本発明の概要
本発明は、式(I)、(II−C)(例として式(II))および式(III)のいずれか1つで表される化合物(例えば、で表される化合物)を提供する。本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質(例えば、BETタンパク質)などの転写因子のバインダーであると考えられており、男性避妊および、広範囲の疾患(例えば、ブロモドメインに関連する疾患、ブロモドメインの活性(例えば、異常な活性)に関連する疾患、ブロモドメイン含有タンパク質に関連する疾患、およびブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、異常な活性)に関連する疾患)を処置および/または予防するのに有用であり得る。本発明の方法により処置および/または予防され得る疾患としては、限定はされないが、増殖性疾患(例えば、がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、および自己免疫疾患)、心血管疾患、ウイルス感染、線維性疾患、代謝性疾患、内分泌疾患、および放射能中毒が挙げられる。また、本発明において提供されるのは、本明細書に記載の化合物を含むかまたは使用する、医薬組成物、キット、方法、および使用である。
一側面において、本発明は、式(I):
式中、
、Z1、X1、Y1、RA1、RB1、RC1、RD1、RE1、RF1、RG1、RH1、aおよびbは、本明細書に記載されている、
で表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを提供する。
式(I)で表される例示化合物は、これらに限定されないが、以下:
および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを含む。
別の側面において、本発明は、式(II−C):
式中、
、W2、U2、X2、RB2、RD2、RE2、RF2、RG2、RH2、mおよびnは、本明細書に記載されている、
で表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを提供する。
ある態様において、式(II−C)で表される化合物は、式(II):
式中、Z2、RA2、RC2およびkは、本明細書に記載されている、
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
式(II−C)で表される例示化合物は、これらに限定されないが、以下:
および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを含む。
式(II−C)で表されるさらなる例示化合物は、これらに限定されないが、以下:
および、それらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを含む。
別の側面において、本発明は、式(III):
式中、
、環A、Z3、X3、Y3、RA3、RB3、RC3、RD3、RF3、RG3、RH3、RJ3、p、qおよびrは、本明細書に記載されている、
で表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを提供する。
式(III)で表される例示化合物は、これらに限定されないが、以下:
および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを含む。
本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に結合することができると考えられる。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン(例えば、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメイン)に結合する。本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害することができる。本明細書に記載の化合物はまた、ブロモドメインの機能を阻害することができる。
さらに別の側面において、本発明は、本明細書に記載の化合物、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。ある態様において、本明細書に記載の医薬組成物は、本明細書に記載の化合物の治療的または予防的に有効な量を含む。医薬組成物は、必要としている対象における疾患を処置およびまたは予防するために有用であり得る。医薬組成物はまた、対象または細胞において、ウイルスの複製を阻害するのに、ウイルスを死滅させるのに、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害するのに、ブロモドメインの活性を阻害するのに、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、ヒストンまたは他のタンパク質のアセチル化リシン残基への結合を阻害するのに、転写伸長を調整する(例えば、阻害する)のに、ブロモドメイン含有タンパク質のレベルを調整する(例えば、低減する)のに、および/またはブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を調整する(例えば、下方制御または阻害する)のに、有用となり得る。
ある態様において、本明細書に記載の疾患は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、異常な活性(例えば、上昇した活性))に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメイン含有タンパク質の機能に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメインの活性(例えば、異常な活性(例えば、上昇した活性))に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメインの機能に関連する疾患である。
ある態様において、疾患は、増殖性疾患(例えば、がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、または自己免疫疾患)、心血管疾患、ウイルス感染、線維性疾患、代謝性疾患、内分泌疾患、または放射能中毒である。
ある態様において、対象はヒトである。ある態様において、対象は、非ヒト動物である。ある態様において、細胞は、in vitroで存在する。ある態様において、細胞は、in vivoで存在する。
本発明の別の側面は、必要としている対象における疾患を処置する方法に関する。
別の側面において、本発明は、必要としている対象における疾患を予防する方法を提供する。
本発明の別の側面は、必要としている対象における疾患を発症するリスクを、低減する方法に関する。
本発明の別の側面は、ウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、エボラウイルス、およびインフルエンザウイルス)の複製を阻害する方法に関する。
本発明の別の側面は、ウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、エボラウイルス、およびインフルエンザウイルス)を死滅させる方法に関する。
別の側面において、本発明は、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害する方法を提供する。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質の活性は、ブロモドメイン含有タンパク質の異常なまたは望ましくない活性(例えば、上昇した活性)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質の活性は、方法によって、選択的に阻害される(例えば、ブロモドメイン含有タンパク質とは異なるキナーゼの活性と比較した場合)。
さらに別の側面において、本発明は、対象または細胞におけるブロモドメインの活性を阻害する方法を提供する。ある態様において、阻害されるブロモドメインの活性は、ブロモドメインの異常なまたは望ましくない活性(例えば、上昇した活性)である。
さらに別の側面において、本発明は、対象または細胞における、ブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン(例えば明細書に記載のヒストン))のアセチル化リシン残基への結合を阻害する方法を提供する。ある態様において、第2タンパク質は、少なくとも1つのアセチル化リシン残基を含むタンパク質である。
さらに別の側面において、本発明は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を調整する方法を提供する。ある態様において、遺伝子の発現(例えば、転写)を調整する方法は、遺伝子の発現(例えば、転写)を下方制御または阻害する方法である。方法は、細胞における遺伝子産物(例えば、RNA、タンパク質)の低下したレベルをもたらすことができる。
さらに別の側面において、本発明は、対象または細胞における転写伸長を調整する(例えば、阻害する)方法を提供する。
さらに別の側面において、本発明は、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質のレベルを調整する(例えば、低減する)方法を提供する。
本発明の方法は、本明細書に記載の化合物または医薬組成物の有効量を、対象に投与すること、細胞に接触させること、またはウイルスに接触させることを含む。ある態様において、有効量は、治療的に有効な量である。ある態様において、有効量は、予防的に有効な量である。ある態様において、本発明の方法はさらに、本明細書に記載の化合物または医薬組成物と組み合わせて追加の医薬剤を、対象に投与すること、細胞に接触させること、またはウイルスに接触させることを含む。ある態様において、医薬剤と本明細書に記載の化合物または医薬組成物の組み合わせは、相乗的である。
本発明の別の側面は、化合物のライブラリーをスクリーニングして、本発明の方法において有用な化合物を同定する方法にも関する。
本発明の別の側面は、本明細書に記載の化合物または医薬組成物を含む容器を含むキットにも関する。本明細書に記載のキットは、本明細書に記載の化合物または医薬組成物の、単回用量または複数用量を含むことができる。提供されるキットは、本発明の方法において有用であり得る。ある態様において、キットはさらに、キットを使用するための指示書を含む。
さらに別の側面において、本発明は、本発明の方法における使用のための、本明細書に記載の化合物および医薬組成物を提供する。
さらに別の側面において、本発明は、本発明の方法における、本明細書に記載の化合物および医薬組成物の使用を提供する。
本出願は、様々な発行された特許、公開特許出願、学術論文、および他の刊行物を参考にし、これらのすべては、参考により本明細書に組み込まれる。本発明の1以上の態様の詳細が、本明細書に記載される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、詳細な説明、図面、実施例、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
定義
特定の官能基および化学用語の定義は、以下にさらに詳細に記載される。化学元素は、CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed.の表紙内側の元素周期表に従って同定され、特定の官能基は、本明細書に記載されるように一般的に定義される。さらに、有機化学の一般原理、ならびに特定の官能部分および反応性は、以下に記載されている:Thomas Sorrell, Organic Chemistry, University Science Books, Sausalito, 1999;Smith and March, March’s Advanced Organic Chemistry, 5th Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York, 2001;Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers, Inc., New York, 1989;およびCarruthers, Some Modern Methods of Organic Synthesis, 3rd Edition, Cambridge University Press, Cambridge, 1987。
本明細書に記載の化合物は、1以上の不斉中心を含むことができ、したがって、種々の異性体形態、例えば、鏡像異性体および/またはジアステレオマーで存在することができる。例えば、本明細書に記載の化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であってもよく、または、例えばラセミ混合物または1もしくは2以上の立体異性体に富む混合物を含む、立体異性体の混合物の形態であることができる。異性体は混合物から、当業者に知られている方法によって単離することができ、該方法としては例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成および結晶化を含む;または、好ましい異性体は、不斉合成によって調製することができる。例えば、以下を参照:Jacques et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions (Wiley Interscience, New York, 1981);Wilen et al., Tetrahedron 33:2725 (1977);Eliel, Stereochemistry of Carbon Compounds (McGraw-Hill, NY, 1962);およびWilen, Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268 (E.L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN 1972)。本発明はさらに、本明細書に記載の化合物を、実質的に他の異性体を含まない個々の異性体として、および代替的に、様々な異性体の混合物として、包含する。
値の範囲が列挙されている場合は、範囲内の各値と部分範囲を包含することが意図される。例えば、「C1〜6」は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6を包含することが意図される。
用語「脂肪族」は、飽和および不飽和両方の、直鎖(すなわち、非分枝)、分枝、非環式、環式、または多環式の脂肪族炭化水素であって、任意に1以上の官能基で置換されているものを含む。当業者によって理解されるように、「脂肪族」は本明細書において、限定はされないが、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、およびシクロアルキニル部分を包含することが意図される。したがって、用語「アルキル」は、直鎖、分岐、および環式のアルキル基を含む。類似の慣例は、「アルケニル」、「アルキニル」などの他の一般的用語に適用される。さらに、用語「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」などは、置換および非置換の基の両方を包含する。ある態様において、「低級アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基(環式、非環式、置換、非置換、分枝または非分枝)を示すために使用される。
ある態様において、本発明で使用されるアルキル、アルケニル、およびアルキニル基は、1〜20個の脂肪族炭素原子を含む。別のある態様において、本発明で使用されるアルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、1〜10個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の態様において、本発明で使用されるアルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、1〜6個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の態様において、本発明で使用されるアルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、1〜6個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の態様において、本発明で使用されるアルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、1〜4個の炭素原子を含む。例示の脂肪族基としてはしたがって、限定はされないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、−CH2−シクロプロピル、ビニル、アリル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロブチル、−CH2−シクロブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、シクロペンチル、−CH2−シクロペンチル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル、シクロヘキシル、−CH2−シクロヘキシル部分などが挙げられ、これらは再度、1以上の置換基を有してもよい。アルケニル基としては、限定されないが、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イルなどが挙げられる。代表的なアルキニル基としては、限定されないが、エチニル、2−プロピニル(プロパルギル)、1−プロピニルなどが挙げられる。
「アルキル」は、1〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝の飽和炭化水素基のラジカルを指す(「C1〜20アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜10個の炭素原子を有する(「C1〜10アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜9個の炭素原子を有する(「C1〜9アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜7個の炭素原子を有する(「C1〜7アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1個の炭素原子を有する(「C1アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキル」)。C1〜6アルキル基の例としては、メチル(C1)、エチル(C2)、n−プロピル(C3)、イソプロピル(C3)、n−ブチル(C4)、tert−ブチル(C4)、sec−ブチル(C4)、イソ−ブチル(C4)、n−ペンチル(C5)、3−ペンタニル(C5)、アミル(C5)、ネオペンチル(C5)、3−メチル−2−ブタニル(C5)、第三級アミル(C5)、およびn−ヘキシル(C6)が挙げられる。アルキル基のさらなる例としては、n−ヘプチル(C7)、n−オクチル(C8)等が挙げられる。特に他の規定のない限り、アルキル基の各々は独立して、任意に置換されており、すなわち、非置換であるか(「非置換アルキル」)、または、1以上の置換基(例えばFなどのハロゲン)で置換されている(「置換アルキル」)。ある態様において、アルキル基は、非置換C1〜10アルキル(例えば、−CH3(Me)、非置換エチル(Et)、非置換プロピル(Pr、例えば、非置換n−プロピル(n−Pr)、非置換イソプロピル(i−Pr))、非置換ブチル(Bu、例えば、非置換n−ブチル(n−Bu)、非置換tert−ブチル(tert−Buまたはt−Bu)、非置換sec−ブチル(sec−Bu)、非置換イソブチル(i−Bu))である。ある態様において、アルキル基は、置換C1〜10アルキルである(例えば置換C1〜6アルキルなど、例えば−CF3、Bn)。
「アルケニル」は、2〜20個の炭素原子と、1以上の炭素−炭素二重結合を有し、および三重結合のない、直鎖または分枝状炭化水素基のラジカルを指す(「C2〜20アルケニル」。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜10個の炭素原子を有する(「C2〜10アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「C2アルケニル」)。1以上の炭素−炭素二重結合は、内部(例えば、2−ブテニルのように)または末端(例えば、1−ブテニルのように)であることができる。C2〜4アルケニル基の例としては、エテニル(C2)、1−プロペニル(C3)、2−プロペニル(C3)、1−ブテニル(C4)、2−ブテニル(C4)、ブタジエニル(C4)などが挙げられる。C2〜6アルケニル基の例としては、前述のC2〜4アルケニル基、ならびにペンテニル(C5)、ペンタジエニル(C5)、ヘキセニル(C6)などが挙げられる。アルケニル基のさらなる例としては、ヘプテニル(C7)、オクテニル(C8)、オクタトリエニル(C8)などが挙げられる。特に他の規定のない限り、アルケニル基の各々は独立して、任意に置換されており、すなわち、非置換であるか(「非置換アルケニル」)、または、1もしくは2個以上の置換基で置換されている(「置換アルケニル」)。ある態様において、アルケニル基は、非置換C2〜10アルケニルである。ある態様において、アルケニル基は、置換C2〜10アルケニルである。アルケニル基において、立体化学が指定されていないC=C二重結合(例えば、−CH=CHCH3または
)は、(E)−または(Z)−二重結合であってよい。
「アルキニル」は、2〜20個の炭素原子、1以上の炭素−炭素三重結合、および任意に1以上の二重結合を有する、直鎖または分枝状炭化水素基のラジカルを指す(「C2〜20アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜10個の炭素原子を有する(「C2〜10アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「C2アルキニル」)。1以上の炭素−炭素三重結合は、内部(例えば、2−ブチニルのように)または末端(例えば、1−ブチニルのように)であることができる。C2〜4アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル(C2)、1−プロピニル(C3)、2−プロピニル(C3)、1−ブチニル(C4)、2−ブチニル(C4)などが挙げられる。C2〜6アルケニル基の例としては、前述のC2〜4アルキニル基、ならびにペンチニル(C5)、ヘキシニル(C6)などが挙げられる。アルキニル基のさらなる例としては、ヘプチニル(C7)、オクチニル(C8)などが挙げられる。特に他の規定のない限り、アルキニル基の各々は独立して、任意に置換されており、すなわち、非置換であるか(「非置換アルキニル」)、または、1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換アルキニル」)。ある態様において、アルキニル基は、非置換C2〜10アルキニルである。ある態様において、アルキニル基は、置換C2〜10アルキニルである。
「カルボシクリル」または「炭素環」は、3〜10個の環炭素原子および、非芳香族環系中に0個のヘテロ原子を有する、非芳香族環状炭化水素基のラジカルを指す(「C3〜10カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10カルボシクリル」)。例示のC3〜6カルボシクリル基としては、限定されないが、シクロプロピル(C3)、シクロプロペニル(C3)、シクロブチル(C4)、シクロブテニル(C4)、シクロペンチル(C5)、シクロペンテニル(C5)、シクロヘキシル(C6)、シクロヘキセニル(C6)、シクロヘキサジエニル(C6)などが挙げられる。例示のC3〜8カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3〜6カルボシクリル基ならびにシクロヘプチル(C7)、シクロヘプテニル(C7)、シクロヘプタジエニル(C7)、シクロヘプタトリエニル(C7)、シクロオクチル(C8)、シクロオクテニル(C8)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C7)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C8)などが挙げられる。例示のC3〜10カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3〜8カルボシクリル基ならびにシクロノニル(C9)、シクロノネニル(C9)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C9)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げられる。前述の例が示すように、ある態様において、カルボシクリル基は、単環(「単環式カルボシクリル」)または二環系(「二環式カルボシクリル」)などの、融合、架橋またはスピロ環系を含み、飽和され得るか、または部分的に不飽和であり得る。「カルボシクリル」はまた、上記で定義された炭素環が1以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合しており、ここで付着点が炭素環上にあるような環系を含み、このような場合にも炭素数は、炭素環系中の炭素数を依然として指定している。特に他の規定のない限り、炭素環基の各々は、独立して、任意に置換されており、すなわち、非置換であるか(「非置換カルボシクリル」)、または、1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換カルボシクリル」)。ある態様において、カルボシクリル基は、非置換C3〜10カルボシクリルである。ある態様において、カルボシクリル基は、置換C3〜10カルボシクリルである。
いくつかの態様において、「カルボシクリル」は、3〜10個の環炭素原子を有する単環式、飽和カルボシクリル基である(「C3〜10シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10シクロアルキル」)。C5〜6シクロアルキル基の例としては、シクロペンチル(C5)、シクロヘキシル(C5)が挙げられる。C3〜6シクロアルキル基の例としては、前述のC5〜6シクロアルキル基、ならびにシクロプロピル(C3)およびシクロブチル(C4)が挙げられる。C3〜8シクロアルキル基の例としては、前述のC3〜6シクロアルキル基、ならびにシクロヘプチル(C7)およびシクロオクチル(C8)が挙げられる。特に他の規定のない限り、シクロアルキル基の各々は独立して、非置換であるか(「非置換シクロアルキル」)、または、1以上の置換基で置換されている(「置換シクロアルキル」)。ある態様において、シクロアルキル基は、非置換C3〜10シクロアルキルである。ある態様において、シクロアルキル基は、置換C3〜10シクロアルキルである。
「ヘテロシクリル」または「複素環」は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、3〜10員非芳香族環系のラジカルを指し、ここで各ヘテロ原子は独立して、窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リン、およびケイ素から選択される(3〜10員ヘテロシクリル」)。1個以上の窒素原子を含有するヘテロシクリル基において、付着点は、結合価が許す限り、炭素または窒素原子であることができる。ヘテロシクリル基は、単環(「単環式ヘテロシクリル」)、または二環系(「二環式ヘテロシクリル」)などの融合、架橋またはスピロ環系であることができ、飽和され得るか、または部分的に不飽和であり得る。ヘテロシクリル二環式環系は、1個以上のヘテロ原子を、一方または両方の環に含むことができる。「ヘテロシクリル」はまた、上記で定義された複素環が、1以上のカルボシクリル基に縮合した環系を含み、ここで付着点は、炭素環上または複素環上のいずれかであり、あるいは、上記で定義された複素環が、1以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合した環系を含み、ここで付着点は複素環上であり、かかる場合において、環員の数は、複素環系内の環員の数を依然として指定している。特に他の規定のない限り、ヘテロシクリルの各々は独立して、任意に置換されており、すなわち、非置換であるか(「非置換ヘテロシクリル」)、または、1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロシクリル」)。ある態様において、ヘテロシクリル基は、非置換3〜10員ヘテロシクリルである。ある態様において、ヘテロシクリル基は、置換3〜10員ヘテロシクリルである。
いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リン、およびケイ素から選択される(「5〜10員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
1個のヘテロ原子を含有する例示の3員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アジリジニル、オキシラニル、およびチイラニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示の4員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゼチジニル、オキセタニルおよびチエタニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリル、およびピロリル−2,5−ジオンが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ジオキソラニル、オキサスルフラニル(oxasulfuranyl)、ジスルフラニル(disulfuranyl)、およびオキサゾリジン−2−オンが挙げられる。3個のヘテロ原子を含む例示の5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、トリアゾリニル、オキサジアゾリニル(oxadiazolinyl)、およびチアジアゾリニル(thiadiazolinyl)が挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、およびチアニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、およびジオキサニルが挙げられる。3個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、トリアジナニル(triazinanyl)が挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示の7員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゼパニル、オキセパニルおよびチエパニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示の8員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゾカニル、オキセカニル(oxecanyl)およびチオカニル(thiocanyl)が挙げられる。C6アリール環に縮合した例示の5員ヘテロシクリル基(本明細書において、5,6−二環式複素環とも称する)としては、限定されないが、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリノニル(benzoxazolinonyl)などが挙げられる。アリール環に縮合した例示の6員ヘテロシクリル基(本明細書において、6,6−二環式複素環とも称する)としては、限定されないが、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルなどが挙げられる。
「アリール」は、6〜14個の環炭素原子を有し、芳香族環系にヘテロ原子のない、単環式または多環式(例えば、二環式または三環式)の、4n+2芳香族環系(例えば、環状配列で共有される6、10、または14個のπ電子を有する)のラジカルを指す(「C6〜14アリール」)。いくつかの態様において、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「C6アリール」;例えばフェニル)。いくつかの態様において、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例えば1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチル)。いくつかの態様において、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例えば、アントラシル)。「アリール」はまた、上記で定義されたアリール環が、1以上のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合しており、ここでラジカルまたは付着点がアリール環上にある環系も含み、かかる場合において、炭素原子の数は、アリール環系における炭素原子の数を依然として指定している。特に他の規定のない限り、アリール基の各々は独立して、任意に置換されており、すなわち、非置換であるか(「非置換アリール」)、または、1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換アリール」)。ある態様において、アリール基は、非置換C6〜14アリールである。ある態様において、アリール基は、置換C6〜14アリールである。
「アラルキル」は、アルキルおよびアリールの部分集合であり、任意に置換されたアリール基で置換された任意に置換されたアルキル基を指す。ある態様において、アラルキルは、任意に置換されたベンジルである。ある態様において、アラルキルはベンジルである。ある態様において、アラルキルは、任意に置換されたフェネチルである。ある態様において、アラルキルはフェネチルである。
「ヘテロアリール」は、環炭素原子および芳香族環系に1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の単環式または二環式の、4n+2芳香族環系(例えば、環状配列で共有される6または10個のπ電子を有する)のラジカルを指し、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロアリール」)。1個以上の窒素原子を含むヘテロアリール基において、付着点は、結合価が許す限り、炭素または窒素原子であることができる。ヘテロアリール二環式環系は、一方または両方の環に1個以上のヘテロ原子を含むことができる。「ヘテロアリール」は、上記で定義されたヘテロアリール環が、1以上のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合しており、ここで付着点はヘテロアリール環上にあり、およびかかる場合において、環員の数は、ヘテロアリール環系における環員の数を依然として指定している。「ヘテロアリール」はまた、上記で定義されたヘテロアリール環が、1以上のアリール基と縮合しており、ここで付着点はアリールまたはヘテロアリール環上のいずれかであり、およびかかる場合において、環員の数は、縮合アリール/ヘテロアリール環系における環員の数を指定する。1つの環がヘテロ原子を含有しない二環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、カルバゾリル、など)において、付着点はいずれかの環上であることができ、すなわち、ヘテロ原子を有する環A(例えば、2−インドリル)か、またはヘテロ原子を含まない環(例えば、5−インドリル)である。
いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および、芳香族環系に1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(5〜10員ヘテロアリール)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および芳香族環系に1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(5〜8員ヘテロアリール)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および芳香族環系に1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(5〜6員ヘテロアリール)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。特に他の規定のない限り、ヘテロアリール基の各々は独立して、任意に置換されており、すなわち、非置換であるか(「非置換ヘテロアリール」)、または、1もしくは2以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアリール」)。ある態様において、ヘテロアリール基は、非置換5〜14員ヘテロアリールである。ある態様において、ヘテロアリール基は、置換5〜14員ヘテロアリールである
1個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピロリル、フラニル、チオフェニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、およびイソチアゾリルが挙げられる。3個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、トリアゾリル、オキサジアゾリルおよびチアジアゾリルが挙げられる。4個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、テトラゾリルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示の6員環ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピリジニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピリダジニル、ピリミジニル、およびピラジニルが挙げられる。3個または4個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、それぞれ、トリアジニルおよびテトラジニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示の7員ヘテロアリール基としては、限定されないが、アゼピニル、オキセピニル、およびチエピニルが挙げられる。例示の5,6−二環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル(benzoxazolyl)、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリジニル、およびプリニルが挙げられる。例示の6,6−二環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニル、およびキナゾリニルが挙げられる。
「ヘテロアラルキル」は、アルキルおよびヘテロアリールの部分集合であり、任意に置換されたヘテロアリール基で置換された任意に置換されたアルキル基を指す。
「不飽和」または「部分的に不飽和」は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む基を指す。「部分的に不飽和な」環系は、さらに、複数の不飽和部位を有する環を包含することが意図されているが、本明細書中で定義される芳香族基(例えば、アリールまたはヘテロアリール基)を含むことは意図しない。同様に、「飽和」は、二重結合または三重結合を含まない基、すなわち、すべてが単一結合を含む基を指す。
二価の架橋基である、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリール基は、さらに接尾辞−エンを使用して参照され、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、カルボシクリレン、ヘテロシクリレン、アリーレン、およびヘテロアリーレンである。
特に明示的に他の規定のない限り、結合価が許す限り、本明細書に記載の原子、部分、または基は、非置換であっても置換であってもよい。「任意に置換された」という用語は、置換または非置換を意味する。
アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリール基は、任意に置換されている(例えば、「置換」もしくは「非置換」アルキル、「置換」もしくは「非置換」アルケニル、「置換」もしくは「非置換」アルキニル、「置換」もしくは「非置換」カルボシクリル、「置換」もしくは「非置換」ヘテロシクリル、「置換」もしくは「非置換」アリール、または「置換」もしくは「非置換」ヘテロアリール基)。一般に、用語「置換」は、「任意」の用語が先行するかどうかに関わらず、基(例えば、炭素または窒素原子)に存在する少なくとも1つの水素が、許容し得る置換基で置換されていることを意味し、ここで該置換基は、置換により安定した化合物をもたらす置換基、例えば、転位(rearrangement)、環化、脱離、または他の反応による変換を自然に受けない化合物をもたらす置換基である。特に他の規定のない限り、「置換された」基は、置換基を、基の1以上の置換可能な位置に有し、任意の所与の構造において2つ以上の位置が置換されている場合、置換基は、各位置で同一かまたは異なるかのいずれかである。「置換された」という用語は、有機化合物の全ての許容し得る置換基による置換を含むことが意図され、安定な化合物の形成をもたらす、本明細書に記載の置換基のいずれかである。本発明は、安定な化合物に到達するために、任意のおよび全てのかかる組み合わせを意図する。本発明の目的のために、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基、および/または、ヘテロ原子の原子価を満たし安定な部分の形成をもたらす、本明細書に記載の任意の適切な置換基を、有していてもよい。ある態様において、置換基は、炭素原子置換基である。ある態様において、置換基は、窒素原子置換基である。ある態様において、置換基は、酸素原子置換基である。ある態様において、置換基は、硫黄原子置換基である。
例示の炭素原子置換基としては、限定はされないが、ハロゲン、−CN、−NO2、−N3、−SO2H、−SO3H、−OH、−ORaa、−ON(Rbb)2、−N(Rbb)2、−N(Rbb)3 +X−、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(=O)Raa、−CO2H、−CHO、−C(ORcc)2、−CO2Raa、−OC(=O)Raa、−OCO2Raa、−C(=O)N(Rbb)2、−OC(=O)N(Rbb)2、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCO2Raa、−NRbbC(=O)N(Rbb)2、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)2、−OC(=NRbb)N(Rbb)2、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb)2、−C(=O)NRbbSO2Raa、−NRbbSO2Raa、−SO2N(Rbb)2、−SO2Raa、−SO2ORaa、−OSO2Raa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa)3、−OSi(Raa)3−C(=S)N(Rbb)2、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O)Raa、−P(=O)2Raa、−OP(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−OP(=O)(Raa)2、−OP(=O)(ORcc)2、−P(=O)2N(Rbb)2、−OP(=O)2N(Rbb)2、−P(=O)(NRbb)2、−OP(=O)(NRbb)2、−NRbbP(=O)(ORcc)2、−NRbbP(=O)(NRbb)2、−P(Rcc)2、−P(Rcc)3、−OP(Rcc)2、−OP(Rcc)3、−B(Raa)2、−B(ORcc)2、−BRaa(ORcc)、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールが挙げられ、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されており;または、炭素原子上の2つのジェミナル水素は、基:=O、=S、=NN(Rbb)2、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)2Raa、=NRbb、または=NORccで置き換えられており;
Raaの各々は、独立して、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRaa基は結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されており;
Rbbの各々は、独立して、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc)2、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc)2、−CO2Raa、−SO2Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc)2、−SO2N(Rcc)2、−SO2Rcc、−SO2ORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc)2、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)2N(Rcc)2、−P(=O)(NRcc)2、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRbb基は結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されており;
Rccの各々は、独立して、水素、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRcc基は結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されており;
Rddの各々は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO2、−N3、−SO2H、−SO3H、−OH、−ORee、−ON(Rff)2、−N(Rff)2、−N(Rff)3 +X-、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O)Ree、−CO2H、−CO2Ree、−OC(=O)Ree、−OCO2Ree、−C(=O)N(Rff)2、−OC(=O)N(Rff)2、−NRffC(=O)Ree、−NRffCO2Ree、−NRffC(=O)N(Rff)2、−C(=NRff)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=NRff)N(Rff)2、−OC(=NRff)N(Rff)2、−NRffC(=NRff)N(Rff)2、−NRffSO2Ree、−SO2N(Rff)2、−SO2Ree、−SO2ORee、−OSO2Ree、−S(=O)Ree、−Si(Ree)3、−OSi(Ree)3、−C(=S)N(Rff)2、−C(=O)SRee、−C(=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)2Ree、−P(=O)(Ree)2、−OP(=O)(Ree)2、−OP(=O)(ORee)2、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRgg基で置換されているか、または2つのジェミナルRdd置換基は結び合って、=Oまたは=Sを形成することができ;
Reeの各々は、独立して、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、および3〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRgg基で置換されており;
Rffの各々は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、および5〜10員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRff基は結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRgg基で置換されており;および
Rggの各々は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO2、−N3、−SO2H、−SO3H、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)2、−N(C1〜6アルキル)2、−N(C1〜6アルキル)3 +X−、−NH(C1〜6アルキル)2 +X−、−NH2(C1〜6アルキル)+X−、−NH3 +X−、−N(OC1〜6アルキル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6アルキル)、−CO2H、−CO2(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アルキル)、−OCO2(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH2、−C(=O)N(C1〜6アルキル)2、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHCO2(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)2、−NHC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH2、−C(=NH)O(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アルキル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)2、−C(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH2、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)2、−OC(NH)NH(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH2、−NHC(NH)N(C1〜6アルキル)2、−NHC(=NH)NH2、−NHSO2(C1〜6アルキル)、−SO2N(C1〜6アルキル)2、−SO2NH(C1〜6アルキル)、−SO2NH2、−SO2C1〜6アルキル、−SO2OC1〜6アルキル、−OSO2C1〜6アルキル、−SOC1〜6アルキル、−Si(C1〜6アルキル)3、−OSi(C1〜6アルキル)3−C(=S)N(C1〜6アルキル)2、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、C(=S)NH2、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アルキル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)2(C1〜6アルキル)、−P(=O)(C1〜6アルキル)2、−OP(=O)(C1〜6アルキル)2、−OP(=O)(OC1〜6アルキル)2、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロアリールであるか;または2つのジェミナルRgg置換基は結び合って、=Oまたは=Sを形成することができ;ここでX−は対イオンである。
「対イオン」または「アニオン性対イオン」は、電子的中性(electronic neutraliy)を維持するために、カチオン性四級アミノ基に結合した負に帯電している基である。例示の対イオンとしては、ハロゲン化物イオン(例えば、F−、Cl−、Br−、I−)、NO3 −、ClO4 −、OH−、H2PO4 −、HSO4 −、スルホン酸塩イオン(例えば、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、10−カンファースルホネート、ナフタレン−2−スルホネート、ナフタレン−1−スルホン酸−5−スルホネート、エタン−1−スルホン酸−2−スルホネート等)、BF4 −、PF4 −、PF6 −、AsF6 −、SbF6 −、B[3,5−(CF3)2C6H3]4]−、BPh4 −、Al(OC(CF3)3)4 −、カルボランアニオン(例えば、CB11H12 −または(HCB11Me5Br6)−)、およびカルボン酸塩イオン(例えば、アセテート、エタノエート、プロパノエート、ベンゾエート、グリセラート、ラクテート、タルトレート、グリコレートなど)が挙げられる。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、またはヨウ素(ヨード、−I)を指す。
「アシル」は、−C(=O)Raa、−CHO、−CO2Raa、−C(=O)N(Rbb)2、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)2、−C(=O)NRbbSO2Raa、−C(=S)N(Rbb)2、−C(=O)SRaa、または−C(=S)SRaaからなる群から選択される部分を指し、ここでRaaおよびRbbは、本明細書に定義された通りである。
窒素原子は、結合価が許す限り、置換されるかまたは非置換であることができ、および、第一、第二、第三、第四級窒素原子を含む。例示の窒素原子置換基としては、限定はされないが、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc)2、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc)2、−CO2Raa、−SO2Raa、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc)2、−SO2N(Rcc)2、−SO2Rcc、−SO2ORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc)2、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)2N(Rcc)2、−P(=O)(NRcc)2、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールが挙げられ、または窒素原子に付着された2つのRcc基は結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されており、およびここで、Raa、Rbb、Rcc、およびRddは、上記定義の通りである。
ある態様において、窒素原子上に存在する置換基は、窒素保護基である(アミノ保護基とも呼ばれる)。窒素保護基としては、これらに限定されないが、−OH、−ORaa、−N(Rcc)2、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc)2、−CO2Raa、−SO2Raa、−C(=NRcc)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc)2、−SO2N(Rcc)2、−SO2Rcc、−SO2ORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc)2、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、C1〜10アルキル(例えば、アラルキル、ヘテロアラルキル)、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリール基が挙げられ、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アラルキル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されており、およびここで、Raa、Rbb、Rcc、およびRddは、本明細書に定義の通りである。窒素保護基は当技術分野で知られており、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを含む;この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。
例えば、アミド基などの窒素保護基(例えば、―C(=O)Raa)としては、限定はされないが、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3−フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3−ピリジルカルボキサミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p−フェニルベンズアミド、o−ニトロフェニルアセトアミド、o−ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’−ジチオベンジルオキシアクリルアミド)アセトアミド、3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3−(o−ニトロフェニル)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4−クロロブタンアミド、3−メチル−3−ニトロブタンアミド、o−ニトロシンアミド(nitrocinnamide)、N−アセチルメチオニン誘導体、o−ニトロベンズアミド、およびo−(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミドが挙げられる。
カルバメート基(例えば、−C(=O)ORaa)などの窒素保護基としては、限定はされないが、以下が挙げられる:メチルカルバメート、エチルカルバメート、9−フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9−(2−スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9−(2,7−ジブロモ)フルオレニルメチルカルバメート、2,7−ジ−t−ブチル−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバメート(DBD−Tmoc)、4−メトキシフェナシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2−フェニルエチルカルバメート(hZ)、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルカルバメート、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチルカルバメート(DB−t−BOC)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1−メチル−1−(4−ビフェニルイル)エチルカルバメート(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチルカルバメート(t−Bumeoc)、2−(2’−および4’−ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2−(N、N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、t−ブチルカルバメート(BOCまたはBoc)、1−アダマンチルカルバメート(Adoc)、ビニルカルバメート(Voc)、アリルカルバメート(Alloc)、1−イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、シンナミルカルバメート(Coc)、4−ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8−キノリルカルバメート、N−ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、ベンジルカルバメート(Cbz)、p−メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p−ニトロベンジルカルバメート、p−ブロモベンジルカルバメート、p−クロロベンジルカルバメート、2,4−ジクロロベンジルカルバメート、4−メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9−アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2−メチルチオエチルカルバメート、2−メチルスルホニルエチルカルバメート、2−(p−トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2−(1,3−ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4−メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4−ジメチルチオフェニルカルバメート(Bmpc)、2−ホスホニオエチルカルバメート(Peoc)、2−トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメート(Ppoc)、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバメート、m−クロロ−p−アシルオキシベンジルカルバメート、p−(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメート、5−ベンズイソキサゾリルメチルカルバメート、2−(トリフルオロメチル)−6−クロモニルメチルカルバメート(Tcroc)、m−ニトロフェニルカルバメート、3,5−ジメトキシベンジルカルバメート、o−ニトロベンジルカルバメート、3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルカルバメート、フェニル(o−ニトロフェニル)メチルカルバメート、t−アミルカルバメート、S−ベンジルチオカルバメート、p−シアノベンジルカルバメート、シクロブチルカルバメート、シクロヘキシルカルバメート、シクロペンチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、p−デシルオキシベンジルカルバメート、2,2−ジメトキシアシルビニルカルバメート、o−(N,N−ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1−ジメチル−3−(N,N−ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1−ジメチルプロピニルカルバメート、ジ(2−ピリジル)メチルカルバメート、2−フラニルメチルカルバメート、2−ヨードエチルカルバメート、イソボルニルカルバメート、イソブチルカルバメート、イソニコチニルカルバメート、p−(p’−メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1−メチルシクロブチルカルバメート、1−メチルシクロヘキシルカルバメート、1−メチル−1−シクロプロピルメチルカルバメート、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1−メチル−1−フェニルエチルカルバメート、1−メチル−1−(4−ピリジル)エチルカルバメート、フェニルカルバメート、p−(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルカルバメート、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、および2,4,6−トリメチルベンジルカルバメート。
スルホンアミド基(例えば、−S(=O)2ORaa)などの窒素保護基としては、限定はされないが、以下が挙げられる:p−トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β−トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9−アントラセンスルホンアミド、4−(4’,8’−ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミド。
他の窒素保護基としては、限定はされないが、以下が挙げられる:フェノチアジニル(10)−アシル誘導体、N’−p−トルエンスルホニルアミノアシル誘導体、N’−フェニルアミノチオアシル誘導体、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、N−アセチルメチオニン誘導体、4,5−ジフェニル−3−オキサゾリン−2−オン、N−フタルイミド、N−ジチアスクシンイミド(Dts)、N−2,3−ジフェニルマレイミド、N−2,5−ジメチルピロール、N−1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加物(STABASE)、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−ジニトロ−4−ピリドン、N−メチルアミン、N−アリルアミン、N−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N−3−アセトキシプロピルアミン、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピロリン−3−イル)アミン、四級アンモニウム塩、N−ベンジルアミン、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチルアミン、N−5−ジベンゾスベリルアミン、N−トリフェニルメチルアミン(Tr)、N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N−9−フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N−2,7−ジクロロ−9−フルオレニルメチレンアミン、N−フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N−2−ピコリルアミノN’−オキシド、N−1,1−ジメチルチオメチレンアミン、N−ベンジリデンアミン、N−p−メトキシベンジリデンアミン、N−ジフェニルメチレンアミン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N−(N’,N’−ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’−イソプロピリデンジアミン、N−p−ニトロベンジリデンアミン、N−サリシリデンアミン、N−5−クロロサリシリデンアミン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N−シクロヘキシリデンアミン、N−(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニル)アミン、N−ボラン誘導体、N−ジフェニルボリン酸誘導体、N−[フェニル(ペンタアシルクロミウム−またはタングステン)アシル]アミン、N−銅キレート、N−亜鉛キレート、N−ニトロアミン、N−ニトロソアミン、アミンN−酸化物、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホルアミデート、ジベンジルホスホルアミデート、ジフェニルホスホルアミデート、ベンゼンスルフェンアミド、o−ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4−ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、および3−ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)。ある態様において、本明細書に記載の窒素保護基は、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル、またはTsである。
例示の酸素原子置換基としては、限定はされないが、−Raa、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−CO2Raa、−C(=O)N(Rbb)2、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)2、−S(=O)Raa、−SO2Raa、−Si(Raa)3、−P(Rcc)2、−P(Rcc)3、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)(ORcc)2、−P(=O)2N(Rbb)2、および−P(=O)(NRbb)2が挙げられ、ここで、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義の通りである。ある態様において、酸素原子上に存在する酸素原子置換基は、酸素保護基である(ヒドロキシル保護基ともいう)。酸素保護基は当技術分野で知られており、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを含む;この文献は、参考により本明細書に組み込まれる。例示の酸素保護基としては、限定はされないが、以下が挙げられる:メチル、t−ブチルオキシカルボニル(BOCまたはBoc)、メトキシメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p−メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4−メトキシフェノキシ)メチル(p−AOM)、グアイアコールメチル(GUM)、t−ブトキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3−ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S−ジオキシド、1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メトキシピペリジン−4−イル(CTMP)、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニルベンジル、2−ピコリル、4−ピコリル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p、p’−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル、4−(4’−ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4”−トリス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4”−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4”−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3−(イミダゾール−1−イル)ビス(4’,4”−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1’−ピレニルメチル、9−アントリル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)アントリル、1,3−ベンゾジスルフラン−2−イル、ベンゾイソチアゾリルS,S−ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ホルマート、ベンゾイルホルマート、アセテート、クロロアセテート、ジクロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、メトキシアセテート、トリフェニルメトキシアセテート、フェノキシアセテート、p−クロロフェノキシアセテート、3−フェニルプロピオナート、4−オキソペンタノエート(レブリナート)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノエート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロエート、アダマントエート、クロトナート、4−メトキシクロトナート、ベンゾエート、p−フェニルベンゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾエート(メシトエート)、アルキルメチルカーボネート、9−フルオレニルメチルカーボネート(Fmoc)、アルキルエチルカーボネート、アルキル2,2,2−トリクロロエチルカーボネート(Troc)、2−(トリメチルシリル)エチルカーボネート(TMSEC)、2−(フェニルスルホニル)エチルカーボネート(Psec)、2−(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボネート(Peoc)、アルキルイソブチルカーボネート、アルキルビニルカーボネート、アルキルアリルカーボネート、アルキルp−ニトロフェニルカーボネート、アルキルベンジルカーボネート、アルキルp−メトキシベンジルカーボネート、アルキル3,4−ジメトキシベンジルカーボネート、アルキルo−ニトロベンジルカーボネート、アルキルp−ニトロベンジルカーボネート、アルキルS−ベンジルチオカーボネート、4−エトキシ−1−ナフチルカーボネート、メチルジチオカーボネート、2−ヨードベンゾエート、4−アジドブチレート、4−ニトロ−4−メチルペンタノエート、o−(ジブロモメチル)ベンゾエート、2−ホルミルベンゼンスルホネート、2−(メチルチオメトキシ)エチル、4−(メチルチオメトキシ)ブチレート、2−(メチルチオメトキシメチル)ベンゾエート、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセテート、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシアセテート、2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシアセテート、クロロジフェニルアセテート、イソブチレート、モノスクシノエート、(E)−2−メチル−2−ブテノエート、o−(メトキシアシル)ベンゾエート、α−ナフトエート、ニトレート、アルキルN,N,N’,N’−テトラメチルホスホロジアミデート、アルキルN−フェニルカルバメート、ボラート、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4−ジニトロフェニルスルフェナート、スルフェート、メタンスルホネート(メシレート)、ベンジルスルホネート、およびトシレート(Ts)。ある態様において、本明細書に記載の酸素保護基は、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイル、またはベンゾイルである。
例示の硫黄原子置換基としては、限定はされないが、−Raa、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−CO2Raa、−C(=O)N(Rbb)2、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb)2、−S(=O)Raa、−SO2Raa、−Si(Raa)3、−P(Rcc)2、−P(Rcc)3、−P(=O)2Raa、−P(=O)(Raa)2、−P(=O)(ORcc)2、−P(=O)2N(Rbb)2、および−P(=O)(NRbb)2が挙げられ、ここで、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義の通りである。ある態様において、硫黄原子上に存在する硫黄原子置換基は、硫黄保護基である(チオール保護基ともいう)。硫黄保護基は当技術分野で知られており、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを含む;この文献は、参照により本明細書に組み込まれる。ある態様において、本明細書に記載の硫黄保護基は、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジンスルフェニル、またはトリフェニルメチルである。
本発明は、置換基の上記の例示的リストによって、いかなる様式においても、限定されることを意図しない。
その他の定義
以下の定義は、本出願全体を通して使用される、より一般的な用語である。
用語「薬学的に許容し得る塩」とは、健全な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応等なしに、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適した塩であって、妥当な便益/リスク比と釣り合うものを指す。薬学的に許容し得る塩は、当技術分野で知られている。例えば、Berge et al.は、J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19において薬学的に許容し得る塩を詳細に記載しており、この文献は参考により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の化合物の薬学的に許容し得る塩は、適切な無機および有機の酸および塩基から誘導されるものを含む。薬学的に許容し得る、非毒性酸付加塩の例としては、アミノ基の塩であって、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸などの有機酸と形成される、あるいはイオン交換などの当技術分野で知られている他の方法を使用して形成される、前記アミノ基の塩である。他の薬学的に許容し得る塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、およびN+(C1〜4アルキル)4 −の塩が挙げられる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に許容し得る塩としては、適切な場合には、非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、および、例えばハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成されたアミンカチオンが挙げられる。
用語「溶媒和物」とは、通常加溶媒分解反応によって溶媒と関連している化合物またはその塩の形態を指す。この物理的会合は、水素結合を含んでよい。従来の溶媒としては、水、メタノール、エタノール、酢酸、DMSO、THF、ジエチルエーテルなどが挙げられる。本明細書に記載の化合物は、例えば結晶形で調製することができ、および溶媒和されてもいてもよい。適切な溶媒和物は、薬学的に許容し得る溶媒和物を含み、さらに、化学量論的溶媒和物および非化学量論的溶媒和物の両方を含む。ある例において、溶媒和物は、例えば、1以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれている場合、単離することができる。「溶媒和物」は、溶液相のおよび単離可能な溶媒和物の両方を包含する。代表的な溶媒和物は、水和物、エタノレート、およびメタノレートを含む。
用語「水和物」とは、水と関連している化合物を指す。典型的には、化合物の水和物に含まれる水分子の数は、水和物中の化合物分子の数に対して一定割合となる。したがって、化合物の水和物は、例えば一般式R・xH2Oにより表現することができ、式中、Rは化合物であり、xは0より大きい数である。所与の化合物は、複数種類の水和物を形成することができ、例えば、一水和物(xは1である)、低い水和物(xは0より大きく1より小さい、例えば、半水和物(R・0.5H2O))、および多水和物(例えば、xは1より大きい数、例えば二水和物(R・2H2O)および六水和物(R・6H2O))である。
用語「互変異性体」または「互変異性」とは、水素原子の少なくとも1つの正式な移行および原子価内の少なくとも1つの変化(例えば、単結合から二重結合へ、三重結合から単結合へ、またはその逆)から生じる、2以上の相互変換可能な化合物を指す。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒、およびpHを含むいくつかの要因に依存する。互変異性化(すなわち、互変異性の対を提供する反応)は、酸または塩基によって触媒することができる。例示の互変異性化には、ケトからエノールへ、アミドからイミドへ、ラクタムからラクチムへ、エナミンからイミンへ、およびエナミンから異なるエナミンへの互変異性化が含まれる。
また、同じ分子式を有するが、それらの原子の結合または空間でのそれらの原子の配置の、性質または順序が異なる化合物を、「異性体」と呼ぶことも理解される。空間でのそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。
互いの鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いに重ね合わせることができない鏡像であるものは、「鏡像異性体」と呼ばれる。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、4つの異なる基に付着している場合、一対の鏡像異性体が可能である。鏡像異性体は、その不斉中心の絶対配置により特徴付けることができ、Cahn and PrelogのR−およびS−配列規則によって記載され、または、分子が偏光面を回転する様式により、右旋性または左旋性として(すなわち、それぞれ(+)または(−)異性体として)指定される。キラル化合物は、個別の鏡像異性体として、またはそれらの混合物として存在することができる。等しい割合の鏡像異性体を含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
用語「多形」とは、特定の結晶充填配置における、化合物(またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物)の結晶形を指す。すべての多形は、同一の元素組成を有する。異なる結晶形は通常、異なるX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的特性、安定性、および溶解性を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、貯蔵温度、およびその他の要因によって、1つの結晶形が支配的となり得る。化合物の様々な多形は、異なる条件の下での結晶化によって調製することができる。
用語「プロドラッグ」とは、切断可能な基を有し、加溶媒分解によりまたは生理学的条件下で本明細書に記載の化合物となる、本明細書に記載の化合物の誘導体を含む化合物を指し、これは、in vivoで薬学的に活性である。かかる例としては、限定はされないが、コリンエステル誘導体など、N−アルキルモルホリンエステルなど、が挙げられる。本明細書に記載の化合物の他の誘導体は、それらの酸および酸誘導体形態の両方において活性を有するが、酸感受性形態ではしばしば、哺乳類生物での溶解度、組織適合性、または遅延放出の利点を提供する(Bundgard, H., Design of Prodrugs, pp. 7-9, 21-24, Elsevier, Amsterdam 1985を参照)。プロドラッグは、当業者によく知られている酸誘導体を含み、例えば親の酸と適切なアルコールとの反応により調製されたエステル、または親の酸化合物と置換もしくは非置換のアミンとの反応により調製されたアミド、または酸無水物、または混合無水物である。本明細書に記載の化合物上につりさげられた酸性基に由来する、単純な脂肪族または芳香族エステル、アミド、および無水物は、特定のプロドラッグである。いくつかの場合においては、二重エステル型プロドラッグ、例えば(アシルオキシ)アルキルエステルまたは((アルコキシカルボニル)オキシ)アルキルエステルを調製することが望ましい。本明細書に記載の化合物の、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、アリール、C7〜C12置換アリール、およびC7〜C12アリールアルキルのエステルが好ましい。
用語「小分子」は、天然の、または人工的に作製された(例えば化学合成によって)、比較的低分子量を有する分子を指す。典型的には、小分子は、有機化合物である(すなわち、炭素を含有する)。小分子は、複数の炭素−炭素結合、立体中心、および他の官能基(例えば、アミン、ヒドロキシル、カルボニル、および複素環など)を含んでいてもよい。ある態様において、小分子の分子量は、最大で約1,000g/mol、最大で約900g/mol、最大で約800g/mol、最大で約700g/mol、最大で約600g/mol、最大で約500g/mol、最大で約400g/mol、最大で約300g/mol、最大で約200g/mol、または最大で約100g/molである。ある態様において、小分子の分子量は、少なくとも約100g/mol、少なくとも約200g/mol、少なくとも約300g/mol、少なくとも約400g/mol、少なくとも約500g/mol、少なくとも約600g/mol、少なくとも約700g/mol、少なくとも約800g/mol、少なくとも約900g/mol、または少なくとも約1,000g/molである。上記範囲の組み合わせ(例えば、少なくとも約200g/molおよび最大で約500g/mol)も可能である。ある態様において、小分子は、薬物などの、治療的に活性な剤である(例えば、米国食品医薬品局によって承認された、米国連邦規則集(CFR)に提供されている分子)。小分子はまた、1以上の金属原子および/または金属イオンと複合体を形成することができる。この例において、小分子は、「小有機分子」とも呼ばれる。好ましい小有機分子は、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトにおいて生物学的効果を生成するという点で、生物学的に活性である。小分子としては、限定はされないが、放射性核種および造影剤が挙げられる。ある態様において、小分子は薬物である。好ましくは、ただし必ずしも必要ではないが、薬物は、適切な政府機関や規制機関によって、ヒトまたは動物での使用について安全で効果的なものと既にみなされたものである。例えば、ヒトへの使用が承認された薬物は、FDAにより21 C.F.R. §§330.5、331〜361、および440〜460にリストされており、これは参照により本明細書に組み込まれる;獣医学的使用のための薬物は、FDAにより21 C.F.R. §§500〜589にリストされており、これは参照により本明細書に組み込まれる。リストされたすべての薬物は、本発明に従った使用に許容し得ると考えられる。
「タンパク質」、「ペプチド」または「ポリペプチド」は、ペプチド結合により共に連結されたアミノ酸残基のポリマーを含み、任意の大きさ、構造、または機能のタンパク質、ポリペプチド、およびペプチドを指す。典型的には、タンパク質は、少なくとも3アミノ酸長である。タンパク質は、個々のタンパク質またはタンパク質の集合を指してもよい。本明細書に記載のタンパク質は、好ましくは、天然アミノ酸のみを含有するが、しかし、非天然アミノ酸(すなわち、天然には存在しないが、ポリペプチド鎖に組み込むことができる化合物)、および/または当技術分野で知られているようなアミノ酸類似体も、代替的に使用することができる。また、タンパク質中の1以上のアミノ酸は、例えば炭水化物基、ヒドロキシル基、リン酸基、ファルネシル基、イソファルネシル基、脂肪酸基、コンジュゲーションもしくは官能化のためのリンカー、または他の修飾などの化学物質を添加することによって、修飾されていてもよい。タンパク質は、単一の分子であってもよく、または多分子複合体であってもよい。タンパク質は、天然に存在するタンパク質またはペプチドの断片であってもよい。タンパク質は、天然、組換え、合成、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。
用語「遺伝子」は、コード配列の前の制御配列(5’非コード配列)またはコード配列の後の制御配列(3’非コード配列)を含む、特定のタンパク質を発現する核酸断片を指す。「天然遺伝子」は、それ自身の制御配列を有する天然に見出される遺伝子を指す。「キメラ遺伝子」または「キメラ構築物」は、天然遺伝子ではない、天然で共には見出されない制御およびコード配列を含む、任意の遺伝子または構築物を指す。したがって、キメラ遺伝子またはキメラ構築物は、異なる供給源に由来する制御配列およびコード配列、または同一供給源に由来する制御配列およびコード配列であるが、天然に見出されるものとは異なる様式で配置されているものを含んでよい。「内因性遺伝子」は、生物のゲノム中のその天然の位置にある天然遺伝子を指す。「外来」遺伝子は、通常は宿主生物に見出されないが、宿主生物に遺伝子移入によって導入される遺伝子を指す。外来遺伝子は、非天然生物に挿入された天然の遺伝子、またはキメラ遺伝子を含むことができる。「導入遺伝子」は、形質転換手順によってゲノムに導入された遺伝子である。
用語「ヒストン」とは、真核細胞の核内に見出される高アルカリ性タンパク質であって、DNAをパッケージして、ヌクレオソームと呼ばれる構造単位に整えるものを指す。ヒストンは、クロマチンの主要なタンパク質成分であり、DNAがその周りに巻き付くスプールとして作用し、遺伝子制御において役割を果たす。ある態様において、ヒストンは、ヒストンH1である(例えば、ヒストンH1F、ヒストンH1H1)。ある態様において、ヒストンは、ヒストンH2Aである(例えば、ヒストンH2AF、ヒストンH2A1、ヒストンH2A2)。ある態様において、ヒストンは、ヒストンH2Bである(例えば、ヒストンH2BF、ヒストンH2B1、ヒストンH2B2)。ある態様において、ヒストンは、ヒストンH3である(例えば、ヒストンH3A1、ヒストンH3A2、ヒストンH3A3)。ある態様において、ヒストンは、ヒストンH4である(例えば、ヒストンH41、ヒストンH44)。
用語「ブロモドメイン」は、ヒストンのN末端尾部上のものなどのアセチル化リシン残基を認識する、タンパク質ドメインを指す。ある態様において、BETタンパク質のブロモドメインは約110個のアミノ酸を含み、クロマチンと相互作用するさまざまなループ領域によって連結された4つのαヘリックスの左利きのバンドルを含む保存された折り畳み(fold)を共有する。ある態様において、ブロモドメインは以下である:ASH1L(GenBank ID:gi|8922081)、ATAD2(GenBank ID:gi|24497618)、BAZ2B(GenBank ID:gi|7304923)、BRD1(GenBank ID:gi|11321642)、BRD2(1)(GenBank ID:gi|4826806)、BRD2(2)(GenBank ID:gi|4826806)、BRD3(1)(GenBank ID:gi|11067749)、BRD3(2)(GenBank ID:gi|11067749)、BRD4(1)(GenBank ID:gi|19718731)、BRD4(2)(GenBank ID:gi|19718731)、BRD9(GenBank ID:gi|57770383)、BRDT(1)(GenBank ID:gi|46399198)、BRPF1(GenBank ID:gi|51173720)、CECR2(GenBank ID:gi|148612882)、CREBBP(GenBank ID:gi|4758056)、EP300(GenBank ID:gi|50345997)、FALZ(GenBank ID:gi|38788274)、GCN5L2(GenBank ID:gi|10835101)、KIAA1240(GenBank ID:gi|51460532)、LOC93349(GenBank ID:gi|134133279)、PB1(1)(GenBank ID:gi|30794372)、PB1(2)(GenBank ID:gi|30794372)、PB1(3)(GenBank ID:gi|30794372)、PB1(5)(GenBank ID:gi|30794372)、PB1(6)(GenBank ID:gi|30794372)、PCAF(GenBank ID:gi|40805843)、PHIP(2)(GenBank ID:gi|34996489)、SMARCA2(GenBank ID:gi|48255900)、SMARCA4(GenBank ID:gi|21071056)、SP140(GenBank ID:gi|52487219)、TAF1(1)(GenBank ID:gi|20357585)、TAF1(2)(GenBank ID:gi|20357585)、TAF1L(1)(GenBank ID:gi|24429572)、TAF1L(2)(GenBank ID:gi|24429572)、TIF1(GenBank ID:gi|14971415)、TRIM28(GenBank ID:gi|5032179)、またはWDR9(2)(GenBank ID:gi|16445436)。
用語「ブロモドメイン含有タンパク質」または「ブロモドメインタンパク質とは、野生型もしくは突然変異体の、天然もしくは合成の、切断型もしくは完全な、タンパク質またはそのバリアントであって、ヒストンの尾部上などの第2タンパク質(例えば、ヒストン)上のアセチル化リシン残基のアセチル−リシンの分子認識を媒介することができる機能性ブロモドメインに十分な、最小のアミノ酸配列を有する、前記タンパク質またはそのバリアントを指す。ブロモドメイン含有タンパク質としては、例えば、ブロモドメインおよび所望の機能性を有する追加の部分(例えば、レポーター部分)を含む、融合タンパク質が挙げられる。例示のブロモドメインとしては、限定することなく、ブロモドメインが挙げられる。
用語「組成」および「処方」は、互換的に使用される。
投与が意図される「対象」とは、限定はされないが、以下が挙げられる:ヒト(すなわち任意の年齢層の男性または女性、例えば、小児対象(例えば、乳児、小児、青年)または成人対象(例えば、若い成人、中年の成人、または高齢者))、および/または他の非ヒト動物、例えば、哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル);ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコおよび/またはイヌなどの商業的に関連する哺乳動物)および鳥類(例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、および/またはシチメンチョウなどの商業的に関連する鳥類)。ある態様において、動物は哺乳動物である。動物は、発生の任意の段階の雄または雌であってよい。動物は、トランスジェニック動物または遺伝子操作された動物であってもよい。ある態様において、対象は、非ヒト動物である。ある態様において、動物は魚である。「患者」は、疾患の処置を必要とするヒト対象を意味する。対象は、植物であってもよい。ある態様において、植物は、陸上植物である。ある態様において、植物は、非維管束陸上植物である。ある態様において、植物は、維管束陸上植物である。ある態様において、植物は、種子植物である。ある態様において、植物は、栽培植物である。ある態様において、植物は双子葉植物である。ある態様において、植物は単子葉植物である。ある態様において、植物は、開花植物である。いくつかの態様において、植物は、穀類植物、例えば、トウモロコシ、トウモロコシ(コーン)、小麦、米、オート麦、大麦、ライ麦、またはキビである。いくつかの態様において、植物は、マメ科植物、例えばマメ植物、例えば大豆植物である。いくつかの態様において、植物は、高木または低木である。
用語「投与する」、「投与すること」または「投与」は、本明細書に記載の化合物またはその組成物を、対象の中またはその上に、移植する、吸収する、摂取する、注入する、吸入する、またはその他で導入することを指す。
用語「処置」、「処置する」、および「処置すること」は、本明細書に記載の疾患の発症を逆転する、緩和する、遅延させる、または進行を阻害することを指す。いくつかの態様において、処置は、疾患の1以上の徴候または症状が発症したかまたは観察された後に、投与されてよい。他の態様において、処置は、疾患の徴候または症状の非存在下で投与することができる。例えば、処置は、影響されやすい対象に対して、症状の発症前に(例えば、症状の履歴に照らして、および/または病原体への曝露の観点から)投与することができる。処置はまた、症状が解消した後、例えば再発を遅延または防止するために、継続してもよい。
用語「状態」、「疾患」および「障害」は、互換的に使用される。
本明細書に記載の化合物の「有効量」は、所望の生物学的応答を誘発する、すなわち状態を処置するのに十分な量を指す。当業者によって理解されるように、本明細書に記載の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、処置される状態、投与の様式、および対象の年齢と健康状態などの要因に依存して、変化し得る。有効量は、治療的および予防的処置を包含する。
本明細書に記載の化合物の「治療有効量」とは、状態の処置において治療上の利益を提供するか、または状態に関連する1もしくは2以上の症状を遅延または最小化するのに、十分な量である。化合物の治療有効量は、状態の処置において治療上の利益を提供する、単独でまたは他の治療と組み合わせた、治療薬の量を意味する。用語「治療有効量」は、全体的な治療を改善する、状態の症状、徴候、もしくは原因を低減または回避する、および/または別の治療薬の治療効力を増強する量を包含することができる。ある態様において、治療有効量は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害するために有効である。ある態様において、治療有効量は、本明細書に記載の疾患を治療するために有効である。ある態様において、治療有効量は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害するため、および本明細書に記載の疾患を処置するために、有効である。
本明細書に記載の化合物の「予防有効量」とは、状態、または状態に関連する1もしくは2以上の症状を予防するため、またはその再発を防止するために、十分な量である。化合物の予防有効量は、状態の予防において予防的利益を提供する、単独でまたは他の治療と組み合わせた、治療薬の量を意味する。用語「予防有効量」は、全体的な予防を改善する、または別の予防剤の予防効力を増強する量を包含することができる。ある態様において、予防有効量は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害するために有効である。ある態様において、予防有効量は、本明細書に記載の疾患を予防するために有効である。ある態様において、予防有効量は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害するため、および本明細書に記載の疾患を予防するために、有効である。
「増殖性疾患」とは、細胞の増殖(multiplication)による異常な成長または拡大によって引き起こされる疾患を指す(Walker, Cambridge Dictionary of Biology; Cambridge University Press:Cambridge, UK, 1990)。増殖性疾患は、以下に関連し得る:1)通常は静止細胞の病的増殖;2)細胞のその正常な位置からの病的遊走(例えば、腫瘍細胞の転移);3)マトリックスメタロプロテアーゼ(例えば、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼ、およびエラスターゼ)などのタンパク質分解酵素の病的発現;または4)増殖性網膜症および腫瘍転移におけるような、病的血管新生。例示の増殖性疾患としては、がん(すなわち、「悪性新生物」)、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、および自己免疫疾患が挙げられる。
「血管新生」という用語は、新しい血管が既存の血管から、それを介して形成されるところの生理的プロセスを指す。血管新生は、脈管形成、すなわち、内皮細胞の、中胚葉細胞前駆体からのde novo形成とは異なる。胚の発達における最初の血管は、脈管形成を介して形成され、その後血管新生が、正常または異常な発達の間のほとんどの血管成長を担当する。血管新生は、成長と発達に、および創傷治癒や肉芽組織の形成においても、不可欠なプロセスである。しかし、血管新生はまた、良性状態から悪性状態への腫瘍の転移における基本的なステップであり、がんの処置における血管新生インヒビターの使用につながる。血管新生は、成長因子(例えば、VEGF)などの血管新生タンパク質により、化学的に刺激することができる。「病的な血管新生」とは、疾患につながるか、および/または関連する、異常な(例えば、過剰なまたは不足した)血管新生を指す。
用語「新生物」および「腫瘍」は互換的に使用され、これは組織の異常な塊であって、塊の成長が大きく、正常組織の成長と協調していないものを指す。新生物または腫瘍は以下の特性に応じて、「良性」または「悪性」であり得る:細胞分化の程度(形態および機能を含む)、成長率、局所浸潤、および転移。「良性新生物」は、一般的に良好に分化し、悪性新生物より特徴的に遅い成長を有し、起源の部位に局在化したままである。また、良性新生物は、浸潤、侵入、または遠隔部位に転移する能力を有さない。例示の良性新生物としては、限定されないが、脂肪腫、軟骨腫、腺腫、アクロコルドン、老人性血管腫、脂漏性角化症、黒子、および皮脂過形成が挙げられる。いくつかのケースでは、ある「良性」腫瘍は、後に悪性新生物を生じることがあり、これは、腫瘍の新生細胞の亜集団におけるさらなる遺伝子変化から生じ得て、これらの腫瘍は、「前悪性新生物」と呼ばれる。例示の前悪性新生物は、奇形腫(テラトーマ)である。対照的に、「悪性新生物」は、一般に低分化であり(退形成)、周囲組織の進行性の浸潤、侵入、および破壊を伴う、特徴的に急速な成長を有する。さらに、悪性新生物は一般に、離れた部位に転移する能力を有する。用語「転移」、「転移性」または「転移する」とは、がん性細胞の、原発または元の腫瘍から別の臓器または組織への拡散または移動を指し、これは典型的には、二次(転移性)腫瘍が位置する臓器または組織の組織型ではなく、原発または元の腫瘍の組織型を有する「二次腫瘍」または「二次細胞塊」の存在によって、識別可能である。例えば、骨に移動した前立腺がんは、転移性の前立腺がんと呼ばれ、骨組織内で成長するがん性前立腺がん細胞を含む。
用語「がん」とは、悪性新生物を指す(Stedman’s Medical Dictionary, 25th ed.; Hensyl ed.; Williams & Wilkins:Philadelphia, 1990)。例示のがんとしては、限定はされないが、以下が挙げられる:聴神経腫;腺癌;副腎のがん;肛門がん;血管肉腫(例えば、リンパ管肉腫、リンパ管内皮性肉腫、血管肉腫);虫垂がん;良性単一クローン性免疫グロブリン血症;胆管がん(例えば、胆管癌);膀胱がん;乳房のがん(breast cancer)(例えば、乳房の腺癌、乳房の乳頭癌、乳がん(mammary cancer)、乳房の髄様癌);脳がん(例えば、髄膜腫、神経膠芽腫、神経膠腫(例えば、星状細胞腫、乏突起神経膠腫)、髄芽腫);気管支がん;カルチノイド腫瘍;子宮頚がん(例えば、子宮頸部腺癌);絨毛癌;脊索腫;頭蓋咽頭腫;結腸直腸(colorectal)がん(例えば、結腸(colon)がん、直腸(rectal)がん、結腸直腸腺癌);結合組織のがん;上皮癌;上衣腫;内皮性肉腫(例えば、カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫);子宮内膜がん(例えば、子宮がん、子宮肉腫);食道がん(例えば、食道の腺癌、バレット腺癌);ユーイング肉腫;眼のがん(例えば、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫);家族性過好酸球増加症;胆嚢がん;胃がん(例えば、胃腺癌);消化管間質腫瘍(GIST);胚細胞がん;頭頸部がん(例えば、頭頸部扁平上皮癌、口腔がん(例えば、口腔扁平上皮癌)、咽喉がん(例えば、喉頭がん、咽頭がん、鼻咽頭がん、口腔咽頭がん));造血がん(例えば、急性リンパ性白血病(ALL)(例えば、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例えば、B細胞AML、T細胞AML)、慢性骨髄性白血病(CML)(例えば、B細胞CML、T細胞CML)、および慢性リンパ性白血病(CLL)(例えば、B細胞CLL、T細胞CLL));ホジキンリンパ腫(HL)などのリンパ腫(例えば、B細胞HL、T細胞HL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)(例えば、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)などのB細胞NHL(例えば、びまん性大B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小リンパ性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例えば、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、結節性周縁帯B細胞リンパ腫、脾臓周縁帯B細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症)、ヘアリー細胞白血病(HCL)、免疫大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫および一次中枢神経系(CNS)リンパ腫;およびT細胞NHL、例えば前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(例えば、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例えば、菌状息肉腫、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫、および未分化大細胞リンパ腫);1以上の上記の白血病/リンパ腫の混合;および多発性骨髄腫(MM))、重鎖病(例えば、α鎖病、γ鎖病、μ鎖病);血管芽腫;下咽頭がん;炎症性筋線維芽細胞腫瘍;免疫球性アミロイドーシス;腎臓がん(例えば、腎芽細胞腫、別名ウィルムス腫瘍、腎細胞癌);肝臓がん(例えば、肝細胞がん(HCC)、悪性肝細胞癌);肺がん(例えば、気管支癌、小細胞肺がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)、肺の腺癌)平滑筋肉腫(LMS);肥満細胞症(例えば、全身性肥満細胞症);筋肉のがん;骨髄異形成症候群(MDS);中皮腫;骨髄増殖性疾患(MPD)(例えば、真性多血症(PV)、本態性血小板増加症(ET)、特発性骨髄様化生(AMM)、別名骨髄線維症(MF)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増多症候群(HES));神経芽細胞腫;神経線維腫(例えば、神経線維腫症(NF)1または2型、神経鞘腫症);神経内分泌癌(例えば、胃腸すい管神経内分泌腫瘍(GEP−NET)、カルチノイド腫瘍);骨肉腫(例えば、骨のがん);卵巣がん(例えば、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌);乳頭腺癌;膵臓がん(例えば、膵臓腺癌、管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、膵島細胞腫瘍);陰茎がん(例えば、陰茎と陰嚢のパジェット病);松果体腫;原始神経外胚葉性腫瘍(PNT);形質細胞新生物;腫瘍随伴症候群;上皮内新生物;前立腺がん(例えば、前立腺腺癌);直腸がん;横紋筋肉腫;唾液腺のがん;皮膚がん(例えば、扁平上皮癌(SCC)、角化棘細胞腫(KA)、黒色腫、基底細胞癌(BCC));小腸がん(例えば、虫垂がん);軟部組織肉腫(例えば、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫);皮脂腺癌;小腸がん;汗腺癌;滑膜腫;精巣がん(例えば、精上皮腫、精巣胚性癌腫);甲状腺がん(例えば、甲状腺の乳頭癌、甲状腺乳頭癌(PTC)、甲状腺髄様がん);尿道がん;膣のがん;および外陰がん(例えば、外陰部パジェット病)。
用語「炎症性疾患」とは、炎症によって引き起こされる疾患、炎症から生じる疾患、または炎症をもたらす疾患を指す。用語「炎症性疾患」はまた、マクロファージ、顆粒球、および/またはTリンパ球による過剰応答を引き起こして、異常な組織の損傷および/または細胞死をもたらす、調節不全の炎症反応を指す。炎症性疾患は、急性または慢性の炎症状態のいずれかであることができ、感染性または非感染性の原因から生じ得る。炎症性疾患としては、限定されないが、以下が挙げられる:アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、自己免疫疾患、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、リウマチ性多発筋痛(PMR)、痛風性関節炎、変形性関節症、腱炎、滑液包炎、乾癬、嚢胞性線維症、骨関節炎、リウマチ性関節炎、炎症性関節炎、シェーグレン症候群、巨細胞性動脈炎、進行性全身性硬化症(強皮症)、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、天疱瘡、類天疱瘡、糖尿病(例えば、I型)、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、グレーブス病、グッドパスチャー病、混合性結合組織病、硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、悪性貧血、炎症性皮膚疾患、通常の間質性肺炎(UIP)、石綿肺、珪肺、気管支拡張症、ベリリウム中毒症、滑石肺、塵肺、サルコイドーシス、剥離性間質性肺炎、リンパ間質性肺炎、巨細胞間質性肺炎、細胞間質性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、ウェゲナー肉芽腫症および関連形態の血管炎(側頭動脈炎および結節性多発動脈炎)、炎症性皮膚病、遅延型過敏反応(例えば、ツタウルシ皮膚炎)、肺炎、気道の炎症、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)、脳炎、即時型過敏反応、喘息、花粉症、アレルギー、急性アナフィラキシー、リウマチ熱、糸球体腎炎、腎盂腎炎、蜂巣炎、膀胱炎、慢性胆嚢炎、虚血(虚血性傷害)、再灌流障害、同種移植片拒絶反応、宿主対移植片拒絶、虫垂炎、動脈炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頸管炎、胆管炎、絨毛羊膜炎、結膜炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、臍炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、中耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、睾丸炎、扁桃炎、尿道炎、膀胱炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、外陰炎、外陰膣炎、血管炎、慢性気管支炎、骨髄炎、視神経炎、側頭動脈炎、横断性脊髄炎、壊死性筋膜炎、および壊死性全腸炎。眼の炎症性疾患としては、限定はされないが、術後炎症が挙げられる。
「自己免疫疾患」は、対象の身体の、身体内に通常に存在する物質および組織に対する、不適切な免疫応答に起因する疾患を指す。言い換えれば、免疫系は、身体の一部を病原体と誤って、それ自身の細胞を攻撃する。これは、特定の臓器に限定されるか(例えば、自己免疫性甲状腺炎におけるように)、または異なる部位における特定の組織が関与する(例えば、グッドパスチャー病では、肺および腎臓の両方において基底膜に影響を与え得る)。自己免疫疾患の処置は典型的には、免疫抑制により、例えば、免疫応答を低減する薬剤による。例示の自己免疫疾患としては、限定はされないが、以下が挙げられる:糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、壊死性血管炎、リンパ節炎、結節性動脈周囲炎、全身性エリテマトーデス、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、全身性エリテマトーデス、乾癬、潰瘍性大腸炎、全身性硬化症、皮膚筋炎/多発性筋炎、抗リン脂質抗体症候群、強皮症、尋常性天疱瘡、ANCA関連血管炎(例えば、ウェゲナー肉芽腫症、顕微鏡的多発性血管炎)、ブドウ膜炎、シェーグレン症候群、クローン病、ライター症候群、強直性脊椎炎、ライム病、ギラン・バレー症候群、橋本甲状腺炎、および心筋症。
「キナーゼ」とは、リン酸基を、ATPなどの高エネルギードナー分子から特定の基質に転移する酵素の一種であり、これはリン酸化と呼ばれる。キナーゼは、ホスホトランスフェラーゼの大きなファミリーの一部である。キナーゼの最大のグループの1つはタンパク質キナーゼであり、これは、特定のタンパク質上で作用し、その活性を修飾する。キナーゼは、細胞内で、シグナルを伝達して複雑なプロセスを制御するために、広く使用されている。様々な他のキナーゼが、脂質、炭水化物、アミノ酸、およびヌクレオチドなどの小分子上で作用して、シグナル伝達のため、または代謝経路用にそれらをプライムする。キナーゼは、多くの場合、それらの基質にちなんで命名されている。500種類以上の異なるタンパク質キナーゼが、ヒトにおいて同定されている。これらの例示的なヒトタンパク質キナーゼとしては、限定されないが、以下が挙げられる:AAK1、ABL、ACK、ACTR2、ACTR2B、AKT1、AKT2、AKT3、ALK、ALK1、ALK2、ALK4、ALK7、AMPKa1、AMPKa2、ANKRD3、ANPa、ANPb、ARAF、ARAFps、ARG、AurA、AurAps1、AurAps2、AurB、AurBps1、AurC、AXL、BARK1、BARK2、BIKE、BLK、BMPR1A、BMPR1Aps1、BMPR1Aps2、BMPR1B、BMPR2、BMX、BRAF、BRAFps、BRK、BRSK1、BRSK2、BTK、BUB1、BUBR1、CaMK1a、CaMK1b、CaMK1d、CaMK1g、CaMK2a、CaMK2b、CaMK2d、CaMK2g、CaMK4、CaMKK1、CaMKK2、caMLCK、CASK、CCK4、CCRK、CDC2、CDC7、CDK10、CDK11、CDK2、CDK3、CDK4、CDK4ps、CDK5、CDK5ps、CDK6、CDK7、CDK7ps、CDK8、CDK8ps、CDK9、CDKL1、CDKL2、CDKL3、CDKL4、CDKL5、CGDps、CHED、CHK1、CHK2、CHK2ps1、CHK2ps2、CK1a、CK1a2、CK1aps1、CK1aps2、CK1aps3、CK1d、CK1e、CK1g1、CK1g2、CK1g2ps、CK1g3、CK2a1、CK2a1-rs、CK2a2、CLIK1、CLIK1L、CLK1、CLK2、CLK2ps、CLK3、CLK3ps、CLK4、COT、CRIK、CRK7、CSK、CTK、CYGD、CYGF、DAPK1、DAPK2、DAPK3、DCAMKL1、DCAMKL2、DCAMKL3、DDR1、DDR2、DLK、DMPK1、DMPK2、DRAK1、DRAK2、DYRK1A、DYRK1B、DYRK2、DYRK3、DYRK4、EGFR、EphA1、EphA10、EphA2、EphA3、EphA4、EphA5、EphA6、EphA7、EphA8、EphB1、EphB2、EphB3、EphB4、EphB6、Erk1、Erk2、Erk3、Erk3ps1、Erk3ps2、Erk3ps3、Erk3ps4、Erk4、Erk5、Erk7、FAK、FER、FERps、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FGR、FLT1、FLT1ps、FLT3、FLT4、FMS、FRK、Fused、FYN、GAK、GCK、GCN2、GCN22、GPRK4、GPRK5、GPRK6、GPRK6ps、GPRK7、GSK3A、GSK3B、Haspin、HCK、HER2/ErbB2、HER3/ErbB3、HER4/ErbB4、HH498、HIPK1、HIPK2、HIPK3、HIPK4、HPK1、HRI、HRIps、HSER、HUNK、ICK、IGF1R、IKKa、IKKb、IKKe、ILK、INSR、IRAK1、IRAK2、IRAK3、IRAK4、IRE1、IRE2、IRR、ITK、JAK1、JAK12、JAK2、JAK22、JAK3、JAK32、JNK1、JNK2、JNK3、KDR、KHS1、KHS2、KIS、KIT、KSGCps、KSR1、KSR2、LATS1、LATS2、LCK、LIMK1、LIMK2、LIMK2ps、LKB1、LMR1、LMR2、LMR3、LOK、LRRK1、LRRK2、LTK、LYN、LZK、MAK、MAP2K1、MAP2K1ps、MAP2K2、MAP2K2ps、MAP2K3、MAP2K4、MAP2K5、MAP2K6、MAP2K7、MAP3K1、MAP3K2、MAP3K3、MAP3K4、MAP3K5、MAP3K6、MAP3K7、MAP3K8、MAPKAPK2、MAPKAPK3、MAPKAPK5、MAPKAPKps1、MARK1、MARK2、MARK3、MARK4、MARKps01、MARKps02、MARKps03、MARKps04、MARKps05、MARKps07、MARKps08、MARKps09、MARKps10、MARKps11、MARKps12、MARKps13、MARKps15、MARKps16、MARKps17、MARKps18、MARKps19、MARKps20、MARKps21、MARKps22、MARKps23、MARKps24、MARKps25、MARKps26、MARKps27、MARKps28、MARKps29、MARKps30、MAST1、MAST2、MAST3、MAST4、MASTL、MELK、MER、MET、MISR2、MLK1、MLK2、MLK3、MLK4、MLKL、MNK1、MNK1ps、MNK2、MOK、MOS、MPSK1、MPSK1ps、MRCKa、MRCKb、MRCKps、MSK1、MSK12、MSK2、MSK22、MSSK1、MST1、MST2、MST3、MST3ps、MST4、MUSK、MYO3A、MYO3B、MYT1、NDR1、NDR2、NEK1、NEK10、NEK11、NEK2、NEK2ps1、NEK2ps2、NEK2ps3、NEK3、NEK4、NEK4ps、NEK5、NEK6、NEK7、NEK8、NEK9、NIK、NIM1、NLK、NRBP1、NRBP2、NuaK1、NuaK2、Obscn、Obscn2、OSR1、p38a、p38b、p38d、p38g、p70S6K、p70S6Kb、p70S6Kps1、p70S6Kps2、PAK1、PAK2、PAK2ps、PAK3、PAK4、PAK5、PAK6、PASK、PBK、PCTAIRE1、PCTAIRE2、PCTAIRE3、PDGFRa、PDGFRb、PDK1、PEK、PFTAIRE1、PFTAIRE2、PHKg1、PHKg1ps1、PHKg1ps2、PHKg1ps3、PHKg2、PIK3R4、PIM1、PIM2、PIM3、PINK1、PITSLRE、PKACa、PKACb、PKACg、PKCa、PKCb、PKCd、PKCe、PKCg、PKCh、PKCi、PKCips、PKCt、PKCz、PKD1、PKD2、PKD3、PKG1、PKG2、PKN1、PKN2、PKN3、PKR、PLK1、PLK1ps1、PLK1ps2、PLK2、PLK3、PLK4、PRKX、PRKXps、PRKY、PRP4、PRP4ps、PRPK、PSKH1、PSKH1ps、PSKH2、PYK2、QIK、QSK、RAF1、RAF1ps、RET、RHOK、RIPK1、RIPK2、RIPK3、RNAseL、ROCK1、ROCK2、RON、ROR1、ROR2、ROS、RSK1、RSK12、RSK2、RSK22、RSK3、RSK32、RSK4、RSK42、RSKL1、RSKL2、RYK、RYKps、SAKps、SBK、SCYL1、SCYL2、SCYL2ps、SCYL3、SGK、SgK050ps、SgK069、SgK071、SgK085、SgK110、SgK196、SGK2、SgK223、SgK269、SgK288、SGK3、SgK307、SgK384ps、SgK396、SgK424、SgK493、SgK494、SgK495、SgK496、SIK、skMLCK、SLK、Slob、smMLCK、SNRK、SPEG、SPEG2、SRC、SRM、SRPK1、SRPK2、SRPK2ps、SSTK、STK33、STK33ps、STLK3、STLK5、STLK6、STLK6ps1、STLK6-rs、SuRTK106、SYK、TAK1、TAO1、TAO2、TAO3、TBCK、TBK1、TEC、TESK1、TESK2、TGFbR1、TGFbR2、TIE1、TIE2、TLK1、TLK1ps、TLK2、TLK2ps1、TLK2ps2、TNK1、Trad、Trb1、Trb2、Trb3、Trio、TRKA、TRKB、TRKC、TSSK1、TSSK2、TSSK3、TSSK4、TSSKps1、TSSKps2、TTBK1、TTBK2、TTK、TTN、TXK、TYK2、TYK22、TYRO3、TYRO3ps、ULK1、ULK2、ULK3、ULK4、VACAMKL、VRK1、VRK2、VRK3、VRK3ps、Wee1、Wee1B、Wee1Bps、Wee1ps1、Wee1ps2、Wnk1、Wnk2、Wnk3、Wnk4、YANK1、YANK2、YANK3、YES、YESps、YSK1、ZAK、ZAP70、ZC1/HGK、ZC2/TNIK、ZC3/MINK、ZC4/NRK。
本発明のある態様の詳細な説明
近年、いくつかの化合物が、ブロモドメイン結合剤であることが報告されている:例えば、WO 2012/075383、WO 2011/054553、WO 2011/054841、WO 2011/054844、WO 2011/054845、WO 2011/054846、WO 2011/054848 WO 2011/143669、およびWO 2011/161031。さらに、日本特許出願公開JP 2008/156311は、BRD2ブロモドメイン結合剤であると言われているベンズイミダゾール誘導体を開示しており、これは、ウイルス感染および/または増殖に対して効用を有する。国際PCT公開WO 2009/084693は、アセチル化ヒストンとブロモドメイン含有タンパク質との結合を阻害すると言われている一連のチエノトリアゾロジアゼピン誘導体を開示しており、これは、抗がん剤として有用であると言われている。国際PCT公開WO 2011/054843は、ブロモドメインとその同族アセチル化タンパク質との結合を阻害する化合物が、自己免疫疾患または状態および炎症性疾患または状態の範囲の処置に、効用を有し得ることを示唆する。しかし、さらなる強力かつ安全なブロモドメインバインダーの必要性が残されている。
本発明は、ブロモドメインおよび/またはブロモドメイン含有タンパク質のバインダーである、式(I)、(II−C)(例として式(II))および(III)のいずれか1つで表される化合物(例えば、式(I)で表される化合物)を提供する。本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン(例えば、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメイン)の結合ポケット内に結合可能であり得る。いかなる特定の理論に束縛されることを望まないが、本明細書に記載の化合物は、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル化リシン残基と結合ポケットとの間の接触を模倣することにより、ブロモドメインの結合ポケットに結合し得る。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメインの結合ポケットに結合する。本明細書に記載の化合物はまた、ブロモドメインおよび/またはブロモドメイン含有タンパク質のインヒビターであってもよい。また、本発明において提供されるのは、ブロモドメイン含有タンパク質(例えば、転写因子)の活性を阻害するのに有用な、医薬組成物、方法、使用、およびキットである。化合物、医薬組成物、方法、使用、およびキットは、ブロモドメインに関連する疾患、ブロモドメイン含有タンパク質に関連する疾患、ブロモドメインの活性(例えば、異常な活性)に関連する疾患、およびブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、異常な活性)に関連する疾患を、処置および/または予防するのに、有用であり得る。本明細書に記載の化合物によって予防および/または処置され得る例示の疾患としては、増殖性疾患(例えば、がん、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、および自己免疫疾患)、自己免疫疾患、心血管疾患、ウイルス感染、線維性疾患、代謝性疾患、内分泌疾患、および放射能中毒が挙げられる。化合物、医薬組成物、方法、使用、およびキットはまた、男性避妊およびウイルスの複製を阻害するか、ウイルスを死滅させるためにも、有用であり得る。
化合物
式(I)で表される化合物
一側面において、本発明は、式(I):
式中:
は、単結合または二重結合であり;
X1は、−O−、−S−または−C(RX1)2−であり、ここでRX1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;
Y1は、NまたはCRY1であり、ここでRY1は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;
Z1は、−O−、−N(RZ1)−または−C(RZ1)2−であり、ここでRZ1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、RZ1の2つは結び合って、置換または非置換の炭素環、または、置換または非置換の複素環を形成し;
RA1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORA1a、−N(RA1a)2、−SRA1a、−CN、−SCN、−C(=NRA1a)RA1a、−C(=NRA1a)ORA1a、−C(=NRA1a)N(RA1a)2、−C(=O)RA1a、−C(=O)ORA1a、−C(=O)N(RA1a)2、−NO2、−NRA1aC(=O)RA1a、−NRA1aC(=O)ORA1a、−NRA1aC(=O)N(RA1a)2、−OC(=O)RA1a、−OC(=O)ORA1aまたは−OC(=O)N(RA1a)2であり、ここでRA1aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRA1a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換のヘテロアリール環を形成し;
aは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
RB1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORB1a、−N(RB1a)2、−SRB1a、−CN、−SCN、−C(=NRB1a)RB1a、−C(=NRB1a)ORB1a、−C(=NRB1a)N(RB1a)2、−C(=O)RB1a、−C(=O)ORB1a、−C(=O)N(RB1a)2、−NO2、−NRB1aC(=O)RB1a、−NRB1aC(=O)ORB1a、−NRB1aC(=O)N(RB1a)2、−OC(=O)RB1a、−OC(=O)ORB1aまたは−OC(=O)N(RB1a)2であり、ここでRB1aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRB1a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換のヘテロアリール環を形成し;
bは、0、1、2または3であり;
RC1は、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリールまたは酸素保護基であり;
RD1は、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORD1a、−N(RD1a)2、−SRD1a、−CN、−SCN、−C(=NRD1a)RD1a、−C(=NRD1a)ORD1a、−C(=NRD1a)N(RD1a)2、−C(=O)RD1a、−C(=O)ORD1a、−C(=O)N(RD1a)2、−NO2、−NRD1aC(=O)RD1a、−NRD1aC(=O)ORD1a、−NRD1aC(=O)N(RD1a)2、−OC(=O)RD1a、−OC(=O)ORD1aまたは−OC(=O)N(RD1a)2であり、ここでRD1aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRD1a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換のヘテロアリール環を形成し;
RE1は、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、窒素保護基であり;
RF1は、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、窒素保護基であり;
RG1は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;および、
RH1は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;
あるいは、RG1およびRH1は結び合って、置換または非置換のフェニル環を形成する、
で表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを提供する。
式(I)は、結合
を含む。ある態様において、
は、単結合である。ある態様において、
は二重結合である。
式(I)は、二価部分X1を含む。ある態様において、X1は−O−である。ある態様において、X1は−S−である。ある態様において、X1は−C(RX1)2−である。ある態様において、X1は−CH(RX1)−である。ある態様において、X1は−CH2−である。
ある態様において、RX1の少なくとも1つはHである。ある態様において、RX1の各々はHである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはハロゲンである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはFである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはClである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはBrである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはI(ヨウ素)である。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX1の各々は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RX1の各々は、−CH3である。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RX1の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RX1の少なくとも1つはエチルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはプロピルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはブチルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはペンチルである。ある態様において、RX1の少なくとも1つはヘキシルである。
式(I)は二価部分Y1を含む。ある態様において、Y1はNである。ある態様において、Y1はCRY1である。ある態様において、Y1はCHである。ある態様において、Y1はC(ハロゲン)である。ある態様において、Y1はC(置換または非置換の、C1〜6アルキル)である。
ある態様において、RY1はHである。ある態様において、RY1はハロゲンである。ある態様において、RY1はFである。ある態様において、RY1はClである。ある態様において、RY1はBrである。ある態様において、RY1はI(ヨウ素)である。ある態様において、RY1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RY1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RY1は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RY1は−CH3である。ある態様において、RY1は置換メチルである。ある態様において、RY1は−CH2Fである。ある態様において、RY1は−CHF2である。ある態様において、RY1は−CF3である。ある態様において、RY1はエチルである。ある態様において、RY1はプロピルである。ある態様において、RY1はブチルである。ある態様において、RY1はペンチルである。ある態様において、RY1はヘキシルである。
式(I)は二価部分Z1を含む。ある態様において、Z1は−O−である。ある態様において、Z1は−N(RZ1)−である。ある態様において、Z1は−NH−である。ある態様において、Z1は−N(置換または非置換の、C1〜6アルキル)−である。ある態様において、Z1は−N(置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリル)−である。ある態様において、Z1は−C(RZ1)2−である。ある態様において、Z1は−CH(RZ1)−である。ある態様において、Z1は−CH(置換または非置換の、C1〜6アルキル)−である。ある態様において、Z1は−CH(置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリル)−である。
式(I)は、1以上の置換基RZ1を、二価部分Z1上に含んでもよい。ある態様において、RZ1の少なくとも1つはHである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つはメチルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つはエチルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つはプロピルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つはブチルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つはペンチルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つはヘキシルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換または非置換の、6員の、単環式ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1または2つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、式:
である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、式:
である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、式:
である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、式:
である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、式:
である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、ヘテロアリールであり、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであり、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RZ1の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RZ1の2つは結び合って、置換または非置換の炭素環を形成する。ある態様において、RZ1の2つは結び合って、飽和または不飽和の炭素環を形成する。ある態様において、RZ1の2つは結び合って、置換または非置換の、3〜7員の、単環式炭素環を形成する。ある態様において、RZ1の2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RZ1の2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RZ1の2つは結び合って複素環を形成し、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RZ1の2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。
式(I)は、1以上の置換基RA1を含んでもよい。ある態様において、RA1のうち少なくとも2つは異なっている。ある態様において、RA1のすべてが同じである。ある態様において、RA1の少なくとも1つはHである。ある態様において、RA1のすべてがHである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RA1の少なくとも1つはFである。ある態様において、RA1の少なくとも1つはClである。ある態様において、RA1の少なくとも1つはBrである。ある態様において、RA1の少なくとも1つはI(ヨウ素)である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA1のすべてが、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RA1のすべてが、−CH3である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、ヘテロアリールであり、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであり、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−ORA1aである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−SRA1aである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−N(RA1a)2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−C(=NRA1a)RA1a、−C(=NRA1a)ORA1aまたは−C(=NRA1a)N(RA1a)2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−C(=O)RA1aまたは−C(=O)ORA1aである。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−C(=O)N(RA1a)2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−NRA1aC(=O)RA1a、−NRA1aC(=O)ORA1aまたは−NRA1aC(=O)N(RA1a)2である。ある態様において、RA1の少なくとも1つは、−OC(=O)RA1a、−OC(=O)ORA1aまたは−OC(=O)N(RA1a)2である。
ある態様において、RA1aの少なくとも1つはHである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであり、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであり、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RA1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RA1aの2つが結びついて、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RA1aの2つが結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RA1aの2つが結び合って、複素環を形成し、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択されるある態様において、RA1aの2つが結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RA1aの2つが結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RA1aの2つが結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成し、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、aは0である。ある態様において、aは1である。ある態様において、aは2である。ある態様において、aは3である。ある態様において、aは4である。ある態様において、aは5である。ある態様において、aは6である。ある態様において、aは7である。ある態様において、aは8である。
式(I)は、1以上の置換基RB1を含んでもよい。ある態様において、RB1の少なくとも2つは異なる。ある態様において、RB1の少なくとも2つは同じである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RB1の少なくとも2つは、Hである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB1の少なくとも2つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RB1の少なくとも2つは、−CH3である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、ヘテロアリールであり、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであり、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−ORB1aである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−SRB1aである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−N(RB1a)2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−C(=NRB1a)RB1a、−C(=NRB1a)ORB1aまたは−C(=NRB1a)N(RB1a)2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−C(=O)RB1aまたは−C(=O)ORB1aである。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−C(=O)N(RB1a)2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−NRB1aC(=O)RB1a、−NRB1aC(=O)ORB1aまたは−NRB1aC(=O)N(RB1a)2である。ある態様において、RB1の少なくとも1つは、−OC(=O)RB1a、−OC(=O)ORB1aまたは−OC(=O)N(RB1a)2である。
ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであり、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであり、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RB1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RB1aの少なくとも2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RB1aの少なくとも2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RB1aの少なくとも2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB1aの少なくとも2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RB1aの少なくとも2つは結び合って、置換または非置換のヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RB1aの少なくとも2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄.
ある態様において、bは、0である。ある態様において、bは、1である。ある態様において、bは、2である。ある態様において、bは、3である。
式(I)は、置換基RC1を含む。ある態様において、RC1は、Hである。ある態様において、RC1は、置換アシルである。ある態様において、RC1は、非置換アシルである。ある態様において、RC1は、アセチルである。ある態様において、RC1は、置換アルキルである。ある態様において、RC1は、非置換アルキルである。ある態様において、RC1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RC1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RC1は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RC1は、−CH3である。ある態様において、RC1は、置換メチルである。ある態様において、RC1は、−CH2Fである。ある態様において、RC1は、−CHF2である。ある態様において、RC1は、−CF3である。ある態様において、RC1は、エチルである。ある態様において、RC1は、プロピルである。ある態様において、RC1は、ブチルである。ある態様において、RC1は、ペンチルである。ある態様において、RC1は、ヘキシルである。ある態様において、RC1は、置換アルケニルである。ある態様において、RC1は、非置換アルケニルである。ある態様において、RC1は、置換アルキニルである。ある態様において、RC1は、非置換アルキニルである。ある態様において、RC1は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RC1は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RC1は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RC1は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RC1は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RC1は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RC1は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RC1は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RC1は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RC1は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RC1は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RC1は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RC1は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RC1は、置換アリールである。ある態様において、RC1は、非置換アリールである。ある態様において、RC1は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RC1は、置換フェニルである。ある態様において、RC1は、非置換フェニルである。ある態様において、RC1は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RC1は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RC1は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RC1は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC1は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC1は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC1は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RC1は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC1は、酸素保護基である。ある態様において、RC1は、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。
式(I)は、置換基RD1を含む。ある態様において、RD1は、Hである。ある態様において、RD1は、ハロゲンである。ある態様において、RD1は、Fである。ある態様において、RD1は、Clである。ある態様において、RD1は、Brである。ある態様において、RD1は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RD1は、置換アルキルである。ある態様において、RD1は、非置換アルキルである。ある態様において、RD1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD1は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RD1は、−CH3である。ある態様において、RD1は、置換メチルである。ある態様において、RD1は、−CH2Fである。ある態様において、RD1は、−CHF2である。ある態様において、RD1は、−CF3である。ある態様において、RD1は、エチルである。ある態様において、RD1は、プロピルである。ある態様において、RD1は、ブチルである。ある態様において、RD1は、ペンチルである。ある態様において、RD1は、ヘキシルである。ある態様において、RD1は、置換アルケニルである。ある態様において、RD1は、非置換アルケニルである。ある態様において、RD1は、置換アルキニルである。ある態様において、RD1は、非置換アルキニルである。ある態様において、RD1は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RD1は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RD1は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD1は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD1は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD1は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD1は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD1は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1は、置換アリールである。ある態様において、RD1は、非置換アリールである。ある態様において、RD1は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RD1は、置換フェニルである。ある態様において、RD1は、非置換フェニルである。ある態様において、RD1は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD1は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD1は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD1は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD1は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD1は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD1は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RD1は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD1は、−ORD1aである。ある態様において、RD1は、−OHである。ある態様において、RD1は、−OMeである。ある態様において、RD1は、−OEtである。ある態様において、RD1は、−OPrである。ある態様において、RD1は、−OBuである。ある態様において、RD1は、−OBnである。ある態様において、RD1は、−OPhである。ある態様において、RD1は、−SRD1aである。ある態様において、RD1は、−SHである。ある態様において、RD1は、−SMeである。ある態様において、RD1は、−N(RD1a)2である。ある態様において、RD1は、−NH2である。ある態様において、RD1は、−NHMeである。ある態様において、RD1は、−NMe2である。ある態様において、RD1は、−CNである。ある態様において、RD1は、−SCNである。ある態様において、RD1は、−C(=NRD1a)RD1a、−C(=NRD1a)ORD1aまたは−C(=NRD1a)N(RD1a)2である。ある態様において、RD1は、−C(=O)RD1aまたは−C(=O)ORD1aである。ある態様において、RD1は、−C(=O)N(RD1a)2である。ある態様において、RD1は、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RD1は、−NO2である。ある態様において、RD1は、−NRD1aC(=O)RD1a、−NRD1aC(=O)ORD1aまたは−NRD1aC(=O)N(RD1a)2である。ある態様において、RD1は、−OC(=O)RD1a、−OC(=O)ORD1aまたは−OC(=O)N(RD1a)2である。
ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD1の少なくとも1つaは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1の少なくとも1つaは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、の少なくとも1つRD1aは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RD1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RD1aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RD1aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RD1aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD1aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RD1aの2つは結び合って、置換または非置換のヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RD1aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
式(I)は、置換基RE1を含む。ある態様において、RE1は、Hである。ある態様において、RE1は、置換アルキルである。ある態様において、RE1は、非置換アルキルである。ある態様において、RE1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RE1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RE1は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RE1は、−CH3である。ある態様において、RE1は、置換メチルである。ある態様において、RE1は、−CH2Fである。ある態様において、RE1は、−CHF2である。ある態様において、RE1は、−CF3である。ある態様において、RE1は、エチルである。ある態様において、RE1は、プロピルである。ある態様において、RE1は、ブチルである。ある態様において、RE1は、ペンチルである。ある態様において、RE1は、ヘキシルである。ある態様において、RE1は、置換アルケニルである。ある態様において、RE1は、非置換アルケニルである。ある態様において、RE1は、置換アルキニルである。ある態様において、RE1は、非置換アルキニルである。ある態様において、RE1は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RE1は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RE1は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RE1は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RE1は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RE1は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RE1は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RE1は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RE1は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RE1は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RE1は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RE1は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RE1は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RE1は、置換アリールである。ある態様において、RE1は、非置換アリールである。ある態様において、RE1は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RE1は、置換フェニルである。ある態様において、RE1は、非置換フェニルである。ある態様において、RE1は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RE1は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RE1は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RE1は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE1は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE1は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE1は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RE1は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE1は、窒素保護基である。ある態様において、RE1は、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。
式(I)は、置換基RF1を含む。ある態様において、RF1は、Hである。ある態様において、RF1は、置換アルキルである。ある態様において、RF1は、非置換アルキルである。ある態様において、RF1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RF1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RF1は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RF1は、−CH3である。ある態様において、RF1は、置換メチルである。ある態様において、RF1は、−CH2Fである。ある態様において、RF1は、−CHF2である。ある態様において、RF1は、−CF3である。ある態様において、RF1は、エチルである。ある態様において、RF1は、プロピルである。ある態様において、RF1は、ブチルである。ある態様において、RF1は、ペンチルである。ある態様において、RF1は、ヘキシルである。ある態様において、RF1は、置換アルケニルである。ある態様において、RF1は、非置換アルケニルである。ある態様において、RF1は、置換アルキニルである。ある態様において、RF1は、非置換アルキニルである。ある態様において、RF1は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RF1は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RF1は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RF1は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RF1は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RF1は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RF1は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RF1は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RF1は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RF1は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RF1は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RF1は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RF1は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RF1は、置換アリールである。ある態様において、RF1は、非置換アリールである。ある態様において、RF1は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RF1は、置換フェニルである。ある態様において、RF1は、非置換フェニルである。ある態様において、RF1は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RF1は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RF1は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RF1は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF1は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF1は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF1は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RF1は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF1は、窒素保護基である。ある態様において、RF1は、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。
式(I)は、置換基RG1を含む。ある態様において、RG1は、Hである。ある態様において、RG1は、ハロゲンである。ある態様において、RG1は、Fである。ある態様において、RG1は、Clである。ある態様において、RG1は、Brである。ある態様において、RG1は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RG1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RG1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RG1は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RG1は、−CH3である。ある態様において、RG1は、置換メチルである。ある態様において、RG1は、−CH2Fである。ある態様において、RG1は、−CHF2である。ある態様において、RG1は、−CF3である。ある態様において、RG1は、エチルである。ある態様において、RG1は、プロピルである。ある態様において、RG1は、ブチルである。ある態様において、RG1は、ペンチルである。ある態様において、RG1は、ヘキシルである。
式(I)は、置換基RH1を含む。ある態様において、RH1は、Hである。ある態様において、RH1は、ハロゲンである。ある態様において、RH1は、Fである。ある態様において、RH1は、Clである。ある態様において、RH1は、Brである。ある態様において、RH1は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RH1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RH1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RH1は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RH1は、−CH3である。ある態様において、RH1は、置換メチルである。ある態様において、RH1は、−CH2Fである。ある態様において、RH1は、−CHF2である。ある態様において、RH1は、−CF3である。ある態様において、RH1は、エチルである。ある態様において、RH1は、プロピルである。ある態様において、RH1は、ブチルである。ある態様において、RH1は、ペンチルである。ある態様において、RH1は、ヘキシルである。
ある態様において、RG1およびRH1の各々は、水素である。
ある態様において、RG1およびRH1は結び合って、置換フェニル環を形成する。ある態様において、RG1およびRH1は結び合って、非置換フェニル環を形成する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(I−A):
式中:
RK1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORK1a、−N(RK1a)2、−SRK1a、−CN、−SCN、−C(=NRK1a)RK1a、−C(=NRK1a)ORK1a、−C(=NRK1a)N(RK1a)2、−C(=O)RK1a、−C(=O)ORK1a、−C(=O)N(RK1a)2、−NO2、−NRK1aC(=O)RK1a、−NRK1aC(=O)ORK1a、−NRK1aC(=O)N(RK1a)2、−OC(=O)RK1a、−OC(=O)ORK1aまたは−OC(=O)N(RK1a)2、であるが、ここでRK1aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRK1a基は結び合って、置換または非置換のヘテロ環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;および、
cは、0、1、2、3または4である、
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
式(I−A)は、1以上の置換基RK1を含んでもよい。ある態様において、RK1の少なくとも2つは異なる。ある態様において、RK1のすべてが同じである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RK1のすべてが、Hである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK1のすべてが、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RK1のすべてが、−CH3である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−ORK1aである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−SRK1aである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−N(RK1a)2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−C(=NRK1a)RK1a、−C(=NRK1a)ORK1aまたは−C(=NRK1a)N(RK1a)2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−C(=O)RK1aまたは−C(=O)ORK1aである。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−C(=O)N(RK1a)2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−NRK1aC(=O)RK1a、−NRK1aC(=O)ORK1aまたは−NRK1aC(=O)N(RK1a)2である。ある態様において、RK1の少なくとも1つは、−OC(=O)RK1a、−OC(=O)ORK1aまたは−OC(=O)N(RK1a)2である。
ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RK1aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RK1aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RK1aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK1aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RK1aの2つは結び合って、置換または非置換のヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RK1aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、cの少なくとも1つは、0である。ある態様において、cの少なくとも1つは、1である。ある態様において、cの少なくとも1つは、2である。ある態様において、cの少なくとも1つは、3である。ある態様において、cの少なくとも1つは、4である。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(I−B):
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
式(II−C)で表される化合物
別の側面において、本発明は、式(II−C):
式中:
は単結合または二重結合であり;
W2は、−S(=O)ORW2、−S(=O)N(RW2)2、−S(=O)2ORW2、−S(=O)2N(RW2)2、
RW2の各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、RW2の2つは結び合って、置換または非置換ヘテロ環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;および、
RV2は、水素、置換または非置換C1〜6アルキル、または窒素保護基であり;
U2は、RB2または−ORC2であり;
X2は、−O−、−S−、−N(RX2)−または−C(RX2)2−であるが、ここでRX2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換C1〜6アルキル、または、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であり;
Z2は、−O−、−N(RZ2)−または−C(RZ2)2−であるが、ここでRZ2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、RZ2の2つは結び合って、置換または非置換の炭素環、または、置換または非置換の複素環を形成し;
RA2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORA2a、−N(RA2a)2、−SRA2a、−CN、−SCN、−C(=NRA2a)RA2a、−C(=NRA2a)ORA2a、−C(=NRA2a)N(RA2a)2、−C(=O)RA2a、−C(=O)ORA2a、−C(=O)N(RA2a)2、−NO2、−NRA2aC(=O)RA2a、−NRA2aC(=O)ORA2a、−NRA2aC(=O)N(RA2a)2、−OC(=O)RA2a、−OC(=O)ORA2aまたは−OC(=O)N(RA2a)2であるが、ここでRA2aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRA2a基は結び合って、置換または非置換ヘテロ環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;
kは、0、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり;
RB2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORB2a、−N(RB2a)2、−SRB2a、−CN、−SCN、−C(=NRB2a)RB2a、−C(=NRB2a)ORB2a、−C(=NRB2a)N(RB2a)2、−C(=O)RB2a、−C(=O)ORB2a、−C(=O)N(RB2a)2、−NO2、−NRB2aC(=O)RB2a、−NRB2aC(=O)ORB2a、−NRB2aC(=O)N(RB2a)2、−OC(=O)RB2a、−OC(=O)ORB2aまたは−OC(=O)N(RB2a)2であるが、ここでRB2aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRB2a基は結び合って、置換または非置換ヘテロ環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;
mは、0、1、2または3であり;
RC2は、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、酸素保護基であり;
RD2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORD2a、−N(RD2a)2、−SRD2a、−CN、−SCN、−C(=NRD2a)RD2a、−C(=NRD2a)ORD2a、−C(=NRD2a)N(RD2a)2、−C(=O)RD2a、−C(=O)ORD2a、−C(=O)N(RD2a)2、−NO2、−NRD2aC(=O)RD2a、−NRD2aC(=O)ORD2a、−NRD2aC(=O)N(RD2a)2、−OC(=O)RD2a、−OC(=O)ORD2aまたは−OC(=O)N(RD2a)2であるが、ここでRD2aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRD2a基は結び合って、置換または非置換ヘテロ環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;
nは、0、1または2であり;
RE2は、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または窒素保護基であり;
RF2は、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、窒素保護基であり;
RG2は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;および、
RH2は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;
あるいは、RG2およびRH2 は結び合って、置換または非置換フェニル環を形成する、
で表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを提供する。
式(II−C)は、結合
を含む。ある態様において、
は、単結合である。ある態様において、
は、二重結合である。
式(II−C)は、フェニル環上に部分W2を含む。ある態様において、W2は、−S(=O)ORW2または−S(=O)N(RW2)2であるが、任意にここでRW2の各々は、独立して、置換または非置換C1〜6アルキル(例としてMe)、置換または非置換フェニル、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、任意にここでRW2の2つは結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、W2は、−S(=O)OHである。ある態様において、W2は、−S(=O)NH(RW2)、任意にここでRW2は、置換または非置換C1〜6アルキル(例としてMe)、置換または非置換フェニル、または、窒素保護基である。ある態様において、W2は、−S(=O)NH2である。ある態様において、W2は、−S(=O)2ORW2であるが、任意にここでRW2は、置換または非置換C1〜6アルキル(例としてMe)、置換または非置換フェニル、または、酸素保護基である。ある態様において、W2は、−S(=O)2OHである。ある態様において、W2は、−S(=O)2N(RW2)2であるが、任意にここでRW2の各々は、独立して、置換または非置換C1〜6アルキル(例としてMe)、置換または非置換フェニル、または、窒素保護基であるか、あるいは任意にここでRW2の2つは結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、W2は、−S(=O)2NH(RW2)であるが、任意にここでRW2は、置換または非置換C1〜6アルキル(例としてMe)、置換または非置換フェニル、または、窒素保護基である。ある態様において、W2は、−S(=O)2NH2である。
ある態様において、W2は、式:
で表される。ある態様において、W2は、式:
で表されるが、任意にここでRZ2は、置換または非置換C1〜6アルキル、または、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、W2は、式:
で表される。ある態様において、W2は、式:
で表されるが、任意にここでRZ2は、置換または非置換C1〜6アルキル、または、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、W2は、式:
で表される。ある態様において、W2は、式:
で表され、任意にここでRZ2は、置換または非置換C1〜6アルキル、または、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであり、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、W2は、式:
で表され、ここでRZ2は、置換または非置換の、6員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1または2つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、W2は、式:
で表され、ここでRZ2は、置換または非置換テトラヒドロピラニル、置換または非置換ピペリジニル、置換または非置換モルホリニル、または、置換または非置換ピペラジニルである。ある態様において、W2は、式:
で表される。ある態様において、W2は、式:
で表され、任意にここでRZ2は、置換または非置換C1〜6アルキル、または、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、W2は、式:
で表され、ここでRZ2は、置換または非置換の、6員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1または2つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、W2は、式:
で表され、ここでRZ2は、置換または非置換テトラヒドロピラニル、置換または非置換ピペリジニル、置換または非置換モルホリニル、または、置換または非置換ピペラジニルである。
式(II−C)は、1または2つの置換基RW2を含んでもよい。式(II−C)が、RW2の2つを含むとき、RW2の2つは、互いに同じであっても、異なっていてもよい。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RW2の各々は、Hである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換または非置換の、6員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1または2つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RW2の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RW2の2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RW2の2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RW2の2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RW2の2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環(例として、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環であるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される)を形成する。
式(II−C)は、窒素原子上に置換基RV2を含んでもよい。ある態様において、RV2は、Hである。ある態様において、RV2は、置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RV2は、Meである。ある態様において、RV2は、置換メチル(例として−CF3またはBn)である。ある態様において、RV2は、Et、置換エチル(例としてパーフルオロエチル)、Pr、置換プロピル(例としてパーフルオロプロピルまたは−(CH2)3NH2)、Buまたは置換ブチル(例としてパーフルオロブチル)である。ある態様において、RV2は、窒素保護基(例として、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTs)である。
式(II−C)は、フェニル環上に部分U2を含む。ある態様において、U2は、RB2である。ある態様において、U2は、Hである。ある態様において、U2は、−ORC2であるが、任意にここでRC2は、置換または非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、U2は、−OMeである。
ある態様において、W2は、式:
で表され、および、U2は、−ORC2であることから、式(II−C)で表される化合物は、式(II):
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、W2は、式:
で表され、および、U2は、−ORC2であることから、式(II−C)で表される化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、W2は、−S(=O)ORW2、−S(=O)N(RW2)2、−S(=O)2ORW2、−S(=O)2N(RW2)2であり、および、U2は、RB2(例としてH)である。ある態様において、W2は、−S(=O)2N(RW2)2(例として−S(=O)2NH2)であり、および、U2は、RB2(例としてH)である。
式(II−C)は、二価部分X2を含む。ある態様において、X2は、−O−である。ある態様において、X2は、−S−である。ある態様において、X2は、−N(RX2)−である。ある態様において、X2は、−NH−である。ある態様において、X2は、−N(置換または非置換C1〜6アルキル)−である。ある態様において、X2は、−N(CH3)−である。ある態様において、X2は、−C(RX2)2−である。ある態様において、X2は、−CH(RX2)−である。ある態様において、X2は、−CH2−である。
ある態様において、RX2の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RX2の各々は、Hである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX2の各々は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RX2の各々は、−CH3である。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RX2の少なくとも1つは、ヘキシルである。
式(II−C)は、二価部分Z2を含む。ある態様において、Z2は、−O−である。ある態様において、Z2は、−N(RZ2)−である。ある態様において、Z2は、−NH−である。ある態様において、Z2は、−N(置換または非置換のC1〜6アルキル)−である。ある態様において、Z2は、−N(置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリル)−である。ある態様において、Z2は、−C(RZ2)2−である。ある態様において、Z2は、−CH(RZ2)−である。ある態様において、Z2は、−CH(置換または非置換の、C1〜6アルキル)−である。ある態様において、Z2は、−CH(置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリル)−である。
式(II−C)は、二価部分Z2上に1以上の置換基RZ2を含んでもよい。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換または非置換の、6員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1または2つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RZ2の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RZ2の2つは結び合って、置換または非置換の炭素環を形成する。ある態様において、RZ2の2つは結び合って、飽和または不飽和の炭素環を形成する。ある態様において、RZ2の2つは結び合って、置換または非置換の、3〜7員の、単環式炭素環を形成する。ある態様において、RZ2の2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RZ2の2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RZ2の2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RZ2の2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。
式(II−C)は、1以上の置換基RA2を含んでもよい。ある態様において、RA2の少なくとも2つは異なっている。ある態様において、RA2のすべてが同じである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RA2のすべてがHである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA2のすべてが非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RA2のすべてが−CH3である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−ORA2aである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−SRA2aである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−N(RA2a)2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−C(=NRA2a)RA2a、−C(=NRA2a)ORA2aまたは−C(=NRA2a)N(RA2a)2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−C(=O)RA2aまたは−C(=O)ORA2aである。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−C(=O)N(RA2a)2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−NRA2aC(=O)RA2a、−NRA2aC(=O)ORA2aまたは−NRA2aC(=O)N(RA2a)2である。ある態様において、RA2の少なくとも1つは、−OC(=O)RA2a、−OC(=O)ORA2aまたは−OC(=O)N(RA2a)2である。
ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RA2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RA2aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RA2aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RA2aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA2aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RA2aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RA2aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、kは、0である。ある態様において、kは、1である。ある態様において、kは、2である。ある態様において、kは、3である。ある態様において、kは、4である。ある態様において、kは、5である。ある態様において、kは、6である。ある態様において、kは、7である。ある態様において、kは、8である。ある態様において、kは、9である。
式(II−C)は、1以上の置換基RB2を含んでもよい。ある態様において、RB2の少なくとも2つは異なっている。ある態様において、RB2のすべてが同じである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RB2のすべてがHである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB2のすべてが非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RB2のすべてが−CH3である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−ORB2aである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−SRB2aである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−N(RB2a)2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−C(=NRB2a)RB2a、−C(=NRB2a)ORB2aまたは−C(=NRB2a)N(RB2a)2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−C(=O)RB2aまたは−C(=O)ORB2aである。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−C(=O)N(RB2a)2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−NRB2aC(=O)RB2a、−NRB2aC(=O)ORB2aまたは−NRB2aC(=O)N(RB2a)2である。ある態様において、RB2の少なくとも1つは、−OC(=O)RB2a、−OC(=O)ORB2aまたは−OC(=O)N(RB2a)2である。
ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RB2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RB2aの2つは結び合って、置換または非置換複素環を形成する。ある態様において、RB2aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RB2aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB2aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RB2aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RB2aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、mは、0である。ある態様において、mは、1である。ある態様において、mは、2である。ある態様において、mは、3である。
式(II−C)は、置換基RC2を含む。ある態様において、RC2は、Hである。ある態様において、RC2は、置換アシルである。ある態様において、RC2は、非置換アシルである。ある態様において、RC2は、アセチルである。ある態様において、RC2は、置換アルキルである。ある態様において、RC2は、非置換アルキルである。ある態様において、RC2は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RC2は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RC2は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RC2は、−CH3である。ある態様において、RC2は、置換メチルである。ある態様において、RC2は、−CH2Fである。ある態様において、RC2は、−CHF2である。ある態様において、RC2は、−CF3である。ある態様において、RC2は、エチルである。ある態様において、RC2は、プロピルである。ある態様において、RC2は、ブチルである。ある態様において、RC2は、ペンチルである。ある態様において、RC2は、ヘキシルである。ある態様において、RC2は、置換アルケニルである。ある態様において、RC2は、非置換アルケニルである。ある態様において、RC2は、置換アルキニルである。ある態様において、RC2は、非置換アルキニルである。ある態様において、RC2は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RC2は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RC2は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RC2は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RC2は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RC2は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RC2は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RC2は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RC2は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RC2は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RC2は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RC2は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RC2は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RC2は、置換アリールである。ある態様において、RC2は、非置換アリールである。ある態様において、RC2は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RC2は、置換フェニルである。ある態様において、RC2は、非置換フェニルである。ある態様において、RC2は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RC2は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RC2は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RC2は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC2は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC2は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC2は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RC2は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC2は、酸素保護基である。ある態様において、RC2は、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。
式(II−C)は、1または2つの置換基RD2を含んでもよい。ある態様において、RD2の2つは異なっている。ある態様において、RD2の2つは同じである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RD2の両方ともHである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD2の各々は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RD2の各々は、−CH3である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−ORD2aである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−SRD2aである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−N(RD2a)2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−C(=NRD2a)RD2a、−C(=NRD2a)ORD2aまたは−C(=NRD2a)N(RD2a)2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−C(=O)RD2aまたは−C(=O)ORD2aである。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−C(=O)N(RD2a)2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−NRD2aC(=O)RD2a、−NRD2aC(=O)ORD2aまたは−NRD2aC(=O)N(RD2a)2である。ある態様において、RD2の少なくとも1つは、−OC(=O)RD2a、−OC(=O)ORD2aまたは−OC(=O)N(RD2a)2である。
ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RD2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RD2aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RD2aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RD2aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD2aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RD2aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RD2aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、nは、0である。ある態様において、nは、1である。ある態様において、nは、2である。
式(II−C)は、置換基RE2を含む。ある態様において、RE2は、Hである。ある態様において、RE2は、置換アルキルである。ある態様において、RE2は、非置換アルキルである。ある態様において、RE2は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RE2は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RE2は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RE2は、−CH3である。ある態様において、RE2は、置換メチルである。ある態様において、RE2は、−CH2Fである。ある態様において、RE2は、−CHF2である。ある態様において、RE2は、−CF3である。ある態様において、RE2は、エチルである。ある態様において、RE2は、プロピルである。ある態様において、RE2は、ブチルである。ある態様において、RE2は、ペンチルである。ある態様において、RE2は、ヘキシルである。ある態様において、RE2は、置換アルケニルである。ある態様において、RE2は、非置換アルケニルである。ある態様において、RE2は、置換アルキニルである。ある態様において、RE2は、非置換アルキニルである。ある態様において、RE2は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RE2は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RE2は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RE2は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RE2は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RE2は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RE2は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RE2は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RE2は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RE2は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RE2は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RE2は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RE2は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RE2は、置換アリールである。ある態様において、RE2は、非置換アリールである。ある態様において、RE2は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RE2は、置換フェニルである。ある態様において、RE2は、非置換フェニルである。ある態様において、RE2は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RE2は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RE2は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RE2は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE2は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE2は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE2は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RE2は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RE2は、窒素保護基である。ある態様において、RE2は、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。
式(II−C)は、置換基RF2を含む。ある態様において、RF2は、Hである。ある態様において、RF2は、置換アルキルである。ある態様において、RF2は、非置換アルキルである。ある態様において、RF2は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RF2は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RF2は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RF2は、−CH3である。ある態様において、RF2は、置換メチルである。ある態様において、RF2は、−CH2Fである。ある態様において、RF2は、−CHF2である。ある態様において、RF2は、−CF3である。ある態様において、RF2は、エチルである。ある態様において、RF2は、プロピルである。ある態様において、RF2は、ブチルである。ある態様において、RF2は、ペンチルである。ある態様において、RF2は、ヘキシルである。ある態様において、RF2は、置換アルケニルである。ある態様において、RF2は、非置換アルケニルである。ある態様において、RF2は、置換アルキニルである。ある態様において、RF2は、非置換アルキニルである。ある態様において、RF2は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RF2は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RF2は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RF2は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RF2は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RF2は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RF2は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RF2は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RF2は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RF2は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RF2は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RF2は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RF2は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RF2は、置換アリールである。ある態様において、RF2は、非置換アリールである。ある態様において、RF2は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RF2は、置換フェニルである。ある態様において、RF2は、非置換フェニルである。ある態様において、RF2は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RF2は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RF2は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RF2は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF2は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF2は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF2は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RF2は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF2は、窒素保護基である。ある態様において、RF2は、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。
式(II−C)は、置換基RG2を含む。ある態様において、RG2は、Hである。ある態様において、RG2は、ハロゲンである。ある態様において、RG2は、Fである。ある態様において、RG2は、Clである。ある態様において、RG2は、Brである。ある態様において、RG2は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RG2は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RG2は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RG2は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RG2は、−CH3である。ある態様において、RG2は、置換メチルである。ある態様において、RG2は、−CH2Fである。ある態様において、RG2は、−CHF2である。ある態様において、RG2は、−CF3である。ある態様において、RG2は、エチルである。ある態様において、RG2は、プロピルである。ある態様において、RG2は、ブチルである。ある態様において、RG2は、ペンチルである。ある態様において、RG2は、ヘキシルである。
式(II−C)は、置換基RH2を含む。ある態様において、RH2は、Hである。ある態様において、RH2は、ハロゲンである。ある態様において、RH2は、Fである。ある態様において、RH2は、Clである。ある態様において、RH2は、Brである。ある態様において、RH2は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RH2は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RH2は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RH2は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RH2は、−CH3である。ある態様において、RH2は、置換メチルである。ある態様において、RH2は、−CH2Fである。ある態様において、RH2は、−CHF2である。ある態様において、RH2は、−CF3である。ある態様において、RH2は、エチルである。ある態様において、RH2は、プロピルである。ある態様において、RH2は、ブチルである。ある態様において、RH2は、ペンチルである。ある態様において、RH2は、ヘキシルである。
ある態様において、RG2およびRH2の各々は、水素である。
ある態様において、RG2およびRH2の2つは結び合って、置換フェニル環を形成する。ある態様において、RG2およびRH2の2つは結び合って、非置換フェニル環を形成する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
式中:
RK2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORK2a、−N(RK2a)2、−SRK2a、−CN、−SCN、−C(=NRK2a)RK2a、−C(=NRK2a)ORK2a、−C(=NRK2a)N(RK2a)2、−C(=O)RK2a、−C(=O)ORK2a、−C(=O)N(RK2a)2、−NO2、−NRK2aC(=O)RK2a、−NRK2aC(=O)ORK2a、−NRK2aC(=O)N(RK2a)2、−OC(=O)RK2a、−OC(=O)ORK2aまたは−OC(=O)N(RK2a)2であるが、ここでRK2aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRK2a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;および、
jは、0、1、2、3または4である、
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
式(II−A)は、1以上の置換基RK2を含んでもよい。ある態様において、RK2の少なくとも2つは異なっている。ある態様において、RK2のすべてが同じである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RK2のすべてがHである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK2のすべてが非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RK2のすべてが−CH3である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−ORK2aである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−SRK2aである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−N(RK2a)2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−C(=NRK2a)RK2a、−C(=NRK2a)ORK2aまたは−C(=NRK2a)N(RK2a)2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−C(=O)RK2aまたは−C(=O)ORK2aである。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−C(=O)N(RK2a)2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−NRK2aC(=O)RK2a、−NRK2aC(=O)ORK2aまたは−NRK2aC(=O)N(RK2a)2である。ある態様において、RK2の少なくとも1つは、−OC(=O)RK2a、−OC(=O)ORK2aまたは−OC(=O)N(RK2a)2である。
ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RK1aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RK2aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RK2aの2つは結び合って、置換または非置換複素環を形成する。ある態様において、RK2aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RK2aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK2aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RK2aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RK2aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、jは、0である。ある態様において、jは、1である。ある態様において、jは、2である。ある態様において、jは、3である。ある態様において、jは、4である。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(II−A):
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグであるが、式中W2は、−S(=O)ORW2、−S(=O)N(RW2)2、−S(=O)2ORW2、−S(=O)2N(RW2)2である(例として、式中W2は、−S(=O)2NH2である)。
ある態様において、本明細書に記載の化合物の少なくとも1つは、式(II−B):
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
式(III)で表される化合物
別の側面において、本発明は、式(III):
式中:
の各々は、独立して、単結合または二重結合であり;
X3は、−O−、−S−、−N(RX3)−または−C(RX3)2−であるが、ここでRX3の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換C1〜6アルキル、または、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であり;
Y3は、NまたはCRY3であるが、ここでRY3は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;
Z3は、−O−、−N(RZ3)−または−C(RZ3)2−であるが、ここでRZ3の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、RZ3の2つは結び合って、置換または非置換の炭素環、または、置換または非置換の複素環であり;
RA3の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORA3a、−N(RA3a)2、−SRA3a、−CN、−SCN、−C(=NRA3a)RA3a、−C(=NRA3a)ORA3a、−C(=NRA3a)N(RA3a)2、−C(=O)RA3a、−C(=O)ORA3a、−C(=O)N(RA3a)2、−NO2、−NRA3aC(=O)RA3a、−NRA3aC(=O)ORA3a、−NRA3aC(=O)N(RA3a)2、−OC(=O)RA3a、−OC(=O)ORA3aまたは−OC(=O)N(RA3a)2であるが、ここでRA3aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRA3a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;
pは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
RB3の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORB3a、−N(RB3a)2、−SRB3a、−CN、−SCN、−C(=NRB3a)RB3a、−C(=NRB3a)ORB3a、−C(=NRB3a)N(RB3a)2、−C(=O)RB3a、−C(=O)ORB3a、−C(=O)N(RB3a)2、−NO2、−NRB3aC(=O)RB3a、−NRB3aC(=O)ORB3a、−NRB3aC(=O)N(RB3a)2、−OC(=O)RB3a、−OC(=O)ORB3aまたは−OC(=O)N(RB3a)2であるが、ここでRB3aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRB3a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;
qは、0、1、2または3であり;
RC3は、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、酸素保護基であり;
RD3は、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORD3a、−N(RD3a)2、−SRD3a、−CN、−SCN、−C(=NRD3a)RD3a、−C(=NRD3a)ORD3a、−C(=NRD3a)N(RD3a)2、−C(=O)RD3a、−C(=O)ORD3a、−C(=O)N(RD3a)2、−NO2、−NRD3aC(=O)RD3a、−NRD3aC(=O)ORD3a、−NRD3aC(=O)N(RD3a)2、−OC(=O)RD3a、−OC(=O)ORD3aまたは−OC(=O)N(RD3a)2であるが、ここでRD3aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRD3a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;
環Aは、置換または非置換の、5〜6員の、単環式の、複素環またはヘテロアリール環であり;
RJ3の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORJ3a、−N(RJ3a)2、−SRJ3a、−CN、−SCN、−C(=NRJ3a)RJ3a、−C(=NRJ3a)ORJ3a、−C(=NRJ3a)N(RJ3a)2、−C(=O)RJ3a、−C(=O)ORJ3a、−C(=O)N(RJ3a)2、−NO2、−NRJ3aC(=O)RJ3a、−NRJ3aC(=O)ORJ3a、−NRJ3aC(=O)N(RJ3a)2、−OC(=O)RJ3a、−OC(=O)ORJ3a、−OC(=O)N(RJ3a)2または窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)であるが、ここでRJ3aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRJ3a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;
rは、0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
RF3は、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、または、窒素保護基であり;
RG3は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;および、
RH3は、水素、ハロゲン、または、置換または非置換C1〜6アルキルであり;
あるいは、RG3およびRH3は結び合って、置換または非置換フェニル環を形成する、
で表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグを提供する。
式(III)は、2つの
結合を含む。ある態様において、
の少なくとも1つは、単結合である。ある態様において、
の少なくとも1つは、二重結合である。ある態様において、
の各々が、単結合である。ある態様において、
の各々が、二重結合である。ある態様において、
の一方は、単結合であり、
の他方は、二重結合である。
式(III)は、二価部分X3を含む。ある態様において、X3は、−O−である。ある態様において、X3は、−S−である。ある態様において、X3は、−N(RX3)−である。ある態様において、X3は、−NH−である。ある態様において、X3は、−N(置換または非置換のC1〜6アルキル)−である。ある態様において、X3は、−N(CH3)−である。ある態様において、X3は、−C(RX3)2−である。ある態様において、X3は、−CH(RX3)−である。ある態様において、X3は、−CH2−である。
ある態様において、RX3の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RX3の各々は、Hである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX3の各々は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換したC1〜6アルキルである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RX3の各々は、−CH3である。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、の少なくとも1つRX3は、プロピルである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RX3の少なくとも1つは、ヘキシルである。
式(III)は、二価部分Y3を含む。ある態様において、Y3は、Nである。ある態様において、Y3は、CRY3である。ある態様において、Y3は、CHである。ある態様において、Y3は、C(ハロゲン)である。ある態様において、Y3は、C(置換または非置換のC1〜6アルキル)である。
ある態様において、RY3は、Hである。ある態様において、RY3は、ハロゲンである。ある態様において、RY3は、Fである。ある態様において、RY3は、Clである。ある態様において、RY3は、Brである。ある態様において、RY3は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RY3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RY3は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RY3は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RY3は、−CH3である。ある態様において、RY3は、置換メチルである。ある態様において、RY3は、−CH2Fである。ある態様において、RY3は、−CHF2である。ある態様において、RY3は、−CF3である。ある態様において、RY3は、エチルである。ある態様において、RY3は、プロピルである。ある態様において、RY3は、ブチルである。ある態様において、RY3は、ペンチルである。ある態様において、RY3は、ヘキシルである。
式(III)は、二価部分Z3を含む。ある態様において、Z3は、−O−である。ある態様において、Z3は、−N(RZ3)−である。ある態様において、Z3は、−NH−である。ある態様において、Z3は、−N(置換または非置換のC1〜6アルキル)−である。ある態様において、Z3は、−N(置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリル)−である。ある態様において、Z3は、−C(RZ3)2−である。ある態様において、Z3は、−CH(RZ3)−である。ある態様において、Z3は、−CH(置換または非置換の、C1〜6アルキル)−である。ある態様において、Z3は、−CH(置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリル)−である。
式(III)は、二価部分Z3上に1以上の置換基RZ3を含んでもよい。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換または非置換の、4〜7員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換または非置換の、6員の、単環式ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1または2つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、式:
で表される。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RZ3の少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RZ3の2つは結び合って、置換または非置換の炭素環を形成する。ある態様において、RZ3の2つは結び合って、飽和または不飽和の炭素環を形成する。ある態様において、RZ3の2つは結び合って、置換または非置換の、3〜7員の、単環式炭素環を形成する。ある態様において、RZ3の2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RZ3の2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RZ3の2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RZ3の2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。
式(III)は、1以上の置換基RA3を含んでもよい。ある態様において、RA3の少なくとも2つは異なっている。ある態様において、RA3のすべてが同じである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RA3のすべてがHである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA3のすべてが非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RA3のすべてが−CH3である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−ORA3aである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−SRA3aである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−N(RA3a)2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−C(=NRA3a)RA3a、−C(=NRA3a)ORA3aまたは−C(=NRA3a)N(RA3a)2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−C(=O)RA3aまたは−C(=O)ORA3aである。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−C(=O)N(RA3a)2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−NRA3aC(=O)RA3a、−NRA3aC(=O)ORA3aまたは−NRA3aC(=O)N(RA3a)2である。ある態様において、RA3の少なくとも1つは、−OC(=O)RA3a、−OC(=O)ORA3aまたは−OC(=O)N(RA3a)2である。
ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RA3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RA3aは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RA3aは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RA3aは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RA3aは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RA3aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RA3aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RA3aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RA3aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RA3aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RA3aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、pは、0である。ある態様において、pは、1である。ある態様において、pは、2である。ある態様において、pは、3である。ある態様において、pは、4である。ある態様において、pは、5である。ある態様において、pは、6である。ある態様において、pは、7である。ある態様において、pは、8である。
式(III)は、1以上の置換基RB3を含んでもよい。ある態様において、RB3の少なくとも2つは、異なっている。ある態様において、RB3のすべてが同じである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RB3のすべてがHである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB3のすべてが非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RB3のすべてが−CH3である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−ORB3aである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−SRB3aである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−N(RB3a)2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−C(=NRB3a)RB3a、−C(=NRB3a)ORB3aまたは−C(=NRB3a)N(RB3a)2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−C(=O)RB3aまたは−C(=O)ORB3aである。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−C(=O)N(RB3a)2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−NRB3aC(=O)RB3a、−NRB3aC(=O)ORB3aまたは−NRB3aC(=O)N(RB3a)2である。ある態様において、RB3の少なくとも1つは、−OC(=O)RB3a、−OC(=O)ORB3aまたは−OC(=O)N(RB3a)2である。
ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RB3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RB3aは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RB3aは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RB3aは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RB3aは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RB3aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RB3aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RB3aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RB3aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RB3aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RB3aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、qは、0である。ある態様において、qは、1である。ある態様において、qは、2である。ある態様において、qは、3である。
式(III)は、置換基RC3を含む。ある態様において、RC3は、Hである。ある態様において、RC3は、置換アシルである。ある態様において、RC3は、非置換アシルである。ある態様において、RC3は、アセチルである。ある態様において、RC3は、置換アルキルである。ある態様において、RC3は、非置換アルキルである。ある態様において、RC3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RC3は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RC3は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RC3は、−CH3である。ある態様において、RC3は、置換メチルである。ある態様において、RC3は、−CH2Fである。ある態様において、RC3は、−CHF2である。ある態様において、RC3は、−CF3である。ある態様において、RC3は、エチルである。ある態様において、RC3は、プロピルである。ある態様において、RC3は、ブチルである。ある態様において、RC3は、ペンチルである。ある態様において、RC3は、ヘキシルである。ある態様において、RC3は、置換アルケニルである。ある態様において、RC3は、非置換アルケニルである。ある態様において、RC3は、置換アルキニルである。ある態様において、RC3は、非置換アルキニルである。ある態様において、RC3は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RC3は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RC3は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RC3は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RC3は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RC3は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RC3は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RC3は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RC3は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RC3は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RC3は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RC3は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RC3は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RC3は、置換アリールである。ある態様において、RC3は、非置換アリールである。ある態様において、RC3は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RC3は、置換フェニルである。ある態様において、RC3は、非置換フェニルである。ある態様において、RC3は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RC3は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RC3は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RC3は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC3は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC3は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC3は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RC3は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RC3は、酸素保護基である。ある態様において、RC3は、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。
式(III)は、置換基RD3を含む。ある態様において、RD3は、Hである。ある態様において、RD3は、ハロゲンである。ある態様において、RD3は、Fである。ある態様において、RD3は、Clである。ある態様において、RD3は、Brである。ある態様において、RD3は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RD3は、置換アルキルである。ある態様において、RD3は、非置換アルキルである。ある態様において、RD3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD3は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD3は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RD3は、−CH3である。ある態様において、RD3は、置換メチルである。ある態様において、RD3は、−CH2Fである。ある態様において、RD3は、−CHF2である。ある態様において、RD3は、−CF3である。ある態様において、RD3は、エチルである。ある態様において、RD3は、プロピルである。ある態様において、RD3は、ブチルである。ある態様において、RD3は、ペンチルである。ある態様において、RD3は、ヘキシルである。ある態様において、RD3は、置換アルケニルである。ある態様において、RD3は、非置換アルケニルである。ある態様において、RD3は、置換アルキニルである。ある態様において、RD3は、非置換アルキニルである。ある態様において、RD3は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RD3は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RD3は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD3は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD3は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD3は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD3は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD3は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3は、置換アリールである。ある態様において、RD3は、非置換アリールである。ある態様において、RD3は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RD3は、置換フェニルである。ある態様において、RD3は、非置換フェニルである。ある態様において、RD3は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD3は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD3は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD3は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD3は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD3は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD3は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RD3は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD3は、−ORD3aである。ある態様において、RD3は、−OHである。ある態様において、RD3は、−OMeである。ある態様において、RD3は、−OEtである。ある態様において、RD3は、−OPrである。ある態様において、RD3は、−OBuである。ある態様において、RD3は、−OBnである。ある態様において、RD3は、−OPhである。ある態様において、RD3は、−SRD3aである。ある態様において、RD3は、−SHである。ある態様において、RD3は、−SMeである。ある態様において、RD3は、−N(RD3a)2である。ある態様において、RD3は、−NH2である。ある態様において、RD3は、−NHMeである。ある態様において、RD3は、−NMe2である。ある態様において、RD3は、−CNである。ある態様において、RD3は、−SCNである。ある態様において、RD3は、−C(=NRD3a)RD3a、−C(=NRD3a)ORD3aまたは−C(=NRD3a)N(RD3a)2である。ある態様において、RD3は、−C(=O)RD3aまたは−C(=O)ORD3aである。ある態様において、RD3は、−C(=O)N(RD3a)2である。ある態様において、RD3は、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RD3は、−NO2である。ある態様において、RD3は、−NRD3aC(=O)RD3a、−NRD3aC(=O)ORD3aまたは−NRD3aC(=O)N(RD3a)2である。ある態様において、RD3は、−OC(=O)RD3a、−OC(=O)ORD3aまたは−OC(=O)N(RD3a)2である。
ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RD3aの少なくとも1つは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RD3aの2つは結び合って、置換または非置換複素環を形成する。ある態様において、RD3aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RD3aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RD3aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RD3aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RD3aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
式(III)は、環Aを含む。ある態様において、環Aは、置換された5員の単環式複素環である。ある態様において、環Aは、非置換の5員の単環式複素環である。ある態様において、環Aは、置換された6員の単環式複素環である。ある態様において、環Aは、非置換6員の単環式複素環である。ある態様において、環Aが、置換または非置換の、5〜6員の、単環式複素環であるとき、複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。ある態様において、環Aが、置換または非置換の、5〜6員の、単環式複素環であるとき、複素環系は、ゼロ、1または2つの二重結合を含む。
ある態様において、環Aは、置換された5員の単環式ヘテロアリール環である。ある態様において、環Aは、非置換の5員の単環式ヘテロアリール環である。ある態様において、環Aは、置換された6員の単環式ヘテロアリール環である。ある態様において、環Aは、非置換の6員の単環式ヘテロアリール環である。ある態様において、環Aが、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環であるとき、ヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
式(III)は、環A上に1以上の置換基RJ3を含んでもよい。ある態様において、RJ3の少なくとも2つは異なっている。ある態様において、RJ3のすべてが同じである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RJ3のすべてがHである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RJ3のすべてが非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RJ3のすべてが−CH3である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−ORJ3aである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−SRJ3aである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−N(RJ3a)2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−C(=NRJ3a)RJ3a、−C(=NRJ3a)ORJ3aまたは−C(=NRJ3a)N(RJ3a)2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−C(=O)RJ3aまたは−C(=O)ORJ3aである。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−C(=O)N(RJ3a)2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−NRJ3aC(=O)RJ3a、−NRJ3aC(=O)ORJ3aまたは−NRJ3aC(=O)N(RJ3a)2である。ある態様において、RJ3の少なくとも1つは、−OC(=O)RJ3a、−OC(=O)ORJ3aまたは−OC(=O)N(RJ3a)2である。
ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RJ3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RJ3aは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RJ3aは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RJ3aは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RJ3aは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RJ3aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RJ3aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RJ3aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RJ3aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RJ3aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RJ3aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、rは、0である。ある態様において、rは、1である。ある態様において、rは、2である。ある態様において、rは、3である。ある態様において、rは、4である。ある態様において、rは、5である。ある態様において、rは、6である。ある態様において、rは、7である。ある態様において、rは、8である。
式(III)は、置換基RF3を含む。ある態様において、RF3は、Hである。ある態様において、RF3は、置換アルキルである。ある態様において、RF3は、非置換アルキルである。ある態様において、RF3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RF3は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RF3は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RF3は、−CH3である。ある態様において、RF3は、置換メチルである。ある態様において、RF3は、−CH2Fである。ある態様において、RF3は、−CHF2である。ある態様において、RF3は、−CF3である。ある態様において、RF3は、エチルである。ある態様において、RF3は、プロピルである。ある態様において、RF3は、ブチルである。ある態様において、RF3は、ペンチルである。ある態様において、RF3は、ヘキシルである。ある態様において、RF3は、置換アルケニルである。ある態様において、RF3は、非置換アルケニルである。ある態様において、RF3は、置換アルキニルである。ある態様において、RF3は、非置換アルキニルである。ある態様において、RF3は、置換カルボシクリルである。ある態様において、RF3は、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RF3は、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RF3は、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RF3は、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RF3は、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RF3は、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RF3は、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RF3は、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RF3は、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RF3は、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RF3は、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RF3は、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RF3は、置換アリールである。ある態様において、RF3は、非置換アリールである。ある態様において、RF3は、6〜10員のアリールである。ある態様において、RF3は、置換フェニルである。ある態様において、RF3は、非置換フェニルである。ある態様において、RF3は、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RF3は、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RF3は、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RF3は、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF3は、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF3は、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF3は、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RF3は、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RF3は、窒素保護基である。ある態様において、RF3は、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。
式(III)は、置換基RG3を含む。ある態様において、RG3は、Hである。ある態様において、RG3は、ハロゲンである。ある態様において、RG3は、Fである。ある態様において、RG3は、Clである。ある態様において、RG3は、Brである。ある態様において、RG3は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RG3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RG3は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RG3は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RG3は、−CH3である。ある態様において、RG3は、置換メチルである。ある態様において、RG3は、−CH2Fである。ある態様において、RG3は、−CHF2である。ある態様において、RG3は、−CF3である。ある態様において、RG3は、エチルである。ある態様において、RG3は、プロピルである。ある態様において、RG3は、ブチルである。ある態様において、RG3は、ペンチルである。ある態様において、RG3は、ヘキシルである。
式(III)は、置換基RH3を含む。ある態様において、RH3は、Hである。ある態様において、RH3は、ハロゲンである。ある態様において、RH3は、Fである。ある態様において、RH3は、Clである。ある態様において、RH3は、Brである。ある態様において、RH3は、I(ヨウ素)である。ある態様において、RH3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RH3は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RH3は、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RH3は、−CH3である。ある態様において、RH3は、置換メチルである。ある態様において、RH3は、−CH2Fである。ある態様において、RH3は、−CHF2である。ある態様において、RH3は、−CF3である。ある態様において、RH3は、エチルである。ある態様において、RH3は、プロピルである。ある態様において、RH3は、ブチルである。ある態様において、RH3は、ペンチルである。ある態様において、RH3は、ヘキシルである。
ある態様において、RG3およびRH3の各々は、水素である。
ある態様において、RG3およびRH3は結び合って、置換フェニル環を形成する。ある態様において、RG3およびRH3は結び合って、非置換フェニル環を形成する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(III−A):
式中:
RK3の各々は、独立して、水素、ハロゲン、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、−ORK3a、−N(RK3a)2、−SRK3a、−CN、−SCN、−C(=NRK3a)RK3a、−C(=NRK3a)ORK3a、−C(=NRK3a)N(RK3a)2、−C(=O)RK3a、−C(=O)ORK3a、−C(=O)N(RK3a)2、−NO2、−NRK3aC(=O)RK3a、−NRK3aC(=O)ORK3a、−NRK3aC(=O)N(RK3a)2、−OC(=O)RK3a、−OC(=O)ORK3aまたは−OC(=O)N(RK3a)2であるが、ここでRK3aの各々は、独立して、水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換カルボシクリル、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換アリール、置換または非置換ヘテロアリール、窒素保護基(窒素原子へ付着されているとき)、酸素保護基(酸素原子へ付着されているとき)、または、硫黄保護基(硫黄原子へ付着されているとき)であるか、あるいは、2つのRK3a基は結び合って、置換または非置換の複素環、または、置換または非置換ヘテロアリール環を形成し;および、
sは、0、1、2、3または4である、
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
式(III−A)は、1以上の置換基RK3を含んでもよい。ある態様において、RK3の少なくとも2つは異なっている。ある態様において、RK3のすべてが同じである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RK3のすべてがHである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、ハロゲンである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、Fである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、Clである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、Brである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、I(ヨウ素)である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK3のすべてが非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、少なくとも1つのハロゲンで置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−CH3である。ある態様において、RK3のすべてが−CH3である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換メチルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−CH2Fである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−CHF2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−CF3である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換カルボシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換カルボシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換アリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換アリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、5員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、9または10員の、二環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−ORK3aである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OHである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OMeである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OEtである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OPrである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OBuである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OBnである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OPhである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−SRK3aである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−SHである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−SMeである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−N(RK3a)2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−NH2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−NHMeである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−NMe2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−CNである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−SCNである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−C(=NRK3a)RK3a、−C(=NRK3a)ORK3aまたは−C(=NRK3a)N(RK3a)2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−C(=O)RK3aまたは−C(=O)ORK3aである。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−C(=O)N(RK3a)2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−C(=O)NMe2、−C(=O)NHMeまたは−C(=O)NH2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−NO2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−NRK3aC(=O)RK3a、−NRK3aC(=O)ORK3aまたは−NRK3aC(=O)N(RK3a)2である。ある態様において、RK3の少なくとも1つは、−OC(=O)RK3a、−OC(=O)ORK3aまたは−OC(=O)N(RK3a)2である。
ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、Hである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換アシルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、非置換アシルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、アセチルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換アルキルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、非置換アルキルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、メチルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、エチルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、プロピルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、ブチルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、ペンチルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、ヘキシルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換アルケニルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、非置換アルケニルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換アルキニルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、非置換アルキニルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換または非置換カルボシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、不飽和カルボシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式カルボシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、不飽和ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、ヘテロシクリルであるが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、3〜7員の、単環式ヘテロシクリルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換または非置換アリールである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、6〜10員のアリールである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、単環式アリールである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換フェニルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、非置換フェニルである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、二環式アリールである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、置換または非置換ヘテロアリールである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、ヘテロアリールであるが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、5または6員の、単環式ヘテロアリールである。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、二環式ヘテロアリールであるが、ここで付着点は、結合価が許す限り、二環式ヘテロアリール環系のいずれの原子上であってもよい。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、窒素保護基である。ある態様において、RK3aの少なくとも1つは、窒素原子へ付着されているとき、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチルまたはTsである。ある態様において、RK3aは、酸素原子へ付着されているとき、酸素保護基である。ある態様において、RK3aは、酸素原子へ付着されているとき、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。ある態様において、RK3aは、硫黄原子へ付着されているとき、硫黄保護基である。ある態様において、RK3aは、硫黄原子へ付着されているとき、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジン−スルフェニルまたはトリフェニルメチルである。ある態様において、RK3aの2つは結び合って、置換または非置換の複素環を形成する。ある態様において、RK3aの2つは結び合って、飽和または不飽和の複素環を形成する。ある態様において、RK3aの2つは結び合って、複素環を形成するが、ここで複素環系中の1、2または3つの原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される。ある態様において、RK3aの2つは結び合って、3〜7員の、単環式複素環を形成する。ある態様において、RK3aの2つは結び合って、置換または非置換ヘテロアリール環を形成する。ある態様において、RK3aの2つは結び合って、置換または非置換の、5〜6員の、単環式ヘテロアリール環を形成するが、ここでヘテロアリール環系中の1、2、3または4つの原子は、独立して、窒素、酸素または硫黄である。
ある態様において、sは、0である。ある態様において、sは、1である。ある態様において、sは、2である。ある態様において、sは、3である。ある態様において、sは、4である。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(III−B):
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(III−C):
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式:
で表される化合物、または、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(I)、(II−C)および(III)のいずれか1つで表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグである。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(I)、(II−C)および(III)のいずれか1つで表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および水和物である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(I)、(II−C)および(III)のいずれか1つで表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(I)、(II−C)および(III)のいずれか1つで表される化合物である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、式(I)、(II)および(III)のいずれか1つで表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグ(例として、式(I)、(II)および(III)のいずれか1つで表される化合物、および、その薬学的に許容し得る塩)である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、化合物1でも、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグでもない。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、化合物2でも、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグでもない。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、化合物3でも、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグでもない。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、化合物4でも、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体またはプロドラッグでもない。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、化合物1〜4のいずれの1つでも、その薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識の誘導体およびプロドラッグでもない。
本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質のバインダーである。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に結合する。いかなる特定の理論に束縛されることを望まないが、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの結合ポケットに結合すると考えられる。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基と結合ポケットとの間の接触を模倣することにより、ブロモドメインの結合ポケットに結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメインの結合ポケットに結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に共有結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に非共有結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に可逆的に結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に非可逆的に結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、該化合物のブロモドメイン含有タンパク質への結合によって、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、該化合物の、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインへの結合によって、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメインの活性を阻害する。ある態様において、ブロモドメインの活性は、アセチル化リシン残基(例えば、ヒストンのN末端尾部のアセチル化リシン残基)の結合における、ブロモドメインの活性である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に特異的に結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインに、特異的に結合する。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質に特異的に結合する本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に対して、1もしくは2以上の他のタンパク質または1もしくは2以上の他のブロモドメイン含有タンパク質に対するよりも、高い結合親和性を示す。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に非特異的に結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインに、非特異的に結合する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、転写伸長を低減する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の細胞内局在を乱す。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、クロマチン結合を低減する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ヒストンH4Kacペプチドの、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインへの結合を阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインにおける進化的に保存されたアスパラギンと、1以上の水素結合を形成する。ある態様において、アスパラギンは、BRD4(1)のAsn140およびBRD2(2)のAsn429である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD4またはBRD2であり;およびアスパラギンは、BRD4(1)のAsn140およびBRD2(2)のAsn429である。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、細胞環境においてクロマチンと競合的に結合する。したがって、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性に関連する疾患(例えば、増殖性疾患)の処置に有用であり得ることが、予想される。
本明細書に記載の化合物によって結合することができ、および/またはその活性を阻害することができるブロモドメイン含有タンパク質としては、限定はされないが、本明細書に記載のブロモドメイン含有タンパク質が挙げられる。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、ブロモおよび特異的末端(BET)タンパク質である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD2である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD2(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD2(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質はBRD3である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD3(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD3(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD4である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD4(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRD4(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRDTである。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRDT(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、BRDT(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、TBP(TATAボックス結合タンパク質)関連因子タンパク質(TAF)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、TAF1である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、TAF1Lである。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、CREB結合タンパク質(CBP)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、E1A結合タンパク質p300(EP300)である。
本明細書に記載の化合物の、ブロモドメイン含有タンパク質に対する結合親和性は、当技術分野で知られている方法(例えば、等温滴定熱量測定(ITC))を用いて、本明細書に記載の化合物とブロモドメイン含有タンパク質の付加物の解離定数(Kd)値によって、測定することができる。ある態様において、付加物は、互いに結合している(例えば、共有結合または非共有結合で)、本明細書に記載の化合物とブロモドメイン含有タンパク質を含む。ある態様において、付加物のKd値は、最大で約100μM、最大で約30μM、最大で約10μM、最大で約3μM、最大で約1μM、最大で約300nM、最大で約100nM、最大で約30nM、最大で約10nM、最大で約3nM、または最大で約1nMである。ある態様において、付加物のKd値は、少なくとも約1nM、少なくとも約10nM、少なくとも約100nM、少なくとも約1μM、少なくとも約10μM、または少なくとも約100μMである。上記で参照した範囲の組み合わせ(例えば、最大で約10μMおよび少なくとも約1nM)もまた、本発明の範囲内である。他の範囲も可能である。ある態様において、付加物のKd値は、最大で約10μMである。ある態様において、付加物のKd値は、最大で約300nMである。ある態様において、付加物のKd値は、最大で約100nMである。
ある態様において、本明細書に記載のブロモドメイン含有タンパク質の活性は、本明細書に記載の化合物によって阻害される。ブロモドメイン含有タンパク質の活性の、本明細書に記載の化合物による阻害は、本明細書に記載の化合物またはその医薬組成物を、ブロモドメイン含有タンパク質と直接または間接的に接触させた場合の、本明細書に記載の化合物の半数阻害濃度(IC50)値によって測定することができる。IC50値は、当技術分野で知られている方法を用いて得ることができる。ある態様において、IC50値は、競合結合アッセイによって得られる。ある態様において、IC50値は、本明細書に記載の方法によって得られる。ある態様において、本明細書に記載の化合物のIC50値は、最大で約1mM、最大で約300μM、最大で約100μM、最大で約30μM、最大で約10μM、最大で約3μM、最大で約1μM、最大で約300nM、最大で約100nM、最大で約30nM、最大で約10nM、最大で約3nM、または最大で約1nMである。ある態様において、本明細書に記載の化合物のIC50値は、少なくとも約1nM、少なくとも約3nM、少なくとも約10nM、少なくとも約30nM、少なくとも約100nM、少なくとも約300nM、少なくとも約1μM、少なくとも約3μM、少なくとも約10μM、少なくとも約30μM、少なくとも約100μM、少なくとも約300μM、または少なくとも約1mMである。上記で参照した範囲の組み合わせ(例えば、最大で約300μMおよび少なくとも約1μM)もまた、本発明の範囲内である。他の範囲も可能である。ある態様において、本明細書に記載の化合物のIC50値は、最大で約300μMである。ある態様において、本明細書に記載の化合物のIC50値は、最大で約30μMである。ある態様において、本明細書に記載の化合物のIC50値は、最大で約10μMである。
本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を選択的に阻害することができる。化合物、医薬組成物、方法、使用またはキットが、第一のタンパク質の活性を「選択的に」阻害すると言う場合、該化合物、医薬組成物、方法、使用またはキットは、第一のタンパク質の活性を、少なくとも、第一のタンパク質とは異なる第二のタンパク質のそれよりもより大きな程度で阻害することが、理解される。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を、別のブロモドメイン含有タンパク質と比較して、選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を、ブロモドメイン含有タンパク質ではないタンパク質と比較して、選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を、キナーゼ(例えば、本明細書に記載のキナーゼ)と比較して、選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を、以下と比較して、選択的に阻害する:MPS1(TTK)、ERK5(BMK1、MAPK7)、ポロキナーゼ(例えば、ポロキナーゼ1、ポロキナーゼ2、ポロキナーゼ3、ポロキナーゼ4)、Ack1、Ack2、AbI、DCAMKL1、ABL1、AbI変異体、DCAMKL2、ARK5、BRK、MKNK2、FGFR4、TNK1、PLK1、ULK2、PLK4、PRKD1、PRKD2、PRKD3、ROS 1、RPS6KA6、TAOK1、TAOK3、TNK2、Bcr−Abl、GAK、cSrc、TPR−Met、Tie2、MET、FGFR3、Aurora、AxI、Bmx、BTK、c−kit、CHK2、Flt3、MST2、p70S6K、PDGFR、PKB、PKC、Raf、ROCK−H、Rsk1、SGK、TrkA、TrkB、および/またはTrkC。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を、MAPキナーゼと比較して選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を、有糸分裂紡錘体キナーゼと比較して、選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を、ポロキナーゼと比較して、選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BETタンパク質を選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BRD2を選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BRD3を選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BRD4を選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、BRDTを選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、TAFタンパク質(例えば、TAF1またはTAF1L)、CBP、および/またはEP300を選択的に阻害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、2以上のブロモドメイン含有タンパク質の、非選択的インヒビターである。ある態様において、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質およびブロモドメイン含有タンパク質ではないタンパク質の、非選択的インヒビターである。
本明細書に記載の化合物はまた、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインに、選択的に結合することができる。化合物が、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインに「選択的に」結合すると言及される場合、化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインに、ブロモドメイン含有タンパク質の非ブロモドメインに対するよりも大きな親和性で、結合することが理解される。
本明細書に記載の化合物の、ブロモドメイン含有タンパク質とは異なる第2タンパク質(例えば、キナーゼ)に対する、ブロモドメイン含有タンパク質の活性の阻害における選択性は、本明細書に記載の化合物の第2タンパク質の活性の阻害におけるIC50値の、本明細書に記載の化合物のブロモドメイン含有タンパク質の活性の阻害におけるIC50値に対する率によって、測定することができる。本明細書に記載の化合物の、ブロモドメイン含有タンパク質について第2タンパク質と比較した選択性はまた、本明細書に記載の化合物と第2タンパク質の付加物のKd値の、本明細書に記載の化合物とブロモドメイン含有タンパク質の付加物のKd値に対する割合によっても、測定することができる。ある態様において、選択性は、少なくとも約1倍、少なくとも約3倍、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約30倍、少なくとも約100倍、少なくとも約300倍、少なくとも約1,000倍、少なくとも約3,000倍、少なくとも約10,000倍、少なくとも約30,000倍、または少なくとも約100,000倍である。ある態様において、選択性は、最大で約100,000倍、最大で約10,000倍、最大で約1,000倍、最大で約100倍、最大で約10倍、または最大で約1倍である。上記で参照した範囲の組み合わせ(例えば、少なくとも約2倍および最大で約10,000倍)もまた、本発明の範囲内である。他の範囲も可能である。ある態様において、選択性は、少なくとも約3倍である。ある態様において、選択性は、少なくとも約10倍である。ある態様において、選択性は少なくとも約100倍である。
ブロモドメイン含有タンパク質が広範囲の疾患に関与していることは、当技術分野で知られている。例えば、BRD3とBRD4はそれぞれ、BRD3 NUT正中線癌とBRD4 NUT正中線癌に関連し、BRDTは精子形成に関連し、CBPは、混合系統型白血病(MLL)に関連している。したがって、本明細書に記載の化合物は、ブロモドメイン含有タンパク質に関連する疾患の処置および/または予防に、または男性避妊薬として、有用であることが期待される。
医薬組成物、キット、および投与
本発明は、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)、(II−C)および(III)のいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、もしくはプロドラッグ)、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。ある態様において、本明細書に記載の医薬組成物は、式(I)、(II−C)および(III)のいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む。ある態様において、本明細書に記載の医薬組成物は、式(I)、(II−C)および(III)のいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、および薬学的に許容し得る賦形剤を含む。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、医薬組成物中に有効量で提供される。ある態様において、有効量は、治療的に有効な量である。ある態様において、有効量は、予防的に有効な量である。ある態様において、有効量は、必要としている対象における疾患(例えば、本明細書に記載の疾患)を、処置および/または予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、必要としている対象における疾患を、処置するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、必要としている対象における疾患を、予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、必要としている対象における疾患を発症するリスクを、低減するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、必要としている対象の避妊のために、有効な量である。ある態様において、有効量は、ウイルスの複製を阻害するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、ウイルスを死滅させるのに有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、上昇した活性などの異常な活性)を阻害するのに、有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または細胞におけるブロモドメインの活性(例えば、上昇した活性などの異常な活性)を阻害するのに、有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への結合を阻害するのに、有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または細胞において転写伸長を調整する(例えば、阻害する)のに、有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現を調整する(例えば、下方制御または阻害する)のに、有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質のレベルを調整する(例えば、低減する)のに、有効な量である。
化合物の有効量は、1日または数日の、1以上の用量の投与において、約0.001mg/kg〜約1000mg/kgで変化してもよい(投与の様式に応じて)。ある態様において、用量あたりの有効量は、約0.001mg/kg〜約1000mg/kg、約0.01mg/kg〜約750mg/kg、約0.1mg/kg〜約500mg/kg、約1.0mg/kg〜約250mg/kg、および約10.0mg/kg〜約150mg/kgと変化する。
ある態様において、有効量は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性、ブロモドメインの活性、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチルリシン残基への結合、転写伸長、および/またはブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%、阻害するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチルリシン残基への結合、および/またはブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を、最大で約90%、最大で約80%、最大で約70%、最大で約60%、最大で約50%、最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、または最大で約10%、阻害するのに有効な量である。本明細書に記載された範囲の組合せ(例えば、少なくとも約20%および最大で約50%)もまた、本発明の範囲内である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質の活性、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチルリシン残基への結合、および/またはブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)は、本明細書に記載の化合物の有効量により、本明細書に記載のパーセンテージまたはパーセンテージの範囲だけ、阻害される。
ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、ブロモおよび特異的末端(BET)タンパク質により調節される遺伝子である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD2である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD2(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD2(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD3である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD3(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD3(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD4である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD4(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRD4(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRDTである。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRDT(1)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、BRDT(2)である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、TBP(TATAボックス結合タンパク質)関連因子タンパク質(TAF)によって調節される遺伝子である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、TAF1である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、TAF1Lである。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、CREB結合タンパク質(CBP)によって調節される遺伝子である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、E1A結合タンパク質p300(EP300)によって調節される遺伝子である。
本明細書に記載の医薬組成物は、薬理学の技術分野で知られている任意の方法によって調製することができる。一般に、かかる調製方法は、本明細書に記載の化合物(すなわち、「活性成分」)を、担体または賦形剤、および/または1もしくは2以上の他の補助成分と会合させること、およびその後、必要に応じて、および/または望ましい場合は、成形すること、および/または、製品を所望の単回または複数の用量単位に包装すること、のステップを含む。
医薬組成物は、単一単位用量として、および/または複数の単一単位用量として、大量に調製、包装および/または販売することができる。「単位用量」は、所定量の活性成分を含む医薬組成物の、個別の量である。活性成分の量は、一般に、対象に投与される活性成分の投与量に、および/または、かかる投与量の、例えば2分の1もしくは3分の1などの便利な一部分に等しい。
本明細書に記載の医薬組成物中の、活性成分、薬学的に許容し得る賦形剤、および/または任意の追加の成分の相対量は、処置される対象のアイデンティティ、サイズ、および/または状態に応じて、およびさらに、組成物が投与される経路に応じて、変化し得る。組成物は、0.1%〜100%(w/w)の間の活性成分を含んでよい。
提供される医薬組成物の製造に使用される、薬学的に許容し得る賦形剤としては、不活性希釈剤、分散および/または造粒剤、界面活性剤および/または乳化剤、崩壊剤、結合剤、保存剤、緩衝剤、潤滑剤、および/または油が挙げられる。例えば、ココアバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤、着色剤、コーティング剤、甘味料、香味料、および香料も、組成物中に存在してもよい。
例示の希釈剤としては、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、ラクトース、スクロース、セルロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、コーンスターチ、粉砂糖、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示の造粒剤および/または分散剤としては、ジャガイモデンプン、トウモロコシデンプン、タピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クレー、アルギン酸、グアーガム、シトラスパルプ、寒天、ベントナイト、セルロース、および木製品、天然スポンジ、カチオン交換樹脂、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニル−ピロリドン)(クロスポビドン)、カルボキシメチルスターチナトリウム(デンプングリコール酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロース)、メチルセルロース、アルファ化デンプン(デンプン1500)、微晶質デンプン、水不溶性デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、ラウリル硫酸ナトリウム、第四級アンモニウム化合物、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示の界面活性剤および/または乳化剤としては、以下が挙げられる:天然の乳化剤(例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、コンドラックス(chondrux)、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、羊毛脂、コレステロール、ワックス、およびレシチン)、コロイドクレー(例えば、ベントナイト(ケイ酸アルミニウム)およびVeegum(ケイ酸アルミニウムマグネシウム))、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール(例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、トリアセチンモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、グリセリルモノステアレート、およびプロピレングリコールモノステアレート、ポリビニルアルコール)、カルボマー(例えば、カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、およびカルボキシビニルポリマー)、カラギーナン、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)20)、ポリオキシエチレンソルビタン(Tween(登録商標)60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)80)、ソルビタンモノパルミテート(Span(登録商標)40)、ソルビタンモノステアレート(Span(登録商標)60)、ソルビタントリステアレート(Span(登録商標)65)、グリセリルモノオレエート、ソルビタンモノオレエート(Span(登録商標)80))、ポリオキシエチレンエステル(例えば、ポリオキシエチレンモノステアレート(Myrj(登録商標)45)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリオキシメチレンステアレート、およびSolutol(登録商標))、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、Cremophor(登録商標))、ポリオキシエチレンエーテル(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij(登録商標)30))、ポリ(ビニルピロリドン)、ジエチレングリコールモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリン酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、Pluronic(登録商標)F-68、Poloxamer P-188、臭化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ドキュセート・ナトリウム、および/またはそれらの混合物。
例示の結合剤としては、デンプン(例えば、コーンスターチおよびデンプン糊)、ゼラチン、糖(例えば、スクロース、グルコース、デキストロース、デキストリン、糖蜜、ラクトース、ラクチトール、マンニトールなど)、天然および合成ゴム(例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイリッシュモスの抽出物、パンワルゴム(panwar gum)、ガッチゴム(ghatti gum)、イサポール殻(isapol husk)の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、酢酸セルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum(登録商標))、および落葉松アラボガラクタン)、アルギネート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、無機カルシウム塩、ケイ酸、ポリメタクリレート、ワックス、水、アルコール、および/またはそれらの混合物が挙げられる。
例示の保存剤としては、抗酸化剤、キレート剤、抗菌性保存剤、抗真菌性保存剤、抗原虫性保存剤、アルコール保存剤、酸性保存剤、および他の保存剤が挙げられる。ある態様において、保存剤は抗酸化剤である。他の態様において、保存剤はキレート剤である。
例示の酸化防止剤としては、α−トコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、メタ重亜硫酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸ナトリウムが挙げられる。
例示のキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)ならびにその塩および水和物(例えば、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二カリウム等)、クエン酸ならびにその塩および水和物(例えばクエン酸一水和物)、フマル酸ならびにその塩および水和物、リンゴ酸塩ならびにその塩および水和物、リン酸ならびにその塩および水和物、および酒石酸ならびにその塩および水和物が挙げられる。例示の抗菌性保存剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、プロピレングリコール、およびチメロサールが挙げられる。
例示の抗真菌性保存剤としては、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、およびソルビン酸が挙げられる。
例示のアルコール保存剤としては、エタノール、ポリエチレングリコール、フェノール、フェノール化合物、ビスフェノール、クロロブタノール、ヒドロキシベンゾエート、およびフェニルエチルアルコールが挙げられる。
例示の酸性保存剤としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン、クエン酸、酢酸、デヒドロ酢酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、およびフィチン酸が挙げられる。
その他の他の保存剤としては、トコフェロール、酢酸トコフェロール、メシル酸デテロキシム(deteroxime mesylate)、セトリミド、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、Glydant(登録商標)Plus、Phenonip(登録商標)、メチルパラベン、Germall(登録商標)115、Germaben(登録商標)II、Neolone(登録商標)、Kathon(登録商標)、およびEuxyl(登録商標)が挙げられる。
例示の緩衝剤としては、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、D−グルコン酸、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、二塩基性リン酸カルシウム、リン酸、三塩基性リン酸カルシウム、リン酸カルシウムヒドロキシド(calcium hydroxide phosphate)、酢酸カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、カリウム混合物、二塩基性リン酸カリウム、一塩基性リン酸カリウム、リン酸カリウム混合物、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム混合物、トロメタミン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱物質非含有水、等張食塩水、リンゲル液、エチルアルコール、およびそれらの混合物が挙げられる。
典型的な潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、シリカ、タルク、麦芽、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物が挙げられる。
例示の天然オイルとしては、以下の油が挙げられる:アーモンド、杏仁、アボカド、ババス、ベルガモット、ブラックカレント種子、ルリジサ、カデ、カモミール、キャノーラ、キャラウェイ、カルナバ、ヒマシ油、シナモン、ココアバター、ココナッツ、タラ肝臓、コーヒー、トウモロコシ、綿実、エミュー、ユーカリ、月見草、魚、アマニ、ゲラニオール、ヘチマ、ブドウ種子、ヘーゼルナッツ、ヒソップ、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ、ククイナッツ、ラバンジン、ラベンダー、レモン、リツェアクベバ、マカデミアナッツ、ゼニアオイ、マンゴー種子、メドウフォームシード、ミンク、ナツメグ、オリーブ、オレンジ、オレンジラフィー、パーム、パームカーネル(kernel)、桃カーネル、ピーナッツ、ケシの実、カボチャの種、菜種、米ぬか、ローズマリー、ベニバナ、サンダルウッド、サザンカ、セイボリー、シーバックソーン、ゴマ、シアバター、シリコーン、大豆、ヒマワリ、ティーツリー、アザミ、ツバキ、ベチベル、クルミ、および小麦胚芽。例示の合成油としては、限定はされないが、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、セバシン酸ジエチル、ジメチコーン360、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、シリコーン油、およびそれらの混合物が挙げられる。
経口および非経口投与のための液体剤形としては、薬学的に許容し得る乳剤(エマルジョン)、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含む。活性成分に加えて、液体剤形は、当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、例えば水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(例えば、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、およびそれらの混合物を含んでよい。不活性希釈剤以外に、経口組成物は、アジュバントを、例えば湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味料、および香料などを含むことができる。非経口投与のためのある態様において、本明細書に記載のコンジュゲートは、可溶化剤と、例えば、Cremophor(登録商標)、アルコール、油、変性油、グリコール、ポリソルベート、シクロデキストリン、ポリマー、およびそれらの混合物などと、混合される。
注射用製剤、例えば、無菌の注射用水性または油性懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、周知の技術に従って製剤化することができる。無菌注射用製剤は、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒、例えば1,3−ブタンジオール溶液中の、無菌の注射可能な溶液、懸濁液、またはエマルジョンであることができる。使用可能な許容し得るビヒクルおよび溶媒としては、水、リンゲル液、U.S.P.、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の固定油は、溶媒または懸濁媒体として、従来から使用されている。この目的のために、任意の無刺激性の固定油が、合成モノ−またはジ−グリセリドを含めて使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は例えば、細菌保持フィルターを通す濾過により、または、使用の前に、滅菌水または他の滅菌注射用媒体に溶解または分散され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることがしばしば望ましい。これは、低い水溶性の、結晶または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって達成することができる。薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、これは次に、結晶サイズおよび結晶形に依存し得る。代替的に、非経口投与された薬物形態の遅延吸収は、薬物を油ビヒクルに溶解または懸濁することによって、達成してよい。
直腸または膣投与のための組成物は、典型的には、本明細書に記載のコンジュゲートを、ココアバター、ポリエチレングリコールなどの適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することにより調製可能な坐剤、または周囲温度では固体であるが、体温では液体となり、したがって直腸または膣腔で融解して活性成分を放出する、坐剤ワックスである。
経口投与のための固体剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉末剤、および顆粒剤を含む。かかる固体剤形において、活性成分は、少なくとも1つの、不活性な薬学的に許容し得る賦形剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムと、および/または、(a)充填剤または増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸など、(b)バインダー、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシア、(c)湿潤剤(humectant)、例えばグリセロール、(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム、(e)溶解遅延剤(solution retarding agent)、例えばパラフィン、(f)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、(g)湿潤剤(wetting agent)、例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート、(h)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイトクレー、および(i)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物と、混合される。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでもよい。
同様の種類の固体組成物は、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、使用することができる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび薬理学の技術分野で知られている他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて、調製することができる。それらは、任意に不透明化剤を含んでもよく、活性成分(単数または複数)のみを、またはこれを優先的に、腸管の特定の部分において、任意に遅延様式で、放出する組成物であることができる。使用され得る封入組成物の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。同様の種類の固体組成物は、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いて、使用することができる。
活性成分は、上述の1以上の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態であることができる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および医薬製剤分野で知られている他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。かかる固体剤形において、活性成分は、スクロース、ラクトース、またはデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合することができる。かかる固体剤形は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の追加的な物質、例えば、錠剤化潤滑剤および他の錠剤化補助剤、例えばステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどを、含むことができる。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでいてもよい。それらは、任意に不透明化剤を含んでもよく、活性成分(単数または複数)のみを、またはこれを優先的に、腸管の特定の部分において、任意に遅延様式で、放出する組成物であることができる。使用することができるカプセル化剤の例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。
本明細書に記載の化合物の局所および/または経皮投与用の剤形は、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、粉末剤、液剤、スプレー剤、吸入剤、および/または貼付剤を含むことができる。一般に、活性成分は、無菌条件下で、薬学的に許容し得る担体または賦形剤、および/または必要に応じて、任意の必要な保存剤および/または緩衝剤と混合される。さらに本発明は、経皮貼付剤の使用を意図し、これは多くの場合、活性成分の身体への制御送達を提供するという追加の利点を有する。かかる剤形は、例えば、活性成分を適切な媒体中に溶解および/または分配することによって、調製することができる。代替的にまたは付加的に、速度は、速度制御膜を提供することにより、および/または活性成分をポリマーマトリックスおよび/またはゲル中に分散させることにより、制御することができる。
本明細書に記載の皮内医薬組成物の送達に使用するための適切なデバイスとしては、短針のデバイス、例えば、米国特許4,886,499;5,190,521;5,328,483;5,527,288;4,270,537;5,015,235;5,141,496;および5,417,662に記載のものなどを含む。皮内組成物は、皮膚への針の有効侵入長を制限するデバイス、例えばPCT公開WO 99/34850およびその機能的等価物に記載のものなどにより、投与することができる。代替的にまたは付加的に、従来の注射器を、皮内投与の古典的なマントー法で使用することができる。液体ジェット注射器を介して、および/または角質層を貫通して真皮に達するジェットを生成する針を介して、液体ワクチンを真皮に送達するジェット式注射デバイスも、適している。ジェット式注射デバイスは、例えば、米国特許5,480,381;5,599,302;5,334,144;5,993,412;5,649,912;5,569,189;5,704,911;5,383,851;5,893,397;5,466,220;5,339,163;5,312,335;5,503,627;5,064,413;5,520,639;4,596,556;4,790,824;4,941,880;4,940,460;およびPCT公開WO 97/37705およびWO 97/13537に記載されている。圧縮ガスを使用して粉末形態の化合物を皮膚の外側の層を通って真皮へと加速する、衝撃(ballistic)粉末/粒子送達デバイスも好適である。
局所投与に適した製剤としては、限定はされないが、リニメント剤、ローション剤などの液体および/または半液体製剤、クリーム剤、軟膏剤などの水中油型および/または油中水型エマルジョン、および/またはペースト剤、および/または液剤および/または懸濁剤が挙げられる。局所投与製剤は、例えば、約1%〜約10%(w/w)活性成分を含んでもよく、ただし活性成分の濃度は、溶媒中の活性成分の溶解限度まで高くすることができる。局所投与のための製剤はさらに、本明細書に記載の1種以上の追加の成分を含んでもよい。
本明細書に記載の医薬組成物は、口腔を介した肺投与に適した製剤として、調製、包装、および/または販売することができる。かかる製剤は、有効成分を含みかつ、約0.5〜約7nm、または約1〜約6nmの範囲の直径を有する、乾燥粒子を含んでもよい。かかる組成物は、便利には、乾燥粉末の形態であって、噴射剤の流れを導いて粉末を分散させる乾燥粉末リザーバを備えたデバイスを用いて、および/または、密閉された容器中の低沸点噴射剤中に溶解または懸濁された活性成分を含むデバイスなどの、自己推進溶媒/粉末分注容器を用いて、投与される。かかる粉末剤は、重量において粒子の少なくとも98%が0.5nmより大きい直径を有し、数において粒子の少なくとも95%が7nm未満の直径を有する。代替的に、重量において粒子の少なくとも95%が1nmより大きい直径を有し、数において粒子の少なくとも90%が6nm未満の直径を有する。乾燥粉末組成物は、糖などの固体微粉末希釈剤を含んでもよく、単位用量形態で便利に提供される。
低沸点噴射剤は、大気圧で65°F未満の沸点を有する液体噴射剤を一般に含む。一般に噴射剤は、組成物の50〜99.9%(w/w)を構成してもよく、活性成分は、組成物の0.1〜20%(w/w)を構成してもよい。噴射剤はさらに、液体非イオン性および/もしくは固体アニオン性界面活性剤、および/または固体希釈剤(これは有効成分を含む粒子と同程度の粒径を有してもよい)などの、追加成分をさらに含んでよい。
肺送達のために製剤化された本明細書に記載の医薬組成物は、有効成分を、溶液および/または懸濁液の液滴の形態で提供することができる。かかる製剤は、活性成分を含む任意に滅菌性の水性および/または希釈アルコール溶液および/または懸濁液として、調製、包装、および/または販売されることができ、任意の噴霧および/または微粒化デバイスを用いて、便利に投与され得る。かかる製剤はさらに、限定はされないが以下を含む1種以上の追加の成分、例えばサッカリンナトリウムなどの香味剤、揮発性油、緩衝剤、界面活性剤、および/またはメチルヒドロキシベンゾエート等の保存剤を含んでもよい。この投与経路によって提供される液滴は、約0.1〜約200nmの範囲の平均直径を有してよい。
肺送達に有用であるとして本明細書に記載された製剤は、本明細書に記載の医薬組成物の鼻腔内送達に有用である。鼻腔内投与に適した別の製剤は、活性成分を含み、約0.2〜500μmの平均粒子を有する、粗い粉末である。かかる製剤は、鼻孔の近くに保持された粉末の容器から、鼻腔を通した急速な吸入によって投与される。
経鼻投与のための製剤は、例えば、わずか0.1%(w/w)から100%(w/w)という多量の活性成分を含んでもよく、および1種以上の本明細書中に記載の追加の成分を含んでいてもよい。本明細書に記載の医薬組成物は、口腔内投与のための製剤として、調製、包装、および/または販売することができる。かかる製剤は、例えば、従来の方法を用いて作製した錠剤、および/またはロゼンジの形態であってもよく、例えば、0.1〜20%(w/w)の活性成分を含んでよく、バランスは、経口的に溶解可能および/または分解可能な組成物と、任意に、本明細書に記載の1種以上の追加の成分を含む。代替的に、口腔内投与用の製剤は、活性成分を含有する粉末、および/またはエアロゾル化および/または微粒化された溶液および/または懸濁液を含んでよい。かかる粉末化、エアロゾル化、および/またはエアロゾル化製剤は、分散された場合、約0.1〜約200nmの範囲の平均粒子および/または液滴サイズを有していてもよく、さらに、本明細書に記載の1種以上の追加の成分を含んでもよい。
本明細書に記載の医薬組成物は、眼への投与のための製剤として、調製、包装、および/または販売することができる。かかる製剤は、例えば点眼剤の形態であってもよく、例えば、水性または油性液体担体または賦形剤中の、活性成分の0.1〜1.0%(w/w)の溶液および/または懸濁液を含む。かかる滴剤は、さらに、緩衝剤、塩、および/または本明細書に記載の1種以上の追加の成分を含んでよい。有用な他の眼科的に投与可能な製剤としては、微結晶形態および/またはリポソーム製剤中に活性成分を含むものが挙げられる。点耳剤、および/または点眼剤もまた本発明の範囲内であると考えられる。
本明細書で提供される医薬組成物の説明は、ヒトへの投与に適した医薬組成物に主として向けられているが、かかる組成物は、一般的にあらゆる種類の動物への投与に適していることが、当業者によって理解されるであろう。ヒトへの投与に適した医薬組成物を、様々な動物への投与に適した組成物にするための改変はよく理解されており、獣医薬理学の当業者は、かかる改変を、通常の実験を用いて設計および/または実施することができる。
本明細書で提供される化合物は典型的には、投与の容易さおよび投与量の均一性のために投与量単位形態で処方される。しかし、本明細書に記載の組成物の1日総使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることが、理解されるであろう。任意の特定の対象または生物に対する具体的な治療有効用量レベルは、様々な要因に依存し、これには、処置される疾患および障害の重症度;使用される特定の活性成分の活性;使用される特定の組成物;対象の年齢、体重、一般的健康状態、性別、および食事;投与の時間、投与経路、および使用される特定の活性成分の排出速度;処置期間;使用される特定の活性成分と組み合わせて、またはこれと同時に使用される薬物;および、医療分野で知られている類似の要因を含む。
本明細書で提供される化合物および組成物は、任意の経路で、例えば経腸(例えば経口)、非経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、髄腔内、皮下、脳室内、経皮、インターダーマル(interdermal)、直腸、膣内、腹腔内、局所(散剤、軟膏剤、クリーム剤、および/または滴剤によるものなど)、粘膜、経鼻、口腔内、舌下;気管内点滴注入、気管支点滴注入、および/または吸入によって;および/または経口スプレー、鼻腔スプレーおよび/またはエアロゾルとして、投与することができる。具体的に企図される経路は、経口投与、静脈内投与(例えば、全身静脈内注射)、血液および/またはリンパ供給を介した局所投与、および/または患部への直接適用である。一般的には、投与の最も適切な経路は、薬剤の性質(例えば、胃腸管の環境でのその安定性)、および/または対象の状態(例えば、対象が経口投与を耐容できるかどうか)、を含む、種々の要因に依存する。ある態様において、本明細書に記載の化合物または医薬組成物は、対象の眼への局所投与に適している。
有効量を達成するために必要な化合物の正確な量は、対象によって、例えば、対象の種、年齢、および全身状態、副作用または障害の重症度、特定の化合物のアイデンティティ、投与の様式などにより、変化するであろう。所望の投与量は、1日3回、1日2回、1日1回、隔日、2日おき、毎週、2週間毎、3週間毎、または4週間毎に送達することができる。ある態様において、所望の投与量は、複数回投与(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15回以上の投与)を使用して送達することができる。有効量は、単回用量(例えば、単回経口用量)または複数用量(例えば、複数経口用量)に含まれていてもよい。ある態様において、複数用量を対象に投与するか、または組織もしくは細胞に適用する場合、複数用量の任意の2つの用量は、本明細書に記載の化合物の異なる量、または実質的に同じ量を含む。ある態様において、複数用量を対象に投与するか、または組織もしくは細胞に適用する場合、対象に投与する複数用量または組織もしくは細胞へ適用する複数用量の頻度は、1日3回、1日2回、1日1回、隔日に1用量、3日毎に1用量、毎週1用量、隔週1用量、3週間毎に1用量、または4週間毎に1用量である。ある態様において、複数用量を対象に投与するかまたは複数用量を組織もしくは細胞に適用する頻度は、1日に1用量である。ある態様において、複数用量を対象に投与するかまたは複数用量を組織もしくは細胞に適用する頻度は、1日に2用量である。ある態様において、複数用量を対象に投与するかまたは複数用量を組織もしくは細胞に適用する頻度は、1日に3用量である。ある態様において、複数用量を対象に投与するか、または組織もしくは細胞に適用する場合、複数用量の最初の用量と最後の用量の間の期間は、1日、2日、4日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、1年、2年、3年、4年、5年、7年、10年、15年、20年、または対象、組織、もしくは細胞の生存期間である。ある態様において、複数用量の最初の用量と最後の用量の間の期間は、3ヶ月、6ヶ月、または1年である。ある態様において、複数用量の最初の用量と最後の用量の間の期間は、対象、組織、または細胞の生存期間である。ある態様において、本明細書に記載の用量(例えば、単回用量、または複数用量の任意の用量)としては、独立して、本明細書に記載の化合物を、0.1μg〜1μgの間、0.001mg〜0.01mgの間、0.01mg〜0.1mgの間、0.1mg〜1mgの間、1mg〜3mgの間、3mg〜10mgの間、10mg〜30mgの間、30mg〜100mgの間、100mg〜300mgの間、300mg〜1000mgの間、または1g〜10gの間(両端も含めて)で含む。ある態様において、本明細書に記載の用量は独立して、本明細書に記載の化合物を1mg〜3mg(両端も含めて)含む。ある態様において、本明細書に記載の用量は独立して、本明細書に記載の化合物を3mg〜10mg(両端も含めて)含む。ある態様において、本明細書に記載の用量は独立して、本明細書に記載の化合物を10mg〜30mg(両端も含めて)含む。ある態様において、本明細書に記載の用量は独立して、本明細書に記載の化合物を30mg〜100mg(両端も含めて)含む。
ある態様において、70kgの成人に対して1日に1回以上投与するための化合物の有効量は、化合物を単位剤形当たり、約0.0001mg〜約3000mg、約0.0001mg〜約2000mg、約0.0001mg〜約1000mg、約0.001mg〜約1000mg、約0.01mg〜約1000mg、約0.1mg〜約1000mg、約1mg〜約1000mg、約1mg〜約100mg、約10mg〜約1000mg、または約100mg〜約1000mg含んでよい。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、投与量レベルとして、所望の治療および/または予防効果を得るために、1日に1回以上、1日に対象の体重当たり、次の量:約0.001mg/kg〜約100mg/kg、約0.01mg/kg〜約50mg/kg、好ましくは約0.1mg/kg〜約40mg/kg、好ましくは約0.5mg/kg〜約30mg/kg、約0.01mg/kg〜10mg/kg、約0.1mg/kg〜約10mg/kg、およびより好ましくは約1mg/kg〜約25mg/kgを送達するのに十分なレベルであってよい。
本明細書に記載の用量範囲は、提供される医薬組成物の、成人への投与のための指針を提供することが理解されるであろう。例えば、小児または青年に投与する量は、医師または当業者によって決定することができ、成人に投与するより少ないか、または同一であることができる。
本明細書に記載の化合物または組成物は、1以上の追加の医薬剤(例えば、治療および/または予防的に活性な薬剤)と組み合わせて投与できることも、理解されるであろう。化合物または組成物は、それらの活性(例えば、以下:必要としている対象における疾患を処置すること、必要としている対象における疾患を予防すること、必要としている対象における疾患を有するリスクを低減すること、ウイルスの複製を阻害すること、ウイルスを死滅させること、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害すること、対象または細胞におけるブロモドメインの活性を阻害すること、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への結合を阻害すること、転写伸長を調整する(例えば、阻害する)こと、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質により調節される遺伝子の発現(例えば転写)を調整する(例えば、阻害する)こと、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質のレベルを調整する(例えば、低減する)こと、における、活性(例えば、効力および/または有効性))、生物学的利用能、および/または安全性を改善する、薬剤耐性を低下させる、それらの代謝を減少および/または変更する、それらの排出を阻害する、および/または対象の体内でのそれらの分布を変更する、追加の医薬剤と組み合わせて、投与することができる。また、使用される治療法は、同じ障害に対して所望の効果を達成できる、および/または、異なる効果を達成できることが、理解されるであろう。ある態様において、本明細書に記載の化合物および追加の医薬剤を含む本明細書に記載の医薬組成物は、化合物と追加の医薬剤の両方ではなく、その1つを含む医薬組成物には存在しない相乗効果を示す。
化合物または組成物は、例えば併用療法として有用であり得る、1以上の追加の医薬品と同時に、その前に、またはその後に、投与することができる。医薬剤は、治療的に活性な薬剤を含む。医薬剤はまた、予防的に活性な薬剤を含む。医薬剤は、小有機分子を、例えば薬物化合物(例えば、ヒトまたは獣医学的使用のために米国食品医薬品局によって承認された、米国連邦規則集(CFR)に提供されている化合物)、ペプチド、タンパク質、炭水化物、単糖、オリゴ糖、多糖、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、合成ポリペプチドまたはタンパク質、タンパク質に連結された小分子、糖タンパク質、ステロイド、核酸、DNA、RNA、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、脂質、ホルモン、ビタミン、および細胞を含む。ある態様において、追加の医薬剤は、本明細書に記載の疾患を処置および/または予防するために有用な医薬剤である。それぞれの追加の医薬剤は、その医薬剤について決定された用量および/または時間スケジュールで、投与することができる。追加の医薬剤はまた、お互いと共に、および/または本明細書に記載の化合物または組成物と共に、単回用量で投与してもよく、または異なる用量で個別に投与してもよい。レジメンにおいて使用するための特定の組合せには、本明細書に記載の化合物の、追加の医薬剤(単数または複数)に対する適合性、および/または達成すべき所望の治療および/または予防効果が、考慮されるであろう。一般に、併用して利用される追加の医薬剤(単数または複数)は、それらを個別に利用するレベルを超えないレベルで利用されることが期待される。いくつかの態様において、組み合わせでの使用レベルは、個別で使用されるものよりも低くなる。
追加の医薬剤としては、限定はされないが、抗増殖剤、抗がん剤、抗血管新生剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、抗細菌剤、抗ウイルス剤、心臓血管剤、コレステロール低下薬、抗糖尿病薬、抗アレルギー薬、避妊薬、および鎮痛剤が挙げられる。ある態様において、追加の医薬剤は、抗増殖剤である。ある態様において、追加の医薬剤は、抗がん剤である。ある態様において、追加の医薬剤は、抗白血病薬である。ある態様において、追加の医薬剤は、以下である:ABITREXATE(メトトレキサート)、ADE、Adriamycin RDF(ドキソルビシン塩酸塩)、Ambochlorin(クロラムブシル)、ARRANON(ネララビン)、ARZERRA(オファツムマブ)、BOSULIF(ボスチニブ)、BUSULFEX(ブスルファン)、CAMPATH(アレムツズマブ)、CERUBIDINE(ダウノルビシン塩酸塩)、CLAFEN(シクロホスファミド)、CLOFAREX(クロファラビン)、CLOLAR(クロファラビン)、CVP、CYTOSAR-U(シタラビン)、CYTOXAN(シクロホスファミド)、ERWINAZE(Erwinia chrysanthemiアスパラギナーゼ)、FLUDARA(リン酸フルダラビン)、FOLEX(メトトレキサート)、FOLEX PFS(メトトレキサート)、GAZYVA(オビヌツズマブ)、GLEEVEC(メシル酸イマチニブ)、Hyper-CVAD、ICLUSIG(ポナチニブ塩酸塩)、IMBRUVICA(イブルチニブ)、LEUKERAN(クロラムブシル)、LINFOLIZIN(クロラムブシル)、MARQIBO(ビンクリスチン硫酸塩のリポソーム)、METHOTREXATE LPF(メトトレキサート)、MEXATE(メトトレキサート)、MEXATE-AQ(メトトレキサート)、塩酸ミトキサントロン、MUSTARGEN(塩酸メクロレタミン)、MYLERAN(ブスルファン)、NEOSAR(シクロホスファミド)、ONCASPAR(ペガスパルガーゼ)、PURINETHOL(メルカプトプリン)、PURIXAN(メルカプトプリン)、Rubidomycin(ダウノルビシン塩酸塩)、SPRYCEL(ダサチニブ)、SYNRIBO(オマセタキシン・メペサクシネート)、TARABINE PFS(シタラビン)、TASIGNA(ニロチニブ)、TREANDA(ベンダムスチン塩酸塩)、TRISENOX(三酸化ヒ素)、VINCASAR PFS(ビンクリスチン硫酸塩)、ZYDELIG(イデラリシブ)、またはそれらの組み合わせ。ある態様において、追加の医薬剤は、抗リンパ腫剤である。ある態様において、追加の医薬剤は、以下である:ABITREXATE(メトトレキサート)、ABVD、ABVE、ABVE-PC、ADCETRIS(ブレンツキシマブベドチン)、ADRIAMYCIN PFS(ドキソルビシン塩酸塩)、ADRIAMYCIN RDF(ドキソルビシン塩酸塩)、AMBOCHLORIN(クロラムブシル)、AMBOCLORIN(クロラムブシル)、ARRANON(ネララビン)、BEACOPP、BECENUM(カルムスチン)、BELEODAQ(ベリノスタット)、BEXXAR(トシツモマブおよびヨウ素I131トシツモマブ)、BICNU(カルムスチン)、BLENOXANE(ブレオマイシン)、CARMUBRIS(カルムスチン)、CHOP、CLAFEN(シクロホスファミド)、COPP、COPP-ABV、CVP、CYTOXAN(シクロホスファミド)、DEPOCYT(リポソームシタラビン)、DTIC-DOME(ダカルバジン)、EPOCH、FOLEX(メトトレキサート)、FOLEX PFS(メトトレキサート)、FOLOTYN(プララトレキサート)、HYPER-CVAD、ICE、IMBRUVICA(イブルチニブ)、INTRON A(組換えインターフェロンアルファ−2b)、ISTODAX(ロミデプシン)、LEUKERAN(クロラムブシル)、LINFOLIZIN(クロラムブシル)、Lomustine、MATULANE(プロカルバジン塩酸塩)、METHOTREXATE LPF(メトトレキサート)、MEXATE(メトトレキサート)、MEXATE-AQ(メトトレキサート)、MOPP、MOZOBIL(プレリキサフォル)、MUSTARGEN(塩酸メクロレタミン)、NEOSAR(シクロホスファミド)、OEPA、ONTAK(デニロイキンディフティトックス)、OPPA、R-CHOP、REVLIMID(レナリドマイド)、RITUXAN(リツキシマブ)、STANFORD V、TREANDA(ベンダムスチン塩酸塩)、VAMP、VELBAN(ビンブラスチン硫酸塩)、VELCADE(ボルテゾミブ)、VELSAR(ビンブラスチン硫酸塩)、VINCASAR PFS(ビンクリスチン硫酸塩)、ZEVALIN(イブリツモマブチウキセタン)、ZOLINZA(ボリノスタット)、ZYDELIG(イデラリシブ)、またはそれらの組み合わせ。ある態様において、追加の医薬剤は、以下である:REVLIMID(レナリドマイド)、DACOGEN(デシタビン)、VIDAZA(アザシチジン)、CYTOSAR-U(シタラビン)、IDAMYCIN(イダルビシン)、CERUBIDINE(ダウノルビシン)、LEUKERAN(クロラムブシル)、NEOSAR(シクロホスファミド)、FLUDARA(フルダラビン)、LEUSTATIN(クラドリビン)、またはそれらの組み合わせ。ある態様において、追加の医薬剤は、以下である:ABITREXATE(メトトレキサート)、ABRAXANE(パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤)、AC、AC-T、ADE、ADRIAMYCIN PFS(ドキソルビシン塩酸塩)、ADRUCIL(フルオロウラシル)、ARINITOR(エベロリムス)、AFINITOR DISPERZ(エベロリムス)、ALDARA(イミキモド)、ALIMTA(ペメトレキセド二ナトリウム)、AREDIA(パミドロン酸二ナトリウム)、ARIMIDEX(アナストロゾール)、AROMASIN(エキセメスタン)、AVASTIN(ベバシズマブ)、BECENUM(カルムスチン)、BEP、BICNU(カルムスチン)、BLENOXANE(ブレオマイシン)、CAF、CAMPTOSAR(塩酸イリノテカン)、CAPOX、CAPRELSA(バンデタニブ)、CARBOPLATIN-TAXOL、CARMUBRIS(カルムスチン)、CASODEX(ビカルタミド)、CEENU(ロムスチン)、CERUBIDINE(ダウノルビシン塩酸塩)、CERVARIX(組換えHPV2価ワクチン)、CLAFEN(シクロホスファミド)、CMF、COMETRIQ(カボザニチニブ−s−リンゴ酸塩)、COSMEGEN(ダクチノマイシン)、CYFOS(イホスファミド)、CYRAMZA(ラムシルマブ)、CYTOSAR-U(シタラビン)、CYTOXAN(シクロホスファミド)、DACOGEN(デシタビン)、DEGARELIX、DOXIL(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、DOXORUBICIN HYDROCHLORIDE、DOX-SL(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、DTIC-DOME(ダカルバジン)、EFUDEX(フルオロウラシル)、ELLENCE(エピルビシン塩酸塩)、ELOXATIN(オキサリプラチン)、ERBITUX(セツキシマブ)、ERIVEDGE(ビスモデギブ)、ETOPOPHOS(リン酸エトポシド)、EVACET(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、FARESTON(トレミフェン)、FASLODEX(フルベストラント)、FEC、FEMARA(レトロゾール)、FLUOROPLEX(フルオロウラシル)、FOLEX(メトトレキサート)、FOLEX PFS(メトトレキサート)、FOLFIRI、FOLFIRI-BEVACIZUMAB、FOLFIRI-CETUXIMAB、FOLFIRINOX、FOLFOX、FU-LV、GARDASIL(組換えヒトパピローマウイルス(HPV)4価ワクチン)、GEMCITABINE-CISPLATIN、GEMCITABINE-OXALIPLATIN、GEMZAR(ゲムシタビン塩酸塩)、GILOTRIF(アファチニブマレイン酸塩(afatinib dimaleate))、GLEEVEC(メシル酸イマチニブ)、GLIADEL(カルムスチンインプラント)、GLIADEL WAFER(カルムスチンインプラント)、HERCEPTIN(トラスツズマブ)、HYCAMTIN(トポテカン塩酸塩)、IFEX(イホスファミド)、IFOSFAMIDUM(イホスファミド)、INLYTA(アキシチニブ)、INTRON A(組換えインターフェロンアルファ−2b)、IRESSA(ゲフィチニブ)、IXEMPRA(イクサベピロン)、JAKAFI(ルキソリチニブリン酸塩)、JEVTANA(カバジタキセル)、KADCYLA(アド−トラスツズマブエムタンシン)、KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)、KYPROLIS(カーフィルゾミブ)、LIPODOX(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、LUPRON(ロイプロリド酢酸塩)、LUPRON DEPOT(ロイプロリド酢酸塩)、LUPRON DEPOT-3 MONTH(ロイプロリド酢酸塩)、LUPRON DEPOT-4 MONTH(ロイプロリド酢酸塩)、LUPRON DEPOT-PED(ロイプロリド酢酸塩)、MEGACE(酢酸メゲストロール)、MEKINIST(トラメチニブ)、METHAZOLASTONE(テモゾロミド)、METHOTREXATE LPF(メトトレキサート)、MEXATE(メトトレキサート)、MEXATE-AQ(メトトレキサート)、MITOXANTRONE HYDROCHLORIDE、MITOZYTREX(マイトマイシンC)、MOZOBIL(plerixafor)、MUSTARGEN(塩酸メクロレタミン)、MUTAMYCIN(マイトマイシンC)、MYLOSAR(アザシチジン)、NAVELBINE(酒石酸ビノレルビン)、NEOSAR(シクロホスファミド)、NEXAVAR(トシル酸ソラフェニブ)、NOLVADEX(タモキシフェンクエン酸塩)、NOVALDEX(タモキシフェンクエン酸塩)、OFF、PAD、PARAPLAT(カルボプラチン)、PARAPLATIN(カルボプラチン)、PEG-INTRON(ペグインターフェロンアルファ−2b)、PEMETREXED DISODIUM、PERJETA(ペルツズマブ)、PLATINOL(シスプラチン)、PLATINOL-AQ(シスプラチン)、POMALYST(ポマリドマイド)、プレドニゾン、PROLEUKIN(アルデスロイキン)、PROLIA(デノスマブ)、PROVENGE(シプロイセル−T)、REVLIMID(レナリドマイド)、RUBIDOMYCIN(ダウノルビシン塩酸塩)、SPRYCEL(ダサチニブ)、STIVARGA(レゴラフェニブ)、SUTENT(リンゴ酸スニチニブ)、SYLATRON(ペグインターフェロンアルファ−2b)、SYLVANT(シルツキシマブ)、SYNOVIR(サリドマイド)、TAC、TAFINLAR(ダブラフェニブ)、TARABINE PFS(シタラビン)、TARCEVA(エルロチニブ塩酸塩)、TASIGNA(ニロチニブ)、TAXOL(パクリタキセル)、TAXOTERE(ドセタキセル)、TEMODAR(テモゾロミド)、THALOMID(サリドマイド)、TOPOSAR(エトポシド)、TORISEL(テムシロリムス)、TPF、TRISENOX(三酸化ヒ素)、TYKERB(ラパチニブトシル酸塩)、VECTIBIX(パニツムマブ)、VEIP、VELBAN(ビンブラスチン硫酸塩)、VELCADE(ボルテゾミブ)、VELSAR(ビンブラスチン硫酸塩)、VEPESID(エトポシド)、VIADUR(ロイプロリド酢酸塩)、Vidaza(アザシチジン)、VINCASAR PFS(ビンクリスチン硫酸塩)、VOTRIENT(パゾパニブ塩酸塩)、WELLCOVORIN(ロイコボリンカルシウム)、XALKORI(クリゾチニブ)、XELODA(カペシタビン)、XELOX、XGEVA(デノスマブ)、XOFIGO(ラジウム223ジクロリド)、XTANDI(エンザルタミド)、YERVOY(イピリムマブ)、ZALTRAP(ziv−アフリベルセプト)、ZELBORAF(ベムラフェニブ)、ZOLADEX(ゴセレリン酢酸塩)、ZOMETA(ゾレドロン酸)、ZYKADIA(セリチニブ)、ZYTIGA(酢酸アビラテロン)、またはそれらの組み合わせ。ある態様において、追加の医薬剤は、抗ウイルス剤である。ある態様において、追加の薬剤は、ブロモドメイン含有タンパク質のバインダーである。ある態様において、追加の薬剤は、ブロモドメインのバインダーである。ある態様において、追加の薬剤は、ブロモドメイン含有タンパク質のバインダーまたはインヒビターである。ある態様において、追加の薬剤は、ブロモドメインのバインダーまたはインヒビターである。ある態様において、追加の薬剤は、以下からなる群から選択される:エピジェネティックモジュレーターまたは転写モジュレーター(例えば、DNAメチルトランスフェラーゼインヒビター、ヒストンデアセチラーゼインヒビター(HDACインヒビター)、リシンメチルトランスフェラーゼインヒビター)、抗有糸分裂薬(例えば、タキサンおよびビンカアルカロイド)、ホルモン受容体モジュレーター(例えば、エストロゲン受容体モジュレーターおよびアンドロゲン受容体モジュレーター)、細胞シグナル伝達経路インヒビター(例えば、チロシンキナーゼインヒビター)、タンパク質安定性のモジュレーター(例えば、プロテアソームインヒビター)、Hsp90インヒビター、グルココルチコイド、オールトランスレチノイン酸、および分化を促進する他の薬剤。ある態様において、本明細書に記載の化合物または医薬組成物は、抗がん療法と組み合わせて投与することができ、これには、限定はされないが、手術、放射線療法、移植(例えば、幹細胞移植、骨髄移植)、免疫療法、および化学療法が含まれる。
さらに本発明に包含されるのは、キット(例えば、医薬パック)である。提供されるキットは、本明細書に記載の医薬組成物または化合物、および容器(例えば、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジ、および/またはディスペンサーパッケージ、または他の適切な容器)を含んでもよい。いくつかの態様において、提供されるキットは、任意にさらに、本明細書に記載の医薬組成物または化合物の希釈または懸濁のための薬学的賦形剤を含有する、第2の容器を含んでもよい。いくつかの態様において、第1の容器および第2の容器内に提供される、本明細書に記載の医薬組成物または化合物は、混合されて1単位剤形を形成する。
したがって、一側面において、提供されるのは、本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識誘導体、もしくはプロドラッグ、またはその医薬組成物を含む第1の容器を含む、キットである。ある態様において、キットは、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を処置および/または予防するために、有用である。ある態様において、キットは、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を処置するために、有用である。ある態様において、キットは、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を予防するために、有用である。ある態様において、キットは、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を発症するリスクを低減するのに、有用である。ある態様において、キットは、避妊(例えば、男性避妊)に有用である。ある態様において、キットは、ウイルスの複製を阻害するのに有用である。ある態様において、キットは、ウイルスを死滅させるのに有用である。ある態様において、キットは、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、上昇した活性などの異常な活性)を阻害するために、有用である。ある態様において、キットは、対象または細胞におけるブロモドメインの活性(例えば、上昇した活性などの異常な活性)を阻害するために、有用である。ある態様において、キットは、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への結合を阻害するために、有用である。ある態様において、キットは、対象または細胞における転写伸長を調整する(例えば、阻害する)のに、有用である。ある態様において、キットは、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を調整する(例えば、下方制御または阻害する)のに、有用である。ある態様において、キットは、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質のレベルを調整する(例えば、低減する)のに、有用である。
ある態様において、キットは、本発明の方法において有用な化合物を同定するための、化合物のライブラリーをスクリーニングするのに有用である。
ある態様において、本明細書に記載のキットはさらに、キットを使用するための指示書、例えば本発明の方法においてキットを使用するための指示書を含む(例えば、本明細書に記載の化合物または医薬組成物を、対象に対して投与するための指示書)。本明細書に記載のキットはまた、米国食品医薬品局(FDA)などの規制機関によって要求される情報を含んでもよい。ある態様において、キットに含まれる情報は、処方の情報である。ある態様において、キットおよび指示書は、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を、処置および/または予防することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を、処置することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を、予防することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を発症するリスクを、低減することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、避妊(例えば、男性の避妊)を提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、ウイルスの複製を阻害することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、ウイルスを死滅させることを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、上昇した活性などの異常な活性を)を阻害することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、対象または細胞における、ブロモドメインの活性(例えば、上昇した活性などの異常な活性を)を阻害することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への結合を阻害することを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、転写伸長の調整(例えば、阻害)を提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を調整する(例えば、下方制御または阻害する)ことを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質のレベルを調整する(例えば、低減する)ことを提供する。ある態様において、キットおよび指示書は、本発明の方法において有用である化合物を同定するための、化合物のライブラリーをスクリーニングすることを提供する。本明細書に記載のキットは、本明細書に記載の1以上の追加の医薬剤を、別個の組成物として含んでもよい。
処置の方法および使用
本発明は、広範囲の疾患、例えばブロモドメインに関連する疾患、ブロモドメインの活性(例えば、異常な活性)に関連する疾患、ブロモドメイン含有タンパク質に関連する疾患、ブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、異常な活性)に関連する疾患などの、処置のための方法を提供する。例示の疾患としては、限定はされないが、増殖性疾患、心血管疾患、ウイルス感染、線維性疾患、代謝性疾患、内分泌疾患、および放射能中毒が挙げられる。本発明によってさらに提供されるのは、避妊(例えば、男性避妊)の方法である。さらに本発明は、ブロモドメインまたはブロモドメイン含有タンパク質の活性(例えば、上昇した活性などの異常な活性)を阻害する方法、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチルリジン残への結合を阻害する方法、転写伸長を調整する(例えば阻害する)方法、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を調整する(例えば、下方制御または阻害する)方法を、提供する。
遺伝子の調節は基本的に、巨大分子の可逆的な非共有結合アセンブリによって支配される。RNAポリメラーゼへのシグナル伝達は、クロマチンの翻訳後修飾状態を解釈することが可能な集合因子(assembly factor)によって空間的に調節される、より高次のタンパク質複合体を必要とする。エピジェネティックリーダー(epigenetic readers)は構造的に多様なタンパク質であり、エピジェネティックリーダーのそれぞれは、タンパク質(例えば、ヒストン)、またはDNAの共有結合修飾を認識する、1以上の進化的に保存されたエフェクターモジュールを有する。ヒストン尾部上のリシン残基(Kac)のε−N−アセチル化は、オープンクロマチン構造および転写活性化に関連する。アセチル−リシンのコンテキスト固有の分子認識は、主にブロモドメインによって媒介される。
ブロモドメイン含有タンパク質は、転写因子複合体の成分(例えば、TBP(TATAボックス結合タンパク質)関連因子1(TAF1)、CREB結合タンパク質(CBPまたはCREBBP)、P300/CBP関連因子(PCAF)、およびGcn5)として、およびエピジェネティックメモリーの決定要因として、実質的な生物学的関心の的である。合計57の多様なブロモドメインを含む、41のヒトタンパク質が存在する。大きな配列変化にもかかわらず、すべてのブロモドメインは、基質特異性を決定する多様なループ領域(ZAおよびBCループ)により連結された、4αヘリックス(αZ、αA、αB、およびαC)の左利きのバンドルを含む保存された折り畳みを共有する。ペプチド基質との共結晶構造によって、アセチルリジンが中央疎水性空洞によって認識され、ほとんどのブロモドメインに存在するアスパラギン残基との水素結合によって固定されることが示された。ブロモおよび特異的末端(BET)ファミリー(例えば、BRD2、BRD3、BRD4およびBRDT)は、高レベルの配列保存を示す2つのN末端ブロモドメインと、より多岐なC末端動員ドメインを含む、共通のドメインアーキテクチャを共有する。
最近の研究では、がんにおいてBRD4を標的とするための、説得力のある根拠が確立された。BRD4は、培養がん細胞株において細胞周期の進行とノックダウンを促進するよう機能し、G1停止を促す。BRD4は、転写伸長の重要なメディエーターであり、正の転写伸長因子複合体(P−TEFb)を動員するために機能する。P−TEFbのコア成分であるサイクリン依存性キナーゼ9は、慢性リンパ性白血病における有効な標的であり、近年、c−Myc依存性転写に関連づけられている。BRD4に存在するブロモドメインは、P−TEFbを有糸分裂染色体に動員して、成長促進遺伝子の発現の増加をもたらす。BRD4は、M/G1の間に発現する遺伝子の転写開始部位に結合したままであるが、細胞周期の後半で発現される開始部位には、存在が見出されていない。増殖細胞におけるBRD4のノックダウンは、有糸分裂の進行と生存に重要な遺伝子の発現レベルを減少させることにより、G1停止およびアポトーシスをもたらすことが示されている。
重要なことに、BRD4は最近、ヒト扁平上皮癌の攻撃的形態における再発t(15;19)染色体転座の成分として同定された。かかる転座は、BRD4のタンデムN末端ブロモドメインを、精巣内(NUT)タンパク質の核タンパク質とのインフレームキメラとして発現させて、NUT正中線癌(NMC)を遺伝的に定義する。患者由来NMC細胞株における機能的研究は、この悪性腫瘍に特徴的な増殖優位性と分化阻害を維持することにおける、BRD4−NUTがんタンパク質の重要な役割を検証した。注目すべきは、BRD4−NUT遺伝子発現のRNAサイレンシングは、増殖を阻止し、サイトケラチンの発現の顕著な増加と共に扁平上皮分化を促進する。ブロモドメインはまた、Mycおよび、インターロイキン7受容体(IL7R)などの他の転写因子を下方制御することができる。これらの観察は、ブロモドメイン含有タンパク質のバインダーまたはインヒビターの有用性および治療可能性を強調する。
別の側面において、本発明は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質の活性を阻害する方法を提供する。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質は、本明細書に記載のブロモドメイン含有タンパク質(例えば、BRD2、BRD3、BRD4、またはBRDTなどのBETタンパク質)である。ある態様において、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性は、本発明の方法によって阻害される。ある態様において、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性は、本発明の方法によって、少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、または少なくとも約90%阻害される。ある態様において、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性は、本発明の方法によって、最大で約90%、最大で約80%、最大で約70%、最大で約60%、最大で約50%、最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約10%、最大で約3重量%、または最大で約1%、阻害される。上記で参考にした範囲の組み合わせ(例えば、少なくとも約10%および最大で約50%)も、本発明の範囲内である。他の範囲も可能である。いくつかの態様において、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性は、本発明の方法により選択的に阻害される。いくつかの態様において、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性は、キナーゼ(例えば、MAPキナーゼ、有糸分裂紡錘体キナーゼ、ポロキナーゼ)の活性と比較して、本発明の方法により選択的に阻害される。他の態様において、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質の活性は、本発明の方法により非選択的に阻害される。ある態様において、サイトカインレベルおよび/またはヒスタミン放出は、本発明の方法によって低減される。
ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質の活性は、ブロモドメイン含有タンパク質の異常な活性である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質の活性は、ブロモドメイン含有タンパク質の上昇した活性である。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質の活性は、本発明の方法によって低減される。
ある態様において、対象は動物である。動物は、どちらの性別であってもよく、および発達の任意の段階であってよい。ある態様において、対象は雄である。ある態様において、対象は雌である。ある態様において、本明細書に記載の対象はヒトである。ある態様において、本明細書に記載の対象は、ヒト男性である。ある態様において、本明細書に記載の対象は、ヒト女性である。ある態様において、対象は、本明細書に記載の疾患を有すると診断されたヒトである。ある態様において、対象は、本明細書に記載の疾患を有する、通常より高いリスクがあると診断されたヒトである。ある態様において、対象は、本明細書に記載の疾患を有すると疑われるヒトである。ある態様において、対象は、非ヒト動物である。ある態様において、対象は魚である。ある態様において、対象は哺乳動物である。ある態様において、対象は、非ヒト哺乳動物である。ある態様において、対象は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物である。ある態様において、対象は、家畜化された動物、例えばイヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、またはヤギである。ある態様において、対象は、イヌまたはネコなどのコンパニオン動物である。ある態様において、対象は、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、またはヤギなどの家畜動物である。ある態様において、対象は、動物園の動物である。別の態様において、対象は、研究動物、例えば齧歯類(例えば、マウス、ラット)、イヌ、ブタ、または非ヒト霊長類などである。ある態様において、動物は、遺伝子操作された動物である。ある態様において、動物は、トランスジェニック動物(例えば、トランスジェニックマウスおよびトランスジェニックブタ)である。
ある態様において、本明細書に記載の細胞は、in vitroで存在する。ある態様において、細胞は、ex vivoで存在する。ある態様において、細胞は、in vivoで存在する。
別の側面において、本発明は、対象または細胞におけるブロモドメインの活性を阻害する方法を提供する。ある態様において、ブロモドメインの活性は、ブロモドメインの異常な活性である。ある態様において、ブロモドメインの活性は、ブロモドメインの上昇した活性である。ある態様において、ブロモドメインの活性は、本発明の方法によって低減される。
本発明の別の側面は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への結合を阻害する方法に関する。ある態様において、第2タンパク質は、少なくとも1つのアセチルリシン残基を含むタンパク質である。ある態様において、第2タンパク質は、ブロモドメイン含有タンパク質ではない。ある態様において、第2タンパク質は、ヒストンである。ある態様において、ヒストンは、H1、H2A、H2B、H3、H4、およびH5からなる群から選択される。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への結合は、本発明の方法によって阻害される。
別の側面において、本発明は、転写伸長を調整(例えば、阻害)する方法を提供する。ある態様において、転写伸長は、本発明の方法によって調整(例えば、阻害)される。
別の側面において、本発明は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子(例えば、本明細書に記載の遺伝子)の発現(例えば、転写)を調整する方法を提供する。ある態様において、本発明は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)を下方制御または阻害する方法を提供する。いかなる特定の理論にも束縛されることを望まないが、本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、ブロモドメイン含有タンパク質の、遺伝子の転写開始部位への結合を妨害し得る。ある態様において、本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、遺伝子の発現(例えば、転写)の間のアセチル−リシン認識を妨害する。ある態様において、本明細書に記載の化合物および医薬組成物は、遺伝子の発現(例えば、転写)の間のアセチル−リシン固着(anchoring)を妨害する。ある態様において、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)は、本発明の方法により調整される。ある態様において、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)は、本発明の方法により下方制御または阻害される。ある態様において、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子は、がん遺伝子である。
本発明の別の側面は、必要としている対象における疾患を処置する方法に関する。ある態様において、疾患は、本発明の方法によって処置される。
ある態様において、疾患は、ブロモドメイン含有タンパク質に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメイン含有タンパク質の活性に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメイン含有タンパク質の異常な活性(例えば、上昇した活性)に関連する疾患である。
ある態様において、疾患は、ブロモドメイン(例えば、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメイン)に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメインの活性に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメインの異常な活性(例えば、上昇した活性)に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、ブロモドメインの機能(例えば、機能不全)に関連する疾患である。
ある態様において、本明細書に記載の疾患は、転写活性化因子によって駆動される。ある態様において、転写活性化因子はMycである。ある態様において、疾患は、NUT再配列と関連する。ある態様において、疾患は、異常なMyc機能に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、インターロイキン7受容体(IL7R)に関連する疾患である。
ある態様において、疾患は、増殖性疾患(例えば、本明細書に記載の増殖性疾患)である。ある態様において、疾患は、がん(例えば、本明細書に記載の癌)である。ある態様において、疾患は、肺がんである。ある態様において、疾患は多発性骨髄腫である。ある態様において、疾患は、神経芽細胞腫である。ある態様において、疾患は結腸がんである。ある態様において、疾患は精巣がんである。ある態様において、疾患は、卵巣がんである。ある態様において、疾患は、肺がん(例えば、小細胞肺がんまたは非小細胞肺がん)である。ある態様において、疾患は、NUT正中線癌である(例えば、BRD3 NUT正中線癌またはBRD4 NUT正中線癌)。ある態様において、疾患は、白血病である。ある態様において、疾患は、混合系統型白血病(MLL)である。ある態様において、疾患は急性骨髄性白血病(AML)、混合型B骨髄単球性白血病、または赤白血病である。ある態様において、疾患は、バーキットリンパ腫、乳房のがん、結腸がん、神経芽細胞腫、グリア芽細胞腫多形、慢性リンパ性白血病、および扁平上皮癌からなる群から選択される。
ある態様において、疾患は、良性新生物(例えば、本明細書に記載の良性新生物)である。
ある態様において、疾患は、炎症性疾患(例えば、本明細書に記載の炎症性疾患)である。ある態様において、疾患は、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫、および/または原虫の感染に対する炎症反応を伴う疾患である。ある態様において、疾患は、以下からなる群から選択される:変形性関節症、急性痛風、多発性硬化症、炎症性腸疾患(例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎)、神経炎症、喘息、慢性閉塞性気道疾患、肺炎、筋炎、湿疹、皮膚炎、にきび、蜂巣炎、閉塞性疾患、血栓症、脱毛症、腎炎、血管炎、網膜炎、ブドウ膜炎、強膜炎、硬化性胆管炎、下垂体炎、甲状腺炎、敗血症性ショック、全身性炎症反応症候群(SIRS)、毒性ショック症候群、急性肺損傷、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)、急性腎不全、火傷、膵炎(例えば、急性膵炎)、手術後症候群、サルコイドーシス、ヘルクスハイマー反応、脳炎、脊髄炎、髄膜炎、およびマラリア。ある態様において、疾患は、急性または慢性膵炎である。ある態様において、疾患は、火傷である。ある態様において、疾患は炎症性腸疾患である。ある態様において、疾患は、神経炎症である。ある態様において、疾患は敗血症または敗血症症候群である。ある態様において、疾患は移植片対宿主病(GVHD)である。
ある態様において、疾患は、自己免疫疾患(例えば、本明細書に記載の自己免疫疾患)である。ある態様において、疾患は、リウマチ性関節炎である。ある態様において、疾患は、乾癬、全身性エリテマトーデス、白斑、水疱性皮膚疾患である。
ある態様において、疾患は、心血管疾患である。ある態様において、疾患は、アテローム発生、またはアテローム性動脈硬化症である。ある態様において、疾患は、動脈ステントの閉塞、心不全(例えば、うっ血性心不全)、冠状動脈疾患、心筋炎、心膜炎、心臓弁膜症、狭窄、再狭窄、ステント内狭窄、狭心症、心筋梗塞、急性冠症候群、冠動脈バイパス移植、心肺バイパス術、内毒素血症、虚血−再灌流傷害、脳血管虚血(脳卒中)、腎再灌流傷害、塞栓症(例えば、肺、腎臓、肝臓、胃腸、または末梢四肢の塞栓症)、または心筋虚血である。
ある態様において、疾患はウイルス感染である。ある態様において、疾患は、DNAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、dsDNAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、ssDNAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、RNAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、dsRNAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は(+)ssRNAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、(−)ssRNAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、逆転写(RT)ウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、ssRNA−RTウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、dsDNA−RTウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症である。ある態様において、疾患は、後天性免疫不全症候群(AIDS)である。ある態様において、疾患は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症である。ある態様において、疾患は、C型肝炎ウイルス(HCV)感染症である。ある態様において、疾患は、ヘルペスウイルス感染症(例えば、単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症)である。ある態様において、疾患は、エボラウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、重症急性呼吸器症候群(SARS)である。ある態様において、疾患は、インフルエンザウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、インフルエンザウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、インフルエンザAウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、ヒトのインフルエンザ(例えば、H1N1、H2N2、H3N2、H5N1、H7N7、H1N2、H9N2、H7N2、H7N3、またはH10N7ウイルス感染症)である。ある態様において、疾患は、鳥インフルエンザ(例えば、H5N1またはH7N9ウイルス感染症)である。ある態様において、疾患は、豚インフルエンザ(例えば、H1N1、H1N2、H2N1、H3N1、H3N2、またはH2N3ウイルス感染症、またはインフルエンザCウイルス感染症)である。ある態様において、疾患は、ウマインフルエンザ(例えば、H7N7またはH3N8ウイルス感染症)である。ある態様において、疾患は、イヌインフルエンザ(例えば、H3N8ウイルス感染症)である。ある態様において、疾患は、インフルエンザBウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、インフルエンザCウイルス感染症である。ある態様において、疾患は、デング熱、デング出血熱(DHF)、デング熱ショック症候群(DSS)、A型肝炎、B型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、F型肝炎、コクサッキーAウイルス感染症、コクサッキーBウイルス感染症、劇症ウイルス性肝炎、ウイルス性心筋炎、パラインフルエンザウイルス感染症、RSウイルス(RSV)感染症(例えば、RSV細気管支炎、RSV肺炎、心肺疾患を有する患者において、特に乳児および小児のRSV感染症およびRSV肺炎)、麻疹ウイルス感染症、水疱口内炎ウイルス感染症、狂犬病ウイルス感染症、日本脳炎、フニンウイルス感染症、ヒトサイトメガロウイルス感染症、バリセロウイルス感染症、サイトメガロウイルス感染症、ムロメガロウイルス感染症、プロボスシウイルス感染症、ロゼオロウイルス感染症、リンホクリプトウイルス感染症、マカウイルス感染症、ペルカウイルス感染症、ラディノウイルス感染症)、ポリオウイルス感染症、マールブルグウイルス感染症、ラッサ熱ウイルス感染症、ベネズエラウマ脳炎、リフトバレー熱ウイルス感染症、韓国出血熱ウイルス感染症、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス感染症、脳炎、サンルイーズ脳炎、キャサヌール森林病、マレー渓谷脳炎、ダニ媒介性脳炎、ウエストナイル脳炎、黄熱病、アデノウイルス感染症、ポックスウイルス感染症、または免疫障害を有する対象におけるウイルス感染である。
ある態様において、疾患は、線維症状態である。ある態様において、疾患は、腎線維症、術後狭窄、ケロイド形成、肝硬変、胆汁性肝硬変、および心筋線維症からなる群から選択される。ある態様において、疾患は強皮症である。ある態様において、疾患は、特発性肺線維症である。
ある態様において、疾患は内分泌疾患である。ある態様において、疾患は、アジソン病である。
ある態様において、疾患は、代謝性疾患である。ある態様において、疾患は糖尿病である。ある態様において、疾患は、1型糖尿病である。ある態様において、疾患は、2型糖尿病または妊娠糖尿病である。ある態様において、疾患は肥満である。ある態様において、疾患は、脂肪肝(NASHまたはその他)、悪液質、高コレステロール血症、またはアポリポタンパク質A1(APOA1)の調節を介した脂質代謝の障害である。
ある態様において、疾患は、放射能中毒である。ある態様において、疾患は、放射線障害である。
ある態様において、疾患は、移植された臓器の急性拒絶反応または多臓器不全症候群である。
ある態様において、疾患は、アルツハイマー病である。
さらに別の側面において、本発明は、必要としている対象における本明細書に記載の疾患を予防する方法を、提供する。ある態様において、疾患は、本発明の方法により予防される。
さらに別の側面において、本発明は、必要としている対象における、本明細書に記載の疾患を有するリスクを低減する方法を提供する。ある態様において、疾患を有するリスクは、本発明の方法によって低減される。
さらに別の側面において、本発明は、必要としている対象における、避妊の方法を提供する。ある態様において、本発明は、必要としている男性対象における、男性の避妊方法を提供する。ある態様において、本発明は、必要としている女性対象における、女性の避妊方法を提供する。
さらに別の側面において、本発明は、必要としている対象における精子形成を阻害する方法を提供する。
本発明の別の側面は、ウイルスの複製を阻害する方法に関する。ある態様において、ウイルスの複製は、本発明の方法によって阻害される。
ある態様において、ウイルスは、本明細書に記載のウイルスである。ある態様において、ウイルスは、本明細書に記載のウイルス感染を引き起こすウイルスである。ある態様において、ウイルスは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、エボラウイルス、またはインフルエンザウイルスである。
ある態様において、本明細書に記載のウイルスは、in vitroで存在する。ある態様において、ウイルスは、ex vivoで存在する。ある態様において、ウイルスは、in vivoで存在する。
本発明の別の側面は、ウイルスを死滅させる方法に関する。ある態様において、ウイルスは、本発明の方法によって死滅させられる。
本発明の別の側面は、対象または細胞における、ブロモドメイン含有タンパク質と免疫グロブリン(Ig)調節エレメントとの間の相互作用を阻害する方法に関する。
ある態様において、本発明の方法は、必要としている対象に対して、本明細書に記載の化合物または薬学的組成物の有効量を投与することを含む。ある態様において、本発明の方法は、必要としている対象に対して、本明細書に記載の化合物または薬学的組成物の治療有効量を投与することを含む。ある態様において、本発明の方法は、必要としている対象に対して、本明細書に記載の化合物または医薬組成物の予防的な有効量を投与することを含む。ある態様において、本発明の方法は、細胞を、本明細書に記載の化合物または薬学的組成物の有効量と接触させることを含む。ある態様において、本発明の方法は、ウイルスを、本明細書に記載の化合物または薬学的組成物の有効量と接触させることを含む。
本発明の別の側面は、対象または細胞で発現する、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子を調整する方法に関する。
本発明の別の側面は、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質のレベルを調整する方法に関する。
本発明の別の側面は、化合物およびその薬学的に許容し得る塩のライブラリーをスクリーニングして、本発明の方法において有用な化合物またはその薬学的に許容し得る塩を同定する方法に関する。ある態様において、ライブラリーをスクリーニングする方法は、本明細書に記載の少なくとも2つの異なる化合物を得ること;および、本明細書に記載の異なる化合物を用いて少なくとも1つのアッセイを実施すること、を含む。ある態様において、少なくとも1つのアッセイは、本発明の方法において有用な化合物を同定するのに、有用である。
一般に、化合物のライブラリーをスクリーニングする方法は、少なくとも1つのアッセイを含む。ある態様において、アッセイは、以下に関連する1以上の特性を検出するために実施される:本明細書に記載の疾患の処置および/または予防、ブロモドメイン含有タンパク質の活性の阻害、ブロモドメインの活性の阻害、ブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への結合の阻害、転写伸長の調整(例えば、阻害)、および/またはブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写)の調整(例えば、阻害)。特性は、所望の特性であってよい(例えば、処置された疾患;予防された疾患;低減された、疾患を有するリスク;阻害されたウイルスの複製;死滅されたウイルス;阻害された、ブロモドメイン含有タンパク質の活性;ブロモドメインの活性;ブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への、阻害された結合;調整された(例えば、阻害された)転写伸長;調整された(例えば、低減された)、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質のレベル;調整された(例えば、阻害された)、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写))。特性は、望ましくない特性であってもよい(例えば、処置されなかった疾患;予防されなかった疾患;低減されなかった、疾患を有するリスク;阻害されなかったウイルスの複製;死滅されなかったウイルス;阻害されなかった、ブロモドメイン含有タンパク質の活性;阻害されなかった、ブロモドメインの活性;ブロモドメインの、第2タンパク質(例えば、ヒストン)のアセチル−リシン残基への、阻害されなかった結合;調整されなかった(例えば、阻害されなかった)転写伸長;調整されなかった(例えば、低減されなかった)、対象または細胞におけるブロモドメイン含有タンパク質のレベル;調整されなかった(例えば、阻害されなかった)、ブロモドメイン含有タンパク質によって調節される遺伝子の発現(例えば、転写))。このアッセイは、イムノアッセイ、例えばサンドイッチ型アッセイ、競合結合アッセイ、一段階直接試験、二段階試験、またはブロットアッセイなどであってもよい。少なくとも1つのアッセイを実行するステップは、ロボット制御で、または手動で行われてもよい。ある態様において、アッセイは、(a)化合物のライブラリーを、ブロモドメイン含有タンパク質と接触させること;および(b)化合物のライブラリーの、ブロモドメイン含有タンパク質へ結合を検出すること、を含む。ある態様において、アッセイは、化合物のライブラリーの、ブロモドメイン含有タンパク質への特異的結合を検出することを含む。ある態様において、アッセイは、化合物のライブラリーの、ブロモドメイン含有タンパク質のブロモドメインへの特異的結合を検出することを含む。ある態様において、化合物のライブラリーの、ブロモドメイン含有タンパク質への検出された結合は、本発明の方法において有用な化合物を同定するのに有用である。ある態様において、結合を検出するステップは、示差走査型蛍光定量法(DSF)、等温滴定熱量測定(ITC)、および/または増幅ルミネッセンスプロキシミティホモジニアスアッセイ(ALPHA)を使用することを含む。少なくとも1つのアッセイを実行するステップは、細胞(例えば、がん細胞)において、in vitro、ex vivo、またはin vivoで実施することができる。ある態様において、少なくとも1つのアッセイを実行するステップは、in vitroで細胞(例えば、がん細胞)内で行われる。ある態様において、アッセイは、(a)化合物のライブラリーを、細胞と接触させること;および(b)細胞増殖の減少、細胞死の増加、および/または細胞分化の増加を検出すること、を含む。ある態様において、細胞死は、アポトーシス細胞死である。ある態様において、細胞分化は、サイトケラチン発現の増加を検出することによって、識別される。ある態様において、少なくとも1つのアッセイを実行するステップは、転写伸長の減少を検出することをさらに含む。
別の側面において、本発明は、本発明の方法において使用するための、本明細書に記載の化合物を提供する。
さらに別の側面において、本発明は、本発明の方法において使用するための、本明細書に記載の医薬組成物を提供する。
さらに別の側面において、本発明は、本発明の方法における、本明細書に記載の化合物の使用を提供する。
さらに別の側面において、本発明は、本発明の方法における、本明細書に記載の医薬組成物の使用を提供する。
例
本明細書に記載の本発明のより完全な理解のために、以下の実施例を記載する。本出願に記載の合成的および生物学的実施例は、本明細書に提供される化合物、医薬組成物、および方法を説明するために提供され、いかなる方法においてもその範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
化合物の調製
本明細書に提供される化合物は、容易に入手可能な出発材料から、以下の一般的な方法および手順、または当技術分野で知られている方法(例えば、以下に報告されている方法:米国特許出願公開US 2012/040961;Elkins et al., Journal of Medicinal Chemistry(2013)、56(11)、4413-4421;Kavanagh et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters(2013), 23(13), 3690-3696;Deng et al., European Journal of Medicinal Chemistry(2013), 70, 758-767;Delbroek et al., Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis(2013), 76, 49-58;Choi et al., ACS Medicinal Chemistry Letters(2012), 3(8), 658-662;Deng et al., Nature Chemical Biology(2011), 7(4), 203-205;およびDeng et al., ACS Medicinal Chemistry Letters(2011), 2(3), 195-200)を使用して、調製することができる。典型的なまたは好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられた場合でも、特に明記しない限り、他のプロセス条件も使用可能であることが理解されるであろう。最適な反応条件は、使用する特定の反応物または溶媒によって変化し得るが、かかる条件は、当業者により、日常的な最適化手順によって決定することができる。
様々な確立された合成方法を、本明細書に記載の本発明の化合物に到達するために使用してもよい。一態様において、本発明の化合物は、スキーム1に提供された順序を用いて調製することができる。S−1の、ニトロピリミジンS−2へのアミン付加(式中、X2およびX3は、それぞれ独立してハロゲン化物(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード)である)は、中間体S−3(式中、RE1は、水素または置換もしくは非置換アルキルである)を提供する。いくつかの態様において、X2およびX3は両方とも、クロロである。S−3のニトロ官能性の還元は、化合物S−4を生成する。ある態様において、還元条件は、金属触媒;例えば炭素上のパラジウムまたはラネーニッケルを含む。ある態様において、還元条件は、酸化状態(0)の金属;例えば鉄(0)、スズ(0)、亜鉛(0)を含む。ある態様において、還元条件は、酸の付加;例えば酢酸または塩酸の付加を含む。遊離アミノ基の環化は、化合物S−5をもたらす。ある態様において、還元および環化ステップは、ワンポットで起こる。ある態様において、環化条件は、アミドカップリング剤;例えばHATUまたはEDCを含む。REの種々の脱離基コンジュゲート(すなわち、LG−RE、式中LGは、本明細書で定義の脱離基である)を適切な条件下で化合物S−5と接触させることができ、中間体S−6を得る。ある態様において、条件は、塩基を含む。ある態様において、条件は、無機塩基;例えば水素化ナトリウムを含む。ある態様において、R3の脱離基コンジュゲートは、ハロゲン化物;例えばブロモまたはヨードである。側鎖S−7への以降の結合は、式(I)〜(III)のいずれか1つで表される化合物を生成するための芳香族置換またはカップリングの条件下で達成することができる。ある態様において、条件は、塩基を含む。いくつかの態様において、条件は、無機塩基、例えば炭酸カリウムまたはナトリウムを含む。ある態様において、条件は、遷移金属触媒;例えばパラジウムまたはニッケル触媒を含む。ある態様において、条件は、配位子;例えばX−phosなどのホスフィン配位子を含む。ある態様において、S−6の化合物は、環化に続いてRFの脱離基コンジュゲート(すなわち、LG−RF、式中LGは、本明細書で定義の脱離基である)により、代替的に修飾することができる。ある態様において、式(I)〜(III)のいずれか1つで表される化合物の前駆体は、中間体S−7を介したRCの導入の代替として、RCの脱離基コンジュゲート(すなわち、LG−RC、式中LGは、本明細書で定義の脱離基である)により修飾することができる。種々の合成中間体の、式(I)〜(III)のいずれか1つで表される化合物へのアセンブリの代替的な順序も、企図される。
X1のリンカーがアルキルである場合、化合物S−6への結合を構築する代替方法が利用される(スキーム2を参照)。有機金属種S−8(式中、Mxは、金属または半金属(例えば、マグネシウム、リチウム、亜鉛、ホウ素、スズ、またはケイ素)である)を用いて化合物S−6のハロゲン化物X3を置き換え、式(I)〜(III)のいずれか1つで表される化合物を生成することができる。ある態様において、反応条件は、遷移金属触媒;例えばパラジウム、ニッケルを含んでよい。ある態様において、反応条件は、配位子;例えばX−phosなどのホスフィン配位子を含んでよい。代替的に、金属種S−9を使用して、S−10のハロゲン化物にカップリングする、またはこれを置き換えることができる(スキーム3を参照)。種々の合成中間体の、式(I)〜(III)のいずれか1つで表される化合物へのアセンブリの代替的な順序も、企図される。式(II−C)で表される化合物は、式(II)で表される化合物を調製する方法と類似の方法を使用して調製することができる。本明細書に記載の例示の化合物の調製の非限定的な例を、例1〜3に示す。
例1.2−((2−メトキシ−4−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボニル)フェニル)アミノ)−5,11−ジメチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オンの調製
N−(2,6−ジクロロピリジン−3−イル)−2−ニトロベンズアミド
2,6−ジクロロピリジン−3−アミン(0.50g、3.07mmol、1eq)および2−ニトロ安息香酸(0.564g、3.38mmol、1.1eq)を、0℃にてピリジン(20mL、0.75M)に溶解した。EtOAc(9.1mL)中のT3Pの50%溶液をゆっくり加えた。混合物を終夜、室温までゆっくり加温させた。25時間後、混合物を氷水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濾過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ISCO、40gシリカカラム、0〜40%のEtOAc/ヘキサン、25分の勾配)による精製によって、白色固体が得られた(0.73g、2.34mmol、76%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.82 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.22 - 8.15 (m, 1H), 7.88 - 7.64 (m, 4H), 7.38 (d, J = 8.5 Hz, 1H)。LCMS 312.22 (M+H)。
N−(2,6−ジクロロピリジン−3−イル)−N−メチル−2−ニトロベンズアミド
N−(2,6−ジクロロピリジン−3−イル)−2−ニトロベンズアミド(0.246g、0.789mmol、1eq)をTHF(5.3mL、0.15M)に溶解し、0℃まで冷却した。水酸化ナトリウム(95%、乾燥)(37.9mg、1.578mmol、2eq)を、その後MeI(0.147mL、2.368mmol、3eq)を加え、混合物を室温まで加温した。溶解性を改善するためにDMF(1mL)を加えた。混合物を20時間撹拌し、次いで水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。次いで、水性混合物を、2MのHClでpH3まで酸性化し、次いでEtOAcでもう2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濾過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ISCO、4gシリカカラム、0〜60%のEtOAc/ヘキサン、18分の勾配)による精製によって、黄色油が得られた(0.12889g、0.3952mmol、50%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.29 (d, J = 8.3 Hz, 0H), 7.99 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.1 Hz, 0H), 7.83 (td, J = 7.5, 1.1 Hz, 0H), 7.70 - 7.64 (m, 1H), 7.60 (dd, J = 7.6, 1.3 Hz, 0H), 7.56 - 7.51 (m, 1H), 7.47 - 7.41 (m, 2H), 7.10 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.44 (s, 3H), 3.11 (s, 1H)(回転異性体の混合物)。LCMS 326.18 (M+H)。
2−クロロ−5−メチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オン
N−(2,6−ジクロロピリジン−3−イル)−N−メチル−2−ニトロベンズアミド(0.129g、0.395mmol、1eq)をEtOHに溶解した。塩化スズ(II)無水和物(0.446g、1.98mmol、5eq)を加え、混合物を70℃まで18時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、半飽和炭酸ナトリウムで希釈し、クロロホルムで3回抽出した。次いで、合わせた有機層を半飽和炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ISCO、12gシリカカラム、0〜60%のEtOAc/ヘキサン、20分の勾配)による精製によって、淡黄色固体として所望の生成物が得られた(40.82mg、0.157mmol、40%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.91 (dd, J = 7.9, 1.6 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.35 (ddd, J = 8.0, 7.4, 1.6 Hz, 1H), 7.10 - 7.01 (m, 2H), 6.83 (dd, J = 8.0, 0.9 Hz, 1H), 6.33 (s, 1H), 3.47 (s, 3H)。13C NMR (100 MHz, cdcl3) δ 167.78, 154.02, 146.94, 144.29, 133.46, 133.30, 133.16, 128.46, 123.67, 123.26, 119.41, 119.26, 38.35. LCMS 260.29 (M+H)。
還元されているが環化されていない、著しい量の生成物2−アミノ−N−(2,6−ジクロロピリジン−3−イル)−N−メチルベンズアミドもまた、単離された。EtOH(0.1M)中のこの中間体を70℃にて24時間加熱することによって、所望の生成物の形成が72%の収率でもたらされた。
2−クロロ−5,11−ジメチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オン
水素化ナトリウム(95%、乾燥)(7.5mg、0.314mmol、2eq)を、0℃でDMA(0.79mL、0.2M)に溶解した。2−クロロ−5−メチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オン(40.82mg、0.157mmol、1eq)を、DMA(0.79mL、0.2M)中の溶液として加えた。MeI(29.4マイクロリットル、0.472mmol、3eq)を加え、混合物を室温まで加温した。9時間後、混合物を水で希釈し、クロロホルムで3回、EtOAcで1回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ISCO、4gカラム、0〜60%のEtOAc/ヘキサン、18分の勾配)による精製によって、白色固体として所望の生成物が得られた(34.31mg、0.12498mmol、80%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.81 (dd, J = 8.1, 1.7 Hz, 1H), 7.48 - 7.35 (m, 2H), 7.17 - 7.01 (m, 3H), 3.48 (s, 3H), 3.37 (s, 3H)。13C NMR (100 MHz, cdcl3) δ 168.43, 156.81, 151.15, 144.40, 132.95, 132.75, 132.23, 130.51, 126.59, 123.64, 119.49, 117.38, 38.04, 36.29。LCMS 274.28 (M+H)。
2−((2−メトキシ−4−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボニル)フェニル)アミノ)−5,11−ジメチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オン
2−クロロ−5,11−ジメチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オン(17.02mg、0.0622mmol、1eq)、(4−アミノ−3−メトキシフェニル)(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メタノン(24.8mg、0.0746mmol、1.2eq)、Pd2dba3(2.8mg、0.00311mmol、5mol%)、XPhos(4.4mg、0.00933mmol、15mol%)および炭酸カリウム(34.4mg、0.251mmol、4eq)を、tBuOH(0.62mL、0.1M)に溶解し、100℃で23時間加熱した。混合物をCELITEに通して濾過し、DCM/MeOH/EtOAcで洗浄し、減圧下で濃縮した。分取HPLCによる精製(その後3MのNaOHによる処置およびクロロホルムによる抽出)によって、黄色固体として所望の生成物が得られた(14.88mg、0.0261mmol、42%)。
例2.4−((5,11−ジメチル−6−オキソ−6,11−ジヒドロ−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ)ベンゼンスルホンアミドの調製
N−(tert−ブチル)−4−((5,11−ジメチル−6−オキソ−6,11−ジヒドロ−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ)ベンゼンスルホンアミド
2−クロロ−5,11−ジメチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オン(17.2mg、0.0628mmol、1eq)、4−アミノ−N−(tert−ブチル)ベンゼンスルホンアミド(17.2mg、0.0754mmol、1.2eq)、Pd2dba3(2.9mg、0.00314mmol、5mol%)、XPhos(4.5mg、0.00942mmol、15mol%)および炭酸カリウム(34.7mg、0.251mmol、4eq)を、tBuOH(0.63mL、0.1M)に溶解し、100℃まで23時間加熱した。混合物をCELITEに通して濾過し、DCM/MeOHで洗浄し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ISCO、12gシリカカラム、0〜10%のMeOH/DCM、15分の勾配)による精製によって、黄色固体として所望の生成物が得られた(24.79mg、0.0532mmol、84%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.85 - 7.77 (m, 3H), 7.57 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.38 (t, J = 8.5 Hz, 2H), 7.09 (dd, J = 7.8, 2.1 Hz, 2H), 6.72 (s, 1H), 6.58 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.44 (s, 1H), 3.48 (s, 3H), 3.38 (s, 3H), 1.25 (s, 9H)。13C NMR (100 MHz, cdcl3) δ 168.67, 155.72, 151.67, 149.25, 144.22, 134.99, 132.95, 132.20, 131.97, 128.49, 126.92, 123.89, 123.13, 117.15, 116.82, 105.58, 54.52, 37.66, 36.11, 30.20。LCMS 466.47 (M+H)。
4−((5,11−ジメチル−6−オキソ−6,11−ジヒドロ−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ)ベンゼンスルホンアミド
N−(tert−ブチル)−4−((5,11−ジメチル−6−オキソ−6,11−ジヒドロ−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ)ベンゼンスルホンアミド(9.37mg、0.0201mmol、1eq)をTFAに溶解した。アニソール(10マイクロリットル)を加え、混合物を室温にて24時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ISCO、4gシリカカラム、0〜10%のMeOH/DCM、15分の勾配)による精製によって、白色固体が得られた(4.04mg、0.00987mmol、49%)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.87 - 7.77 (m, 4H), 7.68 (dd, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.46 (ddd, J = 8.7, 7.4, 1.7 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.13 - 7.07 (m, 1H), 6.65 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.41 (s, 3H)。13C NMR (100 MHz, cd3od) δ 171.05, 156.71, 153.94, 152.37, 146.49, 135.73, 134.58, 133.65, 132.38, 128.28, 128.13, 124.14, 123.59, 118.11, 107.93, 37.90, 36.58。LCMS 410.36 (M+H)。
例3.4−((5,11−ジメチル−6−オキソ−6,11−ジヒドロ−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ)−3−メトキシ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミドの調製
2−クロロ−5,11−ジメチル−5H−ベンゾ[e]ピリド[3,2−b][1,4]ジアゼピン−6(11H)−オン(39.53mg、0.144mmol、1eq)、4−アミノ−3−メトキシ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンズアミド(48.1mg、0.183mmol、1.2eq)、Pd2dba3(7.0mg、0.0076mmol、5mol%)、XPhos(10.9mg、0.0228mmol、15mol%)および炭酸カリウム(84.0mg、0.608mmol、4eq)を、tBuOH(1.5mL、0.1M)に溶解し、100℃まで17時間加熱した。混合物をCELITEに通して濾過し、DCM/MeOH/EtOAcで洗浄し、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ISCO、4gカラム、0〜15%のMeOH/DCM、15分の勾配)による精製によって、黄色固体として所望の生成物が得られた(60.6mg、0.121mmol、84%)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 8.52 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 7.8, 1.6 Hz, 1H), 7.55 - 7.45 (m, 3H), 7.44 - 7.38 (m, 1H), 7.14 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.06 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.06 - 3.97 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.41 (s, 3H), 3.35 (s, 3H), 3.14 (d, J = 12.3 Hz, 2H), 2.55 (d, J = 12.2 Hz, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.04 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 1.87 - 1.74 (m, 2H)。13C NMR (100 MHz, cd3od) δ 170.95, 169.52, 156.54, 153.88, 152.21, 148.93, 135.12, 134.41, 133.60, 132.39, 128.10, 127.07, 124.08, 123.41, 121.52, 118.01, 117.49, 110.11, 108.32, 56.45, 56.42, 55.22, 47.26, 45.17, 37.87, 37.85, 36.56, 31.46。LCMS 501.48 (M+H)。
例4.化合物の生化学的および細胞アッセイ
アセチル−ヒストン結合アッセイ
アッセイは、製造業者のプロトコル(PerkinElmer, USA)からの軽微な変更を加えて実施した。すべての試薬は、50mMのHEPES、150mMのNaCl、0.1%w/vのBSA、および0.01%w/vのTween 20でpH7.5にて希釈し、プレートに加える前に、室温に平衡化させた。アルファビーズをマスター溶液に添加した後、後続のすべてのステップは、低光条件で行った。80nmのBRD4.1、25μg/mlのニッケルコーティングされたアクセプタービーズ、および80nMのビオチン化H4−テトラアセチルの最終濃度での成分の2倍溶液を、10μLで、384ウェルプレート(AlphaPlate-384、PerkinElmer, USA)に加えた。BRD4.1のためのビオチン化ペプチドは、CEM Liberty 9008005マイクロ波ペプチド合成機で、社内で合成した:H4−テトラアセチル、ビオチン−PEG2−SGRGKacGGKacGLGKacGGAKacRHRK−COOH。ウェルへの添加は、マルチチャンネルピペット(最適化実験用)またはBiotek EL406液体ハンドラーのいずれかを用いて行った。1000rpmで1分間スピンダウンした後、ストックプレートからの本発明の化合物の溶液100nLを、Janus Workstation(PerkinElmer, USA)を使用して、分注ピン(pin transfer)により添加した。ストレプトアビジンでコーティングされたドナービーズ(最終25μg/ml)は、前の溶液と同様に、2倍、10μLの容量で添加した。この添加の後、プレートをホイルで密封して露光を遮断し、蒸発を防いだ。プレートを1000rpmで1分間、再度スピンダウンした。次にプレートを、プレートリーダーと共に室内で1.5時間インキュベートした後(温度平衡のため)、アッセイを読み取った。AlphaScreen測定は、Envision 2104(PerkinElmer, USA)上で製造者のプロトコルを利用して実施した。
細胞アッセイ
本発明の化合物は、BRD4依存性細胞株において、細胞活性についても評価し、細胞IC50値を生成した。
細胞(例えば、BRD4依存性細胞)をカウントして、60,000細胞/mLに調整した。Biotek EL406を使用して、培地中の50μLの細胞を、Thermoからの384ウェル白色プレートに分配した。プレーティングの直後、DMSO中の本発明の化合物を、プレートに分配した。大きなプレートセットについて、細胞は、不使用の間は37℃インキュベーターに戻した。化合物を、Janusワークステーションの100nLの384ウェルの、分注多岐管ピン(pin transfer manifold)を使用して、プレートに添加した。ストックは、384ウェルのGreiner化合物プレート中のDMSOストックにおいて、10ポイントの四重の用量反応に配列された。化合物の添加後、プレートを37℃インキュベーター中で3日間インキュベートした。細胞生存率は、Perkin ElmerのATPliteを用いて読み取った。プレートをインキュベーターから取り出し、使用前に室温に戻した。凍結乾燥粉末を、溶解緩衝液中に再懸濁し、DI水で1:2に希釈した。この溶液の25μLを、Biotek液体ハンドラーを使用して各ウェルに添加した。プレートを、ボルテックスの前に粘着性アルミニウムシールで密封し、1000gで1分間スピンダウンした。プレートを室温で15分間インキュベートした後、信号をEnvision Plate Readerで読み取った。
等温滴定熱量測定
ITCは、GE(商標)(Northampton, MA)からのITC200マイクロ熱量計を用いて実施した。すべての実験は25℃で、1000rpmで攪拌しながら、ITC緩衝液(50mMのHEPES、25℃にてpH7.4、150mMのNaCl)中で行った。マイクロシリンジに、タンパク質試料の溶液(ITC緩衝液中225μM)を充填した。化合物の溶液(ITC緩衝液中22.5μM)を、シリンジを介して、タンパク質溶液中に滴定した。全ての滴定は、0.2μlの最初の注射、続いて5秒の持続時間(注射当たり)での19回同一の2μl注射、および注射の間の90秒の間隔を用いて実施した。希釈熱は、独立した滴定(緩衝液へのタンパク質)により測定し、実験データから差し引いた。収集されたデータは、機器に付属のMicroCal(商標)Originソフトウェアに関連させて、結合のエンタルピー(ΔH)および結合定数(Ka)を生成した。収集されたデータは、Wisemanと共同研究者らによって前に記載されているように、機器に付属のMicroCal(商標)Originソフトウェアに関連させて、結合のエンタルピー(ΔH)および結合定数(KB)を生成した。熱力学のパラメータを算出した(ΔG=ΔH−TΔS=−RTlnKB、式中、ΔG、ΔHおよびΔSはそれぞれ、自由エネルギー、結合のエンタルピーおよびエントロピーにおける変化である)。単一結合部位モデルを使用した。
フローサイトメトリーによる細胞周期分析
797、MOLM−13、およびHL60細胞を、T−75フラスコにプレーティングし、10%ウシ胎児血清および1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM(797)またはRPMI(MOLM−13およびHL60)で増殖させた。細胞を、1uM(797)または500nM(MOLM−13およびHL60)の化合物、または等価容量のDMSOで、24時間処理した。2×106細胞を、500×g、4℃で数分間スピンし、PBSで洗浄した。ペレットを、1mLの冷PBSに再懸濁し、穏やかにボルテックスしながら、15mLのポリプロピレン遠心管中の9mLの70%エタノールに滴下した。次いで固定した細胞を、−20℃で終夜凍結した。翌日、細胞を500×g、4℃で10分間遠心分離し、3mLの冷PBSで洗浄した。細胞を、500μLのヨウ化プロピジウム染色溶液(PBS中、0.2mg/mLのRNase A、0.2mg/mLのヨウ化プロピジウム、01%のTriton-X)に再懸濁し、37℃で20分間インキュベートした。次いで、試料を氷に移し、BD FACS Canto IIで分析した。ヒストグラムを生成し、細胞周期分析を、ModFitフローサイトメトリー解析ソフトウェアを用いて行った。
結果
表1に示すのは、例示の化合物について2.5μMの化合物濃度でのin vitroでのBRD4.1阻害パーセント値であり、ここで「uM」はマイクロモルを指し、「%INHIB」は%阻害を指す。
選択ブロモドメイン含有タンパク質、キナーゼおよび細胞株に対する、本明細書に記載の選択化合物ならびに化合物JQ1およびGSK461364の例示IC50値を表2に示す。「uM」:μM。