JP2017505387A - ポリアミド繊維 - Google Patents
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Abstract
Description
− 芳香族ジカルボン酸の総量を基準にしてテレフタル酸を少なくとも80モル%含む芳香族ジカルボン酸と、
− ジアミンの総量を基準にして第一のジアミンを少なくとも5モル%および第二のジアミンを少なくとも5モル%含むジアミンと、
− 芳香族ジカルボン酸、ジアミン、および他のモノマー単位の総量を基準にして0〜5モル%の他のモノマー単位と
から誘導される反復単位からなり、
そのPPAは、ISO−11357−1/3、2011に従ったDSC法により、かつ10℃の加熱速度で測定されて少なくとも310℃の融解温度(Tm)を有する、延伸ポリマー繊維である。
− 芳香族ジカルボン酸の総量を基準にしてテレフタル酸を少なくとも80モル%含む芳香族ジカルボン酸と、
− ジアミンの総量を基準にして少なくとも5モル%の第一のジアミンおよび少なくとも5モル%の第二のジアミンを含み、第一のジアミンおよび少なくとも第二のジアミンを合わせた量が、ジアミンの総量を基準にして少なくとも60モル%であることができる、ジアミンと、
− 芳香族ジカルボン酸、ジアミン、および他のモノマー単位の総量を基準にして0〜5モル%の他のモノマー単位と
から誘導される反復単位からなる。
[材料]
M1 PA6T/4T(30モル%の1,6−ヘキサンジアミン、20モル%の1,4−ブタンジアミン、および50モル%のテレフタル酸)、RV 2.1、Tg 151℃、およびTm 338℃。
M2 42.5モル%のテレフタル酸および7.5モル%のアジピン酸と、30モル%の1,6−ヘキサンジアミンおよび20モル%の1,4−ブタンジアミンとをベースとするPPA、RV 2.3、Tg 125℃、およびTm 325℃。
M3 42.5モル%のテレフタル酸および7.5モル%のアジピン酸と、30モル%の1,6−ヘキサンジアミンおよび20モル%の1,4−ブタンジアミンとをベースとするPPA、RV 1.9、Tg 125℃、およびTm 325℃。
M4 Novamid X21 F07 PA6I/6T(50モル%の1,6−ヘキサンジアミン、35モル%のイソフタル酸、および15モル%のテレフタル酸)半芳香族非晶質コポリアミド、Tg 127℃、DSMから入手。
B1 M1(PA6T/4T)とM4(PA6I/6T)との80:20重量%ブレンド。RV 2.2、Tg 145℃、およびTm 324℃。
以前に述べた繊維工程のうちの第一の種類を代表する繊維工程によって繊維を生産した。全ての材料は加工の前に乾燥された。長方形のダイリップを有するスロットダイを備えた送りブロックに、コリン一軸スクリュー押出機(スクリュー直径30mm、L/D=30)を連結した。このダイリップ中に、1mmの標準直径を有する複数の円形開口部を含有する長方形の金属ブロックを位置決めした。標準的な融解および輸送スクリューが適用され、回転速度は100rpmである。ポリアミドの送り速度および溶融物の成形速度は、溶融押出ゾーン、送りブロック、およびダイ中でのポリマーの滞留時間が約2〜3分であるようなものであった。25μmのグリッド開口部を有するメルトフィルターが適用された。溶融した繊維を、20℃の温度を有する冷却ロールによって巻き取り、そのロール上で急冷してできるだけ結晶化の進行を防止した。冷却ロールの巻取速度は、約350μmの直径および約10倍の延伸比をもたらす40m/分である。繊維をボビン上に回収し、湿気から守るためにアルミナの袋の中で直接保管した。第二のステップではこれらの繊維を一軸延伸工程にかけた。この延伸工程では大気由来の湿気から繊維を守るために再び予防措置が取られた。延伸工程は、2台の延伸機上に繊維を導くことによって行われ、各延伸機は、72mmの直径をそれぞれ有する5本の金属ロールからなる。繊維は、3.0m/分の速度を有する第一の延伸機上に運ばれ、第二の延伸機の速度は変えられた。延伸ゾーンの長さは190mmである。下記の表中で述べる一連の実験において第一の延伸装置の最後の2本のロールは、表中で与えられる温度(Tdraw)に加熱された。所与の条件下において加熱ロールとの接触時間は数秒程度である。第二の延伸機の速度は、3.0m/分の速度(延伸比1に等しい)で始まり、繊維の破断がある特定の破壊最大延伸比を反映して起こる速度まで徐々に増加させる。延伸比を0.1の値だけ下げ、繊維を回収する。対応する延伸比は、その延伸繊維を生成することができる最大延伸比として表示される。
引張強さ(または強度)、引張弾性率(または弾性率)、および破断時伸び(FAB)は、マルチフィラメントヤーンに関してASTM D885M中で指定されるように定義され、繊維の公称標点距離500mm、クロスヘッドスピード50%/分、およびインストロン2714のタイプ「Fiber Grip D5618C」クランプを使用して測定される。引張特性は、23℃および相対湿度50%で測定された。引張試験の前にヤーンを23℃および相対湿度50%で60分間プレコンディショニングした。測定された応力−歪み曲線の弾性率および強度に基づき、その引張力を滴定量で割った値、すなわち単位MPaまたはGPaの値が、密度1.2g/cm3と仮定して計算される。フィラメントデニールは、微量天秤で1mのフィラメントの重さを計ることによって求められる。それぞれの試料について5本のフィラメントが試験された。
繊維に対する動的粘弾性分析をASTN D5026に従って、乾燥条件下で振動数1Hzおよび加熱速度5℃/分でTA RSA−III試験システムを使用して行った。測定中に貯蔵弾性率(E’)が温度の関数として求められた。繊維は装置中にクランプで固定された。クランプ間の一般的な初期距離は25mmである。
繊維をM1から、以前に述べた溶融紡糸工程により、かつ下記の表中で述べるような押出機、送りブロック、およびダイリップのバレルの温度設定により作り出した。均一な直径を有する透明で良質の繊維が得られた。繊維をボビン上に回収し、以前に述べたような延伸工程にかけた。この特定の試料ついてその延伸温度を3.0倍の延伸レベルと共に次の表に示す。得られた繊維は、M1と同一のTmおよびTgを有する。
繊維をM1から、以前に述べた溶融紡糸工程により、かつ下記の表中で述べるような押出機、送りブロック、およびダイリップのバレルの温度設定により作り出した。繊維をボビン上に回収し、以前に述べたような延伸工程にかけた。この特定の試料についてその延伸温度を3.0倍の延伸レベルと共に次の表に示す。さらに組成物中でのM1とM4とのブレンド物(80重量%のM1/20重量%のM4)について検討した。次の表から分かるように、これは純粋なM1系と比較して最大延伸比を3.3まで増加させる。得られた繊維は、B1と同一のTmおよびTgを有する。
繊維をまたM2およびM3から、以前に述べた溶融紡糸工程により、かつ下記の表中で述べるような押出機、送りブロック、およびダイリップのバレルの温度設定により作り出した。得られた繊維は透明であり、十分な急冷を示唆したが、それらの繊維の外観は良くなかった。直径は不均一であり、また繊維中に泡が存在した。繊維をボビン上に回収し、以前に述べたような延伸工程にかけた。CE−1についての1.5倍、またCE−2についての1.3倍の延伸レベルと共にそれらの延伸温度を次の表に示す。より高い延伸温度を適用することによりCE−1の延伸ステップを最適化した場合、その延伸倍率は、CE−3で見られるのと同様にさらに低くなる。CE−1、CE−2、およびCE−3の延伸倍率は、E−1およびE−2の場合よりも明らかに低い。CE−1、CE−2、およびCE−3の得られた繊維は、325℃のTmおよび125℃のTgを有する。
Claims (21)
- 半結晶性半芳香族ポリアミド(PPA)を含むポリアミド組成物から作られるポリマー繊維であって、前記PPAが、
− 芳香族ジカルボン酸の総量を基準にしてテレフタル酸を少なくとも80モル%含む芳香族ジカルボン酸と、
− ジアミンの総量を基準にして第一のジアミンを少なくとも5モル%および第二のジアミンを少なくとも5モル%含むジアミンと、
− 芳香族ジカルボン酸、ジアミン、および他のモノマー単位の総量を基準にして0〜5モル%の他のモノマー単位と
から誘導される反復単位からなり、
前記PPAが、ISO−11357−1/3、2011に従ったDSC法により、かつ10℃/分の加熱速度で測定されて少なくとも310℃の融解温度(Tm)を有し、
前記ポリマー繊維が、Tm未満の温度(T−stretch)で延伸された延伸ポリマー繊維である、ポリマー繊維。 - 前記第一のジアミンが、1,4−ブタンジアミンである、請求項1に記載のポリマー繊維。
- 前記第二のジアミンが、1,6−ヘキサンジアミンである、請求項1または2に記載のポリマー繊維。
- 前記第一および第二のジアミンを合わせた量が、前記ジアミンの総量を基準にして少なくとも60モル%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記芳香族ジカルボン酸が、イソフタル酸を最大で20モル%含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記ジアミンが、1,2−エタンジアミン、1,3プロパンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミンもしくは1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、または分岐鎖脂肪族ジアミンからなる群から選択されるジアミンを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記PPAが、ISO−11357−1/3、2011に従ったDSC法により、かつ10℃/分の加熱速度で測定されて少なくとも310℃の融解温度を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記ポリマー繊維が、ISO−11357−1/3、2011に従ったDSC法により、かつ10℃/分の加熱速度で測定されて少なくとも315℃の融解温度(Tm)と、ISO−11357−1/2、2011に従ったDSC法により、かつ10℃/分の加熱速度で測定されて少なくとも120℃のガラス転移温度(Tg)とを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記PPAが、前記ポリアミド組成物の総重量を基準にして少なくとも60重量%(wt.%)の量で存在する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記PPAが少なくとも1.75の相対粘度(RV)を有し、前記RVが、ISO 307、第4版に従った方法により、硫酸中において、96%硫酸100mLに1gの濃度で25℃において測定される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記PPAが、前記芳香族ジカルボン酸、ジアミン、および他のモノマー単位の総量を基準にして0.20モル%未満の多官能モノマー単位を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記ポリマー繊維が、少なくとも2の延伸比によって延伸されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 前記ポリマー繊維が、少なくとも300MPaの引張強さもしくは少なくとも3.0GPaの1%伸長時引張弾性率または両方を有し、前記引張強さおよび前記引張弾性率がASTM D885Mに従った方法によって23℃および相対湿度50%において測定される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のポリマー繊維。
- 請求項1〜13のいずれか一項に記載のポリマー繊維からなるヤーン。
- a)請求項1〜11のいずれか一項に記載のポリアミド組成物を溶融するステップと、
b)前記溶融ポリアミド組成物を紡糸してポリマー繊維を得るステップと、
c)前記紡糸された溶融ポリマー繊維を前記ポリアミド組成物のガラス転移温度(Tg)未満に冷却するステップと、
d)前記繊維を前記ポリアミド組成物の融解温度(Tm)未満で延伸するステップと
を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のポリマー繊維の調製方法。 - 前記紡糸が、2〜30m/分の範囲の速度で行われる、請求項15に記載の方法。
- 前記紡糸が、200〜2000m/分の範囲の速度で行われる、請求項15または16に記載の方法。
- 前記紡糸が、3000〜15000m/分の範囲の速度で行われる、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
- 得られた前記ポリマー繊維が、ステップc)の後に、前記ポリマー繊維のTm〜Tm−30℃の範囲の温度でヒートセットされる、請求項15〜18のいずれか一項に記載の方法。
- ステップc)の後に得られる前記ポリマー繊維が、前記ポリアミド組成物の前記ガラス転移温度(Tg)と前記ポリアミド組成物の前記融解温度(Tm)との間の温度で一軸延伸される、請求項15〜19のいずれか一項に記載の方法。
- 前記延伸ステップ後に得られる前記ポリマー繊維が、前記ポリアミド組成物のTm〜Tm−30℃の範囲の温度でヒートセットされる、請求項20に記載の方法。
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