JP2017223099A - 既設構造物直下の地盤改良方法 - Google Patents
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Abstract
Description
従来の既設構造物直下の地盤改良方法は、例えば、高圧噴射攪拌工法によって行われる。高圧噴射攪拌工法による既設構造物直下の地盤改良方法は、図16に示すように、硬化材噴射口53を設けたヘッド52を管ロッド51の先端に備え、この管ロッド51を施工機械にて既設構造物直下の地盤中に挿入する。管ロッド51を所定の深度まで挿入した後、管ロッド51を回転しながらヘッド52に設けた硬化材噴射口53からセメントミルクなどの硬化材を地盤中に高速高圧で噴射し、その噴射エネルギーで地盤を切削しながら噴射した硬化材と地盤とを混合攪拌する。この噴射した硬化材と地盤との混合攪拌を、管ロッド51を引き抜きながら行うことで、既設構造物直下の地盤中に縦向き円柱状の固結改良体Tを上方に向かって造成する。この地盤中への固結改良体Tの造成を複数の場所で行うことで、既設構造物直下の地盤中に複数の固結改良体Tを造成し、これにより、既設構造物直下の地盤を強固なものへと改良できる。
即ち、硬化材をヘッド52に設けた硬化材噴射口53から地盤中に噴射する前に、硬化材の硬化が始まり、管ロッド51内部の硬化材が流れる硬化材通路において硬化し始めた硬化材によって詰まりが発生し、硬化材を噴射することができなくなる。このような問題が起こると、地盤の改良工事の全作業を一旦停止し、管ロッド51内部の硬化材通路での詰まりを除去する作業を行わなくてはならず、地盤の改良工事が大幅に遅れてしまう。
なお、本実施形態に関わる地盤改良方法は、高圧噴射攪拌工法によって行われる。ただし、地盤改良方法は、これに限定されず、機械攪拌工法などの他の工法でもよい。また、既設構造物は、車両が通行する道路Rである。ただし、既設構造物も、これに限定されず、空港の滑走路やその他の構築物あるいは建築物などでもよい。
なお、各装置には図示していないがそれぞれ発電機を備えている。
既設構造物直下における地盤改良方法は、管ロッド1を地表面から所定の深度まで挿入し、挿入後、管ロッド1の先端から硬化材であるセメントミルクMを地盤中に噴射して地盤と混合攪拌し、噴射したセメントミルクMと地盤との混合攪拌を管ロッド1を引き抜きながら行って、地盤中に固結改良体Tを上方に向かって造成する工程と、前記工程において造成した固結改良体Tの上層部分又は固結改良体Tの上端より上の部分に、硬化材であるセメントミルクMの硬化を促進する早強材Sを投入し、早強材Sによって硬化材であるセメントミルクMを促進させる工程と、前記工程の後、硬化材であるセメントミルクMが硬化して所定の地盤強度になっているかを確認する工程と、を有する。
実験は、早強材Sを、造成した固結改良体Tの上層部分又は固結改良体Tの上端より上の部分、具体的には地表面から4.7mの深度から地表面(0m)までの地盤中に投入し、早強材S投入後の硬化材であるセメントミルクMの硬化による地盤強度の変化を調べる。なお、地盤強度は、換算粘着力cと換算N値の2つから求めている。また、その比較として早強材Sを投入しない場合の地盤強度の変化も調べる。
即ち、早強材S投入後約17分で所定の地盤強度になった。
本実施形態によれば、硬化材であるセメントミルクMを地盤中に噴射して地盤と混合攪拌し、地盤中に所定の大きさの固結改良体Tを造成し、その後、早強材Sを地盤中に造成した固結改良体Tの上層部分又は固結改良体Tの上端より上の部分に投入することで、セメントミルクMの硬化を促進して速やかに硬化させることができる。造成した固結改良体T及びその周囲の地盤強度が上がるのを速めることで、図8に示すように、既設構造物である車両が通行する道路Rを早期に使用することができる。
縦長壁状の固結改良体Tは、図9に示すように、地盤中に貫入した管ロッド1を回転することなく、硬化材であるセメントミルクMを横方向に高速高圧で噴射し、これを管ロッド1を上方に引き抜きながら行うことで、地盤中に縦長壁状の固結改良体Tを造成する。また、縦長扇状の固結改良体Tは、図10に示すように、地盤中に貫入した管ロッド1を水平に僅かに揺動させながら、硬化材であるセメントミルクMを横方向に高速高圧で噴射し、これを管ロッド1を上方に引き抜きながら行うことで、地盤中に縦長扇状の固結改良体Tを造成する。
管ロッド1は、たとえば、図11に示すように、管ロッド1を同芯状の三重管にし、例えばその一番内側を硬化材であるセメントミルクMが流れる硬化材通路7に、その外側を圧縮空気が流れる圧縮空気通路8に、一番外側を早強材Sが流れる早強材通路9にしてもよい。
また、図12に示すように、管ロッド1を二重管にし、例えばその内側を硬化材であるセメントミルクMが流れる硬化材通路7に、その外側を圧縮空気と早強材Sが流れる圧縮空気通路8と早強材通路9の兼用にしてもよい。なお、管ロッド1を二重管にしたものは、内側を硬化材であるセメントミルクMが流れる硬化材通路7、外側を圧縮空気が流れる圧縮空気通路8とした既存の管ロッドを使用することができ、これにより、専用の管ロッドを新たに製作する必要がなくなり、地盤の改良工事におけるコストを安価にすることができる。
前述した実施形態では、1つの管ロッド1によって、固結改良体を造成する工程において硬化材であるセメントミルクMを地盤中に噴射して地盤と混合攪拌して地盤中に固結改良体Tを造成すると共に、硬化材の硬化を促進させる工程において早強材Sを投入して硬化材であるセメントミルクMの硬化を促進している。しかし、本実施形態では、硬化材が流れる硬化材通路7を設ける硬化材用の管ロッドと、早強材Sが流れる早強材通路9を設ける早強材用の管ロッド41とを別々に用意し、固結改良体を造成する工程において硬化材用の管ロッドを使用し、硬化材の硬化を促進させる工程において早強材用の管ロッド41を使用する。即ち、固結改良体を造成する工程と硬化材の硬化を促進させる工程では、別々の管ロッドを使用して作業を行う。また、硬化材の硬化を促進させる工程において早強材用の管ロッド41と共に使用する圧縮空気が流れる圧縮空気通路8を設ける圧縮空気用の管ロッド42も用意する。
早強材用の管ロッド41は、図13に示すように、硬化材用の管ロッドより細い単管パイプを使用し、その内部を早強材Sが流れる早強材通路9にする。この早強材用の管ロッド41の先端に早強材Sを噴射する早強材噴射口43を設ける。なお、早強材噴射口43を設ける位置や数などは前記のものに限定されるものではない。また、圧縮空気用の管ロッド42は、図13に示すように、細い単管パイプを使用し、その内部を圧縮空気が流れる圧縮空気通路8にする。この圧縮空気用の管ロッド42の先端に圧縮空気を噴射する圧縮空気噴射口44を設ける。なお、圧縮空気噴射口44を設ける位置や数などは前記のものに限定されるものではない。
硬化材であるセメントミルクMの硬化を促進させる工程は、前記地盤中に固結改良体Tを造成する工程の後、図15に示すように、早強材用の管ロッド41及び圧縮空気用の管ロッド42をそれぞれ挿入し、早強材用の管ロッド41の早強材噴射口43から早強材Sを噴射すると共に、圧縮空気用の管ロッド42の圧縮空気噴射口44から圧縮空気を噴射して、この圧縮空気によるエアブローにより、早強材Sを造成した固結改良体Tの上層部分又は固結改良体Tの上端より上の部分に広範囲に投入する。この早強材Sの投入を早強材用の管ロッド41及び圧縮空気用の管ロッド42を引き抜きながら行い、地表面まできたときは、早強材Sの投入を停止する。これにより、硬化材であるセメントミルクMの硬化を促進させることで、セメントミルクMを速やかに硬化させ、造成した固結改良体T及びその周囲の地盤強度が上がるのを速める。
Claims (6)
- 既設構造物直下の地盤中に固結改良体を造成して地盤を改良する既設構造物直下の地盤改良方法であって、
管ロッドを地表面から所定の深度まで挿入し、挿入後、管ロッドの先端から硬化材を地盤中に噴射して地盤と混合攪拌し、噴射した硬化材と地盤との混合攪拌を管ロッドを引き抜きながら行って地盤中に上方に向かって固結改良体を造成する工程と、
前記固結改良体を造成する工程において造成した固結改良体の上層部分又は固結改良体の上端より上の部分に、硬化材の硬化を促進する早強材を投入し、早強材によって硬化材の硬化を促進させる工程と、を有することを特徴とする既設構造物直下の地盤改良方法。 - 請求項1に記載された既設構造物直下の地盤改良方法において、
地盤中に硬化材を噴射するまでの硬化材の供給経路と、地盤中に早強材を投入するまでの早強材の供給経路とを別々に分けて、固結改良体を造成する工程において硬化材の供給経路を使用して硬化材を供給し、硬化材の硬化を促進させる工程において早強材の供給経路を使用して早強材を供給することを特徴とする既設構造物直下の地盤改良方法。 - 請求項2に記載された既設構造物直下の地盤改良方法において、
硬化材が流れる硬化材通路と早強材が流れる早強材通路とを管ロッドの内部に別々に設け、固結改良体を造成する工程において硬化材通路を使用して硬化材を流し、硬化材の硬化を促進させる工程において早強材通路を使用して早強材を流すことを特徴とする既設構造物直下の地盤改良方法。 - 請求項2に記載された既設構造物直下の地盤改良方法において、
硬化材が流れる硬化材通路を設ける硬化材用の管ロッドと、早強材が流れる早強材通路を設ける早強材用の管ロッドとを別々に用意し、固結改良体を造成する工程において硬化材用の管ロッドを使用して硬化材を流し、硬化材の硬化を促進させる工程において早強材用の管ロッドを使用して早強材を流すことを特徴とする既設構造物直下の地盤改良方法。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載された既設構造物直下の地盤改良方法において、
硬化材の硬化を促進させる工程において、早強材をエアブローで地盤中に投入することを特徴とする既設構造物直下の地盤改良方法。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載された既設構造物直下の地盤改良方法において、
硬化材の硬化を促進させる工程の後、硬化材が硬化して所定の地盤強度になっているかを確認する工程、を有することを特徴とする既設構造物直下の地盤改良方法。
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2016
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