JP2017527280A - 細胞透過性の改善のための進化型巨大分子伝達ドメイン(advanced macromolecule transduction domain)(AMTD)配列、それをコードするポリヌクレオチド、それを含むAMTDの固有の特性を同定する方法、それを含むAMTD配列を開発する方法 - Google Patents

細胞透過性の改善のための進化型巨大分子伝達ドメイン(advanced macromolecule transduction domain)(AMTD)配列、それをコードするポリヌクレオチド、それを含むAMTDの固有の特性を同定する方法、それを含むAMTD配列を開発する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、具体的には、十分に増強された疎水性細胞浸透性ペプチド(CPP)-進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)-を利用して、生物学的に活性な分子を細胞膜に有効に伝達することにより、生物学的に活性な巨大分子を細胞内に送達するための巨大分子細胞内伝達技術(MITT)を実施すること、それをコードするポリヌクレオチド、それを同定する方法、それを使用することにより、非常に増強された細胞透過性を有する生物学的に活性な分子を遺伝子的に操作するシステム、それを使用することにより、生物学的に活性な分子を細胞内に移入する方法、及びその使用である。【選択図】図2b

Description

本発明は、生物学的に活性な巨大分子を細胞内に送達する、具体的には、十分に増強された疎水性細胞浸透性ペプチド(CPP)-進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)-を利用して、細胞膜を介して生物学的に活性な分子を有効に伝達するための巨大分子細胞内伝達技術(MITT)、それをコードするポリヌクレオチド、それを同定する方法、それを使用することにより、非常に増強された細胞透過性を有する生物学的に活性な分子を遺伝子的に操作するシステム、それを使用することにより、生物学的に活性な分子を細胞内に移入する方法、及びその使用に関する。
新規医薬の発見及び開発のための有力なプラットフォーム技術は、インビトロ及びインビボでの巨大分子の細胞透過性をもたらす、細胞浸透性ペプチド(CPP)で可能にされた巨大分子細胞内伝達技術(MITT)である。小分子での一般的な問題は、オフターゲットの薬物相互作用の可能性である。加えて、巨大分子の制限は、タンパク質及び核酸が、細胞内に送達され得ないという事実である。これらの課題に対処するため、MITTは、治療タンパク質を含む生物学的に活性な巨大分子を培養細胞及び動物組織に送達する、改善された方法をもたらす。
細胞膜は、オリゴヌクレオチド、DNA、RNA、ペプチド、及びタンパク質のような巨大分子の細胞内部移行を制限するための不透過性バリアとして通常作用する。多数の困難が、これらの巨大分子の所望の標的への送達を限定してきた:細胞及び/又は組織への乏しい浸透性、特定の細胞及び/又は組織へのターゲティングの不十分な特異性に起因する、全身性に送達されたときの毒性、制限された量が標的にされた領域に送達され、不所望の副作用をもたらし得る分解、並びにある種の標的細胞及び/又は組織での十分な局所濃度を達成するために、高濃度で送達されるときの副作用。これらの問題に対処するために、いくつかの担体により媒介される送達システムが開発されてきた。最新の開発は、ペプチドベースの送達システムの使用を伴っている。疎水性CPPの使用は、様々なペプチド配列修飾を含むいくつかの利点を有する。これは、異なる細胞サブドメインに侵入することができ、及び/又は様々なタイプのカーゴ分子を再配置することができる担体の操作を可能にする。
原則として、タンパク質ベースの治療は、生きている細胞において、非定常状態条件下で、及び従来の小分子治療より少ないオフターゲットの効果を伴って、生化学的プロセスを制御する方法を提供する。しかしながら、動物における全身性タンパク質送達が、乏しい組織浸透性及び迅速なクリアランスに起因する困難を証明した。細胞内巨大分子伝達は、特定の塩基性、両親媒性、及び疎水性ペプチド配列のような様々なCPPの、哺乳類細胞によるタンパク質及び他の巨大分子の浸透を増強する能力を利用する。細胞内巨大分子伝達が広く使用されてきたが、動物におけるタンパク質の全身性送達は、内部移行されるタンパク質の効率的でない細胞質送達、及び乏しい組織浸透に起因する困難を証明した。この問題は、タンパク質取り込みの主なメカニズム-吸収性エンドサイトーシス並びにマクロピノサイトーシスが、有意な量のタンパク質を、膜結合した及びエンドソームコンパートメントに隔離し、これにより、タンパク質バイオアベイラビリティを制限する、カチオン性タンパク質伝達ドメイン(PTD、例えば、HIV Tat、Hph-1、アンテナペディア、ポリアルギニンなど)に特に当てはまった。親水性、塩基性、及び疎水性アミノ酸のような混合したタイプの配列を含有するキメラCPPは、毒性を有することが明らかにされ、これにより、このタイプのCPPは、その使用が限定されてきた。線維芽細胞成長因子4(FGF4)の疎水性シグナルペプチドに由来する膜転位配列(MTS)又は膜転位モチーフ(MTM)のような配列について、より大きな成功が報告された。MTS/MTMを使用して、生物学的に活性なペプチド並びにタンパク質が、致死的な炎症性疾患及び肺転移に対する劇的な保護を伴い、動物において全身性に(特に、肝臓、肺、膵臓、及びリンパ節組織に)送達された。
以前に、疎水性CPP(MTS/MTM)又は巨大分子伝達ドメイン(MTD)が報告されている。しかしながら、さらなる臨床開発及び適用のため、これらの参照疎水性CPP配列を使用することによる、細胞透過性治療タンパク質を開発するための多くの試みが、生理的緩衝条件における組換えタンパク質の乏しい溶解性及び比較的低い細胞透過性により、妨害されてきた。タンパク質カーゴの疎水性CPP依存性取り込みが、タンパク質ベースの生物学的治療を開発するための強力な方法であるというコンセンサスが存在しているが、組換えCPP融合タンパク質のタンパク質凝集、低い溶解性/収量、及び乏しい細胞/組織透過性のような非カーゴ特異的要因により影響される重大な問題を解決するためのさらなる改善が必要とされる。これらのCPPは、非共通配列、及び配列の非相同構造を有する。
制限を克服し、インビトロ及びインビボで巨大分子の細胞透過性をもたらすCPPを改善するために、CPPの細胞内送達ポテンシャルを決定するための理論上の重大な因子(CF)が同定され、この発明において、経験的に検証された。CFの決定に基づき、新規疎水性CPP配列が、新たに創出され、細胞透過性について定量的に評価され、生きた細胞においてそれらの細胞内送達ポテンシャルにおける参照CPP配列と相互に比較される。本発明において、新たに開発された疎水性CPPが提示される。「進化型巨大分子伝達ドメイン」(aMTD)と呼ばれる新規ペプチド配列は、様々な異なる治療タンパク質に融合され、aMTD融合組換えタンパク質を生きた細胞及び動物組織に系統的に送達し、ここで、これらのタンパク質が、タンパク質療法に関して様々なヒト疾患を処置するためのタンパク質ベースの生物学的治療の臨床開発及び適用において大きなインパクトを有するだろう。
本発明は、240種の新規疎水性CPP配列-aMTDを開発し、組換えタンパク質のaMTDにより媒介される細胞内送達活性を決定し、FGF4由来のMTS/MTM及びHRSS由来のMTD配列より高いか、又は同等のレベルでの生きた細胞による増強されたタンパク質取り込みを比較した。新たに発明されたaMTDのこれらの強さは、臨床開発及び適用のための参照疎水性CPPに対する妨害に対処することができた。
本発明は、生物学的に活性な巨大分子を細胞膜に伝達し、以下の特徴:
a.アミノ酸長:9〜13
b.変角ポテンシャル:配列の中央(5'、6'、7'、又は8')及び末端に位置するプロリン(P)
c.硬性/柔軟性:不安定指数(II):40〜60
d.構造特性:脂肪族指数(AI):180〜220
e.ヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY):2.1〜2.6
f.アミノ酸組成:構成アミノ酸の全てが、疎水性かつ脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)
を有するアミノ酸配列からなる、進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)配列に関する。
一実施形態において、アミノ酸配列は、12個のアミノ酸配列から構成される、以下の一般式
[一般式]
Figure 2017527280
(式中、Xは、アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、又はイソロイシン(I)のいずれかを指し、プロリン(P)は、U(5'、6'、7'、又は8'のいずれか)の1つに位置することができる。残りのUは、A、V、L、又はIのいずれかから構成され、12'のPは、プロリンである)を有する。
一実施形態において、前記一般式を有するアミノ酸配列は、配列番号1〜配列番号240からなる群から選択される。
本発明は、上記aMTD配列をコードする、単離されたポリヌクレオチドをさらに提供する。
一実施形態において、単離されたポリヌクレオチドは配列番号241〜配列番号480からなる群から選択される。
本発明は、aMTDの固有の特性を同定する方法をさらに提供する。本方法は、改善された疎水性CPPを以前に公開された参照疎水性CPPから選択するステップ、選択された疎水性CPPの生理学的及び化学的特徴を分析するステップ、これらの生理学的及び化学的特徴の中から特性を同定するステップであって、細胞透過性と関連する特性が選択されているステップ、以前に公開された参照疎水性CPPを少なくとも2つのグループにカテゴリー分けし、それらの細胞透過性及び相対的特徴に基づきグループ分けされたこれらのCPPの詳細分析により、相同な特性を決定するステップ、決定された相同な特性を分析することを介して同定された重大な因子を設定するステップ、重大な因子が、実験研究を介して検証されることを確認するステップ;並びに確認された実験研究に基づく、6個の重大な因子を決定するステップを含む。
一実施形態において、選択された、改善された疎水性CPPは、MTM、MTS、MTD10、MTD13、MTD47、MTD56、MTD73、MTD77、MTD84、MTD85、MTD86、MTD103、MTD132、MTD151、MTD173、MTD174、及びMTD181である。
一実施形態において、同定された特性は、アミノ酸長、分子量、pI値、変角ポテンシャル、硬性、柔軟性、構造特性、ヒドロパシー、残基構造、アミノ酸組成、及び二次構造である。
一実施形態において、決定された6個の重大な因子は、以下の特徴:
a.アミノ酸長:9〜13
b.変角ポテンシャル:配列の中央(5'、6'、7'、又は8')及び末端に位置するプロリン(P)
c.硬性/柔軟性:不安定指数(II):40〜60
d.構造特性:脂肪族指数(AI):180〜220
e.ヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY):2.1〜2.6
f.アミノ酸組成:構成アミノ酸の全てが、疎水性かつ脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)
からなる。
本発明は、aMTD配列を開発する方法をさらに提供する。本方法は、aMTDの固有の特性を同定する方法を得た、6個の重大な因子を注意深く決定した後、以下の一般式、
[一般式]
Figure 2017527280
を有するaMTDのデザインされたプラットフォームを調製するステップ、プロリン(P)を配列の末端(12')に置き、U部位のプロリンの1つをどこに置くべきであるかを決定するステップ、プロリンを置いていない、X及びUにおいてA、V、L及び/又はIを決定し置くステップ、並びにデザインされたアミノ酸配列が、6個の重大な因子を満たすかどうかを確認するステップを含む。
一実施形態において、aMTDの固有の特性を同定する方法を得た、6個の重大な因子は、以下の特徴:
a.アミノ酸配列:12
b.変角ポテンシャル:プロリン(P)は、配列の中央(5'、6'、7'、又は8')及び末端(12')に位置しなければならない
c.硬性/柔軟性:不安定指数(II):41.3〜57.3
d.構造特性:脂肪族指数(AI):187.5〜220
e.ヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY):2.2〜2.6
f.アミノ酸組成:構成アミノ酸の全てが、疎水性かつ脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)
からなる。
一実施形態において、本方法は、カーゴタンパク質に融合されたaMTD配列の発現ベクターを開発するステップ、誘導可能な発現に適切な細菌株を選択するステップ、可溶型で、様々な生物学的に活性な組換えタンパク質に融合されたaMTDを精製及び調製するステップ、並びにそれらの細胞透過性を確認するステップをさらに含む。
本発明は、細胞透過性を有する単離された組換えタンパク質をさらに提供する。本単離された組換えタンパク質は、配列番号1〜配列番号240からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)配列、及び生物学的に活性な分子を含む。
一実施形態において、生物学的に活性な分子は、成長因子、酵素、転写因子、毒素、抗原性ペプチド、抗体、及び抗体フラグメントからなる群から選択されるいずれか1つである。
一実施形態において、生物学的に活性な分子は、酵素、ホルモン、担体、免疫グロブリン、抗体、構造タンパク質、運動機能ペプチド、受容体、シグナル伝達ペプチド、保存ペプチド、膜ペプチド、膜貫通型ペプチド、内部ペプチド、外部ペプチド、分泌ペプチド、ウイルスペプチド、未変性のペプチド、糖化タンパク質、断片化タンパク質、ジスルフィド結合したタンパク質、組換えタンパク質、化学的に修飾されたタンパク質、及びプリオンからなる群から選択されるいずれか1つである。
一実施形態において、生物学的に活性な分子は、核酸、コード核酸配列、mRNA、アンチセンスRNA分子、炭水化物、脂質、及び糖脂質からなる群から選択されるいずれか1つである。
一実施形態において、生物学的に活性な分子は、生物学的治療用化学物質、及び毒性化学物質からなる群から選択される少なくとも1つである。
本発明は、細胞透過性を有するように生物学的に活性な分子を遺伝子的又は後成的に操作及び/又は修飾する方法をさらに提供する。本方法は、最適化された有効な条件下でaMTDを生物学的に活性な分子に融合させて、細胞透過性であり得る生物学的に活性な分子を生成するステップを含み、ここでaMTDは、配列番号1〜配列番号240からなる群から選択されるアミノ酸配列のいずれか1つからなる。
本発明は、制限された多様性、及び試験する前に予測不可能な細胞透過性のような、先行技術(MTM/MTS/MTD)の制限を克服する、重大な因子(CF)から人工的に構築されたaMTD配列を提供する。無数のaMTD配列についての可能なデザインにおいて細胞透過性を保証するCFに基づき、本発明は、生物学的に活性な巨大分子を生きた細胞に送達するその先行技術と比較して、最大109.9の相対的倍数増強された能力を有するこれらの配列を提示する。それ故、これにより、分子送達、薬物送達、タンパク質療法、細胞内タンパク質療法、タンパク質置換療法、ペプチド療法、遺伝子送達などにおいてそれらの実質的に有効な適用が可能になるだろう。
aMTD又はrペプチド融合組換えタンパク質の構造を示す図である。Hisタグ付けされたCRA組換えタンパク質の模式図が説明され、本発明により構築される。親和性精製のためのhisタグ(白色)、aMTD又はrペプチド(灰色)、及びカーゴA(CRA、黒色)が示される。 aMTD-又はrペプチド融合組換えタンパク質のための発現ベクターの構築を示す図である。これらの図は、本発明による、pET28a(+)ベクターにクローニングされたaMTD又はrペプチド融合CRAをコードする645bpの挿入物におけるプラスミドDNAフラグメントを示すアガロースゲル電気泳動分析を示す。 図2aの続きである。 図2aの続きである。 aMTD-又はrペプチド融合組換えタンパク質の誘導可能な発現を示す図である。発現された組換えaMTD-又はランダムペプチド融合CRA組換えタンパク質は、大腸菌(E. coli)BL21(DE3)株に形質転換された。IPTGでの誘導前(-)及び後(+)の大腸菌における組換えタンパク質の発現は、SDS-PAGEによりモニターされ、クーマシーブルーで染色された。 図3aの続きである。 図3aの続きである。 図3aの続きである。 aMTD-又はrペプチド融合組換えタンパク質の精製を示す図である。発現された組換えタンパク質は、天然条件下でのNi2+アフィニティークロマトグラフィーにより精製された。組換えタンパク質の精製は、SDS-PAGE分析を介して提示した。 図4aの続きである。 aMTDにより媒介される細胞透過性の決定を示す図である。陰性対照(A:rP38)及び参照疎水性CPP(MTM12及びMTD85)の細胞透過性が示される。それぞれのaMTD及び/又はrペプチドの細胞透過性は、ペプチド配列を欠くカーゴタンパク質(HCA)のものと視覚的に比較される。灰色の斜線領域は、未処置のRAW264.7細胞(ビヒクル)を表し、細い明るい灰色の線は、等しいモル濃度のFITCで処理された細胞(FITCのみ)を表し、暗い太い線は、FITC-hisタグ付けされたCRAタンパク質で処理された細胞(HCA)を示し、陰性対照(rP38)、参照CPP(MTM12又はMTD85)、又は新規疎水性CPP(aMTD)に融合された、FITC-タンパク質で処理された細胞(HMCA)は、明るい太いい線で示され、矢印により示される。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 図5aの続きである。 rペプチドにより媒介される細胞透過性の決定を示す図である。それぞれのaMTD及び/又はrペプチドの細胞透過性は、ペプチド配列を欠くカーゴタンパク質(HCA)のものと視覚的に比較される。灰色の斜線領域は、未処置のRAW264.7細胞(ビヒクル)を表し、細い明るい灰色の線は、等しいモル濃度のFITCで処理された細胞(FITCのみ)を表し、暗い太い線は、FITC-hisタグ付けされたCRAタンパク質で処理された細胞(HCA)を示し、rペプチドに融合された、FITC-タンパク質で処理された細胞は、明るい太い線で示され、矢印により示される。 図6aの続きである。 図6aの続きである。 aMTDに融合された組換えタンパク質の視覚化された細胞透過性を示す図である。NIH3T3細胞は、aMTDに融合された、FITC標識されたタンパク質(10μM)で1時間、37℃にて処理された。タンパク質の細胞透過性は、レーザー走査型共焦点顕微鏡(LSM700バージョン)により視覚化された。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 図7aの続きである。 rペプチドに融合された組換えタンパク質の視覚化された細胞透過性を示す図である。rペプチドに融合された組換えタンパク質の細胞透過性は、レーザー走査型共焦点顕微鏡(LSM700バージョン)により視覚化された。 陰性対照(rP38)と比較した、aMTDに融合された組換えタンパク質の相対的細胞透過性を示す図である。図は、aMTD及び陰性対照(A:rP38)に融合された組換えタンパク質の細胞透過性を比較するグラフを示す。 図9aの続きである。 図9aの続きである。 参照CPP(MTM12)と比較した、aMTDに融合された組換えタンパク質の相対的細胞透過性を示す図である。図は、aMTD及び参照CPP(MTM12)に融合された組換えタンパク質の細胞透過性を比較するグラフを示す。 図10aの続きである。 図10aの続きである。 参照CPP(MTD85)と比較した、aMTDに融合された組換えタンパク質の相対的細胞透過性を示す図である。図は、aMTD及び参照CPP(MTD85)に融合された、組換えタンパク質の細胞透過性を比較するグラフを示す。 図11aの続きである。 図11aの続きである。 aMTDの平均のものと比較した、rペプチドにより媒介される組換えタンパク質の相対的細胞透過性を示す図である。図は、rペプチドに融合された組換えタンパク質の細胞透過性とaMTDのもの(平均値:aMTD AVE)を比較するグラフを示す。 aMTD配列における細胞透過性のアミノ酸組成との関連を示す図である。これらのグラフは、アミノ酸組成(A、I、V、及びL)で影響される、aMTDの送達ポテンシャル(幾何平均)を提示する。 図13aの続きである。 aMTDにおける細胞透過性の重大な因子との関連を示す図である。これらのグラフは、細胞透過性の重大な因子[変角ポテンシャル:プロリン位置(PP)、硬性/柔軟性:不安定指数(II)、構造特性:脂肪族指数(AI)及びヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY)]との関連を示す。 図14aの続きである。 aMTDにより媒介される細胞透過性の重大な因子との相対的関連性(relative relevance)を示す図である。それらの送達ポテンシャルにおいて10高く及び10低くランク付けされたaMTDの細胞透過性は、重大な因子[変角ポテンシャル:プロリン位置(PP)、硬性/柔軟性:不安定指数(II)、構造特性:脂肪族指数(AI)及びヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY)]とのそれらの関連について調べた。 図15aの続きである。 rペプチドにより媒介される細胞透過性のヒドロパシーレンジ(GRAVY)との相対的関連性を示す図である。このグラフ及びチャートは、rペプチドにより媒介される細胞透過性のそのヒドロパシーレンジ(GRAVY)との対的関連性を説明する。
本発明は、細胞において、タンパク質、ペプチド、核酸、化学物質などを含む、生物学的に活性な巨大分子の細胞膜を超えた横断を促進する、生物医学科学、前臨床及び臨床研究に適用可能な細胞透過性を有する、無制限の数のデザインまで拡大され得る、新規の進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)配列、ベースラインプラットフォームに関する。
本発明は、aMTD配列の細胞透過能において促進する、これらの重大な因子を分析し、同定し、決定する。これらのaMTD配列は、以前に公開された疎水性CPPの詳細分析から決定された重大な因子(CF)に基づき、人工的にアセンブルされる。
本発明の別の態様は、aMTD配列を生物学的に活性なカーゴ分子に融合させることにより、細胞透過性を有する生物学的に活性な分子を遺伝子的に操作する方法に関する。
本発明はまた、aMTDが生物学的に活性なカーゴ分子に結合される、細胞透過可能な組換えタンパク質を含む、生物学的に活性な分子の細胞への送達のためのその治療適用にも関する。
本発明の別の態様は、生物学的に活性な巨大分子が、生物学的に活性な巨大分子に融合されたaMTD配列を含む細胞透過可能な組換えタンパク質の構築物として、生きた細胞に入ることができる、方法に関連する。
本発明の他の態様は、分子送達、薬物送達、タンパク質療法、細胞内タンパク質療法、タンパク質置換療法、ペプチド療法、遺伝子送達などのためのaMTD配列の効率的な使用に関する。
本発明のaMTD配列は、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質ドメイン、又は全長タンパク質を含む、生物学的に活性な巨大分子の細胞の細胞膜を介した伝達を媒介する能力がある、第1の人工的に開発された細胞透過可能なポリペプチドである。
1.進化型MTDの開発のための「重大な因子」を同定するための参照疎水性CPPの分析
以前に報告されたMTDは、1,500種超のシグナルペプチド配列のスクリーニングから選択された。開発されたMTDは、共通配列又は配列モチーフを有しなかったが、それらは全て、それらの疎水性、及びアルファ-らせん形構造に適合する傾向を除き、共通配列又はモチーフも欠く、シグナル配列の疎水性(H)領域(HRSS)に由来するものであった。H-領域配列における広範なバリエーションは、膜転位活性及びSRP/Sec61機構への続く適合を有するタンパク質についての先行する革新を反映し得、それは、SRPにおけるメチオニンに富むシグナルペプチド結合ポケットを利用して、広範なシグナルペプチド配列を適応させる。
以前に記載された疎水性CPP(例えば、MTS/MTM、及びMTD)は、分泌及び細胞表面タンパク質のシグナルペプチドに存在する疎水性領域に由来するものであった。先行技術は、第1の、H-領域配列(MTS/MTM)の臨機応変な使用、及び第2の、1,500種のシグナル配列(MTM)のスクリーニングから選択される最大CPP活性を有するH-領域配列(修飾あり及びなし)からなる。第2の先行技術、修飾されたH-領域由来の疎水性CPP配列は、線維芽細胞成長因子(FGF)4に由来するMTS/MTMと異なる、複数の利用可能な配列との多様性において前進した。しかしながら、天然に存在する分泌タンパク質から修飾され得る、MTDの数は、いくらか制限される。なぜなら、それらの細胞透過性を決定する際の一連のルールは存在せず、修飾されたMTD配列の細胞透過性についての予測は、それらを試験する前に成され得なかったからである。
それらがの起源となったシグナルペプチド同様に、疎水性CPPはコンセンサス配列に適合せず、タンパク質カーゴに取り込まれたとき、タンパク質溶解性に対する有害な作用を有した。それ故、本発明者らは、最適な配列及び構造決定因子、すなわち、重大な因子(CF)を同定し、タンパク質溶解性を維持しながら、タンパク質を含む巨大分子カーゴを細胞及び組織に送達する、増強された能力を有する新規の疎水性CPPをデザインしようとした。これらの新たに開発されたCPP、進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)により、重大な因子に基づき、デザインされ、開発され得る、ほぼ無限の可能性のあるデザインが可能になった。また、それらの細胞透過性は、任意のインビトロ及び/又はインビボ実験を行う前にそれらの特徴分析により推定され得た。以下のこれらの重大な因子は、全ての公開された参照疎水性CPPを分析することにより、開発された。
1-1.疎水性CPPの分析
1995〜2014年(表2)に公開された17種の異なる疎水性CPP(表1)が、選択された。選択された疎水性CPPの生理学的及び化学的特性が分析された後、細胞透過性と関連し得る11種の異なる特徴が、さらなる分析のため選ばれた。これらの11種の特徴は以下の通りである:配列、アミノ酸長、分子量、pI値、変角ポテンシャル、硬性/柔軟性、構造特性、ヒドロパシー、残基構造、アミノ酸組成、及び配列の二次構造(表3)。
表1は、選ばれた、公開された疎水性細胞浸透性ペプチドの要約を示す。
Figure 2017527280
表2は、参照情報を要約する。
Figure 2017527280
表3は、分析された、公開された疎水性細胞浸透性ペプチド(A)の特徴を示す。
Figure 2017527280
2種のペプチド/タンパク質分析プログラム(ExPasy: SoSui: http://harrier.nagahama-i-bio.ac.jp/sosui/sosui_submit.html)を使用して、ペプチド配列の様々な指標及び構造特性が決定され、新規配列がデザインされた。以下のものが、分析された重要な因子である。
1-2.分析されたペプチドの特徴:長さ、分子量、及びpl値
分析されたペプチドの平均の長さ、分子量、及びpI値は、それぞれ、10.8±2.4、1,011±189.6、及び5.6±0.1であった(表4)。
表4は、分析された、公開された疎水性細胞浸透性ペプチド(A)の重大な因子(CF)を要約する。
Figure 2017527280
1-3.分析されたペプチドの特徴:変角ポテンシャル-プロリン位置(PP)
変角ポテンシャル(bending potential)(変角又は非変角)は、プロリン(P)が存在するかどうかの事実、及び/又は組換えタンパク質中のペプチドに変角ポテンシャルをもたらすアミノ酸が位置する場所に基づき、決定された。プロリンは、その側鎖が、骨格窒素原子並びにアルファ-炭素原子に結合する点で、他の共通のアミノ酸と異なる。得られた環状構造は、折り畳まれたペプチド/タンパク質鎖の変角においてしばしば見られる、タンパク質構造に顕著に影響する。
17種のうち11種が、プロリンが、ペプチド変角のための配列の中央に存在し、及び/又はタンパク質変角のためのペプチドの末端に位置することを意味する、「変角」ペプチドと決定された。上で示された通り、ペプチド配列は、「屈曲」配置において細胞膜に浸透することができた。それ故、変角又は非変角ポテンシャルは、現在の疎水性CPPの改善のための重大な因子の1つと考えられる。
1-4.分析されたペプチドの特徴:硬性/柔軟性-不安定指数(II)
任意のペプチドの決定的な構造特性の1つは、モチーフが、硬いか、又は柔軟であるかどうかの事実に基づき、それは、ペプチド配列のインタクトな物理化学的特徴であるので、配列の不安定指数(II)が決定された。ペプチドの硬性/柔軟性を表す指標の値は、極端に変動した(8.9〜79.1)が、平均値は、ペプチドが、いくぶん柔軟であるべきだが、硬く又は柔軟過ぎないことを示唆する、40.1±21.9であった(表3)。
1-5.分析されたペプチドの特徴:構造特性-構造特性(脂肪族指数:AI)、及びヒドロパシー(ヒドロパシーの全体平均:GRAVY)
アラニン(V)、バリン(V)、ロイシン(L)、及びイソロイシン(I)は、脂肪族側鎖を含有し、疎水性であり、すなわち、それらは、水などを嫌って、クラスター形成する。疎水性、及び脂肪族残基を有する、これらのアミノ酸により、それらが、一体となって、ほとんど穴を有しないコンパクトな構造を形成することが可能になる。分析されたペプチド配列は、全ての構成アミノ酸が、17種のうち1種(MTD10-表3)のみにおけるグリシン(G)を除き、疎水性(A、V、L、及びI)であり、脂肪族(A、V、L、I、及びP)であったことを示した。それらのヒドロパシー指数(ヒドロパシーの全体平均:GRAVY)、及び脂肪族指数(AI)は、それぞれ、2.5±0.4、及び217.9±43.6であった。それらのアミノ酸組成はまた、表3においても示される。
1-6.分析されたペプチドの特徴:二次構造(らせん度)
上で説明された通り、CPP配列は、α-らせん形構造を有する疎水性配列と「屈曲」配置において膜に挿入された後、細胞膜に直接浸透すると考えられ得る。加えて、本発明者らの分析は、変角ポテンシャルが、膜浸透に決定的であったことを強く示した。それ故、ペプチドの構造分析は、配列が、ヘリックスを形成したかどうかを決定するため行った。9種のペプチドがヘリックスであり、8種がヘリックスでなかった(表3)。これは、ヘリックス構造が必要ではないかもしれないことを示唆しているように思われる。
1-7.重大な因子(CF)の決定
分析された11個の特徴において、以下の6個が、新規疎水性CPP-進化型MTDの開発のための選択され、すなわち、「重大な因子」である:アミノ酸長、(2)、変角ポテンシャル(プロリンの存在及び位置)、硬性/柔軟性(不安定指数:II)、構造特性(脂肪族指数:AI)、ヒドロパシー(GRAVY)、及びアミノ酸組成/残基構造(疎水性及び脂肪族A/a)(表3及び表4)。
2.「重大な因子」を最適化するための選択された疎水性CPPの分析
過去20年間に既に開発された、17種の異なる疎水性CPPの分析されたデータ(分析A、表3及び4)は、高いバリエーションを示し、共通又はコンセンサス特性を成すのが困難であったので、分析B(表5及び6)、及びC(表7及び8)がまた、改善されたCPP-aMTDのより良好なデザインのための重大な因子を最適化するために行われた。それ故、17種の疎水性CPPは、2つのグループにグループ分けされ、細胞透過特性と関連するそれらの特徴についてグループを分析した。重大な因子は、グループの分析データを比較及び対比し、細胞透過特性について重大であり得る、相同特性を決定することにより、最適化された。
2-1.インビボの生物学的に活性なカーゴタンパク質に使用されたペプチドの選択的分析(B)
分析Bにおいて、8種のCPPが、インビボでそれぞれの生物学的に活性なカーゴと共に使用された。長さは11±3.2であったが、8種のうち3種のCPPは、ほとんど変角ポテンシャルを有しなかった。硬性/柔軟性は41±15であったが、ペプチドの1つ[MTD85:最小(II:9.1)を伴い、硬い]を取り除くことにより、全体的な不安定指数が45.6±9.3まで増大した。これは、柔軟性が高い(40以上のII)ほど、潜在的に良好であることを示唆していた。8種のCPPの全ての他の特徴が、構造特性及びヒドロパシーを含む、分析Aと同様であった(表5及び6)。
表5は、公開された疎水性細胞浸透性ペプチド(B):インビボでのそれぞれのカーゴに使用された、選択されたCPPの特徴を示す。
Figure 2017527280
表6は、公開された疎水性細胞浸透性ペプチド(B)の要約された重大な因子を示す。
Figure 2017527280
2-2.変角ポテンシャル及びより高い柔軟性をもたらしたペプチドの選択的分析(C)
分析A、B、及びCにおいて決定された「重大な因子」が、疎水性CPPの現在の問題-タンパク質凝集、低い溶解性/収量、及びMTS/MTM又はMTDに融合した組換えタンパク質の乏しい細胞/組織透過性、並びにペプチドの非共通配列及び非相同な構造を改善するために妥当であったことを証明する、aMTD及びランダムペプチド(rP又はrペプチド)の実際のデザインのための「重大な因子の共通範囲及び/又はコンセンサス特性」を最適化するために、経験的に選択されたペプチドが、それらの構造特性、及び物理化学的因子指数について分析された。
変角ポテンシャル、硬い若しくは過度に柔軟な配列(過度に小さいか、若しくは過度に大きい不安定指数)、又は低過ぎる若しくは高過ぎる疎水性CPPを有しなかった、疎水性CPPは選択されなかったが、配列のヘリックス構造は要求されなかったので、二次構造は考慮されなかった。
分析Cにおいて、変角ポテンシャル、及びより高い柔軟性をもたらし得る、8種の選択されたCPP配列が、最終的に分析された(表7及び8)。共通アミノ酸長は、12(11.6±3.0)である。プロリンは、配列の中央、及び/又は末端に存在すべきである。硬性/柔軟性(II)は、45.5〜57.3(平均:50.1±3.6)である。ペプチドの構造特性及び疎水性を表すAI並びにGRAVYは、それぞれ、204.7±37.5、及び2.4±0.3である。全てのペプチドは、疎水性及び脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)と一致した。それ故、分析Cは、新規疎水性CPP-aMTDの新規デザインについての標準として選ばれた。
表7は、公開された疎水性細胞浸透性ペプチド(C):変角ポテンシャル及びより高い柔軟性をもたらした選択されたCPPの特徴を示す。
Figure 2017527280
表8は、公開された疎水性細胞浸透性ペプチド(C)の要約された重大な因子を示す。
Figure 2017527280
3.最適化された重大な因子に基づく、改善された疎水性CPP-aMTDの新規デザイン
3-1.共通配列及び/又は共通の相同な構造の決定
上で述べられた通り、シグナル配列のH領域(HRSS)に由来するCPP(MTS/MTM、及びMTD)は、共通配列、配列モチーフ、及び/又は共通の構造上相同な特性を有しない。この発明において、目的は、「共通機能」を有するように、すなわち、分析された参照CPPと同様のメカニズムで膜を超えてタンパク質転位を促進するように、新たに決定された「重大な因子」を満たす、共通配列モチーフ及び構造モチーフに形式化された、改善された疎水性CPPを開発することである。分析A、B、及びCに基づき、相同な特性を分析して、細胞透過性に影響する、重大な因子が決定された。それぞれの重大な因子の範囲値は、新規aMTDをデザインするための分析A、B、及びCから生じたそれぞれの重大な因子の分析された指数を含むことが決定された(表9)。これらの特性は、それらの細胞透過性において新規にデザインされたaMTDで実験的に確認された。
表9は、分析されたCPPの値と、新規aMTD配列の新規デザインについて決定された値との間のそれぞれの重大な因子の比較である範囲/特性を示す。
Figure 2017527280
表9において、普遍的な共通の特性、及び配列/構造モチーフが提供される。長さは、9〜13個のアミノ酸であり、変角ポテンシャルは、ペプチド変角のため配列の中央(5'、6'、7'、又は8'アミノ酸において)における、及び組換えタンパク質変角のためペプチドの末端におけるプロリンの存在でもたらされ、aMTDの硬性/柔軟性は、II>40であり、表9において記載される。
3-2.進化型MTDの開発のための重大な因子
タンパク質を含む治療上活性なカーゴ分子を生きた細胞に送達するため疎水性CPPに融合された組換え細胞透過性タンパク質が、以前に報告されたが、細菌システムにおいて発現された融合タンパク質は、それらの低い溶解性及び収量に起因して、可溶型として精製することが困難であった。タンパク質ベースの生物学的治療としての細胞透過性タンパク質のさらなる臨床上の開発に関する極めて重大な脆弱性に対処するために、進化型MTD(aMTD)と名付けられた、疎水性CPPの多いに改善された形態が、重大な因子ベースのペプチド分析を介して新たに開発された。aMTDの本発明のため使用された重大な因子が、本明細書にある(表9)。
1.アミノ酸長:9〜13
2.変角ポテンシャル(プロリン位置:PP)
:プロリンは配列の中央(5'〜8'アミノ酸)、及び末端に存在する
3.硬性/柔軟性(不安定指数:II):40〜60
4.構造特性(脂肪族指数:AI):180〜220
5.ヒドロパシー(ヒドロパシーの全体平均:GRAVY):2.1〜2.6
6.アミノ酸組成:疎水性及び脂肪族アミノ酸-A、V、L、I、及びP
3-3.全ての重大な因子が考慮され、満たされた、ポテンシャル上最善なaMTDのデザイン
疎水性CPPの固有の特性の分析から得られた、6個の重大な因子を注意深く考慮した後、進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)が、分析から決定されたアミノ酸長(9〜13)を含む、重大な因子を満たす、共通の12個のアミノ酸プラットフォームに基づき、デザインされ、開発された。
[一般式]
Figure 2017527280
それらの細胞透過性を決定するための多数の実験を要求する、以前に公開された疎水性CPPと異なり、新たに開発されたaMTD配列は、以下の通り、それぞれの重大な因子の決定された範囲値/特性に従うための上述のプラットフォームを使用して、ほんの数ステップを行うことにより、デザインすることができた。
第1に、aMTDのための12個のアミノ酸配列プラットフォームを調製する。第2に、プロリン(P)を配列の末端(12')に置き、5'、6'、7'、及び8における4個のUの1つにおいてプロリンを置く場所を決定する。第3に、アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、又はイソロイシン(I)は、プロリンを置いていない、X及び/又はUのいずれかに置く。最後に、プラットフォームに置いた、このデザインされたアミノ酸配列が、aMTD配列の細胞透過特性を保証するための6個の重大な因子の値又は特性を満たすかどうかを決定する。これらのプロセスを通じて、多数の新規aMTD配列が構築された。それぞれのaMTDに融合された非機能的なカーゴ組換えタンパク質を調製するための発現ベクターが構築され、細菌細胞において強制的に発現された。これらのaMTDに融合された組換えタンパク質は、可溶型で精製され、それらの細胞透過性が定量的に決定された。240種のaMTD配列が新たにデザインされ、表10〜15において示される通り、1〜240まで番号付けられた。表10〜15において、配列ID番号は参照のための配列表であり、aMTD番号は、実験において実際に使用された、アミノ酸の表番号を指す。さらなる実験のため、aMTD番号が使用された。加えて、配列表において示されるポリヌクレオチド配列が、配列番号241〜配列番号480まで番号付けられた。
表10〜15は、全ての重大な因子を満たすよう開発された、240種の新規疎水性aMTD配列を示す。
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
3-4.少なくとも1個の重大な因子を満たさないペプチドのデザイン
上で記載された全ての重大な因子を満たす、新規疎水性CPP-aMTDの本発明は妥当であり、合理的にデザインされることを実証するために、少なくとも1個の重大な因子を満たさないペプチドもデザインされた。計31種のrペプチド(rP)がデザインされ、開発され、以下の通りカテゴリー分けされた:非変角ペプチド、中央並びに末端においてプロリンがないか、及び/又は中央のプロリンがないのいずれか、(2)硬いペプチド(II<40)、過度に柔軟なペプチド、(4)、芳香族ペプチド(芳香環の存在)、疎水性だが、非芳香族ペプチド、親水性だが非脂肪族ペプチド。
3-4-1.変角ポテンシャルを満たさないペプチド
表16は、配列の中央において(5'、6'、7'又は8'において)、及び末端において任意のプロリンを有しない、ペプチドを示す。加えて、表16は、配列の中央においてプロリンを有しない、ペプチドを記載する。全てのこれらのペプチドは、非変角ポテンシャルを有すると考えられる。
Figure 2017527280
3-4-2.硬性/柔軟性を満たさないペプチド
配列の硬性/柔軟性が、決定的に重大な因子であることを証明するために、硬い(平均II:21.8±6.6)及びずっと高く柔軟な配列(平均II:82.3±21.0)もデザインされた。不安定指数が、新規aMTDのものよりずっと低い(II:41.3〜57.3、平均II:53.3±5.7)、硬いペプチドが、表17において示される。IIが新規aMTDのものよりずっと高い、変角だが、ずっと高く柔軟なペプチドも、表18において提供される。
Figure 2017527280
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3-4-3.構造特性を満たさないペプチド
新規疎水性CPP-aMTDは、指数AIの平均範囲:180〜220、及びGRAVYの平均範囲:2.1〜2.6を有する、疎水性及び脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)のみと一致する(表9)。構造指標に基づき、芳香族残基(W、F、又はY)を含有するペプチドが、表19において示され、芳香族残基を有しない、疎水性だが、芳香族配列でないペプチドがデザインされる(表20)。最後に、非脂肪族アミノ酸と一致する、親水性及び/又は変角ペプチドが、表21において示される。
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
3-5.新たにデザインされたペプチドの要約
重大な因子に基づき、計457種の配列がデザインされた。重大な因子の全ての範囲/特性を満たす、デザインされた潜在的に最善なaMTD(疎水性、柔軟な、変角、脂肪族、及び12個のA/a長のペプチド)は、316種である。重大な因子の少なくとも1つを満たさない、デザインされたrペプチドは、141種であり、変角ペプチドがない配列が26種であり、硬いペプチド(II<40)配列が23種であり、過度に柔軟なペプチドが24種であり、芳香族ペプチド(芳香環の存在)が27種であり、疎水性だが、非芳香族ペプチドが23種であり、親水性だが、非脂肪族ペプチドが18種である。
4.aMTD及びrペプチドに融合された組換えレポータータンパク質の調製
aMTD及び他のもの[rペプチド、参照疎水性CPP配列(MTM及びMTD)]に融合された組換えタンパク質が、細菌システムにおいて発現され、シングルステップのアフィニティークロマトグラフィーで精製され、生理学的条件において溶解性のタンパク質として調製された。これらの組換えタンパク質は、フローサイトメトリー及びレーザー走査型共焦点顕微鏡を利用することにより、それらの細胞透過性の能力について試験された。
4-1.ペプチド配列に融合された組換えタンパク質のためのカーゴタンパク質の選択
臨床上/非臨床上の適用のため、aMTDに融合されたカーゴ材料は、以下の:酵素、転写因子、毒性、抗原性ペプチド、抗体、及び抗体フラグメントの1つであり得る、生物学的に活性な分子であろう。さらに、生物学的に活性な分子は、これらの以下の巨大分子:酵素、ホルモン、担体、免疫グロブリン、膜結合タンパク質、膜貫通型タンパク質、内部タンパク質、外部タンパク質、分泌タンパク質、ウイルスタンパク質、未変性のタンパク質、糖タンパク質、断片化タンパク質、ジスルフィド結合されたタンパク質、組換えタンパク質、化学的に修飾されたタンパク質、及びプリオンの1つであり得る。加えて、これらの生物学的に活性な分子は、以下の:核酸、コード核酸配列、mRNA、アンチセンスRNA分子、炭水化物、脂質、及び糖脂質の1つであり得る。
これらの予め要求された条件に従い、aMTDにより媒介されるタンパク質取り込みを評価するための非機能的カーゴが選択され、溶解性であり、非機能的であるべき、カーゴA(CRA)と呼ばれた。ドメイン(A/a289〜840;184A/a長)は、プロテインSに由来する(Genbank ID:CP000113.1)。
4-2.発現ベクターの構築、及び組換えタンパク質の調製
それぞれのaMTDに融合された組換えタンパク質についてのコード配列は、pET-28a(+)(Novagen、Darmstadt、ドイツ)中のNdel(5')及びSalI(3')にPCR増幅されたDNAセグメントからクローニングされた。aMTD及びrペプチドに融合された組換えタンパク質についてのPCRプライマー及びアミノ酸配列が、それぞれ、表23〜38において要約される。組換えタンパク質の構造は、図1において提示される。
組換えタンパク質は、0.6のOD600まで成長させた大腸菌BL21(DE3)細胞において、強制的に発現され、0.7mMイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)で2時間誘導された。タンパク質は、天然の条件において供給者(Qiagen、Hilden、ドイツ)により指示される、Ni2+アフィニティークロマトグラフィーにより精製された。精製後、精製されたタンパク質は、DMEM培地のような生理的緩衝液に溶解された。
Figure 2017527280
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4-3.aMTD又はランダムペプチド(rP)に融合された組換えタンパク質の発現
本発明はまた、細胞透過性を有するaMTD配列の開発方法に関する。標準化された6個の重大な因子を使用して、316種のaMTD配列がデザインされた。加えて、これらの重大な因子の1つを欠く、141種のrペプチドも開発される:非変角ペプチド:i)配列の中央及び末端の両方においてのプロリンの不存在、又はii) 配列の中央若しくは末端のいずれかにおいてのプロリンの不存在、硬いペプチド、(3)過度に柔軟なペプチド、芳香族ペプチド(芳香環の存在)、疎水性だが、非芳香族ペプチド、並びに親水性だが、非脂肪族ペプチド(表22)。
これらのrペプチドは、ペプチドの細胞内送達ポテンシャルに関して、それぞれの重大な因子の構造/配列活性関係(SAR)を分析するために、aMTDと比較され、対比するよう考案される。組換えタンパク質を含有する全てのペプチド(aMTD又はrペプチド)は、CRAに融合されて、発現され、精製され、調製され、分析される組換えタンパク質の溶解性が増強された。
これらのデザインされた、CRAに融合された316種のaMTD及び141種のrペプチドは、全てクローニングされ(図2)、大腸菌において誘導可能な発現について試験された(図3)。これらのペプチドのうち、240種のaMTDは、誘導可能に発現され、精製され、可溶型で調製された(図4)。加えて、31種のrペプチドも、可溶型として調製された(図4)。
rペプチドに融合されたタンパク質を調製するために、非変角ペプチドのカテゴリーにおいて、26種のうち10種のrペプチド(表16);硬いペプチドのカテゴリーにおいて、23種のうち15[不安定指数(II)<40](表17);過度に柔軟なペプチドのカテゴリーにおいて、24種のうち19種(表18);芳香族ペプチドのカテゴリーにおいて、27種のうち6種(表19);疎水性だが、非芳香族ペプチドのカテゴリーにおいて、23種のうち8種(表20);及び親水性だが、非脂肪族ペプチドのカテゴリーにおいて、18種のうち12種(表21)であった、60種のタンパク質が発現された。
4-4.aMTDに融合された組換えタンパク質の定量的細胞透過性
aMTD及びrペプチドは、蛍光的に標識され、フローサイトメトリー及び共焦点レーザー走査顕微鏡を使用することにより、細胞透過性について重大な因子に基づき比較された(図5〜8)。ペプチド融合非機能的カーゴ組換えタンパク質の細胞の取り込みは、フローサイトメトリーにおいて定量的に評価され得る一方、共焦点レーザー走査顕微鏡により、細胞内取り込みを視覚的に評価することが可能になる。分析は、aMTD(疎水性及び脂肪族配列)と逆の特徴(親水性及び芳香族配列:YYNQSTCGGQCY)を有する、陰性対照[rP38]に融合された組換えタンパク質を含んでいた。aMTDの陰性対照に対する相対的細胞透過性(相対的倍数)も分析された(表39及び図9)。
表39は、aMTDの細胞透過性の陰性対照(A:rP38)との比較分析を示す。
Figure 2017527280
aMTDの参照CPP[B:MTM12(AAVLLPVLLAAP)、C:MTD85(AVALLILAV)]に対する相対的細胞透過性(相対的倍数)も分析された(表40及び41)。
表40は、aMTDの参照CPP(B:MTM12)との細胞透過性の比較分析を示す。
Figure 2017527280
表41は、aMTDの参照CPP(C:MTD85)との細胞透過性の比較分析を示す。
Figure 2017527280
いずれかのペプチド(rP38又はaMTD)を欠く、ネイキッドタンパク質(ヒスチジンタグ付けされたCRAタンパク質)のものを引いた、陰性対照(ヒスチジンタグ付けされたrP38融合CRA組換えタンパク質)の幾何平均が、相対的倍数1として標準化された。240種のaMTDの陰性対照(Aタイプ)に対する相対的細胞透過性は、最大164倍まで有意に増大され、平均的増大19.6±1.6であった(表42〜47)。
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
Figure 2017527280
さらに、参照CPP(Bタイプ:MTM12、及びCタイプ:MTD85)と比較して、新規240種のaMTDは、それぞれ、平均して13±1.1(最大109.9)及び6.6±0.5(最大55.5)倍高い細胞透過性であった(表42〜47)。
Figure 2017527280
加えて、31種のrペプチドの細胞透過性が、240種のaMTDのものと比較された(0.3±0.04;表48及び49)。
Figure 2017527280
Figure 2017527280
要約すると、aMTDの相対的細胞透過性は、それぞれ、rP38、MTM12、及びMTD85に対して最大164.0、109.9、及び55.5倍高いことを示した。計240種のaMTD配列の平均において、19.6±1.6、13.1±1.1、及び6.6±0.5倍高い細胞透過性が、それぞれ、rP38、MTM12、及びMTD85に対して示された(表42〜47)。陰性対照(rP38)の240種のaMTDに対する相対的細胞透過性は、0.3±0.04倍のみであった。
4-5.aMTD融合組換えタンパク質の細胞内送達及び局在性
aMTDに融合された組換えタンパク質を試験して、陰性対照(rP38)、及び陽性対照参照として以前に公開されたCPP(MTM12及びMTD85)を用いたレーザー走査型共焦点顕微鏡により、それらの細胞内送達並びに局在性が決定された。NIH3T3細胞を、10μMのFITC標識タンパク質に1時間37℃において曝露し、核を、DAPIで対比染色した。次に、細胞を、共焦点レーザー走査顕微鏡により調べた(図7)。aMTDに融合された組換えタンパク質は、典型的には、参照CPP(MTM12及びMTD85)より高い、細胞内送達及び細胞質局在性を明確に提示する(図7)。rP38融合組換えタンパク質は、内部移行された蛍光シグナルを示さなかった(図7a)。加えて、図8において見られる通り、rペプチド(hisタグ付けされた、それぞれのrペプチドに融合されたCRA組換えタンパク質)は、より低い又は非細胞透過性を提示する。
4-6.新たに開発されたaMTDの定量的及び視覚的細胞透過性の要約
ヒスチジンタグ付けされたaMTD融合カーゴ組換えタンパク質は、それらの溶解性及び収量において大いに増強された。従って、FITCコンジュゲート組換えタンパク質をまた試験して、タンパク質の細胞内局在性が定量され、視覚化され、参照CPPと比較してより高い細胞透過性が実証された。
疎水性シグナル配列由来のCPP-MTS/MTM又はMTDを使用した従前の研究において、17種の公開された配列が同定され、長さ、分子量、pI値、変角ポテンシャル、硬性/柔軟性、構造特性、ヒドロパシー、アミノ酸残基及び組成、並びにペプチドの二次構造のような様々な特徴において分析された。配列のこれらの分析データに基づき、進化型MTD(aMTD)と名付けられた、新規の人工及び非天然ペプチド配列が発明され、aMTD融合組換えタンパク質での細胞内送達ポテンシャルにおけるそれらの機能的活性が決定された。
aMTD融合組換えタンパク質は、rペプチド及び/又は参照疎水性CPPを含有する組換えタンパク質(MTM12及びMTD85)と比較して、細胞内へのタンパク質伝達の能力を促進した。結果によると、細胞浸透性ペプチド配列の重大な因子が、細胞膜を浸透することにより、ペプチドにより媒介される細胞内送達を決定するのに主要な役割を果たすことが実証された。加えて、細胞透過性は、重大な因子を全て満たす、以下の有理数により、かなり改善され得る。
5.aMTDの送達ポテンシャルに対する構造/配列活性関係(SAR)
新規aMTDの細胞透過性を決定した後、構造/配列活性関係(SAR)が、新規aMTDの選択されたいくつか、及び全てにおいてそれぞれの重大な因子について分析された(図13〜16、及び表50)。
Figure 2017527280
5-1.プロリン位置:変角ポテンシャル(プロリン位置:PP)に関して、それらの配列中の7'又は8'アミノ酸においてそのプロリンを有するaMTDは、それらのプロリン位置が、5'又は6'にある配列と比較して、ずっと高い細胞透過性を有する(図14a及び15a)。
5-2.ヒドロパシー:加えて、aMTDが、2.1〜2.2の範囲にあるGRAVY(ヒドロパシーの全体平均)を有するとき、これらの配列は、比較的低い細胞透過性を提示する一方、GRAVY 2.3〜2.6を有するaMTDは、有意により高い細胞透過性を示す (図14b及び15b)。
5-3.rペプチドSAR:aMTDのSARに対して、rペプチドは、それらのプロリン位置(PP)及びヒドロパシー(GRAVY)に関連する、細胞透過性における同様のSAR相関を示した。これらの結果は、高いGRAVY(2.4〜2.6)を有するrペプチドが良好な細胞透過性を有することを確認するものである(図16)。
5-4.アミノ酸組成の分析:プロリン位置及びヒドロパシーに加えて、アミノ酸組成の相違も分析される。aMTDは、重大な因子に基づきデザインされるので、それぞれのaMTD融合組換えタンパク質は、組成において2個のプロリン配列を同等に有する。他の疎水性並びに脂肪族アミノ酸-アラニン、イソロイシン、ロイシン、及びバリン-を合わせて、aMTDペプチド配列の残りが形成される。
アラニン:アミノ酸の組成において、aMTDの全てが3〜5個のアラニンを有するので、結果は、aMTDの送達ポテンシャルに関して、アラニンの数による有意な相違を示さない。しかしながら、配列において、4個のアラニン組成は、最も有効な送達ポテンシャル(幾何平均)を示す(図13a)。
ロイシン及びイソロイシン:一方、aMTD配列中のイソロイシン並びにロイシンの組成は、アミノ酸(I及びL)の数と、aMTDの送達ポテンシャルとの間で逆の関係を示す。配列中のイソロイシン及びロイシンの数が少ないほど、より高い送達ポテンシャル(幾何平均)を有する傾向にある(図13a及び13b)。
バリン:逆に、aMTD配列のバリンの組成は、それらの細胞透過性と正の相関を示す。配列中のバリンの数が少ないとき、aMTDの送達ポテンシャルも比較的低い(図13b)。
最高の細胞透過性を有する10種のaMTDが、選択される(平均した幾何平均:2584±126)。配列中のバリンのそれらの平均数は3.5であり、比較的低い細胞透過性(平均した幾何平均:80±4)を有する10種のaMTDは、平均1.9個のバリンアミノ酸を有した。配列中のバリンの平均数は、図13bにおいて示される通り、それらの細胞透過性がまた低減するにつれて、低減される。より高い細胞透過性aMTDグループと比較して、より少ない配列は、それらのバリン組成において平均1.9を有した。それ故、高い細胞透過性配列を得るために、平均2〜4個のバリンが、配列において構成されるべきである。
5-5.SAR分析の結論:図15において見られる通り、全240種のaMTDを、細胞透過性と、重大な因子:変角ポテンシャル(PP)、硬性/柔軟性(II)、構造特性(AI)、並びにヒドロパシー(GRAVY)、アミノ酸長及び組成のこれらの関連について調べた。この分析を通じ、aMTDの細胞透過性は、それらの中心のプロリン位置が5'又は6'であり、GRAVYが2.1以下であるとき、より低い傾向にある(図15)。さらに、10種のより高い及び10種のより低い細胞透過性aMTDを調べた後、これらの傾向は、細胞透過性の中心とプロリン位置及びヒドロパシーとの関連を確認することが明確に示される。
6.重大な因子の指数範囲/特性の実験的な確認
実験及びSAR分析を行う前に、最初に提案された重大な因子の指数範囲並びに特性に含まれる、6個のうち5個の重大な因子の範囲及び特性が、経験的かつ実験的に決定された。新たに開発された240種のaMTDの重大な因子の指数範囲及び特性に関して、変角ポテンシャル(プロリン位置:PP)、硬性/柔軟性(不安定指数:II)、構造特性(脂肪族指数:AI)、ヒドロパシー(GRAVY)、アミノ酸長及び組成は、全て、参照疎水性CPPの分析から得られる重大な因子の特徴内にある。
それ故、新規疎水性CPP配列を進化型MTDとしてデザインし、開発するための本発明者らの仮説は、重大な因子ベースの新規aMTDの理にかなったデザインが正しいことを、経験的かつ実験的に証明し、実証する。
Figure 2017527280
7.本発明の要約
この発明について、240種のaMTD配列が、重大な因子に基づき、デザインされ、開発された。240種のaMTDの定量的及び視覚的細胞透過性(疎水性、柔軟な、変角、脂肪族、及び12個のa/a長のペプチド)が、全て実際に決定される。
aMTDの細胞透過性を測定するために、rペプチドもデザインされ、試験された。図13〜15において見られる通り、ペプチドの細胞透過性と重大な因子の明らかな関連が存在する。これらの重大な因子のうち、本発明者らは、最も有効な細胞透過性aMTDが、12個のアミノ酸長;、A、V、L、I及びPの組成;7'又は8'のいずれか及び末端(12')に位置する、複数のプロリン;41.3〜57.3の範囲にある不安定指数;187.5〜220.0の範囲にある脂肪族指数;並びに2.2〜2.6の範囲にあるヒドロパシー(GRAVY)を有すると設定することができる。
これらの調べた重大な因子が、本発明者らが、本発明者らの重大な因子に設定した範囲内にあり、それ故、本発明者らは、これらの重大な因子を満たすaMTDが、過去20年間に報告された参照疎水性CPPと比較して、比較的高い細胞透過性、及びずっと高い細胞内送達ポテンシャルを有することを確認することができる。
8.タンパク質療法のためaMTDにより可能にされるMITTでのタンパク質ベースの新規生物学的治療の発見及び開発
多くのヒト疾患が、機能獲得若しくは機能喪失のような変異を引き起こす、欠乏又は過剰発現を伴うタンパク質により引き起こされることは、広く明らかであった。生物学的に活性なタンパク質が、異常なタンパク質を短い時間枠内、恐らく1又は2時間以内に、定量的方法で置換するために送達され得るなら、投薬量は、タンパク質がいつ、どのように必要とされ得るかに依存して、制御され得る。この発明において新規aMTDの溶解性及び収量を有意に改善することにより(表47)、タンパク質、ペプチド、核酸、及び他の化学化合物のような治療巨大分子を、生きた細胞、並びにヒトを含む生きた哺乳類に有効に送達するための薬剤としてその実際のポテンシャルを予測することができる。それ故、新規aMTDのプール(240種)を利用する、新たに開発されたMITTは、最適なカーゴ-aMTD関係を決定した後に細胞内タンパク質療法をとらえるためのタンパク質ベースの生物学的治療の発見及び開発のためのプラットフォーム技術として使用され得る。
以下の実施例は、本発明の実施者を助けるため、本発明のための実験的サポートを提供するため、及びモデルプロトコールを提供するために提示される。これらの実施例は、本発明を制限すると解されるべきでは決してない。
[実施例1]
新規進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)の開発
シグナル配列のH領域(HRSP)に由来するCPP(MTS/MTM、及びMTD)は、共通配列、配列モチーフ、及び/又は共通の構造上相同な特性を有しない。この発明において、目的は、「共通の機能」を有するよう、分析したCPPと類似のメカニズムで細胞膜を超えてタンパク質が移行することを促進するよう、新たにデザインした「重大な因子」を満たす、共通配列及び構造モチーフにおいて形式化した、改善した疎水性CPPを開発することである。
以下の構造モチーフ:
Figure 2017527280
ここで、Xは、アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、又はイソロイシン(I)のいずれかを指し、プロリン(P)は、Uの1つ(5'、6'、7'、又は8'のいずれか)に位置することができる。残りのUは、A、V、L、又はIのいずれかから構成され、12'のPはプロリンである。
表9において、普遍的な共通配列/構造モチーフを以下の通り提供する。この発明におけるペプチドのアミノ酸長は、9〜13個のアミノ酸、大抵12個のアミノ酸の範囲にあり、組換えタンパク質変角についてのそれらの変角ポテンシャルは、ペプチドの配列の中央における(5'、6'、7'、又は8'アミノ酸における)、及び末端における(12'における)プロリンの存在並びに位置に依存する。aMTDの硬性/柔軟性についての不安定指数(II)は、II<40であり、ヒドロパシーについてのヒドロパシーの全体平均(GRAVY)は、およそ2.2であり、構造特性についての脂肪族指数(AI)は、およそ200である(表9)。これらの標準化した重大な因子に基づき、この発明における、新規疎水性ペプチド配列、すなわち、進化型巨大分子伝達ドメインペプチド(aMTD)を開発し、表10〜15において要約する。
[実施例2]
aMTDに融合した組換えタンパク質のための発現ベクターの構築
本発明者らの新たに開発した技術により、本発明者らは、細胞透過性組換えタンパク質を作成する方法を拡大することが可能になった。aMTD又はrペプチドと融合したヒスチジンタグ付けしたCRAタンパク質のため、発現ベクターをデザインした。組換えタンパク質のための発現ベクターを構築するために、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を考案して、それぞれのデザインした、CRAに融合したaMTD又はrペプチドを増幅させた。
変性(95℃)、アニーリング(62℃)、及び伸長(72℃)をそれぞれ30秒間の35サイクルを含む、PCR反応物(ゲノムDNA100ng、各プライマー10pmol、各0.2mM dNTP混合物、1×反応バッファー、及びPfu(+)DNA polymerase(Doctor protein、韓国)2.5U)をNde I(5')とSal I(3')との間の制限酵素部位で消化した。最終伸長サイクルのため、PCR反応物を5分間72℃のままにした。次に、それらを、pET-28a(+)ベクター(Novagen、Madison、WI、米国)の部位にクローニングした。T4 DNAライゲースを4℃にて終夜使用して、DNAライゲーションを行った。これらのプラスミドを、大腸菌DH5-アルファ株のコンピテント細胞と氷上で10分間混合した。この混合物を、水浴中42℃にて90秒間ヒートショックした後、氷上に2分間置いた。次に、LBブロス培地を加えた混合物を、37℃の振盪インキュベーターにおいて1時間回復させた。形質転換体を、カナマイシン(50μg/mL)(Biopure、Johnson、TN)を含むLBブロス寒天プレートに置き、その後、37℃にて終夜インキュベーションした。1つのコロニーから、プラスミドDNAを抽出し、Nde I及びSal I制限酵素の切断後、1.2%アガロースゲル電気泳動を使用することにより、切断したDNAを645bpにて確認した(図2)。aMTD及びランダムペプチド(rペプチド)に融合したCRA組換えタンパク質のためのPCRプライマーを、表23〜30において要約する。aMTD及びrペプチドプライマーのアミノ酸配列を、表31〜38において示す。
[実施例3]
aMTD及びrペプチドに融合した組換えタンパク質の誘導可能な発現、精製、並びに調製
組換えタンパク質を発現させるために、陰性対照[rペプチド38(rP38)]、参照疎水性CPP(MTM12及びMTD85)、及びaMTDに融合したCRAタンパク質の発現のためのpET-28a(+)ベクターを、大腸菌BL21(DE3)株に形質転換した。細胞を、37℃にてカナマイシン(50μg/ml)を含有するLB培地において、勢いよく振盪しながら、成長させ、0.7mM IPTG(Biopure)を加えることにより、OD600=0.6にて、2時間37℃で誘導した。誘導した組換えタンパク質を15%SDS-PAGEゲルに添加し、Coomassie Brilliant Blue(InstantBlue、Expedeon、Novexin、英国)で染色した(図3)。
5,000×rpmにて10分間遠心分離することにより、大腸菌培養物を回収し、上清を廃棄した。ペレットを、溶解バッファー(50mM NaH2PO4、10mMイミダゾール、300mM NaCl、pH8.0)に再懸濁した。細胞溶解物を、氷上でプローブを備えた超音波処理器(Sonics and Materials、Inc.、Newtowen、CT)を使用して超音波処理した。細胞溶解物を5,000×rpmにて10分間遠心分離して、細胞の残骸をペレット化した後、上清を、オープンカラムシステム(Bio-rad、Hercules、CA)により穏やかに溶解バッファーで平衡化したNi-NTA樹脂(Qiagen、Hilden、ドイツ)とインキュベーションした。タンパク質結合樹脂を、洗浄バッファー(50mM NaH2PO4、20mMイミダゾール、300mM NaCl、pH8.0)200mlで洗浄後、結合したタンパク質を、溶出バッファー(50mM NaH2PO4、250mMイミダゾール、300mM NaCl、pH8.0)で溶出した。
天然の条件下で精製した組換えタンパク質を、15%SDS-PAGEゲル上で分析し、Coomassie Brilliant Blueで染色した(図4)。組換えタンパク質の全てを、生理学的バッファー、細胞培養培地(ダルベッコ変法イーグル培地:DMEM、Hyclone、Logan、UT)とダルベッコリン酸緩衝食塩水(DPBS、Gibco、Grand Island、NY)の1:1混合物に対して、8時間及び終夜透析した。クローン化した316種のaMTD及び141種のrペプチドから、240種のaMTD-及び31種のrペプチド融合組換えタンパク質を誘導し、精製し、調製し、それらの細胞透過性について分析した。
[実施例4]
組換えタンパク質の定量的細胞透過性の決定
定量的細胞透過性のため、aMTD-又はrペプチド融合組換えタンパク質を、製造元(Sigma-Aldrich、St. Louis、MO)の指示に従い、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)にコンジュゲートした。RAW264.7細胞を、10μM FITC標識組換えタンパク質で1時間37℃にて処理し、3回冷PBSで洗浄し、0.25%トリプシン/EDTA(Sigma-Aldrich、St. Louis、MO)で20分間37℃にて処理して、細胞表面に結合したタンパク質を取り除いた。これらの組換えタンパク質の細胞透過性を、FlowJoサイトメトリー分析ソフトウエアを使用してフローサイトメトリー(Guava、Millipore、Darmstadt、ドイツ)により、分析した(図5〜6)。aMTDの相対的細胞透過性を測定し、陰性対照(rP38)及び参照疎水性CPP(MTM12及びMTD85)と比較した(表47)。
[実施例5]
組換えタンパク質の細胞透過性及び細胞内局在性の決定
細胞透過性の視覚的参照のため、24ウェルチャンバースライドにおけるカバーガラス上で24時間、NIH3T3細胞を培養し、10μMのFITCコンジュゲート組換えタンパク質で1時間37℃にて処理し、3回冷PBSで洗浄した。処理した細胞を、4%パラホルムアルデヒド(PFA、Junsei、Tokyo、日本)にて10分間室温で固定し、3回PBSで洗浄し、VECTASHIELD Mounting Medium(Vector laboratories、Burlingame、CA)でマウントし、DAPI(4',6-ジアミジノ-2-フェニルインドール)で対比染色した。蛍光シグナルの細胞内局在性を、共焦点レーザー走査顕微鏡(LSM700、Zeiss、ドイツ;図7及び8)により決定した。

Claims (18)

  1. 生物学的に活性な巨大分子を細胞膜に伝達し、以下の特徴:
    a.アミノ酸長:9〜13
    b.変角ポテンシャル:配列の中央(5'、6'、7'、又は8')及び末端に位置するプロリン(P)
    c.硬性/柔軟性:不安定指数(II):40〜60
    d.構造特性:脂肪族指数(AI):180〜220
    e.ヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY):2.1〜2.6
    f.アミノ酸組成:構成アミノ酸の全てが、疎水性かつ脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)
    を有するアミノ酸配列からなる、進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)配列。
  2. アミノ酸配列が、12個のアミノ酸配列から構成される、以下の一般式
    [一般式]
    Figure 2017527280
    (式中、Xは、アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、又はイソロイシン(I)のいずれかを指し、プロリン(P)は、U(5'、6'、7'、又は8'のいずれか)の1つに位置することができる。残りのUは、A、V、L、又はIのいずれかから構成され、12'のPは、プロリンである)
    を有する、請求項1に記載のaMTD配列。
  3. 前記一般式を有するアミノ酸配列が、配列番号1〜配列番号240からなる群から選択される、請求項2に記載のaMTD配列。
  4. 請求項2に記載のaMTD配列をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
  5. 配列番号241〜配列番号480からなる群から選択される、請求項4に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  6. aMTDの固有の特性を同定する方法であって、
    改善された疎水性CPPを以前に公開された参照疎水性CPPから選択するステップ、
    選択された疎水性CPPの生理学的及び化学的特徴を分析するステップ、
    これらの生理学的及び化学的特徴の中から特性を同定するステップであって、細胞透過性と関連する特性が選択されているステップ、
    以前に公開された参照疎水性CPPを少なくとも2つのグループにカテゴリー分けし、それらの細胞透過性及び相対的特徴に基づきグループ分けされたこれらのCPPの詳細分析により、相同な特性を決定するステップ、
    決定された相同な特性を分析することを介して同定された重大な因子を設定するステップ、
    重大な因子が、実験研究を介して検証されることを確認するステップ;並びに
    確認された実験研究に基づく、6個の重大な因子を決定するステップ
    を含む、方法。
  7. 選択された、改善された疎水性CPPが、MTM、MTS、MTD10、MTD13、MTD47、MTD56、MTD73、MTD77、MTD84、MTD85、MTD86、MTD103、MTD132、MTD151、MTD173、MTD174、及びMTD181である、請求項6に記載の方法。
  8. 同定された特性が、アミノ酸長、分子量、pI値、変角ポテンシャル、硬性、柔軟性、構造特性、ヒドロパシー、残基構造、アミノ酸組成、及び二次構造である、請求項6に記載の方法。
  9. 決定された6個の重大な因子が、以下の特徴:
    a.アミノ酸長:9〜13
    b.変角ポテンシャル:配列の中央(5'、6'、7'、又は8')及び末端に位置するプロリン(P)
    c.硬性/柔軟性:不安定指数(II):40〜60
    d.構造特性:脂肪族指数(AI):180〜220
    e.ヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY):2.1〜2.6
    f.アミノ酸組成:構成アミノ酸の全てが、疎水性かつ脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)
    からなる、請求項6に記載の方法。
  10. aMTD配列を開発する方法であって、aMTDの固有の特性を同定する方法を得た、6個の重大な因子を注意深く決定した後、以下の一般式、
    [一般式]
    Figure 2017527280
    を有するaMTDのデザインされたプラットフォームを調製するステップ、
    プロリン(P)を配列の末端(12')に置き、U部位のプロリンの1つをどこに置くべきであるかを決定するステップ、
    プロリンを置いていない、X及びUにおいてA、V、L及び/又はIを決定し置くステップ、並びに
    デザインされたアミノ酸配列が、6個の重大な因子を満たすかどうかを確認するステップ
    を含む、方法。
  11. aMTDの固有の特性を同定する方法を得た、6個の重大な因子が、以下の特徴:
    a.アミノ酸配列:12
    b.変角ポテンシャル:プロリン(P)は、配列の中央(5'、6'、7'、又は8')及び末端(12')に位置しなければならない
    c.硬性/柔軟性:不安定指数(II):41.3〜57.3
    d.構造特性:脂肪族指数(AI):187.5〜220
    e.ヒドロパシー:ヒドロパシーの全体平均(GRAVY):2.2〜2.6
    f.アミノ酸組成:構成アミノ酸の全てが、疎水性かつ脂肪族アミノ酸(A、V、L、I、及びP)
    からなる、請求項10に記載の方法。
  12. カーゴタンパク質に融合されたaMTD配列の発現ベクターを開発するステップ、
    誘導可能な発現に適切な細菌株を選択するステップ、
    可溶型で、様々な生物学的に活性な組換えタンパク質に融合されたaMTDを精製及び調製するステップ、並びに
    それらの細胞透過性を確認するステップ
    をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  13. 配列番号1〜配列番号240からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する進化型巨大分子伝達ドメイン(aMTD)配列、及び
    生物学的に活性な分子
    を含む、細胞透過性を有する単離された組換えタンパク質。
  14. 生物学的に活性な分子が、成長因子、酵素、転写因子、毒素、抗原性ペプチド、抗体、及び抗体フラグメントからなる群から選択されるいずれか1つである、請求項13に記載の単離された組換えタンパク質。
  15. 生物学的に活性な分子が、酵素、ホルモン、担体、免疫グロブリン、抗体、構造タンパク質、運動機能ペプチド、受容体、シグナル伝達ペプチド、保存ペプチド、膜ペプチド、膜貫通型ペプチド、内部ペプチド、外部ペプチド、分泌ペプチド、ウイルスペプチド、未変性のペプチド、糖化タンパク質、断片化タンパク質、ジスルフィド結合したタンパク質、組換えタンパク質、化学的に修飾されたタンパク質、及びプリオンからなる群から選択されるいずれか1つである、請求項14に記載の単離された組換えタンパク質。
  16. 生物学的に活性な分子が、核酸、コード核酸配列、mRNA、アンチセンスRNA分子、炭水化物、脂質、及び糖脂質からなる群から選択されるいずれか1つである、請求項13に記載の単離された組換えタンパク質。
  17. 生物学的に活性な分子が、生物学的治療用化学物質、及び毒性化学物質からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項13に記載の単離された組換えタンパク質。
  18. 細胞透過性を有するように生物学的に活性な分子を遺伝子的又は後成的に操作及び/又は修飾する方法であって、
    最適化された有効な条件下でaMTDを生物学的に活性な分子に融合させて、細胞透過性であり得る生物学的に活性な分子を生成するステップ
    を含み、
    aMTDが、配列番号1〜配列番号240からなる群から選択されるアミノ酸配列のいずれか1つからなる、方法。
JP2017510405A 2014-08-17 2015-08-17 細胞透過性の改善のための進化型巨大分子伝達ドメイン(advanced macromolecule transduction domain)(AMTD)配列、それをコードするポリヌクレオチド、それを含むAMTDの固有の特性を同定する方法、それを含むAMTD配列を開発する方法 Active JP6559227B2 (ja)

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