JP2017503087A - 廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛を直接回収するための方法 - Google Patents

廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛を直接回収するための方法 Download PDF

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Abstract

(1)脱硫反応条件下で、廃鉛ペーストをバリウム含有脱硫剤と接触させ、かつ、接触後の混合物を固液分離することにより、濾液と残渣を得る工程と、(2)前記残渣を350〜750℃で転化反応させ、残渣に含まれる鉛成分を酸化鉛に転化させる工程を含む、廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛を直接回収する方法。本発明による方法は、脱硫過程において、添加剤とする硫酸バリウムを定量に添加することにより、廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛原料を直接回収することができるから、リサイクルコスト及びエネルギー消費量を大幅に削減し、廃鉛ペーストの総合利用率を向上する。

Description

本発明は、廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛を直接回収するための方法に関する。
鉛蓄電池は1859年にフランスの技師プランテによって発明されて以来、安価で性能に信頼性の高い二次電池として自動車、電気自動車、エネルギー貯蔵など幅広い分野で使用されている。台湾工業技術研究院の最新の統計によると、近年リチウムイオン電池とニッケル水素電池との競争があるにもかかわらず鉛蓄電池がずっと二次電池市場シェアの大部分を占めている。2012年全世界の二次電池生産額が602.85億ドルで、中に鉛蓄電池の生産額が392.94億ドルで、その割合が65.2%に達した。グロバール鉛亜鉛電池研究チームが公表したデーターにより、2012年の世界の鉛消費量は1062万トンであったが、そのうちの約82%が鉛蓄電池の製造に使われたことがわかった。また、中国非鉄金属協会の統計データーにより、2012年の中国の鉛消費総量は464.6万トンであったが、そのうちに鉛蓄電池の製造に使われたのは330万トンであることがわかった。廃棄鉛蓄電池が重要な社会鉱物として、今後ますます鉛精錬の主原料となることは予見することができる。
2000年までに鉛製錬はほとんど伝統的な焼結-高炉鉛製錬法でありながら、一部の企業が煙道ガスを勝手に排出したため、SO2と鉛ダストによる深刻な環境汚染を引き起こした。豫光金鉛や中国恩菲などの会社が発明した酸素底吹製錬−高炉還元鉛製錬法は、高温鉛製錬の煙道ガスSO2酸性発生と鉛の煙汚染との問題をうまく解決でき、工程流れの短縮化と製造工程のグリーン化を特徴とする。ただ、現在高温冶金工程は大規模連続生産を可能にし、技術も成熟されてきているが、鉛含有材料に対する製錬は1100〜1300℃の高温で行わなければならないので、高エネルギー消費という課題を抱えている一方、高温において蒸発により発生したPM2.5以下の鉛含有粉塵及び製錬中に生じた鉛含有スラグにより、鉛回収率がほとんど95〜97%しかないことを引き起こした。
高温冶金による高エネルギー消費と鉛排出の欠点を克服するために、湿式鉛製錬法は環境によりやさしい次世代鉛回収技術であると考えられる。既存のケイフッ酸溶液による鉛電解を代表とする湿式鉛再生技術は鉛ペーストへの処理工程が複雑であり、消費電力が700〜1000kWh/トン鉛ほど高く、フッ素含有溶液が環境を汚し設備を腐食するから、その高い処理コストは工業生産には受け入れられない。潘軍青など研究チームより報告した新製造方法であるアルカリ性直接電解PbOは、原料消費量や、電解エネ消費及び環境汚染などの方面で大きな成果を挙げたけれども、その鉛を回収するコストが現有の高温冶金法のコストに近い。何年もの実践を繰り返したあげく、新型湿式電解鉛製錬法の発展に影響する原因は、そのコストが中小企業の一部に用いられた遅れている無秩序である脱硫していない直接高温製錬鉛回収方法と競争できないことにある。廃棄鉛蓄電池への高効率回収を如何にして実現し、そしてそれによって鉛資源の再生循環利用を効果的に実現するために、数千年続いた鉛製錬の伝統的な考え方を捨てる必要に迫られてきた。
既存の鉛製錬企業について分析すれば、既存の高温鉛製錬業者が提供したのは100%の精鉛であるが、近代の鉛蓄電池事業は電池の活性物質とする酸化鉛が必要であり、精鉛のほうが極板格子及び耳部の製造のみに使用される。そのため、鉛製錬業者は大量のエネルギーや資材を費やして酸化鉛などの鉛含有素材を粗鉛に製錬してから電解によって粗鉛を精鉛に精製しているが、その主な得意先としての鉛蓄電池事業者は精鉛を購入し、それを融けて鉛ボールになるように鋳造し、最後にボールミルによって酸化させた酸化鉛を鉛蓄電池の活性物質として使用する。よく分かると思うが、数千年続けている鉛製錬業者の鉛製錬の考え方は、その主な顧客である鉛蓄電池業者のニーズを考えに入れなく、盲目的に精鉛を大量に生産したあげく、高エネルギー消費と環境汚染を起こした。そのために、清潔度も基準もますます高くなってきた鉛蓄電池業者にとって、既存の伝統的な高温鉛製錬事業の活路は高エネルギー消費と高汚染という従来の考え方を調整し、鉛製錬の伝統的なやり方を酸化鉛の直接生産に変えるという新しい考え方を取り入れることである。廃棄鉛蓄電池の回収にとって、新しい考え方の場合、高温製錬と電解とボールミルとの高エネルギー消費及びそれによるPM2.5の鉛ダストや鉛スラグと有毒なフッ素化合物の発生を避けられるから、エネルギーを大幅に節約し、鉛の回収効率を向上させ、電池用材料コストを削減し、最終的に電池業者が自分の廃棄電池を回収して新電池に原材料を提供するようになる。
鉛蓄電池の鉛とは主に極板格子及び耳部に用いられる鉛金属及び正極・負極に含まれる鉛ペーストであり、なかでも鉛ペーストの鉛回収は回収工程全体のポイントとなる。如何にして有効な方法を見つけて、鉛ペーストに含まれるPb(10〜15wt.%)、PbO(10〜20wt.%)、PbO2(25〜35wt.%)、PbSO4(30〜45wt.%)という4つの成分を有効にかつ迅速に鉛蓄電池負極又は正極に使用可能なPbOに転化させるかは酸化鉛再生工程の課題となった。
公示した既存の特許文献によると、鉛ペーストを用いて酸化鉛を製造することについて試した。例えば、CN201210121636.2には、炭酸ナトリウムなどの原料を用いて廃鉛ペーストとの脱硫反応で得られた脱硫後の鉛ペーストとクエン酸溶液と反応させ、その後にろ過・洗浄・乾燥を通してクエン酸鉛を得る。クエン酸鉛を焙焼してからとても超微細酸化鉛を得る。当該発明の目的化合物はPbOであるが、PbOを製造するためにクエン酸や過酸化水素や炭酸ナトリウムなどの化学素材を大量に消費するため、原子利用の観点からみればとても不経済である。
CN103374658Aには、脱硫ペースト三分法で超微細酸化鉛の製造及びその方法が開示されている。当該方法は、脱硫鉛ペーストと酸とを反応させながら還元剤を添加し、反応終了後に、固液分離によって酸性鉛溶液を得る脱硫鉛ペーストの酸浸出工程(工程1)と、鉛含有酸溶液と炭酸ナトリウムとを反応させ、固液分離・洗浄・乾燥を通して炭酸鉛を得る炭酸鉛の製造工程(工程2)と、炭酸鉛を焙焼後、超微細酸化鉛を得る焙焼工程(工程3)と有し、前記超微細酸化鉛はPbOかPb3O4又は両方とも含む混合物であってもよい。当該方法は、工程1で硝酸又は酢酸を用いて過酸化水素を添加しながら溶出することと、工程2で炭酸ナトリウムを用いて脱硫によって炭酸鉛を得ることと、工程3で炭酸鉛を熱焙焼分解することによって酸化鉛などを得ることとを特徴とする。
CN102747227Aには、廃棄鉛蓄電池の電極活性物質を用いて超微細一酸化鉛を製造する方法も開示されている。当該方法の主要原理としては、還元剤などの条件下で鉛ペーストを硝酸又は熱塩酸などの溶液に溶解させ、金属水酸化物又はアンモニア水溶液で処理することにより鉛蓄電池負極に使用できる超微細PbO粉末を得ることである。同じように当該発明の主な欠点は、PbOを製造する過程で、還元剤や硝酸と塩酸及びアンモニアなどの化学素材を費やすので、原子経済の観点から見れば不経済である。
同様に、CN102820496Aには、廃棄鉛蓄電池鉛ペーストを用いてナノ鉛化合物を製造する方法も開示されている。以下の工程を含み、(1)鉛ペースト、酢酸ナトリウム、酢酸及びH2O2を一定の比率で混合し、20〜30℃で約6〜10h攪拌して反応させる。反応終了後、固液分離を行ない、溶液のpH値を7.1〜7.3に調整し、ろ過して酢酸鉛結晶体を得る。(2)酢酸鉛結晶体をとって250〜350℃で2〜3h鍛焼してナノPbO粉末を得る。当該方法をCN103374657Aと比較すると、クエン酸の代わりに比較的安い酢酸を採用しても原子経済性問題も存在していることを見出した。
その他の関連特許文献、例えばCN101514395Aは、廃棄鉛蓄電池鉛ペースト素材に飽和の蓚酸溶液を添加して25〜65℃で反応させ、ろ過・沈殿を行い、40〜45℃で沈殿物を過剰な30%の硝酸で処理し、またろ過して沈殿し、それから沈殿物を4wt%の炭酸アンモニウム溶液と25〜65℃で反応させ、またろ過・沈殿を行う。沈殿が回収してくれたHNO3の中に入れて40〜45℃で溶解させて、気泡がなくなるまで溶解してから、ろ過してその濾液に25%のアンモニウム水を入れて反応させて、ろ過して沈殿を中性までに洗浄し、乾燥と焙焼を行って、酸化鉛を得るという工程を含む方法を開示する。
前記に述べたとおり、廃鉛ペーストの中に主にPb、PbO、PbO2及びPbSO4の4種類の鉛成分を含む。電池の解体程度や電池業者の調合比例によって、廃酸化鉛ペーストの中に含むPb、PbO、PbO2及びPbSO4の重量百分率が異なる。一般的にPb(10〜15wt.%)、PbO(10〜20wt.%)、PbO2(25〜35wt.%)、PbSO4(30〜45wt.%)となる。電池負極にある鉛が廃棄過程で空気と接触させることによりPbOに酸化し易いので、負極のPb含有量が通常正極のPbO2含有量より少なく、PbO2が相対的な過剰になった。既存の工程では、主に、鉛ペーストの中の(Pb+PbO+PbO2+PbSO4)をそれぞれに可溶性鉛塩+PbSO4に転化する段階1と、可溶性鉛塩+PbSO4をクエン酸鉛又はPbCO3などに転化する段階2と、クエン酸鉛又はPbCO3又は酢酸鉛を焙焼して酸化鉛を得る段階3とを有する。
上記からわかるように、目的生成物にとって、鉛ペースト中のPbSO4に対して脱硫してPbO転換を行えば十分であるのに対して、その他の3種類の成分(Pb,PbO,PbO2)の構造がPbOに近くて、それらの間にO原子転移を発生させればPbOを得られることは事実であるが、残念ながら既存の報告した方法は硫酸鉛へのクエン酸脱硫-焙焼処理のほかに、その他の3種類の成分は、まず複雑な酸性溶出、例えばH2O2+酢酸の予備還元で(CH3CO2)2Pbを生成することなどを行い、次にNa2CO3を沈殿させてPbCO3を生成し、最後にPbCO3焙焼を行ってPbOを得る。目的生成物はPbOだけであるから、処理中に添加したH2O2、CH3COOH、Na2CO3などの原料が皆無駄になり、原子経済の観点からみればとても不経済である。
潘軍青研究チームは鉛回収転化中の原子経済利用率の向上について新たな研究を進めているが、初期、CN103146923Aには、鉛蓄電池の鉛ペーストを利用する新しい方法が開示され、当該方法は主に次の5つの工程を含むが、(1)鉛蓄電池の鉛ペーストと鉛粉を加熱で固相混合反応をさせる、(2)水酸化ナトリウム溶液Aのアルカリ性脱硫を行う、(3)水酸化ナトリウム溶液Bで脱硫後の生成物に対して浸出を行って鉛含有アルカリ性溶液と残渣を得て、それから浄化と冷却結晶化により酸化鉛を得る、(4)NaOH溶液Cで再結晶化して純度のより高いPbO結晶体を得る、(5)脱硫後のNaOH溶液AにNaOHを添加して硫酸ナトリウム結晶体を析出させて、NaOH脱硫循環を構築し副生成物硫酸ナトリウムを得る。当該方法の特徴としては、鉛ペーストの4つの成分について、まず、PbとPbO2よりの直接固相でPbOを得て、しかもPbを添加して廃鉛ペーストにある余分のPbO2を消耗させる。次に、鉛ペースト中のPbSO4だけに対して脱硫を行い、PbOとNa2SO4を生成する。最後にNaOH溶液を用いてPbOの再結晶化を行って、より純粋なPbO固体を得る。当該方法は、PbとPbO2との原子経済性反応及び、NaOH溶液中でのPbOの再結晶化を生かしたものである。主に消費したNaOH原料は鉛ペーストに含まれるPbSO4に対する脱硫だけに使われるので、鉛ペーストに含まれるすべての成分を鉛塩に転換してから脱硫を行う他の方法と違うから、原子経済性の向上の方面から酸化鉛を回収する新しい技術を開拓したといわれる。研究チームは一年間あまり研究したあげく、当該方法にいろんな欠点が存在することを見出し、更に革新する必要があると思い込んできた。主な欠点は以下の通りに述べる。
1 工程流れが長い。工程において、3種類のNaOH溶液を用いて循環を行わなければならないが、つまり、NaOH溶液Aでの脱硫と、NaOH溶液Bでの浸出と、NaOH溶液Cでの再結晶化とNaOH添加での硫酸ナトリウム析出という5つの工程である。そのため、工程流れをいかに簡略化してコスト及びエネルギー消費量を低減して行くようにする必要が特にある。
2 鉛ペーストの高温での固相転化工程において、PbSO4が加熱前・後にいずれも反応に関与していない。鉛ペースト総重量の30〜45%を占めるPbSO4がPbとPbO2との中に混雑し、無意味に加熱されてエネルギーが無駄になるのみならず、大量の硫酸鉛が鉛ペーストの中に混在するので、PbとPbO2との間での固相接触反応が不十分になるため、Pb又はPbO2粒子の一部が依然に生成物に残留するようになった。そこで、PbSO4の影響を如何にして事前に取り消すか、又は熱処理前にPbSO4をPbOの前躯体化合物に予め転換することが特に重要になった。
3 従来では、焙焼-脱硫-浸出-結晶化との4つの工程を通して1種のPbO生成物をしか得られなく、この過程がとても長く、かつ廃鉛ペーストの中に含まれる有用な添加剤の一部、例えば超微細硫酸バリウムなどが不純物として放棄された。周知の通り、既存の鉛蓄電池の生産過程において、鉛蓄電池負極板を長持ちさせるために、通常、負極鉛ペーストの中に超微細硫酸バリウムを膨張剤として添加している。廃鉛ペーストにおける酸化鉛や硫酸バリウムという2種類の成分を総合的に利用し得るように、廃鉛ペーストに残留した硫酸バリウムを如何にして適当に利用して所定量の硫酸バリウム含有PbOを鉛蓄電池負極に必要な複合材料として直接に生産していけるか。
上述で述べたように、早めに複合型PbO生成物を得、また、元の鉛ペーストの中に含まれる硫酸バリウム成分を酸化鉛の有益な添加剤として保留でき、しかもそれを基に定量的に添加することによって鉛蓄電池負極活性物質生産の必要を満たせるために、新しい短時間プロセスを開発することはとても必要である。それによって、鉛ペーストの中にある鉛成分が役に立つ一方、その硫酸バリウム添加剤も回収され利用されるようになるので、鉛ペーストの総合的な回収率を大きく向上させる。
本発明は廃鉛ペーストから硫酸バリウム含有酸化鉛を直接回収して鉛蓄電池負極用酸化鉛に使用するための新しい方法を提供することを目的とする。当該方法は従来の廃鉛ペーストから酸化鉛を回収する工程に存在する欠点、即ち流れが長い欠点及び硫酸バリウム添加剤が利用されない欠点、を克服したことを特徴とする。
本発明は、廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛を直接回収する方法を提供するが、当該方法は次の工程を含む、
(1) 脱硫反応条件下で、廃鉛ペーストをバリウム含有脱硫剤と接触させ、かつ、接触後の混合物を固液分離することにより、濾液と残渣を得る;
(2) 前記残渣を350〜750℃で転化反応させ、残渣に含まれる鉛成分を酸化鉛に転化させる。
本発明に提供する前記方法は主に以下のような利点を持つ。
(1) 廃鉛ペーストの脱硫及びその後の高温転化過程で、鉛ペースト総重量の30〜45%を占める硫酸鉛を熱担体とすることによって引き起こした無駄な熱消耗を効果的に避けた。
(2) 元の鉛ペーストにPbとPbO2との間に混在する大量な硫酸鉛を有することによって、PbとPbO2との反応が不十分になるという欠点を取り除いた。
(3) 硫酸鉛の予備脱硫で新しく生じたPb(OH)2成分は、Pb+PbO2=2PbOという代表的な原子経済性反応に提供した熱量を十分に利用して熱分解を行うことができ、それによって、鉛ペーストにおけるPb-PbO2、Pb(OH)2及び過剰のPbO2をワンステップ熱転化反応でPbOに統一的に転化する効果を達成し、最終的に予備脱硫と原子経済性転化という二つの工程によりPbOの回収効果を収めることを実現した。
(4) 予備脱硫によって硫酸鉛を除去した廃鉛ペーストは、脱硫後の鉛ペーストにおけるPbO2の活性が増えた。このような高活性を有するPbO2は、工程(2)の転化過程において、廃鉛ペーストにおけるフミン酸とリグニンスルホン酸ナトリウムなどの有機添加剤を酸化することができ、このような高活性は、元の鉛ペーストにおけるPbO2が元表面にある大量の緻密な硫酸鉛の除去に伴い、より多くの活性表面が露出し、その酸化反応性が強くなったお陰だと考えられる。
(5) 鉛蓄電池の正極活性物質には硫酸バリウムを含まないが、負極活性物質には0.5〜1.5%程度の硫酸バリウムを常に添加するので、正負極の廃鉛ペーストを脱硫と転化との過程を通じてPbO粉末を得て、その硫酸バリウム含有量が正極の鉛ペースト転化で発生したPbOによって希釈され、普段わずか0.2〜0.8%程度である。電池試験から分かるように、このような回収によって得られたPbOは、分析によってその確実な硫酸バリウム含有量を得てから、電池負極の調合指図書の必要に基づき、必要量の差に応じて硫酸バリウムを補充した後に新鉛蓄電池の負極材料とすることができる。
それを基に、本発明は、更に、アルカリ性脱硫液NaOH、KOH又は両方の混合液中に定量の可溶性バリウム化合物及び/又は硫酸バリウムを添加し、脱硫工程における機械的攪拌やボールミルを利用して混合し、添加した可溶性バリウム化合物及び/又は硫酸バリウムを最終的に硫酸バリウム添加剤として鉛ペーストの中に直接補充させる。
本発明では、好ましい方法は廃鉛ペーストの脱硫工程における硫酸バリウムを効果的に補充できる新方法を提供することである。当該方法における工程(1)に使用する脱硫剤が可溶性バリウム化合物及び/又は硫酸バリウムを含むNaOH及び/又はKOH溶液である。特に好ましい方法は可溶性バリウム化合物をアルカリ性脱硫剤NaOH及び/又はKOH溶液の中に溶けさせ、これらの可溶性バリウム化合物が水酸化バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、塩化バリウム、酢酸バリウムから選ばれる1種又は複数種の化合物であることが好ましく、可溶性バリウム化合物の重量百分率濃度は0.001〜15%(脱硫剤の総重量を基準にする)であるのが好ましい。当該方法は、硫酸鉛に含まれる硫酸イオンと可溶性バリウム化合物より提供されるバリウムイオンとのイオン沈殿反応により、硫酸鉛より溶解し難い硫酸バリウムの沈殿を得る。試験から分かるように、前記脱硫剤に含まれる可溶性バリウム化合物が水酸化バリウムである場合、上記効果がより顕著になり、それは以下のような反応に恵まれたかもしれない。その反応式は次に示す。
PbSO4+Ba(OH)2=BaSO4+Pb(OH)2 (1)
反応式(1)に示すように、水酸化バリウムが脱硫と硫酸バリウムの添加というダブル効果を効いている。
また、本発明の工程(1)では、廃酸化鉛ペーストの脱硫工程に既存の反応釜による攪拌工程を採用することで、廃鉛ペーストの脱硫工程を行う。本発明の好ましい実施形態は湿式ボールミル法で工程(1)脱硫工程を進めることであるが、以下のように利点を記述する。
(1)ワンステップボールミル脱硫技術により、現有技術において、廃鉛ペーストに対する予備粉砕及び反応釜での攪拌脱硫という2つの工程を必要とすることを克服した。一般的に廃鉛ペーストに、通常鉛蓄電池に混在の硫酸物を含むので、既存の機械的予備粉砕加工において、含有量が約10〜50ppmであるFeの不純物を持ち込むことがよくあるから、酸化鉛粉末の回収質量に直接な影響を及ぼしている。新技術の場合、アルカリ性NaOH及び/又はKOH溶液でのボールミル脱硫技術により、一つのボールミル反応装置だけで廃鉛ペーストへの予備粉砕と攪拌脱硫という二つの機能を実現する一方、既存の機械的粉砕による鉛含有粉塵の発生をほとんど回避したことで、環境にやさしい。
(2)アルカリ性条件下で、ジルコニウムボール又は瑪瑙ボールを研磨素材とすることは、Feなどの金属不純物の持込を有効に防止でき、高品位の酸化鉛を生産するための技術的な基盤を提供した。
(3)湿式ボールミル加工において、廃鉛ペースト中のPbとPbO2成分を十分に混ぜさせる一方、PbとPbO2との一部がボールミル加工での接触によって少量的な原子経済性反応転化を発生するので、これらは、引き続いて行う迅速かつ徹底的な原子経済性反応や高温下の原子経済性反応の時間短縮に役立つ。
PbとPbO2が高温下で原子経済性反応をしてPbOに転化できるが、本発明では、更に、PbとPbO2との間の反応速度や反応程度を加速するために、工程(1)において鉛ペーストの脱硫転化又は工程(2)において原子経済性反応促進剤の添加により、元の鉛ペーストに含まれるPb及びPbO2がより迅速にPbOに生成させる。
本発明者らは鋭意研究したところ、原子経済性転化後の物質を一定の速度で冷却させることにより、冷却過程において空気中の酸素でPbOに対する酸化によって発生した副生成物Pb3O4を除去するのみならず、高温よりの物質への焼結作用を軽減させ、更に後続の粉砕時間を減少させることを見出した。本発明の更なる方法は高温PbOに対して直接噴霧冷却法を提供することであり、2〜50ミクロンの液体ミストでPbOに表面ガス化することにより、強烈な吸熱冷却効果及び気体の二重分解の効果を出し、PbOの冷却を加速する一方、PbO物質の分解を促す。通常、噴霧量が酸化鉛の0.3〜50重量%という範囲内であり、使用される冷却剤は、水、エタノール、メタノール、アセトンから選ばれる1種又は複数種の冷却剤であることが好ましい。温度が100〜240℃に低下した時は噴霧が終わる。
本発明の後続試験では、更に、脱硫後の濾液にNaOH及び/又はKOHを補足し、NaOH及び/又はKOHの濃度を工程(1)の原始濃度90〜150%まで回復させることで、析出した硫酸ナトリウム及び/又は硫酸カリウム生成物並びに工程(1)での脱硫に循環的に使えるNaOH及び/又はKOH溶液を直接に得られるから、NaOH及び/又はKOH物質へのリサイクルと硫酸ナトリウム及び/又は硫酸カリウム結晶体の蒸発無しでの結晶化を実現する方法を提供する。
以下、具体的な実施形態を参照しながら本発明を詳しく説明する。それで、ここに記載する具体的な実施例は本発明に対する説明や解釈だけであり、本発明を限定するものではないことをご理解いただきたい。
本発明によれば、廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛を直接リサイクルする方法が提供されるが、当該方法は次の工程を含み、
(1)脱硫反応条件下で、廃鉛ペーストを脱硫剤と接触させて、かつ、接触後の混合物を固液分離することにより、濾液と残渣を得る。
(2)前記残渣を350〜750℃で転化反応させ、残渣に含まれる鉛成分を酸化鉛に転化させる。
本発明による方法では、工程(1)において、廃鉛ペーストと脱硫剤との接触過程は普段の反応釜脱硫技術で実施しても、湿式ボールミル法で実施してもよい。その目的は、鉛ペーストに含まれる大きな粒子を迅速に粉砕させて、廃鉛ペーストの中の硫酸鉛をもっと徹底的に除去する役割を果たすことである。
本発明者らは、廃鉛ペーストを脱硫剤、特にNaOH溶液と湿式ボールミルで混合して接触させることにより、後続工程でのPbO収率及びPbO生成物の純度を向上させることができ、かつ後続工程(2)での接触に必要となる時間の短縮に効かれることを見出した。そのために、本発明に用いる前記廃鉛ペーストと脱硫剤との接触方式は、好ましくは湿式ボールミル法である。ボールミルの条件としては、好ましくは以下の内容を含むが、粉砕ボールの質量は、1000gの廃鉛ペーストに対して5〜500g、好ましくは3〜300gであり、粉砕ボールの数量は5〜100個であり、ボールミル時間は0.1〜200min、好ましくは0.5〜60minであり、ボールミルの反応温度は-5℃〜105℃の範囲内に制御され、好ましくは10〜80℃の範囲である。使用された粉砕ボールは、ジルコニウムボール又は瑪瑙ボールが好ましい。
本発明における前記脱硫剤は、本分野に公知される様々な廃鉛ペーストに含まれる硫酸鉛と反応して可溶性硫酸塩及び酸化鉛又は水酸化鉛を生成できる物質であってもよく、好ましくはNaOH及び/又はKOH溶液、より好ましくはNaOH溶液である。前記NaOH及び/又はKOH溶液の濃度は、好ましくは4〜23重量%である。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記脱硫剤としては、前記NaOH及び/又はKOH溶液に可溶性バリウム化合物及び/又は硫酸バリウムも含む。前記脱硫剤の総重量を基準にして、前記可溶性バリウム化合物及び/又は硫酸バリウムの含有量は0.001〜15重量%であってもよい。本発明において、前記可溶性バリウム化合物は、水酸化バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、塩化バリウム、酢酸バリウムから選ばれる1種又は複数種の化合物であってもよく、好ましくは水酸化バリウムである。脱硫剤とする前記NaOH及び/又はKOH溶液に水酸化バリウムも含む場合、当該水酸化バリウムは、脱硫と硫酸バリウムの添加というダブル効果を達成している。
濃度の高いアルカリ溶液、例えばNaOH及び/又はKOH溶液が反応後高濃度の硫酸ナトリウム溶液及び/又は硫酸カリウム溶液を直接に得られるが、廃鉛ペーストが極めて少量のNaOH及び/又はKOH溶液に十分に分散させるのは困難であり、攪拌過程で溶液の粘稠性が比較的に高くなる。大量の実験によれば、NaOH及び/又はKOHと廃鉛ペーストとの間に適宜な固液比と攪拌粘度を維持し、更に適切な濃度を有する硫酸ナトリウム及び/又は硫酸カリウム母液を得られるために、本発明における前記NaOH及び/又はKOH溶液の濃度は、好ましくは4〜23重量%である。
工程(1)において、通常、鉛ペーストに含まれる硫酸鉛の含有量に応じて、所定量又は少し過剰にする量の脱硫剤(好ましくはNaOH及び/又はKOH溶液)を採用し、通常の化学量論比の101〜150重量%の範囲とする。脱硫剤の投入量が不足している場合、PbSO4の一部が残留される可能性があり、脱硫效果が低下する;脱硫剤を投入する量が多すぎる場合、残留した脱硫剤によりPbOの溶解を起こし、濾液中のPb量が増える。また、過剰の脱硫剤により母液中の硫酸ナトリウム及び/又は硫酸カリウムの含有量を希釈し、後続工程での硫酸ナトリウム及び/又は硫酸カリウムの1回あたりの回収率の減少を起こし、又は余分の蒸発過程を追加すれば硫酸ナトリウムが十分に析出されることを保障できる。
本発明に提供する方法によれば、前記工程(2)に言われる原子経済性転化反応を中心にする鉛転化過程は、主に下記の3つの反応に用いられる。
(1)残渣中のPbとPbO2から原子経済性反応でPbOを生成する。
(2)残留のPbO2をPbOに分解する。
(3)脱硫によって得られたPb(OH)2をPbOに分解する反応。
本発明者らは、工程(2)では、反応時間が3〜70分間の範囲内に制御され、更に好ましくは5〜40分間であり、上記時間範囲内にPb-PbO2、Pb(OH)2及び残留したPbO2をPbOに十分転化できることを見出した。
本発明の提供する方法によれば、工程(2)に記載の転化反応は、原子経済性反応促進剤の存在下で行うことが好ましい。前記原子経済性反応促進剤が存在すれば脱硫後の廃鉛ペーストを迅速かつ徹底的にPbOに転化することを促進するとともに、工程(2)に要する転化時間を短縮できる。前記原子経済性反応促進剤は工程(1)及び/又は工程(2)で投入することができる。
本発明においては、前記原子経済性反応促進剤は様々なPbO2と反応してPbOを生成できる物質であってもよいが、例えば、金属粉末、炭粉末、ナフタリン、樟脳、尿素及び0.5〜95重量%のPbOを含む活性炭から選ばれる1種又は複数種、又は上記物質から選ばれる1種又は複数種の物質とβ-二酸化鉛とを任意の比率で混合して得た混合物であってもよい。前記金属粉末としては、鉛粉末、バリウム粉末、亜鉛粉末、ナトリウム粉末、リチウム粉末、カリウム粉末、アルミニウム粉末、マグネシウム粉末、マンガン粉末、スズ粉末、ニッケル粉末、アンチモン粉末などから選ばれる1種又は複数種の金属粉末である。前記原子経済性反応促進剤の粒子径は、より好ましくは80〜600メッシュである。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記原子経済性反応促進剤は鉛粉末とβ-二酸化鉛との混合物であり、かつ鉛粉末とβ-二酸化鉛との重量比は1:0.05〜2である。当該好ましい原子経済性反応促進剤を使用すれば反応の迅速進行を保証できると同時に、比較的な低いコストを有する。
前記原子経済性反応促進剤の使用量により、上記転化過程さえ十分進行すればよい。前記原子経済性反応促進剤の使用量としては、好ましくは工程(1)で得られた残渣の重量の0.05〜30重量%、より好ましくは0.5〜25重量%、更に好ましくは1〜20重量%である。
本発明者らは、前記脱硫剤がNaOH及び/又はKOH溶液である場合、工程(1)で得られた濾液にNaOH溶液及び/又はKOHを添加することで、濾液中のNaOH及び/又はKOHの濃度を高めるようにして、更に濾液中のNaOH及び/又はKOHの濃度が接触前濃度の90〜150%になる場合、工程(1)の脱硫反応で生成した硫酸ナトリウム及び/又は硫酸カリウムを直接に析出させることができ、簡単な固液分離であれば硫酸ナトリウム及び/又は硫酸カリウム製品を取得できるし、濾液(NaOH溶液及び/又はKOH溶液)も直接に回収して利用できることを見出した。そのため、本発明に提供する方法は、更に、工程(1)で得られた濾液にNaOH及び/又はKOHを添加し、得られた濾液中のNaOH及び/又はKOHの濃度を接触前濃度の90〜150%にすることを含むのが好ましい。
本発明者らは、工程(2)で得られた転化生成物を特定の冷却速度で冷却することを制御することにより、PbO製品の結晶体が主にα相構造に維持させる一方、PbOの酸化を防止できることを更に見い出した。そのため、本発明に提供する方法は、好ましくは工程(2)で得られた生成物を0.5〜30分以内、100〜300℃に冷却することを含み、更に好ましくは1〜10分以内、100〜150℃に冷却することである。前記冷却方法は、更に好ましくは霧状液体冷却であるから、よりよい冷却効果を得ることができる。また、前記冷却剤としては、水、メタノール、エタノール、アセトンから選ばれる1種又は複数種が好ましい。前記霧状液体冷却方法において、液滴の粒子径は、好ましくは2〜50ミクロンである。
本発明に提供する方法は、廃鉛ペーストを鉛蓄電池負極用の酸化鉛に効率よく転化することができ、そして転化過程のエネルギー消費量を低減するだけでなく、同時に元の廃鉛ペーストに含まれる硫酸バリウムを効果的に回収して新しい鉛蓄電池の負極の添加剤とすることもできる。全プロセスにおいて、原子経済性反応を主体としているため、その他の化学原料の消耗を最大限に避け、更に、脱硫母液を循環的に使用することにより、鉛含有廃溶液の排出による環境への二次汚染を避け、連続化・全密閉・工業化・グリーン生産を実現した。
以下、実施例を参照しながら本発明を具体的に説明する。
実施例1
本実施例を参照しながら本発明における電気自動車用鉛蓄電池の廃鉛ペーストから酸化鉛を直接回収する方法を説明する。
使用済12V、12Ahの電動自動車バッテリを破砕し、2kgの廃鉛ペーストを本実施例のサンプルとして測りとり、分析により、その主要成分の重量百分率は21%PbO、9%Pb、37%PbSO4、31%PbO2、0.5%BaSO4となり、残りは重量百分率濃度が12%の硫酸水溶液である。これらの廃鉛ペーストに含まれる各種類の鉛化合物をPbOに換算して計7.79molである。
酸化鉛の回収プロセスは次の通りである。
(1)前記2kgの廃鉛ペーストを重量百分率濃度が8.9%のNaOH溶液2Lと35℃で混合し、ボールミルで(1000gの廃鉛ペーストに対して、粉砕ボールの質量が300g、瑪瑙ボールである)10分間混合した後、ろ過して濾液と残渣を得る。
(2)反応を均一的にかつ十分進行させるため、温度プログラムにより、上記残渣を、490℃まで、5℃/分の温度上昇率で上昇させつつ、490℃との恒温条件を維持して反応を120分間持続させる。
(3)工程(2)で得られた生成物を1分以内に水霧冷却方式(水霧の液滴のサイズが約2〜30ミクロン)で150℃まで冷却し、その温度で噴水を停止する。
(4)工程(2)で得られた濾液にNaOHを追加し、濾液のNaOH濃度を接触前濃度の105%までさせるようにし、中の硫酸ナトリウムを析出させた後に固液分離を行う。固液分離により0.4kgの純度が99.3%の硫酸ナトリウム結晶体が得られ、硫酸ナトリウムの一部がNaOH脱硫溶液に保留された。濃度調整後、水酸化ナトリウム溶液は工程(1)に繰り返して用いられる。
工程(3)で得られた生成物を粉砕した後、300メッシュの篩で篩い分けることにより1.73kgのPbO回収サンプルを得た。ICP分析法により測定すると、その中に0.55%の硫酸バリウムを含有する。計算により、鉛の回収率が99.6%、硫酸バリウムの回収率が95.5%であった。
実施例2
本実施例を参照しながら本発明における実施例1の工程(4)で得られたNaOH溶液を再び工程(1)の脱硫過程に用いることを説明する。
実施例1と同様に、続いて廃ペースト2kgを測りとり、そのPbOの循環・回収過程は次の通りである。
(1)鉛蓄電池に含まれる廃鉛ペーストと実施例1の工程(4)で得られたすべてのNaOH溶液(滴定分析するとNaOH溶液の重量百分率濃度が9.5%である)とをボールミルで(廃鉛ペースト1000gに対して、粉砕ボールの質量が130g、二酸化ジルコニウムボールである。)混合し、ボールミル過程において、300メッシュの鉛粉末10.4g及び300メッシュのβ-PbO2 6.0g(化学純)を原子経済性反応促進剤として添加し、ボールミルで30分後、ろ過して濾液と残渣を得る。
(2)温度プログラムにより、上記残渣を490℃まで、10℃/分の温度上昇率で上昇させつつ、490℃の条件下で反応を20分間維持し、反応が均一かつ十分に進行するのを保証するためである。
(3)工程(2)で得られた生成物を1分以内に水霧冷却方式(水霧の液滴のサイズが約2〜30ミクロン)で150℃まで冷却する時に噴水を停止する。
(4)工程(2)で得られた濾液にNaOHを追加し、濾液のNaOH濃度を接触前濃度の105%までさせるようにし、中の硫酸ナトリウムを析出させた後に固液分離を行う。固液分離により0.55kg、純度が99.2%の硫酸ナトリウム結晶体が得られ、硫酸ナトリウムの一部がNaOH脱硫溶液の中に保留された。濃度調整後、水酸化ナトリウム溶液は工程(1)に繰り返して用いられる。
工程(3)で得られた生成物を粉砕した後、300メッシュの篩で篩い分けることによりPbO回収サンプルを1.75kg得た。ICP分析法により測定すると、その中に0.55%の硫酸バリウムを含有する。計算により、鉛の回収率が99.8%で、硫酸バリウムの回収率が96.2%であった。
実施例3
実施例1と同じの廃ペースト2kgを測りとり、その成分は実施例1に示した通りである。
酸化鉛の回収プロセスは次の通りである。
(1)前記廃鉛ペースト2kgを重量百分率濃度が13%のKOH溶液2Lと40℃で混合し、ボールミルで(1000gの廃酸化鉛ペーストに対して、ボールの質量300g、瑪瑙ボールである)、10分間混合した後、ろ過して濾液と残渣を得る。
(2)上記残渣に300メッシュの炭素粉末1.2g及びナフタレン0.5gを添加して均一に混合した後、温度プログラムにより、490℃まで、5℃/分の温度上昇率で上昇させつつ、490℃との恒温条件を維持して反応を40分間持続してから停止する。
(3)工程(2)で得られた生成物を1分以内に水霧冷却方式(水霧の液滴のサイズが約20〜30ミクロン)で150℃まで冷却する時に噴水を停止する。
(4)工程(2)で得られた濾液にKOHを追加し、濾液のNaOH濃度を接触前濃度の101%までさせるようにし、中の硫酸カリウムを析出させた後に固液分離を行う。固液分離により、純度が99.3%の硫酸カリウム結晶体0.28kgが得られ、硫酸カリウムの一部がKOH濾液の中に保留された。濃度調整後、水酸化カリウム濾液は工程(1)に繰り返して用いられる。
工程(3)で得られた生成物を粉砕した後、300メッシュの篩で篩い分けることにより、PbO回収サンプルを1.732kg得た。ICP分析法により測定すると、その中に0.56%の硫酸バリウムを含有する。計算により、鉛の回収率が99.7%、硫酸バリウムの回収率が96.8%であった。
実施例4
実施例3の方法に基づいて廃鉛ペーストから酸化鉛を回収するが、その違いは、工程(2)において、300メッシュである鉛粉末20gを原子経済性反応促進剤として添加し、PbO回収サンプルを1.75kg得たことにある。ICP分析法により測定すると、その中に0.55%の硫酸バリウムを含有する。計算により、鉛の回収率が99.6%、硫酸バリウムの回収率が96.2%であった。
実施例5
実施例3の方法に基づいて廃鉛ペーストから酸化鉛を回収するが、その違いは工程(2) において、300メッシュの炭素粉末4g、120メッシュであるアルミ粉末0.3g及び尿素1gを原子経済性反応促進剤として添加し、その結果、PbO回収サンプルを1.73kg得たことにある。ICP分析法により測定すると、その中に0.56%の硫酸バリウムを含有する。計算により、鉛の回収率が99.5%、硫酸バリウムの回収率が96.9%であった。
実施例6
実施例1と同じの廃鉛ペーストを2kg取り、その重量百分率の含有量としては21%PbO、9%Pb、37%PbSO4、31%PbO2及び0.5%BaSO4であり、残りは重量百分率濃度が12%の硫酸水溶液であるが、これらの廃鉛ペーストに含まれる各種類の鉛化合物をPbOに換算すると、計7.79molである。
酸化鉛の回収プロセスは以下の通りである。
(1)前記廃鉛ペースト2kgを脱硫剤2Lと35℃で混合し、そのうち、その脱硫剤は、水酸化バリウム8gを添加した重量百分率濃度が8.8%のNaOH溶液であり、次にボールミル(1000gの廃鉛ペーストに対して、粉砕ボールの質量が300g、瑪瑙ボールである。)で10分間混合した後、ろ過して濾液と残渣を得る。
(2)温度プログラムにより、上記残渣を510℃まで、5℃/分の温度上昇率で上昇させつつ、510℃との恒温条件を維持し、反応を60分間持続し、反応が均一かつ十分に進行させるためである。
(3)工程(2)で得られた生成物を1分以内に水霧冷却方式(水霧の液滴のサイズが約2〜30ミクロン)で120℃まで冷却した時に噴水を停止する。
(4)工程(2)で得られた濾液にNaOHを追加し、濾液のNaOH濃度を接触前濃度の105%までさせるようにし、中の硫酸ナトリウムを析出させた後に固液分離を行う。固液分離により純度が99.3%の硫酸ナトリウム結晶体を0.4kgが得られ、硫酸ナトリウムの一部がNaOH脱硫溶液の中に保留された。濃度調整後、水酸化ナトリウム溶液は工程(1)に繰り返して用いられる。
工程(3)で得られた生成物を粉砕した後、300メッシュの篩で篩い分けることにより、PbOサンプルを1.73kg得た。ICP分析法により測定すると、当該回収酸化鉛に0.99%の硫酸バリウムを含有する。計算により、鉛の回収率が99.6%、硫酸バリウムの回収率が96%であった。
以上は本発明の好ましい実施形態を詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に述べた細かい内容に限定されるものではなく、本発明の技術的発想の範囲内に、本発明の技術方案に対して様々な簡単な変更を行うことができる。そして、これらの簡単な変更はいずれも本発明に保護の範囲に属している。
また、上記の具体的な実施形態に記載される個々の具体的な技術的特徴は、矛盾ではなければ、任意の適切な方法で組み合わせることができる。不要な重複を避けるために、種々の組み合わせ方法については、別途説明しない。
また、本発明の種々の実施形態の間は任意に組み合わせることができるが、本発明の思想に反しない限り、本発明に開示した内容と同じであるとみなされるべきである。

Claims (13)

  1. (1)脱硫反応条件下で、廃鉛ペーストをバリウム含有脱硫剤と接触させ、かつ、接触後の混合物を固液分離することにより、濾液と残渣を得る工程と、
    (2)前記残渣を350〜750℃で転化反応させ、残渣に含まれる鉛成分を酸化鉛に転化させる工程と、を含む
    廃鉛ペーストから鉛蓄電池の負極に使用する酸化鉛を直接回収する方法。
  2. 前記バリウム含有脱硫剤が可溶性バリウム化合物及び/又は硫酸バリウムを含むNaOH及び/又はKOH溶液である請求項1に記載の方法。
  3. NaOH及び/又はKOH溶液の濃度が4〜23重量%である請求項2に記載の方法。
  4. 前記バリウム含有脱硫剤の総重量を基準にして、前記可溶性バリウム化合物及び/又は硫酸バリウムの含有量が0.001〜15重量%である請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記可溶性バリウム化合物が水酸化バリウム、硝酸バリウム、過塩素酸バリウム、塩化バリウム、酢酸バリウムから選ばれる1種又は複数種の化合物である請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 原子経済性反応促進剤の存在下で、工程(2)に記載の転化反応を行ない、前記原子経済性反応促進剤を工程(1)及び/又は工程(2)で投入する請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記原子経済性反応促進剤は、鉛粉末、バリウム粉末、アルミニウム粉末、ナトリウム粉末、リチウム粉末、カリウム粉末、マグネシウム粉末、ニッケル粉末、スズ粉末、アンチモン粉末、亜鉛粉末、ナフタリン、樟脳、尿素、炭粉末及びPbO 0.5〜95重量%を含む活性炭などから選ばれる1種又は複数種、又は上記物質とβ-二酸化鉛とを任意の割合で混合してなる混合物である請求項6に記載の方法。
  8. 前記原子経済性反応促進剤の使用量が工程(1)より得られた残渣重量の0.05〜30%である請求項6又は7に記載の方法。
  9. 工程(1)より得られた濾液にバリウム含有脱硫剤を添加することにより得られた濾液中のバリウム含有脱硫剤の濃度を接触前濃度の90〜150%にすることを更に含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 工程(2)で得られた生成物を0.5〜30分以内に100〜300℃に冷却させ、好ましくは1〜10分以内に100〜150℃に冷却させることを更に含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記冷却方法が霧状液体冷却であり、使用する冷却剤は水、メタノール、エタノール、アセトンから選ばれる1種又は複数種である請求項10に記載の方法。
  12. 前記廃鉛ペーストと前記バリウム含有脱硫剤との接触方式が湿式ボールミル法である請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. ボールミルの条件は、1000gの廃鉛ペーストに対して、粉砕ボールの質量が5〜500gで、粉砕ボールの数量が5〜100個で、粉砕時間が0.1〜200minで、温度が-5℃〜105℃であることを含む請求項12に記載の方法。
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