JP2017226046A - 研削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】研削面を良好な状態に維持することで、モータの発熱を抑えてスピンドル軸の齧りを防止すること。
【解決手段】研削装置(1)は、ウエーハを保持する保持テーブル(20)と、保持テーブル上のウエーハを研削する研削手段(40)と、保持テーブル及び研削手段を制御する制御手段(65)と、研削手段に対するドレスのタイミングを表示する表示手段(66)とを備え、研削手段にはマウント(45)を介して研削ホイール(46)が装着されたスピンドル軸(44)と、スピンドル軸を回転させるモータと、スピンドル軸の温度を測定する温度計とが設けられており、温度計で測定した温度が予め設定した温度に達したら表示手段で研削ホイールの研削砥石のドレスを促す構成にした。
【選択図】図1
【解決手段】研削装置(1)は、ウエーハを保持する保持テーブル(20)と、保持テーブル上のウエーハを研削する研削手段(40)と、保持テーブル及び研削手段を制御する制御手段(65)と、研削手段に対するドレスのタイミングを表示する表示手段(66)とを備え、研削手段にはマウント(45)を介して研削ホイール(46)が装着されたスピンドル軸(44)と、スピンドル軸を回転させるモータと、スピンドル軸の温度を測定する温度計とが設けられており、温度計で測定した温度が予め設定した温度に達したら表示手段で研削ホイールの研削砥石のドレスを促す構成にした。
【選択図】図1
Description
本発明は、ウエーハを研削する研削装置に関する。
研削装置として、複数の研削砥石を環状に並べた研削ホイールによって、保持テーブル上のウエーハを研削するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の研削装置は、スピンドル軸の先端側のマウントに研削ホイールが装着され、スピンドル軸の後端側にモータが連結されている。モータの駆動によってスピンドル軸が高速回転され、スピンドル軸の先端側の研削砥石が保持テーブル上のウエーハに押し付けられる。研削砥石によってウエーハの表面が削り取られることで、所望の厚みまでウエーハが研削される。
ところで、サファイアやシリコンカーバイド等の硬質の難研削材に対しては、比較的研削し易いシリコンと比べて研削砥石を強く押し付けて研削している。このため、研削ホイールを回転させる際のモータに作用する回転負荷が大きくなり、さらに研削時間が長くなるため研削砥石をウエーハに対して長時間当て続けなければならない。回転負荷の増加と研削時間の増加によってモータが発熱し易くなるため、通常はスピンドルユニットにモータを冷却する冷却機構が取り付けられている。しかしながら、冷却機構の性能にも限界があり、効果的にモータを冷却できないおそれがある。
また、研削し易いウエーハであっても、研削砥石の研削面に屑が詰まったり、研削面が目潰れしたりしていると、研削面の状態が悪化して回転負荷が大きくなると共に、研削時間が長くなってモータが発熱してしまう場合がある。このような回転負荷の増加に伴うモータの発熱がスピンドル軸に伝達されると、スピンドル軸が蓄熱されて熱膨張してしまう。研削装置のスピンドルユニットはスピンドル軸をケーシング内で支持するエアスピンドルで構成されているが、スピンドル軸の膨張によってケーシングとのクリアランスが狭められて、スピンドル軸が齧ってしまう可能性があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、研削面を良好な状態に維持することで、モータの発熱を抑えてスピンドル軸の齧りを防止することができる研削装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の研削装置は、ウエーハを保持する保持テーブルと、該保持テーブルが保持したウエーハを研削砥石を環状に備えた研削ホイールの中心をスピンドル軸として回転させて研削する研削手段と、制御手段と、表示ランプまたはモニタによる表示手段と、を備える研削装置であって、該研削手段は、該スピンドル軸の先端に連結し該研削ホイールを装着するマウントと、該スピンドル軸の側面にエアを噴射し回転可能に支持するエアベアリングを形成するケーシングと、該スピンドル軸の後端に連結し該スピンドル軸の回転駆動源のモータと、該スピンドル軸の温度を測定する温度計と、を備え、該温度計が測定した温度が、あらかじめ設定した温度に達したら該制御手段で研削送りを停止させ、該表示手段で研削砥石の研削面のドレスが必要なことを表示する。
この構成によれば、回転負荷によるモータの発熱がスピンドル軸に伝達されて蓄熱され、このモータの発熱によるスピンドル軸の温度変化が温度計によって測定されている。このとき、スピンドル軸が所定の温度に達したら研削送りが停止され、表示手段の表示に従って研削砥石の研削面がドレスされて研削再開時の回転負荷が低減される。このように、研削砥石の研削面が良好な状態に維持されてモータの発熱が抑えられることで、スピンドル軸の温度が高くなり過ぎることがなく、スピンドル軸の熱膨張によるスピンドル軸の齧りを確実に防止することができる。
本発明の一態様の研削装置において、該研削手段に装着した該研削ホイールの該研削面をドレスするドレス用砥石を備えたドレスユニットを備え、該制御手段は、該温度計が測定した温度が、あらかじめ設定した温度に達したら該研削面をウエーハから離間させ該ドレスユニットで該研削面をドレスした後、再び研削をする。
本発明によれば、スピンドル軸の温度が所定の温度に達したら、研削送りを停止して研削砥石の研削面にドレスを促すことで、モータの発熱を抑えてスピンドル軸の齧りを防止することができる。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態の研削装置について説明する。図1は、本実施の形態の研削装置の斜視図である。なお、本実施の形態の研削装置は、図1に示すように研削加工専用の装置構成に限定されず、例えば、研削加工、研磨加工、洗浄加工等の一連の加工が全自動で実施されるフルオートタイプの加工装置に組み込まれてもよい。
図1に示すように、研削装置1は、多数の研削砥石47を環状に並べた研削ホイール46を用いて、保持テーブル20に保持されたウエーハWを研削するように構成されている。ウエーハWは保護テープTが貼着された状態で研削装置1に搬入され、保護テープTを介して保持テーブル20に保持される。なお、ここではウエーハWとしてサファイアやシリコンカーバイド等の硬質の難研削材で形成されたウエーハを想定しているが、ウエーハWは、研削対象となる板状部材であればよい。例えば、シリコン等の比較的研削し易い材料で形成されたウエーハであってもよい。
研削装置1の基台10の上面には、X軸方向に延在する矩形状の開口が形成され、この開口は保持テーブル20と共に移動可能な移動板11及び蛇腹状の防水カバー12に覆われている。防水カバー12の下方には、保持テーブル20をX軸方向に移動させるボールねじ式の進退手段(不図示)が設けられている。保持テーブル20は回転手段(不図示)に連結されており、回転手段の駆動によって回転可能に構成されている。また、保持テーブル20の上面には、多孔質のポーラス材によってウエーハWを吸引保持する保持面21が形成されている。
基台10上のコラム15には、研削手段40を保持テーブル20に対して接近及び離反させる方向(Z軸方向)に研削送りする研削送り手段30が設けられている。研削送り手段30は、コラム15に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル32とを有している。Z軸テーブル32の背面側には図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ33が螺合されている。ボールネジ33の一端部に連結された駆動モータ34によりボールネジ33が回転駆動されることで、研削手段40がガイドレール31に沿ってZ軸方向に移動される。
研削手段40は、ハウジング41を介してZ軸テーブル32の前面に取り付けられており、スピンドルユニット42で研削ホイール46を中心軸回りに回転させるように構成されている。スピンドルユニット42は、いわゆるエアスピンドルであり、ケーシング43の内側でエアを介してスピンドル軸44を浮動支持している。スピンドル軸44の先端にはマウント45が連結されており、マウント45には多数の研削砥石47が環状に配設された研削ホイール46が装着されている。研削砥石47は、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドやレジンボンド等の結合剤で固めて形成されている。
また、研削手段40の高さ位置はリニアスケール51によって測定されている。リニアスケール51は、Z軸テーブル32に設けた読取部52でガイドレール31の表面に設けたスケール部53の目盛りを読み取ることで、研削手段40の高さ位置を測定している。基台10の上面には、ウエーハWの厚みを測定する厚み測定手段55が設けられている。厚み測定手段55は、保持テーブル20の保持面21及びウエーハWの上面に一対の接触子56、57を接触させ、保持テーブル20の保持面高さとウエーハWの上面高さの差分からウエーハWの厚みを測定している。
また、研削手段40の真下には、研削砥石47の研削面をドレスするドレスユニット60が設けられている。ドレスユニット60は、ドレステーブル61上に板状のドレス用砥石62が設置されており、昇降機構(不図示)の昇降駆動によってドレス用砥石62を研削砥石47の研削面に離接させる。ドレスユニット60によって研削砥石47の研削面がドレスされることで、研削面の目詰まりや目潰れ等による研削性能の低下が改善されることで、研削手段40による研削加工時の研削負荷が低減される。なお、ドレスユニット60としては、研削面をドレス可能であればよく、例えば、特開2011−189456号公報に記載のものが使用される。
また、研削装置1には、装置各部を統括制御する制御手段65及び各種情報を表示する表示手段66が設けられている。制御手段65及び表示手段66は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。この研削装置1では、研削水を供給しながら研削ホイール46の研削砥石47でウエーハWの上面を削り取ることで薄化している。このとき、制御手段65は、リニアスケール51で測定した研削手段40の高さ位置と厚み測定手段55で測定したウエーハWの厚みとに基づいて、研削手段40の研削送り量を高精度に制御している。
ところで、一般的な研削装置でウエーハWとしてサファイアやシリコンカーバイド等の硬質の難研削材を加工する際には、難研削材に対して研削砥石を強く押し付けながら研削しなければならない。また、研削砥石の研削面に目詰りや目潰れ等が生じると、研削面の状態が悪化して研削性能が大幅に低下する。これらに起因してモータに対する回転負荷が大きくなると、モータに供給される電流量が増加してモータが発熱し易くなる。また、難研削材の切削時や研削性能の低下時には研削時間が長くなるため、モータが長時間に亘って発熱し続けてしまう。
このため、モータの発熱がスピンドル軸に伝達されて、スピンドル軸が蓄熱されて熱膨張する。スピンドル軸の熱膨張による齧りを防止するために、モータに対する負荷電流の増加を検出する検出器を設ける構成が考えられる。しかしながら、モータの負荷電流が増加しても規定値以下であれば電流値エラーが発生しないため、スピンドル軸の熱膨張量を予測することはできない。例えば、研削開始時であれば負荷電流が大きくてもスピンドル軸の温度が低く熱膨張量が小さい。一方、研削終了間際であれば負荷電流が小さくてもスピンドル軸の温度が高く熱膨張量が大きくなる。
このように、スピンドル軸にモータの発熱が蓄熱されることで熱膨張が生じているため、モータの負荷電流の大きさからスピンドル軸の熱膨張量を予測することはできない。すなわち、モータの負荷電流が規定値を超えることでスピンドル軸の齧りを検出することができるものの、スピンドル軸の齧りを事前に予測して防止することはできない。そこで、本実施の形態では、スピンドル軸の温度を測定してスピンドル軸の熱膨張によってスピンドル軸が齧る前に、オペレータに研削砥石の研削面のドレスを促している。これにより、研削砥石47の研削性能を回復して、回転負荷によるモータの発熱を抑えることで、スピンドル軸の齧りを防止している。
以下、図2を参照して、本実施の形態のスピンドルユニットについて説明する。図2は、本実施の形態のスピンドルユニットの断面模式図である。
図2に示すように、スピンドルユニット42は、直立姿勢のスピンドル軸44をケーシング43で囲繞して、スピンドル軸44の側面に対してケーシング43からエアを噴出させて、スピンドル軸44を回転可能に支持するエアベアリングを形成している。スピンドル軸44の先端には研削ホイール46を装着したマウント45が連結され、スピンドル軸44の後端には回転駆動源のモータ71が連結されている。モータ71は、スピンドル軸44の上端部分に設けられたロータ72と、冷却ジャケット74を介してケーシング43の内周面に設けられたステータ73とで構成されている。冷却ジャケット74内には多数の冷却水路75が形成されており、冷却水路75によってモータ71の発熱が抑えられている。
スピンドル軸44の下端部分及び中間部分には大径の円板部76、77が形成され、ケーシング43の下端部分には円板部76、77の間に入り込むように環状部78が形成されている。この場合、スピンドル軸44の円板部76、77とケーシング43の環状部78の間には、エアの通り路になる僅かな隙間が設けられている。環状部78の外面には多数の噴射口79が形成されており、各噴射口79は環状部78内の流路を通じてエア供給源80に接続されている。環状部78の多数の噴射口79からスピンドル軸44の外面に噴射されることで、スピンドル軸44がケーシング43に対してエアを介して浮動支持される。
このとき、ケーシング43の環状部78によってエアを介して広い面積でスピンドル軸44の円板部76、77が浮動支持されているため、スピンドル軸44に対してスラスト方向に作用する加工負荷が分散されている。また、スピンドル軸44とケーシング43内のエアは、モータ71を空冷しながらスピンドルユニット42の上方から排気されると共に、ケーシング43の下端に設けられたカバー81の内側を通ってスピンドルユニット42の下方から排気される。また、カバー81の下部内面には、スピンドルカバー60内への研削水の進入を防止する帯状のスポンジ材64が取り付けられている。
ケーシング43の側面には、モータ71付近のスピンドル軸44の温度を測定する温度計82が設置されている。温度計82は、非接触式の放射温度計であり、スピンドル軸44から放射される赤外線の強度からスピンドル軸44の温度を測定している。温度計82は制御手段65に接続されており、温度計82から制御手段65にスピンドル軸44の温度に応じた信号が出力される。制御手段65には研削送り手段30(図1参照)及び表示手段66が接続されており、温度計82の測定温度に応じて研削手段40及び表示手段66の駆動が制御される。この場合、制御手段65には研削砥石47のドレスが必要となる温度が予め設定されており、温度計82の測定温度と制御手段65に予め設定された温度とが比較されている。
温度計82の測定温度が予め設定された温度に達すると、制御手段65によって研削送りが停止される共に、表示手段66で研削砥石47の研削面にドレスが必要なことが表示される。なお、表示手段66は表示ランプ又はモニタで構成されており、表示ランプの点滅や点灯等によってオペレータに研削砥石47のドレスを促してもよいし、モニタにテキストメッセージを表示してオペレータに研削砥石47のドレスを促してもよい。また、表示手段66による表示に加えて、警告音、ビープ音等の音声報知等によってオペレータに対して研削砥石47のドレスを促してもよい。
また、制御手段65には、事前にスピンドル軸44の温度変化に応じたスピンドル軸44の熱膨張量の測定が繰り返されることで、スピンドル軸44の齧りを防止するのに最適な温度が予め設定されている。なお、制御手段65には、事前にスピンドル軸44の温度変化に応じたモータ71の回転負荷や研削砥石47の表面状態の測定が繰り返されることで、スピンドル軸44の齧りを防止するのに最適な温度が予め設定されてもよい。さらに、制御手段65には、上記のように実験的に求められた温度に限らず、経験的又は理論的に求められた温度が予め設定されてもよい。
このように、スピンドル軸44が齧る前に研削送りが停止されて、研削砥石47がドレスされて研削装置1の研削機能が回復される。研削加工の再開時のモータ71の回転負荷が低減されるため、モータ71に供給される電流が減ることでモータ71の発熱が抑えられる。よって、モータ71の発熱によってスピンドル軸44が過度に膨張することがなく、スピンドル軸44の齧りが効果的に防止される。また、サファイアやシリコンカーバイド等の難研削材であっても、適切なタイミングで研削砥石47のドレスが実施されることで連続的に研削することが可能になっている。
続いて、図3を参照して、研削装置のドレス動作について説明する。図3は、本実施の形態の研削装置のドレス動作の説明図である。なお、図3Aは研削動作の一例、図3Bはドレス動作の一例をそれぞれ示している。
図3Aに示すように、保持テーブル20にウエーハWが載置されると、保持面21の吸引力によってウエーハWが保持される。また、保持テーブル20が研削手段40の下方に位置付けられ、保持テーブル20が回転されると共に研削手段40の研削ホイール46が高速回転される。そして、保持テーブル20上のウエーハWに対して研削ホイール46が近づけられて、ウエーハWの表面が研削砥石47によって研削される。このとき、保持テーブル20の隣にはドレスユニット60が設けられているが、ドレスユニット60が下降位置に位置付けられてドレス用砥石62が研削砥石47から離間されている。
研削手段40によって研削が継続されると、研削砥石47の研削面が悪化し始めて回転負荷が徐々に大きくなる。回転負荷の増加に伴ってモータ71の発熱し、モータ71の発熱がスピンドル軸44に蓄熱されてスピンドル軸44の温度が上昇していく。このとき、温度計82によってスピンドル軸44の温度が測定されており、温度計82から測定結果が制御手段65に出力されている。スピンドル軸44の温度が予め設定した温度に達したら、制御手段65によって研削送りが停止されると共に、表示手段66でオペレータに対して研削砥石47のドレスが促される。
図3Bに示すように、研削送りが停止されると、研削砥石47の研削面がウエーハWの表面から離間され、ドレスユニット60が上昇位置まで上昇して研削砥石47にドレス用砥石62が接触する。研削砥石47がドレス用砥石62によってドレスされて、研削砥石47の研削面の研削性能が回復される。そして、ドレスユニット60が再び下降位置まで下降して研削砥石47からドレス用砥石62が離間され、研削砥石47の研削面がウエーハWの表面に押し当てられて研削が再開される。スピンドル軸44が熱膨張によって齧る前に、研削砥石47の研削性能を回復させることで、回転負荷を低減してモータ71の発熱を抑えることができる。
以上のように、本実施の形態の研削装置1によれば、回転負荷によるモータ71の発熱がスピンドル軸44に伝達されて蓄熱され、モータ71の発熱によるスピンドル軸44の温度変化が温度計82によって測定されている。このとき、スピンドル軸44が所定の温度に達したら研削送りが停止され、表示手段66の表示に従って研削砥石47の研削面がドレスされて研削再開時の回転負荷が低減される。このように、研削砥石47の研削面が良好な状態に維持されてモータ71の発熱が抑えられることで、スピンドル軸44の温度が高くなり過ぎることがなく、スピンドル軸44の熱膨張によるスピンドル軸の齧りを確実に防止することができる。
なお、本実施の形態では、温度計82がモータ71付近のスピンドル軸44の温度を測定する構成にしたが、この構成に限定されない。温度計82は、スピンドル軸44の温度を測定可能であればよく、例えばエアベアリング付近のスピンドル軸44の温度を測定してもよい。
また、本実施の形態では、研削送りを停止した状態で研削砥石47をドレスユニット60でドレスする構成にしたが、この構成に限定されない。研削手段40の研削送りしながら研削砥石47をドレスユニット60でドレスする構成にしてもよい。
また、本実施の形態では、温度計82の測定温度が予め設定した温度に達したら、表示手段66で研削砥石47の研削面にドレスが必要なことを表示する構成としたが、この構成に限定されない。表示手段66で表示する代わりに、温度計82の測定温度が予め設定した温度に達したら、自動的に研削砥石47の研削面をドレスするようにしてもよい。
また、本実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
また、本実施の形態では、本発明を研削装置に適用した構成について説明したが、モータの発熱を抑えてスピンドル軸の齧りを防止することができる加工装置に適用することも可能である。
以上説明したように、本発明は、研削面を良好な状態に維持することで、モータの発熱を抑えてスピンドル軸の齧りを防止することができるという効果を有し、特に、サファイア及びシリコンカーバイド等の硬質ウエーハを研削する研削装置に有用である。
1 研削装置
20 保持テーブル
40 研削手段
42 スピンドルユニット
43 ケーシング
44 スピンドル軸
45 マウント
46 研削ホイール
47 研削砥石
60 ドレスユニット
62 ドレス用砥石
65 制御手段
66 表示手段
71 モータ
82 温度計
W ウエーハ
20 保持テーブル
40 研削手段
42 スピンドルユニット
43 ケーシング
44 スピンドル軸
45 マウント
46 研削ホイール
47 研削砥石
60 ドレスユニット
62 ドレス用砥石
65 制御手段
66 表示手段
71 モータ
82 温度計
W ウエーハ
Claims (2)
- ウエーハを保持する保持テーブルと、該保持テーブルが保持したウエーハを研削砥石を環状に備えた研削ホイールの中心をスピンドル軸として回転させて研削する研削手段と、制御手段と、表示ランプまたはモニタによる表示手段と、を備える研削装置であって、
該研削手段は、該スピンドル軸の先端に連結し該研削ホイールを装着するマウントと、該スピンドル軸の側面にエアを噴射し回転可能に支持するエアベアリングを形成するケーシングと、該スピンドル軸の後端に連結し該スピンドル軸の回転駆動源のモータと、該スピンドル軸の温度を測定する温度計と、を備え、
該温度計が測定した温度が、あらかじめ設定した温度に達したら該制御手段で研削送りを停止させ、該表示手段で研削砥石の研削面のドレスが必要なことを表示する研削装置。 - 該研削手段に装着した該研削ホイールの該研削面をドレスするドレス用砥石を備えたドレスユニットを備え、
該制御手段は、該温度計が測定した温度が、あらかじめ設定した温度に達したら該研削面をウエーハから離間させ該ドレスユニットで該研削面をドレスした後、再び研削をする請求項1記載の研削装置。
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