2)ゴム粒子は、アクリルゴム、ポリブタジエン、シリコーンの少なくともいずれか1つからなることを特徴とする前記(1)に記載の導電性接着剤。
(3)導電性金属粉末は、Sn、Ag、Cu、Au、Ni、Bi、Sb、Pd単体またはこれら金属粉末群から選ばれた球形の金属からなる合金のうち、1種または2種類以上の単体または/および合金からなることを特徴とする前記(1)に記載の導電性接着剤。
(4)熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であることを特徴とする前記(1)に記載の導電性接着剤。
(5)エポキシ樹脂として、脂肪族骨格を有し、可撓性を付与したエポキシ樹脂であることを特徴とする前記(4)に記載の導電性接着剤。
(6)有機酸を、2重量%〜10重量%添加したことを特徴とする前記(1)に記載の導電性接着剤。
(7)硬化剤として、アミン又は酸無水物の少なくとも1つを使用したことを特徴とする前記(1)に記載の導電性接着剤。
(8)アミンは、イミダゾール、イミダゾール環を有する化合物、ジシアンジアミドであり、酸無水物は、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸であることを特徴とする前記(7)に記載の導電性接着剤。
(9)前記(1)〜(8)に記載の導電性接着剤によって接着したことを特徴とする接合体。
(10)前記(1)〜(8)に記載の導電性接着剤を用いたことを特徴とする継手。
本発明に係る導電性接着剤は、にじみを抑えることができる。にじみを抑えることによって、導電性の高い導電性接着剤を実現することができる。また、本発明に係る導電性接着剤を太陽光パネルに印刷した場合、にじみによる太陽光パネルの受光面積の縮小を防ぐことができるため、発電効率を維持して安定した発電電力を得ることができる。
<本実施の形態の導電性接着剤の組成例>
本発明の導電性接着剤は、導電性金属粉末とバインダーとからなる。バインダーとしては、熱硬化性樹脂、硬化剤、有機酸及びゴム粒子を含む。
硬化樹脂には、熱、光、紫外線等で硬化する樹脂がある。硬化樹脂として、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが考えられるが、光、紫外線で硬化する樹脂では電子部品搭載時に部品下部の樹脂を硬化させることができないため、熱硬化性樹脂が使用される。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂(ノボラック)等から選択され、エポキシ樹脂が最適な樹脂である。
エポキシ樹脂としてビスフェノール型エポキシ樹脂を選択し、ビスフェノール型としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールAP型、ビスフェノールAF型、ビスフェノールB型、ビスフェノールBP型、ビスフェノールC型、ビスフェノールE型、ビスフェノールF型、ビスフェノールG型、ビスフェノールM型、ビスフェノールS型、ビスフェノールP型、ビスフェノールPH型、ビスフェノールTMC型、ビスフェノールZ型などが挙げられる。
エポキシ樹脂は、電気的・機械的接合特性が良好である反面、脆弱で落下衝撃特性が悪いと言われている。エポキシ樹脂を硬化させると電極界面で剥離が起き、クラックが発生するためである。
エポキシ樹脂に例えば脂肪族骨格を付与した可撓性樹脂を用いると、柔軟性と強靱性の双方が共に強化されて、表面剥離によるクラックの発生を防止することができる。
熱硬化性樹脂を硬化させるために硬化剤が使用される。硬化剤としてはアミンや酸無水物などを使用できる。アミンとしては、イミダゾール、イミダゾール環を有する化合物、ジシアンジアミドなどが挙げられ、酸無水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸などが挙げられる。
熱硬化性樹脂を硬化させるために、硬化促進剤を添加してもよい。硬化促進剤としては、例えば、フェノール化合物、三級アミン、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸などが挙げられる。
導電性金属粉末としては、Sn、Ag、Cu、Au、Ni、Bi、Sb、Pd単体またはこれら金属粉末群から選ばれた金属からなる合金のうち、1種または2種類以上の単体または/および合金が挙げられる。好ましくはSn単体、もしくはSnを含む混合物または合金が使用される。低コストの導電性接着剤を実現するために、Ag、Auを除いた金属粉末が使用されることが好ましいが、これらを含んでいてもよい。
ゴム粒子としては、アクリルゴム、ポリブタジエン、シリコーンの少なくともいずれか1つが使用されることが好ましい。
有機酸としては、一般的な有機酸であればよい。好ましくはC8以下の低分子の有機酸であり、本実施例ではグルタル酸を使用する。有機酸は2重量%〜10重量%添加することが好ましい。
以下、実施例にて本発明を導電性接着剤に適用した場合の具体例を示すが、本発明は以下の具体例に限定されるものではない。また、以下の表中で単位のない数字は、重量%を示す。
導電性金属粉末と、バインダー(熱硬化性樹脂、硬化剤、ゴム粒子、有機酸等)との組み合わせ、及びその配合量を見極めるため以下の試験を行った。実施例、比較例は共に導電性金属粉末、熱硬化性樹脂、硬化剤、ゴム粒子および有機酸から成る。
[試験1:ゴム粒子の検証]
表1に示す組成比でバインダーを調合した。実施例1には、カネエース(登録商標)MX−267(株式会社カネカ製)を含有させた。これは、ゴム粒径が200nmのポリブタジエンと、可撓性樹脂であるビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である。実施例1で使用したゴム粒子をゴム粒子Aとする。ビスフェノールF型エポキシ樹脂を更に加え、バインダー100重量%に対して、ゴム粒子Aが11重量%となるように調合した。有機酸としては、グルタル酸を使用した。硬化剤の一例としての酸無水物には、無水フタル酸を使用した。揺変剤は、回路基板に導電性接着剤を塗布した形状を維持するために添加し、揺変剤は揺変性を付与する化合物であればよい。
このバインダー12重量%と、導電性金属粉末として粒形が球形のSn88重量%とを混合して、実施例1の導電性接着剤を作った。比較例1に示すバインダー12重量%と、導電性金属粉末として粒形が球形のSn88重量%とを混合して、比較例1の導電性接着剤を作った。参考例に示すバインダー12重量%と、導電性金属粉末として鱗片状のAg88重量%とを混合して、参考例の導電性接着剤を作った。
混合した各導電性接着剤をガラス板に、長さが11.5mm、幅が1.5mm、厚みが0.12mmとなるように印刷し、加熱してにじみの有無を目視で確認した。
Figure 2018009079
表中の○はにじみが抑制されたこと、×はにじみが発生したことを表す。実施例1と参考例の導電性接着剤は、にじみを抑制した。比較例1の導電性接着剤では、にじみが発生した。参考例の導電性接着剤でにじみが抑制されたのは、参考例の導電性接着剤に含まれるAgの粒子が、鱗片状をしているからであると考えられる。
実施例1の導電性接着剤でにじみが抑制され、比較例1の導電性接着剤でにじみが発生したことから、粒形が球形のSnを含む導電性金属粉末も、ゴム粒子Aを含有することで、にじみを抑制すると言える。
続いて、表2に示す組成比でバインダーを調合した。
実施例2〜4の導電性接着剤は、導電性接着剤100重量%に対して、導電性金属粉末として、Snが88重量%と、バインダーが12重量%とからなる。実施例2のゴム粒子には、ゴム粒子Aを使用した。エポキシ樹脂には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用した。実施例3には、カネエース(登録商標)MX−136(株式会社カネカ製)を含有させた。これは、ゴム粒径が100nmのポリブタジエンと、ビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である。実施例3で使用したゴム粒子をゴム粒子Bとする。ビスフェノールF型エポキシ樹脂を更に加え、バインダー100重量%に対して、ゴム粒子Bが20重量%となるように調合した。実施例4には、カネエース(登録商標)MX−965(株式会社カネカ製)を含有させた。これは、ゴム粒径が300nmのシリコーンと、ビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物である。実施例4で使用したゴム粒子をゴム粒子Cとする。ビスフェノールF型エポキシ樹脂を更に加え、バインダー100重量%に対して、ゴム粒子Cが15%となるように調合した。実施例2〜4に使用される実施例2〜4の酸無水物には、無水フタル酸を使用し、有機酸には、グルタル酸を使用した。
実施例5、6の導電性接着剤は、導電性接着剤100重量%に対して、導電性金属粉末としてSn88重量%と、バインダーが12重量%とからなる。実施例5、6に使用されるエポキシ樹脂には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と、3官能型エポキシ樹脂とを混合して使用した。実施例5、6の酸無水物には、無水フタル酸を使用し、有機酸には、グルタル酸を使用し、揺変剤には、カーボンナノチューブを使用した。
実施例7の導電性接着剤は、導電性接着剤100重量%に対して、導電性金属粉末としてSn88重量%と、バインダーが12重量%とからなる。実施例7には、アクリセット(登録商標)BPA−328(株式会社日本触媒製)を含有させた。これは、ゴム粒径が300nmのアクリルゴムと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂との混合物である。実施例7で使用したゴム粒子をゴム粒子Dとする。実施例7の酸無水物には、無水フタル酸を使用し、有機酸には、グルタル酸を使用した。
比較例2の導電性接着剤は、導電性接着剤100重量%に対して、導電性金属粉末としてSn88重量%と、バインダーが12重量%とからなる。比較例2に使用されるエポキシ樹脂には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と、3官能型エポキシ樹脂とを混合して使用した。比較例2の酸無水物には、無水フタル酸を使用し、有機酸には、グルタル酸を使用し、揺変剤には、カーボンナノチューブを使用した。
比較例3の導電性接着剤は、導電性接着剤100重量%に対して、導電性金属粉末としてSn88重量%と、バインダーが12重量%とからなる。比較例3に使用されるエポキシ樹脂には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用した。比較例3のゴム粒子には、ゴム粒子Dを使用した。比較例3の酸無水物には、無水フタル酸を使用し、有機酸には、グルタル酸を使用した。
混合した各導電性接着剤をガラス板に、長さが11.5mm、幅が1.5mm、厚みが0.12mmとなるように印刷し、加熱してにじみの有無を目視で確認した。
Figure 2018009079
表中の○はにじみが抑制されたこと、×はにじみが発生したことを表す。バインダー100重量%に対して、ゴム粒子を8重量%以上25重量%以下含有する実施例2〜7の導電性接着剤では、にじみが抑制された。一方、比較例2、3の導電性接着剤は、ゴム粒子の添加量がそれぞれ1、5重量%であり、にじみが発生した。
この結果から、バインダー100重量%に対して、ゴム粒子を8重量%以上25重量%以下含有する導電性接着剤は、にじみ抑制に効果があると言える。
実施例2、4、7では、ゴム粒子としてそれぞれ、ポリブタジエン、シリコーン、アクリルゴムと、異なる種類のゴム粒子を使用したが、実施例2、4、7はいずれも、にじみを抑制した。そのため、ゴム粒子の種類の違いは、にじみ抑制結果を左右するものではなく、いずれのゴム粒子もにじみ抑制に対して好ましい結果を得られると言える。ゴム粒子は、ポリブタジエン、シリコーン、アクリルゴムの少なくともいずれか1つからなることが好ましい。
実施例2〜4は、それぞれ200nm、100nm、300nmと、異なる粒径のゴム粒子を使用したが、実施例2〜4はいずれも、にじみを抑制した。このことから、100nm以上300nm以下の粒径を有するゴム粒子は、いずれもにじみを抑制する効果があると言える。
実施例2〜6と実施例7とでは、異なるエポキシ樹脂を使用したが、いずれの実施例もにじみを抑制したことから、エポキシ樹脂の種類の違いは、にじみ抑制結果を左右するものではなく、いずれのエポキシ樹脂もにじみ抑制に対して好ましい結果を得られると言える。
更に、実施例の導電性接着剤を用い、セラミック板上に長さが11.5mm、幅が1.5mm、厚みが0.12mmとなるように印刷し、硬化後、抵抗値と体積抵抗率を求めた。体積抵抗率は、(抵抗値×断面積/長さ)で求まる。単位は、Ωcmである。体積抵抗率が10−3Ωcmより低い導電性接着剤は、使用に適しており、実施例の導電性接着剤はこれを満たした。
[試験2:導電性金属粉末の選定]
これまでの実施例は、導電性金属粉末にSn粉末を使用してきたが、例えば、Sn−1Cu合金のように、Sn単体以外の金属単体又は合金においてもにじみが抑制される可能性が高い。
そこで、Sn粉末以外で実施した結果を表3に示す。表3に示す割合は、バインダー100重量%に対する各組成の割合を示している。実施例8〜12では、表3に示す導電性金属粉末90重量%と、表3に示す組成のバインダーを10重量%含有させた。
実施例8、12には、Cu粉末を、導電性金属粉末として使用した。実施例11には、Sn−3.4Ag−0.7Cu−2Bi−5Sb−0.04Ni(合金1)を導電性金属粉末として使用した。その他は、表3に示すような導電性金属粉末を使用した。実施例8〜11の酸無水物には、無水フタル酸を使用した。実施例12のアミンには、イミダゾールを使用した。実施例8〜12の有機酸には、グルタル酸を使用した。
Figure 2018009079
実施例8〜12の導電性接着剤はにじみを抑制した。この結果から、Sn単体以外の金属単体又は合金を導電性金属粉末として使用する導電性接着剤も、ゴム粒子を含有することで、にじみを抑制することがわかった。なお、複数種類の導電性金属粉末を混合して使用した導電性接着剤も、ゴム粒子を含有させることで、にじみを抑制した。
特に、導電性金属粉末は、Sn、Ag、Cu、Au、Ni、Bi、Sb、Pd単体またはこれら金属粉末群から選ばれた金属からなる合金のうち、1種または2種類以上の単体または/および合金からなることが好ましい。使用に適した粘性を持つ導電性接着剤とするために、導電性接着剤100重量%に対して、導電性金属粉末は、85重量%以上92重量%以下含有することが好ましい。なお、本実施の形態の導電性金属粉末には、球形の金属単体又は球形の金属からなる合金を使用したが、導電性金属粉末の形状は球形に限られない。導電性金属粉末の形状は、球形の他に、例えば、回転楕円体、不定形、多角形、鱗片状であってもよい。
なお、実施例1〜11では、硬化剤として無水フタル酸を使用し、実施例12では、硬化剤としてイミダゾールを使用して検証したが、これに限られない。硬化剤として、無水フタル酸以外の酸無水物やイミダゾール以外のアミンも使用することができ、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、イミダゾール環を有する化合物、ジシアンジアミドを使用する導電性接着剤も、ゴム粒子を含有させることで、にじみを抑制した。また、上述した酸無水物やアミンの混合物を硬化剤として使用した導電性接着剤も、ゴム粒子を含有させることで、にじみを抑制した。
以上の結果から、次のことがわかる。
導電性金属粉末を85重量%以上92重量%以下含有し、残部がバインダーからなる導電性接着剤であって、バインダーが、エポキシ樹脂、硬化剤、有機酸、100nm以上300nm以下の粒径を有するゴム粒子を所定の割合で含む導電性接着剤は、にじみを抑制することができる。
ゴム粒子の含有量は、バインダー100重量%に対して、8重量%以上25重量%以下であることが好ましい。
ゴム粒子として、アクリルゴム、ポリブタジエン、シリコーンの少なくともいずれか1つを含有することが好ましい。
本発明は、導電性金属粉末、熱硬化性樹脂、硬化剤、有機酸およびゴム粒子を含み、加熱後のにじみを抑制するものである。従って、上述した導電性接着剤に限らず、導電性金属粉末、熱硬化性樹脂、硬化剤および有機酸を含む、導電性接着剤に適用可能である。また、回路基板に各種電子回路を接合する目的以外で導電性が要求される場合の接合にも適用できる。本発明に係る導電性接着剤を印刷した太陽光パネルは、低コストと発電効率の向上を兼ね備えることができる。
本発明は、導電性接着剤による部品接合や、熱硬化性樹脂を含有したソルダペーストによるはんだ付け、さらにはこの接着剤によって接合された接合体や継手などに適用される。

Claims (10)

  1. 導電性金属粉末を85重量%以上92重量%以下含有し、残部がバインダーからなる導電性接着剤であって、
    前記バインダーは、熱硬化性樹脂、硬化剤、有機酸、及び100nm以上300nm以下の粒径を有するゴム粒子を含み、
    前記ゴム粒子の割合が、前記バインダー100重量%に対して8重量%以上25重量%以下である
    ことを特徴とする導電性接着剤。
  2. 前記ゴム粒子は、アクリルゴム、ポリブタジエン、シリコーンの少なくともいずれか1つからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電性接着剤。
  3. 前記導電性金属粉末は、Sn、Ag、Cu、Au、Ni、Bi、Sb、Pd単体またはこれら金属粉末群から選ばれた球形の金属からなる合金のうち、1種または2種類以上の単体または/および合金からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電性接着剤。
  4. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電性接着剤。
  5. 前記エポキシ樹脂として、脂肪族骨格を有し、可撓性を付与したエポキシ樹脂である
    ことを特徴とする請求項4に記載の導電性接着剤。
  6. 前記有機酸を、2重量%〜10重量%添加した
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電性接着剤。
  7. 前記硬化剤として、アミン又は酸無水物の少なくとも1つを使用した
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電性接着剤。
  8. 前記アミンは、イミダゾール、イミダゾール環を有する化合物、ジシアンジアミドであり、前記酸無水物は、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸である
    ことを特徴とする請求項7に記載の導電性接着剤。
  9. 請求項1〜8に記載の導電性接着剤によって接着した
    ことを特徴とする接合体。
  10. 請求項1〜8に記載の導電性接着剤を用いた
    ことを特徴とする継手。
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