JP2018000709A - 宅配ボックス - Google Patents
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Abstract
Description
この宅配ボックスは、内壁およびフランジ部を予めL字形状断面に形成した板状部材として各辺に組み付け、板状部材の上部材の両端には板状部材の縦部材の上端の上からかぶさるように折返しが形成され、扉の外周にこの内壁およびフランジ部を収納する外壁を形成することにより防水構造を作り上げており、低コストで屋外に設置可能とするものとして提案されている。
そこで本発明は、防水効果をさらに高める宅配ボックスを提供する。
また、上側の内側辺31である横辺部35の両端は開口部3より外側へ延設されて上部突出水きり36として形成されている。
以下、本実施形態の宅配ボックス1について具体的詳細に説明する。
図1および図2に示すように、横方向に並ぶ二つの筐体111があって、その筐体111の周囲を上面カバー13と二枚の側面カバー14とで覆うことで、これら全体を宅配ボックス1とする。
筐体111は、両側で対向する二枚の側面板21、21と、その側面板21、21の上下部で対向して位置する上面板22と底面板23と、後方に位置する後板24と、で囲むように形成されている。
また、筐体111は、複数の収納空間2を備え、この複数の収納空間2は仕切り部12で上下に区画することで形成される。この収納空間2は大小異なる宅配物に対応できるよう、様々な大きさで形成されているが、均等な大きさで形成されてもよい。この仕切り部12は、上板12Aと下板12Bの2枚で形成されている。そして、収納空間2には、後板24と対向する位置(前面)にそれぞれ開口部3があり、この開口部3を扉4で塞ぐことにより、略密閉空間を形成することができる。
そして、筐体111の前面には、一部を塞ぐ前板5を備えている。この前板5には、操作部51を備え、操作部51の機械的機構は、前板5の後方の空間に収められる。この前板5の後方の空間は、宅配物を収める収納空間2とは異なり、収納空間2を解錠する操作とは異なった方法で解錠する。
この筐体111を横方向に複数並べる際、宅配ボックス1は、それら複数の筐体111を覆うように、上側に上面カバー13、両側面に側面カバー14を備える。このように、筐体111同士の連結部分を上面カバー13と側面カバー14によって覆うことで、筐体111同士の連結部分の隙間や、筐体111と扉4との隙間への水の浸入を抑制し、防水効果を高める。また、上面カバー13は、筐体111より前方に突出するように庇部131として設置される。これより、雨天時の宅配物の収納、受取など、扉4が開いた状態において、開口部3に水滴が直接垂れることを抑制する。また、扉4が閉まった状態においても、筐体111と扉4との隙間へ水滴が浸潤することを抑制する。
そして、図1、図2に示すように、筐体111は、収納空間2のみを有する筐体111Aと、収納空間2と操作部51を備える前板5等を有する111Bと、を左右に並べ、電気的に接続することで、一つの宅配ボックス1として機能させる。このとき、一つの操作部51で全ての扉4の開閉操作を行うことができる。筐体111Aが複数並ぶ場合は、一つの筐体111Bの操作部5にて全扉4の解錠操作を行ってもよいが、複数の筐体111B
を設置し、どの筐体111Bの操作部5でも全扉4の解錠操作を行うことができることが好ましい。これにより、広い空間に多くの筐体111が並べられていても、扉4の解錠操作の度に、同じ筐体111Bに戻る必要がなく、荷物等を収容する作業性が向上する。
次に、図2に示されるように、最上部の収納空間2は、上面は上面板22、側面は側面板21、底面は仕切り部12の上板12A、後面は後板24によって囲まれることで形成されている。また、図示していないが、最下部に位置する収納空間2では、上面は仕切り部12の下板12B、側面は側面板21、底面は底面板23、後面は後板24によって囲まれることで形成され、上下に仕切り部12を備える収納空間2においては、上面は仕切り部12の下板12B、底面は仕切り部12の上板12A、側面は側面板21、後面は後板24によって囲まれることで形成されている。
なお、各収納空間2の底面の一部に穴をあけ、その穴の中に荷物の有無を感知するセンサー6を備えていても構わない。
次に、筐体111は、複数の収納空間2の開口部3の前面にそれぞれ開閉自在な扉4を設けているが、複数の収納空間2を一つの扉4が塞ぐようにしてもよい。扉4は、横側の一方の端部71に蝶番8を備え、この蝶番8を介して開閉自在に収納空間2の側面板21に取り付けられる。また、横側の他方の端部72には、係止片9が形成され、収納空間2の側面板21に備えられた電気錠のラッチ(図示せず)と係りあうことで、施錠を行うことができる。この電気錠は、前板5に備えられた操作部51によって、錠の開閉操作を行うことができる。
また、扉4は、一枚の金属板の四辺を後方に折り曲げることで、側部辺41を形成していて、それら側部辺41の端部をさらに内側へ折り曲げることで、内部辺42を形成している。上側の側部辺41Aの端部と下側の側部辺41Bの端部は、横側の側部辺41Cに向けて折り曲げられている。このとき、上側の側部辺41Aと下側の側部辺41Bとが横側の側部辺41Cに重なる部分においては、横側の側部辺41Cの端部を切り欠くことにより、上側の側部辺41Aおよび下側の側部辺41Bの折り曲げ部41Dと横側の側部辺41Cとが略面一に形成されている。これにより、扉4を収納空間2の側面板21に取り付けた際、扉4開閉時の引っ掛かりを低減することができる。また、扉4を最大限に大きく設置できるため、雨天時等にかかる水滴を、扉4の前面で止め、宅配ボックス1の内部に浸潤することを抑制する。
また、扉の4の下側の側部辺41Bの両端には、水抜き穴10が形成されている。これにより、扉4の後面に付着した水は、この水抜き穴10を通って、宅配ボックス1の外部へ排出される。なお、水抜き穴10を水を排出するために適切な形状であれば、丸形状であっても、四角形状であっても構わない。
また、図1、図2に示されるように、前板5には、錠の開閉操作を行う操作部51を備えている。この操作部51においては、電気的な操作により錠の開閉操作を行うが、例えばダイヤル式錠やプッシュ式錠などの機械的な操作による錠の開閉操作を行っても構わない。なお、機械的な錠は、各扉4にそれぞれ設置されていることが好ましい。また、前板5には、カメラ部52が備えられていてもよく、このカメラ部52では、宅配物の収納、受取時に操作する人を録画することで、イタズラ防止として活用される。また、公共の場に設置される場合、周辺の画像を録画することで、防犯カメラとしても活用される。そして、前板5には、宅配物を収納した際に、どの収納空間2に収納されたかを記載した配達伝票を排出する排出部53を備えてもよい。集合住宅で使われる場合、この排出部53から排出された配達伝票を、配達先である宅の郵便受けに投函することで、どの収納空間2に宅配物が収容されたかということの伝達ミスを低減することができる。また、前板5には、前記排出部53より排出された伝票に記載されたコードを読み込む読取部54を備える。読取部54には、投函された伝票を読み込ますことで、特定の錠を解錠する操作が行われる。これより、操作部51の操作を経ることなく、簡易に自分に届けられた荷物を取り出すことができる。
図3、図4において、筐体111を仕切り部12で区画した際に最上部に形成された収納空間2の開口部3について説明する。図3、図4は、開口部3の要部のみを記載し、上面
カバー13や断面C字形状部材15の一部等を省略している。収納空間2の開口部3の四辺には、開口部3に沿って、前方に突出した内側辺31があり、内側辺31の先端からは、開口部3に対して外側に屈曲した外側辺32が備えられる。この内側辺31と外側辺32とで断面略L字形状になっている。開口部3の上側と両横側の辺は、筐体111の上面板22、側面板21、21から連続して内側辺31と外側辺32とが形成される。また、仕切部12の前端には、開口部3の下側の辺に沿って、断面視がC字形状の断面C字形状部材15が長尺に形成されている。開口部3の下側の辺において、この断面C字形状部材15の上側の部分は、内側辺31と外側辺32とを形成する。なお、断面C字形状部材15の下側の部分は、最上部に形成された収納空間2の一つ下の収納空間2における開口部3の上側の辺において、内側辺31と外側辺32とを形成する。
また、両横側の内側辺31である縦辺部33の下端は、開口部3より下方へ延設されて下部垂下水きり34として形成されている。そして、上側の内側辺31である横辺部35の両端は、開口部3より外側へ延設されて上部突出水きり36として形成されている。なお、上記では、内側辺31と外側辺32は、開口部3の下側の辺においてのみ、断面略C字形状部材15の別部材を備えることで形成しているとしたが、開口部3の四辺それぞれに、断面略L字形状の別部材を備えてもよい。また、内側辺31と外側辺32とが開口部3の四辺に沿って形成された正面視四角形状の別部材として、開口部3に備えられていてもよい。
そして、筐体111を仕切り部12で区画した際に最下部に形成された収納空間2の開口部3については、下側と両横側の辺は、筐体111の底面板23、側面板21、21から連続して内側辺31と外側辺32が形成される。開口部3の上側の辺は、仕切り部12の前面に備えられた断面略C字形状部材15の下側の部分にて、内側辺31と外側辺32とが形成される。また、筐体111の上下に仕切り部12を備える収納空間2の開口部3については、両横側の辺は、収納空間2の側面板21、21から連続して内側辺31と外側辺32が形成される。開口部3の上側の辺は、仕切り部12の前端に備えられた断面略C字形状部材15の下側の部分にて、内側辺31と外側辺32とが形成され、開口部3の下側の辺は、仕切り部12の前端に備えられた断面略C字形状部材15の上側の部分にて、内側辺31と外側辺32とが形成される。これらの辺は、最上部に形成された収納空間2の開口部3と同じく、開口部3の四辺それぞれに、断面略L字形状の別部材を備えて、内側辺31と外側辺32を形成してもよいし、内側辺31と外側辺32とが開口部3の四辺に沿って形成された正面視四角形状の別部材として、開口部3に備えられていてもよい。なお、開口部3の上側と両横側の三辺にのみ、内側辺31と外側辺32とを備えるだけでもよい。上記同様、内側辺31と外側辺32は、開口部3の三辺それぞれに、断面略L字形状の別部材として備えてもよく、開口部3の三辺に沿って正面視略U字形状の別部材として備えられていてもよい。
また、上側及び下側の横辺部35は、隣り合う横側の縦辺部33と重なり合う部分において、前方から後方に向けてリベット37にて固定されている。このとき、横勝ちで重なりあうことで防水性を向上する。また、上側の横辺部35と隣り合う横側の縦辺部33との継ぎ目の内側は、溶接によって補強されている。
また、図1、2に示すように、それぞれの筐体111においては、差込鍵によって錠を解錠し、扉4を開く機構を備える。これにより、停電時に電気的な錠が起動しない場合や、電気的な錠や機械的な錠そのものが破損してしまった場合に、これらの錠の解錠操作に依存することなく、錠を解錠し、扉4を開くことができる。差込鍵穴11は、各筐体111の下部に備えてはいるが、上部に備えていても構わない。また、複数の筐体111を並べた宅配ボックス1であっても、必要な筐体111のみの錠を解錠することができるので、解錠後、扉4を閉じる際の手間も低減される。
したがって、本実施形態の宅配ボックス1においては、収納空間と2、収納空間2の開口部3に開閉自在な扉4を設け、収納空間2の開口部3の上側と両横側に沿って前方に突出した内側辺31がある。内側辺31から開口部3に対して外側に屈曲した外側辺32がある。この内側辺31と外側辺32とで断面略L字形状になっており、両横側の内側辺31
である縦辺部33の下端は、開口部3より下方へ延設されて、下部垂下水きり34として形成される。このような構成によれば、縦辺部33に付着し、伝ってきた水滴は開口部3の下側に広がりにくく、そのまま縦辺部33の下端の下部垂下水きり34から宅配ボックス1の外部へ滴下することができる。つまり、収納空間2への雨水等の浸入を防ぎ、防水効果を高めることができる。
また、上側の内側辺31である横辺部35の両端は外側へ延設されて、上部突出水きり36として形成される。このような構成によれば、上側の横辺部35に付着した水滴が伝う際、上部突出水きり36から直接下方へ水滴を落とすことができ、防水効果を高めることができる。また、上部突出水きり36から縦辺部33に導水された場合も、その縦辺部33を伝い、下方へ水滴を落とすことができ、防水効果を高めることができる。
また、収納空間2の開口部3の下側にも、内側辺31と外側辺32とが断面略L字形状になって設けられている。このような構成によれば、例えば雨水などが下側から跳ね返った際に飛び散る水滴、つまり下側から上側に向けて飛び散る水滴が収納空間2へ直接侵入することを防ぎ、防水効果をより高めることができる。
図5、図6に示すように、仕切り部12を用いず、一つの収納空間2のみを有した筐体111を宅配ボックス1とする。この際、筐体111は、収納空間2を広く活用するため、ダイヤル式錠やプッシュ式錠などの機械的な錠を備えることが好ましい。その機械的な錠の操作部51を扉4の前面に備え、扉4の後面には、機械的な錠の機構を備える。扉4の後面に備えた錠の機構は、カバー部6等で覆うことで、不要なときに触られることがなく、不意または故意な操作による錠の故障が低減する。また、この宅配ボックス1は、扉4の後面に回路が収まるように設置し、電気的な錠を備えても構わない。
なお、この宅配ボックス1を一つの筐体111のみで使用する場合、上面カバー13および側面カバー14を設置しなくても構わない。またなお、庇部131を有する上面カバー13のみの設置でも構わない。
また、前板5は、扉4と同等の素材で形成することで、宅配ボックス1の全体の意匠性を向上させることができる。また、前板5の色や素材を扉4と変えることで、操作部51を見つけやすくし、宅配物を収容する作業性を向上することができる。
2 収納空間
3 開口部
31 内側辺
32 外側辺
33 縦辺部
34 下部垂下水きり
35 横辺部
36 上部突出水きり
4 扉
Claims (4)
- 収納空間と、前記収納空間の開口部に開閉自在な扉とを設けた宅配ボックスであって、
前記収納空間の開口部の上側と両横側に沿って前方に突出した内側辺があり、
前記内側辺の先端から前記開口部に対して外側に屈曲した外側辺があり、
前記内側辺と前記外側辺とで断面略L字形状になっており、
前記両横側の内側辺である縦辺部の下端は前記開口部より下方へ延設されて下部垂下水きりとして形成されていることを特徴とする宅配ボックス。 - 前記上側の内側辺である横辺部の両端は前記開口部より外側へ延設されて上部突出水きりとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の宅配ボックス。
- 前記収納空間の開口部の下側にも、前記内側辺と前記外側辺とが断面略L字形状になって設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の宅配ボックス。
- 前記開口部および前記扉を有する前記収納空間を上下に複数並べて備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の宅配ボックス。
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