JP2018004741A - 帯電装置、画像形成装置および帯電装置の電圧制御方法 - Google Patents

帯電装置、画像形成装置および帯電装置の電圧制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オゾン発生量の更なる抑制を図る。【解決手段】直流電圧と交流電圧とを重畳して帯電体に印加して、当該帯電体と感光体との間に放電を生じさせて前記感光体を帯電させる帯電機構と、前記交流電圧の波形を制御する電圧制御手段と、を備え、前記交流電圧の波形は、放電開始電圧より小さい電圧値に変曲点を有し、当該変曲点から交流電圧のピーク電圧に至るまでの時間あたりの電圧増加量が、前記交流電圧がゼロである時点から前記変曲点に至るまでの時間あたりの電圧増加量よりも小さい、ことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、帯電装置、画像形成装置および帯電装置の電圧制御方法
に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置においては、感光体の表面を均一に帯電させる帯電工程が含まれている。この帯電工程では、帯電ローラと感光体表面との間で放電を発生させるが、放電時に発生するオゾンが、感光体の劣化、画像不良等の問題を招いていることが一般的に知られている。
特許文献1には、オゾン発生量を抑制するために、帯電バイアスの波形を三角波にする技術が開示されている。
しかしながら、感光体の長寿命化を図るため、オゾン発生量の更なる抑制が求められている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、オゾン発生量の抑制を図ることができる帯電装置、画像形成装置および帯電装置の電圧制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、直流電圧と交流電圧とを重畳して帯電体に印加して、当該帯電体と感光体との間に放電を生じさせて前記感光体を帯電させる帯電機構と、前記交流電圧の波形を制御する電圧制御手段と、を備え、前記交流電圧の波形は、放電開始電圧より小さい電圧値に変曲点を有し、当該変曲点から交流電圧のピーク電圧に至るまでの時間あたりの電圧増加量が、前記交流電圧がゼロである時点から前記変曲点に至るまでの時間あたりの電圧増加量よりも小さい、ことを特徴とする。
本発明によれば、オゾン発生量の更なる抑制を図ることができる帯電装置、画像形成装置および帯電装置の電圧制御方法を提供できるという効果を奏する。
図1は、第1の実施形態にかかる画像形成装置の概略構成図である。 図2は、帯電機構を説明するための模式図である。 図3は、本実施形態にかかる出力電圧波形の一例を示した図である。 図4は、制御部が出力波形を決定する手順を示したフローチャートである。 図5は、出力波形の生成処理の手順について説明する図である。 図6は、第2の実施形態にかかる画像形成装置の概略構成図である。 図7は、第2の実施形態にかかる制御部の機能構成を示したブロック図である。 図8は、変曲点設定テーブルのデータ構成例を概略的に示した説明図である。 図9は、温度範囲ごとの好適な変曲点に基づいて設定された出力波形例を示した説明図である。 図10は、第2の実施形態における出力波形の生成処理の手順を示したフローチャートである。 図11は、出力波形を台形波とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(比較例1)。 図12は、出力波形を三角波とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(比較例2)。 図13は、出力波形を正弦波とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(比較例3)。 図14は、本実施形態にかかる出力波形とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(実施例)。 図15は、各出力電圧波形に対する放電電流の波形を比較したグラフである。 図16は、各出力電圧波形に対するオゾン発生量を比較したグラフである。 図17は、放電電流実効値とオゾン発生量との相関関係を示したグラフである。
以下に添付図面を参照して、帯電装置、画像形成装置および帯電装置の電圧制御方法の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる画像形成装置100の概略構成図である。図1に示すように、画像形成装置100は、帯電機構30と、転写部40とを主に備えている。帯電機構30は、帯電ローラ3、高圧電源10、制御部20、放電電流検出部33を主に備えている。転写部40は、感光体2、帯電ローラ3、露光部4、現像器5、1次転写部6、中間ベルト7、除電器8、2次転写部9、定着部11を主に備えている。
制御部20は制御基板で構成されており、CPU(プロセッサ)と、ROM、RAMを主に備えている。制御部20のCPUは、ROMが格納するプログラムをRAMに読み込んで実行することにより、電圧制御部201として機能する。電圧制御部201は、高圧電源10が出力する直流電圧および交流電圧を制御し、出力電圧の波形を制御する。
放電電流検出部33は、感光体2からグラウンドに流れる放電電流を検出する。放電電流検出部33は、高圧電源10が負側に電圧を印加している際には、放電電流値<0Aとなると放電電流を検出したとし、高圧電源10が正側に電圧を印加している際には、放電電流値>0Aとなると放電電流を検出したとする。
電圧制御部201は、放電電流検出部33が検出した放電電流の波形に基づいて、交流電圧の波形を生成し、生成した交流電圧を直流電圧に重畳して高圧電源10に出力させる。
高圧電源10は電圧制御部201が生成した出力波形に基づいて高電圧を発生させ、当該高電圧を帯電ローラ3に印加して、感光体2を一様に帯電させる。露光部4は、画像信号(画像データ)に応じて感光体2を露光し、これにより感光体2上に静電潜像を形成する。現像器5は、感光体2上の静電潜像をトナーによって現像する。そして、1次転写部6は、感光体2上に形成されたトナー像を、中間ベルト7上に転写する。中間ベルト7上に転写されたトナー像は2次転写部9によって記録媒体P上に転写され、その後定着部11によって定着されて画像形成処理が完了する。除電器8は、感光体2の表面の電荷を除去する。そして、電荷が除去された感光体2上に次の画像形成処理にかかる帯電処理が行われる。
尚、カラー印刷の場合には、図1で示したような転写部40が各色に対して設けられる。そして、各色の転写部40が中間ベルト7上に各色のトナー像を重ね合わせて形成し、2次転写部9によって当該トナー像が記録媒体P上に転写されることとなる。
次に、帯電機構30について図2を用いて説明する。本実施形態では、近年一般的に用いられている非接触方式の帯電方法を用いている。
図2は、帯電機構30を説明するための模式図である。図2に示すように、帯電ローラ3と感光体2との間は、わずかに隙間が設けられて対向配置されている。そして、図2に示すように、高圧電源10により直流電圧DCと交流電圧ACとが重畳された高電圧が帯電ローラ3に印加されると、帯電ローラ3と感光体2との間に放電が発生し、これにより感光体2が一様に帯電される。このように、放電により感光体2の帯電を行う機構においては、放電時にオゾンが発生し、発生したオゾンによって感光体2の劣化が進行するという課題がある。
従来、放電電流量が多いほどオゾンの発生量も増加する傾向があることが知られている。そして従来技術として、帯電ローラ3に印加する電圧の波形を正弦波や三角波などとして放電電流量を抑制し、オゾンの発生量を削減する技術が知られている。
そこで、本実施形態では、帯電ローラ3に印加する電圧の波形をより好適な波形とすることで、三角波や正弦波とした場合よりも放電電流量を削減し、これによりオゾン発生量を削減することを図るものである。
次に、本実施形態にかかる出力波形の形状について説明する。
図3は、本実施形態にかかる出力電圧波形の一例を示した図である。図3では、直流電圧DCに、周期T(時刻t0〜t8)、ピーク電圧幅ΔVp(負側のピーク電圧Vp1、正側のピーク電圧Vp2)の交流電圧を重畳した出力電圧の例を示している。時刻t0、t4、t8において、交流電圧はゼロとなるので、出力電圧値は直流電圧値DCに等しくなる。
図3には、放電電流検出部33によって検出された放電電流の波形を示している。負側に電圧が印加される時刻t0〜t4の間においては、時刻t2において出力電圧が放電開始電圧Ve1となり、時刻t2から時刻t3にかけて負側の放電電流が検出されている。正側に電圧が印加される時刻t4〜t8の間においては、時刻t6において出力電圧が放電開始電圧Ve2となり、正側の放電電流が検出されている。
本実施形態の出力電圧波形は、図3に例示するように、放電開始時刻t2より手前の時刻t1において、即ち、放電開始電圧Ve1より小さい電圧値Vi1において、負側の変曲点P1を有する。また、本実施形態の出力電圧波形は、放電開始時刻t6より手前の時刻t5において、即ち、放電開始電圧Ve2より小さい電圧値Vi2において、正側の変曲点P2を有する。
このように負側の変曲点P1を設けたことで、変曲点P1以降の時刻t1から時刻t3にかけての時間あたりの電圧増加量ΔV1が、変曲点P1以前の時刻t0から時刻t1にかけての時間あたりの電圧増加量ΔV0よりも小さくなる。同様に、正側の変曲点P2を設けたことで、変曲点P2以降の時刻t5から時刻t7にかけての時間あたりの電圧増加量ΔV5が、変曲点P2以前の時刻t4から時刻t5にかけての時間あたりの電圧増加量ΔV4よりも小さくなる。
ここで、放電電流は、出力電圧が放電開始電圧からピーク電圧となるまでの間流れる。即ち、放電電流は、時刻t2〜t3の間、および、時刻t6〜t7の間に流れる。また、放電電流のピーク電流値および実効値は、出力電圧が放電開始電圧からピーク電圧に達するまでの時間あたりの電圧増加量(即ち、ΔV1、ΔV5)に依存することが知られている。そこで、本実施形態では、放電開始電圧より小さい電圧値において変曲点P1、P2を設けて、放電が開始する手前から時間あたりの電圧増加量を小さくすることとした。これにより、放電電流量を減少させることを図ったものである。
尚、放電電流を削減する別の手段としては、直流電圧DCの値、交流電圧のピーク電圧幅ΔVpを低減する手段があるが、これらを低減してしまうと帯電率が低下し、画像に異常が発生しやすくなる。従って、出力電圧のピーク電圧Vp1、Vp2を低減することは望ましくない。これに対して本実施形態では、ピーク電圧Vp1、Vp2、ピーク電圧幅ΔVpを保持したまま、出力波形を制御することで放電電流を削減することができる。従って、本実施形態によれば、画質を保ったまま、放電電流を削減することができ、画質保持とオゾン削減との両立を図ることができる。
次に、出力波形の生成処理の手順について図4、図5を用いて説明する。
図4は、制御部20が出力波形を決定する手順を示したフローチャートである。図5は、出力波形の生成処理の手順について説明する図である。
尚、図4、図5では、交流電圧が1周期において先に正側に印加され、その後負側に印加される位相である例を挙げて説明するが、交流電圧の位相は特に限定されない。交流電圧は、1周期において先に負側に印加され、その後正側に印加されるような位相(図3参照)であってもよい。
また、図4、図5では、電圧制御部201が、交流電圧の位相に合わせて先に交流電圧の正側の波形を決定し、その後、交流電圧の負側の波形を決定する場合の手順例について説明する。尚、正負いずれ側の波形を先に決定するかは特に限定されるものではない。正側、負側の波形を決定する順序は、位相に応じて適宜変更されてもよい。即ち、図3に例示した波形の場合には、先に負側の波形を決定し、その後、正側の波形を決定してもよい。
電圧制御部201は、図5(a)に示すように直流電圧値DCを設定する。また、電圧制御部201は、図5(b)に示すように、交流電圧ACの周波数(周期T)と、交流電圧ACのピーク電圧幅ΔVpとを設定する(ステップS1)。そして、電圧制御部201は、設定した各値を用いて直流電圧DCに交流電圧ACを重畳して出力し、帯電ローラ3に電圧を印加する(ステップS2)。
電圧印加を開始すると電圧制御部201は、図5(c)に示すように、放電電流検出部33により計測されている電流の波形を読み込む。そして電圧制御部201は、放電電流検出部33が、感光体2からグラウンドに流れる放電電流を検出したか否かを判定する(ステップS3)。放電電流検出部33は、放電電流Iが0Aより大きくなった際に、正側の放電電流を検出する。
放電電流検出部33が放電電流を検出し始めると(ステップS3:Yes)、電圧制御部201は、図5(d)に示すように、放電電流が流れ始めた時刻t2における交流電圧値Ve1を、放電開始電圧Ve1(正側)として設定する(ステップS4)。放電電流検出部33が放電電流を検出しない間(ステップS3:No)は、ステップS2に戻って検出待ちをする。
次に、電圧制御部201は変曲点設定処理を行う(ステップS5)。例えば電圧制御部201は、正側の放電開始電圧Ve1から、所定の電圧値βを減じた電圧値(Ve1−β)を変曲点P1の電圧値Vi1として設定し、図5(e)に示すように変曲点P1を決定する(ステップS5)。
変曲点P1が決定されると電圧制御部201は、図5(f)に示すように、時刻t0の点(つまり、出力電圧値が直流電圧DCである点)と変曲点P1とを直線で結ぶ。また電圧制御部201は、変曲点P1と時刻t3の点(つまり、出力電圧がピーク電圧Vp1となるt=T/4の点)とを直線で結ぶ(ステップS6)。即ち、ステップS6において電圧制御部201は、変曲点P1の前後を直線で補間する。
そして、電圧制御部201は、t=T/4となる時刻t3を挟んで出力電圧の波形が線対称となるように、時刻t3の点(ピーク電圧Vp1となる点)から時刻t4の点(t=T/2となる点)までを結び、正側の出力波形を補間する(ステップS7)。その後、電圧制御部201は、生成した出力波形を高圧電源10に出力して、帯電ローラ3による帯電動作を開始させる(ステップS8)。
以上のようにして正側の波形を決定した後、電圧制御部201は負側の波形を決定する。具体的には、ステップS3において放電電流検出部33は、放電電流Iが0Aより小さくなった際に負側の放電電流を検出する。また、電圧制御部201は、ステップS5において、負側の放電開始電圧Ve2に、所定の電圧値βを加えた電圧値(Ve2+β)を負側の変曲点P2の電圧値Vi2として設定する。これ以外の処理は正側の波形決定手順と同様である。
尚、電圧制御部201は、負側の放電電流波形を用いずに、先に決定した正側の出力波形を用いて、負側の出力電圧を決定してもよい。即ち、電圧制御部201は、負側の出力波形が時刻t4(t=T/2となる点)を挟んで正側の出力波形と点対称となるように決定してもよい。
また、上述では、時刻t3(t=T/4)となる点に対して出力波形を線対称とし、時刻t4(t=T/2)となる点に対して出力波形を点対称としたが、出力波形は時刻t3に対して線対称でなくともよいし、時刻t4に対して点対称でなくともよい。また、上述では各区間を直線で補間して出力波形を形成した例を示したが、各区間は曲線で結ばれてもよい。
上述のように、第1の実施形態の電圧制御部201は、放電電流検出部33で検出した放電電流の波形に基づいて出力電圧の変曲点を決定し、ピーク電圧近傍における勾配が緩やかな出力電圧波形を生成する。即ち、放電開始電圧の実測値に基づいて出力波形を決定するので、その場における装置内温度や感光体2の劣化状況等に応じて好適な出力波形を生成することができる。
(第2の実施形態)
これに対して、予め変曲点を設定しておくことも可能である。一般的に、放電開始電圧は環境温度、感光体の劣化状況などに応じて変化する。そこで、画像形成装置100の使用環境が低温、常温、高温である際の放電開始電圧や、新品の感光体2、劣化した感光体2についてそれぞれ放電開始電圧を計測し、各条件における変曲点を予め設定しておいてもよい。第2の実施形態では、各条件における変曲点を変曲点設定テーブル202(図8参照)に予め設定しておく場合について、一例を挙げて説明する。
図6は、第2の実施形態にかかる画像形成装置2100の概略構成図である。第1の実施形態では、図1に示したように制御部20に放電電流検出部33が接続されたが、第2の実施形態の帯電機構230は放電電流検出部33を備える必要がない。次に、帯電機構230が備える制御部220の機能構成について説明する。
図7は、第2の実施形態にかかる制御部220の機能構成を示したブロック図である。制御部220は、電圧制御部2201を備えている。また、制御部220のROMには、変曲点設定テーブル202が格納されている。制御部220には、印刷枚数を計数するカウンタ31と、画像形成装置2100内の温度を計測する温度計測部32とが接続されている。
温度計測部32として用いられる温度センサの構成については特に限定しない。温度計測部32は、帯電ローラ3と感光体2とが近接する場所、すなわち、放電が発生する場所の近傍に設けられるとよい。
電圧制御部2201は、変曲点設定テーブル202に基づいて交流電圧波形の変曲点を設定し、当該変曲点に基づいて、交流電圧の出力波形を制御する。
すなわち、電圧制御部2201は、カウンタ31から読み込んだ印刷枚数、および、温度計測部32が計測した温度に応じて、好適な変曲点を変曲点設定テーブル202から決定する。そして、電圧制御部2201は、決定した変曲点を用いて交流電圧の出力波形を設定し、当該交流電圧を直流電圧に重畳した波形の出力電圧を高圧電源10に出力させる。
図8は、変曲点設定テーブル202のデータ構成例を概略的に示した説明図である。図8に示すように、変曲点設定テーブル202には、使用環境、使用状況に応じて変曲点が簡略的に選択できるよう、使用環境ごと、使用状況ごとの変曲点がそれぞれ設定されている。例えば、変曲点設定テーブル202には、カウンタ31でカウントされている印刷枚数に応じて、感光体2が新品に近いのか、劣化している状態なのか、感光体2の使用状況の条件が分けて設けられている。
また、変曲点設定テーブル202には、温度計測部32が計測した温度に応じて、画像形成装置2100内の温度が低温である場合、常温である場合、高温である場合に温度条件が分けて設けられている。
そして、変曲点設定テーブル202には、感光体2の使用状況(新品/劣化)と、温度(低温/常温/高温)との組み合わせに対応づけて、それぞれ好適な変曲点が設定されている。これら変曲点の設定値は、各条件下で予め測定された放電開始電圧に基づいて、予め変曲点を決定し、当該変曲点を示す時刻とその時刻における電圧値とを変曲点設定テーブル202に設定しておけばよい。
図9は、温度範囲ごとの好適な変曲点に基づいて設定された出力波形例を示した説明図である。温度が低温である場合の変曲点aは、常温である場合の変曲点bよりも大きな電圧値である。また、温度が高温である場合の変曲点cは、温度が常温である場合の変曲点bよりも小さな電圧値である。
次に、第2の実施形態における出力波形の生成処理の手順について説明する。
図10は、第2の実施形態における出力波形の生成処理の手順を示したフローチャートである。ステップS1は、図4のステップS1と同様である。電圧制御部2201は、カウンタ31から印刷枚数を読み込む(ステップS12)。また、電圧制御部2201は、温度計測部32が計測した温度を読み込む(ステップS13)。電圧制御部2201は、読み込んだ印刷枚数および温度に基づいて、変曲点設定テーブル202から最適な変曲点を読み込む(ステップS14)。そして、電圧制御部2201は、読み込んだ変曲点に基づいて出力電圧の波形を生成し、高圧電源10により当該波形の電圧出力を開始させる(ステップS15)。
尚、上述では、カウンタ31から読み込んだ印刷枚数、および、温度計測部32により計測された温度の双方を用いて変曲点を設定するとしたが、いずれか一方に基づいて変曲点を設定してもよい。
また、上述では、変曲点設定テーブル202によって好適な変曲点を選択するとしたが、放電開始電圧、印刷枚数、温度の関係性が数学的に表現できるのであれば、変曲点を関数等で設定してもよい。そして、当該関数に印刷枚数、温度を入力し、変曲点の時刻および電圧値を決定してもよい。
このように、第2の実施形態では、印刷枚数または温度に対して好適な変曲点を変曲点設定テーブル202から選択することにより、好適な出力波形を生成する。これにより、放電電流を検出する機能、および、放電電流の波形を取得する手順を省くことができる。
(実施例)
次に、実施例および比較例について説明する。図11は、出力波形を台形波とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(比較例1)。図12は、出力波形を三角波とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(比較例2)。図13は、出力波形を正弦波とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(比較例3)。図14は、本実施形態にかかる出力波形とした場合の放電電流の波形を示したグラフである(実施例)。そして、図15は、各出力電圧波形に対する放電電流の波形を比較したグラフである。
図11〜図14において、横軸は時間を示し、左側の縦軸は高圧電源10の出力電圧(図中実線)を示し、右側の縦軸は放電電流検出部33が検出した放電電流の検知電圧(図中点線)を示している。
比較例1〜3において、直流電圧は−600Vとした。交流電圧は、白抜けなどの異常画像が発生した際の電圧を閾値電圧としてマークし、この閾値電圧となる手前の電圧をピーク電圧として設定した。具体的には、交流電圧のピーク電圧幅Vppは、約1800V〜約2000Vとし、交流電圧の周波数は2kHzとした。
実施例においては、直流電圧は−600V、交流電圧の周波数は2kHz、交流電圧のピーク電圧幅Vppは1800Vとした。図14に示すように、放電は約−1500Vから開始しているので、本実施例では、−1300Vとなる点を変曲点として設定した。
なお、実施例および比較例において、放電電流の波形は感光体2とグラウンドとの間に3.3kΩの抵抗を設置して検出した。
図14に示すように、実施例において、時刻0secから変曲点にかけての時間あたりの電圧増加量、すなわち、−600Vから−1300Vまでの時間あたりの電圧増加量は−11.67V/μsecとなっている。一方、変曲点以降、ピーク電圧に至るまでの時間あたりの電圧増加量、すなわち、−1300Vから−1600Vまでの電圧増加量は−2V/μsecとなっている。従って本実施例では、時刻0から変曲点にかけての電圧増加量より、変曲点以降ピーク電圧に至るまでの電圧増加量が小さく、ピーク電圧近傍で傾きのなだらかな出力波形を生成した。
尚、変曲点前の勾配がより大きな波形として、即ち変曲点前の時間当たりの電圧増加量をより大きくしてもよい。つまり、当該電圧変化量を−11.67V/μsecより大きくし、変曲点の時刻をより早め、変曲点からピーク電圧に至るまでの勾配をよりなだらかにしてもよい。これにより、ピーク電圧前の電圧増加量をより削減し、放電電流値の低減をさらに図ることができる。
比較例1(台形波、図11参照)および比較例2(三角波、図12参照)では、負側の放電電流のピーク電流値は約2.4mAであった。比較例3(正弦波、図13参照)では、負側の放電電流のピーク電流値は、1.4mAであった。これに対して、実施例(本実施形態にかかる出力波形、図14参照)では、負側の放電電流のピーク電流値は、0.8mAであった。
従って、放電電流のピーク電流値は、実施例<正弦波<台形波<三角波の順に小さく、本実施例において放電電流のピーク電流値を最も低減できたことが確認できた。
図15では、横軸は時間を示し、縦軸は放電電流検出部33が検出した放電電流の検知電圧を示している。また、点線41は比較例1(台形波)における放電電流の出力波形、点線42は比較例2(三角波)における放電電流の出力波形、点線43は比較例3(正弦波)における放電電流の出力波形、実線44は実施例における放電電流の出力波形を示している。
図15に示すように、各波形の負側のピーク電流値は、実施例のピーク電流値441、比較例3のピーク電流値431、比較例1のピーク電流値411、比較例2のピーク電流値421の順に小さいことが確認された。正側のピーク電流値についても、実施例のピーク電流値442、比較例3のピーク電流値432、比較例1のピーク電流値412、比較例2のピーク電流値422の順に小さいことが確認された。即ち、図15では、放電電流のピーク電流値は正側、負側ともに、実施例<比較例3(正弦波)<比較例1(台形波)<比較例2(三角波)の順に小さく、実施例のピーク電流値441、442が最も小さくなることが確認できた。
尚、各出力電圧波形に対する放電電流の実効値は、下記表1のようであった。
Figure 2018004741
即ち、放電電流の実効値は、実施例<正弦波<台形波<三角波の順に小さく、本実施例において放電電流値の実効値を最も低減できたことが確認できた。
図16は、各出力電圧波形に対するオゾン発生量を比較したグラフである。図16に示すように、オゾン発生量は、実施例<台形波、正弦波<三角波の順に小さく、本実施例においてオゾン発生量を最も低減できたことが確認できた。
図17は、表1で示した放電電流実効値と図16で示したオゾン発生量との相関関係を示したグラフである。図17に示すように、放電電流実効値とオゾン発生量とは比例関係にあり、実施例についても当該比例関係に則っていることが確認できる。従って、本実施例によれば、出力電圧波形を好適な形状とすることで放電電流を減少させ、これにより、オゾン発生量を削減できることが確認できた。
なお、本実施形態の画像形成装置100、2100で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態の画像形成装置100、2100で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態の画像形成装置100、2100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の画像形成装置100、2100で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
なお、本発明の画像形成装置100、2100は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置のいずれにも適用することができる。また、画像形成装置100、2100として、コピー機能またはプリンタ機能を有する複合機を適用してもよい。
以上説明した通り、上記実施形態の出力電圧波形は、放電開始電圧より小さい電圧値に変曲点を有し、当該変曲点から交流電圧のピーク電圧に至るまでの時間あたりの電圧増加量が、交流電圧がゼロである時点から変曲点に至るまでの時間あたりの電圧増加量よりも小さい。
このような出力電圧波形としたことで、本実施形態では、出力電圧のピーク電圧を低下させることなく、放電開始電圧からピーク電圧に達するまでの時間あたりの電圧増加量を、三角波や台形波などよりも低減することができる。これにより本実施形態では、画質を損なうことなくオゾン発生量の抑制を図ることができる帯電装置、画像形成装置および帯電装置の電圧制御方法を提供することができる。
2 感光体
3 帯電ローラ
10 高圧電源
20、220 制御部
30、230 帯電機構
31 カウンタ
32 温度計測部
33 放電電流検出部
40 転写部
100、2100 画像形成装置
201、2201 電圧制御部
202 変曲点設定テーブル
特開2002−278224号公報

Claims (5)

  1. 直流電圧と交流電圧とを重畳して帯電体に印加して、当該帯電体と感光体との間に放電を生じさせて前記感光体を帯電させる帯電機構と、
    前記交流電圧の波形を制御する電圧制御手段と、を備え、
    前記交流電圧の波形は、放電開始電圧より小さい電圧値に変曲点を有し、当該変曲点から交流電圧のピーク電圧に至るまでの時間あたりの電圧増加量が、前記交流電圧がゼロである時点から前記変曲点に至るまでの時間あたりの電圧増加量よりも小さい、ことを特徴とする帯電装置。
  2. 請求項1に記載の帯電装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 放電が開始する前の電圧である放電開始前電圧を、温度に対応づけて記憶する記憶手段と、
    温度センサで計測された温度に対応する前記放電開始前電圧を前記記憶手段から選択し、当該放電開始前電圧により前記変曲点を設定する変曲点設定手段と、をさらに備え、
    前記電圧制御手段は、前記変曲点設定手段が設定した前記変曲点を用いて、前記交流電圧の波形を制御する、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 放電が開始する前の電圧である放電開始前電圧を、印刷枚数のカウント値に対応づけて記憶する第2記憶手段と、
    印刷枚数のカウント値に対応する前記放電開始前電圧を前記第2記憶手段から選択し、当該放電開始前電圧により前記変曲点を設定する第2変曲点設定手段と、をさらに備え、
    前記電圧制御手段は、前記第2変曲点設定手段が設定した前記変曲点を用いて、前記交流電圧の波形を制御する、請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 帯電装置の電圧制御方法であって、
    直流電圧と交流電圧とを重畳して帯電体に印加して、当該帯電体と感光体との間に放電を生じさせて前記感光体を帯電させる帯電機構と、
    前記交流電圧の波形を制御する電圧制御手段と、を備えた帯電装置において実行される帯電方法であって、
    前記交流電圧の波形は、放電開始電圧より小さい電圧値に変曲点を有し、当該変曲点から交流電圧のピーク電圧に至るまでの時間あたりの電圧増加量が、前記交流電圧がゼロである時点から前記変曲点に至るまでの時間あたりの電圧増加量よりも小さい、ことを特徴とする電圧制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019211484A (ja) * 2019-08-02 2019-12-12 パイオニア株式会社 画像処理装置、画像処理管理装置、端末装置及び画像処理方法

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