以下に添付図面を参照して、画像読取装置の実施形態を詳細に説明する。図1は、実施形態にかかる画像読取装置10の構成を例示する断面図である。実施形態にかかる画像読取装置10は、例えば画像形成装置300(図29参照)の上部に設けられて画像を読み取る機能を備えた自動原稿搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)である。また、図2は、画像読取装置10を制御するコントローラ11及びその周辺の概要を示すブロック図である。以下、画像読取装置10をADF10と記して説明する。
ADF10は、被読取原稿を固定された読取装置部に搬送し、所定の速度で搬送しながら画像読取を行う。コントローラ11は、例えばCPU及びメモリを備え、ADF10を構成する各部を制御する。
ADF10は、原稿セット部A、分離給送部B、レジスト部C、ターン部D、第1読取搬送部E、第2読取搬送部F、排紙部G、及びスタック部Hを有する。原稿セット部Aは、読取原稿束をセットする。分離給送部Bは、セットされた原稿束から一枚毎に原稿を分離して給送する。レジスト部Cは、給送された原稿を一次突当整合する働きと、整合後の原稿を引き出し搬送する働きを有する。ターン部Dは、搬送される原稿をターンさせて、原稿面を読取り側(下方)に向けて搬送する。第1読取搬送部Eは、原稿の表面画像を、コンタクトガラスの下方より読取を行わせる。第2読取搬送部Fは、読取後の原稿の裏面画像を読み取る。排紙部Gは、表裏の読取が完了した原稿を機外に排出する。スタック部Hは、読取完了後の原稿を積載保持する。
読取を行う原稿束130をセットするのは、可動原稿テーブル131を含む原稿テーブル132上で、原稿面を上向きの状態でセットする。更に原稿束130の幅方向をサイドガイドによって搬送方向と直行する方向の位置決めを行う。原稿のセットはセットフィラー133、原稿セットセンサ100により検知され、I/F114により本体制御部122に送信される。
更に原稿テーブル132面に設けられた原稿長さ検知センサ134又は135(反射型センサ又は、原稿1枚も検知可能なアクチュエーター・タイプのセンサが用いられる)により原稿の搬送方向長さの概略が判定される。
可動原稿テーブル131は、底板上昇モータ112により図に示すa、b方向に上下動可能な構成になっていて、原稿がセットされた事をセットフィラー133、原稿セットセンサ100により検知すると底板上昇モータ112を正転させて原稿束130の最上面がピックアップローラー148と接触するように可動原稿テーブル131を上昇させる。ピックアップローラー148は、ピックアップモータ108によりカム機構で図に示すc、d方向に動作すると共に、可動原稿テーブル131が上昇し可動原稿テーブル131上の原稿上面により押されてc方向に上がり給紙適正位置センサ102により上限を検知可能となっている。
操作部121よりプリントキーが押下され、本体制御部122からI/F114を介してコントローラ11に原稿給紙信号が送信されると、ピックアップローラー148は給紙モータ109の正転によりコロが回転駆動し、原稿テーブル132上の数枚(理想的には1枚)の原稿をピックアップする。回転方向は、最上位の原稿を給紙口に搬送する方向である。なお、操作部121は、ユーザによる入力に応じて、ADF10に対する設定それぞれを行う設定部としての機能と、ユーザに対する表示を行う表示部(出力部)としての機能とを備えている。
給紙ベルト136は、給紙モータ109の正転により給紙方向に駆動され、リバースローラー137は給紙モータ109の正転により給紙と逆方向に回転駆動され、最上位の原稿とその下の原稿を分離して、最上位の原稿のみを給紙できる構成となっている。さらに詳しく説明すると、リバースローラー137は給紙ベルト136と所定圧で接し、給紙ベルト136と直接接している時、又は原稿1枚を介して接している状態では給紙ベルト136の回転につられて反時計方向に連れ回りし、原稿が2枚以上給紙ベルト136とリバースローラー137の間に侵入した時は連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなるように設定されており、リバースローラー137は本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをし、重送が防止される。
給紙ベルト136とリバースローラー137との作用により1枚に分離された原稿は給紙ベルト136によって更に送られ、突き当てセンサ105によって先端が検知され更に進んで停止しているプルアウトローラー138に突き当たる。その後突き当てセンサ105の検知から所定量定められた距離送られ、結果的には、プルアウトローラー138に所定量撓みを持って押し当てられた状態で給紙モータ109を停止させることにより、給紙ベルト136の駆動が停止する。この時、ピックアップモータ108を回転させることでピックアップローラー148を原稿上面から退避させ原稿を給紙ベルト136の搬送力のみで送ることにより、原稿先端は、プルアウトローラー138の上下ローラー対のニップに進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラー138は、スキュー補正機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿を中間ローラー139まで搬送するためのローラーで、給紙モータ109の逆転により駆動される。またこの時(給紙モータ109逆転時)、プルアウトローラー138と中間ローラー139は駆動されるが、ピックアップローラー148と給紙ベルト136は駆動されていない。
原稿幅センサ104は奥行き方向に複数個並べられ、プルアウトローラー138により搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向のサイズを検知する。また、原稿の搬送方向の長さは原稿の先端後端を突き当てセンサ105で読取ることによりモータパルスから原稿の長さを検知する。
プルアウトローラー138及び中間ローラー139の駆動によりレジスト部Cからターン部Dに原稿が搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を第1読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定して原稿を読取部へ送り込む処理時間の短縮が図られている。原稿先端が読取入口センサ103により検出されると、読取入口ローラー140の上下ローラー対のニップに原稿先端が進入前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にする為に減速を開始すると同時に、読取モータ110を正転駆動して読取入口ローラー140、読取出口ローラー141、CIS出口ローラー142を駆動する。原稿の先端をレジストセンサ107にて検知すると、所定の搬送距離をかけて減速し、読取位置143の手前で一時停止すると共に、本体制御部122にI/F114を介してレジスト停止信号を送信する。
続いて本体制御部122より読取り開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿は、読取位置に原稿先端が到達するまでに所定の搬送速度に立上がるように増速されて搬送される。読取モータ110のパルスカウントにより検出された原稿先端が読取部に到達するタイミングで、本体制御部122に対して第1面の副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が、第1読取部を原稿後端が抜けるまで送信される。
片面原稿読取りの場合には、第1読取搬送部Eを通過した原稿は第2読取部113を経て排紙部Gへ搬送される。この際、排紙センサ106により原稿の先端を検知すると、排紙モータ111を正転駆動して排紙ローラー144を反時計方向に回転させる。また、排紙センサ106による原稿の先端検知からの排紙モータパルスカウントにより、原稿後端が排紙ローラー144の上下ローラー対のニップから抜ける直前に排紙モータ駆動速度を減速させて、排紙トレイ145上に排出される原稿が飛び出さない様に制御される。
両面原稿読取りの場合には、排紙センサ106にて原稿先端を検知してから読取モータ110のパルスカウントにより第2読取部113に原稿先端が到達するタイミングで第2読取部113に対してコントローラ11から副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が第2読取部113を原稿後端が抜けるまで送信される。第2読取部113に対向する濃度基準部材146は、第2読取部113における原稿の浮きを抑えると同時に、第2読取部113におけるシェーディングデータを取得する為の固定された板状の基準白部である。
図3は、第2読取部113の電気回路の要部を例示するブロック図である。図3に示すように、第2読取部113は、LED、蛍光灯、又は冷陰極管などからなる光源部500を有する。なお、光源部500は、図5に示した光源部40及び導光体41に相当し、導光体などと共に光を主走査方向に照射する照射部を構成する。また、図3に示した第2読取部113を構成する各部は、コントローラ11の制御によって動作する。
また、第2読取部113は、主走査方向(原稿幅方向に対応する方向)に並ぶ複数のセンサ(センサチップ:光電変換素子)43、それぞれのセンサ43に個別に接続された複数のアンプ回路502、それぞれのアンプ回路502に個別に接続された複数のA/D変換部503も有している。A/D変換部503の出力信号には、信号成分以外に黒レベルオフセットがある。第2読取部113は、黒レベルオフセットを除去する黒補正部504を有している。黒補正部504の出力信号に対し、光源部500のムラやセンサ43の感度不均一による画像データへの影響の除去をする白補正を白補正部505が行う。また、白補正部505は、濃度基準部材146を読み取り、この濃度基準部材146の読み取り結果と過去の濃度基準部材146の読み取り結果との比較に基づいて光量低下の度合い(補正係数)を求め、シェーディング補正データによる補正結果にさらに補正する機能も搭載していてもよい。更に、第2読取部113は、画像処理部506、フレームメモリ507、出力制御回路508、I/F回路509なども有している。
センサ43は、例えば等倍密着イメージセンサ(CIS)と称される光電変換素子と集光レンズ(ロッドレンズ)とを具備する。第2読取部113による読取位置に原稿が進入するのに先立って、コントローラ11から光源部500に点灯ON信号が送られる。これにより、光源部500が点灯し、その光を原稿に向けて照射する。
原稿で反射した反射光は、複数のセンサ43において、集光レンズによって光電変換素子に集光されて画像情報として読み取られる。それぞれのセンサ43で読み取られた画像情報は、アンプ回路502によって増幅された後、A/D変換部503によってデジタル画像情報(複数の画素それぞれの画素値)に変換される。デジタル画像情報は、例えば8bitで示される場合には、黒の画素値が0となり、白の画素値が255となる。
これらデジタル画像情報は、黒補正部504によりオフセット成分を除去(黒補正)され、白補正部505により補正され、画像処理部506に入力されてライン間補正などが施された後、フレームメモリ507に一時記憶される。
その後、デジタル画像情報は、出力制御回路508によって本体制御部122に受入可能なデータ形式に変換された後、I/F回路509を経由して本体制御部122に出力される。なお、コントローラ11からは原稿の先端が第2読取部113による読取位置に到達するタイミング(そのタイミング以降の画像データが有効データとして扱われる)を知らせるためのタイミング信号や光源の点灯信号、電源等が出力されるようになっている。
図4は、ADF10がシェーディングデータを生成する動作の概要を示すフローチャートである。ADF10は、センサ43がもつオフセット成分を除去するために、光源部500を消灯させてセンサ43が読取ったデータを画素毎の黒レベルデータとして取得する(S100)。次に、ADF10は、光源部500を点灯させ(S102)、センサ43が濃度基準部材146を読み取って(S104)、読取ったデータから黒レベルデータを減算して(黒補正を行い)、シェーディングデータを生成する(S106)。
次に、ADF10が生成するシェーディングデータについて詳述する。図5は、第2読取部113及びその周辺の構成と、第2読取部113の出力レベルとの関係を示す図である。第2読取部113は、例えば一方向に延びるロッドレンズアレイを用いた密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)である読取モジュールとなっている。
第2読取部113においては、例えばLEDなどの光源部40が主走査方向に延びる導光体41の端部(両端)に設けられている。導光体41、ロッドレンズアレイ42及びセンサ43は、それぞれ略平行に配置されている。光源部40及び導光体41は、一方向に延びて光を照射する照射部(光源部500:図3)となっている。ロッドレンズアレイ42は、主走査方向に配列された略同じ直径の複数のロッドレンズ420を有する。なお、略同じとは、差分が所定の閾値以下であることをいう。センサ43には、複数の画素430が主走査方向に配列されている。ロッドレンズアレイ42は、照射部が照射した光の原稿や濃度基準部材146による反射光(又は透過光)をセンサ43へ結像する。各センサ430は、ロッドレンズアレイ42により結像された光の光量を、主走査方向に配列された複数の画素430の電気信号に変換する。
ロッドレンズ420は、中心付近では光を集光し易く出力レベルが高いが、端部においては出力レベルが低下する。そのため、ロッドレンズアレイ42は、ロッドレンズ420の配列間隔に応じて出力レベルの高い位置と低い位置が周期的に発生する。また、ロッドレンズ420の配列間隔が例えば0.3mmである場合、画素解像度600dpiに換算すると、ロッドレンズ420の配列間隔当たりの画素数は、7.09画素となり、必ずしも整数画素とはならない。つまり、ある注目画素での画素値と、注目画素からロッドレンズ420の配列間隔だけ離れた位置に近い比較画素の画素値との差分を求めて、差分が所定の閾値を超えているか否かを判定しても、濃度基準部材146に異物などが付着しているか否かを正確に検知することはできない。
そこで、ADF10は、以下に示す処理を行って濃度基準部材146に異物などが付着しているか否かを判定し、異物などの影響を低減させたシェーディングデータを生成することにより、画像読取精度を向上させている。まず、図6〜図9を用いて、ADF10が異物を検出(有無を判定)する処理例について説明する。
図6は、ADF10が異物を検出(有無を判定)するために有する機能(異物判定機能)の概要を示すブロック図である。図7は、ADF10がシェーディングデータにおける異物の有無を判定する処理例を示すフローチャートである。図6に示すように、ADF10は、第1記憶部60、第2記憶部61、比較画素生成部62、比較部63及び異物判定部64を有する。比較画素生成部62、比較部63及び異物判定部64は、例えばコントローラ11が備えるCPUが実行するプログラム、又はハードウェアによって一部又は全部が構成される。第1記憶部60及び第2記憶部61は、例えばコントローラ11が備えるメモリによって構成される。
まず、コントローラ11は、シェーディングデータを揮発性メモリである第1記憶部60に格納し、注目画素となる画素位置のポインタPを初期化する(S200)。上述したように、ロッドレンズ420の配列間隔を所定解像度における画素数に換算すると整数にはならないため、ここでは画素数(画素幅)の整数部をD、小数部をdと定義し、決定する(S202)。
例えば、ロッドレンズ420の配列間隔が0.3mmの場合、ロッドレンズ420の配列間隔は、600dpiの画素数に換算すると7.09画素になるので、この場合はD=7、d=0.09となる。後述する補間演算は、このDとdの値に基づいて行われる。このD及びdのパラメータは、ロッドレンズ420の直径の製造上の個体ばらつきや密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)の組立時のばらつきによって一定ではないため、操作部121が受入れる操作入力に応じて変更可能にされてもよい。この場合には、操作部121が配列間隔設定部となって操作入力が比較画素生成部62に対して入力される。
コントローラ11は、ポインタP、P+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2の画素値を読み出す(S204)。ここで、ポインタPの画素位置における画素値をS(P)とする。また、ポインタPは、注目画素位置を示しており、P+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2の4点については、図8に示すように、注目画素位置Pからロッドレンズ420の配列間隔であるD+d離れた位置における最も近い4画素の位置を示している。
比較画素生成部62は、ポインタP+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2の位置における画素値計4点を用いて、仮想の画素位置における画素値(これを比較画素値と呼ぶ)を生成(算出)する(S206)。この画素値をS(P+D+d)と呼ぶ。比較画素値は、注目画素からロッドレンズ420の配列間隔(D+d)離れた位置における画素値である。
比較部63は、S204及びS206の処理で求めた2つの画素値を比較、例えば差分を取り、これをΔS(=S(P)−S(P+D+d))とする(S208)。このとき、S(P)とS(P+D+d)は、ロッドレンズ420の配列間隔(D+d)離れた位置の画素値であるため、センサ43の出力値は同等となるが、濃度基準部材146に異物があると差が生じる。
コントローラ11は、S208の処理で算出したΔSが所定の閾値を超えていた場合、異物があると判定して処理を終了し(S210:Yes)、閾値を超えていなければ正常と判定してS212の処理に進む(S210:No)。
コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置でない場合は(S212:No)、ポインタPの値を1インクリメントし(S216)、S204の処理に戻り、主走査方向の次の画素について、異物の有無の判定を行う。また、コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置である場合は(S212:Yes)、この時点でシェーディングデータに異物の影響がなかったことになるので、第1記憶部60に格納されているシェーディングデータを不揮発性メモリである第2記憶部61に格納し、処理を終了する(S214)。
なお、比較画素生成部62は、例えばバイキュービック法(3次関数コンボリューション法)を用いて注目画素からロッドレンズ420の配列間隔(D+d)離れた位置(図8に白丸で示した比較画素位置)における画素値を求める。例えば、ポインタP+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2が示す画素位置における画素値をそれぞれ、S(P+D−1)、S(P+D)、S(P+D+1)、S(P+D+2)とすると、求める比較画素位置における画素値S(P+D+d)は、下式1によって表される。
S(P+D+d)= W1・S(P+D−1)+W2・S(P+D)
+W3・S(P+D+1)+W4・S(P+D+2) ・・・(1)
ここで、W1〜W4は補正係数である。画素数の小数部dに対して、1/32画素(≒0.031画素)までの分解能に対応可能にする場合、補正係数W1〜W4はの図9に示されたようになる。
ロッドレンズ420の配列間隔に対応する画素数の小数部dは、正の値だけでなく、負の値となることがある。例えば、ロッドレンズ420の配列間隔が6.9画素分である場合、D=7、d=−0.1とすることがある。dが負の値の場合、図8に示した比較画素位置は、P+Dの画素位置よりも図中の左側になる。よって、バイキュービック法で用いる画素位置は図8の例の画素位置から1画素分ずれたP+D−2、P+D−1、P+D、P+D+1の4点となる。
また、ここでは比較部63が注目画素と比較画素との差を取っているが、注目画素と比較画素との比をとることによっても、同様の方法で異物検知をすることが可能である。
このように、ADF10は、注目画素からロッドレンズ420の配列間隔だけ離れた位置における画素値を生成し、注目画素との比較対象にすることにより、ロッドレンズ420に対して配列間隔離れた位置関係の画素値を比較でき、高精度に濃度基準部材146及び読取位置のガラス面の異物を検出可能である。
次に、ADF10が異物を検出するために有する機能(異物判定機能)の第1変形例について説明する。図10は、主走査方向に配列された複数のセンサ43の出力レベル(シェーディングデータ)を模式的に示す図である。
シェーディングデータは、ロッドレンズアレイ42の構造に起因する比較的高周波な変動成分の他に、導光体41を含む光源部500の構造に起因する照明ムラなどの影響によって、主走査方向に比較的緩やかな変動(低周波成分)を持つことが知られている。特に、主走査方向の両端部では、図10(a)に示すように、出力レベルが低下する。
このシェーディングデータの変動が考慮されなければ、異物がない範囲でも注目画素値と比較画素値の差が大きくなり、異物があると誤検出が発生する可能性がある。そこで、ADF10は、図10(a)に示したシェーディングデータから、図10(a)に示したシェーディングデータを平滑化したデータ、すなわち図10(b)に示した変動成分(低周波成分)を減算して除去する。この結果、図10(c)に示したように、ロッドレンズアレイ42による変動成分と異物による変動成分を含むデータが抽出される。
図11は、ADF10が異物を検出(有無を判定)するために有する機能の第1変形例を示すブロック図である。なお、ADF10が有する機能であって実質的に同一のものには、同一の符号が付してある。図11に示すように、異物判定機能の第1変形例では、ADF10は、第1記憶部60、第2記憶部61、比較画素生成部62、比較部63、異物判定部64及び高周波成分抽出部65を有する。
高周波成分抽出部65は、平滑部650及び減算部652を有する。平滑部650は、シェーディングデータを平滑化する。減算部652は、平滑部650が平滑化したデータをシェーディングデータから減算する。つまり、コントローラ11は、第1記憶部60からシェーディングデータを読み出し、高周波成分抽出部65においてシェーディングデータの低周波成分を除去した後、上述した異物判定を行う。
次に、ADF10が異物を検出(有無を判定)するために有する機能(異物判定機能)の第2変形例について説明する。図12は、ADF10が異物を検出(有無を判定)するために有する機能の第2変形例を示すブロック図である。図12に示すように、異物判定機能の第2変形例では、ADF10は、第1記憶部60、第2記憶部61、比較画素生成部62−1〜62−2n、比較部63、異物判定部64、比較画素数設定部66及び平均化部(第1平均化部)67を有する。
また、図13は、異物判定機能の第2変形例における画素値を生成する位置を示す図である。図14は、異物判定機能の第2変形例が異物の有無を判定する処理を示すフローチャートである。シェーディングデータは、各ロッドレンズ420の主走査方向の同じ位置における各画素値を比べると、センサ43のランダムノイズの影響などにより、完全に画素値が一致するわけではない。そこで、異物判定機能の第2変形例では、注目画素に対する比較画素を数点取得し、その数点の比較画素を平均化して、注目画素と比較する。
図14に示すように、コントローラ11は、シェーディングデータを揮発性メモリである第1記憶部60に格納し、注目画素となる画素位置のポインタPを初期化する(S300)。次に、コントローラ11は、ロッドレンズ420の配列間隔(D+d)の画素数(画素幅)の整数部をD、小数部をdと定義し、注目画素からの平均化範囲nを決定する(S302)。nは、注目画素の周り何周期までを比較画素の対象とするかを示すパラメータであり、例えばn=2であれば、注目画素位置Pから周り2周期までを比較画素の対象とするため、比較画素生成部62−1〜62−2nが生成する比較画素はそれぞれ計4点となる。パラメータnは、比較画素数設定部66が設定する。
比較画素生成部62−1〜62−2nは、各比較画素を生成する処理を行う(S40)。ここで、比較画素生成部62−1〜62−2nが行うS40の処理については、図15を用いて詳述する。図15は、比較画素生成部62−1〜62−2nが行う処理を示すフローチャートである。
まず、コントローラ11は、パラメータkの値を−nに決定する(S400)。パラメータkとは、注目画素に対してどこの周期の比較画素値を生成するかを示す。例えばn=2の場合、k=−2となり、図13に示したように、注目画素位置Pからセンサ(センサチップ)43の先端側(図13の左側)2周期離れた位置における画素値を生成することを示す。
次に、コントローラ11は、その時のkの正負を判断する(S402)。ここでは、図8に示したバイキュービック法を使用しており、求める比較画素位置の画素値を周りの4点の画素値を使用して生成するが、注目画素からセンサ43の先端側(図13の左側)の画素値を生成するか、センサ43の後端側(図13の右側)の画素値を生成するかで、生成に使用する4点の画素位置を示すポインタがそれぞれ異なるため、kの正負を判断している。
S404及びS422の処理では、画素数の小数部dの整数倍が1画素を超えていないかを判断する。1画素以上を超えている場合は、超えている整数画素分(Cとする:S416、S428)だけ画素値の生成に使用する4点の画素位置を示すポインタがずれるため、S404及びS422の判定が必要となる。
コントローラ11は、ポインタが示す比較画素周りの4画素の画素値を読み出す(S406、S418、S424、S430)。
コントローラ11は、その4つの画素値から仮想の画素値(比較画素値)を図12の比較画素生成部にて生成する(S408、S420、S426、S432)。
そして、コントローラ11は、k=nであるか否かを判定する(S410)。コントローラ11は、k=nでなければ(S410:No)、kをインクリメントし(S412)、再び隣の周期の比較画素値を生成する(図13の場合は、次に隣のk=−1の画素値を生成)。
コントローラ11は、kが0ではないことを判定する(S414)。コントローラ11は、k=0である場合、それは注目画素位置を示しており、画素値を生成する必要はないため、再びS412の処理に進んでkをインクリメントする(S414:No)。また、コントローラ11は、k≠0である場合、S402の処理に進む。
また、コントローラ11は、k=nであると判定した場合(すべての比較画素値を生成した場合)、S304の処理に進む。
そして、コントローラ11は、S40の処理で生成した画素値の平均値S(Ave)を平均化部67に算出させる(図14:S304)。
コントローラ11は、ポインタPの画素位置における画素値S(P)を算出する(S306)。比較部63は、2つの画素値の差分を取り、ΔS=S(P)−S(Ave)を算出する(S308)。
コントローラ11は、S308の処理で算出したΔSが所定の閾値を超えていた場合、異物があると判定して処理を終了し(S310:Yes)、閾値を超えていなければ正常と判定してS312の処理に進む(S310:No)。
コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置でない場合は(S312:No)、ポインタPの値を1インクリメントし(S316)、S40の処理に戻り、主走査方向の次の画素について、異物の有無の判定を行う。また、コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置である場合は(S312:Yes)、この時点でシェーディングデータに異物の影響がなかったことになるので、第1記憶部60に格納されているシェーディングデータを不揮発性メモリである第2記憶部61に格納し、処理を終了する(S314)。
なお、ADF10は、シェーディングデータを複数回(数ライン分)取得し、画素毎に平均化した後に、異物判定機能の第2変形例による処理を行ってもよい。この場合、例えば第1記憶部60に入力される入力データを平均化するライン平均化部が設けられてもよい。ADF10は、シェーディングデータを平均化した後に、異物判定を行うことにより、センサ43のランダムノイズや光源部500の光量の経時変化の影響を軽減してさらに精度の高い異物判定(異物検知)を行うことが可能となる。
次に、ADF10が異物を検出(有無を判定)するために有する機能(異物判定機能)の第3変形例について説明する。図16は、ADF10が異物を検出(有無を判定)するために有する機能の第3変形例を示すブロック図である。図17は、異物判定機能の第3変形例における画素値を生成する位置を示す図である。図16に示すように、異物判定機能の第3変形例では、ADF10は、第1記憶部60、第2記憶部61、比較画素生成部62−1〜62−n’、比較部63、異物判定部64、比較画素数設定部66、平均化部67及び平均化部(第2平均化部)67aを有する。
異物判定機能の第2変形例では、注目画素に対する比較画素について平均値をとることによってノイズの影響を抑え、異物検知精度を上げたが、異物判定機能の第3変形例では、注目画素の平均値を算出することによって注目画素自体のノイズの影響を低減する。
具体的には、異物判定機能の第3変形例では、コントローラ11は、注目画素Aに対して、周りの画素B・画素Cを用いて注目画素平均値を求め、画素A、B、Cに対してロッドレンズ420の配列間隔分離れた位置における画素A’、B’、C’の画素値をバイキュービック法で生成する。そして、コントローラ11は、それらの平均値(比較画素平均値)を算出した後、平均化部67aが算出した注目画素平均値と、平均化部67が算出した比較画素平均値の差分を比較部63が算出し、異物判定部64が異物判定を行う。
なお、注目画素及び比較画素をそれぞれ何点取得し平均化するかは、比較画素数設定部66がパラメータn’を設定することによって決める。例えば、図17に示した画素A,B,Cの画素値の平均値と画素A’、B’、C’の画素値の平均値を比較する場合、n’=3である。
なお、ここでは注目画素・比較画素をそれぞれ3点の画素値で平均化したが(n’=3)、n’が大きすぎると異物の影響も平均化され異物検知精度が下がるので最大ロッドレンズ1周期間隔分が妥当である。
また、ADF10は、第2読取部113の密着型イメージセンサの組立時において、ロッドレンズアレイ42がたわんで配置される場合がある。例えば、図18に示すように、ロッドレンズアレイ42のたわみにより、センサ43の軸に対して、ロッドレンズアレイ42の中心軸がずれていることがある。
図18に示されたように、ロッドレンズ420の幅に対応する画素数が場所によって異なる。ロッドレンズアレイ42端部側の画素数aとロッドレンズアレイ42中央側の画素数bとでは差異(a<b)が生じている。つまり、場所によって画素数の小数部を表すパラメータdに差異が生じ、異物検知に影響を与えうる。
そこで、ADF10は、図19に示したように、シェーディングデータを主走査方向にZブロックに分割し、各々のブロックでロッドレンズ420の配列間隔(D+d)の整数部D、小数部dを任意に設定可能にされてもよい。例えば、1ブロックはD1,d1、2ブロックはD2,d2、・・・、ZブロックはDZ,dZのように、ブロックごとに整数部D,小数部dが個別に設定されてもよい。
この場合、コントローラ11は、図20に示した処理を行う。つまり、コントローラ11は、シェーディングデータを揮発性メモリである第1記憶部60に格納し、注目画素となる画素位置のポインタPを初期化し(S500)、ブロック分割数Z、及び画素数(画素幅)の整数部D、小数部dをブロックごとに定義し、決定する(S502)。
コントローラ11は、ポインタP、P+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2の画素値を読み出し、ポインタPの画素位置における画素値をS(P)とする(S504)。
比較画素生成部62は、ポインタP+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2の位置における画素値計4点を用いて、仮想の画素位置における画素値S(P+D+d)を生成(算出)する(S506)。
比較部63は、S504及びS506の処理で求めた2つの画素値を比較、例えば差分を取り、これをΔS(=S(P)−S(P+D+d))とする(S508)。このとき、S(P)とS(P+D+d)は、ロッドレンズ420の配列間隔(D+d)離れた位置の画素値であるため、センサ43の出力値は同等となるが、濃度基準部材146に異物があると差が生じる。
コントローラ11は、S508の処理で算出したΔSが所定の閾値を超えていた場合、異物があると判定して処理を終了し(S510:Yes)、閾値を超えていなければ正常と判定してS512の処理に進む(S510:No)。
コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置でない場合(S512:No)、S516の処理に進む。コントローラ11は、分割した各ブロックの最終画素であるか否かを判定し(S516)、最終画素であれば(S516:Yes)、S518の処理でZをインクリメントし、隣のブロックの異物判定を開始する。また、コントローラ11は、最終画素でなければ(S516:No)、ポインタPの値を1インクリメントし(S520)、S504の処理に戻り、主走査方向の次の画素について、異物の有無の判定を行う。
また、コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置である場合は(S512:Yes)、この時点でシェーディングデータに異物の影響がなかったことになるので、第1記憶部60に格納されているシェーディングデータを不揮発性メモリである第2記憶部61に格納し、処理を終了する(S514)。
また、第2読取部113の密着型イメージセンサは、複数の画素430を有するセンサ(チップ)43が複数個、主走査方向に配列された構成であるため、センサ43ごとの感度差(ばらつき)により、入射光量が均一であったとしても、図21に示したように隣り合うセンサ43同士で画素値が相違する場合がある。
さらに、図21に示したように、センサ43のつなぎ目には物理的に例えば1画素分の間隙が存在する。そのため、注目画素や比較画素同士でセンサ43間を跨がる場合、センサ43同士の感度差の影響や1画素分の間隙による画素間隔のずれの影響が含まれてしまうため、異物検知には避ける必要がある。そこで、ADF10は、センサ43を跨がずに異物判定をするようにされている。
ここでは、注目画素周り1周期までを比較画素の対象とする場合(n=1)を例に説明する。上述したようにロッドレンズ420の配列間隔をD+d(D:整数部、d:画素小数点部)とし、センサ43あたりX画素あるとすると、図22の灰色で示す範囲に注目画素の位置を示すポインタPがある場合は各センサ43中央側から比較画素値を生成することによって、センサ43ごとの感度差の影響を回避することができる。
具体的には、図22に示すように、センサ43のNチップ目に対する適応範囲は、注目画素位置を示すポインタPが下式2のときは、センサ43の先端側(図22のチップの左側)から比較画素を生成しない。
(N−1)・X+1≦ P ≦(N−1)・X+D ・・・(2)
また、注目画素位置を示すポインタPが下式3のときは、センサ43の後端側(図22のチップの右側)から比較画素を生成しない(図23参照)。
N・X−D+1≦ P ≦N・X ・・・(3)
ここでは、注目画素周り1周期までを比較画素の対象とする場合(n=1)を示しているが、注目画素周り数周期(n≧2)の範囲を比較画素の対象とする場合は、ポインタPが下式4又は5のときすべてに対して、センサ43中央側の比較画素値を生成するのではなく、図24に示したように可能な限りセンサ43端部側の画素値を生成するようにすればより比較データが増えて検知精度が上がる。
(N−1)・X+1≦ P ≦(N−1)・X+nD ・・・(4)
N・X−nD+1≦ P ≦N・X ・・・(5)
(ただし、n・dが1画素を超えないとき)
さらに、ADF10は、以下のように異物判定を行う場合の閾値を変更するようにされてもよい。例えば、センサ43の内部回路構成に起因して、センサ43内の所定の画素領域が、その他画素群とは異なるリニアリティ特性を示す場合がある。図25は、センサ43端部の画素値がその他画素値に比べて低い場合を例示する図である。
図25に示したように、注目画素又は比較画素が、画素値が低下する範囲(以下、減少範囲と呼ぶ)にある場合、比較結果が大きく出てしまい、異物の誤検知をする可能性がある。そこで、ADF10は、減少範囲において異物判定の閾値を変更するように構成されている。異物検知の閾値変更範囲は、図26にも示したように、減少範囲をa画素分とすると、画素位置P’が下式6又は7によって示される範囲である。
(N−1)・X+1≦ P’ ≦(N−1)・X+a ・・・(6)
N・X−a+1≦ P’ ≦N・X ・・・(7)
より具体的には、図27に示したように、通常は異物検知の閾値を0±1digitとしていても、注目画素が減少範囲に含まれている場合には異物検知の閾値を−5±1digitとする。
また、ADF10は、比較画素が減少範囲に含まれる場合も同様に異物検知の閾値を変化させられてもよい。また、比較画素生成時に用いる画素値が減少範囲にどれほど含まれているかによって、比較結果(図27のΔS)が変動するため、減少範囲はマスク(比較画素を生成するための画素値として対象から除外)されてもよい。
次に、ADF10の他の動作例について説明する。図28は、ADF10の他の動作例を示すフローチャートである。コントローラ11は、シェーディングデータを揮発性メモリである第1記憶部60に格納し、注目画素となる画素位置のポインタPを初期化し(S600)、画素数(画素幅)の整数部をD、小数部をdと定義し、決定する(S602)。
コントローラ11は、ポインタP、P+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2の画素値を読み出し、ポインタPの画素位置における画素値をS(P)とする(S604)。
比較画素生成部62は、ポインタP+D−1、P+D、P+D+1、P+D+2の位置における画素値計4点を用いて、仮想の画素位置における比較画素値S(P+D+d)を生成(算出)する(S606)。
比較部63は、S604及びS606の処理で求めた2つの画素値を比較、例えば差分を取り、これをΔS(=S(P)−S(P+D+d))とする(S608)。
コントローラ11は、S608の処理で算出したΔSが所定の閾値を超えていた場合(S610:Yes)、異物があると判定してS618の処理に進む。コントローラ11は、S618の処理において、異物を検知したこと及びその位置を操作部121に表示させる。また、コントローラ11は、S608の処理で算出したΔSが所定の閾値を超えていなければ正常と判定してS612の処理に進む(S610:No)。
コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置でない場合は(S612:No)、ポインタPの値を1インクリメントし(S616)、S604の処理に戻り、主走査方向の次の画素について、異物の有無の判定を行う。また、コントローラ11は、ポインタPが最終画素位置である場合は(S612:Yes)、この時点でシェーディングデータに異物の影響がなかったことになるので、第1記憶部60に格納されているシェーディングデータを不揮発性メモリである第2記憶部61に格納し、処理を終了する(S614)。
このように、ADF10は、注目画素と比較画素との比較結果が閾値を超え、異物が検知された場合、操作部121に異物を検知したこと及びその位置を表示することにより、異物を検知したことをユーザに知らせることができる。
次に、ADF10を有する画像形成装置300について説明する。図29は、ADF10を有する画像形成装置300の構成を示す図である。画像形成装置300は、給紙部303、画像形成装置本体304、スキャナ(画像読取装置)200及びADF10を有する。
画像形成装置本体304内には、タンデム方式の作像部305とこの作像部305に給紙部303から搬送路307を介して記録紙を供給するレジストローラ308と、光書き込み装置309と、定着、搬送部310と、両面トレイ311とを備えている。
作像部305には、YMCK4色に対応して4本の感光体ドラム312が並設され、各感光体ドラム312の回りは帯電器、現像器306、転写器、クリーナ、及び除電器を含む作像要素が配置されている。
また、転写器と感光体ドラム312との間には両者のニップに挟持された状態で駆動ローラと従動ローラとの間に張架された中間転写ベルト313が配置されている。
このように構成されたタンデム方式の画像形成装置300では、YMCKの各色毎に各色に対応する感光体ドラム312に光書き込みを行い、現像器306で各色のトナー毎に現像し、中間転写ベルト313上に例えばY,M,C,Kの順で1次転写する。
そして、1次転写により4色重畳されたフルカラーの画像を記録紙に2次転写した後、定着して排紙することによりフルカラーの画像を記録紙上に形成する。
以上説明したように、ADF10は、例えば製品製造時、第2読取部113及び濃度基準部材146の交換時などにおいて、シェーディングデータの注目画素からロッドレンズ420の配列間隔だけ離れた位置における画素値を生成し注目画素との比較対象にすることにより、高精度に濃度基準部材146及びガラス面上に異物が付着していたか否かを検出することができる。