JP2018006657A - 発光素子及び発光素子の製造方法 - Google Patents

発光素子及び発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子及び発光素子の製造方法を提供する。【解決手段】窓層兼支持基板と、該窓層兼支持基板上に設けられ、第二導電型の第二半導体層、活性層、第一導電型の第一半導体層とをこの順に含む発光層とを有する発光素子において、少なくとも前記第一半導体層と前記活性層が除去された除去部と、該除去部以外の非除去部と、該非除去部に設けられ、前記第一半導体層と接している第一オーミック電極と、前記除去部に設けられ、前記第二半導体層または前記窓層兼支持基板と接している第二オーミック電極とを有し、前記窓層兼支持基板の前記発光層と反対側の光取出し面における前記発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部が設けられており、該凹部の底面が粗面化されたものであることを特徴とする発光素子。【選択図】 図1

Description

本発明は、発光素子及び発光素子の製造方法に関する。
チップオンボード(COB)などの製品は、LED素子からの放熱性に優れ、照明等の用途において、採用されるLEDチップ実装方法である。COBなどにLEDを実装する場合、チップを直接ボードに接合するフリップ実装が必須である。フリップ実装を実現するためには、発光素子の一方の面に極性の異なる通電用パッドを設けたフリップチップを作製する必要がある。また、通電用パッドが設けられた面の反対側の面は光取り出し機能を有する材料で構成する必要がある。
黄色〜赤色LEDでフリップチップを作製する場合、発光層にはAlGaInP系の材料が用いられる。AlGaInP系材料はバルク結晶が存在せず、エピタキシャル法でLED部は形成されるため、出発基板はAlGaInPとは異なる材料が選択される。出発基板はGaAsやGeが選択される場合が多く、これらの基板は可視光に対して光吸収の特性を有するため、フリップチップを作製する場合、出発基板は除去される。しかし、発光層を形成するエピタキシャル層は極薄膜のため、出発基板除去後に自立することができない。したがって、発光層に発光波長に対して略透明で窓層としての機能を有し、自立させるために十分の厚さを有する支持基板としての機能を有する材料・構成で、出発基板と置換する必要がある。
窓層兼支持基板の機能を有する置換材料として、GaP、GaAsP、サファイアなどが選択される。前記いずれの材料を選択しても、AlGaInP系材料と異なる材料であるため、格子定数、熱膨張係数やヤング率などの機械的特性はAlGaInP系材料とは異なる。
このような技術として、特許文献1には窓層兼支持基板としてGaPを結晶成長と直接接合により形成する方法が開示されている。また、特許文献2には窓層兼支持基板としてGaPを結晶成長して形成する方法が開示されている。
ところでAlGaInP系発光素子によってフリップチップを作製する場合、配光は軸上が最大でそれ以外の角度の光強度は極小になることが理想的である。また、窓層を接合もしくは接着によって設けた場合、剥離等のリスクがあるため、結晶成長で形成することが好ましい。
しかし、窓層をGaPで形成する場合、屈折率が3.1〜3.3と大きいため、全反射角が大きく、光取り効率が低下する。
光取り出し効率(及び外部量子効率)を上げるため、光取出し面や側面にフロスト処理を施す方法が開示されている。
ここで図8に示すような、従来のフリップチップ構造の発光素子101の製造方法の一例を説明する。最初に図8(a)に示すように例えばGaAs(001)等の出発基板(基板114)上に機能層たるダブルヘテロ(DH)層(発光層106)を形成する。ダブルヘテロ層は下部クラッド層(第一半導体層105)、活性層104、上部クラッド層(第二半導体層103)から構成される。クラッド層は(AlGa1−xIn1−yP(0.6≦x≦1.0、0.4≦y≦0.6)の組成が選択され、厚さは0.5〜2.0μm(好ましくは1.0μm前後)程度である。活性層104は(AlGa1−xIn1−yP(0.15≦x≦0.8、0.4≦y≦0.6)から選択され、均一組成層あるいは活性層よりバンドギャップの大きい多重障壁層で活性層を挟んだ多重活性層構造が選択される。図8では第一半導体層105がn型、第二半導体層103がp型である例を示している。
そして、発光層106上には緩衝層115として例えばGaIn1−yP(0.4≦y≦1.0)を成膜し、例えばGaPからなる窓層兼支持基板102を50μm以上成膜する。窓層兼支持基板102は成長ではなく、直接接合等の方法で接合して形成しても良い。
次に、図8(b)に示すようにウェットエッチング法により基板114を除去して自立基板とする。基板114の除去面である第一半導体層105の一部に第一オーミック電極109を形成する。
次に、図8(c)に示すように発光層106の一部を切り欠き、第二半導体層103または窓層兼支持基板102が露出した領域(除去部107)と、除去部107以外の非除去部108を形成する。そして、この除去部107に第二オーミック電極110を形成する。図8(c)では、第一半導体層105と活性層104に加えて、第二半導体層103及び緩衝層115も除去されており、窓層兼支持基板102に第二オーミック電極110が接する構造を示している。
次に、図8(d)に示すように窓層兼支持基板102の光取出し面112の全面を粗面化して発光素子101を製造する。
特開2015−012028号公報 特開2015−005551号公報
しかし、上記のようにして製造された発光素子においては、チップ全体から光が取り出されることになり、配光性が犠牲となるという問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたもので、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子及び発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、窓層兼支持基板と、該窓層兼支持基板上に設けられ、第二導電型の第二半導体層、活性層、及び第一導電型の第一半導体層をこの順に含む発光層とを有する発光素子において、
少なくとも前記第一半導体層と前記活性層が除去された除去部と、該除去部以外の非除去部と、該非除去部に設けられ、前記第一半導体層と接している第一オーミック電極と、前記除去部に設けられ、前記第二半導体層または前記窓層兼支持基板と接している第二オーミック電極とを有し、
前記窓層兼支持基板の前記発光層と反対側の光取出し面における前記発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部が設けられており、該凹部の底面が粗面化されたものであることを特徴とする発光素子を提供する。
このような発光素子であれば、発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部が設けられており、該凹部の底面が粗面化されたものであるということにより、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子とすることができる。すなわち、光取出し面のうち一部にのみ粗面を設けることにより、該粗面から光取出しを行うことができるので、外部量子効率を高くすることができる。それと共に、発光層に対応する領域に位置する凹部の底面が粗面化されているので、配光を軸上(発光層の略中央部を通る線の延長線上)において強くすることができる。
このとき、前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、金属反射層が設けられたものとすることができる。
このようなものであれば、窓層兼支持基板の光取出し面に設けられた凹部以外の領域に金属反射層を設けることで、配光角を狭くすることができる。
また、前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、絶縁層が設けられ、該絶縁層上に金属反射層が設けられたものとすることができる。
このようなものであれば、窓層兼支持基板と反射層の共晶を防止でき、反射率を高め、配光角をより急峻にすることができる。
また、本発明の発光素子では、前記窓層兼支持基板がGaPからなり、前記発光層が(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0.4≦y≦0.6)からなるものであることが好ましい。
このように、窓層兼支持基板及び発光層として、上記のような材料を好適に用いることができる。
また本発明によれば、基板上に、該基板と格子整合系の材料で少なくとも第一半導体層、活性層、及び第二半導体層を順次エピタキシャル成長により成長させて発光層を形成する工程と、窓層兼支持基板を前記発光層と接合するか、または、前記窓層兼支持基板を前記発光層上にエピタキシャル成長させる窓層兼支持基板形成工程と、前記基板を除去する工程と、前記第一半導体層表面に第一オーミック電極を形成する工程と、少なくとも前記第一半導体層と前記活性層を除去して除去部を形成する除去工程と、前記除去部の前記第二半導体層または前記窓層兼支持基板上に第二オーミック電極を形成する工程からなる発光素子の製造方法において、
更に、前記窓層兼支持基板の前記発光層と反対側の光取出し面における前記発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部の底面を粗面化する粗面化工程とを行うことを特徴とする発光素子の製造方法を提供する。
このような発光素子の製造方法であれば、発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部を形成する凹部形成工程と、凹部の底面を粗面化する粗面化工程とを行うことにより、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子を簡単に製造することができる。すなわち、光取出し面のうち一部にのみ粗面を設けることにより、該粗面から光取出しを行うことができるので、外部量子効率を高くすることができる。それと共に、発光層に対応する領域に位置する凹部の底面が粗面化されているので、配光を軸上において強くすることができる。
このとき、更に、前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、金属反射層を形成する金属反射層形成工程を行うことができる。
このようにすれば、配光角の狭い発光素子を簡単に製造することができる。
また、更に、前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、前記絶縁層上に金属反射層を形成する金属反射層形成工程とを行うことができる。
このようにすれば、窓層兼支持基板と反射層の共晶を防止でき、反射率を高め、配光角がより急峻な発光素子を簡単に製造することができる。
また、本発明の発光素子の製造方法では、前記窓層兼支持基板をGaPとし、前記発光層を(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0.4≦y≦0.6)とすることが好ましい。
このように、窓層兼支持基板及び発光層として、上記のような材料を好適に用いることができる。
本発明の発光素子及び発光素子の製造方法であれば、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子を実現することができる。
本発明の発光素子の製造方法の第一の実施形態を示した概略図である。 第一オーミック電極、第二オーミック電極及び発光層領域の形状を示した概略図であり、光取出し面とは反対から発光素子を見た図である。 凹部の形状の一例(円形状)を示した概略図であり、光取出し面から発光素子を見た図である。 凹部の形状の一例(発光層領域の外形に沿った形状)を示した概略図であり、光取出し面から発光素子を見た図である。 本発明の発光素子の製造方法の第二の実施形態を示した概略図である。 本発明の発光素子の製造方法の第三の実施形態を示した概略図である。 実施例1〜3及び比較例において製造した発光素子をフリップ実装した時の、配光特性を示したグラフである。 従来の発光素子の製造方法を示した概略図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記したように、外部量子効率を上げるため、光取出し面や側面にフロスト処理を施す従来の方法により製造された発光素子では、チップ全体から光が取り出されることになり、配光性が犠牲となっていた。
そこで、本発明者はこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、窓層兼支持基板の発光層と反対側の光取出し面における発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部が設けられており、該凹部の底面が粗面化されたものであれば、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子とすることができることに想到した。そして、これらを実施するための最良の形態について精査し、本発明を完成させた。
(第一の実施形態)
まず、本発明の発光素子の第一の実施形態について、図1(d)を参照して説明する。図1(d)に示すように、本発明の第一の実施形態における発光素子1aは、窓層兼支持基板2と、該窓層兼支持基板2上に設けられ、第二導電型の第二半導体層3、活性層4、及び第一導電型の第一半導体層5をこの順に含む発光層6とを有している。窓層兼支持基板2と第二半導体層3の間には緩衝層15があってもよい。また、発光素子1aは、少なくとも第一半導体層5と活性層4が除去された除去部7と、該除去部7以外の非除去部8と、該非除去部8に設けられ、第一半導体層5と接している第一オーミック電極9と、除去部7に設けられ、第二半導体層3または窓層兼支持基板2と接している第二オーミック電極10とを有している。
除去部7は、図1(d)に示すように、発光層6の一部の領域が除去された部分を示す。図1(d)では、第一半導体層5と活性層4に加えて、第二半導体層3及び緩衝層15も除去されており、窓層兼支持基板2に第二オーミック電極10が接する構造を示している。第一半導体層5及び活性層4が除去された構造とし、すなわち第二半導体層3(及び緩衝層15)を残した構造とし、第二オーミック電極10は第二半導体層3に接する構造としても良い。
このとき、窓層兼支持基板2がGaPからなり、発光層6が(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0.4≦y≦0.6)からなるものであることが好ましい。図1(d)では、窓層兼支持基板2及び発光層6がこれらの材料からなる例を示している。また、発光層6を構成する第二半導体層3の第二導電型がp型、第一半導体層5の第一導電型がn型である例を示しているが、導電型は逆であっても良い。緩衝層15としては、GaIn1−yP(0.4≦y≦1.0)を用いる例を示している。
また、発光素子1aは、図2に示す第一オーミック電極9、第二オーミック電極10及び、発光層領域11aのようなパターン形状を有するものとすることができる。
そして、発光素子1aは、図1(d)に示すように、窓層兼支持基板2の発光層6と反対側の光取出し面12における発光層6に対応する領域11bにおいて、該発光層6に対応する領域11bよりも狭い範囲に凹部13が設けられており、該凹部13の底面が粗面化されたものである。ここで、発光層6に対応する領域11bとは、第二半導体層3、活性層4、及び第一半導体層5を有する発光層6が形成された窓層兼支持基板2上の領域(例えば、図2の発光層領域11a)に対して、窓層兼支持基板2を挟んで反対側、すなわち光取出し面12側に位置する、同じ範囲の領域のことである。発光層6が構成されていない領域については発光層領域11aではない。例えば、第一半導体層5及び活性層4が除去された一方で、第二半導体層3が存在する領域があるように発光素子1aを構成した場合、その領域は発光層領域11aではない。
このような発光素子1aであれば、発光層6に対応する領域11aにおいて、該発光層6に対応する領域11aよりも狭い範囲に凹部13が設けられており、該凹部13の底面が粗面化されたものであるということにより、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子とすることができる。すなわち、光取出し面12のうち一部にのみ粗面を設けることにより、該粗面から光取出しを行うことができるので、外部量子効率を高くすることができる。それと共に、発光層6に対応する領域11aに位置する凹部13の底面が粗面化されているので、配光を軸上において強くすることができる。
このとき、凹部13の形状は、図3に示すような円形状のパターン18や、図4に示すような発光層に対応する領域11bの外形に沿った形状19等を任意に選択することができる。
次に、本発明の第一の実施形態における発光素子の製造方法について説明する。まず、図1(a)に示すように例えばGaAs(001)等の出発基板(基板14)を準備する。
次に、基板14上に、該基板14と格子整合系の材料で少なくとも、第一半導体層5(下部クラッド層)、活性層4、及び第二半導体層3(上部クラッド層)を順次エピタキシャル成長により成長させて機能層たるダブルヘテロ(DH)層(発光層6)を形成する。
このとき、発光層6として、(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0.4≦y≦0.6)のような材料を好適に用いることができる。
このとき、第一半導体層5及び第二半導体層3は、(AlGa1−xIn1−yP(0.6≦x≦1.0、0.4≦y≦0.6)の組成が選択されることが好ましく、厚さは0.5〜2.0μm(好ましくは1.0μm前後)程度とすることができる。また、これらの層は、互いに組成(上記のx、y)が異なる2層以上のサブレイヤーからなる層とすることもできる。
また、活性層4は、(AlGa1−xIn1−yP(0.15≦x≦0.8、0.4≦y≦0.6)から選択されることが好ましく、均一組成層あるいは活性層よりバンドギャップの大きい多重障壁層で活性層を挟んだ多重活性層構造が選択される。
次に、窓層兼支持基板2を発光層6と接合するか、または窓層兼支持基板2を発光層6上にエピタキシャル成長させる窓層兼支持基板形成工程を行う。エピタキシャル成長により窓層兼支持基板2を成長させる場合には緩衝層15を形成しても良い。すなわち、発光層6上には、例えば、GaIn1−yP(0.4≦y≦1.0)からなる緩衝層15を成膜し、該緩衝層15上に、例えばGaPからなる窓層兼支持基板2を50μm以上成膜する。窓層兼支持基板2は成長ではなく、直接接合等の方法で接合して形成しても良い。
次に、図1(b)に示すように、例えば、ウェットエッチング法により基板(出発基板)14を除去して自立基板とする。次に、基板14の除去面である第一半導体層5表面の一部に第一オーミック電極9を形成する。
次に、図1(c)に示すように少なくとも第一半導体層5と活性層4を除去して除去部7を形成する。そして、除去部7の第二半導体層3または窓層兼支持基板2上に第二オーミック電極10を形成する。図1(c)には、第一半導体層5と活性層4に加えて、第二半導体層3及び緩衝層15も除去した例を示している。この場合、第二オーミック電極10は、窓層兼支持基板2上に形成される。第一半導体層5及び活性層4が除去された構造とし、すなわち第二半導体層3(及び緩衝層15)を残した構造とし、第二オーミック電極10は第二半導体層3に接する構造としても良い。
次に、図1(d)に示すように窓層兼支持基板2の発光層6と反対側の光取出し面12における発光層6に対応する領域11bにおいて、該発光層6に対応する領域11bよりも狭い範囲に凹部13を形成する。このとき、凹部13の形状は、図3に示すような円形状のパターン18や、図4に示すような発光層に対応する領域11bの外形に沿った形状19を任意に選択することができる。そして、この凹部13の底面を粗面化する。
このようにすれば、発光層6に対応する領域11aにおいて、該発光層6に対応する領域11aよりも狭い範囲に凹部13を形成する凹部形成工程と、凹部13の底面を粗面化する粗面化工程とを行うことにより、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子を簡単に製造することができる。すなわち、光取出し面12のうち一部にのみ粗面を設けることにより、該粗面から光取出しを行うことができるので、外部量子効率を高くすることができる。それと共に、発光層6に対応する領域11aに位置する凹部13の底面が粗面化されているので、配光を軸上において強くすることができる。
このとき、凹部13の形成と、凹部13の底面の粗面化は、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、図1(c)の窓層兼支持基板2の光取出し面12側にエッチングマスク用のSiO膜を形成し、フォトリソグラフィー法と弗酸ウェットエッチング法によりSiO膜の一部が開口したマスクを形成する。このとき、この開口部は発光層6に対応する領域11bを超えない範囲で形成する。
次に、例えば、図3に示すような円形のSiO膜開口部の窓層兼支持基板2の一部をドライエッチング法によりエッチングする。窓層兼支持基板2のエッチングは、例えば、塩素含有ガスを使用したドライエッチング法で行い、1〜10μm程度の深さのトレンチエッチングを行うことができる。エッチング後、例えば、弗酸・沃素・塩酸含有エッチング液でトレンチエッチング領域に粗面処理を施すことができる。そして、このドライエッチングマスク用のSiO膜を除去することで、発光素子1aを製造することができる。このドライエッチングマスク用のSiO膜は、弗酸ウェットエッチング法により除去することができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明の発光素子の第二の実施形態について、図5(d)を参照して説明する。第二の実施形態における発光素子1bは、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、金属反射層16が設けられたものであることを除いて、第一の実施形態における発光素子1aと同様である。すなわち、図5(d)に示すように、本発明の第二の実施形態における発光素子1bは、窓層兼支持基板2と、該窓層兼支持基板2上に設けられ、第二導電型の第二半導体層3、活性層4、及び第一導電型の第一半導体層5をこの順に含む発光層6とを有している。窓層兼支持基板2と第二半導体層3の間には緩衝層15があってもよい。また、発光素子1bは、少なくとも第一半導体層5と活性層4が除去された除去部7と、該除去部7以外の非除去部8と、該非除去部8に設けられ、第一半導体層5と接している第一オーミック電極9と、除去部7に設けられ、第二半導体層3または窓層兼支持基板2と接している第二オーミック電極10とを有している。
また、発光素子1bは、図2に示す第一オーミック電極9、第二オーミック電極10及び、発光層領域11aのようなパターン形状を有するものとすることができる。発光素子1bは、図5(d)に示すように、窓層兼支持基板2の発光層6と反対側の光取出し面12における発光層6に対応する領域11bにおいて、該発光層6に対応する領域11bよりも狭い範囲に凹部13が設けられており、該凹部13の底面が粗面化されたものである。
発光素子1bは、図5(d)に示すように、さらに、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、金属反射層16が設けられたものである。
このような発光素子1bであれば、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子とすることができる。さらに、窓層兼支持基板2の光取出し面12に設けられた凹部13以外の領域に金属反射層16を設けることで、配光角を狭くすることができる。
このとき、凹部13の形状は、図3に示すような円形状のパターン18や、図4に示すような発光層に対応する領域11bの外形に沿った形状19等を任意に選択することができる。
次に、本発明の第二の実施形態における発光素子の製造方法について説明する。図5(a)〜(c)までは、上述した本発明の第一の実施形態における発光素子の製造方法と同様にして行うことができる。
次に、図5(d)に示すように窓層兼支持基板2の発光層6と反対側の光取出し面12における発光層6に対応する領域11bにおいて、該発光層6に対応する領域11bよりも狭い範囲に凹部13を形成する。このとき、凹部13の形状は、図3に示すような円形状のパターン18や、図4に示すような発光層に対応する領域11bの外形に沿った形状19を任意に選択することができる。そして、凹部13の底面を粗面化する。
そして、更に、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、金属反射層16を形成する。このように窓層兼支持基板2の光取出し面12に設けられた凹部13以外の領域に金属反射層16が設けることで、配光角の狭い発光素子1bを簡単に製造することができる。
このとき、凹部13の形成と、凹部13の底面の粗面化及び金属反射層16の形成は、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、図5(c)の窓層兼支持基板2の光取出し面12側に、図5(d)に示すように例えばAlからなる厚さ1μmの、反射金属膜(金属反射層16)を形成する。金属反射層16の形成方法は特に限定されないが、真空蒸着、スパッタリング等を好適に用いることができる。
次に、ドライエッチングマスク用のSiO膜を形成し、フォトリソグラフィー法と弗酸ウェットエッチング法によりSiO膜と金属反射層16の一部が開口したマスクを形成する。この開口部は発光層6に対応する領域11bを超えない範囲で形成する。
次に、例えば、図3に示すような円形の開口部の窓層兼支持基板2の一部をドライエッチング法によりエッチングする。窓層兼支持基板2のエッチングは、例えば、塩素含有ガスを使用したドライエッチング法で行い、1〜10μm程度の深さのトレンチエッチングを行うことができる。エッチング後、例えば、弗酸・沃素・塩酸含有エッチング液でトレンチエッチング領域に粗面処理を施すことができる。そして、このドライエッチングマスク用のSiO膜を除去することで、発光素子1bを製造することができる。このドライエッチングマスク用のSiO膜は、弗酸ウェットエッチング法により除去することができる。
(第三の実施形態)
次に、本発明の発光素子の第三の実施形態について、図6(d)を参照して説明する。第三の実施形態における発光素子1cは、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、絶縁層17が設けられ、該絶縁層17上に金属反射層16が設けられたものであることを除いて、第一の実施形態における発光素子1aと同様である。すなわち、図6(d)に示すように本発明の第三の実施形態における発光素子1cは、窓層兼支持基板2と、該窓層兼支持基板2上に設けられ、第二導電型の第二半導体層3、活性層4、及び第一導電型の第一半導体層5をこの順に含む発光層6とを有している。窓層兼支持基板2と第二半導体層3の間には緩衝層15があってもよい。また、発光素子1cは、少なくとも第一半導体層5と活性層4が除去された除去部7と、該除去部7以外の非除去部8と、該非除去部8に設けられ、第一半導体層5と接している第一オーミック電極9と、除去部7に設けられ、第二半導体層3または窓層兼支持基板2と接している第二オーミック電極10とを有している。
また、発光素子1cは、図2に示す第一オーミック電極9、第二オーミック電極10及び、発光層領域11aのようなパターン形状を有するものとすることができる。発光素子1cは、図6(d)に示すように、窓層兼支持基板2の発光層6と反対側の光取出し面12における発光層6に対応する領域11bにおいて、該発光層6に対応する領域11bよりも狭い範囲に凹部13が設けられており、該凹部13の底面が粗面化されたものである。
発光素子1cは、図6(d)に示すように、さらに、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、絶縁層17が設けられ、該絶縁層17上に金属反射層16が設けられたものである。
このような発光素子1cであれば、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子とすることができる。さらに、窓層兼支持基板2と金属反射層16の共晶を防止でき、反射率を高め、配光角をより急峻にすることができる。
このとき、凹部13の形状は、図3に示すような円形状のパターン18や、図4に示すような発光層に対応する領域11bの外形に沿った形状19を任意に選択することができる。
次に、本発明の第三の実施形態における発光素子の製造方法について説明する。図6(a)〜(c)までは、上述した本発明の第一の実施形態における発光素子の製造方法と同様にして行うことができる。
次に、図6(d)に示すように窓層兼支持基板2の発光層6と反対側の光取出し面12における発光層6に対応する領域11bにおいて、該発光層6に対応する領域11bよりも狭い範囲に凹部13を形成する。このとき、凹部13の形状は、図3に示すような円形状のパターン18や、図4に示すような発光層に対応する領域11bの外形に沿った形状19を任意に選択することができる。そして、この凹部13の底面を粗面化する。
そして、更に、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、絶縁層17を形成し、この絶縁層17上に金属反射層16を形成する。このように窓層兼支持基板2の光取出し面12に設けられた凹部13以外の領域に絶縁層17が設けることで、窓層兼支持基板2と金属反射層16の共晶を防止でき、反射率を高め、配光角がより急峻な発光素子を簡単に製造することができる。
このとき、凹部13の形成と、凹部13の底面の粗面化及び、絶縁層17と金属反射層16の形成は、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、図6(c)の窓層兼支持基板2の光取出し面12側に、図6(d)に示すように例えば、SiOからなる厚さ0.5μmの絶縁層17を形成し、この絶縁層17の上に、例えばAlからなる厚さ1μmの、反射金属膜(金属反射層16)を形成する。絶縁層17及び金属反射層16の形成方法は特に限定されないが、絶縁層17はCVD法により、金属反射層16は真空蒸着、スパッタリング等により好適に形成することができる。
次に、ドライエッチングマスク用のSiO膜を形成し、フォトリソグラフィー法と弗酸ウェットエッチング法によりSiO膜と金属反射層16及び絶縁層17の一部が開口したマスクを形成する。この開口部は発光層6に対応する領域11bを超えない範囲で形成する。
次に、例えば、図3に示すような円形の開口部の窓層兼支持基板2の一部をドライエッチング法によりエッチングする。窓層兼支持基板2のエッチングは、例えば、塩素含有ガスを使用したドライエッチング法で行い、1〜10μm程度の深さのトレンチエッチングを行うことができる。エッチング後、例えば、弗酸・沃素・塩酸含有エッチング液でトレンチエッチング領域に粗面処理を施すことができる。そして、このドライエッチングマスク用のSiO膜のみを弗酸ウェットエッチング法により除去する(金属反射層16に覆われた絶縁層(SiO)17は、金属反射層16が存在することにより、除去されない)ことで、発光素子1cを製造することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すような本発明の発光素子の製造方法の第一の実施形態に基づいて、発光素子1aの製造を行った。
まず、図1(a)に示すように、出発基板としてGaAs(001)からなる基板(出発基板)14を準備し、この基板14上に、機能層たるダブルヘテロ層(発光層6)をMOVPE法にて形成した。発光層6は、下部クラッド層(第一半導体層5)、活性層4、上部クラッド層(第二半導体層3)を順次積層したものとした。
第一半導体層5及び第二半導体層3は、(AlGa1−xIn1−yP(0.6≦x≦1.0、0.4≦y≦0.6)の組成が選択され、本実施例では、第一半導体層5として、n型AlInPクラッド層を0.7μm(ドーピング濃度3.0×1017/cm)、n型Al0.85GaInP層を0.3μm(ドーピング濃度1.0×1017/cm)の2層構造とした。
活性層4は、(AlGa1−xIn1−yP(0.15≦x≦0.8、0.4≦y≦0.6)から選択され、波長によって組成x及びyは変更した。本実施例において活性層5は、多重活性層を用いた。活性層及び障壁層の膜厚は求める波長により変更され、それぞれ4〜12nmの範囲で波長に合わせて調整した。
第二半導体層3として、p型AlInPクラッド層を0.9μm(ドーピング濃度3.0×1017/cm)、p型Al0.6GaInP層を0.1μm(ドーピング濃度1.0×1017/cm)の2層構造とした。
発光層6上には、GaInPからなる緩衝層15を成膜し、この緩衝層15上にGaPからなる窓層兼支持基板2をMOVPE法及びVPE法にて100μm成膜した。
窓層兼支持基板2を形成した後、図1(b)に示すように、ウェットエッチング法により基板14を除去して自立基板とし、基板14を除去した面に第一オーミック電極9を形成した。第一オーミック電極9は、Si、Zn、Sを含有するAu電極からなり、膜厚は1.5μmとした。
次に、図1(c)に示すように、発光層6の一部をフォトリソグラフィー法とエッチング法により切り欠き、発光層領域(非除去部8)と、窓層兼支持基板2を露出させた領域(除去部7)とを設けた。
そして、除去部7の窓層兼支持基板2上に第二オーミック電極10を形成した。第二オーミック電極10は、Beを含有するAu電極からなり、膜厚は1.5μmとした。
次に、窓層兼支持基板2の光取出し面12側にエッチングマスク用のSiO膜を形成し、フォトリソグラフィー法と弗酸ウェットエッチング法によりSiO膜の一部が開口したマスクを形成した。
次に、図3に示すような円形のSiO膜開口部の窓層兼支持基板2の一部をドライエッチング法によりエッチングした。窓層兼支持基板2のエッチングは、塩素含有ガスを使用したドライエッチング法で行い、1〜10μm程度の深さのトレンチエッチングを行った。本実施例ではおおむね5μm±1μm前後を狙ってトレンチを形成した。エッチング後、弗酸・沃素・塩酸含有エッチング液でトレンチエッチング領域に粗面処理を施した。その後、このエッチングマスク用のSiO膜は除去した。このようにして図1(d)に示すような発光素子1aを製造した。
(実施例2)
図5に示すような本発明の発光素子の製造方法の第二の実施形態に基づいて、発光素子1bの製造を行った。
図5(a)〜(c)までは、上述した実施例1と同様にして行った。その後、窓層兼支持基板2の光取出し面12側にAlからなる厚さ1μmの反射金属膜(金属反射層16)を形成した。
次に、ドライエッチングマスク用のSiO膜を形成し、フォトリソグラフィー法と弗酸ウェットエッチング法によりSiO膜と金属反射層16の一部が開口したマスクを形成した。この開口部は発光層6に対応する領域11bを超えない範囲とした。
次に、開口部の窓層兼支持基板2の一部をドライエッチング法によりエッチングした。窓層兼支持基板2のエッチングは塩素含有ガスを使用したドライエッチング法で行い、1〜10μm程度の深さのトレンチエッチングを行った。本実施例ではおおむね5μm±1μm前後を狙ってトレンチを形成した。エッチング後、弗酸・沃素・塩酸含有エッチング液でトレンチエッチング領域に粗面処理を施した。その後、このエッチングマスク用のSiO膜は除去した。このようにして図5(d)に示すような発光素子1bを製造した。
(実施例3)
図6に示すような本発明の発光素子の製造方法の第三の実施形態に基づいて、発光素子1cの製造を行った。
図6(a)〜(c)までは、上述した実施例1と同様にして行った。その後、窓層兼支持基板2の光取出し面12側に、SiOからなる厚さ0.5μmの絶縁層17を形成し、この絶縁層17上に、Alからなる厚さ1μmの反射金属膜(金属反射層16)を形成した。
次に、ドライエッチングマスク用のSiO膜を形成し、フォトリソグラフィー法と弗酸ウェットエッチング法によりSiO膜と金属反射層16及び絶縁層17の一部が開口したマスクを形成した。この開口部は発光層6に対応する領域11bを超えない範囲とした。
次に、開口部の窓層兼支持基板2の一部をドライエッチング法によりエッチングした。窓層兼支持基板2のエッチングは塩素含有ガスを使用したドライエッチング法で行い、1〜10μm程度の深さのトレンチエッチングを行った。本実施例ではおおむね5μm±1μm前後を狙ってトレンチを形成した。エッチング後、弗酸・沃素・塩酸含有エッチング液でトレンチエッチング領域に粗面処理を施した。その後、このエッチングマスク用のSiO膜は除去した。このようにして図6(d)に示すような発光素子1cを製造した。
なお、実施例1〜3では第一オーミック電極、第二オーミック電極及び発光層領域は図2で示すパターン形状で形成した。また、開口部に関しては、図3に示す円形状のパターン18を形成した。
(比較例)
図8に示すような発光素子の製造方法に基づいて、発光素子101の製造を行った。図8(a)〜(c)までは、上述した実施例1と同様にして行った。こののち、弗酸・沃素・塩酸含有エッチング液で窓層兼支持基板102の光取り出し面112側に粗面処理を施した。このようにして図8(d)に示すような発光素子101を製造した。
図7に比較例と実施例1、2、3で製造した発光素子をフリップ実装した時の、配光特性を示した。図7に示すように、比較例においては、配光角0度の領域での配光が低く、配光角30度前後の領域で配光強度のピークを有する特性になっている。
一方、実施例1においては、配光角0度方向の配光強度が高くなり、軸上方向の配光強度が最も強くなっている。実施例2及び3においては、配光角度の広がりが狭くなり、軸上方向に強い光が出ていることが分かる。また、実施例1〜3で製造した発光素子では、凹部の底面が粗面化されたものであるので、外部量子効率が十分に高いものであった。
なお、実施例1で製造した波長が異なるいずれの発光素子についても、それぞれ、図7の実施例1に示すような配光特性を示した。同様に、実施例2、3及び比較例で製造した波長が異なるいずれの発光素子についても、それぞれ、図7の実施例2、3及び比較例に示すような配光特性を示した。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1a、1b、1c…発光素子、 2…窓層兼支持基板、 3…第二半導体層、
4…活性層、 5…第一半導体層、 6…発光層、 7…除去部、 8…非除去部、
9…第一オーミック電極、 10…第二オーミック電極、 11a…発光層領域、
11b…発光層に対応する領域、 12…光取出し面、 13…凹部、 14…基板、
15…緩衝層、 16…金属反射層、 17…絶縁層、 18…円形状のパターン、
19…発光層に対応する領域の外形に沿った形状。
このような発光素子1aであれば、発光層6に対応する領域11において、該発光層6に対応する領域11よりも狭い範囲に凹部13が設けられており、該凹部13の底面が粗面化されたものであるということにより、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子とすることができる。すなわち、光取出し面12のうち一部にのみ粗面を設けることにより、該粗面から光取出しを行うことができるので、外部量子効率を高くすることができる。それと共に、発光層6に対応する領域11に位置する凹部13の底面が粗面化されているので、配光を軸上において強くすることができる。
このようにすれば、発光層6に対応する領域11において、該発光層6に対応する領域11よりも狭い範囲に凹部13を形成する凹部形成工程と、凹部13の底面を粗面化する粗面化工程とを行うことにより、軸上配光が強く、かつ、外部量子効率が高い発光素子を簡単に製造することができる。すなわち、光取出し面12のうち一部にのみ粗面を設けることにより、該粗面から光取出しを行うことができるので、外部量子効率を高くすることができる。それと共に、発光層6に対応する領域11に位置する凹部13の底面が粗面化されているので、配光を軸上において強くすることができる。
そして、更に、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、金属反射層16を形成する。このように窓層兼支持基板2の光取出し面12に設けられた凹部13以外の領域に金属反射層16設けることで、配光角の狭い発光素子1bを簡単に製造することができる。
そして、更に、窓層兼支持基板2の光取出し面12において、凹部13が設けられた以外の領域に、絶縁層17を形成し、この絶縁層17上に金属反射層16を形成する。このように窓層兼支持基板2の光取出し面12に設けられた凹部13以外の領域に絶縁層17設けることで、窓層兼支持基板2と金属反射層16の共晶を防止でき、反射率を高め、配光角がより急峻な発光素子を簡単に製造することができる。

Claims (8)

  1. 窓層兼支持基板と、該窓層兼支持基板上に設けられ、第二導電型の第二半導体層、活性層、及び第一導電型の第一半導体層をこの順に含む発光層とを有する発光素子において、
    少なくとも前記第一半導体層と前記活性層が除去された除去部と、該除去部以外の非除去部と、該非除去部に設けられ、前記第一半導体層と接している第一オーミック電極と、前記除去部に設けられ、前記第二半導体層または前記窓層兼支持基板と接している第二オーミック電極とを有し、
    前記窓層兼支持基板の前記発光層と反対側の光取出し面における前記発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部が設けられており、該凹部の底面が粗面化されたものであることを特徴とする発光素子。
  2. 前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、金属反射層が設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、絶縁層が設けられ、該絶縁層上に金属反射層が設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記窓層兼支持基板がGaPからなり、前記発光層が(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0.4≦y≦0.6)からなるものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発光素子。
  5. 基板上に、該基板と格子整合系の材料で少なくとも第一半導体層、活性層、及び第二半導体層を順次エピタキシャル成長により成長させて発光層を形成する工程と、窓層兼支持基板を前記発光層と接合するか、または、前記窓層兼支持基板を前記発光層上にエピタキシャル成長させる窓層兼支持基板形成工程と、前記基板を除去する工程と、前記第一半導体層表面に第一オーミック電極を形成する工程と、少なくとも前記第一半導体層と前記活性層を除去して除去部を形成する除去工程と、前記除去部の前記第二半導体層または前記窓層兼支持基板上に第二オーミック電極を形成する工程からなる発光素子の製造方法において、
    更に、前記窓層兼支持基板の前記発光層と反対側の光取出し面における前記発光層に対応する領域において、該発光層に対応する領域よりも狭い範囲に凹部を形成する凹部形成工程と、前記凹部の底面を粗面化する粗面化工程とを行うことを特徴とする発光素子の製造方法。
  6. 更に、前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、金属反射層を形成する金属反射層形成工程を行うことを特徴とする請求項5に記載の発光素子の製造方法。
  7. 更に、前記窓層兼支持基板の前記光取出し面において、前記凹部が設けられた以外の領域に、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、前記絶縁層上に金属反射層を形成する金属反射層形成工程とを行うことを特徴とする請求項5に記載の発光素子の製造方法。
  8. 前記窓層兼支持基板をGaPとし、前記発光層を(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1、0.4≦y≦0.6)とすることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の発光素子の製造方法。
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