JP2017223903A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最適なファーストプリントアウトタイムを実現すること。【解決手段】用紙Pを積載する本体カセット140、カセット141、142と、本体カセット140、カセット141、142の各々に対して印刷モードを設定するエンジン制御部202と、を備え、エンジン制御部202は、本体カセット140、カセット141、142の各々に対して設定された印刷モードに基づいて、準備動作1を実行することにより定着器130が上昇する温度を決定する(S501、S502)。【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関する。
従来から、画像形成動作を指示してから画像が形成された用紙が画像形成装置外に排出されるまでの時間であるファーストプリントアウトタイム(以下、FPOTとする)が短い画像形成装置の開発が望まれている。FPOTは、画像形成装置のコントローラ部が画像データを準備する処理、画像形成装置のエンジン制御部が画像形成動作を開始するための準備動作及び用紙に画像形成を行う画像形成動作のそれぞれの時間によって決定される。FPOTを短縮するために、画像データの準備処理の開始と同時に画像形成の準備動作を開始して、それぞれの処理及び動作を並行して実施する方法がある。具体的には、コントローラ部がホストコンピュータから送信された画像データを解析する時間を要する場合、コントローラ部がエンジン制御部へ印刷モード(普通紙モードなど)や給紙口などを予約する印刷予約コマンドを送信する前にプレコマンドを発行する。エンジン制御部は、プレコマンドを受信するとともに、画像形成の準備動作を開始する。エンジン制御部の準備動作では、定着器を目標温度まで立ち上げるための時間が準備動作時間の律速となる場合があり、画像形成動作時の目標温度が高い印刷モードに対してFPOTが最適となるように準備動作が実施される場合がある。
また、例えば特許文献1では、プレコマンドによる準備動作時に、過去のページの印刷モードによって、スキャナの駆動や定着器の予備加熱を開始する方法が開示されている。また、例えば特許文献2では、プレコマンドによる準備動作時に、画像形成装置に収容されている記録材に応じた印刷モードによって、定着器の予備加熱を開始する方法が開示されている。
特開2010−038926号公報 特開2015−057636号公報
画像形成装置が複数の用紙収納部を有し、それぞれの収納部に画像形成動作時の定着器の目標温度が異なる用紙が収納されている場合、前回のプリントと次のプリントとで印刷モードが異なる可能性がある。また、プレコマンド受信時の定着器の目標温度と印刷予約コマンド受信後の定着器の目標温度が異なる可能性もある。このような場合、印刷予約コマンド受信後の定着器の目標温度となるように温度を制御する必要があり、最適なFPOTを実現することができないおそれがある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、最適なファーストプリントアウトタイムを実現することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)画像データを処理するコントローラ部と、記録材に画像を形成する形成手段と、前記形成手段により形成された未定着の画像を定着する定着手段と、前記コントローラ部から画像形成動作の指示を受信する前に第1の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記コントローラ部から前記画像形成動作の指示を受信すると前記画像形成動作に応じた印刷モードで第2の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記第2の準備動作が完了すると前記形成手段により記録材に画像形成を行う制御手段と、を備える画像形成装置であって、記録材を積載する複数の積載部と、前記複数の積載部の各々に対して印刷モードを設定する設定手段と、を備え、前記制御手段は、前記設定手段により前記複数の積載部の各々に対して設定された印刷モードに基づいて、前記第1の準備動作を実行することにより前記定着手段が上昇する温度を決定することを特徴とする画像形成装置。
(2)記録材に画像を形成する形成手段と、前記形成手段により形成された未定着の画像を定着する定着手段と、画像形成条件が確定する前に第1の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記画像形成条件が確定すると前記画像形成条件に応じた第2の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記第2の準備動作が完了すると前記形成手段により記録材に画像形成を行う制御手段と、を備える画像形成装置であって、記録材を積載する複数の積載部と、前記複数の積載部の各々に対して印刷モードを設定する設定手段と、を備え、前記制御手段は、前記設定手段により前記複数の積載部の各々に対して設定された印刷モードに基づいて、前記第1の準備動作を実行することにより前記定着手段が上昇する温度を決定することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、最適なファーストプリントアウトタイムを実現することができる。
実施例1の画像形成装置の概略構成図、システム構成を示すブロック図 実施例1、2の動作を示すタイミングチャート 実施例1の給紙カセットの印刷モードの決定処理を示すフローチャート 実施例1のプレコマンド受信後の動作を示すフローチャート 実施例2の給紙カセットの使用履歴の記憶処理を示すフローチャート 実施例2のプレコマンド受信後の動作を示すフローチャート 実施例3の多色画像形成装置の断面図 実施例3のシステム構成を示すブロック図、定着器の構成を示す図 実施例3の動作を示すタイミングチャート、予備加熱時の目標温度を示す図 実施例3の動作を示すフローチャート 実施例3の指定された目標温度が最低目標温度の場合を示す図 実施例3の指定された目標温度が最高目標温度の場合を示す図 実施例4の加圧ローラの予測表面温度Tfを示すグラフ、最大昇温量と最大降温量を示す図 実施例4の機内温度と加圧ローラの予測表面温度Tfと最大昇温量、最大降温量の関係を示す図 実施例4の用紙毎の予備加熱温度の選択範囲の関係図 実施例4の予備加熱時の目標温度の決定処理を示すフローチャート
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により図面を参照しながら詳しく説明する。
[画像形成装置の全体構成]
図1(a)は実施例1の画像形成装置の断面図である。感光体である感光ドラム122は、有機感光体やアモルファスシリコン感光体でできており、図中矢印方向(時計回り方向)に所定の周速度(プロセススピード)で駆動される。感光ドラム122は、帯電ローラ123によりその周面が所定の極性、電位に一様に帯電される。スキャナ部108は、感光ドラム122の帯電面に、画像読取装置やコンピュータ等の画像信号発生装置(不図示)から入力された画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調(オン/オフ変換)されたレーザ光を出射する。スキャナ部108から出射されたレーザ光は、ミラー107によって偏向されて感光ドラム122に照射されることにより、走査露光が行われ、感光ドラム122上(感光体上)に画像情報に対応した静電潜像が形成される。感光ドラム122の回転方向である副走査方向の露光を開始するタイミングは、/TOP信号(副走査方向同期信号)により画像形成装置100からコントローラ部201(図1(b)参照)に通知される。このように目的の画像に対応して感光ドラム122上に形成された静電潜像は、現像ローラ121により現像される。カートリッジ120は、感光ドラム122、帯電ローラ123、現像ローラ121から構成され、画像形成装置本体から着脱可能に構成されている。
本実施例の画像形成装置100は、用紙を積載する複数の積載部を備えている。画像形成装置100に備えられた積載部である本体カセット140から給紙する場合、本体カセット140から記録材である用紙Pが給紙ローラ101により給紙される。給紙された用紙Pは、分離ローラ102により分離搬送され、搬送ローラ103により搬送される。一方、給紙オプション150、160から給紙する場合、積載部であるオプションカセット(以下、単にカセットという)141、142から給紙ローラ151、161により給紙される。給紙された用紙Pは、分離ローラ152、162により分離搬送され、搬送ローラ153、163を経由し、搬送ローラ103に搬送される。その後、用紙Pは、レジストレーションローラ(以下、レジストローラとする)104により感光ドラム122と転写ローラ106により形成される転写ニップ部に搬送される。これにより、転写ニップ部において用紙Pに感光ドラム122上のトナー像が転写される。転写ローラ106は、用紙Pの背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで、感光ドラム122から用紙Pにトナー像を転写する。このようにトナー像が転写された用紙Pは、感光ドラム122から分離されて定着手段である定着器130へ搬送される。定着器130は、ヒータ132、定着フィルム133、加圧ローラ134によってトナー像に熱定着処理を行う。定着器130により熱定着を受けた用紙Pは、ローラ110、111により搬送されトレイ112に排出される。感光ドラム122、帯電ローラ123、現像ローラ121、転写ローラ106は、形成手段として機能する。
また、画像形成装置100及び給紙オプション150、160には、後述する第1の検知手段である紙有無センサ170、171、172が配置されている。紙有無センサ170、171、172は、本体カセット140、カセット141、142に用紙Pが積載されているか否かを検知する。また、画像形成装置100及び給紙オプション150、160の搬送路上には、後述するトップセンサ105、定着排紙センサ109が配置されており、用紙Pの搬送制御等に用いられている。また、分離ローラ102、152、162と搬送ローラ103、153、163との間には、それぞれ第2の検知手段である超音波センサ180、181、182が配置されている。超音波センサ180、181、182は、本体カセット140、カセット141、142から給紙された用紙Pの紙種(坪量等)を検知するためのセンサである。ここで坪量とは、用紙Pの単位面積当たりの質量であり、単位は[g/m]である。超音波センサ180、181、182は、超音波を照射する照射部180a、181a、182aと、受信部180b、181b、182bとを有している。なお、超音波センサ180を搬送ローラ103よりも下流側、すなわち給紙オプション150、160から給紙された用紙Pも検知できる位置に配置すれば、給紙オプション150、160に超音波センサ181、182が設けられていなくてもよい。更に、定着器130は、ヒータ132の温度を検知するサーミスタ131を有している。なお、用紙Pは、画像が形成された面を下にした状態で、トレイ112に排出される。
[画像形成装置のシステム構成]
次に、画像形成装置100のシステム構成について説明する。図1(b)は、画像形成装置100のシステム構成を説明するためのブロック図である。図1(b)において、画像形成装置100は、コントローラ部201及び制御手段であるエンジン制御部202を備えている。コントローラ部201は、外部装置であるホストコンピュータ200、及びエンジン制御部202と相互に通信が可能となっている。エンジン制御部202は、ビデオインタフェース部203、CPU205、露光制御部208、駆動制御部209、高圧制御部210、定着制御部211、センサ入力部212から構成されている。CPU205は、エンジン制御部202を制御するためにCPU205が実行するプログラムやデータを記憶したROM206、及び一時的なデータの記憶に用いるRAM207を備えている。
外部装置であるホストコンピュータ200は、画像形成装置100のコントローラ部201に印刷条件、印刷画像の画像データ、印刷指令を送信する。コントローラ部201は、ホストコンピュータ200から受信した画像データを画像形成装置100に必要な露光データに変換するとともに、受信した印刷条件に基づいて用紙毎の印刷予約情報を作成する。印刷予約情報とは、例えば、用紙Pの供給元を示す給紙口(給紙カセット)、用紙サイズ、印刷モード等のことである。コントローラ部201は、ホストコンピュータ200及び操作部である操作パネル217と通信可能である。コントローラ部201は、ビデオインタフェース部203を介して、CPU205へ印刷予約コマンドを送信し、画像データから露光データへの変換が完了すると、印刷開始コマンドをCPU205へ送信する。CPU205は、コントローラ部201から受信した印刷予約コマンドに基づいて、画像形成条件を決定する。ここで、画像形成条件には、例えば、用紙Pの搬送速度、画像形成時における定着器130の目標温度、各種の高電圧等が含まれる。このように、CPU205(エンジン制御部202)は、印刷予約コマンドの受信前には画像形成条件を決定できず、印刷予約コマンドの受信後に画像形成条件を決定する。CPU205は、コントローラ部201から画像形成動作の指示である印刷開始コマンドを受信すると、画像形成動作を開始する。
エンジン制御部202の駆動制御部209は、画像形成装置100の各ローラを、ドラムモータ204又は定着モータ213によって駆動する。駆動制御部209により制御されるドラムモータ204は、給紙ローラ101、分離ローラ102、搬送ローラ103、給紙ローラ151、161、分離ローラ152、162、搬送ローラ153、163を駆動する。また、ドラムモータ204は、レジストローラ104、感光ドラム122、転写ローラ106も駆動する。
ドラムモータ204と給紙ローラ101は、クラッチ214を介して接続されている。駆動制御部209は、本体カセット140から用紙Pを給紙する際は、所定時間、クラッチ214を連結し、給紙ローラ101を駆動させる。給紙ローラ151、161も同様に、クラッチ215、216を介してドラムモータ204とそれぞれ接続されている。駆動制御部209は、カセット141、142から用紙Pを給紙する際は、所定時間、クラッチ215、216を連結し、給紙ローラ151、161を駆動させる。定着モータ213は、加圧ローラ134、ローラ110、111を駆動する。
露光制御部208は、CPU205からの指示に応じて、スキャナ部108が有する不図示のスキャナモータの回転や、不図示の光源からの光量の補正を行う。露光制御部208は、コントローラ部201から受信する露光データに基づいて、スキャナ部108から感光ドラム122への光の照射を行う。高圧制御部210は、画像形成装置100内の各部材、例えば帯電ローラ123、現像ローラ121、転写ローラ106へ直流電圧又は交流電圧を印加する電源の制御を行う。定着制御部211は、サーミスタ131によってヒータ132の表面温度を検知し、検知結果に基づいて、ヒータ132への電力供給の制御を行う。センサ入力部212は、トップセンサ105及び定着排紙センサ109の検知情報を取得し、CPU205に出力する。
[画像形成動作]
次に、画像形成装置100の画像形成動作を説明する。画像形成動作は、エンジン制御部202がコントローラ部201から印刷開始コマンドを受けると開始される。まず、印刷を行う準備のため、感光ドラム122は、帯電ローラ123により表面を均一に帯電される。また、エンジン制御部202は、高圧制御部210により感光ドラム122上に形成された潜像にトナーが付着するように、感光ドラム122の帯電極性と同極性で略同電位の交流電圧を現像ローラ121に印加する。定着器130では、定着制御部211により立ち上げ動作としてヒータ132に電力の供給が開始される。定着器130の立ち上げが開始されてから所定時間が経過すると定着準備が完了したとされ、エンジン制御部202はクラッチ214を駆動して、本体カセット140から給紙ローラ101による用紙Pの給紙を開始する。エンジン制御部202は、用紙Pの先端がトップセンサ105に到達してから所定のタイミングで、露光データの出力の基準タイミングとなる/TOP信号(露光データ開始信号)を、コントローラ部201へ出力する。
エンジン制御部202は、コントローラ部201から受信する露光データをスキャナ部108により感光ドラム122上へ露光して潜像を形成し、現像ローラ121によりトナーを感光ドラム122に付着させ、トナー像を形成させる。感光ドラム122上に形成されたトナー像は、転写ローラ106によって用紙Pに転写される。そのために、転写ローラ106に感光ドラム122上に形成されたトナー像と逆極性、本実施例では正極性の直流電圧を印加して感光ドラム122上のトナー像を用紙Pに転写する。用紙Pは感光ドラム122から剥離された後、定着器130へ搬送され、定着フィルム133と加圧ローラ134とで形成された定着ニップ部に挟持される。用紙P上に形成された未定着のトナー像は、定着器130により定着ニップ部において定着処理が行われる。用紙Pは、定着ニップ部で定着された後にローラ110、111を介して本体上部のトレイ112上へ画像面を下向きにして排出される。
[プレコマンドを使用した場合の画像形成動作]
図2(a)は、エンジン制御部202がコントローラ部201からプレコマンドを受信してから1ページの画像形成動作を完了するまでのタイミングチャートである。図2(a)には、コントローラ部201とエンジン制御部202の間で送受信されるコマンド等を記載し、各タイミングの間の動作も記載している。プレコマンドとは、コントローラ部201がエンジン制御部202へ画像形成動作の指示(印刷指示)をする前に、定着器130とスキャナ部108の不図示のスキャナモータの駆動開始を指示するコマンドである。具体的には、エンジン制御部202がプレコマンドを受信すると、定着制御部211は、定着モータ213の駆動を開始するとともに、所定温度になるようにヒータ132への電力の供給を開始する。また、エンジン制御部202がプレコマンドを受信すると、露光制御部208は、所定の回転数になるようにスキャナモータの駆動を開始する。
タイミングt11で、ホストコンピュータ200がコントローラ部201へ印刷指令をした際、コントローラ部201からエンジン制御部202にプレコマンドが送信される。エンジン制御部202は、タイミングt11でプレコマンドを受信すると、第1の準備動作である準備動作1として、定着器130とスキャナモータの駆動を開始する。定着器130については、エンジン制御部202は、定着器130の温度制御を開始する。このように、本実施例では、エンジン制御部202は、画像形成条件が確定する前の、画像形成時における定着器130の目標温度が決定されていない状態で、準備動作1を実行する。すなわち、準備動作1とは、画像形成条件が確定する前の、画像形成時における定着器130の目標温度が決定されていない状態で行われる動作である。コントローラ部201は、画像形成を行う用紙Pに関する情報が確定したタイミングt12で、印刷予約コマンドをエンジン制御部202に送信する。エンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷予約コマンドを受信したタイミングt12で、用紙Pの印刷モードや給紙口(本体カセット140か給紙オプション150、160のカセット141、142か)を確定することができる。ここで、印刷モードとは、普通紙(1/1速)、厚紙(1/2速)等といった用紙Pの種類や搬送速度(1/1速や1/2速)のことを指している。
コントローラ部201は、タイミングt12でエンジン制御部202に対して印刷予約コマンドを送信した後、画像データの変換処理(即ち、画像形成準備)が完了したタイミングt13で、エンジン制御部202に印刷開始コマンドを送信する。エンジン制御部202は、タイミングt13でコントローラ部201から印刷開始コマンドを受信すると、確定した印刷モードに応じて第2の準備動作である準備動作2を開始する。エンジン制御部202は、印刷予約コマンドを受信すると画像形成条件を確定し、受信した印刷予約コマンドから決定される印刷モードで準備動作2を実行する。また、エンジン制御部202は、決定された画像形成時の目標温度で定着器130の温度制御を行う。ここで、準備動作2とは、準備動作1で実施していない画像形成動作に必要な準備動作をいう。具体的には、ドラムモータ204や高圧制御部210等の動作を開始する。エンジン制御部202は、準備動作2を完了し、画像形成動作が可能となったタイミングt14で、印刷予約コマンドで確定された給紙口に応じて駆動制御部209により所定のクラッチを駆動し、所定のカセットから用紙Pを給紙する。例えば、印刷予約コマンドで、画像形成装置100の本体カセット140が給紙口として指定されていた場合、エンジン制御部202は、クラッチ214を駆動して給紙ローラ101により用紙Pの給紙を開始する。
タイミングt11でエンジン制御部202が準備動作1を実行する際には、前述したように画像が形成される用紙Pに対する印刷モードを確定することができない。したがって、エンジン制御部202は、デフォルト設定の印刷モードを設けて、準備動作1ではデフォルト設定の印刷モードに応じて定着器130とスキャナモータの駆動を開始する。例えば、デフォルト設定の印刷モードを普通紙モードとする。ここで、印刷モードと定着器130の目標温度との関係を表1に示す。印刷モードと定着器130の目標温度との関係を示す情報は、例えば予めROM206に記憶されている。
Figure 2017223903
表1は、左列に印刷モードを示し、右列に定着器130の目標温度[℃]を示す。例えば、印刷モードが普通紙モードである場合、定着器130の目標温度は200℃となる。エンジン制御部202は、デフォルト設定の印刷モードに対応する目標温度となるように、定着器130の温度制御を行う。
エンジン制御部202は、タイミングt13でコントローラ部201から印刷開始コマンドを受信すると、準備動作2を開始する。エンジン制御部202は、準備動作2を開始する際、エンジン制御部202が設定しているデフォルト設定の印刷モードと、コントローラ部201から指定された印刷モードを比較する。両者の印刷モードが一致している場合には、エンジン制御部202は、準備動作1で予め起動した定着器130やスキャナモータの動作を切り替える必要はない。デフォルト設定の印刷モードと指定された印刷モードが一致するケース(A)における印刷開始コマンド受信から画像形成動作開始までの時間(タイミングt13からタイミングt14までの区間)を時間Tpre(A)とする。エンジン制御部202は、コントローラ部201から指定された印刷モードに対応する目標温度となるように、定着器130の温度制御を行う。
一方、デフォルト設定の印刷モードと指定された印刷モードが異なっている場合の動作を図2(b)に示す。なお、図2(a)と同じ符号等の説明は省略する。また、図2(c)に、図2(b)の場合の定着器130の目標温度とサーミスタ131の検知温度(サーミスタ温度)も示す。図2(c)は横軸が図2(b)に対応したタイミングを示す時間、縦軸が定着器130の温度を示す。図2(b)の場合、エンジン制御部202は、準備動作1で予め起動している定着器130やスキャナモータの動作を、タイミングt13でコントローラ部201から指定された印刷モードに応じて切り替える必要がある。例えば、デフォルト設定の印刷モードが普通紙モードで、コントローラ部201から指定された印刷モードが薄紙モードであったとする。この場合、エンジン制御部202は、準備動作1において、定着器130の目標温度を表1から普通紙モードで動作するための200℃として定着器130の立ち上げ動作を行う。しかし、タイミングt13で印刷開始コマンドを受信したとき、薄紙モードで動作するために定着器130の目標温度を160℃に切り替える。
このケース(B)では、印刷開始コマンドを受信したタイミングt13に定着器130の目標温度を200℃から160℃に下げているため、準備動作2の完了と定着器130の温度が160℃に下がるのを待ち、タイミングt24から画像形成動作を開始する。このケース(B)における印刷開始コマンド受信から画像形成動作開始までの時間(タイミングt13からタイミングt24の区間)を時間Tpre(B)とする。Tpre(B)は、定着器130の温度が降下するまでの時間分、Tpre(A)よりも時間を要する(Tpre(A)<Tpre(B))。その結果、ケース(B)のFPOTは、ケース(A)のFPOTよりも、その差分時間(Tpre(B)−Tpre(A))(待機時間でもある)だけ長くなる。そして、準備動作1での目標温度と準備動作2での目標温度の差が大きいほど、FPOTは長くなる。
本実施例では、複数の給紙口(以降、給紙カセットとする)の用紙毎に印刷モードを設定し、それらの印刷モードからデフォルト設定の印刷モードを決定する構成とする。これにより、デフォルト設定の印刷モードにおける定着器130の目標温度と、本体カセット140、カセット141、142に収納された用紙Pの印刷モードの目標温度との差が大きくなることを防止する。これにより、画像形成動作時の目標温度が相対的に高い印刷モードの用紙を収納する給紙カセット使用時のFPOTを最速にし、それ以外の給紙カセット使用時のFPOTの低下を最小限にすることができる。
[給紙カセット毎の印刷モードの決定]
本実施例では、複数の給紙カセット毎に印刷モードを決定し、決定された印刷モードの中から、準備動作1で用いられるデフォルト設定の印刷モードを決定する。まず、複数の給紙カセット毎の印刷モードを決定する方法について説明する。ここでは、エンジン制御部202は、各給紙カセットに搭載された紙有無センサ170、171、172によって用紙の有無を検知する。なお、給紙カセットの用紙Pがなくなった場合(用紙無しの場合)は、次に給紙カセットに設置される用紙Pが不明であるため、決定された印刷モードを変更する動作についても説明する。
本実施例では、コントローラ部201が印刷予約コマンドにより用紙Pの紙種、用紙サイズ、給紙口を指定する。紙種は、例えば普通紙、薄紙、厚紙の3種類とし、用紙サイズは、例えばA4、B5、給紙口は、例えば、画像形成装置100の本体カセット140、給紙オプション150、160のカセット141、142の場合に関して説明する。表2に、紙種と用紙サイズから決定される印刷モード及び各印刷モードにおける定着器130の目標温度と搬送速度を示す。表2の情報は、例えばROM206に記憶されている。
Figure 2017223903
表2で1列目は用紙Pの紙種を、2列目は用紙サイズを、3列目は印刷モードを、4列目は定着器130の目標温度[℃]を、5列目は搬送速度を、それぞれ示す。例えば、紙種が厚紙で用紙サイズがB5である場合、表2から、印刷モードは厚紙小サイズモード、定着器130の目標温度は165℃、搬送速度は1/2速となる。
[印刷モードの決定処理]
図3(a)は、給紙カセット毎に印刷モードを決定する処理を説明するフローチャートである。設定手段であるエンジン制御部202は、画像形成装置100の電源がオンされると、ステップ(以下、Sとする)400以下の処理を開始する。S400でエンジン制御部202は、本体カセット140、カセット141、142の印刷モードを初期化する。ここでの初期化とは、全ての給紙カセットの印刷モードを所定の印刷モードに設定することであり、例えば本実施例では、全ての給紙カセットの印刷モードを普通紙大サイズモードとする。S401でエンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷予約コマンドを受信したか否かを判断する。S401でエンジン制御部202は、印刷予約コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS401に戻し、印刷予約コマンドを受信したと判断した場合、処理をS402に進める。
S402でエンジン制御部202は、コントローラ部201から受信した印刷予約コマンドの紙種、用紙サイズ及び給紙口の内容を確認し、表2に基づいて印刷モードを選択する。S403でエンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷開始コマンドを受信したか否かを判断する。S403でエンジン制御部202は、印刷開始コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS403に戻し、印刷開始コマンドを受信したと判断した場合、処理をS404に進める。S404でエンジン制御部202は、印刷予約コマンドで指定された給紙カセットの印刷モードを決定する。例えば、コントローラ部201から受信した印刷予約コマンドに、使用する給紙口が本体カセット140であり、紙種及び用紙サイズが普通紙、A4であるという情報が含まれているとする。この場合、エンジン制御部202は、本体カセット140の印刷モードを、表2に基づいて普通紙大サイズモードに決定する。これにより、所定の給紙カセットに対応して印刷モードが決定される。その後再度、エンジン制御部202は、処理をS401に戻し、各給紙カセットの印刷モードの決定処理を続ける。これにより、本体カセット140の印刷モード、カセット141の印刷モード、カセット142の印刷モードが、それぞれ決定されることとなる。給紙カセットと印刷モードとが関連付けられた情報は、例えばRAM207に記憶される。
なお、紙種に関しては、各給紙カセットに搭載された超音波センサ180、181、182の出力によって検出した坪量から決定してもよい。そして、エンジン制御部202は、超音波センサ180、181、182により検知された紙種に基づき、各給紙カセットの印刷モードを設定する構成としてもよい。具体的には、超音波センサ180、181、182の照射部180a、181a、182aから用紙Pに超音波を照射し、受信部180b、181b、182bにより受信する。このとき、超音波センサ180、181、182は、減衰した超音波の振幅情報に基づいて用紙Pの坪量を検知する。エンジン制御部202は、超音波センサ180、181、182により検知した坪量に基づいて、用紙Pの紙種を決定する。この場合、用紙Pの紙種が反映されるのは次回以降のジョブとなる。また、超音波センサ180、181、182により検知された用紙Pの紙種の情報は、例えばRAM207に記憶される。また、用紙サイズに関しては、各給紙カセットに搭載されるフォトインタラプタで構成された不図示の用紙サイズセンサにより用紙Pの幅が所定の幅よりも大きいか否かを検知した結果に基づき、エンジン制御部202が用紙サイズを決定してもよい。
その他、S402で各給紙カセットに対応して印刷モードを選択する方法は、ユーザにより給紙カセット毎に印刷モードが指定される方法でもよい。具体的には、ユーザはホストコンピュータ200経由で印刷モードを指定し、ホストコンピュータ200はコントローラ部201へ指定された印刷モードを送信する。コントローラ部201がエンジン制御部202にその内容をコマンドによって通知し、エンジン制御部202がそのコマンド内容に応じて給紙カセット毎に印刷モードを選択する。なお、ユーザが印刷モードを指定する手段は、ホストコンピュータ200経由ではなく、画像形成装置100に搭載され、コントローラ部201に接続された操作パネル217経由でもよい。この場合もホストコンピュータ200経由の場合と同様に、ユーザにより操作パネル217経由で印刷モードが指定され、指定された印刷モードが操作パネル217からコントローラ部201へ送信される。以降の処理はホストコンピュータ経由の場合と同様である。
[印刷モードの変更処理]
図3(b)は、給紙カセット毎に用紙の有無を確認し、その状態に応じて印刷モードの変更を行うフローチャートである。図3(b)のフローチャートは図3(a)のフローチャートと並行して実施される。S410でエンジン制御部202は、紙有無センサ170、171、172の出力を確認する。S411でエンジン制御部202は、紙有無センサ170、171、172(以下、単にセンサともいう)の少なくとも1つの出力が用紙無し(ローレベル)(記録材無し)となっているか否かを判断する。S411でエンジン制御部202は、少なくとも1つのセンサの出力が用紙無しとなっていると判断した場合、処理をS412に進める。エンジン制御部202は、少なくとも1つのセンサの出力が用紙無しとなっていない、即ち、全ての出力が用紙有り(ハイレベル)となっていると判断した場合、処理をS413に進める。
S412でエンジン制御部202は、紙有無センサ170、171、172の中で出力が用紙無しとなっているセンサに対応する給紙カセットに対しては、印刷モードを不定とする。例えば、紙有無センサ170、171、172のうち、紙有無センサ170の出力が用紙無しとなっている場合、エンジン制御部202は、本体カセット140に対して印刷モードを不定とする。例えば、エンジン制御部202は、RAM207に、該当するカセットが不定である旨の情報を記憶する。なお、印刷モードが不定である場合のデフォルト設定の印刷モードの決定方法に関しては後述する。
S413でエンジン制御部202は、紙有無センサ170、171、172の少なくとも1つの出力が用紙無しから用紙有りに(ローレベルからハイレベルに)変化したか否かを判断する。S413でエンジン制御部202は、少なくとも1つの出力が用紙無しから用紙有りに変化したと判断した場合、処理をS414に進める。S413でエンジン制御部202は、少なくとも1つの出力が用紙無しから用紙有りに変化していないと判断した場合、処理をS410に戻す。S414でエンジン制御部202は、用紙無しから用紙有りに変化した給紙カセットに対して、印刷モードを変化時の印刷モードの設定にする。例えば、エンジン制御部202は、変化時の印刷モードの設定を、表2で最も目標温度が高い(200℃)普通紙大サイズモードとする。なお、用紙有無の変化時に設定される印刷モードは、ホストコンピュータ200又は画像形成装置100に搭載された操作パネル217によって、ユーザにより指定された印刷モードとしてもよい。エンジン制御部202は、S414の処理を実行した後、処理をS410に戻す。例えば、給紙オプション150のカセット141が用紙無しとなっており、その後用紙無しから用紙有りに変化した場合には、カセット141について、変更時の印刷モードである普通紙大サイズモードが設定される。このように、図3(a)又は図3(b)が実行されることにより、本体カセット140、給紙オプション150、160のカセット141、142について、印刷モードがそれぞれ対応して設定される。
[デフォルト設定の印刷モードの決定及び画像形成動作の実施]
続いて、以上により決定された各給紙カセットでの印刷モードに基づいて、プレコマンドを受信したときの準備動作1で使用するデフォルト設定の印刷モードを決定し画像形成動作を実施する方法について説明する。図4は、デフォルト設定の印刷モードを決定し、画像形成動作を開始するまでの処理を説明するフローチャートである。ここでは、図3(a)及び図3(b)のフローチャートで説明した処理によって決定された各給紙カセットの印刷モードは、表3のとおりであるとする。
Figure 2017223903
表3は、1列目に給紙カセットを、2列目に印刷モードを、3列目に定着器130の目標温度[℃]を、それぞれ示す。例えば、図3(a)又は図3(b)の処理によって、画像形成装置100の本体カセット140については、印刷モードが普通紙小サイズモードと決定され、定着器130の目標温度は150℃と決定されていることを示す。エンジン制御部202は、図3(a)又は図3(b)を実行し、表3に示すような情報を、例えばRAM207に記憶しておく。
S500でエンジン制御部202は、コントローラ部201からプレコマンドを受信したか否かを判断する。S500でエンジン制御部202は、プレコマンドを受信していないと判断した場合、処理をS500に戻し、プレコマンドを受信したと判断した場合、処理をS501に進める。S501でエンジン制御部202は、各給紙カセットに設定されている印刷モード、即ち、図3で決定された表3の印刷モードを確認し、その中で定着器130の目標温度が最も高い印刷モードをデフォルト設定の印刷モードとして決定する。例えば、表3のように各給紙カセットの印刷モードが決定されている場合、デフォルト設定の印刷モードとして、定着器130の目標温度が最も高い160℃である薄紙大サイズモードが決定される。なお、図3(b)の変更処理によって印刷モードが不定に設定された給紙カセットについては、デフォルト設定の印刷モードを決定するための対象から除外する。例えば、カセット141が不定となっている場合、エンジン制御部202は、カセット141を対象から除外し、表3からデフォルト設定の印刷モードを目標温度が最も高い150℃である普通紙小サイズモードに設定する。
S502でエンジン制御部202は、S501で決定されたデフォルト設定の印刷モードに基づき準備動作1を開始する。即ち、エンジン制御部202は、準備動作1として、定着器130とスキャナモータの駆動を開始する。例えば、S501でデフォルト設定の印刷モードが薄紙大サイズモードに決定された場合、エンジン制御部202は、定着器130の目標温度を160℃に設定して準備動作1を行う。S503でエンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷予約コマンドを受信したか否かを判断し、印刷予約コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS503に戻し、印刷予約コマンドを受信したと判断した場合、処理をS504に進める。S504でエンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷開始コマンドを受信したか否かを判断し、印刷開始コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS504に戻し、印刷開始コマンドを受信したと判断した場合、処理をS505に進める。
S505でエンジン制御部202は、コントローラ部201の印刷予約コマンドで指定された紙種、用紙サイズと表2に基づいて、印刷モード決定する。S506でエンジン制御部202は、S505で決定した印刷モードに基づき準備動作2を開始する。S507でエンジン制御部202は、画像形成の準備が完了したか否かを判断し、画像形成の準備が完了していないと判断した場合、処理をS507に戻し、画像形成の準備が完了したと判断した場合、処理をS508に進める。S508でエンジン制御部202は、指定された給紙カセットに応じたクラッチ(214、215、216のいずれか1つ)を駆動し、画像形成動作を開始する。なお、本実施例では、S504で印刷開始コマンドを受信したタイミングで準備動作2に切り替える例について説明した。別の方法として、S503で印刷予約コマンドを受信したタイミングで準備動作2に切り替える構成としてもよい。
以上説明したように、本実施例では、複数の給紙カセットに収納された用紙に基づいた印刷モードに基づいて、プレコマンド受信時の準備動作を実行することにより定着器130が上昇する温度を決定する。これにより印刷開始コマンド受信後から画像形成動作開始までの時間が最適化される。そして、画像形成動作時の目標温度が相対的に高い印刷モードの用紙を収納する給紙カセット使用時のFPOTを最速にし、それ以外の給紙カセット使用時のFPOTの低下を最小限にすることができる。即ち、本実施例によれば、最適なファーストプリントアウトタイムを実現することができる。
実施例1では、複数の給紙カセット毎に決定された印刷モードに基づいて、プレコマンド受信時の準備動作を決定していた。実施例2では、各給紙カセットの使用状況に応じてデフォルト設定の印刷モードを決定する。即ち、過去の画像形成履歴から使用される可能性の低い給紙カセットを推測し、該当する給紙カセットに関しては、実施例1で説明したデフォルト設定の印刷モードを決定するための対象から除外する方法について説明する。具体的には、過去に画像形成のために使用された給紙カセットの回数を記憶し、直近の所定回数で使われていない給紙カセットに関しては、次に使われる可能性は低いと推測する。これにより、使用される可能性の高い印刷モードのみでプレコマンド受信後の動作を決定するため、印刷開始コマンド受信後から画像形成動作開始までの時間が長くなるケースを少なくすることができる。なお、本実施例の画像形成装置の構成は実施例1と同様であるため、同一の符号を使用することとし、本実施例での詳しい説明は省略する。
[使用された給紙カセット情報の記憶]
本実施例では、画像形成が開始されてから終了するまでを1ジョブとする。画像形成中に画像形成する給紙カセットを切り替える必要がある場合には、一旦画像形成を終了してから再度画像形成を開始する構成とし、この場合2ジョブとする。また、本実施例ではエンジン制御部202は、ジョブ毎に使用された給紙カセットを過去20ジョブ分、データキュー構造によってRAM207に記憶する構成とする。
図5は、エンジン制御部202が使用された給紙カセット情報を記憶する処理を説明するフローチャートであり、図3(a)及び図3(b)と並行して実施される。即ち、画像形成装置100の電源がオンされると開始される処理である。S600でエンジン制御部202は、印刷予約コマンドを受信したか否かを判断する。S600でエンジン制御部202は、印刷予約コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS600に戻し、印刷予約コマンドを受信したと判断した場合、処理をS601に進める。S601でエンジン制御部202は、印刷開始コマンドを受信したか否かを判断する。エンジン制御部202は、印刷開始コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS601に戻し、印刷開始コマンドを受信したと判断した場合、処理をS602に進める。S602でエンジン制御部202は、受信した印刷開始コマンドがジョブ内の1枚目に対するものであるか否かを判断する。S602でエンジン制御部202は、ジョブ内の1枚目に対するものであると判断した場合、処理をS603に進める。S603でエンジン制御部202は、印刷予約コマンドによって指定された給紙カセットの情報をデータキューに入れ、処理をS600に戻す。S602でエンジン制御部202は、ジョブ内の1枚目に対するものではないと判断した場合、処理をS600に戻す。
表4(a)に本実施例において過去20ジョブ分の給紙カセットの使用状況を表すデータキューの内容を、表4(b)にこの場合の各給紙カセットの使用頻度である使用回数を示す。表4(a)は、1列目に1番目のジョブから20番目のジョブの番号を、2列目にどの給紙カセットに該当するかの情報(給紙カセット情報)を示している。ジョブの番号の数字が小さいほど過去の履歴とする。例えば、14番目のジョブでは、給紙オプション160のカセット142が指定されたことが記憶されている。表4(b)は、1列目にどの給紙カセットかを示し、2列目にジョブでの使用回数を示す。例えば、画像形成装置100の本体カセット140は10回使用され、給紙オプション150のカセット141は2回使用され、給紙オプション160のカセット142は8回使用されている。表4(b)のような各カセットの使用回数の情報もRAM207に記憶される。
Figure 2017223903
[デフォルト設定の印刷モードの決定処理及び画像形成の実施]
続いて、給紙カセットの使用状況を用いてプレコマンド受信時の準備動作1で使用するデフォルト設定の印刷モードを決定し、画像形成動作を実施する方法について説明する。図6に本実施例におけるフローチャートを示す。S800でエンジン制御部202は、コントローラ部201からプレコマンドを受信したか否かを判断し、プレコマンドを受信していないと判断した場合、処理をS800に戻し、プレコマンドを受信したと判断した場合、処理をS801に進める。S801でエンジン制御部202は、図5のフローチャートによって測定された給紙カセットの使用状況を確認する。S802でエンジン制御部202は、RAM207に記憶されたデータキューを参照し、使用頻度の総数である総ジョブ数が所定数である規定数に到達したか否かを判断する。ここで、本実施例では、表4(a)にも示すように、規定数を20ジョブとする。S802でエンジン制御部202は、データキューの総ジョブ数が規定数の20ジョブに到達していないと判断した場合、処理をS804に進める。S804でエンジン制御部202は、どの給紙カセットが使われる可能性が高いかを判断するための母数が少ないため、全ての給紙カセットをデフォルト設定の印刷モードの判断対象とし、処理をS805に進める。
S802でエンジン制御部202は、データキューの総ジョブ数が規定数の20ジョブに到達していると判断した場合、処理をS803に進める。S803でエンジン制御部202は、各給紙カセットにおいて所定の使用頻度である規定ジョブ数に達していない給紙カセットを、デフォルト設定の印刷モードの判断対象から除外し、規定ジョブ数に到達している給紙カセットを判断対象として決定する。ここで、本実施例では、判断対象から除外するか否かを決定するための閾値として規定ジョブ数を5ジョブとする。表4の給紙カセットの使用履歴によると、給紙オプション150のカセット141は使用ジョブ数が2であり、規定ジョブ数の5に到達していない。このため、エンジン制御部202は、給紙オプション150のカセット141をデフォルト設定の印刷モードの判断対象から除外する。この場合、エンジン制御部202は、画像形成装置100の本体カセット140と給紙オプション160のカセット142は規定ジョブ数に到達しているため、本体カセット140、カセット142をデフォルト設定の印刷モードの判断対象として決定する。S805でエンジン制御部202は、S803又はS804の処理により決定された判断対象となる給紙カセットの印刷モードから、実施例1の図4のS501と同様にデフォルト設定の印刷モードを決定する。即ち、判断対象とされた給紙カセットの中で定着器130の目標温度が最も高い印刷モードをデフォルト設定の印刷モードとして決定する。なお、図6のS806からS812の処理は、実施例1で説明した図4のS502からS508の処理と同じであり、説明を省略する。
例えば、各給紙カセットで決定された印刷モードが実施例1で説明した表3の内容であり、使用履歴が表4の内容である場合、図6のS800からS805の処理によって、デフォルト設定の印刷モードは普通紙小サイズモードが決定される。詳細には、使用履歴に基づいて、判断対象からカセット141は除外されるため、定着器130の目標温度が最も高いのは普通紙小サイズモードの150℃となり、普通紙小サイズモードがデフォルト設定の印刷モードとして決定される。ここで、使用履歴に基づいて判断対象が決定されない場合、定着器130の目標温度が最も高い薄紙大サイズモードがデフォルト設定の印刷モードとして決定される。この場合、印刷モードによる目標温度の最大値と最小値の差は20℃(=160℃−140℃)である。これに対し本実施例のように、使用履歴に基づいて判断対象が決定される場合、印刷モードによる目標温度の最大値と最小値の差は10℃(=150℃−140℃)となる。したがって、本実施例では、準備動作1と準備動作2での定着器130の目標温度の差がより小さくなるため、印刷開始コマンド受信後から画像形成動作開始までの時間が長くなるケースを少なくすることができる。
以上説明したように、本実施例では、複数の給紙カセットに収納された用紙に基づいた印刷モード及び給紙カセットの使用履歴からプレコマンド受信時の準備動作を決定する。これにより、実際の使用状況に即して印刷開始コマンド受信後から画像形成動作開始までの時間が最適化され、FPOTが低下するケースを最小限にすることができる。即ち、本実施例によれば、最適なファーストプリントアウトタイムを実現することができる。
[画像形成装置]
実施例3は、多色画像形成装置としてのカラーレーザプリンタを例に説明する。図7はカラーの画像形成装置(以下、プリンタともいう)の構成を示す図である。用紙2a、2b、2c(以下、単に用紙2ともいう)は、給紙トレイ1a、1b、1cにそれぞれ格納されている。用紙2a、2b、2cは、給紙ローラ40a、40b、40c及びレジストローラ対14によって二次転写ローラ13aまで搬送される。二次転写部13において、二次転写ローラ13aに正極性の電圧を印加することにより、搬送された用紙2に、中間転写ベルト12上の4色のトナー像が転写される。トナー像が転写された後の用紙2は、定着部15に搬送され、定着ローラ15aと加圧ローラ15bとによって加熱、圧接されてその表面にトナー像が定着される。定着された用紙2は、排紙ローラ対16に向けて搬送され、そのまま排紙トレイ17上へ排出される。また、排紙ローラ対16の用紙2の搬送方向における下流側には排紙センサ28が配置されている。
形成手段である画像形成部は、現像色分並置したステーション毎の感光ドラム5Y、5M、5C、5Kを有している。ここで、Yはイエロー色、Mはマゼンタ色、Cはシアン色、Kはブラック色を表し、以降、特定の色について説明を行う場合を除き、添え字Y、M、C、Kを省略する。また、画像形成部は、帯電手段である帯電器7、現像器8、一次転写ローラ4、中間転写ベルト12を有している。現像器8Y、8M、8C、8Kは、それぞれ現像ローラ8YR、8MR、8CR、8KRを有している。帯電器7Y、7M、7C、7Kは、それぞれ帯電ローラ7YR、7MR、7CR、7KRを有している。感光ドラム5、帯電ローラ7、現像器8は、プリンタ本体に着脱可能なカートリッジ22に搭載されている。スキャナ部6は、図中一点鎖線で示されるレーザ光を感光ドラム5に照射することにより、感光ドラム5上に潜像を形成する。また、給紙ローラ40a、40b、40cとレジストローラ対14の間には、用紙2の紙種を判別する第2の検知手段である用紙判別センサ407が配置されている。更に、用紙2aが積載されている給紙トレイ1aとスキャナ部6の間であって、給紙ローラ40が配置されている側とは反対側には、第3の検知手段である環境センサ404が設置されており、画像形成装置の温度や湿度等を検知する。環境センサ404は、定着部15等の熱源から離れた位置に配置されればよい。
[プリンタシステム構成]
次に図8(a)を用いて、プリンタのシステム構成及びインタフェースについて説明する。図8(a)は、図7に示すプリンタのシステム構成を示すブロック図である。センサ入力部212には、メインサーミスタ401、サブサーミスタ402、環境センサ404、用紙判別センサ407のそれぞれの出力が入力される。なお、本実施例では、定着制御部211は、後述する発熱部403の温度を制御する。また、実施例1の図1(b)と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
[定着部]
図8(b)は、本実施例の定着部15の構成を示す図である。メインサーミスタ401は、用紙2の搬送方向に直交する方向(以下、主走査方向という)における定着部15の略中央部に配置される。サブサーミスタ402は、定着部15に小サイズ紙が搬送されたときの、定着部15の非通紙部の昇温を検知しやすいよう、中央から例えば100mm程度離れた位置に設置される。ここで、小サイズ紙とは、プリンタの仕様で決定される印刷可能な最も小さいサイズの用紙をいう。また、定着部15の非通紙部とは、小サイズ紙が定着部15に搬送されたときに、主走査方向において用紙を挟持していない部分をいい、定着部15の主走査方向における両端部に相当する。また、本実施例の定着部15の発熱部403は、定着ローラ15aの表面全周を加熱するように配設されている。メインサーミスタ401及びサブサーミスタ402は、センサ入力部212を介してエンジン制御部202に接続される。エンジン制御部202は、メインサーミスタ401とサブサーミスタ402の出力やその温度差等に基づいて、発熱部403の温度制御に関するパラメータ等を決定し、発熱部403への電力供給を制御する。
[予備加熱制御]
図9(A)は、エンジン制御部202がコントローラ部201からプレコマンドを受信してから画像形成動作を行うまでのタイミングチャートである。図9(A)は、(i)にコントローラ部201とエンジン制御部202の間のコマンドの送受信を示し、(ii)にプリンタの状態(準備動作1、準備動作2等)を示す。また、図9(A)は、(iii)にエンジン制御部202からコントローラ部201へ画像形成の開始を通知するための/TOP信号を示し、(iv)に画像データに相当するビデオ信号を示し、(v)に排紙センサ28の出力を示す。横軸はいずれも時間である。
タイミングt30でユーザがコピーを行うべく、機器操作を開始すると、タイミングt31でコントローラ部201は、エンジン制御部202にプレコマンドを送信する。ここで、ユーザによる機器操作とは、操作パネル217を操作することや、不図示のスキャナユニットを操作すること、図7には不図示の手差しトレイに用紙2を積載すること等を指す。タイミングt31でエンジン制御部202は、コントローラ部201からプレコマンドを受信すると、準備動作1を実行する。準備動作1では、エンジン制御部202は、定着部15の予備加熱を実行し、画像形成動作を行うための印刷準備を予め行っておく。このように、本実施例では、エンジン制御部202は、定着器130の画像形成時の目標温度が決定されていない状態で準備動作1を実行する。
ユーザが不図示のスキャナユニットを用いてコピー元の原稿をスキャンすると、タイミングt32でコントローラ部201は、スキャン動作によって画像形成を行う用紙2の情報を確定し、印刷モード情報を含む印刷予約コマンドを送信する。エンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷予約コマンドを受信したタイミングt32で、用紙2の印刷モードを確定することができる。本実施例での印刷モードとは、普通紙(1/1速)、厚紙(1/2速)、グロス紙(1/3速)等といった用紙2の種類や、用紙2の用紙サイズ、また用紙2の種類に対応付けられた用紙2の搬送速度のことを指している。
コントローラ部201は、タイミングt32でエンジン制御部202に対して印刷予約コマンドを送信した後、コントローラ部201における画像形成準備ができたタイミングt33で、エンジン制御部202に印刷開始コマンドを送信する。エンジン制御部202は、タイミングt33でコントローラ部201から印刷開始コマンドを受信すると、コントローラ部201から指定された印刷モードに応じた準備動作2を実行する。エンジン制御部202は、決定された画像形成時の目標温度で定着器130の温度制御を行い、準備動作2を実行する。実施例1で説明したように、準備動作2とは、画像形成動作に必要な準備動作の中で、準備動作1でまだ行っていない動作を行うシーケンスであり、準備動作2の区間であるタイミングt33〜t34をTpre(C)とする。具体的には、各モータの駆動や中間転写ベルト12の駆動、感光ドラム5の駆動等を、コントローラ部201から指定された印刷モードに応じて動作させることを指している。エンジン制御部202は、準備動作2が完了し、画像形成動作ができる状態になったタイミングt34で、コントローラ部201に対して/TOP信号を出力する(図9(A)(iii))。コントローラ部201は、エンジン制御部202から/TOP信号を受信すると、ビデオ信号を出力する(図9(A)(iv))。そして、エンジン制御部202は、タイミングt34以降、画像形成動作を行う。また、画像形成装置は、タイミングt35で画像形成動作が終了すると、印刷後動作に移行する。なお、エンジン制御部202が印刷開始コマンドを受信したタイミングt33から画像形成動作が終了したタイミングt35までが、FPOT(ファーストコピーアウトタイム)であり、FPOTの時間をTfpotとしている。なお、タイミングt36で用紙2の後端が機外に排出され、このタイミングに同期して排紙センサ28から出力される信号がハイレベルからローレベルに変化する。
エンジン制御部202は、タイミングt31で準備動作1を実行する際には、前述したように用紙2の印刷モードを確定することができない。したがって、エンジン制御部202は、準備動作1を実行する際には予め設定されている、後述する予備加熱時の目標温度を用いて定着部15の予備加熱を行う。その後、タイミングt33でコントローラ部201から印刷開始コマンドを受信して準備動作2を行う際に、エンジン制御部202は指定された印刷モードに応じた目標温度に再設定し、定着部15の温度制御を実行する。
[用紙に応じた目標温度]
エンジン制御部202は、給紙トレイ1a、1b、1cに収容されている記録材に関する情報である用紙2a、2b、2cの情報(以下、用紙情報という)に基づいて、定着ローラ15aの予備加熱時の目標温度を設定する。用紙情報は、予めコントローラ部201から通知された情報を用いる。また、用紙情報は、ユーザによって操作パネル217を介して指定された用紙情報を用いるか、又は用紙判別センサ407によって判別された用紙情報を用いてもよい。用紙判別センサ407は、実施例1の超音波センサ180、181、182と同様に、搬送されてくる用紙2に超音波を照射し、超音波の減衰した振幅情報に基づいて、用紙情報の検知を行う。
エンジン制御部202は、給紙トレイ1a、1b、1cに収容されている用紙のうち、最も低い目標温度となる用紙の印刷モードを、予備加熱時における最低目標温度となる用紙の印刷モードとして、例えばRAM207に保持する。また、エンジン制御部202は、給紙トレイ1a、1b、1cに収容されている用紙のうち、最も高い目標温度となる用紙の印刷モードを、予備加熱時における最高目標温度となる用紙の印刷モードとして、例えばRAM207に保持する。更に、エンジン制御部202は、保持した最低目標温度となる用紙の印刷モードと、最高目標温度となる用紙の印刷モードと、図9(B)に示すような情報とに基づいて、予備加熱時の目標温度を決定する。図9(B)に示すような情報は、予め開発段階等で設定され、例えばROM206に記憶されている。図9(B)に示すように、本実施例の予備加熱時の目標温度は、最低目標温度以上、最高目標温度以下、即ち、最も低い目標温度と最も高い目標温度との間の温度に設定される。
ここで、図9(B)は、エンジン制御部202が予備加熱時の定着部15の目標温度を決定するために用いられる情報を示す。図9(B)は、縦に最低目標温度となる用紙を、横に最高目標温度となる用紙を記載し、それぞれに対応する予備加熱時の目標温度を記載している。また、紙種とともに、搬送速度(1/1速等)と目標温度(200℃等)も記載している。例えば、最低目標温度がグロス紙で最高目標温度が普通紙である場合、予備加熱時の目標温度は176℃に決定される。また、普通紙が最低目標温度の用紙となっている場合、給紙トレイ1には厚紙及びグロス紙は収納されていないこととなる。また、厚紙が最低目標温度の用紙となっている場合、給紙トレイ1にはグロス紙は収納されていないこととなる。このため、図9(B)の該当箇所に「−」で示している。
[予備加熱時の目標温度の設定]
図10は、プレコマンド受信時に給紙トレイ1に収納されている用紙2に応じて、予備加熱時の定着部15の目標温度を決定する制御処理について示したフローチャートである。S101でエンジン制御部202は、コントローラ部201から指定された給紙トレイ1a、1b、1cの用紙情報をRAM207に保持する。S102でエンジン制御部202は、給紙トレイ1a、1b、1cの用紙情報のうち、定着部15の目標温度が最も高い用紙を最高目標温度の用紙として設定する。S103でエンジン制御部202は、給紙トレイ1a、1b、1cの用紙情報のうち、目標温度が最も低い用紙を最低目標温度の用紙として設定する。例えば、給紙トレイ1aに普通紙(200℃)が、給紙トレイ1bに厚紙(180℃)が、給紙トレイ1cにグロス紙(160℃)が、それぞれ収納されている場合、次のようになる。即ち、最高目標温度の用紙は給紙トレイ1aに収納されている普通紙となり、最低目標温度の用紙は給紙トレイ1cに収納されているグロス紙となる。S104でエンジン制御部202は、S102で設定した最高目標温度の用紙とS103で設定した最低目標温度の用紙、図9(B)に基づいて予備加熱時の目標温度を決定する。例えば、上述した例の場合、最低目標温度の用紙がグロス紙、最高目標温度の用紙が普通紙となるため、図9(B)から予備加熱時の目標温度は176℃となる。
S105でエンジン制御部202は、コントローラ部201からプレコマンドを受信したか否かを判断し、プレコマンドを受信していないと判断した場合、処理をS105に戻し、プレコマンドを受信したと判断した場合、処理をS106に進める。S106でエンジン制御部202は、準備動作1を開始し、S104で決定した予備加熱時の目標温度で温度制御を実行する(図9(A) タイミングt31)。S107でエンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷予約コマンドを受信したか否かを判断する。S107でエンジン制御部202は、印刷予約コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS107に戻し、印刷予約コマンドを受信したと判断した場合、処理をS108に進める(図9(A) タイミングt32)。S108でエンジン制御部202は、コントローラ部201から印刷開始コマンドを受信したか否かを判断する。S108でエンジン制御部202は、印刷開始コマンドを受信していないと判断した場合、処理をS108に戻し、印刷開始コマンドを受信したと判断した場合、処理をS109に進める。
S109でエンジン制御部202は、準備動作2を開始し、印刷予約コマンドで指定された印刷モードに応じた目標温度に切り替えて温度制御を実行する(図9(A) タイミングt33)。S110でエンジン制御部202は、画像形成の準備が完了したか否かを判断し、画像形成の準備が完了していないと判断した場合、処理をS110に戻し、画像形成の準備が完了したと判断した場合、処理をS111に進める。S111でエンジン制御部202は、画像形成動作を開始し(図9(A) タイミングt34)、処理を終了する。なお、エンジン制御部202は、印刷予約コマンドを受信したタイミングで、準備動作2の他の動作に先立って、定着部15の目標温度を予備加熱時の目標温度に設定して温度制御を開始してもよい。
[目標温度と画像形成動作]
(画像形成時の目標温度が最低目標温度の場合)
図11、図12を用いて、予備加熱時の目標温度とエンジン制御部202の動作シーケンスの関係について説明する。なお、図11、図12では、エンジン制御部202は、印刷予約コマンドを受信したタイミングで、準備動作2の他の動作に先立って、定着部15の目標温度を予備加熱時の目標温度に設定して温度制御を開始する構成で説明する。図11は、画像形成時の目標温度が予備加熱時の最低目標温度と同じ場合の、プレコマンドを受信した際の定着部15の温度と時間の関係と、その際のエンジン制御部202の動作シーケンスを表したタイミングチャートである。図11の(i)で縦軸はメインサーミスタ401の温度を示し、横軸は時間を示している。
図11(i)中の温度プロファイル〔2〕は、本実施例の制御を用いた場合の温度プロファイルである。温度プロファイル〔2〕は、最高目標温度、最低目標温度及び図9(B)に基づいて予備加熱時の目標温度を決定した場合の温度プロファイルである。本実施例の制御を用いた場合のエンジン制御部202の動作シーケンスを表したタイミングチャートを、図11(iii)にタイミングチャート〔2〕として示す。エンジン制御部202は、プレコマンドを受信すると準備動作1を開始し、本実施例の予備加熱時の目標温度に設定して定着部15の温度を制御する。その後、印刷予約コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、定着部15の目標温度を予備加熱時の目標温度から指定された目標温度に切り替えて制御する。印刷開始コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、準備動作2を開始する。/TOP信号を出力するタイミングになったところで、エンジン制御部202は、現在の定着部15の温度が目標温度に到達しているため、画像形成動作を開始し、画像形成が終了すると、続いて印刷後動作を実行する。
一方、図11(i)中の温度プロファイル〔1〕は、本実施例の制御を用いなかった場合の温度プロファイルである。温度プロファイル〔1〕は、プレコマンドを受信した後の目標温度を、収納されている用紙の目標温度の中で最高の目標温度で設定した場合の温度プロファイルである。本実施例の制御を用いなかった場合のエンジン制御部202の動作シーケンスを表したタイミングチャートを図11(ii)にタイミングチャート〔1〕として示す。エンジン制御部202は、プレコマンドを受信すると準備動作1を開始し、目標温度を最高目標温度として温度制御する。その後、印刷予約コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、目標温度を指定された目標温度に切り替えて制御する。印刷開始コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、準備動作2を開始する。/TOP信号を出力するタイミングになったところで、エンジン制御部202は、現在の定着部15の温度がまだ目標温度まで下がっていないため、定着部15の目標温度に下がるまでの待ち状態に遷移する。その後、現在の定着部15の温度が目標温度まで下がったところで画像形成動作を開始し、画像形成が終了すると、続いて印刷後動作を実行する。このように、温度プロファイル〔1〕の場合には、待ち時間が発生する。
図11中の温度プロファイル〔1〕と温度プロファイル〔2〕、タイミングチャート〔1〕とタイミングチャート〔2〕に示されるとおり、次のようなことがいえる。即ち、本実施例を用いることで、エンジン制御部202の動作シーケンス中で画像形成動作の開始タイミングを早めることができ、FPOTの短縮が可能となる。
(画像形成時の目標温度が最高目標温度の場合)
図12は、画像形成時の目標温度が予備加熱時の最高目標温度と同じ場合の、プレコマンドを受信した際の定着部15の温度と時間の関係と、その際のエンジン制御部202の動作シーケンスを表したタイミングチャートである。図12の縦軸はメインサーミスタ401の温度を示し、横軸は時間を示している。
図12(i)中の温度プロファイル〔4〕は、本実施例の制御を用いた場合の温度プロファイルである。温度プロファイル〔4〕は、最高目標温度、最低目標温度及び図9(B)に基づいて予備加熱時の目標温度を決定した場合の温度プロファイルである。本実施例の制御を用いた場合のエンジン制御部202の動作シーケンスを表したタイミングチャートを図12(iii)に示すタイミングチャート〔4〕として示す。エンジン制御部202は、プレコマンドを受信すると準備動作1を開始し、目標温度を本実施例の予備加熱時の目標温度として温度制御する。その後、印刷予約コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、目標温度を指定された目標温度に切り替えて制御する。印刷開始コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、準備動作2を開始する。/TOP信号を出力するタイミングになったところで、エンジン制御部202は、現在の定着部15の温度が目標温度に到達しているため、画像形成動作を開始し、画像形成が終了すると、続いて印刷後動作を実行する。
図12(i)中の温度プロファイル〔3〕は、本実施例の制御を用いなかった場合の温度プロファイルである。温度プロファイル〔3〕は、プレコマンドを受信した後の目標温度を、収納されている用紙の目標温度の中で最低の目標温度で設定した場合の温度プロファイルである。本実施例の制御を用いなかった場合のエンジン制御部202の動作シーケンスを表したタイミングチャートを(ii)にタイミングチャート〔3〕として示す。エンジン制御部202は、プレコマンドを受信すると準備動作1を開始し、目標温度を最低目標温度として温度制御する。その後、印刷予約コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、目標温度を指定された目標温度に切り替えて制御する。印刷開始コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、準備動作2を開始する。/TOP信号タイミングになったところで、エンジン制御部202は、現在の定着部15の温度がまだ目標温度に到達していないため、定着部15の温度が目標温度に到達するまで待ち状態に遷移する。その後、エンジン制御部202は、定着部15の現在の温度が目標温度に到達したところで、画像形成動作を開始し、画像形成が終了すると、続いて印刷後動作を実行する。このように、本実施例の制御を用いることで、エンジン制御部202の動作シーケンス中における画像形成動作の開始タイミングを早めることができ、FPOTの短縮が可能となる。
このように、本実施例によれば、プレコマンドを受信したときに、定着部15の目標温度について、給紙トレイに収納されている用紙に対応して設定されている目標温度の中から最高目標温度と最低目標温度を決定する。そして、最高目標温度と最低目標温度とに基づいて、予備加熱時の目標温度を決定する。そして、決定した目標温度を用いて定着部15の予備加熱における温度制御を行う。これにより、画像形成動作の開始タイミングを早めることが可能となり、FPOTの短縮化を実現できる。即ち、本実施例によれば、最適なファーストプリントアウトタイムを実現することができる。
実施例4では、実施例3と同じ部分についての説明は省略し、異なる構成について説明を行う。本実施例では、給紙トレイに収納されている用紙情報、プリンタ内の温度(以下、機内温度という)、定着部15の加圧ローラ15bの予測した表面温度(以下、予測表面温度という)に基づいて、予備加熱時の目標温度を決定する。
[加圧ローラの表面温度の予測]
図13(a)を用いて、加圧ローラ15bの表面温度の予測について説明する。図13(a)は、横軸に時間tを、縦軸に定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度Tfを、示したグラフである。また、図13(a)には、環境センサ404により検知された温度Tsも示しており、温度Tsは一定とする。加圧ローラ15bの予測表面温度Tfの温度遷移の仕方は、定着ニップ部に用紙が搬送されている期間(以下、搬送期間)と用紙が搬送されていない期間(以下、非搬送期間)とで異なる。ここで、定着ニップ部とは、定着ローラ15aと加圧ローラ15bにより形成されるニップ部である。加圧ローラ15bの予測表面温度Tfのグラフにおいて901で示される曲線は、搬送期間における定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度の遷移を示している。搬送期間における加圧ローラ15bの予測表面温度Tfの温度遷移は、次の式(1)で表される。ここで、加圧ローラ15bの予測表面温度をTf、目標温度をTtgt、用紙2の搬送時の温度勾配定数をLとしている。温度勾配定数Lは、予め開発段階において決定されている値であり、例えばROM206に記憶されている。また、前回のTfは、搬送期間における単位時間Δt前のTfを示す。
Tf=前回のTf+L×(Ttgt−前回のTf)・・・(1)
なお、搬送期間における単位時間Δtの間の温度差をΔTfとすると、ΔTf=Tf−前回のTf=L×(Ttgt−前回のTf)となり、ΔTfは関数F(L,Tf,Ttgt)で表される。搬送期間では、時間の経過とともに加圧ローラ15bの表面温度は上昇していき、やがて目標温度Ttgtに収束すると予測される。
一方、加圧ローラ15bの予測表面温度Tfのグラフにおいて902で示される曲線は、用紙2の非搬送期間における定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度の遷移を示している。非搬送期間における加圧ローラ15bの予測表面温度Tfの温度遷移は、次の式(2)で表される。ここで、加圧ローラ15bの予測表面温度をTf、環境温度をTs、用紙2の非搬送時の温度勾配定数をHとしている。温度勾配定数Hは、予め開発段階において決定されている値であり、例えばROM206に記憶されている。また、前回のTfは、非搬送期間における単位時間Δt前のTfを示す。
Tf=前回のTf+H×(Ts−前回のTf)・・・(2)
なお、非搬送期間における単位時間Δtの間の温度差をΔTfとすると、ΔTf=Tf−前回のTf=H×(Ts−前回のTf)となり、ΔTfは関数G(H,Tf,Ts)で表される。曲線902は、搬送期間において蓄えられた熱の放熱を示すグラフともいえ、その意味で蓄熱温度902ともいえる。非搬送期間では、時間の経過とともに加圧ローラ15bの表面温度は下降していき、やがて環境センサ404により検知される画像形成装置内の環境温度である温度Tfに収束すると予測される。予測手段であるエンジン制御部202は、上述した式(1)、式(2)から加圧ローラ15bの表面温度Tfを予測する。
[最大昇温量と最大降温量]
図13(b)を用いて所定の時間内に昇温することが可能な昇温量である最大昇温量と所定の時間内に降温することが可能な降温量である最大降温量について説明する。図13(b)において、縦軸は温度を示し、横軸は時間を示す。エンジン制御部202は、プレコマンドを受信すると準備動作1を開始し、定着部15の目標温度を予備加熱時の目標温度(以下、予備加熱温度という)として制御する。その後、印刷予約コマンドを受信すると、エンジン制御部202は、定着部15の目標温度を指定された目標温度(以下、指定加熱温度という)に切り替えて制御する。ここで、エンジン制御部202は、印刷予約コマンドと印刷開始コマンドは同時に受信するものとし、印刷予約コマンドを受信してから/TOP信号を出力するタイミングまでの時間をT0とする。時間T0は、開発段階において決定される固定時間であり、例えばROM206に記憶される。
所定の時間である時間T0中に、定着部15に投入することが可能な最大電力を投入した場合に、定着部15を昇温させることができる温度を最大昇温量といい、時間T0経過後に到達した温度を昇温可能温度とする。また、時間T0中に、定着部15に投入する電力をゼロにした場合に、定着部15を降温させることができる温度を最大降温量といい、時間T0経過後に到達した温度を降温可能温度とする。最大昇温量、最大降温量ともに、定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度、機内温度によって異なり、開発段階において同定試験によって決定され、例えばROM206に記憶される。図13(b)の1001は昇温可能温度を示し、1002は降温可能温度を示す。
図14(a)は、最大昇温量、加圧ローラ15bの予測表面温度Tf、機内温度の関係について表した図である。縦は機内温度を、横は加圧ローラ15bの予測表面温度Tfを表しており、各機内温度、各加圧ローラ15bの予測表面温度に対応する最大昇温量が表されている。例えば、機内温度は環境センサ404により検知される。環境センサ404により検知された温度Tsが21℃で、用紙2の搬送が開始されてからの時間に応じて求められた加圧ローラ15bの予測表面温度Tfが150℃と予測された場合、最大昇温量は28℃となる。
また、図14(b)は、最大降温量、加圧ローラ15bの予測表面温度Tf、機内温度の関係について表した図である。縦は機内温度を、横は加圧ローラ15bの予測表面温度Tfを表しており、各機内温度、各加圧ローラ15bの予測表面温度に対応する最大降温量が表されている。例えば、環境センサ404により検知された温度Tsが32℃で、用紙2の搬送が開始されてからの時間に応じて求められた加圧ローラ15bの予測表面温度Tfが100℃と予測された場合、最大降温量は14℃となる。
[印刷モード毎のFPOT優先順位と予備加熱目標温度]
図15を用いて、FPOTを優先させて画像形成動作を行う印刷モードを順位付けした情報である印刷モード毎のFPOTの優先順位について説明する。図15の縦軸は温度、横軸は時間を表している。図15に示す破線は、いずれも、画像形成時の目標温度を表している。破線〔1〕は印刷モードが普通紙の場合の目標温度(指定加熱温度)を示している。破線〔2〕は印刷モードが厚紙の場合の目標温度を示している。破線〔3〕は印刷モードがグロス紙の場合の目標温度を示している。実線〔1〕は、時間T0以内に普通紙の目標温度(破線〔1〕)まで降温可能な温度である。即ち、降温可能温度を普通紙の目標温度とし、時間T0中に最大降温量で降温した場合に普通紙の目標温度となるような、降温前の温度が実線〔1〕で示されている。また、実線〔2〕は、時間T0以内に普通紙の目標温度(破線〔1〕)まで昇温可能な温度である。即ち、昇温可能温度を普通紙の目標温度とし、時間T0中に最大昇温量で昇温した場合に普通紙の目標温度となるような、昇温前の温度が実線〔2〕で示されている。実線〔1〕と実線〔2〕の間を、普通紙における温度の範囲である予備加熱温度の選択範囲とし、例えばこの選択範囲はROM206に格納される。印刷開始コマンドを受信してから/TOP信号が出力されるタイミングまでに、普通紙の目標温度に到達するためには、実線〔1〕と実線〔2〕の範囲内で予備加熱をしておく必要がある。
また、実線〔3〕は、時間T0以内に厚紙の目標温度(破線〔2〕)まで降温可能な温度である。即ち、降温可能温度を厚紙の目標温度とし、時間T0中に最大降温量で降温した場合に厚紙の目標温度となるような、降温前の温度が実線〔3〕で示されている。また、実線〔4〕は、時間T0以内に厚紙の目標温度(破線〔2〕)まで昇温可能な温度である。即ち、昇温可能温度を厚紙の目標温度とし、時間T0中に最大昇温量で昇温した場合に厚紙の目標温度となるような、昇温前の温度が実線〔4〕で示されている。実線〔3〕と実線〔4〕の間を、厚紙における温度の範囲である予備加熱温度の選択範囲とし、例えばこの選択範囲はROM206に格納される。印刷開始コマンドを受信してから/TOP信号が出力されるタイミングまでに、厚紙の目標温度に到達するためには、実線〔3〕と実線〔4〕の範囲内で予備加熱をしておく必要がある。
また、実線〔5〕は、時間T0以内にグロス紙の目標温度(破線〔3〕)まで降温可能な温度である。即ち、降温可能温度をグロス紙の目標温度とし、時間T0中に最大降温量で降温した場合にグロス紙の目標温度となるような、降温前の温度が実線〔5〕で示されている。また、実線〔6〕は、時間T0以内にグロス紙の目標温度(破線〔3〕)まで昇温可能な温度である。即ち、昇温可能温度をグロス紙の目標温度とし、時間T0中に最大昇温量で昇温した場合にグロス紙の目標温度となるような、昇温前の温度が実線〔6〕で示されている。実線〔5〕と実線〔6〕の間を、グロス紙における温度の範囲である予備加熱温度の選択範囲とし、例えばこの選択範囲はROM206に格納される。印刷開始コマンドを受信してから/TOP信号が出力されるタイミングまでに、グロス紙の目標温度に到達するためには、実線〔5〕と実線〔6〕の範囲内で予備加熱をしておく必要がある。
コントローラ部201は、印刷モード毎のFPOTの優先順位を有しており、プレコマンドを送信する際にエンジン制御部202に対して印刷モードの優先順位を指定する。本実施例における印刷モード毎のFPOTの優先順位とは、優先してFPOTを短縮する順位である。例えば、普通紙を優先順位1位、厚紙を優先順位2位、グロス紙を優先順位3位とする。エンジン制御部202は、コントローラ部201からプレコマンドを受信して予備加熱温度を設定する際に、コントローラ部201から指定されたFPOTの優先順位に従って、該当する印刷モードの選択範囲内に予備加熱温度を設定する。予備加熱温度の設定については図16を用いて詳しく説明する。
[予備加熱温度の設定]
図16は、プレコマンドを受信した際に給紙トレイ1に収納されている用紙2と定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度と機内温度に応じて予備加熱温度を決定する処理を示すフローチャートである。S201でエンジン制御部202は、コントローラ部201から指定された、印刷モード毎のFPOTの優先順位をRAM207に保持する。S202でエンジン制御部202は、定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度と機内温度から最大昇温量と最大降温量を求める。エンジン制御部202は、加圧ローラ15bの予測表面温度Tfを図13(a)のグラフから予測し、機内温度を環境センサ404の検知結果に基づいて検知し、図14(a)及び図14(b)から最大昇温量及び最大降温量を求める。S203でエンジン制御部202は、用紙毎に予備加熱温度の選択範囲をROM206から取得する。例えば、コントローラ部201から通知された優先順位が上述したような順番であった場合、1位の普通紙の選択範囲、2位の厚紙の選択範囲、3位のグロス紙の選択範囲を、それぞれROM206から取得する。
S204でエンジン制御部202は、コントローラ部201から指定された給紙トレイ1a、1b、1cの用紙情報をRAM207に保持する。例えば、給紙トレイ1aに普通紙が収納され、給紙トレイ1bに厚紙が収納され、給紙トレイ1cにグロス紙が収納されている場合、それらの情報をRAM207に保持する。なお、エンジン制御部202が用紙情報を取得する際には、本実施例のようにコントローラ部201から指定される構成に限定されない。エンジン制御部202が用紙情報を取得する際には、例えば、操作パネル217から入力された情報に基づいてもよいし、給紙された用紙を用紙判別センサ407により判別した結果に基づいてもよい。S205でエンジン制御部202は、FPOTの優先順位に相当する、RAM207に確保した変数nに初期値である1をセットする。S206でエンジン制御部202は、S201で指定されたFPOTの優先順位n位の用紙が給紙トレイ1a、1b、1cの少なくとも1つのトレイに収納されているか否かを判断する。上述の例の場合、エンジン制御部202は、n=1のとき、優先順位1位となっている普通紙が、給紙トレイ1a、1b、1cの少なくとも1つのトレイに収納されているか否かを判断する。S206でエンジン制御部202は、優先順位n位の用紙がどのトレイにも収納されていないと判断した場合、処理をS207に進める。S207でエンジン制御部202は、RAM207に確保した変数nにn+1をセットし、処理をS206に戻す。
S206でエンジン制御部202は、印刷モードのFPOTの優先順位n位の用紙が給紙トレイ1a、1b、1cの少なくとも1つのトレイに収納されていると判断した場合、処理をS208に進める。S208でエンジン制御部202は、予備加熱温度の選択範囲がまだ設定されていないか否かを判断する。S208でエンジン制御部202は、予備加熱温度の選択範囲がまだ設定されていないと判断した場合、処理をS209に進める。S209でエンジン制御部202は、優先順位n位の予備加熱温度の選択範囲を、新たな予備加熱温度の選択範囲として設定する。S210でエンジン制御部202は、nが優先順位の最後か否かを判断し、最後であると判断した場合、処理をS214に進め、最後ではないと判断した場合、処理をS207に進める。S214でエンジン制御部202は、設定された予備加熱温度の選択範囲の下限温度を、予備加熱温度と決定する。例えば、ここで設定されている予備加熱温度の選択範囲が普通紙の選択範囲である場合、図15の実線〔2〕の温度が予備加熱温度と決定される。
S208でエンジン制御部202は、予備加熱温度の選択範囲がすでに設定されていたと判断した場合、処理をS211に進める。S211でエンジン制御部202は、優先順位n位の予備加熱温度の選択範囲が、すでに設定されている予備加熱温度の選択範囲と重複するか否かを判断する。S211でエンジン制御部202は、優先順位n位の選択範囲が、すでに設定されている選択範囲と重複すると判断した場合、処理をS212に進める。S212でエンジン制御部202は、重複する範囲を、新たな予備加熱温度の選択範囲として設定し、処理をS210に進める。例えば、優先順位1位の普通紙の選択範囲がすでに設定されており、優先順位2位の厚紙がある給紙トレイに収納されている場合、次のようになる。この場合、図15に示す普通紙の選択範囲と厚紙の選択範囲とが重複する、両矢印αで示す範囲が新たな予備加熱温度の選択範囲として設定される。
S211でエンジン制御部202は、優先順位n位の予備加熱温度の選択範囲が、すでに設定されている選択範囲と重複しないと判断した場合、処理をS213に進める。例えば、普通紙の選択範囲とグロス紙の選択範囲は重複しないため、普通紙とグロス紙についてこのような条件が成り立つ(図15参照)。S213でエンジン制御部202は、優先順位n位の選択範囲が、すでに設定されている選択範囲の下方にあるか否かを判断し、下方にあると判断した場合、処理をS214に進める。例えば、すでに設定されている選択範囲が普通紙の選択範囲であり、優先順位n位の選択範囲がグロス紙の選択範囲である場合、S213の判断がYesとなりS214の処理が実行される。S214でエンジン制御部202は、すでに設定されている選択範囲の下限温度を予備加熱温度と決定する。例えば、普通紙の選択範囲が設定されており、優先順位n位がグロス紙である場合、下限温度である実線〔2〕の温度が予備加熱温度に決定される。
S213でエンジン制御部202は、優先順位n位の選択範囲が、すでに設定されている選択範囲の下方にない、即ち、上方にあると判断した場合、処理をS215に進める。例えば、すでに設定されている選択範囲がグロス紙の選択範囲であり、優先順位n位が普通紙である場合、S213の判断がNoとなりS215の処理が実行される。S215でエンジン制御部202は、既に設定された選択範囲の上限温度を予備加熱温度と決定し、処理をS216に進める。例えば、ここで設定されている予備加熱温度の選択範囲がグロス紙の選択範囲である場合、図15の実線〔5〕の温度が予備加熱温度と決定される。なお、S216からS222の処理は、図10のS105からS111の処理と同様であり、説明を省略する。
以上、本実施例によれば、プレコマンド受信時に、給紙トレイに収納されている用紙と定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度と機内温度から決定した予備加熱温度を用いて温度制御を行う。これにより、定着部15の加圧ローラ15bの予測表面温度と目標温度の差を小さくすることができ、定着処理が可能となるまでの立ち上げ時間を短縮することができる。その結果、FPOTが重視される印刷モードにおけるFPOTの短縮化を実現できる。即ち、本実施例によれば、最適なファーストプリントアウトタイムを実現することができる。
なお、実施例1から実施例4の構成は、図1(a)や図7で説明したレーザプリンタの構成に限定されない。例えば、インクジェットプリンタ等、他の印刷方式のプリンタ、又は複写機でもよい。
また、上述した実施例では、コントローラ部201とエンジン制御部202の2つの制御手段を備える構成について説明した。しかし、いずれか一方の制御手段、例えばエンジン制御部202を備える構成としてもよい。この場合、エンジン制御部202は、画像形成条件が確定する前の定着器130の目標温度が決定されていない状態で準備動作1を実行する。そして、エンジン制御部202は、画像形成条件が確定すると準備動作2を実行する。準備動作2を実行する際には、エンジン制御部202は、画像形成条件に応じて決定された画像形成時の目標温度で定着器130の温度制御を行う。このような構成により、1つの制御手段でも、最適なファーストプリントアウトタイムを実現することができる。
120 カートリッジ
130 定着器
140 本体カセット
141、142 オプションカセット
201 コントローラ部
202 エンジン制御部

Claims (20)

  1. 画像データを処理するコントローラ部と、
    記録材に画像を形成する形成手段と、
    前記形成手段により形成された未定着の画像を定着する定着手段と、
    前記コントローラ部から画像形成動作の指示を受信する前に第1の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記コントローラ部から前記画像形成動作の指示を受信すると前記画像形成動作に応じた印刷モードで第2の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記第2の準備動作が完了すると前記形成手段により記録材に画像形成を行う制御手段と、
    を備える画像形成装置であって、
    記録材を積載する複数の積載部と、
    前記複数の積載部の各々に対して印刷モードを設定する設定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記設定手段により前記複数の積載部の各々に対して設定された印刷モードに基づいて、前記第1の準備動作を実行することにより前記定着手段が上昇する温度を決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記設定手段により前記複数の積載部の各々に対して設定された印刷モードの中で、前記定着手段の目標温度が最も高い印刷モードを前記第1の準備動作を実行する際の印刷モードに決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記積載部の用紙の有無を検知する第1の検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記第1の検知手段により記録材無しを検知した積載部を、前記第1の準備動作を実行する際の印刷モードを決定する際の対象から除外することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数の積載部の使用状況に応じて、前記第1の準備動作を実行する際の印刷モードを決定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、使用頻度が所定の使用頻度に達していない積載部を、前記第1の準備動作を実行する際の印刷モードを決定する際の対象から除外することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記複数の積載部の使用頻度の総数が所定数に達していない場合には、全ての積載部を対象として前記第1の準備動作を実行する際の印刷モードを決定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記コントローラ部は、前記画像形成動作の指示とともに、又は、前記画像形成動作の指示に先だって、前記画像形成動作における印刷モードを前記設定手段に通知し、
    前記設定手段は、前記コントローラ部から通知された印刷モードに基づいて、前記複数の積載部の各々に対して印刷モードを設定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成動作を指示する操作部を備え、
    前記設定手段は、前記操作部から指示された印刷モードに基づいて、前記複数の積載部の各々に対して印刷モードを設定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記積載部から搬送された記録材の種類を検知する第2の検知手段を備え、
    前記設定手段は、前記第2の検知手段により検知された記録材の種類に基づいて、前記複数の積載部の各々に対して印刷モードを設定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記複数の積載部に収納されている用紙に設定されている前記定着手段の目標温度の中で最も高い目標温度と、前記複数の積載部に収納されている用紙に設定されている前記定着手段の目標温度の中で最も低い目標温度と、に基づき、前記第1の準備動作を実行する際の前記定着手段の温度を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記第1の準備動作における前記定着手段の温度を、前記最も高い目標温度と前記最も低い目標温度との間の温度に決定することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像形成装置内の温度を検知する第3の検知手段と、
    前記定着手段の温度を予測する予測手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第3の検知手段により検知された温度と、前記予測手段により予測された温度と、に基づいて、前記第1の準備動作における前記定着手段の温度を決定することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  13. 前記定着手段は、ヒータを有する定着ローラと、前記定着ローラとともにニップ部を形成し前記ニップ部において記録材を搬送する加圧ローラと、を有し、
    前記予測手段は、記録材が前記ニップ部を搬送されている期間においては、時間の経過とともに前記加圧ローラの温度が前記定着手段の目標温度に収束するように前記加圧ローラの温度を予測し、記録材が前記ニップ部を搬送されていない期間においては、時間の経過とともに前記加圧ローラの温度が前記第3の検知手段により検知された温度に収束するように前記加圧ローラの温度を予測することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御手段は、前記予測手段により予測された前記加圧ローラの温度と、前記第3の検知手段により検知された温度とに基づいて、所定の時間内に昇温することが可能な昇温量と、前記所定の時間内に降温することが可能な降温量と、を求め、前記昇温量と前記降温量に基づき、記録材の種類に対応する温度の範囲を求めることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記コントローラ部は、ファーストコピーアウトタイムを優先させて画像形成動作を行う印刷モードを順位付けした情報を前記制御手段に通知し、
    前記制御手段は、前記順位付けした情報と、前記複数の積載部に積載された記録材の各々に対して求めた前記温度の範囲とに基づいて、前記第1の準備動作における前記定着手段の温度を決定することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記設定手段は、前記コントローラ部であり、
    前記コントローラ部は、前記画像形成動作の指示とともに、又は、前記画像形成動作の指示に先だって、前記複数の積載部の各々に対して記録材に関する情報を設定することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記画像形成動作を指示する操作部を備え、
    前記設定手段は、前記操作部から指示された情報に基づいて、前記複数の積載部の各々に対して記録材に関する情報を設定することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記積載部から搬送された記録材の種類を検知する第2の検知手段を備え、
    前記設定手段は、前記第2の検知手段により検知された記録材の種類に基づいて、前記複数の積載部の各々に対して記録材に関する情報を設定することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 記録材に画像を形成する形成手段と、
    前記形成手段により形成された未定着の画像を定着する定着手段と、
    画像形成条件が確定する前に第1の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記画像形成条件が確定すると前記画像形成条件に応じた第2の準備動作における前記定着手段の温度制御を実行し、前記第2の準備動作が完了すると前記形成手段により記録材に画像形成を行う制御手段と、
    を備える画像形成装置であって、
    記録材を積載する複数の積載部と、
    前記複数の積載部の各々に対して印刷モードを設定する設定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記設定手段により前記複数の積載部の各々に対して設定された印刷モードに基づいて、前記第1の準備動作を実行することにより前記定着手段が上昇する温度を決定することを特徴とする画像形成装置。
  20. 前記印刷モードは、前記積載部に積載された記録材の紙種、又は記録材のサイズの情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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