JP2017531728A - セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための方法 - Google Patents

セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための方法 Download PDF

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Abstract

セルロースエーテルを無水酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤と反応させるステップを含む、セルロースエーテルアセテートサクシネートの生成方法であって、セルロースエーテルは20℃で2重量%水溶液として測定される、少なくとも50mPa・sの初期粘度を有し、無水酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤とのセルロースエーテルの反応は1つの反応装置内で同時または順次実施される生成方法。【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースエーテルアセテートサクシネートを調製するための方法に関する。
ヒドロキシアルキルメチルセルロースアセテートサクシネートなどのセルロースエーテルアセテートサクシネート、それらの使用、及びそれらを調製するための方法は、概して当該技術分野において既知である。種々の既知のヒドロキシアルキルメチルセルロースアセテートサクシネートが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)などの医薬品投薬形態のための腸溶性ポリマーとして有用である。腸溶性ポリマーは、胃の酸性環境において耐溶解性のものである。そのようなポリマーでコーティングされる投薬形態は、酸性環境における不活化若しくは分解から薬物を保護するか、または薬物による胃の刺激を防止する。
米国特許第4,226,981号は、エステル化触媒としてアルカリカルボン酸塩及び反応媒体として酢酸の存在下で、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを無水コハク酸及び無水酢酸でエステル化することによって、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)などの、セルロースエーテルの混合エステルを調製するための方法を開示する。
米国特許第5,776,501号は、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリエート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、及びカルボキシメチルエチルセルロース、ポリビニルアルコールアセテートフタレート、またはメタクリル酸及びアクリル酸エチルのコポリマーなどの腸溶性コーティングの主剤として様々なセルロースポリマー、ビニルポリマー、またはアクリルポリマーを列記する。より具体的には、米国特許第5,776,501号は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートマレエートを生成するためにヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などの水溶性セルロースエーテルの使用を教示する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートマレエートは、腸溶性医薬品のコーティング主剤として使用される。水溶性セルロースエーテルは、2重量%水溶液として決定される、3〜10cp(=mPa・s)の粘度を有する。粘度が3cp未満の場合、固体腸溶性医薬品のために最終的に得られるコーティング膜は強度が不十分である一方で、10cpを超える場合、置換反応を行うために溶媒中にセルロースエーテルが溶解されるときに観察される粘度が極めて高くなり、さらなる処理のための均一混合及び取扱いは非常に困難である。
国際特許出願第WO2005/115330号及び同第WO2011/159626号は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)の調製を開示する。2.4〜3.6cpの見掛け粘度を有するHPMCが、出発物質として推奨される。あるいは、600〜60,000ダルトン、好ましくは3000〜50,000ダルトン、より好ましくは6,000〜30,000ダルトンのHPMC出発物質が推奨される。Keary[Keary,C.M.;Carbohydrate Polymers 45(2001)293−303、表7及び8]によると、約85〜100kDaの重量平均分子量を有するHPMCは、2重量%水溶液として決定される、約50mPa・sの粘度を有する。生成されたHPMCASは、溶解した活性剤の濃度を高めること、例えば難水溶性薬剤のバイオアベイラビリティを高めることに有用である。
残念ながら、エステル化のための出発物質として2.4〜10cp(=mPa・s)の範囲内で粘度を有するセルロースエーテルの使用は、従来技術で推奨されるように、無水酢酸及び無水コハク酸でのエステル化プロセスより前に、かなりの程度までのセルロースエーテルの解重合を必要とする。セルロースエーテルを解重合する方法は、例えば欧州特許出願第EP1,141,029号、同第EP210,917号、及び同第EP1,423,433号、ならびに米国特許第4,316,982号に記載される。
HClなどの酸でのセルロースエーテルの既知の部分的解重合に続く、エステル化ステップ前の中和は、高コストの多重ステップ生成方法となる。
したがって、無水コハク酸及び無水酢酸でエステル化される前にかなりの程度までセルロースエーテルが解重合される必要のない、セルロースエーテルアセテートサクシネートを調製するための方法を提供することが望ましくあるだろう。
本発明は、セルロースエーテルを無水酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤と反応させるステップを含む、セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための方法に関し、セルロースエーテルは20℃で2重量%水溶液として測定される、少なくとも50mPa・sの初期粘度を有し、無水酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤とのセルロースエーテルの反応は1つの反応装置内で同時または順次実施される。
本発明の方法で出発物質として使用されるセルロースエーテルは、20℃で2重量%水溶液として決定される、少なくとも50mPa・s、概して少なくとも80mPa・s、好ましくは少なくとも150mPa・s、より好ましくは少なくとも300mPa・sまたはさらに少なくとも500mPa・s、最も好ましくは少なくとも1000mPa・sまたはさらに少なくとも1500mPa・s、及び特に少なくとも2000mPa・sまたはさらに少なくとも3000mPa・sの初期粘度を有する。セルロースエーテルは、概して20℃で2重量%水溶液として決定される、最大で100,000mPa・s、典型的には最大で30,000mPa・s、好ましくは最大で15,000mPa・s、より好ましくは最大で7,000mPa・s、及び最も好ましくは最大で5,000mPa・sの初期粘度を有する。粘度は、米国薬局方(USP 35、「ヒプロメロース」423〜424ページ及び3467〜3469ページ)に記載されるように、20℃で2重量%水溶液として決定される。USP 35に記載されるように、最大で600mPa・sの粘度はウベローデ粘度測定によって決定され、600mPa・sを超える粘度はブルックフィールド粘度計を使用して決定される。2重量%HPMC溶液の調製、ならびにウベローデ及びブルックフィールド両方の粘度測定条件についての説明は、USP 35に記載される。
本明細書で使用する場合、用語「初期粘度」は、解重合剤によるセルロース主鎖の部分的解重合前のセルロースエーテルの粘度を意味する。このような高粘度のセルロースエーテルが、無水コハク酸、及び無水酢酸との反応の出発物質として使用される場合、以下に記載されるように、希釈剤に対するセルロースエーテルの典型的な比でセルロースエーテルが希釈剤と混ぜ合わされた場合、ゲル状またはドウ状の不均一反応マスが生じる。特に本発明の一実施形態では、20℃で2重量%水溶液として測定される、少なくとも500mPa・sの初期粘度を有する出発物質としてセルロースエーテルが使用され、反応マスを撹拌することによって均一反応混合物を得ることはできない。セルロースエーテルのような出発物質の大きな塊が、希釈液中に溶解も適切に分散もされずに形成される。上記に記載されるように、反応マスの物理的特性にもかかわらず、大量の未反応または不十分な反応セルロースエーテルを残さずに無水酢酸及び無水コハク酸での効果的なエステル化、ならびに解重合剤での効果的な部分的解重合がされたことは驚くべきことである。
米国特許第3,629,237号は、有機酸ならびに無水酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムなどの触媒の存在下で、ならびに塩素酸カリウム、臭素酸カリウム、及び塩素酸ナトリウムなどのハロゲンのオキシ酸のアルカリ金属塩の存在下で、無水フタル酸をセルロースエーテルと反応させること、そのことが低粘度のセルロースエーテルのフタル酸生成を促進することを開示する。2重量%水溶液として決定される、15〜100cpsの粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、無水フタル酸との反応のための出発物質として使用される。
驚くべきことに、典型的には塩素酸カリウムなどの酸化剤である解重合剤の使用は、セルロースエーテルフタレートを生成するための方法においてよりも、セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための方法においてずっと効果的であることが発見された。有意なさらなる分子量の減少は、同量の酸または解重合剤で、類似のセルロースエーテルフタレートの生成においてよりも、セルロースエーテルアセテートサクシネートの生成において実現される。さらに、それは驚くべきことに、セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するために本発明の方法で発見され、米国特許第3,629,237号に開示されるよりもかなり高い初期粘度のセルロースエーテルを使用することさえ可能である。
解重合剤は、本発明のエステル化方法で使用される。本発明の好ましい態様では、解重合剤は酸化剤、典型的にはオゾン、過酸化物、ハロゲン塩、ハロゲン酸塩、次亜ハロゲン酸塩、過ハロゲン酸塩、及び過ホウ酸塩、ならびに過酸化水素などの酸素と異なる酸化剤から選択される。好ましい解重合剤は、アルカリ金属亜塩素酸塩、塩素酸カリウムまたは塩素酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩素酸塩、アルカリ金属過塩素酸塩、アルカリ金属過ヨウ素酸塩、アルカリ金属次亜臭素酸塩、アルカリ金属次亜塩素酸塩、アルカリ金属次亜ヨウ素酸塩、アルカリ金属過酸化物、及び過酸化水素である。ナトリウム及びカリウムが好ましいアルカリ金属である。
本発明の別の態様では、解重合剤はハロゲン化水素などの無機酸、好ましくは塩化水素;硫酸、硝酸、リン酸、または過硫酸である。無機酸を解重合剤として使用する場合、所望の程度の解重合が実現された後、典型的には水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、または炭酸ナトリウムなどの中和剤が反応混合物に添加される。
解重合剤の量は、セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり、概して少なくとも0.005モル、好ましくは少なくとも0.01モル、より好ましくは少なくとも0.02モル、及び最も好ましくは少なくとも0.03モルである。解重合剤の量は、セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり、概して最大で1モル、好ましくは最大で0.70モル、より好ましくは最大で0.40モル、及び最も好ましくは最大で0.30モルである。
1つ以上の種類の解重合剤が使用され得るが、それらの総量は、好ましくは上記に記載される解重合剤とセルロースエーテルの無水グルコース単位との間のモル比内になるように選択されることが好ましい。
本発明の方法で出発物質として使用されるセルロースエーテルは、β−1,4グリコシド結合したD−グルコピラノース反復単位を有するセルロース主鎖を有し、本発明の文脈において、無水グルコース単位と呼ばれる。本発明の方法で出発物質として使用されるセルロースエーテルは、好ましくはアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、またはヒドロキシアルキルアルキルセルロースである。これは、本発明の方法で利用されるセルロースエーテルにおいて、無水グルコース単位のセルロース主鎖のヒドロキシル基の少なくとも一部がアルコキシル基若しくはヒドロキシアルコキシル基、またはアルコキシル基及びヒドロキシアルコキシル基の組合せによって置換されることを意味する。ヒドロキシアルコキシル基は、典型的にはヒドロキシメトキシル基、ヒドロキシエトキシル基、及び/またはヒドロキシプロポキシル基である。ヒドロキシエトキシル基及び/またはヒドロキシプロポキシル基が好ましい。典型的には1または2種類のヒドロキシアルコキシル基が、セルロースエーテルに存在する。好ましくは単一種類のヒドロキシアルコキシル基、より好ましくはヒドロキシプロポキシルが存在する。アルコキシル基は、典型的にはメトキシル基、エトキシル基、及び/またはプロポキシル基である。メトキシル基が好ましい。
上記に定義されるセルロースエーテルの例示は、メチルセルロース、エチルセルロース、及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシブチルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース;ならびにヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、及びヒドロキシブチルエチルセルロースなどのヒドロキシアルキルアルキルセルロース;ならびにヒドロキシエチルヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの2つ以上のヒドロキシアルキル基を有するものである。最も好ましくは、セルロースエーテルがヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
ヒドロキシアルコキシル基による無水グルコース単位のヒドロキシル基の置換度は、ヒドロキシアルコキシル基のモル置換であるMS(ヒドロキシアルコキシル)によって表される。MS(ヒドロキシアルコキシル)は、セルロースエーテル中の無水グルコース単位当たりのヒドロキシアルコキシル基の平均モル数である。ヒドロキシアルキル化反応中、セルロース主鎖に結合するヒドロキシアルコキシル基のヒドロキシル基は、アルキル化剤、例えばメチル化剤及び/またはヒドロキシアルキル化剤によってさらにエーテル化され得ることを理解されたい。無水グルコース単位の同一の炭素原子位置に対する、複数の続いて起こるヒドロキシアルキル化エーテル化反応は、側鎖をもたらし、複数のヒドロキシアルコキシル基は、エーテル結合によって互いに共有結合し、各側鎖は、全体としてセルロース主鎖に対するヒドロキシアルコキシル置換基を形成する。
したがって、用語「ヒドロキシアルコキシル基」は、ヒドロキシアルコキシル基をヒドロキシアルコキシル置換基の構成単位と称するものとして、MS(ヒドロキシアルコキシル)の文脈において解釈されるべきであり、いずれも上記に概説されるように、単一のヒドロキシアルコキシル基または側鎖を含み、2つ以上のヒドロキシアルコキシル単位は、エーテル結合によって互いに共有結合している。この定義内で、ヒドロキシアルコキシル置換基の末端ヒドロキシル基がさらにアルキル化されるかどうかは重要ではなく、両方のアルキル化及び非アルキル化ヒドロキシアルコキシル置換基が、MS(ヒドロキシアルコキシル)の決定に対して含まれる。エステル化セルロースエーテルは、概して少なくとも0.05、好ましくは少なくとも0.08、より好ましくは少なくとも0.12、及び最も好ましくは少なくとも0.15のヒドロキシアルコキシル基のモル置換を有する。モル置換度は、概して1.00以下、好ましくは0.90以下、より好ましくは0.70以下、及び最も好ましくは0.50以下である。
無水グルコース単位当たりの、メトキシル基などのアルコキシル基によって置換されるヒドロキシル基の平均数は、アルコキシル基の置換度、DS(アルコキシル)として表される。上記のDSの定義において、用語「アルコキシル基によって置換されるヒドロキシル基」は、セルロース主鎖の炭素原子に直接結合したアルキル化ヒドロキシル基だけではなく、セルロース主鎖に結合したヒドロキシアルコキシル置換基のアルキル化ヒドロキシル基も含むと、本発明内で解釈される。本発明の方法で出発物質として使用されるセルロースエーテルは、好ましくは少なくとも1.0、より好ましくは少なくとも1.1、さらにより好ましくは少なくとも1.2、最も好ましくは少なくとも1.4、及び特に少なくとも1.6のDS(アルコキシル)を有する。DS(アルコキシル)は、好ましくは2.5以下、より好ましくは2.4以下、さらにより好ましくは2.2以下、及び最も2.05以下である。アルコキシル基の置換度及びヒドロキシアルコキシル基のモル置換度は、ヨウ化水素でのセルロースエーテルのツァイゼル開裂、それに続く定量ガスクロマトグラフィー分析によって決定され得る(G.Bartelmus and R.Ketterer,Z.Anal.Chem.,286(1977)161−190)。最も好ましくは、本発明の方法で利用されるセルロースエーテルは、DS(アルコキシル)について上記に示される範囲内のDS(メトキシル)及びMS(ヒドロキシアルコキシル)について上記に示される範囲内のMS(ヒドロキシプロポキシル)を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
セルロースエーテルは、好ましくはセルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための出発物質として乾燥状態で使用される。「乾燥状態」は、欧州薬局方6 2008、ヒプロメロース、2819ページに定義されるように、湿潤セルロースエーテルの重量を基準にして、セルロースエーテルが5パーセント以下の水分含量を有することを意味する。典型的には、湿潤セルロースエーテルの重量に基づく水分含量は、3パーセント以下である。セルロースエーテル、好ましくは上記のヒドロキシプロピルメチルセルロースが、以下に記載されるようにセルロースエーテルアセテートサクシネート、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)を生成するために出発物質として使用される。セルロースエーテルは無水酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤と、1つの反応容器内で同時または順次に反応する。バッチ反応器または反応容器などの、好適な反応装置は当技術分野において既知である。撹拌装置または捏和機を装備した反応器が好ましい。
好ましい解重合剤及び解重合剤とセルロースエーテルの無水グルコース単位との間の好ましいモル比は、さらに上記に記載される通りである。補助エステル基を保持するセルロースエーテルが解重合剤と反応する前に、酢酸及び無水コハク酸とのセルロースエーテルのエステル化は部分的または完全に完了し得る。あるいは、セルロースエーテルはまず解重合剤と反応し、次に酢酸及び無水コハク酸と反応し得る。セルロースエーテルが無水酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤の順番で反応したとしても、反応は同じ反応装置内で起こる。中間体の単離ステップまたは精製ステップは必要なく、典型的には実施されない。好ましくは、酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤とのセルロースエーテルの反応が同時に行われる。より好ましくは、セルロースエーテル、酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤を含む反応混合物が調製され、その後、エステル化反応を実施するために反応混合物を加熱する。既知の反応容器などの反応装置内に、2つの無水物を同時にまたは個別に1つずつ導入してよい。
反応装置内に導入する各無水物の量は、通常エステル化による無水グルコース単位の所望のモル置換度の化学量論量の1〜10倍である、最終生成物中に得られる所望のエステル化度によって決定される。無水酢酸とセルロースエーテルの無水グルコース単位との間のモル比は、概して0.1/1以上、好ましくは0.3/1以上、より好ましくは0.5/1以上、最も好ましくは1/1以上、及び特に1.5/1以上である。無水酢酸とセルロースエーテルの無水グルコース単位との間のモル比は、概して17/1以下、好ましくは10/1以下、より好ましくは8/1以下、最も好ましくは6/1以下、及び特に4/1以下である。無水コハク酸とセルロースエーテルの無水グルコース単位との間のモル比は、好ましくは0.01/1以上、より好ましくは0.04/1以上、及び最も好ましくは0.2/1以上である。無水コハク酸とセルロースエーテルの無水グルコース単位との間のモル比は、好ましくは2.5/1以下、より好ましくは1.5/1以下、及び最も好ましくは1/1以下である。
本発明の方法で利用されるセルロースエーテルの無水グルコース単位のモル数は、DS(アルコキシル)及びMS(ヒドロキシアルコキシル)から置換される無水グルコース単位の平均分子量を計算することによって、出発物質として使用されるセルロースエーテルの重量から決定され得る。
セルロースエーテルのエステル化は、典型的には希釈剤で、好ましくは酢酸、プロピオン酸、または酪酸などの反応媒体として脂肪族カルボン酸で実施される。反応希釈剤は、室温で液体であり、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、若しくはテトラヒドロフランのような芳香族若しくは脂肪族溶媒;またはジクロロメタン若しくはジクロロメチルエーテルのようなハロゲン化C−C誘導体などの、セルロースエーテルと反応しない、少量の他の溶媒または希釈剤を含み得るが、脂肪族カルボン酸の量は、反応媒体の総重量に基づき、概して50パーセント超、好ましくは少なくとも75パーセント、及びより好ましくは少なくとも90パーセントである。最も好ましくは、反応媒体が脂肪族カルボン酸からなる。エステル化反応は、概してセルロースエーテルの100重量部当たり、脂肪族カルボン酸などの反応媒体の少なくとも200重量部、好ましくは少なくとも300重量部、より好ましくは少なくとも400重量部、及び最も好ましくは少なくとも600重量部の存在下で実施される。エステル化反応は、概してセルロースエーテルの100重量部当たり、脂肪族カルボン酸などの反応媒体の最大で2000重量部、好ましくは最大で1500重量部、より好ましくは最大で1000重量部、及び最も好ましくは最大で600重量部の存在下で実施される。
エステル化反応は、概してエステル化触媒の存在下で、好ましくは酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムなどのアルカリ金属カルボキシレートの存在下で実施される。アルカリ金属カルボキシレートの量は、概してセルロースエーテルの100重量部当たり、アルカリ金属カルボキシレート20〜200重量部である。モル比[アルカリ金属カルボキシレート/セルロースエーテルの無水グルコース単位]は、好ましくは[0.4/1.0]〜[3.8/1.0]、より好ましくは[1.5/1.0]〜[3.5/1.0]、及び最も好ましくは[1.9/1.0]〜[3.0/1.0]である。
反応混合物は、概して60℃〜110℃、好ましくは70〜100℃で、反応を完了するために十分な時間、すなわち典型的には2〜25時間、より典型的には2〜8時間加熱する。
少なくとも50mPa・s、概して少なくとも80mPa・s、好ましくは少なくとも150mPa・s、より好ましくは少なくとも300mPa・sまたはさらに少なくとも500mPa・s、最も好ましくは少なくとも1000mPa・sまたはさらに少なくとも1500mPa・s、及び特に少なくとも2000mPa・sまたはさらに少なくとも3000mPa・sの初期粘度を有する、20℃で2重量%水溶液として測定される、本発明の方法で出発物質として使用されるセルロースエーテルは、非常に高い増粘効果を有する。上記に定められるように、粘度は、米国薬局方(USP 35、「ヒプロメロース」423〜424ページ及び3467〜3469ページ)に記載されるように、20℃で2重量%水溶液として決定される。
セルロースエーテルが500mPa・s以上の粘度を有し、上記に開示される通りの重量比で、上記に記載される通りの他の反応物質で脂肪族カルボン酸と組み合わされる場合、ゲル状またはドウ状の不均一反応マスが生じる。反応マスを撹拌することによって、均一反応混合物を得ることはできない。セルロースエーテルのような出発物質の大きな塊が、脂肪族カルボン酸中に溶解も適切に分散もされずに形成される。驚くべきことに、不均一反応混合物は、生成されるエステル化セルロースエーテルの性質に影響を及ぼさず、エステル化反応は良好に進行する。エステル化及び部分的解重合が進行する一方で、反応混合物の粘度は減少し撹拌性は改善するが、均一混合物は概して長時間後にのみ、典型的には1〜3時間後に実現され得る。
米国特許第4,226,981号、国際特許出願第WO2005/115330号、または欧州特許出願第EP0 219 426号に記載されるなどの、エステル化反応の完了後、反応生成物は既知のプロセス、例えば大量の水と接触させることで反応混合物から沈殿し得る。本発明の好ましい実施形態では、第WO2013/148154号として公開される国際特許出願第PCT/US13/030394号に記載されるように、反応生成物は反応混合物から沈殿し、エステル化セルロースエーテルを粉末の形態で生成する。
本発明の方法に従って生成されるセルロースエーテルアセテートサクシネートは、概して少なくとも0.05、好ましくは少なくとも0.10、より好ましくは少なくとも0.15、及び最も好ましくは少なくとも0.20のアセチル基の置換度を有する。アセチル基の置換度は、概して最大で1.75、好ましくは最大で1.50、より好ましくは最大で1.25、及び最も好ましくは最大で1.00である。セルロースエーテルアセテートサクシネートは、概して少なくとも0.05、好ましくは少なくとも0.10のサクシノイル基の置換度を有する。サクシノイル基の置換度は、概して最大で1.6、好ましくは最大で1.30、より好ましくは最大で1.00、最も好ましくは最大で0.70、及び特に最大で0.60である。i)アセチル基の置換度、及びii)サクシノイル基の置換度の合計は、概して少なくとも0.10、好ましくは少なくとも0.20、より好ましくは少なくとも0.30、及び最も好ましくは少なくとも0.40である。この合計は、概して最大で1.9、好ましくは最大で1.55、より好ましくは最大で1.15、及び特に最大で1.00である。
アセテート及びサクシネートエステル基の含有量は、「ヒプロメロースアセテートサクシネート」、米国薬局方及び国民医薬品集、NF 29、1548〜1550ページに従って決定される。報告された値は、揮発物に対して補正される(上記のHPMCAS研究論文中の「乾燥減量」の節に記載されるように決定される)。その方法は、プロピオニル、ブチリル、フタリル、及び他のエステル基の含有量を決定するために、類似した方法で使用されてもよい。
セルロースエーテルアセテートサクシネート中のエーテル基の含有量は、「ヒプロメロース」、米国薬局方及び国民医薬品集、USP 35、3467〜3469ページに関して記載されるものと同じ方法で決定される。
上記の解析によって得られるエーテル及びエステル基の含有量は、以下の式に従って個々の置換基のDS及びMS値に変換される。式は、他のセルロースエーテルエステルの置換基のDS及びMSを決定するために、類似した方法で使用されてもよい。
変換によって、重量パーセントは、全ての置換基を含む、セルロース反復単位の総重量に基づく平均重量百分率である。メトキシル基の含有量は、メトキシル基(すなわち、−OCH)の質量に基づき報告される。ヒドロキシアルコキシル基の含有量は、ヒドロキシプロポキシル(すなわち、−O−CHCH(CH)−OH)など、ヒドロキシアルコキシル基(すなわち、−O−アルキレン−OH)の質量に基づき報告される。アセチル基の含有量は、−C(O)−CHの質量に基づき報告される。サクシノイル基の含有量は、この基、すなわち、−C(O)−CH−CH−COOHの質量に基づき報告される。
本発明の方法に従って生成されるセルロースエーテルアセテートサクシネートは、概して10,000ダルトン以上、好ましくは20,000ダルトン以上、より好ましくは30,000ダルトン以上、及び最も好ましくは80,000ダルトン以上の重量平均分子量Mを有する。セルロースエーテルアセテートサクシネートは、概して最大で500,000ダルトン、好ましくは最大で450,000ダルトン、より好ましくは最大で350,000ダルトン、さらにより好ましくは最大で250,000ダルトン、及び特に最大で200,000ダルトン、または最大で120,000ダルトンの重量平均分子量Mを有する。セルロースエーテルアセテートサクシネートの重量平均分子量Mは、セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための出発物質として使用されるセルロースエーテルの重量平均分子量よりも、典型的には少なくとも25パーセント低く、より典型的には少なくとも40パーセント低く、Mの低下は解重合剤での処理によって引き起こされる。
セルロースエーテルアセテートサクシネートは、典型的には少なくとも1.3、及びより典型的には少なくとも1.5の多分散性M/Mを有する。さらに、本発明のエステル化セルロースエーテルは、典型的には最大で3.5、好ましくは最大で3.0、より好ましくは最大で2.8、及び最も好ましくは最大で2.6の多分散性を有する。多分散性M/Mは、重量平均分子量M及び数平均分子量Mの決定に基づき計算される。
セルロースエーテルアセテートサクシネートは、概して5000ダルトン以上、好ましくは10,000ダルトン以上、より好ましくは20,000ダルトン以上、及び最も好ましくは25,000ダルトン以上の数平均分子量Mを有する。本発明のエステル化セルロースエーテルは、概して最大で150,000ダルトン、好ましくは最大で110,000ダルトン、より好ましくは最大で90,000ダルトン、及び最も好ましくは最大で50,000ダルトンの数平均分子量Mを有する。
及びMは、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する、60容量部の水性緩衝液を混合させることによって生成される混合物を移動相として使用する、SEC−MALLSによって測定される。移動相は、pH8.0に調節される。サイズ排除クロマトグラフィーを表すSEC−MALLSは、質量感受性多角度光散乱検出器と一体になっている。手順は、Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743〜748に記載される。M及びMの測定は、実施例においてより詳細に記載される。
セルロースエーテルアセテートサクシネートは、概して20℃で0.43重量%水性NaOH中のエステル化セルロースエーテルの2.0重量%溶液として測定される、最大で200mPa・s、好ましくは最大で100mPa・s、より好ましくは最大で50mPa・s、さらにより好ましくは最大で30mPa・s、最も好ましくは最大で10mPa・s、及び特に最大で5mPa・sの粘度を有する。概して、20℃で0.43重量%水性NaOH中のエステル化セルロースエーテルの2.0重量%溶液として測定される粘度は、少なくとも1.2mPa・s、典型的には少なくとも1.8mPa・s、及びより典型的には少なくとも2.4mPa・sである。エステル化セルロースエーテルの2.0重量%溶液は、「ヒプロメロースアセテートサクシネート、米国薬局方及び国民医薬品集、NF 29、1548〜1550ページ」に記載されるように調製され、その後に、DIN 51562−1:1999−01(1999年1月)に従ってウベローデ粘度測定が続く。
本発明のいくつかの実施形態がここで、以下の実施例に記載される。
特に断りがない限り、全ての部及び百分率は、重量による。実施例において、以下の試験手順が使用される。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)試料の粘度
米国薬局方(USP 35、「ヒプロメロース」423〜424ページ及び3467〜3469ページ)に記載されるように、セルロースエーテルの粘度は、20℃で2重量%水溶液として決定された。米国薬局方に記載されるように、600mPa・s未満の粘度はウベローデ粘度測定によって決定され、600mPa・s以上の粘度はブルックフィールド粘度計を使用して決定された。2重量%HPMC溶液を調製すること、ならびにウベローデ及びブルックフィールド両方の粘度測定条件についての説明は、米国薬局方(USP 35「ヒプロメロース」423〜424ページ及び3467〜3469ページ、ならびにその中に参照されるASTM D−445及びISO 3105において)に開示される。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)の粘度
0.43重量%水性NaOH中のHPMCASの2.0重量%溶液を、「ヒプロメロースアセテートサクシネート、米国薬局方及び国民医薬品集、NF 29、1548〜1550ページ」に記載される通りに調製し、続いて、DIN 51562−1:1999−01(1999年1月)に従って、20℃でウベローデ粘度測定を行った。
HPMCASのエーテル基及びエステル基の含有量
エーテル基の含有量を、「ヒプロメロース」に関して、米国薬局方及び国民医薬品集、USP 35、3467〜3469ページに記載されるもの同じ方法で決定した。
アセチル基(−CO−CH)によるエステル置換及びサクシノイル基(−CO−CH−CH−COOH)によるエステル置換を、「ヒプロメロースアセテートサクシネート、米国薬局方及び国民医薬品集、NF 29、1548〜1550ページ」に従って決定した。エステル置換に関する報告された値を、揮発物に対して補正した(上記のHPMCAS研究論文中の「乾燥減量」の節に記載されるように決定される)。
HPMCASのM及びMの決定
特に指定のない限り、Mw及びMnを、Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743に従って測定した。移動相は、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する、60容量部の水性緩衝液との混合物であった。移動相を8.0のpHに調節した。セルロースエーテルエステルの溶液を細孔径0.45μmのシリンジフィルターを通して、HPLCバイアル中に濾過した。
より具体的には、利用される化学物質及び溶媒は、以下の通りである。
ポリエチレンオキシド標準物質(PEOX 20 K及びPEOX 30 Kと省略される)を、Agilent Technologies,Inc.(Palo Alto,CA)、カタログ番号PL2083−1005及びPL2083−2005から購入した。
アセトニトリル(HPLCグレード≧99.9%、CHROMASOL plus)、カタログ番号34998、水酸化ナトリウム(半導体グレード、99.99%、微量金属塩基)、カタログ番号306576、水(HPLCグレード、CHROMASOLV Plus)カタログ番号34877、及び硝酸ナトリウム(99,995%、微量金属塩基)カタログ番号229938を、Sigma−Aldrich(Switzerland)から購入した。
リン酸二水素ナトリウム(≧99.999% TraceSelect)カタログ番号71492を、FLUKA(Switzerland)から購入した。
5mg/mLのPEOX20 Kの標準化溶液、2mg/mLのPEOX30 Kの基準溶液、及び2mg/mLのHPMCASの試料溶液を、計量された量のポリマーをバイアル中に添加し、測定された体積の移動相でそれを溶解することによって、調製した。全ての溶液を、PTFEコーティング磁気撹拌子を使用して撹拌しながら、24時間、蓋の付いたバイアル中で室温で溶解させた。
標準化溶液(PEOX 20k、単回調製、N)及び基準溶液(PEOX30 K、二重調製、S1及びS2)を、細孔径0.02μm及び直径25mmのシリンジフィルター(Whatman Anatop 25、カタログ番号6809−2002)(Whatman)を通して、HPLCバイアル中に濾過した。
試験試料溶液(HPMCAS、二重で調製、T1、T2)及び実験室基準(HPMCAS、単回調製、LS)を、細孔径0.45μmのシリンジフィルター(Nylon、例えば、Acrodisc 13mm VWR カタログ番号514−4010)を通して、HPLCバイアル中に濾過した。
クロマトグラフ条件及び実行シーケンスを、Chen,R.et al.;Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743−748)によって記載されるように実施した。SEC−MALLS器具一式は、Agilent Technologies,Inc.(Palo Alto,CA)からのHP1100 HPLCシステム、DAWN Heleos II 18角度レーザ光散乱検出器及びOPTILAB rex屈折率検出器(両方ともWyatt Technologies,Inc.(Santa Barbara,CA)から)を含んだ。分析サイズ排除カラム(TSK−GEL(登録商標)GMPWXL、300×7.8mm)をTosoh Bioscienceから購入した。OPTILAB及びDAWNの両方を35℃で作動させた。分析SECカラムを、室温(24±5℃)で作動させた。移動相は、以下の通り調製された、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する、60容量部の水性緩衝液との混合物であった。
水性緩衝液:7.20gのリン酸二水素ナトリウム及び10.2gの硝酸ナトリウムを、溶解するまで撹拌下で、きれいな2Lのガラスボトル中の1.2Lの精製水に添加した。
移動相:800mLのアセトニトリルを、上記で調製した1.2Lの水性緩衝液に添加し、良好な混合物が得られ、温度が周囲温度と平衡になるまで撹拌した。
移動相を10MのNaOHでpH8.0に調節し、0.2mナイロン膜フィルタを通して濾過した。流速は、インライン脱ガスを用いて0.5mL/分であった。注入容量は、100μLであり、分析時間は、35分であった。
HPMCASに対して、0.120mL/gのdn/dc値(屈折率増分)を使用して、Wyatt ASTRAソフトウェア(バージョン5.3.4.20)によって、MALLSデータを収集及び処理した。検出器の光散乱信号(番号1〜4、17、及び18)は、分子量計算で使用しなかった。代表的なクロマトグラフ実行シーケンスは、以下:B、N、LS、S1(5x)、S2、T1(2x)、T2(2x)、T3(2x)、T4(2x)、S2、T5(2x)等、S2、LS、Wの通りであり、ここで、Bは、移動相のブランク注入を表し、N1は、標準化溶液を表し、LSは、実験室基準HPMCASを表し、S1及びS2は、基準溶液1及び2のそれぞれを表し、T1、T2、T3、T4、及びT5は、試験試料溶液を表し、Wは、水注入を表す。(2x)及び(5x)は、同一溶液の注入数を示す。
OPTILAB及びDAWNの両方を、製造業者の推奨手順及び頻度で、定期的に較正した。5mg/mLのポリエチレンオキシド基準(PEOX20 K)の100μL注入を、各実行シーケンスに対して、90°検出器に対する全ての角度光散乱検出器を標準化するために採用した。
この単分散ポリマー基準の使用はまた、OPTILABとDAWNとの間の容量遅延が決定されるのを可能にし、屈折率信号に対する光散乱信号の適切な整合を可能にした。これは、各データスライスに対する重量平均分子量(Mw)の計算のために必要である。
利用されるドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)
HPMC E3 LVは、以下の表2に列挙されるように、メトキシル置換(DS)及びヒドロキシプロポキシル置換(MSHP)、ならびに上記に記載されるウベローデ法に従って20℃で2重量%水溶液として測定される、3.2mPa・sの粘度を有した。HPMC E3 LVの重量平均分子量は、約20,000ダルトンであった。HPMC E3 LVは、Methocel E3 LVプレミアムセルロースエーテルとして、The Dow Chemical Companyから市販されている、低粘度HPMCである。それは、より高い分子量HPMCの部分的解重合によって生成される。
HPMC E4Mは、以下の表2に列挙されるように、メトキシル置換(DS)及びヒドロキシプロポキシル置換(MSHP)、ならびにローター番号4を60rpmで使用する、上記に記載されるブルックフィールド法に従って20℃で2%水溶液として測定される、3729mPa・sの粘度を有した。HPMC E4Mの重量平均分子量は、305330ダルトン(305kDa)であった。HPMC E4Mは、Methocel E4M セルロースエーテルとして、The Dow Chemical Companyから市販されている、高粘度HPMCである。
29.6%メトキシル基及び9.6%ヒドロキシプロポキシル基を含有するHPMC E100 LVは、上記に記載されるウベローデ法に従って20℃で2%水溶液として測定される、1.95のメトキシル置換(DS)及び0.26のヒドロキシプロポキシル置換(MSHP)、ならびに87mPa・sの粘度に対応するHPMC E100 LVの数平均分子量は、74,000ダルトンであったHPMC E100 LVの重量平均分子量は、約120,000ダルトンであった。Methocel HPMC E100 LVは、Methocel E4Mプレミアムセルロースエーテルの部分的解重合によって得られた。
実施例1〜8のHPMCASの生成
氷酢酸、HPMC E4M、無水酢酸、無水コハク酸、酢酸ナトリウム(無水)、及び塩素酸カリウムを、3L容量の反応容器中に、以下の表1に列挙される量で導入した。氷酢酸はHPMC粉末によって速やかに吸収された。反応容器中のマスは固体の外観を有した。反応容器中のマスは、エステル化を達成するために85℃で3.5時間加熱した。加熱時間中、マスは大きな塊を形成し、撹拌し得なかった。85℃でマスを撹拌し得たが、均一混合物は実現し得なかった。エステル化及び部分的解重合が進行する一方で、反応混合物の撹拌能力は改善したが、均一混合物は依然として長時間実現し得なかった。反応が1時間進行した後、反応マスは依然として不均一な塊を示した。比較例Aにおける反応中と同様に、3.5時間後、反応の完了後に均一な反応溶液が形成された。次に、HPMCASを沈殿させるために、1.8Lの冷水を撹拌下で、反応混合物に添加した。沈殿生成物を反応器から除去し、5200rpmで動作するUltra−Turrax攪拌機S50−G45を使用する、高せん断混合を適用することによって20Lの水で洗浄した。生成物を濾過によって分離し、55℃で一晩乾燥させた。
実施例3において、反応マスの撹拌能力が酢酸の増加量によって改善されるかどうか評価するために、酢酸の量を増加した。しかし、有意な改善は発見できなかった。
比較例AのHPMCASの生成
高粘度HPMC E4Mの代わりに低粘度HPMC E3 LVを使用したこと、及び塩素酸カリウムがない状態で反応を行ったことを除き、実施例1〜8の手順を繰り返した。以下の表1に列挙されるように、氷酢酸、HPMC E3 LV、無水酢酸、無水コハク酸、及び酢酸ナトリウム(無水)から成る反応混合物は、開始から十分に撹拌可能であった。
生成HPMCASの特性は、以下の表2に列挙される。実施例1〜8の全HPMCAS生成物は、白色から黄白色の粉末であった。実施例1〜8に従って生成されたHPMCASと比較例Aとの比較は、出発物質として使用されるのが、比較例Aのように低粘度セルロースエーテルであろうと、実施例1〜8のように高粘度セルロースエーテルであろうと、同量のエステル化剤を使用して実質的に同程度のエステル化が実現された、という驚くべき事実を示す。また、比較例Aのように実施例1〜4において、実質的に同じまたはさらにより低い多分散性M/Mが実現される。比較例AのHPMCASのM及びMは、実施例1〜4のM及びMの範囲内である。0.43重量%水性NaOH中の2.0重量%溶液として決定される、比較例AのHPMCASの粘度は、実施例1〜4のHPMCASの粘度よりもさらにわずかに高い。実施例1〜4における実質的に同じまたはさらにより低い多分散性は、比較例Aにおいてよりも実施例1〜4においてポリマー鎖の長さの分布が類似、またはさらにより均一であることを意味する。上記でより詳細に説明されるように、均一反応混合物は、実施例1〜8において撹拌によって実現し得なかったことを考慮すれば、これは非常に驚くべきことである。本発明は、既知の、HClなどの酸でのセルロースエーテルの部分的解重合、その後に続くエステル化ステップ前の中和を回避する。したがって、従来技術の高コストの多重ステップ生成方法は簡略化され、反応ステップ数が減少される。よって生成コストが著しく減少される一方で、同質のセルロースエーテルアセテートサクシネートが実現される。さらに、本発明の方法に利用される解重合剤の量を制御する及び変更することは、生成セルロースエーテルアセテートサクシネートの数平均分子量M及び重量平均分子量Mを制御する及び変更するための簡潔な手段である。
実施例9及び10のHPMCASの生成
氷酢酸、無水酢酸、無水コハク酸、HPMC E100 LV、酢酸ナトリウム(無水)、及び塩素酸カリウムを、以下の表3に列挙される量で、1L容量の反応容器中に導入した。米国特許第4,226,981号の手順において塩素酸カリウムが使用されていないことを除き、実施例9及び10における反応物質の重量比は、米国特許第4,226,981号(表1)の実施例1〜5における重量比に対応する。
氷酢酸はHPMC粉末によって速やかに吸収された。反応混合物は固体の外観を有し、十分に攪拌し得ず、均一反応混合物は実現しなかった。エステル化を達成するために、混合物を80℃で5時間加熱した。エステル化及び部分的解重合が進む一方で、反応混合物の粘度は減少し、反応混合物は十分に撹拌し得、均一混合物を提供した。800mLの水を添加し室温まで冷却することによって、5時間後にHPMCASが反応混合物から沈殿した。沈殿生成物を反応器から除去し、Ultra−Turrax攪拌機S50−G45を使用する高せん断混合を適用することによって1.9Lの水で洗浄した。生成物を濾過によって分離し、60℃で一晩乾燥させた。
比較例B及びCのヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)の生成
氷酢酸、無水フタル酸、酢酸ナトリウム(無水)、及び塩素酸カリウムを、以下の表3に列挙される量で、1L容量の反応容器中に導入した。比較例Bにおける反応物質の重量比は、米国特許第3,629,237号の実施例2〜3(表3)における重量比に対応する。
比較例Bと実施例9との間の比較、及び比較例Cと実施例10との間の比較は、塩素酸カリウムなどの解重合剤の使用が、セルロースエーテルフタレートを生成するための方法においてよりも、セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための方法においてずっと効果的であることを示す。同量の塩素酸カリウム量で、ヒドロキシプロピルメチルフタレートの生成においてよりも、HPMCASの生成において、より著しい分子量の減少及び粘度の減少が実現された。実施例9及び10においてよりも比較例B及びCにおいて、フタリルの含有量は、はるかに高い数平均分子量M及び重量平均分子量Mを引き起こさない。
後者の方法では1つのエステル化剤のみが使用されるので、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)の生成は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)の生成と直接には比較できない。しかし、できる限り公平な比較を可能にするために、実施例9及び10におけるHPMC、酢酸、無水酢酸、及び無水フタル酸との間の重量比は、従来技術(米国特許第4,226,981号(表1)の実施例1〜5)で推奨されるように選択され、解重合のために適切な塩素酸カリウムとHPMCとの間の重量比は、米国特許第3,629,237号に開示される通りに選択された。

Claims (15)

  1. セルロースエーテルを無水酢酸、無水コハク酸、及び解重合剤と反応させるステップを含む、セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための方法であって、前記セルロースエーテルは20℃で2重量%水溶液として測定される、少なくとも50mPa・sの初期粘度を有し、無水酢酸、無水コハク酸、及び前記解重合剤との前記セルロースエーテルの前記反応は1つの反応装置内で同時または順次実施される、方法。
  2. 前記セルロースエーテルが20℃で2重量%水溶液として測定される、少なくとも500mPa・sの粘度を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記セルロースエーテルが20℃で2重量%水溶液として測定される、少なくとも1000mPa・sの粘度を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記セルロースエーテル、無水酢酸、無水コハク酸、及び前記解重合剤を含む反応混合物が調製され、続いて前記反応混合物がエステル化反応を実施するために加熱される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記解重合剤が酸素と異なる酸化剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記解重合剤は、アルカリ金属亜塩素酸塩、アルカリ金属塩素酸塩、アルカリ金属過塩素酸塩、アルカリ金属過ヨウ素酸塩、アルカリ金属次亜臭素酸塩、アルカリ金属次亜塩素酸塩、アルカリ金属次亜ヨウ素酸塩、アルカリ金属過酸化物、及び過酸化水素からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記解重合剤が塩素酸カリウムまたは塩素酸ナトリウムである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記セルロースエーテルがアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、またはヒドロキシアルキルアルキルセルロースである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ヒドロキシプロピルメチルセルロースが無水コハク酸及び無水酢酸でエステル化され、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを生成する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記セルロースエーテルアセテートサクシネートの重量平均分子量が、前記セルロースエーテルアセテートサクシネートを生成するための出発物質として使用される前記セルロースエーテルの重量平均分子量よりも少なくとも25パーセント低い、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. モル比[無水コハク酸/前記セルロースエーテルの無水グルコース単位]が0.2/1〜1.0/1である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記解重合剤の量が、前記セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり0.005〜1モルである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記エステル化反応が脂肪族カルボン酸の存在下で実施される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記エステル化反応がアルカリ金属カルボン酸塩の存在下で実施される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記セルロースエーテルが20℃で2重量%水溶液として測定される、1000mPa・s〜7,000mPa・sの粘度を有し、前記解重合剤の量が前記セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり0.02〜0.30モルであり、前記解重合剤が酸素と異なる酸化剤である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
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