JP2017526330A - リングバリスタに基づいてモーターの電磁干渉を削減するための方法 - Google Patents

Abstract

リングバリスタに基づくモーターの電磁干渉を削減するための方法、対応するモーター整流子、及びモーター。該方法は、モーター整流子の端部部分内に座ぐりを形成するステップと、座ぐり内にリングバリスタを設置するステップと、を備える。

Description

本発明は、モーター整流子に関し、より具体的には、本発明は、リング状バリスタに基づいてモーターの電磁干渉を削減するための方法並びに対応するモーター整流子及びモーターに関する。

モーターの整流子とブラシとの間の瞬間的連続性によって発生する可能性のある電磁干渉を吸収するためにリング状バリスタが使用されてきたことは、周知である。

図１は、現在のリング状バリスタの整流子上への組付け方法を示す。図中に示されているように、バリスタは、整流子の突起部に半田付けされている。比較的大きい寸法を有するモーターについては、リング状バリスタのサイズも同様に比較的大きく、したがってバリスタを整流子の突起部に半田付けする時点で、リング状バリスタのサイズをより大きいものにする必要がある。リング状バリスタのサイズがより大きくなる場合、以下のような不利な点が見られる。

１．バリスタのリングサイズがより大きくなると、モーターカバーの空間をより多く占有する必要があり、これがエンドカバー部品との干渉をひき起こす。

２．バリスタのリングサイズがより大きくなると、破損し易くなり、バリスタの生産及び半田付け設置プロセスの制御に求められる要件がより高くなり、制御コストが増大する。

３．サイズがより大きくなると、より多くの材料が使用され、コストが高くなる。

このような理由から、この業界では、整流子にリング状バリスタを組付けるための一種の改良型解決法に対する需要が存在する。

本発明の一態様では、リング状バリスタに基づいてモーターの電磁干渉を削減するための方法であって、
モーター整流子の端部部分に座ぐりを設けるステップと、
座ぐり内にリング状バリスタを設置するステップと、
を含む方法を提供している。

本発明の別の態様では、座ぐりがモーター整流子の端部部分に設けられており、リング状バリスタがこの座ぐりの内部に設置されている、モーター整流子を提供している。

本発明のさらに別の態様では、上述のモーター整流子を含むモーターを提供している。

整流子に現在のリング状バリスタを組付ける方法を示す。 本発明の一実施形態に係る、整流子にリング状バリスタを組付ける方法を示す。 本発明の別の実施形態に係る、整流子にリング状バリスタを組付ける方法を示す。

以下では、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。

以下の説明では、当業者が本発明をより完璧に理解し実施できるようにするため、多くの具体的詳細について説明する。

しかしながら、当業者にとっては、本発明の実施にこれらの具体的詳細のいくつかが含まれない場合があることは、明白である。

さらに、本発明は、説明された具体的実施形態に限定されるわけではないことを理解すべきである。

それどころか、本発明は、異なる実施形態に関するか否かに関わらず、以下で説明する特徴及び要素を任意に組合せて実施可能であるものと考えることができる。

このような理由で、以下の態様、特徴、実施形態、及び有利な点は、説明のみのために使用されるにすぎず、特許請求の範囲のセクションで明示的に述べられているのではないかぎり、特許請求の範囲の要素又は限定とみなされるものではない。

本発明において、リング状バリスタは、整流子の突起部にバリスタを半田付けする従来の設計を置き換えるように、整流子の下端部で座ぐり内に組付けられ、このようにして、ＥＭＣレベルを増大させることなくバリスタのサイズを増大させることができ、バリスタのサイズを増大させる必要はなくなり、さらに、モーターの内部エンドカバー空間に対する寸法的限界は無くなる。

本発明の実施形態が２つあり、第１の実施形態では、整流子の端部部分に座ぐりが形成され、この座ぐり内にバリスタが設置され、整流子の部分に半田付けされる（例えば、ウェーブ半田付け）。図２は、このような種類の実施形態の概略図を示す。

第２の実施形態においては、バリスタの銀層に導電性スポンジの層が糊着され、導電性スポンジが糊着されたバリスタは、導電性スポンジを整流子の部分と接触させるために座ぐり内に設置され、バリスタは整流子の部分に半田付けすることも同様に可能である。図３はこのような種類の実施形態の概略図を示す。

当業者には理解できるものとして、本発明は、実際に、リング状バリスタに基づいてモーター電磁干渉を削減するための方法、モーター整流子、及びモーターを提供する。

本発明の一態様において、リング状バリスタに基づいてモーター電磁干渉を削減するための方法を提供しており、この方法は、以下のステップを備える。
モーター整流子の端部部分に座ぐりを設けるステップ、及び、
座ぐり内にリング状バリスタを設置するステップ。

本発明のいくつかの実施形態によると、この方法は、座ぐり内に設置されたリング状バリスタを整流子の部分に半田付けするステップをさらに備える。

本発明のいくつかの他の実施形態によると、この方法は、リング状バリスタを座ぐり内に設置する前にリング状バリスタの銀層上に導電性スポンジの層を糊着するステップと、導電性スポンジと糊着されたリング状バリスタが座ぐり内に設置された時点で、導電性スポンジと整流子の部分とを互いに接触させるステップと、をさらに備える。

本発明の別の態様において、座ぐりがモーター整流子の端部部分に設けられており、リング状バリスタが座ぐりの内部に設置されている、モーター整流子を提供している。

本発明の実施形態によると、上述のリング状バリスタは整流子の部分に半田付けされている。

本発明の実施形態によると、導電性スポンジの層が、上述のリング状バリスタの銀層上に糊着されており、導電性スポンジは整流子の部分と接触している。

本発明のさらに別の態様において、本発明の上述の実施形態のいずれか１つに係るモーター整流子を含むモーターを提供している。

本発明の実施形態の利点は、以下の項目のうちの少なくとも１つを含む。

１．バリスタは整流子の端部部分において座ぐり内に組付けられることから、空間を節約することができ、溶接が容易になる。

２．バリスタのサイズを増大させる必要はなく、したがって、材料（バリスタの材料及び半田）及びコストの節約が可能である。

３．サイズ変更は大きいものでないことから、バリスタの生産の制御に関する要件は、ほぼ不変のままにとどまり、生産制御コストは増大しない。

４．バリスタは座ぐりの位置に設置され、サイズが小さいことから、厚みを大きくすることができ、強度は、整流子のフック上への半田付けの場合に比べて高くなる。

５．パルス電圧により生成される場合のある電磁放射線又はコイル整流電圧を有効に削減し、ＥＭＣレベルを改善することが可能となる。

本発明の実施形態について以上で添付図面を参照して説明してきたが、当業者であれば、以上の記述が単なる例示的一例にすぎず、本発明を限定するように意図されたものではないことを理解するものである。

本発明の実施形態にさまざまな修正及び変更を加えることができるが、それらは、なお、本発明の趣旨及び範囲内に入り、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のセクションによってのみ決定されるものである。

Claims (7)

1. リング状バリスタに基づいてモーターの電磁干渉を削減するための方法であって、
   モーター整流子の端部部分に座ぐりを設けるステップと、
   前記座ぐり内に前記リング状バリスタを設置するステップと、
   を備える、方法。
2. 前記座ぐり内に設置された前記リング状バリスタを前記整流子の部分に半田付けするステップをさらに備える、請求項１に記載の方法。
3. 前記リング状バリスタを前記座ぐり内に設置する前に前記リング状バリスタの銀層上に導電性スポンジの層を糊着するステップと、前記導電性スポンジと糊着された前記リング状バリスタが前記座ぐり内に設置された時点で、前記導電性スポンジと前記整流子の部分とを互いに接触させるステップと、をさらに備える、請求項１に記載の方法。
4. 座ぐりがモーター整流子の端部部分に設けられており、リング状バリスタがこの座ぐりの内部に設置されている、モーター整流子。
5. 前記リング状バリスタが前記整流子の部分に半田付けされている、請求項４に記載のモーター整流子。
6. 導電性スポンジの層が、前記リング状バリスタの銀層上に糊着されており、前記導電性スポンジが、前記整流子の部分と接触している、請求項４に記載のモーター整流子。
7. 請求項４〜６のいずれか１項に記載の前記モーター整流子を含む、モーター。