JP2017525976A - Cns由来エクソソームを富化するための方法 - Google Patents

Cns由来エクソソームを富化するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、血液、血清、血漿、又は唾液等の生体液からのCNS由来エクソソームを富化するための方法に関する。該方法は、CNS由来エクソソームを含有する生体液を抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップと、該生体液におけるCNS由来エクソソームを該免疫複合体を介して固相に結合するステップと、固相結合されたエクソソームを該生体液から分離して該CNS由来エクソソームを富化するステップと、を含む。CNS由来エクソソームからのバイオマーカーは、神経性疾患の検出、異なる神経性疾患間の鑑別、疾患進行のモニタリング又は既存及び将来の治療を客観的に評価するために測定されることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、血液、血清、血漿、又は唾液等の生体液におけるCNS(central nervous system:中枢神経系)由来エクソソームを富化するための方法に関する。本発明は、さらに、生体液から富化されたCNS由来エクソソームにおけるCNS由来物質(バイオマーカー)のレベルを測定することによりバイオマーカーレベルを決定するための方法に関する。
アメリカ政府利益の声明
ここで説明した作業は、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のAG033398(NIA支部)とともにNS057567及びNS082137(NINDS支部)の承認を受けてなされたものである。それゆえ、アメリカ政府は、上記承認に従って本発明に対して一定の権利を有することができる。
目標となるバイオマーカーは、CNS障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、及びプリオン病の診断、鑑別診断及び疾患進行のモニタリングを援助するために最も必要とされている。今まで、最適なマーカーは、いずれも脳脊髄と直接接触する脳脊髄液(CSF)に基づくものであるが、CSFの取得は、侵襲的手技であり、その日常応用が厳しく制限されている。その結果、CNS疾患の末梢バイオマーカー(例えば、血液内)が切に必要とされている。しかしながら、CNS由来物質は、血液脳関門等、厳密に調節された様々な関門のせいで、すべてが末梢体液にて検出できるとは限らないことがチャレンジとなる。例えば、ヒト脳/CSFに観察されたタンパク質のごく一部のみが血漿にて容易に検出されることができる(Pan et al, J. Proteome Res., 13:4535-4545, 2014)。これに加え、多くのCNS由来物質は他の器官系によっても生み出される。これは、実に、数十年にわたる研究がなされ、数百万ドルが使われているにもかかわらず、AD、PD又はプリオン病のための末梢バイオマーカーが確立されていないことの基本的で根本的な原因の一つである。さらに、ADに関与するタンパク質であるタウやアミロイドβ(Aβ)、及びPDに関与する重要なタンパク質であるα−シヌクレイン(α−syn)の従来の検定は、いずれも、CNS由来の部分を、質量がCNSよりも大量である血液成分(Barbour et al, Neurodegener Dis., 5(2):55-9, 2008)及び筋肉(Nagao et al., Muscle & nerve., 22:61-70, 1999)などの他のシステムによって生成される部分から、鑑別することができない。言い換えれば、CNS疾患のシグナルは、既存技術で測定される場合、末梢入力から大きく影響されている。
従って、本発明の注目点となるCNS由来バイオマーカーの富化方法の提供は切実に要求されている。
(a)は、抗L1CAM(神経系マーカー)が捕捉した血漿エクソソームの電子顕微鏡写真(インセット:L1CAMの免疫金標識)を示し、(b)は、抗L1CAM捕捉又は正常マウスIgG捕捉によるAlix(一般的なエクソソームマーカー)及びL1CAMのウェスタンブロットを示し、(c)は、正常マウスIgG捕捉(mIgG)サンプル又は「空」(ビード「捕捉」がない)サンプルにおけるレベルと比べた場合、抗L1CAM捕捉の血漿エクソソームのα−syn(syn)のレベルを示し、(d)は、貧エクソソーム血漿vs.全血漿を用いたα−syn(syn)のレベルを示す。 臨床サンプルにおけるα−syn濃度の評価を示す。ルミネックスを用いてα−syn濃度を測定し、血漿(a)から単離されたL1CAM含有エクソソームにおけるα−syn又は血漿(b)における全α−synの比較を行った。 図3A及び図3Bは、PD診断用α−synのROC(Receiver Operating Characteristics(受信者動作特性))分析を示す。図3Aは、全コーホート(PDを持つ患者267名及び健常対照者215名)において、血漿エクソソーマルα−synは、PDが対照者に対して、0.654(感度=70.1%、特異度=52.9%)のAUC(曲線下面積)を提供したことを示す。図3Bは、利用可能なCSFサンプルを有する対象のサブセット(100名のPD及び100名の対照者)において、CSF全α−synが、0.724(感度=76.8%、特異度=53.5%)のAUCを提供したことを示し、つまり、L1CAM富化されたエクソソームマーカー(α−syn)と、CSFα−synを測定することによって提供されたものとは、同様に優れた性能を有する。図3Cは、血漿エクソソーマルα−synと、UPDRS(統一パーキンソン病評価スケール)運動スコアでインデックスされた疾患重症度との間での重要な相関関係がPD患者(r=0.176、p=0.004、ピアソン相関)に観察されたことを示す。 図3A及び図3Bは、PD診断用α−synのROC(Receiver Operating Characteristics(受信者動作特性))分析を示す。図3Aは、全コーホート(PDを持つ患者267名及び健常対照者215名)において、血漿エクソソーマルα−synは、PDが対照者に対して、0.654(感度=70.1%、特異度=52.9%)のAUC(曲線下面積)を提供したことを示す。図3Bは、利用可能なCSFサンプルを有する対象のサブセット(100名のPD及び100名の対照者)において、CSF全α−synが、0.724(感度=76.8%、特異度=53.5%)のAUCを提供したことを示し、つまり、L1CAM富化されたエクソソームマーカー(α−syn)と、CSFα−synを測定することによって提供されたものとは、同様に優れた性能を有する。図3Cは、血漿エクソソーマルα−synと、UPDRS(統一パーキンソン病評価スケール)運動スコアでインデックスされた疾患重症度との間での重要な相関関係がPD患者(r=0.176、p=0.004、ピアソン相関)に観察されたことを示す。 図3A及び図3Bは、PD診断用α−synのROC(Receiver Operating Characteristics(受信者動作特性))分析を示す。図3Aは、全コーホート(PDを持つ患者267名及び健常対照者215名)において、血漿エクソソーマルα−synは、PDが対照者に対して、0.654(感度=70.1%、特異度=52.9%)のAUC(曲線下面積)を提供したことを示す。図3Bは、利用可能なCSFサンプルを有する対象のサブセット(100名のPD及び100名の対照者)において、CSF全α−synが、0.724(感度=76.8%、特異度=53.5%)のAUCを提供したことを示し、つまり、L1CAM富化されたエクソソームマーカー(α−syn)と、CSFα−synを測定することによって提供されたものとは、同様に優れた性能を有する。図3Cは、血漿エクソソーマルα−synと、UPDRS(統一パーキンソン病評価スケール)運動スコアでインデックスされた疾患重症度との間での重要な相関関係がPD患者(r=0.176、p=0.004、ピアソン相関)に観察されたことを示す。 図4A及び図4Bは、脳室内への125I−標識タウの注入後2,5,10,20,及び60分での脳(図4A)及び血漿(図4B)における放射能のレベルを示す。図4Cは、エクソソーム部分(exo)及び上澄液部分(sup)における放射性タウ(cpm/μL血漿)を示す。示されたデータは、5つのマウスからの平均±SDである。CPM:1分間あたりの計数。 図4A及び図4Bは、脳室内への125I−標識タウの注入後2,5,10,20,及び60分での脳(図4A)及び血漿(図4B)における放射能のレベルを示す。図4Cは、エクソソーム部分(exo)及び上澄液部分(sup)における放射性タウ(cpm/μL血漿)を示す。示されたデータは、5つのマウスからの平均±SDである。CPM:1分間あたりの計数。 図4A及び図4Bは、脳室内への125I−標識タウの注入後2,5,10,20,及び60分での脳(図4A)及び血漿(図4B)における放射能のレベルを示す。図4Cは、エクソソーム部分(exo)及び上澄液部分(sup)における放射性タウ(cpm/μL血漿)を示す。示されたデータは、5つのマウスからの平均±SDである。CPM:1分間あたりの計数。
(定義)
「結合対」とは、ここで使用されたとおり、お互いに引かれ合い、具体的にはお互いに結合する2つの分子のことをいう。結合対として、抗原とそれに対する抗体、配位子とその受容体、核酸の相補鎖、ビオチンとアビジン、ビオチンとストレプトアビジン、レクチンと炭水化物が挙げられるが、これには限定されない。好適な結合対は、ビオチンとストレプトアビジン、ビオチンとアビジン、フルオレセインとフルオレセイン抗体、ジゴキシゲニン(digioxigenin)/ジゴキシゲニン抗体である。
「CNS由来エクソソーム」とは、ここで使用されるように、CNS、即ち脳及び/又は脊髄から由来する物質(例えば、タンパク質及び核酸)を含有するエクソソームのことをいう。
「エクソソーム」とは、ここで使用されたとおり、数多くの細胞型から放出される40〜100nmの細胞外小胞であって、細胞間通信、抗原提示、タンパク質とともにmRNA及びmiRNAなどの核酸の転送を含む多様な細胞機能を実行する細胞外小胞のことをいう。
「固定化」とは、ここで使用されたとおり、試薬が固体表面に固定することを意味する。試薬が固体表面に固定化する場合、表面に非共有結合するか、共有結合することになる。
「L1CAM」とは、ここで使用されたとおり、神経系で表現される細胞接着分子のことをいう。L1CAMは、膜貫通タンパク質であり、200〜220kDaの、L1タンパク質族のメンバーである神経細胞接着分子でありながら、治療抵抗性癌の意味合では細胞移動に加え、軸索誘導に関与する(癌細胞は、該状況とは関連がない)。L1CAMは、CD171(分化抗原群171)とも称されることがある。
発明者は、CNS由来エクソソームが、未解明のメカニズムによって血液脳関門の多層に跨ることができることを発見した。また、発明者は、唯一且つ疾患特異的なバイオマーカーを携帯するCNS由来エクソソームが、血液及び他の末梢体液にて生体内で検出できることを発見した。
発明者は、血液、血清、血漿、唾液、又は尿液等の生体液におけるCNS由来エクソソームを単離し富化するための方法を発見した。発明者は、生体液におけるCNSから由来する富化されたエクソソームからCNS由来神経性バイオマーカーを検出及び/又は定量することができ、その結果がAD、PD及びプリオン病等の神経性疾患の検出に有益であることをも発見した。これら末梢体液に基づくCNS特異的マーカーを、鑑別診断、疾患進行のモニタリング、及び/又はCNS疾患の治療効果の客観的評価のために用いることも可能である。
本発明は、対象の生体液からのCNS由来エクソソームを富化するための方法を目指すものである。該方法は、CNS由来エクソソームを含有する生体液を抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップ(a)と、生体液におけるCNS由来エクソソームを該免疫複合体を介して固相に結合するステップ(b)と、固相結合されたエクソソームを該生体液から分離して該CNS由来エクソソームを富化するステップ(c)と、を含む。一実施形態において、ステップ(a)における抗L1CAM抗体は、固相上に固定化する。本発明に適合した生体液は、血液、血清、血漿、唾液、及び尿液を含む。好適な生体液は、血液、血清、血漿、又は唾液である。
生体液におけるCNS由来エクソソームを具体的に富化するために、本発明は、免疫親和捕捉プロトコルを用いて対象の生体液からのL1CAM含有エクソソームを単離する。L1CAMは、CNSから由来するエクソソームの表面上のマーカーである(Simpson et al., Journal of Extracellular Vesicles 1:18374, 2012)。L1CAMは、神経系で特異的に表現され、血球及び血小板を含む他の器官系においては表現がない(今までの報告)。例えば、抗L1CAM抗体は、特異的なものであり、NCAMの様に免疫系のNKおよびNKT細胞には結合しない(Fiandaca et al., Alzheimer's Dementia, S1552-5260(14)02469-8, 2014)ので、免疫細胞又は他の器官系から由来するエクソソームを非特異的に捕捉しない。
CNS由来エクソソーム捕捉用抗L1CAM抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、単鎖抗体、或いは、Fab又はF(ab’)2フラグメント等のL1CAM抗原結合領域を含む抗体フラグメントであってもよい。
抗L1CAM抗体は、固相上に固定化できる。或いは、生体液におけるCNS由来エクソソームに接触して免疫複合体を形成する際に、液相中に存在し、その後、抗L1CAM結合されたエクソソームを、抗L1CAMを捕捉可能な試薬を固定化した固相に結合する。
1つの好適な実施形態において、抗L1CAMは、生体液に接触する時、固相に結合する。試薬を固相に固定化させる方法は、免疫化学によくあるものであり、固相と試薬との間での共有、疎水又は静電結合の形成を含む。抗L1CAMは、固相上に直接固定化することができる。オプションとして、抗L1CAMは、結合対を介して固相上に間接固定化してもよい。例えば、結合対の第1メンバー(例えば、ストレプトアビジン、フルオレセイン抗体等)は、まず、固体表面への吸収により、或いは、固体表面上に被覆されたアミノプロピルシランに共有結合することにより固定化できる。それから、結合対の第2メンバー(例えば、ビオチン、フルオレセイン等)で標識された抗L1CAMは、ビオチン−ストレプトアビジン又はフルオレセインとフルオレセイン抗体(結合対)の結合により、固体表面に結合できる。
CNS由来エクソソームがL1CAMと抗L1CAMの免疫複合体を介して固相によって特異的に捕捉された後、該エクソソームを生体液から分離してCNS由来エクソソームを富化する。固相結合されたエクソソームは、直接使用されてもよいし、更なる使用及び/又は測定のために、固相から溶出されてもよい。
本発明の免疫捕捉方法で調製された生体液におけるL1CAM含有エクソソームは、電子顕微鏡法又は他の測定法により示したように、従来の「ゴールドスタンダード」である超遠心分離プラス密度勾配を含む他のエクソソーム単離技術によって得られたものと同品質であることが示される。超遠心分離が本プロトコルに関与しないため、本発明の方法は、更なる最適化の後、日常的臨床設定用途により適用される。そのうえ、超遠心分離は、CNSのみから由来するエクソソームについて特異性を提供していない。
発明者は、生体液におけるCNS由来エクソソームに含有されるバイオマーカーの測定は、神経性疾患の検出に有益であることを発見した。該バイオマーカーはタンパク質であってもよいし、DNA又はRNA等の核酸であってもよい。例えば、CNS由来エクソソームにおけるα−syn又はリン酸化α−syn(例えば、セリン129−α−syn、残基セリン−129又はps129におけるα−synのリン酸化)はPD用バイオマーカーである。CNS由来エクソソームにおけるタウ又はリン酸化タウ、例えば、p−tau 181は、ADのバイオマーカーである。CNS由来エクソソームにおけるプリオンタンパク質又はリン酸化プリオンタンパク質は、クロイツフェルト・ヤコブ病等のプリオン病のバイオマーカーである。
AD用バイオマーカーとしてCNS由来エクソソームに含有されるRNAは、遺伝子UBAP2L、YBX1、SERF2、UBE2B、RPL10A、H3F3AP4、PPP2CA、NMD3、RNF7、RPLP0、SPARC、WTAP、HNRNPU、LINC00265、INMT、SLC35E2、CT60、SYNCRIR、RGS2、SMC6、ARSA、SPDYE7P、SMIM17、TRAF3IP2−AS1、KCNC2、SLC24A1、HLCS、GOSR1、MN1、MGAT5、NBPF14、FBXO31、WDR52、TBC1D2B、ZNF648、NBPF16、PAGR1、AQP2、PRKCI、SCN2B、DPYSL3、TMEM26、TSPAN11、ELL2、FAM186A、CD59、THSD4、GOLGA6B、ARHGEF5、PKD1、BPTF、FLG、POM121L10P、NXPH3、H3F3A、SH3TC2、GGCX、及びGREB1に関連するものを含む。
また、PD用バイオマーカーとしてCNS由来エクソソームに含有されるRNAは、遺伝子BLOC1S1、UBE2L3、RNF149、FAM89B、LCE6A、NT5DC2、PPP1CC、CCL5、HDLBP、HNRNPAB、NXN、SLC9A4、EIF2AK1、PAPOLA、TRIM50、SIX4、RAB3IP、VANGL2、DHRSX、FOXP4、SYNM、ZNF543、ATF6、LOC100132832、及びBLOC1S1−RDH5に関連するものを含む。
タンパク質バイオマーカーは、固相上に捕捉される同時に、或いは、固相から溶出された後、富化されたエクソソームにて測定されることができる。エクソソームの表面上に露出するタンパク質バイオマーカーの場合、エクソソームを溶解せずに測定されることができる。エクソソーム内に含有されるタンパク質バイオマーカーの場合、エクソソームを溶解した後に測定できる。タンパク質バイオマーカーは、当業者に知られるいずれかの方法で測定できる。ELISA、ルミネックス、及びつい最近になって、クァンテリクス等の免疫検定法は、タンパク質バイオマーカーを測定するために好適な方法である。
核酸バイオマーカーの場合、捕捉されたエクソソームは、核酸バイオマーカーを測定する前に溶解される必要がある。核酸は、当業者に知られるいずれかの方法、例えば、DNA又はRNA検査、或いは、いずれかの既知配列測定方法で検出されることができる。
本発明は、対象における神経性疾患の検出のため、或いは、鑑別診断のための方法をも目指している。該方法は、対象からの血液、血清、血漿、唾液、又は尿液である生体液を抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップ(a)と、生体液におけるCNS由来エクソソームを該免疫複合体を介して固相に結合するステップ(b)と、固相結合されたエクソソームを該生体液から分離して該CNS由来エクソソームを富化するステップ(c)と、富化されたCNS由来エクソソームからのバイオマーカーのレベルを決定するステップ(d)と、を含む。該対象におけるCNS由来エクソソームからのバイオマーカーのレベルが、正常対象(検出用)から、或いは、他の神経性疾患を持つ対象(鑑別診断用)からの対照レベルと比べて高くなる場合は、該対象が神経性疾患(例えば、AD、PD又はプリオン病)を持つことを示す。一実施形態において、該バイオマーカーはα−syn又はリン酸化α−synであり、該神経性疾患はPDである。他の一実施形態において、該バイオマーカーはタウ、リン酸化タウ又はAβ類であり、該神経性疾患はADである。他の一実施形態において、該バイオマーカーはプリオンタンパク質であり、該神経性疾患はプリオン病である。
本発明は、さらに、対象における神経性疾患の進行をモニタリングするための方法をも目指している。該方法は、対象から血液、血清、血漿、唾液、又は尿液である生体液のサンプルを異なる時点(例えば、零点、6ヶ月、1年、又は2年)で取得するステップ(a)と、各サンプルを抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップ(b)と、各生体液におけるCNS由来エクソソームを該免疫複合体を介して固相に結合するステップ(c)と、固相結合されたエクソソームを各サンプルから分離して該CNS由来エクソソームを富化するステップ(d)と、各サンプルからの富化されたCNS由来エクソソームにおけるバイオマーカーのレベルを決定するステップ(e)と、を含む。後時点の該サンプルのレベルが高くなることは、該疾患が進行していることを示す。一実施形態において、該バイオマーカーはα−syn又はリン酸化α−synであり、該神経性疾患はPDである。他の一実施形態において、該バイオマーカーはタウ、リン酸化タウ又はAβ類であり、該神経性疾患はADである。他の一実施形態において、該バイオマーカーはプリオンタンパク質又はリン酸化プリオンタンパク質であり、該神経性疾患はプリオン病である。
本発明は、さらに、対象における神経性疾患の薬物治療をモニタリングするための方法をも目指している。該方法は、対象から血液、血清、血漿、唾液、又は尿液である生体液のサンプルを薬物治療前および薬物治療後に取得するステップ(a)と、各サンプルを抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップ(b)と、各生体液におけるCNS由来エクソソームを該免疫複合体を介して固相に結合するステップ(c)と、固相結合されたエクソソームを各サンプルから分離して該CNS由来エクソソームを富化するステップ(d)と、各サンプルからの富化されたCNS由来エクソソームにおけるバイオマーカーのレベルを決定するステップ(e)と、を含む。薬物治療後のサンプルにおけるレベルが低くなる場合は、該薬物治療が有効であることを示す。一実施形態において、該バイオマーカーはα−syn又はリン酸化α−synであり、該神経性疾患はPDである。他の一実施形態において、該バイオマーカーはタウ、リン酸化タウ又はAβ類であり、該神経性疾患はADである。他の一実施形態において、該バイオマーカーはプリオンタンパク質又はリン酸化プリオンタンパク質であり、該神経性疾患はプリオン病である。
本発明の対象は、ヒト、ウマ、イヌ等の哺乳類対象であり、ヒトが好適な対象である。
以下の実施例が本発明をさらに例示する。これら実施例は、本発明の一例に過ぎず、本発明を限定していると解してはならない。
実施例1:エクソソーム単離
タウロ(Tauro)ら(Methods 56: 293-304, 2012)によるプロトコルに従って、抗体被覆超常磁性マイクロビーズを用いてエクソソームをマウス又はヒト血漿から単離した。簡単にいえば、メーカーの説明に基づいて、DYNABEADS抗体結合キット(ライフテクノロジーズ、グランドアイランド、NY、USA)を用いて10μgの抗L1CAM抗体(クローンUJ127、アブカム、ケンブリッジ、MA、USA)、又は抗CD63抗体(クローンH5C6、BDバイオサイエンス、サンディエゴ、CA、USA)、又は正常マウスIgG(サンタクルーズバイオテクノロジー、ダラス、TX、USA)を陰性対照として1セット(1mg)のM−270エポキシビーズ上に被覆した。37℃で速やかに(2分間内)解凍した後、血漿サンプル(>300μL)を2,000×gにて15分間遠心分離してから12,000×gにて30分間遠心分離し、それから上澄液をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)(pH7.4)により1:3で希釈した。1セットの抗体被覆ビーズと900μLの希釈血漿とを緩やかに回転させながら4℃で24時間程度インキュベートした。そして、該ビーズを1mLの0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)/PBS(pH7.4)で4回洗浄して新規チューブに移す。
電子顕微鏡結像のために、60μLの0.1%BSA/PBS(pH7.4)と固定バッファ(4%パラホルムアルデヒド/5%グルタルアルデヒド)との1:1混合物によりエクソソームをビーズから溶出した。或いは、ルミネックス測定及び他の分析のために、ビーズを緩やかに振りながら、0.1%BSA/PBS(pH7.4)における110μLの1%トリトンX−100及び10%のプロテアーゼ阻害剤カクテル(P2714、シグマアルドリッチ、セントルイス、MO、USA;10mlのH2Oにて用意される)にて室温で1時間インキュベートすることにより、エクソソームを溶解した。
臨床血漿サンプルにおけるエクソソームをバッチで抽出し、PD及び対照サンプルを各バッチに分散した。30名の健常対照者からプールされた2つの参照血漿サンプルを各バッチに加えてバッチ変動の解消を援助する。
品質管理及び検定開発のために、一部の参照血漿サンプル(年取った健常対照者からプールされた)をもPBSにて希釈し、そして超遠心分離(100,000×gにて4℃で3時間)を与える。それから、ペレットを再懸濁し、OptiPrepTM密度勾配にロードし、100,000×gにて4℃で18時間遠心分離して、タウロらの述べたようなエクソソーム(上記参照)を取得する。2ステップの超遠心分離(180,000×gにて4℃で3時間×2)の後にエクソソームを取り除くことで貧エクソソーム血漿サンプルを用意した。
実施例2:ヒト血漿からの抗L1CAM捕捉エクソソームの特徴付け
ルミネックスアッセイ
100μLのエクソソーム調剤(300μLの血漿から抽出された)は、既定のルミネックスプロトコル(Brain 133:713-726, 2010)によりα−synを定量化することに用いられる。
電子顕微鏡法
4%(v/v)パラホルムアルデヒド及び5%(v/v)グルタルアルデヒドと1:1で混合した単離エクソソーム調剤は、フォルムバール/炭素被覆300メッシュ銅グリット(ポリサイエンス、ウォリントン、PA、USA)に積層され、室温で20分間乾燥することが許可された。それから、直接写像のために、グリッドを水で2分間、2回洗浄し、水における2%(w/v)酢酸ウラニル(電子顕微鏡科学、ハットフィールド、PA、USA)を用いて室温で20分間染色した。免疫金染色のために、1%BSA/5%正常ヤギ血清/PBSバッファを用いて30分間ブロッキングする前に、グリッドをPBSで洗浄した。該グリッドをPBSで再洗浄し、抗L1CAM抗体の1:50希釈液(アブカム)を用い又は用いずにブロッキングバッファにて室温で2時間インキュベートし、そして、18−nmゴールドコンジュゲートヤギ抗マウスIgG抗体(アブカム)により室温で60分間インキュベートした。該グリッドを再び洗浄して、酢酸ウラニルと対照する前に、乾燥のために室温で放置した。JEOL(ピーボディ、MA、USA)1230透過型電子顕微鏡で結像した。
ウェスタンブロット解析
標準プロトコルに従ってウェスタンブロッティングを実行した。エクソソームサンプル(〜10μgタンパク質)をポリビニルデンジフルオリドメンブレンに移転する前に、レムリサンプルバッファで可溶化し、1D SDS−PAGEゲル上で分離した。該メンブレンをマウス抗ヒトL1CAM(アブカム、1:500)とマウス抗ヒトAlix(Cat# ABC40、ミリポア、ビレリカ、MA、USA;1:1000)といった一次抗体で探査した。
ヒト血球におけるL1CAMの表現を検査するために、赤血球及び血小板からの細胞溶解物(100μgタンパク質)とともに、対照とするヒト大脳皮質(100μgタンパク質)ホモジネートを用いた。メンブレンを抗L1CAM抗体で探査した。
結果
図1(a)は、抗L1CAM捕捉血漿エクソソームの電子顕微鏡写真(インセット:L1CAMの免疫金標識)を示す。図1(b)のウェスタンブロットは、Alix(共通のエクソソームマーカーである)及びL1CAMは、正常IgG捕捉よりも、抗L1CAM捕捉で富化されたことを示す。
図1(c)は、抗L1CAM捕捉血漿エクソソームにおけるα−synレベルが、正常マウスIgG捕捉(mIgG)血漿エクソソーム又は「空捕捉」(ビード無し)血漿エクソソームにおけるレベルよりも高いことを示す。抗L1CAM捕捉血漿エクソソームにおけるα−synシグナルは、自由なα−syn汚物から発生するおそれがなく、正常マウスIgG捕捉又は「空捕捉」サンプルからのシグナルが最小限であることがその原因である。
α−synシグナルがエクソソームから発生したとさらに確認するために、超遠心分離を用いて貧エクソソーム血漿を生成した。正規の血漿と比べ、該貧エクソソーム血漿におけるL1CAM含有エクソソームのα−synシグナルは、10倍よりも低くなった(図1d)。
血球におけるL1CAM表現をも検査し、その結果から、L1CAMが赤血球及び血小板において検出不能であることが示される。
実施例3:臨床サンプルにおける血漿エクソソーム的α−synの評価
大集団の267名のPDと215名の年齢上及び性別上一致した健常対照者の血漿サンプルを集め、それらの血漿L1CAM含有エクソソーム及び全血漿におけるα−syn濃度をルミネックスアッセイ(実施例1を参照)を用いて測定した。その結果を図2に示す。図2aは、PDを持つ患者は健常対照者(p<0.0001)に比べ、血漿L1CAM含有エクソソームにおけるα−syn濃度が著しく高いことを示す。
図2bは、PD vs.対照者(p=0.134、t検定)における全血漿α−syn濃度に大差がないことを示す。
L1CAM含有エクソソームにおける血漿α−synのPD診断を援助する可能性をさらに評価するために、267名のPDを持つ患者及び215名の健常対象者について分析用ROC(受信者動作特性)曲線を生成し、それによって、PDを健常対照対象から鑑別することを、それらの感度及び特異度が特徴付けた。血漿エクソソーマルα−synの性能が安定している(AUC=0.654、感度=70.1%、特異度=52.9%)ことを発見した(図3A)。利用可能なCSFサンプルを有する対象のサブセット(100名のPD及び100名の対照者)にもROC分析が実行された。図3Bは、CSF全α−synが0.724(感度=76.8%、特異度=53.5%)のAUCを提供することを示す。以上の結果から、血漿エクソソーマルα−synと、今まで説明したPDの最良な分子バイオマーカーである(Mollenhauer et al., Exp Neurol 213 (2):315-325, 2008)CSF全α−synとを比較する場合、本質的に同等の診断性能(感度及び特異度)を実現していることが表明される。
さらに、血漿エクソソーマルα−synとPD疾患重症度との間の相関関係を調べた。血漿L1CAM含有エクソソームにおけるα−syn(r=0.176、p=0.004、ピアソン相関;図3Cを参照)、又は血漿エクソソーマル/全α−syn比(r=0.130、p=0.035)とUPDRS運動スコアとの間で重要な相関関係が観察された。その結果から、血漿エクソソーマルα−synが疾患重症度(UPDRS運動)とは弱いものの重要な相関関係を表示していることが示され、血漿エクソソーマルα−synが疾患進行のモニタリング又は予測に役立つことが表される。この目的のために、PD重症度に関連する該相関関係が、CSFα−syにおいては若干のグループ(例えば、Hong et al, Brain, 133:713-26, 2010)に観察されていないことが強調されるべきである。このため、CSFα−syよりも、血漿エクソソーマルα−synの方がより良好にPD重症度に関連付けられており、PD進行にもより良好に関連付けられるかもしれない。
実施例4:抗L1CAM富化されたエクソソームにおけるタウの測定
125I−標識タウ2N4R(I−Iau)をマウスに脳室内注入した。それから、注入後2,5,10,20,及び60分で脳及び血漿を収集した。脳(図4A)及び血漿(図4B)における放射能のレベルをガンマカウンタを用いて決定した。その結果から、タウが脳から血液に移転したことが示される。
注入後60分で血液を収集した後、乏血小板血漿からL1CAM含有エクソソームを抽出した(実施例1を参照)。全血漿、エクソソーム部分(Exo)、及びエクソソーム欠如部分(免疫親和捕捉後の上澄液)にて放射能のレベルを測定した。放射性タウ(cpm/μL血漿)の結果がエクソソーム部分及び上澄液部分にて現れる(図4C)。この結果から、AD用の主要マーカーであるタウは、抗L1CAMで富化されたエクソソームにおいて対照エクソソーム(空エクソソーム又はマウス−IgG接着エクソソーム)よりも良く検出可能であることが示される。タウ類はヒト血液においても容易に検出できる(データ未掲載)。
実施例5:ヒト唾液にて検出されたL1CAM
デビック(Devic)らの述べた手順(Brain. 134(Pt 7):el78. doi: 10.1093/brain/awr015. Epub 2011 Feb 24)に基づいて正常対象からのヒト唾液を収集した。簡単には、既存の健康上の懸念を持たない個人から唾液サンプルを午前9時から11時まで収集した。不溶性物質及びデブリを取り除くために、サンプルを15,000gにて4℃で15分間遠心分離した。10%(v/v)プロテアーゼ阻害剤カクテルをすぐに上澄液に添加し、そして、氷の上にタンパク質を20%(v/v)のTCAで1時間沈降させた。この混合物を15,000gにて4℃で15分間遠心分離した。上澄液を取り除いてペレットを氷みたいに冷たいアセトンで2回洗浄した。BSAを基準としながらタンパク質濃度をBCAタンパク質検定用キット(サーモサイエンティフィックピアス)により検定し、そして、サンプルを分析までに−20℃で保存した。実施例1で説明したプロトコルに基づいて、上澄液を抗L1CAM抗体被覆ビーズ又は正常マウスIgG被覆ビーズ(陰性対照)でインキュベートした。
実施例2で説明したプロトコルに基づいて、捕捉されたエクソソームをウェスタンブロット分析のために溶解した。メンブレンをマウス抗ヒトAlixで探査した。Alix(共通のエクソソームマーカー)は、明らかなように抗L1CAMで捕捉されたエクソソームにて95キロダルトン(kDa)といった予想通りの分子量で検出できたが、正常マウスIgG(陰性対照)で捕捉されたエクソソームにて検出できなかった。それぞれ50kDaと25kDaといった適切な分子量を有する既存の重鎖及び軽鎖のヒトIgGを除き、非特異的バンドがほかには一切ない。
抗L1CAM捕捉されたエクソソームにおいて、α−synを実施例3で説明したルミネックス方法によっても検出できるが、ヒト唾液におけるα−syn検定において最適化された(Devic et al Brain 2011 Jul;134(Pt 7):e178.doi 10.1093/brain/awr015. Epub 2011 Feb 24)。
実施例6:L1CAMエクソソームから抽出された核酸
CNS由来核酸を単離するために、実施例1で説明した方法に基づいて、L1CAMエクソソームを合計72名の対象(24名がADを持ち、24名がPDを持ち、24名が年齢上一致した健常対照者である)の血漿から富化した。RNAシーケンス分析の前に各カテゴリ(AD、PD、及び健常対照者)を3つの小プール(n=8/グループ)に分けた。
L1CAMエクソソームから核酸を抽出した。単一細胞RNAシーケンスプロトコル(Tang et al, Nat. Protoc.5, 516−535, 2010)に従って、抽出されたRNAをcDNAに逆転写した。これらcDNAをユニバーサルプライマーにより約50〜80ナノグラムに前置増幅した。
コバリスS2システムによるcDNA断片化の後、断片化したcDNAをDNAライブラリ構築キット(NEB#E7370L)によるライブラリ構築に応用した。
3つのプールにおいて識別された遺伝子を比較することで、ADサンプルにおいて唯一に識別され、PD又は健常対照サンプルにおいて識別されなかった遺伝子が58個ある。これら58個の遺伝子は、それぞれ、UBAP2L、YBX1、SERF2、UBE2B、RPL10A、H3F3AP4、PPP2CA、NMD3、RNF7、RPLP0、SPARC、WTAP、HNRNPU、LINC00265、INMT、SLC35E2、CT60、SYNCRIP、RGS2、PSMC6、ARSA、SPDYE7P、SMIM17、TRAF3IP2−AS1、KCNC2、SLC24A1、HLCS、GOSR1、MN1、MGAT5、NBPF14、FBXO31、WDR52、TBC1D2B、ZNF648、NBPF16、PAGR1、AQP2、PRKCI、SCN2B、DPYSL3、TMEM26、TSPAN11、ELL2、FAM186A、CD59、THSD4、GOLGA6B、ARHGEF5、PKD1、BPTF、FLG、POM121L10P、NXPH3、H3F3A、SH3TC2、GGCX、及びGREB1である。
PDサンプルにおいて唯一に識別され、AD又は健常対照サンプルにおいて識別されなかった遺伝子が25個ある。これら25個の遺伝子は、それぞれ、BLOC1S1、UBE2L3、RNF149、FAM89B、LCE6A、NT5DC2、PPP1CC、CCL5、HDLBP、HNRNPAB、NXN、SLC9A4、EIF2AK1、PAPOLA、TRIM50、SIX4、RAB3IP、VANGL2、DHRSX、FOXP4、SYNM、ZNF543、ATF6、LOC100132832、及びBLOC1S1-RDH5である。
以上で本発明の好適な実施形態について説明したこと、及び本発明の範囲から逸脱せずに本発明に対する変形が可能であることが理解されるべきである。

Claims (11)

  1. CNS由来エクソソームを含有する、血液、血清、血漿、又は唾液である生体液を抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップ(a)と、
    前記生体液におけるCNS由来エクソソームを前記免疫複合体を介して固相に結合するステップ(b)と、
    固相結合されたエクソソームを前記生体液から分離して前記CNS由来エクソソームを富化するステップ(c)と、
    を含む生体液からCNS由来エクソソームを富化する方法。
  2. ステップ(a)における前記抗L1CAM抗体は、固相上に固定される請求項1に記載の方法。
  3. 結合されたエクソソームを前記固相から溶出するステップ(d)、をさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. 血液、血清、血漿、又は唾液である生体液を抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップ(a)と、
    前記生体液におけるCNS由来エクソソームを前記免疫複合体を介して固相に結合するステップ(b)と、
    結合されたエクソソームを前記生体液から分離するステップ(c)と、
    ステップ(c)のエクソソームからのCNS由来バイオマーカーのレベルを決定するステップ(d)と、を含み、
    前記バイオマーカーは核酸又はタンパク質である、体液における神経性疾患用のCNS由来バイオマーカーを検出する方法。
  5. 前記神経性疾患はパーキンソン病であり、前記バイオマーカーはα−シヌクレイン又はリン酸化α−シヌクレインである請求項4に記載の方法。
  6. 前記神経性疾患はアルツハイマー病であり、前記バイオマーカーはタウ又はリン酸化タウである請求項4に記載の方法。
  7. 前記神経性疾患はプリオン病であり、前記バイオマーカーはプリオンタンパク質である請求項4に記載の方法。
  8. 対象からの血液、血清、血漿、又は唾液である生体液を抗L1CAM抗体と接触させて免疫複合体を形成するステップ(a)と、
    前記生体液におけるCNS由来エクソソームを前記免疫複合体を介して固相に結合するステップ(b)と、
    固相結合されたエクソソームを前記生体液から分離して前記CNS由来エクソソームを富化するステップ(c)と、
    富化されたCNS由来エクソソームからのバイオマーカーのレベルを決定するステップ(d)と、を含み、
    前記対象におけるCNS由来エクソソームからの前記バイオマーカーのレベルが、前記神経性疾患を持たない対象からの対照レベルと比べて高くなる場合、前記対象は前記神経性疾患を持つことを表す、対象における神経性疾患を検出するための方法。
  9. 前記神経性疾患はパーキンソン病であり、前記バイオマーカーはα−シヌクレイン又はリン酸化α−シヌクレインである請求項8に記載の方法。
  10. 前記神経性疾患はアルツハイマー病であり、前記バイオマーカーはタウ又はリン酸化タウである請求項8に記載の方法。
  11. 前記神経性疾患はプリオン病であり、前記バイオマーカーはプリオンタンパク質である請求項8に記載の方法。
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