JP2017508732A - 合成ガスからジメチルエーテルを製造する方法および設備 - Google Patents

合成ガスからジメチルエーテルを製造する方法および設備 Download PDF

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Abstract

合成ガス(SG)から形成される少なくとも1つの出発材料流(2)を少なくとも1つの合成工程(A)に供し、該合成工程で、前記出発材料流(2)中に含まれる成分を部分的に反応させて少なくともジメチルエーテル(DME)にして、それによって、少なくともジメチルエーテル(DME)と前記出発材料流(2)の未反応の成分とを含む少なくとも1つの粗生成物流(3)を得る、ジメチルエーテル(DME)を合成ガス(SG)から製造するための方法が提案される。前記出発材料流(2)は少なくとも水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含み、2.0から5.0までの化学量論数を有している。前記出発材料流(2)は、さらに二酸化炭素を4モルパーセントから20モルパーセントまで含有し、前記出発材料流(2)中の二酸化炭素の一酸化炭素に対する比は、0.5から4までの範囲である。前記少なくとも1つの合成工程(A)は、等温条件下に実施される。ジメチルエーテル(DME)を合成ガス(SG)から製造するための設備も同じく本発明の対象である。

Description

本発明は、独立請求項の上位概念に記載の、合成ガスからジメチルエーテルを製造する方法および設備に関する。
先行技術
ジメチルエーテル(DME)は、構造的に単純なエーテルである。ジメチルエーテルは、2つのメチル基を有機基として含む。ジメチルエーテルは、極性であり、従来、液体の形態で溶媒として使用される。ジメチルエーテルはさらに、冷却剤として使用することができ、慣用のクロロフルオロカーボンに代わりうるものである。
ジメチルエーテルは近年、燃料(液化ガス)および慣用の動力用燃料、例えばディーゼルの代用品として使用されることが多くなってきている。ジメチルエーテルのセタン価は50〜60と比較的高いため、例えば慣用のディーゼルエンジンは、ジメチルエーテルを使用して運転するとしても、その変更の必要性はごくわずかである。ジメチルエーテルは、比較的清浄に、かつカーボンブラックを形成せずに燃焼する。バイオマスからジメチルエーテルを製造する場合、いわゆるバイオ燃料とみなされるため、税金面の優遇を受けて市場に出すことができる。
ジメチルエーテルは、メタノールから直接的に製造するか、または天然ガスもしくはバイオガスから間接的に製造することができる。後者の場合、天然ガスまたはバイオガスは、まず改質されて合成ガスにされる。合成ガスは、別の方法を用いて、例えば廃棄物またはバイオマスの熱分解によって製造することもできる。典型的に、合成ガスは反応してメタノールになり、続いてさらにジメチルエーテルになる。合成ガスからのジメチルエーテルの製造は熱力学的なものであり、メタノールからの製造と比べて経済的に有利である。
本発明は、合成ガスからのジメチルエーテルの一段階での製造または直接製造に関する。ここで、一段階での製造または直接製造とは、二段階での製造で行われるメタノール分離が中間接続されていない製造であると理解される。しかし、進行する反応は、一段階での製造においてもメタノールを中間生成物として提供する可能性があるが、また一方で、この中間生成物は、使用される1つまたは複数の反応器において少なくとも部分的に反応してさらにジメチルエーテルになる。相応の方法は、長きにわたって公知であり、以下においても詳述される。
US2013/0030063A1は、等温で運転される反応器においてジメチルエーテルを合成ガスから直接合成する方法に関する。反応器排出流中に含まれる未反応の合成ガスは、反応器に返送することができる。そのために、反応器排出流はまず冷却され、その結果、大部分の水およびメタノールならびにジメチルエーテルの約40%は凝縮する。ジメチルエーテルの残分および大部分の二酸化炭素は、メタノールを吸収剤として使用する吸収器を用いて洗い落とされる。最後に、反応器には、費用をかけて二酸化炭素を低減させた循環流および新たな出発材料が供給され、ここで、反応器内で反応した混合ガスの化学量論数は、最大で2.05の値であり、二酸化炭素の一酸化炭素に対する比は最大で0.25である。
ジメチルエーテルの製造では、EP1026141A1で論じられているTopsoeプロセスを使用することができるが、以下にこのプロセスを詳述する。ジメチルエーテルを製造するためのTopsoeプロセスおよび別の方法は、例えば論文「DME−the new wonder fuel?」、Nitrogen&Methanol 260、2002、25〜31ページでも言及されている。
依然として、ジメチルエーテルを合成ガスから製造するために、より適応性があり、かつ効率的な方法および設備に対する需要が存在する。
発明の開示
このことを背景にして、本発明は、独立請求項の特徴部分に記載された、合成ガスからジメチルエーテルを製造する方法および設備を提案する。好ましい実施態様は、従属請求項ならびに以下の記載の対象である。
本発明の特徴および利点を説明する前に、その基礎および使用される用語について説明する。
以下において、ジメチルエーテルの製造について簡潔に述べられている場合、これは、合成ガスの公知の成分を含む出発材料、つまり、少なくとも一酸化炭素、二酸化炭素および水素を好適な割合で含む混合ガスを反応させて、ジメチルエーテルを含む生成物流にする方法であると理解される。相応の生成物流は、ジメチルエーテルの合成において反応が不完全であるため、および副反応が起きるため、特に使用される触媒の特性および合成ガスの成分の含分それぞれに応じて、ジメチルエーテルだけではなく、別の化合物も含む。それらは、少なくともメタノール、水、二酸化炭素、一酸化炭素および水素であるが、少量のメタン、エタン、有機酸および高級アルコールでもある。これらの別の化合物は、一方では後続の分離段階を可能にするため、他方では、必要とされる純度でジメチルエーテルを製造するために、少なくとも部分的に分離されなければならない。
流体(流体という名称は、以下において簡潔に相応の流、留分などにも使用される)は、別の流体(ここで、原料流体とも呼ばれる)に由来するものか、または原料流体中に含まれているか、もしくは原料流体から得られるいくつかの成分を含有する場合には、そのような流体から形成されるものである。この意味において由来もしくは形成される流体は、原料流体から、1つまたは複数の成分の一部を分離または分岐(Abzweigen)することによって、1つまたは複数の成分に関して富化または低減させることによって、1つまたは複数の成分の化学的または物理的な反応、加熱、冷却、加圧(Druckbeaufschlagen)などによって得ることができるか、もしくは形成させることができる。流は、例えば流を貯蔵容器から取り出すことによって簡単に形成することもできる。
流体は、ここで使用される語法では、含まれている1つまたは複数の成分が富化されているか、または低減されていてもよく、ここで、モル質量またはモル体積をベースとして少なくとも50%、60%、70%、80%または90%の含分は富化されていることを意味しており、最大で50%、40%、30%、20%または10%の含分は低減されていることを意味する。流体は、ここで使用される語法では、1つまたは複数の成分が富化されているか、または低減されていてもよく、ここで、それらの用語は、流体が形成された原料流体中の相応の含分を基準としている。この流体は、相応の成分の含分を、原料流体を基準として少なくとも1.1倍、1.5倍、2倍、5倍、10倍、100倍または1000倍有する場合は富化されており、最大で0.9倍、0.5倍、0.1倍、0.01倍または0.001倍の含分を有する場合は低減されている。主に1つまたは複数の成分を含む流体は、それらの1つまたは複数の成分を少なくとも50%、60%、70%、80%または90%で含むか、もしくは上記定義の範囲で豊富である。
以下において、圧力および温度を特性化するために、圧力レベルおよび温度レベルという用語が使用され、それによって、圧力および温度は、本発明の構想を実現するために、具体的な圧力値もしくは温度値の形態で使用する必要がないことが表される。しかし、そのような圧力および温度は、一般的に、特定の範囲、例えば平均値の±1%、5%、10%、20%またはさらに50%の範囲で変動している。ここで、異なる圧力レベルおよび温度レベルは、互いに離れた範囲にあるか、または互いに部分的に重なる範囲であってよい。特に、例えば圧力レベルは、不可避な、または予期される圧力損失を、例えば冷却効果に基づいて含んでいる。同じことが温度レベルにも当てはまる。ここで、barで示される圧力レベルは、絶対圧である。
ジメチルエーテルは、冒頭ですでに述べた通り、二段階の合成によって合成ガスから中間生成物であるメタノールを経由して製造することができる。相応の方法は、例えばJapan DME ForumのDME Handbook、ISBN978−4−9903839−0−9、2007、171ページ以降に記載されている。ジメチルエーテルの合成ガスからの二段階製造は、前述の通り、まずメタノールを合成ガスから得て、次に未反応の合成ガスと凝縮物(メタノールおよび水)を分離し、続いてメタノールを別の反応器で脱水してジメチルエーテルおよび水を得ることを特徴としている。
通常、ジメチルエーテルを製造するために、直立管型反応器が使用され、この反応器はそれぞれ、加圧され加熱された合成ガスが下から送り込まれる。得られた生成物流は、塔頂側で取り出され、冷却されて分離に供給される。
ジメチルエーテルの二段階法での製造は費用がかかる(およびエネルギー的に高価である)。それというのは、このために、中間生成物であるメタノールを生成させるための完全な設備と、さらにメタノールからジメチルエーテルを製造するための装置が必要とされるからである。
特許文献には、すでに1973年に(DE2362944A1、US4098809A)合成ガスからのジメチルエーテルの直接製造または一段階での製造が記載されている。この製造は、水素、一酸化炭素および二酸化炭素から、メタノールとジメチルエーテルとが共に得られる共通の反応段階(gemeinsame Reaktionsstufe)であることを特徴としている。それを基礎にして、文献には別の方法が記載されている。
公知の組み合わせ方法、いわゆるTopsoeプロセス(DME Handbook 185ページ以降、特に187ページに記載されているが、例えば言及したEP1026141A1にも記載されている)では、デュアル触媒が使用され、このデュアル触媒によってメタノールもジメチルエーテルも形成することができる。分離が中間接続されていない少なくとも2つの反応器が使用され、ここで、第一の反応器は等温で冷却され、第二の反応器は断熱で運転される。化学量論数(下記参照)が約2の合成ガスが使用される。ジメチルエーテルおよびメタノールの同時製造が行われ、ここで、メタノールは、別の反応器において、複数の成分の分別後に反応させてジメチルエーテルにすることができる。Topsoeプロセスでは、常に複数の反応器(等温および断熱運転)が意図されている。さらに、比較的大量に生じたメタノールは、メタノールを同時に製造することが所望されていない場合には、別の反応器で反応させてジメチルエーテルにする必要がある。
Topsoeプロセスにおいて、メタノール合成のための(銅系)触媒だけが使用される反応器では、二酸化炭素はごくわずかしか形成することができない。ここで、相応の触媒は、確かに根本的に以下の反応
Figure 2017508732
も、以下の反応
Figure 2017508732
も触媒する。しかし、水性ガスシフトは、Topsoeプロセスではほとんど進行しないか、またはいずれの場合もごくわずかしか進行しない。それというのは、反応器出発材料中に水がほとんど存在していないからである。通常、合成ガスならびに再循環流は、Topsoeプロセスにおける圧縮段階の前および圧縮段階の間に30℃から40℃までに冷却されて、凝縮物は除去される。他方、Topsoeプロセスで使用されるジメチルエーテルの合成のための触媒は、以下の反応
Figure 2017508732
を触媒する。したがって、相応の断熱反応段階においてメタノール合成のための触媒が同時に並行して使用される場合、水性ガスシフトは、水が形成されるためごくわずかに進行することができ、少量の二酸化炭素が形成する。しかし、主としてメタノールが引き続き形成される。相応の断熱反応段階においてジメチルエーテル合成用の触媒のみが使用される場合、二酸化炭素は形成されない。それというのは、この触媒は水性ガスシフトすることができないからである。
Topsoeプロセスの反応器構成によって生じる二酸化炭素は、本発明の基礎をなしている、混合触媒を用いた、等温で冷却される単独の反応工程における場合よりも実質的に少ない。上記ですでにUS2013/0030063A1を参照して述べた通り、二酸化炭素の溶解性に基づいて、二酸化炭素はさらに一般にメタノール中で除去される。それによって、Topsoeプロセスでは総じて、二酸化炭素はわずかに形成されるか、またはほとんど形成されないため、本発明の範囲において主要な特徴および制御手段(Steuerungsinstrument)である、本発明により使用される高い二酸化炭素含有率も、相応の出発材料流中の二酸化炭素対一酸化炭素の高い比も存在していない(下記参照)。
ジメチルエーテルの直接合成は、例えばスラリー運転において、および化学量論数が比較的小さい場合(下記参照)に行うこともできる。しかし、それによって、副生成物として常に二酸化炭素が形成されるので、未反応の化合物を再循環流として再び反応に供給することができるためには、二酸化炭素をそれぞれ未反応の化合物から分離する必要がある。ここで、前述の反応は、二酸化炭素の含有率が低い場合にのみ充分な収率でもって進行する。
本発明の利点
本発明は、合成ガスからジメチルエーテルを製造する方法を提案しており、ここで、合成ガスから形成される少なくとも1つの出発材料流を少なくとも1つの合成工程に供し、この合成工程で、出発材料流中に含まれる成分を部分的に反応させて少なくともジメチルエーテルにする。ここで、少なくとも1つの粗生成物流が得られ、この流は、少なくともジメチルエーテルと出発材料流の未反応の成分とを含む。
つまり、本発明は、ジメチルエーテルを一段階で製造する場合に使用される。前述の通り、中間生成物であるメタノールを経由して二段階でジメチルエーテルを製造する場合、メタノールは分離され、別途でさらに反応させてジメチルエーテルになる。つまり、本発明の範囲において得られるような、少なくともジメチルエーテルと出発材料流の未反応の成分とを含む粗生成物流は得られない。
ここで、出発材料流が合成ガスから形成されることについて述べられている場合、これは、すでに上で述べた通り、特に別の複数の成分を混合して合成ガス流にすることも含む。出発材料流それ自体は、混合後に少なくとも1つの合成工程に供される。
本発明によれば、出発材料流は、少なくとも水素、一酸化炭素および二酸化炭素を2.1〜5.0までの化学量論数に相応して含み、ここで、二酸化炭素含有率は4〜20モルパーセントであること、出発材料流中の二酸化炭素の一酸化炭素に対する比が0.5〜4までの範囲であること、および少なくとも1つの合成工程が等温条件下で実施されることが意図されている。特に合成は、等温運転される単一の反応器のみにおいて進行してもよいが、等温運転される複数の反応器を使用することも可能であり、それらの反応器は、異なる温度レベルで実施されてよい。
本発明の範囲では、等温運転で冷却される固定床反応器が特に有利に使用される。別の反応器の種類、例えばUS2013/0030063A1で使用される流動床反応器と比べて、ほぼ等温の条件を維持するために、前記の反応器は、本発明の範囲において特別な利点を提供する。一般に、流動床反応器とは異なり固定床反応器では、反応熱は程度の差はあるものの排出しにくい。そのため、当業者は、相応の反応器の使用について、等温反応に使用することを当初考慮しなかったのであろう。しかし、本発明による特定の反応条件(二酸化炭素/一酸化炭素比が比較的高いこと、および化学量論数が比較的高いこと)によって、一方では反応熱は比較的低いが、他方では、より多くの希釈ガスが反応器中に存在している。このようにして、温度、および特にいわゆる「ホットスポット」を反応器内で制御することができる。一般に、出発材料流は、化学量論数が2.0を上回る合成ガス、例えば2.05である合成ガスから形成される。しかし、出発材料流は、化学量論数が2.0を下回る合成ガス、例えば1.7である合成ガスから形成されてもよい。このことは、例えば化学量論数が高い合成ガス流を混合する場合、または図2から図4までに示される二酸化炭素が豊富な流8が排出される場合に行われてよい。しかし、本発明によれば、最終的に形成された出発材料流は、前述の化学量論数が2.1から5.0までであることを特徴としている。本発明により使用される化学量論数に関する表示はすべて、少なくとも1つの合成工程に実際に供される出発材料流を基準としている。相応の二酸化炭素含有率は、仮に使用される合成ガス流が二酸化炭素に乏しくても、二酸化炭素含有の再循環流が出発材料流の形成のために使用される場合に調整される。
ここで、化学量論数は、特に2.1〜4.8、例えば2.2〜2.4、2.4〜2.6、2.6〜2.8、2.8〜3.0、3.0〜3.2、3.2〜3.4、3.4〜3.6、3.6〜3.8、3.8〜4.0、4.0〜4.2、4.2〜4.4、4.4〜4.6または4.6〜4.8である。
ジメチルエーテルを製造するために使用される合成ガス、または合成ガスと再循環流から形成される出発材料流を特性決定するため、しばしば、前述の化学量論数(英語:Stoichiometric Number)SNが使用される。これは、
Figure 2017508732
であり、上記式中、xは、成分である水素(H2)、一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO2)のモル質量(molarer Gehalt)を表す。ジメチルエーテルを直接合成ガスから製造する慣用の方法で観察される反応は、以下の通りに表すことができる:
Figure 2017508732
慣用の方法で理想的であると考えられている化学量論数は、反応方程式(1)によれば
Figure 2017508732
であることが明らかであり、
反応方程式(2)によれば
Figure 2017508732
であることが明らかである。
反応方程式(1)による反応でSN=1.0の場合、使用される成分のほぼ完全な転化率は順次達成されうる。しかし、形成された二酸化炭素はこのために、新たに改質器を通過し、そこで反応して一酸化炭素に変換される必要がある。これには極めて高いエネルギーコストがかかる。したがって、相応して低い化学量論数で実施する慣用の方法では二酸化炭素は望ましくない。それというのは、関与する反応を妨げることがあるからである。したがって、二酸化炭素は費用をかけて分離しなければならない。
それに対して、反応方程式(2)による反応でSN=2.0である場合、1パス(Durchlauf)あたりの転化率は比較的低く、水素および酸素が結合されている水が形成され、水素および酸素は、反応方程式(1)により完全に反応させて所望の生成物にすることができる。
前述の通り、合成ガスからジメチルエーテルを製造する場合、それぞれ「理想的な」化学量論数が守られる場合も、含まれている成分は決して完全に反応せず、さらに、前述の反応は異なる含分であっても互いに同時に並行して進行する。したがって、得られた粗生成物中、つまり使用される1つまたは複数の反応器の出口には、特に化学量論数が低い場合に形成する二酸化炭素も常に存在している。
本発明は、化学量論数が比較的高い場合、この二酸化炭素が未反応の成分と一緒に、使用される1つまたは複数の反応器に返送されてよいという認識に少なくとも部分的に基づいている。したがって、相応の再循環流が使用される場合には、費用をかけて分離する必要がない。同じことが、出発材料流の形成に使用される合成ガスの場合にも該当する。この合成ガスも、特定量の二酸化炭素を含有しており、この二酸化炭素は、本発明の範囲において分離する必要がないか、または少なくともごくわずかな範囲で分離する必要があるのみである。
ここで、本発明の範囲において、ジメチルエーテルを製造するために、例えば以下の反応を利用することもできることが判明した:
Figure 2017508732
方程式(3)による反応における化学量論比は、以下の化学量論数
Figure 2017508732
に相当し、したがって、反応方程式(2)による化学量論数に相当する。しかし、本発明の範囲において使用される、依然として比較的高い化学量論数の場合、二酸化炭素および一酸化炭素のジメチルエーテルへの明らかに比較的高い転化率が見てとれる。
本発明の高い化学量論数は、例えば、化学量論数が2をわずかに上回る、例えばSN=2.05のメークアップ、つまり、例えば新たな合成ガスと組み合わされた合成ガスの未反応の成分を再循環させることによって達成される。再循環によって過剰の水素は徐々に濃縮する。それに伴って、化学量論数は、仮に二酸化炭素が再循環されても上昇する。したがって、最終的に反応器入口に存在している出発材料流、つまり反応器内で実際に反応し、新たな合成ガスおよび場合によって再循環流で構成される流の化学量論数は、少なくとも2.1である。
本発明の利点は、特に前述の実施態様の組み合わせによってもたらされる。つまりここで、二酸化炭素を改質器内で一酸化炭素に変換する必要がないため、比較的高い化学量論数が使用されることによって、場合により1パスあたりで達成される転化率が比較的低いにもかかわらず、この方法の全体的な効率において利点が生じる。前記の低い転化率は、比較的高い化学量論数によって改めて補正することができる。言い換えれば、プロセス全体は明らかにより効率的になる。それというのは、二酸化炭素を使用することができ、再循環させる必要がないからである。
好ましくは等温で冷却される反応器を1つだけ使用する本発明による処理操作によって、常に2つの別個に(等温および断熱で)運転される反応器が使用される公知の方法、例えば前述のTopsoeプロセスと比べて、さらに利点がもたらされる。
したがって、等温での処理操作も有利である、それというのは、相応の反応器を冷却する際に、別の目的のために、例えば供給物を予熱するために提供される蒸気を生成することができるからである。
本発明による方法の範囲における二酸化炭素および一酸化炭素の含有率は、それらの化合物に対する比によって示すこともできる。ここで、二酸化炭素/一酸化炭素の比は、0.5を上回り、特に0.5〜4、例えば0.5〜3、または0.5〜2、特に0.5〜1.0、1.0〜1.5、または1.5〜2.0である。
本発明の範囲において、一酸化炭素に対する二酸化炭素の比は、特に上述の水性ガスシフトの平衡に影響を及ぼすために特に重要であるが、反応速度を制御するためにも特に重要である。
反応器出発材料中で高い二酸化炭素含有率を一般的に使用することにより、本発明の範囲では、先行技術におけるよりも実質的に高いエネルギー効率および炭化水素効率が達成される。これは本発明の範囲では、上述の通り、使用される反応器内で二酸化炭素が、反応してジメチルエーテルになることに帰すことができる。ここで、本発明の利点は、合成ガス生成のための軽い出発材料、例えばメタンもしくは天然ガスの場合に特に顕著である。それに対して、挙げられた先行技術では石炭またはバイオマスが出発材料として使用される。
つまり、本発明の範囲では、得られた粗生成物流は二酸化炭素が分離されることなく(しかし、所望の生成物、例えばジメチルエーテルの分離後に)すべて反応に返送されてよい。それによって、本発明による方法はより簡単に実現されることが明らかである。
さらに、前述の通り、本発明によれば、等温運転される反応器のみを使用することが意図されている。それによって、たった1つの反応器を準備するだけでよく、その一方、別個に運転される反応器(等温および断熱)を使用する必要はもはやない。
本発明による方法は、中間生成物であるメタノールを経由する合成を含んでもよいが、ここで、メタノールは分離されない。従って、費用のかかる分離装置を省略することができる。つまり、少なくとも1つの合成工程において(例えば1つの反応器のみで)水素および一酸化炭素を反応させてまずメタノールにし、次に出発材料流中に含まれている成分の存在下にメタノールをさらに反応させてジメチルエーテルにする。本発明による方法の範囲では、粗生成物流から分離されるメタノールは、合成工程に返送されてもよい。それによって、メタノールを脱水してジメチルエーテルにするために従来使用される反応器を節約することができる。
前述の通り、粗生成物流から、出発材料流の未反応の成分を少なくとも部分的に分離して返送することが有利である。ここで、それらは、合成ガスと一緒に出発材料流を形成するために使用することができる。ここで、例えば合成ガス流および相応の再循環流は一緒に圧縮されてよく、それによって、別個の圧縮段階を省略することができる。そのような共通の圧縮(gemeinsame Verdichtung)は、合成ガス流がすべて貫流する圧縮器の2つの圧縮段階の間に再循環流が供給される場合にも存在している。
特に、粗生成物流から、主に水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む再循環流中の出発材料流の未反応の成分を、少なくとも部分的に合成ガス流に混合することができる。前述の通り、二酸化炭素の分離は必要ではないか、または完全に必要というわけではないため、本発明による方法は、経済的かつエネルギー的に好都合である。
粗生成物流からさらにメタノール流を得て、この流を少なくとも部分的に再循環流と一緒に合成ガス流に混合することが有利であることも明らかにすることができる。それによって、メタノール流中に含まれるメタノールは、合成ガスから直接ジメチルエーテルを製造するのと平行して反応させてジメチルエーテルにすることができる。
本発明による方法の範囲では、少なくとも1つの合成工程は、190℃から310℃の温度レベルおよび/または20barから100barまでの圧力レベルで実施されるのが有利である。相応の条件下、特に50barを上回る圧力レベル下では、上述の反応工程は特に効率的に進行する。それと比べて、すでに上で引用された先行技術によれば、明らかにより低い圧力レベルが使用される。
本発明による方法の範囲では、少なくとも1つの合成工程で、前述の出発化合物から中間生成物であるメタノールを経由してジメチルエーテルを形成することができる少なくとも1つの触媒、例えば銅・亜鉛触媒を使用することが有利である。この触媒は、前述の条件下でも効率的に作用する。
本発明は、特に、粗生成物流からさらに水、ジメチルエーテル、二酸化炭素および/またはメタノールが分離される方法に好適である。得られた成分は、必要に応じて、これ以下でも説明される通り、用いられる方法において使用することができる。
ジメチルエーテルを合成ガスから製造するための設備も同じく本発明の対象である。この設備は、少なくとも1つのジメチルエーテル反応器を備えており、この反応器は、合成ガスから形成される少なくとも1つの出発材料流を少なくとも1つの合成工程に供するために設けられており、この合成工程では、出発材料流中に含まれる成分は、部分的に反応して少なくともジメチルエーテルになる。つまり、ジメチルエーテルを一段階で製造するために使用される少なくとも1つのジメチルエーテル反応器である。複数のジメチルエーテル反応器が存在している場合、それらは直列または並列に配置されていてよく、1つまたは複数の出発材料流を送り込むことができる。
ジメチルエーテルを一段階で製造する場合、すでに述べた通り、少なくともジメチルエーテル、メタノール、水および出発材料流の未反応の成分を含む少なくとも1つの粗生成物流が得られる。本発明によれば、出発材料流が少なくとも2.1〜5.0の化学量論数に相応する水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含み、出発材料流中の二酸化炭素の一酸化炭素に対する比が0.5〜4の範囲であり、かつ二酸化炭素を少なくとも4〜20モルパーセントまで含有するように出発材料流を形成するために設けられている設備が手段であることを特徴としている。さらに、本発明によれば、少なくとも1つのジメチルエーテル反応器を、少なくとも1つの合成工程の間に等温で運転するために設けられている、少なくとも1つの冷却装置が意図されている。前述の通り、反応は、ジメチルエーテルを形成するために断熱で進行するため、使用される1つまたは複数の反応器を等温でのみ運転する場合、相応の熱排出が確保されなければならない。
そのような設備は、特に、上に詳述した方法を実施するために設けられているものである。本発明による設備は、説明した前述の利点を有しており、したがって、これを明確に参照する。
本発明を、本発明の実施態様を示す図面を参照してさらに詳しく説明する。
本発明の1つの実施態様によるジメチルエーテルを合成ガスから製造するための方法を示す図 本発明の1つの実施態様によるジメチルエーテルを合成ガスから製造するための方法を示す図 本発明の1つの実施態様によるジメチルエーテルを合成ガスから製造するための方法を示す図 本発明の1つの実施態様によるジメチルエーテルを合成ガスから製造するための方法を示す図
図面の詳細な説明
図において、互いに相応する構成要素は同一の名称で示されており、明瞭にするために繰り返し説明されない。
図1から図4までは、ジメチルエーテルDMEを合成ガスSGから製造するための本発明による方法の実施態様を示している。等温で運転される1つまたは複数の反応器において行うことができる合成工程はAと表され、分離工程はBと表される。示されたすべての実施態様は、合成ガス流1が、出発材料流2である少なくとも1つの別の流と合された後、合成工程Aに供されることが共通している。
合成ガス流1は、前接続された1つまたは複数の好適な方法工程から(例えば水蒸気改質、自熱式改質、乾燥改質または部分酸化から)の合成ガスSGを含んでいてよい。合成ガス流1は、水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含み、典型的に副成分、例えばメタンおよび窒素も含む。
出発材料流2を形成するために、ジメチルエーテルを合成ガスから一段階で製造する慣用の方法と比べて、合成ガス流1(メイクアップ流)は、二酸化炭素が取り除かれないか、または部分的にのみ取り除かれる。出発材料流2を形成するために、さらに、合成ガス流1を分離工程Bで得られた成分から形成される少なくとも1つの再循環流6と混合する。再循環流6は、再循環圧縮器内で圧縮されてよいため、合成ガス流1および再循環流6は同じ圧力レベルにあるか、または再循環流は、合成ガス流1と一緒に圧縮されてよい。ここで、再循環流6は、合成工程Aで未反応の、合成ガス流1もしくは出発材料流2の成分の少なくともいくつかを含む。前述の通り、出発材料流2は、示される本発明の実施態様において、先行技術と比べて化学量論数が比較的高いこと、および二酸化炭素含有率が比較的高いことを特徴としている。
合成工程Aでは、出発材料流2から、ジメチルエーテルを含む粗生成物流3が得られる。粗生成物流3は、ジメチルエーテルの他に、未反応の合成ガス、メタノール、水および場合によって(少なくとも合成工程Aにおいて)不活性のガスを含んでいてもよい。この粗生成物流3は、分離工程Bに供され、この分離工程で、主にジメチルエーテルを含む少なくとも1つの生成物流4が得られる。生成物流4は、ジメチルエーテルの他に、比較的大量のメタノールおよび水ならびに不純物、例えば二酸化炭素およびアルカンを含んでいてもよい。得られる純度は、経済性の考慮に従う。
図1に示される本発明の実施態様では、生成物流4の他に、未反応の合成ガスSGまたは合成ガス流1もしくは出発材料流2の未反応の成分からなる排出流5が得られる。排出流5は、主に水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタンおよび別の不活性の軽いガスを含む。排出流5を分けて再循環流6と残留流7を得て、ここで、残留流7は、通常、排出流5のわずか1%〜10%から形成される。残留流7は、燃料として、例えば合成ガスSGを製造するための改質器のバーナーにおいて、出発材料として、そのような改質器において、例えば圧力スイング吸着によって、水素が豊富な流を生成するために、生成物排出物(Produktexport)として、および/または別の設備部において、改質器の上流で例えば天然ガスの脱硫のために使用されてよい。
図2には、本発明の別の実施態様が示されており、ここで、二酸化炭素が豊富な流8が、分離工程Bで生じる。この二酸化炭素が豊富な流8中に含まれる二酸化炭素の例えば少なくとも80%は、図1によれば排出流5中に再び存在している。それによって、二酸化炭素は、分離装置Bの構成に応じて、別の成分と一緒に得られるか(図1)、または別個の流8として得られ(図2から図4まで)、ここで、気体または液体の状態で存在していてよい。流8は、例えば排出流5と(場合によって圧力上昇後に)混合され、合成ガスSGの生成のために出発材料として再循環され、圧縮の前またはその間に合成ガス流1と混合される、および/または例えば合成ガスSGの製造のための改質器のバーナーにおいて使用されてよい。したがって、別個の流8を準備することは、適応性を高める。
図3には、本発明の別の実施態様が示されており、ここで、メタノールおよび/または水が豊富な流9が分離工程Bで生じる。本発明のこの実施態様では、生成物流4は、特にジメチルエーテルが豊富であり、メタノールおよび/または水は乏しい。メタノールおよび/または水が豊富な流9は、合成ガスSGを製造するために再循環されてよい。
図4では、本発明の別の実施態様が示されており、ここで、メタノールが豊富な流9および水が豊富な流10が、分離工程Bで別個に生じる。メタノールが豊富な流9は、排出されるか、または合成ガスSGを製造するために再循環されてよい。メタノールが豊富な流9は、合成工程Aに返送されて、ジメチルエーテルの形成のために使用されてよい。メタノールを脱水するための別の反応器は不要である。水が豊富な流10は、廃水処理に供されてよい。

Claims (10)

  1. 合成ガス(SG)から形成される少なくとも1つの出発材料流(2)を少なくとも1つの合成工程(A)に供し、該合成工程において、前記出発材料流(2)中に含まれる成分を部分的に反応させて少なくともジメチルエーテル(DME)にし、ここで、少なくともジメチルエーテル(DME)と、前記出発材料流(2)の未反応の成分とを含む少なくとも1つの粗生成物流(3)を得る、ジメチルエーテル(DME)を合成ガス(SG)から製造する方法において、前記出発材料流(2)は、2.1〜5.0の化学量論数に相応する水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含み、かつ二酸化炭素を4モルパーセントから20モルパーセントまで含有し、前記出発材料流(2)中の一酸化炭素に対する二酸化炭素の比は0.5〜4の範囲であり、かつ前記少なくとも1つの合成工程(A)を等温条件下で実施することを特徴とする前記方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記少なくとも1つの合成工程(A)において、水素、一酸化炭素および/または二酸化炭素を反応させてメタノールにして、該メタノールを前記出発材料流(2)中に含まれる別の成分の存在下にさらに反応させてジメチルエーテルにする前記方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、前記粗生成物流(3)から、前記出発材料流(2)の未反応の成分を少なくとも部分的に分離して、合成ガス(SG)と一緒に前記出発材料流(2)の形成のために使用する前記方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、前記粗生成物流(3)から、前記出発材料流(2)の未反応の成分を、主に水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含む再循環流(6)の形態で少なくとも部分的に合成ガス流(1)に混合する前記方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記粗生成物流(3)から、さらにメタノール流(9)を得て、少なくとも部分的に前記再循環流(6)と一緒に前記合成ガス流(1)に混合する前記方法。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法であって、前記少なくとも1つの合成工程(A)を、190℃〜310℃までの温度および/または20bar〜100barの圧力で実施する前記方法。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法であって、前記少なくとも1つの合成工程(A)において、水素および一酸化炭素からも、水素および二酸化炭素からも中間生成物であるメタノールを経由してジメチルエーテルを形成することができる少なくとも1つの触媒を使用する前記方法。
  8. 請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法であって、前記粗生成物流(3)からさらに水、ジメチルエーテル、二酸化炭素および/またはメタノールを少なくとも部分的に分離する前記方法。
  9. 合成ガス(SG)から形成される少なくとも1つの出発材料流(2)を少なくとも1つの合成工程(A)に供し、該合成工程において、前記出発材料流(2)中に含まれる成分を部分的に反応させて少なくともジメチルエーテル(DME)にして、それによって、少なくともジメチルエーテル(DME)と前記出発材料流(2)の未反応の成分とを含む少なくとも1つの粗生成物流(3)を得るために設けられている少なくとも1つのジメチルエーテル反応器を備える、ジメチルエーテル(DME)を合成ガス(SG)から製造するための設備であって、前記出発材料流(2)が、2.1〜5.0の化学量論数に相応する水素、一酸化炭素および二酸化炭素を含み、かつ二酸化炭素を4モルパーセントから20モルパーセントまで含有し、かつ前記出発材料流(2)中の一酸化炭素に対する二酸化炭素の比が0.5〜4の範囲であるように前記出発材料流(2)を形成するために設けられている手段、ならびに少なくとも1つのジメチルエーテル反応器を少なくとも1つの合成工程(A)の間に等温で運転するために設けられている少なくとも1つの冷却装置を特徴とする前記設備。
  10. 請求項9に記載の設備であって、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法を実施するために設けられている前記設備。
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