JP2017512782A - Mmaおよびmaaのach製法においてポリマータールの堆積を防止する方法 - Google Patents
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Abstract
MAAおよび/またはMMAのACH製法においてポリマータールの堆積を防止する方法を記載する。この方法は、1種以上の界面活性剤が、加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体に接触され、前記界面活性剤が、a)1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコールエトキシレート;b)1分子当たりのエチレンオキシド繰り返し単位およびプロピレンオキシド繰り返し単位の総数が平均1〜30個である、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]XH(ここで、xおよびx’は1〜30である)でN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミン;およびc)1分子当たりのプロピレンオキシド単位およびエチレンオキシド単位の総数が平均5〜100個であり、これらの単位はランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あるいはこれらの組合せであり得る、C10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレートから選択されることを特徴とする。この方法は、アセトンシアノヒドリンからMMAおよびMAAを製造するプロセスの反応容器、プロセス装置、配管、またはその他の部品におけるオリゴマーおよびポリマーのタール状物質の堆積を防止するために特に有用である。
Description
本発明は、メタクリル酸メチル(「MMA」)またはメタクリル酸(「MAA」)の製造においてタール状物質の堆積およびタール状物質による閉塞を防止する方法に関する。現在、最も広く実施されているメタクリル酸メチル(MMA)またはメタクリル酸(MAA)の連続製造プロセスは、「アセトンシアノヒドリン(ACH)経路」として知られている。本発明は、アセトンシアノヒドリンからMMAおよびMAAを製造するプロセスの反応容器、プロセス装置、配管、またはその他の部品にオリゴマーおよびポリマーのタール状物質が堆積するのを防止する方法に関する。
MMAの調製には多くの商業的プロセスが用いられている。このようなプロセスの1つにACHからMMAを調製するプロセスがある。特許文献1にこのプロセスの一実施形態が記載されている。一般に、ACHプロセスにおいては、ACHを過剰な濃硫酸に溶解し、この濃硫酸でACHを加水分解することにより、溶液中でスルファトイソブチルアミド(「SIBAM」)およびヒドロキシイソブチルアミド(「HIBAM」)の混合物を生成させる。このHIBAMおよびSIBAMを濃硫酸溶液の形態のまま熱的に変換することによって、メタクリルアミド(MAM)および少量のMAAが生成する。通常、MMAまたはMAAを得るためのACH経路は連続プロセスとして設計されており、その生産量は、通常10〜20te/hrの範囲にある。最初にACHを濃硫酸と混合してから最終的にSIBAMおよびHIBAMを熱的に変換してMAMを得るまでの製造工程をまとめて、このプロセスの「アミド段階」と称することができる。
プロセスの所望の最終生成物がMAAである場合は、このプロセスのアミド段階の生成物、すなわちMAMの濃硫酸溶液に水を混合する。それによってMAMが加水分解され、MAAが生成する。所望の生成物がMMAである場合は、MAMの濃硫酸溶液に水およびメタノールを混合する。それによってMAMの加水分解およびエステル化が一緒に起こり、MMAが生成する。
一般に、SIBAMおよびHIBAMからMAMへの熱変換を促すためには、熱および滞留時間の両方が必要である。所望のMAMへの熱変換が低下するとプロセスの全収率が低下するため、高温および比較的長い滞留時間を用いるのが通常である。残念ながら、このプロセスのアミド段階、特に高温の熱変換段階においては望ましくない副生物も生成する。望ましくない副生物は、多くのスルホン化された化合物と、さらに若干の低重合体および重合体を含む幅広い化学成分から構成されている。
非水性溶媒である濃硫酸は、望ましくない副生物をプロセスのアミド段階全体にわたって反応液中に溶解したままにできるという性質を有する。しかし、反応液が加水分解プロセス段階またはエステル化プロセス段階を通過する際に所望の化学的変換を起こすために、水または水/メタノールを添加しなければならない。水または水/メタノールを添加することにより溶媒/媒体の性質が大きく変化し、最初は概ね非水性であった媒体が非常に酸性の高い水性媒体となる。このような新たな溶媒環境において、濃硫酸には溶解することができていたが、新たな媒体中では大部分が不溶である成分が反応液から現れることになり、これらは液中で小滴を形成するか、または固体粒子となる可能性さえある。凝集過程により液滴または粒子が大きくなる可能性があり、遂にはプロセス反応容器、プロセス装置、配管、またはその他の部品に堆積する。
通常、当業者は堆積物を「ポリマータール」または単に「タール」と呼んでいる。ポリマータールは粘性および粘着性が非常に高い固体または液体であり、これを処理しなければ、プロセス反応容器、プロセス装置、配管、またはその他の部品に蓄積するであろう。アセトンシアノヒドリン法の加水分解段階またはエステル化段階において堆積物が十分に多量に蓄積すると、このようなプロセス部品に閉塞が発生する。この物質は、ポンプによる除去、化学的洗浄、または溶解等の従来の手段では取り除くのが困難である。
ACH法の加水分解またはエステル化段階において、それぞれMAAまたはMMAが生成し、これらは硫酸反応液から、液液分離、蒸留、またはスチームストリッピング等の処理によって回収することができる。得られた粗生成物を、次いでさらに精製することにより、商業用の高純度製品を得ることができる。粗製MAAまたは粗製MMAの回収が完了した後に残留している硫酸を含む混合物は、当業者には「廃酸」または「副生酸」として知られている。MAAまたはMMAを得るためのアセトンシアノヒドリン経路から比較的多量の廃酸が生成し、新鮮な硫酸には比較的費用がかかることから、MAAまたはMMAを得るためのアセトンシアノヒドリン経路に由来する酸は、硫酸回収(「SAR」)プロセスとして知られる別の段階に循環されるのが通常である。
典型的なSARプロセスは特許文献2および特許文献3に記載されており、いずれも廃酸をエアゾール滴形態で、燃料および空気または酸素と一緒に炉内に導入するSARプロセスを開示している。燃料/空気混合物が燃焼することにより、酸と他に存在し得る夾雑物とを一緒に蒸発、解離および分解させるのに必要な熱が生成し、それによって主として水、二酸化炭素、窒素および二酸化硫黄が生成する。次いでこの二酸化硫黄を再利用することができる。
エアゾール滴は通常、SAR炉で複数のスプレーガンを用いて生成する。各スプレーガンの処理量は限られているため、加水分解反応またはエステル化反応で生成する廃酸の全量を処理できるようにするために十分な数の動作するスプレーガンを設置しなければならない。
一般に、スプレーガンは、液状の廃酸を小径の開口部から加圧下に押し出すことによって機能する。残念ながら、供給される廃酸流れ中にポリマー等の固体物質が存在するとスプレーガンの開口部に詰まる可能性があり、スプレーガンはそれ以上動作することができず、したがってMAAまたはMMAの生産速度が低下する。
通常、ポリマータールがアセトンシアノヒドリン法の加水分解段階またはエステル化段階でスプレーガン等に蓄積する問題が発生した場合、平常時は連続運転されているプロセスを停止した後、通常は機械的手段を用いて排出、汚染除去および清掃することよって対処している。このような清掃のための運転停止は、例えば、完了までに2〜4日間を要する場合もあり、本来であれば1時間当たり何トンもの生産量で生産を行う連続プロセスにおいて運転停止を行うと、得られたはずの利益を大幅に損なう可能性がある。清掃のための運転停止は、清掃作業者を危険な硫酸を含む処理液に曝すことになるという意味でも望ましくない。
連続運転される大規模な化学プラントの作業者は、通常、そのプロセスに新たな化学物質を追加することを好まない。その理由は:
新たに添加される化学物質は、存在する他の成分との望ましくない副反応に関与する可能性があり;
新たに添加される化学物質は分解する可能性があり、プロセスの生成物に混入して新たな微量不純物となり得;
新たな化学物質が装入された反応混合物が起泡する可能性があり;および
新たな化学物質がプロセス装置を腐食するかまたは他の損傷を引き起こす可能性がある等の多くの重大なリスクが伴うためである。
新たに添加される化学物質は、存在する他の成分との望ましくない副反応に関与する可能性があり;
新たに添加される化学物質は分解する可能性があり、プロセスの生成物に混入して新たな微量不純物となり得;
新たな化学物質が装入された反応混合物が起泡する可能性があり;および
新たな化学物質がプロセス装置を腐食するかまたは他の損傷を引き起こす可能性がある等の多くの重大なリスクが伴うためである。
このように、過去のポリマータール除去作業を改善する試みは、プロセスをオフラインにしてからポリマータールを溶解して排出する方法を対象としていた。例えば米国特許第6245216号明細書には、強酸および界面活性剤の使用に撹拌を組み合わせることによってタールを液化する作用を発揮させることを開示している。
したがって、経済面および安全面の両方の観点から、多量のポリマータール堆積物の生成および蓄積を回避することが非常に望ましい。驚くべきことに、MMAまたはMAAを得るためのアセトンシアノヒドリン経路においてポリマータールを処理する方法を見出した。
本発明の第1の態様によれば、MAAおよび/またはMMAのACH製法(ACH production)においてポリマータールの堆積を防止する方法において、1種以上の界面活性剤が、加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体と接触され、前記界面活性剤は、
a)1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコールエトキシレート;
b)1分子当たりのエチレンオキシド繰り返し単位およびプロピレンオキシド繰り返し単位の総数が平均1〜30個である、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]X’HでN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミン;および
c)1分子当たりのプロピレンオキシド単位およびエチレンオキシド単位の総数が平均5〜100個であり、これらの単位はランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あるいはこれらの組合せであり得る、C10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレート
から選択されることを特徴とする、方法を提供する。
a)1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコールエトキシレート;
b)1分子当たりのエチレンオキシド繰り返し単位およびプロピレンオキシド繰り返し単位の総数が平均1〜30個である、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]X’HでN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミン;および
c)1分子当たりのプロピレンオキシド単位およびエチレンオキシド単位の総数が平均5〜100個であり、これらの単位はランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あるいはこれらの組合せであり得る、C10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレート
から選択されることを特徴とする、方法を提供する。
MAAおよびMMAのACH製法とは、アセトンシアノヒドリンおよび硫酸を反応させることにより最終的にメタクリルアミドを生成し、続いてこのメタクリルアミドを加水分解および任意選択的にエステル化に付すことにより、メタクリル酸およびメタクリル酸メチルを得ることを意味する。この加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体とは、MAAおよび/もしくはMMAをそこから抽出した後の媒体、またはその中でMAAおよび/もしくはMMAを生成させた媒体(MAAおよび/もしくはMMAの抽出前)、またはその中でMAAおよび/もしくはMMAを生成させることができる媒体であり、一般に、硫酸、タール/スラッジ、水および任意選択的にメタノールを含む。
本発明の界面活性剤の構造は、次に示すようにさらに具体的に定義することができる。
1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコ
ールエトキシレートは、式I
R’’’−O−[CH2CH2O]n−H I
(式中、R’’’は、直鎖または分岐のC10〜C30アルキル基、好ましくは直鎖または分岐のC10〜C18アルキル基、最も好ましくは直鎖または分岐のC13〜C15アルキル基であり、かつnは、平均で5〜100、好ましくは5〜30、より好ましくは6〜20である)
で表すことができる。好ましくは、定義されたR’’’基および/または上述の特徴nと組み合わされたR’’’基が分岐であり、例えば分岐C13〜C15アルキル基である。したがって、1分子当たり平均6〜20個、例えば6〜8個のエチレンオキシド単位を有する分岐C13〜C15アルコールエトキシレートが特に好ましい。
1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコ
ールエトキシレートは、式I
R’’’−O−[CH2CH2O]n−H I
(式中、R’’’は、直鎖または分岐のC10〜C30アルキル基、好ましくは直鎖または分岐のC10〜C18アルキル基、最も好ましくは直鎖または分岐のC13〜C15アルキル基であり、かつnは、平均で5〜100、好ましくは5〜30、より好ましくは6〜20である)
で表すことができる。好ましくは、定義されたR’’’基および/または上述の特徴nと組み合わされたR’’’基が分岐であり、例えば分岐C13〜C15アルキル基である。したがって、1分子当たり平均6〜20個、例えば6〜8個のエチレンオキシド単位を有する分岐C13〜C15アルコールエトキシレートが特に好ましい。
アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]X’HでN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミンは、式II
(式中、
R=
であり、
R’は、−C2H4−(エチレン)基または−C3H6−(プロピレン)基であり、各R’’は、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]vHまたは−O−[CH2CH2CH2O]v’Hであり、少なくとも1個のR’’基であって、但し1個以下のR’’基は、アルキル、好ましくは分岐または直鎖のC10〜C30アルキル、より好ましくは分岐または直鎖のC12〜C25アルキル、最も好ましくは、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミトレイン酸、リノール酸およびリノレン酸の1種以上、特に牛脂脂肪酸から誘導されたものであり、少なくとも1個のR’’基は、−O−[CH2CH2O]vHまたは−O−[CH2CH2CH2O]v’Hであり、より好ましくは、少なくとも1個のR’’基は−O−[CH2CH2O]vHであり、アルコール1分子当たりの−[CH2CH2O]−繰り返し単位および−[CH2CH2CH2O]−繰り返し単位の平均総数は1〜20個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個であり、vおよびv’は1〜20であり、但し、このような単位の平均総数は20以下である)
で表すことができる。
R=
R’は、−C2H4−(エチレン)基または−C3H6−(プロピレン)基であり、各R’’は、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]vHまたは−O−[CH2CH2CH2O]v’Hであり、少なくとも1個のR’’基であって、但し1個以下のR’’基は、アルキル、好ましくは分岐または直鎖のC10〜C30アルキル、より好ましくは分岐または直鎖のC12〜C25アルキル、最も好ましくは、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミトレイン酸、リノール酸およびリノレン酸の1種以上、特に牛脂脂肪酸から誘導されたものであり、少なくとも1個のR’’基は、−O−[CH2CH2O]vHまたは−O−[CH2CH2CH2O]v’Hであり、より好ましくは、少なくとも1個のR’’基は−O−[CH2CH2O]vHであり、アルコール1分子当たりの−[CH2CH2O]−繰り返し単位および−[CH2CH2CH2O]−繰り返し単位の平均総数は1〜20個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個であり、vおよびv’は1〜20であり、但し、このような単位の平均総数は20以下である)
で表すことができる。
特定の好ましい実施形態においては、置換アルキレンジアミンまたは置換アルキレントリアミンは、式IIa
(式中、R’’’’は、牛脂脂肪酸から誘導され、例えば牛脂アルキルであり、かつx+y+zは、1分子当たり平均5〜15、好ましくは1分子当たり平均8〜12である)
を含むか、または式IIaである。
を含むか、または式IIaである。
上のc)に定義したC10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレートは、一般式III
R’’’’’−O−[CH2CH2O]n−[CH2CH2CH2O]m−H III
(式中、R’’’’’は、直鎖または分岐のC10〜C30アルキル基、好ましくは直鎖または分岐のC10〜C18アルキル基、最も好ましくは直鎖または分岐のC13〜C15アルキル基であり、かつn+mは、1分子当たり平均5〜100、好ましくは1分子当たり20〜50であり、−CH2CH2O−単位および−CH2CH2CH2O−単位は、ランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あるいはこれらの組合せであり得る)
で表すことができる。
R’’’’’−O−[CH2CH2O]n−[CH2CH2CH2O]m−H III
(式中、R’’’’’は、直鎖または分岐のC10〜C30アルキル基、好ましくは直鎖または分岐のC10〜C18アルキル基、最も好ましくは直鎖または分岐のC13〜C15アルキル基であり、かつn+mは、1分子当たり平均5〜100、好ましくは1分子当たり20〜50であり、−CH2CH2O−単位および−CH2CH2CH2O−単位は、ランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あるいはこれらの組合せであり得る)
で表すことができる。
好ましい一実施形態において、界面活性剤(c)のアルコール1分子当たりのエチレンオキシド単位およびプロピレンオキシド単位の総数が平均20〜50個であり、かつアルコール基はC13〜C15アルコキシ基として表されるC13〜C15アルコールである。
典型的には、界面活性剤c)において、単位の1〜99%、より典型的には50〜99%、最も典型的には80〜95%がプロピレンオキシド単位である。典型的には、界面活性剤c)において、n:mは1:4〜1:19、より好ましくは1:8〜1:10である。
本発明の他の態様によれば、メタクリル酸メチル(MMA)またはメタクリル酸(MAA)を製造する方法であって:
アセトンシアノヒドリンを濃硫酸および熱処理を用いてメタクリルアミド(MAM)に変換するステップと;
MAMをMAAに加水分解するステップと;
任意選択的に、メタノールを用いてMAAをMMAにエステル化するステップと
を含む方法において、1種以上の界面活性剤が、加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体に接触され、前記界面活性剤は、
a)1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコールエトキシレート;
b)1分子当たりのエチレンオキシド繰り返し単位およびプロピレンオキシド繰り返し単位の総数が平均1〜30個である、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]X’HでN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミン;および
c)1分子当たりのプロピレンオキシド単位およびエチレンオキシド単位の総数が平均5〜100個であり、この単位はランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あ
るいはこれらの組合せであり得る、C10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレート
から選択されることを特徴とする、方法が提供される。
アセトンシアノヒドリンを濃硫酸および熱処理を用いてメタクリルアミド(MAM)に変換するステップと;
MAMをMAAに加水分解するステップと;
任意選択的に、メタノールを用いてMAAをMMAにエステル化するステップと
を含む方法において、1種以上の界面活性剤が、加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体に接触され、前記界面活性剤は、
a)1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコールエトキシレート;
b)1分子当たりのエチレンオキシド繰り返し単位およびプロピレンオキシド繰り返し単位の総数が平均1〜30個である、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]X’HでN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミン;および
c)1分子当たりのプロピレンオキシド単位およびエチレンオキシド単位の総数が平均5〜100個であり、この単位はランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あ
るいはこれらの組合せであり得る、C10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレート
から選択されることを特徴とする、方法が提供される。
有利には、本発明のプロセスにおいて界面活性剤を使用することにより、プロセス反応処理容器(process reaction process vessel)、プロセス装置、配管、スプレーガン、またはその他の部品の閉塞が低減される。驚くべきことに、このことは、オリゴマーおよびポリマーのタール状堆積物が酸性加水分解液中に懸濁したままとなり、後続のMMA/MAA精製段階または硫酸回収段階においてポンプで押し流すことが可能な状態となることによって達成することができる。
したがって、本発明により、タールの蓄積による運転停止間の期間が延長される。
界面活性剤は、通常、反応媒体に、他の成分と十分に混合することができるような方法で導入される。本プロセスの加水分解段階またはエステル化段階に流入するプロセス流れは、通常、MAMを含む濃硫酸溶液、真水の流れ、新鮮なメタノールの流れ(使用する場合)および/またはこの段階に返送することができる再循環流れ、例えば廃水またはプロセスの精製段階からの流れを含む。
好ましくは、界面活性剤は、本プロセスに液体形態で、添加温度、典型的には常温(25℃)において実質的に純粋な液体として、または溶液形態のいずれかで添加される。こうすることにより、界面活性剤を、例えば計量ポンプまたは流量計を用いて、比較的少量の流れで直接かつ正確に添加することが可能になる。
界面活性剤の加水分解またはエステル化媒体容器内での十分な混合は、反応媒体に、個別に、上に述べた他の主要成分の1種以上と同時に添加するか、または他の流入してくるプロセス流れのうちの1つにインラインスタティックミキサー等のミキサーを配置することにより達成することができる。好適な流入してくる流れとしては、真水および/もしくはメタノール流れまたは精製段階からの再循環流れを用いることができる。加水分解段階またはエステル化段階の容器内の液体は、通常、乱流を形成する性質があるため、反応媒体容器内に全ての流れを比較的短い時間で十分に混合されるような方法で導入することが比較的容易である。
本発明の界面活性剤の中でも、b)およびc)に定義された好ましい特徴を有する界面活性剤が好ましく、好ましい特徴を有する界面活性剤b)がより好ましい。
加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体とは、MAMを含有する濃硫酸溶液に有効量の水または任意選択的に水およびメタノールを加えることにより生成する媒体を意味する。疑義を避けるために、本発明の界面活性剤は、MAAまたはMMAを取り出す前または後のいずれの媒体とも接触させることができる。
本発明に関し、候補となる種類の界面活性剤について一連の実験室規模の試験を用いてスクリーニングを行った。用いた試験の説明および得られた結果の種類は次の通りである。
実施例1:液体媒体との相溶性およびポリマータールとの相互作用
直接の目視による観察試験を行った。120℃の廃酸を含む100mlのガラスビーカーを低倍率顕微鏡のステージに載せ、まず対照実験として、ポリマータールの濃酸溶液(5%)を廃酸に加え、次いで少量の界面活性剤を含む廃酸に加えて観察を行った。対照実
験および候補材料が廃酸媒体と明らかに相溶しなかった実験または候補材料がポリマータールと好ましい相互作用を示さなかった実験においては、タールは即座に凝集して大きな粒子を形成するかまたはガラスビーカーの側面に付着することになる。候補界面活性剤がポリマータールと好ましい相互作用を示した実験においては、タールは廃酸中に小滴形態で十分に分散した状態のままとなり、ガラスビーカーの壁面に付着することはない。非常に多数の材料をこの試験に供した。一部の例示的な実施例を下の表1に示す。高温のBPA液体媒体と相溶し、かつポリマータールと十分に好ましい相互作用を示した、次の試験に参加させるべき候補材料はわずか3種類であったことが分かる。
直接の目視による観察試験を行った。120℃の廃酸を含む100mlのガラスビーカーを低倍率顕微鏡のステージに載せ、まず対照実験として、ポリマータールの濃酸溶液(5%)を廃酸に加え、次いで少量の界面活性剤を含む廃酸に加えて観察を行った。対照実
験および候補材料が廃酸媒体と明らかに相溶しなかった実験または候補材料がポリマータールと好ましい相互作用を示さなかった実験においては、タールは即座に凝集して大きな粒子を形成するかまたはガラスビーカーの側面に付着することになる。候補界面活性剤がポリマータールと好ましい相互作用を示した実験においては、タールは廃酸中に小滴形態で十分に分散した状態のままとなり、ガラスビーカーの壁面に付着することはない。非常に多数の材料をこの試験に供した。一部の例示的な実施例を下の表1に示す。高温のBPA液体媒体と相溶し、かつポリマータールと十分に好ましい相互作用を示した、次の試験に参加させるべき候補材料はわずか3種類であったことが分かる。
実施例2:廃酸の起泡
特別に設計された泡測定装置を使用した。これは目盛り付きのガラス管内に焼結ガラス製のスパージャーを取り付け、ガラス管を液体で満たした後、液面の下側から圧縮空気を
散布することができるようにしたものである。対照の廃酸については、数滴のポリマータールを加えて空気を散気し、管内の液面上に形成される泡の高さが一定になるように空気の流れを調整した。次いで、所望の評価を行うために、起泡している対照実験に候補界面活性剤を1滴加え、泡の高さが変化したら新たな泡の高さを記録した。系の泡の高さが上昇した場合、その候補は除外した。試験1で効果が認められた3種の候補材料の結果を下の表2に示す。3種の候補は全て高温の廃酸系で実際に消泡剤として機能したことが分かる。
特別に設計された泡測定装置を使用した。これは目盛り付きのガラス管内に焼結ガラス製のスパージャーを取り付け、ガラス管を液体で満たした後、液面の下側から圧縮空気を
散布することができるようにしたものである。対照の廃酸については、数滴のポリマータールを加えて空気を散気し、管内の液面上に形成される泡の高さが一定になるように空気の流れを調整した。次いで、所望の評価を行うために、起泡している対照実験に候補界面活性剤を1滴加え、泡の高さが変化したら新たな泡の高さを記録した。系の泡の高さが上昇した場合、その候補は除外した。試験1で効果が認められた3種の候補材料の結果を下の表2に示す。3種の候補は全て高温の廃酸系で実際に消泡剤として機能したことが分かる。
実施例3:腐食
本プロセスの加水分解段階およびエステル化段階に使用される容器および装置を構成する材料の細片を、実験室規模のガラス製装置内で廃酸を撹拌しながらその中に吊り下げ、プロセス温度でポリマータールを加えた。界面活性剤に関する所望の評価を行うために、各候補をそれぞれ別々の実験として廃酸に1%w/wの量で加えた。プロセス温度で1週間撹拌した後、細片を取り出し、濯いでから腐食による損傷の徴候を顕微鏡で検査した。結果を下の表3に示す。いずれの候補材料も、識別できるような細片を腐食する作用は見られなかったことが分かる。
本プロセスの加水分解段階およびエステル化段階に使用される容器および装置を構成する材料の細片を、実験室規模のガラス製装置内で廃酸を撹拌しながらその中に吊り下げ、プロセス温度でポリマータールを加えた。界面活性剤に関する所望の評価を行うために、各候補をそれぞれ別々の実験として廃酸に1%w/wの量で加えた。プロセス温度で1週間撹拌した後、細片を取り出し、濯いでから腐食による損傷の徴候を顕微鏡で検査した。結果を下の表3に示す。いずれの候補材料も、識別できるような細片を腐食する作用は見られなかったことが分かる。
実施例4:分解
MAAおよびMMAを得るためのアセトンシアノヒドリン経路のプロセスにおいて加水分解段階およびエステル化段階に使用される処理液の組成は非常に酸性および腐食性が高いと理解されている。その場合、処理液と接触することになる材料はいずれも酸によって促進される急速な化学的分解に対し安定であることが重要である。候補界面活性剤材料を
試験するために、試験時間を延長したことを除いて試験1に記載したビーカー試験と同様の試験を繰り返した。ポリマータールとの相互作用が一時的にしか認められなかった候補は、材料が高温の腐食性媒体内で分解したことを示す徴候と見なし、除外した。残された3種の候補に関する試験結果から、3種は全て高温の廃酸媒体中で30分経過した後もポリマータールを分散させる効果を維持していたことが分かった。
MAAおよびMMAを得るためのアセトンシアノヒドリン経路のプロセスにおいて加水分解段階およびエステル化段階に使用される処理液の組成は非常に酸性および腐食性が高いと理解されている。その場合、処理液と接触することになる材料はいずれも酸によって促進される急速な化学的分解に対し安定であることが重要である。候補界面活性剤材料を
試験するために、試験時間を延長したことを除いて試験1に記載したビーカー試験と同様の試験を繰り返した。ポリマータールとの相互作用が一時的にしか認められなかった候補は、材料が高温の腐食性媒体内で分解したことを示す徴候と見なし、除外した。残された3種の候補に関する試験結果から、3種は全て高温の廃酸媒体中で30分経過した後もポリマータールを分散させる効果を維持していたことが分かった。
実施例5:生成物の品質
MAAおよびMMAはいずれも基本的に高純度の製品として販売されており、純度規格は99.9%を超える。したがって、市販の高純度製品においては微量不純物の量を非常に少ない量のまま維持することが重要である。したがって、本プロセスに使用した新たな添加剤に含まれる不純物により生じる可能性のある、または新たな添加剤の分解により生じる可能性のある、沸点が近い新たな不純物が存在することは非常に望ましくないであろう。こうした理由から、アセトンシアノヒドリン経路を用いてMAAまたはMMAを得るためのプロセスにおいて新たな添加剤を使用することが提案された場合、この新たな添加剤の使用に起因する可能性のある新たな微量不純物が生成物中に存在しないことを明確に示す試験を実施できることが重要である。この要件を念頭に置いて、候補界面活性剤材料を用いたモデルエステル化反応を実験室規模で行った。プロセスのアミド段階の熱変換段階から排出された試料を幾つかに分けて、それぞれに候補界面活性剤を添加した。次いで水およびメタノールを添加し、混合物をエステル化反応温度にした。次いで粗製MMAを混合物から蒸留し、これをGCおよびGCを連結した質量分析にて分析することにより新たな微量不純物の有無を調べた。結果を表4に示す。いずれの候補も微量不純物を含んでいなかったことが分かる。
MAAおよびMMAはいずれも基本的に高純度の製品として販売されており、純度規格は99.9%を超える。したがって、市販の高純度製品においては微量不純物の量を非常に少ない量のまま維持することが重要である。したがって、本プロセスに使用した新たな添加剤に含まれる不純物により生じる可能性のある、または新たな添加剤の分解により生じる可能性のある、沸点が近い新たな不純物が存在することは非常に望ましくないであろう。こうした理由から、アセトンシアノヒドリン経路を用いてMAAまたはMMAを得るためのプロセスにおいて新たな添加剤を使用することが提案された場合、この新たな添加剤の使用に起因する可能性のある新たな微量不純物が生成物中に存在しないことを明確に示す試験を実施できることが重要である。この要件を念頭に置いて、候補界面活性剤材料を用いたモデルエステル化反応を実験室規模で行った。プロセスのアミド段階の熱変換段階から排出された試料を幾つかに分けて、それぞれに候補界面活性剤を添加した。次いで水およびメタノールを添加し、混合物をエステル化反応温度にした。次いで粗製MMAを混合物から蒸留し、これをGCおよびGCを連結した質量分析にて分析することにより新たな微量不純物の有無を調べた。結果を表4に示す。いずれの候補も微量不純物を含んでいなかったことが分かる。
実施例6:最小有効量
2種類の候補界面活性剤材料について、エステル化段階においてポリマータールに対する認識できる作用が依然として観測される使用可能な最小濃度を求めるためにさらなる試験を行った。上の項に概要を記載した実験室規模の回分式エステル化方法を用いてさらなるモデルエステル化反応を行った。但し、界面活性剤の効果を強調し、その効果を容易に視認できるようにする手段として、濃硫酸溶媒中にポリマータール5%を含む溶液1mlを添加した。MAAまたはMMAを連続製造するアセトンシアノヒドリンプロセスにおいては、プロセスに加える他の原料または添加剤の濃度または量を、主要原料であるアセトンシアノヒドリンの供給速度に対する比率として表すのが通常である。本事例においては、プロセスにおける界面活性剤の濃度をACHの供給速度を基準とする百万分率「ppm」で表した。一連の回分式エステル化反応を実験室規模で実施し、最初の反応の界面活性剤濃度を5000ppmに設定した。続く反応は、界面活性剤の量を、認識できるポリマータール拡散効果がもはや観測されなくなるまで徐々に減らしていった。次いで第2の実
験を、この値の2倍に増加した量で、確認実験として行った。
2種類の候補界面活性剤材料について、エステル化段階においてポリマータールに対する認識できる作用が依然として観測される使用可能な最小濃度を求めるためにさらなる試験を行った。上の項に概要を記載した実験室規模の回分式エステル化方法を用いてさらなるモデルエステル化反応を行った。但し、界面活性剤の効果を強調し、その効果を容易に視認できるようにする手段として、濃硫酸溶媒中にポリマータール5%を含む溶液1mlを添加した。MAAまたはMMAを連続製造するアセトンシアノヒドリンプロセスにおいては、プロセスに加える他の原料または添加剤の濃度または量を、主要原料であるアセトンシアノヒドリンの供給速度に対する比率として表すのが通常である。本事例においては、プロセスにおける界面活性剤の濃度をACHの供給速度を基準とする百万分率「ppm」で表した。一連の回分式エステル化反応を実験室規模で実施し、最初の反応の界面活性剤濃度を5000ppmに設定した。続く反応は、界面活性剤の量を、認識できるポリマータール拡散効果がもはや観測されなくなるまで徐々に減らしていった。次いで第2の実
験を、この値の2倍に増加した量で、確認実験として行った。
実施例7:生産規模においてポリマータールの閉塞により引き起こされる運転停止間の時間の延長
最小有効量の候補界面活性剤を、清掃のための運転停止間の期間全体を通して連続的に添加する試験を生産規模で行った。この試験は13te/hrまでのACH供給速度で運転するように設計された連続製造プラントで行った。
最小有効量の候補界面活性剤を、清掃のための運転停止間の期間全体を通して連続的に添加する試験を生産規模で行った。この試験は13te/hrまでのACH供給速度で運転するように設計された連続製造プラントで行った。
当業者は、このようなプラントではポリマータールが生成する速度のみならずポリマータールの蓄積により起こる閉塞の回数にも多くの因子が影響する可能性を認識するであろう。ポリマータールにより引き起こされる運転停止の回数に影響を与える因子として次に示すものが挙げられる:
平均プラント速度:平均生産速度が低くなるほど、アミド段階におけるプロセス容器内の滞留時間が長くなり、タールの生成量が増加する。
プラント停止回数:プロセス材料の停止および停滞はタール発生量を増加させる。その理由は、これらが容器内における材料の滞留時間を通常よりも引き延ばすだけでなく、タールを解放する(これは密度がより低いため、エステル化装置内の廃酸中に浮遊する傾向がある)ことにより蓄積および閉塞の機会を増やす作用も有するためである。
ACH原料の品質:ACHが品質に劣る場合、ポリマータールの発生量が増加することが示されている。
重合禁止剤の量および種類:これはポリマータール構成成分の大部分が形成される本プロセスのアミド段階に特に重要である。
ストリッピング段階終了後の廃酸中に残留している溶媒様成分の量:廃酸中の溶媒様成分(メタノール、アセトン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、ヒドロキシイソ酪酸等)の量および種類が、エステル化容器に存在するポリマータールの性質に影響を及ぼすことは広く認識されている。これらの成分の量が多い方がポリマータールの粘性および接着性が低く、蓄積および閉塞を起こす傾向が低くなる。
平均プラント速度:平均生産速度が低くなるほど、アミド段階におけるプロセス容器内の滞留時間が長くなり、タールの生成量が増加する。
プラント停止回数:プロセス材料の停止および停滞はタール発生量を増加させる。その理由は、これらが容器内における材料の滞留時間を通常よりも引き延ばすだけでなく、タールを解放する(これは密度がより低いため、エステル化装置内の廃酸中に浮遊する傾向がある)ことにより蓄積および閉塞の機会を増やす作用も有するためである。
ACH原料の品質:ACHが品質に劣る場合、ポリマータールの発生量が増加することが示されている。
重合禁止剤の量および種類:これはポリマータール構成成分の大部分が形成される本プロセスのアミド段階に特に重要である。
ストリッピング段階終了後の廃酸中に残留している溶媒様成分の量:廃酸中の溶媒様成分(メタノール、アセトン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、ヒドロキシイソ酪酸等)の量および種類が、エステル化容器に存在するポリマータールの性質に影響を及ぼすことは広く認識されている。これらの成分の量が多い方がポリマータールの粘性および接着性が低く、蓄積および閉塞を起こす傾向が低くなる。
好ましい候補界面活性剤材料に関する連続製造試験は、界面活性剤を添加せずに同様の製造速度で運転する2種類の期間を考慮して設計した。これらの期間を比較目的で対照期間と見なした。
清掃のための運転停止間の期間および運転停止中に除去されるポリマータールの量を界面活性剤の性能の指標として用いた。試験結果を下の表6および表7に示す。試験期間においては、2種類の対照期間と比較して、ポリマータールの蓄積が悪化することが知られている因子があるにも関わらず、強制停止間の期間が大幅に延びたことが分かり、除去されたポリマータールの量が低減されたことも明白である。
Claims (11)
- MAAおよび/またはMMAのACH製法においてポリマータールの堆積を防止する方法において、1種以上の界面活性剤が、加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体に接触され、前記界面活性剤は、
a)1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコールエトキシレート;
b)1分子当たりのエチレンオキシド繰り返し単位およびプロピレンオキシド繰り返し単位の総数が平均1〜30個である、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]X’HでN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミン;および
c)1分子当たりのプロピレンオキシド単位およびエチレンオキシド単位の総数が平均5〜100個であり、前記単位はランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あるいはこれらの組合せであり得る、C10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレート
から選択されることを特徴とする、方法。 - 前記界面活性剤は、
a)1分子当たり平均5〜100個のエチレンオキシド単位を有するC10〜C30アルコールエトキシレートが、式I
R’’’−O−[CH2CH2O]n−H I
(式中、R’’’は、直鎖または分岐のC10〜C30アルキル基、好ましくは直鎖または分岐のC10〜C18アルキル基、最も好ましくは直鎖または分岐のC13〜C15アルキル基であり、かつnは、平均で5〜100、好ましくは5〜30、より好ましくは6〜20である)
で表すことができ、好ましくは、定義された前記R’’’基および/または上述の前記特徴nと組み合わされた前記R’’’基が分岐であり、例えば分岐C13〜C15アルキル基であり、したがって、1分子当たり平均6〜20個、例えば6〜8個のエチレンオキシド単位を有する分岐C13〜C15アルコールエトキシレートが特に好ましく;
b)アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]XHおよび/または−O−[CH2CH2CH2O]X’HでN置換されたアルキレンジアミンまたはアルキレントリアミンが、式II
R=
R’は、−C2H4−(エチレン)基または−C3H6−(プロピレン)基であり、各R’’は、アルキル、水素、−O−[CH2CH2O]vHまたは−O−[CH2CH2CH2O]v’Hであり、少なくとも1個のR’’基であって、但し1個以下のR’’基は、アルキル、好ましくは分岐または直鎖のC10〜C30アルキル、より好ましくは分岐または直鎖のC12〜C25アルキル、最も好ましくは、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミトレイン酸、リノール酸およびリノレン酸の1種以上、特に牛脂脂肪酸から誘導されたものであり、少なくとも1個のR’’基は、−O−[CH2CH2O]vHまたは−O−[CH2CH2CH2O]v’Hであり、より好ましくは、少なくとも1個のR’’基は−O−[CH2CH2O]vHであり、アルコール1分子当たりの−[CH2CH2O]−繰り返し単位および−[CH2CH2CH2O]−繰り返し単位の平均総数は1〜20個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個であり、vおよびv’は1〜20であり、但し、前記単位の平均総数は20以下である)で表すことができ;および/または
c)C10〜C30アルコールエトキシレートプロポキシレートが、一般式III
R’’’’’−O−[CH2CH2O]n−[CH2CH2CH2O]m−H III
(式中、R’’’’’は、直鎖または分岐のC10〜C30アルキル基、好ましくは直鎖または分岐のC10〜C18アルキル基、最も好ましくは直鎖または分岐のC13〜C15アルキル基であり、かつn+mは、1分子当たり平均5〜100、好ましくは1分子当たり20〜50であり、−CH2CH2O−単位および−CH2CH2CH2O−単位は、ランダム配列、ブロック配列または交互配列であり得、あるいはこれらの組合せであり得る)
で表される
ものとして定義される、請求項1に記載の方法。 - 前記置換アルキレンジアミンまたは置換アルキレントリアミンb)が、式IIa
のものである、請求項1または2に記載の方法。 - 前記界面活性剤c)のアルコール1分子当たりのエチレンオキシド単位およびプロピレンオキシド単位の総数が平均20〜50個であり、かつアルコール基がC13〜C15アルコキシ基として表されるC13〜C15アルコールである、請求項1または2に記載の方法。
- 界面活性剤c)において、前記単位の1〜99%、より典型的には50〜99%、最も典型的には80〜95%がプロピレンオキシド単位である、請求項1、2または4のいずれか一項に記載の方法。
- 界面活性剤c)において、n:mが、1:4〜1:19、より好ましくは1:8〜1:10である、請求項1、2、4または5のいずれか一項に記載の方法。
- メタクリル酸メチル(MMA)またはメタクリル酸(MAA)を製造する方法であって:
アセトンシアノヒドリンを濃硫酸および熱処理を用いてメタクリルアミド(MAM)に変換するステップと;
前記MAMをMAAに加水分解するステップと;
任意選択的に、メタノールを用いてMAAをMMAにエステル化するステップと
を含む方法において、請求項1〜6のいずれか一項に記載の1種以上の界面活性剤が、加水分解段階および任意選択的なエステル化段階の反応媒体に接触されることを特徴とする、方法。 - 前記加水分解段階またはエステル化段階の反応媒体が、MAMを含む濃硫酸溶液、真水の流れ、任意選択的にメタノール流れおよび/または任意選択的に再循環流れ、例えば廃水またはプロセスの精製段階からの流れを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記界面活性剤が、前記プロセスに液体形態で、典型的には添加温度、典型的には常温(25℃)において実質的に純粋な液体として、または溶液形態のいずれかで添加される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記界面活性剤の加水分解またはエステル化媒体容器内への添加が、前記反応媒体に、個別に、任意選択的に前記他のプロセス流れの1つ以上と同時に添加することにより達成されるか、あるいは前記他の流入してくるプロセス流れのうちの1つに配置されたインラインスタティックミキサー等のミキサーを介して達成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 好適な他の流入してくる流れが、真水および/もしくはメタノール流れまたは前記精製段階からの再循環流れである、請求項10に記載の方法。
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