JP2017533324A - セルロースエーテルのエステルを調製するための方法 - Google Patents

セルロースエーテルのエステルを調製するための方法 Download PDF

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Abstract

エステル化セルロースエーテルを生成するための方法は、セルロースエーテルを脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と、ならびに脱重合剤と反応させるステップを含み、このセルロースエーテルは、20℃の2重量%水溶液として測定されたとき、少なくとも500mPa・sの初期粘度を有し、このセルロースエーテルの、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物との、ならびに脱重合剤との反応は、1つの反応装置中で同時または順に行われる。【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースエーテルを脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と反応させることによってセルロースエーテルのエステルを調製するための、改善された方法に関する。
セルロースエーテルのエステル、それらの使用及びそれらを調製するための方法は当該技術分野において一般的に既知である。セルロースエーテルの様々な既知のエステルは、フタル酸メチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、コハク酸メチルセルロース、または酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)などの医薬剤形用の腸溶性ポリマーとして有用である。腸溶性ポリマーは、胃の酸性環境における溶解に耐性であるものである。このようなポリマーでコーティングされた剤形は、酸性環境において薬物を不活性化もしくは分解から保護するか、または薬物による胃の刺激を阻止する。
米国特許第4,226,981号は、エステル化触媒としてのアルカリカルボン酸塩、及び反応媒体としての酢酸の存在下で、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを無水コハク酸及び無水酢酸でエステル化することによって、HPMCASなどのセルロースエーテルの混合エステルを調製するための方法を開示している。
米国特許第5,776,501号は、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びカルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸ポリビニルアルコール、またはメタクリル酸とアクリル酸エチルのコポリマーなど、腸溶性コーティングの基材としての様々なセルロース系ポリマー、ビニルポリマー、またはアクリル系ポリマーを列挙している。より具体的には、米国特許第5,776,501号は、酢酸マレイン酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを生成するために、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などの水溶性セルロースエーテルの使用を教示している。酢酸マレイン酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、腸溶性医薬調製物のコーティング基材として使用される。水溶性セルロースエーテルは、2重量%水溶液として決定されたとき、3〜10cp(=mPa・s)の粘度を有する。粘度が3cp未満の場合、固形の腸溶性医薬調製物用の最終的に得られるコーティングフィルムは強度が不十分である一方で、粘度が10cpを超える場合、セルロースエーテルが置換反応を行うために溶媒に溶解されるときに観察される粘度は極めて高くなり、更なる処理のための均質な混合及び取り扱いは非常に困難である。
国際特許出願第WO2005/115330号及び第WO2011/159626号は、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)の調製を開示している。2.4〜3.6cpの見かけ粘度を有するHPMCは出発材料として推奨される。あるいは、600〜60,000ダルトン、好ましくは3000〜50,000ダルトン、より好ましくは6,000〜30,000ダルトンのHPMC出発材料が推奨される。Keary[Keary,C.M.;Carbohydrate Polymers 45(2001)293−303,Tables 7 and 8]によると、約85〜100kDaの重量平均分子量を有するHPMCは、2重量%水溶液として決定されたとき、約50mPa・sの粘度を有する。生成されたHPMCASは、溶解された活性剤の濃度を増大させる、例えば難水溶性薬物の生物学的利用能を増大させるのに有用である。
残念ながら、先行技術において推奨されるように、エステル化の出発材料として2.4〜10cp(=mPa・s)の範囲の粘度を有するセルロースエーテルの使用は、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物とのそれらのエステル化前にかなりのセルロースエーテルの脱重合を必要とする。HClなどの酸を用いたセルロースエーテルの既知の部分脱重合、続くエステル化ステップ前の中和は、費用がかかる多工程生成プロセスとなる。セルロースエーテルを脱重合するための方法は、例えば欧州特許出願第EP1,141,029号、第EP210,917号、第EP1,423,433号、及び米国特許第4,316,982号に記載されている。
米国特許第3,629,237号は、セルロースエーテルの低粘度酸フタレート(acid phthalates)の生成を容易にする、無水酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムなどの有機酸及び触媒の存在下、ならびに塩素酸カリウム、臭素酸カリウム、及び塩素酸ナトリウムなどのハロゲンの酸素酸のアルカリ金属塩の存在下での、無水フタル酸のセルロースエーテルとの反応を開示している。2重量%水溶液として決定されたとき、15〜100cpの粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、無水フタル酸との反応の出発材料として使用される。しかしながら、HClなどの酸とのセルロースエーテルの部分脱重合、続くエステル化ステップ前の中和は、15〜100cpの粘度を有するHPMCを使用するとき、無水フタル酸との反応に尚も必要とされる。
したがって、セルロースエーテルがエステル化される前に実質的な程度まで脱重合される必要がない、セルロースエーテルのエステルを調製するための方法を提供することが望ましいだろう。セルロースエーテルがエステル化される前に全く脱重合される必要がない、セルロースエーテルのエステルを調製するための方法を提供することが特に望ましいだろう。
本発明は、セルロースエーテルを脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と、ならびに脱重合剤と反応させるステップを含むエステル化セルロースエーテルを生成するための方法に関し、このセルロースエーテルは、20℃の2重量%水溶液として測定されたとき、少なくとも500mPa・sの初期粘度を有し、このセルロースエーテルの、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物との、ならびに脱重合剤との反応は、1つの反応装置中で同時または順に行われる。
本発明の方法において出発材料として使用されるセルロースエーテルは、20℃の2重量%水溶液として決定されたとき、少なくとも500mPa・s、典型的には少なくとも700mPa・s、好ましくは少なくとも1000mPa・s、より好ましくは少なくとも1500mPa・s、更により好ましくは少なくとも2000mPa・s、及び最も好ましくは少なくとも3000mPa・sの初期粘度を有する。セルロースエーテルは一般的に、20℃の2重量%水溶液として決定されたとき、最大100,000mPa・s、典型的には最大30,000mPa・s、好ましくは最大15,000mPa・s、より好ましくは最大7,000mPa・s、及び最も好ましくは最大5,000mPa・sの初期粘度を有する。粘度は、米国薬局方(United States Pharmacopeia)(USP 35,“Hypromellose”、423−424頁及び3467−3469頁)に記載されるように、20℃の2重量%水溶液として決定される。USP 35に記載されるように、最大600mPa・sの粘度はウベローデ粘度測定により決定され、600mPa・sを超える粘度はブルックフィールド粘度計を使用して決定される。2重量%HPMC溶液の調製に対する説明及びウベローデ及びブルックフィールド両方の粘度測定条件はUSP 35に記載されている。このような粘度のセルロースエーテルは、セルロースをアルカリ材料でアルカリ化し、セルロース、アルカリセルロース、またはセルロースエーテルが脱重合反応を受けることなく、生成したアルカリセルロースをエーテル化することによる、既知の手順に従い生成され得る。
本明細書で使用されるとき、用語「初期粘度」は、脱重合剤によるセルロース骨格鎖の部分脱重合前のセルロースエーテルの粘度を意味する。このような高粘度のセルロースエーテルが脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物との反応のための出発材料として使用されるとき、セルロースエーテルが以下に記載されるセルロースエーテルの希釈剤に対する典型的な比率で希釈剤と組み合わされる際に、ゲルのようなまたは生地のような不均質な反応塊となる。均質な反応混合物は、反応塊を撹拌することによって得ることができない。希釈剤に溶解もせず、適切に分散性でもないセルロースエーテルのような出発材料の大きい塊状物が形成される。上述の反応塊の物理的特性にもかかわらず、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物を用いた効果的なエステル化、ならびに脱重合剤を用いた効率的な部分脱重合が、多量の未反応または不十分な反応セルロースエーテルを残すことなく達成され得ることは、非常に意外である。
本発明のエステル化方法において、脱重合剤が使用される。本発明の好ましい態様では、脱重合剤は、酸化剤、典型的には、オゾン、過酸化物、岩塩、ハロゲン酸塩(halate)、過ハロゲン酸塩(perhalate)、次亜ハロゲン酸塩(hypohalite)、及び過ホウ素酸塩などの酸素とは異なる酸化剤、ならびに過酸化水素から選択される。好ましい脱重合剤は、アルカリ金属亜塩素酸塩、アルカリ金属塩素酸塩(塩素酸カリウムまたは塩素酸ナトリウムなど)、アルカリ金属過塩素酸塩、アルカリ金属過ヨウ素酸塩、アルカリ金属次亜臭素酸塩、アルカリ金属次亜塩素酸塩、アルカリ金属次亜ヨウ素酸塩、過酸化アルカリ金属、及び過酸化水素である。ナトリウム及びカリウムが好ましいアルカリ金属である。
本発明の別の態様では、脱重合剤は、ハロゲン化水素、好ましくは塩化水素などの無機酸、硫酸、硝酸、リン酸、または過硫酸である。脱重合剤として無機酸を使用するとき、所望の程度の脱重合が達成された後、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、または炭酸ナトリウムなどの中和剤が典型的には反応混合物に添加される。
脱重合剤の量は一般的に、セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり少なくとも0.005モル、好ましくは少なくとも0.01モル、より好ましくは少なくとも0.02モル、及び最も好ましくは少なくとも0.03モルである。脱重合剤の量は一般的に、セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり最大1モル、好ましくは最大0.70モル、より好ましくは最大0.40モル、及び最も好ましくは最大0.30モルである。1種類以上の脱重合剤を使用することができるが、それらの総量は、好ましくは、脱重合剤とセルロースエーテルの無水グルコース単位との上述のモル比内であるように選択される。
本発明の方法において出発材料として使用されるセルロースエーテルは、本発明の文脈において無水グルコース単位として表される、β−1,4グルコシド結合D−グルコピラノース反復単位を有するセルロース骨格鎖を有する。本発明の方法において出発材料として使用されるセルロースエーテルは好ましくは、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、またはヒドロキシアルキルアルキルセルロースである。これは、本発明の方法において利用されるセルロースエーテルにおいて、無水グルコース単位のセルロース骨格鎖のヒドロキシル基の少なくとも一部がアルコキシル基もしくはヒドロキシアルコキシル基、またはアルコキシル基とヒドロキシアルコキシル基との組み合わせにより置換されることを意味する。ヒドロキシアルコキシル基は典型的には、ヒドロキシメトキシル基、ヒドロキシエトキシル基、及び/またはヒドロキシプロポキシル基である。ヒドロキシエトキシル基及び/またはヒドロキシプロポキシル基が好ましい。典型的には、1または2種類のヒドロキシアルコキシル基がセルロースエーテルに存在する。好ましくは、1種類のヒドロキシアルコキシル基、より好ましくはヒドロキシプロポキシルが存在する。アルコキシル基は典型的には、メトキシル基、エトキシル基、及び/またはプロポキシル基である。メトキシル基が好ましい。
上に定義したセルロースエーテルの例示は、メチルセルロース、エチルセルロース、及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシブチルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース;ならびにヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、及びヒドロキシブチルエチルセルロースなどのヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ならびにヒドロキシエチルヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの2つ以上のヒドロキシアルキル基を有するものである。最も好ましくは、セルロースエーテルはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
無水グルコース単位のヒドロキシル基の、ヒドロキシアルコキシル基による置換度は、ヒドロキシアルコキシル基のモル置換であるMS(ヒドロキシアルコキシル)によって表される。MS(ヒドロキシアルコキシル)は、セルロースエーテルにおける無水グルコース単位当たりのヒドロキシアルコキシル基のモルの平均数である。ヒドロキシアルキル化反応中に、セルロース骨格鎖に結合されるヒドロキシアルコキシル基のヒドロキシル基は、アルキル化剤、例えばメチル化剤及び/またはヒドロキシルアルキル化剤によって更にエーテル化されてもよいことを理解されたい。無水グルコース単位の同じ炭素原子位置に対する複数の後続のヒドロキシアルキル化エーテル化反応は側鎖をもたらし、複数のヒドロキシアルコキシル基はエーテル結合によって互いに共有結合され、全体として各側鎖はセルロース骨格鎖に対するヒドロキシアルコキシル置換基を形成する。
よって、用語「ヒドロキシアルコキシル基」は、MS(ヒドロキシアルコキシル)の文脈において、上に概説するように、1つのヒドロキシアルコキシル基または側鎖のいずれかを含む、ヒドロキシアルコキシル置換基の構成単位としてのヒドロキシアルコキシル基を指すように解釈されなければならず、2つ以上のヒドロキシアルコキシル単位はエーテル結合によって互いに共有結合される。この定義内では、ヒドロキシアルコキシル置換基の末端ヒドロキシル基が更にアルキル化されるか否かは重要ではなく、アルキル化及び非アルキル化両方のヒドロキシアルコキシル置換基は、MS(ヒドロキシアルコキシル)の決定に関して含まれる。エステル化セルロースエーテルは一般的に、少なくとも0.05、好ましくは少なくとも0.08、より好ましくは少なくとも0.12、及び最も好ましくは少なくとも0.15のヒドロキシアルコキシル基のモル置換を有する。モル置換度は一般的に、1.00以下、好ましくは0.90以下、より好ましくは0.70以下、及び最も好ましくは0.50以下である。
無水グルコース単位当たりのアルコキシル基(メトキシル基など)によって置換されたヒドロキシル基の平均数は、アルコキシル基の置換度であるDS(アルコキシル)として表される。上に与えられたDSの定義において、用語「アルコキシル基によって置換されたヒドロキシル基」は、本発明内に、セルロース骨格鎖の炭素原子に直接結合されたアルキル化ヒドロキシル基だけではなく、セルロース骨格鎖に結合されたヒドロキシアルコキシル置換基のアルキル化ヒドロキシル基も含むように解釈されるものとする。本発明の方法において出発材料として使用されるセルロースエーテルは好ましくは、少なくとも1.0、より好ましくは少なくとも1.1、更により好ましくは少なくとも1.2、最も好ましくは少なくとも1.4、及び具体的には少なくとも1.6のDS(アルコキシル)を有する。DS(アルコキシル)は、好ましくは2.5以下、より好ましくは2.4以下、更により好ましくは2.2以下、及び最も2.05以下である。アルコキシル基の置換及びヒドロキシアルコキシル基のモル置換度は、セルロースエーテルのヨウ化水素を用いたツアイゼル開裂、及び後続の定量ガスクロマトグラフィー分析により決定され得る(G.Bartelmus and R.Ketterer,Z.Anal.Chem.,286(1977)161−190)。最も好ましくは、本発明の方法において利用されるセルロースエーテルは、DS(アルコキシル)に関して上に示される範囲内のDS(メトキシル)、及びMS(ヒドロキシアルコキシル)に関して上に示される範囲内のMS(ヒドロキシプロポキシル)を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
セルロースエーテルは、好ましくは、エステル化セルロースエーテルを生成するために、出発材料としてその乾燥状態で使用される。「乾燥状態」は、European Pharmacopeia Ph Eur 6 2008,Hypromellose2819頁に定義されるように、セルロースエーテルが、湿性セルロースエーテルの重量に基づいて、5パーセント以下の含水量を有することを意味する。典型的には、含水量は、湿性セルロースエーテルの重量に基づいて、3パーセント以下である。セルロースエーテル、好ましくは上述のヒドロキシプロピルメチルセルロースは、エステル化セルロースエーテル、好ましくは以下に記載される酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)を生成するために、出発材料として使用される。セルロースエーテルは、1つの反応装置内で、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と、ならびに脱重合剤と同時または順に反応させられる。バッチ反応器または反応槽などの好適な反応装置は当該技術分野において既知である。撹拌装置または混練機を装備した反応器が好ましい。
好ましい脱重合剤及び脱重合剤とセルロースエーテルの無水グルコース単位との好ましいモル比は、更に上述される通りである。脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物を用いたセルロースエーテルのエステル化は、追加のエステル基を有するセルロースエーテルを脱重合剤と反応させる前に、部分的または完全に完了することができる。あるいは、最初にセルロースエーテルを脱重合剤と反応させて、次に脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と反応させることができる。セルロースエーテルを、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と、ならびに脱重合剤と順に反応させる場合でも、反応は同じ反応装置内で行われる。中間単離ステップまたは精製ステップは必要ではなく、典型的には行われない。好ましくは、セルロースエーテルの、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と、ならびに脱重合剤との反応は同時に行われる。より好ましくは、セルロースエーテル、脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物、ならびに脱重合剤を含む反応混合物が調製され、エステル化反応を行うために、反応混合物が続いて加熱される。
好ましい脂肪族モノカルボン酸無水物は、無水酢酸、無水酪酸、及び無水プロピオン酸からなる群から選択される。好ましいジカルボン酸無水物は、無水コハク酸、無水マレイン酸、及び無水フタル酸からなる群から選択される。好ましい脂肪族モノカルボン酸無水物は単独で使用され得るか、または好ましいジカルボン酸無水物は単独で使用され得るか、あるいは好ましい脂肪族モノカルボン酸無水物は好ましいジカルボン酸無水物と組み合わせで使用され得る。脂肪族モノカルボン酸無水物及びジカルボン酸無水物がセルロースエーテルをエステル化するために使用される場合、2つの無水物は、同時または別個に順に反応装置内に導入され得る。
反応装置に導入される各無水物の量は、最終生成物において得られるエステル化の所望の程度により決定され、通常、エステル化による無水グルコース単位の所望のモル置換度の化学量論的量の1〜10倍である。脂肪族モノカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は一般的に、0.1/1以上、好ましくは0.3/1以上、より好ましくは0.5/1以上、最も好ましくは1/1以上、及び具体的には1.5/1以上である。脂肪族モノカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は一般的に、17/1以下、好ましくは10/1以下、より好ましくは8/1以下、最も好ましくは6/1以下、及び具体的には4/1以下である。ジカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は好ましくは、0.01/1以上、より好ましくは0.04/1以上、及び最も好ましくは0.2/1以上である。ジカルボン酸の無水物とセルロースエーテルの無水グルコース単位とのモル比は、好ましくは2.5/1以下、より好ましくは1.5/1以下、及び最も好ましくは1/1以下である。
本発明の方法において利用されるセルロースエーテルの無水グルコース単位のモル数は、DS(アルコキシル)及びMS(ヒドロキシアルコキシル)からの置換無水グルコース単位の平均分子量を計算することによって、出発材料として使用されるセルロースエーテルの重量から決定することができる。
セルロースエーテルのエステル化は、典型的には、希釈剤、好ましくは酢酸、プロピオン酸、または酪酸などの反応媒体としての脂肪族カルボン酸中で行われる。反応媒体は、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサンン、もしくはテトラヒドロフランのような芳香族または脂肪族溶媒;あるいはジクロロメタンもしくはジクロロメチルエーテルのようなハロゲン化C−C誘導体など、室温で液体であり、セルロースエーテルと反応しない、少量の他の溶媒または希釈剤を含み得るが、脂肪族カルボン酸の量は一般的に、反応媒体の総重量に基づいて、50パーセント超、好ましくは少なくとも75パーセント、及びより好ましくは少なくとも90パーセントであるべきである。最も好ましくは、反応媒体は脂肪族カルボン酸からなる。エステル化反応は一般的に、セルロースエーテルの100重量部当たり、少なくとも200重量部、好ましくは少なくとも300重量部、より好ましくは少なくとも400重量部、及び最も好ましくは少なくとも600重量部の、脂肪族カルボン酸などの反応媒体の存在下で行われる。エステル化反応は一般的に、セルロースエーテルの100重量部当たり、最大2000重量部、好ましくは最大1500重量部、より好ましくは最大1000重量部、及び最も好ましくは最大600重量部の、脂肪族カルボン酸などの反応媒体の存在下で行われる。
エステル化反応は一般的に、エステル化触媒の存在下、好ましくは、酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムなどのアルカリ金属カルボン酸塩の存在下で行われる。アルカリ金属カルボン酸塩の量は一般的に、セルロースエーテルの100重量部当たり、20〜200重量部のアルカリ金属カルボン酸塩である。モル比[アルカリ金属カルボン酸塩/セルロースエーテルの無水グルコース単位]は、好ましくは、[0.4/1.0]〜[3.8/1.0]、より好ましくは[1.5/1.0]〜[3.5/1.0]、及び最も好ましくは[1.9/1.0]〜[3.0/1.0]である。
反応混合物は一般的に、反応を完了させるのに十分な期間、つまり典型的には2〜25時間、より典型的には2〜8時間、60℃〜110℃、好ましくは70〜100℃で加熱される。
本発明の方法において出発材料として使用される、20℃の2重量%水溶液として測定されたとき、少なくとも500mPa・s、典型的には少なくとも700mPa・s、好ましくは少なくとも1000mPa・s、より好ましくは少なくとも1500mPa・s、更により好ましくは少なくとも2000mPa・s、及び最も好ましくは少なくとも3000mPa・sの初期粘度を有するセルロースエーテルは、非常に高い増粘作用を有する。上述のように、粘度は、米国薬局方(USP 35,“Hypromellose”、423−424頁及び3467−3469頁)に記載されるように、20℃の2重量%水溶液として決定される。
セルロースエーテルが、上に開示される重量比で脂肪族カルボン酸と、上述の他の反応物と組み合わされるとき、ゲルのような、または生地のような不均質な反応塊となる。均質な反応混合物は、反応塊を撹拌することによって得ることができない。脂肪族カルボン酸に溶解もせず、適切に分散性でもないセルロースエーテルのような出発材料の大きい塊状物が形成される。意外にも、不均質な反応混合物は、生成されたエステル化セルロースエーテルの質に影響を及ぼさず、エステル化反応が良好に進行する。エステル化及び部分脱重合が進行する一方で、反応混合物の粘度は減少し、その撹拌性は改善されるが、均質な混合物は一般的に、長期間の後、典型的には1〜3時間後にのみ得ることができる。
エステル化反応の完了後、反応生成物は、米国特許第4,226,981号、国際特許出願WO2005/115330号、または欧州特許出願第EP0 219 426号などに記載される、既知の方法において、例えば反応混合物を大量の水と接触させることにより、反応混合物から沈殿され得る。本発明の好ましい実施形態では、反応生成物は、粉末の形態でエステル化セルロースエーテルを生成するために、WO2013/148154号として公開された国際特許出願PCT/US13/030394号に記載されるように反応混合物から沈殿される。
本発明の方法に従い、(i)脂肪族一価アシル基及び/または(ii)式
−C(O)−R−COOA(式中、Rは二価の脂肪族または芳香族炭化水素基であり、Aは水素またはカチオンである)の基を有するエステル化セルロースエーテルが生成される。カチオンは、好ましくは、NH などのアンモニウムカチオン、またはナトリウムもしくはカリウムイオン、より好ましくはナトリウムイオンなどのアルカリ金属イオンである。最も好ましくは、Aは水素である。脂肪族一価アシル基は、好ましくは、アセチル、プロピオニル、及びn−ブチリルまたはi−ブチリルなどのブチリルからなる群から選択される。式−C(O)−R−COOAの好ましい基は、
−C(O)−CH−CH−COOHもしくは−C(O)−CH−CH−COONaなどの−C(O)−CH−CH−COOA、
−C(O)−CH=CH−COOHもしくは−C(O)−CH=CH−COONaなどの−C(O)−CH=CH−COOA、
−C(O)−C−COOHもしくは−C(O)−C−COONaなどの−C(O)−C−COOAである。式−C(O)−C−COOAの基において、カルボニル基及びカルボキシル基は、好ましくは、オルト位置に配置される。
本発明の方法に従い生成される、好ましいエステル化セルロースエーテルは、
i)HPMCXY及びHPMCX(式中、HPMCはヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、酢酸フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAP)、酢酸マレイン酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAM)、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)、もしくは酢酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCA)などの、XはA(酢酸塩)であるか、またはXはB(酪酸塩)であるか、またはXはPr(プロピオン酸塩)であり、YはS(コハク酸塩)であるか、またはYはP(フタル酸塩)であるか、またはYはM(マレイン酸塩)である)、あるいは
ii)フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCP)、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルセルロース(HPCAS)、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシブチルメチルセルロース(HBMCPrS)、プロピオン酸コハク酸ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース(HEHPCPrS)、及び酢酸コハク酸メチルセルロース(MCAS)である。
酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)は、最も好ましいエステル化セルロースエーテルである。
本発明の方法に従い生成されたエステル化セルロースエーテルは、好ましくは、上に更に示されるDS(メトキシル)及びMS(ヒドロキシアルコキシル)を有する。本発明の方法に従い生成されたエステル化セルロースエーテルは、0(ゼロ)、または好ましくは少なくとも0.05、より好ましくは少なくとも0.10、最も好ましくは少なくとも0.15、及び具体的には少なくとも0.20の、アセチル基、プロピオニル基、またはブチリル基などの脂肪族一価アシル基の置換度を有する。脂肪族一価アシル基の置換度は一般的に、最大1.75、好ましくは最大1.50、より好ましくは最大1.25、及び最も好ましくは最大1.00である。エステル化セルロースエーテルは一般的に、0(ゼロ)、または好ましくは少なくとも0.05、より好ましくは少なくとも0.10の、スクシノイルなどの式−C(O)−R−COOAの基の置換度を有する。スクシノイルなどの式−C(O)−R−COOAの基の置換度は一般的に、最大1.6、好ましくは最大1.30、より好ましくは最大1.00、最も好ましくは最大0.70、及び具体的には最大0.60である。i)脂肪族一価アシル基の置換度と、ii)式−C(O)−R−COOAの基の置換度との合計は0よりも大きい。これは一般的に、少なくとも0.10、好ましくは少なくとも0.20、より好ましくは少なくとも0.30、及び最も好ましくは少なくとも0.40である。この合計は一般的に、最大1.9、好ましくは最大1.55、より好ましくは最大1.15、及び具体的には最大1.00である。
酢酸及びコハク酸エステル基の含量は、“Hypromellose Acetate Succinate,United States Pharmacopia and National Formulary,NF 29,pp.1548−1550”に従い決定される。報告された値は、揮発物に対して補正される(上記のHPMCAS各条のセクション「乾燥減量」に記載されるように決定される)。本方法は、プロピオニル基、ブチリル基、フタリル基、及び他のエステル基の含量を決定するために、アナログ方法で使用され得る。
エステル化セルロースエーテル中のエーテル基の含量は、“Hypromellose”,United States Pharmacopeia and National Formulary,USP 35,pp3467−3469に記載されるのと同じ方法で決定される。
上の分析により得られたエーテル基及びエステル基の含量は、以下の式に従い、個々の置換基のDS値及びMS値に変換される。この式は、他のセルロースエーテルエステルの置換基のDS及びMSを決定するために、アナログ方法で使用され得る。
慣例では、重量パーセントは、全ての置換基を含む、セルロース反復単位の総重量に基づいた平均重量パーセントである。メトキシル基の含量は、メトキシル基(すなわち、−OCH)の質量に基づいて報告される。ヒドロキシアルコキシル基の含量は、ヒドロキシプロポキシル(すなわち、−O−CHCH(CH)−OH)などのヒドロキシアルコキシル基(すなわち、−O−アルキレン−OH)の質量に基づいて報告される。アセチル基の含量は、−C(O)−CHの質量に基づいて報告される。スクシノイル基の含量は、この基、すなわち、−C(O)−CH−CH−COOHの質量に基づいて報告される。
上述の方法に従い、一般的に、10,000ダルトン以上、好ましくは20,000ダルトン以上、より好ましくは30,000ダルトン以上、及び最も好ましくは80,000ダルトン以上の重量平均分子量Mを有するエステル化セルロースエーテルが生成される。エステル化セルロースエーテルは一般的に、最大500,000ダルトン、好ましくは最大450,000ダルトン、より好ましくは最大350,000ダルトン、更により好ましくは最大250,000ダルトン、及び具体的には最大200,000ダルトンまたは最大120,000ダルトンの重量平均分子量Mを有する。エステル化セルロースエーテルの重量平均分子量Mは、エステル化セルロースエーテルを生成するために出発材料として使用されるセルロースエーテルの重量平均分子量よりも、典型的には少なくとも25パーセント低い、より典型的には少なくとも40パーセント低く、Mにおけるその減少は脱重合剤による処理によって生じる。
エステル化セルロースエーテルは典型的には、少なくとも1.3、及びより典型的には少なくとも1.5の多分散性M/Mを有する。更に、エステル化セルロースエーテルは典型的には、最大3.5、好ましくは最大3.0、より好ましくは最大2.8、及び最も好ましくは最大2.6の多分散性を有する。多分散性M/Mは、重量平均分子量M及び数平均分子量Mの決定に基づいて計算される。
エステル化セルロースエーテルは一般的には、5000ダルトン以上、好ましくは10,000ダルトン以上、より好ましくは20,000ダルトン以上、及び最も好ましくは25,000ダルトン以上の数平均分子量Mを有する。エステル化セルロースエーテルは一般的に、最大150,000ダルトン、好ましくは最大110,000ダルトン、より好ましくは最大90,000ダルトン、及び最も好ましくは最大50,000ダルトンの数平均分子量Mを有する。
及びMは、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する60容量部の水性緩衝液とを混合することによって生成された混合物である移動相を使用して、SEC−MALLSにより測定される。移動相はpH8.0に調節される。SEC−MALLSは、質量検出型多角度レーザー光散乱検出器と組み合わされたサイズ排除クロマトグラフィーを表す。手順は、Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743−748に記載されている。M及びMの測定は、実施例においてより詳細に記載されている。
エステル化セルロースエーテルは一般的に、20℃の0.43重量%水性NaOH中2.0重量%エステル化セルロースエーテル溶液として測定されたとき、最大200mPa・s、好ましくは最大100mPa・s、より好ましくは最大50mPa・s、更により好ましくは最大30mPa・s、最も好ましくは最大10mPa・s、及び具体的には最大5mPa・sの粘度を有する。一般的に、粘度は、20℃の0.43重量%水性NaOH中2.0重量%エステル化セルロースエーテル溶液として測定されたとき、少なくとも1.2mPa・s、典型的には少なくとも1.8mPa・s、及びより典型的には少なくとも2.4mPa・sである。2.0重量%エステル化セルロースエーテル溶液は、“Hypromellose Acetate Succinate,United States Pharmacopia and National Formulary,NF 29,pp.1548−1550”に記載されるように調製され、続いてDIN 51562−1:1999−01(January 1999)に従いウベローデ粘度測定が行われる。
ここで本発明のいくつかの実施形態が以下の実施例においてより詳細に記載される。
別途記載のない限り、全ての部及びパーセントは重量に基づく。実施例において、以下の試験手順が使用される。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)試料の粘度
セルロースエーテルの粘度は、米国薬局方(USP 35,“Hypromellose”、423−424頁及び3467−3469頁)に記載されるように、20℃の2重量%水溶液として決定された。米国薬局方に記載されるように、600mPa・s未満の粘度はウベローデ粘度測定により決定され、600mPa・s以上の粘度はブルックフィールド粘度計を使用して決定された。2重量%HPMC溶液の調製ならびにウベローデ及びブルックフィールド両方の粘度測定条件に対する説明は、米国薬局方(本明細書において言及されるUSP 35,“Hypromellose”、423−424頁及び3467−3469頁、ならびにASTM D−445及びISO 3105)に開示されている。
酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)の粘度
0.43重量%水性NaOH中2.0重量%HPMCAS溶液は、“Hypromellose Acetate Succinate,United States Pharmacopia and National Formulary,NF 29,pp.1548−1550”に記載されるように調製され、続いてDIN 51562−1:1999−01(January 1999)に従い、20℃でウベローデ粘度測定が行われた。
HPMCASのエーテル基及びエステル基の含量
HPMCAS中のエーテル基の含量は、“Hypromellose”,United States Pharmacopeia and National Formulary,USP 35,pp3467−3469に記載されるのと同じ方法で決定される。
アセチル基でのエステル置換(−CO−CH)及びスクシノイル基でのエステル置換(−CO−CH−CH−COOH)は、Hypromellose Acetate Succinate,United States Pharmacopia and National Formulary,NF 29,pp.1548−1550”に従い決定された。エステル置換に関して報告された値は、揮発物に関して補正された(上記のHPMCAS各条のセクション「乾燥減量」に記載されるように決定された)。
HPMCASのM及びMの決定
Mw及びMnは、別途記載のない限り、Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743に従い測定された。移動相は、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する60容量部の水性緩衝液との混合物であった。移動相はpH8.0に調節された。セルロースエーテルエステルの溶液は、0.45μmの孔径のシリンジフィルタを通してHPLCバイアル内に濾過された。
より具体的には、利用された化学物質及び溶媒は以下であった。
ポリエチレンオキシド標準材料(PEOX 20 K及びPEOX 30 Kと略される)はAgilent Technologies,Inc.Palo Alto,CA(カタログ番号PL2083−1005及びPL2083−2005)から購入した。
アセトニトリル(HPLCグレード、≧99.9%,CHROMASOL plus)(カタログ番号34998)、水酸化ナトリウム(半導体グレード、99.99%,微量金属ベース)(カタログ番号306576)、水(HPLCグレード、CHROMASOLV Plus)(カタログ番号34877)、及び硝酸ナトリウム(99,995%、微量金属ベース)(カタログ番号229938)はSigma−Aldrich,Switzerlandから購入した。
リン酸二水素ナトリウム(≧99.999% TraceSelect)(カタログ番号71492)はFLUKA,Switzerlandから購入した。
5mg/mLのPEOX20 Kの基準化溶液、2mg/mLのPEOX30 Kの標準溶液、及び2mg/mLのHPMCASの試料溶液は、量ったポリマー量をバイアル中に添加し、それを、測定した移動相容量で溶解することにより調製された。全ての溶液は、PTFEコーティングされた磁気撹拌棒を使用して撹拌しながら、蓋をしたバイアル中で24時間、室温で溶解した。
基準化溶液(PEOX 20k、単一調製、N)及び標準溶液(PEOX30 K、2重調製、S1及びS2)を、0.02μm孔径及び25mm直径(Whatman Anatop 25、カタログ番号6809−2002),Whatmanのシリンジフィルタを通してHPLCバイアル中に濾過した。
試験試料溶液(HPMCAS、2つ組で調製、T1,T2)及び実験室標準(HPMCAS、単一調製、LS)を、0.45μm孔径(Nylon、例えばAcrodisc 13mm VWR、カタログ番号514−4010)のシリンジフィルタを通してHPLCバイアル中に濾過した。
クロマトグラフィー条件及び実行シーケンスは、Chen,R.et al.;Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis 56(2011)743−748)により記載されるように行われた。SEC−MALLS機器構成は、HP1100 HPLCシステム(Agilent Technologies,Inc.Palo Alto,CAから)、DAWN Heleos II 18角度レーザー光散乱検出器、及びOPTILAB rex屈折率検出器(両方ともWyatt Technologies,Inc.Santa Barbara,CAから)を含んだ。分析用サイズ排除カラム(TSK−GEL(登録商標)GMPWXL,300×7.8mm)はTosoh Bioscienceから購入した。OPTILAB及びDAWNの両方は35℃で操作された。分析用SECカラムは室温(24±5℃)で操作された。移動相は、40容量部のアセトニトリルと、50mMのNaHPO及び0.1MのNaNOを含有する60容量部の水性緩衝液との混合物であった。
水性緩衝液:7.20gのリン酸二水素ナトリウム及び10.2gの硝酸ナトリウムを、溶解するまで撹拌下で、清潔な2Lのガラス瓶中の1.2Lの精製水に添加した。
移動相:800mLのアセトニトリルを、上で調製した1.2Lの水性緩衝液に添加し、良好な混合物が得られるまで撹拌し、温度を周囲温度に平衡化させた。
移動相を、10MのNaOHで8.0にpH調節し、0.2mのナイロン膜フィルタを通して濾過した。流量はインライン脱気で0.5mL/分であった。注入容量は100μLであり、分析時間は35分であった。
MALLSデータを収集し、HPMCASに関して0.120mL/gのdn/dc値(屈折率増分)を使用してWyatt ASTRAソフトウェア(バージョン5.3.4.20)で処理した。検出器1〜4、17、及び18番)の光散乱シグナルは分子量計算に使用されなかった。代表的なクロマトグラフィー実行シーケンスを以下に示す:B、N、LS、S1(5x)、S2、T1(2x)、T2(2x)、T3(2x)、T4(2x)、S2、T5(2x)等、S2、LS、W。ここで、Bは移動相のブランク注入を表し、N1は基準化溶液を表し、LSは実験室標準HPMCASを表し、S1及びS2はそれぞれ標準溶液1及び2を表し、T1、T2、T3、T4、及びT5は試験試料溶液を表し、Wは水注入を表す。(2x)及び(5x)は、同じ溶液の注入の数を示す。
OPTILAB及びDAWNの両方は製造者が推奨する手順及び頻度に従い定期的に較正された。5mg/mLのポリエチレンオキシド標準(PEOX20 K)の100μL注入は、各実行シーケンスに関して90°検出器に対する全ての角度光散乱検出器を基準化するために採用された。
この単分散ポリマー標準を使用することによって、OPTILABとDAWNとの間の容量遅延を決定することが可能となり、屈折率シグナルに対する光散乱シグナルの適切なアライメントを可能にする。これは、各データスライスの重量平均分子量(Mw)の計算に必要である。
利用されたヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)
HPMC E3 LVは、下の表2に列挙されるメトキシル置換(DS)及びヒドロキシプロポキシル置換(MSHP)、並びに上述のウベローデ方法に従い20℃の2重量%水溶液として測定されたとき、3.2mPa・sの粘度を有した。HPMC E3 LVの重量平均分子量は約20,000ダルトンであった。HPMC E3 LVは、Methocel E3 LV PremiumセルロースエーテルとしてThe Dow Chemical Companyから市販されている低粘度HPMCである。これはより高い分子量のHPMCの部分脱重合により生成される。
HPMC E4Mは、下の表2に列挙されるメトキシル置換(DS)及びヒドロキシプロポキシル置換(MSHP)、ならびに60rpmのRotor4番を使用して、上述のブルックフィールド方法に従い20℃の2%水溶液として測定されたとき、3729mPa・sの粘度を有した。HPMC E4Mの重量平均分子量は305330ダルトン(305kDa)であった。HPMC E4Mは、Methocel E4MセルロースエーテルとしてThe Dow Chemical Companyから市販されている高粘度HPMCである。
実施例1〜8のHPMCASの生成
氷酢酸、HPMC E4M、無水酢酸、無水コハク酸、酢酸ナトリウム(水を含まない)、及び塩素酸カリウムは、下の表1に列挙される量で、3L容量の反応槽内に導入された。氷酢酸はHPMC粉末によって容易に吸収された。反応槽内の塊は、外観は固形であった。エステル化をもたらすために、反応槽内の塊を85℃で3.5時間加熱した。加熱期間の間、塊は大きい塊状物を形成し、撹拌できなかった。85℃で、この塊を撹拌することができたが、均質な混合物を得ることはできなかった。エステル化及び部分脱重合が進行する間に、反応混合物の撹拌能力は改善したが、均質な混合物は長期間の間、尚も得られなかった。反応を1時間続けた後、反応塊は尚も不均質な塊状物を示した。3.5時間後の反応の完了後、均質な反応溶液が、比較実施例Aの反応中として形成された。次に、撹拌下で1.8Lの冷水を反応混合物に添加してHPMCASを沈殿させた。沈殿した生成物を反応器から除去し、5200rpmで動作するUltra−Turrax撹拌機S50−G45を使用して高剪断混合を適用することにより20Lの水で洗浄した。濾過により生成物を単離し、55℃で一晩乾燥させた。
実施例3では、反応塊の撹拌性が酢酸の量を増加することによって改善されるかどうかを評価するために、酢酸の量を増加した。しかしながら、有意な改善は確認されなかった。
比較実施例AのHPMCASの生成
高粘度HPMC E4Mの代わりに低粘度HPMC E3 LVが使用され、反応が塩素酸カリウムの不在下で行われたことを除き、実施例1〜8の手順を繰り返した。下の表1に列挙される氷酢酸、HPMC E3 LV、無水酢酸、無水コハク酸、及び酢酸ナトリウム(水を含まない)からなる反応混合物は、最初から十分に撹拌可能であった。
生成されたHPMCASの特性を下の表2に列挙する。実施例1〜8の全てのHPMCAS生成物は、白色からオフホワイト色の粉末であった。実施例1〜8及び比較実施例Aに従い生成されたHPMCASの比較は、本質的に、比較実施例Aにあるように低粘度セルロースエーテルが出発材料として使用されるか、または実施例1〜8にあるように高粘度セルロースエーテルが使用されるかどうかにかかわらず、同程度のエステル化が同量のエステル化剤を使用して達成されるという意外な事実を図示する。また、本質的に、同じまたは更により低い多分散性M/Mが、比較実施例Aにあるように、実施例1〜4において達成される。比較実施例AのHPMCASのM及びMは、実施例1〜4のM及びMの範囲内である。0.43重量%水性NaOH中2.0重量%溶液として決定されたとき、比較実施例AのHPMCASの粘度は、実施例1〜4のHPMCASの粘度よりも幾分高い。本質的に、実施例1〜4における同じまたは更に低い多分散性は、比較実施例Aにおいてよりも、実施例1〜4においてポリマー鎖の長さの比較可能な、または更にはより均質な分布を意味する。これは、上記に非常に詳細に説明したように、均質な反応混合物が撹拌によって実施例1〜8において達成できなかったことを考えると非常に意外である。本発明は、HClなどの酸を用いたセルロースエーテルの既知の部分脱重合、続くエステル化ステップ前の中和を回避する。よって、従来の費用がかかる多工程生成プロセスは単純化され、反応ステップの数は減少する。よって、生成費用が大幅に削減される一方で、同じ質のエステル化セルロースエーテルが得られる。更に、本発明の方法に利用される脱重合剤の量の制御及び変更は、生成されたエステル化セルロースエーテルの数平均分子量M及び重量平均分子量Mの制御及び変更の簡単な手段である。
*乾燥物に換算

Claims (15)

  1. エステル化セルロースエーテルを生成するための方法であって、セルロースエーテルを脂肪族モノカルボン酸無水物及び/またはジカルボン酸無水物と、ならびに脱重合剤と反応させるステップを含み、前記セルロースエーテルが、20℃の2重量%水溶液として測定されたとき、少なくとも500mPa・sの初期粘度を有し、前記セルロースエーテルの、前記脂肪族モノカルボン酸無水物及び/または前記ジカルボン酸無水物と、ならびに前記脱重合剤との反応が、1つの反応装置中で同時または順に行われる、方法。
  2. 前記セルロースエーテルが、20℃の2重量%水溶液として測定されたとき、少なくとも1000mPa・sの粘度を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記セルロースエーテル、前記脂肪族モノカルボン酸無水物及び/または前記ジカルボン酸無水物、ならびに前記脱重合剤を含む反応混合物が調製され、前記エステル化反応を行うために、前記反応混合物が続いて加熱される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記脱重合剤が、酸素とは異なる酸化剤である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記脱重合剤が、アルカリ金属亜塩素酸塩、アルカリ金属塩素酸塩、アルカリ金属過塩素酸塩、アルカリ金属過ヨウ素酸塩、アルカリ金属次亜臭素酸塩、アルカリ金属次亜塩素酸塩、アルカリ金属次亜ヨウ素酸塩、過酸化アルカリ金属、及び過酸化水素からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記脱重合剤が、塩素酸カリウムまたは塩素酸ナトリウムである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記セルロースエーテルが、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、またはヒドロキシアルキルアルキルセルロースである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記脂肪族モノカルボン酸無水物が、無水酢酸、無水酪酸、及び無水プロピオン酸からなる群から選択され、前記ジカルボン酸無水物が、無水コハク酸、無水マレイン酸、及び無水フタル酸からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、無水コハク酸及び無水酢酸でエステル化されて酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースを生成する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記エステル化セルロースエーテルの重量平均分子量が、出発材料として前記エステル化ステップで使用された前記セルロースエーテルの重量平均分子量よりも少なくとも25パーセント低い、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. モル比[ジカルボン酸無水物/前記セルロースエーテルの無水グルコース単位]が、0.2/1〜1.0/1である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 脱重合剤の量が、前記セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり0.005〜1モルである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記エステル化反応が、脂肪族カルボン酸の存在下で行われる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記エステル化反応が、アルカリ金属カルボン酸塩の存在下で行われる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記セルロースエーテルが、20℃の2重量%水溶液として測定されたとき、1000mPa・s〜7,000mPa・sの粘度を有し、脱重合剤の量が、前記セルロースエーテルの無水グルコース単位1モル当たり0.02〜0.30モルであり、前記脱重合剤が、酸素とは異なる酸化剤である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
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