JP6295380B2 - 脂肪族カルボン酸の存在下でエステル化セルロースエーテルを調製するためのプロセス - Google Patents

脂肪族カルボン酸の存在下でエステル化セルロースエーテルを調製するためのプロセス Download PDF

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Description

本発明は、脂肪族カルボン酸の存在下でセルロースエーテルのエステルを調製するための改良されたプロセスに関する。
セルロースエーテルのエステル、それらの使用、及びそれらを調製するためのプロセスが、当該技術分野において一般に知られている。米国特許第4,226,981号及び欧州特許出願第EP 0 219 426号は、エステル化触媒としてのカルボン酸アルカリ金属及び反応媒体としての酢酸の存在下で、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、無水コハク酸及び酢酸無水物を用いてエステル化することによって、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)などのセルロースエーテルの混合エステルを調製するためのプロセスを開示する。
国際特許出願第WO2014/031447号及び同第WO2014/031448号は、酢酸などの脂肪族カルボン酸の存在下及びカルボン酸アルカリ金属の存在下で、セルロースエーテルをエステル化することによるセルロースエーテルのエステルの生成を開示する。WO2014/031447及びWO2014/031448はそれぞれ、生成されたエステル化セルロースエーテルの重量平均分子量が、エステル化プロセス中でそれぞれ利用される酢酸/セルロースエーテル及びカルボン酸アルカリ金属/セルロースエーテルの分子比に依存することを開示する。国際特許出願第WO2014/031446号は、減少した量のカルボン酸アルカリ金属及び酢酸を必要とするエステル化セルロースエーテルを生成するためのプロセスを開示する。
また、先行技術、例えば、国際特許出願第WO2005/115330号に公開されるように、HPMCASが、水溶性が劣る薬物のバイオアベイラビリティを増加するのに有用であることが知られている。これは、ほぼ70%の新規の薬物候補が低水溶性化合物であるため、非常に重要である。一般的な法則として、水溶性が劣る薬物は、バイオアベイラビリティが低い。HPMCASは、薬物の結晶化度を低下させ、それにより薬物の溶解に必要な活性化エネルギーを最小限に抑え、かつ薬物分子の周囲に親水性条件を確立し、それにより薬物自体の可溶性を改善することにより、そのバイオアベイラビリティ、即ち、摂取後の個体によるインビボでの吸収を高めることを目的としている。
水性液体中のHPMCASの可溶性は、スクシニル基またはサクシノイル基とも称されるサクシネート基の存在のため、pH依存的である。HPMCASは、薬学的剤形用の腸溶性ポリマーとして知られている。胃の酸性環境において、HPMCASはプロトン化され、したがって不溶性である。HPMCASは、より高いpHの環境である小腸で脱プロトン化を受け、可溶性になる。pH依存的可溶性は、酸性官能基の置換度に依存する。pH及びHPMCASの中和度に依存する様々な種類のHPMCASの溶解時間は、McGinity,James W.Aqueous Polymeric Coatings for Pharmaceutical Dosage Forms,New York:M.Dekker、1989年、105〜113ページに詳細に考察される。上述の論文Aqueous Polymeric Coatings for Pharmaceutical Dosage Formsは、p.112の図16に、HPMCASの中和度に依存して純粋な水中及び0.1NのNaCl中でのサクシノイル基、アセチル基、及びメトキシル基による異なる置換度を有するいくつかのグレードのHPMCASの溶解時間を例示する。HPMCASならびにNaClの存在及び不在に応じて、HPMCASは、約0.55〜1の中和度を有する場合、可溶性である。約0.55の中和度より低いと、全てのHPMCASグレードが純粋な水中及び0.1NのNaCl中で不溶性である。
HPMCASなどのエステル化セルロースエーテルでコーティングされる剤形は、胃の酸性環境における不活化もしくは分解から薬物を保護するか、または薬物による胃の刺激を防止するが、小腸で薬物を放出する。米国特許第4,365,060号は、腸溶性カプセルを開示している。米国特許第4,226,981号は、HPMCASなどのセルロースエーテルの混合エステルを調製するためのプロセスを開示している。
米国特許第4,365,060号は、優れた腸溶性作用を有すると言われている腸溶性カプセルを開示している。カプセルは、スクシニル無水物及び脂肪族モノカルボン酸無水物を用いてエステル化されるアルキル−、ヒドロキシアルキル−、またはヒドロキシアルキル−アルキル−セルロースの混合エステルから調製される。米国特許は、セルロース誘導体が、従来の浸漬方法だけでなく、圧縮成形、真空成形、マッチド・モールド成形などの、圧力下での上昇温度での可塑性変形によってカプセルに成形され得ることを開示する。米国特許は、腸溶性カプセルが、優れた柔軟性を有することに言及する。しかしながら、可塑性変形によってカプセルを形成することは、熱形成、または薄膜カプセルを熱形成するための複雑かつ高価な成形プロセスのために必要とされる熱によって生じる著しい熱応力及び熱劣化のため、望ましくないことが多い。一方で、既知の浸漬方法において、成形ピンは、有機溶媒中のアルキル−、ヒドロキシアルキル−、またはヒドロキシアルキル−アルキル−セルロースの混合エステルの溶液に浸漬される。アルキル−、ヒドロキシアルキル−、またはヒドロキシアルキル−アルキル−セルロースの有機溶液はまた、タブレットなどの剤形をコーティングするために使用され得る。しかしながら、有機溶媒は、薬学的または栄養学的使用に望ましくないことが多い。更に、有機溶媒の取扱いは、カプセル及びコーティングを生成するためのプロセスの複雑性を加える。
水溶性が劣る薬物のバイオアベイラビリティを増加するためのHPMCASなどのエステル化セルロースエーテルが非常に重要である点において、エステル化セルロースエーテルを生成するための改良された、より低価なプロセスを見出すことが急がれる。プロセスの少なくともいくつかの実施形態において、水溶性エステル化セルロースエーテルの生成を可能にする、エステル化セルロースエーテルを生成するための改良された、より低価なプロセスが見出され得ることが特に望ましい。
意外にも、エステル化セルロースエーテルが、脂肪族カルボン酸の存在下で、しかしカルボン酸アルカリ金属などのエステル化触媒の実質的または更に完全な非存在下で生成され得ることが見出された。
したがって、本発明の一態様は、セルロースエーテルのエステルを調製するためのプロセスであって、セルロースエーテルを、ジカルボン酸無水物と、またはジカルボン酸無水物及び脂肪族モノカルボン酸無水物の組み合わせと反応させるステップを含み、エステル化が、
i)エステル化触媒の非存在下、または1モルのセルロースエーテルの無水グルコース単位当たり0.1モル以下のエステル化触媒の存在下で、かつ
ii)脂肪族カルボン酸の存在下で実施され、モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]が最大12/1である、プロセスである。
新規のプロセスは、未加工の物質において実質的保存を、かつ後続の精製プロセスにおいて保存をもたらす。既知のエステル化プロセスにおいて使用され、かつエステル化反応後に回収される必要がある大量のカルボン酸アルカリ金属は、本発明のプロセス上で必要とされない。
更に驚くべきことには、新規の水溶性エステル化セルロースエーテルが、上述のプロセスによって生成され得ることが見出された。よって、本発明の別の態様は、上述のプロセスによって生成可能であるエステル化セルロースエーテルである。
本発明の実施例7〜11によって生成された水中のエステル化セルロースエーテルの溶液の写真描写である。 21℃の温度を有する金属ピン上のカプセルシェルの写真描写である。 カプセルシェルが浸漬ピンから除去された後、21℃の温度を有する金属ピン上に形成されたカプセルシェルの断片の写真描写である。 0.1NのHCl中のカプセルシェルの溶解していない断片の写真描写である。カプセルシェルの断片は、図2Bに表されるカプセルシェルの小さい断片である。 pH6.8の水性緩衝溶液の写真描写であり、その中に図2Cに示されるカプセルシェルの溶解していない断片を置き、カプセルシェルの全ての断片は、pH6.8の水性緩衝溶液中に溶解される。 30℃の温度を有する金属ピン上のカプセルシェルの写真描写である。 カプセルシェルが浸漬ピンから除去された後、30℃の温度を有する金属ピン上に形成されたカプセルシェルの断片の写真描写である。 0.1NのHCl中のカプセルシェルの溶解していない断片の写真描写である。カプセルシェルの断片は、図3Bに表されるカプセルシェルの小さい断片である。 pH6.8の水性緩衝溶液の写真描写であり、その中に図3Cに示されるカプセルシェルの溶解していない断片を置き、カプセルシェルの全ての断片は、pH6.8の水性緩衝溶液中に溶解される。 55℃の温度を有する金属ピン上のカプセルシェルの写真描写である。 カプセルシェルが浸漬ピンから除去された後、55℃の温度を有する金属ピン上に形成されたカプセルシェルの断片の写真描写である。 0.1NのHCl中のカプセルシェルの溶解していない断片の写真描写である。カプセルシェルの断片は、図4Bそれぞれに表されるカプセルシェルの小さい断片である。 pH6.8の水性緩衝溶液の写真描写であり、その中に図4Cに示されるカプセルシェルの溶解していない断片を置き、カプセルシェルの全ての断片は、pH6.8の水性緩衝溶液中に溶解される。
本発明のプロセスにおいて出発物質として使用されるセルロースエーテルは、本発明の文脈において無水グルコース単位と表される、β−1,4グリコシド結合D−グルコピラノース反復単位を有する、セルロース主鎖を有する。セルロースエーテルは、好ましくは、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、またはヒドロキシアルキルアルキルセルロースである。これは、本発明のプロセスにおいて利用されるセルロースエーテルにおいて、無水グルコース単位のヒドロキシル基の少なくとも一部が、アルコキシル基若しくはヒドロキシアルコキシル基、またはアルコキシル及びヒドロキシアルコキシル基の組み合わせによって置換されることを意味する。ヒドロキシアルコキシル基は、典型的にはヒドロキシメトキシル、ヒドロキシエトキシル、及び/またはヒドロキシプロポキシル基である。ヒドロキシエトキシル及び/またはヒドロキシプロポキシル基が好ましい。典型的には、1または2種類のヒドロキシアルコキシル基が、セルロースエーテル中に存在する。好ましくは、単一の種類のヒドロキシアルコキシル基、より好ましくはヒドロキシプロポキシルが存在する。アルコキシル基は、典型的にはメトキシル、エトキシル、及び/またはプロポキシル基である。メトキシル基が好ましい。
上に定義されたセルロースエーテルの実例となるものは、メチルセルロース、エチルセルロース、及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシブチルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース;ならびにヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、及びヒドロキシブチルエチルセルロースなどのヒドロキシアルキルアルキルセルロース;ならびにヒドロキシエチルヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの、2つ以上のヒドロキシアルキル基を有するものである。最も好ましくは、セルロースエーテルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのヒドロキシアルキルメチルセルロースである。
無水グルコース単位のヒドロキシル基のヒドロキシアルコキシル基による置換度は、ヒドロキシアルコキシル基のモル置換、MS(ヒドロキシアルコキシル)によって表現される。MS(ヒドロキシアルコキシル)は、セルロースエーテル中の無水グルコース単位当たりのヒドロキシアルコキシル基の平均モル数である。ヒドロキシアルキル化反応中、セルロース主鎖に結合したヒドロキシアルコキシル基のヒドロキシル基は、アルキル化剤、例えば、メチル化剤及び/またはヒドロキシアルキル化剤によって更にエーテル化され得ることを理解されたい。無水グルコース単位の同一の炭素原子位置に対する複数の後続のヒドロキシアルキル化エーテル化反応は、側鎖をもたらし、複数のヒドロキシアルコキシル基は、エーテル結合によって互いと共有結合し、各側鎖は、全体として、セルロース主鎖に対するヒドロキシアルコキシル置換基を形成する。
故に、用語「ヒドロキシアルコキシル基」は、ヒドロキシアルコキシル置換基の構成単位としてのヒドロキシアルコキシル基を指すものとして、MS(ヒドロキシアルコキシル)の文脈において解釈されるべきであり、いずれも上に概説されるように、単一のヒドロキシアルコキシル基または側鎖を含み、2つ以上のヒドロキシアルコキシ単位は、エーテル結合によって互いに共有結合している。この定義内で、ヒドロキシアルコキシル置換基の末端ヒドロキシル基が更にアルキル化、例えばメチル化されるかどうかは重要ではなく、アルキル化及び非アルキル化両方のヒドロキシアルコキシル置換基が、MS(ヒドロキシアルコキシル)の決定に対して含まれる。本発明のプロセスに利用されるセルロースエーテルは、概して、0.05〜1.00、好ましくは0.08〜0.90、より好ましくは0.12〜0.70、最も好ましくは0.15〜0.60、及び具体的には0.20〜0.40の範囲のヒドロキシアルコキシル基のモル置換を有する。
無水グルコース単位当たりの、メトキシル基などのアルコキシル基によって置換されるヒドロキシル基の平均数は、アルコキシル基の置換度、DS(アルコキシル)として表される。上記のDSの定義において、用語「アルコキシル基によって置換されるヒドロキシル基」は、セルロース主鎖の炭素原子に直接結合したアルキル化ヒドロキシル基だけではなく、セルロース主鎖に結合したヒドロキシアルコキシル置換基のアルキル化ヒドロキシル基も含むと、本発明内で解釈される。本発明に従ったセルロースエーテルは、概して、1.0〜2.5、好ましくは1.1〜2.4、より好ましくは1.2〜2.2、最も好ましくは1.6〜2.05、及び具体的には1.7〜2.05の範囲のDS(アルコキシル)を有する。
アルコキシル基の置換度及びヒドロキシアルコキシル基のモル置換度は、ヨウ化水素及び後続の定量ガスクロマトグラフ分析(G.Bartelmus and R.Ketterer,Z.Anal.Chem.,286(1977)161−190)を用いたセルロースエーテルのZeisel切断によって決定され得る。最も好ましくは、本発明のプロセスにおいて利用されるセルロースエーテルは、DS(アルコキシル)に関して上に示される範囲内のDS(メトキシル)、及びMS(ヒドロキシアルコキシル)に関して上に示される範囲内のMS(ヒドロキシプロポキシル)を有する、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
本発明のプロセスにおいて出発物質として使用されるセルロースエーテルは、概して、ASTM D2363−79(2006年再承認)に従って20℃の2重量%水溶液として測定して、最大200mPa・s、好ましくは最大100mPa・s、より好ましくは最大50mPa・s、及び最も好ましくは最大5mPa・sの粘度を有する。概して、それらの粘度は、20℃の2重量%の水性溶液として測定して、少なくとも1.2mPa・s、典型的には少なくとも1.8mPa・s、更により典型的には少なくとも2.4mPa・s、及び最も典型的には少なくとも2.8mPa・sである。かかる粘度のセルロースエーテルは、より高い粘度のセルロースエーテルを部分的脱重合プロセスに供することによって得ることができる。部分的脱重合プロセスは、当該技術分野で周知であり、例えば、欧州特許出願第EP 1,141,029号、同第EP 210,917号、同第EP 1,423,433号、及び米国特許第4,316,982号に記載されている。あるいは、部分的脱重合は、セルロースエーテルの生成中に、例えば、酸素または酸化剤の存在によって、達成され得る。
セルロースエーテルを、(i)ジカルボン酸無水物、または(ii)より好ましくは脂肪族モノカルボン酸無水物及びジカルボン酸無水物の組み合わせと反応させる。好ましい脂肪族モノカルボン酸無水物は、酢酸無水物、酪酸無水物、及びプロピオン酸無水物からなる群から選択される。好ましいジカルボン酸無水物は、無水コハク酸である。好ましいジカルボン酸無水物は、単独で使用され得るか、または好ましい脂肪族モノカルボン酸無水物は、好ましいジカルボン酸無水物と組み合わせて使用され得る。より好ましくは、セルロースエーテルは、酢酸無水物、酪酸無水物、及びプロピオン酸無水物からなる群から選択される脂肪族モノカルボン酸無水物と組み合わせて、無水コハク酸を用いてエステル化される。脂肪族モノカルボン酸無水物及びジカルボン酸無水物が、セルロースエーテルをエステル化するために使用される場合、これら2つの無水物は、同時に、または順に別々に、反応容器中に導入してもよい。最も好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、無水コハク酸及び酢酸無水物と反応させて、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを生成する。
脂肪族モノカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は、概して、0.1/1以上、好ましくは0.3/1以上、及びより好ましくは0.5/1以上である。脂肪族モノカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は、概して、17/1以下、好ましくは10/1以下、より好ましくは7/1以下、最も好ましくは4/1以下、及び具体的には3.5/1以下である。
ジカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は、概して、0.01/1以上、好ましくは0.05/1以上、より好ましくは0.1/1以上、最も好ましくは0.2/1以上、及び具体的には好ましくは0.3/1以上である。ジカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は、概して、3.2/1以下、好ましくは2.5/1以下、より好ましくは1.5/1以下、最も好ましくは1.2/1以下、及び具体的には0.7/1以下である。
本発明のプロセスで利用されるセルロースエーテルの無水グルコース単位のモル数は、DS(アルコキシル)及びMS(ヒドロキシアルコキシル)から置換無水グルコース単位の平均分子量を計算することによって、出発物質として使用されるセルロースエーテルの重量から決定され得る。
既知のエステル化プロセスにおいて、セルロースエーテルを、酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムなどの大量のエステル化触媒、典型的にはカルボン酸アルカリ金属の存在下で、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と反応させる。既知のプロセスとは対照的に、本発明のプロセスは、エステル化触媒の非存在下、または1モルのセルロースエーテルの無水グルコース単位当たり0.1モル以下、好ましくは0.05モル以下、より好ましくは0.02モル以下、及び最も好ましくは0.01モル以下の、カルボン酸アルカリ金属などのエステル化触媒の存在下で実施される。最も好ましくは、本発明のプロセスは、エステル化触媒の非存在下で実施される。セルロースエーテルが、脂肪族カルボン酸の存在下で、しかしカルボン酸アルカリ金属などのエステル化触媒の実質的または更に完全な非存在下でエステル化され得ることは、意外であり、先行技術の教示に反している。新規のプロセスは、未加工の物質において実質的保存を、かつ後続の精製プロセスにおいて保存をもたらす。既知のエステル化プロセスにおいて使用され、かつエステル化反応後に回収される必要がある大量のカルボン酸アルカリ金属は、本発明のプロセスにおいて必要とされない。更に、セルロースエーテル、ジカルボン酸無水物、及び脂肪族モノカルボン酸無水物を用いる反応器のより高い充填が、エステル化触媒の実質的または更に完全な非存在下でエステル化反応を実行することによって可能であるため、既存の反応器の容量の改良された使用が行われ得る。驚くべきことには、本発明の少なくともいくつかの実施形態において、水溶性エステル化セルロースエーテルは、実施例によって証明されるように生成され得ることが見出された。
セルロースエーテルのエステル化は、酢酸、プロピオン酸、または酪酸などの反応希釈剤として脂肪族カルボン酸中で実施される。反応希釈剤は、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、もしくはテトラヒドロフランなどの芳香族もしくは脂肪族溶媒;またはジクロロメタンもしくはジクロロメチルエーテルなどのハロゲン化C−C誘導体など、室温で液体でありセルロースエーテルと反応しない、少量の他の溶媒または希釈剤を含むことができるが、脂肪族カルボン酸の量は、概して、反応希釈剤の総重量に基づき、好ましくは50パーセント超、より好ましくは少なくとも75パーセント、及び更により好ましくは少なくとも90パーセントである。最も好ましくは、反応希釈剤は、脂肪族カルボン酸からなる。モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]は、最大12/1、概して、最大10/1及び好ましくは最大9.0/1である。本発明のいくつかの実施形態では、最大7.0/1、更に最大4.0/1のみ、または更に最大2.0/1などのより低い比はまた使用され得、反応希釈剤として必要とされる脂肪族カルボン酸の量の最適な使用を行う。モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]は、概して、少なくとも0.7/1、好ましくは少なくとも1.2/1、より好ましくは少なくとも1.5/1、及び最も好ましくは少なくとも3.0/1である。モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]が、[2.0/1]〜[9.0/1]、及び特に[3.0/1]〜[9.0/1]である場合、エステル化セルロースエーテルが得られ得、以下に更に記載されるように、水中で非常に透明の溶液を形成する。エステル化のための反応温度は、概して、60℃〜110℃、好ましくは70℃〜100℃である。エステル化反応は、典型的には2〜25時間以内、より典型的には2〜8時間以内で完了される。エステル化反応の完了後、反応生成物は、米国特許第4,226,981号、国際特許出願第WO2005/115330号、または欧州特許出願EP 0 219 426号に記載されるように、例えば、反応混合物を大量の水と接触させることによって、既知の様式で反応混合物から沈殿され得る。本発明の好ましい実施形態では、反応生成物は、国際公開第WO2013/148154号として公開された国際特許出願第PCT/US13/030394号に記載されているように、反応混合物から沈殿されて、粉末形態のエステル化セルロースエーテルを生成する。
本発明のプロセスによって、エステル化セルロースエーテルは、生成され、−C(O)−R−COOHの基を含み、式中、Rは、−C(O)−CH−CH−COOHなどの二価炭化水素基、及び任意に、アセチル、プロピオニル、若しくはn−ブチリルまたはi−ブチリルなどのブチリル、などの脂肪族一価アシル基である。エステル化セルロースエーテルの特定の例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートサクシネート(HPCAS)、ヒドロキシブチルメチルセルロースプロピオネートサクシネート(HBMCPrS)、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロースプロピオネートサクシネート(HEHPCPrS);及びメチルセルロースアセテートサクシネート(MCAS)である。ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)が、最も好ましいエステル化セルロースエーテルである。
本発明のプロセスに従って生成されるエステル化セルロースエーテルは、概して、0、または少なくとも0.05、好ましくは少なくとも0.10、及びより好ましくは少なくとも0.25の、アセチル、プロピオニル、またはブチリル基などの脂肪族一価アシル基の置換度を有する。エステル化セルロースエーテルは、概して、最大1.5、好ましくは最大1.0、及びより好ましくは最大0.6の脂肪族一価アシル基の置換度を有する。本発明のエステル化セルロースエーテルは、概して、少なくとも0.01、好ましくは少なくとも0.05、及び最も好ましくは少なくとも0.10の、サクシノイルなどの式−C(O)−R−COOHの基の置換度を有する。エステル化セルロースエーテルは、概して、最大1.3、好ましくは最大0.8、及びより好ましくは最大0.5の式−C(O)−R−COOHの基の置換度を有する。
総エステル置換度は、概して、少なくとも0.05、好ましくは少なくとも0.10、より好ましくは少なくとも0.20、及び最も好ましくは少なくとも0.25である。総エステル置換度は、概して、1.5以下、好ましくは1.2以下、より好ましくは0.90以下、及び最も好ましくは0.70以下である。
アセテート及びサクシネートエステル基の含有量は、「Hypromellose Acetate Succinate, United States Pharmacopia and National Formulary,NF 29,pp.1548−1550」に従って決定される。報告された値は、揮発物に対して補正される(上記のHPMCAS研究論文中の「乾燥減量」の節に記載されるように決定される)。その方法は、プロピオニル、ブチリル、及び他のエステル基の含有量を決定するために、類似した方法で使用されてもよい。エステル化セルロースエーテル中のエーテル基の含有量は、「Hypromellose」、United States Pharmacopeia and National Formulary,USP 35,pp.3467−3469に関して記載されるものと同じ様式で決定する。上記の分析によって得られるエーテル及びエステル基の含有量は、以下の式に従って個々の置換基のDS及びMS値に変換される。式は、他のセルロースエーテルエステルの置換基のDS及びMSを決定するために、類似した方法で使用されてもよい。
慣習により、重量パーセントは、全ての置換基を含む、セルロース反復単位の総重量に基づく平均重量百分率である。メトキシル基の含有量は、メトキシル基(即ち、−OCH)の質量に基づき報告される。ヒドロキシアルコキシル基の含有量は、ヒドロキシプロポキシル(即ち、−O−CHCH(CH)−OH)など、ヒドロキシアルコキシル基(即ち、−O−アルキレン−OH)の質量に基づき報告される。脂肪族一価アシル基の含有量は、−C(O)−Rの質量に基づき報告され、式中、Rは、アセチル(−C(O)−CH)など、一価脂肪族基である。式−C(O)−R−COOHの基の含有量は、サクシノイル基(即ち、−C(O)−CH−CH−COOH)の質量など、この基の質量に基づき報告される。
本発明のプロセスによって生成されるエステル化セルロースエーテルは、概して、最大500,000ダルトン、好ましくは最大250,000ダルトン、より好ましくは最大200,000ダルトン、最も好ましくは最大150,000ダルトン、及び具体的には最大100,000ダルトンの重量平均分子量Mを有する。
概して、それらは、少なくとも10,000ダルトン、好ましくは少なくとも12,000ダルトン、より好ましくは少なくとも15,000ダルトン、最も好ましくは少なくとも20,000ダルトン、及び具体的には少なくとも30,000ダルトンの重量平均分子量Mを有する。
本発明のエステル化セルロースエーテルは、概して、少なくとも1.2、典型的には少なくとも1.3、及びしばしば少なくとも1.5の多分散性M/M、即ち、重量平均分子量M対数平均分子量Mの比を有する。更に、本発明のエステル化セルロースエーテルは、概して、最大4.1、好ましくは最大3.9、及び最も好ましくは最大3.7の多分散性を有する。
及びMは、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する60容量部の水性緩衝液との移動相としての混合物を使用するJournal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743に従って測定される。移動相は、8.0のpHに調整される。M及びMの測定は、実施例にてより詳細に説明する。
意外にも、本発明のプロセスの少なくともいくつかの実施形態では、エステル化セルロースエーテルが生成され、少なくとも2.0重量パーセントの溶液、好ましくは少なくとも3.0重量パーセントの溶液、及びより好ましくは少なくとも5.0重量パーセントの溶液として、2℃の水中で溶解され得る。概して、これらのエステル化セルロースエーテルは、最大20重量パーセントの溶液として、または最も好ましい実施形態では、更に最大30重量パーセントの溶液として、2℃の温度の水中で溶解され得る。本明細書で使用される場合、「2℃のx重量パーセント水溶液」という用語は、xgのエステル化セルロースエーテルが、2℃の(100−x)gの水中で可溶性であることを意味する。
実施例の節において記載される水溶性を決定する場合、本発明のプロセスの少なくともいくつかの実施形態では、エステル化セルロースエーテルが生成され、少なくとも80重量%、典型的には少なくとも85重量%、より典型的には少なくとも90重量%、及びほとんどの場合では、少なくとも95重量%のエステル化セルロースエーテルが、2.5重量部のエステル化セルロースエーテル及び97.5重量部の2℃の水の混合物中で可溶性である可溶性特性を有する。典型的には、可溶性のこの程度はまた、5または10重量部のエステル化セルロースエーテル及び95または90重量部の2℃の水の混合物中、若しくは更に20重量部のエステル化セルロースエーテル及び80重量部の2℃の水の混合物中で観察される。
エステル化セルロースエーテルは、更にそれらの優勢または実質的にプロトン化された形態で、即ち、基−C(O)−R−COOHの中和度が、0.4以下、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下、最も好ましくは0.1以下、及び具体的には0.05以下、または更に0.01以下である場合、これらの意外な可溶性を有する。中和度は、更に本質的にゼロまたはほんのわずかにゼロを超える、例えば、最大10−3または更に最大10−4のみであり得る。本明細書で使用される場合、「中和度」という用語は、脱プロトン化及びプロトン化カルボン酸基の合計にわたる脱プロトン化カルボン酸基の比を定義し、即ち、
中和度=[−C(O)−R−COO]/[−C(O)−R−COO+−C(O)−R−COOH]。
本発明のいくつかの実施形態は、これから以下の実施例において詳細に記載される。
特に断りがない限り、全ての部及び百分率は、重量による。実施例では、以下の試験手順を使用する。
エーテル及びエステル基の含有量
エステル化セルロースエーテル中のエーテル基の含有量は、「Hypromellose」、United States Pharmacopeia and National Formulary,USP 35,pp.3467−3469に関して記載されるものと同じ様式で決定する。
アセチル基(−CO−CH)によるエステル置換及びスクシニル基(−CO−CH−CH−COOH)によるエステル置換を、Hypromellose Acetate Succinate,United States Pharmacopia and National Formulary,NF 29,pp.1548−1550」に従って決定する。エステル置換に関する報告された値を、揮発物に対して補正した(上記のHPMCAS研究論文中の「乾燥減量」の節に記載されるように決定する)。
及びMの決定
特に指定のない限り、M及びMを、Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743に従って測定する。移動相は、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する60容量部の水性緩衝液との混合物を混合とした。移動相を8.0のpHに調整した。セルロースエーテルエステルの溶液を細孔径0.45μmのシリンジフィルターを通して、HPLCバイアル中に濾過した。M及びMを測定する正確な詳細は、表題「M、M、及びMの決定」下の「実施例」の節の国際特許出願第WO2014/137777号に開示される。本発明の全ての実施例において、回収率は、少なくとも96%であった。比較実施例において、回収率は、少なくとも89%であった。
水溶性
定性決定:HPMCAS及び水の2重量パーセントの混合物を、激しい撹拌下、0.5℃で16時間、2.0gのHPMCASをその乾燥重量に基づいて98.0gの水と混合することによって調製した。HPMCAS及び水の混合物の温度を、その後、5℃に上昇させた。エステル化セルロースエーテルの水溶性を、目視検査によって決定した。HPMCASが、5℃の2%の水溶性であったか否かの決定を、以下の通り行った。「2%の水溶性−はい」は、沈降物を有さない溶液を、上の手順に従って得たことを意味する。「2%の水溶性−いいえ」は、少なくともHPMCASの著しい部分が、溶解されていないままであり、上の手順に従って、2.0gのHPMCASをその乾燥重量に基づいて98.0gの水と混合するときに、沈降物を形成したことを意味する。「2%の水溶性−部分的」は、HPMCASの小さい部分のみが、溶解されていないままであり、上の手順に従って、2.0gのHPMCASをその乾燥重量に基づいて98.0gの水と混合するときに、沈降物を形成したことを意味する。
定量決定:2.5重量部のHPMCASを、その乾燥重量に基づいて、2℃の温度を有する97.5重量部の脱イオン化水に添加し、続いて、6時間2℃で撹拌し、16時間2℃で貯蔵した。計量した量のこの混合物を、計量した遠心分離バイアルに移し、移した重量の混合物をgでM1として記述した。移した重量のHPMCAS[M2]を、(g/100g*2.5gで移した重量の混合物)として計算した。混合物を、60分間5000rpmで(2823xg、Thermo ScientificからのBiofuge Stratos遠心分離機)2℃で遠心分離した。遠心分離後、一定分量を液体相から除去し、乾燥計量したバイアルに移した。移した一定分量の重量を、gでM3として記録した。一定分量を、105℃で12時間乾燥した。HPMCASの残りのgを、乾燥後に計量し、gでM4として記録した。
以下の表2における「2.5%での水溶性%」という用語は、2.5重量部のHPMCAS及び97.5重量部の脱イオン化水の混合物中に実際に溶解されたHPMCASの百分率を表現する。それは、(M4/M2)*(M1/M3)*100)として計算され、
(液体の一定分量におけるHPMCASのg/遠心分離バイアルに移されるHPMCASのg)*(遠心分離バイアルに移される混合物のg/遠心分離後の液体の一定分量のg)に対応する。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)の粘度
0.43重量%の水性NaOH中のHPMCASの2.0重量%の溶液を、「Hypromellose Acetate Succinate, United States Pharmacopia and National Formulary, NF 29, pp.1548−1550」に記載されるように調製した。DIN 51562−1:1999−01(1999年1月)に従ってウベローデ粘度測定を実行した。測定を20℃で行った。0.43重量%の水性NaOH中のHPMCASの2.0重量%の溶液を、この特性が測定されたそれらの実施例及び比較実施例のNaOH中の「2.0%の粘度として以下の表2に列挙する。
アセトン中のHPMCASの10重量%の溶液を、激しい撹拌下で室温で10.0gのHPMCASをその乾燥重量に基づいて、90.0gのアセトンと混合することによって調製した。混合物を約24時間にわたってローラーミキサー上で回転させた。溶液を、Heraeus Holding GmbH,Germanyから市販されているMegafuge 1.0遠心分離機を使用して、3分間2000rpmで遠心分離した。DIN 51562−1:1999−01(1999年1月)に従ってウベローデ粘度測定を実行した。測定を20℃で行った。
実施例1〜27のHPMCASの生成
無水コハク酸及び酢酸無水物を、氷酢酸中、70℃で溶解した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC、無水)を撹拌下で添加した。量を以下の表1に列挙する。HPMCの量を、乾燥ベースで計算する。酢酸ナトリウムは添加しなかった。
HPMCは、以下の表2に列挙されるメトキシル置換(DS)及びヒドロキシプロポキシル置換(MSHP)、ならびにASTM D2363−79(2006年再承認)に従って20℃の2%水溶液として測定して、3.0mPa・sの粘度を有した。HPMCの重量平均分子量は、約20,000ダルトンであった。HPMCは、Methocel E3 LVプレミアムセルロースエーテルとして、The Dow Chemical Companyから市販されている。
その後、反応混合物を、以下の表1に列挙される最大反応温度に加熱した。混合物が反応可能な反応時間をまた、以下の表1に列挙する。その後、21℃の温度を有する1〜2Lの水を添加することによって粗生成物を沈殿させた。続いて、沈殿した生成物を、濾過によって混合物から分離し、以下の表1に列挙された温度を有する水を用いて数回洗浄した。その後、生成物を、濾過によって単離し、一晩55℃で乾燥させた。
実施例23について、沈殿した反応質量を、2つの半割部に分割した。第1の半割部を、21℃の温度を有する水を用いて洗浄した(実施例23)。第2の半割部を、95℃の温度を有する水を用いて洗浄した(実施例23A)。
比較実施例A〜EのHPMCASの生成
酢酸ナトリウムを、以下の表1に列挙される量でその他の反応物と混合したことを除いて、比較実施例A〜Eを、実施例1〜27で記載されるように生成した。比較実施例A〜Eは比較目的であるが、先行技術において記載されなかった。
実施例1〜27及び比較実施例A〜EのHPMCASの特性を以下の表2に列挙する。表2中、略語は以下の意味を有する。
DS=DS(メトキシル):メトキシル基による置換度
MSHP=MS(ヒドロキシプロポキシル):ヒドロキシプロポキシル基によるモル置換
DSAc:アセチル基の置換度
DOS:サクシノイル基の置換度。
一方で実施例1〜27ともう一方で比較実施例A〜Eの比較は、エステル化が、脂肪族カルボン酸の存在下で、しかしカルボン酸アルカリ金属などのエステル化触媒の非存在下で実施される場合、セルロースエーテルの水溶性エステルが生成され得ることを例示する。実施例1〜27のエステル化セルロースエーテルは、それぞれ5℃の温度の(水溶性の定性決定のため)、または2℃の温度の(水溶性の定量決定のため)水中で、2.0重量%以上の濃縮で溶解した。それとは対照的に、比較実施例A〜Eのエステル化セルロースエーテルは、5℃または2℃の温度の水中で、2.0重量%の濃縮で溶液にもたらすことができなかった。全ての比較実施例A〜Eにおいて、2重量%のHPMCASの大部分は、水中で溶解していないままであり、沈降物を形成した。
モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]が、[2.0/1]〜[9.0/1]、及び特に[3.0/1]〜[9.0/1]である場合、エステル化セルロースエーテルを得ることができ、水中で非常に透明の溶液を形成する。実施例1、3、4、及び6〜10において、同等の分子量Mで、実施例5及び11よりも透明な溶液を得た。図1は、水中の実施例7〜11のエステル化セルロースエーテルの2重量%の溶液の写真を表す。
実施例15の水溶性HPMCASからのカプセルの調製
実施例15の9.0重量%の水溶性HPMCASの水性溶液を、2℃の温度の脱イオン化水中でHPMCASを溶解することによって調製した。トリエチルシトレートを、HPMCASの重量に基づいて、33重量%の量で可塑剤として添加した。カプセルシェルを、21℃、30℃、及び55℃のそれぞれの温度を有する金属ピンを、8℃の温度を有するHPMCAS溶液に浸漬することによって生成した。ピンを、その後、水性HPMCAS溶液から取り除き、膜を成形ピン上に形成した。良好な品質のカプセルシェルを、これらの温度の各々でピン上に形成した。図2A、3A、及び4Aは、21℃、30℃、及び55℃の温度をそれぞれ有する金属ピン上のカプセルシェルの写真描写である。室温(21℃)を有するピン上に形成されたカプセルシェルを、室温で乾燥させ、30℃の温度を有するピン上に形成されたカプセルシェルを、30℃で乾燥させ、55℃の温度を有するピン上に形成されたカプセルシェルを、55℃で乾燥させた。図2B、3B、及び4Bは、カプセルシェルが浸漬ピンから除去された後、21℃、30℃、及び55℃の温度をそれぞれ有する金属ピン上に形成されたカプセルシェルの断片の写真描写である。
胃の酸性環境においてカプセルシェルの可溶性を試験するために、カプセルシェルを断片に切断し、0.1NのHClに浸漬した。カプセルの断片をそこに12時間21℃の温度で放置した。カプセルの断片は、これらの12時間の間0.1NのHCl中で溶解しなかった。カプセルの断片は、これらの全12時間の間0.1NのHCl中で裸眼によって見られた。図2C、3C、及び4Cは、0.1NのHCl中のカプセルシェルの溶解していない断片の写真描写である。カプセルシェルの断片は、図2B、3B、及び4Bそれぞれに表されるカプセルシェルの小さい断片である。
中性環境においてカプセルシェルの可溶性を試験するために、0.1NのHClをカプセルの断片から注ぎ出し、カプセルの断片を、6.8のpHを有するMcIlvaine緩衝溶液(一リン酸二ナトリウム及びクエン酸を含有する)に置いた。約60分後、カプセルシェルの全ての断片を、透明な溶液を残してpH6.8の緩衝液中で完全に溶解した。図2D、3D、及び4Dは、図2C、3C、及び4Cに示されているカプセルシェルの溶解していない断片を置いた、pH6.8のMcIlvaine緩衝溶液の写真描写であり、カプセルシェルの全ての断片が、pH6.8のMcIlvaine緩衝溶液中に溶解される。
実施例23の水溶性HPMCASからのカプセルの調製
実施例23の7.5重量%の水溶性HPMCASの水性溶液を、2℃の温度の脱イオン化水中でHPMCASを溶解することによって調製した。トリエチルシトレートを、HPMCASの重量に基づいて、20重量%の量で可塑剤として添加した。カプセルシェルを、80℃の温度を有する金属ピンを、10℃の温度を有するHPMCAS溶液に浸漬することによって生成した。ピン上に形成されたカプセルシェルを80℃で乾燥させた。調製したカプセルシェルは、実施例15のHPMCASから調製されたカプセルと同じ外見を有し、0.1NのHCl中及びpH6.8の水性緩衝溶液中で同じ可溶性特性を示した。

Claims (9)

  1. セルロースエーテルのエステルを調製するためのプロセスであって、
    セルロースエーテルを、ジカルボン酸無水物と、またはジカルボン酸無水物及び脂肪族モノカルボン酸無水物の組み合わせと反応させるステップを含み、前記エステル化が、
    i)エステル化触媒の非存在下、または1モルのセルロースエーテルの無水グルコース単位当たり0.1モル以下のエステル化触媒の存在下で、かつ
    ii)脂肪族カルボン酸の存在下で実施され、モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]が最大12/1である、プロセス。
  2. 前記モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]が、[0.7/1]〜[9.0/1]である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記モル比[脂肪族カルボン酸/セルロースエーテルの無水グルコース単位]が、[3.0/1]〜[9.0/1]である、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記エステル化が、エステル化触媒の非存在下、または1モルのセルロースエーテルの無水グルコース単位当たり0.02モル以下のエステル化触媒の存在下で実施される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記エステル化触媒が、カルボン酸アルカリ金属である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記セルロースエーテルが、ASTM D2363−79(2006年再承認)に従って20℃の2重量%水溶液として測定される2.4〜5mPa・sの粘度を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記セルロースエーテルが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記セルロースエーテルを、a)無水コハク酸と、b)酢酸無水物、酪酸無水物、及びプロピオン酸無水物からなる群から選択される脂肪族モノカルボン酸無水物と組み合わせて反応させる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. ヒドロキシプロピルメチルセルロースを、無水コハク酸及び酢酸無水物と反応させて、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを生成する、請求項8に記載のプロセス。
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