JP2018001649A - クラウン、クラウンを備えた押出機、及び樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents

クラウン、クラウンを備えた押出機、及び樹脂ペレットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で、流路幅方向yの流量分布をより均一化する。【解決手段】クラウン7は、樹脂の押出機のダイと、ダイを保持するダイホルダとの間に位置している。クラウン7は、ダイホルダの樹脂出口部をダイの樹脂入口部に接続する内部流路8を有する。内部流路8は、ダイホルダの樹脂出口部に接続される入口区間81と、ダイの樹脂入口部に接続される出口区間85と、入口区間81と出口区間85との間に位置する絞り区間83と、を有している。絞り区間83は流路高さが入口区間81及び出口区間85より小さく、樹脂の流路方向xに沿った流路長さが流路幅方向yで異なる。【選択図】図3

Description

本発明は、クラウンと、クラウンを備えた押出機と、樹脂ペレットの製造方法に関し、特にクラウンの内部流路の構成に関する。
射出成形などの材料として使用されるペレットを製造するための一般的な手法として、ストランドカット法が知られている。ストランドカット法では押出機のダイに設けられた複数の流出孔から紐状のストランドを排出し、ストランドを冷却固化した後、一定長さのペレットに切断する。ペレットの製造においてはペレットのサイズが揃っていることが重要である。ペレットのサイズのばらつきはペレットの計量精度を低下させ、射出成形機の安定運転を困難にする。
特許文献1には、クラウンと呼ばれる流路部材を備えた押出機が開示されている。クラウンは、押出機のシリンダに接続されたダイホルダとダイとの間に設けられている。クラウンの内部流路の形状を適切に設計することで、ダイ内部の樹脂の圧力や流速を調整することができる。このため、クラウンはペレットのサイズの均一化に有効である。
特許文献2、3には、ダイの内部流路の流路高さが流路幅方向中央部で小さく、流路幅方向端部で大きい押出機が開示されている。樹脂はダイの流路幅方向中央部に集中する傾向がある。このため、流路幅方向端部の流路高さを大きくすることで、樹脂の流量をダイの流路幅方向に均一化することができる。
特許文献4には、押出機のシリンダとダイとの間に位置し流路幅方向に延びるマニホールドを備えた押出機が開示されている。マニホールドの長手軸と直交する面の断面積はマニホールドの中央部から端部に向けて減少している。
特開平11−115030号公報 特開平9−248848号公報 特開2010−264629号公報 特開2016−7819号公報
特許文献1に記載されたクラウンは樹脂の圧力や流速を微調整するものであり、流路幅方向の流量分布を均一化する効果は限られている。特許文献2、3に開示されているダイは、内部流路の流路高さを流路幅方向で異ならせる構成のため、ダイの3次元的な流路設計が必要となる。すなわち、流路高さが大きい幅方向の端部では、流路方向における上流側から下流側に向けての流路高さの増減は少ない。しかし、流路高さが絞られた中央部では、流路方向における上流側から下流側に向けて流路高さを大きく増減させる必要がある。その結果、流路が3次元的に複雑な形状となり、設計、製作の手間が増加する。特許文献4に記載されたマニホールドは、特許文献2、3に開示されているダイと同様、流路の形状が複雑となる他、マニホールドを内部に形成するために分割式のダイが必要となり、ダイの構造が複雑化する。
本発明は簡単な構造で、流路幅方向の流量分布をより均一化できるクラウンを提供することを目的とする。
本発明のクラウンは、樹脂の押出機のダイと、ダイを保持するダイホルダとの間に位置している。クラウンは、ダイホルダの樹脂出口部をダイの樹脂入口部に接続する内部流路を有する。内部流路は、ダイホルダの樹脂出口部に接続される入口区間と、ダイの樹脂入口部に接続される出口区間と、入口区間と出口区間との間に位置する絞り区間と、を有している。絞り区間は流路高さが入口区間及び出口区間より小さく、樹脂の流路方向に沿った流路長さが流路幅方向で異なる。
このように構成されたクラウンは、内部の3次元的な流路空間を絞り区間の流路長さを流路幅方向で異ならせるだけの簡易な構成で正確に設計することができるので流路幅方向における樹脂の流量をより均一化することができる。
従って、本発明によれば、簡単な構造で、流路幅方向の流量分布をより均一化できるクラウンを提供することができる。
本実施形態に係る押出機とペレット製造装置の概略構成図である。 図1に示す押出機におけるダイホルダとクラウンとダイの概略分解斜視図である。 図2に示すクラウンの詳細図である。 図2に示すクラウンの部分断面図である。 他の実施形態に係るクラウンの断面図である。 比較例1,2のクラウンの断面図である。 比較例1のクラウンのストランド線速度の分布図である。 実施例及び比較例2のクラウンのストランド線速度の分布図である。
以下、図面を参照して本発明のクラウンと、クラウンを備えた押出機について説明する。以下の説明で「流路方向(x方向)」は樹脂がダイホルダからクラウンを通ってダイへと流れる方向を意味している。「流路幅方向(y方向)」は流路方向(x方向)と直交し、ダイの複数の貫通孔が配列する方向を意味する。「流路高さ方向(z方向)」は「流路方向(x方向)」及び「流路幅方向(y方向)」と直交する方向を意味している。「流路長さ」は流路方向(x方向)に沿った樹脂の流路の長さを意味し、「流路幅」は流路幅方向(y方向)に沿った流路の幅を意味し、流路高さは「流路高さ方向(z方向)」に沿った流路の高さないし厚さを意味する。
図1は、本実施形態に係る押出機とペレット製造装置の概略構成図である。図2はダイホルダとクラウンとダイの概略分解斜視図である。樹脂原料を溶融して押し出す押出機1は、スクリュ(図示せず)を内蔵するシリンダ3と、スクリュを回転駆動するモータ4と、樹脂原料を紐状に成形するダイ5と、シリンダ3とダイ5の間に位置し、ダイ5を保持するダイホルダ6と、ダイ5とダイホルダ6の間に位置するクラウン7と、を有している。クラウン7の機能は、ダイ5をダイホルダ6に対して位置決めするとともに、ダイホルダ6から流出してダイ5に流入する樹脂の流路(以下、内部流路8という)を形成することである。樹脂原料はシリンダ3内を移送されながらスクリュで混錬される。混錬された樹脂はシリンダ3の樹脂出口31からダイホルダ6に押し出され、ダイホルダ6の樹脂出口部61からクラウン7の内部流路8に供給される。樹脂はクラウン7の内部流路8を通り、ダイ5の樹脂入口部51からにダイ5の内部流路に流入する。ダイ5にはy方向に配列した複数の流出孔52が設けられており、樹脂はそれぞれの流出孔52から紐状の連続する樹脂(ストランド11)として押し出される。ストランド11は、冷却槽9において冷却され固化(凝固)する。切断手段10が固化したストランド11を所定の長さで切断することで、ペレット12が製造される。
ダイ5の各流出孔52から押し出される複数本のストランド11はまとめて切断される。このため、流出孔52からの樹脂の吐出速度が異なるとストランド11の太さが流出孔52毎に異なり、ペレットサイズの均一性が損なわれる。そのため、クラウン7は、その下流に位置するダイ5の内部流路における樹脂の圧力と流速(吐出速度)を調整し、ストランド11の吐出速度を均一化する機能も有している。ストランド方式の造粒方法はコンパウンドペレット等の多品種少量生産に多用されるが、粘度等の造粒条件が大きく異なる樹脂については、ダイ5やダイホルダ6を交換することなく、クラウン7だけを交換してペレットを製造することができる。
図3(a)はクラウン7の斜視図を、図3(b)は図3(a)の方向Bからみたクラウン7のダイ5との対向面を、図3(c)は図3(a)の方向Cからみたクラウン7の上面図を、図3(d)〜(f)はそれぞれ、図3(c)のD−D線、E−E線及びF−F線に沿った断面図を示している。図4は図3(e)の拡大図を示している。クラウン7は概ね直方体の形状の外形を有しており、従って、内部流路8の流路長さは流路幅方向に一定である。
クラウン7の内部流路8は、ダイホルダ6の樹脂出口部61に接続される樹脂の入口区間81と、ダイ5の樹脂入口部51に接続される樹脂の出口区間85と、入口区間81と出口区間85との間に位置する絞り区間83と、を有している。さらに、内部流路8は入口区間81と絞り区間83との間に位置し、流路高さ82Hが入口区間81から絞り区間83に向けて連続的に減少する第1の接続区間82と、絞り区間83と出口区間85との間に位置し、流路高さ84Hが絞り区間83から出口区間85に向けて連続的に増加する第2の接続区間84と、を有している。
入口区間81の上面81aと出口区間85の上面85aは同一の平面内にあり、入口区間81の下面81bと出口区間85の下面85bも同一の平面内にある。また、入口区間81の上面81a、出口区間85の上面85a、入口区間81の下面81b及び出口区間85の下面85bは全て平行である。従って、入口区間81と出口区間85は流路方向xと流路幅方向yの両者で一定の流路高さを有している。しかし、入口区間81の上面81aと出口区間85の上面85aが異なる平面内にあってもよく、入口区間81の下面81bと出口区間85の下面85bが異なる平面内にあってもよい。すなわち、入口区間81の流路高さH81と出口区間85の流路高さ85Hが互いに異なっていてもよい。その場合も、入口区間81の流路高さH81は流路方向xと流路幅方向yの両者で一定であり、出口区間85の流路高さ85Hも流路方向xと流路幅方向yの両者で一定である。第1の接続区間82の上面82a及び下面82b並びに第2の接続区間84の上面84a及び下面84bは平面状の斜面であるが、曲面状の斜面であってもよい。
絞り区間83の上面83aは、入口区間81及び出口区間85の上面81a,85aより、入口区間81及び出口区間85の下面81b,85bにより近接している。絞り区間83の下面83bは、入口区間81及び出口区間85の下面81b,85bより、入口区間81及び出口区間85の上面81a,85aにより近接している。絞り区間83の上面83a及び下面83bは、入口区間81の上面81a、出口区間85の上面85a、入口区間81の下面81b及び出口区間85の下面85bと平行である。従って、絞り区間83の流路高さ83Hは入口区間81及び出口区間85の流路高さ81H,85Hより小さい。
絞り区間83の上面83aと入口区間81/出口区間85の上面81a,85aとの間の流路高さ方向zの第1の距離86は、絞り区間83の下面83bと入口区間81/出口区間85の下面81b,85bとの間の流路高さ方向zの第2の距離87と等しい。第1の接続区間82の上面82aが入口区間81の上面81aとなす第1の角度θ1と、第1の接続区間82の下面82bが入口区間81の下面81bとなす第2の角度θ2と、第2の接続区間84の上面84aが出口区間85の上面85aとなす第3の角度θ3と、第2の接続区間84の下面84bが出口区間85の下面85bとなす第4の角度θ4はすべて45°である。ただし、第1〜第4の角度θ1〜θ4はこれに限定されない。第1の接続区間82の絞り区間83の上面83aとの接続位置a1は、流路方向xにおいて、第1の接続区間82の絞り区間83の下面83bとの接続位置a2と一致している。同様に、第2の接続区間84の絞り区間83の上面83aとの接続位置a3は、流路方向xにおいて、第2の接続区間84の絞り区間83の下面83bとの接続位置a4と一致している。以上より、第1の接続区間82の流路長さ82Lは第2の接続区間84の流路長さ84Lと等しく、絞り区間83は流路高さ方向zにおける中央面に関し対称の形状を有している。しかし、第1の距離86と第2の距離87が互いに異なっていてもよく、あるいは第1の角度θ1と第2の角度θ2(及び第3の角度θ3と第4の角度θ4)が互いに異なっていてもよい。つまり、絞り区間83は流路高さ方向zにおける中央面に関し非対称の形状を有していてもよい。また、第1の接続区間82と第2の接続区間84のいずれか一方または両方を省略してもよく、絞り区間83と入口区間81、あるいは絞り区間83と出口区間85は、流路高さ方向zと平行な面で接続されていてもよい。ただし、いずれの場合でも、第1の接続区間82は流路方向x及び流路高さ方向zと平行な任意の断面で一定の形状を有しており、同様に、第2の接続区間84も流路方向x及び流路高さ方向zと平行な任意の断面で一定の形状を有している。このように、入口区間81の流路高さ81Hと、絞り区間83の流路高さ83Hと、出口区間85の流路高さ85Hはそれぞれ流路幅方向yで一定であり、また、第1の接続区間82と第2の接続区間84の形状及び寸法は、それぞれ流路幅方向yで一定である。
これに対し、絞り区間83の流路長さ83Lは流路幅方向yで異なる。本実施形態では、絞り区間83の流路幅方向yにおける中央部の流路長さ83Lcが、流路幅方向yにおける端部の流路長さ83Leより大きくされている。より具体的には、絞り区間83の流路長さ83Lが流路幅方向yにおける端部から中央部に向かって増加している。
図3,4に示す実施形態では、絞り区間83は、流路長さ83Lが流路幅方向yにおける端部から中央部に向かって増加する第1の部分88aと、第1の部分88aに接続され、流路長さ83Lが流路幅方向yにおいて一定の第2の部分88bと、を有している。第1の部分88aは絞り区間83の流路長さ83Lの流路幅方向yに対する変分(d(83L)/dy)ないし絞り区間83の周縁部がy方向となす第5の角度θ5が一定であってもよいし、第2の部分88bに向かって変分がマイナスになることも含めて変動し徐々にゼロに漸近してもよい。後者の場合、第1の部分88aと第2の部分88bは滑らかに接続することが好ましい。第1の部分88aが、各々の変分が一定の複数の部分に分割されていてもよい。また、第2の部分88bにおいて、絞り区間83の流路幅方向yにおける中央部の流路長さ83Lが、その周囲に比べて小さくなっていてもよい。図5(a)に示すように、絞り区間83の流路長さ83Lは流路幅方向yにおける端部から中央部に向かって滑らかに増加する(上記変分が同じ符号を保ちながら中央部に向かって徐々に減少し、中央部でゼロとなる)ものであってもよい。
図4に示す実施形態では出口区間85の流路長さ85Lが流路幅方向yで一定である。従って、入口区間81の流路長さ81Lが流路幅方向yにおける端部から中央部に向かって減少している。図5(b)に示すように、入口区間81の流路長さ81Lが流路幅方向yで一定であってもよい。クラウン7は直方体形状の金属部材を入口区間81の入口のある面と、出口区間85の出口のある面からそれぞれ切削加工して製造することができる。入口区間81の流路長さ81Lまたは出口区間85の流路長さ85Lを流路幅方向yで一定にすることで、入口区間81と出口区間85の一方は流路幅方向yに同じ長さ(奥行き)だけ切削することで形成できるため、切削工程が簡略化される。
一般に、樹脂は粘性のために、クラウンの流路幅方向yにおける端部に行き渡りにくい。このため、クラウンの流出口の流路幅方向yにおける端部から排出される樹脂の量が少なくなり、その結果、ダイの流路幅方向y端部の流出孔から排出されるストランドの径が小さくなる。この傾向は特に粘度の大きい樹脂で顕著である。本実施形態のクラウン7は、絞り区間83の流路幅方向yにおける中央部の流路長さ83Lcが流路幅方向yにおける端部の流路長さ83Leより大きくされているため、流路抵抗が流路幅方向yにおける中央部で大きく、端部で小さい。このため、流路幅方向yの全域で樹脂の流量ないしストランド径のばらつきが減少し、より均一化されることになる。
ここで、絞り区間83の流路長さ83Lの設定方法について説明する。図6(a)は比較例1のクラウン107を示している。比較例1のクラウン107の内部流路108は略直方体形状であり、流路幅方向y及び流路方向xで一定の流路高さを有している。図7は比較例1におけるストランド線速度の流路幅方向yの分布を示している。横軸は流路幅方向yの位置を示し、流路幅の半分を示している。縦軸はストランドの線速度であり、流路幅方向yで平均した値を1として規準化している。流路幅方向y中央の流出孔から排出される樹脂の流量と、流路幅方向y端部の流出孔から排出される樹脂の流量は、クラウン107の内部流路の流動抵抗が流路幅方向yで一定であれば同じ値となるはずである。しかし、実際には流路幅方向y端部の流出孔から排出される樹脂の流量は中央部の流出孔から排出される樹脂の流量の0.4倍程度となっている。このことは、中央部の流出孔に至る流路と比べ、端部の流出孔に至る流路が1/0.4倍(2.5倍)流れにくいことを示している。流量の分布を流路幅方向yで均一化するためには、端部の流出孔に至る流路を中央部の流出孔に至る流路に対して2.5倍流れやすくすればよい。
ここで、クラウン7の内部流路8では以下の式が成り立つ。
Figure 2018001649
Qは体積流量、nはパワー・ロー近似係数、Wは流路幅、Hは流路高さ、Lは流路長さ、ηはゼロ剪断粘度、γ=1.0s−1、kは定数である。式(1)から分かるように、圧力損失ΔPは流路長さLと比例関係にある。端部の圧力損失をΔP端部=L・kとしたときに、中央部の圧力損失P中央部をP端部の1/0.4倍とするためには、P中央部=2.5L・kとすればよい。つまり、絞り区間83の中央部の流路長さ83Lcを端部の流路長さ83Leの2.5倍にすればよい。中央部と端部の間の任意の位置における絞り区間83の流路長さ83Lも同様に設定すればよい。
上述のように、本実施形態では第1の接続区間82と第2の接続区間84の流路方向xの長さ82L,84Lが流路幅方向yで一定である。また、内部流路8の流路方向xの全長も流路幅方向yで一定であるから、入口区間81と絞り区間83と出口区間85の流路長さの和81L+83L+85Lも流路幅方向yで一定となる。すなわち、入口区間81と絞り区間83と出口区間85の流路長さの配分を流路幅方向yで変えるだけで、クラウン7の内部流路8の流路抵抗を流路幅方向yで変動させることができる。
図6(b)は比較例2のクラウン207を示している。流路高さが流路幅方向yの両端で広く、中央で狭くなっている。このようなクラウン207では、例えば、流路幅方向y中央で流路高さを絞る場合でも、ダイホルダ6(及びダイ5)との接続のため、ダイホルダ6(及びダイ5)に接する端面での流路幅中央の流路高さをダイホルダ6(及びダイ5)端部の流路高さと同程度に広げる必要がある。このため、ダイホルダ6及びダイ5)に接する端面付近での内部流路208の断面は図6(b)に示す断面と異なったものとなる。これは、クラウン207の内部流路208の流路高さが流路幅方向yと流路方向xのいずれでも一定とならず、内部流路208が3次元的に複雑な形状となることを意味する。この結果、クラウン207の詳細設計を行う際に3次元モデルが必要となり、加工も複雑となる。これに対し、本実施形態では、考慮すべきパラメータは絞り区間83の流路長さ83Lの流路幅方向yの分布だけに集約されるため、設計と製作が単純化される。
図8(a)は比較例2におけるストランドの線速度を、図8(b)は本発明の実施例におけるストランドの線速度を示している。図の見方は図7と同じである。樹脂としてHDPE(高密度ポリエチレン)とPC(ポリカーボネート)を用いた。比較例2は図6(b)に示す内部流路208を有している。実施例は図3に示す内部流路8を有しており、上述の計算に基づき、流路幅方向y中央部の流路長さ83Lcを流路幅方向y端部の流路長さ83Leの2.5倍としている。実施例、比較例2とも、図6(a)に示す比較例1と比べてストランドの線速度が流路幅方向yで均一化されている。しかし、比較例2では、低粘度のPCではストランドの線速度が流路幅方向yで比較的均一化されているものの、高粘度のHDPEではストランドの線速度が流路幅方向yでばらついており、平均値に対し±15%程度変動している。これに対し実施例ではPC、HDPEともストランドの線速度が流路幅方向yでより均一化されており、平均値に対する変動は±5%程度にとどまっている。比較例2のクラウン207は低粘度の樹脂に対してストランドの線速度が流路幅方向yで均一化されるものの、高粘度の樹脂に対して良好な結果を得ることは難しい。これに対し実施例では高粘度の樹脂を含む様々な樹脂に対して良好な結果が得られる。
絞り区間83の流路高さ83Hは、本実施形態では流路方向xに一定であるが、流路方向xに多少変動していてもよい。しかし、この場合絞り区間83の形状が3次元的に変化するため、前述した理由により、クラウン7の設計及び製造が複雑化する。従って、絞り区間83の流路高さ83Hの流路方向xの変動は最小限にとどめることが望ましい。また、本発明のクラウン7と同様の内部流路8を備えたダイホルダまたはダイを用い、本発明のクラウン7を省略することも可能であるが、ダイホルダまたはダイの設計及び製造が複雑化し好ましくない。本発明のクラウン7は前述のように外形が直方体の単純な形状であり、樹脂に応じて容易に最適化が可能であり、かつ容易に製造できる。
5 ダイ
51 樹脂入口部
6 ダイホルダ
61 樹脂出口部
7 クラウン
8 内部流路
81 入口区間
81a,81b 入口区間の上面及び下面
81L 入口区間の流路長さ
82 第1の接続区間
82a,82b 第1の接続区間の上面及び下面
82L 第1の接続区間の流路長さ
83 絞り区間
83a,83b 絞り区間の上面及び下面
83L 絞り区間の流路長さ
83Lc 絞り区間の中央部の流路長さ
83Le 絞り区間の端部の流路長さ
84 第2の接続区間
84a,84b 第2の接続区間の上面及び下面
84L 第2の接続区間の流路長さ
85 出口区間
85a,85b 出口区間の上面及び下面
85L 出口区間の流路長さ
86 第1の距離
87 第2の距離
88a 第1の部分
88b 第2の部分
x 流路方向
y 流路幅方向
z 流路高さ方向
θ1 第1の角度
θ2 第2の角度

Claims (11)

  1. 樹脂の押出機のダイと、前記ダイを保持するダイホルダとの間に位置し、前記ダイホルダの樹脂出口部を前記ダイの樹脂入口部に接続する内部流路を有するクラウンであって、
    前記内部流路は、前記ダイホルダの前記樹脂出口部に接続される入口区間と、前記ダイの前記樹脂入口部に接続される出口区間と、前記入口区間と前記出口区間との間に位置する絞り区間と、を有し、
    前記絞り区間は流路高さが前記入口区間及び前記出口区間より小さく、樹脂の流路方向に沿った流路長さが流路幅方向で異なる、クラウン。
  2. 前記入口区間と、前記絞り区間と、前記出口区間の前記流路高さはそれぞれ、前記流路幅方向で一定である、請求項1に記載のクラウン。
  3. 前記絞り区間の前記流路幅方向における中央部の前記流路長さが、前記流路幅方向における端部の前記流路長さより大きい、請求項1または2に記載のクラウン。
  4. 前記絞り区間の前記流路長さが前記流路幅方向における端部から中央部に向かって増加している、請求項3に記載のクラウン。
  5. 前記絞り区間は、前記流路長さが前記流路幅方向における端部から中央部に向かって増加する第1の部分と、前記第1の部分に接続され、前記流路長さが前記流路幅方向において一定の第2の部分と、を有する、請求項3に記載のクラウン。
  6. 前記入口区間と前記絞り区間との間に位置し、前記流路高さが前記入口区間から前記絞り区間に向けて連続的に減少する第1の接続区間と、前記絞り区間と前記出口区間との間に位置し、前記流路高さが前記絞り区間から前記出口区間に向けて連続的に増加する第2の接続区間と、を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載のクラウン。
  7. 前記第1の接続区間の前記流路長さと、前記第2の接続区間の前記流路長さは、それぞれ前記流路幅方向で一定である、請求項6に記載のクラウン。
  8. 前記入口区間と前記出口区間のいずれかは、前記流路長さが前記流路幅方向で一定である、請求項1から7のいずれか1項に記載のクラウン。
  9. 前記絞り区間は流路高さ方向における中心面に関し対称である、請求項1から8のいずれか1項に記載のクラウン。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のクラウンを有する押出機。
  11. 押出機のダイホルダの樹脂出口部から樹脂を押し出すことと、
    前記樹脂出口部から押し出された樹脂をクラウンの内部流路に供給することと、
    前記内部流路を通過した樹脂をダイの樹脂入口部を通して前記ダイに供給することと、
    前記ダイの複数の流出孔からストランド状の樹脂を排出することと、
    前記ストランド状の樹脂を固化させることと、
    固化した樹脂を切断してペレットを作ることと、有し、
    前記内部流路は、前記ダイホルダの前記樹脂出口部に接続される入口区間と、前記ダイの前記樹脂入口部に接続される出口区間と、前記入口区間と前記出口区間との間に位置する絞り区間と、を有し、
    前記絞り区間は流路高さが前記入口区間及び前記出口区間より小さく、樹脂の流路方向に沿った流路長さが流路幅方向で異なる、ペレットの製造方法。
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