JP2017530372A - 転移性結腸直腸癌の抗血管新生療法に関連する予測的及び予後的バイオマーカー - Google Patents

転移性結腸直腸癌の抗血管新生療法に関連する予測的及び予後的バイオマーカー Download PDF

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Abstract

本発明は、抗VEGF療法に良好に応答する被験体を同定することを含む、転移性結腸直腸癌を処置するための方法を提供する。本発明の特定の局面によれば、被験体は、VEGF−Aのそれらの発現レベルに基づいて同定される。抗VEGF療法に対する良好な応答は、VEGF−Aの上昇した発現レベルにより示される。抗VEGF療法に対するより良好な相対的生存結果を有することが期待される転移性結腸直腸癌を保有する被験体を同定するためのマーカーとしてのVEGF−Aの使用もまた本明細書に開示される。

Description

発明の分野
本発明は、患者における転移性癌の同定及び処置における予測的及び予後的バイオマーカーの使用に関する。
背景
血管内皮増殖因子(VEGF)は血管新生に関与するサイトカインである。リガンドVEGF-AはVEGF受容体-1(VEGFR1)及びVEGFR2と相互作用し、それにより、正常及び腫瘍血管において血管新生シグナル伝達経路を開始する。VEGFのアンタゴニストは、癌、眼疾患及び過剰な、望ましくない、又は不適切な血管新生を含む他の状態を含む様々な疾患及び障害の処置に有用であることが知られている。VEGFアンタゴニストの例は、アフリベルセプト(VEGF Trap;又はZALTRAP(R), Regeneron Pharmaceuticals, Inc., Tarrytown, NYとして販売されるziv-アフリベルセプト)である。アフリベルセプトは、VEGFR2からのドメイン3に融合され、今度はヒトIgG1のFc(a)ドメインにヒンジ領域を通して結合された、VEGFR1からのドメイン2を含む、VEGF受容体ベースのキメラ分子である。Ziv-アフリベルセプトは転移性結腸直腸癌の処置に承認されており、そして他の癌性状態の処置についても開発されている。VEGF Trapは、例えば特許文献1に記載されており;非特許文献1も参照のこと。
米国特許第7,070,959号
Holash et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99:11393-11398 (2002)
これまでに、VEGF阻害に対する抵抗性又は感受性の予測的バイオマーカーは実証されていない。VEGFアンタゴニストは、癌の処置においてかなり有望であったが、抗VEGF治療の有効性を予測する実証されたバイオマーカーは、抗VEGF療法に良好に応答する患者亜集団の効果的な同定及び選択に必要とされている。従って、抗VEGF療法を施される転移性癌を有する患者における予測的及び予後的バイオマーカーを同定及び実証するための当該分野における満たされていない必要性が存在する。
発明の概要
本発明の一局面によれば、被験体において癌を処置するための方法が提供される。例えば、本発明のこの局面に従う方法は、VEGFアンタゴニストを被験体に投与することを含み、ここで被験体は、転移性癌と診断されており、かつVEGF−Aのような予測的バイオマーカーの上昇した発現を示すことに基づいてVEGFアンタゴニストを用いた処置に選択された。特定の実施態様において、予測的バイオマーカーの上昇した発現は、癌保有被験体におけるバイオマーカー発現のより低いレベルとの比較に基づいて決定される。一実施態様において、転移性癌は転移性結腸直腸癌(mCRC)である。
本発明の別の局面によれば、被験体における進行性卵巣癌を処置する方法が提供される。本発明のこの局面に従う方法は、VEGFアンタゴニストを被験体に投与することを含み、ここで被験体は、進行性卵巣癌と診断されており、かつインターロイキン-6(IL-6)の変異(variant)(すなわち、増加した、又は減少した)発現を示すことに基づいてVEGFアンタゴニストを用いた処置に選択された。特定の実施態様において、被験体におけるIL-6の変異発現は、癌非保有被験体におけるIL-6発現レベルとの比較に基づいて決定される。癌患者がIL-6の増加した発現を示すと同定される状況下で、該患者は、VEGFアンタゴニストとIL-6又はIL-6受容体アンタゴニストとの組み合わせの投与により本発明に従って有効に処置され得る。
本発明の別の局面によれば、抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある転移性結腸直腸癌を有する被験体を同定する方法が提供される。本発明のこの局面に従う方法は、患者からサンプルを得ること、及びVEGF-A(又は本明細書に記載される他の予測的バイオマーカー)のような予測的バイオマーカーのレベルをサンプルにおいて測定することを含み、ここでmCRC患者におけるより低いレベルのバイオマーカー発現(本明細書の他所で開示されるような「高」レベルとして同定される)と比較して、予測的バイオマーカーの上昇した発現は、該患者を抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある患者として同定する。
いくつかの実施態様において、抗VEGF療法は、それを必要とする被験体へのVEGFアンタゴニストの投与を含む。本発明の方法とともに使用されるVEGFアンタゴニストは抗VEGF抗体、抗VEGF受容体抗体又はVEGF受容体ベースのキメラ分子(VEGF Trap)であり得る。特定の実施態様において、VEGFアンタゴニストはziv-アフリベルセプトである。
幾つかの実施態様において、抗VEGF療法は化学療法剤及び/又はレジメンと組み合わせて施され得る。例となる化学療法剤/レジメンは、フォリン酸、5-フルオロウラシル及びオキサリプラチン(すなわち、FOLFOX処置)、並びにフォリン酸、5-フルオロウラシル及びイリノテカン(すなわち、FOLFIRI処置)を含む。
特定の実施態様において、患者から得られたサンプルは、血液、血清及び血漿からなる群より選択される。
本発明の他の実施態様は、次の詳細な説明の検討から明らかとなるだろう。
図1は、「高」バイオマーカー群のハザード比(HR)変化のグラフである。バイオマーカー「高」群は、FOLFIRIと組み合わせてアフリベルセプトで処置されたmCRC患者のフェーズ3研究における転移性結腸直腸癌(mCRC)を有する患者のサブセットにおける88〜1140pg/mLの血漿VEGFバイオマーカー濃度の範囲に及ぶカットオフ値により定義された。 図2は、「高」バイオマーカー群のHR変化のグラフである。バイオマーカー「高」群は、FOLFIRIと組み合わせてアフリベルセプトで処置されたmCRC患者のフェーズ3研究においてmCRCを有する患者のサブセットにおける5.1〜111pg/mLの血漿IL-8バイオマーカー濃度(pg/mL)の範囲に及ぶカットオフ値により定義された。 図3は、高又は低インターロイキン-6(IL-6)レベルとアフリベルセプト単剤療法で処置された進行性卵巣癌患者のフェーズ2研究における卵巣癌を有する患者の全体生存率との相関を示す。
詳細な説明
本発明の説明をする前に、当然のことながら、記載される特定の方法及び実験条件は変化し得るので、本発明はこのような方法及び実験に限定されない。また当然のことながら、本明細書で使用される用語は、特定の実施態様を記載する目的のみのためであり、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、限定することを意図されない。
そうではないと定義されていなければ、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書で使用される、特定の列挙される数値を参照して使用される場合の用語「約」は、その値が記載される値から1%以下だけ変動し得るということを意味する。例えば、本明細書で使用される表現「約100」は99及び101、並びに間の全ての値(例えば、99.1、99.2、99.3、99.4など)を含む。
本明細書に記載される方法及び材料と類似するか又は等価ないずれの方法及び材料も本発明の実施において使用され得るが、好ましい方法及び材料がここで記載される。本明細書において言及される全ての刊行物は、それら全体として説明のための参照により本明細書に加入される
予測的及び予後的バイオマーカー
本発明は、癌患者におけるその発現レベル(発現レベル中央値より高い又は低い)が抗血管新生薬での処置後の増強された全生存(OS)と相関すると見出された特定のバイオマーカータンパク質の同定に一部基づく。具体的には、特定のタンパク質バイオマーカーは、転移性結腸直腸癌(mCRC)を有する患者においてより高い又はより低いレベルで発現される場合に、VEGFアンタゴニストziv-アフリベルセプトでの処置後に上記患者の増強された全生存と相関すると同定された。ziv-アフリベルセプト処置に対して良好に応答する可能性がある患者を同定するために本発明の状況において使用され得る例となるバイオマーカーはVEGF-Aである。特定の実施態様において、mCRCを有しかつVEGFアンタゴニストで処置されていない患者におけるVEGF-A発現のレベルと比較してVEGF-Aレベルがより高いの患者は、抗VEGF療法で処置された場合に改善された生存結果を有することが見出された。特定の実施態様において、1つ又はそれ以上のバイオマーカーの増加した又は減少した発現は、ziv-アフリベルセプト処置に対して良好に応答する可能性がある患者を同定するためのシグネチャー(signature)の構成要素として使用され得る。例えば、シグネチャーは、VEGF経路タンパク質(例えば、VEGF-R2及びVEGF-R3)又は炎症関連マーカー、例えばマクロファージ遊走阻止因子(MIF)及びサーファクタントタンパク質D(SPD)を含み得る。
関連する局面において、本発明は、進行性卵巣癌を有する患者におけるレベル中央値より高いか又は低いレベルで発現した場合に、VEGFアンタゴニストziv-アフリベルセプトでの処置後の上記患者の増強された全生存と相関があった特定のタンパク質バイオマーカーの同定に関する。ziv-アフリベルセプト処置に対して良好に応答する可能性がある患者を同定するために本発明の状況において使用され得る例となるバイオマーカーは、サイトカインインターロイキン-6(IL-6)である。特定の実施態様において、進行性卵巣癌を有する患者におけるIL-6発現のレベル中央値と比較してIL-6のより低いレベルを有し、かつVEGFアンタゴニストで処置されていない患者は、抗VEGF療法で処置された場合に改善された生存結果を有することが見出された。
本明細書で使用される「予測的(predictive)」バイオマーカーは、患者における治療介入の効果に関する情報が得られるバイオマーカーを指す。予測的バイオマーカーは治療標的であってもよい。予測的バイオマーカーは、患者選択のため、具体的には、特定の治療に対して良好に応答する患者を同定するために使用され得る。本発明の状況下において、予測的バイオマーカーは、癌(例えば、転移性結腸直腸癌又は卵巣癌)を有し、かつ抗VEGF療法で処置された患者の、抗VEGF療法で処置されていない同様の状況の患者と比較して改善された生存結果と相関する、上昇した又は減少した発現を有するタンパク質を含む。本明細書において例示される研究において見られる予測的バイオマーカーの例はVEGF-Aである。VEGF-Aの上昇した発現を有し、かつziv-アフリベルセプトで処置されたmCRC患者は、mCRCを有するがziv-アフリベルセプトで処置されていない患者と比較して全体生存のより高い可能性を有していた。予測的マーカーの別の例はIL-6である。IL-6の上昇された発現を有し、かつziv-アフリベルセプトで処置された卵巣癌を有する患者は、卵巣癌を有するがziv-アフリベルセプトで処置されていない患者と比較して全生存のより低い可能性を有していた。予測的バイオマーカーのさらなる例としては、VEGF-R2、VEGF-R3、SPD及びMIFが挙げられる。特定のバイオマーカーは、予測的及び予後的(prognostic)の両方に分類される。VEGFアンタゴニストでの癌処置の状況において予測的及び予後的の両方として分類され得るバイオマーカーの例はIL-8である。
本発明はまた、mCRC全生存と相関する特定の予後的バイオマーカーの同定に関する。予後的バイオマーカーは、転移性結腸直腸癌(mCRC)を有する患者における通常レベルよりも高いか又は低いレベルで発現された場合に、処置に関わりなく患者の増強された全生存と相関するタンパク質を含む。潜在的に増強されたmCRC全生存を有する患者を同定するために本発明の状況において使用され得る例となる予後的バイオマーカーとしては、アンジオポエチン-2 (Ang-2)、C反応性タンパク質(CRP)及びNRP1が挙げられる。
本明細書で使用される「予後的」バイオマーカーは、処置に関わらず、患者の全体的な癌結果についての情報を提供するバイオマーカーを指す。予後的バイオマーカーにより、治療処置を受ける患者における再発に関する情報が得られ得る。いくつかの実施態様において、転移性疾患を有する患者における予後的バイオマーカーの変化した発現は無進行生存と相関する。本発明の状況において、用語「予後的」バイオマーカーは、患者における転移性癌の予後不良と相関するタンパク質バイオマーカーの変化した発現を指す。例えば、高い血漿Ang-2又はCRPレベルを有するmCRC患者は、その患者が抗VEGF療法で処置されてもされなくても、低いAng-2又はCRPレベルを有する患者と比較してmCRCの予後不良(例えば、減少した生存可能性)を有していたということが本明細書において示される。
予測的及び予後的バイオマーカーのレベルは、患者から得られた組織サンプル、腫瘍サンプル(例えば、生検)又は流体サンプルにおけるバイオマーカーの絶対又は相対量を直接的又は間接的に測定することにより患者において決定され得る。流体サンプルは、血液、血漿及び血清からなる群より選択され得る。バイオマーカーの量は、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、又は他のタンパク質検出及び分析法のような技術を使用して、さらにはタンパク質バイオマーカーをコードする拡散(例えば、mRNA)の量を測定することによりサンプルにおいて測定され得る。サンプル中の特定のタンパク質バイオマーカーを直接的に測定又は検出することを含むアッセイは、例えばバイオマーカーに特異的な抗体又は他の抗原結合タンパク質を使用して達成され得る。このような抗体又は抗原結合タンパク質は、フルオロフォア又は放射性化合物のような検出可能な化合物で標識され得る。従って、本発明はまた、本明細書に記載される予測的又は予後的バイオマーカーのいずれかに特異的に結合する抗体及び抗原結合タンパク質、さらにはこのような抗体を含むキット及び診断方法並びにその使用を含む。
特定のバイオマーカーの発現の参照レベルは、例えば、健常被験体の集団又は治療を必要とする被験体の集団において測定されたバイオマーカーの発現レベルにもとづいて決定される単一の値又は値の範囲として決定され得る。本発明の特定の実施態様によれば、バイオマーカーの発現の参照レベルは、ziv-アフリベルセプト療法を必要とする被験体の集団において測定されたバイオマーカーの発現レベルに基づいて決定される。分析された集団は、特定のバイオマーカーの発現の測定されたレベルに基づいてパーセンタイルに分けられ得る。場合によっては参照レベルは、ziv-アフリベルセプトでの処置がより低く又は準最適に有効である癌に罹患している患者と比較して、ziv-アフリベルセプトでの処置が実質的に有効である癌に罹患している患者間の最良の分離を提供するパーセンタイルとして定義され得る。特定のバイオマーカーの発現の参照レベルは、(i)研究される集団のサイズに従って、及び(ii)バイオマーカーの発現を測定するために使用される方法に依存して変化し得る。
VEGFアンタゴニスト
本明細書で使用される表現「VEGFアンタゴニスト」は、血管内皮増殖因子(VEGF)又はVEGF受容体の通常の生物学的活性を遮断するか、減少させるか又は妨害するいずれかの分子を意味する。VEGFアンタゴニストは、VEGFと天然VEGF受容体との間の相互作用を妨害する分子、例えば、VEGF又はVEGF受容体に結合してVEGFとVEGF受容体との間の相互作用を妨げるか又は別の方法で妨害する分子を含む。具体的な例となるVEGFアンタゴニストとしては、抗VEGF抗体(例えば、ベバシズマブ[AVASTIN(R)])、抗VEGF受容体抗体(例えば、抗VEGFR1抗体、抗VEGFR2抗体など)、及びVEGF受容体ベースのキメラ分子(本明細書では「VEGF-Trap」とも呼ばれる)が挙げられる。
VEGF受容体ベースのキメラ分子は、VEGFR1(Flt1とも呼ばれる)及び/又はVEGFR2(Flk1又はKDRとも呼ばれる)のようなVEGF受容体の2つ又はそれ以上の免疫グロブリン(Ig)様ドメインを含み、かつ多量体化ドメイン(例えば、2つ又はそれ以上のキメラポリペプチドの多量体化[例えば、二量体化]を促進するFcドメイン)も含有し得るキメラポリペプチドを含む。例となるVEGF受容体ベースのキメラ分子は、配列番号1の核酸配列によりコードされるVEGFR1R2-FcΔC1(a) (アフリベルセプト又はziv-アフリベルセプトとしても知られ、そして製品名ZALTRAP(R)で販売される)と呼ばれる分子である。VEGFR1R2-FcΔC1(a)は、3つの成分を含む: (1) 配列番号2のアミノ酸27〜129を含むVEGFR1成分; (2) 配列番号2のアミノ酸130〜231を含むVEGFR2成分;及び(3) 配列番号2のアミノ酸232〜457(配列番号2のC末端[すなわちK458]は、本発明の方法において使用されるVEGFアンタゴニストに含まれていても含まれていなくてもよい;例えば、米国特許7,396,664号を参照のこと)を含む多量体化成分(「FcΔC1(a)」)。配列番号2のアミノ酸1〜26はシグナル配列である。
転移性癌の処置のバイオマーカー及び方法
本発明は、被験体において癌、例えば、進行性癌、転移性癌などを処置するための方法を含む。本発明のこの局面に従う方法は、被験体にVEGFアンタゴニストを投与することを含み、ここで被験体は、癌(例えば、転移性結腸直腸癌、進行性卵巣癌)と診断されており、かつバイオマーカーの上昇した発現を示すことに基づいてVEGFアンタゴニストの処置に選択され、ここでバイオマーカーの上昇した発現は、転移性癌を有する被験体における個々のバイオマーカーのより低いレベルの発現(すなわち、参照レベル)との比較に基いて決定される。VEGFアンタゴニストは、VEGF受容体ベースのキメラ分子(VEGF Trap)を含み得る。VEGF Trapの例はziv-アフリベルセプトである。特定の実施態様において、患者は、ロイコボリン(フォリン酸としても知られる)、5フルオロウラシル及びイリノテカンを含む化学療法レジメン(この組み合わせは「FOLFIRI」と呼ばれる)と組み合わせてVEGFアンタゴニストを投与され得る。
用語「被験体」及び「患者」は、本明細書において交換可能に使用され、そして癌、好ましくは転移性癌の処置を必要とするヒト被験体を指す。
本発明はまた、抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある転移性結腸直腸癌(mCRC)を有する患者を同定するための方法を含む。これらの方法は、患者からサンプルを得ること、並びにVEGF-A、VEGF-R2、VEGF-R3、MIF及び/又はIL-8のようなバイオマーカーのレベルをサンプルにおいて測定することを含み、ここで、mCRCを有する被験体におけるバイオマーカーのより低いレベルの発現(すなわち参照レベル)と比較してバイオマーカーの上昇した発現は、該患者を、抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある患者と同定する。代替の実施態様において、方法は、患者からサンプルを得ること、及びSPDのようなバイオマーカーのレベルをサンプルにおいて測定することを含み、ここでmCRCを有する被験体におけるバイオマーカーのより高いレベルの発現(すなわち、参照レベル)と比較してバイオマーカーのより低い発現は、該患者を抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある患者と同定する。
本発明はまた、抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある進行性卵巣癌を有する患者を同定するための方法を含む。これらの方法は、患者からサンプルを得ること、及びIL-6のようなバイオマーカーのレベルをサンプルにおいて測定することを含み、ここで、卵巣癌を有する被験体におけるバイオマーカーの発現レベル中央値(すなわち、参照レベル)と比較したバイオマーカーの変異発現は、該患者を抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある患者と同定する。
本明細書で使用される抗VEGFに対して「良好に応答する可能性がある」患者は、該抗VEGF療法の投与の際に、癌を有しかつ抗VEGF療法が進行中でない患者と比較して増加した又は改善された全生存、増加した無進行生存、腫瘍縮小、及び腫瘍再発の減少した可能性からなる群より選択される効果を示すことが期待される、癌(例えば、mCRC、卵巣癌)を有する患者を指す。改善された生存期間は、癌を有し抗VEGF療法を受けていない同様の状況の被験体と比較して、約1週、2週、4週、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、8ヶ月、10ヶ月、12ヶ月、14ヶ月、16ヶ月、18ヶ月、20ヶ月、22ヶ月、24ヶ月、26ヶ月、28ヶ月、30ヶ月、36ヶ月、40ヶ月、又はそれ以上の生存を意味する。
本発明はまた、被験体におけるmCRCの予後を決定する方法を含む。本発明のこの局面に従う方法は、被験体からサンプルを得ること、及びバイオマーカーのレベルをサンプルにおいて測定することを含み、ここで、mCRCを有する被験体におけるそれぞれのバイオマーカーの発現レベル中央値と比較したバイオマーカーの変異発現(上昇した又は減少した発現)は、該患者を不良な予後の患者と同定する。特定の実施態様において、バイオマーカーは、アンジオポエチン-2 (Ang-2)及びC反応性タンパク質 (CRP)からなる群より選択される。特定の実施態様におおいて、バイオマーカーの減少した発現は、該患者を良好な予後の患者と同定する。特定の実施態様において、良好な予後は、患者における増加した全生存、無進行生存、減少した腫瘍成長、及び腫瘍再発の阻害からなる群より選択される効果を含む。例えば、本研究において、本発明者らは、Ang-2又はCRPの低い血漿レベルがmCRCを有する患者の全生存のより高い可能性と相関するということを発見した。
以下の実施例は、本発明の方法及び組成物を製造しかつ使用する方法の完全な開示及び記載を当業者に提供するために提示されるものであり、本発明者らが彼らの発明とみなすものの範囲を制限することは意図されない。使用される数(例えば、量、温度など)に関して正確さを確実にするための努力がなされてきたが、いくらかの実験誤差及び偏差が考慮されるべきである。そうではないと示されていなければ、部数は質量部であり、分子量は平均分子量であり、温度は摂氏度であり、そして圧力は大気圧又は大気圧付近である。
実施例1:転移性結腸直腸癌を有する患者におけるVEGF Trapのフェーズ3臨床試験からのベースライン血漿サンプルにおける潜在的な予測的及び予後的バイオマーカーの同定導入
ZALTRAP(R) (ziv-アフリベルセプト、VEGF Trapとしても知られる)(VEGFR1及びVEGFR2のリガンド(例えば、VEGF-A,、PLGF、及びVEGF-B)に結合して中和するVEGF-R1-R2-Fcキメラタンパク質)は、転移性結腸直腸癌(mCRC)の処置に承認されている(詳細には、FOLFIRI [イリノテカン、5-フルオロウラシル、及びロイコボリンを含む化学療法レジメン]と組み合わせて、オキサリプラチンを含む以前の治療の後に進行した患者において)。
血漿及び腫瘍サンプルを、FOLFIRI +/- ziv-アフリベルセプトの1226人の患者のピボタル無作為化プラセボ対照登録試験(VELOUR, ClinicalTrials.gov識別子(Identifier):NCT00561470)から、予後的及び予測的因子の両方を同定する目的で分析した。この実施例は、ziv-アフリベルセプト応答の可能なバイオマーカーを同定する目的で、ベースライン血漿サンプルの分析を示す。
結果
553のベースライン血漿サンプルからのタンパク質バイオマーカーの遡及分析を行った。集められたサンプルによる表される集団は、VELOUR集団全体と類似していた。多重イムノアッセイ及びELISAを使用して98の検体のレベルについてサンプルを分析した。バイオマーカー値を、中央値に基いてバイオマーカー「高」及び「低」群の2つに分け、次いで処置の際の患者の全生存(OS)に関して分析した。
OSについては、ハザード比(HR)は、VELOUR集団全体におけるHR=0.817に対して血漿バイオマーカー集団において0.809であった。無進行生存(PFS)については、VELOURにおけるHR=0.758に対して血漿バイオマーカー集団においてHR=0.752であった。ECOG状態を含む患者人口統計は群間で同様であった。HR<0.7のいくつかのバイオマーカーを、OSの潜在的に予測的又は予後的(又は両方)と同定した(偽陽性率0.05及び相互作用p<0.10)。ziv-アフリベルセプト処置でより悪いOSに対応するバイオマーカーサブセットはなかった。
8つのバイオマーカーを、潜在的にOSの予測的と同定し(ハザード比(HR)<0.7;p<0.01であり、そして多重試験の計算後も有意であった)、一方で23のバイオマーカーを、潜在的にOSの予後的として同定した(p<0.01)。高レベルのVEGF-A(中央値=142 pg/mLで)は、ziv-アフリベルセプト療法に対する応答の潜在的な予測的バイオマーカーのうちの1つとして浮上した。表1は、高いか又は低い血漿VEGF-Aレベルを有する対照及びziv-アフリベルセプトで処置された患者の全生存中央値の一次解析を示す。
Figure 2017530372
表1に示されるように、ziv-アフリベルセプトで処置された高い血漿VEGF-Aレベルを有する患者は、対照群よりも高い全生存を示した。HRは0.644であると計算され(相互作用p値:0.056)、これはVEGF-Aが潜在的な予測的マーカーであることを示す。同様の結果がPFSに関して示された(HR=0.599、95% CI:0.453〜0.792、p=0.001)。同様に、奏効率(ORR)は高VEGF-Aレベルを有する患者において、対照群における6.2%からアフリベルセプト処置群における22.7%に増加した。
88〜1140pg/mLの範囲内のVEGF値 (「高」と分類される)を、5%漸増でのカットオフ値を決定するために使用した。OSのHRは、VEGFカットオフレベル<222pg/mLで安定であった(図1)。より高いVEGFレベル(>335pg/mL)では、ziv-アフリベルセプト効果は顕著というほどではなかった(最高で患者の20%)。
VEGF経路タンパク質VEGF-R2及びVEGF-R3を、潜在的な予測的バイオマーカーとして同定した。ziv-アフリベルセプトで処置された高い血漿sVEGF-R2(中央値:4.2pg/mL)を有する患者は、対照群(HR=0.686、95% CI:0.49〜0.85、p=0.008)よりも良好なOSを有することが潜在的に見出された。同様の結果がPFSで見られた(HR=0.679、95% CI:0.516〜0.893、p=0.005)。ziv-アフリベルセプトで処置された高血漿sVEGF-R3(中央値:35pg/mL)を有する患者は、対照群(HR=0.686;p=0.006)よりも良好なOSを有することが潜在的に見出された。同様の結果がPFSについて得られた(HR=0.711、95% CI:0.545〜0.927、p=0.01)。
サーファクタントタンパク質D(SPD)は潜在的予測的マーカーと同定された。ziv-アフリベルセプトで処置された低い血漿SPDレベルを有する患者は、対照群よりも高い全生存を示した(9.7ヶ月と比較して13.9ヶ月;HR=0.598、95% CI:0.453〜0.791、p値<0.001)。同様の結果がPFSについて見られた(HR=0.581、95% CI:0.437〜0.773、p値<0.001)。奏効率は、対照群における8.1%から低SPDレベルを有する患者におけるアフリベルセプト処置群における25.6%へと増加した。
マクロファージ遊走阻止因子(MIF)は潜在的予測的マーカーと同定された。ziv-アフリベルセプトで処置された高い血漿MIFを有する患者は、対照群より高い全生存を示した(9.5ヶ月と比較して12.7ヶ月;HR=0.67、95% CI:0.512〜0.875、p値:0.003)。同様の結果がPFSで示された(HR=0.607、95% CI:0.463〜0.797、p値<0.001)。奏効率は、対照群における10.5%から高い血漿MIFレベルを有する患者におけるアフリベルセプト処置群における20.9%まで増加した。
エオタキシン-1 (CCL11)は、潜在的な予測的マーカーと同定された。ziv-アフリベルセプトで処置された高い血漿エオタキシン-1を有する患者は、生存のより高い可能性を示した(HR:0.661、95% CI:0.497〜0.879;p値 0.004)。同様の結果がPFSで示された(HR=0.701、95% CI:0.528〜0.929、p値0.012)。奏効率は、対照群における8.7%から高い血漿エオタキシン-1レベルを有する患者におけるアフリベルセプト処置群における23.3%まで増加した。多変量解析において、エオタキシン-1はziv-アフリベルセプトの応答に予測的であった。
ヘプシンは潜在的予測的マーカーと同定された。ziv-アフリベルセプトで処置された高い血漿ヘプシンを有する患者は、生存のより高い可能性を示した(HR:0.671、95% CI:0.511〜0.881;p値0.004)。同様の結果がPFSで示された(HR=0.661、95% CI:0.501〜0.871、p値0.003)。奏効率は、対照群における10%から高血漿ヘプシンレベルを有する患者におけるアフリベルセプト処置群における22.5%まで増加した。多変数解析において、ヘプシンはziv-アフリベルセプトに対する応答に予測的であった。
いくつかのバイオマーカーは、潜在的に予測的及び予後的の両方であると同定された。インターロイキン-8(IL-8)は、予測的である上に予後的であり得る。ziv-アフリベルセプトで処置された低い血漿IL-8レベルを有する患者は、対照処置患者よりも高い全生存を示した(8.0ヶ月と比較して9.4ヶ月;HR=0.632、95% CI:0.489〜0.817、p値:0.0006)。同様の結果がPFSについて得られた(3.9ヶ月と比較して4.9ヶ月、HR=0.694、95% CI:0.534〜0.902、p値:0.005)。IL-8はまた、潜在的な予後的マーカーと同定された。低い血漿IL-8レベルを有する患者は、より良好なOSを有することが見出された(アフリベルセプト処置患者について9.4ヶ月と比較して18.8ヶ月、HR=2.319、p=0;及び対照について8.0ヶ月と比較して19.8ヶ月、HR=4.48、p=0)。
5.1〜111pg/mLの範囲内のIL-8値(「高」と分類される)を、5%漸増でカットオフ値を決定するために使用した。OSについてのHRは、カットオフレベル<49pg/mLで安定であった(図2)。最良のHRは20〜31pg/mLのレベルで見られた。より高いIL-8レベル(>63pg/mL)では、ziv-アフリベルセプト効果は顕著と言うほどではなかった(最高で患者の20%)。
ニューロピリン-1(NRP1)は予後的マーカーであり得る。低い血漿NRP1を有する患者は、アフリベルセプト処置患者について(10.0ヶ月と比較して18.7ヶ月、HR=2.104、p<0.001)及び対照について(9.0ヶ月と比較して14.2ヶ月、HR=2.032、p<0.001)より良好なOSを有することがわかった。
アンジオポエチン2(Ang-2)及びC反応性タンパク質は潜在的予後的マーカーとして浮上した。
表2は、対照及び高いか又は低いAng-2レベルを有する処置された患者の全生存中央値の一次解析を示す。
Figure 2017530372
表2に示されるように、低い血漿Ang-2レベル(<3.9ng/mL)を有する患者は、処置にかかわらず、高いAng-2レベルを有する患者よりも良好な結果を示した。高レベルのAng-2は、対照及び処置された患者のサブセットの両方において不良な予後効果と相関していた(処置された患者においてHR=1.83;対照においてHR=1.54)(相互作用p値:0.366)。Ang-2発現と関連することが見出される統計的に有意な予測的効果はなかった。
表3は、対照及び高いか又は低いCRPレベルを有する処置された患者の全生存中央値の一次解析を示す。
Figure 2017530372
表3に示されるように、低い血漿CRPレベル(<9.4μg/mL)を有する患者は、処置にかかわらず、高いCRPレベルを有する患者よりも良好な生存結果を示した。高レベルのCRPは、対照及び処置された患者のサブセットの両方において不良な予後効果と相関していた(処置された患者においてHR =2.553、p<0.001;及び対照においてHR=2.773、p<0.001)
。予測的効果がCRP発現と関連しているということは見出されなかった。
ziv-アフリベルセプト処置にともなってより悪いOSに対応するバイオマーカーサブセットはなかった。
表4は、アフリベルセプト処置についての最も良い潜在的予測的マーカー結果をまとめる
Figure 2017530372
表5は、試験にける潜在的に予後的なマーカーのいくつかをまとめる。
Figure 2017530372
結論
本研究において、多数のziv-アフリベルセプトに対する応答の予測的バイオマーカーが同定され、これらとしては、例えばVEGF-Aが挙げられる。高VEGF-A群の患者(すなわち、血漿レベル >142pg/mL)は、アフリベルセプト処置から最も多く利益を受けるように思われる。同様の結果がVEGF-R2及びVEGF-R3で観察された。VEGF-R2及びVEGF-R3は、シグネチャーの構成要素としてさらなる研究に興味が持たれるかもしれない。しかし、最も高いVEGFレベルで、利益は減少することがわかった。さらに、いくつかの予後的バイオマーカーもまた本解析の過程で同定された。代替の血管新生因子(例えば、Ang-2)の上昇した発現又は増加した炎症マーカー(例えば、CRP)を有する患者サブセットは不良な結果と相関していた。低NRP-1は、生存についての予後的マーカーであり得る。高いVEGF経路マーカーを含有するサンプルはまた、ziv-アフリベルセプト処置の無い場合に不良結果と相関した。患者における関連経路の同定は、組み合わせ療法の有効性を最適化するために重要だろう。
実施例2:卵巣癌患者におけるVEGF Trapのフェーズ2臨床試験からの血清サンプルにおける潜在的バイオマーカーの同定
進行性卵巣癌の国際二重盲検フェース2試験(ClinicalTrials.gov 識別子:NCT00327171)において、アフリベルセプトを単剤療法として使用した。患者に2mg/kg又は4mg/kg用量のいずれかのアフリベルセプトを2週ごとに投与し、そして全体応答についてモニタリングした。潜在的な予測的及び予後的マーカーを同定するために血清サンプルを分析した。この実施例において、インターロイキン-6 (IL-6)の血清レベルを96人の患者のサブセットで測定した。
この研究は両方のアームで5%の中程度の応答率を示した。データを低(<中央値)及び高(>中央値)IL-6血清レベルに基づいて階層化した場合、高いIL-6レベル(>中央値)を有する患者が、低IL-6レベル(<中央値)を有する患者と比較してより悪い応答を示す(すなわち、有意に低い生存)ということが明らかとなった(図3)。結果は、高レベルのIL-6と抗VEGF療法に対する不良な応答との間の相関を示唆する。上昇したIL-6レベルは、特定の患者において観察される抗VEGF療法への抵抗性の直接的又は間接的な原因かもしれない。従って、この実施例の結果は、IL-6の症状したレベルについて癌患者をスクリーニングすることにより、その治療結果が抗VEGF療法と抗IL-6又は抗IL-6R療法との組み合わせにより増強されるであろう特定の患者を同定し得、それにより、これらの患者における抗VEGF療法への抵抗性を相殺するか又はその発生を遅らせるということを示唆する。
本発明は、本明細書に記載される特定の実施態様による範囲に限定されるべきではない。実際に、本明細書に記載されるものに加えて本発明の様々な改変が、前述の記載及び添付の図面から当業者に明らかとなるだろう。このような改変は添付の特許請求の範囲内であることを意図される。

Claims (14)

  1. 転移性結腸直腸癌(mCRC)を処置するための方法であって、該方法はVEGFアンタゴニストを患者に投与することを含み、ここで患者は、mCRCと診断されており、かつVEGF−Aの上昇した発現を示すことに基づいてVEGFアンタゴニストを用いた処置に選択されており;ここで、VEGF−Aの上昇した発現は、mCRCを有する被験体におけるVEGF−Aのより低いレベルとの比較に基づいて決定される、上記方法。
  2. VEGFアンタゴニストが、抗VEGF抗体、及び抗VEGF受容体抗体からなる群より選択される分子を含む、請求項1に記載の方法。
  3. VEGFアンタゴニストがVEGF受容体ベースのキメラ分子(VEGF Trap)を含む、請求項1に記載の方法。
  4. VEGF Trapが、VEGFR1の1つ又はそれ以上の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン、VEGFR2の1つ又はそれ以上のIg様ドメイン、及び多量体化ドメインを含む、請求項3に記載の方法。
  5. VEGF Trapが、VEGFR1のIg様ドメイン2、VEGFR2のIg様ドメイン3、及び多量体化ドメインを含む、請求項4に記載の方法。
  6. VEGF Trapがziv−アフリベルセプトである、請求項5に記載の方法。
  7. イリノテカン、5−フルオロウラシル、及びロイコボリン(FOLFIRI)を含む化学療法レジメンを被験体に施すことをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある転移性結腸直腸癌(mCRC)患者を同定するための方法であって、該方法は、患者からサンプルを得ること、及びサンプルにおいてVEGF−Aのレベルを測定することを含み;ここで、mCRCを有する被験体におけるVEGF−Aのより低いレベルの発現と比較してVEGF−Aの上昇したレベルの発現は、該患者を、抗VEGF療法に対して良好に応答する可能性がある患者として同定する、上記方法。
  9. 抗VEGF療法は、VEGFアンタゴニストの患者への投与を含み、ここでVEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体、及び抗VEGF受容体抗体からなる群より選択される分子を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 抗VEGF療法は、患者へのVEGFアンタゴニストの投与を含み、ここでVEGFアンタゴニストは、VEGF受容体ベースのキメラ分子(VEGF Trap)を含む、請求項8に記載の方法。
  11. VEGF Trapが、VEGFR1の1つ又はそれ以上の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン、VEGFR2の1つ又はそれ以上のIg様ドメイン、及び多量体化ドメインを含む、請求項10に記載の方法。
  12. VEGF Trapが、VEGFR1のIg様ドメイン2、VEGFR2のIg様ドメイン3、及び多量体化ドメインを含む、請求項11に記載の方法。
  13. VEGF Trapがziv−アフリベルセプトである、請求項12に記載の方法。
  14. VEGF−Aの発現レベルがELISAを使用して測定される、請求項8〜13のいずれか1項に記載の方法。
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