JP2018003267A - 建物基礎部の防蟻構造及びその施工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】土間コンクリート下の断熱材からのシロアリの侵入を防止して建物を保護すること。【解決手段】建物基礎部における布基礎2の立ち上がり部2aの内側面によって囲まれた建物の床下に位置する地盤面1上方の中央部に配置される防蟻性断熱材3と、前記布基礎2の立ち上がり部2aの内側面に密接し、且つ、防蟻性断熱材3の周縁部に密接するように配設されるシロアリ侵入防止用のバリア層4と、前記防蟻性断熱材3の上面に密接し、前記シロアリ侵入防止用のバリア層4の上方に位置する土間コンクリート5、を具備する建物基礎部の防蟻構造としたこと。【選択図】図1

Description

この発明は、建物の布基礎の立ち上がり部の内側面に囲まれた床下に断熱材が敷設され、その上方に土間コンクリートが打設された断熱床下構造において、土間コンクリート下の断熱材からのシロアリの侵入を防止して建物を保護するための建物基礎部の防蟻構造及びその施工法に関する。
建物へのシロアリの侵入を防止するための防蟻処理としては、薬剤を使用する方法が一般的に知られている。具体的には、食害を受け易い建物の木質部分に薬剤を直接散布又は含浸させたり、建物基礎部における土壌面に薬剤を直接散布又は薬剤を含浸させたシート等を敷設している。
しかしながら、上記のように薬剤を使用する方法では、薬剤の成分による人体や動植物ならびに周辺環境への影響が懸念される。また、薬剤は時間が経つにつれて防蟻効果が消失するので、定期的に防蟻処理を繰り返す必要があるが、従来においては土間コンクリート上から穿孔して実施するしかなく確実な処理が困難であるのに加えて、施工に手間がかかる。
そのため、土壌面の薬効が消失した箇所から、シロアリが断熱材へ到達する可能性がある。
シロアリが断熱材に到達すると、一般に断熱材は、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンといった発泡樹脂からなるため、シロアリによって容易に食い破られてしまう恐れがある。
それにより、当該断熱材による断熱機能が低下し、場合によっては当該断熱材が蟻道となってシロアリが屋内に到達するリスクがある。
そこで、上記のような課題の解決方法として、これまでは、布基礎の立ち上がり部の内側面によって囲まれた地盤面上に敷設した断熱材の下面を覆うように防蟻シートを敷設する方法が提案されている。(特許文献1参照)
また、布基礎の立ち上がり部の間に断熱材が設けられておらず、土壌面に土間コンクリートが接している建物基礎部における防蟻構造として、布基礎の立ち上がり部と土間コンクリートとの間の隅部に沿って土壌面の基礎際を覆うように、無機物粒子を敷き詰めてなるか鉄鋼副産物であるスラグを敷き詰めてなるバリア層を設けたものが提案されている。(特許文献2参照)
特開2003−013511号公報 特開2014−062435号公報
しかしながら、特許文献1の断熱材の下面を覆うように防蟻シートを地盤面上に敷設する防蟻構造では、防蟻シートが破れるなどしてシロアリに防蟻シートを突破された場合、シロアリの屋内への侵入を防ぐことができない。
また、特許文献2の土壌面の基礎際をバリア層で覆う構造を、布基礎の立ち上がり部によって囲まれる地盤面上に接して断熱材が設けられ、その上に土間コンクリートが打設された断熱床下構造に適用した場合、シロアリが断熱材を食い破り布基礎の立ち上がり部と土間コンクリートとの間の隅部に到達し、そこから屋内に侵入する経路を遮断することができない。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、断熱材を防蟻性断熱材とすると共に、この防蟻性断熱材の周縁部と立ち上がり部の内側面に密接するように敷設したバリア層を設けることによって、薬剤に頼らずに恒久的に土間コンクリート下の断熱材からのシロアリの侵入を防止する防蟻構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る建物基礎部の防蟻構造は、建物基礎部における布基礎の立ち上がり部の内側面によって囲まれた建物の床下に位置する地盤面上方に配置される防蟻性断熱材と、前記布基礎の立ち上がり部の内側面に密接し、且つ、防蟻性断熱材の周縁部に密接するように配設されるシロアリ侵入防止用のバリア層と、前記防蟻性断熱材の上面に密接し、且つ、前記シロアリ侵入防止用のバリア層の上方に位置する土間コンクリートと、を具備することを特徴とする。
又、本発明に係る建物基礎部の防蟻構造は、前記防蟻性断熱材の周縁部とシロアリ侵入防止用のバリア層との密接が、前記防蟻性断熱材の周縁部の外周囲が前記シロアリ侵入防止用のバリア層に囲まれた状態の密接であることである。
更に、本発明に係る建物基礎部の防蟻構造は、前記防蟻性断熱材の周縁部とバリア層との密接が、前記防蟻性断熱材の周縁部の下面と前記シロアリ侵入防止用のバリア層の上面との密接であることである。
加えて、本発明に係る建物基礎部の防蟻構造の施工方法は、建物基礎部における布基礎の立ち上がり部によって囲まれる地盤面上の中央部に防蟻性断熱材を配置する工程と、前記防蟻性断熱材の周縁部の外周囲と前記布基礎の立ち上がり部の内側面との間の間隙に、シロアリ侵入防止用のバリア層を構築する工程と、前記防蟻性断熱材の上面及びシロアリ侵入防止用のバリア層の上面に土間コンクリートを形成する工程と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、建物基礎部における布基礎の立ち上がり部の内側面によって囲まれた建物の床下に位置する地盤面上方に配置される永続的な防蟻性断熱材とシロアリ侵入防止用のバリア層によって、布基礎の立ち上がり部の内側面によって囲まれた建物の床下の地盤面を塞いでいるので、シロアリが建物内部に侵入することを恒久的に防止できる。この時、シロアリ侵入防止用のバリア層は、布基礎の立ち上がり部の内側面に密接し、しかも防蟻性断熱材の周縁部と密接しているので、それら部材の間には間隙が生じないのでシロアリの通過を阻止し得ている。
前記防蟻性断熱材の周縁部の外周囲が前記シロアリ侵入防止用のバリア層に囲まれた状態の密接である場合には、断熱材の使用量がシロアリ侵入防止用のバリア層の面積分だけ少なくて済む利点がある。更に、防蟻性断熱材の上面とその周縁部の外周囲のシロアリ侵入防止用のバリア層の上面で土間コンクリートを支えるために、支持強度が向上する利点がある。
前記防蟻性のある断熱材の周縁部とシロアリ侵入防止用のバリア層との密接が、前記防蟻性断熱材の周縁部の下面と前記シロアリ侵入防止用のバリア層の上面との密接である場合には、前記断熱材の周縁部が前記バリア層によって支持されているために、地盤面中への沈下を防止できる。床下の地盤面の表面全体が断熱材によって塞がれ、且つ、周縁部の下面が前記バリア層で覆われているので、より断熱性が向上する。
本発明に係る建物基礎部の防蟻構造の施工方法によれば、布基礎の立ち上がり部によって囲まれる地盤面上の中央部に防蟻性断熱材を配置してから、この防蟻性断熱材の周縁部の外周囲と前記布基礎の立ち上がり部の内側面との間に生じている間隙内に、シロアリ侵入防止用のバリア層となる材料を投入するだけで良いので、地盤面に前記バリア層形成用の幅と深さの溝の掘り起こし作業が不必要となり、施工工数の短縮と施工経費の節減を図ることができる。又、バリア層が無機物粒子或いは鉄鋼副産物であるスラグ粒子を含む水硬性の転炉スラグの徐冷スラグであれば、予め形成している間隙内に落とし込むだけで良いので工事が楽であるという利点がある。また、地盤に含まれる水分だけでも粒子が硬化するので更に作業が楽になる利点がある。
本発明の実施形態に係る建物基礎部の防蟻構造の縦断面図。 図1に対応する一部破断平面図。 図1の布基礎の立ち上り部の内側面との隅角部周辺拡大図。 本発明の他の実施形態に係る建物基礎部の防蟻構造の縦断面図。 図4の布基礎の立ち上り部の内側面との隅角部周辺拡大図 本発明の実施形態に係る建物基礎部の防蟻構造の施工手順を示す縦断面図(その1)。 同上の施工手順を示す縦断面図(その2)。 同上の施工手順を示す縦断面図(その3)。 同上の施工手順を示す縦断面図(その4)。
この発明の最良の実施形態について以下図面を参照しつつ説明する。この発明の建物基礎部の防蟻構造の2つの実施形態の主な図は、図1、図4にそれぞれ示されている。
まず、図1に示す第1の実施形態について、図2、図3をも参照しつつ説明する。土壌や砂利などからなる地盤面1に、図外の建物の1階の間取りにほぼ対応するように四角形状に区分けされて敷設された布基礎2は、周知のように、地盤面1の上方に向かった立ち上り部2aと地中に埋設されているフーチング2bからなり、この第1の実施形態は、前記立ち上がり部2aの内側面2cに囲まれた地盤面1上に、下から順に防蟻性断熱材3と該防蟻性断熱材3の外周縁を取り囲んでいるバリア層4、及び土間コンクリート5が敷設されてなるものである。バリア層4は、前記防蟻性断熱材3の外周縁と前記立ち上がり部2aの内側面2cとの間の間隔Hに敷設されている。
前記防蟻性断熱材3は、高い硬度と粘弾性により薬剤なしで防蟻性を有する板状に成形加工されたノンケミカル性の部材である。例えば、板厚が30〜200mm、幅が200〜500mm、長さが1000〜2000mmなどのものから施工現場に応じた部材が選択使用される。これらの防蟻性断熱材3は、前記した立ち上がり部2aの内側面2cに囲まれた地盤面1上に設置されるが、1枚の防蟻性断熱材3の板材ではカバーできない場合には、複数枚を水平方向に並べて使用される。この際には、適宜切断されて縦横方向に敷設される。そして隣接し密接する防蟻性断熱材3の板材同士の側面の隙間3aを塞ぐように、隣接する板材の上面を橋渡しするようにして防蟻性の粘着テープ6が貼られている。これにより、隙間3aがシロアリの通過可能な大きさであった場合にも防蟻性断熱材3の上面には這い上がれないようにしている。しかしながら、発泡系断熱材のように内部に空隙がある構造の場合には、コンクリートとの密着性は良くなるために、粘着テープ6が無くてもシロアリは土間コンクリート5と防蟻性断熱材3の間の通過は不可能であるため、粘着テープ6は必ずしも必須の要件ではない。
前記防蟻性断熱材3の好ましい具体例として、株式会社JSPのミラポリカ(登録商標)フォームが挙げられる。このフォームの板厚が40mm、幅が350mm、長さが1820mmであるので、所定形状の地盤面1上に密接するように大きさを適宜切断するなどして調整して水平方向に並べてから、その密接し隣接している板材の表面に防蟻性粘着テープ6を貼って隙間を塞ぐ。防蟻性断熱材3の他の具体例としては、ガラス発泡体であるゲーテハウス株式会社のゲーテ安心ボード(登録商標)、アクリル樹脂の発泡体である積水化成品工業株式会社のフォーマック(登録商標)を挙げることができる。
前記防蟻性粘着テープ6としては、材質がエチレンビニルアセテート樹脂(EVA)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン・PE,ポリプロピレン・PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタラート(PET),ポリ塩化ビニール(PVC)などであって、JISA6390(1997)に規定されるもの同等もしくはそれ以上の気密・防湿性能を持ち、厚さが0.1mm以上で、しかもシロアリの侵入を物理的に阻止できうる硬度を有するシート、フィルムなどが好適である。
前記シロアリ侵入防止用のバリア層4は、鉄鋼副産物である水硬性を有する徐冷スラグが好適に使用される。この徐冷スラグは、JIS A 1102 において規定されている目開き1.18mmの篩に留まり、且つ、目開き4.75mmの篩を通過する硬質緻密な結晶質の粒子を50重量%以上含有するものが好適である。この徐冷スラグであれば、水分の存在下で固まる性質を有しているので、土壌などの地盤面1に含まれる水分や散水によってスラグ同士が結合して硬化することから、前記間隔H内においてスラグ粒子間が埋まるためにシロアリが抜け出ることを防止できる。更に、スラグの硬化は炭酸化反応によるものであることから、硬化の前後で体積は変化しないか、若しくは、硬化後の方が若干膨張するために、このバリア層4に隣接する断熱材3、立ち上り部2aとの間に隙間が生じることがなくなることからそれらの境界からのシロアリの通過を防ぐことが出来る。又、施工時においては、前記間隔Hに徐冷スラグを投入して水分を吸収できる環境下に置いておくだけの簡単な施工で良い。このバリア層4の厚さは、断熱材3の板厚さと略等しい〜100mm以内、幅は前記間隔Hと略等しくなるが〜200mm以内、好ましくは50〜80mmが好適である。尚、バリア層5は徐冷スラグに代えて小石やガラス粒子などの無機物粒子を敷き詰めたものであってもよい
土間コンクリート5は、布基礎2の立ち上り部2aの内側面2cによって囲まれた前記断熱材3及びバリア層4の上方にコンクリートを打設して硬化させたものであるので、当該土間コンクリート5は地盤面1の上方に位置し、且つ、布基礎2の上方に構築される建物の床下に位置する。通常の施工では、60mm以上の厚さである。
以上のように、この第1の実施形態の建物基礎部の防蟻構造によると、土間コンクリート5の下面には、防蟻性断熱材3が敷設されているので、建物に対する断熱効果を有することは勿論のこと、シロアリ侵入防止用のバリア層4は、布基礎の立ち上がり部の内側面2cに密接し、しかも防蟻性断熱材3の周縁部とも密接しているので、それら部材の間には間隙が生じないので、防蟻性断熱材3やバリア層4と同様にシロアリの通過を阻止し得る。そして、断熱材3の周縁部をバリア層4で取り囲んでいるので、その分だけ防蟻性断熱材3の使用量を節減できる。
次に、第2の実施形態について、図4、図5を参照しつつ説明する。前記第1の実施形態と異なる構成要件は、バリア層4が地盤面1から布基礎2の立ち上り部2aの内側面2cに沿って堀り下げて形成されている溝M内に敷設され、且つ、このバリア層4の上面が地盤面1の全面に敷設されている防蟻性断熱材3の周縁部の下面と密接していることである。その他の構成要件は、同じであるのでその説明を省略する。
この第2の実施形態の場合には、土間コンクリート5の下方の防蟻性断熱材3の下面に、シロアリが地盤面1まで這い上がってきても、この防蟻性断熱材3によって建物への侵入を阻止できる。更に、立ち上り部2aの内側面2cと断熱材3の側面との密接部分の下方の角部にはバリア層4があるので、この密接部分に仮に隙間が生じていたとしてもバリア層4によってシロアリの侵入を阻止できる。図においては、バリア層4の断面形状は矩形状としているが、内側面2cと防蟻性断熱材3が形成する下方の角部を塞ぐ位置に設ければ、この角部と向い合う外形状は曲線状であってもよい。図示のように矩形状の場合には、前記第1の実施形態と同様に深さが〜100mm以内、幅は前記間隔Mと略等しくなる〜200mm以内、好ましくは50〜80mmが好適である。尚、バリア層4は徐冷スラグに変えて無機物粒子を敷き詰めたものであってもよい。溝Mの幅や深さは前記第1の実施形態の間隔Hと同様であるのでその説明を省略する。
前記土間コンクリート5は、布基礎2の立ち上り部2aの内側面2cによって囲まれた前記防蟻性断熱材3の上方にコンクリートを打設して硬化させたものであるので、当該土間コンクリート5は地盤面1の上方で、布基礎2の上方に構築される建物の床下に位置する。通常の施工では、60mm以上の厚さである。
以上のように、この第2の実施形態の建物基礎部の防蟻構造によると、土間コンクリート5の下面全面に渡って防蟻性断熱材3が敷設されているので、建物に対する断熱効果がより大きくなることは勿論のこと、シロアリ侵入防止用のバリア層4は、布基礎の立ち上がり部2aの内側面2cに密接し、しかも防蟻性断熱材3の周縁部の下面とも密接しているので、内側面2cと防蟻性断熱材3の間には間隙が生じないので、内側面2cに沿ってシロアリが上ってきてもその侵入を阻止し得る。
この発明の第1の実施形態の施工法について図6〜図9に基づいて説明する。
この施工法は、まず、図6は地盤面1の建物基礎部の布基礎2の立ち上り部2aの内側面2cによって囲まれた建物の床下に位置する区画された前記地盤面1を示す。そして、図7に示すように、前記内側面2cから少しの隙間Hを開けて前記地盤面1の中央部分に防蟻性断熱材3を敷設する。地盤面1上に敷かれた板状の防蟻性断熱材3は複数枚からなるので、その隣接する板材の上面に跨るようにして粘着テープ6を張り付けてその隙間を塞ぐ。
次に、上記の工法によって形成され間隔Hの内部にバリア層4を形成する徐冷スラグを投入して、図8に示すように、バリア層4を形成する。徐冷スラグは、前記したように、土壌などの地盤に含まれる水分によってスラグの粒子同士が結合して硬化し、バリア層4内部をシロアリが抜け出ることを防止できる。しかし、別途徐冷スラグを投入した後に散水すればより効果的に硬化することができる。そして、硬化の前後で体積は変化しないか、若しくは、硬化後の方が若干膨張する性質を有しているので、このバリア層4に隣接する断熱材3、立ち上り部2aの内側面2cとの間に隙間が生じることがないことからそれらの境界からのシロアリの侵入を未然に防ぐことが出来る。
最後に上記した防蟻性断熱材3及びバリア層4の上面にコンクリートを打設して硬化させて土間コンクリート5を形成する。以上の手順によって、建物基礎部の防蟻構造が構築される。
第2の実施形態の防蟻構造の施工方法と第1の実施形態の施工方法とが異なるとことは、バリア層4を形成するために必要な溝Mを地盤面1に形成する必要があることである。すなわち、立ち上り部2aの内側面2cに沿って地盤面1にバリア層4の幅と深さに相当する溝Mを掘り込む作業が事前の準備として必要になる点である。そして、前記溝Mを掘った後に、その内部に徐冷スラグを投入して地盤面1と同一面となるように施工してから早く硬化させる場合には散水するなどして水分を加えてバリア層4を形成してから、地盤面1とバリア層4の上面に跨って防蟻性断熱材3を平面的に敷設して、前述のように隣接する防蟻性断熱材3の上面を跨るように粘着テープ6で塞いでゆく。その後にコンクリートを打設して土間コンクリート6を形成し施工を終える。
尚、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
1 地盤面
2 布基礎
2a 布基礎立ち上がり部
2b フーチング
2c 立ち上がり部内側面
3 防蟻性断熱材
3a 密接部
4 バリア層
5 土間コンクリート
6 粘着テープ
H 間隔
M 溝
上記目的を達成するために、本発明に係る建物基礎部の防蟻構造は、建物基礎部における布基礎の立ち上がり部の内側面によって囲まれた建物の床下に位置する地盤面上方の中央部に配置される薬剤なしに防蟻性を有する板状に形成されたノンケミカル性の防蟻性断熱材と、前記布基礎の立ち上がり部の内側面に密接し、且つ、防蟻性断熱材の周縁部に密接するように配設されるシロアリ侵入防止用の無機物粒子からなるバリア層と、前記防蟻性断熱材の上面に密着し、前記シロアリ侵入防止用のバリア層の上方に位置する土間コンクリート、を具備することを特徴とする。
更に、本発明に係る建物基礎部の防蟻構造は、前記防蟻性断熱材の周縁部とシロアリ侵入防止用のバリア層との密接が、前記防蟻性断熱材の周縁部の下面と前記シロアリ侵入防止用のバリア層の上面との密接であることを特徴とする。
加えて、本発明に係る建物基礎部の防蟻構造の施工方法は、建物基礎部における前記布基礎の立ち上がり部によって囲まれる地盤面上の中央部に薬剤なしに防蟻性を有する板状に形成されたノンケミカル性の防蟻性断熱材を配置する工程と、前記防蟻性断熱材の周縁部の外周囲と前記布基礎の立ち上がり部の内側面との間に間隙に、シロアリ侵入防止用の無機物粒子からなるバリア層を構築する工程と、前記防蟻性断熱材の上面及びシロアリ侵入防止用のバリア層の上面に土間コンクリートを形成する工程と、を備えることを特徴とする。

Claims (4)

  1. 建物基礎部における布基礎の立ち上がり部の内側面によって囲まれた建物の床下に位置する地盤面上方の中央部に配置される防蟻性断熱材と、
    前記布基礎の立ち上がり部の内側面に密接し、且つ、防蟻性断熱材の周縁部に密接するように配設されるシロアリ侵入防止用のバリア層と、
    前記防蟻性断熱材の上面に密接し、前記シロアリ侵入防止用のバリア層の上方に位置する土間コンクリート、を
    具備することを特徴とする建物基礎部の防蟻構造。
  2. 前記防蟻性断熱材の周縁部とシロアリ侵入防止用のバリア層との密接が、前記防蟻性のある断熱材の周縁部の外周囲が前記シロアリ侵入防止用のバリア層に囲まれた状態の密接であることを特徴とする請求項1に記載の建物基礎部の防蟻構造。
  3. 前記防蟻性のある断熱材の周縁部とシロアリ侵入防止用のバリア層との密接が、前記防蟻性のある断熱材の周縁部の下面と前記シロアリ侵入防止用のバリア層の上面との密接であることを特徴とする請求項1に記載の建物基礎部の防蟻構造。
  4. 建物基礎部における布基礎の立ち上がり部によって囲まれる地盤面上の中央部に防蟻性断熱材を配置する工程と、
    前記防蟻性断熱材の周縁部の外周囲と前記布基礎の立ち上がり部の内側面との間の間隙に、シロアリ侵入防止用のバリア層を構築する工程と、
    前記防蟻性断熱材の上面及びシロアリ侵入防止用のバリア層の上面に土間コンクリートを形成する工程と、
    を備えることを特徴とする建物基礎部の防蟻構造の施工方法。
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