JP2018003917A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチを接続する際に、ショックの発生を抑制する作業車両を提供する。【解決手段】作業車両は、油圧クラッチと、入力回転速度センサと、出力回転速度センサと、制御部と、補正部とを備える。油圧クラッチは、動力源で発生した動力を駆動輪へ伝達する動力伝達経路上に配置され、供給油圧に応じて接続圧力を調整可能である。入力回転速度センサは、油圧クラッチの入力軸の回転速度を検出する。出力回転速度センサは、油圧クラッチの出力軸の回転速度を検出する。制御部は、油圧クラッチを接続する場合に、供給油圧を基準パターンに基づいて上昇させる。補正部は、基準パターンに基づいて供給油圧を上昇させる場合に、入力軸の回転速度と出力軸の回転速度とに基づいて、基準パターンに基づいた供給油圧を補正する。【選択図】図4

Description

本発明は、作業車両に関する。
従来、エンジンから出力される回転駆動を動力伝達装置の複数のギヤを介して適宜減速して駆動輪に伝達し、そのギヤの組み合わせを変更することにより変速する作業車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような作業車両では、接続圧力を調整可能なクラッチを動力伝達装置内に設け、変速時にクラッチから油圧を排出して接続圧力を低下させた後に、予め設定された上昇カーブなどに基づいてクラッチに供給する油圧を徐々に上昇させ、接続圧力を徐々に上昇させている。これにより、クラッチが急に接続することを抑制し、変速時のショックを軽減している。
特開2014−134291号公報
しかしながら、従来の作業車両では、予め設定された上昇カーブに基づいてクラッチに供給する油圧を上昇させても、作業車両に取り付けられる作業機における負荷の変動により、クラッチの接続タイミングがずれるおそれがある。例えば、作業機がプラウであり、変速時にプラウによる負荷が大きくなった場合、予め設定された上昇カーブに基づいてクラッチに油圧を供給しても、クラッチの出力側の回転軸の回転速度上昇が遅くなる。そのため、作業車両が減速し、減速によるショックが発生するおそれがある。一方、例えば、変速時にプラウによる負荷が小さくなった場合、予め設定された上昇カーブに基づいてクラッチに油圧を供給すると、クラッチの出力側の回転軸の回転速度上昇が早くなり、クラッチが急に接続し、ショックが大きくなるおそれがある。
また、このようなことは、例えば、クラッチを接続せずに作業車両を停車させていた後に、クラッチを接続させて作業車両を発進させる場合にも生じ得る。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、クラッチを接続する際に、ショックの発生を抑制する作業車両を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の作業車両(1)は、動力源(E)で発生した動力を駆動輪(4,5)へ伝達する動力伝達経路上に配置され、供給油圧に応じて接続圧力を調整可能な油圧クラッチ(48)と、前記油圧クラッチ(48)の入力軸の回転速度を検出する入力回転速度センサ(143)と、前記油圧クラッチ(48)の出力軸の回転速度を検出する出力回転速度センサ(144)と、前記油圧クラッチ(48)を接続する場合に、前記供給油圧を基準パターンに基づいて上昇させる制御部(120)と、前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させる場合に、前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度とに基づいて、前記基準パターンに基づいた前記供給油圧を補正する補正部(120)と、を備える。
請求項2に記載の作業車両(1)は、請求項1に記載の作業車両(1)において、前記補正部(120)は、前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させて前記油圧クラッチ(48)を接続した場合の前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度との速度比の変化である基準データを記憶し、前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させた場合に、前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度との実速度比を算出し、前記基準データにおける速度比と前記実速度比との差に基づいて、前記実速度比が前記基準データにおける前記速度比となるように、前記基準パターンに基づいた前記供給油圧を補正する。
請求項3に記載の作業車両(1)は、請求項2に記載の作業車両(1)において、前記基準データは、前記供給油圧の上昇を開始してからの時間に対する、前記速度比の変化である。
請求項4に記載の作業車両(1)は、請求項2に記載の作業車両(1)において、前記供給油圧を検出する油圧センサ(128)を備え、前記基準データは、前記油圧センサ(128)によって検出した前記供給油圧に対する、前記速度比の変化である。
請求項5に記載の作業車両(1)は、請求項1に記載の作業車両(1)において、前記補正部(120)は、前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させて前記油圧クラッチ(48)を締結した場合の前記入力軸の回転速度に対する目標出力回転速度と、前記出力回転速度センサ(144)によって検出した実出力回転速度との差に基づいて、前記出力軸の回転速度が前記目標出力回転速度となるように、前記基準パターンに基づいた前記供給油圧を補正する。
請求項1に記載の作業車両によれば、変速時、または発進時に基準パターンに基づいて油圧クラッチへの供給油圧を上昇させる場合に、入力軸の回転速度と出力軸の回転速度とに基づいて、基準パターンに基づいた供給油圧を補正する。これにより、変速時、または発進時に、作業機における負荷が変化した場合でも、負荷の変化に応じて補正された供給油圧を油圧クラッチに供給することができ、ショックの発生を抑制することができる。
請求項2に記載の作業車両によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、変速時、または発進時に、作業機における負荷が変化した場合でも、実速度比を基準データの速度比にすることができる。そのため、基準データの速度比に沿って、供給油圧を油圧クラッチに供給することができ、ショックの発生を抑制することができる。
請求項3に記載の作業車両によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、供給油圧の上昇を開始してから、油圧クラッチの接続を終了するまでの時間を予め設定している場合に、設定した時間に応じて走行クラッチの接続を終了することができる。そのため、変速時、または発進時に、作業機における負荷が変化した場合でも、設定された時間で油圧クラッチの接続を終了させることができ、ショックの発生を抑制することができる。
請求項4に記載の作業車両によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、油圧クラッチへの供給油圧の上昇を開始してから接続が完了するまでの時間が変化するような場合でも、安定した変速や発進を行うことができ、ショックの発生を抑制することができる。
請求項5に記載の作業車両によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、変速時、または発進時に、走行クラッチを接続するまでの時間が変化するような場合でも、実出力回転速度を目標出力回転速度にすることができ、ショックの発生を抑制することができる。
図1は、第1実施形態に係るトラクタの側面図である。 図2は、ミッションケース内の伝動経路図である。 図3は、コントローラのブロック図である。 図4は、第1実施形態における変速時の走行クラッチの接続制御を説明するフローチャートである。 図5は、基準パターンの一例を示すマップである。 図6は、基準パターンに基づいて走行クラッチに油圧を供給した場合の速度比の変化を示すマップである。 図7は、変速中に作業機の負荷が大きくなった場合の速度比の変化を示すマップである。 図8は、変速中に作業機の負荷が大きくなった場合に、走行クラッチへの供給油圧の変化を示すマップである。 図9は、第2実施形態における変速時の走行クラッチの接続制御を説明するフローチャートである。 図10は、変形例におけるミッションケース内の伝動経路図である。
以下に、本発明に係る作業車両の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。さらに、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、かつ、容易なもの、或いは実質的に同一のものいわゆる均等の範囲のものが含まれる。
<第1実施形態>
図1は、作業車両の概略左側面図である。なお、以下では、作業車両としてトラクタ1を例に説明する。トラクタ1は、自走しながら圃場などで作業を行う農用トラクタである。また、以下の説明において、前後方向とは、作業車両、すなわち、トラクタ1の直進時における進行方向であり、進行方向前方側を前後方向の「前」、後方側を前後方向「後」と規定する。ここで、トラクタ1の進行方向とは、トラクタ1直進時において、後述する操縦席7からステアリングハンドル8に向かう方向である。
また、左右方向とは、前後方向に対して水平に直交する方向である。ここでは、前後方向「前」側に向けて左右を規定する。すなわち、オペレータが操縦席7に着いて前方を向いた状態で、左手側が「左」、右手側が「右」である。さらに、鉛直方向とは、前後方向および左右方向に対して直交する方向である。したがって、前後方向、左右方向および鉛直方向は、互いに3次元で直交するようになる。
図1に示すように、作業車両としてのトラクタ1は、機体前部のボンネット2内にエンジンEを搭載している。エンジンEからの回転動力は、ミッションケース3内の走行伝動装置へ伝達され、走行伝動装置で減速されて車輪、すなわち、トラクタ1の前輪4や後輪5へ伝達される。
機体後部のキャビン6内には操縦席7が設けられている。操縦席7の前方には前輪4を操舵するステアリングハンドル8が設けられている。ステアリングハンドル8の前方にはメータパネル9が設けられている。トラクタ1は、機体の後方にロータリ作業機などが連結される。このような作業機は、ミッションケース3から後方へ突出しているPTO軸111によって駆動される。
また、キャビン6内において、操縦席7の周りにはステアリングハンドル8やメータパネル9の他、アクセルペダル10、クラッチペダル11、ブレーキペダル12などの各種操作ペダルや前後進レバー14、主変速レバー15、副変速レバー(図示省略)などの各種操作レバーが設けられている。
次に、図2を参照して、ミッションケース3内に設けられた走行伝動装置について説明する。図2は、ミッションケース3内の伝動経路(動力伝達経路)図である。図2に示すように、ミッションケース3内では、動力上流側となるエンジンEの出力軸20の回転動力が入力軸21へ伝達される。
入力軸21に入力された回転動力は、入力軸21の第1入力ギヤ22および第2入力ギヤ23が第1Hi−Loクラッチ24の第1低速ギヤ26、第2Hi−Loクラッチ25の第2低速ギヤ27および第1Hi−Loクラッチ24の第1高速ギヤ30、第2Hi−Loクラッチ25の第2高速ギヤ31と噛合することで、動力下流側へ伝達される。
ここで、第1Hi−Loクラッチ24および第2Hi−Loクラッチ25は、同一の油圧多板クラッチで、それぞれ入力軸21の回転動力を同じ減速比で高低2段に減速して第1クラッチ軸28および第2クラッチ軸29へと伝達する。
また、低速伝動軸34および高速伝動軸32の回転動力は、それぞれ第1シンクロチェンジ42および第2シンクロチェンジ36へ伝達され、第1シンクロ小ギヤ43および第2シンクロ小ギヤ37が第1伝動軸39の第5ギヤ40と噛合し、第1シンクロ大ギヤ44および第2シンクロ大ギヤ38が第1伝動軸39の第6ギヤ41と噛合することで、さらに動力下流側へ伝達される。
これにより、入力軸21の回転動力が、第1伝動軸39によって低速4段および高速4段に変速される。
以上説明した機構によってトラクタ1の主変速部300が構成されている。主変速部300では、オペレータが操作する主変速レバー15(図1参照)の変速位置を検出して、後述する走行制御部120(図3参照)によって自動的に第1Hi−Loクラッチ24、第2Hi−Loクラッチ25、第1シンクロチェンジ42および第2シンクロチェンジ36を制御して、低速4段から高速4段まで変速可能となる。
図2に示すように、第1伝動軸39は、第2伝動軸45に連結されている。また、第2伝動軸45には第7ギヤ46および第8ギヤ47が設けられている。ここで、第7ギヤ46が走行クラッチ(油圧クラッチ)48の正転クラッチギヤ49と噛合する。第8ギヤ47が逆転軸52の逆転ギヤ51と噛合し、さらに逆転ギヤ51が走行クラッチ48の逆転クラッチ50と噛合している。
したがって、第1伝動軸39の回転動力は、走行クラッチ48の前進クラッチ48aが接続された場合に、正転状態で走行クラッチ48に連結された副変速軸53へ伝達され、走行クラッチ48の後進クラッチ48bが接続された場合に、逆転状態で副変速軸53へ伝達される。
以上説明した機構によってトラクタ1の前後進切替機構301が構成されている。
また、副変速軸53には第9ギヤ54および第10ギヤ55が設けられている。ここで、第9ギヤ54が第3シンクロチェンジ58の第3シンクロ小ギヤ56と噛合している。第10ギヤ55が第3シンクロチェンジ58の第3シンクロ大ギヤ59と噛合している。
第3シンクロチェンジ58が第3シンクロ小ギヤ56側へ接続されると、第9ギヤ54から第3シンクロ小ギヤ56へ伝達された回転動力によって、第5伝動軸60が増速して高速で回転駆動される。
また、第3シンクロチェンジ58が第3シンクロ大ギヤ59側へ接続されると、第10ギヤ55から第3シンクロ大ギヤ59へ伝動された回転動力によって、第5伝動軸60が減速して中速で回転駆動される。
また、第3シンクロチェンジ58が中立状態となると、第10ギヤ55の回転動力が第3シンクロ大ギヤ59へ伝達され、第3シンクロ大ギヤ59に設けられた第11ギヤ57から第4シンクロ小ギヤ69へ伝動される。
また、第4シンクロチェンジ71が第4シンクロ小ギヤ69側へ接続されると、第4シンクロ小ギヤ69の回転動力が第16ギヤ74の回転となることで低速となる。さらに、第4シンクロチェンジ71が第4シンクロ大ギヤ72側へ接続されると、第4シンクロ小ギヤ69の回転動力が第15ギヤ70から第17ギヤ75、第18ギヤ76、第4シンクロ大ギヤ72へ伝達され、第16ギヤ74が超低速となる。
以上説明した機構によってトラクタ1の副変速部302が構成されている。
また、第16ギヤ74が第5伝動軸60に設けられた第12ギヤ61と噛合することで、第5伝動軸60が回転駆動される。また、第5伝動軸60の軸端に設けられた第1ベベルギヤ62がリアベベルギヤケース64の第2ベベルギヤ63と噛合し、リアベベルギヤケース64のベベル出力軸65から第13ギヤ66および第14ギヤ67を介して後輪出力軸68が回転駆動される。これにより、後輪5が回転駆動される。
また、第5伝動軸60には第21ギヤ117が設けられている。第21ギヤ117の回転動力は、副変速軸53の第3筒軸119に設けられた第22ギヤ118および第23ギヤ148を介して第1前輪駆動軸78の第19ギヤ77へ伝達され、第5伝動軸60の低速16段および高速16段の回転動力が第1前輪駆動軸78へ伝達される。
さらに、回転動力は、第1前輪駆動軸78から前輪増速クラッチ(以下、「4WDクラッチ」という)79を介して第2前輪駆動軸85へ伝達され、第3前輪駆動軸86、第4前輪駆動軸87、前輪駆動ベベル軸88へ引き継いで伝達される。
前輪駆動ベベル軸88の軸端に設けられた第1フロントベベルギヤ89がフロントベベルケース90の第2フロントベベルギヤ115と噛合し、フロントベベルケース90のフロントベベル出力軸91から第1フロント出力ベベルギヤ組92、前輪駆動軸116、第2フロント出力ベベルギヤ組93を介して前輪出力軸94が回転駆動される。これにより、前輪4が回転駆動される。
ここで、4WDクラッチ79が前輪等速ギヤ82側へ接続されると、第1前輪駆動軸78の回転動力が第2前輪駆動軸85へそのまま伝達されて通常の四輪駆動となる。また、4WDクラッチ79が前輪増速ギヤ84側へ接続されると、第1前輪駆動軸78の回転動力が前輪等速ギヤ82から第1増速ギヤ81、第2増速ギヤ83を介して増速された回転動力が第2前輪駆動軸85へ伝達されて前輪倍速の四輪駆動となる。さらに、4WDクラッチ79が中立状態となると、前輪4に回転動力が伝達されないため、後輪5の二輪駆動となる。
以上説明した機構によってトラクタ1の前輪側動力伝達部303が構成されている。
図2に示すように、第2入力ギヤ23がPTOクラッチ97のメインクラッチギヤ96と噛合することで、PTOクラッチ97によってPTO軸111へ回転動力を断続(接続/遮断、すなわち、接続解除)するようになる。
第1PTO軸95は、第1PTOギヤ98と、第5シンクロチェンジ151と、第5シンクロ小ギヤ100と、第5シンクロ大ギヤ101とを有している。また、第2PTO軸107は、第20ギヤ102と、第24ギヤ152と、第26ギヤ103と、第25ギヤ153とを有し、カウンタ軸106にPTO逆転ギヤ105を軸支している。
ここで、第1PTOギヤ98がスライドして第20ギヤ102と噛合すると、第2PTO軸107が2速になる。また、第1PTOギヤ98がスライドして第2PTOギヤ99と噛合すると、第1PTO軸95の回転動力が第2PTOギヤ99および第24ギヤ152を介して第2PTO軸107へ伝達され、第2PTO軸107が4速となる。
また、第5シンクロチェンジ151が第5シンクロ小ギヤ100へ接続されることで、第5シンクロ小ギヤ100の回転動力が第26ギヤ103へ伝達されて1速となる。さらに、第5シンクロチェンジ151が第5シンクロ大ギヤ101へ接続されることで、第5シンクロ大ギヤ101の回転動力が第25ギヤ153へ伝達されて3速となる。なお、PTO逆転ギヤ105が第1PTOギヤ98および第20ギヤ102と噛合すると、第1PTO軸95の回転動力が第1PTOギヤ98、PTO逆転ギヤ105を介して第20ギヤ102へ伝達され、さらに、第2PTO軸107へ伝達されて逆回転となる。
そして、第2PTO軸107の回転動力は、第3PTO軸156を介して第4PTO軸108へ伝達され、第1PTO出力ギヤ109および第2PTO出力ギヤ110によってさらに減速されてPTO軸111が回転駆動される。
以上説明した機構によってトラクタ1のPTO変速部157が構成されている。
次に、図3を参照してトラクタ1のコントローラ310の一例について説明する。図3は、コントローラ310のブロック図である。図3に示すように、コントローラ310は、エンジン制御部121と、作業機昇降制御部122と、走行制御部120とから構成される。走行制御部120は、エンジンE(図2参照)などを制御するエンジン制御部121、PTO連結装置に装着される作業機を昇降する作業機昇降制御部122、メータパネル9および操作パネル206などにCAN通信ライン(図3中におけるCAN1,CAN2)を介して交互に交信可能に接続されている。
エンジン制御部121には、エンジンモード選択スイッチ192からエンジンモード、エンジン排気温度センサ203から排気の温度、エンジン回転速度センサ125からエンジン回転速度、エンジンオイル圧力センサ193からエンジン潤滑オイルの圧力、エンジン水温センサ194から冷却水の温度、レール圧センサ198からエンジンEのコモンレールの圧力、アクセル操作位置検出センサ195からのアクセルペダル10のペダル操作位置およびアクセルレバーの操作位置がそれぞれ入力される。また、エンジン制御部121は、燃料タンクから汲み上げた燃料を加圧してコモンレールに圧送する燃料高圧ポンプ196と、コモンレールに蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダ内に噴射する高圧インジェクタ197とを動作するための制御信号を出力する。
作業機昇降制御部122には、機体に作業機を連結するリフトアームの昇降を操作するポジションレバーに設けられたポジションコントロールセンサ199の操作信号と、リフトアームセンサ200の昇降信号と、上げ位置規制ダイヤル201の上げ位置規制信号と、下げ速度調整ダイヤル202の降下速度設定信号とがそれぞれ入力される。また、作業機昇降制御部122は、メイン上昇ソレノイド204と、メイン下降ソレノイド205とに作業機昇降信号を出力して、作業機昇降シリンダを作動させる。
走行制御部120は、主変速部300、副変速部302、前後進切替機構301、前輪側動力伝達部303などを制御して、トラクタ1の走行を制御する。走行制御部120には、左右のブレーキペダル12のブレーキ操作(または、片ブレーキ操作)信号が入力される。また、走行制御部120は、定回転スイッチ126、回転速度増加調整スイッチ123および回転速度減少調整スイッチ124によってエンジン回転速度が指示された場合に、液晶モニタなどの表示部(図示せず)に表示されるエンジン回転速度を実測されたエンジン回転速度に近似させるようにエンジン制御部121に指示する。
走行制御部120には、左右のブレーキペダル12の連結状態を検出するペダル連結操作検出スイッチ137および左右のブレーキペダル12を連結するペダル連結部のロックを検出するロック操作検出スイッチ138からそれぞれ連結/連結解除およびロック/ロック解除の検出信号が入力される。また、走行制御部120には、ブレーキ踏込検知スイッチ139からブレーキ踏込信号、車速センサ140から走行速度、エンジン回転速度センサ125からエンジン回転速度が入力される。
また、走行制御部120には、走行クラッチ48に供給される油圧(以下、供給油圧と言う)を検出する前進クラッチ圧力センサ128、前後進レバー操作位置センサ130の検出結果がそれぞれ入力される。また、走行制御部120には、主変速レバー15の操作位置を検出する主変速レバー位置センサ136、副変速レバーの操作位置を検出する副変速位置センサ131からのそれぞれの検出結果が入力される。さらに、走行制御部120には、油温センサ133からミッションオイルの温度が入力される。
また、走行制御部120には、操縦席7の周りに設けられ、PTO軸111の回転速度を検出するPTO回転センサ220、PTO入り切りスイッチ221、PTO自動/手動切替スイッチ222、走行/作業切替スイッチ223からそれぞれの検出結果が入力される。また、走行制御部120には、オペレータが片ブレーキ操作する場合に走行クラッチ48を自動的に遮断するように設定するクラッチ自動遮断設定スイッチ134から出力された設定信号が入力される。さらに、走行制御部120には、主変速レバー15による変速感度を調整する変速感度ダイヤル135から出力された感度信号が入力される。
また、走行制御部120には、エンジン回転速度をオペレータが具体的に数値で設定した所定の回転速度にする、「定回転モード」を実行するための定回転スイッチ126、定回転スイッチ126に対応した所定のエンジン回転速度設定の増減を調整する回転速度増加調整スイッチ123および回転速度減少調整スイッチ124からの設定信号が入力される。なお、回転速度増加調整スイッチ123および回転速度減少調整スイッチ124によって、高低(たとえば、高回転を2600[rpm]、低回転を1600[rpm])の2種類のエンジン回転速度を任意に設定して記憶させる。
また、走行制御部120には、走行クラッチ48の入力軸である第1伝動軸39の回転速度を検出する入力回転速度センサ143および走行クラッチ48の出力軸である副変速軸53の回転速度を検出する出力回転速度センサ144からの信号が入力される。入力回転速度センサ143および出力回転速度センサ144は、例えば、磁気センサである。入力回転速度センサ143は、例えば、第1伝動軸39に設けたギヤの回転を検出し、入力軸の回転速度を検出する。出力回転速度センサ144は、例えば、クラッチハウジング48cの回転を検出し、出力軸(副変速軸53)の回転速度を検出する。
走行制御部120は、走行クラッチ48の前進クラッチ48aを作動させる前進切替ソレノイド141Fと、走行クラッチ48の後進クラッチ48bを作動させる後進切替ソレノイド141Rと、前進および後進の切り替え時のショックを軽減するために走行クラッチ48の作動時における供給油圧を制御する前後進昇圧ソレノイド142とが接続されて、これらの制御信号を出力する。
また、走行制御部120は、第1Hi−Loクラッチ24を作動させる主変速第1ソレノイド207、第2Hi−Loクラッチ25を作動させる主変速第2ソレノイド208、第1シンクロチェンジ42を作動させる主変速第3ソレノイド209、および第2シンクロチェンジ36を作動させる主変速第4ソレノイド210が接続されて、これらの制御信号を出力する。
また、走行制御部120は、第3シンクロチェンジ58を作動させる副変速第1ソレノイド211、第4シンクロチェンジ71を作動させる副変速第2ソレノイド212が接続され、これらの制御信号を出力する。
また、走行制御部120は、4WDクラッチ79を作動させる4WDソレノイド213および前輪増速ソレノイド214と、PTOクラッチ97を作動させるPTOクラッチソレノイド216とが接続されて、これらの制御信号を出力する。さらに、走行制御部120は、オペレータに各種警報などを与えるブザー215が接続されて制御信号を出力する。
なお、上記したようなコントローラ310の各制御部120〜122は、それぞれ、処理部、記憶部などによって構成されている。トラクタ1の制御を行う場合には、例えば、主変速レバー位置センサ136などの検出結果に基づいて、処理部がコンピュータプログラムを処理部に組み込まれたメモリに読み込んで演算し、演算結果に応じて主変速第1ソレノイド207などのアクチュエータ類を制御することでトラクタ1を走行制御する。この場合、処理部は、適宜記憶部へ演算途中の数値を格納し、また、格納した数値を取り出して演算を実行する。具体的には、各制御部120〜122は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などによって構成され、記憶されたコンピュータプログラムをCPUが読み出すことで、各制御部120〜122の各機能が発揮される。
次に、本実施形態の前後進切替機構301の走行クラッチ48の接続制御について図4のフローチャートを用いて説明する。図4は、変速時における走行クラッチ48の接続制御を説明するフローチャートである。なお、ここでは、変速時を一例として説明するが、発進時に走行クラッチ48を接続する場合に適用してもよい。なお、以下では、第1伝動軸39を走行クラッチ48の入力軸とし、副変速軸53を走行クラッチ48の出力軸として説明する。
ステップS100では、走行制御部120は、変速を行う場合には、走行クラッチ48の供給油圧を、予め設定された基準パターンに基づいて制御する。基準パターンは、図5に示すように走行クラッチ48の供給油圧を一旦低下させたのちに、単位時間当たりの供給油圧の上昇量を設定したマップであり、例えば、トラクタ1に取り付けた作業機の種類や、トラクタ1の変速比に応じて複数設定されている。図5は基準パターンの一例を示すマップである。図5に示すように、時間t0において変速が開始されると、走行制御部120は、走行クラッチ48の供給油圧を一旦低下させて走行クラッチ48の接続圧力を低下させる。その後、走行制御部120は、走行クラッチ48の供給油圧を徐々に増加させる。これにより、走行クラッチ48を予め設定された時間で接続するとともに、変速ショックの発生を抑制することができる。
このように、走行制御部120が基準パターンに基づいて走行クラッチ48に供給油圧を供給すると、走行クラッチ48の入力軸の回転速度を走行クラッチ48の出力軸の回転速度で割った値(以下、速度比と言う)は、図6に示すように変化する。図6は、基準パターンに基づいて走行クラッチ48に供給油圧を供給した場合の速度比の変化を示すマップである。図6では、走行クラッチ48で入力軸の回転速度と出力軸の回転速度との差が生じていない場合、すなわち走行クラッチ48が完全に接続された場合における、速度比を「1」として説明する。時間t0において変速を開始すると、走行クラッチ48の供給油圧が低下し、接続圧力が低下することで、速度比が「1」から変化する。走行クラッチ48の接続圧力が低下すると、エンジンEで発生した回転動力が走行クラッチ48の出力軸に伝達されなくなり、出力軸の回転速度が入力軸の回転速度よりも低くなり、速度比は、「1」よりも大きくなる。
その後、走行制御部120が走行クラッチ48の供給油圧を徐々に増加させると、走行クラッチ48によって出力軸へ伝達される回転動力が大きくなり、出力軸の回転速度が徐々に増加する。そのため、速度比は徐々に小さくなる。
基準パターンは、走行制御部120に記憶されている。また、基準パターンに基づいて供給油圧を供給した場合の速度比は、基準データとして予め走行制御部120に記憶されている。基準パターンおよび基準データは、図5および図6に示すようなマップで記憶されてもよく、表や、式で記憶されてもよい。
ステップS101では、走行制御部120は、入力回転速度センサ143によって走行クラッチ48の入力軸の回転速度を検出し、出力回転速度センサ144によって走行クラッチ48の出力軸の回転速度を検出する。
ステップS102では、走行制御部120は、検出した、入力軸の回転速度と出力軸の回転速度とに基づいて実速度比を算出する。具体的には、走行制御部120は、検出した入力軸の回転速度を、検出した出力軸の回転速度で除算して実速度比を算出する。
ステップS103では、走行制御部120は、基準データにおける速度比と、ステップS102によって算出した実速度比とに基づいて基準データにおける速度比と、実速度比との差を算出する。
ステップS104では、走行制御部120は、ステップS103によって算出した差に基づいて、実速度比が、基準データにおける速度比となるように、基準パターンに基づく供給油圧を補正する。走行制御部120は、実速度比が、基準データにおける速度比よりも大きい場合には、差に応じて、供給油圧を基準パターンに基づく供給油圧よりも高くする。一方、走行制御部120は、実速度比が、基準データにおける速度比よりも小さい場合には、差に応じて、供給油圧を基準パターンに基づく供給油圧よりも低くする。
基準パターンは、予め想定される、作業機の負荷や、負荷の変化量に応じて設定されている。しかし、作業機の負荷(抵抗)は変化しやすく、特に、プラウによる耕耘時などでは負荷の変化量は大きい。負荷が想定される負荷の変化量よりも大きく変化すると、基準パターンに基づいて供給油圧を上昇させた場合に、ショックが大きくなるおそれがある。
例えば、図7において破線で示すように、時間t1において作業機の負荷が大きくなると、負荷の増大により出力軸の回転速度が低下する。本実施形態を用いずに、基準パターンに基づいて走行クラッチ48に供給油圧を供給すると、作業機の負荷の増大により出力軸の回転速度を高くすることができず、実速度比は基準データにおける速度比よりも大きくなる。つまり、作業機の負荷が大きくなると、基準パターンに基づいて供給油圧を上昇させても、出力軸の回転速度が高くならず、走行速度が低下し、減速に伴うショックが大きくなる。図7においては、基準データにおける速度比を点線で示す。
本実施形態では、基準データにおける速度比と、実速度比との差に基づいて、基準パターンに基づく供給油圧を補正して走行クラッチ48に供給油圧を供給するので、例えば、作業機の負荷が大きくなった場合には、図8において実線で示すように供給油圧が基準パターンにおける供給油圧(図8中、点線)よりも高くなる。そのため、走行クラッチ48の接続圧力が、基準パターンにおける接続圧力よりも高くなり、走行クラッチ48の出力軸に伝達される回転動力が大きくなり、出力軸の回転速度が高くなる。したがって、図7において実線で示すように実変速比が基準データにおける変速比に収束する。このように、作業機の負荷が大きくなった場合でも、走行クラッチ48の接続を開始してから接続を終了するまでの時間が長くなることを抑制し、走行速度の低下を抑制することができ、減速に伴うショックの発生を抑制することができる。
また、作業機の負荷が小さくなると、走行クラッチ48が急に接続し、急な接続に伴うショックが発生するおそれがあるが、本実施形態では、このような場合には、走行クラッチ48に供給する供給油圧を基準パターンに基づく供給油圧よりも低くする。これにより、走行クラッチ48の急な接続に伴うショックの発生を抑制することができる。
なお、負荷の変化量の、最大値または最小値を想定して、基準パターンを設定することも考えられる。しかし、この場合、想定した値と逆側に負荷が変化した場合に、ショックが大きくなるおそれがある。例えば、負荷の変化量の最大値を想定して基準パターンを設定し、負荷が小さくなった場合には、走行クラッチ48の急な接続に伴うショックが大きくなるおそれがある。
本実施形態では、このような状況の発生を抑制し、変速時におけるショックの発生を抑制することができる。
次に、第1実施形態の効果について説明する。
変速時、または発進時に基準パターンに基づいて走行クラッチ48への供給油圧を上昇させる場合に、入力軸の回転速度と出力軸の回転速度とに基づいて、基準パターンに基づいた供給油圧を補正する。これにより、変速時、または発進時に、トラクタ1に取り付けた作業機における負荷が変化した場合でも、負荷の変化に応じて補正された供給油圧を走行クラッチ48に供給することができ、ショックの発生を抑制することができる。
基準データにおける速度比と、実速度比との差に基づいて、実速度比が基準データにおける速度比となるように、供給油圧を補正する。これにより、変速時、または発進時に、作業機における負荷が変化した場合でも、実速度比を基準データの速度比にすることができる。そのため、基準データの速度比に沿って、供給油圧を走行クラッチ48に供給することができ、ショックの発生を抑制することができる。
基準データを、供給油圧の上昇を開始してからの時間に対する速度比の変化として設定することで、供給油圧の上昇を開始してから、走行クラッチ48の接続を終了するまでの時間を予め設定している場合に、設定した時間に応じて走行クラッチ48の接続を終了することができる。そのため、変速時、または発進時に、作業機における負荷が変化した場合でも、設定された時間で走行クラッチ48の接続を終了させることができ、ショックの発生を抑制することができる。
上記実施形態では、基準データを走行クラッチ48への供給油圧の上昇を開始してからの時間に対する速度比で表したが、供給油圧に対する速度比で表してもよい。これにより、走行クラッチ48への供給油圧の上昇を開始してから接続が完了するまでの時間が変化するような場合でも、安定した変速や発進を行うことができ、ショックの発生を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態のトラクタ1の構成は、第1実施形態と同じなので、ここでの説明は省略する。第2実施形態は、前後進切替機構301の走行クラッチ48の接続制御が第1実施形態と異なっている。
本実施形態の前後進切替機構301の走行クラッチ48の接続制御について図9のフローチャートを用いて説明する。
ステップS200では、走行制御部120は、第1実施形態と同様に、走行クラッチ48の供給油圧を、予め設定された基準パターンに基づいて制御する。第2実施形態では、走行制御部120には、基準データは記憶されていない。
ステップS201では、走行制御部120は、入力回転速度センサ143によって走行クラッチ48の入力軸の回転速度を検出し、出力回転速度センサ144によって走行クラッチ48の出力軸の回転速度を検出する。
ステップS202では、走行制御部120は、検出した入力軸の回転速度に対する出力軸の目標回転速度(目標出力回転速度)を算出する。具体的には、走行制御部120は、予め設定された係数を入力軸の回転速度に乗算し、出力軸の目標回転速度を算出する。係数は、作業機の種類や、トラクタ1の変速比や、供給油圧に応じて設定され、走行制御部120に記憶されている。
ステップS203では、走行制御部120は、検出した出力軸の回転速度(実出力回転速度)と、出力軸の目標回転速度とを比較し、検出した出力軸の回転速度と、出力軸の目標回転速度の差を算出する。
ステップS204では、走行制御部120は、ステップS203によって算出した差に基づいて、実際の出力軸の回転速度が、出力軸の目標回転速度となるように、走行クラッチ48への供給油圧を補正する。走行制御部120は、検出した出力軸の回転速度が、出力軸の目標回転速度よりも低い場合には、検出した出力軸の回転速度と、出力軸の目標回転速度の差に応じて、供給油圧を、基準パターンに基づく供給油圧よりも高くする。一方、走行制御部120は、検出した出力軸の回転速度が、出力軸の目標回転速度よりも高い場合には、検出した出力軸の回転速度と、出力軸の目標回転速度の差に応じて、供給油圧を、基準パターンに基づく供給油圧よりも低くする。
次に第2実施形態の効果について説明する。
入力軸の回転速度に対する出力軸の目標回転速度を設定し、出力軸の目標回転速度と、実際の出力軸の回転速度との差に基づいて、実際の出力軸の回転速度が、目標回転速度となるように、基準パターンに基づいた供給油圧を補正する。これにより、変速時、または発進時に、作業機における負荷が変化した場合でも、出力軸の回転速度を目標回転速度にすることができ、ショックの発生を抑制することができる。
また、上記実施形態では、前後進切替機構301を主変速部300と副変速部302との間に設けたが、図10に示すように、前後進切替機構301をエンジンEと主変速部300との間に設けてもよい。図10は、本実施形態の変形例のミッションケース内の伝動経路図である。
また、上記実施形態では、入力軸の回転速度を出力軸の回転速度で除算した値を速度比としたが、出力軸の回転速度を入力軸の回転速度で除算した値を速度比としてもよい。つまり、速度比は、入力軸の回転速度と出力軸の回転速度との比を表せばよい。
また、入力回転速度センサ143によって検出した入力軸の回転速度と、出力回転速度センサ144によって検出した出力軸の回転速度との差を算出し、この差と、基準パターンに基づいて供給油圧を供給した場合における入力軸の回転速度と出力軸の回転速度との差である目標回転速度差とを比較してもよい。そして、算出した差が目標回転速度差となるように、供給油圧を補正してもよい。なお、目標回転速度差は、マップ、表、または式によって走行制御部120に記憶される。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、エンジンEが定回転モードである場合に、所定の回転速度に対するエンジン回転速度の割合を算出し、その割合に応じて出力軸の回転速度の目標回転速度を設定し、出力軸の回転速度が目標回転速度となるように、供給油圧を補正してもよい。なお、前後進切替機構301を主変速部300と副変速部302との間に設けている場合には、主変速部300における変速比(ギヤ比)を考慮して目標回転速度を設定する。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、入力回転速度センサ143は、入力軸の回転速度を検出できればよく、また出力回転速度センサ144は、出力軸の回転速度を検出できればよい。例えば、車速センサ140によって検出した車速に副変速部302における変速比(ギヤ比)などを用いて、出力軸の回転速度を算出してもよい。また、第2実施形態においては、入力回転速度センサ143を用いずに、エンジン回転速度センサ125によって検出したエンジン回転速度を入力軸の回転速度として用いてもよい。
コントローラ310の各制御部、例えば走行制御部120を複数の制御部によって構成してもよい。また、複数の制御部、例えば走行制御部120と作業機昇降制御部122とを1つの制御部としてコントローラ310を構成してもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 トラクタ(作業車両)
4 前輪(駆動輪)
5 後輪(駆動輪)
48 走行クラッチ(油圧クラッチ)
120 走行制御部(制御部、補正部)
128 前進クラッチ圧力センサ(油圧センサ)
143 入力回転速度センサ
144 出力回転速度センサ

Claims (5)

  1. 動力源で発生した動力を駆動輪へ伝達する動力伝達経路上に配置され、供給油圧に応じて接続圧力を調整可能な油圧クラッチと、
    前記油圧クラッチの入力軸の回転速度を検出する入力回転速度センサと、
    前記油圧クラッチの出力軸の回転速度を検出する出力回転速度センサと、
    前記油圧クラッチを接続する場合に、前記供給油圧を基準パターンに基づいて上昇させる制御部と、
    前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させる場合に、前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度とに基づいて、前記基準パターンに基づいた前記供給油圧を補正する補正部と、
    を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 前記補正部は、
    前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させて前記油圧クラッチを接続した場合の前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度との速度比の変化である基準データを記憶し、
    前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させた場合に、前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度との実速度比を算出し、
    前記基準データにおける速度比と前記実速度比との差に基づいて、前記実速度比が前記基準データにおける前記速度比となるように、前記基準パターンに基づいた前記供給油圧を補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記基準データは、
    前記供給油圧の上昇を開始してからの時間に対する、前記速度比の変化である
    ことを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記供給油圧を検出する油圧センサ
    を備え、
    前記基準データは、
    前記油圧センサによって検出した前記供給油圧に対する、前記速度比の変化である
    ことを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  5. 前記補正部は、
    前記基準パターンに基づいて前記供給油圧を上昇させて前記油圧クラッチを締結した場合の前記入力軸の回転速度に対する目標出力回転速度と、前記出力回転速度センサによって検出した実出力回転速度との差に基づいて、前記実出力回転速度が前記目標出力回転速度となるように、前記基準パターンに基づいた前記供給油圧を補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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