JP2017224646A - 電解コンデンサ及び電解コンデンサ用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ及び電解コンデンサ用電解液 Download PDF

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【課題】大型化することなく、高電圧が印加されても安定して動作するコンデンサを提供する。【解決手段】容器2と、容器2内に収納されたコンデンサ素子10と、コンデンサ素子10に含浸される電解液とを有し、コンデンサ素子10の陽極11の陰極12側の面には、陽極11側から順に酸化膜15、導電性高分子層16が形成されており、電解液は、溶媒と、酸と、塩基解離度が10以上の塩基とを用いている電解コンデンサ1。【選択図】図4

Description

本発明は、回路基板にハンダ付けされる電解コンデンサ及び電解コンデンサ用電解液に関する。
従来のコンデンサは、カルボン酸と、塩基と、有機溶媒とが含有された電解液に、陽極と陰極とが浸された構成を有している。
自動車の電源回路や、LEDを用いた照明装置の電源回路等に使用されるコンデンサの中には、高電圧が印加されるものがある。従来の構成のコンデンサに高電圧を印加すると、陽極の表面に形成されている酸化膜が損傷する恐れがある。陽極の酸化膜が損傷すると、陽極と陰極とが短絡し、コンデンサとして使用できなくなる場合がある。コンデンサとして使用できなくなると、電源回路の動作が不安定になったり、動作しなくなったりする恐れがある。
そこで、このような高電圧が印加される回路に用いられるコンデンサには、高電圧が印加されても使用に耐える(以下の説明では、高耐圧と称する場合がある)こと、且つ、長寿命であることが要求されている。コンデンサにおいて、陽極の酸化膜の膜厚を厚くすることで、高電圧を印加したときの陽極の酸化膜の損傷を抑制する、すなわち、コンデンサの高耐圧化が可能である。
特開2013−45920号公報
しかしながら、コンデンサの陽極の酸化膜の膜厚を厚くすると、陽極と陰極との距離が広がるため、コンデンサの静電容量が小さくなる。そこで、陽極と陰極との対向面積を大きくすることで、静電容量を大きくすることは可能であるが、コンデンサが大型化してしまう。近年、自動車の電源回路や、照明装置の電源回路では、回路自体の小型化の要求も高まっているが、高耐圧化のためにコンデンサが大きくなると回路の小型化が困難になる。
本発明は、大型化することなく、高電圧が印加されても安定して動作する電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の電解コンデンサは、容器と、前記容器内に収納されたコンデンサ素子と、前記容器内に収納され前記コンデンサ素子に含浸される電解液と、を有し、前記コンデンサ素子は、互いに対向して配置される陽極及び陰極とを有しており、前記陽極の前記陰極と対向する面には酸化膜が形成されており、前記酸化膜の前記陰極と対向する側には導電性高分子層が形成されており、前記電解液が、溶媒と、酸と、塩基解離定数が10以上の塩基を用いたことを特徴としている。
この構成によると、電解液にpKb定数が10以上の弱塩基を用いていることから電解液の導電性が低いので、高電圧が印加される回路に利用された場合でも、酸化膜が損傷しにくい。また、酸化膜の陰極側に導電性高分子層を形成することで、弱塩基を用いることによる電解液の導電性の低さを補い、コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が大きくなるのを抑制している。
そして、電解液にpKb定数が10以上の弱塩基を用いていることから、導電性高分子層の塩基による損傷が抑制される。これらのことから、長期間にわたって高電圧状態で安定して動作する電解コンデンサとすることができる。そして、このような構成とすることで、酸化膜を厚くしたり、陽極及び陰極の対向面積を大きくしたり等の処理が不要であるため、従来のコンデンサと同等の大きさとなる。つまり、本発明の電解コンデンサは、大型化することなく、高電圧が印加される回路で、長期間にわたって安定して動作することが可能である。
上記構成の電解コンデンサの電解液に用いる塩基として、アセトアニリド(化学式CH3CONHC65)、尿素(化学式CO(NH22)、カフェイン(化学式C81024)及びα−ナフチルアミン(化学式C107NH2)を挙げることができる。
上記目的を達成するために本発明の電解コンデンサ用電解液は、溶媒と、酸と、塩基解離度が10以上の塩基とを用いることを特徴としている。
上記構成の電解コンデンサ用電解液に用いる塩基として、アセトアニリド(化学式CH3CONHC65)、尿素(化学式CO(NH22)、カフェイン(化学式C81024)及びα−ナフチルアミン(化学式C107NH2)を挙げることができる。
本発明によると、大型化することなく、高電圧が印加されても安定して動作する電解コンデンサを提供することができる。
本発明の実施形態の電解コンデンサを示す側面断面図である。 本発明の実施形態の電解コンデンサのコンデンサ素子を示す斜視図である。 コンデンサ素子の陽極と陰極とを含む断面図である。 電解コンデンサの高耐圧性を示すグラフである。 電解コンデンサの高耐圧性を示すグラフである。 実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例2に用いた塩基とそのpKb定数及び高耐圧の評価について示す表である。 電解コンデンサの時間経過とESRとの関係を示すグラフである。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態の電解コンデンサを示す側面断面図である。電解コンデンサ1は一面に開口部2aを有した有底筒状のアルミニウム等から形成された外装ケース2内にコンデンサ素子10が収納される。外装ケース2の開口部2aはゴム製の封口部材3により封口される。なお、外装ケース2及び封口部材3が容器である。
図2はコンデンサ素子の分解斜視図を示している。コンデンサ素子10は帯状の陽極箔11及び陰極箔12を電解紙等のセパレータ13を間に介在させた状態で、円柱状に巻回して形成される。陽極箔11または陰極箔12の終端は巻き止めテープ14によって固定される。陽極箔11及び陰極箔12にはそれぞれリードタブ21a、22aを介してリード線21、22が取り付けられている。リード線21、22によって陽極及び陰極の端子部が形成される。
次に本発明の要部について説明する。外装ケース2に収納される電解液は、酸と塩基と溶媒とを含む液体である。本発明の発明者は、鋭意研究を重ねた結果、電解液に含まれる塩基として、塩基解離定数(pKb定数:塩基の強さを表す定数)が10以上の塩基を用いても、電解コンデンサ1の耐電圧が改善される知見を得た。以下に、この知見について説明する。
pKb定数は、塩基の強さを示す定数である。pKb定数が大きい塩基ほど塩基度が低い。そして、pKb定数が大きい塩基を溶質として溶媒に溶かした溶液は、導電性が低く、電解コンデンサの電解液として用いた場合、電解コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が大きくなる。そのため、従来の電解コンデンサにおいて、pKb定数が大きい塩基を溶質として溶媒に溶かした溶液は、電解液として適していないとされ、採用されることはなかった。
本願の発明者は、電解コンデンサ1の陽極箔11の酸化膜15の陰極側に導電性高分子層16が設けられている電解コンデンサでは、pKb定数が大きい塩基を電解液の溶質として用いても導電性高分子層16が電解コンデンサのESRが高くなってしまうのを抑制できるのではないかと考えた。そこで、コンデンサ素子10の構成を以下のとおりとした。
図3は、コンデンサ素子の陽極と陰極とを含む断面図である。陽極箔11の陰極箔12側の表面は凹凸処理が施される。そして、図3に示すように、凹凸処理が施された陽極箔11の陰極箔12側の表面には、酸化膜15が形成されている。さらに、この酸化膜15の陰極12側の面には、導電性高分子層16が形成されている。
陽極箔11はアルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属から形成される。陰極箔12はセパレータ13を介して陽極箔11と対向しており、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等により形成される。導電性高分子層16としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンまたはこれらの誘導体等が使用されている。
電解コンデンサ1のコンデンサ素子10(陽極箔11、陰極箔12、セパレータ13、酸化膜15及び導電性高分子層16)は、外装ケース2の内部に収納される。そして、外装ケース2には、電解液が含浸されたコンデンサ素子10が収納されている。
電解液は、溶質である酸及び塩基を溶媒に溶かしている。溶媒としては、例えば、γ-ブチロラクトン、スルホラン、エチレングリコール及びこれらの混合物等を挙げることができるが、これに限定されない。酸としては、例えば、o−フタル酸、アジピン酸、ボロジサリチル酸等を挙げることができるが、これに限定されない。塩基としては、pKb定数が10以上の物質、例えば、アセトアニリド、尿素、カフェイン、α−ナフチルアミン等を挙げることができるが、これに限定されない。
以上のような構成を備えた本発明にかかる電解コンデンサ1の特性評価を行った。特性評価の試験としては、電解コンデンサ1の電解液の高耐圧性について測定を行い(試験1)、さらに、電解コンデンサ1の寿命を測定するために時間変化によるESRを測定した(試験2)。まず、試験を行ったサンプルとして本発明にかかる構成の実施例1〜実施例6を用意した。また、本発明にかかる各実施例と比較するために比較例1〜比較例4も用意した。まず、各実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
実施例1の電解コンデンサは、完成寸法(外装ケース2に収納した状態での電解コンデンサ1の外形寸法)をφ10mm×H10.5mmとしている。まず、誘電体被膜を有する陽極箔11と陰極箔12とを電解紙等のセパレータ13を介して巻回し、定格250(V)−6.8(μF)のコンデンサ素子10を作成した。
次に、電解液は、溶媒としてγ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)に、о−フタル酸(酸)とアセトアニリド(化学式、CH3CONHC65:塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして生成される。なお、アセトアニリドのpKb定数は13.38(>10)である。
そして、25℃に保たれた電解液にコンデンサ素子10を10秒間浸漬して電解液をコンデンサ素子10に含浸させた。次に、電解液を含浸したコンデンサ素子10をアルミニウム製の外装ケース2に収納して外装ケース2を封口し、実施例1の電解コンデンサを作成した。
(実施例2)
実施例2の電解コンデンサは電解液を構成する塩基として尿素(化学式、CO(NH22)を用いている以外は、実施例1の電解コンデンサと同じ構成である。そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。実施例2では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にо−フタル酸(酸)と尿素(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、尿素のpKb定数は12.50(>10)である。
(実施例3)
実施例3の電解コンデンサは電解液を構成する塩基としてカフェイン(化学式、C81024)を用いている以外は、実施例1の電解コンデンサと同じ構成である。そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。実施例3では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にо−フタル酸(酸)とカフェイン(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、カフェインのpKb定数は13.38(>10)である。
(実施例4)
実施例4の電解コンデンサは電解液を構成する塩基としてα−ナフチルアミン(化学式、C107NH2)を用いている以外は、実施例1の電解コンデンサと同じ構成である。そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。実施例4では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にо−フタル酸(酸)とα−ナフチルアミン(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、α−ナフチルアミンのpKb定数は10.07(>10)である。
(実施例5)
実施例1と同様の工程でコンデンサ素子10を作製した。そして、ポリエチレンオキシオフェン粒子が水に分散された分散液(濃度:約3質量%)に25℃、89(kPa)の減圧下でコンデンサ素子10を1分間浸漬して分散液をコンデンサ素子10に含浸させた。次に、コンデンサ素子を125℃の乾燥炉で乾燥させ、導電性高分子層16を形成した。
そして、25℃に保たれた電解液にコンデンサ素子10を10秒間浸漬して電解液をコンデンサ素子10に含浸させた。次に、電解液を含浸したコンデンサ素子10をアルミニウム製の外装ケース2に収納して外装ケース2を封口した。
次に、定格電圧の1.15倍の電圧を印加しながら約125℃で約1時間エージングすることにより、実施例5の電解コンデンサを作成した。
実施例5では、溶媒としてγ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)に、о−フタル酸(酸)とアセトアニリド(化学式、CH3CONHC65:塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして生成される。なお、アセトアニリドのpKb定数は13.38(>10)である。すなわち、実施例5の電解コンデンサは、実施例1の電解コンデンサの構成に導電性高分子層16を追加した構成である。
(実施例6)
実施例6の電解コンデンサは電解液を構成する塩基として尿素(化学式、CO(NH22)を用いている以外は、実施例5の電解コンデンサと同じ構成である。そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。実施例6では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にо−フタル酸(酸)と尿素(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、尿素のpKb定数は12.50(>10)である。
(比較例1)
比較例1の電解コンデンサは電解液を構成する塩基としてトリエチルアミン(化学式、(C253N)を用いている。その他の構成は実施例1と同様に構成した。そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。比較例1では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にо−フタル酸(酸)とトリエチルアミン(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、トリエチルアミンのpKb定数は、3.25(<10)である。
(比較例2)
比較例2の電解コンデンサは電解液を構成する塩基としてピリジン(化学式、C55N)を用いている。その他の構成は実施例1と同様に構成した。そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。比較例2では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にо−フタル酸(酸)とピリジン(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、ピリジンのpKb定数は8.37(<10)である。
(比較例3)
比較例3の電解コンデンサは電解液を構成する塩基としてトリエチルアミン(化学式、(C253N)を用いている。その他の構成は実施例5と同様に構成した。そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。比較例3では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にо−フタル酸(酸)とトリエチルアミン(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、トリエチルアミンのpKb定数は、3.25(<10)である。
(比較例4)
比較例4の電解コンデンサは、電解液を構成する酸としてボロジサリチル酸を用い、塩基としてトリメチルアミン(化学式、(CH33N)を用いている。その他の構成は実施例5と同様に構成した。比較例4では、電解液は、γ−ブチロラクトン50重量部とスルホラン45重量部の混合物(溶媒)にボロジサリチル酸(酸)とトリメチルアミン(塩基)を等量混合したものを5重量部投入し、撹拌することで溶かして、生成される。なお、そのため、共通部分の詳細な説明は省略する。トリメチルアミンのpKb定数は、4.26(<10)である。
以上のようにして作成した各実施例及び各比較例の電解コンデンサ1について、次の2つの試験を行い、比較を行った。
(試験1)
上述のとおり、電解コンデンサを自動車の電源回路やLED照明の電源回路に用いる場合、高電圧(例えば、250V)が印加される回路中での使用になるので、電解コンデンサに対して高電圧に耐える性能(高耐圧性とする)の要求が高くなる。試験1として、電解コンデンサの高耐圧性能(高電圧に耐える性能)の測定を行った。
そこで、試験1では、電解コンデンサに対して、125℃の雰囲気中で10mAの電流を供給しつつ、陰極及び陽極の端子間に印加する電圧を上昇させ、そのときの、陽極箔11と陰極箔12の間の電圧を測定した。なお、電解コンデンサの高耐圧性能は、電解液の耐圧性の影響を受ける。そこで、電解液の耐圧性を評価するため、導電性高分子層16を備えていない実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2の電解コンデンサを利用して試験を行った。この試験結果を図4に示す。図4は、電解コンデンサの高耐圧性を示すグラフである。図4は、縦軸が電圧(V)であり、横軸が時間(秒)である。
図4に示すように、実施例1、実施例2では、時間の経過に伴って、換言すると、端子に印加される電圧が大きくなるにしたがって、陰極と陽極との間の電圧(測定電圧)が上昇している。そして、300(V)超えて、さらに、電圧が上昇している。実施例1、実施例2の電解コンデンサは、高耐圧であることがわかる。実施例1及び実施例2で用いた電解液は、高電圧である定格250V(高電圧)の電解コンデンサの電解液として、適していることがわかる。
一方、比較例1において、測定される電圧は、試験開始後100秒くらいまでは、実施例1、実施例2と同様の挙動を示す。その後、150秒を超えたあたりから、測定電圧の上昇が鈍くなり、約160(V)まで上昇した後、降下する。これは、比較例1の電解液の塩基であるトリエチルアミンの導電度が高いため、電圧上昇によってトリエチルアミン、すなわち、電解液に電流が流れて、その電流が陽極と陰極との間の漏れ電流となって、陽極と陰極との間の電圧が降下したものと考えられる。比較例1の電解コンデンサは高耐圧ではない、すなわち、比較例1の電解液は、定格250V(高電圧)の電解コンデンサの電解液として、不向きであることがわかる。
また、比較例2では、測定電圧が約280(V)位まで上昇した後(約320秒経過後)に下降を開始し、その後、約220(V)〜240(V)程度に降下している。比較例2では、比較例1よりも高耐圧であるが、電解コンデンサ1の定格電圧250(V)の約1.1倍を超えると、耐電圧が250(V)よりも小さくなってしまう。そのため、安全性を考慮すると、比較例2に示す電解液は、定格電圧250(V)の電解コンデンサの電解液として好ましくない。すなわち、比較例2の電解液は、本発明のような高耐圧(約250V)が要求される電解コンデンサには不向きである。なお、比較例2に用いた電解液は、定格電圧を抑えた(例えば、200(V)程度の)電解コンデンサの電解液としては利用可能である。
また、導電性高分子層を備えていない実施例3、実施例4に対しても、試験1を行った。その結果を、実施例1と共に図5に示す。図5は、電解コンデンサの高耐圧性を示すグラフである。図5に示しているように、実施例3、実施例4は、実施例1と同様、300(V)を超えて電圧が上昇している。そして、約330(V)で上限となり、少し下降するが、300(V)を超えた電圧値で横ばいになっている。すなわち、実施例3及び実施例4に示す電解コンデンサは、約300(V)以上の耐圧を有しているといえる。そして、実施例3及び実施例4に用いた電解液は、本発明にかかる高耐圧(定格250V)の電解コンデンサ1の電解液として、適していることがわかる。
以上の試験を図6にまとめる。図6は、実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例2に用いた塩基とそのpKb定数及び高耐圧の評価について示す表である。図6の左端の列は、上から順に、実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例2を示している。また、左端から2番目の列は、各例に用いられて塩基の種類、次の列はpKb定数、そして、最も右の列が高耐圧の評価である。なお、高耐圧の評価については、高い耐圧性を有するものを「○」で示し、条件付きで使用可能なものを「△」で示し、適切ではないものを「×」で示している。
上述のとおり、実施例1〜実施例4の電解コンデンサは、定格250(V)の1.2倍の電圧である300(V)以上の電圧に耐えることが可能である、すなわち、高い耐圧性を有する(高耐圧である)。そのため、図6において、実施例1〜実施例4の評価を「○」とした。図6に示すように、実施例4で用いた塩基であるα‐ナフチルアミンのpKb定数が10.07で、実施例1〜実施例4に用いた塩基の中で最も小さい。
一方、比較例1は、測定された電圧の最大値がおよそ160(V)であり、電解コンデンサの定格の250(V)に到達していない。そのため、比較例1の電解コンデンサの高耐圧の評価を「×」とした。
また、比較例2は、定格250(V)よりも高い約280(V)まで測定されたが、その後、測定された電圧が定格の250(V)を下回っている。例えば、定格を超えない回路に用いる場合には、比較例2の電解コンデンサを利用することが可能であるが、定格を超える電圧となる場合には性能を保証できない。実施例2の電解コンデンサは、定格を超えないとの条件付きで高耐圧のコンデンサに利用可能であり、高耐圧の評価を「△」とした。なお、比較例2で用いた塩基であるピリジンのpKb定数は、8.37である。
以上のことから、電解コンデンサの高耐圧性は、電解液に含まれる塩基のpKb定数が関係していることがわかる。そして、塩基としてpKb定数が8.37のピリジンを含む電解液は、要求される高耐圧(250V)の電解コンデンサの電解液として利用することが難しいことが分かった。一方で、pKb定数10.07のα−ナフチルアミンを含む電解液は、要求される高耐圧(250V)の電解コンデンサの電解液として利用することが可能であることが分かった。すなわち、以上の試験結果から、pKb定数が10以上の塩基を含む電解液を用いることで、安全性を担保できるとともに高耐圧の電解コンデンサを作製することができることが分かった。
(試験2)
高い耐圧性を有する電解コンデンサは、例えば、自動車や電化製品に用いられるコンプレッサの電源回路、LEDを用いた照明装置の電源回路等に用いられることが多い。そして、電源回路に用いられる電解コンデンサには、長期間にわたって、設計時に想定している性能を維持する、すなわち、長寿命であることが要求される。
電解コンデンサの性能を測る指標の一つに等価直流抵抗(ESR)がある。電解コンデンサにおいて、ESRが大きくなると、放電電圧の低下が大きくなる。すなわち、ESRが小さいコンデンサが高性能である。また、一般的な電解コンデンサでは、使用時間が長くなるとESRが大きくなる傾向がある。ESRが増加すると、通電時の発熱量が増加し、コンデンサの性能の低下(劣化)の原因になる。時間変化によるESRの増加が少ないコンデンサが、長期間にわたって性能を維持できるとされている。つまり、電解コンデンサでは、ESRが小さいほど、放電電圧の低下が抑制されて高性能であり、時間経過(使用時間)に伴うESRの増加が少ないほど、長寿命であるといえる。
そこで、試験2として、電解コンデンサのESRを測定する試験を行った。試験2の詳細は次のとおりである。試験2は、導電性高分子層を備えた実施例5、実施例6、比較例3及び比較例4の電解コンデンサに対し、雰囲気温度135℃で定格電圧250Vを印加し、一定時間ごとに電解コンデンサの100kHzにおけるESRを測定した。この試験結果を図7に示す。図7は、電解コンデンサの時間経過とESRとの関係を示すグラフである。図7に示すグラフでは、縦軸がESR(mΩ/100kHz)であり、横軸が時間(Hrs)である。なお、グラフは、縦軸が対数目盛の片対数グラフである。
図7に示すように、実施例5及び実施例6の試験開始直後のESRは、それぞれ、約20mΩ及び約60mΩであり、低い値である。そして、実施例5及び実施例6のESRは、時間経過とともに、少し増加し、それぞれ、約40mΩ及び約100mΩで安定する。すなわち、実施例5及び実施例6は、ESRによる放電電圧の低下が抑制されているとともに、長期間にわたって、放電電圧の低下が抑制されている。
ESRが低く抑えられているのは、pKb定数が大きい塩基を用いたことによる電解液の導電性の低さを、陽極箔11に設けられた導電性高分子層16で補っているためと考えられる。また、時間経過によるESRの上昇が抑えられているのは、電解液に含まれる塩基のpKb定数が小さい、すなわち、弱塩基であるため、酸化膜15及び導電性高分子層16が劣化しにくいためと考えられる。
一方、比較例3及び比較例4の試験開始直後のESRは、それぞれ、30mΩ及び20mΩであり、低い値である。これは、pKb定数が低い塩基を含む電解液は導電性が高く、結果として、ESRが低くなっていると考えられる。また、比較例3では、1000時間(Hrs)を超えたあたりから、比較例4では、3500時間(Hrs)を超えたあたりから、ESRが急上昇している。これは、比較例3及び比較例4では、pKb定数が小さい、すなわち、強い塩基を用いているため、経過時間が長くなると、塩基によって、電解コンデンサの酸化膜15及び導電性高分子層16が劣化したために、ESRが上昇したものと考えられる。
つまり、本発明の構成を有する電解コンデンサでは、従来ESRの増大の原因であることから利用されなかったpKb定数が大きい塩基を電解液に用いても、ESRを低く抑えることができるとともに、経過時間によるESRの上昇も抑制できる。
本発明にかかる電解コンデンサのように、導電性高分子層16で陽極箔11の酸化膜15を覆うとともに、電解液を含浸させた構成を有する電解コンデンサでは、電解液に含まれる塩基のpKb定数を10以上とすることで、高耐圧性を有するとともに、長寿命化が可能な電解コンデンサを得ることができることがわかった。
1 電解コンデンサ
2 外装ケース(容器)
3 封口部材
10 コンデンサ素子
11 陽極箔
12 陰極箔
13 セパレータ
14 巻き止めテープ
15 酸化膜
16 導電性高分子層
21、22 リード線
21a、22a リードタブ

Claims (10)

  1. 容器と、
    前記容器内に収納されたコンデンサ素子と、
    前記容器内に収納され前記コンデンサ素子に含浸される電解液と、を有し、
    前記コンデンサ素子は、間をあけて配置される陽極及び陰極とを有しており、
    前記陽極の前記陰極側の面には酸化膜が形成されており、前記酸化膜の前記陰極と対向する側には導電性高分子層が形成されており、
    前記電解液が、溶媒と、酸と、塩基解離度が10以上の塩基とを用いることを特徴としている電解コンデンサ。
  2. 前記塩基として、アセトアニリド(化学式CH3CONHC65)を用いる請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記塩基として、尿素(化学式CO(NH22)を用いる請求項1に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記塩基として、カフェイン(化学式C81024)を用いる請求項1に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記塩基として、α−ナフチルアミン(化学式C107NH2)を用いる請求項1に記載の電解コンデンサ。
  6. 請求項1に記載の電解コンデンサに用いられるコンデンサ用電解液であって、
    溶媒と、酸と、塩基解離度が10以上の塩基を用いることを特徴としている電解コンデンサ用電解液。
  7. 前記塩基として、アセトアニリド(化学式CH3CONHC65)を用いる請求項6に記載の電解コンデンサ用電解液。
  8. 前記塩基として、尿素(化学式CO(NH22)を用いる請求項6に記載の電解コンデンサ用電解液。
  9. 前記塩基として、カフェイン(化学式C81024)を用いる請求項6に記載の電解コンデンサ用電解液。
  10. 前記塩基として、α−ナフチルアミン(化学式C107NH2)を用いる請求項6に記載の電解コンデンサ用電解液。
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