JP2017531686A - Ripk2阻害剤およびそれを用いた癌の治療方法 - Google Patents

Ripk2阻害剤およびそれを用いた癌の治療方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、構造式(I):によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩である。変数の値は、本明細書に提供される。構造式(I)によって表される化合物および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物、ならびに癌を有する対象を構造式(I)の化合物で治療する方法も含まれる。

Description

関連出願
本出願は、2014年10月27日出願の米国仮出願第62/068,985号の利益を主張するものである。上記出願の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
受容体相互作用セリン/スレオニンプロテインキナーゼ2(RIPK2、RICK、RIP2、CARDIAK、およびCARD3とも呼ばれる)は、先天性免疫システムおよび獲得免疫システムのシグナルの統合、アポトーシスの制御、筋原性分化チェックポイントの調節、ならびに核因子カッパベータ(NFkB)およびJunのN末端キナーゼ(JNK)の活性化の制御を含む様々な機能に関与している。RIPK2は、N末端のセリン/スレオニンキナーゼ触媒ドメインならびにカスパーゼ活性化動員ドメイン(CARD)を含有するC末端領域で構成されている。
RIPK2は、デスドメインを有するFas関連タンパク質(FADD)およびカスパーゼ−8に結合することが知られているカスパーゼ様分子のCLARPと物理的に相互作用する。RIPK2の発現は、カスパーゼ8の活性化を促進し、Fasリガンド、FADD、CLARP、およびカスパーゼ−8によって誘導されるアポトーシスを増強した。欠失変異体の分析により、RIPK2がアポトーシスを促進するために、キナーゼドメインおよびカスパーゼ動員ドメインの両方が必要とされることが明らかになった。重要なことに、38位での推定ATP結合部位のリジンがメチオニンで置換されたRIPK2変異体の発現は、CD95媒介性アポトーシスの阻害剤として機能した。したがって、RIPK2は、CD95/Fas受容体経路によって誘導されるアポトーシスを制御することができる新規なキナーゼを表す。
RIPK2の発現は、様々な細胞型におけるアポトーシスの制御に影響を与えるため、RIPK2活性は、アポトーシスの制御が重要である疾患状態の発症における重要な因子であり得る。重要なことに、RIPK2タンパク質レベルは、アルツハイマー病患者の前頭皮質において増加している(Engidaworkら、2001,Biochem.Biophys.Res.Commun.281:84−93)。
RIPK2欠損マウスの解析は、RIPK2が先天性免疫および獲得免疫ならびに炎症応答の制御に必要であることを示している。RIPK2欠損マウスは、予想されるメンデル比で生まれ、フローサイトメトリーによって決定されるように、肉眼による発達異常またはリンパ球の異常な組成を示さなかった(Kobayashiら、2002,Nature 416:194−199;Chinら、2002,Nature 416:190−194)。しかし、これらのマウスは、細胞内病原体のリステリア菌による感染に対する防御能力の低下を示した(Chinら、2002)。RIPK2欠損マクロファージおよびT細胞は、NFκB活性化の著しい低下を示した(Kobayashiら、2002;Chinら、2002)。RIPK2欠乏はまた、T.sub.H1およびナチュラルキラー細胞の両方において機能しないインターフェロンガンマの産生および機能しないT.sub.H1細胞分化をもたらした(Kobayashiら、2002;Chinら、2002)。RIPK2欠損マウスの解析は、RIPK2が免疫介入の候補標的であることを示唆している。
RIPK2は、TNFR−1、TNFR−2、Fas(CD−95/APO−1)、リンフォトキシン−β(lyphotoxin−.beta)受容体、CD40、CD30、OX−40、DR3、DR4、およびDR5を含む受容体の腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーを介して受容体媒介性シグナル伝達に関与するいくつかのタンパク質と物理的に結合することが報告されている。例えば、RIPK2は、カスパーゼ8およびFADD(Fas/CD−95およびTNFR−1受容体と結合するタンパク質)と相互作用するカスパーゼ関連タンパク質のCLARPと物理的に相互作用する(Inoharaら、1998)。CLARPは、したがって、受容体シグナル伝達複合体の近位構成要素にRIPK2を連結するアダプター分子として機能することができる。
RIPK2はまた、カスパーゼ−1と物理的に相互作用する(Thomeら、1998;Humkeら、2000,Cell 103:99−111)。このタンパク質相互作用は、RIPK2のC末端およびカスパーゼ−1のプロドメイン内のCARDドメインによって媒介される(Thomeら、1998;Humkeら、2000)。RIPK2は、そのオリゴマー化を促進することによりカスパーゼ−1の活性化を増強し、これは隣接プロカスパーゼ−1タンパク質のプロセシングにつながる(Humkeら、2000)。RIPK2とカスパーゼ−1の結合は、自身のCARDドメインを介してカスパーゼ−1と結合することによってRIPK2を阻害し、かつ/または置き換えるICEBERGタンパク質によって無効にすることができる(Humkeら、2000)。
RIPK2は、神経成長因子(NGF)依存的様式でp75受容体と直接結合し(Khursigaraら、2001)、TRAF1、TRAF2、TRAF5、およびTRAF6を含むいくつかの受容体結合タンパク質と直接結合する(Thomeら、1998;McCarthyら、1998)ことが報告された。CD40受容体、RIPK2、TRAF1およびTRAF2の共発現は、CD40とRIPK2の結合をもたらした(McCarthyら、1998)。同様に、TNFR−1受容体、RIPK2、TRADD、TRAF1およびTRAF2の共発現は、TNFR−1とRIPK2の結合をもたらした(McCarthyら、1998)。まとめると、これらのデータは、RIPK2がp75、CD40、Fas/CD−95およびTNFR−1受容体シグナル伝達複合体の構成要素であることを示唆している。
RIPK2活性は、リガンドとの相互作用によって変化すると考えられる。例えば、RIPK2タンパク質結合パートナーに対して高い親和性を有するCARDドメインを含むポリペプチドの発現は、RIPK2が他のCARDドメイン含有タンパク質と物理的に結合するのを防止することができる(Humkeら、2000)。CARDドメインによって媒介されるタンパク質間相互作用はまた、一酸化窒素(NO)によって妨害されることが報告されている(Zechら、2003,Biochem J.371(パート3):1055−64)。RIPK2のセリンキナーゼ活性を変える化合物はまた、RIPK2機能に影響を及ぼし得る。RIPK2のキナーゼ活性を評価する方法が記載されている(Inoharaら、1998;Thomeら、1998;McCarthyら、1998;Navasら、1999)。セリン−スレオニンキナーゼ活性を調節する化合物をスクリーニングする方法が開示されている(米国特許公開第2003/0134310;WO 02/14542)。加えて、RIPK2を阻害するように設計されたアンチセンスオリゴヌクレオチドについて記載されている(米国特許第6,426,221号)。
アポトーシス、細胞分化、および免疫応答を調節する受容体媒介性シグナル伝達経路、およびRIPK2によって果たされる必須の制御の役割を標的にする化合物の複数の治療的価値のために、RIPK2を阻害することができる新規な化合物が当技術分野において必要とされている。
出願者らは、特定のピロロ[3,2−d]ピリミジン化合物がRIPK2阻害剤であることを発見した(実施例Bを参照されたい)。出願者らは、これらのピロロ[3,2−d]ピリミジン化合物が、細胞培養研究において乳癌細胞、結腸癌細胞、および卵巣癌細胞に対して強力な抗癌活性を有すること(実施例C〜Dを参照されたい);ならびに強力な抗炎症/抗自己免疫疾患を有すること(実施例Eを参照されたい)も今回発見した。これらの発見に基づいて、ピロロ[3,2−d]ピリミジン化合物、その医薬組成物、およびピロロ[3,2−d]ピリミジン化合物により、癌、自己炎症性疾患ならびに自己免疫疾患を治療する方法が本明細書に開示される。
本発明の一実施形態は、構造式(I):
Figure 2017531686
によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩である。変数の各々の値は、下記に提供される。
本発明の別の実施形態は、薬学的に許容される担体または希釈剤および上記の構造式(I)によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物である。
本発明の別の実施形態は、癌を有する対象を治療する方法であって、有効量の構造式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を該対象に投与することを含む方法である。
本発明の別の実施形態は、自己炎症性疾患を有する対象を治療する方法であって、有効量の構造式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を該対象に投与することを含む方法である。
本発明の別の実施形態は、自己免疫疾患を有する対象を治療する方法であって、有効量の構造式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を該対象に投与することを含む方法である。
本発明の別の実施形態は、RIPK2活性の阻害を必要とする対象においてRIPK2活性を阻害する方法であって、構造式(I)によって表される有効量の化合物またはその薬学的に許容される塩を該対象に投与することを含む方法である。
本発明の別の実施形態は、治療に使用するための構造式(I)によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態において、該治療は、癌を有する対象を治療するためのものである。いくつかの実施形態において、該治療は、自己炎症性疾患を有する対象を治療するためのものである。いくつかの実施形態において、該治療は、自己免疫疾患を有する対象を治療するためのものである。あるいは、該治療は、RIPK2活性の阻害を必要とする対象においてRIPK2活性を阻害するためのものである。
本発明の別の実施形態は、癌を有する対象を治療するための医薬の製造のための、構造式(I)によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩の使用である。
本発明の別の実施形態は、自己炎症性疾患を有する対象を治療するための医薬の製造のための、構造式(I)によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩の使用である。
本発明の別の実施形態は、自己免疫疾患を有する対象を治療するための医薬の製造のための、構造式(I)によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩の使用である。
本発明の別の実施形態は、RIPK2活性の阻害を必要とする対象においてRIPK2活性を阻害するための医薬の製造のための、構造式(I)によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩の使用である。
異なる用量で投与される化合物A3での18日間の治療に対する、SCIDマウスにおけるHCT116異種移植片のインビボ応答を示すグラフである。 A−B。樹状細胞によるサイトカイン産生に対する化合物A3の効果を示すグラフである。図2(A)は、化合物A3の存在下で、0.3ng/mlのLPS±1μg/mlのMDP(すなわち、NOD2アゴニスト)で24時間刺激したマウス骨髄樹状細胞の結果を示す。図2(B)は、化合物A3の存在下で、0.3μg/mlのPam3Cys±1μg/mlのMDP(すなわち、NOD2アゴニスト)で24時間刺激したマウス骨髄樹状細胞の結果を示す。図2(C)は、YFP陽性細胞のパーセンテージに対する化合物A3の効果(IL−12 p70のレベル、左のパネル)、および細胞生存率に対する効果(TNFα、右のパネル)を示す。 樹状細胞によるサイトカイン産生に対する化合物A3の効果を示すグラフである。図2(A)は、化合物A3の存在下で、0.3ng/mlのLPS±1μg/mlのMDP(すなわち、NOD2アゴニスト)で24時間刺激したマウス骨髄樹状細胞の結果を示す。図2(B)は、化合物A3の存在下で、0.3μg/mlのPam3Cys±1μg/mlのMDP(すなわち、NOD2アゴニスト)で24時間刺激したマウス骨髄樹状細胞の結果を示す。図2(C)は、YFP陽性細胞のパーセンテージに対する化合物A3の効果(IL−12 p70のレベル、左のパネル)、および細胞生存率に対する効果(TNFα、右のパネル)を示す。
第1の実施形態において、本発明は、式(I):
Figure 2017531686
(式中、
Cyは、シクロ脂肪族、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり;
Yは、存在しないか、−CR−、−O−、−NR−、−S(O)−であり;
は、シクロ脂肪族、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり、その各々は、必要に応じて、個々にRによって表される1〜3個の基で置換されており;
は、H、必要に応じて、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−NO、−OR、−C−Cアルキル、−(C−C)アルキレン−OR、−(C−C)アルキレン−NR、−C−Cハロアルキル、−C−Cハロアルコキシ、(C−C)シクロアルキル、−NR、−C(=O)NR、−NR(C=O)NR、−S(O)NR、C(=O)OR、−OC(=O)OR、−S(O)、−NRS(O)、−C(=S)OR、−O(C=S)R、−NRC(=O)R、−C(=S)NR、−NRC(=S)R、−NR(C=O)OR、−O(C=O)NR、−NR(C=S)OR、−O(C=S)NR、−NR(C=S)NR、−C(=S)Rまたは−C(=O)Rから選択される1〜3個の基で置換されたヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり;
各Rは、独立して、−F、−Cl、−Br、I、−CN、−NR、−OR、−C−Cアルキル、−(C−C)アルキレン−OR、−(C−C)アルキレン−NR、−C−Cハロアルキル、または−C−Cハロアルコキシから選択され;
各Rは、独立して、−F、−Cl、−Br、I、−CN、OR、−C−Cアルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、−C−Cハロアルキル、−C−Cハロアルコキシ、−(C−C)アルキレン−OR、または−(C−C)アルキレン−NRから選択され;
各Rは、独立して、−Hまたは−C−Cアルキルであり;
xは、0、1、2、3、または4であり;
各mは、独立して、0、1、2、または3であり;ならびに
各nは、独立して、0、1、または2である)
によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。
第2の実施形態において、本発明は、構造式(II):
Figure 2017531686
によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。構造式(II)における変数の値は、構造式(I)について記載した通りである。
第3の実施形態において、本発明は、構造式(III):
Figure 2017531686
によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。構造式(III)における変数の値は、構造式(I)または(II)について記載した通りである。
第4の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、Rは、必要に応じて置換されたフェニル、必要に応じて置換されたシクロペンチル、必要に応じて置換されたシクロヘキシル、必要に応じて置換されたチエニル、必要に応じて置換されたピリジニル、必要に応じて置換されたチアゾリル、必要に応じて置換されたピロリル、必要に応じて置換されたイミダゾリル、必要に応じて置換されたフラニル、必要に応じて置換されたオキサゾリル、必要に応じて置換されたイソオキサゾリル、必要に応じて置換されたピラゾリル、必要に応じて置換されたイソチアゾリル、必要に応じて置換されたピルミジニル(pyrmidinyl)、必要に応じて置換されたピラジニル、必要に応じて置換されたピリダジニル、必要に応じて置換されたオキサジアゾリル、必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニル、必要に応じて置換されたトリアゾリル、または必要に応じて置換されたチアジアゾリルであり、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、または(III)について上述した通りである。
第5の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、Rは、必要に応じて置換されたフェニル、必要に応じて置換されたシクロペンチル、必要に応じて置換されたチエニル、または必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニルであり、および変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4の実施形態に記載の通りである。
第6の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、Rは、必要に応じて置換された単環式ヘテロシクリルまたは必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールであり、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4、第5の実施形態に記載の通りである。あるいは、Rは、必要に応じて置換された単環式ヘテロシクリルである。
第7の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、mは0であり、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6の実施形態に記載の通りである。
第8の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、Rは、必要に応じて置換されたアゼチジニル、必要に応じて置換されたモルホリニル、必要に応じて置換されたピペラジニル、必要に応じて置換されたピペリジニル、必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニル、必要に応じて置換されたピロリジニル、必要に応じて置換されたチオモルホリニル、必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニル、または必要に応じて置換されたテトラヒドロフラニル、必要に応じて置換されたホモモルホリニル、必要に応じて置換されたホモピペラジニル、必要に応じて置換されたチオモルホリンジオキシド、または必要に応じて置換されたチエノモルホリンオキシドであり、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6もしくは第7の実施形態に記載の通りである。
第9の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、Rは、必要に応じて置換されたモルホリニル、必要に応じて置換されたピペラジニル、必要に応じて置換されたピペリジニル、または必要に応じて置換されたチオモルホリニルであり、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6、第7もしくは第8の実施形態に記載の通りである。
第10の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、該化合物は、以下の構造式:
Figure 2017531686
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Rは、−C−Cアルキルまたは−(C−C)アルキレン−ORであり、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、または(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6、第7、第8もしくは第9の実施形態に記載の通りである。
第11の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、該化合物は、以下の構造式:
Figure 2017531686
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Yは、存在しないか、または−CH−であり;Yは、フェニル環のメタ位またはパラ位に結合し、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6、第7、第8もしくは第9の実施形態に記載の通りである。
第12の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、該化合物は、以下の構造式:
Figure 2017531686
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、式中、Rは、−H、C−Cアルキル、−(C−C)アルキレン−ORであり、Yは、存在しないか、または−CH−であり;Yは、フェニル環のメタ位またはパラ位に結合し、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6、第7、第8もしくは第9の実施形態に記載の通りである。
第13の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、Rは、
Figure 2017531686
であり、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、または(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、もしくは第12の実施形態に記載の通りである。
第14の実施形態において、本発明は、構造式(I)、(II)または(III)によって表される化合物を提供し、式中、各Rは、独立して、−F、−Cl、または−CHから選択され、変数の残りの値は、構造式(I)、(II)、もしくは(III)について上述した通りであるか、または第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、もしくは第13の実施形態に記載の通りである。
本発明はまた、構造によって示され、かつ/または実施例の中の名称によって記載される化合物を含む。本発明は、これらの化合物の中性形態およびその薬学的に許容される塩の両方を含む。これらの化合物による治療および/またはこれらの化合物の用途は、これらの化合物の中性形態およびその薬学的に許容される塩を含む。
単独で使用されるか、またはより大きな部分の一部として使用される、「アルコキシ」または「ハロアルキル」などの用語「アルキル」は、飽和脂肪族の直鎖または分枝鎖の一価の炭化水素基を意味する。特に断りのない限り、アルキル基は、典型的には、1〜4個の炭素原子、すなわち、(C−C)アルキルを有する。本明細書で使用する「(C−C)アルキル」基は、直鎖状または分枝鎖の配置で1〜4個の炭素原子を有する基を意味する。
「アルコキシ」は、−O−アルキルによって表される酸素結合原子を介して結合したアルキル基を意味する。例えば、「(C−C)アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシを含む。
用語「ハロアルキル」および「ハロアルコキシ」は、場合によっては、1個以上のハロゲン原子で置換されるアルキルまたはアルコキシを意味する。用語「ハロゲン」は、F、Cl、BrまたはIを意味する。好ましくは、ハロアルキルまたはハロアルコキシ中のハロゲンは、Fである。
「ヒドロキシアルキル」は、ヒドロキシで置換されたアルキル基である。
「アルコキシアルキル」は、アルコキシで置換されたアルキル基である。
「アルケニル」は、少なくとも1個の二重結合を含有する、分枝鎖または直鎖の一価炭化水素基を意味する。アルケニルは、モノ不飽和またはポリ不飽和であってよく、EまたはZ立体配置で存在してもよい。特に断りのない限り、アルケニル基は、典型的には、2〜6個の炭素原子を有する、すなわち(C−C)アルケニルである。例えば、「(C−C)アルケニル」は、直鎖または分枝鎖配置で2〜6個の炭素原子を有する基を意味する。
「アルキニル」は、少なくとも1個の三重結合を含有する、分枝鎖または直鎖の一価炭化水素基を意味する。特に断りのない限り、アルキニル基は、典型的には、2〜6個の炭素原子を有する、すなわち(C−C)アルキニルである。例えば、「(C−C)アルキニル」は、直鎖または分枝鎖配置で2〜6個の炭素原子を有する基を意味する。
「シクロアルキル」は、典型的には、3〜8個の環炭素原子を含有する飽和脂肪族環状炭化水素基、すなわち、(C−C)シクロアルキルを意味する。(C−C)シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルを含むが、これらに限定されない。
「脂環式」は、完全に飽和しているか、または1個以上の不飽和結合を有するが、芳香族基ではない、C−C12単環(C−C)または多環式(C−C12、例えば、二環式、三環式、スピロ環式など)の炭化水素、すなわち、(C−C)シクロアルキルまたは(C−C)シクロアルケニルを意味する。脂環式基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
単独で使用されるか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、もしくは「アリールオキシアルキル」中のようなより大きな部分の一部として使用される用語「アリール基」は、炭素環式芳香環を意味する。アリール基はまた、シクロアルキルまたは脂環式基と縮合したフェニル環を含む。用語「アリール」は、用語「アリール環」、「炭素環式芳香環」、「アリール基」および「炭素環式芳香族基」と互換的に使用されてもよい。アリール基は、典型的には、6〜14個の環原子を有する。例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、1,2−ジヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、フルオレニル、インダニル、およびインデニルなどを含む。「置換アリール基」は、水素に結合している環炭素原子である任意の1個以上の置換可能な環原子で置換されている。
用語「ヘテロアリール」、「ヘテロ芳香族」、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、「ヘテロ芳香環」、および「ヘテロ芳香族基」は、本明細書において互換的に使用される。「ヘテロアリール」は、単独で使用されるか、または「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアリールアルコキシ」中のようなより大きな部分の一部として使用される場合、炭素および少なくとも1個(典型的には1〜4個、より典型的には1個または2個)のヘテロ原子(例えば、酸素、窒素または硫黄)から選択される5〜14個の環原子を有する芳香環基を指す。「ヘテロアリール」は、単環式環、および単環式ヘテロ芳香環が1個以上の他の芳香環もしくはヘテロ芳香環に縮合している多環式環を含む。そのようなものとして、「5〜14員のヘテロアリール」は、単環式、二環式または三環式の環系を含む。
単環式5〜6員のヘテロアリール基の例としては、フラニル(例えば、2−フラニル、3−フラニル)、イミダゾリル(例えば、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、イソオキサゾリル(例えば、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例えば、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル)、オキサゾリル(例えば、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、ピラゾリル(例えば、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル)、ピロリル(例えば、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、ピリジル(例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例えば、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、チアゾリル(例えば、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル、トリアゾリル(例えば、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾリル)、およびチエニル(例えば、2−チエニル、3−チエニル)が挙げられる。多環式芳香族ヘテロアリール基の例としては、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、インダゾリル、イソインドリル、アクリジニル、またはベンゾイソオキサゾリルが挙げられる。「置換されたヘテロアリール基」は、水素に結合している環炭素または環窒素原子である任意の1個以上の置換可能な環原子の位置で置換されている。
「ヘテロシクリル」は、必要に応じて、1個以上の二重結合を含有する飽和または不飽和の非芳香族4〜12員環基を意味する。ヘテロシクリルは、単環式、二環式、三環式、スピロ環式であるか、または縮合させることができる。ヘテロシクロアルキルは、N、OまたはSから選択される、同一または異なっていてもよい1〜4個のヘテロ原子を含有する。ヘテロシクリル環は、必要に応じて1個以上の二重結合を含有し、かつ/または必要に応じて1個以上の芳香環(例えば、フェニル環)と縮合される。用語「ヘテロシクリル」は、すべての可能な異性体形態を含むことを意図する。ヘテロシクロアルキルの例としては、アゼチジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、ジヒドロイミダゾール、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロイミダゾール、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、およびテトラヒドロチオピラニルが挙げられるが、これらに限定されない。多環式ヘテロシクロアルキル基の例としては、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンズイミダゾリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロイソベンゾフラニル、ジヒドロベンゾトリアゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロキノリニル、テトラヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ジヒドロインダゾリル、ジヒドロアクリジニル、テトラヒドロアクリジニル、ジヒドロベンゾイソオキサゾリル、クロマン、クロメン、イソクロマンおよびイソクロメンが挙げられる。
用語「スピロ」は、分子内の他の脂環式基またはヘテロシクリル基を有する1個の環炭素原子を共有する脂環式またはヘテロシクリルを指す。
本明細書に記載の化合物のいくつかは、様々な立体異性体または互変異性体の形態で存在し得る。立体異性体は、その空間的配置のみが異なる化合物である。開示された化合物が立体化学を示すことなく構造により命名または図示される場合に、その名称または構造は、本質的に純粋な立体異性体または幾何異性体およびそれらの組み合わせを含むその全ての可能な立体異性体、幾何異性体を包含することが理解される。
幾何異性体が名称または構造により図示される場合に、命名または図示された幾何異性体の幾何異性体純度が、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%純粋であることを理解すべきである。幾何異性体純度は、混合物中の命名または図示された幾何異性体の重量を混合物中の幾何異性体の全ての総重量で割ることによって決定される。
鏡像異性体およびジアステレオマー混合物は、キラル相ガスクロマトグラフィー、キラル相高速液体クロマトグラフィー、キラル塩錯体としての化合物の結晶化、または、キラル溶媒中での化合物の結晶化などの周知の方法によって、それらの成分の鏡像異性体または立体異性体に分割することができる。鏡像異性体およびジアステレオマーはまた、周知の不斉合成法によって、ジアステレオマーまたは鏡像異性的に純粋な中間体、試薬、および触媒から得ることができる。
単一の鏡像異性体を示す化合物が名称または構造によって指定された場合、特に断りのない限り、該化合物は、少なくとも60%、70%、80%、90%、99%または99.9%光学的に純粋である(「鏡像異性的に純粋」とも呼ばれる)。光学純度は、両方の鏡像異性体の混合物中の総重量で割った、命名または図示された鏡像異性体の混合物中の重量である。
開示された化合物の立体化学が命名されるかまたは構造により図示され、その命名または図示された構造が、(例えば、ジアステレオマー対の中のように)2以上の立体異性体を包含している場合に、包含される立体異性体の1つまたは包含される立体異性体の任意の混合物が含まれることを理解すべきである。さらに、命名または図示される立体異性体の立体異性体純度が少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%、または99.9重量%であることを理解すべきである。この場合の立体異性体純度は、名称または構造によって包含される立体異性体の混合物中の総重量を、立体異性体の全ての混合物中の総重量で割ることによって決定される。
本明細書に開示される化合物の薬学的に許容される塩は、本教示に含まれる。開示された化合物は、塩基性アミン基を有し、したがって、薬学的に許容される酸(複数可)と薬学的に許容される塩を形成することができる。本明細書に記載の化合物の適切な薬学的に許容される酸付加塩には、無機酸の塩(塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、および硫酸など)および有機酸の塩(ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、メタンスルホン酸、コハク酸、およびp−トルエンスルホン酸など)が含まれる。カルボン酸などの酸性基を有する本教示の化合物は、薬学的に許容される塩基(複数可)と薬学的に許容される塩を形成することができる。適切な薬学的に許容される塩基性塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩およびカリウム塩など)、およびアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩およびカルシウム塩など)が含まれる。第4級アンモニウム基を有する化合物はまた、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、酢酸イオン、および過塩素酸イオンなどの対陰イオンを含有する。このような塩の他の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、またはラセミ混合物を含むそれらの混合物、コハク酸塩、安息香酸塩およびグルタミン酸などのアミノ酸との塩が挙げられる。
本明細書に記載の化合物は、RIPK2を阻害することができる。したがって、一般的に、本明細書に記載の化合物は、そのようなキナーゼに関連する疾患または状態の治療に有用である。
一実施形態において、本明細書に記載の化合物は、RIPK2阻害剤であり、そのようなキナーゼ(複数可)に関連する癌などの疾患を治療するのに有用である。あるいは、本明細書に記載の化合物は、RIPK2阻害剤であり、癌、自己炎症性疾患または自己免疫疾患などの、RIPK2に関連する疾患を治療するのに有用である。
本教示の別の態様は、癌を有する対象を治療する方法であって、本明細書に記載の有効量の化合物を該対象に投与することを含む方法に関する。一実施形態において、本明細書に記載の化合物は、腫瘍の増殖を阻害する。
本教示の方法によって治療することができる(再発の可能性の減少を含む)癌には、乳癌、結腸癌、および卵巣癌が挙げられる。一実施形態において、該癌は、白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、乳癌、脳癌、結腸癌、結腸直腸癌、頭頸部癌、肝細胞癌、肺腺癌、転移性黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、卵巣癌および腎臓癌から選択される。一実施形態において、該癌は、肺癌、結腸癌、脳癌、神経芽細胞腫、前立腺癌、黒色腫、多形性膠芽腫または卵巣癌である。別の実施形態において、該癌は、肺癌、乳癌、結腸癌、脳癌、神経芽細胞腫、前立腺癌、黒色腫、多形性膠芽腫または卵巣癌である。さらに別の実施形態において、該癌は、乳癌、結腸癌および肺癌である。別の実施形態において、該癌は、乳癌である。さらに別の実施形態において、該癌は、基底サブタイプの乳癌または管腔Bサブタイプの乳癌である。さらに別の実施形態において、該癌は、基底サブタイプの乳癌である。さらに別の実施形態において、該基底サブタイプの乳癌は、ER(エストロゲン受容体)、HER2およびPR(プロゲステロン受容体)陰性乳癌である。さらに別の実施形態において、該癌は軟組織癌である。「軟組織癌」は、身体の任意の軟組織に由来する腫瘍を包含すると当該分野で認識される用語である。このような軟組織は、平滑筋、骨格筋、腱、線維組織、脂肪組織、血液およびリンパ管、血管周囲組織、神経、間葉系細胞および滑膜組織を含むが、これらに限定されない身体の様々な構造ならびに器官を連結するか、支持するか、または囲んでいる。したがって、軟組織癌は、脂肪組織、筋肉組織、神経組織、関節組織、血管、リンパ管、および線維組織の癌であり得る。軟組織癌は、良性または悪性であり得る。一般的に、悪性軟組織癌は、肉腫、または軟組織肉腫と呼ばれる。脂肪腫、脂肪芽細胞腫、褐色脂肪腫、脂肪肉腫、平滑筋腫、平滑筋肉腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、神経線維腫、シュワン細胞腫(神経鞘腫)、神経腫、悪性シュワン細胞腫、神経線維肉腫、神経性肉腫、結節性腱鞘炎、滑膜肉腫、血管腫、グロムス腫瘍、血管周囲細胞腫、血管内皮腫、血管肉腫、カポジ肉腫、リンパ管腫、線維腫、弾性線維腫、表在性線維腫症、線維性組織球腫、線維肉腫、線維腫症、隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)、悪性線維性組織球腫(MFH)、粘液腫、顆粒細胞腫瘍、悪性間葉腫、肺胞軟部肉腫、類上皮肉腫、明細胞肉腫、および結合組織形成性小細胞腫瘍を含む軟組織腫瘍の多くの種類がある。特定の実施形態において、軟組織癌は、線維肉腫、胃腸肉腫、平滑筋肉腫、脱分化脂肪肉腫、多形性脂肪肉腫、悪性線維性組織球腫、円形細胞肉腫、および滑膜肉腫からなる群から選択される肉腫である。
本教示の別の態様は、自己免疫疾患を有する対象を治療する方法であって、本明細書に記載の有効量の化合物を該対象に投与することを含む方法に関する。一実施形態において、本明細書に記載の化合物は、腫瘍の増殖を阻害する。
自己免疫疾患には、関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症(MS)、クローン病、乾癬および喘息が含まれるが、これらに限定されない。
本教示の別の態様は、自己炎症性疾患を有する対象を治療する方法であって、本明細書に記載の有効量の化合物を該対象に投与することを含む方法に関する。
自己炎症性疾患には、家族性地中海熱(FMF)、腫瘍壊死因子(TNF)受容体関連周期性症候群(TRAPS)、メバロン酸キナーゼ欠損症/高免疫グロブリンD症候群(MKD/HIDS)、マックル・ウェルズ症候群(MWS)、家族性寒冷自己炎症症候群(FCAS)、新生児期発症多臓器炎症性疾患(NOMID)、周期熱、アフタ性口内炎、咽頭炎およびリンパ節炎(PFAPA症候群)、化膿性無菌性関節炎、壊疽性膿皮症、にきび(PAPA)、インターロイキン−1受容体アンタゴニスト欠損症(DIRA)、ベーチェット病、マジード症候群、慢性再発性多病巣性骨髄炎(CRMO)、シュニッツラー症候群、およびブラウ症候群が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本教示は、癌を有する対象を治療する方法であって、有効な抗癌治療と組み合わせて、構造式(I)によって表される有効量の化合物を該対象に投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、該癌は転移癌である。「転移癌」は、その原発部位から身体の他の部分に広がっている癌である。
本明細書に記載の抗癌療法には、抗癌剤の投与が含まれる。「抗癌剤」は、癌を有する対象に有効量で投与された場合に、以下のもの:増殖の停止、癌の広がりの減少(例えば、腫瘍のサイズの減少)、癌の成長速度の抑制、および癌に関連する臨床症状もしくは指標(組織もしくは血清成分など)の寛解または改善)または対象の寿命延長の増大のうちの1以上を部分的にまたは実質的に達成することができる化合物である。
本明細書に記載の方法で使用するのに適する抗癌剤には、癌の治療薬として承認されている任意の抗癌剤が含まれる。一実施形態において、該抗癌剤には、標的抗体、血管新生阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、ビンカアルカロイド、タキサン、ポドフィロトキシン、トポイソメラーゼ阻害剤、ホルモン抗悪性腫瘍薬および他の抗悪性腫瘍薬が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、本明細書に記載の方法で使用することができる抗癌剤には、パクリタキセル、ドセタキセル、5−フルオロウラシル、トラスツズマブ、ラパチニブ、ベバシズマブ、レトロゾール、ゴセレリン、タモキシフェン、セツキシマブ、パニツムマブ、ゲムシタビン、カペシタビン、イリノテカン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シスプラチン、ドキソルビシン、エピルビシン、シクロホスファミド、メトトレキサート、ビンブラスチン、ビンクリスチン、メルファラン、シタラビン、エトポシド、ダウノルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシンおよびアドリアマイシンならびにそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、抗癌剤および構造式(I)によって表される化合物は、同時に投与される。同時に投与した場合、抗癌剤および該化合物は、同じ製剤または異なる製剤で投与することができる。あるいは、該化合物および追加の抗癌剤は、異なる時間に別々に投与される。
用語「有効量」は、対象に投与した場合に、臨床結果を含む有益なまたは所望の結果をもたらす、例えば、対照と比較して対象において癌を阻害、抑制または減少させる量(例えば、臨床症状または癌細胞の量によって決定される)を意味する。
本明細書で使用する「癌を有する対象を治療すること」には、以下のもの:増殖の停止、癌の広がりの減少(例えば、腫瘍のサイズの減少)、癌の成長速度の抑制、および癌に関連する臨床症状もしくは指標(組織もしくは血清成分など)の寛解または改善)または対象の寿命延長の増大のうちの1以上を部分的にまたは実質的に達成すること;ならびに癌の再発の可能性を減少させることが含まれる。
一般に、本明細書で教示される化合物の有効量は、与えられる薬物または化合物、医薬製剤、投与経路、疾患または障害の種類、および治療される対象または宿主の素性などの様々な要因に応じて変化するが、それにもかかわらず、当業者によって日常的に決定することができる。本教示の化合物の有効量は、当技術分野で公知の通常の方法によって容易に当業者によって決定することができる。
一実施形態において、本明細書で教示される化合物の有効量は、約0.1〜約1000mg/kg体重、あるいは約1〜約500mg/kg体重、および別の代替では、約20〜約300mg/kg体重に及ぶ。別の実施形態において、本明細書で教示される化合物の有効量は、約0.5〜約5000mg/m、あるいは約5〜約2500mg/m、および別の代替では、約50〜約1000mg/mに及ぶ。当業者は、特定の要因が癌に罹患している対象を効果的に治療するか、または癌の再発の可能性を低減するのに必要な投与量に影響を与える可能性があることを理解するであろう。これらの要因には、対象の疾患もしくは障害の重症度、以前の治療、全般的な健康状態および/または年齢ならびに存在する他の疾患が含まれるが、これらに限定されない。
さらに、(癌を有する対象の治療または癌の再発の可能性の低減を含む)本明細書に記載の方法について、本教示の有効量の化合物での対象の「治療」または投与計画は、単回投与からなるか、あるいは一連の適用を含み得る。例えば、本教示の化合物は、少なくとも週に1回投与されてよい。しかし、別の実施形態において、該化合物は、所与の治療のためにほぼ1週間に1回〜1日に1回対象に投与されてよい。治療期間の長さは、疾患の重症度、患者の年齢、本教示の化合物の濃度および活性、またはそれらの組み合わせなどの様々な要因に依存する。治療に使用される化合物の有効投与量が、特定の治療計画の経過とともに増加または減少してよいことも理解されるであろう。当技術分野で公知の標準的な診断アッセイによって、投与量の変更が生じ、明らかになり得る。場合によって、慢性投与が必要とされ得る。
「対象」は、哺乳動物、好ましくはヒトであるが、獣医学的治療を必要とする動物、例えば、コンパニオン動物(例えば、イヌ、およびネコなど)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、およびウマなど)ならびに実験動物(例えば、ラット、マウス、およびモルモットなど)でもあり得る。
当業者によって理解されるように、本明細書で教示する化合物は、選択された投与経路に応じて様々な形態で患者に投与することができる。本教示の化合物は、例えば、経口、非経口、口腔、舌下、経鼻、直腸、パッチ、ポンプまたは経皮投与により投与することができ、該医薬組成物はそれに応じて製剤化され得る。非経口投与には、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、経上皮、経鼻、肺内、くも膜下腔内、直腸および局所投与形態が含まれる。非経口投与は、選択した期間にわたる連続注入による投与であり得る。
本明細書で教示する化合物は、対象に投与するための医薬組成物に適切に製剤化することができる。本教示の医薬組成物には、必要に応じて、ラクトース、デンプン、セルロースおよびデキストロースなどの、そのための1種以上の薬学的に許容される担体および/または希釈剤が含まれる。香味剤;甘味料などの他の賦形剤;ならびにメチル、エチル、プロピルおよびブチルパラベンなどの防腐剤も含めることができる。適切な賦形剤のより完全なリストは、医薬品添加物のハンドブック(第5版、Pharmaceutical Press(2005))の中で見つけることができる。当業者は、投与経路の様々な種類に適する製剤を調製する方法を知っている。適切な製剤の選択および調製のための従来の手順ならびに成分は、例えば、レミントンの薬学(2003−第20版)および1999年に発表された米国薬局方:国民医薬品集(USP 24 NF19)の中で説明されている。担体、希釈剤および/または賦形剤は、医薬組成物の他の成分と適合し、そのレシピエントに有害でないという意味で「許容可能」である。
典型的には、経口治療投与のために、本教示の化合物は、賦形剤とともに組み込まれ、摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、およびウエハーなどの形態で使用されてよい。
典型的には、非経口投与のために、本教示の化合物の溶液は、一般に、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合された水で調製することができる。分散液はまた、アルコールと共に、またはアルコールを含めないで、油中でグリセロール、液体ポリエチレングリコール、DMSOおよびこれらの混合物で調製することができる。通常の保存および使用条件下で、これらの製剤は、微生物の増殖を防ぐために防腐剤を含有する。
典型的には、注射用途については、本明細書に記載の化合物の、滅菌注射溶液もしくは分散液の即時調製用の滅菌水溶液または分散液、および滅菌粉末が適切である。
経鼻投与については、本教示の化合物は、エアロゾル、滴剤、ゲルおよび粉末として製剤化することができる。エアゾール製剤は、典型的には、生理学的に許容される水性もしくは非水性溶媒中の活性物質の溶液または微細懸濁液を含み、通常、噴霧装置を用いて使用するためのカートリッジまたはリフィルの形態をとることができる、密封容器中の滅菌形態の単回または複数回投与量で提供される。あるいは、密封容器は、使用後に廃棄することが意図される単回用量の鼻吸入器または計量バルブを取り付けたエアロゾルディスペンサーなどの一体型分注装置であってよい。剤形は、エアロゾルディスペンサーを含む場合には、圧縮空気またはフルオロクロロ炭化水素などの有機噴射剤などの圧縮ガスであり得る噴射剤を含有するであろう。エアロゾル剤形はポンプ噴霧器の形態をとることもできる。
口腔または舌下投与については、本教示の化合物は、糖、アカシア、トラガカント、またはゼラチンおよびグリセリンなどの担体と共に、錠剤、ロゼンジまたはトローチとして製剤化することができる。
直腸投与については、本明細書に記載の化合物は、カカオバターなどの従来の坐剤基剤を含有する坐剤の形態で製剤化することができる。
以下の一般スキームおよび手順によって、ならびに以下の調製実施例によって例示されるように、本発明の化合物は、当業者に公知の方法により調製されてよい。全ての出発物質は、市販されているか、または当業者に公知の方法および以下に記載の手順によって調製される。
1H−インダゾールコアの一般的な合成アプローチは、文献(Schmidt A.ら、Eur.J.Org.Chem.2008、4073−4095)に概説されている。
1つのアプローチでは、5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン環は、アリールアリールスルホンアミド基も開裂する鈴木−宮浦クロスカップリングによって例示されるようなクロスカップリング反応を受けるのに適するハロゲン(例えば、Br、I)または金属(例えば、SNR、B(OR))を効果的に導入する追放その後の求電子クエンチングを経て活性化することができる。最終的なアミノ化は、追加の保護基の導入の有無に関わらず、適切な金属触媒によって促進することができる。同じ変換は、高温でのSAr反応下で達成することができる。
Figure 2017531686
別のアプローチにおいて、環は、薗頭反応に続く中間体9の塩基誘導性閉環によって開始されるシーケンスで合成することができる(スキーム2)。市販のピリミジン8はまた、6のアミノ化または7のハロゲン化を介する欠落官能基の導入により、スキームに提示されるいくつかのアプローチで合成することができる。
Figure 2017531686
実施例
実施例A:合成
一般的方法
市販の出発物質、試薬、および溶媒を受け取ったままで使用した。一般的に、無水反応は、窒素またはアルゴンなどの不活性雰囲気下で行った。PoraPak(登録商標)Rxn CXは、Waters社から入手可能な市販の陽イオン交換樹脂を指す。
マイクロ波反応を、Biotage Initiatorマイクロ波反応器を用いて行った。反応の進行は、一般的に、254nmでのUVによる視覚化を伴うメルク社製シリカゲルプレートを用いるTLCによって監視するか、分析HPLCまたはLCMS(Bruker Exquire 4000)によって監視した。中間体または最終生成物のフラッシュカラムクロマトグラフィー精製を、EMD chemicals社もしくはSilicycle社の230〜400メッシュのシリカゲル60を用いて行うか、またはKP−SILもしくはHP−SILシリカカートリッジを有するBiotage Isolera、またはKP−NH塩基性変性シリカおよび対応するサンプレットを用いて精製した。逆相HPLC精製を、約5〜30%のMeCNまたはMeOH/0.05%のTFA−HOから70〜90%のMeCNまたはMeOH/0.05%のTFA−HOを用いて、30〜50mL/分の流速で20〜40分間かけて、Varian Monochrom10u C−18逆相カラムを備えるVarian PrepStar model SD−1HPLCシステム上で行った。逆相精製はまた、5〜95%のMeOH(またはMeCN)/HO中0.1%のTFA間の勾配を用いてKP−C18−HSカラムを備えるBiotage Isoleraを用いて行った。プロトンNMRを、Bruker 400MHz分光計で記録し、質量スペクトルをBruker Esquire 4000分光計を用いて得た。
化合物名は、CambridgeSoft−PerkinElmerのChemBioDraw Ultraバージョン11.0または12.0に組み込まれたソフトウェアを用いて作成した。
略語:
Ac アセチル
aq 水溶液
anh 無水
Ar アルゴン(実験パート中);スキーム中の芳香族/ヘテロ芳香族基
BINAP 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル
Boc tert−ブトキシカルボニル
br. ブロード
calcd 計算された
d 二重線(1H NMRスペクトル内で使用される場合にのみ)
d 日
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
h 時間
hal ハロゲン
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
I.P. 腹腔内注射
LC−MS 質量分光器に連結された液体クロマトグラフィー
LDA リチウムジイソプロピルアミド
min 分
m 多重線
mw マイクロ波照射
MS ESI 質量スペクトル、エレクトロスプレーイオン化
ND 決定されなかった
NMP 1−メチル−2−ピロリドン
NMR 核磁気共鳴
O/N 一晩
pin ピナコール
prep 分取
p.o. 経口投与
Q.D. 一日一回投与した
Q.W.週一回投与した
rt 室温
RP 逆相
s 一重線
satd 飽和
SM 出発材料
Ar 芳香族求核置換
SPE 固相抽出
t 三重線
TBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
temp. 温度
TFA トリフルオロ酢酸
TLC 薄層クロマトグラフィー
THF テトラヒドロフラン
xs 過剰
キサントホス 4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
出発材料の調製
一般的方法A(薗頭カップリング、2−クロロ−4−(Ar/アルキルエチニル)ピリミジン−5−アミンの調製)
ハロピリミジン(1.0当量)、EtN(0.9M)またはEtN/DMF(1:1v/v、0.8M)中のアセチレン(1当量)をArで脱気し、CuI(0.1〜0.2当量)およびPd(PPhCl(0.03当量)またはPd(PPh(0.07当量)を入れ、完了まで100℃で加熱密封した。反応物を、室温まで冷却し、濾過するか、または減圧下で濃縮し、研和またはフラッシュクロマトグラフィーによる精製前に水性後処理に供した。
一般的方法B(t−BuOK誘導性環化)
無水NMP(0.25M)中の2−クロロ−4−(アリール(アルキル)エチニル)ピリミジン−5−アミンの溶液に、t−BuOK(2当量)を室温で一度に加えて処理した(発熱)。反応物を室温で短時間撹拌し、次いで0.5〜1時間、50℃で攪拌した。後に、反応物を室温まで冷却し、HOで希釈した。生成物を濾過により回収し、HOですすいだ。
一般的方法C(ブッフバルト−ハートウィッグのPdに触媒されるアミノ化)
乾燥バイアルに無水ジオキサン(0.07M)中2−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンまたはtert−ブチル2−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−5−カルボキシレート(1当量)、KCO(10当量)、ArNH(1.8当量)およびPd(OAc)(0.1当量)を入れた。反応混合物をArで脱気し、キサントホス(0.2ミリモル)を入れた。反応バイアルを密閉し、脱気を繰り返し、反応物を室温で短時間撹拌し、次いで、一晩、100℃の油浴中で攪拌した。典型的には、反応混合物を室温まで冷却し、DCMおよびMeOHを用いて濾過し、移して、すすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM中のEtOAcまたはDCM中のMeOH)によって精製した。Bocで保護された材料の場合には(ある程度のBocの損失が最初のステップで観察され)、材料をDCM/TFA(5:1 v/v)に取りいれ、1時間室温で撹拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーおよび/またはRP HPLCによって精製した。
一般的方法D(酸に触媒されるアミノ化)
i−PrOH中の2−クロロ−6−(o−トリル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンの溶液に、アミンまたはアニリン(4〜6当量)およびジオキサン中のHCl(4M、2当量)を加えた。あるいは、アミン(4〜6当量)およびDIPEA(2〜4当量)のHCl塩を使用した。密封したバイアルを、マイクロ波反応器(高圧:>10バール)中、2〜8時間、170℃でマイクロ波照射に供した。反応混合物を逆相クロマトグラフィーによって精製した。
一般的方法E(鈴木−宮浦カップリング)
ジオキサン(49mL)およびHO(12mL)、2−クロロ−6−ヨード−5−(フェニルスルホニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(0.744g、1.8ミリモル)、o−トリルボロン酸(0.264g、1.9ミリモル)、KCO(1.01g、7.3ミリモル)の脱気した混合物に、Pd(dppf)Cl・DCM(0.145g、0.18ミリモル)を加えた。脱気を繰り返し、反応物を一晩、105℃でAr下、油浴中で加熱した。次いで、反応物を冷却し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc−DCM−10%)により精製した。
一般的方法F(Boc基での保護)
5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン、BocO(2〜4当量)、DMAP(0.2〜0.4当量)およびDIPEA(1.5当量)を室温で一晩、EtOAc中で攪拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
中間体:
2−(4−(3−アミノフェニル)ピペラジン−1−イル)エタノールの合成
Figure 2017531686
A.2−ヒドロキシ−1−(4−(3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)エタノン:
1−(3−ニトロフェニル)ピペラジン(0.67g、3.2ミリモル)、2−ヒドロキシ酢酸(0.261g、3.4ミリモル)、DIPEA(1.2mL、6.9ミリモル)の無水DMF(10mL)溶液に、TBTU(1.10g、3.4ミリモル)を室温で一度に加えて処理した。反応物を室温で2時間撹拌し、xs HOおよび氷で希釈し、濾過して、黄色の固体(0.546g、64%)として2−ヒドロキシ−1−(4−(3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)エタノンを得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 7.66(t,J=2.10Hz,1H),7.60(d,J=7.78Hz,1H),7.48(t,J=8.20Hz,1H),7.40(dd,J=8.30,2.10Hz,1H),4.69(t,J=5.50Hz,1H),4.13(d,J=5.50Hz,2H),3.56−3.66(m,4H),3.23−3.32(m,4H);MS ESI[M+H] 266.2、[C1215+H]についての計算値266.11。
B.1−(4−(3−アミノフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ヒドロキシエタノン:
2−ヒドロキシ−1−(4−(3−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル)エタノン(0.546g、2.06ミリモル)およびPd/C(224mg、0.2ミリモル)を室温で、1日、H(1気圧)下、MeOH(200mL)中で撹拌した。反応物を、セライトを通して濾過し、MeOHで反応フラスコおよび濾過パッドをすすいだ。減圧下で濃縮すると、白色固体として1−(4−(3−アミノフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ヒドロキシエタノンが得られた(0.404g、83%)。H NMR(400MHz,CDOD)δppm 7.00(t,J=8.00Hz,1H),6.39(s,1H),6.37(d,J=8.00Hz,1H),6.30(d,J=8.00Hz,1H),4.27(s,2H),3.68−3.79(m,2H),3.49−3.58(m,2H),3.12(d,J=4.77Hz,4H);MS ESI[M+H]236.2、[C1217+H]についての計算値235.28。
C.2−(4−(3−アミノフェニル)ピペラジン−1−イル)エタノール:
1−(4−(3−アミノフェニル)ピペラジン−1−イル)−2−ヒドロキシエタノン(0.404g、1.72ミリモル)の無水THF(24mL)溶液に、Ar下、0℃でLiAlH(THF中1.0M、6.9mL、6.9ミリモル)を滴加して、処理した。さらに5分後、冷却浴を除去し、反応物を室温まで温め、次いで、一晩、加熱還流した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、0℃でDCM中xs NaSO・10HOの攪拌懸濁液に注意深く注いだ(滴下した)。後に、反応物を室温で30分間攪拌し、濾過し、淡褐色のガム状物として2−(4−(3−アミノフェニル)ピペラジン−1−イル)エタノールを得、さらなる精製をせずに使用した(0.52g)。H NMR(400MHz,CDOD)δppm 6.99(t,J=8.03Hz,1H),6.40(s,1H),6.37(d,J=8.03Hz,1H),6.29(d,J=8.03Hz,1H),3.73(t,J=6.00Hz,2H),3.12−3.19(m,4H),3.04−3.11(m,2H),2.93−2.98(m,2H),2.59(t,J=6.00Hz,2H);MS ESI[M+H] 222.2、[C1219O+H]についての計算値222.15。
2−クロロ−4−(フェニルエチニル)ピリミジン−5−アミンの合成
Figure 2017531686
A.−クロロ−N−(ジフェニルメチレン)−4−(フェニルエチニル)ピリミジン−5−アミン
無水のPhMe(32mL)中5−ブロモ−2−クロロ−4−(フェニルエチニル)ピリミジン(WO2013/078254 p.166)(0.82g、2.9ミリモル)、ジフェニルメタンイミン(0.58g、3.2ミリモル)、Pd(OAc)(26mg、0.11ミリモル)およびCsCO(1.40g、4.3ミリモル)をArで脱気し、その後BINAP(108mg、0.17ミリモル)を加えた。反応物を17時間、105℃の油浴中で加熱密封し、室温まで冷却し、DCMで希釈し、2umフリットを通して濾過した。減圧濃縮およびフラッシュクロマトグラフィー(DCM−EtOAc)による精製により、オレンジ色のガム状物として2−クロロ−N−(ジフェニルメチレン)−4−(フェニルエチニル)ピリミジン−5−アミン(0.71g)を得た。MS ESI[M+H]394.2、[C2516ClN+H]についての計算値394.1。
B.2−クロロ−4−(フェニルエチニル)ピリミジン−5−アミン
2−クロロ−N−(ジフェニルメチレン)−4−(フェニルエチニル)ピリミジン−5−アミン(0.28g、0.71ミリモル)を室温で23時間、THF(6mL)および塩酸水溶液(2.7M、1.5mL)中で撹拌した。反応物をEtOA中に取り入れ、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM−MeOH)で精製し、明黄色の固体として2−クロロ−4−(フェニルエチニル)ピリミジン−5−アミン(116mg、72%)を得た。MS ESI [M+H]230.1、[C12ClN+H]についての計算値230.04。
Figure 2017531686
2−クロロ−4−(o−トリルエチニル)ピリミジン−5−アミンの合成
Figure 2017531686
EtN(20mL)およびDMF(20mL)中の2,4−ジクロロピリミジン−5−アミン(4.92g、30ミリモル)、1−エチニル−2−メチルベンゼン(3.63g、33ミリモル)、CuI(0.57g、3.0ミリモル)、Pd(PPh(3.43g、2.1ミリモル)の溶液を、3時間100℃で、油浴中で加熱した。HOおよびEtOAcを加え、相を分離し、水層をさらなるEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をEtOで研和し、黄色の固体として表題化合物を得た(5.92g、81%)。
Figure 2017531686
Figure 2017531686
一般的方法Aによる2−クロロ−6−(o−トリル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2017531686
t−BuOK(5.65g、50.4ミリモル)を、0℃で2−クロロ−4−(o−トリルエチニル)ピリミジン−5−アミン(5.92g、24ミリモル)のNMP(100mL)溶液に加えた。反応物を室温まで温め、1時間撹拌した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却し、2MのHCl水溶液を加えて中和した(pH7.0)。HOおよびEtOAcを加え、相を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をEtOで研和し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(100gのSiO、0〜40%のEtOAc/ヘキサン)により精製し、濾過により単離した生成物と合わせた黄色固体を得た(4.46g、75%)。
鈴木−宮浦カップリングを介する2−クロロ−6−(o−トリル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンの合成
Figure 2017531686
A.2−クロロ−5−(フェニルスルホニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン
t−BuOK(0.780g、6.9ミリモル)を、HO浴中で冷却しながら無水THF(40mL)中の2−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(0.861g、5.6ミリモル)に4回に分けて加えた。反応物を10分間撹拌し、PhSOClを15分かけて加え(0.9mL、7.0ミリモル)、反応物を室温で一晩撹拌した。THFを減圧下で除去し、残留物をEtOAcに取り入れ、ブラインで(2回)洗浄し、乾燥させ(NaSO)、白色固体として2−クロロ−5−(フェニルスルホニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンを得(1.59g、97%)、さらなる精製をせずに使用した。H NMR(400MHz、CDCl)δ ppm 9.22(s、1H)、7.91−7.99(m,3H)、7.65−7.71(m,1H)、7.52−7.60(m、2H)、6.82(d,J=3.76Hz,1H)。MS ESI [M+H] 294.1、[C12ClNS+H]についての計算値294.0。
A.2−クロロ−6−ヨード−5−(フェニルスルホニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン
LDA(6.2mL、THF中1.0M、6.2ミリモル)を、アルゴン下、−78℃で攪拌しながら2−クロロ−5−(フェニルスルホニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(1.59g、5.4ミリモル)の無水THF(95mL)溶液に8分間かけて滴加した。次いで、反応物を80分間、温度で攪拌し、その後、I(無水THF4mL中1.58g、6.2ミリモル)を、カニューレを介して数分かけて加えた。冷却しながら撹拌を3時間継続し、次いで、冷却浴を除去し、45分後にHO(20mL)を加えた。反応物を、DCM(500mL)で希釈し、洗浄し(ブライン、2回)、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc−DCM 0〜10%)により精製して、白色固体として2−クロロ−6−ヨード−5−(フェニルスルホニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンを得た(1.05g、46%)。MS ESI[M+H]419.9、[C12ClINS+H]についての計算値419.9。
B.2−クロロ−6−(o−トリル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン
ジオキサン(49mL)およびHO(12mL)、2−クロロ−6−ヨード−5−(フェニルスルホニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(0.744g、1.8ミリモル)、o−トリルボロン酸(0.264g、1.9ミリモル)、KCO(1.01g、7.3ミリモル)の脱気した混合物に、Pd(dppf)Cl・DCM(0.145g、0.18ミリモル)を加えた。脱気を繰り返し、反応物を一晩105℃で、Ar下、油浴中で加熱した。次いで、反応物を冷却し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc−DCM 0〜10%)により精製し、白色固体として2−クロロ−6−(o−トリル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジンを得た(0.32g、74%)。H NMR(400MHz、CDOD) δppm 8.72(s、1H)、7.55(d,J=7.28Hz,1H)、7.32−7.43(m,3H)、6.69(s、1H)、2.49(s,3H);MS ESI[M+H]244.1、[C1310ClN+H]についての計算値244.06。
Figure 2017531686
Figure 2017531686
本発明の例示的な化合物の調製
N,6−ジフェニル−5H−ピロロ[3.2−d]ピリミジン−2−アミン)の合成(実施例A1)
Figure 2017531686
A.tert−ブチル2−クロロ−6−フェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−5−カルボキシレート
2−クロロ−6−フェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(83.8mg、0.365ミリモル)、BocO(350mg、1.60ミリモル)、DMAP(29mg、0.23ミリモル)およびDIPEA(0.1mL、0.57ミリモル)を22時間室温で、EtOAc(24mL)中で撹拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM中0〜30%のEtOAc)によって精製し、白色固体としてtert−ブチル2−クロロ−6−フェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−5−カルボキシレート(0.106g、88%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl)δppm 9.31(s、1H)、7.41−7.53(m、5H)、6.68(d、J=0.75Hz、1H)、1.37(s、9H);MS ESI [M+H]330.2、[C1716ClN+H]についての計算値330.09。
B.N,6−ジフェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン)
乾燥バイアルに、無水ジオキサン(3mL)中のtert−ブチル2−クロロ−6−フェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−5−カルボキシレート(62mg、0.19モル)、KCO(245mg、1.8ミリモル)、PhNH(32mg、0.34ミリモル)およびPd(OAc)(5.6mg、0.025ミリモル)を入れた。反応混合物をArで脱気し、キサントホス(28.5mg、0.049ミリモル)を入れた。反応バイアルを密閉し、脱気を繰り返し、反応物を室温で短時間撹拌し、次いで、22時間100℃の油浴中で攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、DCMおよびMeOHを用いて濾過し、移して、すすいだ。濾液を、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM中のEtOAc)によって精製して、粗製tert−ブチル2−クロロ−6−フェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−5−カルボキシレート(MS ESI [M+H]387.3、[C2322+H]についての計算値387.17)を得、DCM/TFA(25mL、5:1 v/v)に入れ、1時間室温で撹拌した。次いで、この反応物を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM中のEtOAc 0〜>60%)により精製した。ヘキサンで研和し、次いで、EtO−ヘキサン(1:1 v/v)で研和し、淡黄色固体としてN,6−ジフェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミン(50mg、92%)を得た。H NMR(400MHz、CDOD)δppm 8.70(s、1H)、7.95(d、J=8.30Hz、2H)、7.55−7.65(m,5H)、7.42−7.49(m,2H)、7.26(t、J=7.50Hz、1H)、6.91(s、1H);MS ESI [M+H]287.2、[C1814+H]についての計算値287.12。
N−(3−モルフォリノフェニル)−6−(o−トリル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2−アミンの合成(実施例A3)
Figure 2017531686
i−PrOH(10mL)中2−クロロ−6−(o−トリル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(0.73g、3.0ミリモル)、3−モルフォリノアニリン(0.71g、4.0ミリモル)、塩酸(ジオキサン中4M、1.5mL、6ミリモル)を含有する密封バイアルを2時間、170℃で、マイクロ波反応器(高圧力)で加熱した。反応混合物を、逆相クロマトグラフィーにより精製し、PoraPakカラムを用いて遊離塩基に変換した。粗生成物をDCMに溶解し、EtOで沈殿させ、ベージュ色の固体として表題化合物を得た(593mg、51%)。表題化合物をDCM(40mL)に懸濁し、HCl(EtO中1M、5mL)を加えた。完全に溶解するまで溶液を超音波処理した。混合物を真空濃縮し、EtOで研和して、ジ塩酸塩として表題化合物を得た(687mg、50%、褐色固体)。
Figure 2017531686
Figure 2017531686
Figure 2017531686
Figure 2017531686
Figure 2017531686
Figure 2017531686
Figure 2017531686
実施例B:RIPK2阻害アッセイ
活性RIPK2を、昆虫細胞で発現させたHisタグ付きヒトRIPK2キナーゼの触媒ドメイン(アミン酸1〜299)としてLife Technologies社から購入した。アミノ末端6ヒスチジン、sumoタグ付きヒトTTK(残基1〜275)を大腸菌で発現させ、Ni2+アガロース、ゲル濾過、およびイオン交換クロマトグラフィーにより>95%の均一性まで精製した。
RIPK2活性を、間接ELISA検出システムを用いて測定した。His−RIPK2(0.6nM)を、アミノ末端6ヒスチジン、sumoタグ付きTTK(アミノ酸残基1〜275)でプレコーティングした96ウェルマイクロタイタープレート中の6μΜのATP(Sigma社カタログ番号A7699)、20mMのHepes、pH7.5、1mMのEGTA、2.5mMのMgCl、2.5mMのMnClおよび0.01%トリトンX−100の存在下でインキュベートした。30分間反応を進め、その後、プレートを洗浄緩衝液(0.2%のTween20を補充したリン酸緩衝生理食塩水)で5回洗浄し、1:3000希釈した一次抗体(Cell Signaling社、カタログ番号9381)で30分間インキュベートした。このプレートを洗浄緩衝液で5回洗浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼ(BioRad社のカタログ番号1721019、1:3000の濃度)に結合した二次抗体の存在下で30分間インキュベートし、洗浄緩衝液でさらに5回洗浄し、TMB基質(Sigma社カタログ番号T0440)の存在下でインキュベートした。比色反応を5分間継続し、その後、停止溶液(0.5NのHSO)を添加し、mon℃hromaticまたはフィルタベースプレートリーダー(それぞれ、Molecular Devices社のM5またはBeckman DTX880)のいずれかを用いて450nmで検出することにより定量した。
化合物阻害を、固定濃度(10μΜ)または可変阻害剤濃度(典型的には(10点用量反応滴定で50μΜ〜0.1μΜ)のいずれかで測定した。化合物を、ATPの添加前に15分間酵素の存在下でプレインキュベートし、残っている活性を、上記の活性アッセイを用いて定量した。化合物の%阻害を、以下の式;%阻害=100×(1−(実験値−バックグラウンド値)/(高活性対照−バックグラウンド値))を用いて決定した。IC50値を、式;(A+(B/(1+((x/C)^D))))、式中、A=バックグラウンド値、B=範囲、C=変曲点、D=曲線適合パラメーターを用いて、非線形4点ロジスティック曲線適合(XLfit4、IDBS)を用いて決定した。
表1は、0.1μΜ以下の値;0.1μΜを超え0.5μΜ以下の値;および0.5μΜを超える値について、それぞれ「A」、「B」および「C」として示される化合物例のIC50値の範囲を示す。
Figure 2017531686
実施例C:本発明の例示的化合物の癌細胞株に対する活性
化合物を重層する24時間前に、乳癌細胞(MDA−MB−231およびMDA−MB−468)、結腸癌細胞(HCT116およびHT−29)および卵巣癌細胞(SKOV−3およびOVCAR−3)を96ウェルプレートに播種した(細胞増殖速度に応じて、1ウェルあたり80μL中1000〜4000個)。化合物を、10%FBS(ウシ胎児血清)を含有するDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)細胞増殖培地(Invitrogen,Burlington,ON,Canada)で50nM〜250μΜの範囲の濃度まで希釈した100%DMSO中10mMのストック溶液として調製した。10nM〜50μΜの最終濃度にするために、各濃度のアリコート(20μL)を96ウェルプレートに予め播種した細胞の80μLに重層した。細胞を5日間培養し、その後、スルホローダミンBアッセイ(SRB)を、化合物の細胞増殖阻害活性を決定するために行った。
培地を穏やかに吸引除去し、1ウェルあたり氷冷10%トリクロロ酢酸50μLを添加することによって細胞をその場で固定し、30〜60分間、4℃でインキュベートする。これらのプレートを、HOで5回洗浄し、5分間空気乾燥させる。各ウェルに1%(v/v)酢酸中0.4%(w/v)のSRB溶液50μLを添加し、室温で30分間インキュベートすることで、染色反応を完了する。染色後、プレートを1%酢酸で4回洗浄し、未結合色素を除去し、次いで、5分間空気乾燥させる。染色を、1ウェルあたりpH10.5の10mMトリス100μLで可溶化する。吸光度を570nmで読み取る。相対的増殖阻害のパーセンテージ(%)を、DMSOのみで処理した細胞(100%)と比較することにより計算した。GI50を、細胞傷害活性を有する化合物について測定した。GI50を、グラフパッドPRISMソフトウェア(GraphPad Software社、米国、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて計算した。GI50(増殖阻害)は、細胞増殖の50%阻害を引き起こす化合物濃度である。
表2のリストに、乳癌細胞株(MDA−MB−231、MDA−MB−468)、結腸癌細胞株(HCT116、HT−29)および卵巣癌細胞株(OVCAR−3、SKOV−3)に対する化合物例のGI50値の範囲を示す。例示的化合物は、乳癌、結腸癌、および卵巣癌の細胞に対する様々な増殖阻害/細胞殺傷活性を示した。GI50の範囲を、1μM以下の値;1μMを超えるが10μM以下の値;および10μMを超える値を、それぞれ「A」、「B」および「C」として示す。
Figure 2017531686
実施例D:本発明の例示的化合物での治療に対するHCT116異種移植片のインビボ応答
HCT116結腸癌細胞をATCC(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション)から購入し、10%ウシ胎児血清を補充したDMEM(GIBCOから購入したダルベッコ改変イーグル培地)で培養した。500万個の細胞を6〜8週齢の雄のCB−17 SCIDマウスの右脇腹に皮下注射した。平均腫瘍体積が80〜120mmに達したときに、マウスを5群(n=5)に無作為に分け、ビヒクル(10%NMP、40%PEG、50%HO)または示した用量の化合物のいずれかを与えた。
腫瘍体積および体重を毎週3回測定した。腫瘍体積を、以下の式:xy/2によって計算した。化合物による治療の開始後の%腫瘍増殖阻害を、TGI=100 X 1−(化合物治療群の腫瘍体積最終−腫瘍体積開始)/(化合物対照群の腫瘍体積最終−腫瘍体積開始)により計算した。
試験結果を図1に示す。
実施例E:樹状細胞によるサイトカイン産生に対する例A3の効果
IL−12−黄色蛍光タンパク質(YFP)レポーターマウス骨髄樹状細胞を、例A3の存在下で、0.3ng/mlのLPS±1μg/mlのMDP(すなわち、NOD2アゴニスト)で24時間刺激した(図2A)。IL−12−黄色蛍光タンパク質(YFP)レポーターマウス骨髄樹状細胞を、例A3の存在下で、0.3μg/mlのPam3Cys±1μg/mlのMDP(すなわち、NOD2アゴニスト)で24時間刺激した(図2B)。フローサイトメトリー分析は、例A3が平均蛍光強度YFPの用量依存的減少を引き起こしたことを示した(すなわち、IL−12の量;左パネル)。この例A3の効果は、MDP依存的であり、それがNOD2−RIPK2応答の遮断に関与することを示唆している。例A3は、YFP陽性細胞のパーセンテージに対して最小の効果を有し(すなわち、IL−12陽性細胞のパーセンテージ;中央のパネル)、7AAD除外によって評価されるように細胞生存率に対して測定可能な効果を有していなかった(右パネル)。データは、3回の測定の平均±SEMとして表される。Aからの細胞培養上清中のIL−12 p70(図2C、左パネル)およびTNFα(図2C、右パネル)のレベルを、市販のキットを用いてELISA法により測定した。例A3は、両方のサイトカインレベルの用量依存的減少を引き起こした。データは、3回の測定の平均±SEMとして表される。

Claims (18)

  1. 式(I):
    Figure 2017531686
    (式中、
    Cyは、シクロ脂肪族、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり;
    Yは、存在しないか、−CR−、−O−、−NR−、−S(O)−であり;
    は、シクロ脂肪族、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり、その各々は、必要に応じて、個々にRによって表される1〜3個の基で置換されており;
    は、H、必要に応じて、−F、−Cl、−Br、−I、−CN、−NO、−OR、−C−Cアルキル、−(C−C)アルキレン−OR、−(C−C)アルキレン−NR、−C−Cハロアルキル、−C−Cハロアルコキシ、(C−C)シクロアルキル、−NR、−C(=O)NR、−NR(C=O)NR、−S(O)NR、C(=O)OR、−OC(=O)OR、−S(O)、−NRS(O)、−C(=S)OR、−O(C=S)R、−NRC(=O)R、−C(=S)NR、−NRC(=S)R、−NR(C=O)OR、−O(C=O)NR、−NR(C=S)OR、−O(C=S)NR、−NR(C=S)NR、−C(=S)Rまたは−C(=O)Rから選択される1〜3個の基で置換されたヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり;
    各Rは、独立して、−F、−Cl、−Br、I、−CN、−NR、−OR、−C−Cアルキル、−(C−C)アルキレン−OR、−(C−C)アルキレン−NR、−C−Cハロアルキル、または−C−Cハロアルコキシから選択され;
    各Rは、独立して、−F、−Cl、−Br、I、−CN、OR、−C−Cアルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、−C−Cハロアルキル、−C−Cハロアルコキシ、−(C−C)アルキレン−OR、または−(C−C)アルキレン−NRから選択され;
    各Rは、独立して、−Hまたは−C−Cアルキルであり;
    xは、0、1、2、3、または4であり;
    各mは、独立して、0、1、2、または3であり;ならびに
    各nは、独立して、0、1、または2である)
    によって表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 前記化合物が、構造式(II):
    Figure 2017531686
    によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記化合物が、構造式(III):
    Figure 2017531686
    によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. が、必要に応じて置換されたフェニル、必要に応じて置換されたシクロペンチル、必要に応じて置換されたシクロヘキシル、必要に応じて置換されたチエニル、必要に応じて置換されたピリジニル、必要に応じて置換されたチアゾリル、必要に応じて置換されたピロリル、必要に応じて置換されたイミダゾリル、必要に応じて置換されたフラニル、必要に応じて置換されたオキサゾリル、必要に応じて置換されたイソオキサゾリル、必要に応じて置換されたピラゾリル、必要に応じて置換されたイソチアゾリル、必要に応じて置換されたピルミジニル(pyrmidinyl)、必要に応じて置換されたピラジニル、必要に応じて置換されたピリダジニル、必要に応じて置換されたオキサジアゾリル、必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニル、必要に応じて置換されたトリアゾリル、または必要に応じて置換されたチアジアゾリルである、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. が、必要に応じて置換されたフェニル、必要に応じて置換されたシクロペンチル、必要に応じて置換されたチエニル、または必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. が、必要に応じて置換された単環式ヘテロシクリルまたは必要に応じて置換された単環式ヘテロアリールである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. mが0である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、必要に応じて置換されたアゼチジニル、必要に応じて置換されたモルホリニル、必要に応じて置換されたピペラジニル、必要に応じて置換されたピペリジニル、必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニル、必要に応じて置換されたピロリジニル、必要に応じて置換されたチオモルホリニル、必要に応じて置換されたテトラヒドロピラニル、または必要に応じて置換されたテトラヒドロフラニル、必要に応じて置換されたホモモルホリニル、必要に応じて置換されたホモピペラジニル、必要に応じて置換されたチオモルホリンジオキシド、または必要に応じて置換されたチエノモルホリンオキシドである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. が、必要に応じて置換されたモルホリニル、必要に応じて置換されたピペラジニル、必要に応じて置換されたピペリジニル、または必要に応じて置換されたチオモルホリニルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 前記化合物が、以下の構造式:
    Figure 2017531686
    (式中、Rは、−C−Cアルキルまたは−(C−C)アルキレン−ORである)
    によって表されるかまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 前記化合物が、以下の構造式:
    Figure 2017531686
    (式中、Yは、存在しないか、または−CH−であり;Yは、フェニル環のメタ位またはパラ位に結合している)
    によって表されるかまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、以下の構造式:
    Figure 2017531686
    (式中、Rは、−H、−C−Cアルキル、−(C−C)アルキレン−ORであり;Yは、存在しないか、または−CH−であり;Yは、フェニル環のメタ位またはパラ位に結合している)
    によって表されるかまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  13. が、
    Figure 2017531686
    である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. 各Rが、独立して、−F、−Cl、または−CHから選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物。
  16. 癌を有する対象を治療する方法であって、請求項1〜14のいずれか一項に記載の有効量の化合物を前記対象に投与することを含む方法。
  17. 自己炎症性疾患を有する対象を治療する方法であって、請求項1〜14のいずれか一項に記載の有効量の化合物を前記対象に投与することを含む方法。
  18. 自己免疫疾患を有する対象を治療する方法であって、請求項1〜14のいずれか一項に記載の有効量の化合物を前記対象に投与することを含む方法。
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