JP2018003990A - 摺動式等速自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外側継手部材の内部空間からブーツの内部空間への潤滑剤の流出を防止し、ブーツの高速回転性能を向上させる。【解決手段】 有底筒状の外側継手部材14と、その外側継手部材14との間でボール16を介して角度変位および軸方向変位を許容しながらトルクを伝達する内側継手部材15とからなる一対の軸継手部11,12を備え、軸継手部11,12の内側継手部材15をシャフト13で連結し、外側継手部材14とシャフト13との間にブーツ31を装着した摺動式等速自在継手であって、内側継手部材15の軸方向変位により、一方の軸継手部11におけるボール16および内側継手部材15が外側継手部材14から突出することなく、他方の軸継手部12における外側継手部材14の底部24と当接可能な凸部36を有するプレート27を、外側継手部材14の底部24と対向させて配置する。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば鉄鋼設備などの各種産業機械の動力伝達機構として使用され、継手内部に封入された潤滑剤のシール構造を備えた摺動式等速自在継手に関する。
例えば、鉄鋼設備などの各種産業機械の動力伝達機構として、駆動軸と従動軸とを連結する等速自在継手が使用される。この種の等速自在継手には、従来、摺動式であるダブルオフセット型(DOJ)を利用したものがある(例えば、特許文献1参照)。
従来の等速自在継手は、図4に示すように、一対の軸継手部111,112をシャフト113で連結した構造を具備する。それぞれの軸継手部111,112は、外側継手部材114、内側継手部材115、ボール116およびケージ117で主要部が構成されている。この等速自在継手では、一対の軸継手部111,112間で軸芯ずれがあっても、駆動軸と従動軸との間で回転トルクを等速で伝達する。
外側継手部材114は、軸方向に延びる直線状トラック溝119が内周面120の円周方向複数箇所に等間隔で形成されている。内側継手部材115は、外側継手部材114のトラック溝119と対をなして軸方向に延びる直線状トラック溝121が外周面122の円周方向複数箇所に等間隔で形成されている。
ボール116は、外側継手部材114のトラック溝119と内側継手部材115のトラック溝121との間に配されて回転トルクを伝達する。ケージ117は、外側継手部材114の内周面120と内側継手部材115の外周面122との間に介在してボール116を保持する。
以上の構成からなる等速自在継手において、図5に示すように、一対の軸継手部111,112間に軸芯ずれが生じて作動角が付与されると、内側継手部材115と外側継手部材114との間でボール116を介して角度変位および軸方向変位を許容しながら回転トルクが伝達される。この時、内側継手部材115、ボール116およびケージ117からなる内部部品118が外側継手部材114の内部で軸方向に摺動可能となっている。
この等速自在継手は、一対の軸継手部111,112において、継手内部に封入されたグリース等の潤滑剤128の漏洩を防止すると共に継手外部からの粉塵等の異物や水の侵入を防止するためのシール構造を具備する。
シール構造は、大径端部129と小径端部130を有して中間でU字状に折り返した形状をなすゴム製のブーツ131と、外側継手部材114の開口部132に取り付けられて軸方向に張り出した筒状をなす金属製の固定板133とで構成されている。ブーツ131は、大径端部129を固定板133に固定すると共に小径端部130をシャフト113に固定することで、外側継手部材114とシャフト113との間に装着されている。
特開2012−241882号公報
ところで、従来の等速自在継手では、軸継手部111,112の外側継手部材114の内部空間pに潤滑材128を封入することにより、外側継手部材114に対してシャフト113が作動角をとりながら軸継手部111,112が回転する動作時において、継手内部の摺動部位、つまり、外側継手部材114、内側継手部材115、ボール116およびケージ117で構成される摺動部位での潤滑性を確保するようにしている。
一方、この等速自在継手において、一対の軸継手部111,112間に軸芯ずれが生じて作動角が付与されると、内側継手部材115、ボール116およびケージ117からなる内部部品118が外側継手部材114の内部で軸方向に摺動する。この内部部品118の摺動時、図5に示すように、図示左側に位置する軸継手部111のボール116が固定板133に当接することにより、内部部品118およびシャフト113の軸方向変位が規制される。
この時、外側継手部材114の内部空間pに封入された潤滑剤128がブーツ131の内部空間qに流出する。このブーツ131の内部空間qへの潤滑剤128の流出により、図6に示すように、その潤滑剤128が高速回転による遠心力の作用でブーツ131を軸方向に押し出して反転させてしまう。
このように、剛性が小さいゴム製のブーツ131で回転膨張が発生する。その結果、ブーツ131の塑性変形を超える回転膨張の発生により、ブーツ131が損傷するおそれがある。
また、前述したように、外側継手部材114の内部空間pからブーツ131の内部空間qへ潤滑剤128が流出し易いと、外側継手部材114の内部空間pに存在する潤滑剤128を確保するために、外側継手部材114の内部空間pに潤滑剤128を予め多めに封入する必要がある。その結果、潤滑剤128の封入量が増大することになる。
そこで、本発明は前述の改善点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、外側継手部材の内部空間からブーツの内部空間への潤滑剤の流出を防止し、ブーツの高速回転性能を向上させ得る摺動式等速自在継手を提供することにある。
本発明に係る摺動式等速自在継手は、有底筒状の外側継手部材と、その外側継手部材との間でトルク伝達部材を介して角度変位および軸方向変位を許容しながらトルクを伝達する内側継手部材とからなる一対の軸継手部を備え、その軸継手部の内側継手部材を軸部材で連結し、外側継手部材と軸部材との間にブーツを装着した構造を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、内側継手部材の軸方向変位により、一方の軸継手部におけるトルク伝達部材および内側継手部材が外側継手部材から突出することなく、他方の軸継手部における外側継手部材の底部と当接可能な変位規制部を、外側継手部材の底部と対向させて配置したことを特徴とする。
本発明では、内側継手部材の軸方向変位時、他方の軸継手部に設けられた変位規制部が外側継手部材の底部と当接することにより、内側継手部材の軸方向変位を規制する。この変位規制部による軸方向変位の規制でもって、一方の軸継手部におけるトルク伝達部材および内側継手部材が外側継手部材から突出することはない。
このように、トルク伝達部材および内側継手部材が外側継手部材から突出しないことから、その外側継手部材の内部空間に封入された潤滑剤がブーツの内部空間に流出することを抑制できる。その結果、潤滑剤が高速回転による遠心力の作用でブーツを反転させる回転膨張を回避することができるので、ブーツの損傷を未然に防止することができ、ブーツの高速回転性能の向上が図れる。
本発明における変位規制部は、軸方向に突出して外側継手部材の底部と当接可能な凸部を有するプレートを、内側継手部材から露呈する軸部材の端部に取り付けた構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、内側継手部材の軸方向変位時、他方の軸継手部に設けられたプレートの凸部が外側継手部材の底部と当接することにより、このプレートの凸部による内側継手部材の軸方向変位の規制でもって、一方の軸継手部におけるトルク伝達部材および内側継手部材が外側継手部材から突出しないようにすることが容易となる。
本発明において、プレートの外周端部を内側継手部材の端面に係止させた構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、プレートの外周端部を内側継手部材の端面に係止させることで、内側継手部材に対して軸部材を抜け止めすることができる。
本発明において、外側継手部材の開口部を閉塞する仕切り板を、外側継手部材の内部空間とブーツの内部空間との間に配設した構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、仕切り板により、外側継手部材の内部空間に封入された潤滑剤がブーツの内部空間に流出することを確実に阻止できる。その結果、高速回転時におけるブーツの回転膨張を確実に回避できるので、ブーツにおける高速回転性能をより一層向上させることができる。
本発明によれば、内側継手部材の軸方向変位時、他方の軸継手部に設けられた変位規制部が外側継手部材の底部と当接することにより、この変位規制部による内側継手部材の軸方向変位の規制でもって、一方の軸継手部におけるトルク伝達部材および内側継手部材が外側継手部材から突出しない。このことから、外側継手部材の内部空間に封入された潤滑剤がブーツの内部空間に流出することを抑制できる。また、潤滑材の封入量を削減することも可能となる。
また、潤滑剤が高速回転による遠心力の作用でブーツを反転させる回転膨張を回避することができるので、ブーツの損傷を未然に防止することができ、ブーツの高速回転性能の向上が図れる。その結果、外側継手部材の内部空間での潤滑性が改善され、高速回転の使用に有効で安定したシール性を確保でき、長寿命で耐久性に優れた摺動式等速自在継手を提供できる。
本発明の実施形態で、一対の軸継手部を具備した摺動式等速自在継手の全体構成を示す断面図である。 図1の摺動式等速自在継手において、一対の軸継手部の軸芯ずれにより作動角をとった状態を示す断面図である。 (A)は図1の仕切り板を示す断面図、(B)は(A)の側面図である。 従来の摺動式等速自在継手の全体構成を示す断面図である。 図4の摺動式等速自在継手において、一対の軸継手部の軸芯ずれにより作動角をとった状態を示す断面図である。 図5の摺動式等速自在継手において、一方の軸継手部でブーツが反転した状態を示す断面図である。
本発明に係る摺動式等速自在継手の実施形態を図面に基づいて以下に詳述する。
この実施形態では、例えば、鉄鋼設備などの各種産業機械の動力伝達機構として、駆動軸と従動軸とを連結する摺動式等速自在継手(以下、単に等速自在継手と称す)を例示する。この等速自在継手は、一対の軸継手部を備え、一対の軸継手部間で軸芯ずれがあっても、駆動軸と従動軸との間で回転トルクを等速で伝達する。
以下の実施形態では、駆動軸と従動軸との間で角度変位および軸方向変位の両方を許容する摺動式の一つであるダブルオフセット型(DOJ)を例示するが、他の摺動式であるトリポード型(TJ)やクロスグルーブ型(LJ)にも適用可能である。
図1は、作動角0°の状態にある等速自在継手を示す。同図に示す等速自在継手は、有底筒状の外側継手部材14、内側継手部材15、トルク伝達部材であるボール16、およびケージ17からなる一対の軸継手部11,12で主要部が構成され、一対の軸継手部11,12を軸部材であるシャフト13で連結した構造を具備する。各軸継手部11,12は、内側継手部材15、ボール16およびケージ17からなる内部部品18が外側継手部材14の内部空間mに軸方向摺動自在に収容されている。
一対の軸継手部11,12を構成する外側継手部材14、内側継手部材15、ボール16およびケージ17については、一方の軸継手部11と他方の軸継手部12とで同一構造であるため、一方の軸継手部11と他方の軸継手部12を共通して以下に詳述する。
外側継手部材14は、軸方向に延びる直線状トラック溝19が内周面20の円周方向複数箇所に等間隔で形成されている。内側継手部材15は、外側継手部材14のトラック溝19と対をなして軸方向に延びる直線状トラック溝21が外周面22の円周方向複数箇所に等間隔で形成されている。
ボール16は、外側継手部材14のトラック溝19と内側継手部材15のトラック溝21との間に配されて回転トルクを伝達する。ボール16の数は、6個、8個あるいはそれ以外でもよく、その個数は任意である。ケージ17は、外側継手部材14の内周面20と内側継手部材15の外周面22との間に介在してボール16を保持する。
外側継手部材14は筒状をなし、その軸方向外側に位置する端部には、フランジ23が溶接などにより一体的に取り付けられている。このフランジ23が外側継手部材14の底部24を構成している。なお、フランジ23に駆動軸および従動軸(図示せず)がねじ止め等により同軸的に連結される。
シャフト13は、内側継手部材15の軸孔25に圧入することによりスプライン嵌合でもってトルク伝達可能に内側継手部材15に結合されている。シャフト13は、内側継手部材15の軸孔25から露呈する軸端部26にプレート27がねじ止めにより取り付けられている。
このようにして、プレート27は、外側継手部材14の底部24と対向して配置されている。このプレート27の外周端部40を内側継手部材15の奥側端面41に係止させることにより、シャフト13が内側継手部材15に対して抜け止めされている。
以上の構成からなる等速自在継手において、一対の軸継手部11,12間に軸芯ずれが生じて作動角(外側継手部材14に対するシャフト13の角度変位)が付与されると、ケージ17で保持されたボール16は常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。
この等速自在継手では、内側継手部材15、ボール16およびケージ17からなる内部部品18が外側継手部材14の内部で軸方向に摺動可能である。一対の軸継手部11,12間に軸芯ずれが生じて作動角が付与された場合、軸継手部11,12の内部部品18が軸方向に摺動することで、一対の軸継手部11,12間で内部部品18およびシャフト13の軸方向変位を許容する。
この等速自在継手では、軸継手部11,12の外側継手部材14の内部空間mに潤滑剤28を封入することにより、外側継手部材14に対してシャフト13が作動角をとりながら一対の軸継手部11,12が回転する動作時において、継手内部の摺動部位、つまり、外側継手部材14、内側継手部材15、ボール16およびケージ17で構成される摺動部位での潤滑性を確保するようにしている。
この等速自在継手は、一対の軸継手部11,12において、継手内部に封入されたグリース等の潤滑剤28の漏洩を防止すると共に継手外部からの粉塵等の異物や水の侵入を防止するためのシール構造を具備する。
このシール構造は、大径端部29と小径端部30を有して中間でU字状に折り返した形状をなすゴム製のブーツ31と、外側継手部材14の開口部32にねじ止めにより取り付けられて軸方向に張り出した筒状をなす金属製の固定板33とで構成されている。なお、ブーツ31の材質としては、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム等の各種ゴムが適用可能である。
ブーツ31は、大径端部29を固定板33の外周面にブーツバンド34により締め付け固定すると共に、小径端部30をシャフト13の外周面にブーツバンド35により締め付け固定することにより、外側継手部材14とシャフト13との間に装着されている。
以上の構成からなる実施形態の等速自在継手において、図1に示すように、内側継手部材15に対してシャフト13を抜け止めするためのプレート27の外側端面に、軸方向に突出して外側継手部材14の底部24に当接可能な変位規制部である凸部36を形成している。
ここで、図2に示すように、一対の軸継手部11,12間に軸芯ずれが生じて作動角が付与された場合、軸継手部11,12の内部部品18が軸方向に摺動することで、一対の軸継手部11,12間で内部部品18およびシャフト13の軸方向変位を許容する。この時、図示右側に位置する一方の軸継手部12におけるプレート27の凸部36が外側継手部材14の底部24と当接することにより、内部部品18の軸方向変位を規制する。
このプレート27の凸部36による内部部品18の軸方向変位の規制により、図示左側に位置する他方の軸継手部11における内部部品18、つまり、内側継手部材15、ボール16およびケージ17のすべてが外側継手部材14の開口部32から突出しないようにしている。
外側継手部材14の内部に封入された潤滑剤28は、外側継手部材14のトラック溝19と内側継手部材15のトラック溝21との間を含む内部空間mに存在する。このことから、内部部品18が外側継手部材14から突出しないことにより、内部部品18であるボール16によりトラック溝19,21間の潤滑剤28が高速回転による遠心力の作用で押し出されることがない。
そのため、外側継手部材14の内部空間mに封入された潤滑剤28がブーツ31の内部空間nに流出することを抑制できる。その結果、潤滑剤28が高速回転による遠心力の作用で、剛性が小さいゴム製のブーツ31を反転させる回転膨張を回避できる。このようにして、ブーツ31の塑性変形を超える回転膨張を回避できることで、ブーツ31の損傷を未然に防止することができ、ブーツ31の高速回転性能の向上が図れる。
また、外側継手部材14の内部空間mからブーツ31の内部空間nへ潤滑剤28が流出し難くなることから、外側継手部材14の内部空間mに存在する潤滑剤28を確保することが容易となり、外側継手部材14の内部空間mに予め封入する潤滑材28の封入量を削減できる。
以上のようにして、外側継手部材14の内部空間mに潤滑剤28を確保することが容易であることから、外側継手部材14の内部空間mでの潤滑性が改善され、回転膨張しないブーツ31により、高速回転の使用に有効で安定したシール性を確保でき、長寿命で耐久性に優れた等速自在継手を提供できる。
また、この等速自在継手は、図1に示すように、外側継手部材14の開口部32を閉塞する仕切り板37を、外側継手部材14の内部空間mとブーツ31の内部空間nとの間に配設した構造を具備する。仕切り板37は、図3(A)(B)に示すように、中央部位にシャフト13が挿通される貫通孔38を有すると共に、周縁部位の円周方向複数箇所に固定板33を取り付けるねじの逃げとして切り欠き39が形成された形状をなす。
図1に示すように、この仕切り板37を外側継手部材14の開口部32に当接させ、その仕切り板37の上に固定板33を被せてねじ止めにより固定する。このようにして、外側継手部材14の開口部32と固定板33とで仕切り板37を挟み込むことにより、外側継手部材14の内部空間mとブーツ31の内部空間nとの間に仕切り板37を配置する。
このような構造を採用することにより、図2に示すように、一対の軸継手部11,12間に軸芯ずれが生じて作動角が付与されて、軸継手部11,12の内部部品18が軸方向に摺動する際、仕切り板37でもって、図示左側に位置する軸継手部11における外側継手部材14の内部空間mに封入された潤滑剤28がブーツ31の内部空間nに流出することを確実に阻止できる。
その結果、ブーツ31の内部空間nに潤滑剤28が存在しないことから、高速回転時におけるブーツ31の回転膨張を確実に回避できるので、ブーツ31における高速回転性能をより一層向上させることができる。また、外側継手部材14の内部空間mに予め封入する潤滑材28の封入量を大幅に削減できる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
11,12 軸継手部
13 軸部材(シャフト)
14 外側継手部材
15 内側継手部材
16 トルク伝達部材(ボール)
24 底部
27 プレート
31 ブーツ
32 開口部
36 変位規制部(凸部)
37 仕切り板
m,n 内部空間

Claims (4)

  1. 有底筒状の外側継手部材と、前記外側継手部材との間でトルク伝達部材を介して角度変位および軸方向変位を許容しながらトルクを伝達する内側継手部材とからなる一対の軸継手部を備え、前記軸継手部の内側継手部材を軸部材で連結し、外側継手部材と前記軸部材との間にブーツを装着した摺動式等速自在継手であって、
    前記内側継手部材の軸方向変位により、一方の軸継手部における前記トルク伝達部材および内側継手部材が外側継手部材から突出することなく、他方の軸継手部における外側継手部材の底部と当接可能な変位規制部を、前記外側継手部材の底部と対向させて配置したことを特徴とする摺動式等速自在継手。
  2. 前記変位規制部は、軸方向に突出して外側継手部材の底部と当接可能な凸部を有するプレートを、前記内側継手部材から露呈する軸部材の端部に取り付けた構造とした請求項1に記載の摺動式等速自在継手。
  3. 前記プレートの外周端部を内側継手部材の端面に係止させた請求項2に記載の摺動式等速自在継手。
  4. 前記外側継手部材の開口部を閉塞する仕切り板を、外側継手部材の内部空間と前記ブーツの内部空間との間に配設した請求項1〜3のいずれか一項に記載の摺動式等速自在継手。
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